JP2003194950A - X線撮像用ハイブリッド検出器 - Google Patents

X線撮像用ハイブリッド検出器

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JP2003194950A
JP2003194950A JP2002336257A JP2002336257A JP2003194950A JP 2003194950 A JP2003194950 A JP 2003194950A JP 2002336257 A JP2002336257 A JP 2002336257A JP 2002336257 A JP2002336257 A JP 2002336257A JP 2003194950 A JP2003194950 A JP 2003194950A
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ray
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sensor
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Albert Zur
アルバート・ツアー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン化放射撮像に適する新規なハイブリッ
ドデジタルX線検出器を基にしての積分された放射情報
を提供する電離放射イメージングのシステムを提供す
る。 【解決手段】 電離放射撮像のための装置及び方法は、
電離放射の吸収の結果として光学的放射を放出するシン
チレータエレメントと、シンチレータエレメントに光学
的に結合される光伝導性多層エレメントとを含み、光伝
導性の多層エレメントは、シンチレータエレメントが放
出する光学的放射を感知可能な電荷生成層と、電荷生成
層の上に配される電荷輸送層とを含み、電荷輸送層は、
電離放射のに対応する電荷パターンを維持するように動
作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電離放射線撮像の
分野におけるシステムおよび方法に関し、更に詳細に
は、X線画像のデジタル検出のためのシステムおよび方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】本願は、2001年7月16日出願のP
CT/IL99/00409、07/26/1999の
国内段階出願である米国特許出願第09/806187
号の一部継続出願である。
【0003】特許文献には、X線画像を記録するシステ
ムおよび方法が多数記載されている。従来のX線撮像シ
ステムでは、X線感応蛍光スクリーンおよび感光性フィ
ルムを使用して、変調されたX線のパターンの可視アナ
ログ表現を形成する。蛍光スクリーンは、X線放射を吸
収して可視光を発出する。この可視光で感光性フィルム
を露光して、X線パターンの潜像を形成する。その後、
このフィルムを化学処理して、潜像をX線パターンの可
視的アナログ表現に変換する。
【0004】近年、静的X線画像および/または動的X
線画像を検出するシステムおよび方法が提案されてい
る。これらのデジタルX線システムおよび方法では、X
線画像を読取り可能な電気信号として記録してX線画像
のデジタル表現を提供するので、撮像プロセスにおいて
フィルムおよびスクリーンが不要となる。通常、デジタ
ルX線システムでは、X線を電荷担体に直接変換する
か、あるいはX線を光に変換し、その後この光を電荷担
体に変換するといった間接的な変換を行う。
【0005】直接的変換手法では、通常、アモルファス
・セレンなどのX線感応性光導電体を、蓄積コンデンサ
のアレイに結合された薄膜トランジスタ(TFT)また
はダイオードを有するソリッド・ステート・アレイを含
むソリッド・ステート(半導体)素子の上に重ねて使用
する。直接的変換手法の一例が、Lee(リー)その他
への米国特許第5313066号に記載されている。こ
の特許には、複数のアクセス可能な離散的マイクロプレ
ートと、複数のアクセス電極と、パネル上に形成された
電子構成部品とを含む導電層を含む多層構造を有するパ
ネルを含むX線画像取込み素子が記載されている。
【0006】Leeへの米国特許第5652430号に
は、直接的変換手法の別の例が記載されている。この特
許には、ダイオードおよび電荷蓄積コンデンサに結合さ
れた放射線検出器をそれぞれ含む行列上に配された放射
線検出センサのアセンブリからなる放射線検出パネルが
記載されている。
【0007】間接的変換手法では、通常、柱状ヨウ化セ
シウムなどのシンチレーション材料を、フォトダイオー
ドを含むソリッド・ステート・アクティブ・マトリック
ス・アレイの上に重ねて使用する。X線は、シンチレー
ション材料によって光に変換され、この光がフォトダイ
オードによって電荷に変換される。Petrick(ペ
トリック)その他への米国特許第5668375号に、
間接的手法の例が記載されている。この特許には、行列
状に配列されたフォトダイオードからなる複数のセルを
有する大きなソリッド・ステートX線検出器が記載され
ている。
【0008】Endo(エンドウ)その他への米国特許
第5801385号に、間接的手法の更に別の例が記載
されている。この特許には、複数の光電変換素子を絶縁
基板上に有するX線画像検出器が記載されている。
【0009】Tonami(トナミ)その他への米国特
許第5532475号に、間接的手法の更に別の例が記
載されている。この特許には、ターゲット構造および電
子ビーム・スキャナを使用して入射放射線を電気信号に
変換する2次元放射線検出の方法および装置が記載され
ている。
【0010】直接的変換および間接的変換に基づくX線
検出器では、電荷蓄積マトリックスを使用して撮像情報
を保持し、この撮像情報はその後電子的に処理される。
蓄積電荷の読出しは露光後に行われる。蛍光透視法など
の動的撮像では、蓄積マトリックスの積分放射値を繰り
返し読み取り、例えば毎秒30フレームなどの、1秒あ
たりのフレーム数を十分に大きくすることにより、「実
時間」画像をシミュレートする。電荷蓄積マトリックス
に保持された画像情報は、X線パルスが終了するまで
は、検出器が蓄積モードで動作しているので取り出すこ
とができない。従って、デジタル検出器の電流生成から
行われる測定は実時間ではない。
【0011】医療診断では、許容可能なコントラストお
よび輝度を有する画像を形成できる最低限のX線露光線
量を使用することが望ましい。様々なX線検査では、様
々な体型の患者に施す場合には、診断に適した画像を形
成するために様々な線量が必要となることがある。従っ
て、全てのタイプの検査に適したシステムのダイナミッ
ク・レンジは、104:1程度の高さとなることもあ
る。
【0012】或る特定のX線検査についての実際のX線
露光線量は、定期的に更新される参照テーブルからX線
システムのコンソールにロードされる所定の撮像露光パ
ラメータおよび患者の特徴を用いて選択することができ
る。あるいは、通常はX線検出器の前に配置される自動
露光制御装置を用いてX線源に実時間制御フィードバッ
クを提供して、実際の線量を自動的に調整することもで
きる。
【0013】実時間で動作しなければならない自動露光
制御装置は、通常、米国特許第5084911号に記載
されているようなマルチチャンバ電離室またはセグメン
ト・フォトタイマを利用している。これらの装置は、装
置を通過する放射線を感知し、所望の放射線密度レベル
を生じる所定の線量値に達したときにX線露光を終了さ
せる信号を提供する。
【0014】露光の前に、使用する1つまたは複数のチ
ャンバをX線技師が選択し、患者またはX線検出器をそ
れと整列させる。従来の露光制御装置の欠点としては、
実時間露光信号が一定のチャンバ面積にわたって平均化
され、関心のある領域の画像情報に直接対応しないこ
と、検出器の前に位置する装置がX線を不均一に減衰さ
せ、普通なら検出器で信号を発生させるはずの放射線の
一部が失われる原因となること、一般に装置がかさば
り、外部電源が必要となること、および装置のスペクト
ル感度が使用している放射線画像検出器のそれと異なる
ので、様々なX線管電圧(kVp)値に対して補正およ
び較正が必要となることが挙げられる。
【0015】デジタルX線検出器、特に「間接的」変換
手法に基づく検出器に実時間露光制御を組み込むため
に、様々な努力がなされている。 「間接的」シンチレータをベースとしたデジタル検出器
の実時間露光情報の検出に使用される装置の一例が、G
ranfors(グランフォース)その他への米国特許
第5751783号に記載されている。この特許には、
フォトダイオードからなる撮像アレイの後方に配され
た、フォトダイオードからなる露光検出アレイが記載さ
れている。個別の電子機器(エレクトロニクス)を含む
個別の構成部品であるこの露光検出アレイは、ピクセル
充填率が比較的低い場合に生じる隣接するピクセル間の
ギャップによって或る領域内の撮像アレイを通り抜ける
光を検出するために使用される。ピクセルは局所的にグ
ループ化され、局所密度の測定値を提供する。
【0016】あるいは、デジタルX線撮像では、2段階
法を用いての、撮像露光の前にデジタル検出器に露光を
サンプリングさせ、それにより実時間露光情報をシミュ
レートする特殊な方法も提案されている。2段階露光法
の一例が、Hassler(ハッスラー)その他への米
国特許第5608775号に記載されている。この方法
では、デジタル検出器の露光情報の生成は、最初に検出
器を「較正」パルスで露光することによって行われ、そ
こでは持続時間の短いX線露光でソリッド・ステート検
出器においてある露光量を生じさせ、その後、これを処
理して撮像対象のX線透過度を計算して、最適なX線線
量を決定する。
【0017】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の好まし
い実施形態によれば、電離放射線撮像、特に一般的な放
射線撮影診断のためのX線撮像に適した新しいハイブリ
ッドのデジタルX線検出器に基づいて積分された放射情
報を提供する電離放射線撮像システムが提供される。
【0018】従って、本発明の好ましい実施形態によれ
ば、電離放射線を吸収した結果として光学的放射を発出
するシンチレータ・エレメントと、シンチレータ・エレ
メントに光学的に結合された光導電性マルチレイヤ(多
層)・エレメントとを含む電離放射線撮像システムが提
供される。好ましくは、光導電性マルチレイヤ・エレメ
ントは、シンチレータ・エレメントが発出した光学的放
射に対して敏感な電荷生成層と、電荷生成層の上に配さ
れた電荷移送層とを含む。好ましくは、電荷移送層は、
電離放射線画像に対応する電荷パターンを保持するよう
に動作可能である。
【0019】更に、本発明の好ましい実施形態によれ
ば、電離放射線撮像システムは、シンチレータ・エレメ
ントと光導電性マルチレイヤ・エレメントとの間に配置
された、複数の長い電極を形成する導電層を更に含む。
【0020】更に、本発明の好ましい実施形態によれ
ば、電離放射線撮像システムは、光導電性マルチレイヤ
・エレメントと導電層との間に光学的に透明な阻止層を
更に含む。好ましくは、この光学的に透明な阻止層は、
少なくとも1つの極性の電荷が導電層から光導電性マル
チレイヤ・エレメントへ注入されるのを阻止する。
【0021】好ましくは、電荷移送層は、電離放射線を
電荷担体に変換するようにも動作可能である。本発明の
好ましい一実施形態によれば、光導電性マルチレイヤ・
エレメントは、電荷移送層の上に重なる光学的放射阻止
層を更に含む。
【0022】電離放射線システムのシンチレータ・エレ
メントは、一般に光反射性の基体上に形成することがで
きる。あるいは、シンチレータ・エレメントは、一般に
光吸収性の基体上に形成することもできる。
【0023】本発明の好ましい一実施形態によれば、シ
ンチレータ・エレメントは平坦化層を含む。本発明の好
ましい実施形態によれば、シンチレータ・エレメント
は、タリウムでドープしたヨウ化セシウムを含み、電荷
生成層は三セレン化ヒ素で構成され、電荷移送層は、ヒ
素または塩素あるいはそれらの組合せでドープしたアモ
ルファス・セレンで構成される。好ましくは、光学的放
射阻止層は、アモルファスのアルカリ・ドープしたセレ
ンで構成される。
【0024】あるいは、電荷生成層は、セレン・テルル
・ヒ素合金で構成することもできる。更に、本発明の代
替の実施形態によれば、電荷移送層は、有機材料で構成
される。
【0025】更に、本発明の好ましい実施形態によれ
ば、電離放射線感応システムは、X線放射に対して敏感
である。本発明の別の好ましい実施形態によれば、撮像
用電離放射線を光学的放射に変換するように動作可能な
第1の変換エレメントと、光学的放射を撮像用電離放射
線に対応する電荷パターンに変換するように動作可能な
第2の変換エレメントと、ほぼ大気圧で、第2の変換エ
レメントへの非接触の電荷注入を提供して前記電荷パタ
ーンを感知させるように動作可能な電荷源とを含む電離
放射線撮像センサが提供される。
【0026】好ましくは、電離放射線撮像センサの第2
の変換エレメントは更に、電離放射線を電荷に直接変換
するように動作可能である。更に、本発明の好ましい実
施形態によれば、電離放射線撮像センサによって検出さ
れる電離放射線はX線放射である。
【0027】本発明の別の好ましい実施形態によれば、
対向する第1および第2の表面を有し、第1の表面に入
射する光学的放射に対する光生成感度が高く、第2の表
面に入射する光学的放射に対する光生成感度が比較的低
い光電変換エレメントと、光電変換エレメントの第1の
表面に光学的に結合された電離放射線感応性シンチレー
タ・エレメントとを含む電離放射線画像センサが提供さ
れる。
【0028】好ましくは、光電変換エレメントの第2の
表面は、電離放射線の透過性が高い。更に、本発明の好
ましい実施形態によれば、光電変換エレメントの第2の
表面は、電荷を受容し保持する露光表面である。
【0029】更に、本発明の好ましい実施形態によれ
ば、光電変換エレメントはアモルファス・セレンをベー
スにしたものである。本発明の好ましい実施形態によれ
ば、空間的に変調された電離放射線の吸収に応答して生
成された電荷パターンが提供される。この電荷パターン
は、好ましくは、電離放射線の部分的吸収に応答して生
成された電荷担体、および電離放射線の更なる吸収に応
答して発出された非電離光学的放射に応答して生成され
た電荷担体で構成される。
【0030】光学的放射は、電離放射線の吸収と同時に
発出されることが好ましい。更に、本発明の好ましい実
施形態によれば、光学的放射は、電離放射線の吸収後の
外部刺激によって発出される。
【0031】電離放射線はX線放射であることが好まし
い。本発明の別の好ましい実施形態によれば、空間変調
したX線放射でセンサを露光するステップと、このセン
サに保持された正味の電荷パターンを形成するステップ
とを含む、X線画像を感知する方法が提供される。正味
の電荷パターンは、空間変調された放射線を表すことが
好ましく、また、電荷パターンは、空間変調されたX線
放射の部分的吸収に応答して生成された電荷担体、およ
び空間変調されたX線放射が更に吸収されたのに応答し
てセンサ内で発出された光学的放射に応答して生成され
た電荷担体で構成されることが好ましい。
【0032】本発明の別の好ましい実施形態によれば、
撮像センサを電離放射線で露光するステップと、電離放
射線の吸収に応答して、撮像センサのシンチレータ・エ
レメントにおいて光学的放射を発出するステップと、光
学的放射に応答して、撮像センサの電荷生成層において
電荷を光生成するステップと、撮像センサの電荷移送層
を通して光生成された電荷を移送し、それにより撮像セ
ンサにおいて正味の電荷パターンを生成するステップと
を含むX線画像を検出する方法が提供される。好ましく
は、正味の電荷パターンは、一般に電離放射線に対応す
る。
【0033】本発明のこの好ましい実施形態による更な
るステップとして、センサに電荷を注入して正味の電荷
パターンを均一化し、それにより前記センサ内で測定可
能な電荷の流れを生じるステップと、この測定可能な電
荷の流れを検出して、X線画像のデジタル画像表現を提
供するステップとが含まれる。
【0034】本発明の別の好ましい実施形態によれば、
撮像センサを設けるステップと、電離放射線を撮像セン
サに入射させるステップと、撮像センサにおいて電離放
射線を光学的放射に変換するステップと、撮像センサに
おいて、光学的放射を、電離放射線に対応する電荷パタ
ーンに変換するステップと、ほぼ大気圧で撮像センサへ
の電荷の非接触的注入を提供し、それにより電荷パター
ンを検出させるステップとを含む、電離放射線画像を検
出する方法が提供される。
【0035】従って、本発明の好ましい実施形態によれ
ば、撮像センサを電離放射線で露光するステップと、電
離放射線の吸収に応答して撮像センサのシンチレータ・
エレメントにおいて光学的放射を発出するステップと、
光学的放射に応答して撮像センサの電荷生成層において
電荷を光生成するステップと、撮像センサの電荷移送層
を通して電荷の移送を行い、それにより撮像センサにお
いて、一般に電離放射線に対応する正味の電荷パターン
を生成するステップとを含む、電離放射線に応答して撮
像センサで電荷パターンを生成する方法が提供される。
【0036】従って、本発明の好ましい実施形態によれ
ば、撮像センサを電離放射線に露光するステップと、電
離放射線の吸収に応答して撮像センサのシンチレータ・
エレメントにおいて光学的放射を発出するステップと、
光学的放射に応答して撮像センサの電荷生成層において
電荷を光生成するステップと、撮像センサの電荷移送層
を通して電荷の移送を行い、それにより撮像センサにお
いて、一般に電離放射線に対応する正味の電荷パターン
を生成するステップと、一方または両方の極性の電荷を
撮像センサに注入することによって電荷パターンを均一
化し、それにより撮像センサ内に電流を流すステップ
と、撮像センサから電流を読み出して電荷パターンに対
応するデジタル画像表現を提供するステップとを含む、
電離放射線画像を検出する方法が提供される。
【0037】好ましくは、この電離放射線画像を検出す
る方法は、電離放射線がX線放射であるステップを含
む。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態による
デジタルX線システムを示す図1を参照する。
【0039】図1は、X線ビームを発出するX線源22
を含むデジタルX線撮像システム20を示す図である。
発出されたX線ビームは、コリメータ24で整形される
ことが好ましい。X線ビームは、好ましくは、X線透過
性患者支持台28に横たわる、またはその前に立つ患者
26に入射する。その後、X線ビームは画像検出モジュ
ール30に入射する。画像検出モジュールは、以下に述
べるようにフラット・パネル・デジタルX線検出器であ
ることが好ましい。画像検出モジュール30は、電力供
給ケーブル33を介して電力を供給する外部電源31と
結合することが好ましい。X線撮像システムは、当技術
分野で既知の放射線散乱防止グリッド32を含むことも
できる。
【0040】通常は、コリメータ24は、X線ビームを
制限および整形して、通常は矩形である所望の照射フィ
ールド領域を画定するように配列された2組の可動鉛シ
ャッタを含む。照射フィールドを患者の解剖学的構造の
関連領域に制限することによって、患者に対する全体的
なX線量を低減することができ、また1次X線放射の散
乱が低減されることによりX線画像のコントラストも向
上する。
【0041】画像検出モジュール30の動作は、コント
ローラおよびデータ・プロセッサを通常含むシステム・
ホスト・コンピュータ34によって制御されることが好
ましい。RS232やUSBなどの標準的な通信プロト
コルを使用することができる通信リンク36は、画像検
出モジュール30をシステム・ホスト・コンピュータ3
4に接続し、また、制御情報の通信に使用されることが
好ましい。画像検出モジュール30からシステム・ホス
ト・コンピュータ34のデータ・プロセッサへの撮像デ
ータの高速転送は、電気的リンクまたは光ファイバ・リ
ンクを用いることができる高速データ・リンク38によ
って行われることが好ましい。あるいは、高速データ・
リンク38は無線にすることもできる。
【0042】システム・ホスト・コンピュータ34のコ
ントローラは、X線発生器40を制御して、管電圧(k
Vp)や管電流(ミリアンペア)、X線露光パルスの最
大の期待される持続時間などのX線源22の露光パラメ
ータを設定することが好ましい。これらのパラメータ
は、通常は、オペレータの制御下での個別の患者検査の
要件に応じて設定される。本発明の好ましい実施形態に
よれば、X線露光の実際の持続時間は、以下で述べるよ
うに自動的に決定される。
【0043】本発明の代替の実施形態によれば、X線発
生器40の露光パラメータは、発生器のコンソール(図
示せず)へ手作業で入力することもできる。また、デジ
タルX線システム20は、画像表示ステーションとして
働き、また、好ましくはシステム・オペレータに対する
ユーザ・インタフェースを含むモニタ42を含むことが
好ましい。
【0044】画像検出モジュール30は、一般的な放射
線撮影や乳房撮影などの診断撮像用のX線システムとと
もに使用することができることを理解されたい。以下の
例では、フィリップス・メディカル・システムズ・イン
ターナショナル(Philips Medical S
ystems International)やジーメ
ンス・メディカル・システムズ社(Siemens M
edical Systems,Inc.)によって販
売されているものなどの一般的な放射線撮影システム
で、通常は下記のように動作するデジタルX線撮像シス
テム20の部分を形成することができるが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
【0045】患者データをモニタ42に入力し、実施す
べき検査を検査ライブラリから好適に選択する。患者デ
ータおよび検査タイプに応じて、システム・ホスト・コ
ンピュータ34のデータベースに記憶された参照テーブ
ルから技師へ、提案の露光パラメータが提供される。技
師によって選択された露光パラメータは、X線発生器4
0へ転送される。露光に先立ち、技師はX線透過性患者
支持台28の前またはその上で患者を位置決めする。好
ましくは、その後、技師はX線源22およびコリメータ
24を調節して、照射フィールドを空間的に画定する。
あるいは、コリメータ24の動作を自動化することもで
き、電磁気的手段および感知装置を使用してX線源22
および/またはコリメータ24の鉛シャッタを位置決め
することもできる。
【0046】患者を位置決めした後で、技師がモニタ4
2を見ながら、または専用の手動準備および露光スイッ
チを使用して、X線露光を開始する。患者の露光中に、
X線ビームは患者に入射し、患者の解剖学的構造を通過
するにつれてその画像が変調される。従って、患者の解
剖学的構造に関する情報を含む空間変調された放射線
が、画像検出モジュール30に入射する。本発明の好ま
しい実施形態によれば、露光データは画像検出モジュー
ル30によって実時間で生成され、データ・リンク38
を介してシステム・ホスト・コンピュータ34のデータ
・プロセッサに実時間で転送される。
【0047】以下で述べるように、同じデータ・リンク
38を使用して、積分した放射データおよび実時間露光
データを両方とも転送することができることを理解され
たい。実時間露光データは、従来技術の方法のような自
動露光制御装置を必要とせずに、改善された実時間線量
制御を実現するために使用される。更に、本発明は露光
センサを提供し、この露光センサは、以下で述べるよう
に開口サイズおよび位置に関しての柔軟性があり、最適
線量制御のための実時間フィードバックの利用を可能に
する。これは、フォトタイマおよびその他の露光制御装
置と関連づけられた従来技術の固定開口および固定位置
の密度センサとは対照的である。従って、本発明では、
多種多様なタイプの検査で所望の診断画像コントラスト
を達成するのに必要とされる線量を低下させることが可
能になる。
【0048】好ましくは、患者の露光が終了した後で、
デジタル画像を表現する積分放射値を含む生画像データ
を読み出し、データ・リンク38を介して画像検出モジ
ュール30からシステム・ホスト・コンピュータ34の
データ・プロセッサへ転送する。この生画像データを較
正し、その後、画像処理して撮像された対象に対応する
表示をモニタ42上で行うことが好ましい。
【0049】デジタル画像は、好ましくは当技術分野で
既知のデジタル・イメージング・アンド・コミュニケー
ションズ・イン・メディスン(Digital Ima
ging and Communications i
n Medicine)(DICOM)プロトコルを使
用して標準的なネットワーク通信を介してピクチャ・ア
ーカイビング・アンド・コミュニケーションズ・システ
ム(PictureArchiving and Co
mmunications System)(PAC
S)に記憶され、また、そこから取り出されることが好
ましい。あるいは、またはこれに加えて、デジタル画像
を、レーザ画像装置などのハード・コピー出力装置にエ
クスポートし、フィルムその他の任意の適当な基体上に
画像を提供することもできる。
【0050】次に、本発明の好ましい実施形態による図
1の画像検出モジュール30として働くことができる画
像検出モジュール50を示す図2Aおよび図2Bを参照
する。画像検出モジュール50は、通常、電力供給ケー
ブル33(図1)、通信リンク36(図1)および高速
データ・リンク38(図1)にそれぞれ接続された、電
力コネクタ52、制御通信コネクタ54、および高速デ
ータ出力コネクタ56を含む。好ましくは、図2Aに参
照符57で示す画像検出モジュール50の撮像領域は、
少なくとも43.2cm×43.2cm(17インチ×
17インチ)である。このサイズの撮像領域を使用する
ことにより、画像検出モジュール50を、機械的に更に
旋回させることなく、様々な一般的な放射線撮影検査に
使用することが可能となる。
【0051】画像検出モジュール50は、積分放射デー
タ読出エレクトロニクス62および実時間放射データ読
出エレクトロニクス66とそれぞれ関連づけられたX線
センサ60および見掛け表面電圧(ASV)センサ64
を封入した外側ケーシング58を含む。長型スキャナ6
8、制御エレクトロニクス(図示せず)およびモーショ
ン・ドライバ(図示せず)も、外側ケーシング58に入
れられている。
【0052】EMI/RFI保護されかつ遮光性である
ことが好ましいケーシング58は、アルミニウムなどの
軽量の導電性材料で形成されることが好ましく、また取
外し可能な上部カバー69および取外し可能な下部カバ
ー71を含むことができる。ケーシング58は、少なく
とも1つのX線透過領域70および少なくとも1つのX
線遮蔽領域74を含むことが好ましい。
【0053】通常は、X線透過領域70は、図2Bに示
すように、ケーシング58の取外し可能上部カバー69
の一体部分である。また、X線透過領域70は、カーボ
ン・ファイバなどのX線透過材料で形成し、上部カバー
69に取り付けられる別個の要素を含むこともできる。
【0054】積分放射データ読出エレクトロニクス62
および実時間放射データ読出エレクトロニクス66は、
ケーシング58のX線遮蔽領域74中に位置することが
好ましく、従って、これらは直接の放射線露光から保護
されている。X線遮蔽領域74は、鉛インサートなどの
ようなX線の吸収性の高い材料をケーシング58中に挿
入することによって形成することが好ましい。X線セン
サ60を取外し可能に取り付けるベースとして働く内部
ベース78は、好ましくはケーシング58内に位置し、
その一体部分として形成することもできる。X線センサ
60は、特に図3を参照して以下で述べるように多層構
造であることが好ましい。
【0055】図8から図9を参照して以下で述べるよう
に動作することが好ましい積分放射データ読出エレクト
ロニクス62は、少なくとも1つのプリント回路基板8
0上に取り付けられることが好ましい。プリント回路基
板80は、可撓性の相互接続領域を含むことが好まし
く、これを介して、位置合わせブロック84を使用して
X線センサ60の周辺部の不活性ファンアウト領域82
に位置を合わせて永続的にまたは取外し可能に接続され
る。積分放射データ読出エレクトロニクス62あるいは
X線センサ60を保守または交換のために取り外すこと
ができる取外し可能な接続は、高密度エラストマ・ゼブ
ラ・コネクタまたはその他の任意の適当なコネクタによ
って実施することができる。永続的な接続では、当技術
分野で既知の異方性導電性接着フィルムを利用すること
ができる。
【0056】X線センサ60における放射線露光量を実
時間で示すことができるASVセンサ64は、画像検出
モジュール50の上部カバー69の内側面に取り付けら
れることが好ましい。
【0057】本発明の好ましい実施形態によれば、X線
センサ60の上に重なってそれと向き合うASVセンサ
64は、特に図10を参照して以下で述べるように、可
撓性領域86および少なくとも1つの剛性領域88を有
する多層プリント回路基板PCBである。好ましくは、
ポリイミドおよび導電性材料の複数の非常に薄いX線透
過層を含む可撓性領域86は、X線透過領域70の下方
に取り付けられる。ASVセンサ64の、好ましくは実
時間放射データ読出エレクトロニクス66を組み立てら
れる剛性領域88は、上部カバー69のX線遮蔽領域7
4の下方に取り付けられることが好ましい。あるいは、
実時間放射データ読出エレクトロニクス66を含む別個
のプリント回路基板を、取外し可能または永続的な接続
を用いてASVセンサ64の可撓性領域86に接続する
こともできる。高密度エラストマ・ゼブラ・コネクタま
たはその他の標準的な高密度コネクタを取外し可能な接
続に使用し、そして、永続的な接続では当技術分野で既
知の異方性導電性接着フィルムを利用することもでき
る。
【0058】好ましくは長型電荷注入器(インジェク
タ)を含み、更に長型光源も含むことができる長型スキ
ャナ68は、図4を参照して以下で述べるようになって
いることが好ましい。通常は、長型スキャナ68を、従
来の電気機械的手段(図示せず)を用いて従来の線形的
ガイド90に沿って線形運動させることによって、X線
センサ60上を前後に掃引することができる。
【0059】次に、X線センサ60、長型スキャナ6
8、およびASVセンサ64を含む画像検出モジュール
50(図2B)の活性部分の断面図である図3を参照す
る。分かりやすくするために、画像検出モジュール50
の全体は示していない。
【0060】X線センサ60は、層状スタックをみ、層
状スタックは、同図において下から上に向かって、支持
基体100、支持基体100上に形成されてその上に重
なるシンチレータ・マルチレイヤ101、シンチレータ
・マルチレイヤ101の上に重なる導電性電極アレイ1
02、および導電性電極アレイ102の上に重なる光電
変換マルチレイヤ104を含むことが好ましい。
【0061】支持基体100は、X線センサ60を機械
的に支持し、その寸法を安定させ、層101、102お
よび104がその上に形成されるベースとして働くこと
ができる。好ましくは、支持基体100は、光学的放射
を吸収または反射する表面であり、従って、光学的放射
を一般に完全に吸収する、または光学的放射を一般に完
全に反射することが好ましい。光学的放射をほぼ完全に
吸収する層として働くことができる支持基体100の一
例は、アモルファス・カーボンである。ほぼ完全に反射
する層として働くことができる支持基体100の一例
は、アルミニウムまたはアルミナである。通常、一般に
反射する層は、シンチレータ・マルチレイヤ101の光
出力を増大させるが空間解像度は低く、一方、一般に吸
収する層は、生じる光出力は低いが高い空間解像度をも
たらす。
【0062】支持基体100の上に重なるシンチレータ
・マルチレイヤ101は、X線吸収シンチレータ110
および保護上層(オーバレイヤ)112を含むことが好
ましい。
【0063】本発明の好ましい実施形態によれば、X線
の光子は、シンチレータ110および光電変換マルチレ
イヤ104の両方に吸収される。硬放射線になるほど、
通常はシンチレータ110に吸収されるようになり、軟
放射線になるほど、通常は光電変換マルチレイヤ104
に吸収されるようになる。あるいは、また、選択した材
料によっては、光電変換マルチレイヤ104はX線の吸
収にそれほど寄与しないこともある。
【0064】シンチレータ110は、X線放射を効率的
に吸収して光学的放射に変換する材料で構成することが
できる。シンチレータ110に適した材料の例として
は、ドープしたヨウ化セシウムがある。通常は、解像度
の高いX線撮像では、ドープしたヨウ化セシウムを蒸着
によって付着させて、直径が数ミクロンで、長さが通常
はシンチレータ110の厚さである数百ミクロンの針状
物からなる高密度多結晶柱状構造を形成する。ヨウ化セ
シウムをシンチレータとして使用し、それを針状に付着
させることは、当技術分野で既知である。シンチレータ
110の厚さは、望ましいX線吸収特性と撮像の空間解
像度との間の兼ね合いによって決まる。一般的な放射線
撮影では、ヨウ化セシウムを使用するときには、シンチ
レータの厚さは300から700ミクロンの範囲内であ
ることが好ましい。
【0065】ヨウ化セシウムのドーパントは、光電変換
層104の光学特性に合致するように選択されることが
好ましい。本発明の好ましい実施形態によれば、シンチ
レータ110は、タリウムでドープしたヨウ化セシウム
CsI(TI)で構成される。CsI(TI)は、当技
術分野で一般に使用されるその他のヨウ化セシウム・ド
ーパントに比べて、吸湿性が低く、比較的高い光出力を
有する。CsI(TI)のピーク放射は中心が約560
ナノメートルである。
【0066】シンチレータ110の針状構造の特に有利
な点は、シンチレータ・マルチレイヤ101と光電変換
マルチレイヤ104との間の光学的結合の空間的解像度
が改善されることである。従って、シンチレーションの
結果として放射される光学的放射は、効率的に光電変換
マルチレイヤ104に案内され、それにより散乱が低減
され、X線放射から電荷担体への全体的な変換効率が改
善される。
【0067】好ましくは、シンチレータ110の上に重
なりこれを皮膜で保護する保護オーバレイヤ112は、
シンチレータ110を、湿度、および化学薬品などその
他の外的要因から絶縁する。保護オーバレイヤ112
は、当技術分野で既知のように真空蒸着によって室温で
コンフォーマル・コーティングとして塗布される、例え
ばパリレンなどのポリパラキシリレンの層であることが
好ましい。本発明の代替の実施形態によれば、保護オー
バレイヤ112は、更に、好ましくはコンフォーマル・
コーティングを覆うようにスピン・コーティングし、硬
化させた、ベンゾシクロブテン層またはポリイミド層を
含み、シンチレータ・マルチレイヤ101の表面を平坦
化することもできる。
【0068】本発明の好ましい実施形態によれば、導電
性電極アレイ102は、図8にストリップ電極221と
して示す複数の透明ストリップ電極を含む。これらの電
極は、平面状で細長く互いに平行であることが好まし
く、図2Bおよび図8に示すファンアウト領域で終端す
ることが好ましい。
【0069】導電性電極アレイ102は、フォトリソグ
ラフィとウェットまたはドライ・エッチング技法とを使
用して、シンチレータ・マルチレイヤ101の表面上に
配置された一般に連続した導電性フィルムをパターン形
成およびセグメント化することによって形成することが
好ましい。あるいは、レーザ・アブレーション・エッチ
ングなどの熱アブレーション技法を用いて、導電性フィ
ルムのパターン形成およびセグメント化を行うこともで
きる。
【0070】導電性フィルムは、酸化インジウムスズ
(ITO)、透明な金フィルム、またはその他任意の適
当な材料などの、薄く光透過性、X線透過性のコーティ
ングであることが好ましく、これは、通常は、スパッタ
リングや熱蒸着など従来の真空蒸着技法を用いて、通常
100〜1000オングストロームの厚さの均一で一般
にピンホールのない導電層を形成することによって、シ
ンチレータ・マルチレイヤ101の上に付着させる。透
明な金を導電材料として使用する場合には、この層とそ
の下にある層との接着を、最初に約50オングストロー
ムのクロムをシンチレータ・マルチレイヤ101上に直
接付着させ、次いで厚さ数百オングストロームの金薄膜
(金フィルム)を付着させることによって、向上させる
ことができる。
【0071】透明な金フィルムのスペクトル透過は、C
sI(TI)のピーク放射と良く一致する560ナノメ
ートルの近傍に最大の透過を有する。導電性電極アレイ
102の隣接するストリップ電極221(図8)間のピ
ッチにより、画像検出モジュール50のy方向の解像度
が決まる。例えば、100〜50ミクロンのピッチを有
するストリップ電極221(図8)を使用すれば、1ミ
リメートルあたりのライン対の数はそれぞれ5〜10と
なる。各ストリップ電極221(図8)の幅は、隣接す
る電極間の隙間の2倍から4倍の広さであることが好ま
しい。
【0072】通常は、積分放射データ読出エレクトロニ
クス62(図2B)は、以下で述べるように導電性電極
アレイ102の接続ファンアウト領域(図示せず)に固
定されるか、または取外し可能に接続される。
【0073】本発明の好ましい一実施形態によれば、光
電変換マルチレイヤ104は、好ましくは同図において
下から上に向かって、光学的放射透過性電荷阻止層12
0、電荷生成層122、および光導電層124を含むエ
レメントである。光電変換マルチレイヤ104は、更
に、トップ・コーティングとして光学的放射阻止層12
6および/またはパッシベーション層128を含むこと
もある。
【0074】光学的放射透過性電荷阻止層120は、主
に2つの特徴を有する。第1に、この層は一般に、X線
センサ60の電気的増感の間の導電性電極アレイ102
から光電変換マルチレイヤ104への電荷注入を阻止
し、従ってその暗電流を減少させる。第2に、この層
は、シンチレーション・マルチレイヤ101から発出さ
れた光学的放射を、非常によく電荷生成層122中へ透
過させる。
【0075】通常、光学的放射透過性電荷阻止層120
は、サブミクロンの厚さである。光学的放射透過性電荷
阻止層120に適した材料の例としては、当技術分野で
既知のように真空蒸着が可能なポリパラキシリレン、酸
化ケイ素、および窒化ケイ素がある。適当な材料の例と
しては、更に、当技術分野で既知のゾル・ゲル・プロセ
スでスピン・コーティングし、硬化させることができる
ベンゾシクロブテンもある。
【0076】シンチレータ・マルチレイヤ101から発
出され、電荷阻止層120を透過した光学的放射は、電
荷生成層122に吸収され、その中で自由電荷担体対の
光生成を引き起こす。本明細書に記載の本発明の好まし
い実施形態によれば、通常は真空蒸着によって数ミクロ
ンの厚さの層とする電荷生成層122は、三セレン化ヒ
素などのセレン系合金で構成されることが好ましい。C
sI(TI)で構成したシンチレータ110を使用する
ときには、重量の30%までの比率でテルルを付加し
て、電荷生成層122の光学的放射感度をより波長の長
い方にシフトさせ、電荷の光生成効率を高くすることも
できる。
【0077】電荷生成層122の精密な材料組成は、そ
の光学的放射感度がシンチレータ・マルチレイヤ101
の一部を形成するシンチレータ110の光スペクトル放
射プロフィールと合うようにように選択されることを理
解されたい。
【0078】光導電層124は、電荷移送層として機能
して、光学的放射によって電荷生成層122内で生成さ
れた少なくとも1つの極性の電荷担体を移送するのに適
するような特性を示すことが好ましい。本発明のこの好
ましい実施形態によれば、光導電層124も、特に軟放
射線に対して、即ちより長いX線波長に対してあるレベ
ルのX線吸収を示し、更に、両方の極性の電荷担体につ
いて比較的高レベルの電荷移送を行う。従って、X線光
子吸収の結果として光生成された反対しあう極性の電荷
担体は、反対の方向に移送され、光導電層124から除
去される。
【0079】更に、光導電層124は、低い暗電流を生
じる一般に高い暗抵抗を示し、X線撮像の間にその両端
間で電界を維持することができることが好ましい。更
に、光導電層104は、その中の電荷担体トラップ位置
の密度が低いことを特徴とすることが好ましい。
【0080】ヒ素または塩素でドープされることがある
アモルファス・セレンは、光導電層124として上述の
望ましい特性を示す。ドープしたアモルファス・セレン
を使用した場合、光導電層124の厚さは10〜100
ミクロンの間であり、好ましくは40〜70ミクロンの
範囲内である。
【0081】本発明の代替の実施形態によれば、光導電
層124は、光学的放射によって電荷生成層122内で
生成された単一極性の電荷担体を移送する電荷移送特性
のみ示し、X線に対して光生成をそれほど示さないこと
もある。この場合には、ポリビニルカルバゾールなどの
適当な有機材料を使用して、負電荷移送層を形成するこ
とができる。
【0082】オプションの光学的放射阻止層126は、
厚さ数ミクロンの単層または多層の構造であることが好
ましい。光導電層124の上に重なる光学的放射阻止層
126は、通常は、望ましくない軟UVや可視放射線、
近赤外線などの広いスペクトル帯域の非電離放射線を吸
収し、非電離放射線が光導電層124および電荷生成層
122に侵入するのを防止しながら、電離放射線はこれ
らを通過できるようにしている。
【0083】あるいは、光学的放射阻止層126は、光
電変換マルチレイヤ104の上面から侵入することがで
きる光学的放射スペクトルを調整するために、光学的ロ
ーパス・フィルタ特性を有することができ、それにより
狭い光学的放射のスペクトル帯域を阻止するようにでき
る。この場合には、光導電層124と電荷生成層122
とのバンド・ギャップ・エネルギより大きいエネルギを
有する放射線光子は、光学的放射阻止層126によって
好適に阻止される。従って、光導電層124および電荷
生成層122において自由電荷担体の直接光生成を引き
起こすはずの放射線光子は、光学的放射阻止層126に
よって阻止され、光導電層および電荷生成層に到達しな
くなる。逆に、光導電層124のバンド・ギャップ・エ
ネルギより低いエネルギを有する光子は、それほど吸収
されずに光学的放射阻止層126を好適に透過する。価
電子帯から、トラップ状態など伝導帯より下のエネルギ
状態に電荷励起させる光子は、光学的放射阻止層126
を透過するので、光導電層124との相互作用を妨げら
れない。
【0084】例えば、ドープしたアモルファス・セレン
を光導電層124として使用した場合には、光学的放射
阻止層126の光子カットオフ・エネルギは、約2電子
ボルトであることが好ましく、光子カットオフ・エネル
ギを超えると光子が非常に吸収され易くなり、それより
低いと光子がそれほど吸収されなくなる。
【0085】本発明は、光学的放射阻止層126の光ス
ペクトル・フィルタリング特性が、上述のように、トラ
ップ状態占有のために用いられる外部光学的放射を光導
電層124に侵入させるのに特に有用であることを、特
に特徴とする。電離放射線の入射と同じ方向で外部光学
的放射を光導電層124に直接投射することにより、ゴ
ースト効果が効率的に低減される。連続した画像間のゴ
ースト生成の問題は、当技術分野では既知である。光子
カットオフ・エネルギを有する放射線阻止層とともに低
域フィルタ特性を有する光学的放射阻止層126を使用
することにより、本発明は、図11Aを参照して以下で
述べるように、X線センサ60の電気的増感の間に外部
光照明を用いてトラップ状態を飽和させ、それにより撮
像中のゴースト生成効果を低減することによって、既知
のゴースト生成問題を克服する。
【0086】光学フィルタリング特性に加えて、光学的
放射阻止層126は、一般に、少なくとも1つの極性の
電荷の通過を制限する。好ましくは、光学的放射阻止層
126は、少なくとも1つの極性の電荷担体の電荷移動
範囲が極めて短く、従って単極または双極の電荷阻止層
としても機能することを特徴とする。これは、通常は、
少なくとも1つの電荷極性の電荷に対する電荷トラップ
のレベルが高いことが原因である。
【0087】好ましくは、光学的放射阻止層126が単
極電荷阻止層である場合には、増感する極性の電荷は阻
止され、光学的放射阻止層126の表面および/または
その内部に空間電荷として保持される。
【0088】光導電層124がアモルファス・セレンで
ある場合には、光学的放射阻止層126は、真空蒸着に
よって形成した厚さ数ミクロンのアルカリ・ドープした
セレン層として、単極正電荷阻止層ならびにアモルファ
ス・セレンのカットオフ・エネルギに関連する600ナ
ノメートルよりも短い波長に対する光学的放射阻止層を
提供することが好ましい。
【0089】あるいは、選択した吸収性顔料/染料の混
合物が添加された誘電ポリマ担体を使用して光学的放射
阻止層126を作成し、上述の電荷移送特性を維持しな
がら所望の吸収スペクトル帯域を達成することもでき
る。このタイプの光学的放射阻止層126を利用する場
合には、浸漬コーティングやスピン・コーティング、吹
付けなどの、有機性材料のための従来のコーティング技
法を使用してこのように作成した光学的放射阻止材料を
付着させることが好ましい。
【0090】必要なら、光学的放射阻止層126を覆う
ように任意選択のパッシベーション層128を付着させ
て、X線センサ60のその下にある各層を化学的かつ物
理的に不活性化することもできる。
【0091】パッシベーション層128に適した材料の
例としては、ポリパラキシリレンなどの、当技術分野で
は既知のように真空蒸着によって室温でコンフォーマル
・コーティングとして塗布することができる誘電ポリマ
がある。好ましくは、パッシベーション層128の厚さ
は数ミクロンの範囲である。
【0092】本発明の代替の実施形態によれば、X線セ
ンサ60は、若干変更した層構成を含む。この代替の実
施形態では、シンチレータ110はナトリウムでドープ
したヨウ化セシウムCsI(Na)で構成され、光導電
層125はドープしたアモルファス・セレンで構成され
る。CsI(Na)のピーク放射は約420nmを中心
とすることを理解されたい。好ましい実施形態で使用し
たCsI(TI)のピーク放射とは対照的に、ドープし
たアモルファス・セレンは、CsI(Na)の放射スペ
クトルに対して極めて敏感である。従って、光導電層1
24は、電荷の光生成ならびに電荷の移送を同じ層で実
現する。従って、電荷生成層122を使用する必要がな
くなり、シンチレータ110から発出された光を光導電
層124に直接結合することができる。
【0093】X線センサ60に加えて、画像検出モジュ
ール50はASVセンサ64も含み、このASVセンサ
は、図10を参照して以下で述べるように、少なくとも
1つの誘電体支持層130および電荷トラッキング層1
32を含む多層構造であることが好ましい。
【0094】空気などの、少なくともほぼ大気圧の適当
な気体で占められることが好ましい空間134は、AS
Vセンサ64の電荷トラッキング層132をX線センサ
60の上面から好適に分離する。
【0095】図3に示すように、長型スキャナ68は、
ASVセンサ64をX線センサ60から分離する空間1
34で、軸140に沿ってx方向にX線センサ60の上
を掃引する。特に図11Aから図11Dを参照して以下
で述べるように、長型スキャナ68の掃引は、X線セン
サ60を電気的に増感する働き、および/またはX線セ
ンサ60に入射した時間的に積分したX線放射に対応す
る電荷パターンを読み取る働きをすることができる。
【0096】z方向では、長型スキャナ68は、X線セ
ンサ60の上面から規定距離だけ分離されていることが
好ましく、この規定距離は、長型スキャナのくさび14
2とX線センサ60の上面との間を0.1mm〜0.3
mmに維持するように通常は選択される。この範囲内で
あれば、長型スキャナ68のくさび142とX線センサ
60の上面との間の精密な距離を維持することは、画像
検出モジュール50の動作にとって重要ではないことを
理解されたい。
【0097】かなり小型のほぼ平坦な画像検出モジュー
ル50(図2)を実現するためには、掃引スキャン中の
長型スキャナ68のクリアランス十分にとった空間13
4を確保した上で、長型スキャナ68のz寸法をかなり
小さくすることが好ましく、通常は5〜15mmにする
ことが好ましい。
【0098】次に、長型スキャナ68(図2Bおよび図
3)として機能することができる、本発明の好ましい実
施形態に従って構築され動作する長型スキャナ150の
断面図である図4を参照する。
【0099】分かりやすくするために、X線センサ60
(図3)と全く同じであり得るX線センサを図4では完
全には示さず、その上面170のみを示す。長型スキャ
ナ150は、好ましくは電気絶縁ハウジング・アセンブ
リ152および電荷注入器156を含む。更に、長型ス
キャナ150は、ここでの説明のようにX線センサ60
(図3)の光導電層124(図3)内でのトラップ状態
飽和のために好適に利用する長型光源160を含むこと
ができる。
【0100】好ましくは、電荷注入器156は、外部端
子Aを有する埋込み長型電極172、および外部端子B
を有する露光スクリーン電極174を含む。埋込み長型
電極172は薄い導電性ワイヤ電極であることが好まし
く、数百ミクロンの厚さを有し、通常は厚さ数十ミクロ
ンのガラスなどの薄い誘電コーティング176を有す
る。埋込み長型電極172は、通常はガラス、アルミナ
またはその他の誘電セラミックで構成したロッドである
長型誘電支持体178に取り付けられることが好まし
い。露光スクリーン電極174は、長型誘電支持体17
8および埋込み電極172の上に、厚さ数十ミクロンの
薄い導電性ワイヤを巻いて一般に互いに離間したコイル
として形成することが好ましい。
【0101】埋込み長型電極および長型スクリーン電極
の代替の構成も可能であることを理解されたい。また、
埋込み長型電極、露光スクリーン電極および誘電コーテ
ィングの間の関係、およびそれらの幾何学的構造によっ
て、キャパシタンスが決定され、従ってAC電圧源で駆
動される電荷注入器156の電気インピーダンスが決定
されることを理解されたい。
【0102】電荷注入器156は、通常はピーク・ピー
クの2000〜2500ボルト程度の振幅を有し、かつ
数十キロヘルツから数メガヘルツの間の周波数を有する
浮動正弦波である変調AC電圧を、埋込み長型電極17
2の端子Aと露光スクリーン電極174の端子Bとの間
に印加することによって、連続的にまたはバースト的に
作動される。このAC電圧は、露光スクリーン電極17
4が埋込み長型電極172と交差する誘電コーティング
176の露光領域において、空気中での放電を引き起こ
すのに十分に強いAC電界を生成するように選択され
る。従って、本明細書に記載の構造では、電荷注入器1
56の活性化中に放電が起こる長型放電位置180が画
定される。
【0103】前述の放電によって、比較的多量の正電荷
および負電荷が好適に生成される。生成される電荷の量
は、一般に、AC電圧の周波数および振幅によって決ま
る。生成された電荷の一部は、次のような様式で上面1
70に注入去れ得る。即ち、電荷(正または負)は、露
光スクリーン電極174と、上面170の下にあるX線
センサ60(図3)の導電性電極アレイ102との間に
バイアス電圧VBを印加したときに生じる注入力によっ
て、長型放電位置180から上面170へ好適に注入さ
れる。通常、バイアス電圧VBは、0〜1000ボルト
の範囲の調整可能な制御されたDC電圧である。
【0104】好ましくは、また、このようにして生成さ
れた電荷の上面170への注入をバイアス電圧VBによ
って効率的に制御するために、露光スクリーン電極17
4は、AC電圧が印加される埋込み長型電極172をX
線センサ60(図3)から静電的に遮蔽するように構成
される。
【0105】電荷注入器156から光学的放射阻止層1
70への電荷注入は、通常は自己ケンチング(自己消滅
性、self-quenching)である。上面170に電荷が蓄積
することによって生じる空間電荷により、注入力は次第
に低下し、ほぼ無視できる値となる。注入には両方の極
性の電荷が含まれることが好ましいので、上面170に
おける初期電荷または残留電荷は、X線センサ60(図
3)の最終的な蓄積電荷密度には一般に影響を及ぼさな
い。その代わりに、最終的な蓄積電荷密度は、主にバイ
アス電圧VBの極性および振幅によって決まる。X線セ
ンサ60(図3)の各位置で電荷注入器156から注入
される電荷の実際の量は、電荷注入以前にそこに保持さ
れていた電荷密度に対応することを理解されたい。
【0106】上面170への電荷注入は、X線センサ6
0(図3)の導電性電極アレイ102(図3)を横切る
静電バリヤ182によって空間的に調整される。静電バ
リヤ182は、厚さ数ミクロンから数十ミクロンの薄い
導電性コーティングを誘電体くさび184の垂直面に沿
って付着させることによって形成されることが好まし
い。通常はガラスやセラミックなどの電気絶縁材料で構
成されるくさび184は、電気絶縁ハウジング・アセン
ブリ152の一体部分であることが好ましい。あるい
は、くさび184がセラミック製である場合には、当技
術分野では既知の同時焼成メタライゼーション(co-fir
ing metallization)によって、静電バリヤ182をそ
の垂直面に沿って形成することもできる。電気絶縁ハウ
ジング・アセンブリ152は、長型スキャナ156に機
械的な剛性および強度も与えていることを理解された
い。
【0107】好ましくは、静電バリヤ182は、露光ス
クリーン電極174と直接電気的に接触し、同じバイア
ス電圧VBにバイアスされる。その結果として、静電バ
リヤ182に沿った電界は、注入された電荷がくさび1
84に沿って上面170の方に向けられ、静電バリヤ1
82を超えて上面170の領域を電荷が流れることがほ
ぼ防止されるように、調整される。
【0108】電気絶縁ハウジング・アセンブリ152
は、通常は、従来の機械的手段(図示せず)を用いて固
定される2つのサブアセンブリ190および192から
構成される。サブアセンブリ190および192は、固
定されると、電荷注入器156をしっかりと保持し、位
置合わせする。
【0109】限定するものではない本発明の一実施形態
によれば、X線センサ60に光を投射することができる
長型光源160は、電気絶縁ハウジング・アセンブリ1
52のサブアセンブリ192に埋め込まれる。
【0110】好ましくは、長型光源160は、図6を参
照して以下で述べる送電用の2つの外部端子BおよびC
を有する個別の発光ダイオード(LED)の長型線形ア
レイを含む。
【0111】本発明の好ましい実施形態は、本明細書で
述べるように、長型光源160から発出された放射エネ
ルギを使用して、光導電層124(図3)の全域で効率
的にトラップ状態を充填し飽和させることを特に特徴と
する。従って、LEDの放射ピーク波長は、それと関連
する光子エネルギが上述の光学的放射阻止層170の光
子カットオフ・エネルギより低くなるように選択され
る。例えば、光導電層124(図3)がドープしたアモ
ルファス・セレンである場合には、長型光源160は、
従来の赤色LEDなど、好ましくは600ナノメートル
より長いピーク波長を有する放射線を発出することが好
ましい。
【0112】次に、本発明による長型光源160の好ま
しい一実施形態の断面図である図5を参照する。上述の
ように、長型光源160は、長型アレイとして配列さ
れ、かつ好ましくは剛性のプリント回路基板(PCB)
202の片面に表面実装された、複数の発光ダイオード
・チップ(LED)200を含むことが好ましい。好ま
しくは、LED200を流れる電流、従ってLEDの輝
度を制御する複数の抵抗器204が、PCB202の反
対の面に表面実装される。
【0113】好ましくは、長型光源160は、絶縁ハウ
ジング・アセンブリ152(図4)のサブアセンブリ1
92(図4)に挿入できるように設計される。本明細書
に記載の本例は、長型光源160の限定するものではな
い一実施形態を提供するものであり、開口蛍光長型ラン
プなどの代替の光源を利用することもできることを理解
されたい。
【0114】次に、PCB202(図5)上に組み立て
られたLED200のアレイを含む長型光源160の電
気回路図である図6を参照する。好ましくは、LED2
00は、並列に接続されたグループに分割される。各グ
ループ内で、LED200は、1つまたは複数の限流抵
抗器204と直列に接続される。好ましくは、LED2
00は、図4の端子BおよびCに好ましくは相当する端
子BとCの間に印加される単一の浮動DC電圧源VLに
よって駆動される。VLは、通常は数十ボルト程度であ
る。
【0115】次に、本発明の好ましい実施形態による図
4の長型スキャナ150の電荷注入器156および長型
光源160を駆動する電力ドライバの電気的な図である
図7を参照する。長型スキャナ150の電荷注入器15
6および長型光源160は、下記のような方法で個別
に、または同時に活動化することができることを理解さ
れたい。
【0116】上述のように、電荷注入器156(図4)
は、埋込み長型電極172の端子Aと露光スクリーン電
極174の端子Bの間に印加された浮動AC電圧の対応
する変調によって、連続的にまたはバースト的に、活動
化される。電荷注入は、X線センサ60(図3)の導電
性電極アレイ102(図3)と関連するアースに対す
る、端子Bに印加されたバイアス電圧VBによって駆動
される。
【0117】更に上述したように、長型光源160(図
4)は、長型光源160(図4)の端子BとCの間に浮
動DC電圧VLを印加することによって活動化される。
図7に示すように、電荷注入器156および長型光源1
60は、端子Bに印加される同じ高いDCバイアス電圧
VBで浮動することが好ましい。これにより、電荷注入
器156と長型光源160の回路の間の電気的ストレ
ス、ならびに長型光源160とX線センサ60(図3)
の間の電気的ストレスが解消される。
【0118】次に、本発明の好ましい実施形態に従って
構築され動作するX線センサ210を概略的に示す部分
切欠上面図である図8を参照する。好ましくは、X線セ
ンサ210は、特に図3を参照して上述したX線センサ
60と同様の多層構造である。X線センサ210は、支
持基体212、シンチレータ・マルチレイヤ(多層)2
13、導電性電極アレイ214および光電変換マルチレ
イヤ216を有する層状スタックを含むことが好まし
い。
【0119】支持基体212、シンチレータ・マルチレ
イヤ213、導電性電極アレイ214および光電変換マ
ルチレイヤ216は、図3を参照して上述した支持基体
100、シンチレータ・マルチレイヤ101、導電性電
極アレイ102および光電変換マルチレイヤ104とそ
れぞれ同じであることが好ましい。
【0120】図8から分かるように、導電性電極アレイ
214は、通常、ファンアウト領域222で終端する複
数の共面長型電極221を含む。積分放射データ読出エ
レクトロニクス62(図2B)と同様に機能することが
できる積分放射データ読出エレクトロニクス223は、
好ましくX線センサ210に結合される。積分放射デー
タ読出エレクトロニクス223は、電荷読出回路22
4、複数のアナログ・デジタル変換器226、およびデ
ータ・バス・バッファ228を含むことが好ましい。典
型的には、電荷読出回路224は、特に図9を参照して
以下で述べるマルチチャネル・アナログ低ノイズ電荷読
出ASIC231を複数含む。好ましくは、これらのA
SICは、標準的なチップ・オン・ボード技法を用いて
プリント回路基板80(図2B)上に取り付けられる。
【0121】典型的に、X線センサ210が43.2c
m×43.2cm(17インチ×17インチ)の撮像領
域を有する場合には、導電性電極アレイ214は約36
00の電極221(図8)を含む。マルチチャネル電荷
読出ASIC231(図9)の読出しチャネルの数は、
導電性電極アレイ214の導電性電極221の数以上で
あり、各電極221は単一の読出しチャネルに接続され
る。あるいは、いくつかの電極221を単一のチャネル
に接続し、それにより1つの次元の空間解像度を低下さ
せることもできる。従って、この例によれば、電荷読出
回路224は、好適には、ファンアウト領域222にそ
れぞれ関連付けられた15個のマルチチャネル電荷読出
ASIC231(図9)を含み、各ASIC231(図
9)が120の読出しチャネルを含む。
【0122】本発明の好ましい実施形態によれば、電極
221と電荷読出回路224の間の接続は、X線センサ
210の対向する不活性な周辺領域に位置する2箇所の
接続ファンアウト領域222で行われる。好ましくは、
隣り合う電極が反対の接続ファンアウト領域に接続され
るようにして、電極221の半分は第1の接続ファンア
ウト領域を介して接続され、残りの半分は第2の接続フ
ァンアウト領域を介して接続される。こうして、各接続
ファンアウト領域における接続の密度は低下する。従っ
て、上述したような従来の接続技法を使用して、X線セ
ンサ210と積分放射データ読出エレクトロニクス22
3との間の取外し可能なまたは永続的な電気的接続を実
現することができる。
【0123】ASIC231(図9)を除けば、積分放
射データ読出エレクトロニクス223の構成部品は、通
常は当技術分野で既知のSMT技法を用いてPCB80
(図2B)上に取り付けられることを理解されたい。
【0124】次に、本発明の非限定的な好ましい実施形
態による図8の電荷読出回路224を示す図9を参照す
る。上述のように、電荷読出回路224は、複数のマル
チチャネル読出ASIC231を含むことが好ましい。
各マルチチャネル電荷読出ASIC231は、好ましく
は、3つの主要な段、即ち、電荷増幅器段232、サン
プル/ホールド段234、およびマルチプレクサ236
を含む。
【0125】各読出しチャネルごとに、電荷増幅器段2
32は、低ノイズで周波数帯域幅が制限された両方向の
電荷積分器238を含み、この電荷積分器238は、電
荷増幅器の利得を規定するためのフィードバック・コン
デンサ240と、電荷積分器238を定期的にリセット
するためのソリッド・ステート・リセット・スイッチ2
42とに関連している。フィードバック・コンデンサ2
40は、X線センサ210(図8)の特定のパラメータ
に従って適当な利得を提供するように選択することがで
きる。
【0126】電荷増幅器段232は、典型的には、電極
221(図8)からの電荷の両方向の流れを受け、対応
する正または負の出力電圧値を提供する。各出力電圧値
は、リセット・スイッチ242による連続したリセット
とリセットの間に単一の電荷積分器238に蓄積される
電荷を表す。電荷増幅器段232からの出力電圧値は、
サンプル/ホールド段234によってサンプリングされ
る。各読出しチャネルは、同期されたデュアルのサンプ
ル/ホールド回路244に対応する。一般に連続的なサ
ンプリングを行う同期デュアル・サンプル/ホールド回
路244は、通常は、コンデンサ250および2つのソ
リッド・ステート・スイッチ252を好ましくはそれぞ
れ含む2つのサブ回路246および248を含む。
【0127】読出し中には、2つのサブ回路246およ
び248の一方が電荷増幅器段232からの値をサンプ
リングし、もう一方が以前にサンプリングされた値を保
持して、バッファ256を介してマルチプレクサ236
によってサンプリングされるように、保持した値を提供
する。
【0128】読取り中の画像の各ラスタ線の幅を決定す
る読取りサンプリング周波数に従っての所定の時間間隔
で、ソリッド・ステート・スイッチ252は、サブ回路
246および248の機能を、新しいラスタ線の読出し
に備えてサンプリング機能とホールド機能との間で交代
させる。交代の直後に、電荷積分器238はリセット・
スイッチ242を介して瞬時にリセットされ、サブ回路
246および248のうちサンプリング・モードになっ
ている方もリセットさせる。これにより、積分およびサ
ンプリングは読取り中のラスタ線からの電荷にのみ関連
することになる。
【0129】図9では、ソリッド・ステート・スイッチ
252の状態に示されるように、サブ回路246は、リ
セットが完了した後で電荷積分器238の出力をサンプ
リングするものとして示してあり、サブ回路248は、
以前にサンプリングされた値を、バッファ256を介し
てマルチプレクサ236によってサンプリングされるよ
うに保持するものとして示してある。
【0130】サンプル/ホールド回路234またはその
他の任意の適当な回路によって実施される一般に中断の
ない連続的なサンプリングは、長型スキャナ150(図
4)の電荷注入器156(図4)が上述のように連続的
に活動化されるときに、特に重要であることを理解され
たい。
【0131】マルチプレクサ236は、コントローラ
(図示せず)から供給されるクロックCLKの周波数に
よって決まる速度で各バッファ256に順次対処するこ
とによって、読出しチャネルからの積分アナログ・デー
タの並列/直列変換を行う。通常、各CLKパルスによ
り、次のバッファ256のアナログ出力は、バッファ2
60を介して共通の出力線258に提供される。この共
通の出力線258は、一群のカスケードになったマルチ
チャネル電荷読出ASIC231によって共有されるこ
とが好ましく、これにより、この一群のカスケードにな
ったマルチチャネル電荷読出ASIC231に共通の出
力線が提供される。それぞれの共通の出力線258は一
つのカスケードに対応する。
【0132】信号CSIおよびCSOを使用して、マル
チチャネル電荷読出ASIC231にカスケード機能を
与える。各マルチチャネル電荷読出ASIC231はチ
ップ選択入力信号CSIにより選択され、これは、スイ
ッチ262を閉じ、保持されたアナログ・データをバッ
ファ256から共通の出力線258へ転送できるように
する。最後のバッファ256がそのアナログ・データを
出力線258に転送すると、マルチチャネル電荷読出A
SIC231のマルチプレクサ236からチップ選択出
力信号CSOが与えられる。CSOは、スイッチ262
を切断し、CSI信号をそのカスケード内の次のマルチ
チャネル電荷読出ASIC231に与える。ASICの
カスケード化により、一群のASICが単一の拡張AS
ICとして動作することを理解されたい。
【0133】ラスタ線を表すデータは、マルチチャネル
電荷読出ASIC231の全てのカスケードにより、全
ての電極221(図8)で並列にサンプリングされるも
のであり、各カスケードは一つの出力線と関連付けられ
ていることを理解されたい。電荷データの1つのラスタ
線の並列サンプリングに要する時間の間、以前にサンプ
リングされた電荷データのラスタ線を表す全てのバッフ
ァ256の保持データは、カスケードの出力線258に
沿って同時にシリアルに出力される。
【0134】図8に戻ると、各出力線258は、アナロ
グ・デジタル変換を行う対応するA/D変換器226と
関連付けられている。図13を参照して以下で述べるよ
うに、A/D変換は、通常、読出し中にトーン・スケー
ル・リマッピング機能を利用するかどうかによって、1
4ビットから8ビットの間の解像度を有する。出力され
たデジタル信号は、全てのA/D変換器226からデー
タ・バス・バッファ228を介して共通のデータ・バス
出力264へ転送されるものであり、各データ・バス・
バッファ228はトライステート出力を含むことが好ま
しい。
【0135】X線センサ210からの積分データの読出
し中に、デジタル・データは、第1の転送速度で、全て
のA/D変換器226から対応するデータ・バス・バッ
ファ228へ同時にシリアルに転送される。全てのデー
タ・バス・バッファ228からのデータは、各データ・
バス・バッファ228を順次アドレス指定してそこから
のデータ出力を可能にするための、コントローラ(図示
せず)から供給されるイネーブル信号ENを使用して、
第2の転送速度で共通の出力データ・バス264へシリ
アル転送される。典型的には、第2の転送速度は、第1
の転送速度より大幅に速い。従って、アナログ・デジタ
ル変換は比較的遅い速度で実行することができ、積分デ
ータ読出回路222が簡略化され、A/D変換器226
のコストが削減される。
【0136】様々なデータ・バス・バッファ228から
のデータ転送の順序は、読取り中のラスタ線が適切に再
構築されるように、ファンアウト領域222の構造およ
び電極221が電荷読出回路224に電気的に接続され
る順序に応じて選択されることを理解されたい。
【0137】更に、データ・バス264上のデジタル・
データ出力は、撮像対象に対応する、X線センサ210
に入射する空間変調されたX線積分放射のデジタル表現
を提供することを理解されたい。
【0138】次に、本発明の好ましい実施形態に従って
構築され動作するASVセンサ64(図2B)として機
能することができるASVセンサ270を概略的に示す
部分切欠底面図である図10を参照する。ASVセンサ
270は、図2Bに示す実施形態における可撓性の領域
86および剛性の領域88とそれぞれ同様に機能するこ
とができる可撓性領域272および剛性領域274を有
する多層プリント回路基板であることが好ましい。
【0139】可撓性領域272は、薄いX線透過性ポリ
イミド系多層PCBであることが好ましく、このX線透
過性ポリイミド系多層PCBは、X線入射方向に関して
下流側から上流側に向かって、電荷トラッキング層27
6、誘電層278、ファンアウト層280および誘電支
持層282を有する。電荷トラッキング層276および
ファンアウト層280はともに、それぞれX線透過性と
なるように数ミクロンの厚さを有する、非常に薄いパタ
ーン化された導電層であることが好ましい。画像検出モ
ジュール50(図2B)などの画像検出モジュール内
で、ASVセンサ270は、電荷トラッキング層276
がX線センサ60(図2B)と向き合うように配向され
ることを理解されたい。
【0140】電荷トラッキング層276は、金被覆した
銅層であることが好ましく、それは、従来のPCB製造
技法で、好ましくはX行Y列に配列された一般に共面の
離散プレート電極274のアレイとなるように形成され
る。プレート電極274の構造によって、ASVセンサ
270の感知開口が決まる。好ましくは、プレート電極
274は、以下で述べるASVセンサ270の望ましい
解像度に応じて、数ミリメートル×数ミリメートルから
数十ミリメートル×数十ミリメートルの範囲の寸法を有
する正方形である。その他の幾何形状または寸法を有す
るプレート電極274を利用することもできることを理
解されたい。
【0141】各プレート電極274は、専用の出力線2
83と関連付けられることが好ましい。X線へ露光中に
は、電荷形態の実時間放射線データは、個々のプレート
電極274それぞれから、対応する出力線283を介し
て、実時間放射データ読出エレクトロニクス278の対
応する個々のチャネルへ流れる。
【0142】出力線283は、一般にX線センサ60
(図2B)から静電的に遮蔽されたファンアウト領域2
80で、電荷トラッキング層276によって好適に経路
指定され、これによりASVセンサ270の各信号間の
クロストークが減少する。あるいは、出力線283を電
荷トラッキング層276の一部として形成することがで
き、出力線283の経路の占める面積がプレート電極2
74の面積より大幅に小さくなるようにすることを確実
にして、信号のクロストークを減少させることもでき
る。出力線283を電荷トラッキング層276の一部と
して形成した場合には、ファンアウト層280は不要と
なる。
【0143】好ましい本発明の代替の実施形態によれ
ば、電荷トラッキング層276は、電離室の従来の自動
露光制御装置と同様の感知開口を有する局所センサとし
て機能する大面積で固定形状のプレート電極を比較的少
ない数だけ含むこともある。この場合、ASVセンサが
感知した情報は画像に関するものではなく、局所密度セ
ンサが感知する情報に似たものであり、個別に読取り可
能ないくつかのフィールドを含むこともあることを理解
されたい。本明細書に記載の手法の利点は、ASVセン
サが画像検出モジュール50(図2B)の簡単な一体構
成要素となることである。
【0144】可撓性領域272の薄いマルチレイヤに加
えて、剛性領域274は、好ましくは、FR4などのガ
ラス繊維エポキシ・ラミネートも含む。剛性領域274
は、好ましくは、当技術分野で既知のチップ・オン・ボ
ード技法および/またはSMTを使用して実時間放射デ
ータ読出エレクトロニクス284を実装する基体であ
る。可撓性領域272および剛性領域274を越えて延
びるファンアウト層280は、当技術分野で既知のよう
にバイア・ホール(図示せず)を介したプレート電極2
74と実時間放射データ読出エレクトロニクス284と
の間の電気的相互接続をもたらす。
【0145】実時間放射データ読出エレクトロニクス2
84は、好ましくは、電荷読出回路286、アナログ・
デジタル(A/D)変換器288、およびデータ・バス
・バッファ290を含む。実時間放射データ読出エレク
トロニクス284の機能、即ち、流れる電荷の形態のデ
ータの読出しは、積分放射データ読出エレクトロニクス
223(図8)の機能と同様であることを理解された
い。従って、電荷読出回路286、アナログ・デジタル
(A/D)変換器288、およびデータ・バス・バッフ
ァ290はそれぞれ、典型的に、図8に関連して上述し
た電荷読出回路224、アナログ・デジタル(A/D)
変換器226およびデータ・バス・バッファ290と同
じである。ただし、実時間放射データ読出エレクトロニ
クス284に流れる電流の振幅は積分放射データ読出エ
レクトロニクス223(図8)に流れる電流の振幅とは
異なるので、図10の実施形態では、電荷積分器238
(図9)とは異なる利得を有し得る電荷積分器(図示せ
ず)を使用することが好ましい。実時間放射データ・エ
レクトロニクス284の連続する2回のリセットの間の
サンプリング時間によって、全てのプレート電極274
からのデータの全フレームを並列に読み出すのに要する
時間が決まることを理解されたい。
【0146】電荷読出回路286の入力チャネルの数
は、プレート電極274の数に対応することが好ましい
ことを理解されたい。プレート電極274の数は、好ま
しくは、数百から数千の範囲内である。プレート電極2
74の数を増やすと、ASVセンサ270の空間解像度
が高くなり、より解像度の高い画像データが提供される
ことを理解されたい。プレート電極274の正確な数
は、一般に画像に関する実時間放射情報を提供するのに
必要な、多いことが好ましいプレート電極274の数
と、実時間データ処理に必要な、少ないことが好ましい
プレート電極274の数との間の兼ね合いによって選択
される。
【0147】X線センサ60(図3)を横切っての照射
フィールドの境界を検出するための以下で述べる実時間
処理アルゴリズムによれば、照射フィールドの境界内に
含まれるプレート電極274の大域群294を規定する
ことができる。あるいは、またはこれに加えて、図13
に関連して以下で述べるアルゴリズムに従って、プレー
ト電極274の局所群296を画定することもできる。
【0148】電荷積分による実時間の放射データの読出
しは、実時間線量制御に使用される実時間露光データを
提供する。線量制御によって各検査が最適化され、それ
により、従来技術の方法において位置決めおよび自動露
光制御装置に対する患者の位置合わせが不完全であるこ
とによって生じる不正確さが解消される。更に、通常は
従来技術のフォトタイマおよび他の露光制御装置と関連
する従来技術の固定開口および固定位置の密度センサを
使用する代わりに、本発明は、一般に画像に関する実時
間露光データを提供し、これにより、以下で述べるよう
に、実時間画像コントラスト・フィードバックを線量最
適化に利用することが可能となる。従って、本発明で
は、多種多様なタイプの検査で所望の診断コントラスト
を達成するのに要する線量を低下させることが可能とな
る。
【0149】吸収した放射線の量に対応する、X線セン
サ60(図3)またはX線センサ210(図8)の見掛
け表面電圧は、以下のようにして、X線露光中に実時間
でASVセンサ270によって検出される。即ち、AS
Vセンサ27が、実時間放射データ読出エレクトロニク
ス284を介してアース電位にバイアスされる。X線セ
ンサ60(図3)とASVセンサ270との間の空間1
34(図3)のこの静電状態により、特に図11Bを参
照して以下で述べるように、電荷トラッキング層272
における電荷の再分配は、一般に、露光中にX線センサ
60(図3)で生成される正味の電荷パターンをトラッ
キングし、それに対応することになる。電荷トラッキン
グ層272における電荷の再分配により、実時間放射読
出エレクトロニクス284へ測定可能な電流が流れ、そ
れによりX線センサ60(図3)の見掛け表面電圧の信
号表現が提供される。
【0150】電荷トラッキングの感度は、ASVセンサ
270とX線センサ60(図3)とを分離する空間13
4(図3)、およびこの空間の電界の強度の関数であ
る。ASVセンサ270の空間解像度は、電荷トラッキ
ングの空間解像度によって制限されるものであり、実際
の解像度は、プレート電極274および空間134(図
3)の寸法および量によって決まる。
【0151】図10に示す実施形態では、ASVセンサ
270は、一つの多層PCBを含むことを理解された
い。しかし、ASVセンサ270が組み込まれた画像検
出モジュール50(図2B)のサイズに応じて、ASV
センサ270は、実際には、いくつかの多層PCBを含
むこともあり、これらの多層PCBはそれぞれ、ASV
センサ270の感知領域を大きくするために拡張した可
撓性領域272を生じるように設置された可撓性領域2
72および剛性領域274を含む。
【0152】更に、見掛け表面電圧を実時間で示すこと
で有用なシステム・フィードバックを実現するような、
その他の検出システムまたは目的には、見掛け表面電圧
を感知するためにASVセンサ270と類似の構造のA
SVセンサが有用であることも理解されたい。
【0153】次に、本発明の好ましい実施形態に従って
構築され動作する画像検出モジュール300の動作を説
明する図11A〜図11Dを参照する。画像検出モジュ
ール300は、図1の実施形態の画像検出モジュール3
0または図2Bの実施形態の画像検出モジュール50と
して機能することができる。
【0154】画像検出モジュール300は、好ましく
は、ケーシング(図示せず)を含み、ケーシングは、積
分放射データ読出エレクトロニクス304に結合された
X線センサ302、実時間放射データ読出エレクトロニ
クス308(図11B)に結合されたASVセンサ30
6(図11B)、長型スキャナ310、制御エレクトロ
ニクス(図示せず)、モーション・ドライバ(図示せ
ず)、および上述の電力ドライバを収容する。画像検出
モジュール300のケーシング(図示せず)は、ケーシ
ング58(図2B)と同じであることが好ましい。
【0155】好ましくは大気圧の空気などの気体で充填
された空間312(図11B)が、ASVセンサ306
(図11B)とX線センサ302とを分離している。X
線センサ302は、好ましくは、特に図3を参照して上
述した層状スタックを含み、この層状スタックは、下か
ら上に向かって、図11A〜図11Dには示していない
支持基体100(図3)、シンチレータ・マルチレイヤ
314、導電性電極アレイ332、および光電変換層3
34を含む。
【0156】シンチレータ・マルチレイヤ314、導電
性電極アレイ332および光電変換マルチレイヤ334
は、それぞれ、シンチレータ・マルチレイヤ101(図
3)、導電性電極アレイ102(図3)および光電変換
マルチレイヤ104(図3)と同じであることが好まし
い。
【0157】以下の議論のために、導電性電極アレイ3
32は、静電的には、そのストリップ電極間のギャップ
が典型的に画像検出モジュール300全体の動作解像度
よりも低い限り、連続的な電極であると考えることがで
きる。
【0158】露光後の電荷の形態の積分放射データを読
み出すために用いられる積分放射データ読出エレクトロ
ニクス304は、特に図8から図9を参照して上述した
ようになっていることが好ましい。
【0159】ASVセンサ306は、上述のASVセン
サ64(図3)またはASVセンサ270(図10)と
同じであることが好ましい。図11Bから分かるよう
に、ASVセンサ306の電荷トラッキング層337は
X線センサ302と向き合っている。好ましくは、電荷
トラッキング層337は、実時間放射データ読出エレク
トロニクス308を介してアース電位にバイアスされ
る。
【0160】実時間露光データを読み出すために好適に
用いられる実時間放射データ読出エレクトロニクス30
8は、特に図10を参照して述べたものと同じである。
長型静電バリヤ340を有する電荷注入器338を好適
に含む長型スキャナ310は、長型光源342を更に含
むことができる。長型スキャナ310は、上述の長型ス
キャナ150(図4)と同じであることが好ましい。従
来の電気機械的手段(図示せず)を好適に利用して、X
線センサ302の端から端までx軸に沿って長型スキャ
ナ310の運動を駆動する。
【0161】次に、本発明を理解するのに有用な、図1
1A〜図11Dの画像検出モジュール300の簡略な電
気的均等物を示す概略回路図である図12を参照する。
コンデンサCPは、X線センサ302(図11A)の固
有キャパシタンスを示し、コンデンサCGは、電荷トラ
ッキング層337(図11B)とX線センサ302(図
11B)の上面の間の関連する空間312(図11B)
を介して生じるキャパシタンスであるASVセンサ30
6(図11B)の固有キャパシタンスを示す。
【0162】図12から分かるように、導電性電極アレ
イ332(図11A)の1つの電極221(図8)を表
すコンデンサCPの電極343は、積分放射データ読出
エレクトロニクス304(図11A)の1つのチャネル
を表す電荷積分器344に電気的に結合される。電荷ト
ラッキング層337(図11B)の1つのプレート電極
274(図10)を表すコンデンサCGの電極345
は、実時間放射データ読出エレクトロニクス308(図
11B)の1つのチャネルを表す電荷積分器346に電
気的に結合される。コンデンサCPおよびCGは、電荷
積分器344および346のアースを介して並列に接続
される。
【0163】調整可能なバイアス電位VBは、図4を参
照して上述した、電荷注入器338(図11A)のスク
リーン電極および静電バリヤに印加されるバイアス電圧
を表す。スイッチ347は、電荷注入器338(図11
A)の活動化の効果を示す電気的均等物である。
【0164】図11Aに戻り、X線センサ302の電気
的増感は、以下のようにして行われることが好ましい。
長型スキャナ310の掃引の前に、バイアス電圧VBを
増感バイアス値VSに調整する。増感バイアス電圧VS
は、積分放射データ読出エレクトロニクス304を通じ
ての導電性電極アレイ332に関連するアース電位GN
Dに相対して、電荷注入器338の露光スクリーン電極
174(図4)および静電バリヤ340に印加される。
【0165】増感バイアス電圧VSが印加される間に、
長型スキャナ310がX線センサ302の全域を掃引
し、電荷注入器338が活動化される。この掃引中に、
電荷注入器338からの自己ケンチング電荷注入によ
り、X線センサ302は、増感バイアス電圧VSに対応
する見掛け表面電圧(ASV)まで充電される。自己ケ
ンチング電荷注入については、特に図4を参照して上述
した。
【0166】好ましくは、光電変換マルチレイヤ334
の光導電性の体部がアモルファス・セレンの系統である
ときに、増感バイアス電圧VSは好適には正であり、光
電変換マルチレイヤ334の上面に正電荷の分布を生
じ、この分布は図11Aに示すようにほぼ一様である。
この例では電圧VSが正であるので、光電変換マルチレ
イヤ334の光学的放射阻止層126(図3)は、正の
極性の電荷に対して短い移動範囲を有することが好まし
く、本発明の一実施形態によれば、負の極性の電荷に対
しても短い移動範囲を有することがある。正電荷の移動
範囲が短いので、通常、増感後に、正電荷はX線センサ
60(図3)の上面に保持される。光学的放射阻止層1
24(図3)を使用する、従って、X線センサ60(図
3)の上面を使用する場合には、電荷は、光学的放射阻
止層126(図3)の内部に、および/または光電変換
マルチレイヤ334の光導電層124(図3)と光学的
放射阻止層126(図3)との間の界面に、保持され
る。X線センサ60(図3)の上面に保持された電荷に
より、光電変換マルチレイヤ334全域に一様な電界が
生じる。
【0167】典型的には、光電変換マルチレイヤ334
全域の持続可能な高い電界を生み出すように選択される
増感電圧VSの値は、数百から千ボルト程度であり、正
確な値は、光電変換マルチレイヤ334の厚さによって
決まる。光電変換マルチレイヤ334がアモルファス・
セレンを基礎とするものである場合には、望ましい電界
強度は、通常は5〜20ボルト/ミクロンの範囲であ
り、好ましくは、千ボルトまでのVS値に対応する10
ボルト/ミクロンである。
【0168】光電変換マルチレイヤ334内で電界を生
じることにより、X線放射への露光に備えた電気的増感
がなされる。電気的増感は、典型的には、画像検出モジ
ュール300がPREPARE(準備)トリガを受信し
た直後に行われる。PREPAREトリガは、X線露光
を開始する前に、従来のX線システムで利用されるよう
な手動準備スイッチを技師が押すことによって発生させ
ることができる。
【0169】電荷注入器338の活動化と同時に、かつ
長型スキャナ310がX線センサ302の上を掃引する
間に、長型光源342を活動化して、長型光源342か
ら光学的放射を発出させ、光学的放射阻止層126(図
3)を介して光電変換マルチレイヤ334の光導電層1
24(図3)に投射することができる。この照明用の光
学的放射を用いて、価電子帯から電荷担体を励起し、上
述の光電変換マルチレイヤ334の光導電層124全域
に分布するトラップ状態の大部分を占有させる。従っ
て、トラップ状態は、X線放射の露光の前に飽和する。
【0170】本発明では、光電変換マルチレイヤ334
の光導電層124(図3)のバンド・ギャップより高い
光子エネルギを有する放射光子は、長型光源342また
は電荷注入器338またはその他任意の光学的放射源か
らのものであれ、光学的放射阻止層126(図3)に好
適に吸収され、従って、光電変換マルチレイヤ334の
光導電層124(図3)に到達することを妨げられるこ
とを特に特徴とする。このフィルタ特性により、電気的
増感中の光電変換マルチレイヤ334内での自由電荷担
体の望ましくない直接的光生成、およびそれに関連する
暗減衰が防止される。
【0171】電荷トラッキング層337(図11B)
は、実時間放射データ・エレクトロニクス308を介し
てアースにバイアスされる。従って、X線センサ302
が増感電圧VSに対応する見掛け表面電圧(ASV)に
充電されたときには、空間312(図11B)に一様な
電界が生じ、電荷トラッキング層337に一様な電荷分
布が生じる。図12の電気回路均等物では、増感の完了
は、スイッチ347を閉じ、コンデンサCPおよびCG
をVB=VSの値に充電することによって、表される。
【0172】次に図11Bについて考察する。図11B
は、画像検出モジュール300を空間変調したX線撮像
用放射線350に露光する様子を示していることが分か
る。X線放射への露光中は、長型スキャナ310は静止
しており、上述のようにX線放射から遮蔽された領域で
あり得るX線センサ302の不活性領域の上に重なって
おり、従って、長型光源342および電荷注入器338
は通常はX線放射で直接に露光されない。従って、長型
スキャナ310は図11Bには示していない。
【0173】本発明のこの好ましい実施形態によれば、
X線撮像用放射線350は、主にシンチレータ・マルチ
レイヤ314に吸収されることを理解されたい。更に、
また、そのX線吸収特性によっては、X線撮像用放射線
350はまた、光電変換マルチレイヤ334に吸収され
得るものであり、両マルチレイヤに吸収された放射線
は、人体の或る領域などのような対象の透過変調X線画
像を構成する。
【0174】吸収されたX線放射は、2通りの経路を通
じて電荷担体の光生成をもたらす。電荷担体(電荷キャ
リア)は、光電変換マルチレイヤ334の光導電層12
4(図3)にX線が吸収されることによって直接的に光
生成され、また、シンチレータ・マルチレイヤ314の
シンチレータ110(図3)にX線が吸収され、シンチ
レータ110(図3)が光学的放射を発出することによ
って間接的にも生成される。この光学的放射は、一般に
透明な電極アレイ332を通して光電変換マルチレイヤ
334の底面に向けられてこれと結合し、この底面で電
荷担体の光生成をもたらす。
【0175】X線であれ光学的放射であれ、光導電層1
24(図3)のバンド・ギャップよりエネルギの高い光
子、あるいは光電変換マルチレイヤ334の電荷生成層
122(図3)のバンド・ギャップよりエネルギの高い
光子は、入射するX線放射の空間変調パターンに従って
自由電子/正孔対を生み出す。光電変換マルチレイヤ3
34全域に存在する電界は、再結合の残った電子/正孔
対を反対の極性の自由な電荷担体に分離させ、これらの
電荷担体は、光電変換マルチレイヤ334の平面に垂直
な電界の線に沿って反対の方向に移動する。
【0176】図11A〜図11Dに示す例では、正電荷
は、電気的増感中にX線センサ302の上面に保持され
る。従って、露光およびそれに対応した光電変換マルチ
レイヤ334中での自由電荷担体対の生成の後に、負の
電荷担体がX線センサ302の上面に向かって移動す
る。これにより、X線センサ302の上面の正味の正電
荷は画像に関して減少し、空間変調されたX線撮像用放
射線350に対応する正味の電荷パターン352を生じ
る。
【0177】本発明は、光電変換マルチレイヤ334が
X線放射および光学的放射の両方に対して敏感であるこ
とを特に特徴とする。X線放射に関しては、反対の極性
の電荷の電荷生成および電荷移送が光電変換マルチレイ
ヤ334の光導電層124(図3)で行われ、光学的放
射に関しては、光導電層124(図3)が、シンチレー
タ110(図3)から発出された光学的放射の吸収の結
果として電荷生成層122(図3)で光生成された電荷
に対する電荷移送層としてふるまう。
【0178】更に、光電変換マルチレイヤ334のスペ
クトル感度は、上述のように、適当な電荷生成層122
(図3)を選択することによって調整することができ
る。X線露光および正味の電荷パターン352の生成に
より、X線センサ302において、以前は一様であった
ASVのパターン形成がなされる。このパターン形成に
より、光電変換マルチレイヤ334全域の静電界および
空間312全域の静電界が変更され、主に2つの影響が
もたらされる。画像に関する電荷再分配は導電性電極ア
レイ332内で起こり、X線センサ302の上面におけ
る正味の電荷パターン352をトラッキングおよび反映
する空間変調された電荷のレプリカ354を導電性電極
アレイ332で生じる。その結果として、電荷レプリカ
354も、透過変調されたX線撮像用放射線350を表
す。
【0179】更に、X線センサ302のASVが変化し
た結果として、電荷トラッキング層337のプレート電
極274(図10)で、対応する電荷の再分配が起こ
る。この電荷の再分配により、測定可能な電流が実時間
放射データ・エレクトロニクス308を通って流れ、X
線センサ302におけるX線露光量の実時間表示が提供
される。
【0180】電荷トラッキング層337における電荷の
再分配は、図12に示す等価回路を少し参照すればより
よく理解することができる。スイッチ347は、露光中
には電荷注入器が活動化されないので、切断される。C
PおよびCGが並列に接続されているので、X線または
光学的放射の吸収による光生成によるCPでの電荷空乏
が、CGにおける電荷の再分配を引き起こし、電荷増幅
器346で測定可能な電流を生じる。電荷の再分配は、
CGの両端間の電圧がCPの両端間の電圧と等しくなっ
たときに終了する。
【0181】図11Bに戻ると、X線放射の露光量をA
SVセンサ306によって感知し、ここで説明するよう
に実時間放射データ読出エレクトロニクス308からシ
ステム・ホスト・コンピュータ34(図1)へのフィー
ドバックを用いてX線放射露光を制御して、自動的な露
光終了および線量制御を実現する。あるいは、X線露光
は、技師が設定した所定時間が経過した後で終了させる
こともできる。
【0182】画像検出モジュール300において実時間
放射線感知機能を持たせることにより、外部のフォトタ
イマや自動露光制御(AEC)のための装置および方法
は不要となる。これらの装置がなくなることにより、画
像検出モジュール300と撮像中の対象とを隔てる距離
を縮小することができ、それに応じて画像の拡大率も低
下する。更に、画像検出モジュール300による実時間
放射線感知機能を実現することにより、外部AEC装置
を使用した場合に生じる様々なX線管のkVp値におけ
るスペクトル感度の差を補償するために普通なら必要と
なる較正および補正が不要となる。
【0183】更に、また、重要な点として、実時間放射
データは、X線センサ302によって検出されたX線撮
像用放射線350の空間変調に対応する実際の撮像デー
タと干渉することなく、またはこれを減衰させることな
く、ASVセンサ306によって感知される。
【0184】実時間放射データは、X線露光中にのみA
SVセンサ306から読み出されることを理解された
い。撮像中のその他の段では、ASVセンサは何も行わ
ない。従って、ASVセンサ306および読出エレクト
ロニクス308は、図11A、図11Cおよび図11D
には示していない。
【0185】次に図11Cを参照する。図11Cは、掃
引する長型スキャナ310から線ごとに順次に電荷を注
入して、正味の電荷パターン352のラスタ線を順次概
して均一化することによっての、X線センサ302を介
して検出されたX線画像の読取りを示す。
【0186】露光後、読取り開始前に、バイアス電圧V
Bを値VRに調節する。読取り中、長型スキャナ310
は、積分放射データ読出エレクトロニクス304の動作
と同期して、図11Cに示す方向に速度νでX線センサ
302を横切るように掃引する。速度νは、長型スキャ
ナ310の運動を駆動する電気機械的手段によって決定
され、制御される。掃引中に、電荷注入器338が活動
化され、電荷注入器338からX線センサ302の上面
への自己ケンチング電荷注入が、長型静電バリヤ340
に沿って行われる。
【0187】長型スキャナ310の掃引中に、電荷注入
器338は、図8を参照して上述したように、ラスタ線
の電荷サンプリング時間に従ってバースト的に周期的に
活動化することができる。あるいは、電荷注入器338
は、電荷サンプリング時間とは無関係に、読取り中に連
続的に活動化することもできる。いずれの実施形態で
も、次の電荷サンプリングまでに経過した時間によっ
て、読取り中の画像の各ラスタ線の幅が決定される。
【0188】長型スキャナ310の掃引中のラスタ線の
各読取りでは、静電バリヤ340に沿った正味の電荷パ
ターン352の新しい線は、一般にバイアス電圧VRに
対応するASV値に均一化される。X線センサ302の
上面の、掃引中に静電バリヤ340の動的位置の範囲を
越える領域では、静電バリヤ340によって電界が調節
されて、X線センサ302におけるASVは電荷注入器
342から遮蔽される。従って、静電バリヤ340の範
囲を越える領域への電荷注入は、一般に阻止される。こ
れらの領域におけるX線センサ302のASVは、X線
画像情報に応じた画像に関するパターン形成を維持す
る。
【0189】読取り中にx方向の電荷注入にさらされる
X線センサ302の領域は、通常、静電バリヤ340に
よって1つのx方向においては限定されるが、第2のx
方向においては、このような空間的制約は通常は存在し
ないことを理解されたい。従って、x軸に沿った電荷注
入にさらされるX線センサの領域は、通常は、一本のラ
スタ線の幅よりも大きく、多数のラスタ線を含むことが
ある。しかし、正味の電荷パターン352が均一になっ
ている領域、即ち、静電バリヤ340によって遮蔽され
ていない領域は、電荷注入の性質が自己ケンチングであ
るため、一般に、均一化された後にそれ以上の変化を受
けない。従って、空間電荷レプリカ354も、線ごとの
均一化を受け、長型スキャナ310の掃引に従った線ご
との電荷再分配を生じる。
【0190】空間電荷レプリカ354の線ごとの電荷再
分配は、導電性電極アレイ332の各電極221(図
8)において、読取り中のX線画像のそれぞれの新しい
線に関連する測定可能な電流を発生させる。これらの流
れる電流は、積分データ読出エレクトロニクス304に
よって感知されて読み出され、透過変調されたX線撮像
用放射線350(図11B)の電気信号表現を提供す
る。読取りは、ラスタ線ごとに行われ、読取り中のラス
タ線の各ピクセルからのデータを、対応する電極221
(図8)への電流または対応する電極221(図8)か
らの電流で好適に表現することを理解されたい。全ての
電極221(図8)からの読出しは並列に行われるの
で、画像全体を含むデータのフレームを数秒で読み出す
ことができる。
【0191】図12の等価回路を少し参照すれば、読取
りをより良く理解することができる。読取り中には、ス
イッチ347が接続され、これは、電荷注入が活動化さ
れることを表す。電荷注入により、コンデンサCPが値
VB=VRに充電される。充電電流は、電荷増幅器34
4によって測定される。
【0192】図11Cに戻ると、導電性電極アレイ33
2の各電極221(図8)の電荷再分配によって流れる
電流は、一般に、2つの成分から構成される。第1の成
分は、X線センサ302の上面への電荷注入に関連する
注入電流である。第2の成分は誘導電流であり、この誘
導電流は、長型スキャナ310のバイアスされた静電バ
リヤ340でX線センサ302の正味の電荷パターン3
52の上を掃引したことによる容量性電荷誘導に関連す
る。本発明は、図4を参照して上述した長型スキャナ3
10の構造および材料、特に詳細には、長型静電バリヤ
340の構造および材料は、誘導電流をできる限り小さ
くして無視できるようにするように選択されることを特
に特徴とする。あるいは、長型スキャナの構造によって
比較的大きな誘導電流が発生する場合には、本出願人が
以前に出願した米国特許出願第09/233327号
(1999年1月20日出願)に記載のハードウェア・
ベースの機構およびソフトウェア・ベースの方法を用い
て、画像読出し中の誘導電流を除外することができる。
【0193】各ピクセルの寸法と、従って、読出しの空
間解像度とは、以下のように決定される。横方向(y方
向)において、ピクセルのサイズは、積分放射データ読
出エレクトロニクス304によって調節可能であり、最
小ピクセル・サイズは、導電性電極アレイ332の導電
性電極221(図8)のピッチによって決定される。
【0194】x方向において、ピクセル・サイズと、従
って、読取られるラスタ線の幅とは、連続した電荷のサ
ンプリングの間に経過する時間によって調節可能であ
り、最小ピクセル・サイズは、静電バリヤ340によっ
て調整される空間電荷注入のプロフィールによって決定
される。
【0195】典型的には、x方向およびy方向ともに、
約2〜10線対/ミリメートルの読出空間分解能を達成
することができる。X線画像を構成する全てのラスタ線
が、長型スキャナ310の一回の掃引中に読み出される
ことが好ましい。掃引に続いて、X線センサ302のA
SVは、典型的には均一になり、読出バイアス電圧値V
Rに等しくなる。好ましくは、以下で述べるようにX線
センサ302から読み出した積分放射データの自動トー
ン・スケール・リマッピング(remapping、再マッピン
グ)を提供する、読出し掃引の前にVRの値を設定する
ためのASVセンサ306からのフィードバックを使用
して、VRの値が決定される。あるいは、自動トーン・
スケール・リマッピングが必要ない場合には、読出バイ
アス電圧VRは、増感電圧VSと等しくなるように設定
することができる。この場合には、画像読出しの副産物
としてX線センサ302の増感が達成される。
【0196】光電変換マルチレイヤ334の光導電層1
24(図3)を照明するためにX線露光の前に長型スキ
ャナ310の長型光源342からの外部光学的放射を用
いた場合には、上述のように光導電層のトラップ状態の
電荷の占有が起こる。光電変換マルチレイヤ334の光
導電層124(図3)のトラップ状態を光学的放射照明
により占有することにより、一般に、X線放射またはシ
ンチレータ110(図3)から発出された光学的放射に
応答して光生成された移動する電荷担体のトラップが防
止される。画像情報を表す電荷担体のトラップがこのよ
うにして回避されるので、その後の撮像サイクル中の画
像に関するトラップ排除(de-trapping、デトラッピン
グ)も回避される。その代わりに、デトラッピングは、
光電変換マルチレイヤ334の光導電層124(図3)
の全域で全般に均一に起こり、暗電流は増加するものの
ゴースト生成を低減させる。
【0197】本発明は、上述のようにDC成分を除外
し、読取り中の画像の自動トーン・スケール・リマッピ
ングを行うことにより、増加した暗電流を補償すること
ができることを特に特徴とする。従って、光学的放射照
明を用いて光電変換層334の光導電層124(図3)
のトラップ状態を占有することは、本発明によるゴース
ト生成の低減に適している。
【0198】次に、X線センサ302のASVの効果的
な中和を示す図11Dを参照する。中和は、標準的な撮
像サイクルの一部として実行するか、あるいは、画像検
出モジュール300が遊休状態であると予想される期間
の前などに周期的に実行して、不使用時の光電変換マル
チレイヤ334の電気的ストレスを緩和することができ
る。
【0199】X線センサ302のASVは、通常は、長
型スキャナ310の電荷注入器338を活動化し、それ
に中和バイアス電圧VNを印加し、長型スキャナ310
で画像検出モジュール300の全域を掃引することによ
って、中和される。VNは、典型的には、約0ボルトか
らマイナス数百ボルトの範囲である。掃引に続いて、X
線センサ302のASVは、中和されるか、または、G
NDに対して極めて小さな値まで低下され、X線センサ
302の上面に保持された電荷が中和されることにな
る。
【0200】長型スキャナ310の電荷注入器338に
よる電荷中和は、長型スキャナ310の長型光源342
によるX線センサ302の照射と同時に行うことができ
る。次に図13を参照する。図13は、本発明の好まし
い実施形態による、実時間放射データ・エレクトロニク
ス308(図11B)からの画像に関する実時間露光デ
ータを処理して、X線線量を最適化する自動露光制御を
提供し、バイアス値VRを設定するためのアルゴリズム
のステップを示すブロック図である。積分放射データの
読出し前に設定されるバイアス値VRは、上述のよう
に、X線画像を構成する空間周波数のフーリエ・スペク
トルに関連し且つ撮像情報には寄与しないDC成分を除
外し、それにより読取り中のX線画像についての自動ト
ーン・スケール・リマッピング機能を提供する。DC成
分は、空間変調されていない露光成分および光電変換マ
ルチレイヤ104(図3)の暗減衰と関連し得る。
【0201】本明細書に記載のアルゴリズムは、X線露
光中に、システム・ホスト・コンピュータ34(図1)
中のデータ・プロセッサの実時間部によって実行される
ことを理解されたい。一般的な放射線撮影で通常実行さ
れる様々なタイプの検査に関する露光分析基準は、シス
テム・ホスト・コンピュータ34(図1)の検査ライブ
ラリ・データベースに記憶され、これらは定期的に更新
することができる。
【0202】好ましくは、ブロック396で示すよう
に、露光前に、実行しようとする特定の検査に関する露
光分析基準を検査ライブラリ・データベースから取り出
す。検査ライブラリ・データベースから取り出された露
光分析基準は、実行しようとする検査のタイプ、および
解剖学的領域や患者の体格などの詳細に対応している。
【0203】露光中には、ブロック400で示すよう
に、実時間露光データのフレーム単位での取込みが行わ
れる。各フレームは、画像検出モジュール30(図1)
の全てのプレート電極274(図10)から電荷形態で
読み出される実時間露光データを好適に含む。各プレー
ト電極274(図10)は、取込まれるフレームの1デ
ータ・エレメントを含む1つのマクロピクセルとして考
慮する。
【0204】ブロック402に示すように、取り込まれ
たデータを当技術分野で既知の方法で較正して、オフセ
ットおよび利得の変動を補償する。露光中に実時間で現
れる取り込まれたデータのフレームは、ブロック408
に示すように、照射フィールドの境界を検出するために
使用される。
【0205】照射フィールドは、典型的には、画像検出
モジュール30(図1)の、撮像対象によって変調され
た1次X線放射が直接入射する矩形領域である。照射領
域の境界は調節可能であり、通常は、撮像中の対象領域
に応じて、照射フィールドが対象領域全体を含むよう
に、コリメータ24(図1)によって規定される。更
に、照射フィールドは、最大露光を受ける背景領域を含
み得る。最大露光を受ける背景領域とは、通常は、減衰
していないX線が入射する(対象物がない)背景領域で
ある。
【0206】撮像中の対象による放射線の散乱によって
生成される2次X線放射は、コリメータによって制限さ
れないことを理解されたい。散乱防止グリッド32(図
1)を用いて低減することができる放射線の散乱は、通
常、照射フィールドの境界の範囲内および範囲外で画像
検出モジュール30(図1)に入射する。この散乱の結
果として、対象による最大減衰に対応する照射フィール
ド内での最小露光値は、場合によっては、照射フィール
ドの境界の外側の露光値より低くなることもある。
【0207】本発明による境界検出手法は、画像検出モ
ジュール30(図1)のマクロピクセルまたはプレート
電極274(図10)の各行および各列に沿った最大露
光値の検出に基づいている。照射フィールドを横切らな
いマクロピクセルまたはプレート電極274(図10)
の行および列は、照射フィールドを横切る行および列よ
り大幅に低い最大露光値を有する。
【0208】ブロック408に示す照射フィールドの境
界の検出は、図14を更に参照すれば理解することがで
き、図14は、本発明の好ましい実施形態による照射フ
ィールドの境界を検出するステップを詳細に説明する。
【0209】図14から分かるように、上述のようにX
行およびYカラム(列)を有するマクロピクセル・マト
リックスの形で好適に取り込まれる実時間露光データの
フレームが、ブロック410に示すようにロードされ
る。このロードに続いて、各行iの各マクロピクセルか
らの露光値を評価して、行iについての最大露光値SXi
(MAX)を求める。ブロック412に示すように、全
ての行の最大露光値を計算して、全マクロピクセル行に
ついてのSXi(MAX)値を含むベクトルを生成する。
【0210】この評価に続いて、マクロピクセルの各列
jの各マクロピクセルの露光値を評価して、列jについ
ての最大露光値SYj(MAX)を求める。ブロック41
4に示すように、全ての列の最大露光値を計算して、全
マクロピクセル列についてのSYj(MAX)値を含むベ
クトルを生成する。
【0211】ブロック416に示すように、各ベクトル
Xi(MAX)およびSYj(MAX)を、最初のベクト
ル・エレメントから最後のエレメントまで、また、最後
のエレメントから最初のエレメントまで、エレメントご
とにしきい値弁別基準に従って分析し、既定のしきい値
を越す2つの行XaおよびXbならびに2つの列Yaお
よびYbを求め、それにより照射フィールドの境界を規
定する。照射フィールドを画定する各境界は、典型的に
は、1つのプレート電極274(図10)の寸法に相当
する±1マクロピクセルの位置精度で求められることを
理解されたい。
【0212】ベクトル最大値や最大ピーク値の平均など
を用いて線量正規化しきい値を提供するものなどのよう
な、しきい値分別基準を決定するための様々な手法を実
施することができる。あるいは、露光中に照射フィール
ドを決定するその他の方法を実施することもできる。
【0213】図10の例では、照射フィールドを構成す
るマクロピクセル(またはプレート電極274)の大域
クラスタは、参照番号294で示してある。参照番号2
96は、上述の照射フィールドの境界内のマクロピクセ
ルの局所クラスタを示す。以下で述べるように、大域ク
ラスタ294は通常はヒストグラム分析に使用され、局
所クラスタ296は通常は密度分析に使用されることを
理解されたい。
【0214】図13に戻り、照射フィールドの境界の決
定に続くステップは、ブロック420に示す大域マクロ
ピクセル・マップの作成、およびブロック422に示す
局所マクロピクセル・マップの作成である。
【0215】大域マクロピクセル・マップは、大域クラ
スタ294(図10)内の全てのマクロピクセルの露光
トーン値を含み、局所マクロピクセル・マップは、局所
クラスタ296(図10)の露光トーン値を含む。
【0216】局所クラスタ296(図10)の位置は、
画像検出モジュール30(図1)に対して固定すること
ができる。あるいは、またはこれに加えて、局所クラス
タ296(図10)の位置は、照射フィールド294の
原点に対して調節可能にすることができる。
【0217】局所クラスタ294(図10)を形成する
よう選択されたマクロピクセルは、ブロック396に示
す実行しようとする検査のタイプに応じた露光分析基準
に従って決定することができる。従って、各タイプの検
査は、その特定の検査で露光感知の精度を高める独特の
局所クラスタ体系と関連付けることができる。
【0218】露光中に、ブロック424に示すように、
大域マクロピクセル・マップおよび/あるいは1または
複数の局所マクロピクセル・マップを、ブロック396
に示す実行しようとする検査に応じて検査ライブラリか
ら取り出した露光分析基準と比較して、分析する。例え
ば、当技術分野で既知のヒストグラム比較に基づいてこ
の分析を行い、対象領域の画像コントラストが診断用と
して受容可能な値に達する露光持続時間を得ることがで
きる。望ましいコントラスト・レベルに達したときに、
ブロック426に示すように、X線生成器40(図1)
に露光終了信号を送信して露光を終了することが好まし
い。あるいは、露光パラメータがX線生成器40(図
1)のコンソール(図示せず)に入力された場合には、
露光終了信号でX線生成器40(図1)を制御するので
はなく、露光終了信号に基づかない従来の方法で終了を
実行する。
【0219】上記で論じた最大期待露光時間より通常は
短くなる実際の露光の持続時間をアルゴリズムの出力に
よって制御し、自動露光制御として知られる線量制御を
提供する。撮像システムの安全な動作を保証するため
に、実際の露光の持続時間が最大期待露光時間を越える
ことはないことを理解されたい。
【0220】本発明の好ましい実施形態によれば、画像
に関する露光データを実時間で手に入れることができ、
従って、大域マクロピクセル・マップの画像コントラス
トおよび/または局所マクロピクセル・マップの密度レ
ベルを決定する既知の適当な実時間画像分析方法を、本
発明の好ましい実施形態で実施することができ、自動露
光制御に使用することができる。
【0221】露光制御に加えて、当技術分野で既知のよ
うに、大域マクロピクセル・マップのヒストグラムを分
析して、露光終了時に照射フィールド内の平均露光レベ
ルを求めることもできる。X線露光終了時の平均露光レ
ベルは、ブロック428に示すように、バイアス電圧V
B(図7)を制御し、積分放射データの読出しに望まし
い値VRに設定するために使用される。ASVセンサ2
70(図10)からのフィードバックを使用して値VR
を決定することで、X線画像の積分放射データからDC
成分が除外される。このDC成分は、いかなる撮像情報
にも寄与しないがダイナミック・レンジは消費するもの
である、読取り中のX線画像を構成する空間フーリエ周
波数の成分に関連する。このようにしてDC成分を除外
することにより、積分放射読出エレクトロニクス223
(図8)のダイナミック・レンジが効率的に拡大され、
読出されるのX線画像についての自動トーン・スケール
・リマッピング機能を提供する。
【0222】上述のようにトーン・スケール・リマッピ
ングを提供するようにVRの値が選択されるときには、
いかなる有意な画像情報も失うことなく、A/D変換器
226(図8)に使用されるピクセルあたりのビット数
を12〜14ビットから8ビットに減少させることがで
きる。この減少により、積分データ読出エレクトロニク
スが簡素化され、そのコストも削減される。
【0223】本発明は上述の内容に限定されないことを
当業者なら理解するであろう。本発明の範囲は、本明細
書の上記の様々な特徴の組合せおよび部分的組合せ、な
らびに前述の開示を読めば当業者なら思いつくであろ
う、従来技術に含まれないそれらへの変更および追加を
含む。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施形態による改善
された画像検出モジュールを組み込むデジタルX線シス
テムを示す。
【図2A】図2Aは、図1のシステムの一部を形成する
画像検出モジュールを示す簡略図である。
【図2B】図2Bは、図2Aの線B−Bに沿ってとっ
た、図1のシステムの一部を形成するの画像検出モジュ
ールの簡略断面図である。
【図3】図3は、図2Bの断面図の一部分を示す拡大図
である。
【図4】図4は、図2Bの断面図の一部分を示す詳細図
である。
【図5】図5は、図4に示す構造で有用な長型光源を示
す簡略図である。
【図6】図6は、図5の長型光源の簡略電気図である。
【図7】図7は、図4に示す構造を駆動する電力ドライ
バの簡略電気回路図である。
【図8】図8は、図2A、図2Bおよび図3に示す画像
検出モジュールの一部を形成を形成するX線センサの、
一部を切欠図として、一部を絵画図として、一部をブロ
ック図として示す簡略図である。
【図9】図9は、図2A、図2Bおよび図3に示す画像
検出モジュールの一部を形成する読出エレクトロニクス
の簡略電気回路図である。
【図10】図10は、図2A、図2Bおよび図3に示す
画像検出モジュールの一部を形成する見掛け表面電圧
(ASV)センサを、一部を切欠図として、一部を絵画
図として、一部をブロック図として示す簡略図である。
【図11A】図11Aは、図2A、図2Bおよび図3に
示す画像検出モジュールの動作を理解するのに有用な簡
略図である。
【図11B】図11Bは、図2A、図2Bおよび図3に
示す画像検出モジュールの動作を理解するのに有用な簡
略図である。
【図11C】図11Cは、図2A、図2Bおよび図3に
示す画像検出モジュールの動作を理解するのに有用な簡
略図である。
【図11D】図11Dは、図2A、図2Bおよび図3に
示す画像検出モジュールの動作を理解するのに有用な簡
略図である。
【図12】図12は、本発明の好ましい実施形態によ
る、画像に関する実時間露光データを処理するアルゴリ
ズムのステップを示すブロック図である。
【図13】図13は、本発明の好ましい実施形態による
照射フィールドの境界を検出するステップを示すブロッ
ク図である。
【図14】図14は、本発明の好ましい実施形態による
境界検出ステップを理解するのに有用な図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年1月28日(2003.1.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G088 EE01 FF02 GG19 JJ05 5F088 AA11 AB01 AB11 AB16 BA03 BB03 BB07 DA20 EA04 EA06 EA20 HA11 HA15 JA17 LA08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電離放射線撮像装置であって、 電離放射線を吸収した結果として光学的放射を発出する
    シンチレータ・エレメントと、 前記シンチレータ・エレメントに光学的に結合された光
    導電性マルチレイヤ・エレメントとを含み、前記光導電
    性マルチレイヤ・エレメントが、 前記シンチレータ・エレメントが発出した光学的放射に
    対してセンシティブな電荷生成層と、 前記電荷生成層の上に配され、前記電離放射線に対応す
    る電荷パターンを保持するように動作可能な電荷移送層
    とを含む、 電離放射線撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記シンチレータ・エレメントと前記光
    導電性マルチレイヤ・エレメントとの間に配され、複数
    の長型電極を形成する導電層を更に含む請求項1に記載
    の電離放射線撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の長型電極に結合された読出エ
    レクトロニクスを更に含む請求項2に記載の電離放射線
    撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記光導電性マルチレイヤ・エレメント
    と前記導電層との間に配された光学的に透明な阻止層を
    更に含み、前記光学的に透明な阻止層は、少なくとも1
    つの極性の電荷が前記導電層から前記光導電性マルチレ
    イヤ・エレメントへ注入されるのを阻止するように動作
    する、請求項2に記載の電離放射線撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記電荷移送層が、電離放射線を電荷担
    体へと変換するように動作する、請求項1に記載の電離
    放射線感応装置。
  6. 【請求項6】 前記光導電性マルチレイヤ・エレメント
    が、前記電荷移送層の上に重なる光学的放射阻止層を更
    に含む、請求項1に記載の電離放射線感応装置。
  7. 【請求項7】 前記シンチレータ・エレメントが、一般
    に光反射性の基体上に形成される、請求項1に記載の電
    離放射線感応装置。
  8. 【請求項8】 前記シンチレータ・エレメントが、一般
    に光吸収性の基体上に形成される、請求項1に記載の電
    離放射線感応装置。
  9. 【請求項9】 電離放射線撮像センサであって、 撮像用電離放射線を光学的放射に変換するように動作す
    る第1の変換エレメントと、 前記光学的放射を前記撮像用電離放射線に対応する電荷
    パターンに変換するように動作する第2の変換エレメン
    トと、 一般に大気圧で、前記第2の変換エレメントへの非接触
    電荷注入を提供し、それにより前記電荷パターンを感知
    させるように動作する電荷源とを含む電離放射線撮像セ
    ンサ。
  10. 【請求項10】 電離放射線画像センサであって、 対向する第1の表面と第2の表面とを有し、前記第1の
    表面に入射する光学的放射に対する光生成感度が高く、
    前記第2の表面に入射する光学的放射に対する光生成感
    度が比較的低い、光電変換エレメントと、 前記光電変換エレメントの前記第1の表面に光学的に結
    合された電離放射線感応性シンチレータ・エレメントと
    を含む電離放射線画像センサ。
  11. 【請求項11】 X線画像を検出する方法であって、 撮像センサを電離放射線で露光するステップと、 前記電離放射線の吸収に応答して、前記撮像センサのシ
    ンチレータ・エレメントにおいて光学的放射を発出する
    ステップと、 前記光学的放射に応答して、前記撮像センサの電荷生成
    層において電荷を光生成するステップと、 前記撮像センサの電荷移送層を通して前記光生成された
    電荷を移送し、それにより、前記撮像センサにおいて、
    一般に前記電離放射線に対応する正味の電荷パターンを
    生成するステップと、 前記センサに電荷を注入して前記正味の電荷パターンを
    均一化し、それにより前記センサ内で測定可能な電荷流
    を生じるステップと、 前記測定可能な電荷流を検出して、前記X線画像のデジ
    タル画像表現を提供するステップとを含む方法。
  12. 【請求項12】 前記電離放射線がX線放射である、請
    求項1ないし9の何れかに記載の電離放射線感応装置。
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