JP4288857B2 - グロープラグ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、先端部を細径化すべく発熱体に大径部と小径部とを設けたグロープラグに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種のグロープラグは、エンジンに取付可能な筒状のハウジングと、一端側をハウジングの一端から突出した状態で他端側をハウジングに挿入することによってハウジングに保持された筒状のスリーブと、一端側をスリーブの一端から突出した状態で他端側をスリーブに挿入することによってスリーブに保持されたセラミック製棒状の発熱体とを備える。ここで、各挿入部は圧入やロウ付け等により固定される。
【0003】
このグロープラグは、突出した発熱体が燃焼室に向かうように、エンジンの取付用の穴(グローホール)に挿入されてネジ結合等により固定される。そして、発熱体へ通電することにより、発熱体が発熱し、この熱によって燃焼室内の燃料への着火が行われる。こうして、エンジン始動時における燃料の着火および燃焼が促進される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、ディーゼルエンジンの直噴化に伴い、エンジン側の制約から、グロープラグは長化、細径化の傾向にあり、それに伴って、上記グローホールの径の更なる細径化が必要となってきている。そのために、グロープラグの先端部(燃焼室側に位置する端部)である発熱体を、より細径化する必要が出てくる。
【0005】
その場合、ハウジングの一端から突出する発熱体の全体を細くすることが最適であるが、カーボン固着等による強度低下が懸念される。例えば、上記グローホールにカーボンが固着すると、固着したカーボンを介してグロープラグにエンジン振動が直に加わるため、発熱体が細いとクラック発生や破損の恐れがある。
【0006】
そのため、発熱体の先端部のみ細径化することが、一般に行われている。つまり、発熱体は、その途中部に段差部を有して先端部側を小径部、反対側を大径部としたものとなる。
【0007】
しかしながら、このように段差部を有する発熱体とした場合、段差部には、発熱体の通電時等に発生する熱による熱応力が集中しやすく、この段差部から発熱体が破損する恐れが大きい。
【0008】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、先端部を細径化すべく発熱体に大径部と小径部とを設けたグロープラグにおいて、発熱体の大径部と小径部との段差部に発生する熱応力の低減を可能とすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来のグロープラグでは、発熱体の段差部がスリーブから離れて露出しており、段差部の熱引き性が不十分であるため、段差部に大きな熱応力が発生しやすくなると考えた。本発明は、発熱体の段差部の熱引き性を向上させることに着目してなされたものである。
【0010】
すなわち、請求項1に記載の発明では、エンジンに取付可能な筒状のハウジング(10)と、一端(21)側が前記ハウジングの一端(11)から突出した状態で他端(22)側が前記ハウジングに挿入されることによって前記ハウジングに保持された筒状のスリーブ(20)と、一端(31)側が前記スリーブの前記一端から突出した状態で他端(32)側が前記スリーブに挿入されることによって前記スリーブに保持され、通電により発熱するセラミック製棒状の発熱体(30)とを備えるグロープラグにおいて、前記発熱体は、途中部に段差部(36)を有して前記一端側が小径部(37)、前記他端側が大径部(38)となっており、前記大径部の全てが前記スリーブ内に配置されており、前記段差部(36)の全てが前記スリーブ(20)内に配置されており、前記発熱体(30)は、導電性セラミック製の発熱部(33)と、この発熱部に電気的に接続され前記発熱部の通電を行うためのリード線(34)とを備え、これら発熱部およびリード線が絶縁性セラミック製の絶縁体(35)に埋設されてなるものであり、前記発熱部と前記リード線との接続部は、前記大径部(38)に位置し且つ前記スリーブ(20)内に位置しており、さらに、前記発熱体(30)の前記発熱部(33)がU字形状をなし、その曲がり部の幅が他の部位よりも狭くなっており、前記グロープラグに対して定格電圧を印加して前記発熱体(30)を通電させ前記発熱体の温度が飽和した時における前記段差部(36)の表面温度が520℃以下であることを特徴としている。
【0011】
それによれば、発熱体において、大径部の全てをスリーブ内に配置させることにより、段差部の少なくとも一部がスリーブと接触する形となり、段差部はスリーブを介して放熱しやすくなる。そのため、本発明によれば、段差部の熱引き性が向上し、段差部の熱応力を低減することが可能となる。
【0012】
また、本発明のように、段差部(36)の全てをスリーブ(20)内に配置するようにすれば、より高いレベルにて上記した本発明の効果を実現することができる。
【0013】
また、発明のように、発熱体(30)が、導電性セラミック製の発熱部(33)と、この発熱部に電気的に接続され発熱部の通電を行うためのリード線(34)とを備え、これら発熱部およびリード線が絶縁性セラミック製の絶縁体(35)に埋設されてなるものである場合、発熱部とリード線との接続部を、大径部(38)に位置させ且つスリーブ(20)内に位置させることが好ましい。
【0014】
それにより、発熱部とリード線との接続部に発生する熱応力を低減することができ、熱応力による当該接続部の破損を抑制することができる。さらに、本発明では発熱体(30)の発熱部(33)を、U字形状をなし、その曲がり部の幅が他の部位よりも狭くなっているものとしている。
【0015】
また、請求項に記載の発明のように、段差部(36)の高さとしては0.05mm以上であるものにできる。
【0016】
また、請求項に記載の発明のように、段差部(36)をR形状またはテーパ形状であるものにすれば、強度的に好ましい。
【0017】
また、請求項に記載の発明のように、小径部(37)の径をD1、大径部(38)の径をD2、段差部(36)も含めた小径部の長さをL1としたとき、これら各寸法D1、D2、L1は、単位をmmとして次の数式2にて示される関係を満足しているものにすれば、さらに、エンジンに搭載したときに加わる振動に対しても強いグロープラグを提供することができる。
【0018】
[数2]
2≦D1≦3.5
3≦D2≦4
L1≦15D1−20
また、請求項に記載の発明では、グロープラグに対して定格電圧を印加して発熱体(30)を通電させ発熱体の温度が飽和した時における段差部(36)の表面温度が520℃以下であることを特徴としている。
【0019】
本発明者の実験検討によれば、上記表面温度が520℃以下であれば、請求項1の発明の効果を、より長期に渡って発揮させることができ、グロープラグの信頼性を更に高めることができる。
【0020】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るグロープラグG1の全体構成を示す縦断面図であり、図2は、このグロープラグG1をエンジンのエンジンヘッド900に取り付けた状態を示す断面図、図3は、図1における発熱体30の近傍を拡大して示す断面図である。
【0022】
このグロープラグG1は、例えば、自動車の直噴式ディーゼルエンジンにおける複数(例えば4気筒)のエンジンヘッド900に形成された取付用の穴部(グローホール)901にそれぞれ取り付けられ、エンジン始動時における燃料の着火および燃焼を促進するものとして適用される。
【0023】
10は、エンジンに取付可能な筒状のハウジングであり、導電性材料(例えば、鉄系材料)からなる。このハウジング10の一端11と他端12の間における外周面には、取付ネジ部13およびネジ締め用のナット部14が形成されている。
【0024】
グロープラグG1は、図2に示す様に、ハウジング10の一端11側を燃焼室902側に位置させつつエンジンヘッド900の穴部901に挿入され、穴部901に形成されたネジ部(図示せず)と取付ネジ部13とが、ナット部14を介してネジ結合される。それにより、グロープラグG1は、エンジンヘッド900に脱着可能に取り付けられるようになっている。
【0025】
ここで、ハウジング10の一端11はテーパ状となっており、取付状態において、エンジンヘッド900の穴部901内の座面903に密着することにより、燃焼室902内の気密を保持するようになっている。
【0026】
ハウジング10は、例えば炭素鋼等を用い、その内面及び外面を冷間鍛造により加工形成した後、切削等によって取付ネジ部13を形成することで作ることができる。また、取付ネジ部13の寸法は、例えば、JIS(日本工業規格)に規格されたM8以下の寸法を採用することができる。
【0027】
このハウジング10の内孔には、耐熱・耐食性合金(例えばステンレス)等よりなる円筒状のスリーブ20が収納されている。スリーブ20は、その一端21側がハウジング10の一端11から突出した状態で他端22側がハウジング10に挿入されている。ここで、圧入や挿入部のロウ付け等により、ハウジング10の内面とスリーブ20の外面とは隙間無く固定され、スリーブ20はハウジング10に保持されている。
【0028】
このスリーブ20の内孔には、通電により発熱するセラミック製棒状の発熱体30が収納されている。発熱体30は、その一端31側がスリーブ20の一端21から突出した状態で他端32側がスリーブ20に挿入されている。ここで、挿入部のロウ付け等により、発熱体30は、スリーブ20に固定されて保持されている。
【0029】
この発熱体30は、導電性セラミック(例えば窒化珪素と珪化モリブデンを成分としたもの)製のU字状の発熱部33と、この発熱部33に電気的に接続され発熱部33の通電を行うためのタングステン等よりなる一対のリード線34とを備え、これら発熱部33およびリード線34が絶縁性セラミック(例えば窒化珪素を成分としたもの)製の絶縁体35に埋設されてなる焼結体である。
【0030】
また、発熱体30は、途中部に段差部36を有して一端31側が小径部37、他端32側が大径部38となっており、一端31は球面形状となっている。ここで、図3に示す様に、小径部37の径をD1、大径部38の径をD2としたとき、(D2−D1)/2で示される段差部36の高さは、小径部37と大径部38とを形成するために最低限0.05mm以上としている。
【0031】
ここにおいて、本実施形態では、発熱体30の大径部38の全てを、スリーブ20内に配置したことを主たる特徴としている。特に、図示例のように、大径部38および段差部36の全てをスリーブ20内に配置することが好ましい。
【0032】
また、発熱体30内にて、発熱部33とリード線34との接続部は、大径部38に位置し且つスリーブ20内に位置している。また、段差部36は、図に示す様に、大径部38から小径部37に向かってなだらかに縮径するように、R形状となっていることが好ましい。なお、テーパ形状となっていてもよい。
【0033】
また、ハウジング10の内孔のうちハウジング10の他端12側には、切削および冷間鍛造により加工された炭素鋼よりなる棒状の中軸40が収納されている。この中軸40の一端41側には、ステンレス等の導電性金属よりなるキャップリード50が嵌合されている。
【0034】
そして、発熱体30の一方のリード線34は、絶縁体35から露出した部分にてキャップリード50にロウ付け等によって接続されることにより、中軸40に電気的に接続されている。他方のリード線34は、絶縁体35から露出した部分にてスリーブ20にロウ付け等によって接続されることにより、スリーブ20を介してハウジング10にアースされている。
【0035】
また、中軸40の他端42側は、ハウジング10の他端12から突出しており、この突出部には、電源(図示せず)と電気的に接続された外部配線部材(図示せず)がネジ結合される端子ネジ部43が形成されている。
【0036】
ここで、中軸40の他端42側とハウジング10との間には、筒状の絶縁ブッシュ60、中軸40の保持・固定及び芯出しを行うための環状の溶着ガラス62及びインシュレータ64といった電気絶縁性部材が介在している。溶着ガラス62及びインシュレータ64は、端子ネジ部43に設けられたナット44により、絶縁ブッシュ60を介して締め付け固定されている。
【0037】
次に、上記構成に基づき、グロープラグG1の製造方法について具体的に述べる。発熱体30は、特開2000−130755号公報に記載されているように、ホットプレス等で成形し、さらに、研磨等で小径部37、大径部38、一端31の球面を形成する。
【0038】
次に、キャップリード50を介して中軸40と発熱体30の一方のリード線34とをロウ付け固定する。また、発熱体30をスリーブ20に挿入し、挿入部および他方のリード線34とスリーブ20とをロウ付け固定する。こうして、発熱体30、中軸40、スリーブ20が一体化された一体化部材が出来上がる。
【0039】
そして、上記一体化部材をハウジング10へ挿入し、ハウジング10とスリーブ20との挿入部を、ロウ付け固定する。なお、この挿入部においては圧入による固定でも良い。
【0040】
続いて、絶縁ブッシュ60、溶着ガラス62およびインシュレータ64を中軸40の回りに配しつつ、端子ネジ部43に沿ってナット44を締め付ける。なお、溶着ガラス62は粉末状で投入され、加熱して溶着させる。こうして、図1に示すグロープラグG1が出来上がる。
【0041】
このグロープラグG1は、上述の図2に示す様に、取付ネジ部13を介してエンジンヘッド900の穴部901にネジ結合されて取り付けられる。そして、発熱体30の一端31が、エンジンの燃焼室902に露出した状態になる。
【0042】
また、グロープラグG1をエンジンヘッド900に取り付けた状態で、端子ネジ部43には、電源と電気的に接続された上記外部配線部材が端子用ナット(図示せず)を締め付ける等によって組み付けられる。これにより、ハウジング10およびエンジンヘッド900をアース側として、電源から外部配線部材、中軸40を介して発熱体30へ通電可能となる。
【0043】
そして、グロープラグG1においては、発熱体30へ通電することにより、発熱体30の発熱部33が発熱し、この熱によって燃焼室902内の燃料への着火が行われる。こうして、エンジン始動時における燃料の着火および燃焼が促進される。
【0044】
ところで、本実施形態によれば、途中部に段差部36を有して一端31側が小径部37、他端32側が大径部38となっている発熱体30において、大径部38の全てをスリーブ20内に配置したことを特徴としている。
【0045】
それによれば、発熱体30の大径部38の全てをスリーブ20内に配置させることにより、段差部36の少なくとも一部がスリーブ20と接触する形となり、段差部36はスリーブ20を介して放熱しやすくなる。そのため、段差部36の熱引き性が向上し、段差部36の熱応力を低減することが可能となる。
【0046】
特に、図示例のように、段差部36の全てをスリーブ20内に配置するようにすれば、スリーブ20を介した段差部36の放熱をいっそう顕著にすることができ、段差部36の熱引き性向上による熱応力低減効果をより高いレベルにて達成できるため、好ましい。
【0047】
また、本実施形態によれば、発熱部33とリード線34との接続部を、大径部38に位置させ且つスリーブ20内に位置させることにより、発熱部33とリード線34との接続部に発生する熱応力を低減することができ、熱応力による当該接続部の破損を抑制することができる。
【0048】
また、本実施形態では、発熱体30の段差部36をR形状またはテーパ形状であるものとしているため、この段差部36の強度を比較的強いものとでき、好ましい。
【0049】
また、上記小径部37の径D1、大径部38の径D2、さらには、段差部36も含めた小径部37の長さL1(図3参照)といった各寸法は、単位をmmとして次の数式3にて示される関係を満足するように設定することが好ましい。
【0050】
【数3】
2≦D1≦3.5
3≦D2≦4
L1≦15D1−20
上記径D1、D2の下限値は、これよりも細いと実用上、強度的に不十分になることから決められ、上記径D1、D2の上限値は、グロープラグの細径化の要望によるものである。
【0051】
また、長さL1を(15D1−20)mm以下とするのは、本発明者が行った実機振動試験(通電有り)により、発熱体30の強度を調べた結果に基づくものである。その結果の一例を図4に示す。図4では、径D1と長さL1とを種々変えたものについて、56.8時間(振動回数として、4×107回に相当)後に、発熱体30が破断した場合を「×」、破断せずに異常無い場合を「○」としてプロットしてある。
【0052】
図4中の近似線Sは、L1=15D1−20で表せるが、図4からわかるように、近似線Sおよびそれよりも下側の範囲では、発熱体30は振動に対して強度が確保されており、近似線Sよりも上側の範囲では、発熱体30は振動に対して破断しやすい。
【0053】
よって、長さL1を(15D1−20)mm以下とすれば、上記した段差部36における熱応力低減の効果に加えて、実機(エンジン)に搭載したときに加わる振動(エンジン振動)に対しても強いグロープラグを提供することができる。
【0054】
また、本実施形態においては、グロープラグG1に対して定格電圧を印加して発熱体30を通電させ発熱体30の温度が飽和した時における段差部36の表面温度が520℃以下であることが好ましい。
【0055】
これは、図5に示す様な、本発明者の行った通電試験の結果に基づくものである。通電試験は、図5(a)に示す通電パターンで行った。定格電圧(例えば11V)をグロープラグG1に加え、段差部36を含む小径部37(つまり、上記長さL1の発熱体部分)の表面温度を飽和させる。
【0056】
このとき、図5(b)に示す様に、段差部36の表面温度を480℃〜550℃と変える。これは、発熱体30の形状や寸法等を、本実施形態の範囲内にて適宜設計変更することで可能である。例えば、段差部36のスリーブ20内への引っ込み度合を変えたりする等により可能である。
【0057】
図5(b)に示す様に、段差部36の表面温度が550℃では、4000回の通電サイクルで段差部36にクラックが発生したが(判定×)、段差部36の表面温度が520℃以下では、7000回の通電サイクルまでも段差部36にクラックが発生しなかった(判定○)。
【0058】
従って、図5に示す結果から、グロープラグG1に対して定格電圧を印加して発熱体30を通電させ発熱体30の温度が飽和した時における段差部36の表面温度が520℃以下(好ましくは500℃以下)であれば、より長期に渡って段差部36の熱応力低減効果を発揮させることができ、グロープラグの信頼性を更に高めることができる。
【0059】
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、U字形状の発熱体30において、曲がり部の幅が他の部位よりも狭くなっている形状(図3参照)を採用しているが、参考例ではあるが、図6に示す様に、発熱体30の全体に渡って幅の均一なU字形状を採用した場合にも、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るグロープラグの全体構成を示す縦断面図である。
【図2】図1に示すグロープラグをエンジンヘッドに取り付けた状態を示す断面図である。
【図3】図1における発熱体近傍を拡大して示す断面図である。
【図4】小径部の径D1と長さL1とを変えたときの振動に対する発熱体の強度を調べた結果を示す図である。
【図5】発熱体に対する通電試験の結果を示す図である。
【図6】発熱体の他の形状例を示す図である。
【符号の説明】
10…ハウジング、11…ハウジングの一端、20…スリーブ、
21…スリーブの一端、22…スリーブの他端、30…発熱体、
31…発熱体の一端、32…発熱体の他端、33…発熱部、34…リード線、
35…絶縁体、36…段差部、37…小径部、38…大径部。

Claims (4)

  1. エンジンに取付可能な筒状のハウジング(10)と、
    一端(21)側が前記ハウジングの一端(11)から突出した状態で他端(22)側が前記ハウジングに挿入されることによって前記ハウジングに保持された筒状のスリーブ(20)と、
    一端(31)側が前記スリーブの前記一端から突出した状態で他端(32)側が前記スリーブに挿入されることによって前記スリーブに保持され、通電により発熱するセラミック製棒状の発熱体(30)とを備えるグロープラグにおいて、
    前記発熱体は、途中部に段差部(36)を有して前記一端側が小径部(37)、前記他端側が大径部(38)となっており、
    前記大径部の全てが前記スリーブ内に配置されており、
    前記段差部(36)の全てが前記スリーブ(20)内に配置されており、
    前記発熱体(30)は、導電性セラミック製の発熱部(33)と、この発熱部に電気的
    に接続され前記発熱部の通電を行うためのリード線(34)とを備え、これら発熱部およびリード線が絶縁性セラミック製の絶縁体(35)に埋設されてなるものであり、
    前記発熱部と前記リード線との接続部は、前記大径部(38)に位置し且つ前記スリーブ(20)内に位置しており、
    さらに、前記発熱体(30)の前記発熱部(33)がU字形状をなし、その曲がり部の幅が他の部位よりも狭くなっており、
    前記グロープラグに対して定格電圧を印加して前記発熱体(30)を通電させ前記発熱体の温度が飽和した時における前記段差部(36)の表面温度が520℃以下であることを特徴とするグロープラグ。
  2. 前記段差部(36)の高さは、0.05mm以上であることを特徴とする請求項1に記載のグロープラグ。
  3. 前記段差部(36)は、R形状またはテーパ形状であることを特徴とする請求項1に記載のグロープラグ。
  4. 前記小径部(37)の径をD1、前記大径部(38)の径をD2、前記段差部(36)も含めた前記小径部の長さをL1としたとき、これら各寸法D1、D2、L1は、単位をmmとして次の数式1
    [数1]
    2≦D1≦3.5
    3≦D2≦4
    L1≦15D1−20
    にて示される関係を満足していることを特徴とする請求項1に記載のグロープラグ。
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