JP2003192634A - アクリル酸誘導体の製造方法 - Google Patents

アクリル酸誘導体の製造方法

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JP2003192634A
JP2003192634A JP2001393647A JP2001393647A JP2003192634A JP 2003192634 A JP2003192634 A JP 2003192634A JP 2001393647 A JP2001393647 A JP 2001393647A JP 2001393647 A JP2001393647 A JP 2001393647A JP 2003192634 A JP2003192634 A JP 2003192634A
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water
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JP2001393647A
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English (en)
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Tsuyoshi Enomoto
堅 榎本
Makoto Kotani
誠 小谷
Soro Isogawa
素朗 礒川
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アクリル酸誘導体を、安価に安全に収率良く製
造できる工業的に適した製法を提供する。 【解決手段】アルデヒド類を、少なくとも該アルデヒド
類のモル数よりも多いモル数の水を含む溶媒中で、塩基
の存在下、マロン酸と反応させることを特徴とするアク
リル酸誘導体の製造方法。 【効果】アルデヒド類とマロン酸とから水を含む溶媒中
塩基の存在下でアクリル酸誘導体を製造する事が出来、
溶媒の回収の問題が解決され、生成物の単離が簡便且つ
効率よく行われるので、工業的に有利な方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬、農薬等の原
料及び中間体、特にアミノ酸化合物の製造における中間
体として有用なアクリル酸誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアクリル酸誘導体の製法、例えば
3−(3−ピリジル)アクリル酸の製法としては、ピリ
ジン溶媒中、塩基であるピペリジンの存在下、3−ピリ
ジンカルボキシアルデヒドとマロン酸を加熱下反応させ
た後、貧溶媒であるジエチルエーテルを加えて生成物を
結晶として析出させ濾過する方法により収率96%で得
られることが知られている(J.Am.Chem.Soc.(1979),101
(18),5370)。しかし、この方法では、低沸点かつ過酸
化物を生成し易いジエチルエーテルを晶析溶媒として使
用していること、高価かつ他の溶媒との蒸留による分離
が困難なピリジン溶媒を使用していること、溶媒である
ピリジンと塩基であるピペリジンを分離できないこと等
の理由により、工業的には不適切な方法である。また、
ピリジン溶媒による反応の後、生成物を濾過のみにて得
ようとすると、生成物がピリジンに溶解し易いため、単
離収率が大幅に減少してしまう欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アクリル酸
誘導体を、安価に安全に収率良く製造できる工業的に適
した製法を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討した結果、塩基の存在下、
アルデヒド類(I)とマロン酸から、アクリル酸誘導体
(II)を製造する方法において、従来法のような高価で
回収が困難なピリジン溶媒を使用せずとも、少なくとも
該アルデヒド類のモル数よりも多いモル数の水を含む溶
媒中で反応させることにより高収率で目的物が得られ、
また、その溶媒は安価で回収が容易な溶媒や特に回収を
必要としない水溶媒中でも目的物が高収率で得られるこ
とを見出した。因みに従来法では、反応系内の水は、反
応した原料のアルデヒド類と等モルの生成水が生じる分
のみである。また、反応液に生成物を晶析させるための
貧溶媒としての有機溶媒を添加することなく、必要であ
れば反応液中から反応溶媒として使用した有機溶媒の
内、沸点が水より低い有機溶媒を蒸留により系外へ留去
する簡単な操作を行った後、析出している生成物を濾過
するのみの簡略化された方法により、安価に、安全に、
高収率で目的物が得られることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、下記式(I)(化
3)
【0006】
【化3】R-CHO (I) (式中、Rは、無置換もしくは置換されていてもよいフ
ェニル基、無置換もしくは置換されていてもよいナフチ
ル基、または、酸素原子、窒素原子もしくは硫黄原子の
いずれかの原子を1個以上あるいは各原子が組み合わさ
って2個以上含む五あるいは六員環性芳香族複素環を示
す。また、複素環上は置換されていてもよい。)で表さ
れるアルデヒド類を、少なくとも該アルデヒド類のモル
数よりも多いモル数の水を含む溶媒中で、塩基の存在
下、マロン酸と反応させ、また、必要であれば反応液中
から反応溶媒として使用した有機溶媒の内、水より沸点
の低い有機溶媒を蒸留により系外へ留去した後、析出し
ている生成物を濾過して得る下記式(II)(化4)
【0007】
【化4】R-CH=CHCOOH (II) (式中、Rは、前記と同義である。)で表されるアクリ
ル酸誘導体の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、原料として使用
する式(I)で表されるアルデヒド類および式(II)で
表されるアクリル酸誘導体におけるRは、無置換もしく
は置換されていてもよいフェニル基、無置換もしくは置
換されていてもよいナフチル基、または、酸素原子、窒
素原子もしくは硫黄原子のいずれかの原子を1個以上あ
るいは各原子が組み合わさって2個以上含む五あるいは
六員環性芳香族複素環を示し、また、複素環上は置換さ
れていてもよい。
【0009】式中Rで示される無置換もしくは置換され
ていてもよいフェニル基としては、特に限定されるもの
ではないが、具体的にはメチル基もしくはエチル基等の
アルキル基、メトキシ基もしくはエトキシ基等の低級ア
ルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子もしくは
ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ
基、メチルアミノ基もしくはジメチルアミノ基等の低級
アルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基も
しくはアセチル基等の低級アシル基、カルボキシル基、
ホルムアミド基もしくはアセトアミド基等の低級アシル
アミド基、無置換または置換されていてもよいフェニル
基等が任意の位置に1〜5個置換したフェニル基を挙げ
ることができる。具体的には、4−メチルフェニル基、
4−メトキシフェニル基、2−フルオロフェニル基、3
−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−
クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロ
フェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニ
ル基、4−ブロモフェニル基、4−ヨードフェニル基、
3,4−ジブロモフェニル基、2,3,4,5,6−ペ
ンタフルオロフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、
4−ニトロフェニル基、3−クロロ−4−ヒドロキシフ
ェニル基、2−クロロ−3,5−ジヒドロキシフェニル
基、3,4−エチレンジオキシフェニル基、4−ビフェ
ニル基、4−(2´,6´−ジメトキシビフェニル)基
等が挙げられる。
【0010】式中Rで示される無置換もしくは置換され
ていてもよいナフチル基としては、特に限定されるもの
ではないが、具体的にはメチル基もしくはエチル基等の
アルキル基、メトキシ基もしくはエトキシ基等の低級ア
ルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子もしくは
ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ
基、メチルアミノ基もしくはジメチルアミノ基等の低級
アルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基も
しくはアセチル基等の低級アシル基、カルボキシル基、
ホルムアミド基もしくはアセトアミド基等の低級アシル
アミド基等が任意の位置に1〜7個置換したナフチル基
を挙げることができる。また、ナフチル基上の2個以上
の炭素原子を含む芳香族環が1個以上隣接していてもよ
いアンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基等が挙
げられる。具体的には、1−ナフチル基、2−ナフチル
基、2−(6−フルオロナフチル)基、2−(6−クロ
ロナフチル)基、2−(6−ブロモナフチル)基、2−
(6−ヒドロキシナフチル)基、2−アンスリル基、9
−アンスリル基、9−フェナンスリル基等が挙げられ
る。
【0011】式中Rで示される酸素原子、窒素原子もし
くは硫黄原子のいずれかの原子を1個以上あるいは各原
子が組み合わさって2個以上含む五あるいは六員環性芳
香族複素環としては、2−フリル基、3−フリル基等の
フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基等のチエニ
ル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル
基等のピロリル基、1−ピラゾリル基、3−ピラゾリル
基、4−ピラゾリル基、5−ピラゾリル基等のピラゾリ
ル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−
オキサゾリル基等のオキサゾリル基、3−イソオキサゾ
リル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリ
ル基等のイソオキサゾリル基、2−チアゾリル基、4−
チアゾリル基、5−チアゾリル基等のチアゾリル基、3
−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソ
チアゾリル基等のイソチアゾリル基、3−(1,2,5
−チアジアゾリル)基等の1,2,5−チアジアゾリル
基、3−(1,2,4−チアジアゾリル)基、5−
(1,2,4−チアジアゾリル)基等の1,2,4−チ
アジアゾリル基等の五員環性芳香族複素環、2−ピリジ
ル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基等のピリジル基
等の六員環性芳香族複素環を挙げることができる。
【0012】また、これらの芳香族複素環上には任意の
置換基が導入されていてもよいが、好ましくは1〜3個
の置換基が導入されている場合であり、当該置換基は特
に限定されるものではないが、具体的にはメチル基もし
くはエチル基等のアルキル基、メトキシ基もしくはエト
キシ基等の低級アルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子もしくはヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロ
キシ基、アミノ基、メチルアミノ基もしくはジメチルア
ミノ基等の低級アルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ
基、ホルミル基もしくはアセチル基等の低級アシル基、
カルボキシル基、ホルムアミド基もしくはアセトアミド
基等の低級アシルアミド基等を挙げることができる。ま
た、上記芳香族複素環上の2原子を含む芳香族環が隣接
していてもよい。具体的には、3−インドリル基、3−
(5−クロロインドリル)基、2−ベンゾオキサゾリル
基、2−ベンゾチアゾリル基、2−(6−メチルピリジ
ル)基等が挙げられる。
【0013】また、本発明で使用する塩基としては有機
塩基または無機塩基であり、有機塩基としては、有機ア
ミンまたは有機カルボン酸の塩等が挙げられ、有機アミ
ンとしては、アンモニア、メチルアミン、エチルアミ
ン、エタノールアミン、アニリン等の一級アミン、ジメ
チルアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、メ
チルアニリン、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、
ピロール等の二級アミン、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、キノリ
ン、ジメチルアニリン、イソキノリン等の三級アミン等
が挙げられ、有機カルボン酸の塩としては、酢酸ナトリ
ウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウム、プロピオン酸
ナトリウム、プロピオン酸カリウム、酪酸ナトリウム、
乳酸ナトリウム、グリコール酸ナトリウム等が挙げら
れ、中でも有機カルボン酸とアルカリ金属の塩が好まし
い。無機塩基としては、アルカリ金属またはアルカリ土
類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、酸化物、また
は、リン酸塩、ホウ酸塩等の弱酸と強塩基の塩、アンモ
ニウム塩等が挙げられ、例えば、水酸化物としては、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等
が挙げられ、炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム等、炭酸カルシウム等が挙げられ、炭酸水素塩と
しては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が挙
げられ、酸化物としては、酸化カルシウム、酸化マグネ
シウム等が挙げられる。また、リン酸塩としては、リン
酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸2水素ナ
トリウム等が挙げられ、ホウ酸塩としては、ホウ酸ナト
リウム等が挙げられ、アンモニウム塩としては塩化アン
モニウム、硫酸アンモニウム等が挙げられる。特に有機
アミン、有機カルボン酸の塩、アルカリ金属水酸化物、
アルカリ金属の炭酸塩が好ましい。また、これらは2種
類以上同時に使用しても良い。これらの塩基の使用量
は、任意であるが式(I)で表されるアルデヒド類に対
し、0.001〜10倍モルが好ましく、特に0.01
〜2倍モルが好ましい。更に触媒量である0.01〜
0.5倍モルが好ましい。
【0014】本発明におけるマロン酸の使用量は、任意
であるが、式(I)で表されるアルデヒド類の0.8〜
10倍モルで十分であり、特に1〜3倍モルが好まし
い。
【0015】本発明における反応溶媒中の水の使用量
は、原料であるアルデヒド類のモル数よりも多いモル数
であり、上限は特に規定しないが、反応が十分進行し、
反応終了後の反応液中の結晶の分散状態が良好である量
が好ましい。また、反応溶媒として使用する有機溶媒
は、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶
媒、ニトロベンゼン等のニトロベンゼン系溶媒、メタノ
ール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレン
グリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル等
のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピ
ルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチル
エーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジクロロメ
タン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロ
ベンゼン等のハロゲン系溶媒、酢酸、プロピオン酸等の
有機カルボン酸系溶媒、N,N−ジメチルイミダゾリジ
ノン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスル
ホキシド、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒等が挙
げられ、特に、反応終了後に蒸留により反応系内の水と
分離できるメタノール等の水溶性溶媒が好ましい。ま
た、アクリル酸誘導体の反応収率を低下させる溶媒や結
晶としての析出を阻害する溶媒は好ましくない。反応溶
媒の使用量は特に規定しないが、好ましくは式(I)で
表されるアルデヒド類の0.5〜100倍量(重量)で
あり、特に1〜20倍量(重量)が好ましい。反応溶媒
中の水と上記有機溶媒の混合比は任意であるが、反応溶
媒としては上記有機溶媒を添加しない水溶媒のみで実施
することが好ましい。使用した上記有機溶媒の内、沸点
が水より低いものは、反応終了後の反応液または反応液
を濾過した後の濾液から蒸留にて回収することが好まし
い。
【0016】本発明における反応温度は、溶媒である水
または上記有機溶媒が還流する温度以内であり、好まし
くは、20〜100℃であり、更に好ましくは、50〜
100℃である。反応時間も任意であるが、0.5〜1
0時間程度が好ましい。
【0017】反応終了後の反応液、または、反応溶媒と
して使用した沸点が水より低い有機溶媒を蒸留にて系外
へ留去した後のスラリー液の濾過は、任意の温度で実施
できるが、生成物の濾液への溶解量を減らすために、0
〜20℃に冷却した後実施することが好ましい。
【0018】上記の沸点が水より低い有機溶媒の蒸留に
よる系外への留去は常圧下でも減圧下でもよい。また、
濾過を行う反応液または上記スラリー液中の溶媒の使用
量は、任意であるが、系内に存在する生成物の90%以
上が析出する量が好ましい。
【0019】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
る。 [実施例1]100ml容4つ口フラスコに、3−ピリジ
ンカルボアルデヒド5.36g(50mmol)、マロ
ン酸11.99g(115mmol)、ピペリジン0.
43g(5mmol)、ピリジン3.96g(50mm
ol)および水80.0gを仕込み、83℃にて1時
間、次いで、100℃にて2時間反応させた。反応収率
は85.9mol%/3−ピリジンカルボアルデヒドで
あった。20℃に冷却後、析出している結晶を濾過し
た。濾塊を20℃の水37.5gにて洗浄した。その
後、乾燥し、3−(3−ピリジル)−2−プロペンカル
ボン酸6.02g(40.4mmol)の結晶を得た。
取出し収率は80.8mol%/3−ピリジンカルボア
ルデヒドであった。
【0020】[実施例2]100ml4つ口フラスコに、
3−ピリジンカルボアルデヒド5.36g(50mmo
l)、マロン酸11.99g(115mmol)、ピペ
リジン0.43g(5mmol)および水32.3gを
仕込み、83℃にて1時間、次いで、100℃にて2時
間反応させた。反応収率は86.9mol%/3−ピリ
ジンカルボアルデヒドであった。10℃に冷却後、析出
している結晶を濾過した。濾塊を10℃に冷却した水3
0.5gにて洗浄した。その後、乾燥し、3−(ピリジ
ル)−2−プロペンカルボン酸6.15g(41.3m
mol)の結晶を得た。取出し収率は82.6mol%
/3−ピリジンカルボアルデヒドであった。
【0021】[実施例3]100ml4つ口フラスコに、
2-ピリジンカルボアルデヒド5.36g(50mmo
l)、マロン酸11.99g(115mmol)、50
%ジメチルアミン水溶液4.50g(50mmol)お
よび水32.3gを仕込み、75℃にて5時間反応させ
た。反応収率は86.0mol%/2−ピリジンカルボ
アルデヒドであった。10℃に冷却後、析出している結
晶を濾過した。濾塊を10℃に冷却した水30.5gに
て洗浄した。その後、乾燥し、3−(2−ピリジル)−
2−プロペンカルボン酸6.11g(41.0mmo
l)の結晶を得た。取出し収率は82.0mol%/2
−ピリジンカルボアルデヒドであった。
【0022】[実施例4]100ml4つ口フラスコに、
4-クロロベンズアルデヒド7.03g(50mmo
l)、マロン酸11.99g(115mmol)、ピリ
ジン3.96g(50mmol)および水32.3gと
メタノール10.0gを仕込み、65℃にて4時間反応
させた。その後、メタノールを常圧下蒸留により除去し
た。反応収率は85.9mol%/4−クロロベンズア
ルデヒドであった。10℃に冷却後、析出している結晶
を濾過した。濾塊を10℃に冷却した水97.5gにて
洗浄した。その後、乾燥し、3−(4−クロロフェニ
ル)−2−プロペンカルボン酸7.52g(41.2m
mol)の結晶を得た。取出し収率は82.4mol%
/4−クロロベンズアルデヒドであった。
【0023】[実施例5]100ml4つ口フラスコに、
2−チオフェンカルボアルデヒド4.00g(50mm
ol)、マロン酸11.99g(115mmol)、ト
リエチルアミン5.06g(50mmol)および水3
2.3gとメタノール10.0gを仕込み、65℃にて
6時間反応させた。その後、メタノールを蒸留により除
去した。反応収率は85.0mol%/2−チオフェン
カルボアルデヒドであった。10℃に冷却後、析出して
いる結晶を濾過した。濾塊を10℃に冷却した水97.
5gにて洗浄した。その後、乾燥し、3−(2−チエニ
ル)−2−プロペンカルボン酸6.32g(41.0m
mol)の結晶を得た。取出し収率は82.0mol%
/2−チオフェンカルボアルデヒドであった。
【0024】[実施例6]100ml4つ口フラスコに、
3−ピリジンカルボアルデヒド5.36g(50mmo
l)、マロン酸11.99g(115mmol)、酢酸
ナトリウム4.1g(50mmol)および水32.3
gを仕込み、83℃にて1時間、次いで、100℃にて
2時間反応させた。反応収率は87.5mol%/3−
ピリジンカルボアルデヒドであった。10℃に冷却後、
析出している結晶を濾過した。濾塊を10℃に冷却した
水30.5gにて洗浄した。その後、乾燥し、3−(ピ
リジル)−2−プロペンカルボン酸6.41g(43.
0mmol)の結晶を得た。取出し収率は86.0mo
l%/3−ピリジンカルボアルデヒドであった。
【0025】[実施例7]100ml4つ口フラスコに、
3−ピリジンカルボアルデヒド5.36g(50mmo
l)、マロン酸11.99g(115mmol)、炭酸
ナトリウム5.83g(55mmol)および水32.
3gを仕込み、80℃にて1時間、次いで、100℃に
て2時間反応させた。反応収率は79.7mol%/3
−ピリジンカルボアルデヒドであった。10℃に冷却
後、析出している結晶を濾過した。濾塊を10℃に冷却
した水30.5gにて洗浄した。その後、乾燥し、3−
(ピリジル)−2−プロペンカルボン酸5.61g(3
7.6mmol)の結晶を得た。取出し収率は75.2
mol%/3−ピリジンカルボアルデヒドであった。
【0026】[実施例8]100ml4つ口フラスコに、
3−ピリジンカルボアルデヒド5.36g(50mmo
l)、マロン酸11.99g(115mmol)、水酸
化ナトリウム0.2g(5mmol)および水32.3
gを仕込み、80℃にて1時間、次いで、100℃にて
2時間反応させた。反応収率は80.5mol%/3−
ピリジンカルボアルデヒドであった。10℃に冷却後、
析出している結晶を濾過した。濾塊を10℃に冷却した
水30.5gにて洗浄した。その後、乾燥し、3−(ピ
リジル)−2−プロペンカルボン酸5.74g(38.
5mmol)の結晶を得た。取出し収率は77.0mo
l%/3−ピリジンカルボアルデヒドであった。
【0027】[比較例1]100ml4つ口フラスコに、
3−ピリジンカルボアルデヒド5.36g(50mmo
l)、マロン酸11.99g(115mmol)、ピペ
リジン0.43g(5mmol)およびピリジン84.
0gを仕込み、83℃にて1時間、次いで、100℃に
て2時間反応させた。反応収率は89mol%/3−ピ
リジンカルボアルデヒドであった。20℃に冷却した
が、生成物の析出はほとんどなく、濾過のみでは3−
(3−ピリジル)−2−プロペンカルボン酸を得ること
はできなかった。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、医薬、農薬等の原料及
び中間体、特にアミノ酸化合物の製造における中間体と
して有用なアクリル酸誘導体を、少なくとも原料である
アルデヒド類のモル数よりも多いモル数の水を含む溶媒
中、塩基の存在下、アルデヒド類とマロン酸とから高収
率で生成させ、また、反応終了後、必要であれば溶媒と
して用いた沸点が水より低い有機溶媒を蒸留により系外
へ留去した後、析出している生成物を晶析溶媒を添加す
ることなく単なる濾過にて高収率で得るという工業的に
適した方法にて製造することが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4C023 EA03 4C055 AA01 BA01 BA02 BA33 CA01 CA02 CA33 DA01 FA03 4H006 AA02 AC25 AC26 AC46 AD15 AD17 BA02 BA29 BA32 BA51 BA69 BB31 BJ50 BM30 BM72 BS10 4H039 CA20 CA65 CF30 CG10 CG40

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I)(化1) 【化1】R-CHO (I) (式中、Rは、無置換もしくは置換されていてもよいフ
    ェニル基、無置換もしくは置換されていてもよいナフチ
    ル基、または、酸素原子、窒素原子もしくは硫黄原子の
    いずれかの原子を1個以上あるいは各原子が組み合わさ
    って2個以上含む五あるいは六員環性芳香族複素環を示
    す。また、複素環上は置換されていてもよい。)で表さ
    れるアルデヒド類を、少なくとも該アルデヒド類のモル
    数よりも多いモル数の水を含む溶媒中で、塩基の存在
    下、マロン酸と反応させることを特徴とする下記式(I
    I)(化2) 【化2】R-CH=CHCOOH (II) (式中、Rは、前記と同義である。)で表されるアクリ
    ル酸誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 反応液中に析出している生成物を濾過し
    て得ることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 反応液中の生成物の結晶の濾過に先立っ
    て、反応溶媒として使用した水より沸点の低い有機溶媒
    を、蒸留により系外に留去することを特徴とする請求項
    1,2のいずれかに記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 反応溶媒が水であることを特徴とする請
    求項1,2のいずれかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 塩基が有機塩基または無機塩基であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 有機塩基が有機アミンまたは有機カルボ
    ン酸の塩であることを特徴とする請求項5に記載の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 無機塩基がアルカリ金属の水酸化物、炭
    酸塩であることを特徴とする請求項5に記載の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 Rがピリジル基であることを特徴とする
    請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
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