JP2003193878A - ハイブリッド型車両駆動制御装置、ハイブリッド型車両駆動制御方法及びそのプログラム - Google Patents

ハイブリッド型車両駆動制御装置、ハイブリッド型車両駆動制御方法及びそのプログラム

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JP2003193878A
JP2003193878A JP2001394955A JP2001394955A JP2003193878A JP 2003193878 A JP2003193878 A JP 2003193878A JP 2001394955 A JP2001394955 A JP 2001394955A JP 2001394955 A JP2001394955 A JP 2001394955A JP 2003193878 A JP2003193878 A JP 2003193878A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電動機械の回転速度が高いときに電動機械、電
動機械を駆動するためのインバータ等が破損することが
ないようにする。 【解決手段】電動機械と、該電動機械の回転速度を制限
する指標となる回転速度制限指標を検出する回転速度制
限指標検出部と、前記回転速度制限指標が閾(しきい)
値より高くなったかどうかを判断する指標判定処理手段
92と、前記回転速度制限指標が閾値より高くなったと
きにエンジントルクを制限するエンジントルク制限処理
手段93とを有する。回転速度制限指標が閾値より高く
なったときに、エンジントルクが小さくされるので、電
動機械に対する負荷が急に小さくなり、エンジンの余力
によって駆動輪回転速度が高くなるのを防止することが
できる。その結果、電動機械回転速度が、機械的に許容
される最大の回転速度より高くなることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリッド型車
両駆動制御装置、ハイブリッド型車両駆動制御方法及び
そのプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ハイブリッド型車両に搭載され、
エンジンのトルク、すなわち、エンジントルクの一部を
第1の電動機械としての発電機(発電機モータ)に、残
りを駆動輪に伝達するようにした車両駆動装置において
は、サンギヤ、リングギヤ及びキャリヤを備えたプラネ
タリギヤユニットを有し、前記キャリヤとエンジンとを
連結し、リングギヤと第2の電動機械としての駆動モー
タ及び駆動輪とを連結し、サンギヤと発電機とを連結
し、前記リングギヤ及び駆動モータから出力された回転
を駆動輪に伝達して駆動力を発生させるようにしてい
る。
【0003】ところで、高い車速で少なくともエンジン
を駆動してハイブリッド型車両を走行させると、前記駆
動モータの回転速度、すなわち、駆動モータ回転速度が
最大の回転速度付近になる。この場合、仮に駆動モータ
が駆動状態にあっても、駆動モータはその特性上、駆動
モータトルクをほとんど発生させていない。また、エン
ジンには十分なエンジントルクを発生させることができ
るだけの余力があり、前記車両駆動装置においては、エ
ンジンによってハイブリッド型車両を更に加速させるこ
とができる状態に置かれる。
【0004】この状態において、通常走行時において
は、路面による接地抵抗があるので、アクセルペダルの
踏込量を表すアクセルペダル位置が一定である限り、駆
動輪の回転速度が高くなることはなく、したがって、駆
動モータ回転速度が高くなることもない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の車両駆動装置においては、駆動輪がスリップしたと
き、ハイブリッド型車両がリフトアップ(浮上がり現
象)されたとき等のように、路面による接地抵抗が急に
減小してしまうと、アクセルペダル位置が一定であって
も、エンジンの余力によって駆動輪の回転速度が極めて
高くなってしまう。その結果、駆動モータ回転速度が、
機械的に許容される最大の回転速度より高くなり、駆動
モータが破損してしまう恐れがある。
【0006】また、前記駆動モータ回転速度が最大の回
転速度より高くならなくても、駆動モータ回転速度が高
い場合には、逆起電圧が発生するので、該逆起電圧が駆
動モータを駆動するためのインバータの許容電圧より高
くなると、インバータが破損してしまう恐れがある。
【0007】本発明は、前記従来の車両駆動装置の問題
点を解決して、電動機械の回転速度が高いときに電動機
械、該電動機械を駆動するためのインバータ等が破損す
ることがないハイブリッド型車両駆動制御装置、ハイブ
リッド型車両駆動制御方法及びそのプログラムを提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明のハ
イブリッド型車両駆動制御装置においては、電動機械
と、該電動機械の回転速度を制限する指標となる回転速
度制限指標を検出する回転速度制限指標検出部と、前記
回転速度制限指標が閾(しきい)値より高くなったかど
うかを判断する指標判定処理手段と、前記回転速度制限
指標が閾値より高くなったときにエンジントルクを制限
するエンジントルク制限処理手段とを有する。
【0009】本発明の他のハイブリッド型車両駆動制御
装置においては、さらに、アクセル操作量が一定である
かどうかを判断するアクセル操作判定処理を有する。そ
して、前記エンジントルク制限処理手段は、アクセル操
作量が一定である場合において、前記回転速度制限指標
が閾値より高くなったときにエンジントルクを制限す
る。
【0010】本発明の更に他のハイブリッド型車両駆動
制御装置においては、さらに、前記回転速度制限指標は
電動機械の回転速度である。
【0011】本発明の更に他のハイブリッド型車両駆動
制御装置においては、さらに、前記閾値は、電動機械に
おいて機械的に許容される最大の回転速度、及び電動機
械において発生する逆起電圧がインバータの許容電圧を
超えない最大の回転速度のうちのいずれか低い方を基準
値として設定される。
【0012】本発明の更に他のハイブリッド型車両駆動
制御装置においては、さらに、前記エンジントルク制限
処理手段は、エンジン目標トルクを制限する。
【0013】本発明の更に他のハイブリッド型車両駆動
制御装置においては、さらに、前記エンジントルク制限
処理手段は、スロットル開度を小さくする。
【0014】本発明のハイブリッド型車両駆動制御方法
においては、電動機械の回転速度を制限する指標となる
回転速度制限指標を検出し、該回転速度制限指標が閾値
より高くなったかどうかを判断し、前記回転速度制限指
標が閾値より高くなったときにエンジントルクを制限す
る。
【0015】本発明のハイブリッド型車両駆動制御方法
のプログラムにおいては、コンピュータを、電動機械の
回転速度を制限する指標となる回転速度制限指標を検出
する回転速度制限指標検出部、前記回転速度制限指標が
閾値より高くなったかどうかを判断する指標判定処理手
段、及び前記回転速度制限指標が閾値より高くなったと
きにエンジントルクを制限するエンジントルク制限処理
手段として機能させる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、エン
ジン、発電機及び駆動モータを備えたハイブリッド型車
両について説明するが、エンジン及び駆動モータを備え
たパラレル式のハイブリッド型車両に本発明を適用する
こともできる。
【0017】図1は本発明の実施の形態におけるハイブ
リッド型車両駆動制御装置の機能ブロック図である。
【0018】図において、91は電動機械としての駆動
モータ25の回転速度を制限する指標となる回転速度制
限指標を検出する回転速度制限指標検出部としての駆動
モータ回転速度検出部、92は前記回転速度制限指標が
閾値より高くなったかどうかを判断する指標判定処理手
段、93は前記回転速度制限指標が閾値より高くなった
ときにエンジントルクを制限するエンジントルク制限処
理手段である。
【0019】図2は本発明の実施の形態におけるハイブ
リッド型車両の概念図である。
【0020】図において、11は第1の軸線上に配設さ
れたエンジン(E/G)、12は前記第1の軸線上に配
設され、前記エンジン11を駆動することによって発生
させられた回転を出力する出力軸、13は前記第1の軸
線上に配設され、前記出力軸12を介して入力された回
転に対して変速を行う差動歯車装置としてのプラネタリ
ギヤユニット、14は前記第1の軸線上に配設され、前
記プラネタリギヤユニット13における変速後の回転が
出力される出力軸、15は該出力軸14に固定された出
力ギヤとしての第1のカウンタドライブギヤ、16は前
記第1の軸線上に配設され、伝達軸17を介して前記プ
ラネタリギヤユニット13と連結され、更にエンジン1
1と差動回転自在に、かつ、機械的に連結された第1の
電動機械としての発電機(G)である。
【0021】前記出力軸14は、スリーブ状の形状を有
し、前記出力軸12を包囲して配設される。また、前記
第1のカウンタドライブギヤ15はプラネタリギヤユニ
ット13よりエンジン11側に配設される。
【0022】そして、前記プラネタリギヤユニット13
は、少なくとも、第1の歯車要素としてのサンギヤS、
該サンギヤSと噛(し)合するピニオンP、該ピニオン
Pと噛合する第2の歯車要素としてのリングギヤR、及
び前記ピニオンPを回転自在に支持する第3の歯車要素
としてのキャリヤCRを備え、前記サンギヤSは前記伝
達軸17を介して発電機16と、リングギヤRは出力軸
14及び所定のギヤ列を介して、前記第1の軸線と平行
な第2の軸線上に配設され、前記エンジン11及び発電
機16と差動回転自在に、かつ、機械的に連結され、か
つ、駆動輪37と機械的に連結された第2の電動機械と
しての駆動モータ(M)25及び駆動輪37と、キャリ
ヤCRは出力軸12を介してエンジン11と連結され
る。また、前記キャリヤCRと車両駆動装置としてのハ
イブリッド型車両駆動装置のケース10との間にワンウ
ェイクラッチFが配設され、該ワンウェイクラッチF
は、エンジン11から正方向の回転がキャリヤCRに伝
達されたときにフリーになり、発電機16又は駆動モー
タ25から逆方向の回転がキャリヤCRに伝達されたと
きにロックされ、逆方向の回転がエンジン11に伝達さ
れないようにする。
【0023】そして、前記発電機16は、前記伝達軸1
7に固定され、回転自在に配設されたロータ21、該ロ
ータ21の周囲に配設されたステータ22、及び該ステ
ータ22に巻装されたコイル23から成る。前記発電機
16は、伝達軸17を介して伝達される回転によって電
力を発生させる。前記コイル23は、図示されないバッ
テリに接続され、該バッテリに直流の電流を供給する。
前記ロータ21と前記ケース10との間に発電機ブレー
キBが配設され、該発電機ブレーキBを係合させること
によってロータ21を固定し、発電機16の回転を機械
的に停止させることができる。
【0024】また、26は、前記第2の軸線上に配設さ
れ、前記駆動モータ25の回転が出力される出力軸、2
7は該出力軸26に固定された出力ギヤとしての第2の
カウンタドライブギヤである。前記駆動モータ25は、
前記出力軸26に固定され、回転自在に配設されたロー
タ40、該ロータ40の周囲に配設されたステータ4
1、及び該ステータ41に巻装されたコイル42から成
る。
【0025】前記駆動モータ25は、コイル42に供給
される交流の電流であるU相、V相及びW相の電流によ
って駆動モータトルクTMを発生させる。そのために、
前記コイル42は前記バッテリに接続され、該バッテリ
からの直流の電流が各相の電流に変換されて前記コイル
42に供給されるようになっている。
【0026】そして、前記駆動輪37をエンジン11の
回転と同じ方向に回転させるために、前記第1、第2の
軸線と平行な第3の軸線上にカウンタシャフト30が配
設され、該カウンタシャフト30に、第1のカウンタド
リブンギヤ31、及び該第1のカウンタドリブンギヤ3
1より歯数が多い第2のカウンタドリブンギヤ32が固
定される。前記第1のカウンタドリブンギヤ31と前記
第1のカウンタドライブギヤ15とが、また、前記第2
のカウンタドリブンギヤ32と前記第2のカウンタドラ
イブギヤ27とが噛合させられ、前記第1のカウンタド
ライブギヤ15の回転が反転されて第1のカウンタドリ
ブンギヤ31に、前記第2のカウンタドライブギヤ27
の回転が反転されて第2のカウンタドリブンギヤ32に
伝達されるようになっている。
【0027】さらに、前記カウンタシャフト30には前
記第1のカウンタドリブンギヤ31より歯数が少ないデ
フピニオンギヤ33が固定される。
【0028】そして、前記第1〜第3の軸線と平行な第
4の軸線上にディファレンシャル装置36が配設され、
該ディファレンシャル装置36のデフリングギヤ35と
前記デフピニオンギヤ33とが噛合させられる。したが
って、デフリングギヤ35に伝達された回転が前記ディ
ファレンシャル装置36によって分配され、駆動輪37
に伝達される。このように、エンジン11によって発生
させられた回転を第1のカウンタドリブンギヤ31に伝
達することができるだけでなく、駆動モータ25によっ
て発生させられた回転を第2のカウンタドリブンギヤ3
2に伝達することができるので、エンジン11及び駆動
モータ25を駆動することによってハイブリッド型車両
を走行させることができる。
【0029】なお、38はロータ21の位置、すなわ
ち、発電機ロータ位置θGを検出するレゾルバ等の発電
機ロータ位置センサ、39はロータ40の位置、すなわ
ち、駆動モータロータ位置θMを検出するレゾルバ等の
駆動モータロータ位置センサである。そして、検出され
た発電機ロータ位置θGは、図示されない車両制御装置
及び発電機制御装置に、駆動モータロータ位置θMは車
両制御装置及び図示されない駆動モータ制御装置に送ら
れる。
【0030】次に、前記プラネタリギヤユニット13の
動作について説明する。
【0031】図3は本発明の実施の形態におけるプラネ
タリギヤユニットの動作説明図、図4は本発明の実施の
形態における通常走行時の車速線図、図5は本発明の実
施の形態における通常走行時のトルク線図である。
【0032】前記プラネタリギヤユニット13(図2)
においては、キャリヤCRがエンジン11と、サンギヤ
Sが発電機16と、リングギヤRが出力軸14を介して
前記駆動モータ25及び駆動輪37とそれぞれ連結され
るので、リングギヤRの回転速度、すなわち、リングギ
ヤ回転速度NRと、出力軸14に出力される回転速度、
すなわち、出力軸回転速度とが等しく、キャリヤCRの
回転速度と、エンジン11の回転速度、すなわち、エン
ジン回転速度NEとが等しく、サンギヤSの回転速度と
発電機16の回転速度、すなわち、発電機回転速度NG
とが等しくなる。そして、リングギヤRの歯数がサンギ
ヤSの歯数のρ倍(本実施の形態においては2倍)にさ
れると、 (ρ+1)・NE=1・NG+ρ・NR の関係が成立する。したがって、リングギヤ回転速度N
R及び発電機回転速度NGに基づいてエンジン回転速度
NE NE=(1・NG+ρ・NR)/(ρ+1) ……(1) を算出することができる。なお、前記式(1)によっ
て、プラネタリギヤユニット13の回転速度関係式が構
成される。
【0033】また、エンジントルクTE、リングギヤR
に発生させられるトルク、すなわち、リングギヤトルク
TR、及び発電機16のトルク、すなわち、電動機械ト
ルクとしての発電機トルクTGは、 TE:TR:TG=(ρ+1):ρ:1 ……(2) の関係になり、互いに反力を受け合う。なお、前記式
(2)によって、プラネタリギヤユニット13のトルク
関係式が構成される。
【0034】そして、ハイブリッド型車両の通常走行時
において、リングギヤR、キャリヤCR及びサンギヤS
はいずれも正方向に回転させられ、図4に示されるよう
に、リングギヤ回転速度NR、エンジン回転速度NE及
び発電機回転速度NGは、いずれも正の値を採る。ま
た、前記リングギヤトルクTR及び発電機トルクTG
は、プラネタリギヤユニット13の歯数によって決定さ
れるトルク比でエンジントルクTEを按(あん)分する
ことによって得られるので、図5に示されるトルク線図
上において、リングギヤトルクTRと発電機トルクTG
とを加えたものがエンジントルクTEになる。
【0035】図6は本発明の実施の形態におけるハイブ
リッド型車両駆動制御装置の概念図である。
【0036】図において、10はケース、11はエンジ
ン(E/G)、13はプラネタリギヤユニット、16は
発電機(G)、Bは該発電機16のロータ21を固定す
るための発電機ブレーキ、25は駆動モータ(M)、2
8は前記発電機16を駆動するための発電機インバータ
としてのインバータ、29は前記駆動モータ25を駆動
するための駆動モータインバータとしてのインバータ、
37は駆動輪、38は発電機ロータ位置センサ、39は
駆動モータロータ位置センサ、43はバッテリである。
前記インバータ28、29は電源スイッチSWを介して
バッテリ43に接続され、該バッテリ43は前記電源ス
イッチSWがオンのときに直流の電流を前記インバータ
28、29に供給する。
【0037】そして、該インバータ28の入口側に、イ
ンバータ28に印加される直流の電圧、すなわち、発電
機インバータ電圧VGを検出するために第1の直流電圧
検出部としての発電機インバータ電圧センサ75が配設
され、インバータ28に供給される直流の電流、すなわ
ち、発電機インバータ電流IGを検出するために第1の
直流電流検出部としての発電機インバータ電流センサ7
7が配設される。また、前記インバータ29の入口側
に、インバータ29に印加される直流の電圧、すなわ
ち、駆動モータインバータ電圧VMを検出するために第
2の直流電圧検出部としての駆動モータインバータ電圧
センサ76が配設され、インバータ29に供給される直
流の電流、すなわち、駆動モータインバータ電流IMを
検出するために第2の直流電流検出部としての駆動モー
タインバータ電流センサ78が配設される。そして、前
記発電機インバータ電圧VG、発電機インバータ電流I
G、駆動モータインバータ電圧VM及び駆動モータイン
バータ電流IMは、車両制御装置51に送られる。な
お、前記バッテリ43とインバータ28、29との間に
平滑用のコンデンサCが接続される。
【0038】また、前記車両制御装置51は、図示され
ないCPU、記録装置等から成り、ハイブリッド型車両
駆動装置の全体の制御を行い、各種のプログラム、デー
タ等に基づいてコンピュータとして機能する。前記車両
制御装置51は、エンジン制御装置46、発電機制御装
置47及び駆動モータ制御装置49を備える。そして、
前記エンジン制御装置46は、図示されないCPU、記
録装置等から成り、エンジン11の制御を行うために、
スロットル開度θ、バルブタイミング等の指示信号をエ
ンジン11に送る。また、前記発電機制御装置47は、
図示されないCPU、記録装置等から成り、前記発電機
16の制御を行うために、駆動信号SG1をインバータ
28に送る。そして、駆動モータ制御装置49は、図示
されないCPU、記録装置等から成り、前記駆動モータ
25の制御を行うために、駆動信号SG2をインバータ
29に送る。なお、前記エンジン制御装置46、発電機
制御装置47及び駆動モータ制御装置49によって車両
制御装置51より下位に位置する第1の制御装置が、前
記車両制御装置51によって、エンジン制御装置46、
発電機制御装置47及び駆動モータ制御装置49より上
位に位置する第2の制御装置が構成される。また、エン
ジン制御装置46、発電機制御装置47及び駆動モータ
制御装置49も各種のプログラム、データ等に基づいて
コンピュータとして機能する。
【0039】前記インバータ28は、駆動信号SG1に
従って駆動され、力行時にバッテリ43から直流の電流
を受けて、各相の電流IGU、IGV、IGWを発生さ
せ、各相の電流IGU、IGV、IGWを発電機16に
供給し、回生時に発電機16から各相の電流IGU、I
GV、IGWを受けて、直流の電流を発生させ、バッテ
リ43に供給する。
【0040】そして、44は前記バッテリ43の状態、
すなわち、バッテリ状態としてのバッテリ残量SOCを
検出するバッテリ残量検出装置、52はエンジン回転速
度NEを検出するエンジン回転速度検出部としてのエン
ジン回転速度センサ、53は選速操作手段としての図示
されないシフトレバーの位置、すなわち、シフトポジシ
ョンSPを検出するシフトポジションセンサ、54はア
クセルペダル、55は該アクセルペダル54の位置(踏
込量)、すなわち、アクセルペダル位置APを検出する
アクセル操作検出部としてのアクセルスイッチ、61は
ブレーキペダル、62は該ブレーキペダル61の位置
(踏込量)、すなわち、ブレーキペダル位置BPを検出
するブレーキ操作検出部としてのブレーキスイッチ、6
3はエンジン11の温度tmEを検出するエンジン温度
センサ、64は発電機16の温度、例えば、コイル23
(図2)の温度tmGを検出する発電機温度センサ、6
5は駆動モータ25の温度、例えば、コイル42の温度
tmMを検出する温度検出部としての駆動モータ温度セ
ンサである。
【0041】そして、66〜69はそれぞれ各相の電流
IGU、IGV、IMU、IMVを検出する交流電流検
出部としての電流センサ、72は前記バッテリ状態とし
てのバッテリ電圧VBを検出するバッテリ43用の電圧
検出部としてのバッテリ電圧センサである。前記バッテ
リ電圧VBは、発電機制御装置47、駆動モータ制御装
置49及び車両制御装置51に送られる。また、バッテ
リ状態として、バッテリ電流、バッテリ温度等を検出す
ることもできる。なお、バッテリ残量検出装置44、バ
ッテリ電圧センサ72、図示されないバッテリ電流セン
サ、図示されないバッテリ温度センサ等によってバッテ
リ状態検出部が構成される。また、電流IGU、IGV
は発電機制御装置47及び車両制御装置51に、電流I
MU、IMVは駆動モータ制御装置49及び車両制御装
置51に供給される。
【0042】前記車両制御装置51は、前記エンジン制
御装置46にエンジン制御信号を送り、エンジン制御装
置46によってエンジン11の駆動・停止を設定させ
る。また、前記車両制御装置51の図示されない車速算
出処理手段は、車速算出処理を行い、駆動モータロータ
位置θMの変化率ΔθMを算出し、該変化率ΔθM、及
び前記出力軸26から駆動輪37までのトルク伝達系に
おけるギヤ比γVに基づいて車速Vを算出する。
【0043】そして、車両制御装置51は、エンジン回
転速度NEの目標値を表すエンジン目標回転速度N
* 、発電機トルクTGの目標値を表す発電機目標トル
クTG*、及び駆動モータトルクTMの目標値を表す駆
動モータ目標トルクTM* を設定し、前記発電機制御装
置47は発電機回転速度NGの目標値を表す発電機目標
回転速度NG* 、前記駆動モータ制御装置49は駆動モ
ータトルクTMの補正値を表す駆動モータトルク補正値
δTMを設定する。なお、前記エンジン目標回転速度N
* 、発電機目標トルクTG* 、駆動モータ目標トルク
TM* 等によって制御指令値が構成される。
【0044】また、前記発電機制御装置47の図示され
ない発電機回転速度算出処理手段は、発電機回転速度算
出処理を行い、前記発電機ロータ位置θGを読み込み、
該発電機ロータ位置θGの変化率ΔθGを算出すること
によって発電機16の回転速度、すなわち、発電機回転
速度NGを算出する。
【0045】そして、前記駆動モータ制御装置49の図
示されない駆動モータ回転速度算出処理手段は、駆動モ
ータ回転速度算出処理を行い、前記駆動モータロータ位
置θMを読み込み、該駆動モータロータ位置θMの変化
率ΔθMを算出することによって駆動モータ25の回転
速度、すなわち、駆動モータ回転速度NMを算出する。
【0046】なお、前記発電機ロータ位置θGと発電機
回転速度NGとは互いに比例し、駆動モータロータ位置
θMと駆動モータ回転速度NMと車速Vとは互いに比例
するので、発電機ロータ位置センサ38及び前記発電機
回転速度算出処理手段を、発電機回転速度NGを検出す
る発電機回転速度検出部として機能させたり、駆動モー
タロータ位置センサ39及び前記駆動モータ回転速度算
出処理手段を、駆動モータ回転速度NMを検出する駆動
モータ回転速度検出部91(図1)として、又は車速V
を検出する車速検出部として機能させたりすることもで
きる。
【0047】本実施の形態においては、前記エンジン回
転速度センサ52によってエンジン回転速度NEを検出
するようになっているが、エンジン回転速度NEをエン
ジン制御装置46において算出することができる。ま
た、本実施の形態において、車速Vは前記車速算出処理
手段によって駆動モータロータ位置θMに基づいて算出
されるようになっているが、リングギヤ回転速度NRを
検出し、該リングギヤ回転速度NRに基づいて車速Vを
算出したり、駆動輪37の回転速度、すなわち、駆動輪
回転速度に基づいて車速Vを算出したりすることもでき
る。その場合、車速検出部として、リングギヤ回転速度
センサ、駆動輪回転速度センサ等が配設される。
【0048】次に、前記構成のハイブリッド型車両駆動
制御装置の動作について説明する。
【0049】図7は本発明の実施の形態におけるハイブ
リッド型車両駆動制御装置の動作を示す第1のメインフ
ローチャート、図8は本発明の実施の形態におけるハイ
ブリッド型車両駆動制御装置の動作を示す第2のメイン
フローチャート、図9は本発明の実施の形態におけるハ
イブリッド型車両駆動制御装置の動作を示す第3のメイ
ンフローチャート、図10は本発明の実施の形態におけ
る第1の車両要求トルクマップを示す図、図11は本発
明の実施の形態における第2の車両要求トルクマップを
示す図、図12は本発明の実施の形態におけるエンジン
目標運転状態マップを示す図、図13は本発明の実施の
形態におけるエンジン駆動領域マップを示す図である。
なお、図10、11及び13において、横軸に車速V
を、縦軸に車両要求トルクTO* を、図12において、
横軸にエンジン回転速度NEを、縦軸にエンジントルク
TEを採ってある。
【0050】まず、車両制御装置51(図6)の図示さ
れない初期化処理手段は、初期化処理を行って各種の変
量を初期値にする。次に、前記車両制御装置51は、ア
クセルスイッチ55からアクセルペダル位置APを、ブ
レーキスイッチ62からブレーキペダル位置BPを読み
込む。そして、前記車速算出処理手段は、駆動モータロ
ータ位置θMを読み込み、該駆動モータロータ位置θM
の変化率ΔθMを算出し、該変化率ΔθM及び前記ギヤ
比γVに基づいて車速Vを算出する。
【0051】続いて、前記車両制御装置51の図示され
ない車両要求トルク決定処理手段は、車両要求トルク決
定処理を行い、アクセルペダル54が踏み込まれた場
合、前記車両制御装置51の記録装置に記録された図1
0の第1の車両要求トルクマップを参照し、ブレーキペ
ダル61が踏み込まれた場合、前記記録装置に記録され
た図11の第2の車両要求トルクマップを参照して、ア
クセルペダル位置AP、ブレーキペダル位置BP及び車
速Vに対応させてあらかじめ設定された、ハイブリッド
型車両を走行させるのに必要な車両要求トルクTO*
決定する。
【0052】続いて、前記車両制御装置51は、車両要
求トルクTO* があらかじめ駆動モータ25の定格とし
て設定されている駆動モータ最大トルクTMmaxより
大きいかどうかを判断する。車両要求トルクTO* が駆
動モータ最大トルクTMmaxより大きい場合、前記車
両制御装置51はエンジン11が停止中であるかどうか
を判断し、エンジン11が停止中である場合、車両制御
装置51の図示されない急加速制御処理手段は、急加速
制御処理を行い、駆動モータ25及び発電機16を駆動
してハイブリッド型車両を走行させる。
【0053】また、車両要求トルクTO* が駆動モータ
最大トルクTMmax以下である場合、及び車両要求ト
ルクTO* が駆動モータ最大トルクTMmaxより大き
く、かつ、エンジン11が駆動中である場合、前記車両
制御装置51の図示されない運転者要求出力算出処理手
段は、運転者要求出力算出処理を行い、前記車両要求ト
ルクTO* と車速Vとを乗算することによって、運転者
要求出力PD PD=TO* ・V を算出する。
【0054】次に、前記車両制御装置51の図示されな
いバッテリ充放電要求出力算出処理手段は、バッテリ充
放電要求出力算出処理を行い、前記バッテリ残量検出装
置44からバッテリ残量SOCを読み込み、該バッテリ
残量SOCに基づいてバッテリ充放電要求出力PBを算
出する。
【0055】続いて、前記車両制御装置51の図示され
ない車両要求出力算出処理手段は、車両要求出力算出処
理を行い、前記運転者要求出力PDとバッテリ充放電要
求出力PBとを加算することによって、車両要求出力P
O PO=PD+PB を算出する。
【0056】次に、前記車両制御装置51の図示されな
いエンジン目標運転状態設定処理手段は、エンジン目標
運転状態設定処理を行い、前記車両制御装置51の記録
装置に記録された図12のエンジン目標運転状態マップ
を参照し、前記車両要求出力POを表す線PO1、PO
2、…と、各アクセルペダル位置AP1〜AP6におけ
るエンジン11の効率が最も高くなる最適燃費曲線Lと
が交差するポイントA1〜A3、Amを、エンジン目標
運転状態であるエンジン11の運転ポイントとして決定
し、該運転ポイントにおけるエンジントルクTE1〜T
E3、TEmをエンジントルクTEの目標値を表すエン
ジン目標トルクTE* として決定し、前記運転ポイント
におけるエンジン回転速度NE1〜NE3、NEmをエ
ンジン目標回転速度NE* として決定し、該エンジン目
標回転速度NE* をエンジン制御装置46に送る。
【0057】そして、該エンジン制御装置46は、エン
ジン制御装置46の記録装置に記録された図13のエン
ジン駆動領域マップを参照して、エンジン11が駆動領
域AR1に置かれているかどうかを判断する。図13に
おいて、AR1はエンジン11が駆動される駆動領域、
AR2はエンジン11の駆動が停止させられる停止領
域、AR3はヒステリシス領域である。また、LE1は
停止させられているエンジン11が駆動されるライン、
LE2は駆動されているエンジン11の駆動が停止させ
られるラインである。なお、前記ラインLE1は、バッ
テリ残量SOCが大きいほど図13の右方に移動させら
れ、駆動領域AR1が狭くされ、バッテリ残量SOCが
小さいほど図13の左方に移動させられ、駆動領域AR
1が広くされる。
【0058】そして、エンジン11が駆動領域AR1に
置かれているにもかかわらず、エンジン11が駆動され
ていない場合、エンジン制御装置46の図示されないエ
ンジン始動制御処理手段は、エンジン始動制御処理を行
い、エンジン11を始動する。また、エンジン11が駆
動領域AR1に置かれていないにもかかわらず、エンジ
ン11が駆動されている場合、エンジン制御装置46の
図示されないエンジン停止制御処理手段は、エンジン停
止制御処理を行い、エンジン11の駆動を停止させる。
そして、エンジン11が駆動領域AR1に置かれておら
ず、エンジン11が停止させられている場合、前記車両
制御装置51の図示されない駆動モータ目標トルク算出
処理手段は、駆動モータ目標トルク算出処理を行い、前
記車両要求トルクTO* を駆動モータ目標トルクTM*
として算出するとともに決定し、該駆動モータ目標トル
クTM* を駆動モータ制御装置49に送る。駆動モータ
制御装置49の図示されない駆動モータ制御処理手段
は、駆動モータ制御処理を行い、駆動モータ25のトル
ク制御を行う。
【0059】また、エンジン11が駆動領域AR1に置
かれていて、かつ、エンジン11が駆動されている場
合、エンジン制御装置46の図示されないエンジン制御
処理手段は、エンジン制御処理を行い、所定の方法でエ
ンジン11の制御を行う。
【0060】次に、発電機制御装置47の前記発電機目
標回転速度算出処理手段は、発電機目標回転速度算出処
理を行い、具体的には、駆動モータロータ位置センサ3
9から駆動モータロータ位置θMを読み込み、該駆動モ
ータロータ位置θM、及び出力軸26(図2)からリン
グギヤRまでのギヤ比γRに基づいてリングギヤ回転速
度NRを算出するとともに、エンジン目標運転状態設定
処理において決定されたエンジン目標回転速度NE*
読み込み、リングギヤ回転速度NR及びエンジン目標回
転速度NE* に基づいて、前記回転速度関係式によっ
て、発電機目標回転速度NG* を算出し、決定する。
【0061】ところで、前記構成のハイブリッド型車両
をモータ・エンジン駆動モードで走行させているとき
に、発電機回転速度NGが低い場合、消費電力が大きく
なり、発電機16の発電効率が低くなるとともに、ハイ
ブリッド型車両の燃費がその分悪くなってしまう。そこ
で、発電機目標回転速度NG* の絶対値が所定の回転速
度より小さい場合、発電機ブレーキBを係合させ、発電
機16を機械的に停止させ、前記燃費を良くするように
している。
【0062】そのために、前記発電機制御装置47は、
前記発電機目標回転速度NG* の絶対値が所定の第1の
回転速度Nth1(例えば、500〔rpm〕)以上で
あるかどうかを判断する。発電機目標回転速度NG*
絶対値が第1の回転速度Nth1以上である場合、発電
機制御装置47は、発電機ブレーキBが解放されている
かどうかを判断する。そして、該発電機ブレーキBが解
放されている場合、前記発電機制御装置47の図示され
ない発電機回転速度制御処理手段は、発電機回転速度制
御処理を行い、発電機16のトルク制御を行う。また、
前記発電機ブレーキBが解放されていない場合、前記発
電機制御装置47の図示されない発電機ブレーキ解放制
御処理手段は、発電機ブレーキ解放制御処理を行い、発
電機ブレーキBを解放する。
【0063】ところで、前記発電機回転速度制御処理に
おいて、発電機目標トルクTG* が決定され、該発電機
目標トルクTG* に基づいて発電機16のトルク制御が
行われ、所定の発電機トルクTGが発生させられると、
前述されたように、エンジントルクTE、リングギヤト
ルクTR及び発電機トルクTGは互いに反力を受け合う
ので、発電機トルクTGがリングギヤトルクTRに変換
されてリングギヤRから出力される。
【0064】そして、リングギヤトルクTRがリングギ
ヤRから出力されるのに伴って、発電機回転速度NGが
変動し、前記リングギヤトルクTRが変動すると、変動
したリングギヤトルクTRが駆動輪37に伝達され、ハ
イブリッド型車両の走行フィーリングが低下してしま
う。そこで、発電機回転速度NGの変動に伴う発電機1
6のイナーシャ(ロータ21及びロータ軸のイナーシ
ャ)分のトルクを見込んでリングギヤトルクTRを算出
するようにしている。
【0065】そのために、前記車両制御装置51の図示
されないリングギヤトルク算出処理手段は、リングギヤ
トルク算出処理を行い、前記発電機目標トルクTG*
読み込み、該発電機目標トルクTG* 、及びサンギヤS
の歯数に対するリングギヤRの歯数の比に基づいてリン
グギヤトルクTRを算出する。
【0066】すなわち、発電機16のイナーシャをIn
Gとし、発電機16の角加速度(回転変化率)をαGと
したとき、サンギヤSに加わるトルク、すなわち、サン
ギヤトルクTSは、発電機目標トルクTG* にイナーシ
ャInG分のトルク等価成分(イナーシャトルク)TG
I TGI=InG・αG を加算することによって得られ、 TS=TG* +TGI =TG* +InG・αG ……(3) になる。なお、前記トルク等価成分TGIは、通常、ハ
イブリッド型車両の加速中は加速方向に対して負の値
を、ハイブリッド型車両の減速中は加速方向に対して正
の値を採る。また、角加速度αGは、発電機回転速度N
Gを微分することによって算出される。
【0067】そして、リングギヤRの歯数がサンギヤS
の歯数のρ倍であるとすると、リングギヤトルクTR
は、サンギヤトルクTSのρ倍であるので、 TR=ρ・TS =ρ・(TG* +TGI) =ρ・(TG* +InG・αG) ……(4) になる。このように、発電機目標トルクTG* 及びトル
ク等価成分TGIからリングギヤトルクTRを算出する
ことができる。
【0068】そこで、前記駆動モータ制御装置49の図
示されない駆動軸トルク推定処理手段は、駆動軸トルク
推定処理を行い、前記発電機目標トルクTG* 及びトル
ク等価成分TGIに基づいて出力軸26におけるトル
ク、すなわち、駆動軸トルクTR/OUTを推定する。
すなわち、前記駆動軸トルク推定処理手段は、前記リン
グギヤトルクTR、及びリングギヤRの歯数に対する第
2のカウンタドライブギヤ27の歯数の比に基づいて駆
動軸トルクTR/OUTを推定し、算出する。
【0069】なお、発電機ブレーキBが係合させられる
際に、発電機目標トルクTG* は零(0)にされるの
で、リングギヤトルクTRはエンジントルクTEと比例
関係になる。そこで、発電機ブレーキBが係合させられ
る際に、前記駆動軸トルク推定処理手段は、エンジン制
御装置46からエンジントルクTEを読み込み、前記ト
ルク関係式によって、エンジントルクTEに基づいてリ
ングギヤトルクTRを算出し、該リングギヤトルクT
R、及びリングギヤRの歯数に対する第2のカウンタド
ライブギヤ27の歯数の比に基づいて前記駆動軸トルク
TR/OUTを推定する。
【0070】続いて、前記駆動モータ目標トルク算出処
理手段は、駆動モータ目標トルク算出処理を行い、前記
車両要求トルクTO* から、前記駆動軸トルクTR/O
UTを減算することによって、駆動軸トルクTR/OU
Tでは過不足する分を駆動モータ目標トルクTM* とし
て算出し、決定する。
【0071】そして、前記駆動モータ制御処理手段は、
駆動モータ制御処理を行い、決定された駆動モータ目標
トルクTM* に基づいて駆動モータ25のトルク制御を
行い、駆動モータトルクTMを制御する。
【0072】また、発電機目標回転速度NG* の絶対値
が第1の回転速度Nth1より小さい場合、発電機制御
装置47は、発電機ブレーキBが係合させられているか
どうかを判断する。そして、発電機ブレーキBが係合さ
せられていない場合、発電機制御装置47の図示されな
い発電機ブレーキ係合制御処理手段は、発電機ブレーキ
係合制御処理を行い、発電機ブレーキBを係合させる。
【0073】次に、図7〜9のフローチャートについて
説明する。 ステップS1 初期化処理を行う。 ステップS2 アクセルペダル位置AP及びブレーキペ
ダル位置BPを読み込む。 ステップS3 車速Vを算出する。 ステップS4 車両要求トルクTO* を決定する。 ステップS5 車両要求トルクTO* が駆動モータ最大
トルクTMmaxより大きいかどうかを判断する。車両
要求トルクTO* が駆動モータ最大トルクTMmaxよ
り大きい場合はステップS6に、車両要求トルクTO*
が駆動モータ最大トルクTMmax以下である場合はス
テップS8に進む。 ステップS6 エンジン11が停止中であるかどうかを
判断する。エンジン11が停止中である場合はステップ
S7に、停止中でない(駆動中である)場合はステップ
S8に進む。 ステップS7 急加速制御処理を行い、処理を終了す
る。 ステップS8 運転者要求出力PDを算出する。 ステップS9 バッテリ充放電要求出力PBを算出す
る。 ステップS10 車両要求出力POを算出する。 ステップS11 エンジン11の運転ポイントを決定す
る。 ステップS12 エンジン11が駆動領域AR1に置か
れているかどうかを判断する。エンジン11が駆動領域
AR1に置かれている場合はステップS13に、駆動領
域AR1に置かれていない場合はステップS14に進
む。 ステップS13 エンジン11が駆動されているかどう
かを判断する。エンジン11が駆動されている場合はス
テップS17に、駆動されていない場合はステップS1
5に進む。 ステップS14 エンジン11が駆動されているかどう
かを判断する。エンジン11が駆動されている場合はス
テップS16に、駆動されていない場合はステップS2
6に進む。 ステップS15 エンジン始動制御処理を行い、処理を
終了する。 ステップS16 エンジン停止制御処理を行い、処理を
終了する。 ステップS17 エンジン制御処理を行う。 ステップS18 発電機目標回転速度NG* を決定す
る。 ステップS19 発電機目標回転速度NG* の絶対値が
第1の回転速度Nth1以上であるかどうかを判断す
る。発電機目標回転速度NG* の絶対値が第1の回転速
度Nth1以上である場合はステップS20に、発電機
目標回転速度NG*の絶対値が第1の回転速度Nth1
より小さい場合はステップS21に進む。 ステップS20 発電機ブレーキBが解放されているか
どうかを判断する。発電機ブレーキBが解放されている
場合はステップS23に、解放されていない場合はステ
ップS24に進む。 ステップS21 発電機ブレーキBが係合させられてい
るかどうかを判断する。発電機ブレーキBが係合させら
れている場合は処理を終了し、係合させられていない場
合はステップS22に進む。 ステップS22 発電機ブレーキ係合制御処理を行い、
処理を終了する。 ステップS23 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS24 発電機ブレーキ解放制御処理を行い、
処理を終了する。 ステップS25 駆動軸トルクTR/OUTを推定す
る。 ステップS26 駆動モータ目標トルクTM* を決定す
る。 ステップS27 駆動モータ制御処理を行い、処理を終
了する。
【0074】次に、図7のステップS7における急加速
制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0075】図14は本発明の実施の形態における急加
速制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0076】まず、前記急加速制御処理手段は、車両要
求トルクTO* を読み込むとともに、駆動モータ目標ト
ルクTM* に駆動モータ最大トルクTMmaxをセット
する。続いて、前記車両制御装置51(図6)の図示さ
れない発電機目標トルク算出処理手段は、発電機目標ト
ルク算出処理を行い、前記車両要求トルクTO* と駆動
モータ目標トルクTM* との差トルクΔTを算出し、駆
動モータ目標トルクTM* である駆動モータ最大トルク
TMmaxでは不足する分を発電機目標トルクTG*
して算出し、決定し、該発電機目標トルクTG* を発電
機制御装置47に送る。
【0077】そして、前記駆動モータ制御処理手段は、
駆動モータ制御処理を行い、駆動モータ目標トルクTM
* で駆動モータ25のトルク制御を行う。また、前記発
電機制御装置47の図示されない発電機トルク制御処理
手段は、発電機トルク制御処理を行い、前記発電機目標
トルクTG* に基づいて発電機16のトルク制御を行
う。
【0078】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS7−1 車両要求トルクTO* を読み込む。 ステップS7−2 駆動モータ目標トルクTM* に駆動
モータ最大トルクTMmaxをセットする。 ステップS7−3 発電機目標トルクTG* を算出す
る。 ステップS7−4 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS7−5 発電機トルク制御処理を行い、リタ
ーンする。
【0079】次に、図9のステップS27、及び図14
のステップS7−4における駆動モータ制御処理のサブ
ルーチンについて説明する。
【0080】図15は本発明の実施の形態における駆動
モータ制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0081】まず、駆動モータ制御処理手段は、駆動モ
ータ目標トルクTM* を読み込む。続いて、前記駆動モ
ータ回転速度算出処理手段は、駆動モータロータ位置θ
Mを読み込み、該駆動モータロータ位置θMの変化率Δ
θMを算出することによって駆動モータ回転速度NMを
算出する。そして、前記駆動モータ制御処理手段は、バ
ッテリ電圧VBを読み込む。なお、駆動モータ回転速度
NM及びバッテリ電圧VBによって実測値が構成され
る。
【0082】次に、前記駆動モータ制御処理手段は、前
記駆動モータ目標トルクTM* 、駆動モータ回転速度N
M及びバッテリ電圧VBに基づいて、前記駆動モータ制
御装置49(図6)の記録装置に記録された駆動モータ
制御用の電流指令値マップを参照し、d軸電流指令値I
Md* 及びq軸電流指令値IMq* を算出し、決定す
る。なお、d軸電流指令値IMd* 及びq軸電流指令値
IMq* によって、駆動モータ25用の交流電流指令値
が構成される。
【0083】また、前記駆動モータ制御処理手段は、電
流センサ68、69から電流IMU、IMVを読み込む
とともに、該電流IMU、IMVに基づいて電流IMW IMW=IMU−IMV を算出する。なお、電流IMWを電流IMU、IMVと
同様に電流センサによって検出することもできる。
【0084】続いて、前記駆動モータ制御処理手段の図
示されない交流電流算出処理手段は、交流電流算出処理
を行い、3相/2相変換を行い、電流IMU、IMV、
IMWを、交流の電流であるd軸電流IMd及びq軸電
流IMqに変換することによってd軸電流IMd及びq
軸電流IMqを算出する。そして、前記駆動モータ制御
処理手段の図示されない交流電圧指令値算出処理手段
は、交流電圧指令値算出処理を行い、前記d軸電流IM
d及びq軸電流IMq、並びに前記d軸電流指令値IM
* 及びq軸電流指令値IMq* に基づいて、電圧指令
値VMd* 、VMq* を算出する。また、前記駆動モー
タ制御処理手段は、2相/3相変換を行い、電圧指令値
VMd* 、VMq* を電圧指令値VMU* 、VMV*
VMW* に変換し、該電圧指令値VMU* 、VMV*
VMW* に基づいてパルス幅変調信号SU、SV、SW
を算出し、該パルス幅変調信号SU、SV、SWを前記
駆動モータ制御装置49の図示されないドライブ処理手
段に対して出力する。該ドライブ処理手段は、ドライブ
処理を行い、パルス幅変調信号SU、SV、SWに基づ
いて駆動信号SG2を前記インバータ29に送る。な
お、電圧指令値VMd*、VMq* によって、駆動モー
タ25用の交流電圧指令値が構成される。
【0085】次に、フローチャートについて説明する。
なお、この場合、ステップS27及びステップS7−4
において同じ処理が行われるので、ステップS7−4に
ついて説明する。 ステップS7−4−1 駆動モータ目標トルクTM*
読み込む。 ステップS7−4−2 駆動モータロータ位置θMを読
み込む。 ステップS7−4−3 駆動モータ回転速度NMを算出
する。 ステップS7−4−4 バッテリ電圧VBを読み込む。 ステップS7−4−5 d軸電流指令値IMd* 及びq
軸電流指令値IMq* を決定する。 ステップS7−4−6 電流IMU、IMVを読み込
む。 ステップS7−4−7 3相/2相変換を行う。 ステップS7−4−8 電圧指令値VMd* 、VMq*
を算出する。 ステップS7−4−9 2相/3相変換を行う。 ステップS7−4−10 パルス幅変調信号SU、S
V、SWを出力し、リターンする。
【0086】次に、図14のステップS7−5における
発電機トルク制御処理のサブルーチンについて説明す
る。
【0087】図16は本発明の実施の形態における発電
機トルク制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0088】まず、前記発電機トルク制御処理手段は、
発電機目標トルクTG* を読み込み、発電機ロータ位置
θGを読み込むとともに、該発電機ロータ位置θGに基
づいて発電機回転速度NGを算出し、続いて、バッテリ
電圧VBを読み込む。次に、前記発電機トルク制御処理
手段は、前記発電機目標トルクTG* 、発電機回転速度
NG及びバッテリ電圧VBに基づいて、前記発電機制御
装置47(図6)の記録装置に記録された発電機制御用
の電流指令値マップを参照し、d軸電流指令値IGd*
及びq軸電流指令値IGq* を算出し、決定する。な
お、d軸電流指令値IGd* 及びq軸電流指令値IGq
* によって、発電機16用の交流電流指令値が構成され
る。
【0089】また、前記発電機トルク制御処理手段は、
電流センサ66、67から電流IGU、IGVを読み込
むとともに、電流IGU、IGVに基づいて電流IGW IGW=IGU−IGV を算出する。なお、電流IGWを電流IGU、IGVと
同様に電流センサによって検出することもできる。
【0090】続いて、前記発電機トルク制御処理手段の
図示されない交流電流算出処理手段は、交流電流算出処
理を行い、3相/2相変換を行い、電流IGU、IG
V、IGWをd軸電流IGd及びq軸電流IGqに変換
することによって、d軸電流IGd及びq軸電流IGq
を算出する。そして、前記発電機トルク制御処理手段の
図示されない交流電圧指令値算出処理手段は、交流電圧
指令値算出処理を行い、前記d軸電流IGd及びq軸電
流IGq、並びに前記d軸電流指令値IGd* 及びq軸
電流指令値IGq* に基づいて、電圧指令値VGd*
VGq* を算出する。また、前記発電機トルク制御処理
手段は、2相/3相変換を行い、電圧指令値VGd*
VGq* を電圧指令値VGU* 、VGV* 、VGW*
変換し、該電圧指令値VGU* 、VGV* 、VGW*
基づいてパルス幅変調信号SU、SV、SWを算出し、
該パルス幅変調信号SU、SV、SWを発電機制御装置
47の図示されないドライブ処理手段に出力する。該ド
ライブ処理手段は、ドライブ処理を行い、パルス幅変調
信号SU、SV、SWに基づいて駆動信号SG1を前記
インバータ28に送る。なお、電圧指令値VGd* 、V
Gq* によって、発電機16用の交流電圧指令値が構成
される。
【0091】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS7−5−1 発電機目標トルクTG* を読み
込む。 ステップS7−5−2 発電機ロータ位置θGを読み込
む。 ステップS7−5−3 発電機回転速度NGを算出す
る。 ステップS7−5−4 バッテリ電圧VBを読み込む。 ステップS7−5−5 d軸電流指令値IGd* 及びq
軸電流指令値IGq* を決定する。 ステップS7−5−6 電流IGU、IGVを読み込
む。 ステップS7−5−7 3相/2相変換を行う。 ステップS7−5−8 電圧指令値VGd* 、VGq*
を算出する。 ステップS7−5−9 2相/3相変換を行う。 ステップS7−5−10 パルス幅変調信号SU、S
V、SWを出力し、リターンする。
【0092】次に、図8のステップS15におけるエン
ジン始動制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0093】図17は本発明の実施の形態におけるエン
ジン始動制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0094】まず、エンジン始動制御処理手段は、スロ
ットル開度θを読み込み、スロットル開度θが0〔%〕
である場合に、前記車速算出処理手段によって算出され
た車速Vを読み込み、かつ、エンジン目標運転状態設定
処理において決定されたエンジン11(図6)の運転ポ
イントを読み込む。
【0095】続いて、前記発電機目標回転速度算出処理
手段は、前述されたように、発電機目標回転速度算出処
理を行い、駆動モータロータ位置θMを読み込み、該駆
動モータロータ位置θM、及び前記ギヤ比γRに基づい
てリングギヤ回転速度NRを算出するとともに、前記運
転ポイントにおけるエンジン目標回転速度NE* を読み
込み、リングギヤ回転速度NR及びエンジン目標回転速
度NE* に基づいて、前記回転速度関係式によって、発
電機目標回転速度NG* を算出し、決定する。
【0096】そして、前記エンジン制御装置46は、エ
ンジン回転速度NEとあらかじめ設定された始動回転速
度NEth1とを比較し、エンジン回転速度NEが始動
回転速度NEth1より高いかどうかを判断する。エン
ジン回転速度NEが始動回転速度NEth1より高い場
合、エンジン始動制御処理手段は、エンジン11におい
て燃料噴射及び点火を行う。
【0097】続いて、前記発電機回転速度制御処理手段
は、発電機目標回転速度NG* に基づいて発電機回転速
度制御処理を行い、発電機回転速度NGを高くし、それ
に伴ってエンジン回転速度NEを高くする。
【0098】そして、前記駆動モータ制御装置49は、
ステップS25〜S27において行われたように、駆動
軸トルクTR/OUTを推定し、駆動モータ目標トルク
TM * を決定し、駆動モータ制御処理を行う。
【0099】また、前記エンジン始動制御処理手段は、
エンジン回転速度NEがエンジン目標回転速度NE*
なるようにスロットル開度θを調整する。次に、前記エ
ンジン始動制御処理手段は、エンジン11が正常に駆動
されているかどうかを判断するために、発電機トルクT
Gが、エンジン11の始動に伴うモータリングトルクT
Ethより小さいかどうかを判断し、発電機トルクTG
がモータリングトルクTEthより小さい状態で所定時
間が経過するのを待機する。
【0100】また、エンジン回転速度NEが始動回転速
度NEth1以下である場合、前記発電機回転速度制御
処理手段は、発電機目標回転速度NG* に基づいて発電
機回転速度制御処理を行い、続いて、前記駆動モータ制
御装置49は、ステップS25〜S27において行われ
たように、駆動軸トルクTR/OUTを推定し、駆動モ
ータ目標トルクTM* を決定し、駆動モータ制御処理を
行う。
【0101】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS15−1 スロットル開度θが0〔%〕であ
るかどうかを判断する。スロットル開度θが0〔%〕で
ある場合はステップS15−3に、0〔%〕でない場合
はステップS15−2に進む。 ステップS15−2 スロットル開度θを0〔%〕に
し、ステップS15−1に戻る。 ステップS15−3 車速Vを読み込む。 ステップS15−4 エンジン11の運転ポイントを読
み込む。 ステップS15−5 発電機目標回転速度NG* を決定
する。 ステップS15−6 エンジン回転速度NEが始動回転
速度NEth1より高いかどうかを判断する。エンジン
回転速度NEが始動回転速度NEth1より高い場合は
ステップS15−11に、エンジン回転速度NEが始動
回転速度NEth1以下である場合はステップS15−
7に進む。 ステップS15−7 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS15−8 駆動軸トルクTR/OUTを推定
する。 ステップS15−9 駆動モータ目標トルクTM* を決
定する。 ステップS15−10 駆動モータ制御処理を行い、ス
テップ15−1に戻る。 ステップS15−11 燃料噴射及び点火を行う。 ステップS15−12 発電機回転速度制御処理を行
う。 ステップS15−13 駆動軸トルクTR/OUTを推
定する。 ステップS15−14 駆動モータ目標トルクTM*
決定する。 ステップS15−15 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS15−16 スロットル開度θを調整する。 ステップS15−17 発電機トルクTGがモータリン
グトルクTEthより小さいかどうかを判断する。発電
機トルクTGがモータリングトルクTEthより小さい
場合はステップS15−18に進み、発電機トルクTG
がモータリングトルクTEth以上である場合はステッ
プS15−11に戻る。 ステップS15−18 所定時間が経過するのを待機
し、経過するとリターンする。
【0102】次に、図9のステップS23、及び図17
のステップS15−7、S15−12における発電機回
転速度制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0103】図18は本発明の実施の形態における発電
機回転速度制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0104】まず、前記発電機回転速度制御処理手段
は、発電機目標回転速度NG* を読み込み、発電機回転
速度NGを読み込むとともに、発電機目標回転速度NG
* と発電機回転速度NGとの差回転速度ΔNGに基づい
てPI制御を行い、発電機目標トルクTG* を算出す
る。この場合、差回転速度ΔNGが大きいほど、発電機
目標トルクTG* は大きくされ、正負も考慮される。
【0105】続いて、前記発電機トルク制御処理手段
は、図16の発電機トルク制御処理を行い、発電機16
(図6)のトルク制御を行う。
【0106】次に、フローチャートについて説明する。
なお、この場合、ステップS23、及びステップS15
−7、S15−12において同じ処理が行われるので、
ステップS15−7について説明する。 ステップS15−7−1 発電機目標回転速度NG*
読み込む。 ステップS15−7−2 発電機回転速度NGを読み込
む。 ステップS15−7−3 発電機目標トルクTG* を算
出する。 ステップS15−7−4 発電機トルク制御処理を行
い、リターンする。
【0107】次に、図8のステップS16におけるエン
ジン停止制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0108】図19は本発明の実施の形態におけるエン
ジン停止制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0109】まず、前記発電機制御装置47(図6)
は、発電機ブレーキBが解放されているかどうかを判断
する。発電機ブレーキBが解放されておらず、係合させ
られている場合、前記発電機ブレーキ解放制御処理手段
は、発電機ブレーキ解放制御処理を行い、発電機ブレー
キBを解放する。
【0110】また、前記発電機ブレーキBが解放されて
いる場合、前記エンジン停止制御処理手段は、エンジン
11における燃料噴射及び点火を停止させ、スロットル
開度θを0〔%〕にする。
【0111】続いて、前記エンジン停止制御処理手段
は、前記リングギヤ回転速度NRを読み込み、該リング
ギヤ回転速度NR及びエンジン目標回転速度NE* (0
〔rpm〕)に基づいて、前記回転速度関係式によっ
て、発電機目標回転速度NG* を決定する。そして、前
記発電機制御装置47が図18の発電機回転速度制御処
理を行った後、駆動モータ制御装置49は、ステップS
25〜S27において行われたように、駆動軸トルクT
R/OUTを推定し、駆動モータ目標トルクTM*を決
定し、駆動モータ制御処理を行う。
【0112】次に、前記発電機制御装置47は、エンジ
ン回転速度NEが停止回転速度NEth2以下であるか
どうかを判断し、エンジン回転速度NEが停止回転速度
NEth2以下である場合、発電機16に対するスイッ
チングを停止させ、発電機16のシャットダウンを行
う。
【0113】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS16−1 発電機ブレーキBが解放されてい
るかどうかを判断する。発電機ブレーキBが解放されて
いる場合はステップS16−3に、解放されていない場
合はステップS16−2に進む。 ステップS16−2 発電機ブレーキ解放制御処理を行
う。 ステップS16−3 燃料噴射及び点火を停止させる。 ステップS16−4 スロットル開度θを0〔%〕にす
る。 ステップS16−5 発電機目標回転速度NG* を決定
する。 ステップS16−6 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS16−7 駆動軸トルクTR/OUTを推定
する。 ステップS16−8 駆動モータ目標トルクTM* を決
定する。 ステップS16−9 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS16−10 エンジン回転速度NEが停止回
転速度NEth2以下であるかどうかを判断する。エン
ジン回転速度NEが停止回転速度NEth2以下である
場合はステップS16−11に進み、エンジン回転速度
NEが停止回転速度NEth2より大きい場合はステッ
プS16−5に戻る。 ステップS16−11 発電機16に対するスイッチン
グを停止させ、リターンする。
【0114】次に、図9のステップS22における発電
機ブレーキ係合制御処理のサブルーチンについて説明す
る。
【0115】図20は本発明の実施の形態における発電
機ブレーキ係合制御処理のサブルーチンを示す図であ
る。
【0116】まず、前記発電機ブレーキ係合制御処理手
段は、発電機ブレーキB(図6)の係合を要求するため
の発電機ブレーキ要求をオフからオンにして、発電機目
標回転速度NG* に0〔rpm〕をセットし、発電機制
御装置47が図18の発電機回転速度制御処理を行った
後、駆動モータ制御装置49は、ステップS25〜S2
7において行われたように、駆動軸トルクTR/OUT
を推定し、駆動モータ目標トルクTM* を決定し、駆動
モータ制御処理を行う。
【0117】次に、前記発電機ブレーキ係合制御処理手
段は、発電機回転速度NGの絶対値が所定の第2の回転
速度Nth2(例えば、100〔rpm〕)より小さい
かどうかを判断し、発電機回転速度NGの絶対値が第2
の回転速度Nth2より小さい場合、発電機ブレーキB
を係合させる。続いて、前記駆動モータ制御装置49
は、ステップS25〜S27において行われたように、
駆動軸トルクTR/OUTを推定し、駆動モータ目標ト
ルクTM* を決定し、駆動モータ制御処理を行う。
【0118】そして、発電機ブレーキBが係合させられ
た状態で所定時間が経過すると、前記発電機ブレーキ係
合制御処理手段は、発電機16に対するスイッチングを
停止させ、発電機16のシャットダウンを行う。
【0119】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS22−1 発電機目標回転速度NG* に0
〔rpm〕をセットする。 ステップS22−2 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS22−3 駆動軸トルクTR/OUTを推定
する。 ステップS22−4 駆動モータ目標トルクTM* を決
定する。 ステップS22−5 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS22−6 発電機回転速度NGの絶対値が第
2の回転速度Nth2より小さいかどうかを判断する。
発電機回転速度NGの絶対値が第2の回転速度Nth2
より小さい場合はステップS22−7に進み、発電機回
転速度NGの絶対値が第2の回転速度Nth2以上であ
る場合はステップS22−2に戻る。 ステップS22−7 発電機ブレーキBを係合させる。 ステップS22−8 駆動軸トルクTR/OUTを推定
する。 ステップS22−9 駆動モータ目標トルクTM* を決
定する。 ステップS22−10 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS22−11 所定時間が経過したかどうかを
判断し、所定時間が経過した場合はステップS22−1
2に進み、経過していない場合はステップS22−7に
戻る。 ステップS22−12 発電機16に対するスイッチン
グを停止させ、リターンする。
【0120】次に、図9のステップS24における発電
機ブレーキ解放制御処理のサブルーチンについて説明す
る。
【0121】図21は本発明の実施の形態における発電
機ブレーキ解放制御処理のサブルーチンを示す図であ
る。
【0122】前記発電機ブレーキ係合制御処理におい
て、発電機ブレーキB(図6)を係合している間、所定
のエンジントルクTEが反力として発電機16のロータ
21に加わるので、発電機ブレーキBを単に解放する
と、エンジントルクTEがロータ21に伝達されるのに
伴って、発電機トルクTG及びエンジントルクTEが大
きく変化し、ショックが発生してしまう。
【0123】そこで、前記エンジン制御装置46におい
て、前記ロータ21に伝達されるエンジントルクTEが
推定又は算出され、前記発電機ブレーキ解放制御処理手
段は、推定又は算出されたエンジントルクTEに相当す
るトルク、すなわち、エンジントルク相当分を読み込
み、該エンジントルク相当分を発電機目標トルクTG*
としてセットする。続いて、前記発電機トルク制御処理
手段が図16の発電機トルク制御処理を行った後、駆動
モータ制御装置49は、ステップS25〜S27におい
て行われたように、駆動軸トルクTR/OUTを推定
し、駆動モータ目標トルクTM* を決定し、駆動モータ
制御処理を行う。
【0124】そして、発電機トルク制御処理が開始され
た後、所定時間が経過すると、前記発電機ブレーキ解放
制御処理手段が、発電機ブレーキBを解放し、発電機目
標回転速度NG* に0〔rpm〕をセットした後、発電
機回転速度制御手段は図18の発電機回転速度制御処理
を行う。続いて、前記駆動モータ制御装置49は、ステ
ップS25〜S27において行われたように、駆動軸ト
ルクTR/OUTを推定し、駆動モータ目標トルクTM
* を決定し、駆動モータ制御処理を行う。なお、前記エ
ンジントルク相当分は、エンジントルクTEに対する発
電機トルクTGのトルク比を学習することによって推定
又は算出される。
【0125】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS24−1 エンジントルク相当分を発電機目
標トルクTG* にセットする。 ステップS24−2 発電機トルク制御処理を行う。 ステップS24−3 駆動軸トルクTR/OUTを推定
する。 ステップS24−4 駆動モータ目標トルクTM* を決
定する。 ステップS24−5 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS24−6 所定時間が経過したかどうかを判
断する。所定時間が経過した場合はステップS24−7
に進み、経過していない場合はステップS24−2に戻
る。 ステップS24−7 発電機ブレーキBを解放する。 ステップS24−8 発電機目標回転速度NG* に0
〔rpm〕をセットする。 ステップS24−9 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS24−10 駆動軸トルクTR/OUTを推
定する。 ステップS24−11 駆動モータ目標トルクTM*
決定する。 ステップS24−12 駆動モータ制御処理を行い、リ
ターンする。
【0126】ところで、高い車速で少なくともエンジン
11を駆動してハイブリッド型車両を走行させると、前
記駆動モータ回転速度NMが最大の回転速度付近にな
る。この場合、仮に駆動モータ25が駆動状態にあって
も、駆動モータ25はその特性上、駆動モータトルクT
Mをほとんど発生させていない。この場合、エンジン1
1には十分なエンジントルクTEを発生させることがで
きるだけの余力があり、前記車両駆動装置においては、
エンジン11によってハイブリッド型車両を更に加速さ
せることができる状態に置かれる。
【0127】この状態において、通常走行時において
は、路面による接地抵抗があるので、アクセルペダル位
置APが一定である限り、駆動輪37の回転速度が高く
なることはなく、したがって、駆動モータ回転速度NM
が高くなることもない。
【0128】ところが、駆動輪37がスリップしたと
き、ハイブリッド型車両がリフトアップ(浮上がり現
象)されたとき等のように、路面による接地抵抗が急に
減小することがあり、その場合、アクセルペダル位置A
Pが一定(零(0)〔%〕であるときも含まれる。)で
あるにもかかわらず、エンジン11の余力によって駆動
輪37の回転速度が極めて高くなると、駆動モータ回転
速度NMが、機械的に許容される最大の回転速度より高
くなり、駆動モータが破損してしまう恐れがある。
【0129】また、前記駆動モータ回転速度が最大の回
転速度より高くならなくても、駆動モータ回転速度が高
い場合には、逆起電圧が発生するので、該逆起電圧が駆
動モータを駆動するためのインバータの許容電圧より高
くなると、インバータが破損してしまう恐れがある。
【0130】そこで、駆動モータ回転速度NMが、閾値
NMthより高くなったときに、エンジン制御処理によ
ってエンジン目標トルクTE* を制限するようにしてい
る。
【0131】次に、図8のステップS17におけるエン
ジン制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0132】図22は本発明の実施の形態におけるエン
ジン制御処理のサブルーチンを示す図、図23は本発明
の実施の形態におけるエンジン目標トルク制限マップを
示す図、図24は本発明の実施の形態におけるエンジン
制御処理の動作を示すタイムチャートある。なお、図2
3において、横軸に駆動モータ回転速度NMを、縦軸に
制限率αを採ってある。
【0133】まず、前記エンジン制御処理手段の指標判
定処理手段92(図1)は、指標判定処理を行い、回転
速度制限指標検出部としての前記駆動モータ回転速度検
出部91によって検出された駆動モータ回転速度NMを
読み込み、該駆動モータ回転速度NMが閾値NMthよ
り高くなったかどうかを判断する。そして、前記エンジ
ン制御処理手段のエンジントルク制限処理手段93は、
エンジントルク制限処理を行い、前記駆動モータ回転速
度NMが閾値NMthより高くなったときに、エンジン
目標トルクTE* を制限することによってエンジントル
クTEを制限する。そのために、エンジントルク制限処
理手段93は、車両制御装置51(図6)の記録装置に
記録された図23のエンジン目標トルク制限マップを参
照し、駆動モータ回転速度NMに対応する制限率αを読
み出す。
【0134】前記エンジン目標トルク制限マップにおい
て、駆動モータ回転速度NMが閾値NMth以下である
場合、制限率αは100〔%〕であり、エンジン目標ト
ルクTE* は制限されない。そして、駆動モータ回転速
度NMが閾値NMthより高くなると、駆動モータ回転
速度NMが高いほど制限率αが小さくされ、エンジン目
標トルクTE* は制限されてα・TE* になる。
【0135】なお、アクセル操作量が一定であるかどう
かを判断し、アクセル操作量が一定であり、かつ、駆動
モータ回転速度NMが閾値NMthより高いときにエン
ジン目標トルクTE* を制限することもできる。そのた
めに、エンジン制御処理手段の図示されないアクセル操
作判定処理手段は、アクセル操作判定処理を行い、アク
セルペダル位置APを読み込み、該アクセルペダル位置
APの変化率ΔAPを算出するとともに、該変化率ΔA
Pが閾値ΔAPth以下であるかどうかによって、アク
セル操作量が一定であるかどうかを判断する。そして、
前記変化率ΔAPが閾値ΔAPth以下であり、アクセ
ル操作量が一定である場合、前記指標判定処理手段92
は駆動モータ回転速度NMが閾値NMthより高くなっ
たかどうかを判断し、駆動モータ回転速度NMが閾値N
Mthより高くなった場合、前記エンジントルク制限処
理手段93は、エンジン目標トルクTE* を制限する。
【0136】また、本実施の形態において、駆動モータ
回転速度NMが閾値NMthより高くなると、制限率α
は一次関数で表されるように次第に小さくされるが、他
の関数を使用して小さくすることもできる。
【0137】本実施の形態において、前記駆動モータ回
転速度NMは、例えば、路面による接地抵抗が急に減小
する等、駆動モータ25に対する負荷が急に小さくなっ
たことを表す指標となる回転速度制限指標となる。
【0138】なお、駆動モータ25に対する負荷が急に
小さくなったことを検出するために、リングギヤRから
駆動輪37までの各回転要素の回転速度、例えば、駆動
輪回転速度、他の車輪の回転速度、出力軸12の回転速
度等を回転速度制限指標として検出することができる。
その場合、駆動輪回転速度を検出するための駆動輪回転
速度センサ、他の車輪の回転速度を検出するための車輪
回転速度センサ、出力軸12の回転速度を検出するため
の出力軸回転速度センサ等によって回転速度制限指標検
出部が構成される。このように、駆動モータ25に対す
る負荷が急に小さくなったことを表す指標として各種の
回転速度制限指標が考えられるが、フェールセーフの対
象になる駆動モータ回転速度NMを回転速度制限指標と
する方が、フェールセーフの精度を高くすることができ
る。
【0139】ところで、前記閾値NMthは、駆動モー
タ25において機械的に許容される最大の回転速度NM
max1、及び駆動モータ25において発生する逆起電
圧がインバータ29の許容電圧を超えない最大の回転速
度NMmax2に基づいて設定され、本実施の形態にお
いては、前記回転速度NMmax1、NMmax2のう
ちのいずれか低い方の値を基準値とし、該基準値より所
定の値だけ低い回転速度に設定される。
【0140】このようにして、エンジン目標トルクTE
* が制限されると、前記エンジン制御処理手段は、制限
されたエンジン目標トルクTE* に従ってエンジン11
を駆動する。
【0141】続いて、前記エンジン制御処理手段は、前
記駆動モータ回転速度検出部91によって検出された駆
動モータ回転速度NMを再び読み込み、該駆動モータ回
転速度NMが閾値NMth以下になったかどうかを判断
する。駆動モータ回転速度NMが閾値NMth以下にな
った場合、前記エンジン制御処理手段は、処理を終了
し、駆動モータ回転速度NMが閾値NMth以下になら
ない場合は、エンジン制御処理手段の図示されないスロ
ットル開度制限処理手段は、スロットル開度制限処理を
行い、スロットル開度θを小さくし、エンジン11をア
イドリング状態に置いたり、フューエルカットを行った
りする。
【0142】したがって、図24に示されるように、駆
動モータ回転速度NMが次第に高くなり、例えば、タイ
ミングt1で閾値NMthより高くなると、タイミング
t1からタイミングt2にかけてエンジン目標トルクT
* が制限され、小さくされる。その結果、エンジント
ルクTEはタイミングt1からタイミングt2にかけて
次第に小さくされる。
【0143】その結果、駆動モータ回転速度NM及びエ
ンジン回転速度NEは、高くなるのが抑制される。この
ように、駆動モータ25に対する負荷が急に小さくなっ
たときに、エンジン11の余力によって駆動輪回転速度
が高くなるのを防止することができる。その結果、駆動
モータ回転速度NMが、機械的に許容される最大の回転
速度NMmax1より高くなることがないので、駆動モ
ータ25が破損することがない。
【0144】また、駆動モータ回転速度NMが、最大の
回転速度NMmax2より高くなるのを防止することが
できるので、駆動モータ25において発生する逆起電圧
がインバータ29の許容電圧を超えることがない。した
がって、インバータが破損することがない。
【0145】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS17−1 駆動モータ回転速度NMが閾値N
Mthより高くなったかどうかを判断する。駆動モータ
回転速度NMが閾値NMthより高くなった場合はステ
ップS17−2に、駆動モータ回転速度NMが閾値NM
th以下である場合はステップS17−3に進む。 ステップS17−2 エンジン目標トルクTE* を制限
する。 ステップS17−3 エンジン目標トルクTE* に従っ
てエンジン11を駆動し、リターンする。
【0146】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0147】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、ハイブリッド型車両駆動制御装置においては、電
動機械と、該電動機械の回転速度を制限する指標となる
回転速度制限指標を検出する回転速度制限指標検出部
と、前記回転速度制限指標が閾値より高くなったかどう
かを判断する指標判定処理手段と、前記回転速度制限指
標が閾値より高くなったときにエンジントルクを制限す
るエンジントルク制限処理手段とを有する。
【0148】この場合、回転速度制限指標が閾値より高
くなったときに、エンジントルクが小さくされるので、
電動機械に対する負荷が急に小さくなり、エンジンの余
力によって駆動輪回転速度が高くなるのを防止すること
ができる。その結果、電動機械回転速度が、機械的に許
容される最大の回転速度より高くなることがないので、
電動機械が破損することがない。
【0149】また、電動機械において発生する逆起電圧
がインバータの許容電圧を超えることがないので、イン
バータが破損することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車
両駆動制御装置の機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車
両の概念図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるプラネタリギヤユ
ニットの動作説明図である。
【図4】本発明の実施の形態における通常走行時の車速
線図である。
【図5】本発明の実施の形態における通常走行時のトル
ク線図である。
【図6】本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車
両駆動制御装置の概念図である。
【図7】本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車
両駆動制御装置の動作を示す第1のメインフローチャー
トである。
【図8】本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車
両駆動制御装置の動作を示す第2のメインフローチャー
トである。
【図9】本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車
両駆動制御装置の動作を示す第3のメインフローチャー
トである。
【図10】本発明の実施の形態における第1の車両要求
トルクマップを示す図である。
【図11】本発明の実施の形態における第2の車両要求
トルクマップを示す図である。
【図12】本発明の実施の形態におけるエンジン目標運
転状態マップを示す図である。
【図13】本発明の実施の形態におけるエンジン駆動領
域マップを示す図である。
【図14】本発明の実施の形態における急加速制御処理
のサブルーチンを示す図である。
【図15】本発明の実施の形態における駆動モータ制御
処理のサブルーチンを示す図である。
【図16】本発明の実施の形態における発電機トルク制
御処理のサブルーチンを示す図である。
【図17】本発明の実施の形態におけるエンジン始動制
御処理のサブルーチンを示す図である。
【図18】本発明の実施の形態における発電機回転速度
制御処理のサブルーチンを示す図である。
【図19】本発明の実施の形態におけるエンジン停止制
御処理のサブルーチンを示す図である。
【図20】本発明の実施の形態における発電機ブレーキ
係合制御処理のサブルーチンを示す図である。
【図21】本発明の実施の形態における発電機ブレーキ
解放制御処理のサブルーチンを示す図である。
【図22】本発明の実施の形態におけるエンジン制御処
理のサブルーチンを示す図である。
【図23】本発明の実施の形態におけるエンジン目標ト
ルク制限マップを示す図である。
【図24】本発明の実施の形態におけるエンジン制御処
理の動作を示すタイムチャートある。
【符号の説明】
25 駆動モータ 51 車両制御装置 91 駆動モータ回転速度検出部 92 指標判定処理手段 93 エンジントルク制限処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 11/10 F02D 41/04 310F 41/04 310 310G B60K 9/00 E Fターム(参考) 3G065 BA06 CA02 FA08 GA09 GA10 GA11 GA17 GA29 GA41 GA46 3G093 AA07 BA01 BA06 CA11 DA01 DA05 DA06 DB11 DB15 DB19 EA02 EA09 FA12 FB02 FB05 3G301 HA01 JA34 JA38 KA11 LA01 MA11 NE06 NE17 PE01Z PE08Z PF03Z PF05Z PF07Z PF12Z PG01Z 5H115 PA08 PG04 PI16 PI22 PU01 PU21 PU25 PV09 PV23 QE03 QN02 QN04 SE03 SE05 TB01 TR04 TU07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機械と、該電動機械の回転速度を制
    限する指標となる回転速度制限指標を検出する回転速度
    制限指標検出部と、前記回転速度制限指標が閾値より高
    くなったかどうかを判断する指標判定処理手段と、前記
    回転速度制限指標が閾値より高くなったときにエンジン
    トルクを制限するエンジントルク制限処理手段とを有す
    ることを特徴とするハイブリッド型車両駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 アクセル操作量が一定であるかどうかを
    判断するアクセル操作判定処理を有するとともに、前記
    エンジントルク制限処理手段は、アクセル操作量が一定
    である場合において、前記回転速度制限指標が閾値より
    高くなったときにエンジントルクを制限する請求項1に
    記載のハイブリッド型車両駆動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記回転速度制限指標は電動機械の回転
    速度である請求項1又は2に記載のハイブリッド型車両
    駆動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記閾値は、電動機械において機械的に
    許容される最大の回転速度、及び電動機械において発生
    する逆起電圧がインバータの許容電圧を超えない最大の
    回転速度のうちのいずれか低い方を基準値として設定さ
    れる請求項3に記載のハイブリッド型車両駆動制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記エンジントルク制限処理手段は、エ
    ンジン目標トルクを制限する請求項1〜4のいずれか1
    項に記載のハイブリッド型車両駆動制御装置。
  6. 【請求項6】 前記エンジントルク制限処理手段は、ス
    ロットル開度を小さくする請求項1〜4のいずれか1項
    に記載のハイブリッド型車両駆動制御装置。
  7. 【請求項7】 電動機械の回転速度を制限する指標とな
    る回転速度制限指標を検出し、該回転速度制限指標が閾
    値より高くなったかどうかを判断し、前記回転速度制限
    指標が閾値より高くなったときにエンジントルクを制限
    することを特徴とするハイブリッド型車両駆動制御方
    法。
  8. 【請求項8】 コンピュータを、電動機械の回転速度を
    制限する指標となる回転速度制限指標を検出する回転速
    度制限指標検出部、前記回転速度制限指標が閾値より高
    くなったかどうかを判断する指標判定処理手段、及び前
    記回転速度制限指標が閾値より高くなったときにエンジ
    ントルクを制限するエンジントルク制限処理手段として
    機能させることを特徴とするハイブリッド型車両駆動制
    御方法のプログラム。
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