JP2003192451A - 水系セラミックグリーンシート用塗料組成物、セラミックグリーンシートの製造方法およびセラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

水系セラミックグリーンシート用塗料組成物、セラミックグリーンシートの製造方法およびセラミック電子部品の製造方法

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JP2003192451A
JP2003192451A JP2001397559A JP2001397559A JP2003192451A JP 2003192451 A JP2003192451 A JP 2003192451A JP 2001397559 A JP2001397559 A JP 2001397559A JP 2001397559 A JP2001397559 A JP 2001397559A JP 2003192451 A JP2003192451 A JP 2003192451A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水系溶剤を用いてもクラックや柚子肌などの
各種欠陥を発生させることなく、安定してシートの厚膜
化が可能な水系セラミックグリーンシート用塗料組成
物、セラミックグリーンシートの製造方法およびセラミ
ック電子部品の製造方法を提供すること。 【解決手段】 セラミック原料と、バインダ樹脂と、分
散剤と、湿潤剤と、溶剤水とを少なくとも有する水系セ
ラミックグリーンシート用塗料組成物であって、湿潤剤
が、フッ素系湿潤剤、琥珀酸系湿潤剤、アセチレンジオ
ール系湿潤剤の内のいずれか一つ以上である。好ましく
は、湿潤剤が、前記セラミック原料に含まれる誘電体原
料100質量部に対して、0.01〜5質量部の含有量
で含まれる。特に好ましくは、アセチレンジオール系湿
潤剤が用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水系溶剤を用いて
もクラックや柚子肌などの各種欠陥を発生させることな
くシートの厚膜化が可能なセラミック塗料、セラミック
グリーンシートの製造方法、およびセラミック電子部品
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CR内蔵型基板、積層セラミックコンデ
ンサなどのセラミック電子部品を製造するには、通常、
まずセラミック粉末、バインダ(アクリル系樹脂、ブチ
ラール系樹脂など)、可塑剤および有機溶剤(トルエ
ン、MEK)からなるセラミック塗料を準備する。次
に、このセラミック塗料を、ドクターブレード法などを
用いてPET製フィルム上に塗布し、加熱乾燥させた
後、PET製フィルムを剥離してセラミックグリーンシ
ートを得る。次に、このセラミックグリーンシート上に
内部電極を印刷して乾燥させ、これらを積層したものを
チップ状に切断してグリーンチップとし、これらのグリ
ーンチップを焼成後、外部電極を形成し、積層セラミッ
クコンデンサなどの電子部品を製造する。
【0003】積層セラミックコンデンサを製造する場合
には、コンデンサとして必要とされる所望の静電容量に
基づき、内部電極が形成されるシートの層間厚みは、約
2μm〜100μm程度の範囲にある。また、積層セラ
ミックコンデンサでは、コンデンサチップの積層方向に
おける外側部分には、内部電極が形成されない部分が形
成される。
【0004】この内部電極が形成されない部分に対応す
る誘電体層の厚みは、数百μm程度であり、この部分
は、内部電極が印刷されていない比較的厚いセラミック
グリーンシートを用いて成形される。内部電極が印刷さ
れるグリーンシートの厚みは、比較的に薄いので、この
薄膜のグリーンシートを用いて、外側部分を成形しよう
とすると、積層数が多くなり、製造工数が増大し、製造
コストの増大につながる。
【0005】なお、有機溶剤を含むセラミック塗料で
は、シートの成形厚みが、使用部位の目的に応じて、比
較的に自由に変えられ、比較的に厚膜のシートの成形も
可能である。
【0006】一方、近年では、電子部品の製造に際し、
有機溶剤にかかるコストの問題のみでなく、乾燥および
排気による有機溶剤の大気放出、すなわち大気汚染や温
暖化の問題、あるいは溶剤回収装置のコストの問題が指
摘されている。このため、セラミックグリーンシート用
塗料のためのバインダとして、有機溶剤を使用しない水
系バインダへの要望が高まっている。水系バインダの中
でも、ポリビニルアルコールが、他の水溶性バインダと
比較して、塗工性に優れ、フィルム強度が高く、取扱い
性に優れるために広く用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリビ
ニルアルコールは、水以外の溶剤には不溶であるため、
塗料中の主溶剤は水のみとなる。水は、有機溶剤に比較
して沸点が高く、蒸気圧が低く、比熱が大きいため、グ
リーンシートの乾燥温度を高くする必要がある。その結
果、セラミックグリーンシートの成形時に、クラックが
発生しやすくなる。よって、有機溶剤系塗料では可能と
なっている比較的に厚膜のグリーンシートの成形厚み
(たとえば100μm〜数百μm)を、水系塗料では、
きわめて困難であった。すなわち、従来の水系塗料を用
いて比較的厚膜(たとえば100μm〜数百μm)のグ
リーンシートを成形した場合、クラックや柚子肌などの
欠陥が発生してしまう。
【0008】なお、水系セラミックグリーンシート用塗
料中に、水系バインダ以外に、分散剤や湿潤剤を添加
し、グリーンシートの厚膜化を改善する試みが本発明者
等により成されている。しかしながら、どのような種類
の水系バインダ、分散剤および湿潤剤を、どのような組
合せまたは添加量で添加すれば、グリーンシートの厚膜
化が図れるかは、今後の課題であった。
【0009】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、水系溶剤を用いてもクラックや柚子肌などの各種欠
陥を発生させることなく、安定してシートの厚膜化が可
能な水系セラミックグリーンシート用塗料組成物、セラ
ミックグリーンシートの製造方法およびセラミック電子
部品の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく鋭意検討の結果、特定種類の湿潤剤(濡れ
剤)を添加することで、水系溶剤を用いてもクラックや
柚子肌などの各種欠陥を発生させることなく、厚膜のグ
リーンシートを安定して得ることができることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
【0011】すなわち、本発明に係る水系セラミックグ
リーンシート用塗料組成物は、セラミック原料と、バイ
ンダ樹脂と、分散剤と、湿潤剤と、溶剤水とを少なくと
も有する水系セラミックグリーンシート用塗料組成物で
あって、前記湿潤剤が、フッ素系湿潤剤、琥珀酸系湿潤
剤、アセチレンジオール系湿潤剤の内のいずれか一つ以
上であることを特徴とする。
【0012】また、本発明に係るセラミックグリーンシ
ートの製造方法は、セラミック原料と、バインダ樹脂
と、分散剤と、湿潤剤と、溶剤水とを少なくとも有する
水系セラミックグリーンシート用塗料組成物であって、
前記湿潤剤が、フッ素系湿潤剤、琥珀酸系湿潤剤、アセ
チレンジオール系湿潤剤の内のいずれか一つ以上である
水系セラミックグリーンシート用塗料組成物を調整する
工程と、前記水系セラミックグリーンシート用塗料組成
物を用いてセラミックグリーンシートを成形する工程
と、を有する。
【0013】本発明に係るセラミックグリーンシートの
製造方法は、好ましくは、前記グリーンシートを、乾燥
炉内に連続的に送り込み、乾燥炉内部の前半部では、3
5〜45°Cの温度で乾燥させ、前記乾燥炉の後半部で
は、徐々にあるいはステップ状に150°C以下の温度
にまで昇温して乾燥させる工程をさらに有する。乾燥工
程の前半部において、35〜45°Cの温度で乾燥さ
せ、その後昇温することにより、クラックなどの防止を
図りつつシートの厚膜化が可能になることは、本発明者
等により初めて見出された。
【0014】本発明に係るセラミック電子部品の製造方
法は、セラミック原料と、バインダ樹脂と、分散剤と、
湿潤剤と、溶剤水とを少なくとも有する水系セラミック
グリーンシート用塗料組成物であって、前記湿潤剤が、
フッ素系湿潤剤、琥珀酸系湿潤剤、アセチレンジオール
系湿潤剤の内のいずれか一つ以上である水系セラミック
グリーンシート用塗料組成物を調整する工程と、前記水
系セラミックグリーンシート用塗料組成物を用いてセラ
ミックグリーンシートを成形する工程と、前記グリーン
シートを乾燥させる工程と、乾燥後のグリーンシートを
積層し、グリーンチップを得る工程と、前記グリーンチ
ップを焼成する工程と、を有する。
【0015】本発明において、好ましくは、前記湿潤剤
が、前記セラミック原料に含まれる誘電体原料100質
量部に対して、0.01〜5質量部の含有量で含まれ
る。湿潤剤の含有量が少なすぎると、本発明の効果が少
なく、多すぎると、グリーンシートの表面が荒れる傾向
にあり好ましくない。
【0016】特に好ましくは、前記湿潤剤として、2,4,
7,9-テトラメチル-5-テ゛シン-4,7-シ゛オール-シ゛オール-シ゛ホ゜リオキシエチレンエーテル
から成るアセチレンジオール系湿潤剤が用いられる。ア
セチレンジオール系湿潤剤を用いることで、シートの厚
膜化がさらに容易になる。
【0017】好ましくは、前記分散剤が、グラフト側鎖
を持つグラフト化合物系分散剤であり、前記グラフト側
鎖の分子量が、1500以下である。好ましくは、前記
分散剤におけるグラフト側鎖の分子量が、1000以下
である。前記分散剤におけるグラフト側鎖の分子量の下
限は、300以上であることが好ましい。グラフト側鎖
の分子量が高くなりすぎると、シートの厚膜化が困難に
なる傾向にあり、低すぎる場合には、塗料の分散が困難
となる傾向にある。
【0018】好ましくは、前記分散剤が、アリルアルコ
ール、無水マレイン酸およびスチレン共重合物と、ポリ
オキシアルキレンモノアルキルエーテルとのグラフト化
合物である。さらに好ましくは、前記グラフト側鎖にお
けるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルの成分
は、エチレンオキサイドを主成分とする。特に好ましく
は、前記グラフト側鎖におけるポリオキシアルキレンモ
ノアルキルエーテルの成分は、エチレンオキサイドを主
成分とし、プロピレンオキサイドを50モル%以下含有
する。プロピレンオキサイドの含有量が、50モル%を
超えると、分散剤が水に溶けなくなる傾向にある。
【0019】好ましくは、前記分散剤が、前記セラミッ
ク原料に含まれる誘電体原料100質量部に対して、
0.2質量部以上で1.5質量部よりも小さい含有量で
含まれる。この分散剤の含有量が少なすぎると、塗料組
成物の塗布が困難(シート化が困難)になる傾向にあ
り、多すぎると、シートの厚膜化が困難になる傾向にあ
る。
【0020】本発明において、好ましくは、前記バイン
ダ樹脂が、水溶性ポリビニルアセタール樹脂を含み、当
該水溶性ポリビニルアセタール樹脂の重合度が1000
以下、特に好ましくは300〜800であるである。こ
の重合度が高すぎると、シートの厚膜化が困難になる傾
向にあり、一方、重合度が低すぎるバインダ樹脂の製造
は困難である。
【0021】本発明において、好ましくは、前記水溶性
ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度は、25モ
ル%〜45モル%である。この場合において、好ましく
は、前記水溶性ポリビニルアセタール樹脂の水酸基量が
50モル%より大きく、好ましくは55〜65モル%で
ある。アセタール化度を低くすることで、グリーンシー
トの厚膜化が容易になる。ただし、アセタール化度が低
すぎる樹脂の製造は困難であり、高すぎると、水に対し
て溶解しなくなる傾向にある。また、水酸基量が小さす
ぎると、シートの厚膜化が困難になる傾向にあり、多す
ぎると、その製造が困難になる傾向にある。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態に係
る積層セラミックコンデンサの概略断面図、図2は図1
に示すコンデンサの製造過程に用いるグリーンシートの
要部断面図、図3は図1に示すコンデンサの製造過程に
用いるグリーンチップの要部断面図、図4は図2に示す
グリーンシートを製造するための塗料組成物に含まれる
バインダ樹脂の化学式における重合度とアセタール化度
を示す概略図、図5は図2に示すグリーンシートを製造
するための塗料組成物に含まれるグラフト側鎖を持つグ
ラフト化合物系分粉剤の化学式におけるグラフト側鎖分
子量と主鎖分子量との関係を示す概略図、図6(A)〜
図6(D)は図2に示すグリーンシートを製造するため
の塗料組成物に含まれる湿潤剤の種類を示す化学式、図
7はグリーンシートの乾燥方法を示すグラフ、図8は図
7に示す乾燥方法とグリーンシートの成膜厚みとの関係
を示すグラフである。
【0023】本実施形態では、セラミック電子部品の一
例としての積層セラミックコンデンサを例示して説明す
る。図1に示すように、この積層セラミックコンデンサ
1は、層間誘電体層2と内部電極層3とが交互に積層さ
れた構成のコンデンサ素子本体10を有する。このコン
デンサ素子本体10の両側端部には、素子本体10の内
部で交互に配置された内部電極層3と各々導通する一対
の外部電極4が形成してある。コンデンサ素子本体10
の形状に特に制限はないが、通常、直方体状とされる。
また、その寸法にも特に制限はなく、用途に応じて適当
な寸法とすればよいが、通常、(0.6〜5.6mm)
×(0.3〜5.0mm)×(0.3〜1.9mm)程
度である。
【0024】内部電極層3は、各側端面がコンデンサ素
子本体10の対向する2端部の表面に交互に露出するよ
うに積層してある。一対の外部電極4は、コンデンサ素
子本体10の両端部に形成され、交互に配置された内部
電極層3の露出端面に接続されて、コンデンサ回路を構
成する。
【0025】コンデンサ素子本体10において、内部電
極層3および層間誘電体層2の積層方向の両外側端部に
は、外側誘電体層20が配置してあり、素子本体10の
内部を保護している。
【0026】誘電体層2および20 層間誘電体層2および外側誘電体層20の組成は、本発
明では特に限定されないが、たとえば以下の誘電体磁器
組成物で構成される。本実施形態の誘電体磁器組成物
は、たとえばBaTiOで表せる主成分を有する誘電
体磁器組成物である。誘電体磁器組成物中に主成分と共
に含まれる副成分としては、Sr,Zr,Y,Gd,T
b,Dy,V,Mo,Zn,Cd,Ti,Sn,W,B
a,Ca,Mn,Mg,Cr,Si,およびPの酸化物
から選ばれる1種類以上を含む副成分が例示される。
【0027】副成分を添加することにより、主成分の誘
電特性を劣化させることなく低温焼成が可能となり、層
間誘電体層を薄層化した場合の信頼性不良を低減するこ
とができ、長寿命化を図ることができる。ただし、本発
明では、層間誘電体層の組成は、上記に限定されるもの
ではない。
【0028】なお、図1に示す層間誘電体層2の積層数
や厚み等の諸条件は、目的や用途に応じ適宜決定すれば
よいが、本実施形態では、層間誘電体層2の厚みは、1
μm〜50μm程度である。また、外側誘電体層20の
厚みは、たとえば100μm〜数百μm程度である。
【0029】内部電極層3 内部電極層3に含有される導電材は特に限定されない
が、層間誘電体層2の構成材料が耐還元性を有するた
め、卑金属を用いることができる。導電材として用いる
卑金属としては、Ni、Cu、Ni合金またはCu合金
が好ましい。内部電極層3の主成分をNiにした場合に
は、誘電体が還元されないように、低酸素分圧(還元雰
囲気)で焼成するという方法がとられている。一方誘電
体は還元されないようにその組成比をストイキオ組成か
らずらす等の手法がとられている。内部電極層3の厚さ
は用途等に応じて適宜決定すればよいが、通常、0.5
〜5μm程度である。
【0030】外部電極4 外部電極4に含有される導電材は特に限定されないが、
通常、CuやCu合金あるいはNiやNi合金等を用い
る。なお、AgやAg−Pd合金等も、もちろん使用可
能である。なお、本実施形態では、安価なNi,Cu
や、これらの合金を用いることができる。外部電極の厚
さは用途等に応じて適宜決定されればよいが、通常、1
0〜50μm程度であることが好ましい。
【0031】積層セラミックコンデンサの製造方法 次に、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデ
ンサの製造方法について説明する。本実施形態では、ペ
ーストを用いた通常の印刷法やシート法によりグリーン
チップを作製し、これを焼成した後、外部電極を印刷ま
たは転写して焼成することにより製造される。以下、製
造方法について具体的に説明する。
【0032】まず、誘電体層用ペーストを調整する。本
実施形態では、誘電体層用ペーストは、セラミック原料
(誘電体原料)と、バインダ樹脂と、分散剤と、湿潤剤
と、溶剤水とを少なくとも有する水系セラミックグリー
ンシート用塗料組成物で構成される。この塗料組成物に
は、必要に応じて、可塑剤などが添加される。
【0033】この誘電体層用ペーストを用いて、図1に
示す層間誘電体層2および外側誘電体層20を成形する
ことができるが、本発明の方法は、特に厚膜のグリーン
シートを製造する場合を想定しているので、以下の説明
では、特に、膜厚が厚い外側誘電体層20を成形する場
合を主として説明する。
【0034】本実施形態では、バインダ樹脂としては、
水溶性バインダであれば特に限定されず、たとえば、ポ
リビニルアルコール、セルロース、水溶性アクリル樹
脂、水溶性ポリビニルアセタール、水溶性ポリビニルブ
チラール、水溶性ウレタン樹脂などが例示される。その
中でも好ましくは、水溶性ポリビニルアセタール樹脂が
用いられ、その重合度が1000以下、好ましくは30
0〜800のものが用いられる。水溶性ポリビニルアセ
タール樹脂の化学式を図4に示す。本実施形態では、水
溶性ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度は、好
ましくは25モル%〜45モル%であり、水酸基量が5
0モル%より大きいものが用いられる。誘電体原料10
0質量部に対するバインダ樹脂の質量割合は、好ましく
は1〜8質量部、さらに好ましくは2〜5質量部であ
る。
【0035】可塑剤としては、バインダ樹脂に柔軟性を
付与するものであれば、特に限定されず、たとえばアミ
ン類、ジオール、トリオール類などが例示される。アミ
ン類としては、トリエタノールアミン(TEA)などが
例示され、ジオール、トリオール類としては、ポリエチ
レングリコール(PEG)、グリセリン、エチレングリ
コール、トリエチレングリコール、トリメチルプロパン
などが例示される。バインダ樹脂100質量部に対する
可塑剤の重量割合は、好ましくは50〜150質量部で
ある。
【0036】分散剤は、粉体粒子を凝縮させないように
分散させるものである。本実施形態では、分散剤として
は、特に限定されないが、たとえばポリカルボン酸アン
モニウム塩、アリルエーテルコポリマー、ベンゼンスル
ホン酸ナトリウム塩、グラフト化合物系分散剤、ポリエ
チレングリコール型ノニオン系分散剤などが例示され
る。中でも、好ましくは、アリルアルコール、無水マレ
イン酸およびスチレン共重合物と、ポリオキシアルキレ
ンモノアルキルエーテルとのグラフト化合物などのグラ
フト側鎖を持つグラフト化合物系分散剤が用いられ、そ
のグラフト側鎖の分子量が、1500以下、好ましくは
1000以下のものが用いられる。好ましくは、グラフ
ト側鎖におけるポリオキシアルキレンモノアルキルエー
テルの成分は、エチレンオキサイドを主成分とする。特
に好ましくは、グラフト側鎖におけるポリオキシアルキ
レンモノアルキルエーテルの成分は、エチレンオキサイ
ドを主成分とし、プロピレンオキサイドを50モル%以
下含有する。好ましくは、この分散剤は、セラミック原
料に含まれる誘電体原料100質量部に対して、0.2
質量部以上で1.5質量部よりも小さい含有量で含まれ
る。
【0037】湿潤剤は、粉体粒子と分散媒の濡れ性を向
上させるものであり、本実施形態では、図6(A)〜
(C)に示すように、フッ素系湿潤剤、琥珀酸系湿潤
剤、アセチレンジオール系湿潤剤の内のいずれか一つ、
またはその組合せの湿潤剤が用いられる。特に好ましく
は、湿潤剤としては、図6(A)に示すように、2,4,7,
9-テトラメチル-5-テ゛シン-4,7-シ゛オール-シ゛オール-シ゛ホ゜リオキシエチレンエーテルか
ら成るアセチレンジオール系湿潤剤が用いられる。湿潤
剤は、セラミック原料に含まれる誘電体原料100質量
部に対して、0.01〜5質量部の含有量で含まれる。
【0038】誘電体原料には、前述した誘電体磁器組成
物の組成に応じ、主成分を構成する原料と、副成分を構
成する原料と、必要に応じて焼結助剤を構成する原料と
が用いられる。主成分を構成する原料としては、Ti,
Ba,Sr,Ca,Zrの酸化物および/または焼成に
より酸化物になる化合物が用いられる。副成分を構成す
る原料としては、Sr,Y,Gd,Tb,Dy,V,M
o,Zn,Cd,Ti,Sn,W,Ba,Ca,Mn,
Mg,Cr,Si,およびPの酸化物および/または焼
成により酸化物になる化合物から選ばれる1種類以上、
好ましくは3種類以上の単一酸化物または複合酸化物が
用いられる。
【0039】本発明に係る製造方法では、誘電体原料に
は、必ずしも焼結助剤を含ませる必要はないが、焼結助
剤を含ませる場合には、たとえばSiまたはLiの酸化
物および/または焼成により酸化物になる化合物が用い
られる。焼成により酸化物になる化合物としては、例え
ば炭酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、有機金属化合物等が例
示される。もちろん、酸化物と、焼成により酸化物にな
る化合物とを併用してもよい。これらの原料粉末は、通
常、平均粒子径0.005〜5μm程度のものが用いら
れる。このような原料粉末から誘電体原料を得るには例
えば下記のようにすればよい。
【0040】まず、出発原料を所定の量比に配合し、例
えば、ボールミル等により湿式混合する。次いで、スプ
レードライヤー等により乾燥させ、その後仮焼し、主成
分を構成する上記式の誘電体酸化物を得る。なお、仮焼
は、通常500〜1300℃、好ましくは500〜10
00℃、さらに好ましくは800〜1000℃にて、2
〜10時間程度、空気中にて行う。次いで、ジェットミ
ルあるいはボールミル等にて所定粒径となるまで粉砕
し、誘電体原料を得る。副成分と、焼結助剤(SiO
またはLiOなど)とは、それぞれ主成分とは
別に仮焼きし、得られた誘電体原料に混合される。
【0041】上述した誘電体原料と、バインダ樹脂と、
可塑剤と、分散剤と、湿潤剤と、溶剤水とは、例えばボ
ールミル等で混合してペースト(スラリー)とする。な
お、混合に際し、誘電体原料と分散剤と湿潤剤とを少量
の溶剤水で一次混合し、その後、バインダ樹脂と可塑剤
と残りの溶剤水とを、二次混合することにより、本発明
の塗料組成物から成る誘電体層用ペーストを得ても良
い。
【0042】この誘電体層用ペーストをシート化するた
めの手段として、本実施形態では、ドクターブレード法
が用いられる。このシートを形成するための支持フィル
ムとしては、たとえばSi処理無しのPETフィルムが
用いられる。この支持フィルム上に、ドクターブレード
法により、誘電体層用ペーストを所定厚みに塗布し、乾
燥させる。
【0043】すなわち、図2に示すPET製支持フィル
ム(非磁性支持体)30が用いられる。この支持フィル
ム30上に、ドクターブレード法により、誘電体層用ペ
ーストを所定厚みに塗布し、乾燥させる。
【0044】その後、支持フィルム30を剥がして得ら
れる外装用グリーンシート20aは、図1に示す外側誘
電体層20を構成する部分であり、通常、100〜50
0μm程度の膜厚を有する。この外装用グリーンシート
20aとは別に、同様な手法により、1μm〜50μm
程度に薄く成形された内装用グリーンシート2aを形成
する。内装用グリーンシート2aの一方の表面には、図
1に示す内部電極層3が形成される。内部電極層3の形
成方法としては、特に限定されないが、印刷法または薄
膜法などが例示される。
【0045】その後、図3に示すように、内部電極層が
形成された内装用グリーンシート2aを交互に積層する
と共に、その積層方向の外側両端部に、外装用グリーン
シート20aを単層または複層で積層する。
【0046】次に、このようにして得られた積層体を、
所定の積層体サイズに切断し、グリーンチップ100と
した後、脱バインダ処理および焼成を行う。そして、誘
電体層2および20を再酸化させるため、熱処理を行
う。
【0047】脱バインダ処理は、通常の条件で行えばよ
いが、内部電極層の導電体材料にNiやNi合金等の卑
金属を用いる場合、特に下記の条件で行うことが好まし
い。
【0048】昇温速度:5〜300℃/時間、特に10
〜50℃/時間、 保持温度:200〜300℃、 保持時間:0.5〜20時間、特に1〜10時間、 雰囲気 :空気中。
【0049】焼成条件は、下記の条件が好ましい。 昇温速度:50〜500℃/時間、特に200〜300
℃/時間、 保持温度:1000〜1400℃、 保持時間:0.5〜8時間、特に1〜3時間、 冷却速度:50〜500℃/時間、特に200〜300
℃/時間、 雰囲気ガス:加湿したNとHとの混合ガス等。
【0050】ただし、焼成時の酸素分圧は、10−2
a以下、特に10−2〜10−10 Paにて行うことが
好ましい。前記範囲を超えると、内部電極層が酸化する
傾向にあり、また、酸素分圧があまり低すぎると、内部
電極層の電極材料が異常焼結を起こし、途切れてしまう
傾向にある。
【0051】このような焼成を行った後の熱処理は、保
持温度または最高温度を、好ましくは1000℃以上、
さらに好ましくは1000〜1100℃として行うこと
が好ましい。熱処理時の保持温度または最高温度が、前
記範囲未満では誘電体原料の酸化が不十分なために絶縁
抵抗寿命が短くなる傾向にあり、前記範囲をこえると内
部電極のNiが酸化し、容量が低下するだけでなく、誘
電体素地と反応してしまい、寿命も短くなる傾向にあ
る。熱処理の際の酸素分圧は、焼成時の還元雰囲気より
も高い酸素分圧であり、好ましくは10−3Pa〜1P
a、より好ましくは10−2Pa〜1Paである。前記
範囲未満では、誘電体層2および20の再酸化が困難で
あり、前記範囲をこえると内部電極層3が酸化する傾向
にある。そして、そのほかの熱処理条件は下記の条件が
好ましい。
【0052】保持時間:0〜6時間、特に2〜5時間、 冷却速度:50〜500℃/時間、特に100〜300
℃/時間、 雰囲気用ガス:加湿したNガス等。
【0053】なお、Nガスや混合ガス等を加湿する
には、例えばウェッター等を使用すればよい。この場
合、水温は0〜75℃程度が好ましい。また脱バインダ
処理、焼成および熱処理は、それぞれを連続して行って
も、独立に行ってもよい。これらを連続して行なう場
合、脱バインダ処理後、冷却せずに雰囲気を変更し、続
いて焼成の際の保持温度まで昇温して焼成を行ない、次
いで冷却し、熱処理の保持温度に達したときに雰囲気を
変更して熱処理を行なうことが好ましい。一方、これら
を独立して行なう場合、焼成に際しては、脱バインダ処
理時の保持温度までNガスあるいは加湿したN
ガス雰囲気下で昇温した後、雰囲気を変更してさらに昇
温を続けることが好ましく、熱処理時の保持温度まで冷
却した後は、再びNガスあるいは加湿したN
ス雰囲気に変更して冷却を続けることが好ましい。ま
た、熱処理に際しては、Nガス雰囲気下で保持温度
まで昇温した後、雰囲気を変更してもよく、熱処理の全
過程を加湿したNガス雰囲気としてもよい。
【0054】このようにして得られた焼結体(素子本体
10)には、例えばバレル研磨、サンドプラスト等にて
端面研磨を施し、外部電極用ペーストを焼きつけて外部
電極4を形成する。なお、外部電極用ペーストは、一般
に、各種導電性金属や合金から成る導電体材料、あるい
は焼成後に導電体材料となる各種酸化物、有機金属化合
物、レジネートなどと、有機ビヒクルとを混練して調整
する。このようにして製造された本発明の積層セラミッ
クコンデンサは、ハンダ付等によりプリント基板上など
に実装され、各種電子機器等に使用される。
【0055】本実施形態に係る積層セラミックコンデン
サの製造方法によれば、水系溶剤を用いてもクラックや
柚子肌などの各種欠陥を発生させることなく、安定して
シートの厚膜化が可能になり、比較的に厚膜の外側誘電
体層20を、単層で形成することも可能になる。その結
果、コンデンサの製造コストの低減が図れる。
【0056】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【0057】
【実施例】以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づ
き説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。
【0058】実施例1 まず、出発原料主成分(母材)として、BaTiO
(BT−05粉/堺化学工業(株)製)を用いた。その
平均粒径は0.86μmで、その比表面積は、BET値
で、2.3m/gであった。この主成分100質量部
に対して、副成分添加物として、(Ba,Ca)SiO
:1.48質量部、Y:1.01質量部、
MgCO:0.72質量部、Cr:0.
13質量部およびV:0.045質量部を準
備した。始めに、副成分添加物のみをボールミルで混合
し、スラリー化した。
【0059】副成分添加物(合計量:3.385g)とイオン
交換水7.723gとを、ボールミルにより、20時間予備粉砕
を行った。次に、BaTiO:100gに対して、副成分添加
物の予備粉砕スラリー11.108gと、イオン交換水:92.25
4g、分散剤(アリルアルコール、無水マレイン酸および
スチレン共重合物と、ポリオキシアルキレンモノアルキ
ルエーテルとのグラフト化合物であって、グラフト側鎖
の分子量が500、グラフト側鎖におけるポリオキシア
ルキレンモノアルキルエーテルの成分は、エチレンオキ
サイドが100%のもの:日本油脂 マリアリム AKM0531:
0.4 質量部)、湿潤剤(アセチレンジオール系界面
活性剤:エアープロダクツ、サーフィノル−465 を0.
01 質量部)を添加し、ボールミルによって、16時間
混合した。次に、この分散塗料に対して、バインダとし
て、ポリビニルアセタール樹脂(重合度:600、アセタ
ール化度: 30モル%、残留アセチル基: 12モル%、水
酸基: 58モル%、固形分濃度30%ラッカー)を固形分と
して2.5 質量部を添加した。また、可塑剤として、ポ
リエチレングリコール400をバインダー100質量部
に対して、100質量部添加した。バインダ、可塑剤が
添加された塗料を更に、16時間、ボールミルにて混合
することによって、セラミック塗料(水系セラミックグ
リーンシート用塗料組成物)とした。
【0060】得られた塗料をドクターブレート゛法によっ
て、支持フィルムとしてPETフィルム状に種々の厚みで
塗布した。乾燥条件は、乾燥炉内の温度が25℃から70℃
で、乾燥温度勾配が0.714℃/分、乾燥時間が63分
であった。その後、グリーンシートの限界成膜厚みを評
価した。
【0061】限界成膜厚みは、以下の様にして判定し
た。支持フィルム上の塗布厚みを、たとえば200μmを
基準にして、10〜20μm程度づつ増やしていき、シート
乾燥後の成膜状態を評価した。成膜後のグリーンシート
は、シートの両端、中央部、全面にクラックが発生した
り、表面が柚子肌状態になったりする。このような不具
合が発生しない最大のシート成形厚みを限界成膜厚みと
定義した。なお、クラック、柚子肌の評価は、目視にて
行った。限界成膜厚みが300μm以上の場合を、○と
し、400μm以上の場合を◎とし、300μmに満た
ない場合を△とし、200μmに満たない場合を、×と
評価した。結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】参考例1 セラミック塗料における湿潤剤の添加量を0質量部にし
た以外は、前記実施例1と同様にして、グリーンシート
を成膜し、これらのグリーンシートの限界成膜厚みを評
価した。結果を表1に示す。
【0064】実施例2〜5 セラミック塗料における湿潤剤の添加量を0.1質量
部、0.4質量部、1質量部、5質量部に変化させた以
外は、前記実施例1と同様にして、グリーンシートを成
膜し、これらのグリーンシートの限界成膜厚みを評価し
た。結果を表1に示す。
【0065】参考例2 セラミック塗料における湿潤剤の添加量を10質量部に
した以外は、前記実施例1と同様にして、グリーンシー
トを成膜し、これらのグリーンシートの限界成膜厚みを
評価した。結果を表1に示す。
【0066】実施例6〜10および参考例3 セラミック塗料における湿潤剤の種類を、図6(A)に
示すアセチレングリコール系湿潤剤から、図6(B)に
示す琥珀酸系湿潤剤に変えた以外は、前記実施例1〜5
および参考例2と同様にして、グリーンシートを成膜
し、これらのグリーンシートの限界成膜厚みを評価し
た。結果を表1に示す。
【0067】実施例11〜15および参考例4 セラミック塗料における湿潤剤の種類を、図6(A)に
示すアセチレングリコール系湿潤剤から、図6(C)に
示すフッ素系湿潤剤に変えた以外は、前記実施例1〜5
および参考例2と同様にして、グリーンシートを成膜
し、これらのグリーンシートの限界成膜厚みを評価し
た。結果を表1に示す。
【0068】比較例1〜6 セラミック塗料における湿潤剤の種類を、図6(A)に
示すアセチレングリコール系湿潤剤から、図6(D)に
示すアルキレングリコール系湿潤剤に変えた以外は、前
記実施例1〜5および参考例2と同様にして、グリーン
シートを成膜し、これらのグリーンシートの限界成膜厚
みを評価した。結果を表1に示す。
【0069】評価1 実施例1〜15と比較例1〜6とを比較することで、湿
潤剤として、アルキレングリコール系湿潤剤を用いるよ
りも、フッ素系湿潤剤、琥珀酸系湿潤剤、アセチレンジ
オール系湿潤剤の内のいずれか一つを用いることが、シ
ートの厚膜化の点で好ましいことが確認できた。また、
表1の実施例1〜15と参考例1〜4に示すように、誘
電体原料100質量部に対して、湿潤剤が、0.01〜
5質量部の含有量で含まれる時に、シートの限界成膜厚
みが向上し、シートの厚膜化が可能になることが確認で
きた。さらに、実施例1〜5と、その他の実施例6〜1
5とを比較することで、アセチレンジオール系湿潤剤を
用いる場合に、シートの限界成膜厚みがさらに向上し、
シートの厚膜化がさらに容易になることが確認できた。
【0070】参考例5、実施例16〜20および参考例
湿潤剤の添加量を0.4質量部に固定し、分散剤の添加
量を、0.1質量部、0.2質量部、0.6質量部、
0.8質量部、1質量部、1.5質量部と変化させた以
外は、実施例3と同様にして、グリーンシートを成膜
し、これらのグリーンシートの限界成膜厚みを評価し
た。結果を表2に示す。
【0071】
【表2】
【0072】実施例21〜23および参考例7 セラミック塗料における分散剤の添加量を0.4質量部
とし、分散剤を構成するグラフト化合物のグラフト側鎖
分子量を、300、500、1500、3000に変化
させた以外は、前記実施例17と同様にして、グリーン
シートを成膜し、これらのグリーンシートの限界成膜厚
みを評価した。結果を表2に示す。
【0073】実施例24 セラミック塗料における分散剤の添加量を0.4質量部
とし、分散剤を構成するグラフト化合物のグラフト側鎖
におけるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルの
成分を、エチレンオキサイド70モル%+プロピレンオ
キサイド30モル%とし、グラフト側鎖の分子量を15
00にした以外は、前記実施例17と同様にして、グリ
ーンシートを成膜し、これらのグリーンシートの限界成
膜厚みを評価した。結果を表2に示す。
【0074】実施例25 セラミック塗料に含まれる分散剤を構成するグラフト化
合物のグラフト側鎖におけるポリオキシアルキレンモノ
アルキルエーテルの成分を、エチレンオキサイド50モ
ル%+プロピレンオキサイド50モル%とした以外は、
前記実施例24と同様にして、グリーンシートを成膜
し、これらのグリーンシートの限界成膜厚みを評価し
た。結果を表2に示す。
【0075】評価2 表2に示すように、参考例7と実施例16〜23とを比
較することで、分散剤におけるグラフト側鎖の分子量
が、1500以下、好ましくは1000以下であること
が、シートの厚膜化を図る上で望ましいことが確認でき
た。さらに、実施例24および25と実施例16〜23
とを比較することで、グラフト側鎖におけるポリオキシ
アルキレンモノアルキルエーテルの成分は、エチレンオ
キサイドを主成分とし、プロピレンオキサイドを50モ
ル%以下含有することが、シートの厚膜化の点で好まし
いことが確認できた。
【0076】実施例26〜28 セラミック塗料におけるバインダとして、重合度が40
0、600、800のポリビニルアセタール樹脂を用い
た以外は、前記実施例3と同様にして、グリーンシート
を成膜し、これらのグリーンシートの限界成膜厚みを評
価した。結果を表3に示す。
【0077】
【表3】
【0078】参考例8 セラミック塗料におけるバインダとして、重合度が15
00のポリビニルアセタール樹脂を用いた以外は、前記
実施例3と同様にして、グリーンシートを成膜し、これ
らのグリーンシートの限界成膜厚みを評価した。結果を
表3に示す。
【0079】実施例29 セラミック塗料におけるバインダとして、重合度が60
0で、アセタール化度が45モル%で、水酸基量が53
モル%のポリビニルアセタール樹脂を用いた以外は、前
記実施例3と同様にして、グリーンシートを成膜し、こ
れらのグリーンシートの限界成膜厚みを評価した。結果
を表3に示す。
【0080】参考例9 セラミック塗料におけるバインダとして、重合度が60
0で、アセタール化度が38モル%で、水酸基量が50
モル%のポリビニルアセタール樹脂を用いた以外は、前
記実施例3と同様にして、グリーンシートを成膜し、こ
れらのグリーンシートの限界成膜厚みを評価した。結果
を表3に示す。
【0081】評価3 表3に示すように、実施例26〜28と参考例8とを比
較することで、バインダ樹脂の重合度は、1000以
下、特に800以下が、厚膜化の点で好ましいことが確
認できた。なお、300よりも小さな重合度の樹脂の合
成は困難である。
【0082】さらに、実施例29と参考例9とを比較す
ることで、水酸基量は、50モル%よりも大きいこと
が、厚膜化の点で好ましいことが確認できた。ただし、
水酸基量が多すぎると、その製造が困難になる傾向にあ
る。
【0083】さらにまた、実施例26〜29を比較する
ことで、厚膜化の点では、バインダ樹脂のアセタール化
度は、25モル%〜45モル%が好ましいことが確認で
きた。なお、アセタール化度が低すぎる樹脂の製造は困
難であり、高すぎると、水に対して溶解しなくなる傾向
にある。
【0084】実施例30〜34および参考例10 表4に示すように、水系バインダ樹脂として、ポリビニ
ルアルコール(PVA210、鹸化度88%、重合度1
000)を用いた以外は、前記実施例1〜5および参考
例2と同様にして、グリーンシートを成膜し、これらの
グリーンシートの限界成膜厚みを評価した。結果を表4
に示す。表4に示すように、バインダの種類を変えて
も、表1に示す結果と同様な結果が得られることが確認
できた。ただし、表1と表4とを比較することで、バイ
ンダとしては、ポリビニルアセタール樹脂が特に好まし
いことも同時に確認できた。
【0085】
【表4】
【0086】実施例35〜39および参考例11 表5に示すように、分散剤として、ポリカルボン酸アン
モニウム塩を用いた以外は、前記実施例1〜5および参
考例2と同様にして、グリーンシートを成膜し、これら
のグリーンシートの限界成膜厚みを評価した。結果を表
5に示す。表5に示すように、分散剤の種類を変えて
も、表1に示す結果と同様な結果が得られることが確認
できた。ただし、表1と表5とを比較することで、分散
剤としては、グラフト側鎖の分子量が1500以下であ
るグラフト化合物系分散剤が特に好ましいことも同時に
確認できた。
【0087】
【表5】
【0088】実施例40 図7に示すように、グリーンシートの乾燥温度プロファ
イルを、設定1〜5に変化させた以外は、前記実施例5
と同様にして、グリーンシートを成膜し、これらのグリ
ーンシートの限界成膜厚みを評価した。結果を図8に示
す。図8に示すように、乾燥炉内部の前半部では、35
〜45°C、特に40°C±3°Cの温度で乾燥させ、
前記乾燥炉の後半部では、徐々にあるいはステップ状に
150°C以下の温度、好ましくは130°C以下、さ
らに好ましくは75°C以下、特に70°Cの温度にま
で昇温して乾燥させることが、厚膜化の点で好ましいこ
とが確認できた。
【0089】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、水系溶剤を用いてもクラックや柚子肌などの各種欠
陥を発生させることなく、安定してシートの厚膜化が可
能な水系セラミックグリーンシート用塗料組成物、セラ
ミックグリーンシートの製造方法およびセラミック電子
部品の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミ
ックコンデンサの概略断面図である。
【図2】 図2は図1に示すコンデンサの製造過程に用
いるグリーンシートの要部断面図である。
【図3】 図3は図1に示すコンデンサの製造過程に用
いるグリーンチップの要部断面図である。
【図4】 図4は図2に示すグリーンシートを製造する
ための塗料組成物に含まれるバインダ樹脂の化学式にお
ける重合度とアセタール化度を示す概略図である。
【図5】 図5は図2に示すグリーンシートを製造する
ための塗料組成物に含まれるグラフト側鎖を持つグラフ
ト化合物系分粉剤の化学式におけるグラフト側鎖分子量
と主鎖分子量との関係を示す概略図である。
【図6】 図6(A)〜図6(D)は図2に示すグリー
ンシートを製造するための塗料組成物に含まれる湿潤剤
の化学式を示す図である。
【図7】 図7はグリーンシートの乾燥方法を示すグラ
フである。
【図8】 図8は図7に示す乾燥方法とグリーンシート
の成膜厚みとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1… 積層セラミックコンデンサ 2… 層間誘電体層 2a… 内装用グリーンシート 20… 外側誘電体層 20a… 外装用グリーンシート 3… 内部電極層 4… 外部電極 10… コンデンサ素子本体 30… PET製支持フィルム 100… グリーンチップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 知子 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 4G030 AA07 AA08 AA10 AA12 AA16 AA19 AA22 AA37 BA01 BA09 CA08 GA09 GA14 GA15 GA16 GA17 GA18 GA20 PA22 PA25 4G052 DA05 DA08 DB02 5E001 AB03 AE02 AE03 AF06 AH01 AH05 AH06 AH09 AJ01 AJ02

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック原料と、バインダ樹脂と、分
    散剤と、湿潤剤と、溶剤水とを少なくとも有する水系セ
    ラミックグリーンシート用塗料組成物であって、 前記湿潤剤が、フッ素系湿潤剤、琥珀酸系湿潤剤、アセ
    チレンジオール系湿潤剤の内のいずれか一つ以上である
    ことを特徴とする水系セラミックグリーンシート用塗料
    組成物。
  2. 【請求項2】 前記湿潤剤が、前記セラミック原料に含
    まれる誘電体原料100質量部に対して、0.01〜5
    質量部の含有量で含まれることを特徴とする請求項1に
    記載の水系セラミックグリーンシート用塗料組成物。
  3. 【請求項3】 前記湿潤剤として、2,4,7,9-テトラメチル-5-テ
    ゛シン-4,7-シ゛オール-シ゛オール-シ゛ホ゜リオキシエチレンエーテルから成るアセチ
    レンジオール系湿潤剤が、用いられることを特徴とする
    請求項1または2に記載の水系セラミックグリーンシー
    ト用塗料組成物。
  4. 【請求項4】 前記分散剤が、グラフト側鎖を持つグラ
    フト化合物系分散剤であり、前記グラフト側鎖の分子量
    が、1500以下であることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載の水系セラミックグリーンシート用塗
    料組成物。
  5. 【請求項5】 前記分散剤におけるグラフト側鎖の分子
    量が、1000以下であることを特徴とする請求項4に
    記載の水系セラミックグリーンシート用塗料組成物。
  6. 【請求項6】 前記分散剤におけるグラフト側鎖の分子
    量の下限が、300以上であることを特徴とする請求項
    4または5に記載の水系セラミックグリーンシート用塗
    料組成物。
  7. 【請求項7】 前記分散剤が、アリルアルコール、無水
    マレイン酸およびスチレン共重合物と、ポリオキシアル
    キレンモノアルキルエーテルとのグラフト化合物である
    請求項4〜6のいずれかに記載の水系セラミックグリー
    ンシート用塗料組成物。
  8. 【請求項8】 前記グラフト側鎖におけるポリオキシア
    ルキレンモノアルキルエーテルの成分は、エチレンオキ
    サイドを主成分とすることを特徴とする請求項7に記載
    の水系セラミックグリーンシート用塗料組成物。
  9. 【請求項9】 前記グラフト側鎖におけるポリオキシア
    ルキレンモノアルキルエーテルの成分は、エチレンオキ
    サイドを主成分とし、プロピレンオキサイドを50モル
    %以下含有することを特徴とする請求項8に記載の水系
    セラミックグリーンシート用塗料組成物。
  10. 【請求項10】 前記分散剤が、前記セラミック原料に
    含まれる誘電体原料100質量部に対して、0.2質量
    部以上で1.5質量部よりも小さい含有量で含まれるこ
    とを特徴とする請求項4〜9のいずれかに記載の水系セ
    ラミックグリーンシート用塗料組成物。
  11. 【請求項11】 前記バインダ樹脂が、水溶性ポリビニ
    ルアセタール樹脂を含み、当該水溶性ポリビニルアセタ
    ール樹脂の重合度が1000以下であることを特徴とす
    る請求項1〜10のいずれかに記載の水系セラミックグ
    リーンシート用塗料組成物。
  12. 【請求項12】 前記水溶性ポリビニルアセタール樹脂
    の重合度が300〜800であることを特徴とする請求
    項11に記載の水系セラミックグリーンシート用塗料組
    成物。
  13. 【請求項13】 前記水溶性ポリビニルアセタール樹脂
    のアセタール化度が、25モル%〜45モル%であるこ
    とを特徴とする請求項11または12に記載の水系セラ
    ミックグリーンシート用塗料組成物。
  14. 【請求項14】 前記水溶性ポリビニルアセタール樹脂
    の水酸基量が50モル%より大きいことを特徴とする請
    求項13に記載の水系セラミックグリーンシート用塗料
    組成物。
  15. 【請求項15】 セラミック原料と、バインダ樹脂と、
    分散剤と、湿潤剤と、溶剤水とを少なくとも有する水系
    セラミックグリーンシート用塗料組成物であって、前記
    湿潤剤が、フッ素系湿潤剤、琥珀酸系湿潤剤、アセチレ
    ンジオール系湿潤剤の内のいずれか一つ以上である水系
    セラミックグリーンシート用塗料組成物を調整する工程
    と、前記水系セラミックグリーンシート用塗料組成物を
    用いてセラミックグリーンシートを成形する工程と、 を有するセラミックグリーンシートの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記グリーンシートを、乾燥炉内に連
    続的に送り込み、乾燥炉内部の前半部では、35〜45
    °Cの温度で乾燥させ、前記乾燥炉の後半部では、徐々
    にあるいはステップ状に150°C以下の温度にまで昇
    温して乾燥させる工程をさらに有する請求項15に記載
    のグリーンシートの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記湿潤剤が、前記セラミック原料に
    含まれる誘電体原料100質量部に対して、0.01〜
    5質量部の含有量で含まれることを特徴とする請求項1
    5または16に記載のセラミックグリーンシートの製造
    方法。
  18. 【請求項18】 前記湿潤剤として、2,4,7,9-テトラメチル-5
    -テ゛シン-4,7-シ゛オール-シ゛オール-シ゛ホ゜リオキシエチレンエーテルから成るアセ
    チレンジオール系湿潤剤が、用いられることを特徴とす
    る請求項15〜17のいずれかに記載のセラミックグリ
    ーンシートの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記分散剤が、グラフト側鎖を持つグ
    ラフト化合物系分散剤であり、前記グラフト側鎖の分子
    量が、1500以下であることを特徴とする請求項15
    〜18のいずれかに記載のグリーンシートの製造方法。
  20. 【請求項20】 前記分散剤におけるグラフト側鎖の分
    子量が、1000以下であることを特徴とする請求項1
    9に記載のセラミックグリーンシートの製造方法。
  21. 【請求項21】 前記分散剤が、前記セラミック原料に
    含まれる誘電体原料100質量部に対して、0.2質量
    部以上で1.5質量部よりも小さい含有量で含まれるこ
    とを特徴とする請求項19または20に記載のセラミッ
    クグリーンシートの製造方法。
  22. 【請求項22】 前記バインダ樹脂が、水溶性ポリビニ
    ルアセタール樹脂を含み、当該水溶性ポリビニルアセタ
    ール樹脂の重合度が1000以下であることを特徴とす
    る請求項15〜21のいずれかに記載のセラミックグリ
    ーンシートの製造方法。
  23. 【請求項23】 セラミック原料と、バインダ樹脂と、
    分散剤と、湿潤剤と、溶剤水とを少なくとも有する水系
    セラミックグリーンシート用塗料組成物であって、前記
    湿潤剤が、フッ素系湿潤剤、琥珀酸系湿潤剤、アセチレ
    ンジオール系湿潤剤の内のいずれか一つ以上である水系
    セラミックグリーンシート用塗料組成物を調整する工程
    と、 前記水系セラミックグリーンシート用塗料組成物を用い
    てセラミックグリーンシートを成形する工程と、 前記グリーンシートを乾燥させる工程と、 乾燥後のグリーンシートを積層し、グリーンチップを得
    る工程と、 前記グリーンチップを焼成する工程と、 を有するセラミック電子部品の製造方法。
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