JP2003194682A - 易重合性化合物の分析方法 - Google Patents

易重合性化合物の分析方法

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JP2003194682A JP2001396344A JP2001396344A JP2003194682A JP 2003194682 A JP2003194682 A JP 2003194682A JP 2001396344 A JP2001396344 A JP 2001396344A JP 2001396344 A JP2001396344 A JP 2001396344A JP 2003194682 A JP2003194682 A JP 2003194682A
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Shuhei Yada
修平 矢田
Hirochika Hosaka
浩親 保坂
Yasuhiko Samura
康彦 佐村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】凝縮性および重合性物質を含む反応生成ガスを
採取して分析する方法であって、反応生成ガス採取管内
での反応生成ガスの凝縮および重合が防止され、長期安
定且つ精度の高いオンライン分析方法を提供する。を提
供する。 【解決手段】易重合性化合物を含有するガスを採取管を
経由して分析機器へ導入して分析する易重合性化合物の
分析方法に於て、採取管として二重管を使用し、外管側
に熱媒体を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は易重合性化合物の分
析方法に関する。詳しくは、本発明は、例えば、気相接
触酸化反応により(メタ)アクロレイン及び(メタ)ア
クリル酸を製造する工程に於て、上記反応により得られ
る凝縮性および易重合性物質を含む反応生成ガスを採取
して分析する方法であって、反応採取管内での反応生成
ガスの凝縮および重合が防止され、長期安定且つ精度の
高いオンライン分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の様な凝縮性および重合性物
質を含む反応生成ガスを採取して分析する方法として
は、反応生成ガス採取管を使用する方法、気液分離法、
サンプリング容器法、センサ−法などの方法が知られて
いる。
【0003】中でも、設備の簡便さや低コストの面か
ら、反応生成ガス採取管を使用する方法が工業的に有利
な方法である。反応生成ガス採取管としては、主に、電
気ヒーター又はスチームトレースを巻回したステンレス
製採取管が使用されている。
【0004】しかしながら、電気ヒーターを巻回したス
テンレス製採取管の場合は、次の様な問題がある。すな
わち、温度制御を行うために設置された熱電対部分につ
いては設定温度に制御されるが、電気ヒーターの巻き方
や保温状態によっては温度分布が生じる。その結果、温
度が低い部分では凝縮性物質の凝縮が生じて分析精度が
低下する。更に、アクリル酸は気体では重合しにくい
が、液体では重合し易いことより、温度分布によって生
じた温度が低い場所ではアクリル酸の凝縮および重合が
起こり、そのまま稼働すると閉塞して分析不能となる。
特に、採取管の長さが長いほど温度分布が大きくなるた
め、分析精度が低下し、採取管の閉塞が起こり易くな
る。更に、分析時以外の時にも、採取管内で反応生成ガ
スが滞留するため、凝縮性および重合性物質が凝縮およ
び重合し、採取管内に固着するため、採取管が閉塞する
問題が生じる。
【0005】また、スチームトレースを巻回したステン
レス製採取管の場合は、細い採取管にスチームトレース
を均一に巻くことが難しく、温度分布、特に低温部が生
じやすい。そのため、この方法に於ても、上記の電気ヒ
ーターを使用した場合と同様に、分析精度が低下し、採
取管の閉塞が起こりやすく、長期的な運転は困難であ
り、工業的に満足のいく方法とは言い難い。
【0006】特開平8−259488号公報には、上記
問題点を解決するため、内壁がフッ素系樹脂により構成
された採取管が提案されている。しかしながら、内壁が
フッ素樹脂で構成された採取管は、内面がステンレス製
の採取管よりも、凝縮した凝縮性物質の採取管内への固
着防止に対しては効果があるものの、採取管に生じる温
度分布の問題については依然未解決であり、分析精度が
低い。更に、分析時以外の時にも採取管内で反応生成ガ
スが滞留し、凝縮性および重合性物質が凝縮および重合
し、採取管内に固着して採取管が閉塞する問題は未解決
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、触媒の存在下で分子状酸素または分子状酸素含有ガ
スによりプロピレン又はイソブチレンを気相接触酸化し
て(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸を製造
する工程に於て、上記反応により得られる凝縮性および
重合性物質を含む反応生成ガスを採取して分析する方法
であって、反応生成ガス採取管内での反応生成ガスの凝
縮および重合が防止され、長期安定且つ精度の高いオン
ライン分析方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、内側が採取管であり、
外側に熱媒体を供給することが出来る二重管を介して反
応生成ガスを分析機器まで導入する方法により、採取管
に温度分布が生じず、分析精度を高くすることが出来る
こと、および、反応生成ガスを分析機器に導入後に採取
管にスチームを流通させることにより、採取管に析出す
る高沸点生成物を取除くことが出来るとの知見を得た。
【0009】本発明は、上記の知見に基づき完成された
ものであり、その要旨は、易重合性化合物を含有するガ
スを採取管を経由して分析機器へ導入して分析する易重
合性化合物の分析方法に於て、採取管として二重管を使
用し、外管側に熱媒体を供給することを特徴とする易重
合性化合物の分析方法に存する。そして、本発明の特に
好ましい実施態様においては、分析終了後、採取管の内
側管に水蒸気を流通させて洗浄し、更に分析を行わない
期間、即ち易重合性化合物を含有するガスを採取してい
ない間は、採取管内に空気や窒素などを流通させてお
く。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の分析方法は、易重合性化合物を含有するガスを
採取管を経由して分析機器へ導入して分析する易重合性
化合物の分析方法である。易重合性化合物を含有するガ
スとしては、好ましくは、50℃以上の温度で凝縮する
ガスであり、特に好ましくは、プロピレン又はイソブチ
レンを気相接触酸化して得られた反応ガスであり、具体
的には、(メタ)アクロレイン又は(メタ)アクリル酸
を含有するガスである。
【0011】なお、プロピレンの気相接触酸化によりア
クロレイン及びアクリル酸が製造され、イソブチレンの
気相接触酸化により、メタクロレイン及びメタクリル酸
が製造される。
【0012】以下、アクロレイン及びアクリル酸を製造
する工程に於て本発明を適用した場合を例として説明す
る。
【0013】気相接触酸化反応は、通常、固定床多管型
反応器を使用し、Mo−Bi系複合酸化物触媒の存在
下、プロピレンを酸化し、主にアクロレインを製造する
前段反応と、前段反応で生成したアクロレインをMo−
V系複合酸化物触媒の存在下で酸化してアクリル酸を製
造する後段反応工程から成る。
【0014】工業化されているアクロレイン及びアクリ
ル酸の製造方法の代表例としては、以下に説明するワン
パス方式、未反応プロピレンリサイクル方式および燃焼
廃ガスリサイクル方式があるが、本発明に於ては上記3
つの方法を含めて、反応方式は限定されない。
【0015】(1)ワンパス方式:この方式は、前段反
応に於て、プロピレン、空気およびスチームを混合供給
し、主としてアクロレインとアクリル酸に転化させ、こ
の出口ガスを生成物と分離することなく後段反応へ供給
する方法である。このとき、前段出口ガスに加えて、後
段反応で反応させるのに必要な空気およびスチームを後
段反応へ供給する方法も一般的である。
【0016】(2)未反応プロピレンリサイクル方式:
この方式は、後段出口で得られたアクリル酸を含有する
反応生成ガスをアクリル酸捕集装置に導き、アクリル酸
を水溶液として捕集し、当該捕集装置側の未反応プロピ
レンを含有する廃ガスの一部を前段反応入口ガスに供給
することにより、未反応プロピレンの一部をリサイクル
する方法である。
【0017】(3)燃焼廃ガスリサイクル方式:この方
式は、後段出口で得られたアクリル酸を含有する反応生
成ガスをアクリル酸捕集装置に導き、アクリル酸を水溶
液として捕集し、当該捕集装置側の廃ガスを全量接触的
に燃焼酸化させ、含有される未反応プロピレン等を主と
して二酸化炭素および水に変換し、得られた燃焼廃ガス
の一部を前段反応入口ガスに添加する方法である。
【0018】上記気相接触酸化反応に於て、主にアクロ
レインを製造する前段反応(オレフィンから不飽和アル
デヒド又は不飽和酸への反応)で使用されるMo−Bi
系複合酸化物触媒は、下記の一般式で表される化合物で
ある。
【0019】
【化1】MoabBicFedefghix
【0020】式中、Moはモリブデン、Wはタングステ
ン、Biはビスマス、Feは鉄、Aはニッケル及びコバ
ルトから選ばれる少なくとも一種の元素、Bは、ナトリ
ウム、カリウム、ルビジウム、セシウム及びタリウムか
ら選ばれる少なくとも一種の元素、Cはアルカリ土類金
属から選ばれる少なくとも一種の元素、Dは、リン、テ
ルル、アンチモン、スズ、セリウム、鉛、ニオブ、マン
ガン、ヒ素、ホウ素および亜鉛から選ばれる少なくとも
一種の元素、Eは、シリコン、アルミニウム、チタニウ
ム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元
素、Oは酸素を表す。a、b、c、d、e、f、g、
h、i及びxは、それぞれ、Mo、W、Bi、Fe、
A、B、C、D、E及びOの原子比を表し、a=12の
場合、0≦b≦10、0<c≦10(好ましくは0.1
≦c≦10)、0<d≦10(好ましくは0.1≦d≦
10)、2≦e≦15、0<f≦10(好ましくは0.
001≦f≦10)、0≦g≦10、0≦h≦4、0≦
i≦30、xは各々の元素の酸化状態によって定まる数
値である。
【0021】上記気相接触酸化反応に於て、アクロレイ
ンを酸化してアクリル酸を製造する後段反応(不飽和ア
ルデヒドから不飽和酸への反応)で使用されるMo−V
系複合酸化物触媒は、下記の一般式で表される化合物で
ある。
【0022】
【化2】MoabcCudefg
【0023】式中、Moはモリブデン、Vはバナジウ
ム、Wはタングステン、Cuは銅、Xは、Mg、Ca、
Sr及びBaから選ばれる少なくとも一種の元素、Y
は、Ti、Zr、Ce、Cr、Mn、Fe、Co、N
i、Zn、Nb、Sn、Sb、Pb及びBiから選ばれ
る少なくとも一種の元素、Oは酸素を表す。a、b、
c、d、e、f及びgは、それぞれ、Mo、V、W、C
u、X、Y及びOの原子比を示し、a=12の場合、2
≦b≦14、0≦c≦12、0<d≦6、0≦e≦3、
0≦f≦3であり、gは各々の元素の酸化状態によって
定まる数値である。
【0024】本発明で使用する触媒は、押出し成型法ま
たは打錠成型法で成型された成型触媒でもよく、また、
炭化ケイ素、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン
等の不活性な担体に触媒成分より成る複合酸化物を担持
させてもよい。また、触媒の形状には特に制限はなく、
球状、円柱状、リング状、不定形などの何れであっても
よい。特にリング状触媒を使用した場合は、ホットスポ
ット部における蓄熱の防止に効果がある。反応管入口に
充填される触媒は、下部に充填される触媒と組成および
形状が同じであっても異なっていてもよい。
【0025】上記の触媒は、ホットスポットの発生防止
のために、不活性希釈剤により希釈して使用することも
ある。触媒希釈用の不活性物質は、上記反応条件化で安
定であり、原料物質および生成物と反応性が無い物資で
あれば特に制限されず、具体的には、アルミナ、シリコ
ンカーバイド、シリカ、酸化ジルコニア、酸化チタン
等、触媒の担体に使用される物質が好ましい。また、そ
の形状は触媒と同様に制限は無く、球状、円柱状、リン
グ状、不定形などの如何なる形状であってもよい。大き
さは、反応管径および差圧を考慮して決定する。
【0026】本発明の分析方法に於て、製造ラインより
反応生成ガスの一部を分岐させ、分析機器へ導入する
際、内管(採取管)と熱媒体を供給できる外管とから成
る二重管を介して反応生成ガスを分析機器まで導入す
る。この様な二重管を使用することにより、従来の採取
管の保温のために使用されている電気ヒーター及びスチ
ームトレースの使用では達成できなかった課題、すなわ
ち、採取管の温度分布を防ぎ、反応生成ガスが露点以下
になって惹起される凝縮性物質の凝縮、重合、更には閉
塞を防止するという課題を解決することが出来る。二重
管の材質は特に限定されないが、好適にはステンレスが
使用される。
【0027】上記の採取管内の反応生成ガスの線速が小
さいと採取管が閉塞しやすいので、本発明では、採取管
内のガス速度は、通常0.1〜2m/秒、好ましくは0.
3〜1m/秒とするのがよい。
【0028】また、分析機器、特にガスクロマトグラフ
ィーに必要とされるサンプル量は極少量であり、採取管
内のガス速度を上げると共に採取管内の反応生成ガスに
よる置換時間を短縮するために、採取管の内径は、通常
1〜20mm、好ましくは3〜10mmとされる。
【0029】熱媒体としては、例えばグリセリン、トリ
エチレングリコール等の有機媒体、シリコーンオイル、
スチーム等の無機媒体の何れでもよく、簡便さの点から
スチームが好ましく使用される。熱媒体により、採取管
の温度分布を小さくすることが出来、その結果、採取管
全部を反応生成ガスの露点以上にすることが出来る。な
お、反応条件によって反応生成ガスの露点は変化する
が、通常80℃以上、好ましくは120℃以上、更に好
ましくは150以上℃に反応生成ガスを保持すれば、凝
縮性物質の凝縮が起こらない。なお、本発明に於て「露
点」とは、ガスの温度を下げた場合に、重合性物質、水
分などの何らかの物質の凝縮が認められる温度を意味す
る。露点の上限は、特に制限は無いが、通常300℃以
下である。
【0030】反応生成ガス中には高沸点の生成物が微量
に含まれている。この高沸点生成物は、本発明の二重管
を使用した温度制御を行っても採取管内で析出すること
がある。しかしながら、析出量が少ない段階ならば、ス
チームを流通させることにより取り除くことが出来る。
また、二重管を使用した温度制御を行っているにもかか
わらず、何らかの要因で反応生成ガスが採取管内で凝
縮、重合したとしても、スチームを流通させることによ
って除去することが出来る。従って、反応生成ガスが分
析機器へ導入され、分析が終了した後、反応生成ガスの
導入を止め、直ちに採取管下流側から反応器側に向かっ
て採取管の内側管に水蒸気を流通させて洗浄することが
好ましい。
【0031】上記の水蒸気洗浄の後、分析を停止してい
る間、採取管の内側管に空気または窒素ガスを流通させ
るのが好ましい。なお、上記の洗浄時または分析停止中
の水蒸気、空気、窒素などの流通は、分析対象物を採取
する際と逆の方向に行う、即ち逆流させると、洗浄や滞
留防止効果が高くなり好ましい。
【0032】反応生成ガスの分析機器は、特に限定され
ず、ガスクロマトグラフィー、分光分析計(紫外、赤
外、近紫外、マイクロ波等)の何れも使用することが出
来る。コストや操作性の観点から、ガスクロマトグラフ
ィーが好ましく使用される。
【0033】本発明の分析方法を有する一連の操作は、
例えば、次の表に示す通りであり、これらは自動的に行
うことも出来る。更に、このシステムの応用として、酸
化反応器のスタ−トアップ及び定常運転時の最適運転化
も自動化できる。
【0034】
【表1】(1)製造ラインより反応生成ガスの一部を分
岐し、外管には熱媒体が供給されて反応生成ガスの露点
以上に温度が保持された二重管を介して分析機器まで導
入する反応生成ガス採取工程および分析工程; (2)反応生成ガスを分析機器等に導入した後に反応生
成ガスの流通を止め、採取管下流側から反応器側に向け
てスチームを逆流させることにより採取管を洗浄するス
チーム洗浄工程; (3)スチームによる洗浄後、採取管に反応生成ガスを
流通させない時に、採取管下流側から空気または窒素を
逆流させるパ−ジ工程; (4)反応生成ガスの抜き出し箇所の切り替え(例え
ば、前段反応器から後段反応器)工程; (5)コンピューターで複数個の切り替えバルブを制御
することにより、上記の(1)〜(4)工程を自動的に
行う繰り返し工程
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。
【0036】実施例1:前段反応器および後段反応器と
して、内径が27mm、長さ5mのステンレススチール
製の二重管構造の反応器を使用し、熱媒体として溶融ア
ルカリ金属硝酸塩(ナイター)を供給して反応器の温度
を均一に制御した。前段反応器には、常法に従った方法
により調製したMo−Bi−Fe系複合酸化物触媒1.
5Lを充填し、後段反応器には常法に従った方法により
調製したMo−V−Sb系複合酸化物触媒1.2Lを充
填した。
【0037】前段反応器にプロピレン7mol%、空気
70mol%、スチーム23mol%から成る原料ガス
を空間速度1000hr-1で流通させ、前段反応出口ガ
スをそのまま後段反応器へ流通させ、2段酸化を行うこ
とによりアクリル酸を連続的に製造した。前段反応温度
(熱媒温度)は330℃、後段反応温度(熱媒温度)は
270℃であり、前段反応器と後段反応器の連結部分は
250℃に保持した。
【0038】前段反応出口配管および後段反応器出口配
管の夫々に内径3mmのステンレス製採取管が挿入され
た外径10mmの二重管を設置し、更に、ガスクロマト
グラフィーに接続した。採取管の長さは30mであり、
外管側に120℃のスチームを供給した。二重管の外側
は厚さ30mmの保温材で被覆した。
【0039】なお、このガスクロマトグラフィー分析シ
ステムは、複数の切り替えバルブを有しており、時間設
定をすることにより自動的に分析箇所の切り替え、反応
生成ガスの置換・導入、分析、採取管のスチーム洗浄、
空気洗浄を行うことが出来る。具体的な操作は次の表2
に示す通りである。
【0040】
【表2】(a)前段または後段反応器出口に設置した採
取管を反応生成ガスで置換する工程; (b)反応生成ガスをガスクロマトグラフィーへ導入
し、分析し、デ−タ処理する工程; (c)反応生成ガスの導入を止め、 採取管をスチーム
洗浄する工程; (d) 採取管を空気パ−ジする工程
【0041】前段出口ガス分析から後段出口ガス分析の
インタ−バル時間は1時間、後段分析から前段分析への
インタ−バル時間は2時間として100日間の連続運転
を行った。前段出口ガス分析および後段出口ガス分析お
ける炭素バランスは96〜97%で低下傾向は認められ
ず、採取管の閉塞もなかった。
【0042】比較例1:実施例1において、反応生成ガ
ス採取管として、内径3mmのステンレス製管を使用
し、採取管の外側にスチームトレースを巻回し、120
℃のスチームを流通させ、更に、厚さ150mmの保温
材でその外側を被覆し、反応生成ガスを分析機器等へ導
入した後に採取管のスチーム洗浄および空気パージを行
わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で分析を
行った。分析開始翌日に後段出口ガス分析の炭素バラン
スが低下し始め、分析開始3日後に前段出口ガス分析の
炭素バランスが低下し始めた。更に、5日後に後段分析
ラインが閉塞し、10日後に前段分析ラインが閉塞し
た。
【0043】比較例2:比較例1において、反応生成ガ
ス採取管として、内径3mmのステンレス製管を使用
し、採取管の外側に電気ヒーターを巻回し、その外側を
厚さ150mmの保温材で被覆し、採取管の長さの中間
部分に熱電対を設置し、この温度が120℃に成る様に
調節した以外は、比較例1と同様の方法で分析を行っ
た。分析開始3日後に、後段ガス分析の炭素バランスが
低下し始め、5日後に前段分析の炭素バランスが低下し
始めた。更に、10日後に後段分析ラインが閉塞し、1
5日後に前段分析ラインが閉塞した。
【0044】
【発明の効果】本発明の易重合性化合物の分析方法は、
反応生成ガス採取管内での反応生成ガスの凝縮および重
合が防止され、長期安定且つ精度の高いオンライン分析
方法であり、その工業的価値は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐村 康彦 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社内 Fターム(参考) 2G052 AA00 AB11 AC27 AD27 AD42 CA03 CA04 DA01 DA21 EB11 EB12 FC07 FC11 GA27 HC10 HC28 JA09 JA11 JA15

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 易重合性化合物を含有するガスを採取管
    を経由して分析機器へ導入して分析する易重合性化合物
    の分析方法に於て、採取管として二重管を使用し、外管
    側に熱媒体を供給することを特徴とする易重合性化合物
    の分析方法。
  2. 【請求項2】 易重合性化合物を含有するガスが50℃
    以上の温度で凝縮するガスである請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 易重合性化合物を含有するガスが、プ
    ロピレン又はイソブチレンを気相接触酸化して得られた
    反応ガスである請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 易重合性化合物が(メタ)アクロレイ
    ン又は(メタ)アクリル酸である1〜3の何れかに記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 易重合性化合物を含有するガスの温度
    をガスの露点以上に保持する請求項1〜4の何れかに記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 易重合性化合物を含有するガスの温度
    を80℃以上に保持する請求項1〜5の何れかに記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 分析終了後、採取管の内側管に水蒸気
    を流通させて洗浄する請求項1〜6の何れかに記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 分析を停止している間、採取管の内側
    管に空気または窒素ガスを流通させる請求項1〜7の何
    れかに記載の方法。
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JP2016166851A (ja) * 2014-07-30 2016-09-15 株式会社テクロム サンプリングバッグの洗浄装置及び洗浄方法

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