JP2003192450A - 水系セラミックグリーンシート用塗料組成物、セラミックグリーンシートの製造方法およびセラミック電子部品の製造方法 - Google Patents
水系セラミックグリーンシート用塗料組成物、セラミックグリーンシートの製造方法およびセラミック電子部品の製造方法Info
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Abstract
各種欠陥を発生させることなく、安定してシートの厚膜
化が可能な水系セラミックグリーンシート用塗料組成
物、セラミックグリーンシートの製造方法およびセラミ
ック電子部品の製造方法を提供すること。 【解決手段】 セラミック原料と、バインダ樹脂と、分
散剤と、溶剤水とを少なくとも有する水系セラミックグ
リーンシート用塗料組成物であって、分散剤が、グラフ
ト側鎖を持つグラフト化合物系分散剤であり、前記グラ
フト側鎖の分子量が、1500以下、好ましくは100
0以下である。
Description
もクラックや柚子肌などの各種欠陥を発生させることな
くシートの厚膜化が可能なセラミック塗料、セラミック
グリーンシートの製造方法、およびセラミック電子部品
の製造方法に関する。
ンサなどのセラミック電子部品を製造するには、通常、
まずセラミック粉末、バインダ(アクリル系樹脂、ブチ
ラール系樹脂など)、可塑剤および有機溶剤(トルエ
ン、MEKなど)からなるセラミック塗料を準備する。
次に、このセラミック塗料を、ドクターブレード法など
を用いてPET製フィルム上に塗布し、加熱乾燥させた
後、PET製フィルムを剥離してセラミックグリーンシ
ートを得る。次に、このセラミックグリーンシート上に
内部電極を印刷して乾燥させ、これらを積層したものを
チップ状に切断してグリーンチップとし、これらのグリ
ーンチップを焼成後、外部電極を形成し、積層セラミッ
クコンデンサなどの電子部品を製造する。
には、コンデンサとして必要とされる所望の静電容量に
基づき、内部電極が形成されるシートの層間厚みは、約
2μm〜100μm程度の範囲にある。また、積層セラ
ミックコンデンサでは、コンデンサチップの積層方向に
おける外側部分には、内部電極が形成されない部分が形
成される。
る誘電体層の厚みは、数百μm程度であり、この部分
は、内部電極が印刷されていない比較的厚いセラミック
グリーンシートを用いて成形される。内部電極が印刷さ
れるグリーンシートの厚みは、比較的に薄いので、この
薄膜のグリーンシートを用いて、外側部分を成形しよう
とすると、積層数が多くなり、製造工数が増大し、製造
コストの増大につながる。
は、シートの成形厚みが、使用部位の目的に応じて、比
較的に自由に変えられ、比較的に厚膜のシートの成形も
可能である。
有機溶剤にかかるコストの問題のみでなく、乾燥および
排気による有機溶剤の大気放出、すなわち大気汚染や温
暖化の問題、あるいは溶剤回収装置のコストの問題が指
摘されている。このため、セラミックグリーンシート用
塗料のためのバインダとして、有機溶剤を使用しない水
系バインダへの要望が高まっている。水系バインダの中
でも、ポリビニルアルコールが、他の水溶性バインダと
比較して、塗工性に優れ、フィルム強度が高く、取扱い
性に優れるために広く用いられている。
ニルアルコールは、水以外の溶剤には不溶であるため、
塗料中の主溶剤は水のみとなる。水は、有機溶剤に比較
して沸点が高く、蒸気圧が低く、比熱が大きいため、グ
リーンシートの乾燥温度を高くする必要がある。その結
果、セラミックグリーンシートの成形時に、クラックが
発生しやすくなる。よって、有機溶剤系塗料では可能と
なっている比較的に厚膜のグリーンシートの成形厚み
(たとえば100μm〜数百μm)を、水系塗料では、
きわめて困難であった。すなわち、従来の水系塗料を用
いて比較的厚膜(たとえば100μm〜数百μm)のグ
リーンシートを成形した場合、クラックや柚子肌などの
欠陥が発生してしまう。
側鎖を持つグラフト化合物系分散剤は、知られている。
しかしながら、どのような構造を持つグラフト化合物を
分散剤として用いれば、グリーンシートの厚膜化が図れ
るかは知られておらず、従来では、安定して厚膜のグリ
ーンシートを得ることは困難であった。
れ、水系溶剤を用いてもクラックや柚子肌などの各種欠
陥を発生させることなく、安定してシートの厚膜化が可
能な水系セラミックグリーンシート用塗料組成物、セラ
ミックグリーンシートの製造方法およびセラミック電子
部品の製造方法を提供することを目的とする。
を達成すべく鋭意検討の結果、分散剤として、グラフト
側鎖を持つグラフト化合物系分散剤を用い、そのグラフ
ト側鎖の分子量を特定の値以下とすることで、水系溶剤
を用いてもクラックや柚子肌などの各種欠陥を発生させ
ることなく、厚膜のグリーンシートを安定して得ること
ができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
リーンシート用塗料組成物は、セラミック原料と、バイ
ンダ樹脂と、分散剤と、溶剤水とを少なくとも有する水
系セラミックグリーンシート用塗料組成物であって、前
記分散剤が、グラフト側鎖を持つグラフト化合物系分散
剤であり、前記グラフト側鎖の分子量が、1500以下
であることを特徴とする。
ートの製造方法は、セラミック原料と、バインダ樹脂
と、分散剤と、溶剤水とを少なくとも有する水系セラミ
ックグリーンシート用塗料組成物であって、前記分散剤
が、グラフト側鎖を持つグラフト化合物系分散剤であ
り、前記グラフト側鎖の分子量が、1500以下である
水系セラミックグリーンシート用塗料組成物を調整する
工程と、前記水系セラミックグリーンシート用塗料組成
物を用いてセラミックグリーンシートを成形する工程
と、を有する。
製造方法は、好ましくは、前記グリーンシートを、乾燥
炉内に連続的に送り込み、乾燥炉内部の前半部では、3
5〜45°Cの温度で乾燥させ、前記乾燥炉の後半部で
は、徐々にあるいはステップ状に150°C以下の温度
にまで昇温して乾燥させる工程をさらに有する。乾燥工
程の前半部において、35〜45°Cの温度で乾燥さ
せ、その後昇温することにより、クラックなどの防止を
図りつつシートの厚膜化が可能になることは、本発明者
等により初めて見出された。
法は、セラミック原料と、バインダ樹脂と、分散剤と、
溶剤水とを少なくとも有する水系セラミックグリーンシ
ート用塗料組成物であって、前記分散剤が、グラフト側
鎖を持つグラフト化合物系分散剤であり、前記グラフト
側鎖の分子量が、1500以下である水系セラミックグ
リーンシート用塗料組成物を調整する工程と、前記水系
セラミックグリーンシート用塗料組成物を用いてセラミ
ックグリーンシートを成形する工程と、前記グリーンシ
ートを乾燥させる工程と、乾燥後のグリーンシートを積
層し、グリーンチップを得る工程と、前記グリーンチッ
プを焼成する工程と、を有する。
におけるグラフト側鎖の分子量が、1000以下であ
る。前記分散剤におけるグラフト側鎖の分子量の下限
は、300以上であることが好ましい。グラフト側鎖の
分子量が高くなりすぎると、シートの厚膜化が困難にな
る傾向にあり、低すぎる場合には、塗料の分散が困難に
なる傾向にある。
ール、無水マレイン酸およびスチレン共重合物と、ポリ
オキシアルキレンモノアルキルエーテルとのグラフト化
合物である。さらに好ましくは、前記グラフト側鎖にお
けるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルの成分
は、エチレンオキサイドを主成分とする。特に好ましく
は、前記グラフト側鎖におけるポリオキシアルキレンモ
ノアルキルエーテルの成分は、エチレンオキサイドを主
成分とし、プロピレンオキサイドを50モル%以下含有
する。プロピレンオキサイドの含有量が、50モル%を
超えると、分散剤が水に溶けなくなる傾向にある。
ク原料に含まれる誘電体原料100質量部に対して、
0.2質量部以上で1.5質量部よりも小さい含有量で
含まれる。この分散剤の含有量が少なすぎると、塗料組
成物の塗布が困難(シート化が困難)になる傾向にあ
り、多すぎると、シートの厚膜化が困難になる傾向にあ
る。
ダ樹脂が、水溶性ポリビニルアセタール樹脂を含み、当
該水溶性ポリビニルアセタール樹脂の重合度が1000
以下、特に好ましくは300〜800であるである。こ
の重合度が高すぎると、シートの厚膜化が困難になる傾
向にあり、一方、重合度が低すぎるバインダ樹脂の製造
は困難である。
ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度は、25モ
ル%〜45モル%である。この場合において、好ましく
は、前記水溶性ポリビニルアセタール樹脂の水酸基量が
50モル%より大きく、好ましくは55〜65モル%で
ある。アセタール化度を低くすることで、グリーンシー
トの厚膜化が容易になる。ただし、アセタール化度が低
すぎる樹脂の製造は困難であり、高すぎると、水に対し
て溶解しなくなる傾向にある。また、水酸基量が小さす
ぎると、シートの厚膜化が困難になる傾向にあり、多す
ぎると、その製造が困難になる傾向にある。
形態に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態に係
る積層セラミックコンデンサの概略断面図、図2は図1
に示すコンデンサの製造過程に用いるグリーンシートの
要部断面図、図3は図1に示すコンデンサの製造過程に
用いるグリーンチップの要部断面図、図4は図2に示す
グリーンシートを製造するための塗料組成物に含まれる
バインダ樹脂の化学式における重合度とアセタール化度
を示す概略図、図5は図2に示すグリーンシートを製造
するための塗料組成物に含まれるグラフト側鎖を持つグ
ラフト化合物系分粉剤の化学式におけるグラフト側鎖分
子量と主鎖分子量との関係を示す概略図、図6はグリー
ンシートの乾燥方法を示すグラフ、図7は図6に示す乾
燥方法とグリーンシートの成膜厚みとの関係を示すグラ
フである。
例としての積層セラミックコンデンサを例示して説明す
る。図1に示すように、この積層セラミックコンデンサ
1は、層間誘電体層2と内部電極層3とが交互に積層さ
れた構成のコンデンサ素子本体10を有する。このコン
デンサ素子本体10の両側端部には、素子本体10の内
部で交互に配置された内部電極層3と各々導通する一対
の外部電極4が形成してある。コンデンサ素子本体10
の形状に特に制限はないが、通常、直方体状とされる。
また、その寸法にも特に制限はなく、用途に応じて適当
な寸法とすればよいが、通常、(0.6〜5.6mm)
×(0.3〜5.0mm)×(0.3〜1.9mm)程
度である。
子本体10の対向する2端部の表面に交互に露出するよ
うに積層してある。一対の外部電極4は、コンデンサ素
子本体10の両端部に形成され、交互に配置された内部
電極層3の露出端面に接続されて、コンデンサ回路を構
成する。
極層3および層間誘電体層2の積層方向の両外側端部に
は、外側誘電体層20が配置してあり、素子本体10の
内部を保護している。
明では特に限定されないが、たとえば以下の誘電体磁器
組成物で構成される。本実施形態の誘電体磁器組成物
は、たとえばBaTiO3で表せる主成分を有する誘電
体磁器組成物である。誘電体磁器組成物中に主成分と共
に含まれる副成分としては、Sr,Zr,Y,Gd,T
b,Dy,V,Mo,Zn,Cd,Ti,Sn,W,B
a,Ca,Mn,Mg,Cr,Si,およびPの酸化物
から選ばれる1種類以上を含む副成分が例示される。
電特性を劣化させることなく低温焼成が可能となり、層
間誘電体層を薄層化した場合の信頼性不良を低減するこ
とができ、長寿命化を図ることができる。ただし、本発
明では、層間誘電体層の組成は、上記に限定されるもの
ではない。
や厚み等の諸条件は、目的や用途に応じ適宜決定すれば
よいが、本実施形態では、層間誘電体層2の厚みは、1
μm〜50μm程度である。また、外側誘電体層20の
厚みは、たとえば100μm〜数百μm程度である。
が、層間誘電体層2の構成材料が耐還元性を有するた
め、卑金属を用いることができる。導電材として用いる
卑金属としては、Ni、Cu、Ni合金またはCu合金
が好ましい。内部電極層3の主成分をNiにした場合に
は、誘電体が還元されないように、低酸素分圧(還元雰
囲気)で焼成するという方法がとられている。一方誘電
体は還元されないようにその組成比をストイキオ組成か
らずらす等の手法がとられている。内部電極層3の厚さ
は用途等に応じて適宜決定すればよいが、通常、0.5
〜5μm程度である。
通常、CuやCu合金あるいはNiやNi合金等を用い
る。なお、AgやAg−Pd合金等も、もちろん使用可
能である。なお、本実施形態では、安価なNi,Cu
や、これらの合金を用いることができる。外部電極の厚
さは用途等に応じて適宜決定されればよいが、通常、1
0〜50μm程度であることが好ましい。
ンサの製造方法について説明する。本実施形態では、ペ
ーストを用いた通常の印刷法やシート法によりグリーン
チップを作製し、これを焼成した後、外部電極を印刷ま
たは転写して焼成することにより製造される。以下、製
造方法について具体的に説明する。
実施形態では、誘電体層用ペーストは、セラミック原料
(誘電体原料)と、バインダ樹脂と、分散剤と、溶剤水
とを少なくとも有する水系セラミックグリーンシート用
塗料組成物で構成される。この塗料組成物には、必要に
応じて、可塑剤、湿潤剤などが添加される。
示す層間誘電体層2および外側誘電体層20を成形する
ことができるが、本発明の方法は、特に厚膜のグリーン
シートを製造する場合を想定しているので、以下の説明
では、特に、膜厚が厚い外側誘電体層20を成形する場
合を主として説明する。
水溶性バインダであれば特に限定されず、たとえば、ポ
リビニルアルコール、セルロース、水溶性アクリル樹
脂、水溶性ポリビニルアセタール、水溶性ポリビニルブ
チラール、水溶性ウレタン樹脂などが例示される。その
中でも好ましくは、水溶性ポリビニルアセタール樹脂が
用いられ、その重合度が1000以下、好ましくは30
0〜800のものが用いられる。水溶性ポリビニルアセ
タール樹脂の化学式を図4に示す。本実施形態では、水
溶性ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度は、好
ましくは25モル%〜45モル%であり、水酸基量が5
0モル%より大きいものが用いられる。誘電体原料10
0質量部に対するバインダ樹脂の質量割合は、好ましく
は1〜8質量部、さらに好ましくは2〜5質量部であ
る。
付与するものであれば、特に限定されず、たとえばアミ
ン類、ジオール、トリオール類などが例示される。アミ
ン類としては、トリエタノールアミン(TEA)などが
例示され、ジオール、トリオール類としては、ポリエチ
レングリコール(PEG)、グリセリン、エチレングリ
コール、トリエチレングリコール、トリメチルプロパン
などが例示される。バインダ樹脂100質量部に対する
可塑剤の重量割合は、好ましくは50〜150質量部で
ある。
分散させるものである。本実施形態では、分散剤とし
て、アリルアルコール、無水マレイン酸およびスチレン
共重合物と、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテ
ルとのグラフト化合物などのグラフト側鎖を持つグラフ
ト化合物系分散剤が用いられ、そのグラフト側鎖の分子
量が、1500以下、好ましくは1000以下のものが
用いられる。好ましくは、グラフト側鎖におけるポリオ
キシアルキレンモノアルキルエーテルの成分は、エチレ
ンオキサイドを主成分とする。特に好ましくは、グラフ
ト側鎖におけるポリオキシアルキレンモノアルキルエー
テルの成分は、エチレンオキサイドを主成分とし、プロ
ピレンオキサイドを50モル%以下含有する。好ましく
は、この分散剤は、セラミック原料に含まれる誘電体原
料100質量部に対して、0.2質量部以上で1.5質
量部よりも小さい含有量で含まれる。
性を向上させるものであれば特に限定されず、たとえば
ポリエチレングリコール型ノニオン系湿潤剤、スルホン
酸型アニオン系湿潤剤などが例示される。誘電体原料1
00質量部に対する湿潤剤の重量割合は、好ましくは
0.01〜5質量部である。
物の組成に応じ、主成分を構成する原料と、副成分を構
成する原料と、必要に応じて焼結助剤を構成する原料と
が用いられる。主成分を構成する原料としては、Ti,
Ba,Sr,Ca,Zrの酸化物および/または焼成に
より酸化物になる化合物が用いられる。副成分を構成す
る原料としては、Sr,Y,Gd,Tb,Dy,V,M
o,Zn,Cd,Ti,Sn,W,Ba,Ca,Mn,
Mg,Cr,Si,およびPの酸化物および/または焼
成により酸化物になる化合物から選ばれる1種類以上、
好ましくは3種類以上の単一酸化物または複合酸化物が
用いられる。
は、必ずしも焼結助剤を含ませる必要はないが、焼結助
剤を含ませる場合には、たとえばSiまたはLiの酸化
物および/または焼成により酸化物になる化合物が用い
られる。焼成により酸化物になる化合物としては、例え
ば炭酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、有機金属化合物等が例
示される。もちろん、酸化物と、焼成により酸化物にな
る化合物とを併用してもよい。これらの原料粉末は、通
常、平均粒子径0.005〜5μm程度のものが用いら
れる。このような原料粉末から誘電体原料を得るには例
えば下記のようにすればよい。
えば、ボールミル等により湿式混合する。次いで、スプ
レードライヤー等により乾燥させ、その後仮焼し、主成
分を構成する上記式の誘電体酸化物を得る。なお、仮焼
は、通常500〜1300℃、好ましくは500〜10
00℃、さらに好ましくは800〜1000℃にて、2
〜10時間程度、空気中にて行う。次いで、ジェットミ
ルあるいはボールミル等にて所定粒径となるまで粉砕
し、誘電体原料を得る。副成分と、焼結助剤(SiO
2 またはLi2 Oなど)とは、それぞれ主成分とは
別に仮焼きし、得られた誘電体原料に混合される。
可塑剤と、分散剤と、湿潤剤と、溶剤水とは、例えばボ
ールミル等で混合してペースト(スラリー)とする。な
お、混合に際し、誘電体原料と分散剤と湿潤剤とを少量
の溶剤水で一次混合し、その後、バインダ樹脂と可塑剤
と残りの溶剤水とを、二次混合することにより、本発明
の塗料組成物から成る誘電体層用ペーストを得ても良
い。
めの手段として、本実施形態では、ドクターブレード法
が用いられる。このシートを形成するための支持フィル
ムとしては、たとえばSi処理無しのPETフィルムが
用いられる。この支持フィルム上に、ドクターブレード
法により、誘電体層用ペーストを所定厚みに塗布し、乾
燥させる。
ム(非磁性支持体)30が用いられる。この支持フィル
ム30上に、ドクターブレード法により、誘電体層用ペ
ーストを所定厚みに塗布し、乾燥させる。
れる外装用グリーンシート20aは、図1に示す外側誘
電体層20を構成する部分であり、通常、100〜50
0μm程度の膜厚を有する。この外装用グリーンシート
20aとは別に、同様な手法により、1μm〜50μm
程度に薄く成形された内装用グリーンシート2aを形成
する。内装用グリーンシート2aの一方の表面には、図
1に示す内部電極層3が形成される。内部電極層3の形
成方法としては、特に限定されないが、印刷法または薄
膜法などが例示される。
形成された内装用グリーンシート2aを交互に積層する
と共に、その積層方向の外側両端部に、外装用グリーン
シート20aを単層または複層で積層する。
所定の積層体サイズに切断し、グリーンチップ100と
した後、脱バインダ処理および焼成を行う。そして、誘
電体層2および20を再酸化させるため、熱処理を行
う。
いが、内部電極層の導電体材料にNiやNi合金等の卑
金属を用いる場合、特に下記の条件で行うことが好まし
い。
〜50℃/時間、 保持温度:200〜300℃、 保持時間:0.5〜20時間、特に1〜10時間、 雰囲気 :空気中。
℃/時間、 保持温度:1000〜1400℃、 保持時間:0.5〜8時間、特に1〜3時間、 冷却速度:50〜500℃/時間、特に200〜300
℃/時間、 雰囲気ガス:加湿したN2 とH2 との混合ガス等。
a以下、特に10−2〜10−10 Paにて行うことが
好ましい。前記範囲を超えると、内部電極層が酸化する
傾向にあり、また、酸素分圧があまり低すぎると、内部
電極層の電極材料が異常焼結を起こし、途切れてしまう
傾向にある。
持温度または最高温度を、好ましくは1000℃以上、
さらに好ましくは1000〜1100℃として行うこと
が好ましい。熱処理時の保持温度または最高温度が、前
記範囲未満では誘電体原料の酸化が不十分なために絶縁
抵抗寿命が短くなる傾向にあり、前記範囲をこえると内
部電極のNiが酸化し、容量が低下するだけでなく、誘
電体素地と反応してしまい、寿命も短くなる傾向にあ
る。熱処理の際の酸素分圧は、焼成時の還元雰囲気より
も高い酸素分圧であり、好ましくは10−3Pa〜1P
a、より好ましくは10−2Pa〜1Paである。前記
範囲未満では、誘電体層2および20の再酸化が困難で
あり、前記範囲をこえると内部電極層3が酸化する傾向
にある。そして、そのほかの熱処理条件は下記の条件が
好ましい。
℃/時間、 雰囲気用ガス:加湿したN2 ガス等。
には、例えばウェッター等を使用すればよい。この場
合、水温は0〜75℃程度が好ましい。また脱バインダ
処理、焼成および熱処理は、それぞれを連続して行って
も、独立に行ってもよい。これらを連続して行なう場
合、脱バインダ処理後、冷却せずに雰囲気を変更し、続
いて焼成の際の保持温度まで昇温して焼成を行ない、次
いで冷却し、熱処理の保持温度に達したときに雰囲気を
変更して熱処理を行なうことが好ましい。一方、これら
を独立して行なう場合、焼成に際しては、脱バインダ処
理時の保持温度までN2 ガスあるいは加湿したN2
ガス雰囲気下で昇温した後、雰囲気を変更してさらに昇
温を続けることが好ましく、熱処理時の保持温度まで冷
却した後は、再びN2 ガスあるいは加湿したN2 ガ
ス雰囲気に変更して冷却を続けることが好ましい。ま
た、熱処理に際しては、N2 ガス雰囲気下で保持温度
まで昇温した後、雰囲気を変更してもよく、熱処理の全
過程を加湿したN2 ガス雰囲気としてもよい。
10)には、例えばバレル研磨、サンドプラスト等にて
端面研磨を施し、外部電極用ペーストを焼きつけて外部
電極4を形成する。なお、外部電極用ペーストは、一般
に、各種導電性金属や合金から成る導電体材料、あるい
は焼成後に導電体材料となる各種酸化物、有機金属化合
物、レジネートなどと、有機ビヒクルとを混練して調整
する。このようにして製造された本発明の積層セラミッ
クコンデンサは、ハンダ付等によりプリント基板上など
に実装され、各種電子機器等に使用される。
サの製造方法によれば、水系溶剤を用いてもクラックや
柚子肌などの各種欠陥を発生させることなく、安定して
シートの厚膜化が可能になり、比較的に厚膜の外側誘電
体層20を、単層で形成することも可能になる。その結
果、コンデンサの製造コストの低減が図れる。
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
き説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。
(BT−05粉/堺化学工業(株)製)を用いた。その
平均粒径は0.86μmで、その比表面積は、BET値
で、2.3m2/gであった。この主成分100質量部
に対して、副成分添加物として、(Ba,Ca)SiO
3 :1.48質量部、Y2 O3 :1.01質量部、
MgCO3 :0.72質量部、Cr2 O3 :0.
13質量部およびV2 O5 :0.045質量部を準
備した。始めに、副成分添加物のみをボールミルで混合
し、スラリー化した。
交換水7.723gとを、ボールミルにより、20時間予備粉砕
を行った。次に、BaTiO3:100gに対して、副成分添加
物の予備粉砕スラリー11.108gと、イオン交換水:92.25
4g、分散剤(アリルアルコール、無水マレイン酸および
スチレン共重合物と、ポリオキシアルキレンモノアルキ
ルエーテルとのグラフト化合物であって、グラフト側鎖
の分子量が500、グラフト側鎖におけるポリオキシア
ルキレンモノアルキルエーテルの成分は、エチレンオキ
サイドが100%のもの:日本油脂 マリアリム AKM0531:
0.2 質量部)、湿潤剤(アセチレンジオール系界面
活性剤:エアープロダクツ、サーフィノル−465 を0.4
質量部)を添加し、ボールミルによって、16時間混合
した。次に、この分散塗料に対して、バインダとして、
ポリビニルアセタール樹脂(重合度:600、アセタール
化度: 30モル%、残留アセチル基: 12モル%、水酸
基:58モル%、固形分濃度30%ラッカー)を固形分として
2.5 質量部添加した。また、可塑剤として、ポリエチ
レングリコール400をバインダー100質量部に対し
て、100質量部添加した。バインダ、可塑剤が添加さ
れた塗料を更に、16時間、ボールミルにて混合するこ
とによって、セラミック塗料(水系セラミックグリーン
シート用塗料組成物)とした。
て、支持フィルムとしてPETフィルム状に種々の厚みで
塗布した。乾燥条件は、乾燥炉内の温度が25℃から70℃
で、乾燥温度勾配が0.714℃/分、乾燥時間が63分
であった。その後、グリーンシートの限界成膜厚みを評
価した。
た。支持フィルム上の塗布厚みを、たとえば200μmを
基準にして、10〜20μm程度づつ増やしていき、シート
乾燥後の成膜状態を評価した。成膜後のグリーンシート
は、シートの両端、中央部、全面にクラックが発生した
り、表面が柚子肌状態になったりする。このような不具
合が発生しない最大のシート成形厚みを限界成膜厚みと
定義した。なお、クラック、柚子肌の評価は、目視にて
行った。限界成膜厚みが200μm以上の場合を、○と
し、400μm以上の場合を◎とし、200μmに満た
ない場合を、×と評価した。結果を表1に示す。
にした以外は、前記実施例1と同様にして、グリーンシ
ートを成膜し、これらのグリーンシートの限界成膜厚み
を評価した。結果を表1に示す。
部、0.6質量部、0.8質量部、1質量部に変化させ
た以外は、前記実施例1と同様にして、グリーンシート
を成膜し、これらのグリーンシートの限界成膜厚みを評
価した。結果を表1に示す。
にした以外は、前記実施例1と同様にして、グリーンシ
ートを成膜し、これらのグリーンシートの限界成膜厚み
を評価した。結果を表1に示す。
とし、分散剤を構成するグラフト化合物のグラフト側鎖
分子量を、300、500、1500に変化させた以外
は、前記実施例1と同様にして、グリーンシートを成膜
し、これらのグリーンシートの限界成膜厚みを評価し
た。結果を表1に示す。
とし、分散剤を構成するグラフト化合物のグラフト側鎖
分子量を、3000にした以外は、前記実施例1と同様
にして、グリーンシートを成膜し、これらのグリーンシ
ートの限界成膜厚みを評価した。結果を表1に示す。
とし、分散剤を構成するグラフト化合物のグラフト側鎖
におけるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルの
成分を、エチレンオキサイド70モル%+プロピレンオ
キサイド30モル%とし、グラフト側鎖の分子量を15
00にした以外は、前記実施例1と同様にして、グリー
ンシートを成膜し、これらのグリーンシートの限界成膜
厚みを評価した。結果を表1に示す。
合物のグラフト側鎖におけるポリオキシアルキレンモノ
アルキルエーテルの成分を、エチレンオキサイド50モ
ル%+プロピレンオキサイド50モル%とした以外は、
前記実施例9と同様にして、グリーンシートを成膜し、
これらのグリーンシートの限界成膜厚みを評価した。結
果を表1に示す。
の添加量を0.8質量部とし、湿潤剤としてアルキレン
グリコール系化合物を用いた以外は、前記実施例1と同
様にして、グリーンシートを成膜し、これらのグリーン
シートの限界成膜厚みを評価した。結果を表1に示す。
限界成膜厚みは、200μm以上であったが、シートの
表面が荒れて、実用的に使えないため、判定は×とし
た。
の添加量を0.8質量部とした以外は、前記実施例1と
同様にして、グリーンシートを成膜し、これらのグリー
ンシートの限界成膜厚みを評価した。結果を表1に示
す。限界成膜厚みは、200μm以上であったが、シー
トの表面が荒れて、実用的に使えないため、判定は×と
した。
で、分散剤としては、グラフト側鎖を持つグラフト化合
物を持つことが好ましいことが確認できた。また、比較
例1と実施例1〜10とを比較することで、分散剤にお
けるグラフト側鎖の分子量が、1500以下、好ましく
は1000以下であることが、シートの厚膜化を図る上
で望ましいことが確認できた。さらに、実施例9および
10と実施例1〜8とを比較することで、グラフト側鎖
におけるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルの
成分は、エチレンオキサイドを主成分とし、プロピレン
オキサイドを50モル%以下含有することが、シートの
厚膜化の点で好ましいことが確認できた。
0、600、800のポリビニルアセタール樹脂を用い
た以外は、前記実施例2と同様にして、グリーンシート
を成膜し、これらのグリーンシートの限界成膜厚みを評
価した。結果を表2に示す。
00のポリビニルアセタール樹脂を用いた以外は、前記
実施例2と同様にして、グリーンシートを成膜し、これ
らのグリーンシートの限界成膜厚みを評価した。結果を
表2に示す。
0で、アセタール化度が45モル%で、水酸基量が53
モル%のポリビニルアセタール樹脂を用いた以外は、前
記実施例2と同様にして、グリーンシートを成膜し、こ
れらのグリーンシートの限界成膜厚みを評価した。結果
を表2に示す。
0で、アセタール化度が38モル%で、水酸基量が50
モル%のポリビニルアセタール樹脂を用いた以外は、前
記実施例2と同様にして、グリーンシートを成膜し、こ
れらのグリーンシートの限界成膜厚みを評価した。結果
を表2に示す。
較することで、バインダ樹脂の重合度は、1000以
下、特に800以下が、厚膜化の点で好ましいことが確
認できた。なお、300よりも小さな重合度の樹脂の合
成は困難である。
ることで、水酸基量は、50モル%よりも大きいこと
が、厚膜化の点で好ましいことが確認できた。ただし、
水酸基量が多すぎると、その製造が困難になる傾向にあ
る。
ことで、厚膜化の点では、バインダ樹脂のアセタール化
度は、25モル%〜45モル%が好ましいことが確認で
きた。なお、アセタール化度が低すぎる樹脂の製造は困
難であり、高すぎると、水に対して溶解しなくなる傾向
にある。
ルアルコール(PVA210、鹸化度88%、重合度1
000)を用いた以外は、前記実施例1〜5、参考例1
および2と同様にして、グリーンシートを成膜し、これ
らのグリーンシートの限界成膜厚みを評価した。結果を
表3に示す。
ルアルコール(PVA210、鹸化度88%、重合度1
000)を用いた以外は、実施例実施例6〜8および比
較例1と同様にして、グリーンシートを成膜し、これら
のグリーンシートの限界成膜厚みを評価した。結果を表
3に示す。
ルアルコール(PVA210、鹸化度88%、重合度1
000)を用いた以外は、実施例実施例9および10と
同様にして、グリーンシートを成膜し、これらのグリー
ンシートの限界成膜厚みを評価した。結果を表3に示
す。
たとしても、本発明の分散剤を用いることで、同様な効
果が得られることが確認できた。ただし、水系バインダ
としては、特定重合度のポリビニルアセタール樹脂が好
ましいことが同時に確認できた。なお、表3に示す結果
から、水系バインダとして、PVAを用いた場合には、
分散剤の添加量は、誘電体原料100質量部に対して、
0.4〜0.8質量部が特に好ましいことが確認でき
た。また、水系バインダとして、PVAを用いた場合に
は、分散剤のグラフト側鎖の分子量は、300〜500
が特に好ましいことが確認できた。
イルを、設定1〜5に変化させた以外は、前記実施例4
と同様にして、グリーンシートを成膜し、これらのグリ
ーンシートの限界成膜厚みを評価した。結果を図7に示
す。図7に示すように、乾燥炉内部の前半部では、35
〜45°C、特に40°C±3°Cの温度で乾燥させ、
前記乾燥炉の後半部では、徐々にあるいはステップ状に
150°C以下の温度、好ましくは130°C以下の温
度、さらに好ましくは75°C以下の温度、特に70°
Cの温度にまで昇温して乾燥させることが、厚膜化の点
で好ましいことが確認できた。
ば、水系溶剤を用いてもクラックや柚子肌などの各種欠
陥を発生させることなく、安定してシートの厚膜化が可
能な水系セラミックグリーンシート用塗料組成物、セラ
ミックグリーンシートの製造方法およびセラミック電子
部品の製造方法を提供することができる。
ックコンデンサの概略断面図である。
いるグリーンシートの要部断面図である。
いるグリーンチップの要部断面図である。
ための塗料組成物に含まれるバインダ樹脂の化学式にお
ける重合度とアセタール化度を示す概略図である。
ための塗料組成物に含まれるグラフト側鎖を持つグラフ
ト化合物系分粉剤の化学式におけるグラフト側鎖分子量
と主鎖分子量との関係を示す概略図である。
フである。
の成膜厚みとの関係を示すグラフである。
Claims (20)
- 【請求項1】 セラミック原料と、バインダ樹脂と、分
散剤と、溶剤水とを少なくとも有する水系セラミックグ
リーンシート用塗料組成物であって、 前記分散剤が、グラフト側鎖を持つグラフト化合物系分
散剤であり、前記グラフト側鎖の分子量が、1500以
下であることを特徴とする水系セラミックグリーンシー
ト用塗料組成物。 - 【請求項2】 前記分散剤におけるグラフト側鎖の分子
量が、1000以下であることを特徴とする請求項1に
記載の水系セラミックグリーンシート用塗料組成物。 - 【請求項3】 前記分散剤におけるグラフト側鎖の分子
量の下限が、300以上であることを特徴とする請求項
1または2に記載の水系セラミックグリーンシート用塗
料組成物。 - 【請求項4】 前記分散剤が、アリルアルコール、無水
マレイン酸およびスチレン共重合物と、ポリオキシアル
キレンモノアルキルエーテルとのグラフト化合物である
請求項1〜3のいずれかに記載の水系セラミックグリー
ンシート用塗料組成物。 - 【請求項5】 前記グラフト側鎖におけるポリオキシア
ルキレンモノアルキルエーテルの成分は、エチレンオキ
サイドを主成分とすることを特徴とする請求項4に記載
の水系セラミックグリーンシート用塗料組成物。 - 【請求項6】 前記グラフト側鎖におけるポリオキシア
ルキレンモノアルキルエーテルの成分は、エチレンオキ
サイドを主成分とし、プロピレンオキサイドを50モル
%以下含有することを特徴とする請求項5に記載の水系
セラミックグリーンシート用塗料組成物。 - 【請求項7】 前記分散剤が、前記セラミック原料に含
まれる誘電体原料100質量部に対して、0.2質量部
以上で1.5質量部よりも小さい含有量で含まれること
を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の水系セラ
ミックグリーンシート用塗料組成物。 - 【請求項8】 前記バインダ樹脂が、水溶性ポリビニル
アセタール樹脂を含み、当該水溶性ポリビニルアセター
ル樹脂の重合度が1000以下であることを特徴とする
請求項1〜7のいずれかに記載の水系セラミックグリー
ンシート用塗料組成物。 - 【請求項9】 前記水溶性ポリビニルアセタール樹脂の
重合度が300〜800であることを特徴とする請求項
8に記載の水系セラミックグリーンシート用塗料組成
物。 - 【請求項10】 前記水溶性ポリビニルアセタール樹脂
のアセタール化度が、25モル%〜45モル%であるこ
とを特徴とする請求項8または9に記載の水系セラミッ
クグリーンシート用塗料組成物。 - 【請求項11】 前記水溶性ポリビニルアセタール樹脂
の水酸基量が50モル%より大きいことを特徴とする請
求項10に記載の水系セラミックグリーンシート用塗料
組成物。 - 【請求項12】 セラミック原料と、バインダ樹脂と、
分散剤と、溶剤水とを少なくとも有する水系セラミック
グリーンシート用塗料組成物であって、前記分散剤が、
グラフト側鎖を持つグラフト化合物系分散剤であり、前
記グラフト側鎖の分子量が、1500以下である水系セ
ラミックグリーンシート用塗料組成物を調整する工程
と、 前記水系セラミックグリーンシート用塗料組成物を用い
てセラミックグリーンシートを成形する工程と、 を有するセラミックグリーンシートの製造方法。 - 【請求項13】 前記グリーンシートを、乾燥炉内に連
続的に送り込み、乾燥炉内部の前半部では、35〜45
°Cの温度で乾燥させ、前記乾燥炉の後半部では、徐々
にあるいはステップ状に150°C以下の温度にまで昇
温して乾燥させる工程をさらに有する請求項12に記載
のグリーンシートの製造方法。 - 【請求項14】 前記分散剤におけるグラフト側鎖の分
子量が、1000以下であることを特徴とする請求項1
2または13に記載のセラミックグリーンシートの製造
方法。 - 【請求項15】 前記分散剤におけるグラフト側鎖の分
子量の下限が、300以上であることを特徴とする請求
項12〜14のいずれかに記載のセラミックグリーンシ
ートの製造方法。 - 【請求項16】 前記分散剤が、アリルアルコール、無
水マレイン酸およびスチレン共重合物と、ポリオキシア
ルキレンモノアルキルエーテルとのグラフト化合物であ
る請求項12〜15のいずれかに記載のセラミックグリ
ーンシートの製造方法。 - 【請求項17】 前記グラフト側鎖におけるポリオキシ
アルキレンモノアルキルエーテルの成分は、エチレンオ
キサイドを主成分とすることを特徴とする請求項16に
記載のセラミックグリーンシートの製造方法。 - 【請求項18】 前記前記グラフト側鎖におけるポリオ
キシアルキレンモノアルキルエーテルの成分は、エチレ
ンオキサイドを主成分とし、プロピレンオキサイドを5
0モル%以下含有することを特徴とする請求項17に記
載のセラミックグリーンシートの製造方法。 - 【請求項19】 前記分散剤が、前記セラミック原料に
含まれる誘電体原料100質量部に対して、0.2質量
部以上で1.5質量部よりも小さい含有量で含まれるこ
とを特徴とする請求項12〜18のいずれかに記載のセ
ラミックグリーンシートの製造方法。 - 【請求項20】 セラミック原料と、バインダ樹脂と、
分散剤と、溶剤水とを少なくとも有する水系セラミック
グリーンシート用塗料組成物であって、前記分散剤が、
グラフト側鎖を持つグラフト化合物系分散剤であり、前
記グラフト側鎖の分子量が、1500以下である水系セ
ラミックグリーンシート用塗料組成物を調整する工程
と、 前記水系セラミックグリーンシート用塗料組成物を用い
てセラミックグリーンシートを成形する工程と、 前記グリーンシートを乾燥させる工程と、 乾燥後のグリーンシートを積層し、グリーンチップを得
る工程と、 前記グリーンチップを焼成する工程と、 を有するセラミック電子部品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001397558A JP4030304B2 (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 水系セラミックグリーンシート用塗料組成物、セラミックグリーンシートの製造方法およびセラミック電子部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001397558A JP4030304B2 (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 水系セラミックグリーンシート用塗料組成物、セラミックグリーンシートの製造方法およびセラミック電子部品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003192450A true JP2003192450A (ja) | 2003-07-09 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012115223A1 (ja) * | 2011-02-25 | 2012-08-30 | 株式会社クラレ | ポリオキシアルキレン変性ビニルアセタール系重合体及びそれを含有する組成物 |
-
2001
- 2001-12-27 JP JP2001397558A patent/JP4030304B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012115223A1 (ja) * | 2011-02-25 | 2012-08-30 | 株式会社クラレ | ポリオキシアルキレン変性ビニルアセタール系重合体及びそれを含有する組成物 |
JP5400986B2 (ja) * | 2011-02-25 | 2014-01-29 | 株式会社クラレ | ポリオキシアルキレン変性ビニルアセタール系重合体及びそれを含有する組成物 |
US9410003B2 (en) | 2011-02-25 | 2016-08-09 | Kuraray Co., Ltd. | Polyoxyalkylene-modified vinyl acetal polymer, and composition comprising same |
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