JP2003192852A - エチレン−プロピレンゴム組成物およびそれを用いた電力ケーブル接続部材 - Google Patents

エチレン−プロピレンゴム組成物およびそれを用いた電力ケーブル接続部材

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Shinji Hamakubo
Tomoaki Okuda
智昭 奥田
Yoshiji Miyashita
芳次 宮下
Shinji Kato
真次 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、常温収縮性があり(永久伸びが小さ
く)、拡径伸張状態での加熱により破断が生じない(伸
張加熱耐破断性)エチレン−プロピレン−ジエンゴム組
成物およびそれを使用した電力ケーブル接続部材を提供
することを課題とした。 【解決手段】エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合
体に少なくとも有機過酸化物の架橋剤、多官能性アリル
基含有化合物の架橋助剤、カーボンブラックを添加して
なるエチレン−プロピレン−ジエンゴム組成物であっ
て、前記カーボンブラックは、エチレン−プロピレン−
ジエン3元共重合体100重量部に対し、30〜120
重量部が添加され、かつ、平均粒径が150nm〜40
0nmであることを特徴とするエチレン−プロピレン−
ジエンゴム組成物、およびそれを加熱成形した電力ケー
ブルの接続部材で解決することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低引張応力で永久伸び特
性と耐破断性に優れたエチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム組成物およびそれからなる電力ケーブル接続部材に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電力ケーブルの中間接続部あるい
は終端接続部に用いる接続部(以下:電力ケーブル接続
部材)の構造は、ケーブルコアの接続部の外周に絶縁体
層を装着させ、該絶縁体層の外周に防水テープを巻回さ
せた構造を採用していた。近年、前記絶縁体層としてチ
ューブ状のプレモールドゴム絶縁体を使用しており、前
記チューブ状のプレモールドゴム絶縁体の内径を拡径し
た状態でケーブルコアの接続部の外周に装着して、プレ
モールドゴム絶縁体の自己収縮力を利用してケーブルコ
アの接続部の外周上に密着させる常温収縮型絶縁接続部
材が用いられるようになり、前記常温収縮型絶縁接続部
材の外周に設ける防水接続部材としてもこれと同様に常
温収縮型防水接続部材を用いることが要求されている。
【0003】前記常温収縮型接続部材として用いられる
材料として、エチレン−プロピレン−ジエンゴム3元共
重合体(以下、EPDMともいう)組成物が使われてい
る。例えば特開平8−22716号公報、特開平8−5
0807号公報、特開平9−266620号公報、特開
平11−313434号公報が挙げられるが、これらゴ
ム組成物または成形体は、拡径作業改善すなわち引張応
力を小さくするためプロセス油の多量添加が必要であっ
た。そのため、永久伸びが大きくなってしまう問題があ
った。また、拡径伸張状態での加熱により、破断が生じ
易いという問題があった。前記した問題があったため、
電力ケーブル等の接続部材として使用した場合、自己収
縮力が小さくケーブルコアの外周に設けられた絶縁層と
の密着性が悪く良好な接続構造をえることができなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、プロセス油
の使用量を低減させても、拡径性に優れ(低引張応
力)、常温収縮性に優れ(永久伸びが小さく)、拡径伸
張状態での加熱により破断が生じ難い(伸張加熱耐破断
性)エチレン−プロピレン−ジエンゴム組成物およびそ
れを使用した電力ケーブル接続部材を提供することを課
題とした。
【0005】
【課題を解決させるための手段】上記課題は、 (1)エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体に少
なくとも有機過酸化物の架橋剤、多官能性アリル基含有
化合物の架橋助剤、カーボンブラックを添加してなるエ
チレン−プロピレン−ジエンゴム組成物であって、前記
カーボンブラックは、エチレン−プロピレン−ジエン3
元共重合体100重量部に対し、30〜120重量部が
添加され、かつ、平均粒径が150nm〜400nmで
あることを特徴とするエチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム組成物。 (2)エチレン−プロピレン−ジエンゴム組成物に炭酸
カルシウムをエチレン−プロピレン−ジエン3元共重合
体100重量部に対して10重量部以上添加し、かつ前
記カーボンブラックと前記炭酸カルシウムとの合計は、
160重量部以下とすることを特徴とする(1)記載の
エチレン−プロピレン−ジエンゴム組成物。 (3)前記多官能性アリル基含有化合物の架橋助剤がト
リアリルイソシアヌレートおよび、またはトリアリルシ
アヌレートであることを特徴とする(1)または(2)
に記載のエチレン−プロピレン−ジエンゴム組成物。 (4)前記エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体
がメタロセン触媒によって重合されていることを特徴と
する(1)〜(3)のいずれかに記載のエチレン−プロ
ピレン−ジエンゴム組成物で解決され、また、電力ケー
ブルの接続部材としては、 (5)(1)〜(4)のいずれかに記載のエチレン−プ
ロピレン−ジエンゴム組成物を加熱成形してなることを
特徴とする電力ケーブル接続部材で解決される。
【0006】
【作用】本発明の作用効果の詳細は、判っていないが発
明者らは以下のように考えている。 (A)EPDMに平均粒径が150nm〜400nmと
いう特定の平均粒径のカーボンブラックおよび多官能性
アリル基含有化合物を添加することにより、大幅に引張
応力を上げることなしに物理的かつ化学的結合を強固に
し、伸張状態での加熱により破断が生じ難くなり、永久
伸びを抑制することができる。ここで前記カーボンブラ
ックと炭酸カルシウムを併用することで、さらに柔軟性
を高め、耐破断性、永久伸びを犠牲にすることなく引張
応力の上昇を抑えることができる。よって電力ケーブル
の接続部材として使用した場合、拡径作業性にも優れた
作用効果を有するという見解を持っている。 (B)さらに、メタロセン触媒を使用して重合したEP
DMを使うことによって、均一な架橋が可能となり、低
永久伸び、低引張応力で、特に伸張加熱時耐破断性に優
れた組成物とすることができる。
【0007】
【発明の実施形態】本発明に使用されるエチレン−プロ
ピレン−ジエンゴム組成物に使われているエチレン−プ
ロピレン−ジエン3元共重合体は、公知のエチレン−プ
ロピレン−ジエン3元共重合体を適用すれば良いが、中
でもエチレン含有量が40wt%〜60wt%のものが
好ましく、40wt%より少ないまたは、60wt%よ
り多いと永久伸びが大きくなり、長期間の常温収縮性に
劣る傾向にある。また、EPDMに配合されているジエ
ンは、公知のものを適用すれば良く、例えばジエン種と
して、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエ
ン、1,4−ヘキサジエンを適用すれば良い。ジエンの
配合量は、種類によって異なるが、一般的に0.5wt
%〜15wt%である。
【0008】本発明で使用されるエチレン−プロピレン
−ジエン3元共重合体の製造方法は、公知の重合方法で
良く、例えばバナジウム化合物と有機アルミニウムとか
らなる触媒で重合させる方法等が適用される。その中で
も、メタロセン触媒で重合したものが好ましい。メタロ
センとは、ビス(シクロペンタジエニル)金属化合物の
うち、非電解質錯体で、2個のシクロペンタジエニル環
が正五角形構造をして互いに平行に相対し、その中間に
金属原子(例えば、Zr、Ti、Vi、Cr、Fe、C
o、Ni、Ru、Pd等、なかでも重合均一性の点から
Zrが好ましい)がはさまれたサンドイッチ構造の分子
からなるものの総称である。
【0009】本発明で使用するEPDMを重合する触媒
の一つであるメタロセン触媒は、前記したようなサンド
イッチ構造をもっており、エチレンガス(原料ガス)は
金属と結合している5員環に結合した置換基によって立
体的にブロックされている方向からは接触できないため
に、常に一定の方向から金属とモノマーが接触すること
になり、立体規則性重合が起こるので、得られるEPD
Mの分子量、分岐構造が均一となる。また、不純物の少
ないエチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体を得る
ことができる点で他の触媒をして得ることのできるエチ
レン−プロピレン−ジエン3元共重合体より優れてい
る。さらに、メタロセン触媒で重合したものを使用する
ことにより得られるエチレン−プロピレン−ジエンゴム
組成物は、低引張応力、低永久伸びで、伸張加熱耐破断
性が向上するので好ましい。
【0010】本発明のエチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム組成物に添加されている平均粒径が150nm〜40
0nmのカーボンブラックは、エチレン−プロピレン−
ジエンゴム組成物の柔軟性、永久伸びを犠牲にすること
なく伸張加熱耐破断性を向上させるために添加してい
る。カーボンブラックの添加量は、エチレン−プロピレ
ン−ジエン3元共重合体100重量部に対し、30〜1
20重量部添加することが好ましく、30重量部より少
ないと伸張加熱耐破断性が低下する傾向にあり、120
重量部より多いと引張応力が大きくなるので、電力ケー
ブルの接続部材として使用した場合、拡径作業性が低下
する傾向にある。また、カーボンブラックの平均粒径
が、150nmより小さいと引張応力が大きくなるの
で、電力ケーブルの接続部材として使用した場合、拡径
作業性が低下する傾向にあり、400nmより大きいと
伸張加熱耐破断性が低下する傾向にある。具体的なカー
ボンブラックとしては、公知のもので、平均粒径が15
0nm〜400nmあれば良く、ASTM D−176
5による分類で、N−800(代表的粒子径101nm
〜200nm)の一部とN−900(代表的粒子径20
1nm〜500nm)の一部の適用が可能である。
【0011】上記したカーボンブラックの平均粒径は、
顕微鏡法で測定したものである。例えば、走査型または
透過型電子顕微鏡(SEMまたはTEM)を使って、高
倍率で粉末そのものの写真を撮り、その写真に撮られた
粉末の形状の面積と同等の円を想定して、その円の直径
を粒径とし、N数2000以上測定値を平均することに
より求める。
【0012】本発明のエチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム組成物に添加されている炭酸カルシウムは、エチレン
−プロピレン−ジエンゴム組成物の伸張加熱耐破断性、
永久伸びを犠牲にすることなく引張応力を小さくするた
めに添加している。その添加量は、エチレン−プロピレ
ン−ジエン3元共重合体100重量部に対し、10重量
部以上で、前記したカーボンブラックとの合計添加量が
エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体100重量
部に対し、160重量部以下であることが好ましい。炭
酸カルシウムが10重量部より少ないと低引張応力化の
効果が小さく、カーボンブラックとの合計添加量が16
0重量部より多くなると、永久伸びが大きくなり、引張
応力も高くなる傾向にある。炭酸カルシウムとしては、
公知のものであれば良く、例えば、重質炭酸カルシウ
ム、沈降性炭酸カルシウム、または、それらを脂肪酸、
シラン化合物等により表面処理したもの等が適用され
る。
【0013】本発明のエチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム組成物に添加されている有機過酸化物の架橋剤として
は公知のものを適用すれば良く、具体的には、ジクミル
パーオキサイドが適用される。有機過酸化物の架橋剤の
添加量としては、種類によって異なるが、前記ジクミル
パーオキサイドの場合、エチレン−プロピレン−ジエン
3元共重合体100重量部に対し、1.5重量部〜4.
0重量部が好ましい。1.5重量部より少ないと、永久
伸びが大きくなる傾向にあり、4.0重量部より多いと
引張応力が大きくなる傾向にある。
【0014】多官能性アリル基含有化合物は、エチレン
−プロピレン−ジエンゴム組成物の引張特性のほか、永
久伸び特性、伸張加熱耐破断性の改善のための架橋助剤
として添加している。多官能性アリル基含有化合物は、
エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体100重量
部に対し、0.3〜3.0重量部添加することが好まし
く、0.3重量部より少ないと永久伸びが大きくなり、
常温収縮性が低下する傾向にある。3.0重量部より多
いと引張応力が大きくなるので、電力ケーブルの接続部
材として使用した場合、拡径作業性が低下する傾向にあ
る。具体的な多官能性アリル基含有化合物としては、ト
リアリルイソイアヌレート、トリアリルシアヌレート等
が適用される。
【0015】上記したエチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム組成物には、永久伸びを大きくせず、伸張加熱耐破断
性を損なわない範囲で加工助剤、老化防止剤、プロセス
油、加硫促進助剤、シランカップリング剤等を適宜添加
することができるが、特にプロセス油の添加量は永久伸
びを大きくしないため、また、接続部材として直接に接
触する他の部材への移行を防止するために、エチレン−
プロピレン−ジエン3元共重合体100重量部に対し
て、30重量部以下に抑えることが好ましい。
【0016】本発明のエチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム組成物は、前記した材料を公知の混錬方法によって得
ることができる。例えば、ロールミル、バンバリーミキ
サ、加圧式ニーダー、インターミックス、ニーダー等
に、前記した材料を投入し、混錬すれば良い。
【0017】これら、エチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム組成物を加熱成形して得られる成形体としては、チュ
ーブ状、板状、テープ状の成形体が挙げられるが、電力
ケーブルの接続部材や終端部材としては、通常チューブ
状の成形体が用いられる。本発明のエチレン−プロピレ
ン−ジエンゴム組成物をチューブ状に加熱成形する方法
としては、公知の製造方法を用いれば良く、例えば、押
出成形、射出成形、トランスファ成形、圧縮成形等で加
熱成形すれば良い。
【0018】
【実施例】試料作成は、次の手順で行った。表1(実施
例)、表2(比較例)の配合のエチレン−プロピレン−
ジエンゴム組成物をロールミルにて混錬後、160℃×
30分のプレス成形加硫を行って2mm厚のシートを作
成した。また、電力ケーブルの接続部材の製造方法とし
ては、ロールミルで混錬されたエチレン−プロピレン−
ジエンゴム組成物を160℃×30分間のプレス成形加
硫を行い内径25mm、外径約35mm、長さ150m
mのチューブ状成形体を作製した。表1、表2のEPD
M(A)は、バナジウム触媒で重合されたエチレン−プ
ロピレン−ジエン3元共重合体(エチレン含有量:54
wt%)、EPDM(B)は、メタロセン触媒重合され
たエチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体(エチレ
ン含有量:55wt%)、カーボンブラック(A)は、
平均粒径が130nmのカーボンブラック、カーボンブ
ラック(B)は、平均粒径が150nmのカーボンブラ
ック、カーボンブラック(C)は、平均粒径が270n
mのカーボンブラック、カーボンブラック(D)は、平
均粒径が350nmのカーボンブラック、カーボンブラ
ック(E)は、平均粒径が480nmのカーボンブラッ
ク、炭酸カルシウム(A)は、脂肪酸で表面処理された
炭酸カルシウム、炭酸カルシウム(B)は、沈降性炭酸
カルシウムを示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】得られたシートおよびチューブ状成形体を
用いて以下の試験を行い各特性を測定し、評価した結果
を表3および表4に示す。また、図1に本発明のチュー
ブ状成形体を電力ケーブルの接続部材として使用した時
の断面図を示す。
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】(a)引張応力の評価(表3には300%
Mと記載) JIS K 6251に基づいて300%伸張時の引張
応力を測定し、2.5MPa以下の場合を◎と評価し、
2.5MPaより大きく、3MPa未満の場合を○、3
MPa以上の場合を×と評価した。 (b)永久伸びの評価 JIS K 6251に規定されるダンベル状3号試験
片を200%伸張した状態で80℃の恒温槽中に72時
間保持した後、開放し、開放後30分後の標線間距離
(伸張後の標線間距離)を測定し、伸張前の標線間距離
に対する伸張後の標線間距離の変化率を求めた。変化率
が15%未満のものを○、15%以上のものを×とし
た。測定不可の試料は、試験中に全て破断したため測定
ができなかったものである。表中には「−」で示す。ま
た、シート状成形体で永久伸びが測定できなかったもの
については、チューブ状成形体での評価を実施しなかっ
た。 (c)伸張加熱時耐破断性の評価 JIS K 6251に規定されるダンベル状3号試験
片3本を200%伸張した状態で80℃および100℃
の恒温槽中に72時間保持し、80℃で全数(3本)破
断が無い場合を○、1本でも破断した場合は×とし、○
の内100℃でも全数(3本)破断が無い場合の試料を
◎と評価した。
【0025】チューブ状のエチレン−プロピレン−ジエ
ンゴム組成物からなる成形体に対して以下(d)〜
(f)の評価を行い結果を表4に示す。 (d)引張応力の評価(表3には300%Mと記載) チューブ状成形体より採取したJIS K 6251規
定ののダンベル状6号形試験片について、基づいて30
0%伸張時の引張応力を測定し、2.5MPa以下の場
合を◎と評価し、2.5MPaより大きく、3MPa未
満の場合を○、3MPa以上の場合を×と評価した。 (e)永久伸びの評価 前記チューブ状成形体を拡径し、外径75mmの鉄パイ
プに被せ、チューブ状成形体の内径が200%大きくな
った状態に保持した。200%拡径状態の前記チューブ
状成形体は、80℃の恒温槽中に72時間保持した。そ
の後、成形体を恒温槽から取出し、鉄パイプから取出し
た後、30分間放置した後、内径の測定を行ない、試験
前後のチューブ状成形体の内径の変化率が、15%未満
のものを○、15%以上のものを×とした。測定不可の
試料は、試験中に全て破断したため測定ができなかった
ものである。 (f)伸張加熱時耐破断性の評価 前記チューブ状成形体を拡径し、外径75mmの鉄パイ
プに被せ、チューブ状成形体の内径が200%大きくな
った状態に保持した状態で80℃および100℃の恒温
槽中に72時間保持し、80℃で全数(3本)破断が無
い場合を○、1本でも破断した場合は×とし、○の内1
00℃でも全数(3本)破断が無い場合の試料を◎と評
価した。
【0026】
【発明の効果】本発明のエチレン−プロピレン−ジエン
ゴム組成物は、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重
合体に有機過酸化物の架橋剤、多官能性アリル基含有化
合物の架橋助剤からなるエチレン−プロピレン−ジエン
ゴム組成物に、特定の平均粒径(150nm〜400n
m)のカーボンブラックの特定量が添加されているの
で、物理的かつ化学的結合が強固になり、伸張状態での
加熱により破断が生じ難く、永久伸びは小さいエチレン
−プロピレン−ジエンゴム組成物を提供することができ
た。さらに、EPDMの重合触媒をメタロセン触媒にす
ることでさらに低引張応力、低永久伸びで、伸張加熱耐
破断性が向上させることができる。また、前記エチレン
−プロピレン−ジエンゴム組成物を加熱成形し、電力ケ
ーブルの接続部材として使用した場合、絶縁接続部材の
外周に容易に拡径し装着することができ、かつ拡径状態
で長期的に絶縁接続部材との密着が良好で、他の部材へ
のプロセス油の移行が生じにくい電力ケーブルの接続部
材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電力ケーブルの接続部材を用いた電力
ケーブルの接続構造の断面図
【符号の説明】
1 圧縮スリーブ 2 導体 3 内部電極 4 絶縁接続部材 5 本発明の電力ケーブルの接続部材 6 電力ケーブル 7 電力ケーブルの接続部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 3/44 H01B 3/44 P H02G 1/14 H02G 1/14 A 15/08 15/08 L (72)発明者 加藤 真次 埼玉県熊谷市新堀1008番地 三菱電線工業 株式会社熊谷製作所内 Fターム(参考) 4J002 BB151 DA038 DE239 EK036 EU197 FD018 FD019 FD146 FD157 5G305 AA04 AB15 BA13 CA01 CA08 CA47 CA54 CC05 CC11 5G355 AA03 BA02 BA15 5G375 AA02 BA26 BB43 CA02 CA14 CB03 CB07 CB14 CB19 DB32 EA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合
    体に少なくとも有機過酸化物の架橋剤、多官能性アリル
    基含有化合物の架橋助剤、カーボンブラックを添加して
    なるエチレン−プロピレン−ジエンゴム組成物であっ
    て、前記カーボンブラックは、エチレン−プロピレン−
    ジエン3元共重合体100重量部に対し、30〜120
    重量部が添加され、かつ、平均粒径が150nm〜40
    0nmであることを特徴とするエチレン−プロピレン−
    ジエンゴム組成物。
  2. 【請求項2】エチレン−プロピレン−ジエンゴム組成物
    に炭酸カルシウムをエチレン−プロピレン−ジエン3元
    共重合体100重量部に対して10重量部以上添加し、
    かつ前記カーボンブラックと前記炭酸カルシウムとの合
    計は、160重量部以下とすることを特徴とする請求項
    1記載のエチレン−プロピレン−ジエンゴム組成物。
  3. 【請求項3】前記多官能性アリル基含有化合物の架橋助
    剤がトリアリルイソシアヌレートおよび、またはトリア
    リルシアヌレートであることを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載のエチレン−プロピレン−ジエンゴム
    組成物。
  4. 【請求項4】前記エチレン−プロピレン−ジエン3元共
    重合体がメタロセン触媒によって重合されていることを
    特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエチ
    レン−プロピレン−ジエンゴム組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜請求項4のいずれかに記載のエ
    チレン−プロピレン−ジエンゴム組成物を加熱成形して
    なることを特徴とする電力ケーブル接続部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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