JP2003193256A - 金属材料用クロムフリー表面処理剤及び表面処理金属材料 - Google Patents

金属材料用クロムフリー表面処理剤及び表面処理金属材料

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JP2003193256A JP2001402926A JP2001402926A JP2003193256A JP 2003193256 A JP2003193256 A JP 2003193256A JP 2001402926 A JP2001402926 A JP 2001402926A JP 2001402926 A JP2001402926 A JP 2001402926A JP 2003193256 A JP2003193256 A JP 2003193256A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種金属に塗布し、低温乾燥することにより
素材との密着性及び塗料密着性に優れ、かつ、平板部及
び加工部共優れた耐食性を示すクロムを含まない金属表
面処理剤を得る。 【解決手段】 Alのリン酸化合物1.0モル部に対
し、Mn、Mg及びCa化合物の1種或いは2種以上を
0.05〜0.6モル部配合し、Alのリン酸化合物と
Mn、Mg及びCa化合物の1種或いは2種以上の合計
量100重量部に対し、粒径が1〜10nmのSiO
ゾルを10〜500重量部配合し、かつ、造膜性を有す
る水系有機樹脂エマルジョンあるいは水溶性樹脂を全固
形分に対し5〜90%配合することを特徴とする金属表
面処理剤である。また、さらに硝酸或いはリン酸を配合
した表面処理剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属、例えばZ
n、Ni、Cu、Fe、Al、Co、Ti、Mn、S
n、Mgなどの金属1種を鋼板にめっきしためっき鋼
板、あるいはこれら金属の2種あるいは3種以上をめっ
きした合金めっき鋼板、あるいはさらに上記金属の2種
或いは3種以上からなる合金板、例えば亜鉛または亜鉛
合金板、銅または銅合金板、アルミニウムまたはアルミ
ニウム合金板、マグネシウムまたはマグネシウム合金
板、チタンまたはチタン合金板、ニッケルまたはニッケ
ル合金板、珪素鋼板、ステンレス鋼板、これらの材質の
形鋼、パイプ、線材、成形済みの金属体などの表面に塗
布、乾燥して防錆皮膜を形成する防錆処理並びに防錆皮
膜を有する表面処理金属材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷延鋼板、Znめっき鋼板、Zn−Ni
系、Zn−Ni−Co系、Zn−Ni−Cr系、Zn−
Fe系、Zn−Co系、Zn−Cr系、Zn−Mn系等
のZn系合金めっき鋼板あるいはNi、Cu、Sn、A
l、Tiなどの金属めっき鋼板あるいはこれら金属の合
金めっき鋼板等の耐食性および塗料密着性を改善するた
めに、一般的にクロメート処理してクロメート皮膜を形
成することが行われている。クロメート処理には大別し
て電解型クロメート処理および塗布型クロメート処理が
あるが、形成された皮膜に多かれ少なかれ6価クロムが
存在する。6価クロムは強い酸化作用を有し、体内に入
り細胞を破壊すると共に発癌性物質でもある。そこで最
近の傾向として環境および公害問題から、クロム(特に
6価クロム)に関する規制が世界規模で大幅に強化され
ようとしている。
【0003】それに応じてクロムを用いない耐食性被覆
組成物の開発が行われている。例えば不飽和カルボン酸
を特定量含有する重合性不飽和単量体を重合して得られ
る乳化重合体を被覆するもの(特開平5−222324
号公報)、アセトアセチル基含有合成樹脂水性分散液を
主剤として被覆するもの(特開平5−148432号公
報)、特殊ケト酸と陽イオン、アミン、グアニジン、ア
ミジンから選択される塩基との実質的に非水溶性のモノ
マー又はポリ−塩基性塩の混合物を被覆するもの(特開
平5−70715号公報)、不飽和カルボン酸−グリシ
ジル基含有不飽和単量体−アクリル酸アルキルエステル
と共重合したモノマー−アクリル酸アルキルエステルの
共重合体樹脂を被覆するもの(特開平3−192166
号公報)等を上げる事が出きる。いずれも特殊樹脂ある
いは特殊樹脂と無機化合物を混合したものを被覆するも
のであるが、耐食性は悪くかなり厚く(例えば3〜5
μ)皮膜を形成しても十分な耐食性を確保することは出
来ない。また、鉄や各種めっき鋼板など各種金属との密
着性も必ずしも良くない。特にウェットな環境下では密
着性を維持出来にくく、皮膜は剥離し脱落する。
【0004】また、最近公知となっているクロムフリー
表面処理剤として次ぎのものを上げる事が出来る。例え
ば、特開平05−195244、特開平07−0184
67、特開平126859、特開平07−14548
6、特開平08−209038、特開平09−1437
52、特開平09−208859、特開平09−241
856、特開平09−241857、特開平09−26
8264、特開平09−291369、特開平10−0
60233、特開平10−195344、特開平10−
195345、特開平11−029724、特開平11
−050010、特開平11−050260、特開平1
1−106945、特開平11−124544、特開平
11−241048、特開平11−350157、特開
2000−063707、特開2000−06405
5、特開2000−167482、特開2000−19
9077、特開2000−204485、特開2000
−212767、特開2000−218228、特開2
000−218229、特開2000−234176、
特開2000−234177、特開2000−2483
74、特開2000−265282、特開2000−2
63695、特開2000−262967、特開200
0−282253、特開2000−282256、特開
2000−319787、特開2001−00300
0、特開2001−003181、特開2001−00
3182、特開2001−049152、特開2001
−073162、特開2001−081392、特開2
001−192851、特開232716、特開200
1−234350及び特開2001−247977等が
ある。
【0005】実際のめっき鋼板の生産ラインではクロメ
ートの乾燥は多くの場合80℃以下、中でも50〜70
℃前後で行われている場合が多い。クロメートに変えて
クロムフリー表面処理剤を導入する場合、50〜70℃
前後の乾燥温度で乾燥できれば新たな設備投資をする必
要が無く、導入が極めて容易である。上記公知文献によ
る技術はいずれも80℃以下の温度域で乾燥して、使用
環境で必要な耐食性及び塗料密着性を有する皮膜を形成
できるものは皆無である。本発明ではクロムフリー表面
処理剤の皮膜を乾燥するに際し、80℃以下で行う乾燥
温度を低温乾燥と呼ぶことにする。また、上記公知文献
による技術はいずれも、実際の使用環境で必要な耐食性
を確保するには少なくとも1μ以上、あるいは数μ塗布
する必要がある。このように膜厚を厚く塗布すると、処
理費用のコストアップと共に処理鋼板を用いて各種部
品、あるいは製品を加工・製造する際に溶接性を阻害し
たり、あるいは電着塗装性を阻害するなどの弊害が出て
くる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、本発明は
上記従来の技術の欠点を解決し、金属、例えばZn、N
i、Cu、Fe、Al、Co、Ti、Mg、Mn、Sn
などの金属の1種を鋼板にめっきしためっき鋼板、ある
いはこれら金属の2種あるいは3種以上をめっきした合
金めっき鋼板、あるいはさらに上記金属の2種あるいは
3種以上からなる合金板、例えば亜鉛または亜鉛合金
板、銅または銅合金板、アルミニウムまたはアルミニウ
ム合金板、マグネシウムまたはマグネシウム合金板、チ
タンまたはチタン合金板、ニッケルまたはニッケル合金
板、珪素鋼板、ステンレス鋼板等、また、鋼材において
も冷延鋼板、黒皮熱延鋼板、酸洗熱延鋼板、厚板、形
鋼、パイプ、線材などの上に極薄く塗布し、乾燥して素
材と優れた密着性を示し、かつ、極めて優れた耐食性及
び塗料密着性を確保できる低温乾燥可能なクロムフリー
表面処理剤を提供することを第一の目的とするものであ
り、また、これらクロムフリー表面処理皮膜を有する金
属材料を提供することを第二の目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は (1)Alのリン酸化合物1.0モル部に対し、Mn、
Mg及びCa化合物の1種あるいは2種以上を0.05
〜0.6モル部配合し、Alのリン酸化合物とMn、M
g及びCa化合物の1種或いは2種以上の合計量100
重量部に対し、粒径が1〜10nmのSiOのゾル
(コロイダルシリカ)を10〜500重量部配合し、か
つ、造膜性を有する水系有機樹脂エマルジョンあるいは
水溶性樹脂を全固形分に対し5〜90%配合することを
特徴とする表面処理剤である。 (2)また、上記(1)記載の表面処理剤に酸化剤の1
種あるいは2種以上を2〜20重量部配合した表面処理
剤である。 (3)また、上記(1)又は(2)に記載の表面処理剤
にリン酸を10〜100重量部配合することを特徴とす
る表面処理剤である。 (4)金属材料の上に、上記(1)、(2)又は(3)
のいずれかの金属表面処理剤を塗布し形成された皮膜の
付着量が0.05〜10.0μ有することを特徴とする
表面処理金属材料である。 Alのリン酸化合物とMn、Mg及びCa化合物とを特
定の割合に配合することにより極めて優れた各種金属と
の密着性を低温乾燥で得ることが出来る。また、Alの
リン酸化合物とMn、Mg及びCa化合物とを特定の割
合に配合し、かつ、これら化合物の合計量に対し、1〜
10nmのSiOゾルを特定の割合に配合することに
より極めて優れた耐食性と塗料密着性を低温乾燥で得る
事が出来る。また、酸化剤を特定の割合で配合すること
により耐食性はさらに向上し、特に電気亜鉛めっき鋼板
で効果が顕著に表れる。また、リン酸を特定の割合で配
合することにより素材との密着性及び耐食性はさらに向
上し、特に溶融亜鉛めっき鋼板や、各種合金めっき鋼板
で効果が顕著に表れる。
【0008】上記公知文献の中で、特開平11−350
157はAlのリン酸化合物100重量部に対し、M
n、Mg、Ca及びSr化合物の1種或いは2種以上を
30〜150重量部と、1〜20nmのSiOのゾル
を10〜160重量部含有し、かつ、造膜性を有する水
系有機樹脂エマルジョンあるいは水溶性樹脂を50〜1
600重量部含有し、さらに、液のpHが1.5〜3.
5である表面処理剤であるが、低温乾燥は極めて困難で
ある。これに対し、本発明はAlのリン酸化合物1.0
モル部に対し、Mn、Mg及びCa化合物の1種或いは
2種以上を0.05〜0.6モル部配合するものであ
り、Alのリン酸化合物とMn、Mg及びCa化合物の
1種或いは2種以上との配合割合が特開平11−350
157とは全く異なる領域である。さらに、両者化合物
をこうした特定の配合割合にし、1〜10nmのSiO
ゾルを特定量配合すると80℃以下の低温乾燥で極め
て優れた耐食性及び塗料密着性を有する皮膜を容易に形
成出来ることを新たに発見した。本発明は特開平11−
350157と全く異なる新たに発見した配合割合のA
lのリン酸化合物−Mn、Mg及びCa化合物の1種或
いは2種以上−1〜10nmのSiOのゾルをベース
とし、さらに硝酸とリン酸を特定の割合で配合するもの
であり、また、これら無機の混合物に造膜性を有する水
系有機樹脂エマルジョンあるいは水溶性樹脂を配合する
ものである。以下、本発明に使用するAlのリン酸化合
物とMn、Mg及びCa化合物の1種或いは2種以上の
配合割合、SiOゾルの粒径及び配合割合及び造膜性
を有する水系有機樹脂エマルジョンあるいは水溶性樹脂
の配合割合の組み合わせによって、また、酸化剤及びリ
ン酸の配合割合によって形成された皮膜特性がどのよう
に変化するかを示す。
【0009】本発明で言うAlのリン酸化合物とはAl
のリン酸化合物であればいずれでも良いが中でも特に第
一リン酸Alを用いるのが最も良い。
【0010】Mn、Mg及びCa化合物は、化合物の中
でもリン酸系化合物が望ましい。また、Mn、Mg及び
Ca化合物の中ではMn化合物が望ましい。これら化合
物の1種あるいは2種以上をAlのリン酸化合物1.0
モル部に対し、0.05〜0.6モル部配合する必要が
ある。
【0011】SiOのゾルは粒径が1〜10nmのも
のを用いる必要があり、Alのリン酸化合物とMn、M
g或いはCa化合物の1種或いは2種以上の合計量10
0重量部に対し、10〜500重量部配合する必要があ
る。
【0012】本発明で言う有機樹脂とは造膜性を有する
水系有機樹脂エマルジョンあるいは水溶性樹脂であれば
いずれでも良い。中でも水酸基含有モノマーを有する有
機樹脂が良い。水酸基含有モノマー成分として(メタ)
アクリル酸−ヒドロキシルエチル、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキ
シブチル、アクリル酸2、2−ビス(ヒドロキシメチ
ル)エチル、(メタ)アクリル酸2.3−ジヒドロキシ
プロピル、(メタ)アクリル酸−3−クロル−2−ヒド
ロキシプロピル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシエス
テル類、アクリルアルコール類及びN−メチロールアミ
ド等のアルコールアミド類の還元性水酸基を含有するモ
ノマー及び酸性液中で水酸基と同様な反応を期待できる
グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエ
ーテル、β−メチルグリシジルエーテル、β−メチルグ
リシジル(メタ)アクリレート、3.4−エポキシシク
ロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等のグリシジル
基を有するモノマー、アクロレインアミドのアルデヒド
基を有するモノマーが使用できるが、特に好ましくはア
クリル酸2−ヒドロキシエチルーメタアクリル酸2−ヒ
ドロキシエチルである。なお、(メタ)アクリル酸〜
は、メタアクリル酸2−ヒドロキシエチルである。な
お、(メタ)アクリル酸〜は、メタアクリル酸〜及び/
又はアクリル酸〜を表している。
【0013】また、水酸基含有モノマーにエチレン系不
飽和カルボン酸やその他のエチレン系不飽和化合物を共
重合した樹脂でもよい。エチレン系不飽和カルボン酸成
分としては、例えばアクリル酸、メタアクリル酸、クロ
トン酸等のエチレン系不飽和モノカルボン酸、イタコン
酸、マレイン酸、フマール酸等のエチレン系不飽和ジカ
ルボン酸と、それらのカルボン酸アルカリ金属塩、アン
モニウム塩、有機アミンが使用できる。また、エチレン
系不飽和化合物としてはエチレン系不飽和カルボン酸成
分と水酸基含有モノマー成分の例示以外のエチレン系不
飽和化合物であって、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル及びその共重合体樹脂、及びその他のビニル化合物
であり、芳香族ビニル化合物などである。上記以外にポ
リアクリル酸エステル及びその共重合体樹脂、ポリメタ
アクリル酸エステル及びその共重合体樹脂、エポキシ及
びその共重合体樹脂、アクリル変性エポキシ及びその共
重合体樹脂、エステル変性エポキシ及びその共重合体樹
脂、ウレタン変性エポキシ及びその共重合体樹脂等も使
用することができる。これらから選ばれた1種または2
種以上を併用することができる。水酸基含有モノマーを
有さない有機樹脂でも乾燥によって造膜機能を有する有
機樹脂であればいずれも使用することが出来る。また、
本発明の目的を損なわない範囲で上述した化合物以外の
化合物等を含有させておくことも差し支えない。以下、
上記有機樹脂を本発明では本有機樹脂と言う。ここで本
有機樹脂を全固形分に対し5〜90%配合する必要があ
る。
【0014】また、本発明の表面処理剤について、Al
のリン酸化合物とMn、Mg或いはCa化合物の1種或
いは2種以上の合計量100重量部に対し、酸化剤の1
種或いは2種以上を2〜20重量部配合すると耐食性が
さらに向上する。酸化剤であればいずれでも良いが、そ
の中で硝酸が特に良い。
【0015】また、本発明の表面処理剤について、Al
のリン酸化合物とMn、Mg或いはCa化合物の1種或
いは2種以上の合計量100重量部に対し、リン酸を1
0〜100重量部配合すると素材との密着性及び耐食性
がさらに向上する。
【0016】以下、Alのリン酸化合物、Mn、Mg及
びCa化合物の1種或いは2種以上、1〜10nmのS
iOゾル及び有機樹脂の共存する浴を作成し、めっき
鋼板に皮膜を形成し特性がどのように変化するかを示
す。重リン酸Al1.0モル部に対し、リン酸Mnを種
々の割合で配合し、重リン酸Alとリン酸Mnの合計量
100重量部に対し、4〜6nmのコロイダルシリカを
100重量部配合し、有機樹脂を全固形分に対し、65
%となるように添加した。ここで有機樹脂としては造膜
性を有する水系有機樹脂エマルジョン或いは水溶性有機
樹脂であればいずれでも良いが、例えばヒドロキシメチ
ルアクリレートーメタアクリル酸エチルーアクリル酸を
共重合した樹脂を用いた。これら水性液よりなる表面処
理液を作成し、電気亜鉛めっき鋼板(付着量:20g/
)に乾燥後0.5μとなるように塗布し、60℃で
乾燥した場合の皮膜について素材(電気亜鉛めっき鋼
板)との密着性、塗料密着性、平板及び加工部の耐食性
がどのように変化するかを調べた。
【0017】ここで、素材と本発明による表面処理皮膜
との密着性は皮膜を乾燥後沸騰水に1時間浸漬し、その
後1mmゴバン目に皮膜をカットしテープ剥離して、皮
膜の剥離面積を評価した。
【0018】塗料との密着性は得られた表面処理皮膜上
にメラミン系低温焼き付け塗料(焼き付け温度:110
℃)を焼き付け後30μとなるようにスプレー塗装し、
その後沸騰水に1時間浸漬し、その後2mmゴバン目に
塗膜をカットしテープ剥離して、途膜の剥離面積を評価
した。
【0019】加工部の耐食性は7mmエリクセン押し出
し加工を行い、その後腐食試験を行い、エリクセン押し
出し部の白錆の発生状況で評価した。腐食試験はJIS
−Z−2371規格に準拠した塩水噴霧試験により(塩
水濃度5%、槽内温度35℃、噴霧圧力20PSI)発
錆状況を示し、◎、○、△、×、××の5段階で評価
し、◎が最良である。
【0020】リン酸Mnが0.05〜0.6モル部で極
めて優れた耐食性を示し、SST240時間で平板部で
は変化は認められず(◎)、360時間で僅かに白錆が
発生するに過ぎない(○)。また、加工部ではSST1
68時間で変化は認められず(◎)、240時間で僅か
に白錆が発生するに過ぎない(○)。リン酸Mnが0.
05モル部未満或いは0.6モル部超では平板部及び加
工部共耐食性は低下する。Alのリン酸化合物以外のA
l化合物を用いても上記と同じような耐食性は得られな
かった。また、Al以外の重金属化合物とリン酸Mnを
組み合わせても上記と同じような優れた耐食性は得られ
なかった。
【0021】鋼板(亜鉛めっき)との密着性はリン酸M
nが0.05〜0.6モル部で優れた密着性を示し
(◎)、0.05モル部未満及び0.6モル部超では密
着性はやや低下する。塗料と皮膜との密着性も同様でリ
ン酸Mnが0.05〜0.6モル部で優れた密着性を示
し、0.05モル部未満及び0.6モル部超では密着性
はやや低下する。これら現象はMn化合物の代わりにM
g及びCa化合物を用いてもほぼ同様の結果が得られ
た。また、Mn、Mg及びCa化合物の2種以上を用い
ても同様の結果が得られた。以上の結果から、本発明で
はAlのリン酸化合物1.0モル部に対し、Mn、Mg
及びCa化合物の1種或いは2種以上を0.05〜0.
6モル部配合するものとする。
【0022】次ぎに重リン酸Al1.0モル部に対し、
リン酸Mn0.2モル部配合し、重リン酸Alとリン酸
Mnの合計量100重量部に対し、粒径が4〜6nmの
コロイダルシリカを種々の割合で配合し、本有機樹脂を
全固形分に対し65%となるように添加した液を電気亜
鉛めっき鋼板(付着量:20g/m)に乾燥後0.5
μとなるように塗布し、50℃で乾燥後特性を評価し
た。4〜6nmのコロイダルシリカが10〜500重量
部で優れた耐食性を示し、SST240時間で平板部で
は変化が認められず(◎)、360時間で僅かに白錆が
発生する(○)。また、加工部ではSST168時間で
変化は認められず(◎)、240時間で僅かに白錆が発
生するに過ぎない(○)。4〜6nmのコロイダルシリ
カが10重量部未満或いは500重量部超では耐食性は
低下するが、平板部より加工部が急激に低下する。形成
した皮膜の亜鉛めっき鋼板との密着性はコロイダルシリ
カの添加量によって左右され10〜500重量部で優れ
た密着性を示し(◎)、10重量部未満ではやや低下し
(○)、500重量部超では著しく低下する(△)。ま
た、塗料密着性においてもほぼ同様の傾向を示し、10
〜500重量部で優れた塗料密着性を示し(◎)、10
重量部未満でやや低下し(○)、500重量部超ではか
なり低下する(△)。
【0023】コロイダルシリカの配合量を200重量部
に固定し粒径の異なるコロイダルシリカを配合し、塗布
し60℃で乾燥して乾燥後0.4μとなるように皮膜を
形成した。耐食性は配合したコロイダルシリカの粒径に
よって大きな影響を受け、粒径が1〜10nmではSS
T240時間で平板部は極めて優れた耐食性を示す
(◎)。1nm未満或いは10nm超では平板部の耐食
性はやや低下する(○)。また、加工部においても同様
の傾向を示し、粒径が1〜10nmではSST168時
間で加工部は著しい耐食性を示し(◎)、1nm未満で
は耐食性はやや低下し、10nm超では耐食性は著しく
低下する(△)。形成した皮膜の亜鉛めっき鋼板との密
着性は配合したコロイダルシリカの粒径によって影響を
受け、粒径が10nm超では亜鉛めっき鋼板との密着性
は低下する。塗料密着性も配合したコロイダルシリカの
粒径によって影響を受け、粒径が10nm超では塗料密
着性は低下する。以上の結果から本発明では1〜10n
mの粒径のSiOゾルを10〜500重量部配合する
ものとする。
【0024】本発明によるAlのリン酸化合物とMn、
Mg及びCa化合物の1種或いは2種以上を特定の割合
に配合した系に1〜10nmのコロイダルシリカを共存
すると低温乾燥で優れた耐食性及び塗料密着性を有する
皮膜を容易に形成できるメカニズムについて現時点で必
ずしも明確ではないがおおよそ次ぎのように考えられ
る。すなわち、一般にコロイダルシリカは樹脂の表面に
吸着し、樹脂の造膜反応を阻害する傾向にある。これに
対し本発明によるAlのリン酸化合物とMn、Mg及び
Ca化合物が特定の割合に配合された系が共存するとコ
ロイダルシリカの樹脂表面への吸着を抑制し、かつ、自
身、促進剤として樹脂の造膜反応を促進するため低温乾
燥が可能になるものと思われる。また、樹脂の表面には
コロイダルシリカが吸着していないため純度の高い樹脂
皮膜が形成され、緻密化することにより耐食性は向上す
るものと思われる。また、移動し易くなったコロイダル
シリカは皮膜内を移動して主に素材の表面に吸着し、素
材表面に形成されている不働態皮膜を安定化することに
より耐食性をさらに向上するものと思われる。また、コ
ロイダルシリカは1〜10nmの粒径になると樹脂の表
面から離脱し易く、また、樹脂の中の移動が容易で、か
つ、素材表面に吸着し易いため、より大きな効果が発揮
されるものと思われる。
【0025】次ぎに重リン酸Al1.0モル部に対し、
リン酸Mnを0.3モル部配合し、重リン酸Alとリン
酸Mnの合計量100重量部に対し、4〜6nmのコロ
イダルシリカを200重量部配合し、有機樹脂を種々の
割合で添加した。ここで有機樹脂としてはヒドロキシメ
チルアクリレート−メタアクリル酸エチル−アクリル酸
を共重合した樹脂を用いた。本系液を電気亜鉛めっき鋼
板に塗布し、70℃で乾燥し、乾燥後0.3μとなるよ
うに皮膜を形成した。重リン酸Al1.0モル部とリン
酸Mn0.3モル部の合計量100重量部及び4〜6n
mのコロイダルシリカ200重量部配合した液の全固形
分に対し本有機樹脂を5〜90%配合すると優れた耐食
性を示し、SST240時間で平板部に変化は認められ
ない(◎)。これに対し、5%未満では耐食性は著しく
低下する(×)。また、90%超では耐食性は低下する
(△)。また、加工部においても傾向は同様で5〜90
%配合するとSST168時間では加工部に変化は認め
られず(◎)、5%未満では著しく低下し(×)、90
%超ではやや低下する(○)。素材(電気亜鉛めっき鋼
板)との密着性及び塗料との密着性は5%以上で安定し
て優れた結果を示す。上記結果は有機樹脂としてヒドロ
キシメチルアクリレートーメタアクリル酸エチルーアク
リル酸を共重合した樹脂を用いた場合について説明した
が、造膜性を有する水系有機樹脂エマルジョンあるいは
水溶性樹脂であればいずれでもほぼ同じ結果が得られ
る。
【0026】以上の結果から本発明ではAlのリン酸化
合物1.0モル部に対し、Mn、Mg及びCa化合物の
1種或いは2種以上を0.05〜0.6モル部配合し、
Alのリン酸化合物とMn、Mg及びCa化合物の1種
或いは2種以上の合計量100重量部に対し1〜10n
mのSiOゾルを10〜500重量部配合し、かつ、
造膜性を有する水系有機樹脂エマルジョンあるいは水溶
性樹脂を全固形分に対し、5〜90%添加した表面処理
剤とする。
【0027】次に上記表面処理剤に酸化剤の1種或いは
2種以上を1〜20重量部配合することにより耐食性は
さらに向上する。例えば、重リン酸Al1.0モル部に
対し、リン酸Mnを0.2モル部配合し、重リン酸Al
とリン酸Mnとの合計量100重量部に4〜6nmのコ
ロイダルシリカを100重量部配合し、HNOを種々
の割合で配合し、ヒドロキシメチルアクリレートーメタ
アクリル酸エチルーアクリル酸を共重合した樹脂を全固
形分に対し80%となるように添加した液を冷延鋼板に
乾燥後0.5μとなるように塗布し、60℃で乾燥した
場合の皮膜特性について調査した。
【0028】加工部の耐食性は7mmエリクセン押し出
し加工を行い、その後腐食試験を行い、エリクセン押し
出し部の赤錆の発生状況で評価した。腐食試験はJIS
−Z−2371規格に準拠した塩水噴霧試験により(塩
水濃度5%、槽内温度35℃、噴霧圧力20PSI)発
生状況を示し、◎、○、△、×、××の5段階で評価
し、◎が最良である。
【0029】HNOが1〜20重量部で耐食性はさら
に向上し、平板部はSST24時間で変化は認められず
(◎)、36時間で僅かに赤錆が発生するにすぎない。
また、加工部ではSST18時間で変化は認められず
(◎)、24時間で僅かに赤錆が発生するに過ぎない
(○)。HNOが1重量部未満あるいは20重量部超
では平板部及び加工部共耐食性はやや低下する。次に冷
延鋼板との密着性及び塗料との密着性について調査し
た。調査方法は前出の通りである。冷延鋼板との密着性
及び塗料との密着性ともHNOの添加によって大きな
影響は受けない。上記結果はHNOの代わりに各種無
機酸化剤あるいは有機酸化剤を用いてもほぼ同様の結果
が得られるが、中でもN、N、NO、C
u(NO、AgNO、NHNO、Ba
、FeCl、CuSO、Cu(CHCOO)
、Hg(CHCOO)、Bi(CHCO
O)、AgO、CuO、Bi、HMnO
びMnOを用いると良い。また、これらの1種あるい
は2種以上を使用しても同様の結果が得られる。なお、
酸化剤が本願発明の特許請求項1で規定された化合物の
範疇に入る場合、その酸化剤は請求項1で規定した化合
物としても扱う。
【0030】以上の結果から、Alのリン酸化合物1.
0モル部に対し、Mn、Mg及びCa化合物の1種或い
は2種以上を0.05〜0.6モル部配合し、Alのリ
ン酸化合物とMn、Mg及びCa化合物の1種或いは2
種以上との合計量100重量部に対し、1〜10nmの
SiOゾルを10〜500重量部配合し、かつ、酸化
剤の1種或いは2種以上を1〜20重量部配合し、造膜
性を有する水系有機樹脂エマルジョン或いは水溶性樹脂
を全固形分に対し、5〜90%配合した表面処理剤とす
る。
【0031】酸化剤を添加することにより耐食性がより
向上する理由について必ずしも明確ではないが、表面処
理剤を各種金属に塗布した際、各種金属が一部イオンと
して表面処理皮膜中に溶出するが、これらイオンは表面
処理皮膜の組成の何れかに吸着あるいは結合して組成の
機能を低下させ、皮膜全体の機能を低下させる場合が多
々ある。これに対し、表面処理剤に酸化剤を共存させ、
塗布時金属表面の一部が不働態化すると表面処理皮膜へ
のイオンの溶出が極力押さえられるため、イオン溶出に
よる弊害が抑制され、その結果として、より優れた皮膜
性能が確保されるものと思われる。
【0032】次に上記表面処理剤にリン酸を10〜10
0重量部配合すると素材との密着性及び耐食性がさらに
向上する。例えば、重リン酸Al1.0モル部に対し、
リン酸Mnを0.2モル部配合し、重リン酸Alとリン
酸Mnとの合計量100重量部に4〜6nmのコロイダ
ルシリカを100重量部配合し、リン酸を種々の割合で
配合し、ヒドロキシメチルアクリレートーメタアクリル
酸エチルーアクリル酸を共重合した樹脂を全固形分に対
し60%となるように添加した液を溶融亜鉛めっき鋼板
(付着量:90g/m)に乾燥後0.6μとなるよう
に塗布し、60℃で乾燥した場合の皮膜特性について調
査した。
【0033】評価方法は前出の通りである。リン酸が1
0〜100重量部で耐食性はさらに向上し、10重量部
未満では耐食性は改善されない。また、100重量部超
で耐食性は低下する。リン酸が10〜100重量部で素
材(溶融亜鉛めっき層)との密着性が向上し、10重量
部未満及び100重量部超で素材との密着性はやや低下
する。また、リン酸を100重量部まで添加しても塗料
密着性はリン酸の添加によって大きく影響を受けず、1
00重量部超で塗料密着性は低下する。また、本結果は
酸化剤を添加した表面処理剤でもほぼ同様の結果が得ら
れる。上記結果はリン酸のかわりにポリリン酸、次亜リ
ン酸、亜リン酸などリン酸と同系統の化合物でもほぼ同
様の結果が得られる。
【0034】以上の結果から、Alのリン酸化合物1.
0モル部に対し、Mn、Mg及びCa化合物の1種或い
は2種以上を0.05〜0.6モル部配合し、Alのリ
ン酸化合物とMn、Mg及びCa化合物の1種或いは2
種以上との合計量100重量部に対し、1〜10nmの
SiOゾルを10〜500重量部配合し、リン酸を1
0〜100重量部配合し、造膜性を有する水系有機樹脂
エマルジョン或いは水溶性樹脂を全固形分に対し、5〜
90%配合した表面処理剤とする。また、Alのリン酸
化合物1.0モル部に対し、Mn、Mg及びCa化合物
の1種或いは2種以上を0.05〜0.6モル部配合
し、Alのリン酸化合物とMn、Mg及びCa化合物の
1種或いは2種以上との合計量100重量部に対し、1
〜10nmのSiOゾルを10〜500重量部配合
し、酸化剤の1種或いは2種以上を1〜20重量部配合
し、さらにリン酸を10〜100重量部配合し、造膜性
を有する水系有機樹脂エマルジョン或いは水溶性樹脂を
全固形分に対し、5〜90%配合した表面処理剤とす
る。
【0035】この表面処理剤は各種金属の中でも特に溶
融亜鉛めっき鋼板、冷延鋼板、黒皮鋼板、酸洗熱延鋼
板、厚板、形鋼、パイプ、線材等の鋼材等表面に厚い酸
化膜が形成されている金属、銅または銅合金、チタンま
たはチタン合金、ニッケルまたはニッケル合金、アルミ
ニウムまたはアルミニウム合金、マグネシウムまたはマ
グネシウム合金、ステンレス等不働態化し易い金属、或
いはFe、Ni、Cr、Cu、Al、Mg、Tiなどの
不働態化し易い元素を含有するめっき層に処理すると、
より効果がでる傾向にある。その理由について現時点で
は必ずしも明確ではないが、表面処理剤を各種金属に塗
布した際、表面に厚い酸化膜が形成されていたり、或い
は不働態皮膜があると表面処理剤はそうした金属に強固
に結合し難い傾向にある。結合が弱いと腐食環境下で皮
膜が剥離し耐食性も十分確保出来ない。これに対し、リ
ン酸が共存すると各種金属の酸化膜或いは不働態皮膜と
の密着性が改善され、その結果として素材との密着性及
び耐食性がより向上するものと思われる。
【0036】本発明における表面処理剤は80℃以下の
低温乾燥が可能である。ここで従来のクロメートの乾燥
温度は80℃以下が一般的であるが、本発明は従来のめ
っき鋼板製造ラインにおけるクロメートのセクションで
処理し、クロメートの乾燥装置をそのまま使用出来るた
め、導入が極めて容易である。従って本発明の汎用化に
際しての経済的効果は極めて大きい。一方、本発明にお
ける表面処理剤は100℃以上の高温乾燥も可能であ
る。本発明で主に使用する有機樹脂の分解温度は320
℃〜380℃であるが、分解温度以下の乾燥温度であれ
ば良い。乾燥温度を高めればそれに応じて耐食性は著し
く向上する。例えば、180℃で乾燥すれば付着量を下
げてもかなり優れた耐食性が得られ、超高耐食性クロム
フリー表面処理鋼板を得ることが出来る。
【0037】本発明における表面処理剤の皮膜の付着量
は0.05μ以上で優れた素材との密着性、塗料密着
性、平板部及び加工部耐食性が得られる。上限は特に制
限は無いが経済的観点から10μとする。また、本発明
による表面処理剤を各種めっき鋼板に塗布するには、ロ
ールコーター、スプレー塗装、刷毛塗り、浸漬塗装、カ
ーテンフロー等いずれの塗装方法を使用しても良い。
【0038】本発明はこれまで、電気亜鉛めっき鋼板及
び溶融亜鉛めっき鋼板に処理した場合を主に述べてき
た。しかし、本発明は金属、例えばZn、Ni、Cu、
Fe、Al、Co、Ti、Mg、Mn、Sn等の金属の
1種を鋼板にめっきしためっき鋼板、或いはこれら金属
の2種或いは3種以上をめっきした合金めっき鋼板ある
いはさらに上記金属の2種或いは3種以上からなる合金
板、例えば亜鉛または亜鉛合金板、銅または銅合金板、
アルミニウムまたはアルミニウム合金板、マグネシウム
またはマグネシウム合金板、チタンまたはチタン合金
板、ニッケルまたはニッケル合金板、珪素鋼板、ステン
レス等、また、鋼材においても冷延鋼板、黒皮熱延鋼
板、酸洗熱延鋼板、厚板、形鋼、パイプ、線材など被塗
工物を選ぶものではなく、腐食を生じ易い金属であれば
用いることが出来る。これら金属被塗工物に塗布、乾
燥、必要により後硬化等させることにより、素材と優れ
た密着性を示し、かつ、極めて優れた耐食性及び塗料密
着性を示すクロムフリーの表面処理皮膜を有する金属材
料を提供することが出来る。
【0039】本発明の用途としては、特に電気洗濯機、
テレビ、パソコン、ワープロ等を始めとする家電用部品
あるいは事務用部品、屋根・壁材あるいはガードレー
ル、各種鉄柱等を始めとする建材用部材、自動車のボデ
ーやガソリンタンクを始めとする各種部品などを挙げる
ことが出来る。さらに、造船用部材、厚板や形鋼より形
成された橋梁形鋼、線材より形成されたワイアーロープ
類、パイプより形成された各種輸送用配管、冷延鋼板よ
り形成されるスチール家具類、あるいは黒皮熱延鋼板、
酸洗熱延鋼板より形成されるドラム缶を始めとする容器
類、コンテナを始めとするボックス、車両用部材などを
挙げることが出来る。また、クロムを使用しない無公害
の表面処理剤であることから、食缶や雑缶を始めとする
容器関連や玩具類などにも使用することができ用途は大
きく広がる。また、形成された皮膜は優れた絶縁性を示
すことから電磁鋼板(珪素鋼板)、中でも無方向性電磁
鋼板用コーテイング剤として使用することも出来る。
【0040】
【実施例】以下、実施例について詳しく述べる。 [実施例1]電気亜鉛めっき鋼板(目付量:20g/m
)に重リン酸Al1.0モル部、リン酸Mn0.3モ
ル部配合し、重リン酸Alとリン酸Mnの合計量100
重量部に対し、4〜6nmのコロイダルシリカ100重
量部配合し、アクリル酸−1−ヒドロキシメチルーメタ
アクリル酸メチルーアクリル酸ブチルースチレンーメタ
アクリル酸の共重合体からなる水系有機樹脂エマルジョ
ンを全固形分に対し65%となるように添加した液を塗
布し、60℃で乾燥し、乾燥後の皮膜が0.5μとなる
ように皮膜を形成した。
【0041】[実施例2]電気亜鉛めっき鋼板(目付
量:30g/m)に重リン酸Al1.0モル部、リン
酸Mn0.6モル部配合し、重リン酸Alとリン酸Mn
の合計量100重量部に対し、5〜7nmのコロイダル
シリカ250重量部配合し、硝酸を5重量部配合し、さ
らにアクリル酸−1−ヒドロキシメチルーメタアクリル
酸メチルーアクリル酸ブチルースチレンーメタアクリル
酸の共重合体からなる水系有機樹脂エマルジョンを全固
形分に対し70%となるように添加した液を塗布し、5
0℃で乾燥し、乾燥後の皮膜が0.6μとなるように皮
膜を形成した。
【0042】[実施例3]溶融亜鉛めっき鋼板(目付
量:90g/m)に重リン酸Al1.0モル部、リン
酸Mn0.08モル部配合し、重リン酸Alとリン酸M
nの合計量100重量部に対し、4〜6nmのコロイダ
ルシリカ75重量部配合し、リン酸を25重量部配合
し、さらに2−ビス(ヒドロキシメチル)エチルーメタ
アクリル酸メチルーアクリル酸ブチルーグリシジルメタ
アクリレートーアクリル酸の共重合体からなる水系有機
樹脂エマルジョンを全固形分に対し60%となるように
添加した液を塗布し、50℃で乾燥し、乾燥後の皮膜が
0.4μとなるように皮膜を形成した。
【0043】[実施例4]溶融亜鉛めっき鋼板(目付
量:120g/m)に重リン酸Al1.0モル部、リ
ン酸Mn0.20モル部配合し、重リン酸Alとリン酸
Mnの合計量100重量部に対し、4〜6nmのコロイ
ダルシリカ125重量部配合し、硝酸を10重量部配合
し、リン酸を50重量部配合し、さらにメタアクリル酸
2,3−ジヒドロキシプロピルーメタアクリル酸メチル
ーアクリル酸ブチルーグリシジルメタアクリレートーメ
タアクリル酸の共重合体からなる水系有機樹脂エマルジ
ョンを全固形分に対し55%となるように添加した液を
塗布し、50℃で乾燥し、乾燥後の皮膜が0.5μとな
るように皮膜を形成した。
【0044】[実施例5]Zn−Ni系合金めっき鋼板
(目付量:20g/m)に重リン酸Al1.0モル
部、リン酸Mg0.10モル部配合し、重リン酸Alと
リン酸Mgの合計量100重量部に対し、4〜6nmの
コロイダルシリカ400重量部配合し、硝酸を5重量部
配合し、リン酸を75重量部配合し、さらにアクリル酸
ヒドロキシエステルーメタアクリル酸メチルーアクリル
酸ブチルースチレンーグリシジルメタアクリレートーメ
タアクリル酸の共重合体からなる水系有機樹脂エマルジ
ョンを全固形分に対し50%となるように添加した液を
塗布し、60℃で乾燥し、乾燥後の皮膜が0.8μとな
るように皮膜を形成した。
【0045】[実施例6]Zn−Fe系合金めっき鋼板
(目付量:60g/m)に重リン酸Al1.0モル
部、リン酸Ca0.25モル部配合し、重リン酸Alと
リン酸Caの合計量100重量部に対し、4〜6nmの
コロイダルシリカ250重量部配合し、硝酸を5重量部
配合し、リン酸を50重量部配合し、さらにN−メチロ
ールアクリルアミドーメタアクリル酸メチルーアクリル
酸ブチルーグリシジルメタアクリレートーメタアクリル
酸−アクリル酸の共重合体からなる水系有機樹脂エマル
ジョンを全固形分に対し75%となるように添加した液
を塗布し、60℃で乾燥し、乾燥後の皮膜が0.5μと
なるように皮膜を形成した。
【0046】[実施例7]Zn−Mg系合金めっき鋼板
(目付量:75g/m)に重リン酸Al1.0モル
部、リン酸Mg0.10モル部配合し、重リン酸Alと
リン酸Mgの合計量100重量部に対し、4〜6nmの
コロイダルシリカ75重量部配合し、硝酸を2重量部配
合し、リン酸を75重量部配合し、さらにアリルグリシ
ジルエーテルーメタアクリル酸メチルーアクリル酸ブチ
ルーグリシジルメタアクリレートーメタアクリル酸−ア
クリル酸の共重合体からなる水系有機樹脂エマルジョン
を全固形分に対し55%となるように添加した液を塗布
し、60℃で乾燥し、乾燥後の皮膜が0.6μとなるよ
うに皮膜を形成した。
【0047】[実施例8]Zn−Al系合金めっき鋼板
(目付量:90g/m)に重リン酸Al1.0モル
部、リン酸Mn0.08モル部配合し、重リン酸Alと
リン酸Mnの合計量100重量部に対し、2〜4nmの
コロイダルシリカ100重量部配合し、硝酸を5重量部
配合し、リン酸を75重量部配合し、さらにグリシジル
メタアクリレートーメタアクリル酸エチルーアクリル酸
ブチルーメタアクリル酸−ヒドロキシエチルアクリレー
トの共重合体からなる水系有機樹脂エマルジョンを全固
形分に対し67.5%となるように添加した液を塗布
し、200℃で乾燥し、乾燥後の皮膜が1.5μとなる
ように皮膜を形成した。
【0048】[実施例9]電気亜鉛めっき鋼板(目付
量:30g/m)に重リン酸Al1.0モル部、リン
酸Mn0.20モル部配合し、重リン酸Alとリン酸M
nの合計量100重量部に対し、4〜6nmのコロイダ
ルシリカ250重量部配合し、硝酸を3重量部配合し、
リン酸を25重量部配合し、さらにグリシジルメタアク
リレートーメタアクリル酸エチルーアクリル酸ブチルー
メタアクリル酸−アクリル酸の共重合体からなる水系有
機樹脂エマルジョンを全固形分に対し35%となるよう
に添加した液を塗布し、180℃で乾燥し、乾燥後の皮
膜が0.3μとなるように皮膜を形成した。
【0049】[実施例10]Al板に重リン酸Al1.
0モル部、リン酸Mn0.10モル部配合し、重リン酸
Alとリン酸Mnの合計量100重量部に対し、4〜6
nmのコロイダルシリカ50重量部配合し、硝酸を20
重量部配合し、リン酸を100重量部配合し、さらにメ
タアクリル酸−3−クロル−ヒドロキシプロピルーメタ
アクリル酸メチルーアクリル酸ブチルーグリシジルメタ
アクリレートーアクリル酸の共重合体からなる水系有機
樹脂エマルジョンを全固形分に対し25%となるように
添加した液を塗布し、200℃で乾燥し、乾燥後の皮膜
が0.2μとなるように皮膜を形成した。
【0050】[実施例11]錫めっき鋼板(目付量:5
g/m)に重リン酸Al1.0モル部、リン酸Mn
0.125モル部配合し、重リン酸Alとリン酸Mnの
合計量100重量部に対し、4〜6nmのコロイダルシ
リカ25重量部配合し、硝酸を10重量部配合し、リン
酸を75重量部配合し、さらにN−プトキシメチロール
メタアクリルアミドーメタアクリル酸メチルーアクリル
酸ブチルーメタアクリル酸−アクリル酸−ヒドロキシエ
チルアクリレートの共重合体からなる水系有機樹脂エマ
ルジョンを全固形分に対し65%となるように添加した
液を塗布し、60℃で乾燥し、乾燥後の皮膜が0.1μ
となるように皮膜を形成した。
【0051】[実施例12]冷延鋼板に重リン酸Al
1.0モル部、リン酸Mn0.10モル部配合し、重リ
ン酸Alとリン酸Mnの合計量100重量部に対し、4
〜6nmのコロイダルシリカ100重量部配合し、硝酸
を10重量部配合し、さらにメタアクリル酸−3−クロ
ル−2ヒドロキシプロピルーメタアクリル酸メチルーア
クリル酸ブチルーグリシジルメタアクリレートーアクリ
ル酸の共重合体からなる水系有機樹脂エマルジョンを全
固形分に対し80%となるように添加した液を塗布し、
230℃で乾燥し、乾燥後の皮膜が5.0μとなるよう
に皮膜を形成した。
【0052】[実施例13]酸洗により黒皮を除去した
中薄板材(板厚:2.0mm)に重リン酸Al1.0モ
ル部、リン酸Mn0.075モル部配合し、重リン酸A
lとリン酸Mnの合計量100重量部に対し、4〜6n
mのコロイダルシリカ50重量部配合し、硝酸を15重
量部配合し、さらにグリシジルメタアクリレートーメタ
アクリル酸エチルーアクリル酸ブチルーメタアクリル酸
−アクリル酸の共重合体からなる水系有機樹脂エマルジ
ョンを全固形分に対し、85%となるように添加した液
を塗布し、60℃で乾燥し、乾燥後の皮膜が2.0μと
なるように皮膜を形成した。
【0053】[比較例1]電気亜鉛めっき鋼板(目付
量:20g/m)にクロム酸(6価Cr100%クロ
ム酸)100重量部、リン酸70重量部配合した水性液
をロールで塗布し、60℃で乾燥して付着量がCr換算
で45mg/mのクロメート皮膜を形成した。
【0054】[比較例2]溶融亜鉛めっき鋼板(目付
量:90g/m)にクロム酸(6価Cr100%クロ
ム酸)100重量部、リン酸50重量部、18〜22n
mのコロイダルシリカ70重量部配合した水性液をロー
ルで塗布し、80℃で乾燥して付着量がCr換算で38
mg/mのクロメート皮膜を形成した。
【0055】[比較例3]電気亜鉛めっき鋼板(目付
量:20g/m)に市販のクロムフリー表面処理剤の
水性液をロールで塗布し、180℃で乾燥して付着量が
乾燥後で2.5μの皮膜を形成した。
【0056】[比較例4]溶融亜鉛めっき鋼板(目付
量:90g/m)に市販のクロムフリー表面処理剤の
水性液をロールで塗布し、200℃で乾燥して付着量が
乾燥後で3.0μの皮膜を形成した。
【0057】[比較例5]冷延鋼板に市販のクロムフリ
ー表面処理剤の水性液をロールで塗布し、250℃で乾
燥して付着量が乾燥後で5.0μの皮膜を形成した。
【0058】[比較例6]酸洗により黒皮を除去した中
薄板材(板厚:2.0mm)に市販のクロムフリー表面
処理剤の水性液をロールで塗布し、200℃で乾燥して
付着量が乾燥後で3.0μの皮膜を形成した。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】表1及び2は亜鉛或いは亜鉛系合金めっき
鋼板に処理した場合の実施例1〜11及び比較例1〜4
の素材との密着性、塗料密着性、平板耐食性及び加工部
耐食性を示したものである。評価方法は前出に準じる。
表1において実施例1〜7及び11は50〜60℃の低
温乾燥した例であり、実施例8〜10は180〜200
℃で乾燥した例である。表から明らかなように、亜鉛め
っき鋼板あるいは亜鉛系合金めっき鋼板に本発明による
表面処理剤を実施した場合、形成された皮膜の素材との
密着性及び塗料密着性は50〜60℃の低温乾燥の場合
でも、或いは180〜200℃の高温乾燥でも良好で剥
離は皆無である。亜鉛めっき鋼板、Zn−Fe合金めっ
き鋼板或いは錫めっき鋼板に本発明による表面処理を実
施し、50〜60℃の低温乾燥した場合の平板部の耐食
性は240〜360時間で変化なく、360〜480時
間で僅かに白錆が発生する。加工部の耐食性は240〜
360時間で僅かに白錆が発生する。Zn−Ni合金め
っき鋼板或いはZn−Mg合金めっき鋼板に本発明によ
る表面処理を実施し、50〜60℃の低温乾燥した場合
の平板部の耐食性は600時間で変化なく、720時間
で僅かに白錆が発生する。加工部の耐食性は480時間
で僅かに白錆が発生するに過ぎない。
【0064】Zn−Al合金めっき鋼板に本発明による
表面処理を実施し、200℃で乾燥した場合の平板部の
耐食性は480時間で変化なく、600時間で僅かに白
錆が発生する。加工部の耐食性は480時間で僅かに白
錆が発生する。亜鉛めっき鋼板に本発明による表面処理
を実施し、180℃で乾燥した場合の平板部の耐食性は
極めて良好で720時間で変化なく、840時間で僅か
に白錆が発生するに過ぎない。また、加工部耐食性は6
00時間で僅かに白錆が発生するに過ぎない。Al板に
本発明による表面処理を実施し、200℃で乾燥した場
合の平板部の耐食性は600時間で変化なく、720時
間で僅かに白錆が発生するに過ぎない。また、加工部耐
食性は600時間で僅かに白錆が発生する。
【0065】これに対し、公知のクロメート皮膜の場合
(比較例1,2)は形成された皮膜の密着性はある程度
確保されるが、塗料密着性は必ずしも十分とは言えな
い。また、平板部耐食性は168時間で白錆が発生して
いる。加工部耐食性は72時間で一部白錆が発生してい
る。市販クロムフリー表面処理剤の場合(比較例3,
4)、素材との密着性及び塗料密着性は必ずしも十分と
は言えない。また、平板部耐食性は72時間で僅かに白
錆が発生し、96時間でかなり白錆が発生する。加工部
耐食性は72時間でかなり白錆が発生する。
【0066】表3及び表4は冷延鋼板あるいは酸洗中薄
板鋼板に本発明を処理した場合の実施例12〜13及び
比較例5〜6の素材との密着性、塗料密着性、平板部及
び加工部耐食性を示したものである。評価方法は前出に
準じる。表から明らかなように冷延鋼板あるいは酸洗中
薄板鋼板に処理した場合、形成された皮膜の素材との密
着性及び塗料密着性は良好で剥離は皆無である。また、
冷延鋼板における平板部耐食性はSST240時間で僅
かに赤錆が発生するにすぎず、加工部は168時間で僅
かに赤錆が発生するに過ぎない。また、酸洗中薄板鋼板
における平板部耐食性はSST240時間で僅かに赤錆
が発生するにすぎない。
【0067】これに対し、市販のクロムフリー表面処理
剤の場合(比較例5,6)は形成された皮膜の素材との
密着性及び塗料密着性は不充分である。また、耐食性も
悪く数時間で赤錆が発生する。
【0068】
【発明の効果】以上示すように本発明による表面処理剤
はクロムを使用しない、所謂クロムフリー表面処理剤で
あり、また、塗布した皮膜は80℃以下の低温乾燥が可
能である。従って、従来の表面処理製造ラインにおける
クロメートのセクションがそのまま使用でき、実用化が
極めて容易である。また、低温乾燥であるにもかかわら
ず各種金属に形成された皮膜は素材との密着性に優れ、
かつ、平板部及び加工部共従来公知のクロメート剤或い
は市販のクロムフリー表面処理剤を圧倒的に凌駕する極
めて優れた耐食性を示し、全く新しいクロムフリー表面
処理剤である。従って、本クロムフリー表面処理剤を各
種金属に塗布することにより塗料密着性に優れ高耐食性
の表面処理金属材料を提供することが出来、自動車業
界、家電・建材業界、土木・建築業界、パイプ業界をは
じめ容器材料、玩具類、屋内用建材に至るまで用途は大
幅に広がる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Alのリン酸化合物1.0モル部に対
    し、Mn、Mg及びCa化合物の1種或いは2種以上を
    0.05〜0.6モル部配合し、Alのリン酸化合物と
    Mn、Mg及びCa化合物の1種或いは2種以上の合計
    量100重量部に対し、粒径が1〜10nmのSiO
    ゾルを10〜500重量部配合し、かつ、造膜性を有す
    る水系有機樹脂エマルジョンあるいは水溶性樹脂を全固
    形分に対し5〜90%配合することを特徴とする金属表
    面処理剤。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の表面処理剤に対し、酸
    化剤の1種或いは2種以上を1〜20重量部配合するこ
    とを特徴とする金属表面処理剤。
  3. 【請求項3】 請求項1及び請求項2に記載の表面処理
    剤に対し、リン酸を10〜100重量部配合することを
    特徴とする金属表面処理剤。
  4. 【請求項4】 金属材料の上に、請求項1、請求項2及
    び請求項3の何れかの金属表面処理剤を塗布し形成され
    た皮膜の付着量が0.05〜10.0μ有することを特
    徴とする表面処理金属材料。
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