JP2003193349A - ポリエステル布帛及びそれからなる無塵衣 - Google Patents

ポリエステル布帛及びそれからなる無塵衣

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JP2003193349A
JP2003193349A JP2001392384A JP2001392384A JP2003193349A JP 2003193349 A JP2003193349 A JP 2003193349A JP 2001392384 A JP2001392384 A JP 2001392384A JP 2001392384 A JP2001392384 A JP 2001392384A JP 2003193349 A JP2003193349 A JP 2003193349A
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JP
Japan
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polyester
dust
fabric
weight
weft
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JP2001392384A
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English (en)
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Akihiro Nishida
右広 西田
Kanji Sogo
完次 十河
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】無塵衣を構成する布帛の75重量%以上をPET
ボトルなどを回収した再生ポリエステルを使用すること
によって、無塵衣縫製品の再生ポリエステル繊維含有率
が実質50重量%以上である、地球環境に優しい耐オー
トクレーブ滅菌処理対応無塵衣を提供する。 【解決手段】再生ポリエステルを溶融紡糸して得られた
ポリエステルフィラメント(A)とそれ以外のポリエステ
ルであって固有粘度〔η〕が0.70以上であるポリエ
ステルを溶融紡糸して得られたポリエステルフィラメン
ト(B)からなる布帛であり、該布帛は、ポリエステル
フィラメント(A)が75重量%以上、ポリエステルフ
ィラメント(B)が10〜25重量%で構成されてお
り、布帛の経糸及び/または緯糸の少なくとも一部分に
導電性合成繊維フィラメントを用いたことを特徴とする
ポリエステル布帛。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクリーンルーム内な
どで作業者が着用する無塵衣(防塵布ともいう)及び無
塵衣用布帛に関するものであり、更に詳しくには再生ポ
リエステル繊維を主体として構成され、オートクレーブ
滅菌処理などの繰り返し高圧スチーミング処理にても強
度低下が少ない無塵衣及び無塵衣布帛に関する。なお、
本発明の無塵衣は人体の主要部に着用する無塵衣料の
他、帽子、フード、手袋、ストッキングなど作業者が着
用する無塵衣料全般を指すものである。
【0002】
【従来の技術】半導体、精密機械、製薬、食品、印刷分
野等、さまざまな分野でクリーンルーム内の作業が実施
されている。該クリーンルーム内での作業は塵、埃、異
物等が製品に混入することを防ぐ目的で作業者が無塵衣
を着用して実施する必要があり、無塵衣には防塵性、制
電性、着用快適性等さまざまな要求がある。クリーンル
ーム内の作業衣はそれ自体が発塵するものは不適であ
り、長繊維から構成される布帛でなければならない。更
に皮膚表面から脱落する老廃物や皮膚角質、体毛などの
塵埃に対するフィルター効果も備えておくことが必要で
ある。
【0003】また、業種によってはレンタル用途の無塵
衣の要求があり、合成繊維の中でもポリエステル長繊維
から構成されるものが比較的安価で洗濯耐久性、取扱性
にも優れ、好適に使用されている。該レンタル用途の場
合は高圧スチーミングによるオートクレーブ滅菌処理を
繰り返しても強度低下が小さいことが望まれている。ポ
リエステルは繰り返し高温処理を受けることにより加水
分解が促進され、該繊維より構成される布帛の引裂強力
低下はある程度避けることが出来ない。故に重合度を向
上させたポリエステル繊維を用い処理温度121℃、処
理時間26分/回で150回程度のオートクレーブ滅菌
処理にも耐え得る無塵衣も開発されてきている。
【0004】近年のエコロジー、リサイクル等の活動に
よって作業着も地球環境に優しい素材を用いたものを採
用する企業、団体が多くなってきており、無塵衣分野も
エコロジー時代に則した素材が望まれるようになってき
た。取り分け1997年4月1日に施行された容器包装
リサイクル法はPETボトルの分別排出、分別収集、リサ
イクル処理をそれぞれ消費者、自治体、事業者が分担し
てリサイクルシステムを構築するものであり資源循環型
社会にはなくてはならないシステムである。該PETボト
ル等の再生材料を使用した商品は衣服をはじめ様々な分
野に展開されており、財団法人 日本環境協会が認証す
るエコマーク商品は消費者、自治体、事業者の意識向上
に有効に活用されている。
【0005】しかしながら再生ポリエステルからなるポ
リエステル製品は夾雑物が多量に存在する他、PETボト
ルに加工された当初原料のポリエステル重合度と比較し
重合度が低下しているために従来のポリエステル製品よ
り強度的にやや弱く、繊維化(長繊維)してポリエステ
ル布帛となし耐オートクレーブ滅菌対応の無塵衣とする
には、強度が不足しているために消費性能的に望ましい
ものにならなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は無塵衣、特に
高圧オートクレーブ滅菌処理にも耐え得る無塵衣を再生
ポリエステル主体で実現することを課題とするものであ
る。更に詳しくには無塵衣を構成する布帛の75重量%
以上をPETボトルなどを回収した再生ポリエステルを使
用することによって、無塵衣縫製品の再生ポリエステル
繊維含有率が実質50重量%以上である、地球環境に優
しい耐オートクレーブ滅菌処理対応無塵衣の提供を課題
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段即ち、本発明の第1は、再生ポリエステルを溶融
紡糸して得られたポリエステルフィラメント(A)とそれ
以外のポリエステルであって固有粘度〔η〕が0.70
以上であるポリエステルを溶融紡糸して得られたポリエ
ステルフィラメント(B)からなる布帛であり、該布帛
は、ポリエステルフィラメント(A)が75重量%以
上、ポリエステルフィラメント(B)が10〜25重量
%で構成されており、布帛の経糸及び/または緯糸の少
なくとも一部分に導電性合成繊維フィラメントを用いた
ことを特徴とするポリエステル布帛であり、
【0008】その第2は、オートクレーブ滅菌処理後の
引裂強度、並びに発塵量が下式を充足する請求項1記載
のポリエステル布帛であり、 オートクレーブ滅菌処理1500分後の布帛引裂強度≧
15N オートクレーブ滅菌処理2000分後の粒径0.3〜
0.5μmの発塵量≦50個/cub.f オートクレーブ滅菌処理2000分後の粒径0.5〜
1.0μmの発塵量≦50個/cub.f (但しオートクレーブ滅菌処理は温度121℃、圧力1
03kPa環境下にて1回あたり26分間の滅菌処理を
実施する。該処理はJIS L‐1902に準拠し、処
理時間のみ変更したもの)
【0009】その第3は、ポリエステルフィラメント
(A)、ポリエステルフィラメント(B)の経糸配列が(A)
/(B)=4本/1本〜6本/1本の交互配列であり、緯
糸配列が(A)/(B)=2本/1本〜5本/1本の交互配列
で製織されてなる請求項1または2に記載のポリエステ
ル布帛であり、
【0010】その第4は、織組織が平織、或いは経/緯
浮数比が1/1〜3/1の綾織りで構成されており、経
糸と緯糸のカバーファクターの総和CFが下式を満足する
請求項1〜3の何れかに記載のポリエステル布帛であ
り、 (1) 2300≦CF≦3200 但し、カバーファクターは下記数式で示されるものであ
る。 CF=WP×√(Dwp×0.90)+WT×√(Dwt×0.90) WP、WT;それぞれ経糸、緯糸の織物密度(本/インチ)、 Dwp、Dwt;それぞれ経糸、緯糸の総繊度(dtex)
【0011】その第5は、ポリエステルフィラメント
(A)、ポリエステルフィラメント(B)の双方の実撚数が
撚係数Kとして下記範囲である請求項1〜4の何れかに
記載のポリエステル布帛であり、 (2) 600≦K≦4000 但し、撚係数Kは下記数式で示されるものである。 K=T×√(D×0.90) T;1m当りの実撚数(回/m)、D;糸条の総繊度(dt
ex)
【0012】その第6は、布帛表面の少なくとも一方が
カレンダー処理されており、吸水性樹脂により繊維表面
が樹脂加工されてなる請求項1〜5の何れかに記載のポ
リエステル布帛であり、
【0013】その第7は、再生ポリエステル繊維を少な
くとも75重量%含むポリエステル布帛から構成された
縫製品であり、該縫製品に対して再生ポリエステル繊維
が占める重量比率が50重量%以上であることを特徴と
する無塵衣であり、
【0014】その第8は、請求項1〜6のいずれかに記
載のポリエステル布帛からなる無塵衣である。
【0015】本発明のポリエステル布帛は耐オートクレ
ーブ滅菌処理等による強度低下を抑制するために固有粘
度〔η〕が0.70以上であるポリエステルを溶融紡糸
して得られたポリエステルフィラメント(B)を10重量
%以上25重量%以下含むことが好ましい。ポリエステ
ルフィラメント(B)の固有粘度〔η〕は0.70以上、
より好ましくは0.75以上、更に好ましくは0.80以
上である。0.70未満であれば繰り返しオートクレー
ブ処理により布帛の引裂強度の低下が著しく、繰り返し
オートクレーブ滅菌処理回数が100回以上要求される
レンタルユニフォーム分野への展開が困難となる。
【0016】ポリエステルマルチフィラメント(B)の布
帛重量に対する重量比は10重量%以上25重量%以下
であることが好適であり、10重量%未満の範囲では布
帛引裂強度低下が著しく、レンタルユニフォーム分野へ
の展開が困難となる。また25重量%を超過する範囲で
あれば引裂強度は強いものとなるが再生ポリエステル比
率が小さくなる結果、縫製品としての再生比率が50重
量%に満たないものになる。好適にはポリエステルマル
チフィラメント(B)の布帛重量に対する重量比が15重
量%以上25重量%以下、更に好ましくは20重量%以
上25重量%以下である。
【0017】本発明のポリエステル布帛は該布帛重量に
対する再生ポリエステル比率が75重量%以上を占める
ことが必要である。縫製品は縫糸、ジッパー、ボタン、
芯地、その他付属品で構成される。一般に作業着等の縫
製品における上記付属品の占める割合は67重量%以下
であるため、付属品全て非再生品の使用を想定すると、
縫製品全体に占める再生比を50重量%以上とするには
布帛全体に対する再生比が75重量%以上でなければな
らない。布帛に対する再生比率が75重量%未満となる
と、縫製品全体に占める再生比を50重量%以上とする
には、縫糸やジッパーなど付属品も再生材料を使用する
必要がある。特にボタンやジッパーなど樹脂成型品はそ
れ自体が殆ど射出成型品であるために結晶化度が低く留
まり、オートクレーブ滅菌処理による強度低下が著しく
消費に耐えない。
【0018】再生ポリエステルはPETボトルやその他ポ
リエステル製品を回収し再生利用したポリエステルを指
すものであり、回収ポリエステルを粉砕、洗浄後に、夾
雑物等をフィルトレーションし再ペレタイズしたマテリ
アルリサイクル品、原料であるテレフタル酸とエチレン
グリコール又はテレフタル酸ジメチルとエチレングリコ
ールに分解し再度重縮合、ペレタイズしたケミカルリサ
イクル品を指す。何れも再ペレタイズしたペレットを用
いて公知の溶融紡糸法でポリエステル長繊維を得、該繊
維を用いて布帛となし、衣料品や生活資材用途に供す
る。特にエコロジー活動、リサイクル運動が活発になっ
ている昨今では各自治体主体にPETボトルの回収、再利
用の動きがあり、該再生ポリエステルを原料とした制服
や作業着、各種衣料の採用の動きが活発化してきてい
る。
【0019】PETボトル等から再生されたポリエステル
は二酸化チタンや硫酸バリウム等の艶消材(ダル材)を含
んでいないため、防透け性を向上させる目的でペレタイ
ズ時或いは溶融紡糸パック内で艶消材(ダル材)を混練す
る必要がある。取り分け白やサックス、ミントグリー
ン、ピンクなど極淡色が好適に使用されている無塵衣用
途は肌や下着が透けて見え、特に女性従業員の精神的疲
労が著しいため、艶消材(ダル材)の混合量は0.2重量
%以上3重量%以下とすることが望まれる。艶消材含有
量が0.2重量%未満となると得られる布帛は防透け性
に乏しく無塵衣等、作業着用途には好適なものとはなら
ない。また3重量%を超過する領域では防透け性は良好
であるが、紡糸・延伸及び製織準備、製織の際、ガイド
類やローラー類の磨耗が著しくメンテナンスコストが増
大する他、艶消材偏析が生じやすいために単糸切れを誘
発しやすく各工程操業性を考慮すると好ましい範囲では
ない。
【0020】本発明のポリエステル布帛を構成する単糸
断面については特に限定を加えるものではないが、オー
トクレーブ滅菌処理に長く耐え得る物性とするには丸中
実断面が好ましく用いられる。もちろん必要に応じて三
角断面、扁平断面、その他異型断面、多角断面、中空断
面等を採用してもよい。また単一断面のみならず複数種
の断面形態を有する異断面混繊糸、或いは異なる熱収縮
特性を有する繊維が混繊された異収縮混繊糸であっても
よい。
【0021】更に本発明のポリエステル布帛を構成する
経糸、緯糸の総繊度については特に限定を加えるもので
はないが、大略80デシテックス以上330デシテック
ス以下の範囲で、無塵衣や作業着として使用される作業
環境、作業内容等に応じて適宜選定すればよい。使用す
る単糸繊度については2.0dtex/fil.以上5.0dtex/f
il.以下、より好ましくは2.5dtex/fil.以上4.0dtex
/fil.以下とすることが望ましい。単糸繊度が2.0dtex
/fil.未満の細繊度では長繊維(マルチフィラメント)と
しての表面積が大きいためにオートクレーブ滅菌処理な
どの熱的、化学的影響を受け易く、太繊度糸と比較し加
水分解がより促進される結果、縫製品の引裂強力の低下
が著しく好ましい領域とはいえない。
【0022】本発明のポリエステル布帛は必要に応じて
ポリエステル長繊維に仮撚加工、流体交絡処理、流体攪
乱処理等を実施することが出来るし、公知の撚糸機を使
用し適当量の撚りを挿入することが出来る。マルチフィ
ラメント(A)、マルチフィラメント(B)に挿入する実撚数
としては撚係数Kが下記範囲内であることが好ましい。 (式1) 600≦K≦4000 但し、撚係数Kは下記数式で示されるものである。 K=T×√(D×0.90) T;1m当りの実撚数(回/m)、D;糸条の総繊度(dt
ex) 撚係数Kが4000を超過する範囲ではマルチフィラメ
ント糸がより一体化し、引裂強度など強度面は向上する
が捕塵効率が低下してしまう。また、撚係数Kが600
未満では捕塵効率が向上し適度なフィルター性を有する
ものになるが、布帛の引裂強度低下や表面擦過によって
容易に切れ毛羽を生じさせ、耐ピリング性能が低下して
しまうので好ましい範囲であるとは言えない。撚係数K
の範囲として、より好ましくは1500〜3000であ
り、更には1800〜2500が一層好ましい。
【0023】本発明のポリエステル布帛を得るために使
用する織機機種についても特に限定されるものではなく
ウォータージェットルーム、エアージェットルーム、レ
ピアルーム、プロジェクタイルルーム等、公知の織機を
使用して製織することが出来る。特に生産性を考慮する
とウォータージェットルームが好適に使用される。
【0024】本発明のポリエステル布帛の染色方法につ
いても精練リラックス、染色、熱セット等、公知の機種
を用いて実施することが出来る。精練リラックスについ
てはオープンソーパーなどの連続精練機の他、高圧ロー
タリーワッシャーや液流精練機などのバッチ式精練設備
を用いることが出来るし、染色についても高圧液流染色
機の他、高圧ジッカー染色機や高圧気流染色機等を用い
ることが可能である。
【0025】本発明のポリエステル布帛は捕塵効率を向
上させるために染色の任意の工程で熱カレンダーによる
カレンダー処理を実施することが好ましい。該カレンダ
ー処理については表面温度120〜180℃程度のカレ
ンダーロールを用いて施されるが、濃色の場合は染色堅
牢度の低下が商生じるため、染色前の精練リラックス或
いはリラックス後のプレセット後に処理することが好ま
しい。該熱カレンダーによるプレス圧や処理速度も特に
規定するものではなく性能や風合いに応じて適宜選定が
可能であるが過度なる処理はアタリやプレス皺等の要因
になり、注意が必要である。
【0026】また本発明のポリエステル布帛は染色加工
の任意の工程で撥水加工、撥油加工、帯電防止加工、防
汚加工、抗菌加工、防臭加工、防融加工、吸水吸汗加工
などの機能加工を施すことも可能である。該加工は例え
ば染色同時吸尽処理、パッドスチームキュア処理、パッ
ドドライキュア処理、スプレー処理などが好適に採用さ
れ、これら複数種を組み合わせて処方することも可能で
ある。特に吸水吸汗加工や帯電防止加工はクリーンルー
ム内の作業環境を考慮すると無塵衣用途には適した後加
工であると言える。
【0027】本発明のポリエステル布帛を縫製し無塵衣
とする場合、特に裁断された糸端が塵埃の発生源になる
ことを防ぐため、レーザー裁断や溶融裁断等を実施した
上で縫製連結部は片倒しステッチ(巻き縫い)、端部を三
つ折りやパイピング縫製を施すことが望ましい。特に溶
融裁断においてはポリエステルの溶融玉(メルト)が大き
くならないように処理することが必要である。
【0028】本発明のポリエステル無塵衣は作業者が着
用する無塵衣料の他、フード、帽子、手袋、ストッキン
グ等、クリーンウエア内で着用する全てを含むものであ
る。また耐オートクレーブ滅菌処理に耐え得る無塵衣と
するには生地のみならずミシン糸、ボタン、縫製芯地、
ジッパーその他部材もオートクレーブ滅菌処理に耐える
材料を使用することがなお好ましい。特にボタンやジッ
パーなどが樹脂の射出成型品である場合は該滅菌処理に
よって加水分解による脆化を引き起こし、塵埃の要因と
なる可能性が極めて高いため、耐熱性樹脂や金属材料等
が好適に用いられる。
【0029】無塵衣用途として使用する場合は防透け性
も重要な要件となる。防透け性が必要な部分には裏地を
付して縫製するのが一般的であるが、作業着が生地厚と
なり作業性、着用感を阻害することもあり、布帛自体が
防透け性を有することが好ましい。布帛の防透け性を向
上させるには構成フィラメントの透過光の量を抑制し、
吸収光又は反射光の量を増加させることが望ましく、一
般には二酸化チタン、硫酸バリウム、二酸化珪素等の無
機微粒子を原料レジンに混練して得る。該無機微粒子含
有量としては0.1重量%以上5重量%未満、より好まし
くは0.2重量%以上3重量%未満がである。無機微粒子
含有量が0.1重量%未満であれば、所謂ブライトレジン
の範囲であり透け感を防止することが出来ない。また5
重量%を超過する範囲では該無機微粒子の粒子径にもよ
るが紡糸調子を著しく阻害し、単糸糸切れや毛羽を誘発
する他、糸道ガイド類やローラー類の摩擦損傷が生じ易
く、ランニングコストを考慮しても好ましい領域ではな
い。
【0030】また、本発明のポリエステル布帛のカバー
ファクターCFは捕塵効率、生地風合い、作業性を考慮す
ると下記範囲が好ましく採用される。 (式1) 2300≦CF≦3200 但し、カバーファクターは下記数式で示されるものであ
る。 CF=WP×√(Dwp×0.90)+WT×√(Dwt×0.90) WP、WT;それぞれ経糸、緯糸の織物密度(本/インチ)、 Dwp、Dwt;それぞれ経糸、緯糸の総繊度(dtex) カバーファクター値CFが2300未満の範囲ではドレー
プ性に富み、剪断方向への生地変形も容易であり作業性
のよい作業着とすることが可能であるが、皮膚表面や肌
着等から発生する塵埃を捕捉することが出来ず、クリー
ンルーム内に飛散させてしまい無塵衣としての用を成さ
ない。
【0031】また、カバーファクター値CFが3200を
超過する範囲では皮膚表面や肌着等から発生する塵埃の
捕捉能は良好であるが、ドレープ性に乏しく曲げ難い布
帛となり作業着としては作業性の良好なものにはならな
い。カバーファクター値CFとしては2300以上320
0以下、より好ましくは2400以上3000以下の範
囲が作業性や塵埃の捕捉能を考慮すると好ましく採用さ
れる。
【0032】本発明のポリエステル布帛はオートクレー
ブ滅菌処理1500分後の布帛引裂強度として15N以
上を保つことが必要である。該引裂強力はJIS L‐1096
D法(ペンジュラム法)による評価に基づくものであ
り、15N未満の範囲では縫製部及び着用時に歪みを大
きく受ける部分から生地が裂ける恐れがあり作業衣、無
塵衣としての用を成さない。引裂強度としてはオートク
レーブ滅菌処理1500分後でも15N以上、より好ま
しくは20N以上の実力を示すものになればレンタルユ
ニフォーム用途としても十分使用に耐え得、より好適で
ある。
【0033】またオートクレーブ滅菌処理2000分後
の粒径0.3〜0.5μm及び粒径0.5〜1.0μm
の発塵量が何れも50個/cub.f以下、より好ましくは
30個/cub.f以下であることが好ましい。ポリエステ
ルはオートクレーブ滅菌処理という高エネルギー処理を
受けて繊維表面より加水分解を生じる。その際、加水分
解されたオリゴマー成分等が脱落したり、塵埃となって
空気中に飛散するが、該発塵量が50個/cub.fを超過
する範囲ではクリーン度の高い半導体分野や精密機械分
野でのクリーンルーム内着用が好ましくない。
【0034】本発明のポリエステル布帛は再生ポリエス
テルからなるポリエステルフィラメント(A)と極限粘度
数〔η〕が0.70以上のポリエステルからなるポリエ
ステルフィラメント(B)とを交互配列して製織してなる
ものであり、経糸配列は(A)/(B)=4本/1本から6本
/1本の交互配列とすることが好ましい。(A)/(B)=
1本/1本から3本/1本の範囲では引裂強度の向上は
認められるものの、強力糸起因のぬめり感を感じるもの
になる他、再生糸比率が低下し財団法人 日本環境協会
が認証するエコマーク対応の生地にはならない。また7
本/1本を超える構成ではオートクレーブ後の引裂強度
の乏しいものとなってしまい無塵衣、作業着として適当
なものには仕上がらない。
【0035】また緯糸配列は(A)/(B)=2本/1本〜
5本/1本の交互配列が好ましい。緯糸配列が(A)/(B)
=1本/1本では引裂強度の向上は認められるものの、
強力糸起因のぬめり感を感じるものになる他、再生糸比
率が低下し財団法人 日本環境協会が認証するエコマー
ク対応の生地にはならない。また6本/1本を超える構
成ではオートクレーブ後の引裂強度の乏しいものとなっ
てしまい無塵衣、作業着として適当なものには仕上がら
ない。
【0036】本発明のポリエステル布帛の織組織として
は平織、或いは経/緯浮数比が1/1〜3/1の綾織で
あることが生地の補塵効率を向上させるためには好まし
い。具体的には2/2綾織、3/2綾織、3/3綾織、
3/1綾織等が挙げられる。経/緯浮数比が3/1を超
過する範囲では経糸の浮きが大きすぎ、サテン組織に近
いものとなる為、表面擦過により容易に毛羽立ちし表面
品位の悪化や生じた塵埃を吸着し易くなってしまい無塵
衣としては好ましいものにはならない。
【0037】
【実施例】 以下、実施例に従い本発明を詳細に説明す
る。尚、本発明は下記実施例に何ら限定されるものでは
ない。また、本発明の本文中及び実施例中の測定値は下
記評価方法に準じた方法で求めたものである。
【0038】(固有粘度〔η〕)フェノール/テトラク
ロロエタン=6/4の混合溶媒を用いて繊維を溶解し、
ウベローデ型粘度計にて測定温度20±0.5℃、4点
希釈法によって固有粘度〔η〕を求めた。測定回数3回
の平均値を以って特性値とする。
【0039】(引裂強度)JIS L−1096 D法
(ペンジュラム法)に準じた測定方法で評価する。測定
回数5回の平均値を以って特性値とする。引裂強度を測
定する布帛はオートクレーブ滅菌処理を施した後、以下
の洗濯方法にて洗濯、乾燥し評価サンプルとした。
【0040】(発塵量)JIS B−9923(タンブ
リング法)に準じた測定方法で評価する。パーティクル
カウンターはリオン株式会社製光散乱式粒子計測装置K
C−18型、測定室内のクリーン度はクラス100規
格、試料空気量0.1cub.f(0.1立方フィー
ト)で実施した。具体的にはドラム内に測定生地を入
れ、清浄エアーを供給しながらドラムを回転させ、発塵
させて吹き出しエアーの発塵量を測定した。(単位;個
/cub.f) 但し、単位のcub.fは立方フィートを示す。測定回
数5回の平均値を以って特性値とする。また発塵量を測
定する布帛についてはオートクレーブ滅菌処理を実施し
た後、超純水1回濯ぎ〔洗濯(40℃)12分→排水1分
→濯ぎ(40℃)2.5分→排水1分→濯ぎ2.5分→
排水1分→濯ぎ(超純水)2.5分→脱水3分〕及び乾
燥〔70℃×20分、クーリング12分〕を実施した
後、評価した。
【0041】(洗濯方法)JIS L−0217 103法
吊り干し準用で実施した。
【0042】(実施例1)PETボトルからリサイクル
された再生フレークを用い、ダル剤として二酸化チタン
微粒子(アナタ−ゼ型)を0.2重量%混練してペレッ
トを作成した。該ペレットを用い、公知の溶融紡糸方法
によって84デシテックス24フィラメントセミダル丸
断面通常延伸糸(以下、ポリエステルフィラメント(A)
という)を得た。また固有粘度〔η〕が0.768であ
るポリエチレンテレフタレートポリマー中に二酸化チタ
ン微粒子(アナタ−ゼ型)を0.2wt%混練しペレット
を作成、引き続き通常の溶融紡糸、延伸方法を用いて8
4デシテックス24フィラメントセミダル丸断面高配向
延伸糸(以下、ポリエステルフィラメント(B)という)
を得た。
【0043】引き続き、村田機械株式会社製ダブルツイ
スターDT302型を使用し、ポリエステルフィラメント
(A)、ポリエステルフィラメント(B)双方にS撚方向に2
50回/mの実撚を挿入した。また、22デシテックス
6フィラメントエステル系導電糸(カネボウ合繊株式会
社製)とポリエステルマルチフィラメントセミダル仮撚
加工糸56デシテックス36フィラメントとを引き揃え
た後、Z撚方向に200回/mの撚りを挿入した。(以
下、ポリエステルフィラメント(C)という)
【0044】ポリエステルフィラメント(A)、(B)、(C)
が36本リピートで、その内(A)/(B)が6本/1本交互
で5回リピートし、(C)が36本中1本存在するように
配列し整経した。(A)、(B)、(C)の配列略図を示すと
以下のようになる。
【0045】
【数1】
【0046】緯糸には再生ポリエステルからなるマルチフ
ィラメント(A)を2本合糸し167デシテックス48フ
ィラメントとした後、株式会社石川製作所製合撚機DT
F型を使用しS撚方向に100回/mの実撚を挿入した
糸条(a)とマルチフィラメント(B)を2本合糸し167
デシテックス48フィラメントとした後、(A)と同様の
方法でS撚方向に100回/mの実撚を挿入し糸条(b)
を作成、(a)/(b)が2本/1本交互(3本/繰返し)
の構成になるように製織した。
【0047】織機はウォ−タージェットルームを使用
し、3/2綾織組織で製織した。得られた生機を開反及
びミシン結反後、精練リラックスを95±2℃の浴中で
実施し、脱水乾燥後にチャンバー温度200℃のヒート
セッターでプレセットを施した。引き続き、表面温度1
70℃のカレンダーロールで裏面カレンダー処理し、分
散染料を用いて液流染色機による130℃高圧染色を実
施した。脱水後、湿潤状態にて布帛に帯電防止剤、その
他仕上げ樹脂剤をパッドスチームドライ法を用いて付与
し、チャンバー温度170℃のヒートセッターを用いて
ファイナルセットを実施した。仕上密度は経190本/
インチ、緯104本/インチ、生地目付140.5g/
2、経緯のカバーファクター総和CFが2919、再
生糸比率が76.0重量%であり、風合いが良好でぬめり
感を伴わないものに仕上がった。得られた性量値を表1
に、オートクレーブ処理時間と発塵量の対比グラフを図
1〜図4に、図5、図6にオートクレーブ処理時間と引
裂強度の対比グラフを示す。オートクレーブ滅菌処理に
ても発塵量が少なく留まり、しかも引裂強度低下の少な
い、無塵衣やその他作業着としての使用にも耐え得る布
帛となった。
【0048】(実施例2)実施例1で用いたポリエステ
ルフィラメント(A)、(B)、(C)が36本リピートで、そ
の内(A)/(B)が4本/1本交互で7回リピートし、(C)
が36本中1本存在するように配列し整経した。(A)、
(B)、(C)の配列略図を示すと以下のようになる。
【0049】
【数2】
【0050】緯糸には再生ポリエステルからなるマルチ
フィラメント(A)を2本合糸し167デシテックス48
フィラメントとした後、株式会社石川製作所製合撚機D
TF型を使用しS撚方向に100回/mの実撚を挿入し
た糸条(a)とマルチフィラメント(B)を2本合糸し16
7デシテックス48フィラメントとした後、(A)と同様
の方法でS撚方向に100回/mの実撚を挿入し糸条
(b)を作成、(a)/(b)が3本/1本交互(4本/繰返
し)の構成になるように製織した。
【0051】織機はウォ−タージェットルームを使用
し、3/2綾織組織で製織した。得られた生機を開反及
びミシン結反後、精練リラックスを95±2℃の浴中で
実施し、脱水乾燥後にチャンバー温度200℃のヒート
セッターでプレセットを施した。引き続き、表面温度1
70℃のカレンダーロールで裏面カレンダー処理し、分
散染料を用いて液流染色機による130℃高圧染色を実
施した。脱水後、湿潤状態にて布帛に帯電防止剤、その
他仕上げ樹脂剤をパッドスチームドライ法を用いて付与
し、チャンバー温度170℃のヒートセッターを用いて
ファイナルセットを実施した。仕上密度は経188本/
インチ、緯102本/インチ、生地目付140.8g/
2、経緯のカバーファクター総和CFが2877、再
生糸比率が76.6重量%であり、風合いが良好でぬめり
感が少ないものに仕上がった。得られた性量値を表1
に、オートクレーブ処理時間と発塵量の対比グラフを図
1〜図4に、図5、図6にオートクレーブ処理時間と引
裂強度の対比グラフを示す。オートクレーブ滅菌処理に
ても発塵量が少なく留まり、しかも引裂強度低下の少な
い、無塵衣やその他作業着としての使用にも耐え得る布
帛となった。
【0052】(比較例1)実施例2のポリエステルフィ
ラメント(B)を固有粘度〔η〕が0.632であるポリ
エチレンテレフタレートレジンを溶融紡糸してなる84
デシテックス48フィラメントセミダル丸断面通常延伸
糸(商品名;東洋紡エステル)(以下、ポリエステルフ
ィラメント(B‘)という)に変更した他は実施例2同様
の手法を用いてポリエステル布帛生機を得た。(A)、
(B‘)、(C)の配列略図を示すと以下のようになる。
【数3】
【0053】織物の仕上密度は経190本/インチ、緯
103本/インチ、生地目付140.8g/m2、経緯
のカバーファクター総和CFが2907、再生糸比率が
76.6重量%であり、風合いが良好でぬめり感が少ない
ものに仕上がった。得られた性量値を表1に、オートク
レーブ処理時間と発塵量の対比グラフを図1〜図4に、
図5、図6にオートクレーブ処理時間と引裂強度の対比
グラフを示す。発塵量はオートクレーブ滅菌処理時間を
増加させるにつれて増加し無塵衣として適したものには
ならなかった。また引裂強度についてもオートクレーブ
滅菌処理にて緯方向(経糸切断)の著しい強度低下を引
き起こし、無塵衣や作業着としての実使用に耐え得るも
のにはならなかった。
【0054】(比較例2)実施例、比較例1で使用し
た、ポリエステルフィラメント(A)、ポリエステルフィ
ラメント(C)が36本リピートで(A)/(B)が35本/
1本の交互配列になるように整経した。(A)、(B)、
(C)の配列略図を示すと以下のようになる。
【数4】
【0055】緯糸には再生ポリエステルからなるマルチ
フィラメント(A)を2本合糸し167デシテックス48
フィラメントとした後、株式会社石川製作所製合撚機D
TF型を使用しS撚方向に100回/mの実撚を挿入し
た糸条(a)とマルチフィラメント(B)を2本合糸し16
7デシテックス48フィラメントとした後、(A)と同様
の方法でS撚方向に100回/mの実撚を挿入し糸条
(b)を作成、(a)/(b)が1本/1本交互(2本/繰返
し)の構成になるように製織した。
【0056】織機はウォ−タージェットルームを使用
し、3/2綾織組織で製織した。得られたポリエステル
布帛生機は実施例1同様の手法で染色加工を施した。仕
上密度は経189本/インチ、緯104本/インチ、生
地目付140.2g/m2、経緯のカバーファクター総
和CFが2910、再生糸比率が73.1重量%であ
り、該布帛を用いて無塵衣を縫製すると、再生繊維比率
が縫製品総重量比で49.0重量%にしかならず、エコ
マーク対象の商品にはならなかった。また風合いは良好
であるがややぬめり感を感じるものに仕上がった。得ら
れた性量値を表1に、オートクレーブ処理時間と発塵量
の対比グラフを図1〜図4に、図5、図6にオートクレ
ーブ処理時間と引裂強度の対比グラフを示す。発塵量は
オートクレーブ滅菌処理時間を増加させるにつれて特に
粒径0.5〜1.0μmの塵埃の増加が著しく、引裂強
度についても初期値は高い値を示すものの処理時間増加
させるにつれ著しい強度低下が認められるものとなっ
た。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】以上のように本発明のポリエステル布帛
及びポリエステル布帛よりなる無塵衣によれば、再生ポ
リエステル主体で構成された布帛であってもオートクレ
ーブ滅菌処理による発塵量増加及び引裂強度低下が小さ
いものに留まり、しかも財団法人日本環境協会が認証す
るエコマークに対応可能な、地球環境に優しい耐オート
クレーブ滅菌処理対応無塵衣を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリエステル布帛に対するオートクレ
ーブ処理(121℃)時間と発塵量(粒経0.1〜0.
3μm)の関係を示すグラフである。
【図2】本発明のポリエステル布帛に対するオートクレ
ーブ処理(121℃)時間と発塵量(粒経0.3〜0.
5μm)の関係を示すグラフである。
【図3】本発明のポリエステル布帛に対するオートクレ
ーブ処理(121℃)時間と発塵量(粒経0.5〜1.
0μm)の関係を示すグラフである。
【図4】本発明のポリエステル布帛に対するオートクレ
ーブ処理(121℃)時間と発塵量(粒経0.1以上)
の関係を示すグラフである。
【図5】本発明のポリエステル布帛に対するオートクレ
ーブ処理(121℃)時間と織物の経方向の引裂強度変
化の関係を示すグラフである。
【図6】本発明のポリエステル布帛に対するオートクレ
ーブ処理(121℃)時間と織物の緯方向の引裂強度変
化の関係を示すグラフである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生ポリエステルを溶融紡糸して得られ
    たポリエステルフィラメント(A)とそれ以外のポリエス
    テルであって固有粘度〔η〕が0.70以上であるポリ
    エステルを溶融紡糸して得られたポリエステルフィラメ
    ント(B)からなる布帛であり、該布帛は、ポリエステ
    ルフィラメント(A)が75重量%以上、ポリエステル
    フィラメント(B)が10〜25重量%で構成されてお
    り、布帛の経糸及び/または緯糸の少なくとも一部分に
    導電性合成繊維フィラメントを用いたことを特徴とする
    ポリエステル布帛。
  2. 【請求項2】 オートクレーブ滅菌処理後の引裂強度、
    並びに発塵量が下式を充足する請求項1記載のポリエス
    テル布帛。 オートクレーブ滅菌処理1500分後の布帛引裂強度≧
    15N オートクレーブ滅菌処理2000分後の粒径0.3〜
    0.5μmの発塵量≦50個/cub.f オートクレーブ滅菌処理2000分後の粒径0.5〜
    1.0μmの発塵量≦50個/cub.f (但しオートクレーブ滅菌処理は温度121℃、圧力1
    03kPa環境下にて1回あたり26分間の滅菌処理を
    実施する。該処理はJIS L‐1902に準拠し、処
    理時間のみ変更したもの)
  3. 【請求項3】 ポリエステルフィラメント(A)、ポリエ
    ステルフィラメント(B)の経糸配列が(A)/(B)=4本
    /1本〜6本/1本の交互配列であり、緯糸配列が(A)
    /(B)=2本/1本〜5本/1本の交互配列で製織され
    てなる請求項1または2に記載のポリエステル布帛。
  4. 【請求項4】 織組織が平織、或いは経/緯浮数比が1
    /1〜3/1の綾織りで構成されており、経糸と緯糸の
    カバーファクターの総和CFが下式を満足する請求項1〜
    3の何れかに記載のポリエステル布帛。 (1) 2300≦CF≦3200 但し、カバーファクターは下記数式で示されるものであ
    る。 CF=WP×√(Dwp×0.90)+WT×√(Dwt×0.90) WP、WT;それぞれ経糸、緯糸の織物密度(本/インチ)、 Dwp、Dwt;それぞれ経糸、緯糸の総繊度(dtex)
  5. 【請求項5】 ポリエステルフィラメント(A)、ポリエ
    ステルフィラメント(B)の双方の実撚数が撚係数Kとし
    て下記範囲である請求項1〜4の何れかに記載のポリエ
    ステル布帛。 (2) 600≦K≦4000 但し、撚係数Kは下記数式で示されるものである。 K=T×√(D×0.90) T;1m当りの実撚数(回/m)、D;糸条の総繊度(dt
    ex)
  6. 【請求項6】 布帛表面の少なくとも一方がカレンダー
    処理されており、吸水性樹脂により繊維表面が樹脂加工
    されてなる請求項1〜5の何れかに記載のポリエステル
    布帛。
  7. 【請求項7】 再生ポリエステル繊維を少なくとも75
    重量%含むポリエステル布帛から構成された縫製品であ
    り、該縫製品に対して再生ポリエステル繊維が占める重
    量比率が50重量%以上であることを特徴とする無塵
    衣。
  8. 【請求項8】請求項1〜6のいずれかに記載のポリエス
    テル布帛からなる無塵衣。
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