JP2003192270A - ケーブルクレーン - Google Patents

ケーブルクレーン

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JP2003192270A
JP2003192270A JP2001394538A JP2001394538A JP2003192270A JP 2003192270 A JP2003192270 A JP 2003192270A JP 2001394538 A JP2001394538 A JP 2001394538A JP 2001394538 A JP2001394538 A JP 2001394538A JP 2003192270 A JP2003192270 A JP 2003192270A
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Sunao Sakuma
直 佐久間
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻上索と横行索とを共用して河川の両岸間に
張り渡す索数を減少し、メンテナンスに要する時間と費
用を低減する。 【解決手段】 河川の両岸に配設した第一及び第二の塔
1,2間に張設される主索4と、主索4に沿って横行す
るトロリ6と、第一の塔1側に設けられた第一のシーブ
32及び第一のドラム30と、第二の塔2側に設けられ
た第二のシーブ33及び第二のドラム31と、トロリ6
に備えた吊りシーブ34,35間で巻上シーブ29を昇
降するように一端側36aが第一のシーブ32を経て第
一のドラム30に巻き付けられ、他端側36bが第二の
シーブ33を経て第二のドラム31に巻き付けられた巻
上・横行共用索36と、トロリ6の前後において巻上・
横行共用索36の一端側36aと他端側36bとを別個
に固定・解放可能な第一及び第二の把持装置37,38
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケーブルクレーンに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5はダム建設工事に用いるケーブルク
レーンの従来例を示すものであり、このケーブルクレー
ンは、河川の一方の岸(左岸)Lに設けた位置固定の第
一の塔1と、河川の他方の岸(右岸)Rに設けられ且つ
河川の流れ方向に沿って往復走行可能な第二の塔2と、
一端部が第一の塔1に係止され且つ他端部が第二の塔2
に張力調整装置3を介して係止された主索4と、該主索
4上を転動する横行車輪5により吊り下げられて河川幅
方向へ横行可能なトロリ6と、該トロリ6に付帯する吊
具7と、第二の塔2に設置した横行用ドラム8と、横行
用ドラム8に巻き付けられ前記トロリ6を河川幅方向へ
牽引する横行索11と、第二の塔2に設置した巻上用ド
ラム9と、巻上用ドラム9に巻き付けられ前記吊具7を
トロリ6から昇降可能に吊り下げる巻上索12と、張力
調整装置3の調整索26を巻き取るドラム10と、を備
えている。
【0003】第二の塔2は、上方から見て、第一の塔1
への主索4の係止点4aを中心に円弧をなすように右岸
Rに敷設したレール15上を転動する車輪16と、該車
輪16を回転させる駆動装置(図示せず)とを有してい
る。
【0004】主索4に張力を与える張力調整装置3は、
主索4の他端部(第二の塔2寄りの端部)に締結したシ
ーブブロック20と、当該シーブブロック20に並列に
枢支したシーブ21,22と、第二の塔2に揺動可能に
連結したシーブブロック23と、当該シーブブロック2
3に並列に枢支したシーブ24,25とを備えており、
前記シーブブロック23のシーブ24,25とシーブブ
ロック20のシーブ21,22との間に交互に巻き掛け
た調整索26の一端を第二の塔2に係止し、他端を前記
ドラム10に巻き付けている。
【0005】従って、調整索26を巻き取る方向へドラ
ム10を回転させると、主索4に作用する張力が増大
し、調整索26を繰り出す方向へドラム10を回転させ
ると、主索4に作用する張力が減少することになる。
【0006】第一の塔1の上端部にはシーブ13が枢支
され、第一の塔1の主索4の係止点4a下部近傍にはシ
ーブ14が枢支されている。又、第二の塔2の上端部に
はシーブ17が枢支され、第二の塔2における主索4の
下部近傍にはシーブ18,19が上下に並んで枢支され
ている。
【0007】横行用ドラム8には、横行索11の中間部
分が巻き付けられており、ドラム8の回転方向に応じ
て、横行索11の一端側11a及び他端側11bの一方
がドラム8に巻き取られる時に他方はドラム8から繰り
出されるようになっている。
【0008】横行索11の一端側11aは、第二の塔2
の高い位置のシーブ17、第一の塔1の高い位置のシー
ブ13、第一の塔1の主索4下部近傍のシーブ14に掛
けられて、端部がトロリ6に係止されている。
【0009】又、横行索11の他端側11bは、第二の
塔2の主索4下部近傍のシーブ18に掛けられて、端部
がトロリ6に係止されている。
【0010】このように横行索11は、トロリ6を主索
4に沿って横行させるために両塔1,2間に往復させて
設ける必要があり、このために、戻り経路である一端側
11aは他の索等と干渉しないように、塔1,2の高い
位置に設けたシーブ13,17により案内している。
【0011】上記において、横行索11の一端側11a
を巻き取り且つ横行索11の他端側11bを繰り出す方
向へ横行用ドラム8を回転させると、トロリ6は図5の
左方向(第一の塔1寄り)へ横行し、横行用ドラム8を
逆方向に回転すると、トロリ6は図5の右方向(第二の
塔2寄り)へ横行する。
【0012】トロリ6には、横行方向前後に間隔を有し
て吊りシーブ27,28が枢支されており、又、吊り荷
を吊り上げる吊具7には、巻上シーブ29が枢支されて
いる。
【0013】巻上用ドラム9には、巻上索12の基端部
が巻き付けられており、当該巻上索12の先端部は、第
二の塔2のシーブ19、トロリ6の吊りシーブ27、吊
具7の巻上シーブ29、トロリ6の吊りシーブ28に掛
けられて、端部が第一の塔1の係止点12aに固定され
ている。
【0014】よって、巻上索12を巻き取る方向へ巻上
用ドラム9を回転させると、トロリ6と吊具7との間に
おける巻上索12の垂下長が減少し、吊具7が上昇す
る。又、巻上索12を繰り出す方向へ巻上用ドラム9を
回転させると、トロリ6と吊具7との間における巻上索
12の垂下長が増加し、吊具7が下降する。
【0015】図5に示すケーブルクレーンでは、トロリ
6の河川幅方向への横行動作、及びトロリ6に対する吊
具7の昇降動作によって、当該吊具7に吊り下げた種々
の荷物を搬送し、これに加えて、第二の塔2を河川の流
れ方向へ適宜移動させることにより、トロリ6の横行経
路の位置を調整する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示すようなケーブルクレーンでは、トロリ6を支持する
ための主索4と、トロリ6を横行させるための往復で備
えられる横行索11(11a,11b)と、吊り荷を昇
降するための巻上索12の4つの索が、河川の両岸間に
張り渡して設けられており、そのために主索4、横行索
11(11a,11b)及び巻上索12のメンテナンス
に多大の時間と費用が掛かるという問題を有していた。
【0017】又、従来では、往復で設ける必要がある横
行索11の戻り経路である一端側11aを他の索と干渉
しないように塔1,2の高い位置に設けているために、
塔1,2の高さが高くなるという問題を有していた。
【0018】本発明は上述した実情に鑑みてなしたもの
で、巻上索と横行索とを共用することにより、河川の両
岸間に張り渡す索数を減少してメンテナンスの時間と費
用が低減できるケーブルクレーンを提供することを目的
としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、河川の両岸に配設される第
一の塔及び第二の塔と、第一の塔と第二の塔との間に張
設される主索と、該主索に沿って横行可能に配設される
トロリと、第一の塔側に配置される第一のシーブ及び第
一のドラムと、第二の塔側に配設される第二のシーブ及
び第二のドラムと、トロリに備えた吊りシーブ間で巻上
シーブを昇降するように一端側が第一のシーブを経て第
一のドラムに巻き付けられ、他端側が第二のシーブを経
て第二のドラムに巻き付けられた巻上・横行共用索と、
トロリの前後において巻上・横行共用索の一端側と他端
側とを別個に固定・解放可能な第一の把持装置及び第二
の把持装置と、を備えたことを特徴とするケーブルクレ
ーンである。
【0020】請求項2に係る発明は、請求項1記載のケ
ーブルクレーンにおいて、前記第一の把持装置と第二の
把持装置による巻上・横行共用索の固定・解放の作動を
地上の送信器により無線で行うための受信器がトロリに
備えられていることを特徴とするケーブルクレーンであ
る。
【0021】請求項3に係る発明は、請求項1又は2記
載のケーブルクレーンにおいて、前記第一の塔と第二の
塔の少なくとも一方が河川の流れに沿って往復走行可能
であることを特徴とするケーブルクレーンである。
【0022】上記手段によれば以下のように作用する。
【0023】巻上・横行共用索を用いて、トロリの横行
と、吊り荷の昇降の2つの動作を行えるようにしたの
で、第一の塔と第二の塔との間に配設される索の数を従
来に比して大幅に削減することができ、更に索のための
シーブ類の数も削減することができ、よって索のメンテ
ナンスの作業時間、費用を大幅に削減することができ
る。
【0024】更に、従来備えている横行索の戻り経路が
不要となるため、高い位置に設置するシーブが不要にな
り、よって第一の塔及び第二の塔の高さを低くすること
ができる。
【0025】又、第一の把持装置と第二の把持装置によ
る巻上・横行共用索の固定・解放の作動は、地上の送信
器により無線で容易に行うことができる。
【0026】更に、第一の塔と第二の塔の少なくとも一
方を河川の流れに沿って往復走行させることにより、広
範囲でのクレーン作業を行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
示例とともに説明する。
【0028】図1〜図4は本発明のケーブルクレーンの
実施の形態の一例を示すもので、図中、図5と同一の符
号を付した部分は同一物を表わしている。
【0029】図1のケーブルクレーンでは、河川の両岸
には第一の塔1と第二の塔2が対峙して配置されてお
り、第二の塔2は河川の流れに沿ってレール15上を往
復走行可能となっている。
【0030】位置固定の第一の塔1と往復走行可能な第
二の塔2との間には主索4が張設されている。又、主索
4には張力を与える張力調整装置3が備えられており、
張力調整装置3のシーブブロック23のシーブ24,2
5と、シーブブロック20のシーブ21,22との間に
は、交互に調整索26が巻き掛けられており、調整索2
6の一端は第二の塔2に係止され、他端は第二の塔2に
配設されたドラム10に巻き付けられている。
【0031】前記主索4には、横行車輪5により吊り下
げられて河川幅方向へ横行できるトロリ6が備えられて
いる。
【0032】第一の塔1の近傍には第一のドラム30が
設けられており、又、第二の塔2の近傍には第二のドラ
ム31が設けられている。更に、第一の塔1の主索4下
部近傍には第一のシーブ32が設けられており、又、第
二の塔2の主索4下部近傍には第二のシーブ33が設け
られている。
【0033】一方、前記トロリ6には、横行方向前後に
所要の間隔を有して吊りシーブ34,35が備えられて
おり、該シーブ34,35間で吊具7に備えた巻上シー
ブ29を吊り上げるようにした巻上・横行共用索36を
設けている。この巻上・横行共用索36の一端側36a
は、前記第一のシーブ32を介して第一のドラム30に
巻き付けられており、又、巻上・横行共用索36の他端
側36bは前記第二のシーブ33を介して第二のドラム
31に巻き付けられている。
【0034】前記トロリ6に備えられている吊りシーブ
34,35より更に前後外側の一方(第一の塔1寄り)
には、前記巻上・横行共用索36の一端側36aを固定
・解放するようにした第一の把持装置37を設けてお
り、又、前記吊りシーブ34,35より更に前後外側の
他方(第二の塔2寄り)には、前記巻上・横行共用索3
6の他端側36bを固定・解放するようにした第一の把
持装置38を設けている。
【0035】図2〜図4は、前記第一及び第二の把持装
置37,38の一例を示している。把持装置37,38
は、図2に示すように、3ヶ所の固定穴39を有する装
置本体40が、図1のトロリ6における巻上・横行共用
索36の上部位置にボルトにより固定されている。装置
本体40における巻上・横行共用索36の上部には、左
右に所要の間隔を有し且つ巻上・横行共用索36と平行
なピン41,42が設けられている。
【0036】各ピン41,42には、長さ方向の中間部
が夫々回動可能に枢支された一対のクランプレバー4
3,44が取付けられており、両クランプレバー43,
44の一端側(巻上・横行共用索36側である下端側)
の内側にはクランプ爪45,46が対向して取付けられ
ている。
【0037】クランプ爪45,46の対向面には、図4
に示すように巻上・横行共用索36の半外周面より僅か
に小さい円弧面を有して巻上・横行共用索36に嵌合す
るクランプ溝53が形成されており、該クランプ溝53
には、巻上・横行共用索36の撚り模様に合致する螺旋
の凸条54が形成されている。
【0038】又、両クランプレバー43,44の他端側
(上端側)にはレバー回動機構47が設けられている。
【0039】レバー回動機構47は、一方のクランプレ
バー44の他端側に固定したナット48と、該ナット4
8に螺合した押付ボルト49と、該押付ボルト49を回
転させてナット48に対し押付ボルト49の押出・引込
みを行うように前記一方のクランプレバー44の他端側
の外側に取り付けた駆動モータ50とを備えている。
又、他方のクランプレバー43の他端側の内側には、前
記押付ボルト49の先端に取付けた円弧面部51が当接
する凹面部52が形成されている。
【0040】図2はクランプ爪45,46が巻上・横行
共用索36の固定を解放した状態を示しており、この状
態からレバー回動機構47の駆動モータ50により押付
ボルト49を突出させるように回転させると、押付ボル
ト49によりクランプレバー43,44の他端側(上端
側)が押し開かれて一端側(下端側)のクランプ爪4
5,46が矢印で示すように接近移動し、クランプ爪4
5,46のクランプ溝53により巻上・横行共用索36
をクランプして巻上・横行共用索36を装置本体40に
固定する。
【0041】又、レバー回動機構47の駆動モータ50
により押付ボルト49を引込めるように回転すると、ク
ランプレバー43,44は装置本体40内に備えられた
図示しないバネによって他端側(上端側)が接近するよ
うに回動され、これにより図2に示すようにクランプ爪
45,46が離反して解放状態に復帰するようになって
いる。又、上記クランプ爪45,46の接近及び離反に
よる巻上・横行共用索36の固定・解放時に、クランプ
爪45,46の対向面が略平行な状態を保って接近及び
離反するように、一端が前記ピン41,42に固定され
他端が前記クランプ爪45,46に枢支された位置決め
プレート55,56が設けられている。
【0042】図2中、57はトロリ6に備えたバッテリ
ーであり、バッテリー57は、制御器58を介して前記
駆動モータ50に接続されている。
【0043】更に、前記制御器58には無線のためのア
ンテナを含む受信器59が設けられており、受信器59
は図1に示すように地上の送信器60からの信号を受け
て制御器58を介して前記駆動モータ50の駆動を制御
するようになっている。
【0044】尚、前記第一及び第二の把持装置37,3
8ではバッテリー57により作動する駆動モータ50を
備えたレバー回動機構47の場合を例示したが、レバー
回動機構47には図示した構成以外にも種々の方式のも
のを用いることができ、又、トロリ6に空圧源を備える
ようにした場合には、クランプレバー43,44の回動
をエアモータ或いはエアシリンダにて行うことができ、
又、トロリ6に油圧源を備えるようにした場合には、ク
ランプレバー43,44の回動を油圧モータ或いは油圧
シリンダにて行うことができる。
【0045】以下に、上記形態例の作用を説明する。
【0046】図1のケーブルクレーンにてトロリ6を横
行させる際には、地上の送信器60により横行を指令す
る。トロリ6の横行が指令されると、トロリ6に備えら
れた第一の把持装置37と第二の把持装置38が巻上・
横行共用索36をクランプして巻上・横行共用索36の
動きを固定する。即ち、前記横行の指令が図2の受信器
59により受信されると、制御器58により両把持装置
37,38のレバー回動機構47における駆動モータ5
0が駆動されて、押付ボルト49が押し出される方向に
回転される。これにより、クランプレバー43,44の
他端側(上端側)が押し開かれて一端側(下端側)のク
ランプ爪45,46が接近し、クランプ溝53にて巻上
・横行共用索36をクランプすることにより、巻上・横
行共用索36は装置本体40に対して固定される。
【0047】この状態で第一のドラム30を巻き取り、
第二のドラム31を繰り出すように駆動すると、トロリ
6は図1の左側に横行し、又、第二のドラム31を巻き
取り、第一のドラム30を繰り出すようにすると、トロ
リ6は図1の右側に横行する。この時、巻上・横行共用
索36は第一及び第二の把持装置37,38にてトロリ
6に固定されているので、吊具7及び巻上シーブ29は
昇降することなく一定の吊り上げ高さを保持したまま横
行する。
【0048】次に、図1のケーブルクレーンのトロリ6
に備えた吊具7及び巻上シーブ29を介して吊り荷を昇
降させる際には、地上の送信器60により昇降を指令す
る。吊り荷の昇降が指令されると、先ず、トロリ6に備
えられた第一の把持装置37と第二の把持装置38が巻
上・横行共用索36のクランプを解放する。
【0049】この状態で、第一のドラム30と第二のド
ラム31による巻上・横行共用索36の繰り出し量が同
一になるように回転すると、トロリ6と吊具7との間に
おける巻上・横行共用索36の垂下長が増加して、吊り
荷は下降され、又、第一のドラム30と第二のドラム3
1による巻上・横行共用索36の巻き取り量が同一にな
るように回転すると、トロリ6と吊具7との間における
巻上・横行共用索36の垂下長が減少して、吊り荷は上
昇される。
【0050】この時、第一の塔1と第二の塔2との間に
張り渡された主索4の両端の高さが同じ場合において、
第一の塔1と第二の塔2との幅方向中央位置にトロリ6
が位置している場合には、上記のように第一のドラム3
0と第二のドラム31とを同時に巻き取り、又は繰り出
すように作動しても、トロリ6は移動することなく安定
した位置で吊り荷の昇降を行うことができる。
【0051】一方、トロリ6が第一の塔1と第二の塔2
との幅中央から外れた位置において、前記したように第
一の把持装置37と第二の把持装置38による巻上・横
行共用索36のクランプを解放すると、トロリ6は幅中
央の安定した位置に向かって移動しようとする。
【0052】このため、トロリ6が幅中央から例えば図
1の左側(第一の塔1寄り)に外れた位置にあって吊り
荷の昇降を行う場合には、第一の把持装置37は巻上・
横行共用索36をクランプして一端側36aは固定とし
た状態において、第二の把持装置37のみ巻上・横行共
用索36の固定を解放し、この状態で第二のドラム31
を回転させて、他端側36bの巻き取り、繰り出しを行
うことにより吊り荷の昇降を行う。このようにすると、
巻上・横行共用索36の一端側36aにてトロリ6が幅
中央に移動するのを抑制するので、トロリ6は移動する
ことなく他端側36bによって吊り荷の昇降を安定して
行うことができる。
【0053】又、トロリ6が幅中央から図1の右側に外
れた位置で吊り荷の昇降を行う場合には、第二の把持装
置37にて巻上・横行共用索36を固定することによ
り、他端側36bは固定とし、第一のドラム30を回転
させて、一端側36aの巻き取り、繰り出しを行うこと
により吊り荷の昇降を行う。
【0054】上記吊り荷の昇降を、トロリ6の横行方向
の位置に応じて第一の把持装置37と第二の把持装置3
8による固定・解放の切替え制御は、送信器60による
指令にて行うようにしてもよく、又、例えば横行車輪5
に図示しない回転検出計を設けて、前記幅中央の安定位
置を0点(原点)として第一の塔1側に転動した位置で
は正(+)、第二の塔2側に転動した位置では負(−)
として、前記した吊り荷の昇降時に、第一の把持装置3
7と第二の把持装置38を固定・解放する切替え制御を
自動的に行うようにしてもよい。
【0055】図1に示したケーブルクレーンは、第二の
塔2をレール15に沿って往復走行させるようにしてい
るので、主索4の移動範囲の広範囲でクレーン作業を行
うことができる。この時、往復走行可能な第二の塔2
が、第一の塔1の主索4の係止点4aを中心とする円弧
状のレール15に沿って往復走行するようにしているの
で、第二の塔2が往復走行しても、第一の塔1と第二の
塔2との間の距離は変化せず、よって主索4、巻上・横
行共用索36の長さも変化することはない。
【0056】上記形態例で示したように、巻上・横行共
用索36によって、トロリ6の横行と、吊り荷の昇降の
2つの作動を行えるようにしたので、第一の塔1と第二
の塔2との間に配設される索の数を従来の4本から2本
に削減することができると共に、その索のためのシーブ
類も大幅に削減でき、よって索のメンテナンスの作業時
間、費用を大幅に削減することができる。
【0057】更に、従来のように横行索の戻り経路が不
要なために、高い位置に設置するシーブが不要になり、
よって第一の塔1及び第二の塔2の高さも低くすること
ができる。
【0058】なお、本発明のケーブルクレーンは上述し
た実施の形態のみに限定されるものではなく、図示例で
は固定の第一の塔と往復走行する第二の塔を備えた場合
について説明したが、第一の塔と第二の塔の両者が固定
である場合、或いは両者が往復走行可能である場合にも
適用できること、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲
において変更を加え得ること、等は勿論である。
【0059】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、巻
上・横行共用索を用いて、トロリの横行と、吊り荷の昇
降の2つの動作を行えるようにしたので、第一の塔と第
二の塔との間に配設される索の数を従来に比して大幅に
削減できると共に、索のためのシーブ類の数も削減する
ことができ、よって索のメンテナンスの作業時間、費用
を大幅に削減できる効果がある。
【0060】更に、従来備えている横行索の戻り経路が
不要となるため、高い位置に設置するシーブが不要にな
り、よって第一の塔及び第二の塔の高さを低くできる効
果がある。
【0061】第一の把持装置と第二の把持装置による巻
上・横行共用索の固定・解放の作動は、地上の送信器に
より無線で容易に行うことができる効果がある。
【0062】第一の塔と第二の塔の少なくとも一方を河
川の流れに沿って往復走行させることにより、広範囲で
のクレーン作業を行える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケーブルクレーンの実施の形態の一例
を示す概念図である。
【図2】把持装置の一例を示す正面図である。
【図3】図2のIII−III方向矢視図である。
【図4】クランプ爪の斜視図である。
【図5】従来のケーブルクレーンの一例を示す概念図で
ある。
【符号の説明】
1 第一の塔(固定塔) 2 第二の塔(移動塔) 4 主索 6 トロリ 29 巻上シーブ 30 第一のドラム 31 第二のドラム 32 第一のシーブ 33 第二のシーブ 34,35 吊りシーブ 36 巻上・横行共用索 36a 一端側 36b 他端側 37 第一の把持装置 38 第二の把持装置 59 受信器 60 送信器 L 左岸 R 右岸

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 河川の両岸に配設される第一の塔及び第
    二の塔と、第一の塔と第二の塔との間に張設される主索
    と、該主索に沿って横行可能に配設されるトロリと、第
    一の塔側に配置される第一のシーブ及び第一のドラム
    と、第二の塔側に配設される第二のシーブ及び第二のド
    ラムと、トロリに備えた吊りシーブ間で巻上シーブを昇
    降するように一端側が第一のシーブを経て第一のドラム
    に巻き付けられ、他端側が第二のシーブを経て第二のド
    ラムに巻き付けられた巻上・横行共用索と、トロリの前
    後において巻上・横行共用索の一端側と他端側とを別個
    に固定・解放可能な第一の把持装置及び第二の把持装置
    と、を備えたことを特徴とするケーブルクレーン。
  2. 【請求項2】 前記第一の把持装置と第二の把持装置に
    よる巻上・横行共用索の固定・解放の作動を地上の送信
    器により無線で行うための受信器がトロリに備えられて
    いることを特徴とする請求項1記載のケーブルクレー
    ン。
  3. 【請求項3】 前記第一の塔と第二の塔の少なくとも一
    方が河川の流れに沿って往復走行可能であることを特徴
    とする請求項1又は2記載のケーブルクレーン。
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