JP2003193388A - スクリーン - Google Patents

スクリーン

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JP2003193388A
JP2003193388A JP2001390528A JP2001390528A JP2003193388A JP 2003193388 A JP2003193388 A JP 2003193388A JP 2001390528 A JP2001390528 A JP 2001390528A JP 2001390528 A JP2001390528 A JP 2001390528A JP 2003193388 A JP2003193388 A JP 2003193388A
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等 福田
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良一 前川
Satoshi Matsumoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 古紙等を液体に溶かした繊維原料から異物を
除去するスクリーンにおいて、スクリーン内で異物の塊
が形成されないようにする。 【解決手段】 本発明は、原料入口25と、異物が除去
された原料の出口27と、除去された異物の出口28と
が形成されると共に、円筒状の内面形状を有するスクリ
ーンハウジング23を有する。また、スクリーンハウジ
ング23内には、円筒状のスクリーン網26と、スクリ
ーン網26の内面との間に狭いスクリーニングゾーン3
0を形成しつつ回転するローター21と、ローター21
の中心部に取り付けられ所定の動力源からの回転力を伝
達するシャフト29とが設けられている。そして、ロー
ター21の入口側空間S1と出口側空間S2の少なくと
も一方の空間には、鋭利な角を持つ突起22,24が設
けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体中に分散され
た繊維原料から異物を除去するスクリーンに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、古紙を再生する場合の一般的方法
では、まずパルパーに白水などと共に古紙を入れ、この
古紙を機械的攪拌によって膨潤、分散させて溶かし、こ
の古紙を溶かした液状原料から、異物が微細化される前
に粗選スクリーンによって異物除去を行う。次に、濃
縮、離解などの工程を経た後、フローテーションよって
脱インキを行い、精選スクリーン、精選クリーナーなど
によって微細な異物を除去し、さらに洗浄、脱水、漂白
などの工程を経て、再生パルプが得られる。また、高白
色度を要求されない場合などの再生方法としては、前記
粗選スクリーンによって異物除去を行った後、濃縮、漂
白を行って、フローテーションにより脱インキを行う方
法もある。この場合は、脱インキ後に、精選スクリー
ン、精選クリーナーなどによって微細な異物を除去し、
さらに洗浄、脱水などの工程を経て、再生パルプが得ら
れる。
【0003】図2に後者の古紙再生工程の一例を示す。
図示の例では、古紙原料が、解体機1、パルパー2、高
濃度クリーナー3、粗選スクリーン4、エキストラクタ
ー5、漂白装置6、晒塔7、離解機8、フローテータ
9、精選スクリーン10、クリーナー11、及び洗浄装
置12の順序で処理される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記工程中の粗選スク
リーン4、特に円筒型スクリーンを使用する場合におい
ては、溶解古紙中に含まれる主として古紙収集時に結束
用として使用された化学繊維系の異物(結束用のテープ
等の異物)が、スクリーン内の空間に滞留して繊維同士
が相互に絡み合い、結束し、ローター駆動シャフトの廻
りにドーナツ状の大きな塊を形成し、それらが部分的に
脱落することにより配管やポンプに詰まりが生じるとい
うトラブルが発生し易かった。このように配管やポンプ
の詰まりが生じた場合には、機械を停止しスクリーンを
分解して異物の塊を取り除かなければならず、運転時間
のロス、労働力のロス、原料ロス、エネルギーロスなど
が生じ、これらのロスが操業上の大きな損失となってい
た。
【0005】本発明は、上記従来技術の課題に着目して
なされたもので、古紙やパルプを液体に溶かした繊維原
料から異物を除去するスクリーンにおいて、スクリーン
内で異物の塊が形成されないような構造を採ることによ
り、安定して原料中の異物を除去することができるスク
リーンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願発明は以下の構成を備えるものとなっている。
【0007】すなわち、本願の第1の発明は、液体中に
分散された繊維原料が供給される原料入口と、異物が除
去された原料の出口と、除去された異物の出口とを具え
ると共に、円筒状の内面形状を有するスクリーンハウジ
ングと、該スクリーンハウジングの内面に固定され該内
面の中央領域を覆う円筒状のスクリーン網と、該スクリ
ーン網の内面との間に狭いスクリーニングゾーンを形成
しつつ回転するローターと、該ローターの中心部に取り
付けられ所定の動力源からの回転力を伝達するシャフト
とを具え、該スクリーンハウジング内の一端面と前記ロ
ーターの一端面との間には原料入口に連通する原料入口
側空間が形成されると共に、前記スクリーンハウジング
内の他端面と前記ローターの他端面との間には異物出口
に連通する異物出口側空間が形成され、かつ前記原料入
口側空間と異物出口側空間との間に位置しスクリーン網
で覆われた前記中央領域に前記原料出口が設けられたス
クリーンであって、前記入口側空間と出口側空間の少な
くとも一方の空間に鋭利な角を持つ突起が形成されてい
ることを特徴とするものである。
【0008】本願の第2の発明は、前記第1の発明にお
ける突起が、前記ローターの端面に設けられていること
を特徴とするスクリーンである。
【0009】本願の第3の発明は、前記第1または第2
の発明において、前記突起が、前記ローターの端面に対
向する前記スクリーンハウジングの端面に設けられてい
ることを特徴とするスクリーンである。
【0010】本願の第4の発明は、前記第1ないし第3
の発明のいずれかにおいて、前記突起が、シャフトが取
り付けられている側の前記ローターの端面に設けられて
いることを特徴とするスクリーンである。この発明は、
シャフトに起因する異物の結束を効果的に防止しようと
するものである。
【0011】上記発明において、前記シャフトによるロ
ーターの支持構造としては、ローターの一方の端面側に
のみシャフトが設けられ、他方の端面にはシャフトが設
けられていない所謂片持ち構造にてローターを支持する
場合と、ローターの両端面にシャフトが設けられた両持
ち構造にてローターを支持する場合の2種類の構造が考
えられる。そして、この第4の発明においては、少なく
ともシャフトが設けられているローター端面に前記突起
が設けられている。
【0012】本願の第5の発明は、前記第1ないし第4
の発明のいずれかにおいて、前記突起が、前記出口側空
間に面するローター端面に設けられていることを特徴と
するスクリーンである。この発明は前記出口側空間に異
物が集まって来るため、この空間に面するローター端面
に突起を設けて効果的に異物を切断しようとするもので
ある。
【0013】本願の第6の発明は、前記第1ないし第5
の発明のいずれかにおいて、前記突起が、前記ローター
の端面と、前記突起の設けられたローターの端面に対向
するハウジングの端面とに設けられていることを特徴と
するスクリーンである。
【0014】本願の第7の発明は、前記第1ないし第6
の発明のいずれかにおいて、前記スクリーンハウジング
内に供給される液体中に分散された繊維原料が、古紙を
液体中に溶かした原料であることを特徴とするスクリー
ンである。
【0015】本願の第8の発明は、前記第1ないし第7
の発明のいずれかにおいて、前記ローターの端面または
前記スクリーンハウジングの端面に設けられた前記突起
の前記端面からの最大突出量が、5〜100mmである
ことを特徴とするスクリーンである。
【0016】従って、上記構成を有する本願の発明によ
れば、スクリーン内のシャフトなどに結束し易い場合に
も、ローターの端面とスクリーンハウジングの端面との
間に形成された空間内に取り付けた突起により異物を切
断することができるため、スクリーン内で異物が結束し
たり、大きな塊が形成されたりすることを防止でき、ス
クリーンは勿論、配管やポンプの詰まりも解消でき、長
期間安定して運転を行うことができる。従って、本発明
は、長い繊維系の異物を多く含む溶解古紙などから異物
を除去する場合において、特に大きな効果を発揮するも
のである。
【0017】また、突起をローターの端面だけでなく、
突起が設けられたローターの端面に対向するスクリーン
ハウジングの端面にも突起を設けることにより、異物が
ローターの回転速度に近い速度で回転するときにも、高
い異物切断効果を得ることができ、スクリーン本体、配
管、及びポンプの詰まりなどの防止効果を一層向上させ
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態におけるスクリ
ーンは、円筒状の内面形状をなすスクリーンハウジング
と、このスクリーンハウジングの内面に固定されると共
に前記内面の中央領域を覆う円筒状のスクリーン網と、
略円筒形状のローターと、このローターの中心部に取り
付けられ所定の動力源からの回転力を伝達するシャフト
などを具えており、前記スクリーンハウジング内の一端
面と前記ローターの一端面との間には、原料入口に連通
する原料入口側空間が形成されると共に、前記スクリー
ンハウジング内の他端面と前記ローターの他端面との間
には異物出口に連通する異物出口側空間が形成され、か
つ、前記原料入口側空間と異物出口側空間との間に位置
しスクリーン網が配置された中央領域には原料出口が形
成されており、さらに、両空間の少なくとも一方の空間
には異物を切断するための突起が形成されたものとなっ
ている。
【0019】本発明の実施形態として、前記ローター
は、シャフトがローターの一方の端面側のみに設けられ
てローターの荷重を、スクリーンハウジングの片側の端
面のみで受ける片持ち構造であっても良いし、シャフト
がローターの両端面側に突き出してローターの荷重をハ
ウジングの両側の端面によって支持する両持ち構造であ
っても良い。但し、ローターの両端にシャフトが設けら
れていると、後述のような異物の巻き付きが両側に発生
し易くなることも予想され、この点を重視すれば、片側
に設ける構造が好ましいと言える。
【0020】また前述のように、原料入口と異物出口
は、円筒状の内面形状をなすスクリーンハウジング(ス
クリーン本体)の一方の端部と他方の端部とに設けられ
ており、ローターが片持ち構造によって支持されている
場合には、シャフトが取り付けられている側の空間に原
料入口が形成された構造であっても良いし、シャフトが
取り付けられている側の空間に異物出口が形成された構
造であっても良い。
【0021】上記のように、本発明に係るスクリーン
は、種々の形態を採ることが可能であるが、ここで、図
1により本発明の一つの実施形態を示す。ここに示すス
クリーン20は、ローター21の一方の端面21b側の
みにシャフト29が設けられており、この一方の端面2
1b側には、異物出口28が連通する異物出口側空間S
2が形成され、他方の端面21a側には、原料入口25
が連通する原料入口側空間S1が形成されている。本ス
クリーン20の原料入口25より供給された原料は、回
転する略円筒状のローター21とその外側に配置された
円筒形状をなすスクリーン網26との間に形成されるス
クリーニングゾーン30に入り、ここで異物が選別され
る。ローター21の回転によりスクリーン網26を通過
した微細な良質原料は原料出口27より取り出される
が、スクリーン網26を通過できない異物は良質原料か
ら分離され、回転しながらローター21の端面21b部
に達し、異物出口側空間S2に流入する。
【0022】そして、異物出口側空間S2内に流体と共
に流入した異物は慣性力により空間S2内でしばらく回
転を続けるが、この回転による遠心力はローター21の
端面21b側が大きく、その端面21bに対向したスク
リーンハウジング23の端面23b側が小さい。従っ
て、ローターの一端面21bの近傍では、シャフト29
及びローター21に伴って流体が流動する。そして、仮
に、スクリーンハウジング23内に本実施形態のような
突起22,24が設けられていないとすると、図3に示
すようにシャフト29の周囲に沿って環状の異物塊Fが
形成されて行く。この円環状の異物塊Fは、その1ヶ所
を切断してみると内部が縄を綯う様に捻転した状態とな
っている。つまり、この異物塊Fは、その空間内に多く
含まれる長い繊維状の異物が互いに捻れて結束すること
により、大きなリング状の塊となって行くものと思われ
る。
【0023】しかしながら、本発明のスクリーンでは異
物が捻れて結束する前にローター端部に設けられた鋭利
な角を持つ回転側突起22及び固定側突起24によって
破砕、破断されるため、大きな塊に成長しない。この突
起22,24の破砕、破断作用は異物との相対運動速度
が大きい程その効果も大きい。つまりローター21の回
転速度と異物の回転速度の差が大きいときは、回転側突
起22が異物に作用し、また、異物の回転がロータの回
転速度に近いときには、固定側突起24が作用する。こ
のようにして、異物出口側空間S2内では異物の結束、
塊を形成することはなくなり、異物は異物出口28より
スムーズに機外へ排出される。このため、本実施形態に
おけるスクリーン20は、長期間の連続運転を支障なく
行うことができる。
【0024】ところで、前述のような異物の結束や塊の
形成過程を考慮すれば、異物を切断する突起をローター
に設ける場合は、シャフトが設けられた側の端面に設け
ることが効果的であると思われる。また、異物は前記異
物出口が連通している前記スクリーンハウジングの端面
側の空間(異物出口側空間)に集まって来るので、異物
出口側空間内に位置するローター端面に突起を設けるこ
とも効果的である。また、前記突起を上記ローターの原
料入口側空間、あるいはシャフトが設けられていない側
の空間に設けても良く、さらには、ローターの両端面あ
るいはスクリーンハウジング内の両端面に設けても構わ
ない。この外、突起をスクリーンハウジングの異物出口
側空間及び/または原料入口側空間の周面に設けたり、
シャフトの外周面に設けたりすることも可能である。
【0025】また、配置する突起の数、角度などは任意
で良いが、ローターは回転するので、ローターに取り付
ける突起は重量バランスを考慮することも重要である。
突起は複数個配置してもよく、例えば、ローターの軸
(シャフト中心)を中心とする同心円上に数個づつ、複数
の円上に配置する方法などを採用することができる。ま
た、突起の寸法形状はローターの回転の抵抗とならず、
しかも異物が切断し易いように、半径方向には薄くし1
0ミリ程度で良いが、円周方向の寸法は、突起の軸方向
の突出量に応じて、ローターからの突起の脱落を防止し
得るような強度を維持できる寸法があれば良い。軸方向
への突起の突出量は、空間の大きさにもよるが目安とし
ては、5〜100mm程度が好ましく、20〜50mm
程度が更に好ましい。突起の突出量が小さ過ぎると異物
の切断効果が低下し、逆に突出量が大き過ぎるとロータ
ー回転の抵抗が大きくなり、好ましくない。また、突起
は激しく異物に接触するため摩耗防止のため回転先端側
にステライト盛りなどの硬化肉盛りを実施したり、硬化
処理を施すことも有効である。
【0026】また、本発明のスクリーンにおいては、上
述したように回転による遠心力が、ローターの端面側が
大きく、その端面に対向するスクリーンハウジングの端
面側が小さいので、前述のように突起をローターの端面
側に取り付けることは特に重要であるが、スクリーンハ
ウジングの端面側にも設けると効果がさらに大きくな
る。また、スクリーンハウジングの端面に前記突起を設
ける場合、その突起はスクリーンハウジングのいずれの
端面に設けても良いが、前記突起を設けたローター端面
と対向する端面に設けると、同一空間内で、広い範囲の
異物回転速度に対応して異物を切断することができるの
で好ましい。勿論、スクリーンハウジングの両端面に突
起を設けても良い。
【0027】また、スクリーンハウジング側に設けられ
る固定側の突起は、重量バランスの問題がないので取付
の配置、角度、寸法、形状などの制約は少なく、また、
異物切断効果もローター側の突起より比較的劣るので、
異物が接触しやすい部位に回転側と同等か幾分小さく、
数もローターなどの回転側に設けた突起と同等か少な目
で良いと思われるが、特に限定されるものではない。逆
に、重量バランスの制約のない固定側に突起を多く配置
することも異物切断効果を高める上での有効な手段の一
つとも言える。
【0028】また、本発明のスクリーンは、液体中に分
散された繊維原料から異物を除去する場合に適用するこ
とができるが、長繊維の異物を除去する場合に効果が大
きく、特に古紙を液体に溶かした原料から異物を除去す
るいわゆる粗選スクリーン4(図2参照)に適用すると
効果が大きい。これは、従来技術の項で説明したよう
に、古紙は収集時に結束用として化学繊維系のテープな
どを用いるので、このような長繊維の異物が混入し易い
からである。
【0029】
【実施例】次に上述の図1に示す実施形態に従って、本
発明を実施した結果を説明する。
【0030】図1に示すスクリーンは、円筒状のスクリ
ーンハウジング23の中心軸線が水平方向に沿って配置
されたいわゆる横型スクリーンとなっている。このスク
リーンハウジング23には、円筒内面の中央領域を覆っ
て円筒形状のスクリーン網26が取り付けられ、スクリ
ーン網26との間に狭いスクリーニングゾーン30を形
成するローター21が配置され、このローター21の端
面21bには動力源(電動機等)からの回転力を伝達する
シャフト29が取り付けられている。ローター21は略
円筒状をなし、円筒面に切り欠き部が設けられており、
これにより原料を移動させることができるようになって
いる。また、このスクリーンのスクリーン網26の内径
寸法は1220mm、スクリーン網26のスリット幅は
0.25mm、ローターの回転数は376rpm、モー
タ出力は250kwとした。
【0031】スクリーンハウジング23内の両端部には
スクリーン網26及びローター21の存在しない空間S
1,S2が形成されており、この空間のうち、シャフト
29が配置されていない側の空間S1に連通するように
原料入口25が形成され、シャフト29が設けられてい
る空間S2に連通するように異物出口28が形成され、
さらに前記スクリーン網26が配置されている前記スク
リーンハウジング23の中央領域に原料出口27が設け
られている。
【0032】回転するローター21においてシャフト2
9が設けられている側の端面21bには、空間の大きさ
に合わせて回転側突起22を突設した。本実施例の場
合、図面には明確に示していないが、ローター21側に
はシャフト29を中心とする2つの同心円のそれぞれに
複数個(それぞれ3個)の突起22を配置した。また、
各突起22のローター21の端面21bからの突出量は
30mm、半径方向の厚さは12mmとした。また、突
起22を設けたローター21の端面21bと対向するス
クリーンハウジング23の端面23bには、ローター2
1に設けた突起22より大きい突起(端面からの突出量
が70mm、半径方向の厚さが12mm、切断刃として
作用する側を鋭角に加工)を1個設けた。
【0033】上記構成を有する本実施例のスクリーン2
0を、処理量が略440t/日である古紙再生工程にお
いて、古紙をパルパーで溶かし分散させた液状原料から
異物を除去するいわゆる粗選スクリーンとして用い、そ
の性能試験を行った。その結果、ローターと本体端面に
突起を設けていない従来のスクリーンに比して優れた試
験結果が得られた。
【0034】すなわち、従来のスクリーンでは、2ケ月
に1回定期的にスクリーン内の掃除を実施していても、
4回/年の頻度で、異物出口配管部分が突発的に詰ま
り、スクリーンが運転不能な状態になっていた。
【0035】これに対し、本実施例のスクリーン20に
よれば、6ケ月間の連続運転(2ケ月に1回約1日停止
するのみで他は連続運転の状態)によっても、従来発生
していた突発的な詰まりは1度も発生しなかった。さら
に、従来のスクリーンにおいては、2ケ月に1回の定期
点検時にハウジング内を開放すると、ローターのシャフ
ト側端面に図3に示すような大量の長繊維の異物塊Fが
付着していたが、本発明のスクリーンは2ケ月に1回の
定期点検時にハウジング23内を開放点検してもスクリ
ーン20内に異物の付着は全く見られなくなり、内部掃
除も必要なくなった。
【0036】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、液
体中に分散された繊維原料から異物を除去するスクリー
ンにおいて、異物として長繊維が含まれており、スクリ
ーン内で結束し易い場合にも、ローターの端面とスクリ
ーンハウジングの端面との間に形成された空間内に取り
付けた突起により異物を切断することができるため、ス
クリーン内で異物が結束したり、大きな塊が形成された
りすることを防止でき、スクリーンは勿論、配管やポン
プの詰まりも解消でき、長期間安定して運転を行うこと
ができる。従って、本発明は、長い繊維系の異物を多く
含む溶解古紙などから異物を除去する場合において、特
に大きな効果を発揮するものである。
【0037】また、前記突起は、ローターの端面に設け
ることが最も効果的であるが、ローターの端面だけでな
く、突起が設けられたローターの端面に対向するスクリ
ーンハウジングの端面にも突起を設けることにより、異
物がローターの回転速度に近い速度で回転するときに
も、高い異物切断効果を得ることができ、スクリーン本
体、配管、及びポンプの詰まりなどの防止効果を一層向
上させることができる。
【0038】このように、本発明においては、異物の塊
が発生することによる詰りを解消できるため、従来に比
べ、プラントの運転効率を大幅に改善することができ
る。すなわち、異物の詰まりによる突発的停止が発生す
ると、スクリーン1台の停止に留まらずプラント全体の
機能が停止することになり、減産による損失、エネルギ
ーロス、原料ロス、及び労働力ロスなど、突発停止に関
連して発生する損失は一般的に想像される以上に大きな
ものであったが、本願発明は、従来発生していたこれら
の損失を複雑な構成を伴わずに解消することができ、そ
の効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるスクリーンの部分
断面斜視図である。
【図2】古紙再生工程のフローを示す図である。
【図3】従来のスクリーンにおける異物発生状態を示す
図である。
【符号の説明】
21 ローター 21a,21b ローターの端面 22 回転側突起 23 スクリーンハウジング 23a,23b スクリーンハウジングの端面 24 固定側突起 25 原料入口 26 スクリーン網 27 原料出口 28 異物出口 29 シャフト 30 スクリーニングゾーン S1 原料入口側空間 S2 異物出口側空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 敏 北海道苫小牧市王子町二丁目1番1号 王 子製紙株式会社苫小牧工場内 (72)発明者 山中 良雄 北海道苫小牧市王子町二丁目1番1号 王 伸工業株式会社内 Fターム(参考) 4D071 AA03 AB04 AB42 AB43 AB61 DA20 4L055 CB25 CB26 CB34 FA30

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体中に分散された繊維原料を供給する
    原料入口と、異物が除去された原料を排出する原料出口
    と、除去された異物を排出する異物出口とを具えると共
    に、 円筒状の内面形状を有するスクリーンハウジングと、該
    スクリーンハウジングの内面に固定され該内面の中央領
    域を覆う円筒状のスクリーン網と、該スクリーン網の内
    面との間に狭いスクリーニングゾーンを形成しつつ回転
    するローターと、該ローターの中心部に取り付けられ所
    定の動力源からの回転力を伝達するシャフトとを具え、 該スクリーンハウジング内の一端面と前記ローターの一
    端面との間には前記原料入口に連通する原料入口側空間
    が形成されると共に、前記スクリーンハウジング内の他
    端面と前記ローターの他端面との間には前記異物出口に
    連通する異物出口側空間が形成され、かつ前記原料入口
    側空間と異物出口側空間との間に位置しスクリーン網で
    覆われた前記中央領域に前記原料出口が設けられたスク
    リーンであって、 前記入口側空間と出口側空間の少なくとも一方の空間に
    鋭利な角を持つ突起が形成されていることを特徴とする
    スクリーン。
  2. 【請求項2】 前記突起は、前記ローターの端面に設け
    られていることを特徴とする請求項1に記載のスクリー
    ン。
  3. 【請求項3】 前記突起は、前記ローターの端面に対向
    する前記スクリーンハウジングの端面に設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のスクリー
    ン。
  4. 【請求項4】 前記突起は、シャフトが取り付けられて
    いる側の前記ローターの端面に設けられていることを特
    徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のス
    クリーン。
  5. 【請求項5】 前記突起は、前記出口側空間に面するロ
    ーター端面に設けられていることを特徴とする請求項1
    ないし4のいずれかに記載のスクリーン。
  6. 【請求項6】 前記突起は、前記ローターの端面と、前
    記突起の設けられたローターの端面に対向するハウジン
    グの端面とに設けられていることを特徴とする請求項1
    ないし5のいずれかに記載のスクリーン。
  7. 【請求項7】 前記スクリーンハウジング内に供給され
    る液体中に分散された繊維原料は、古紙を液体中に溶か
    した原料であることを特徴とする請求項1ないし6のい
    ずれかに記載のスクリーン。
  8. 【請求項8】 前記ローターの端面または前記スクリー
    ンハウジングの端面に設けられた前記突起は、前記端面
    からの最大突出量が5〜100mmであることを特徴と
    する請求項1ないし7のいずれかに記載のスクリーン。
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