JP2003191718A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2003191718A
JP2003191718A JP2001398038A JP2001398038A JP2003191718A JP 2003191718 A JP2003191718 A JP 2003191718A JP 2001398038 A JP2001398038 A JP 2001398038A JP 2001398038 A JP2001398038 A JP 2001398038A JP 2003191718 A JP2003191718 A JP 2003191718A
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sipe
pneumatic tire
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JP2001398038A
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Fumihito Murata
史仁 村田
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Bridgestone Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/13Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping
    • B60C11/1376Three dimensional block surfaces departing from the enveloping tread contour
    • B60C11/1384Three dimensional block surfaces departing from the enveloping tread contour with chamfered block corners

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ブロック表面に作用する流体反力の最大値を低
減することによりハイプレ性を向上させる空気入りタイ
ヤを得る。 【解決手段】各中間ブロック16の各ブロック端縁16
A、16B、16C、16Dからブロック中央部28に
亘ってサイプ30を形成したことにより、ブロック中央
部28に溜まった水をサイプ30を通してブロック中央
部28の外側に排出することができる。これにより、ブ
ロック中央部28に溜まった水を除去でき、ハイプレ性
能を向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トレッドにブロッ
クを備えた空気入りタイヤに係り、特に操縦安定性、耐
偏摩耗性能及びハイプレ性能に優れた空気入りタイヤに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、空気入りタイヤにおいては、図1
3に示すように、ブロック200の高さが一定になって
いるのが通常であった。
【0003】このような高さが一定とされたブロック2
00が、図14に示すように路面202に接地すると、
路面202からの接地圧によりブロック200が樽型に
膨らむ変形をするため、ブロック200の接地端に曲げ
が働き、接地端が接地方向に押される。
【0004】また、トレッドの主材料であるゴムは非圧
縮性であるため、高さが一定のブロック200は中央付
近の圧縮剛性が比較的大きい(ブロック側部付近は、外
側へ膨らむことができるため圧縮剛性は低い。)。
【0005】したがって、高さが一定とされたブロック
200が路面に接地すると、図14のグラフに示すよう
に、接地圧は、接地端で特に大となると共にブロック中
央部で大となり、接地端とブロック中央部との間で相対
的に小となる不均一が生じる。このため、高さが一定と
されたブロック200では、踏面全体が路面に制駆動力
を伝えることが困難になる問題がある。
【0006】また、このような接地圧のバラツキから、
図15の想像線で示すようにブロック200の一部が早
期に摩耗してしまう偏摩耗が起こりやすいことや、接地
圧の局所的集中に起因するせん断入力時(制動時や駆動
時)に、図16に示すように、入力Fの入り側接地端付
近のみが局所的に高い圧力で接地する結果、めくれ上が
るようになり、操縦安定性に悪影響を及ぼす。
【0007】そこで、図17に示すように、従来の空気
入りタイヤのブロック300では、ブロック端縁の近傍
に、ブロック端縁及びブロック中央部302に向けてブ
ロック踏面の高さを漸減させる周辺隆起部304を形成
することにより、接地圧の不均一を解消し、操縦安定性
能及び耐偏摩耗性能を向上させている(ACブロッ
ク)。
【0008】ところが、このようにブロック300の高
さを制御することにより接地圧を均一としても、上記周
辺隆起部304を形成することによりブロック中央部3
02が凹部状となるため、このブロック中央部302に
水が溜まり易く、ハイプレ性能が低下する別の問題が生
じる。
【0009】かかるハイプレ性を解消するために、ブロ
ック300にサイプを形成する場合も考えられるが、ラ
ンダムにサイプを形成するだけでは、ハイプレ性の問題
は解消しても、ブロック剛性が低下するというさらに別
の問題が生じる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記事実を考慮し、ブロック中央部からブロック端縁にブ
ロックの剛性を保ちつつサイプを入れることにより、ブ
ロック中央部に溜まり易い水膜を除去し、ブロック表面
に作用する流体反力の最大値を低減することによりハイ
プレ性を向上させる空気入りタイヤを提供することを課
題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の空気入
りタイヤでは、実質的にタイヤ周方向に沿って延びる周
方向溝と、前記周方向溝に対して交差する横溝とによっ
て区画されたブロックをトレッドに複数有し、ブロック
端縁の近傍に前記ブロック端縁及びブロック中央部に向
けてブロック踏面の高さが漸減している周辺隆起部が形
成され、前記ブロック中央部が凹部状となっている空気
入りタイヤであって、前記ブロック端縁から前記ブロッ
ク中央部に亘ってサイプが形成されたことを特徴とす
る。
【0012】次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの
作用効果について説明する。
【0013】ブロック端縁の近傍には周辺隆起部が形成
されているため、ブロック端縁及びブロック中央部に向
けてブロック踏面の高さが漸減し、ブロック中央部が凹
部状となっている(ACブロック)。
【0014】このため、ブロック踏面における接地圧は
略均一となるが、ブロック中央部が凹部状となっている
ため、ウェット路面を走行する際にブロック中央部に大
量の水が溜まる。このため、ウェット路面でのブロック
の接地(グリップ)が不十分となり、ハイプレ性能が低
下する。
【0015】そこで、本発明によれば、ブロック端縁か
らブロック中央部に亘ってサイプを形成したことによ
り、ブロック中央部に溜まった水をサイプを通してブロ
ック中央部の外側に排出することができる。これによ
り、ブロック中央部に溜まった水を除去でき、ハイプレ
性能を向上することができる。
【0016】請求項2に記載の空気入りタイヤでは、前
記ブロック端縁での前記サイプの位置は、前記ブロック
端縁の長手方向中心であることを特徴とする。
【0017】次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの
作用効果について説明する。
【0018】ブロック端縁でのサイプの位置は、ブロッ
ク端縁の長手方向中心であることが好ましい。ブロック
端縁でのサイプの位置をブロック端縁の長手方向中心と
することにより、サイプのサイプ長さを短くでき、ブロ
ック中央部に溜まった水を効率良く除去できる。この結
果、さらにハイプレ性能を向上できる。
【0019】請求項3に記載の空気入りタイヤでは、前
記サイプのトレッド平面視におけるサイプ長さ方向形状
は、直線状、曲線状又はジグザグ状のいずれか一つ又は
組合せであることを特徴とする。
【0020】次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの
作用効果について説明する。
【0021】サイプのトレッド平面視におけるサイプ長
さ方向形状は、直線状、曲線状又はジグザグ状のいずれ
か一つ又は組合せであることが好ましい。
【0022】請求項4に記載の空気入りタイヤでは、前
記サイプのブロック側面視におけるサイプ深さ方向形状
は、直線状又は段差状のいずれか一つ又は組合せである
ことを特徴とする。
【0023】次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの
作用効果について説明する。
【0024】サイプのブロック側面視におけるサイプ深
さ方向形状は、直線状又は段差状のいずれか一つ又は組
合せであることが好ましい。
【0025】請求項5に記載の空気入りタイヤでは、前
記サイプのサイプ長さは、前記ブロックのブロック長さ
の20%以上30%以下であることを特徴とする。
【0026】次に、請求項5に記載の空気入りタイヤの
作用効果について説明する。
【0027】発明者らは、ブロック端縁からブロック中
央部に亘ってサイプを入れたいわゆるACブロックを用
い、サイプ深さが一定の下、サイプ長さを変化させサイ
プ長さとブロック剛性との関係、及び水膜厚さ3mmの
エポキシ路面にブロックを押し当てたときにブロック表
面に作用する流体反力の最大値とサイプ長さとの関係を
調べた。なお、流体反力が小さい程、ハイプレ性が向上
する。
【0028】この試験結果では、サイプ長さがブロック
のブロック長さの20%以上30%以下の範囲で、ブロ
ック剛性を保ちつつ、流体反力が低減することが判明し
た。
【0029】そこで、本発明では、サイプのサイプ長さ
をブロック長さの20%以上30%以下とすることによ
り、ブロック剛性を維持した状態でハイプレ性能を向上
することができる。
【0030】一方、サイプ長さをブロック長さの20%
未満とすると、ブロック剛性は相対的に向上するが、ハ
イプレ性が大幅に低下するため不適切である。
【0031】また、サイプ長さをブロック長さの30%
より大きくすると、ハイプレ性はさらに向上するが、ブ
ロック剛性が大幅に低下するため不適切である。
【0032】なお、本明細書において、「ブロック長さ」
とは、ブロック端縁の長手方向長さを意味する。ここ
で、基準となるブロック端縁は、その長手方向がサイプ
の長手方向と略平行に延びるブロック端縁である。
【0033】請求項6に記載の空気入りタイヤでは、前
記サイプのサイプ深さは、前記ブロックのブロック高さ
の50%以下であることを特徴とする。
【0034】次に、請求項6に記載の空気入りタイヤの
作用効果について説明する。
【0035】サイプのサイプ深さは、ブロックのブロッ
ク高さの50%以下であることが好ましい。
【0036】サイプ深さをブロック高さの50%より大
きくすると、サイプが深くなり過ぎてしまい、ハイプレ
性は向上するが、ブロック剛性が低下するため、不適切
となる。
【0037】一方、サイプ深さの下限は、ブロック高さ
の20%以上であることが好ましい。
【0038】サイプ深さをブロック高さの20%未満と
すると、ブロック剛性は向上するが、ハイプレ性が低下
するため、不適切となる。
【0039】なお、本明細書において、「ブロック高さ」
とは、ブロック踏面の最も高い部分の高さを意味する。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一実施形態に係る空気入りタイヤについて説明す
る。
【0041】図1に示すように、空気入りタイヤ10の
トレッド12には、タイヤ赤道線CL上をタイヤ周方向
(図1中矢印A方向)に延びるセンター溝14が形成さ
れている。
【0042】このセンター溝14のタイヤ幅方向外側に
は、タイヤ周方向に離間して配置された複数の中間ブロ
ック16がそれぞれ形成されている。この中間ブロック
16は、トレッド平面視において、正方形状となってい
る。
【0043】この中間ブロック16のタイヤ幅方向外側
には、タイヤ周方向に延びる内側周方向溝18がそれぞ
れ形成されている。
【0044】内側周方向溝18のタイヤ幅方向外側に
は、タイヤ周方向に離間して配置された複数のショルダ
ーブロック20がそれぞれ形成されている。このショル
ダーブロック20は、トレッド平面視において、正方形
状となっている。
【0045】このショルダーブロック20のタイヤ幅方
向外側には、タイヤ周方向に延びるショルダー周方向溝
22がそれぞれ形成されている。
【0046】また、トレッド12には、タイヤ幅方向
(図1中矢印B方向)に延び、センター溝14及び内側
周方向溝18と交差する幅方向溝24が複数形成されて
いる。
【0047】なお、上記に限られず、センター溝14、
内側周方向溝18及びショルダー周方向溝22はタイヤ
周方向に対して傾斜して形成されていても良く、また、
幅方向溝24はタイヤ幅方向に対して傾斜して形成され
ていても良い。
【0048】また、この空気入りタイヤ10の内部構造
は一般の空気入りタイヤの内部構造と何ら変わりないの
で、本明細書においてタイヤの内部構造の説明は省略す
る。
【0049】ここで、本発明の要部である各中間ブロッ
ク16及び各ショルダーブロック20の踏面形状につい
て詳細に説明する。
【0050】なお、説明の便宜上、1つの中間ブロック
16の踏面形状についてのみ以下に説明する。したがっ
て、他の中間ブロック16及びショルダーブロック20
の踏面もこれと同様に形成されている。
【0051】図2及び図3に示すように、中間ブロック
16のブロック踏面の4つの角部近傍かつブロック端縁
近傍には、周辺隆起部26がそれぞれ形成されている。
【0052】この周辺隆起部26により各ブロック端縁
16A、16B、16C、16D及びブロック中央部2
8に向けてブロック踏面の高さが漸減しており、ブロッ
ク中央部28が凹部状となっている。中間ブロック16
の踏面に上記のような周辺隆起部26を形成することに
より、中間ブロック16の接地圧を略均一としている。
【0053】また、図3に示すように、中間ブロック1
6のブロック中央部28側から各ブロック端縁16A、
16B、16C、16Dに亘ってサイプ30が形成され
ている。各ブロック端縁16A、16B、16C、16
Dにおける各サイプ30は、各ブロック端縁16A、1
6B、16C、16Dの長手方向中心点M上に位置して
いる。
【0054】また、サイプ30のトレッド平面視におけ
るサイプ長さ方向形状は、直線状となっている。
【0055】なお、サイプ長さ方向形状は直線状に限ら
れず、曲線状又はジグザグ状であってもよい。また、サ
イプ長さ方向形状は、直線状、曲線状又はジグザグ状の
任意の組合せでも良い。
【0056】また、サイプ30のブロック側面視におけ
るサイプ深さ方向形状は、直線状となっている。
【0057】なお、サイプ深さ方向形状は直線状に限ら
れず、段差状(階段状)であっても良い。また、サイプ
深さ方向形状は、直線状と段差状との組合せでも良い。
【0058】ここで、サイプ30のサイプ長さL1は、
中間ブロック16のブロック長さLの20%以上30%
以下に設定されている。
【0059】また、サイプ30のサイプ深さD1は、中
間ブロック16のブロック高さDの20%以上50%以
下に設定されている。
【0060】次に、空気入りタイヤ10の作用及び効果
について説明する。
【0061】ブロック端縁の近傍には周辺隆起部26が
形成されているため、各ブロック端縁16A、16B、
16C、16D及びブロック中央部28に向けてブロッ
ク踏面の高さが漸減し、ブロック中央部28が凹部状と
なっている(ACブロック)。
【0062】以上のように、図2に示すように、中間ブ
ロック16の踏面に周辺隆起部26を形成して、ブロッ
ク踏面を凸凹状にすることにより、接地圧を略均一にす
ることができる。この結果、操縦安定性及び耐偏摩耗性
能を向上することができる。
【0063】ところが、ブロック中央部28が凹部状と
なっているため、ウェット路面を走行する際にブロック
中央部28に大量の水が溜まり、ハイプレ性能が低下す
るという問題が残っていた。
【0064】そこで、本発明の空気入りタイヤ10によ
れば、各中間ブロック16及びショルダーブロック20
の各ブロック端縁16A、16B、16C、16Dから
ブロック中央部28に亘ってサイプ30を形成したこと
により、ブロック中央部28に溜まった水をサイプ30
を通してブロック中央部28の外側に排出することがで
きる。これにより、ブロック中央部28に溜まった水を
除去でき、ハイプレ性能を向上することができる。
【0065】ところで、各中間ブロック16及びショル
ダーブロック20にサイプ30を形成する場合でも、ラ
ンダムに形成するとブロック剛性の低下を招き、却って
操縦安定性及び耐偏摩耗性が悪化することにもなる。
【0066】そこで、発明者らは、各ブロック端縁16
A、16B、16C、16Dからブロック中央部28に
亘ってサイプ30を入れたいわゆるACブロックを用
い、サイプ深さD1が一定の下、サイプ長さL1を変化
させサイプ長さL1とブロック剛性との関係、及び水膜
厚さ3mmのエポキシ路面に中間ブロック16を押し当
てたときにブロック表面に作用する流体反力の最大値と
サイプ長さL1との関係を調べた。
【0067】上記ブロック剛性は、図4に示すサイプが
形成されていないACブロック110のブロック剛性を
基準(100)とした指数表示で評価し、また、ブロッ
ク表面に作用する流体反力の法線方向成分の逆数をハイ
プレ性能として指数表示した。なお、流体反力が小さい
程、ハイプレ性が向上する。
【0068】この結果、ブロック剛性とサイプ長さL1
との関係、及びハイプレ性能とサイプ長さL1との関係
は、図5に示すグラフのようになった。
【0069】なお、図5に示すグラフのサイプ長さL1
は、中間ブロック16のブロック長さをLとしたときの
ブロック長さLに対する割合で表示している。
【0070】図5に示すグラフに示すように、サイプ長
さL1がゼロのときブロック剛性は100(最大)とな
り、サイプ長さL1が0.5Lのときブロック剛性は約
78(最小)となった。一方、サイプ長さL1がゼロの
ときハイプレ性能は100(最小)となり、サイプ長さ
L1が0.5Lのときハイプレ性能は約116(最大)
となった。
【0071】図5に示すグラフの結果から、サイプ30
のサイプ長さL1が短くなると中間ブロック16のブロ
ック剛性は相対的に高くなるがハイプレ性能は相対的に
低くなり、サイプ30のサイプ長さL1が長くなると中
間ブロック16のハイプレ性能は相対的に高くなるがブ
ロック剛性は相対的に低くなる。
【0072】この結果、ブロック剛性の低下を極力防止
しブロック剛性をある程度確保した状態で、ハイプレ性
能を向上させるためには、サイプ30のサイプ長さL1
が0.2L以上0.3L以下(すなわち、中間ブロック
16のブロック長Lの20%以上30%以下)の範囲が
最適であることが判明した。
【0073】そこで、本発明の空気入りタイヤ10で
は、サイプ長さL1が中間ブロック16のブロック長さ
Lの20%以上30%以下の範囲に設定したので、ブロ
ック剛性を保ちつつ、ハイプレ性能を向上することがで
きる。
【0074】また、サイプ30のサイプ深さD1を、中
間ブロック16のブロック高さDの20%以上50%以
下としたことにより、ブロック剛性の低下を極力防止し
つつ、ハイプレ性能を向上することができる。
【0075】(試験例)次に、本発明の空気入りタイヤ
等を用いてドライブレーキ性能及びハイプレ性能を試す
試験を行った。
【0076】試験条件として、タイヤサイズを185/
70R14とした。
【0077】ドライブレーキ性能は、タイヤを車両に装
着し、乾燥路面を走行して時速60km/hで急ブレー
キをかけ、ブレーキをかけた位置から停止位置までの距
離を測定し、その逆数をブレーキ性能として指数表示し
た。
【0078】表1中の数値は、従来例を基準(100)
として示し、数値が大きくなる程ブレーキ性能が良好と
なることを意味している。
【0079】一方、ハイプレ性能は、旋回半径100
m、水深6mmでの旋回ハイドロプレーニング試験を行
い、車両に取り付けた横加速度計から残存横加速度の最
大値を計測し、それをハイプレ性能として指数表示し
た。
【0080】表1中の数値は、従来例を基準(100)
として示し、数値が大きくなる程、ハイプレ性能が良好
となることを意味している。
【0081】なお、以下の表1に記載の「従来例」とは、
図6に示すように、高さが一定であり、かつブロック表
面にサイプが形成されていないブロック40を備えた空
気入りタイヤである。ブロック長さLが30mm、高さ
Dが18mmの正方形状のブロック40である。
【0082】「比較例1」とは、図7に示すように、ブロ
ック表面に周辺隆起部52が形成され、かつブロック表
面にサイプが形成されていないブロック50を備えた空
気入りタイヤである。ブロック長さLが30mm、高さ
D(最高位置)が8mmの正方形状のブロック50であ
る。
【0083】「比較例2」とは、図8に示すように、高さ
Dが一定であり、かつブロック表面にサイプ62が形成
されているブロック60を備えた空気入りタイヤであ
る。ブロック長さLが30mm、高さD(最高位置)8
mmの正方形状のブロック60である。また、サイプ6
2は各ブロック端縁から15mmの位置、すなわち、各
ブロック端縁の中心に形成されており、サイプ62のサ
イプ長さL1は7.5mm(ブロック長Lの25%)、
サイプ深さD1は4mm(ブロック高さDの50%)で
ある。
【0084】「実施例1」とは、図9に示すように、ブロ
ック表面に周辺隆起部74が形成され、かつブロック表
面にサイプ72が形成されているブロック70を備えた
空気入りタイヤである。ブロック長さLが30mm、高
さD(最高位置)8mmの正方形状のブロック70であ
る。また、サイプ72は各ブロック端縁から15mmの
位置、すなわち、各ブロック端縁の中心に形成されてお
り、サイプ72のサイプ長さL1は7.5mm(ブロッ
ク長Lの25%)、サイプ深さD1(ブロック端縁から
の深さ)は4mm(ブロック高さDの50%)である。
【0085】「実施例2」とは、図10に示すように、ブ
ロック表面に周辺隆起部84が形成され、かつブロック
表面にサイプ82が形成されているブロック80を備え
た空気入りタイヤである。ブロック長さLが30mm、
高さD(最高位置)8mmの正方形状のブロックであ
る。また、サイプ82は各ブロック端縁から15mmの
位置、すなわち、各ブロック端縁の中心に形成されてお
り、サイプ82のサイプ長さL1は7.5mm(ブロッ
ク長Lの25%)、サイプ深さD1(ブロック端縁から
の深さ)は6mm(ブロック高さDの75%)である。
【0086】「実施例3」とは、図11に示すように、ブ
ロック表面に周辺隆起部94が形成され、かつブロック
表面にサイプ92が形成されているブロック90を備え
た空気入りタイヤである。ブロック長さLが30mm、
高さD(最高位置)8mmの正方形状のブロック90で
ある。また、サイプ92は各ブロック端縁から15mm
の位置、すなわち、各ブロック端縁の中心に形成されて
おり、サイプ92のサイプ長さL1は12mm(ブロッ
ク長Lの40%)、サイプ深さD1(ブロック端縁から
の深さ)は4mm(ブロック高さDの50%)である。
【0087】「実施例4」とは、図12に示すように、ブ
ロック表面に周辺隆起部104が形成され、かつブロッ
ク表面にサイプ102が形成されているブロック100
を備えた空気入りタイヤである。ブロック長さが30m
m、高さ(最高位置)8mmの正方形状のブロック10
0である。また、サイプ102は各ブロック端縁から1
5mmの位置、すなわち、各ブロック端縁の中心にブロ
ック100を貫通するように形成されており、サイプ1
02のサイプ長さL1は30mm(ブロック長Lの10
0%)、サイプ深さD1(ブロック端縁からの深さ)は
4mm(ブロック高さDの50%)である。
【0088】本試験の結果は、以下の表1に示す通りに
なった。
【0089】
【表1】
【0090】上記表1に示すように、本発明の空気入り
タイヤ(実施例1、実施例2、実施例3、実施例4)で
は、従来例と比較して、ドライブレーキ性能又はハイプ
レ性能のいずれか一方、あるいはドライブレーキ性能及
びハイプレ性能の双方とも向上したことが判明した。
【0091】一方、比較例1及び比較例2では、従来例
と比較して、ドライブレーキ性能及びハイプレ性能のい
ずれか一方の性能は向上したが、他方の性能は大幅に低
下した。
【0092】以上の試験結果により、本発明の空気入り
タイヤでは、ブロックの剛性が維持されていると同時
に、ハイプレ性能が同等又は向上したといえる。
【0093】
【発明の効果】本発明の空気入りタイヤによれば、ブロ
ック中央部からブロック端縁にブロックの剛性を保ちつ
つサイプを入れることにより、特に操縦安定性、耐偏摩
耗性能及びハイプレ性能に優れたものとすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのト
レッドの平面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのブ
ロック踏面の接地圧を示した図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのブ
ロックの斜視図である。
【図4】試験の基準とされたサイプが形成されていない
ACSブロックの側面図である。
【図5】サイプ長さL1とブロック剛性との関係、及び
サイプ長さL1とハイプレ性能との関係を示すグラフで
ある。
【図6】従来例のブロックを示す図である。
【図7】比較例1のブロックを示す図である。
【図8】比較例2のブロックを示す図である。
【図9】実施例1のブロックを示す図である。
【図10】実施例2のブロックを示す図である。
【図11】実施例3のブロックを示す図である。
【図12】実施例4のブロックを示す図である。
【図13】従来タイヤに配置された高さ一定のブロック
の側面図である。
【図14】従来タイヤに配置された高さ一定のブロック
のブロック踏面に作用する接地圧を示す図である。
【図15】従来タイヤに配置された高さ一定のブロック
の偏摩耗を示した図である。
【図16】従来タイヤに配置された高さ一定のブロック
のめくれを示した図である。
【図17】ACSブロックを示す図である。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ 12 トレッド 14 センター溝(周方向溝) 16 中間ブロック(ブロック) 16A ブロック端縁 16B ブロック端縁 16C ブロック端縁 16D ブロック端縁 18 内側周方向溝(周方向溝) 20 ショルダーブロック(ブロック) 22 ショルダー溝(周方向溝) 24 幅方向溝(横溝) 26 周辺隆起部 28 ブロック中央部 30 サイプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的にタイヤ周方向に沿って延びる周
    方向溝と、前記周方向溝に対して交差する横溝とによっ
    て区画されたブロックをトレッドに複数有し、ブロック
    端縁の近傍に前記ブロック端縁及びブロック中央部に向
    けてブロック踏面の高さが漸減している周辺隆起部が形
    成され、前記ブロック中央部が凹部状となっている空気
    入りタイヤであって、 前記ブロック端縁から前記ブロック中央部に亘ってサイ
    プが形成されたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記ブロック端縁での前記サイプの位置
    は、前記ブロック端縁の長手方向中心であることを特徴
    とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記サイプのトレッド平面視におけるサ
    イプ長さ方向形状は、直線状、曲線状又はジグザグ状の
    いずれか一つ又は組合せであることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記サイプのブロック側面視におけるサ
    イプ深さ方向形状は、直線状又は段差状のいずれか一つ
    又は組合せであることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 前記サイプのサイプ長さは、前記ブロッ
    クのブロック長さの20%以上30%以下であることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の空気
    入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 前記サイプのサイプ深さは、前記ブロッ
    クのブロック高さの50%以下であることを特徴とする
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の空気入りタイ
    ヤ。
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