JP2003194334A - ディーゼルエンジン用グロープラグ - Google Patents

ディーゼルエンジン用グロープラグ

Info

Publication number
JP2003194334A
JP2003194334A JP2001394948A JP2001394948A JP2003194334A JP 2003194334 A JP2003194334 A JP 2003194334A JP 2001394948 A JP2001394948 A JP 2001394948A JP 2001394948 A JP2001394948 A JP 2001394948A JP 2003194334 A JP2003194334 A JP 2003194334A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
glow plug
diameter portion
sheath
diesel engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001394948A
Other languages
English (en)
Inventor
Arihito Tanaka
有仁 田中
Takashi Aota
隆 青田
Toshitsugu Miura
俊嗣 三浦
Kan Chiyou
艱 趙
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bosch Corp
Original Assignee
Bosch Automotive Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bosch Automotive Systems Corp filed Critical Bosch Automotive Systems Corp
Priority to JP2001394948A priority Critical patent/JP2003194334A/ja
Publication of JP2003194334A publication Critical patent/JP2003194334A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ディーゼルエンジン用グロープラグ1のハウジ
ング20を細径化するとともに、シリンダヘッドへのシ
ート面12dの幅を充分に確保して、シリンダヘッドの
損傷を防止する。 【解決手段】先端にセラミックスヒータ2を固定した金
属製外筒12の後端部をハウジング20の内部に圧入し
て固定する。金属製外筒12のセラミックスヒータ2を
固定した先端部を小径部12aとし、その後方にテーパ
面12dおよび大径部12cを順次形成し、さらに、そ
の後方に中径部12bを設けて、この中径部12bをハ
ウジング20内に圧入する。圧入時に大径部12cと中
径部12bとの間の段部(当接部)12eが、ハウジン
グ20の先端面20aに当たって位置決めが行われる。
前記小径部12aと大径部12cとの間のテーパ面12
dがシリンダヘッドへのシート面となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンの始動補助用として使用されるグロープラグに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、排気ガスの規制に対応するため、
ディーゼルエンジンの燃焼方式が、副燃焼室を有するタ
イプから、直接噴射型、いわゆる直噴型に移行し、さら
に、マルチバルブ化が行われてきている。このような直
接噴射型のディーゼルエンジンに用いるグロープラグ
は、シリンダヘッドの壁面を通って主燃焼室に臨むた
め、副燃焼室を予熱するタイプに比べて全長を長くし、
しかも、細径にすることが必要である。
【0003】さらに、シリンダヘッドの強度を確保する
ためにシリンダヘッドの厚さを大きくするとともに、バ
ルブ孔、噴射ノズル取付け孔およびグロープラグ取付け
孔の間隔をそれらの干渉防止のために確保する必要があ
る。そのため、グロープラグを装着する挿入孔が非常に
細く、しかも、長くなってきており、それに合わせてグ
ロープラグも非常に細長く形成する必要がある。
【0004】そこで、グロープラグのシリンダヘッドへ
の取付け金具である円筒状ハウジングの外面に形成され
た取付けねじ部のサイズを、従来のM12やM10か
ら、M8にダウンサイズする傾向が進んでいる。このよ
うにハウジングの外径を小型化することに伴って、正極
の外部接続端子の構造に問題が生じている。つまり、従
来のディーゼルエンジン用グロープラグの構造では、ヒ
ータの正極を電極取り出し金具を介して外部に取り出
し、この電極取り出し金具に外部接続端子を接続するよ
うになっており、組付けの際には、これらヒータ、電極
取り出し金具および外部接続端子を一体化したアセンブ
リを、外部接続端子のバッテリ接続用のねじ部側を先に
して、ハウジングのヒータ固定側の端部側から挿入し、
ヒータをハウジングの先端側に圧入等により固定すると
ともに、外部接続端子のねじ部側をハウジングの他端側
に突出させ、絶縁ブッシュを介してハウジングに支持さ
せている。
【0005】前記外部接続端子として、従来は、M4ね
じが使用されており、このM4ねじの部分を、ハウジン
グの内部孔の先端部から他端まで挿通しなければならな
い。従って、ハウジングの内径は、M4ねじの最大径で
ある4mmを越えるものである必要があり、通常は余裕
を持たせて4.4mm程度にしている。前述のように、
ハウジングの外径を小径化し、しかも内径は必要なサイ
ズを確保しようとすると、ハウジングの肉厚が薄くな
り、シリンダヘッドのシート部へのシート面である先端
部の幅(先端部の肉厚)が極めて制限されてしまう。特
に、シリンダヘッドのグロープラグ挿通孔は、クリアラ
ンスが必要であるため、実際のシート面の幅はさらに小
さくなってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記のような狭いシー
ト幅を有するハウジングに、M8ボルトの規定トルクの
最大値を印加すると、現在主流となっているアルミ合金
のシリンダヘッドにおいては、シリンダヘッド側のシー
ト面に深い凹みを生じ、繰り返しの締め付けによって気
密不良を生じる可能性があり、また、ハウジングをオー
バートルクで締め付けた場合に、シリンダヘッド全体の
損傷を招く可能性があるという問題があった。
【0007】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れたもので、グロープラグのシリンダヘッドへの取付け
金具であるハウジングの外径を小径化し、かつ、内径に
必要なサイズを確保した場合でも、充分な幅のシート面
を確保することができるディーゼルエンジン用グロープ
ラグを提供することを目的とするものである。
【0008】また、従来のグロープラグでは、ヒータは
シース(金属製外筒)内に保持されており、このシース
を介してハウジングに固定するようになっている。従っ
て、シースをハウジング内に挿入して固定する際に、ヒ
ータの先端部と、ディーゼルエンジンのシリンダヘッド
に当接するハウジング先端のシート面との距離を計測し
ながら組付けを行っている。そのため、従来のグロープ
ラグの構成では、組立性が悪いという問題があった。
【0009】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れたもので、ヒータをハウジングに固定する際に、距離
の測定を行う必要がなく、極めて組立性の良いディーゼ
ルエンジン用グロープラグを提供することを目的とする
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明に係るセラミックヒータ型グロープラグは、ディーゼ
ルエンジンのシリンダヘッドに取り付けるためのねじ部
を有するハウジングと、このハウジングの一端に固定さ
れたシースと、このシース内に保持され、一方の極がシ
ースに電気的に接続された発熱体と、前記ハウジングの
他端に絶縁部材を介して固定され、前記発熱体の他方の
極に電気的に接続された外部接続端子とを備えており、
特に、前記シースの先端側に小径部を形成し、この小径
部に前記発熱体を保持するとともに、小径部の後方側に
テーパ部を介して大径部を形成し、前記テーパ部をシリ
ンダヘッドのシート部に当接するシート面としたもので
ある。
【0011】この発明に係るディーゼルエンジン用グロ
ープラグでは、シリンダヘッドへのシート面を、発熱体
を保持しているシースに設けたので、ハウジングの外径
と内径の差等に制約されず、充分なシート面積を確保し
てシリンダヘッドの損傷を防止することが可能である。
しかも、ヒータをハウジングに組み付ける際に、ヒータ
の先端とシート面との間の距離を測定する必要がないの
で、組立性が向上する。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、前記シー
スの大径部よりも後方に、この大径部よりも径の小さい
挿入部を形成し、この挿入部をハウジング内に挿入する
とともに、前記大径部とこの挿入部との間の部分を、前
記ハウジングの先端面に当接する当接面としたことを特
徴とするものである。
【0013】請求項2に記載の発明では、シースをハウ
ジングに固定する際に、シースの当接面をハウジングの
先端面に突き当てることにより位置決めが行われる。
【0014】さらに、請求項3に記載の発明は、前記シ
ースの大径部よりも後部側に設けられた挿入部を、先端
の前記小径部よりも大径とし、この挿入部をハウジング
の内部孔に圧入して固定したことを特徴とするものであ
る。
【0015】請求項3に記載の発明では、シースの先端
部を、ハウジング内に挿入される部分よりも小径にして
いるので、ハウジングの内径と外径との差よりも、シー
スの先端小径部と大径部との差を大きくすることがで
き、この先端小径部と後方の大径部との間に設けられた
シート面を、ハウジングの先端面に設けた場合よりも大
きくすることが可能である。
【0016】また、請求項4に記載の発明は、前記シー
スを薄肉形状にしたことを特徴とするものである。
【0017】請求項4に記載の発明では、シースが薄肉
形状であり柔軟性を有しているので、ハウジングをシリ
ンダヘッドに締め付ける際に、容易に変形でき、シリン
ダヘッドを損傷するおそれがなく、しかも、シール性が
向上する。
【0018】また、請求項5に記載の発明は、前記シー
スを軟質金属で形成したことを特徴とするものである。
【0019】請求項5に記載の発明によれば、シースが
軟質金属製なので、ハウジングをシリンダヘッドに締め
付ける際に、シート面が変形可能であり、シリンダヘッ
ドを損傷するおそれがなく、またシール性も向上する。
しかも、熱伝導性を要求スペックに合わせて調整するこ
ともできる。
【0020】また、請求項6に記載の発明は、前記シー
ス内に耐熱絶縁粉体を充填し、スエージングにより高密
度化したことを特徴とするものである。
【0021】請求項6に記載の発明では、スエージング
により耐熱絶縁粉体を高密度化することにより、発熱体
の一方の極を取り出す電極取り出し金具をシース内に固
定することができるので、電極取り出し金具を強固に固
定し、外部接続端子に作用するねじりトルクを受けるこ
とが可能になる。しかも、電極取り出し金具がシースに
接触してしまうおそれがない。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態によ
り本発明を説明する。図1は本発明の一実施の形態に係
るディーゼルエンジン用グロープラグ(全体を符号1で
示す)の縦断面図、図2はその要部の拡大図である。こ
の実施の形態のグロープラグ1は、セラミックスヒータ
2を備えたセラミックスヒータ型グロープラグである。
【0023】このセラミックスヒータ2は、その本体部
を構成するセラミックス絶縁体4の内部に発熱体6が埋
め込まれ、この発熱体6の一端6aに負極側のリード線
8が接続されるとともに、他端6b側に正極側のリード
線10が接続されている。負極側のリード線8はセラミ
ックス絶縁体4の外周面に取り出され、後に説明するシ
ース(金属製外筒)12の内面にロウ付けにより接合さ
れて電気的に接続されている。一方、正極側リード線1
0は、セラミックスヒータ2の発熱体6が埋設された位
置(図1および図2の左端)と逆の端部側に伸び、この
端面に形成された取付け孔内で、電極取り出し用リード
線14の先端部にロウ付けにより電気的に接続されてい
る。
【0024】電極取り出し用リード線14は、後端部
が、剛体からなる電極取り出し金具16の先端部に固定
されており、さらに、この電極取り出し金具16の後端
部が、外部接続端子18の先端部に固定されている。
【0025】前記構成のセラミックスヒータ2は、金属
製外筒(シース)12内にロウ付けにより接合され、こ
の金属製外筒12を介してシリンダヘッドへの取付け金
具である円筒状のハウジング20に固定されている。こ
の実施の形態では、金属製外筒12は、先端部寄りに小
径部12aが形成され、後端部のハウジング20内に挿
入される部分には前記小径部12aよりも大径の部分1
2b(以下、中径部と呼ぶ)が設けられている。そし
て、前記先端部寄りの小径部12aと後端部側の中径部
12bとの間に、ハウジング20の外径とほぼ等しい外
径を有する大径部12cが設けられている。
【0026】金属製外筒12の先端小径部12aと中間
の大径部12cとの間の部分12dはテーパ状になって
おり、このテーパ部が、グロープラグ1をディーゼルエ
ンジンのシリンダヘッドに取り付ける際に、シリンダヘ
ッド側のシート部に当接するシート面12dを構成して
いる。また、前記大径部12cとその後方の中径部12
bとの間の部分はほぼ直角の段部12eになっており、
金属製外筒12の後部側の中径部(挿入部)12bをハ
ウジング20内に挿入して固定する際に、この段部(当
接部)12eがハウジング20の先端面20aに突き当
たって位置決めが行われる。
【0027】前記セラミックスヒータ2の正極側リード
線10に電極取り出し用リード線14を介して電気的に
接続された電極取り出し金具16は、スエージング加工
により金属製外筒12に固定されている。このスエージ
ングにより固定する工程について簡単に説明する。先
ず、電極取り出し金具16に固定された電極取り出し用
リード線14の一端を、セラミックス絶縁体4の取付け
孔内に挿入して、この電極取り出し用リード線14とセ
ラミックスヒータ2の正極用リード線10とをロウ付け
により接合するとともに、セラミックスヒータ2を金属
製外筒12のセラミックスヒータ固定側の端部(小径部
12a側の端部)寄りにロウ付けによって固定する。こ
のとき、セラミックスヒータ2の先端の前記発熱体6が
埋め込まれている発熱部2aは金属製外筒12の外部に
露出させておくことは勿論である。なお、金属製外筒1
2は、スエージング加工を行う前は、先端側に小径部1
2aが形成され、その後部側は、後に中径部12bが形
成される部分も含めて全体が大径部12cと同一の外径
を有している。
【0028】段付きの形状をした金属製外筒12の小径
部12a内にセラミックスヒータ2を固定した後、金属
製外筒12の後部側の開口部12fから、電極取り出し
用リード線14と電極取り出し金具16との接続部が収
容されている空間内に耐熱絶縁粉体(例えば、マグネシ
ア(MgO)等)22を充填する。次に、金属製外筒1
2の開口部12fに、ゴム製のシール部材(シリコンゴ
ム、フッ素ゴム等)24を挿入する。このシール部材2
4を金属製外筒12の開口部12f内に挿入することに
より、後の工程でスエージングを行う際に前記耐熱絶縁
粉体22がこぼれることを防止できる。また、電極取り
出し金具16が金属製外筒12に接触することも防止で
きる。
【0029】その後、電極取り出し用リード線14と電
極取り出し金具16との接続部が収容されている金属製
外筒12の後部側をスエージング加工することにより、
金属製外筒12の後部側の外径を縮径し中径部12bを
形成する。このスエージング加工により、耐熱絶縁粉体
22を高密度化して電極取り出し金具16を金属製外筒
12内に固定する。このように電極取り出し金具16を
スエージング加工により金属製外筒12内に固定する構
造なので、この電極取り出し金具16によって外部接続
端子18への締め付けトルクやエンジンの振動に対する
強度を確保することができる。
【0030】金属製外筒12が固定されるハウジング2
0はほぼ円筒状をしており、その内部に段付きの軸方向
孔26形成されている。このハウジング20の内部孔2
6の中央部26aは小径になっており、この小径部26
aのハウジング先端部20b寄り(図の左側)に、小径
部26aよりも僅かに内径の大きい圧入部26bが形成
されている。この圧入部26b内に前記金属製外筒12
の中径部12bの後方部分が圧入により固定されてい
る。この圧入部26bのさらに先端部20b寄り(図の
左側)の部分26cは、前記圧入部26bよりもやや内
径が大きくなっている。なお、内部孔26の前記小径部
26aは、外部接続端子18のねじ部18aが通過可能
な内径を有していることはいうまでもない。
【0031】また、このハウジング20の、前記金属製
外筒12を介してセラミックスヒータ2が固定される先
端部20b側と逆の端部20c(図1の右端部)寄りの
外周面に、このグロープラグ1をディーゼルエンジンの
シリンダヘッドに螺合固定するための取付けねじ部20
dが形成されている。
【0032】次に、この実施の形態に係るディーゼルエ
ンジン用グロープラグ1の組付け工程について説明す
る。前記ハウジング20の先端部20bから、セラミッ
クスヒータ2、金属製外筒12、電極取り出し金具16
および外部接続端子18が一体になったアセンブリを、
外部接続端子18のねじ部18aを先にして挿入する。
このとき、金属製外筒12の先端の小径部12aに連続
して設けられたシート面12dとほぼ同一の傾斜を有す
るテーパ面30aを備えた型30(図3参照)を使用
し、この型30のテーパ面30aを金属製外筒12のシ
ート面(テーパ部)12dに当てて押圧し、金属製外筒
12の中径部(挿入部)12bの後部側を前記ハウジン
グ20の圧入部26b内に圧入して固定する。この圧入
工程では、金属製外筒12の大径部12cと中径部12
bとの間の段部(当接部)12eがハウジング20の先
端面20aに当接して位置決めが行われる。なお、図3
は、金属製ヒータ102を備えたグロープラグ101の
圧入工程を示しているが、シース(金属製外筒)12が
前記テーパ部12dを有していれば、セラミックヒータ
型グロープラグ1も同様の工程で圧入を行うことができ
る。
【0033】前述のように、金属製外筒12の後部側を
ハウジング20内に圧入して固定すると、外部接続端子
18の後端のバッテリ接続用ねじ部18aがハウジング
20の後端部20cから外方へ突出する(図1参照)。
このねじ部18a側からシール部材32および絶縁ブッ
シュ34を嵌合し、ハウジング20の内部孔26の後端
に形成された大径部26f内に挿入する。さらにその外
側からアルミ製のナット36を締め付けることにより、
絶縁ブッシュ34を介して外部接続端子18をハウジン
グ20に固定している。
【0034】なお、前記実施の形態では、金属製外筒1
2の形状を、従来と異なる構成とし、先端小径部12a
とその後方の大径部12cとの間にテーパ状のシート面
12dを形成し、さらにその後方に、ハウジング20の
内部孔26内に挿入される中径部12bを設けている
が、金属製外筒12の肉厚や材質等については、従来の
金属製外筒と同様であっても良い。ただし、金属製外筒
12を薄肉形状として、前記シート面12dに柔軟性を
持たせるようにすれば、このシート面12dが圧接され
るシリンダヘッドの損傷を防ぐと同時にシール性も向上
させることができる。また、金属製外筒12を、ニッケ
ル、銅、ステンレスまたはそれらを含有する軟質の合金
で形成すれば、シリンダヘッドの損傷を防ぐとともに、
シール性も向上させさせることができる。さらに、前記
のような金属を使用することにより、熱伝導率性を要求
スペックに合わせて調整することもできる。
【0035】前記のように金属製外筒12の大径部12
cの外径がハウジング20の外径とほぼ同一になってお
り、また、小径部12aは、ハウジング20内に圧入さ
れている中径部12bよりも当然小径であるから、ハウ
ジング20の外径を細径化し(例えばM8にする)、内
径は前記外部接続端子18のねじ部18a(例えばM
4)が通過可能な大きさを確保した場合でも、金属製外
筒12のこれら大径部12cと小径部12aとの間に設
けられたテーパ状のシート面12dが、充分なシート幅
を確保することができる。従って、シリンダヘッドに締
め付ける際に、このシリンダヘッドに損傷を与える可能
性が減少する。また、ハウジング20の内部孔26の径
は、従来の太径のハウジング(例えばM10)と同一の
サイズを有しているから、電極取り出し金具16等の強
度を確保することが可能であり、外部接続端子18のね
じ部18aへの締め付け時に発生するトルクを、従来と
同様に受けることが可能である。さらに、ハウジング2
0の加工が容易になり、トータルコストを削減すること
ができる。
【0036】また、従来のグロープラグは、ハウジング
に設けられているシート面からヒータの先端部までの距
離を一定にするために、ハウジングにヒータを固定する
段階で距離を計測をしながら固定位置を決定していたの
で、組立性が悪かったが、この実施の形態では、ヒータ
2とシリンダヘッドへのシート面12dとが一体になっ
ているので、ハウジング20内にヒータ2を固定する際
の距離の測定が不要になり、組立性が良好になった。
【0037】図4は、第2の実施の形態に係るディーゼ
ルエンジン用グロープラグ101の要部を示す縦断面図
であり、第1の実施の形態とはヒータの構成だけが異な
っているので、ヒータ以外の部分についてはその説明を
省略する。前記第1の実施の形態では、ヒータとしてセ
ラミックスヒータ2を用いていたが、この実施の形態で
は、金属製ヒータ102を用いている。
【0038】この金属製ヒータ102のシース112
は、先端に小径部112aが形成されており、この小径
部112aの内部に発熱体106が収容されている。こ
の発熱体106の負極側106aは、シース112の先
端部内面に電気的に接続され、正極側106bは、電極
取り出し用リード線114を介して、第1の実施の形態
と同様の電極取り出し金具116および外部接続端子1
18に接続されている。また、前記シース112の小径
部112aよりも後方側には、第1の実施の形態のシー
ス(金属製外筒12)と同様に、ハウジング120の外
径とほぼ等しい外径を有する大径部112cが形成さ
れ、これら小径部112aと大径部112cとの間がテ
ーパ部112dになっており、このテーパ部がシリンダ
ヘッドへのシート面112dを形成している。さらに、
大径部112cの後方に、ハウジング10内に挿入され
る中径部112bが形成され、この中径部112bの後
部側がハウジング120の圧入部126b内に圧入され
ている。
【0039】この実施の形態でも、前記第1の実施の形
態と同様の工程で組み立てることができ、同様の作用効
果を奏することができる。しかも、金属製ヒータ102
は、前記セラミックスヒータ2よりも安価であり、低コ
ストのディーゼルエンジン用グロープラグを得ることが
できる。
【0040】図5は、第3の実施の形態に係るディーゼ
ルエンジン用グロープラグの要部を示す図である。この
実施の形態では、第1の実施の形態と同様にセラミック
スヒータ202を用いているが、このセラミックスヒー
タ202と電極取り出し金具216との接続部の構成が
異なっている。
【0041】前記第1の実施の形態では、セラミックス
ヒータ2の後端部が金属製外筒12の先端に形成された
小径部12aの内部に固定されているが、この実施の形
態では、セラミックスヒータ202の後端部202b
が、金属製外筒212の小径部212aよりも後方側ま
で延びている。そして、このセラミックスヒータ202
の、金属製外筒212の大径部212c(図(c)参
照)内に延びている後端部202bの外周に、コネクテ
ィングワイヤ214の一端のコイル部214aが固定さ
れている。また、コネクティングワイヤ214の他端の
コイル部214bには電極取り出し金具216の先端小
径部216aが電気的に接続される。
【0042】前記セラミックスヒータ202の正極を取
り出すコネクティングワイヤ214および電極取り出し
金具216を、金属製外筒212内にスエージングによ
って固定する工程について簡単に説明する。先ず、セラ
ミックスヒータ202の発熱部202aと逆の端部20
2b側にコネクティングワイヤ214を接合し、発熱体
の正極側に電気的に接続する。このセラミックスヒータ
202を、小径部212aと大径の部分212x(後に
中径部212bとなる部分と大径部212cとなる部分
を含む)とを有する金属製外筒12の小径部212a内
に、ロウ付け等により固定する。発熱体の負極側は、セ
ラミックスヒータ202の外面に取り出してあり、この
ロウ付けによって金属製外筒212に電気的に接続す
る。
【0043】金属製外筒212の小径部212a内に固
定されたセラミックスヒータ202の先端の発熱部20
2aが、金属製外筒212の小径部212aから外部に
突出するとともに、セラミックスヒータ202の後端部
のコネクティングワイヤ214が固定されている部分2
02bは、金属製外筒212の小径部212aの後方に
位置する大径の部分212x内に露出している(図5
(a)参照)。
【0044】次に、コネクティングワイヤ214の他端
のコイル部214bに電極取り出し金具216の先端小
径部216aを挿入する。その後、金属製外筒212の
大径の部分212x側の開口部212fから耐熱絶縁粉
体222を充填し、さらに、金属製外筒212の開口部
212f内に、ゴム製のシール部材224を挿入した後
(図5(b)参照)、コネクティングワイヤ214と電
極取り出し金具216との接続部214b、216aが
収容されている金属製外筒212の後部側をスエージン
グ加工することにより、金属製外筒212の後部側の外
径を縮径して中径部212bを形成し、前記小径部21
2aとこの中径部212bとの間を大径部212cとす
る(図5(c)参照)。このスエージング加工により、
耐熱絶縁粉体222を高密度化して電極取り出し金具2
16を金属製外筒212内に固定する。
【0045】この実施の形態では、前記セラミックスヒ
ータ202とコネクティングワイヤ214との接合部分
202b、214aが、金属製外筒212の大径部21
2c内に配置されている。これにより、コネクティング
ワイヤ214が金属製外筒216に接触することを防止
することができる。また、従来の構成では、セラミック
スヒータとコネクティングワイヤとの接続部が金属製外
筒に接触することを防止するために、セラミックスヒー
タのコネクティングワイヤ取り付け側を細径化する必要
があったが、この実施の形態では、細径化する必要がな
くなり、セラミックスヒータ202の加工コストを低減
することができる。
【0046】さらに、この実施の形態でも、前記第1の
実施の形態および第2の実施の形態と同様に、金属製外
筒212の先端側に小径部212aを形成し、その後方
側にテーパ部212dを介して大径部212cを形成
し、前記テーパ部212dをシリンダヘッドへのシート
面としているので、充分なシート面積を確保することが
できる。また、後方の中径部212bをハウジングの圧
入部に圧入する際に、このシート面212dを利用して
押圧することができるので、圧入が容易になり、しか
も、従来圧入が困難であったセラミックスヒータ202
でも安全に圧入することができる。
【0047】なお、前記各実施の形態は、いずれも、発
熱体の負極をハウジングに電気的に接続するとともに、
正極をハウジングの後端に固定した外部接続端子に電気
的に接続した一極タイプのグロープラグに関するもので
あったが、本発明は、発熱体の正極および負極を、それ
ぞれハウジングの後端部に固定した外部接続端子に電気
的に接続して外部に取り出すようにした二極タイプのグ
ロープラグにも適用可能であることはいうまでもない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ハ
ウジングの一端に固定されたシースの先端側に小径部を
形成し、この小径部に発熱体を保持するとともに、小径
部の後方側にテーパ部を介して大径部を形成し、前記テ
ーパ部をシリンダヘッドのシート部に当接するシート面
としたことにより、シリンダヘッドへの取付け金具であ
るハウジングを細径化するとともに、外部接続端子は従
来と同様のサイズにした場合でも、充分なシート面の幅
を確保することができ、シリンダヘッドを損傷するおそ
れを除くことができる。また、ヒータとシート面とが一
体なので、ヒータをハウジングに組み付ける際に、距離
の測定が不要になり組立性が良くなる。
【0049】また、請求項2に記載の発明は、前記シー
スの大径部よりも後方に、この大径部よりも径の小さい
挿入部を形成し、この挿入部をハウジング内に挿入する
とともに、前記大径部とこの挿入部との間の部分を、前
記ハウジングの先端面に当接する当接面としたことによ
り、シースをハウジングに固定する際に、シースのこの
当接面をハウジングの先端面に突き当てることによっ
て、位置決めをすることができる。
【0050】さらに、請求項3に記載の発明は、前記シ
ースの大径部よりも後部側の挿入部を、先端の前記小径
部よりも大径とし、この挿入部をハウジングの内部孔に
圧入して固定している。つまり、シースの先端部を、ハ
ウジング内に挿入される部分よりも小径にしているの
で、この先端小径部と後方の大径部との間に設けられた
シート面を、ハウジングの先端面に設けた場合よりも大
きくすることが可能である。
【0051】また、請求項4に記載の発明は、前記シー
スを薄肉形状にしたので、シースが柔軟性を有してお
り、ハウジングをシリンダヘッドに締め付ける際に、容
易に変形でき、シリンダヘッドを損傷するおそれをなく
すとともに、シール性も向上させることができる。
【0052】また、請求項5に記載の発明は、シースを
軟質金属で構成したので、ハウジングをシリンダヘッド
に締め付ける際に、シート面が変形可能であり、シリン
ダヘッドを損傷するおそれがなく、またシール性も向上
する。しかも、金属組成を変えることにより、熱伝導性
を要求スペックに合わせて調整することもできる。
【0053】また、請求項6に記載の発明は、前記シー
ス内に耐熱絶縁粉体を充填し、スエージングにより高密
度化しているので、この耐熱絶縁粉体によりシース内に
電極取り出し金具を固定することによって、電極取り出
し金具を強固に固定することができ、外部接続端子に作
用するねじりトルクを受けることが可能になる。しか
も、電極取り出し金具がシースに接触してしまうおそれ
がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るディーゼルエンジ
ン用グロープラグの縦断面図である。
【図2】前記ディーゼルエンジン用グロープラグの要部
の拡大図である。
【図3】ヒータを保持したシースをハウジング内に圧入
する工程を説明する説明図である。
【図4】第2の実施の形態に係るディーゼルエンジン用
グロープラグの要部の拡大図である。
【図5】第3の実施の形態に係るディーゼルエンジン用
グロープラグの要部を示す図であり、(a)〜(c)は
製造工程の一部を順次示す図である。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン用グロープラグ 2 ヒータ(セラミックスヒータ) 12 シース(金属製外筒) 12a シースの小径部 12b シースの中径部(挿入部) 12c シースの大径部 12d シースのシート面
フロントページの続き (72)発明者 青田 隆 埼玉県東松山市箭弓町3丁目13番26号 株 式会社ボッシュオートモーティブシステム 東松山工場内 (72)発明者 三浦 俊嗣 埼玉県東松山市箭弓町3丁目13番26号 株 式会社ボッシュオートモーティブシステム 東松山工場内 (72)発明者 趙 艱 埼玉県東松山市箭弓町3丁目13番26号 株 式会社ボッシュオートモーティブシステム 東松山工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼルエンジンのシリンダヘッドに
    取り付けるためのねじ部を有するハウジングと、このハ
    ウジングの一端に固定されたシースと、このシース内に
    保持され、一方の極がシースに電気的に接続された発熱
    体と、前記ハウジングの他端に絶縁部材を介して固定さ
    れ、前記発熱体の他方の極に電気的に接続された外部接
    続端子とを備えたディーゼルエンジン用グロープラグに
    おいて、 前記シースの先端側に小径部を形成し、この小径部に前
    記発熱体を保持するとともに、小径部の後方側にテーパ
    部を介して大径部を形成し、前記テーパ部をシリンダヘ
    ッドのシート部に当接するシート面としたことを特徴と
    するディーゼルエンジン用グロープラグ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のディーゼルエンジン用
    グロープラグにおいて、 前記シースの大径部よりも後方に、この大径部よりも径
    の小さい挿入部を形成し、この挿入部をハウジング内に
    挿入するとともに、前記大径部とこの挿入部との間の部
    分を、前記ハウジングの先端面に当接する当接面とした
    ことを特徴とするディーゼルエンジン用グロープラグ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のディーゼルエンジン用
    グロープラグにおいて、 前記シースの大径部よりも後部側に形成した挿入部を、
    先端の前記小径部よりも大径とし、この挿入部をハウジ
    ングの内部孔に圧入して固定したことを特徴とするディ
    ーゼルエンジン用グロープラグ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のディーゼルエンジン用グロープラグにおいて、 前記シースを薄肉形状にしたことを特徴とするディーゼ
    ルエンジン用グロープラグ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のディーゼルエンジン用グロープラグにおいて、 前記シースを軟質金属で形成したことを特徴とするディ
    ーゼルエンジン用グロープラグ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載のディーゼルエンジン用グロープラグにおいて、 前記シース内に耐熱絶縁粉体を充填し、スエージングに
    より高密度化したことを特徴とするディーゼルエンジン
    用グロープラグ。
JP2001394948A 2001-12-26 2001-12-26 ディーゼルエンジン用グロープラグ Pending JP2003194334A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001394948A JP2003194334A (ja) 2001-12-26 2001-12-26 ディーゼルエンジン用グロープラグ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001394948A JP2003194334A (ja) 2001-12-26 2001-12-26 ディーゼルエンジン用グロープラグ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003194334A true JP2003194334A (ja) 2003-07-09

Family

ID=27601520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001394948A Pending JP2003194334A (ja) 2001-12-26 2001-12-26 ディーゼルエンジン用グロープラグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003194334A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010048444A (ja) * 2008-08-20 2010-03-04 Denso Corp グロープラグ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010048444A (ja) * 2008-08-20 2010-03-04 Denso Corp グロープラグ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003130349A (ja) グロープラグ
JPH10332149A (ja) セラミックヒータ
KR100767937B1 (ko) 세라믹 히터형 글로 플러그
JP2003077620A (ja) スパークプラグおよびその製造方法
JP3589206B2 (ja) セラミックスヒータ型グロープラグおよびその製造方法。
JP2001141238A (ja) ディーゼルエンジン用グロープラグおよびその製造方法
JP2003185137A (ja) ディーゼルエンジン用グロープラグおよびその製造方法
JP2003194334A (ja) ディーゼルエンジン用グロープラグ
JP2005180855A (ja) セラミックスヒータ型グロープラグ
JP3661632B2 (ja) ディーゼルエンジン用グロープラグの製造方法
JP2002303424A (ja) ディーゼルエンジン用グロープラグ
JP3870859B2 (ja) グロープラグ
JP3873444B2 (ja) グロープラグ及びその製造方法
JP4310565B2 (ja) セラミックヒータ型グロープラグおよびその製造方法
JP4921039B2 (ja) スパークプラグ
JP4295164B2 (ja) グロープラグ
JP4685549B2 (ja) スパークプラグ
JP4288857B2 (ja) グロープラグ
JP3435581B2 (ja) 点火プラグ
JP2004101085A (ja) ディーゼルエンジン用グロープラグおよびその製造方法
JP2002174423A (ja) グロープラグ
JP2001263663A (ja) ディーゼルエンジン用グロープラグ
JP2001263664A (ja) ディーゼルエンジン用グロープラグおよびその製造方法
JP2001241661A (ja) ディーゼルエンジン用グロープラグ
JP5301635B2 (ja) スパークプラグ