JP2003194460A - 液体原料を用いる粉粒体製造装置及びこの装置を用いた粉粒体の製造方法 - Google Patents

液体原料を用いる粉粒体製造装置及びこの装置を用いた粉粒体の製造方法

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JP2003194460A JP2001399640A JP2001399640A JP2003194460A JP 2003194460 A JP2003194460 A JP 2003194460A JP 2001399640 A JP2001399640 A JP 2001399640A JP 2001399640 A JP2001399640 A JP 2001399640A JP 2003194460 A JP2003194460 A JP 2003194460A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンタミネーションの発生を防止するととも
に熱により品質劣化を引き起こしてしまうことがなく、
更に乾燥・造粒処理に要するコストを削減することので
きる、新規な液体原料を用いる粉粒体製造装置及びこの
装置を用いた粉粒体の製造方法の開発を技術課題とし
た。 【解決手段】 基台B上に弾性体2を介在させた状態で
内部空間を乾燥室10とした筐体1を具え、この筐体1
をバイブレータユニット4によって振動させることによ
り、前記乾燥室10内に投入された被処理物を流動させ
ながら、この被処理物の乾燥を行う装置において、前記
乾燥室10は加熱媒体を用いた間接加熱式のものであ
り、またこの乾燥室10には内部を減圧するための真空
ポンプを連通し、更にまたこの乾燥室10内には、液体
原料Lを噴霧するためのノズル51を具えたことを特徴
として成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液体原料を用いた粉
粒体の製造に関するものであって、特にコンタミネーシ
ョンの発生を防止するとともに品質劣化を引き起こすこ
とがなく、更に製造効率が良好な液体原料を用いる粉粒
体製造装置及びこの装置を用いた粉粒体の製造方法に係
るものである。
【0002】
【発明の背景】従来より、食品、医薬品、農薬、飼料、
化学薬品等の粉粒体の加工において、液状原料を乾燥す
ることにより粉粒体を得る場合には、棚式真空凍結乾燥
機や、凍結室と乾燥室とを組み合わせるとともに、この
乾燥室内にバイブレーションコンベヤを具えた乾燥機
(例えば特公昭42−9719号)等が用いられてい
る。しかしながらこれらタイプの乾燥機を用いて液状原
料を乾燥・造粒するにあたっては、それぞれ以下に示す
ような問題点があった。
【0003】まず棚式真空凍結乾燥機の場合には、人手
を使って液体原料の投入及び乾燥品の取り出しを行うた
め、製造コストが高くなってしまう。また液体原料の投
入及び乾燥品の取り出しを行う際に乾燥室内に粉塵が混
入してしまい、コンタミネーションが発生してしまう。
更に装置内に加熱用の棚、冷却用の棚、熱媒体循環用の
配管及びこれらを支持するための機枠等が配置されてい
るため、サニタリー性が不充分であった。
【0004】また前記特公昭42−9719号に開示さ
れた装置は、図5に示すように、乾燥に必要な昇華熱と
して乾燥室10′内に具えたヒータの輻射熱を用いるた
め、ヒータを400〜500℃と高温に設定する必要が
あり、乾燥途中の粉粒体が焦げて熱劣化してしまうこと
がある。また液体原料L噴霧用のノズル51′を凍結部
5′下部に上向き状態で具えているため、ノズル51′
に凍結物Gが付着し易く、この結果噴霧される液滴の大
きさが不揃いになってしまい、付着物が成長して乾燥室
10′内に落ち込んだ場合には乾燥ムラを引き起こして
しまう。更に凍結部5′を、凍結凝縮コイルを用いた強
制冷却を行うものとしたため、凍結部5′室が複雑化、
大型化してコスト上昇を招くとともに、設置スペースを
広く取ってしまっている。更にまた被処理物を搬送する
バイブレーションコンベヤの搬送部に対して、このバイ
ブレーションコンベヤの振動に関与するリンク機構の摩
擦粉やヒータでの焦げ付きが落ち込むため、コンタミネ
ーションが発生してしまう。更にまた乾燥室10′内に
バイブレーションコンベヤが位置するためサニタリー性
も不充分であり、このため異なる種類の液体原料を続け
て処理するのには不向きであった。
【0005】
【解決を試みた技術課題】本発明はこのような背景を認
識してなされたものであって、コンタミネーションの発
生を防止するとともに熱により品質劣化を引き起こして
しまうことがなく、更に乾燥・造粒処理に要するコスト
を削減することのできる、新規な液体原料を用いる粉粒
体製造装置及びこの装置を用いた粉粒体の製造方法の開
発を技術課題としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の
液体原料を用いる粉粒体製造装置は、基台上に弾性体を
介在させた状態で内部空間を乾燥室とした筐体を具え、
この筐体をバイブレータユニットによって振動させるこ
とにより、前記乾燥室内に投入された被処理物を流動さ
せながら、この被処理物の乾燥を行う装置において、前
記乾燥室は加熱媒体を用いた間接加熱式のものであり、
またこの乾燥室には内部を減圧するための真空ポンプを
連通し、更にまたこの乾燥室内には、液体原料を噴霧す
るためのノズルを具えたことを特徴として成るものであ
る。この発明によれば、液体原料及び凍結物に対して異
物が混入しないためコンタミネーションの発生を防ぐこ
とができる。また液体原料の投入及び乾燥品の排出に人
手を要さないため、コスト上昇を招くことがない。更に
また加熱媒体を用いた間接加熱によって乾燥が行われる
ため、熱劣化を引き起こしてしまうことがない。更にま
た乾燥室のサニタリー性が良好であるため、異なる種類
の液体原料を続けて処理するような使用を実現すること
ができる。
【0007】更にまた請求項2記載の液体原料を用いる
粉粒体製造装置は、前記要件に加え、前記筐体における
投入口に対して凍結部を連通状態に具えるものであり、
この凍結部の上部に前記ノズルを具えたことを特徴とし
て成るものである。この発明によれば、ノズルから噴霧
された液体原料が自己凍結する空間が確保されるため、
液体原料を粒状の凍結物として乾燥室に供給することが
でき、乾燥室内での被処理物の流動状態を良好なものと
することができる。
【0008】更にまた請求項3記載の液体原料を用いる
粉粒体製造装置は、前記請求項2記載の要件に加え、前
記凍結部と筐体との間をフレキシブルチューブによって
連結したことを特徴として成るものである。この発明に
よれば、凍結部に伝わる筐体の振動を緩和することがで
きるため、ノズルからの液体原料の噴霧及び液体原料の
自己凍結に、筐体の振動が影響を及ぼしてしまうことを
回避することができる。
【0009】更にまた請求項4記載の液体原料を用いる
粉粒体製造装置は、前記請求項1記載の要件に加え、前
記ノズルを乾燥室内に具えたことを特徴として成るもの
である。この発明によれば、装置全体をシンプルに構成
することができ、イニシャルコストを抑えることができ
る。
【0010】更にまた請求項5記載の液体原料を用いる
粉粒体製造装置は、前記要件に加え、前記ノズルを、噴
出口が下向きあるいは横向きになるように設置したこと
を特徴として成るものである。この発明によれば、ノズ
ルに対して凍結物が付着してしまうのを回避することが
できる。
【0011】また請求項6記載の粉粒体の製造方法は、
前記請求項1、2または4記載の粉粒体製造装置を用
い、乾燥室内を真空状態とするとともに、ノズルに対し
て振動を与えながら凍結部内または乾燥室内に液体原料
を噴霧することを特徴として成るものである。この発明
によれば、ノズルに対して凍結物が付着してしまうのを
回避することができ、万が一ノズルに凍結物が付着した
場合であっても、このものが成長する前にノズルから離
脱することができる。
【0012】更にまた請求項7記載の粉粒体の製造方法
は、前記請求項2または3記載の粉粒体製造装置を用
い、凍結部内及び乾燥室内を真空状態とするとともに、
ノズルから凍結部内に液体原料を噴霧することにより、
この凍結部内において液体原料を細粒状に自己凍結さ
せ、その後この凍結物を乾燥室内に導いて振動を与えな
がら昇華乾燥することを特徴として成るものである。こ
の発明によれば、ノズルから噴霧された液体原料が自己
凍結する空間が確保されるため、液体原料を粒状の凍結
物として乾燥室に供給することができ、乾燥室内での被
処理物の流動状態を良好なものとすることができる。
【0013】更にまた請求項8記載の粉粒体の製造方法
は、前記請求項4記載の粉粒体製造装置を用い、乾燥室
内を真空状態とするとともに、ノズルから乾燥室内に液
体原料を噴霧することにより、この乾燥室内において液
体原料を細粒状に自己凍結させ、その後この凍結物に振
動を与えながら昇華乾燥することを特徴として成るもの
である。この発明によれば、装置全体をシンプルに構成
することができ、イニシャルコストを抑えることができ
るため、粉粒体の製造コストを抑えることができる。そ
してこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記
課題の解決が図られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の液体原料を用いる粉
粒体製造装置及びこの装置を用いた粉粒体の製造方法に
ついて説明するものであり、粉粒体製造装置の構成につ
いて説明した後、この装置の作動態様と併せて本発明の
粉粒体の製造方法について説明する。なお粉粒体製造装
置の構成については、液体原料Lの性状等に応じて複数
の形態を採ることができるため、以下、構成を異ならせ
た粉粒体製造装置毎に説明を行う。
【0015】
【実施の形態1】図1、2中符号Dで示すものが本発明
の粉粒体製造装置であり、このものは内部空間を乾燥室
10とした筐体1を弾性体2を介在させて状態で基台B
に載置するとともに、筐体1に取り付けたマウントブラ
ケット3に対してバイブレータユニット4を具えて成
る。またこの実施の形態では、前記筐体1における投入
口15に対して凍結部5を連通状態に具える。更に粉粒
体製造装置Dは、周辺機器として、コンデンサ、真空ポ
ンプを具えて成る真空発生装置6及び熱媒循環機7を具
えるものであり、前記凍結部5及び乾燥室10内を真空
にするとともに乾燥室10内を間接加熱するように構成
される。このように構成される粉粒体製造装置Dは、凍
結部5内において噴霧された液体原料Lを自己凍結させ
て細粒状の凍結物Gとし、続いてこの凍結物Gを乾燥室
10内に導き、前記バイブレータユニット4によって筐
体1を加振することにより流動させながら凍結物Gの乾
燥処理を行い、粉粒体を得るものである。
【0016】以下粉粒体製造装置Dを構成する諸部材に
ついて詳しく説明する。まず前記基台Bについて説明す
ると、このものは一例として図1、2に示すように、鋼
材を適宜組み合わせて構成したものであり、この基台B
に対して四本の支持柱Cが立設される。また前記弾性体
2は、バネ、防振ゴム等の弾性部材によって形成された
柱状部材である。
【0017】次に前記筐体1について説明すると、この
ものは内部空間を乾燥室10とした横置き円筒状部材で
あり、筐体1の側周に固定脚11を四脚形成し、また円
筒両開口部に側板12を開閉自在に具える。またこれら
筐体1及び側板12の内側にはジャケット内板13を設
け、更に熱媒ノズル14を取り付けるとともに、この熱
媒ノズル14に温水等の熱媒循環器7を接続する。
【0018】更に前記筐体1の側周部には投入口15を
形成し、その逆側に位置する側板12に排出口16を形
成し、更に筐体1の略中央に排気口17を形成するとと
もに、この排気口17にフレキシブルパイプF等を用い
て真空発生装置6を接続する。また前記筐体1の適宜の
個所に測定口18を形成するものであり、この測定口1
8には温度センサ、湿度センサ等が取り付けられ、図示
しない適宜の制御盤に接続される。
【0019】なお前記排出口16は蓋体16aによって
開閉されるものであり、この蓋体16aはダクト16b
に具えたハンドル16cの操作によって排出口16に接
近離反するものである。もちろん蓋体16aの開閉を、
適宜モータを用いる等して人手を要さないように構成す
ることもできる。また筐体1の下部にはドレン口19が
形成される。なおこの実施の形態では、乾燥室10を、
排出口16側を水平線に対して1〜2°下方に傾斜させ
て基台B上に設置した。
【0020】そして前記投入口15に対して円筒状の凍
結部5を具えるものであり、この凍結部5は乾燥室10
に対して連通状態とするとともに、上端を閉鎖状態とす
るものである。また前記凍結部5内の上部には、一例と
してスプレーノズル等を適用したノズル51を具えるも
のであり、この実施の形態では前記ノズル51を噴出口
が下向きになるように設置した。なおノズル51には管
路が接続されるものであり、この管路に対して原料タン
ク52、ポンプ53及びバルブ54を具えることによ
り、原料タンク52に投入された液体原料Lを凍結部5
内に噴霧できるように構成した。更にノズル51の材質
としてフッ素樹脂を用いた場合や、ノズル51にフッ素
樹脂をコーティングした場合には、液体原料Lの付着防
止に効果的である。
【0021】また図1に示すように前記筐体1の外周下
部にマウントブラケット3を固着するとともに、このマ
ウントブラケット3に対して偏芯錘を具えたバイブレー
タユニット4を固定する。
【0022】本発明の粉粒体製造装置Dは一例として上
述のようにして構成されるものであって、以下この粉粒
体製造装置Dの作動態様と併せて本発明の粉粒体の製造
方法について説明する。 (1)装置のセッティング まず粉粒体製造装置Dの運転操作に先立ち、側板12に
よって筐体1の両開口部を閉鎖するとともに、排出口1
6を蓋体16aによって閉鎖する。また乾燥室10内に
投入される凍結物Gの形状、粒径、重量等に応じて、バ
イブレータユニット4の回転数を決定し、振動周期、振
幅の設定を行う。この実施の形態では一例として回転数
を1800rpmとした。更に真空発生装置6によって
乾燥室10内の圧力を設定し、熱媒循環器7によって循
環する熱媒の温度及び流量を設定する。
【0023】(2)液状原料の自己凍結 そして前記真空発生装置6を起動して乾燥室10内及び
凍結部5内を真空状態とし、また熱媒循環器7を起動し
て熱媒の循環供給を開始し、更にバイブレータユニット
4を起動して筐体1を振動させる。続いてポンプ53を
起動するとともに、バルブ54の開度を適宜調節して、
液体原料Lをノズル51から凍結部5内に噴霧するもの
であり、霧状となった液体原料Lは、凍結部5内を落下
する過程において自己凍結するとともに直径0.3〜
1.5mm程度の細粒状の凍結物Gとなる。その後、こ
の凍結物Gは投入口15を通じて乾燥室10内に落ち込
むこととなる。なおこのとき、前記ノズル51には、バ
イブレーションユニット4の振動が伝達されているもの
であり、このため万が一ノズル51に凍結物Gが付着し
た場合であっても、このものが成長する前にノズル51
から離脱するため、液体原料Lの噴霧状態を悪化させて
しまうことを回避することができる。
【0024】(3)乾燥動作 次いで乾燥室10内に至った凍結物Gは、バイブレーシ
ョンユニット4からの振動力を受けて流動しながら乾燥
室10の長手方向広域に分布し、この状態で熱媒からの
熱を間接的に受けて昇華乾燥するものである。またこの
際に生じた水蒸気は排気口17から真空発生装置6に至
り、適宜外部に放出される。
【0025】(4)排出動作 やがて凍結物Gの水分値が所望のものとなったことを、
温度センサ等によって検知した時点で、あるいは予め設
定しておいた処理時間が経過した時点で、排出口16を
開放し、所望の乾燥状態となった粉粒体とした外部に排
出する。
【0026】(5)洗浄作業 なお、異なる種類の液体原料Lを続けて処理する場合に
は、粉粒体製造装置Dの洗浄が必要となるが、本発明の
粉粒体製造装置Dは、乾燥室10及び凍結部5の内部構
造がシンプルであり、水洗洗浄を行うことが可能である
ため、異なる種類の液体原料Lを続けて処理することが
可能である。
【0027】上述したように本発明の粉粒体製造装置D
及びこの装置を用いた粉粒体の製造方法によれば、乾燥
室10内には液体原料Lが細粒状に凍結した凍結物Gの
みが供給され、埃等が混入しないため、また焦げ付き等
が発生しないため、コンタミネーションが発生しない。
更に粉粒体製造装置Dへの液体原料Lの投入及び得られ
た粉粒体の排出を人手によらずに行うことができるた
め、粉粒体の製造コストを抑えることができる。
【0028】
【実施の形態2】続いて図3に示すような構成とした粉
粒体製造装置D及びこの装置を用いた粉粒体の製造方法
について説明する。図3に示した粉粒体製造装置Dは、
前記筐体1における投入口15に対して凍結部を連通状
態に具えるものであり、この凍結部5と筐体1との間を
フレキシブルチューブ55によって連結して構成したも
のである。なおその他の構成は、上記実施の形態1で示
した粉粒体製造装置Dと共通するため説明を省略する。
またこの実施の形態で示す粉粒体製造装置Dは、後述す
るように粘性の高い液体原料Lを用いる場合に好適な構
成となっている。
【0029】本発明の粉粒体製造装置Dは一例として上
述のようにして構成されるものであって、以下この粉粒
体製造装置Dの作動態様と併せて本発明の粉粒体の製造
方法について説明する。なおこの実施の形態において
も、前記基本の実施の形態1と同様に「(1)装置のセ
ッティング」、「(2)液体原料の自己凍結」、
「(3)乾燥動作」、「(4)排出動作」及び「(5)
洗浄作業」の順で粉粒体の製造を行うものであり、内容
が重複する部分についても念のため説明を行う。
【0030】(1)装置のセッティング まず粉粒体製造装置Dの運転操作に先立ち、側板12に
よって筐体1の両開口部を閉鎖するとともに、排出口1
6を蓋体16aによって閉鎖する。また乾燥室10内に
投入される凍結物Gの形状、粒径、重量等に応じて、バ
イブレータユニット4の回転数を決定し、振動周期、振
幅の設定を行う。この実施の形態では一例として回転数
を1800rpmとした。更に真空発生装置6によって
乾燥室10内の圧力を設定し、熱媒循環器7によって循
環する熱媒の温度及び流量を設定する。
【0031】(2)液状原料の自己凍結 そして前記真空発生装置6を起動して乾燥室10内及び
凍結部5内を真空状態とし、また熱媒循環器7を起動し
て熱媒の循環供給を開始し、更にバイブレータユニット
4を起動して筐体1を振動させる。続いてポンプ53を
起動するとともに、バルブ54の開度を適宜調節して、
液体原料Lをノズル51から凍結部5内に噴霧するもの
であり、霧状となった液体原料Lは、凍結部5内を落下
する過程において自己凍結するとともに直径0.3〜
1.5mm程度の細粒状の凍結物Gとなる。その後、こ
の凍結物Gは投入口15を通じて乾燥室10内に落ち込
むこととなる。なおこのとき、前記凍結部5に伝わるバ
イブレーションユニット4の振動が緩和されるものであ
り、ノズル51からの液体原料L(特に粘性の高いも
の)の噴霧及び液体原料Lの自己凍結に、筐体1の振動
が影響を及ぼしてしまうことを回避することができる。
【0032】(3)乾燥動作 次いで乾燥室10内に至った凍結物Gは、バイブレーシ
ョンユニット4からの振動力を受けて流動しながら乾燥
室10の長手方向広域に分布し、この状態で熱媒からの
熱を間接的に受けて昇華乾燥するものである。またこの
際に生じた水蒸気は排気口17から真空発生装置6に至
り、適宜外部に放出される。
【0033】(4)排出動作 やがて凍結物Gの水分値が所望のものとなったことを、
温度センサ等によって検知した時点で、あるいは予め設
定しておいた処理時間が経過した時点で、排出口16を
開放し、所望の乾燥状態となった粉粒体とした外部に排
出する。
【0034】(5)洗浄作業 なお、異なる種類の液体原料Lを続けて処理する場合に
は、粉粒体製造装置Dの洗浄が必要となるが、本発明の
粉粒体製造装置Dは、乾燥室10及び凍結部5の内部構
造がシンプルであり、水洗洗浄を行うことが可能である
ため、異なる種類の液体原料Lを続けて処理することが
可能である。
【0035】上述したように本発明の粉粒体製造装置D
及びこの装置を用いた粉粒体の製造方法によれば、乾燥
室10内には液体原料Lが細粒状に凍結した凍結物Gの
みが供給され、埃等が混入しないため、また焦げ付き等
が発生しないため、コンタミネーションが発生しない。
更に粉粒体製造装置Dへの液体原料Lの投入及び得られ
た粉粒体の排出を人手によらずに行うことができるた
め、粉粒体の製造コストを抑えることができる。
【0036】
【実施の形態3】続いて図4に示すような構成とした粉
粒体製造装置D及びこの装置を用いた粉粒体の製造方法
について説明する。図4に示した粉粒体製造装置Dは、
前記円筒状の凍結部5及び投入口15を具えることな
く、ノズル51を乾燥室10内における排出口16付近
の上部に配するように構成したものであり、このノズル
51を、噴出口が排気口17側に指向するように横向き
になるように設置した。なおその他の構成は、上記実施
の形態1または実施の形態2で示した粉粒体製造装置D
と共通するため説明を省略する。またこの実施の形態で
示す粉粒体製造装置Dは、コストパフォーマンスを重視
する場合に好適な構成となっている。
【0037】本発明の粉粒体製造装置Dは一例として上
述のようにして構成されるものであって、以下この粉粒
体製造装置Dの作動態様と併せて本発明の粉粒体の製造
方法について説明する。なおこの実施の形態において
も、前記基本の実施の形態1、2と同様に「(1)装置
のセッティング」、「(2)液体原料の自己凍結」、
「(3)乾燥動作」、「(4)排出動作」及び「(5)
洗浄作業」の順で粉粒体の製造を行うものであり、内容
が重複する部分についても念のため説明を行う。
【0038】(1)装置のセッティング まず粉粒体製造装置Dの運転操作に先立ち、側板12に
よって筐体1の両開口部を閉鎖するとともに、排出口1
6を蓋体16aによって閉鎖する。また乾燥室10内に
投入される凍結物Gの形状、粒径、重量等に応じて、バ
イブレータユニット4の回転数を決定し、振動周期、振
幅の設定を行う。この実施の形態では一例として回転数
を1800rpmとした。更に真空発生装置6によって
乾燥室10内の圧力を設定し、熱媒循環器7によって循
環する熱媒の温度及び流量を設定する。
【0039】(2)液状原料の自己凍結 そして前記真空発生装置6を起動して乾燥室10内を真
空状態とし、また熱媒循環器7を起動して熱媒の循環供
給を開始し、更にバイブレータユニット4を起動して筐
体1を振動させる。続いてポンプ53を起動するととも
に、バルブ54の開度を適宜調節して、液体原料Lをノ
ズル51から乾燥室10内に噴霧するものであり、霧状
となった液体原料Lは、乾燥室10内を長手方向に進行
しながら落下する過程において自己凍結するとともに直
径0.3〜1.5mm程度の細粒状の凍結物Gとなる。
なおこのとき、前記ノズル51には、バイブレーション
ユニット4の振動が伝達されているものであり、このた
め万が一ノズル51に凍結物Gが付着した場合であって
も、このものが成長する前にノズル51から離脱するた
め、液体原料Lの噴霧状態を悪化させてしまうことを回
避することができる。
【0040】(3)乾燥動作 次いで凍結物Gは、バイブレーションユニット4からの
振動力を受けて流動しながら乾燥室10の長手方向広域
に分布し、この状態で熱媒からの熱を間接的に受けて昇
華乾燥するものである。またこの際に生じた水蒸気は排
気口17から真空発生装置6に至り、適宜外部に放出さ
れる。
【0041】(4)排出動作 やがて凍結物Gの水分値が所望のものとなったことを、
温度センサ等によって検知した時点で、あるいは予め設
定しておいた処理時間が経過した時点で、排出口16を
開放し、所望の乾燥状態となった粉粒体とした外部に排
出する。
【0042】(5)洗浄作業 なお、異なる種類の液体原料Lを続けて処理する場合に
は、粉粒体製造装置Dの洗浄が必要となるが、本発明の
粉粒体製造装置Dは、乾燥室10の内部構造がシンプル
であり、水洗洗浄を行うことが可能であるため、異なる
種類の液体原料Lを続けて処理することが可能である。
【0043】上述したように本発明の粉粒体製造装置D
及びこの装置を用いた粉粒体の製造方法によれば、乾燥
室10内には液体原料Lが細粒状に凍結した凍結物Gの
みが供給され、埃等が混入しないため、また焦げ付き等
が発生しないため、コンタミネーションが発生しない。
更に粉粒体製造装置Dへの液体原料Lの投入及び得られ
た粉粒体の排出を人手によらずに行うことができるた
め、粉粒体の製造コストを抑えることができる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、コンタミネーションの
発生を防止するとともに熱により品質劣化を引き起こし
てしまうことがなく、更に乾燥・造粒処理に要するコス
トを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉粒体製造装置を一部破断して示す側
面図である。
【図2】同上正面図及び背面図である。
【図3】形態を異ならせた本発明の粉粒体製造装置を一
部破断して示す側面図である。
【図4】形態を異ならせた本発明の粉粒体製造装置を一
部破断して示す側面図である。
【図5】既存の粉粒体製造装置を示す縦断面図である。
【符号の説明】
D 粉粒体製造装置 1 筐体 10 乾燥室 11 固定脚 12 側板 13 ジャケット内板 14 熱媒ノズル 15 投入口 16 排出口 16a 蓋体 16b ダクト 16c ハンドル 17 排気口 18 測定口 19 ドレン口 2 弾性体 3 マウントブラケット 4 バイブレータユニット 5 凍結部 51 ノズル 52 原料タンク 53 ポンプ 54 バルブ 55 フレキシブルチューブ 6 真空発生装置 7 熱媒循環器 B 基台 C 支持柱 F フレキシブルパイプ G 凍結物 L 液体原料

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台上に弾性体を介在させた状態で内部
    空間を乾燥室とした筐体を具え、この筐体をバイブレー
    タユニットによって振動させることにより、前記乾燥室
    内に投入された被処理物を流動させながら、この被処理
    物の乾燥を行う装置において、前記乾燥室は加熱媒体を
    用いた間接加熱式のものであり、またこの乾燥室には内
    部を減圧するための真空ポンプを連通し、更にまたこの
    乾燥室内には、液体原料を噴霧するためのノズルを具え
    たことを特徴とする液体原料を用いる粉粒体製造装置。
  2. 【請求項2】 前記筐体における投入口に対して凍結部
    を連通状態に具えるものであり、この凍結部の上部に前
    記ノズルを具えたことを特徴とする請求項1記載の液体
    原料を用いる粉粒体製造装置。
  3. 【請求項3】 前記凍結部と筐体との間をフレキシブル
    チューブによって連結したことを特徴とする請求項2記
    載の液体原料を用いる粉粒体製造装置。
  4. 【請求項4】 前記ノズルを乾燥室内に具えたことを特
    徴とする請求項1記載の液体原料を用いる粉粒体製造装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ノズルを、噴出口が下向きあるいは
    横向きになるように設置したことを特徴とする請求項
    1、2、3または4記載の液体原料を用いる粉粒体製造
    装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項1、2または4記載の粉粒体
    製造装置を用い、乾燥室内を真空状態とするとともに、
    ノズルに対して振動を与えながら凍結部内または乾燥室
    内に液体原料を噴霧することを特徴とする粉粒体の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 前記請求項2または3記載の粉粒体製造
    装置を用い、凍結部内及び乾燥室内を真空状態とすると
    ともに、ノズルから凍結部内に液体原料を噴霧すること
    により、この凍結部内において液体原料を細粒状に自己
    凍結させ、その後この凍結物を乾燥室内に導いて振動を
    与えながら昇華乾燥することを特徴とする粉粒体の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記請求項4記載の粉粒体製造装置を用
    い、乾燥室内を真空状態とするとともに、ノズルから乾
    燥室内に液体原料を噴霧することにより、この乾燥室内
    において液体原料を細粒状に自己凍結させ、その後この
    凍結物に振動を与えながら昇華乾燥することを特徴とす
    る請求項1記載の粉粒体製造装置を用いた粉粒体の製造
    方法。
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