JP2003194615A - 充填物検知方法及び装置 - Google Patents

充填物検知方法及び装置

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JP2003194615A
JP2003194615A JP2001397041A JP2001397041A JP2003194615A JP 2003194615 A JP2003194615 A JP 2003194615A JP 2001397041 A JP2001397041 A JP 2001397041A JP 2001397041 A JP2001397041 A JP 2001397041A JP 2003194615 A JP2003194615 A JP 2003194615A
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孝 坂井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート等の充填物の充填状況を正
確、且つ容易に検知する。 【解決手段】 固有振動数の異なる2つの圧電素子14
a、14bを並列接続して成る圧電スピーカ14を正弦
波の加振用信号によって加振するとともに、その周波数
を任意の範囲で変化させることで圧電素子14a、14
bの周波数特性を検出し、圧電素子14a、14bにコ
ンクリートが接触することで周波数特性が変化すること
を利用してコンクリートを検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばプレキャス
トコンクリートで作られた型枠へのコンクリートの充填
状況を検知する充填物検知方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物の構造体には、プレキャス
トコンクリートで作られた型枠(以下、プレキャストコ
ンクリート型枠と呼ぶ)の内部に鉄筋を配し、そこへコ
ンクリートを充填する方法が採られている。近年、デザ
インの多様化などからプレキャストコンクリート型枠の
形状も複雑になり、その複雑な形状の末端部までコンク
リートが正しく充填されているかどうかを非破壊検査で
容易に検出することができる方法が望まれている。
【0003】例えば、現在商品化されている方法とし
て、例えば特開平10−197467号公報で開示され
ているものがある。図9は、同公報で開示されたコンク
リート充填確認装置の構成図である。この図において、
間隔をおいて設けられた電極としての一対のゲージ端子
1a、1bと、ゲージ端子1a、1b間に接続された抵
抗器2とを有して成り、コンクリートの打設空間に所定
の間隔をおいて配設される3つの電気抵抗センサ1と、
各電気センサ1のゲージ端子1a、1b間に一定の電圧
を印加する電池3と、多点切替スイッチ4、検出計5及
びパソコン6を有して成り、各電気抵抗センサ1の出力
を順次電圧に変換して、各電圧値を表示する検出装置7
とを備えて構成される。
【0004】そして、打設空間にコンクリートが打設さ
れて各電気抵抗センサ1の配置部にコンクリートが充満
すると、各電気抵抗センサ1の一対のゲージ端子1a、
1bがコンクリートに接して湿潤して導通状態となるた
め、このゲージ端子1a、1b間の抵抗値が変化する。
そして、このときのゲージ端子1a、1b間の抵抗値の
変化が検出装置7によって検出される。これにより、こ
の検出結果に基づいてコンクリートの充填状態を把握す
ることができる。
【0005】更に別な方法として、熱電対をプレキャス
トコンクリート型枠内に配置して、空気とコンクリート
の比熱の違いを利用して温度変化でコンクリートの充填
の状態を見分けるようにしたものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のコンクリート充填確認装置にあっては、次のような
問題があった。すなわち、特開平10−197467号
公報で開示されたものにあっては、電極にコンクリート
が接触した際の抵抗値の変化は、コンクリートに含まれ
る水の硬度や周囲温度の影響によって一定しないため、
毎回現場で基準値(リファレンス)をとる作業が必要と
なる。また、センサの特性上、一度コンクリートが接触
して湿潤してしまうとその後コンクリートが移動して空
洞ができてもそれを検知することができない。また、そ
の後の凝固過程までは検知することができず、型枠の脱
型時期を正確に把握することができない。
【0007】また、熱電対を用いて空気とコンクリート
の比熱の違いを利用してコンクリートの充填状況を検出
する方法にあっては、コンクリートと気温の温度差が小
さいとコンクリートの充填状況を正確に検出することが
できない。特に、海洋に埋設されたような建造物では内
部が海水で満たされているため、温度差による検出は困
難である。
【0008】本発明は係る事情に鑑みてなされたもので
あり、所定の空間、例えば閉鎖空間及び開放空間であっ
ても充填が目視等によって容易に確認できない空間内へ
のコンクリート等の充填物の充填状況を正確、且つ、容
易に検知することができる充填物検知方法及び装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決する為の手段】請求項1に係る発明の充填
物検知方法は、電気エネルギを機械エネルギに変換する
センサ素子に所定の範囲で周波数が時間的に変化する正
弦波の加振用信号を印加して検出手段に充填物が接触す
ることによる周波数特性の時間的変化を観測する充填物
検知方法であって、並列接続した固有振動数の異なる複
数の前記センサ素子に前記加振用信号を印加した状態で
該検出手段に充填物が接触することによる周波数特性の
時間的変化を観測することで前記充填物の充填完了とそ
の後の凝結過程を検知することを特徴とする。
【0010】この方法によれば、電気信号を機械振動に
変換するセンサ素子を正弦波の加振用信号によって加振
するとともに、その周波数を任意の範囲で変化させるこ
とでセンサ素子の周波数特性を検出し、センサ素子にコ
ンクリート等の充填物が接触することで周波数特性が変
化することを利用して充填物を検知する。このセンサ素
子の周波数特性の変化は、センサ素子の固有振動数付近
で感度良く検出することができる。したがって、コンク
リートの充填を検知するときと、コンクリートが凝結す
る過程を検出するときで固有振動数を変えた複数のセン
サ素子によって空間内におけるコンクリート充填の検出
とその凝結過程を検出することができる。
【0011】また、複数のセンサ素子を並列接続するこ
とから、これらのセンサ素子への配線が2本のみで済
み、気温やコンクリートの温度、使用している水の硬度
などに影響されることがなく、高精度にコンクリートの
充填及び凝結過程を検知することができる。また、各セ
ンサ素子の振動特性は予め判っているので、現場での基
準値の設定が不要である。また、センサ素子の振動周波
数特性はセンサ素子に接している物質の比重や粘度など
によって変化するので、この変化量を測定すれば、充填
された物質が気体なのか、液体なのか、固体なのである
かを識別することが可能である。さらに、センサ素子に
印加する加振用信号の周波数範囲をセンサ素子の固有振
動数付近にすることで、物質の種類と状態変化を精度良
く測定することができる。
【0012】請求項2に係る発明の充填物検知装置は、
電気エネルギを機械エネルギに変換するセンサ素子を有
する検出手段と、所定の範囲で周波数が時間的に変化す
る正弦波の電気信号を繰り返し発生させて加振用信号を
生成する加振用信号生成手段と、前記検出手段に前記加
振用信号が印加されたときの前記検出手段の周波数特性
を反映した受信信号を出力する周波数特性反映信号出力
手段と、前記周波数特性反映信号出力手段からの受信信
号と前記加振用信号生成手段からの加振用信号とを乗算
する乗算手段とを具備し、前記検出手段は、並列接続さ
れた固有振動数の異なる複数のセンサ素子を有すること
を特徴とする。
【0013】この構成によれば、固有振動数の異なる複
数のセンサ素子を並列接続して成る検出手段に正弦波の
加振用信号によって加振するとともに、その周波数を任
意の範囲で変化させることでセンサ素子の周波数特性を
検出し、センサ素子にコンクリート等の充填物が接触す
ることで周波数特性が変化することを利用して充填物を
検知する。このセンサ素子の周波数特性の変化は、セン
サ素子の固有振動数付近で感度良く検出することができ
る。また、加振用信号と受信信号を乗算することによっ
て受信信号の振幅を精度良く検出できる。したがって、
コンクリートの充填を検知するときと、コンクリートが
凝結する過程を検出するときで固有振動数を変えた複数
のセンサ素子によって空間内におけるコンクリート充填
の検出とその凝結過程を精度良く検出することができ
る。
【0014】請求項3に係る発明の充填物検知装置は、
請求項2に係る発明の充填物検知装置において、前記加
振用信号生成手段は、加振用信号の周波数を変化させる
範囲を可変する周波数範囲可変手段を具備することを特
徴とする。
【0015】この構成によれば、周波数範囲を可変でき
るので、1つの検出手段で様々な種類の充填物(空気、
水、コンクリートなど)の識別が可能となる。
【0016】請求項4に係る発明の充填物検知装置は、
請求項2から請求項3のいずれかに係る発明の充填物検
知装置において、前記センサ素子は、圧電素子であるこ
とを特徴とする。
【0017】この構成によれば、センサ素子として圧電
素子を利用することによって、安価な充填物検知装置を
提供することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の
実施の形態に係る充填物検知装置の構成図である。この
図において、本実施の形態に係る充填物検知装置は、同
期信号発生器10と、可変周波数発振器11と、増幅器
12と、抵抗13と、圧電スピーカ(検出手段)14
と、差動増幅器15と、4象限掛け算器16と、ローパ
スフィルタ17とを備えて構成される。この場合、同期
信号発生器10と可変周波数発振器11と増幅器12は
加振用信号生成手段を構成する。また、抵抗13と差動
増幅器15は周波数特性反映信号出力手段を構成する。
また、4象限掛け算器16は乗算手段に対応する。
【0019】同期信号発生器10は、可変周波数発振器
11を繰り返し動作させるための同期信号を発生する。
可変周波数発振器11は、周波数が所定の周波数範囲
(例えば1kHzから20kHz)で連続的に変化する
正弦波の電気信号を発生する。すなわち、同期信号発生
器10から同期信号が出力される毎に初期周波数(例え
ば1kHz)から繰り返し正弦波信号を発生する。増幅
器12は、可変周波数発振器11で発生された正弦波信
号を、圧電スピーカ14を駆動できるレベルまで増幅し
て出力(この出力を加振用信号Vrと呼ぶ)する。
【0020】圧電スピーカ14は圧電素子を使用して成
るものであり、電気信号を機械信号に変換して出力す
る。ここで、図2は圧電スピーカ14の構成図であり、
(a)は側面図、(b)は全体の斜視図、(c)は圧電
素子の側面図である。圧電スピーカ14は、固有振動数
の異なる2つの圧電素子(センサ素子)14a、14b
と、発砲ゴム材などのダンピング材14cとを有して構
成され、2つの圧電素子14a、14bがダンピング材
14cを介して互いに背を向ける恰好で接合されてい
る。
【0021】ダンピング材14cは、2つの圧電素子1
4a、14bの振動がお互いに影響しないようにするた
めのものである。圧電素子14a、14bは、それぞれ
圧電セラミックス20と振動板21とから構成される。
圧電素子14aは3kHz〜5kHzの範囲に固有振動
数を持つものであり、圧電素子14bは100Hz〜2
kHzの範囲に固有振動数を持つものである。また、圧
電スピーカ14の装置本体への取り付けは図3に示すよ
うにセンサ支持部材22によって行われる。このセンサ
支持部材22には圧電スピーカ14を支持する1つの支
持部22aを有している。
【0022】なお、図2に示す圧電スピーカ14は、圧
電素子14a、14bがダンピング材14cを介して互
いに背を向ける恰好で接合された張り合わせた形のもの
であるが、図4に示すように、並列に配置させた形のも
のも考えられる。この場合のセンサ支持部材23には、
圧電素子14a、14bそれぞれを支持する支持部23
a、23bを有している。
【0023】図1に戻り、抵抗13は、増幅器12と圧
電スピーカ14との間に直列に介挿され、その両端には
圧電スピーカ14に流れる電流に対応する電圧が発生す
る。圧電スピーカ14に流れる電流の振幅と位相は周波
数の変化に応じて変化するので、抵抗13の両端に現れ
る電圧は圧電スピーカ14の周波数特性を反映したもの
になる。差動増幅器15は、抵抗13の両端に発生する
電圧を増幅して出力(この出力を受信信号Viと呼ぶ)
する。4象限掛け算器16は、増幅器12から出力され
る加振用信号Vrと差動増幅器15から出力される受信
信号Viを乗算することで、これらの信号に対するノイ
ズの影響を除去する。
【0024】ローパスフィルタ17は、4象限掛け算器
16の出力信号から以下で説明するcos(2ωt+α
+β)分を除去した信号(出力電圧Vo)を出力する。
この出力電圧Voは加振用信号Vrの周波数変化に対す
る圧電スピーカ14の周波数特性(振幅と位相)を反映
した信号になる。このとき、圧電スピーカ14の表面に
何も接触していないと、図5に示すように圧電スピーカ
14を構成する圧電素子14aの持つ固有振動数付近の
周波数(4.7kHz)にピークを持った電圧が現れ
る。そして、この状態から圧電スピーカ14の周りにコ
ンクリートが充填されると、圧電スピーカ14を構成す
る圧電素子14aの振動特性が変化して、図6に示すよ
うにピーク電圧の位置が3.3kHzに変化するととも
に、振幅が小さくなる。
【0025】一方、圧電スピーカ14を構成する圧電素
子14bは、100Hz〜2kHzの範囲に固有振動数
を持つものであるので、コンクリート充填直後は、図7
に示すように約3kHzにピークを持った電圧が現れ、
コンクリート凝結終了時には図8に示すようにピーク電
圧の位置が約1〜2kHzに変化するとともに、振幅が
小さくなる。このように、ピーク電圧の変化から容易に
コンクリートの充填の完了と、その後の凝結過程を検知
することができる。
【0026】上記作動原理を、数式を用いて説明すると
以下のようになる。ここで、Vr=Asin(ωt+
α)、Vi=Bsin(ωt+β)とする。但し、A、
Bは振幅、ωtは周波数、αとβは位相のずれとする。 Vr×Vi=Asin(ωt+α)×Bsin(ωt+β) =AB[cos(β−α)−cos(2ωt+α+β)]/2 (1)
【0027】式(1)のcos(β−α)の部分は、位
相差に合わせて変化する直流成分であり、ここに受信信
号Viの振幅成分も含まれる。また、cos(2ωt+
α+β)の部分は、元の加振用信号Vrと受信信号Vi
の2倍の周波数を持つ信号である。必要とする周波数特
性の情報は、受信信号Viの振幅(大きさ)であるの
で、式(1)のcos(β−α)のみでよい。したがっ
て、ローパスフィルタ17を通過させてcos(2ωt
+α+β)の成分を除去すればよい。このようにして出
力電圧Voには周波数特性が電圧の形で現れる。
【0028】次に、上記構成の充填物検知装置の動作に
ついて説明する。可変周波数発振器11により任意の範
囲で周波数の変化する正弦波を発生させる。発生した正
弦波信号は、増幅器12にて増幅されて加振用電圧Vr
として圧電スピーカ14に入力されて機械的振動が発生
する。圧電スピーカ14に機械的振動が発生すると、抵
抗13の両端には圧電スピーカ14に流れる電流に対応
する電圧が発生し、この電圧が差動増幅器15で増幅さ
れて受信信号Viが出力される。そして、この受信信号
Viと増幅器12から出力される加振用電圧Vrとが4
象限掛け算器16にて掛け合わされ、その出力がローパ
スフィルタ17にてcos(2ωt+α+β)成分が除
去されて出力電圧Voが得られる。
【0029】この出力信号Voは、加振用信号の周波数
変化に対する圧電スピーカ14の周波数特性(振幅と位
相)を反映した信号になり、圧電スピーカ14の表面に
コンクリートが接触していないと、圧電スピーカ14の
持つ固有振動数付近の周波数にピークを持った電圧が現
れる(図5)。そして、この状態で圧電スピーカ14の
周りにコンクリートが充填されると、圧電スピーカ14
の振動特性が変化してピーク電圧の位置と大きさが変化
する(図6)。そして、コンクリートが凝結すると、圧
電スピーカ14の振動特性が変化してピーク電圧の位置
と大きさが更に変化する(図8)。
【0030】このように、本実施の形態の充填物検知装
置によれば、固有振動数の異なる2つの圧電素子14
a、14bを並列接続して成る圧電スピーカ14に正弦
波の加振用信号によって加振するとともに、その周波数
を任意の範囲で変化させることで圧電素子14a、14
bの周波数特性を検出し、圧電素子14a、14bにコ
ンクリートが接触することで周波数特性が変化すること
を利用してコンクリートを検知する。圧電素子14a、
14bの周波数特性の変化は、圧電素子14a、14b
それぞれの固有振動数付近で感度良く検出することがで
きる。また、加振用信号Vrと受信信号Viを乗算する
ことによって受信信号Viの振幅を精度良く検出でき
る。
【0031】したがって、コンクリートの充填を検知す
るときと、コンクリートが凝結する過程を検出するとき
で固有振動数を変えた2つの圧電素子14a、14bに
よって空間内におけるコンクリート充填の検出とその凝
結過程を精度良く検出することができる。
【0032】また、本実施の形態では、圧電スピーカ1
4を構成する2つの圧電素子14a、14bを並列接続
することから、これらの圧電素子14a、14bへの配
線が2本のみで済み、気温やコンクリートの温度、使用
している水の硬度などに影響されることがなく、高精度
にコンクリートの充填及び凝結過程を検知することがで
きる。また、圧電素子14a、14bそれぞれの振動特
性は予め判っているので、現場での基準値の設定が不要
である。また、圧電素子14a、14bは安価であり、
また増幅器12、13や4象限掛け算器16も安価であ
ることから、装置のコストダウンが図れる。
【0033】また、圧電素子14a、14bの振動周波
数特性はこれらに接している物質の比重や粘度などによ
って変化するので、この変化量を測定すれば、充填され
た物質が気体なのか、液体なのか、固体なのであるかを
識別することが可能である。さらに、圧電素子14a、
14bに印加する加振用信号Vrの周波数範囲を圧電素
子14a、14bの固有振動数付近にすることで、物質
の種類と状態変化を精度良く測定することができる。
【0034】なお、上記実施の形態では、単一の周波数
範囲の正弦波を用いたが、周波数範囲を切り替える周波
数範囲切替器(図示略、周波数範囲可変手段に対応す
る)を設けて、複数の周波数範囲の正弦波を択一的に選
択できるようにしてもよい。この場合、可変周波数発振
器11は、周波数範囲切替器にて切り替えられた範囲の
周波数帯で正弦波信号を繰り返し発生させる機能を有す
ることになる。このように、複数の周波数範囲の正弦波
を択一的に選択できるようにすることで、プレキャスト
コンクリート型枠の構造や材質等の物理的な特性に応じ
て測定に最適な周波数範囲を選択することができ、これ
によって、より精度の高い測定が可能となる。
【0035】また、上記実施の形態では、2つの圧電素
子14a、14bを用いたが、この個数に限定されるも
のではなく、3個以上であっても良い。勿論、それぞれ
の固有振動数が異なることは述べるまでもない。また、
上記実施の形態では、コンクリートのプレキャストコン
クリート型枠等の閉鎖空間内への充填状況の検出につい
て述べたが、他の木製型枠や鋼板で作られた型枠内への
充填状況の検出等に使用できることは述べるまでもな
い。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
固有振動数の異なる複数のセンサ素子を並列接続し、そ
れぞれを正弦波の加振用信号によって加振するととも
に、その周波数を任意の範囲で変化させてそれぞれの周
波数特性を検出し、それぞれに充填物が接触することで
周波数特性が変化することを利用して、コンクリート等
の充填物を検知するようにしたので、空間内におけるコ
ンクリート等の充填物の充填検出とその凝結過程を精度
良く検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る充填物検知装置の構
成図である。
【図2】図1の充填物検知装置に用いられる圧電スピー
カの構成図である。
【図3】図1の充填物検知装置に用いられる圧電スピー
カと圧電スピーカの装置本体への取り付けを行うセンサ
支持部材を示す図である。
【図4】図1の充填物検知装置に用いられる圧電スピー
カと圧電スピーカの装置本体への取り付けを行うセンサ
支持部材の他の例を示す図である。
【図5】図1の充填物検知装置での測定結果の一例を示
す図で、プレキャストコンクリート型枠内にコンクリー
トが無い場合の出力電圧波形図である。
【図6】図1の充填物検知装置での測定結果の一例を示
す図で、プレキャストコンクリート型枠内にコンクリー
トが充填された場合の出力電圧波形図である。
【図7】図1の充填物検知装置での測定結果の一例を示
す図で、プレキャストコンクリート型枠内にコンクリー
トが充填された直後の出力電圧波形図である。
【図8】図1の充填物検知装置での測定結果の一例を示
す図で、プレキャストコンクリート型枠内に充填された
コンクリートの凝結終了後の出力電圧波形図である。
【図9】従来のコンクリート充填確認装置の構成図であ
る。
【符号の説明】
10 同期信号発生器 11 可変周波数発振器 12 増幅器 13 抵抗 14 圧電スピーカ(検出手段) 14a、14b 圧電素子(センサ素子) 14c ダンピング材 15 差動増幅器 16 4象限掛け算器 17 ローパスフィルタ 20 圧電セラミックス 21 振動板 22、23 センサ支持部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F014 CB01 2G047 AA10 BA04 BC04 CA01 EA10 GB35 GF05 GF11 GG17 GG32

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気エネルギを機械エネルギに変換する
    センサ素子に所定の範囲で周波数が時間的に変化する正
    弦波の加振用信号を印加して検出手段に充填物が接触す
    ることによる周波数特性の時間的変化を観測する充填物
    検知方法であって、並列接続した固有振動数の異なる複
    数の前記センサ素子に前記加振用信号を印加した状態で
    該検出手段に充填物が接触することによる周波数特性の
    時間的変化を観測することで前記充填物の充填完了とそ
    の後の凝結過程を検知することを特徴とする充填物検知
    方法。
  2. 【請求項2】 電気エネルギを機械エネルギに変換する
    センサ素子を有する検出手段と、所定の範囲で周波数が
    時間的に変化する正弦波の電気信号を繰り返し発生させ
    て加振用信号を生成する加振用信号生成手段と、前記検
    出手段に前記加振用信号が印加されたときの該検出手段
    の周波数特性を反映した受信信号を出力する周波数特性
    反映信号出力手段と、前記周波数特性反映信号出力手段
    からの受信信号と前記加振用信号生成手段からの加振用
    信号とを乗算する乗算手段とを具備し、前記検出手段
    は、並列接続された固有振動数の異なる複数のセンサ素
    子を有することを特徴とする充填物検知装置。
  3. 【請求項3】 前記加振用信号生成手段は、加振用信号
    の周波数を変化させる範囲を可変する周波数範囲可変手
    段を具備することを特徴とする請求項2記載の充填物検
    知装置。
  4. 【請求項4】 前記センサ素子は、圧電素子であること
    を特徴とする請求項2又は請求項3記載の充填物検知装
    置。
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