JP2003191343A - 樹脂成形品およびその製造方法 - Google Patents

樹脂成形品およびその製造方法

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JP2003191343A JP2002224804A JP2002224804A JP2003191343A JP 2003191343 A JP2003191343 A JP 2003191343A JP 2002224804 A JP2002224804 A JP 2002224804A JP 2002224804 A JP2002224804 A JP 2002224804A JP 2003191343 A JP2003191343 A JP 2003191343A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】十分な耐熱性を有するため夏季日中の自動車内
のような高温環境に一時的に放置され、高温に加熱され
た後でも変形せず、各種の部材としての性能を損なうこ
とがなく、また自然界に放置されても最終的に微生物に
よって分解され、環境上の問題が生じるおそれがない樹
脂成形品およびその製造方法の提供。 【解決手段】生分解性樹脂と補強繊維、または補強繊維
と結晶核剤を含む成形材料を、含水率を調整した後加熱
成形し、または含水率を調整せずに加熱成形した後、さ
らに成形品を必要に応じてアニール処理してなる樹脂成
形品およびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂成形品および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、多くの工業製品を構成する部材、
部品等には、求められる機能、性能、性状等に応じて、
各種の樹脂素材を単独または複合してなる成形材料を所
要の形状に成形した樹脂成形品が使用されている。例え
ば、写真記録材料、磁気記録材料、光記録材料等の記録
材料を収納、包装、被覆、保護、搬送、保管、形態保持
等のための容器、筐体、蓋、巻き芯、また、カセットケ
ース等の部材には、各種の樹脂成形品が使用されてい
る。例えば、記録材料本体を収納する機能部材として、
カセット、マガジン、レンズ付きフィルムケース等、あ
るいは単に記録材料を保護するための容器、オーディオ
カセットテープ、ビデオテープ等の収納ケース、CD、
MD等の収納ケースなどにも各種の樹脂素材からなる樹
脂成形品が使用されている。
【0003】これらの樹脂成形品は永久に保存されるも
のは少なく、その大部分は、その樹脂成形品が組み込ま
れた工業製品が役割を終えて廃棄されるとき、あるいは
樹脂成形品自体がその機能を発揮した後には、廃棄処理
されるか、再利用可能であれば、分別され再生処理され
る。例えば、前記記録材料を構成する各種の部材または
部品等の樹脂成形品は、記録材料の使用時または使用中
に分離されて廃棄され、また、廃棄される記録材料に付
随して廃棄される。しかし、従来の樹脂成形品は廃棄さ
れた際に自然環境では分解しがたく、環境を汚染する一
つの要因となっている。
【0004】そこで、近年、自然環境下で分解される素
材を使用することが検討されている。このような自然環
境下で分解される樹脂素材として生分解性樹脂が知られ
ているが、従来のプラスチックに比べて耐熱性に劣り、
夏場の自動車内のように高温となる条件では変形し、そ
の機能を発揮することができるものは無かった。例え
ば、近年、トウモロコシ澱粉を原料とするポリ乳酸が安
価に大量生産可能となった。このポリ乳酸は再生利用が
可能で資源の有効利用を図ることができるとともに、廃
棄されても自然環境下で分解され環境に悪影響を与えな
いため、地球環境に優しい生分解性樹脂として注目され
ている。
【0005】しかし、ポリ乳酸は、ガラス転移温度が5
8℃と低いため、60℃を超えると軟化が甚だしくな
り、例えば、夏場の自動車内のように高温となる環境条
件では変形するため、耐熱性が必要とされる用途には利
用が困難である。そこで、耐熱性の要求される樹脂成形
品にポリ乳酸等の生分解性樹脂を利用可能にする技術開
発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、樹脂部材または部品として必要な諸機能および性能
を保持するとともに、十分な耐熱性を有するため夏季日
中の自動車内のような高温環境に一時的に放置され、高
温に加熱された後でも変形せず、各部材に求められる性
能を損なうことがなく、また自然界に放置されても最終
的に微生物によって分解され、環境上の問題が生じるお
それがない樹脂成形品およびその製造方法を提供するこ
とにある。
【0007】本発明の第2の目的は、 生分解性樹脂とし
て、ポリ乳酸を用いて、 樹脂部材または部品として必要
な諸機能および性能を保持するとともに、十分な耐熱性
を有するため夏季日中の自動車内のような高温環境に一
時的に放置され、高温に加熱された後でも変形せず、各
部材に求められる性能を損なうことがなく、また自然界
に放置されても最終的に微生物によって分解され、環境
上の問題が生じるおそれがない樹脂成形品を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、第1の態様として、補強繊維と生分解
性樹脂を含む成形材料を用いて加熱成形して、降温結晶
化ピーク温度を80〜120℃に有する成形品を得た
後、該成形品を80〜165℃で0.1〜30分間アニ
ール処理する工程を含む樹脂成形品の製造方法を提供す
る。
【0009】また、本発明は、第2の態様として、重量
平均分子量50000以上120000未満およびL体
純度95%以上のポリ乳酸と、補強繊維とを、ポリ乳酸
/補強繊維の質量比で95/5〜50/50の割合で含
む成形材料を、含水率200ppm未満に調整した後、
射出成形し、さらにアニール処理により結晶化させてな
る樹脂成形品を提供する。
【0010】さらに、本発明は、第3の態様として、重
量平均分子量50000〜120000およびL体純度
88%以上のポリ乳酸、補強繊維および結晶核剤を、ポ
リ乳酸/補強繊維/結晶核剤の質量比で95/5/0.
01〜50/50/10の割合で含む成形材料を、含水
率200ppm未満に調整した後、射出成形してなる樹
脂成形品を提供する。
【0011】さらにまた、本発明は、第4の態様とし
て、重量平均分子量120000〜200000および
L体純度88%以上のポリ乳酸、補強繊維および結晶核
剤を、ポリ乳酸/補強繊維/結晶核剤の質量比で95/
5/0.01〜50/50/10の割合で含む成形材料
を、含水率200〜1500ppmに調整した後、射出
成形してなる樹脂成形品を提供する。
【0012】また、本発明は、第5の態様として、重量
平均分子量120000〜200000およびL体純度
95%以上のポリ乳酸と、補強繊維とを、ポリ乳酸/補
強繊維の質量比で95/5〜50/50の割合で含む成
形材料を、含水率200〜1500ppmに調整した
後、射出成形し、さらにアニール処理により結晶化させ
てなる樹脂成形品を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の樹脂成形品および
その製造方法について詳細に説明する。本発明におい
て、樹脂成形品とは、機能性材料を構成する構造部材、
あるいは収納、包装、被覆、保護、搬送、保管、形態支
持等のために用いられる容器、蓋およびそれに付随する
付属部品、あるいは、前記機能性材料を装填して機能を
発揮させるために成形された成形品をいう。例えば、機
能性材料としては、各種の記録材料等をいう。例えば、
記録材料としては、ネガフィルム、リバーサルフィル
ム、印画紙、モノシートあるいはピールアパート式のイ
ンスタント写真フィルム等の写真感光材料、オーディオ
カセットテープ、ビデオカセットテープ、フレキシブル
ディスク、コンピュータデータ記録用磁気テープ等の磁
気記録材料、CD、CD−R、CD−RW、DVD、D
VD−R、DVD−RW、MD等の光記録材料等をい
う。
【0014】この樹脂成形品の具体例として、記録材料
用樹脂部材とは、前記記録材料を収納、包装、被覆、保
護、搬送、保管、形態支持等のために用いられる容器、
蓋およびそれに付随する付属部品、あるいは、前記記録
材料を装填して機能を発揮する各種部材をいう。具体的
には、写真感光材料では135、110、120、22
0等の各種規格のネガまたはリバーサルフィルムの容
器、本体、蓋あるいはスプール等、またはインスタント
フィルムのフィルムパック用ケースなどの構成部材(例
えば、容器本体、遮光シート、弾性板、可撓性遮光シー
ト、遮光片、底面遮光シート等の構成部材)、レンズ付
きフィルムの筐体、機構部品などの各種の部材をいう。
また、磁気記録材料においては、オーディオカセットテ
ープ、ビデオカセットテープ、コンピュータデータ記録
用磁気テープ、フレキシブルディスク等を収納するカセ
ット筐体およびその構成部品やこれらを収納するケース
をいう。さらに光記録材料では、MDのカセットやC
D、CD−R、CD−RW、DVD、DVD−R、DV
D−RW、MD等を収納するケースをいう。
【0015】本発明の樹脂成形品を形成する成形材料
は、生分解性樹脂と補強繊維を必須成分とするものであ
る。生分解性樹脂としては、ポリ乳酸、ポリブチレンサ
クシネート、ポリエチレンサクシネート、変性ポリエチ
レンテレフタレート、ポリヒドロキシブチレート、変性
デンプン、ポリカプロラクトン等が挙げられ、これらは
1種単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。こ
れらの中でも、ポリ乳酸を主成分とする生分解性樹脂が
好ましく、例えば、ポリ乳酸を50質量%以上含むもの
が好ましい。
【0016】生分解性樹脂の主成分として用いられるポ
リ乳酸は、L−乳酸のホモポリマー、L−乳酸とD−乳
酸との共重合体、またはL−乳酸とヒドロキシカルボン
の共重合体、あるいはこれらの混合物である。ヒドロキ
シカルボン酸としては、例えば、グリコール酸、3−ヒ
ドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシ
カプロン酸等が挙げられる。一般に、D体、L体等の光
学異性体が存在するが、L体のみが生分解が可能であ
る。ポリ乳酸は工業的には天然物であるデンプンを乳酸
発酵させて乳酸を得、これを重合させて作られ、この過
程で異性化反応が生じる。従って、通常、ポリ乳酸には
不純物として少量のD体が含まれている。D体の含量が
高い、すなわち、L体の純度が低いと、ポリ乳酸の結晶
化が阻害されるため、本発明で用いられるポリ乳酸はL
体純度が88%以上であるものが好ましく、さらに95
%以上であるものが好ましく、特に97%以上であるも
のが好ましい。このポリ乳酸の具体例として、三井化学
(株)から商品名:LACEAで市販されているもの等
が挙げられる。
【0017】本発明において、成形材料のもう一つの必
須成分である補強繊維としては、ガラス繊維、炭素繊
維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、窒化ケイ素繊維等
の無機系繊維、また、アラミド繊維等の有機系繊維など
が挙げられ、これらは1種でも2種以上を組み合わせて
用いてもよい。これらの中でも、入手が容易である点
で、ガラス繊維または炭素繊維が好ましい。
【0018】また、この補強繊維は、繊維長が5mm以
下であるものが好ましく、アスペクト比が1500以下
であるものが好ましく、断面積が2.7×10-4mm2
以下であるものが好ましい。
【0019】また、補強繊維は、ポリ乳酸との相溶性を
向上させるため、シランカップリング剤、チタンカップ
リング剤、アルミネート系カップリング剤、ジルコニウ
ム系カップリング剤、脂肪酸系カップリング剤、油脂、
ワックス、界面活性剤等によって表面処理が施されてい
ると、好ましい。本発明において、補強繊維は、本発明
の樹脂成形品の耐熱性、剛性の向上に有効であり、生分
解性樹脂(特にポリ乳酸)/補強繊維の質量比で95/
5〜50/50の割合で配合するのが好ましく、特に、
92/8〜65/35質量部の割合が好ましい。補強繊
維が5質量部未満では添加による補強効果が小さく、5
0質量部を超えると、得られる成形品が脆くなるおそれ
がある。また、成形後、アニール処理を行う場合には、
収縮や自重による変形を防止するために有効であり、生
分解性樹脂と補強繊維の合計量に対して、5〜30質量
%の割合が好ましく、特に、10〜20質量%の割合が
好ましい。補強繊維が5質量%未満では添加による補強
効果が小さく、30質量%を超えると、得られる部材が
脆くなるおそれがある。
【0020】本発明において、生分解性樹脂および補強
繊維に、さらに、結晶核剤を配合すると、得られる樹脂
成形品の結晶化により実用上十分な機械的強度を得るこ
とができる。 特に、生分解性樹脂として重量平均分子量
50000〜200000およびL体純度88%以上の
ポリ乳酸と、補強繊維とを含む成形材料とを、含水率を
1500ppm以下に調整した後、射出成形して樹脂成
形品を製造する場合に、該成形材料に結晶核剤を配合す
ると、有効である。
【0021】用いられる結晶核剤は、無機系核剤と有機
系核剤に大別される。無機系核剤としては、例えば、タ
ルク、カオリン、カオリナイト、カオリンクレー、硫酸
バリウム、シリカ、乳酸カルシウム、安息香酸ナトリウ
ム等が挙げられる。
【0022】有機系核剤としては、例えば、ジベンジリ
デンソルビトール、ビス(p−メチルベンジリデン)ソ
ルビトール、ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビト
ール等のソルビトール系核剤;ヒドロキシ−ジ(t−B
u安息香酸)アルミニウム;リン酸ビス(4−t−ブチ
ルフェニル)ナトリウム、メチレンビス(2, 4−ジ−
t−Bu−フェニル)ホスフェート塩等のリン系核剤;
ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ラウリン
酸水素カリウム、ラウリン酸マグネシウム、ラウリン酸
カルシウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸銀等のラウリ
ン酸塩;ミリスチン酸リチウム、ミリスチン酸ナトリウ
ム、ミリスチン酸水素カリウム、ミリスチン酸マグネシ
ウム、ミリスチン酸カルシム、ミリスチン酸亜鉛、ミリ
スチン酸銀等のミリスチン酸塩;パルミチン酸リチウ
ム、パルミチン酸カリウム、パルミチン酸マグネシウ
ム、パルミチン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、パル
ミチン酸銅、パルミチン酸鉛、パルミチン酸タリウム、
パルミチン酸コバルト等のパルミチン酸塩;オレイン酸
ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸マグネシ
ウム、オレイン酸カルシウム、オレイン酸亜鉛、オレイ
ン酸鉛、オレイン酸タリウム、オレイン酸銅、オレイン
酸ニッケル等のオレイン酸塩;ステアリン酸ナトリウ
ム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、
ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸タリウム、ス
テアリン酸鉛、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸ベ
リリウム等のステアリン酸塩;イソステアリン酸ナトリ
ウム、イソステアリン酸カリウム、イソステアリン酸マ
グネシウム、イソステアリン酸カルシウム、イソステア
リン酸バリウム、イソステアリン酸アルミニウム、イソ
ステアリン酸亜鉛、イソステアリン酸ニッケル等のイソ
ステアリン酸塩;ベヘニン酸ナトリウム、ベヘニン酸カ
リウム、べヘニン酸マグネシウム、ベヘニン酸カルシウ
ム、ベヘニン酸バリウム、ベヘニン酸アルミニウム、べ
ヘニン酸亜鉛、ベヘニン酸ニッケル等のベヘニン酸塩;
モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カリウム、モンタン
酸マグネシウム、モンタン酸カルシウム、モンタン酸バ
リウム、モンタン酸アルミニウム、モンタン酸亜鉛、モ
ンタン酸ニッケル等のモンタン酸塩等の脂肪族ポリエス
テル系核剤;脂肪族モノアルコール類、脂肪族多価アル
コール類、環状アルコール類が挙げられる。例えば、ペ
ンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシ
ルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアル
コール、エイコシルアルコール、セリルアルコール、メ
リシルアルコール等の脂肪族モノアルコール類;1,6
ヘキサンジオール、1,7−へプタンジール、1,8−
オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10
−デカンジオール等の脂肪族多価アルコール類;シクロ
ペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2
−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオール等の環
状アルコール類などの脂肪族アルコール系核剤;ラウリ
ン酸セチルエステル、ラウリン酸フェナシルエステル、
ミリスチン酸セチルエステル、ミリスチン酸フェナシル
エステル、パルミチン酸イソプロピリデンエステル、パ
ルミチン酸ドデシルエステル、パルミチン酸テトラドデ
シルエステル、パルミチン酸ペンタデシルエステル、パ
ルミチン酸オクタデシルエステル、パルミチン酸セチル
エステル、パルミチン酸フェニルエステル、パルミチン
酸フェナシルエステル、ステアリン酸セチルエステル、
べヘニン酸エチルエステル等の脂肪族モノカルボン酸エ
ステル類;モノラウリン酸グリコール、モノパルミチン
酸グリコール、モノステアリン酸グリコール等のエチレ
ングリコールのモノエステル類;ジラウリン酸グリコー
ル、ジパルミチン酸グリコール、ジステアリン酸グリコ
ール等のエチレングリコールのジエステル類;モノラウ
リン酸グリセリンエステル、モノミリスチン酸グリセリ
ンエステル、モノパルミチン酸グリセリンエステル、モ
ノステアリン酸グリセリンエステル等のグリセリンのモ
ノエステル類;ジラウリン酸グリセリンエステル、ジミ
リスチン酸グリセリンエステル、ジパルミチン酸グリセ
リンエステル、ジステアリン酸グリセリンエステル等の
グリセリンのジエステル類;トリラウリン酸グリセリン
エステル、トリミリスチン酸グリセリンエステル、トリ
パルミチン酸グリセリンエステル、トリステアリン酸グ
リセリンエステル、パルミトジオレイン、パルミトジス
テアリン、オレオジステアリン等のグリセリンのトリエ
ステル類などの脂肪族カルボン酸エステル系核剤などが
挙げられる。
【0023】本発明において、これらの結晶核剤は、1
種単独でも2種以上を組み合わせても用いられる。これ
らの中でも、廉価であることから、タルク、カオリン、
硫酸バリウム等の無機系核剤が好ましい。
【0024】本発明において、成形材料に結晶核剤を配
合して用いる場合には、生分解性樹脂(例えば、ポリ乳
酸) /結晶核剤の質量割合は、成形品の結晶化により実
用上十分な機械的強度が得られる点で、95/0.01
〜50/10の割合が好ましく、特に95/0.1〜5
0/5の割合が好ましい。結晶核剤の配合割合が95/
0.01未満であると、成形品の結晶化が不十分であ
り、得られる成形品は実用上十分な耐熱性を得ることが
できない。また、50/10を超えると、成形品の機械
的強度の低下、成形材料のコストアップとなるため好ま
しくない。
【0025】また、本発明で用いられる成形材料には、
前記生分解性樹脂、補強繊維および結晶核剤以外に、カ
ーボンブラック等の遮光性充填剤、シリコンオイル等の
摺動性改良剤、顔料等の着色剤、酸化防止剤、抗菌剤、
防カビ剤、発泡剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止
剤、可塑剤などを必要に応じて配合することもできる。
【0026】本発明において、樹脂成形品は、生分解性
樹脂および補強繊維、ならびにその他の必要に応じて配
合される他の成分を混合してなる成形材料を加熱成形す
る方法によって製造される。 加熱成形は、射出成形、圧
縮成形、押出し成形等のいずれの方法によって行っても
よい。
【0027】このとき、高分子量の生分解性樹脂は結晶
化し難いため、後記のアニール処理によっても結晶化が
困難となるおそれがある。そこで、分子量を調整する、
あるいは予め結晶化し易い低分子量の生分解性樹脂を用
いることが有効であるが、加熱成形工程で分子量が低下
する生分解性樹脂、例えば、ポリ乳酸のうち、溶融状態
で水と接触すると加水分解され易いものを用いる場合
は、加熱成形前に成形材料の水分量を調整することが有
効であり、乾燥し過ぎないようにすることが重要であ
る。
【0028】本発明において、生分解性樹脂を主材とす
る成形材料を加熱成形して得られる成形品は、一般に非
結晶の状態であるため、成形品をアニール処理して結晶
化させることにより、耐熱性の改善された樹脂成形品を
得ることができる。アニール処理による結晶化は、成形
品について測定されたDSC曲線が降温時に結晶化ピー
クを示し、その降温結晶化ピーク温度が120〜80℃
の範囲にあるときに効率よく達成できる。ピーク温度が
この範囲を外れる、もしくは観測されないものではアニ
ール処理により十分な結晶化が行われず、所期の耐熱性
等の特性が得られないおそれがある。DSCによる降温
結晶化の測定は、試料20mgをDSCの測定セルにセ
ットし、10℃/分の昇温速度で融点まで加熱した後、
1分間その温度を保持し、次に、降温速度:10℃/分
で降温させ、DSC曲線を測定し、結晶化による発熱ピ
ークを観測する方法で行うことができる。
【0029】本発明において、アニール処理は成形に使
用した金型に保持したまま行ってもよいが、一度金型か
ら取り出した後再度加熱処理して行った方が、生産効率
の観点から好ましい。アニール処理は80〜165℃の
温度範囲、特に好ましくは100〜130℃の温度範囲
で行うことが好ましい。アニール温度が80℃より低い
と結晶化に長時間を要し効率的ではない。また165℃
以上では融点に近くなり却って結晶化しにくくなる。ア
ニール処理は成形品の温度が処理温度に到達してから
0.1〜30分間、好ましくは0.2〜10分間、さら
に好ましくは0.5〜5分間行う。アニール時間は長い
方が好ましいが、長時間をかけると生産効率が低下し、
結晶化が完結しないうちに短時間でアニールを中止する
と所望の性能が得られない。
【0030】アニール処理はバッチ処理でも連続処理で
もいずれの方法でも可能である。加熱手段は、遠赤外線
ヒータ、近赤外線ランプ、熱風、高周波加熱等いずれの
方法でも可能であり、これらを複数組み合わせることも
可能である。また、アニール処理は、大気雰囲気中で行
うことができる。
【0031】さらに、一般に結晶性のポリマーは分子量
が低いほど結晶化し易い性質を有するが、結晶化に伴い
機械的強度も低下する。重量平均分子量が50000よ
り低いポリ乳酸を用いると、得られる樹脂成形品の機械
的強度が低くなり、ある程度の強度を要する用途には適
用できない。また、ポリ乳酸は、溶融状態で水分に接す
ると、容易に加水分解して分子量の低下を招き易い。そ
こで、成形材料の含水率を50ppm程度以下にまで十
分に乾燥してから成形機に供給すれば、分子量の低下が
少ないが、含水率が50ppm程度の乾燥度を得るため
には大規模な乾燥設備が必要で、また、乾燥した成形材
料の管理も煩雑となる。そこで、本発明において、生分
解性樹脂として、ポリ乳酸を用いて射出成形により樹脂
成形品を製造する場合には、用いるポリ乳酸の重量平均
分子量およびL体純度に対応して成形材料の含水率を、
特定の範囲に調整することが好ましい。これにより、特
にアニール処理を行なわずに、本発明の目的とする樹脂
成形品を得ることもできる。 成形材料の含水率は、汎用
の真空乾燥機等で調整することで、成形工程での分子量
低下をある程度抑えることができる。重量平均分子量5
0000以上120000未満のポリ乳酸を用い、成形
直前の成形材料の含水率を200ppm未満に調整して
射出成形して得られる樹脂成形品はアニール処理により
容易に結晶化が進行し、かつ実用上十分な機械的強度を
有するものが得られる。重量平均分子量50000以上
120000未満のポリ乳酸を含み、含水率が200p
pm以上の成形材料は、そのまま加熱成形した場合に
は、成形工程で加水分解し、分子量が低下する。 このた
め、得られる成形品の強度が低くなり、ある程度の強度
を要する用途には適用できない。
【0032】また、重量平均分子量が大きいポリ乳酸を
用いる場合には、成形材料の含水率を、汎用の熱風乾燥
機や棚式の真空乾燥機で容易に到達可能な1500pp
m以下に調整し、加熱成形による、ある程度の分子量の
低下を見込んでおき、あるいは結晶核剤を配合するとと
もに、含水率を調整して加熱成形することによって、所
望の樹脂成形品を得ることができる。 例えば、重量平均
分子量120000以上200000未満のポリ乳酸に
結晶核剤を配合した成形材料を用い、成形直前の成形材
料の含水率を200〜1500ppm、あるいは必要な
らば含水率を200ppm未満に調整して射出成形して
所望の樹脂成形品を得ることができる。重量平均分子量
50000以上120000未満およびL体純度88%
以上のポリ乳酸、補強繊維および結晶核剤を含む成形材
料を射出成形する場合には、含水率200ppm未満に
調整すると、好ましい。 また、重量平均分子量1200
00以上200000未満およびL体純度88%以上の
ポリ乳酸、補強繊維および結晶核剤を含む成形材料を射
出成形する場合には、含水率200〜1500ppmに
調整すると、好ましい。さらに、 重量平均分子量120
000以上200000未満およびL体純度95%以上
のポリ乳酸および補強繊維を含む成形材料を成形する場
合には、 含水率200〜1500ppmに調整した後、
射出成形し、さらにアニール処理により結晶化させるこ
とが好ましい。これにより、得られる樹脂成形品の結晶
化は容易に結晶化が進行し、かつ実用上十分な機械的強
度を有するものが得られる。成形材料の含水率が150
0ppmを超えると、成形工程でポリ乳酸の加水分解が
激しく、ポリ乳酸が所期の分子量よりも低分子化され、
得られる樹脂成形品の物性が低下し、所期の耐熱性、機
械的強度等を有する樹脂成形品が得られないおそれがあ
る。
【0033】本発明において、射出成形は、補強繊維を
配合した成形材料を安定して成形できる点で、好ましく
はゲート面積が、7.8×10-3〜51mm2 、特に好
ましくは0.1〜13mm2 である樹脂流動口を有する
射出成形金型を用いて行うと望ましい。本発明におい
て、ゲート面積とは、製品部とランナー部の接続部分の
開口断面積をいう。例えば、コールドランナー型射出成
形金型の場合には、ゲート部における開口断面積をい
い、また、バルブゲート機構を有するホットランナー型
射出成形金型の場合には、バルブゲートによる閉止状態
でのゲート部における開口部分の断面積、すなわち、ゲ
ート開口断面積D1 と、ニードルバルブの先端部の断面
積d2 との差D1 −d2 をいう。
【0034】本発明において、加熱成形により得られる
樹脂成形品は、成形材料に結晶核剤を配合する場合に
は、配合された結晶核剤により、成形後、放冷中に結晶
化し、耐熱性の改善された樹脂成形品を得ることができ
る。また、得られる樹脂成形品が非結晶の状態である場
合には、前記アニール処理等により成形品を結晶化させ
ることにより、耐熱性の改善された樹脂成形品を得るこ
とができる。
【0035】樹脂成形品の結晶化の程度は、所期の耐熱
特性を有する樹脂成形品が得られる点で、結晶融解熱量
20mJ/mg以上を示すものが好ましく、さらに好ま
しくは30mJ/mg以上、結晶生成量が多くなると耐
熱性がさらに向上するため、特に、35mJ/mg以上
を示すものが好ましい。本発明において、樹脂成形品の
結晶融解熱量は、示差走査熱量計(DSC)を用いて1
0℃/分の昇温速度で測定される値である。
【0036】本発明において、樹脂成形品には、アニー
ル処理等の所定の処理の終了後、塗装、めっき等の処理
を行うことができる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の樹脂成形品およびその製造方
法について具体例を説明するが、本発明はこれらの例に
限定されない。
【0038】(例1)ポリ乳酸(島津製作所製、Lac
ty9020)のペレットに、カーボンブラック(三菱
化学製、#950)0.1質量%とカーボン繊維(東邦
レーヨン、ベスファイトHTA−C6−S)15質量%
を混合し、得られた混合物を真空乾燥機(120℃、6
00Pa)で6時間乾燥し、2軸混練機を用いて230
℃で混練してストランド状に押し出し、水冷してペレッ
ト化した。得られた原料ペレットを80℃の熱風乾燥機
で4時間乾燥後、射出成形機に供給し、インスタントフ
ィルムパックの枠体と裏蓋(図1に示すインスタントフ
ィルムパック1の枠体3と裏蓋5)を作成した。
【0039】この枠体と裏蓋から採取した試料20mg
をDSCの測定セルにセットし、 10℃/分の昇温速度
で融点まで加熱した後、1分間その温度を保持し、 次
に、 降温速度:10℃/分で降温させ、 DSC曲線を測
定し、 結晶化による発熱ピークを観測したところ、94
℃にピークを有する結晶化発熱が観測された。
【0040】次に、この枠体3と裏蓋5を120℃に加
熱した熱風乾燥機で5分間アニール処理した。このよう
にして得られた枠体3と裏蓋5に、従来から使用されて
いる非生分解性の部材である図1に示す上面遮光シート
7、弾性板9、可撓性遮光シート13とフィルムユニッ
ト15を組み込んでインスタントフィルムパック(IN
STAX mini)を組み立てた。このインスタント
フィルムパックをインスタントカメラ(富士写真フィル
ム製、チェキ)に装填し、70℃の恒温槽に4時間放置
した後、室温まで冷却し、インスタントカメラによる撮
影を試みたが特に異常は見られなかった。
【0041】(例2)例1と同様の条件で枠体と裏蓋を
射出成形したが、アニール処理を行わずに、そのまま使
用して、インスタントフィルムパックを組み立てた。こ
のインスタントフィルムパックをインスタントカメラ
(富士写真フィルム製、チェキ)に装填し、70℃の恒
温槽に4時間放置した後、室温まで冷却し、撮影を試み
たが、上面遮光シートの排出が出来ず、以降の撮影も不
可能であった。インスタントフィルムパックをカメラか
ら取り出して点検したところ、フィルム排出口が変形し
上面遮光シートの排出を妨げていた。
【0042】(例3)例1と同様であるがカーボン繊維
は添加しなかった。得られた成形品をDSCで降温測定
したところ、93℃にピークを有する結晶化発熱が観測
された。この成形品を120℃に加熱した熱風乾燥機で
5分間アニールしたところ枠体、裏蓋ともに変形してし
まいインスタントフィルムパックとして組み立てること
ができなかった。
【0043】(例4)アニール処理を温度75℃で行っ
た以外は例1と同様にして枠体と裏蓋を作製し、その枠
体と裏蓋を用いてインスタントフィルムパックを組み立
てた。このインスタントフィルムパックをインスタント
カメラ(富士写真フィルム製、チェキ)に装填し、70
℃の恒温槽に4時間放置した後、室温まで冷却し、撮影
を試みたが上面遮光シートの排出が出来ず、以降の撮影
も不可能であった。そこで、インスタントフィルムパッ
クをカメラから取り出して点検したところ、フィルム排
出口が変形し上面遮光シートの排出を妨げていた。
【0044】(例5)ポリ乳酸(島津製作所製、Lac
ty9020)のペレットに、カーボンブラック(三菱
化学製、#950)0.1質量%とガラス繊維(日東
紡、チョップドストランドCS6PE−403)15質
量%を混合し、得られた混合物を真空乾燥機(120
℃、600Pa)で6時間乾燥し、2軸混練機を用いて
230℃で混練してストランド状に押し出し、水冷して
ペレット化した。得られた原料ペレットを80℃の熱風
乾燥機で4時間乾燥後、射出成形機に供給し、インスタ
ントフィルムパックの枠体と裏蓋を作成した。
【0045】この枠体と裏蓋のそれぞれについて、例1
と同様にして、降温時のDSC曲線を測定したところ、
94℃にピークを有する結晶化発熱が観測された。
【0046】次に、この枠体と裏蓋を120℃に加熱し
た熱風乾燥機で5分間アニール処理した。このようにし
て得られた枠体と裏蓋に、従来から使用されている非生
分解性の部材である上面遮光シート、弾性板、可撓性遮
光シート、底面遮光シートとフィルムユニットを組み込
んでインスタントフィルムパック(INSTAX mi
ni)を組み立てた。このインスタントフィルムパック
をインスタントカメラ(富士写真フィルム製、チェキ)
に装填し、70℃の恒温槽に4時間放置した後、室温ま
で冷却し、インスタントカメラによる撮影を試みたが特
に異常は見られなかった。
【0047】(例6)ポリ乳酸(島津製作所製、Lac
ty9020)のペレットに、カーボンブラック(三菱
化学製、#950)0.1質量%とガラス繊維(日東
紡、チョップドストランドCS6PE−403)15質
量%を混合し、得られた混合物を真空乾燥機(120
℃、600Pa)で10時間乾燥し、2軸混練機を用い
て230℃で混練してストランド状に押し出し、水冷し
てペレット化した。得られた原料ペレットを真空乾燥機
(120℃、600Pa)で10時間乾燥後、ホッパー
ドライヤーを設置した射出成形機に供給しインスタント
フィルムパックの枠体と裏蓋を作成した。
【0048】この枠体と裏蓋について、例1と同様にし
て、降温時のDSC曲線を測定したところ、結晶化発熱
によるピークが観測されなかった。
【0049】次に、この枠体と裏蓋を120℃に加熱し
た熱風乾燥機で15分間アニール処理した。このように
して得られた枠体と裏蓋に、従来から使用されている非
生分解性の部材である上面遮光シート、弾性板、可撓性
遮光シート、底面遮光シートとフィルムユニットを組み
込んでインスタントフィルムパック(INSTAXmi
ni)を組み立てた。このインスタントフィルムパック
をインスタントカメラ(富士写真フィルム製、チェキ)
に装填し、70℃の恒温槽に4時間放置した後、室温ま
で冷却し、インスタントカメラによる撮影を試みたが、
上面遮光シートの排出が出来ず、以降の撮影も不可能で
あった。そこで、インスタントフィルムパックをカメラ
から取り出して点検したところ、フィルム排出口が変形
し、上面遮光シートの排出を妨げていた。
【0050】(例7)L体純度98%のポリ乳酸のペレ
ット85質量部、カーボンブラック0.1質量部、およ
びガラス繊維15質量部の割合で混合し、二軸混練機を
用いて混練してペレット化した。このペレットを120
℃の真空乾燥機で2.5時間減圧しながら乾燥した。次
に、ペレット中のポリ乳酸の重量平均分子量を測定した
ところ、115000であり、また、ペレットの含水率
は150ppmであった。
【0051】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を120℃に加熱した熱風
乾燥機で5分間アニール処理した。この枠体3と裏蓋5
から採取した試料20mgをDSCの測定セルにセット
し、10℃/分の昇温速度で加熱してDSC曲線を測定
し、結晶融解熱量を求めたところ、39mJ/mgであ
った。
【0052】次に、この枠体3と裏蓋5に、従来から使
用されている非生分解性の部材である図1に示す上面遮
光シート7、弾性板9、可撓性遮光シート13とフィル
ムユニット15を組み込んでインスタントフィルムパッ
ク(INSTAX mini)を組み立てた。このイン
スタントフィルムパックをインスタントカメラ(富士写
真フイルム製、チェキ)に装填し、70℃の恒温槽に4
時間放置した後、室温まで冷却し、インスタントカメラ
による撮影を試みたが、特に異常は見られず、撮影を円
滑に行うことができた。
【0053】(例8)L体純度98%のポリ乳酸のペレ
ット92質量部、カーボンブラック0.1質量部および
炭素繊維8質量部の割合で混合し、二軸混練機を用いて
混練してペレット化した。このペレットを100℃の真
空乾燥機で2時間減圧しながら乾燥した。次に、ペレッ
ト中のポリ乳酸の重量平均分子量を測定したところ、1
10000であり、また、ペレットの含水率は170p
pmであった。
【0054】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を120℃に加熱した熱風
乾燥機で10分間アニール処理した。
【0055】この枠体と裏蓋について、例7と同様にし
て、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、4
0mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、イ
ンスタントフィルムパックを組立て、例7と同様にし
て、インスタントカメラによる撮影を試みたが、特に異
常は見られず、撮影を円滑に行うことができた。
【0056】(例9)L体純度98%のポリ乳酸のペレ
ット95質量部、カーボンブラック0.1質量部および
炭素繊維5質量部の割合で混合し、二軸混練機を用いて
混練してペレット化した。このペレットを100℃の真
空乾燥機で2時間減圧しながら乾燥した。次に、ペレッ
ト中のポリ乳酸の重量平均分子量を測定したところ、1
18000であり、また、ペレットの含水率は180p
pmであった。
【0057】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を120℃に加熱した熱風
乾燥機で10分間アニール処理した。
【0058】この枠体と裏蓋について、例7と同様にし
て、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、4
0mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、イ
ンスタントフィルムパックを組立て、例7と同様にし
て、インスタントカメラによる撮影を試みたが、特に異
常は見られず、撮影を円滑に行うことができた。
【0059】(例10)L体純度95%のポリ乳酸のペ
レット70質量部、カーボンブラック0.1質量部およ
びガラス繊維30質量部の割合で混合し、二軸混練機を
用いて混練してペレット化した。このペレットを100
℃の真空乾燥機で2.5時間減圧しながら乾燥した。次
に、ペレット中のポリ乳酸の重量平均分子量を測定した
ところ、94000であり、また、ペレットの含水率は
150ppmであった。
【0060】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を120℃に加熱した熱風
乾燥機で5分間アニール処理した。
【0061】この枠体と裏蓋について、例7と同様にし
て、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、3
0mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、イ
ンスタントフィルムパックを組立て、例7と同様にし
て、インスタントカメラによる撮影を試みたが、特に異
常は見られず、撮影を円滑に行うことができた。
【0062】(例11)L体純度93%のポリ乳酸のペ
レット92質量部、カーボンブラック0.1質量部およ
び炭素繊維8質量部の割合で混合し、二軸混練機を用い
て混練してペレット化した。このペレットを100℃の
真空乾燥機で3時間減圧しながら乾燥した。次に、ペレ
ット中のポリ乳酸の重量平均分子量を測定したところ、
101000であり、また、ペレットの含水率は130
ppmであった。
【0063】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を120℃に加熱した熱風
乾燥機で5分間アニール処理した。
【0064】この枠体と裏蓋について、例7と同様にし
て、DSCによる結晶融解熱量の測定を試みたが、測定
できず、アニールにより生成した結晶は測定限界以下で
あった。また、枠体と裏蓋を用いて、インスタントフィ
ルムパックを組立て、例7と同様にして、インスタント
カメラによる撮影を試みたが、上面遮光シートの排出が
出来ず、以降の撮影も不可能であった。
【0065】(例12)L体純度93%のポリ乳酸のペ
レット97質量部、カーボンブラック0.1質量部およ
びガラス繊維3質量部の割合で混合し、二軸混練機を用
いて混練してペレット化した。このペレットを100℃
の熱風乾燥機で3時間減圧しながら乾燥した。次に、ペ
レット中のポリ乳酸の重量平均分子量を測定したとこ
ろ、102000であり、また、ペレットの含水率は1
30ppmであった。
【0066】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を120℃に加熱した熱風
乾燥機で10分間アニール処理した。
【0067】この枠体と裏蓋について、例7と同様にし
て、DSCによる結晶融解熱量の測定を試みたが、測定
できず、アニールにより生成した結晶は測定限界以下で
あった。また、枠体と裏蓋を用いて、インスタントフィ
ルムパックを組立て、例7と同様にして、インスタント
カメラによる撮影を試みたが、上面遮光シートの排出が
出来ず、以降の撮影も不可能であった。
【0068】(例13)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット85質量部、カーボンブラック0.1質量部およ
びガラス繊維15質量部の割合で混合し、二軸混練機を
用いて混練してペレット化した。このペレットを100
℃の真空乾燥機で2時間減圧しながら乾燥した。次に、
ペレット中のポリ乳酸の重量平均分子量を測定したとこ
ろ、46000であり、また、ペレットの含水率は19
0ppmであった。
【0069】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を120℃に加熱した熱風
乾燥機で5分間アニール処理したが、アニール中の変形
が激しく、インスタントフィルムパックを組み立てるこ
とができなかった。また、この枠体と裏蓋について、例
7と同様にして、DSCによる結晶融解熱量の測定した
ところ、41mJ/mgであった。
【0070】(例14)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット85質量部、カーボンブラック0.1質量部およ
びガラス繊維15質量部の割合で混合し、乾燥せずにそ
のまま二軸混練機を用いて混練してペレット化した。こ
のペレットを100℃の真空乾燥機で1時間減圧しなが
ら乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重量平均分
子量を測定したところ、52000であり、また、ペレ
ットの含水率は220ppmであった。
【0071】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を120℃に加熱した熱風
乾燥機で5分間アニール処理した。この枠体と裏蓋につ
いて、例7と同様にして、DSCによって結晶融解熱量
を測定したところ、40mJ/mgであった。また、枠
体と裏蓋を用いて、インスタントフィルムパックの組立
てを試みたが、枠体と裏蓋が脆く、力を加えると割れて
しまい、インスタントフィルムパックを組み立てること
ができなかった。
【0072】
【表1】
【0073】(例15)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット75質量部、カーボンブラック0.1質量部、ガ
ラス繊維15質量部および結晶核剤としてタルク10質
量部の割合で混合し、二軸混練機を用いて混練してペレ
ット化した。このペレットを100℃の真空乾燥機で
2.5時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重
量平均分子量を測定したところ、115000であり、
また、ペレットの含水率は150ppmであった。
【0074】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。
【0075】この枠体3と裏蓋5から採取した試料20
mgをDSCの測定セルにセットし、10℃/分の昇温
速度で加熱してDSC曲線を測定し、結晶融解熱量を求
めたところ、41mJ/mgであった。
【0076】次に、この枠体3と裏蓋5に、従来から使
用されている非生分解性の部材である図1に示す上面遮
光シート7、弾性板9、可撓性遮光シート13とフィル
ムユニット15を組み込んでインスタントフィルムパッ
ク(INSTAX mini)を組み立てた。このイン
スタントフィルムパックをインスタントカメラ(富士写
真フィルム製、チェキ)に装填し、70℃の恒温槽に4
時間放置した後、室温まで冷却し、インスタントカメラ
による撮影を試みたが、特に異常は見られず、撮影を円
滑に行うことができた。
【0077】(例16)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット91質量部、カーボンブラック0.1質量部、炭
素繊維8質量部および結晶核剤として硫酸バリウム1質
量部の割合で混合し、二軸混練機を用いて混練してペレ
ット化した。このペレットを100℃の真空乾燥機で2
時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重量平均
分子量を測定したところ、110000であり、また、
ペレットの含水率は170ppmであった。
【0078】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。
【0079】この枠体と裏蓋について、例15と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
36mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックを組立て、例15と同様に
して、インスタントカメラによる撮影を試みたが、特に
異常は見られず、撮影を円滑に行うことができた。
【0080】(例17)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット94.99質量部、カーボンブラック0.1質量
部、炭素繊維5質量部および結晶核剤としてタルク0.
01質量部の割合で混合し、二軸混練機を用いて混練し
てペレット化した。このペレットを100℃の真空乾燥
機で2時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重
量平均分子量を測定したところ、118000であり、
また、ペレットの含水率は180ppmであった。
【0081】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。
【0082】この枠体と裏蓋について、例15と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
25mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックを組立て、例15と同様に
して、インスタントカメラによる撮影を試みたが、特に
異常は見られず、撮影を円滑に行うことができた。
【0083】(例18)L体純度95%のポリ乳酸のペ
レット60質量部、カーボンブラック0.1質量部、ガ
ラス繊維30質量部および結晶核剤としてタルク10質
量部の割合で混合し、二軸混練機を用いて混練してペレ
ット化した。このペレットを100℃の真空乾燥機で
2.5時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重
量平均分子量を測定したところ、52000であり、ま
た、ペレットの含水率は150ppmであった。
【0084】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。
【0085】この枠体と裏蓋について、例15と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
43mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックを組立て、例15と同様に
して、インスタントカメラによる撮影を試みたが、特に
異常は見られず、撮影を円滑に行うことができた。
【0086】(例19)L体純度86%のポリ乳酸のペ
レット91.995質量部、カーボンブラック0.1質
量部、炭素繊維8質量部および結晶核剤としてタルク
0.005質量部の割合で混合し、二軸混練機を用いて
混練してペレット化した。このペレットを100℃の真
空乾燥機で3時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳
酸の重量平均分子量を測定したところ、101000で
あり、また、ペレットの含水率は130ppmであっ
た。
【0087】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。
【0088】この枠体と裏蓋について、例15と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
10mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックを組立て、例15と同様に
して、インスタントカメラによる撮影を試みたが、上面
遮光シートの排出ができず、以降の撮影も不可能であっ
た。
【0089】(例20)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット96質量部、カーボンブラック0.1質量部、ガ
ラス繊維3質量部および結晶核剤として硫酸バリウム1
質量部の割合で混合し、二軸混練機を用いて混練してペ
レット化した。このペレットを100℃の真空乾燥機で
3時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重量平
均分子量を測定したところ、46000であり、また、
ペレットの含水率は130ppmであった。
【0090】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。
【0091】この枠体と裏蓋について、例15と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
38mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックの組立てを試みたが、枠体
と裏蓋が脆く、力を加えると割れてしまい、インスタン
トフィルムパックを組み立てることができなかった。
【0092】(例21)L体純度86%のポリ乳酸のペ
レット80質量部、カーボンブラック0.1質量部、ガ
ラス繊維15質量部および結晶核剤としてタルク5質量
部の割合で混合し、二軸混練機を用いて混練してペレッ
ト化した。このペレットを100℃の真空乾燥機で2時
間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重量平均分
子量を測定したところ、52000であり、また、ペレ
ットの含水率は190ppmであった。
【0093】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。
【0094】また、この枠体と裏蓋について、例15と
同様にして、DSCによる結晶融解熱量を測定したとこ
ろ、12mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用い
て、インスタントフィルムパックを組立て、例15と同
様にして、インスタントカメラによる撮影を試みたが、
上面遮光シートの排出ができず、以降の撮影も不可能で
あった。
【0095】(例22)L体純度95%のポリ乳酸のペ
レット80質量部、カーボンブラック0.1質量部、ガ
ラス繊維15質量部および結晶核剤として硫酸バリウム
5質量部の割合で混合し、二軸混練機を用いて混練して
ペレット化した。このペレットを100℃の熱風乾燥機
で1時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重量
平均分子量を測定したところ、52000であり、ま
た、ペレットの含水率は220ppmであった。
【0096】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。
【0097】この枠体と裏蓋について、例15と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
41mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックの組立てを試みたが、枠体
と裏蓋が脆く、力を加えると割れてしまい、インスタン
トフィルムパックを組み立てることができなかった。
【0098】
【表2】
【0099】(例23)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット75質量部、カーボンブラック0.1質量部、ガ
ラス繊維15質量部および結晶核剤としてタルクを10
質量部の割合で混合し、80℃の熱風乾燥機で6時間乾
燥した後、二軸混練機を用いて混練してペレット化し
た。このペレットを再び80℃の熱風乾燥機で6時間乾
燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重量平均分子量
を測定したところ、130000であり、また、ペレッ
トの含水率は450ppmであった。
【0100】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。
【0101】この枠体3と裏蓋5から採取した試料20
mgをDSCの測定セルにセットし、10℃/分の昇温
速度で加熱してDSC曲線を測定し、結晶融解熱量を求
めたところ、40mJ/mgであった。
【0102】次に、この枠体3と裏蓋5に、従来から使
用されている非生分解性の部材である図1に示す上面遮
光シート7、弾性板9、可撓性遮光シート13とフィル
ムユニット15を組み込んでインスタントフィルムパッ
ク(INSTAX mini)を組み立てた。このイン
スタントフィルムパックをインスタントカメラ(富士写
真フィルム製、チェキ)に装填し、70℃の恒温槽に4
時間放置した後、室温まで冷却し、そのまま撮影を試み
たが、特に異常は見られず、撮影を円滑に行うことがで
きた。
【0103】(例24)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット89質量部、カーボンブラック0.1質量部、炭
素繊維10質量部および結晶核剤として硫酸バリウムを
1質量部の割合で混合し、80℃の熱風乾燥機で6時間
乾燥した後、二軸混練機を用いて混練してペレット化し
た。このペレットを再び80℃の熱風乾燥機で3時間乾
燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重量平均分子量
を測定したところ、135000であり、また、ペレッ
トの含水率は600ppmであった。
【0104】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。
【0105】この枠体と裏蓋について、例23と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
35mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックを組立て、例23と同様に
して、インスタントカメラによる撮影を試みたが、特に
異常は見られず、撮影を円滑に行うことができた。
【0106】(例25)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット94.99質量部、カーボンブラック0.1質量
部、炭素繊維5質量部および結晶核剤としてタルクを
0.01質量部の割合で混合し、80℃の熱風乾燥機で
6時間乾燥した後、二軸混練機を用いて混練してペレッ
ト化した。このペレットを再び50℃の熱風乾燥機で2
時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重量平均
分子量を測定したところ、160000であり、また、
ペレットの含水率は1100ppmであった。このペレ
ットを射出成形機に供給し、図1に示すインスタントフ
ィルムパック1の枠体3と裏蓋5を製造した。
【0107】この枠体と裏蓋について、例23と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
20mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックを組立て、例23と同様に
して、インスタントカメラによる撮影を試みたが、特に
異常は見られず、撮影を円滑に行うことができた。
【0108】(例26)L体純度95%のポリ乳酸のペ
レット70質量部、カーボンブラック0.1質量部、ガ
ラス繊維20質量部および結晶核剤としてタルクを10
質量部の割合で混合し、80℃の熱風乾燥機で6時間乾
燥した後、二軸混練機を用いて混練してペレット化し
た。このペレットを再び80℃の熱風乾燥機で8時間乾
燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重量平均分子量
を測定したところ、125000であり、また、ペレッ
トの含水率は400ppmであった。
【0109】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。
【0110】この枠体と裏蓋について、例23と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
32mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックを組立て、例23と同様に
して、インスタントカメラによる撮影を試みたが、特に
異常は見られず、撮影を円滑に行うことができた。
【0111】(例27)L体純度86%のポリ乳酸のペ
レット89.995質量部、カーボンブラック0.1質
量部、炭素繊維10質量部および結晶核剤としてタルク
を0.005質量部の割合で混合し、80℃の熱風乾燥
機で6時間乾燥した後、二軸混練機を用いて混練してペ
レット化した。このペレットを再び80℃の熱風乾燥機
で6時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重量
平均分子量を測定したところ、133000であり、ま
た、ペレットの含水率は420ppmであった。
【0112】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋について、例23と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
14mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックを組立て、例23と同様に
して、インスタントカメラによる撮影を試みたが、上面
遮光シートの排出ができず、以降の撮影も不可能であっ
た。
【0113】(例28)L体純度86%のポリ乳酸のペ
レット97.995質量部、カーボンブラック0.1質
量部、炭素繊維2質量部および結晶核剤として硫酸バリ
ウム0.005質量部の割合で混合し、80℃の熱風乾
燥機で6時間乾燥した後、二軸混練機を用いて混練して
ペレット化した。このペレットを再び80℃の熱風乾燥
機で6時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重
量平均分子量を測定したところ、128000であり、
また、ペレットの含水率は400ppmであった。
【0114】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。
【0115】この枠体と裏蓋について、例23と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
11mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックを組立て、例23と同様に
して、インスタントカメラによる撮影を試みたが、上面
遮光シートの排出ができず、以降の撮影も不可能であっ
た。
【0116】(例29)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット80質量部、カーボンブラック0.1質量部、ガ
ラス繊維15質量部および結晶核剤としてタルクを5質
量部の割合で混合し、80℃の熱風乾燥機で6時間乾燥
した後、二軸混練機を用いて混練してペレット化した。
このペレットを再び80℃の熱風乾燥機で6時間乾燥し
た。次に、ペレット中のポリ乳酸の重量平均分子量を測
定したところ、87000であり、また、ペレットの含
水率は450ppmであった。
【0117】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。
【0118】また、この枠体と裏蓋について、例23と
同様にして、DSCによる結晶融解熱量を測定したとこ
ろ、39mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用い
て、インスタントフィルムパックの組立てを試みたが、
枠体と裏蓋が脆く、力を加えると割れてしまい、インス
タントフィルムパックを組み立てることができなかっ
た。
【0119】(例30)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット80質量部、カーボンブラック0.1質量部、ガ
ラス繊維15質量部および結晶核剤として硫酸バリウム
を5質量部の割合で混合し、乾燥せずにそのまま二軸混
練機を用いて混練してペレット化した。このペレット中
のポリ乳酸の重量平均分子量を測定したところ、128
000であり、また、ペレットの含水率は1600pp
mであった。
【0120】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。
【0121】この枠体と裏蓋について、例23と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
40mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックの組立てを試みたが、枠体
と裏蓋が脆く、力を加えると割れてしまい、インスタン
トフィルムパックを組み立てることができなかった。
【0122】
【表3】
【0123】(例31)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット85質量部、カーボンブラック0.1質量部、お
よびガラス繊維15質量部の割合で混合し、80℃の熱
風乾燥機で6時間乾燥した後、二軸混練機を用いて混練
してペレット化した。このペレットを再び80℃の熱風
乾燥機で6時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸
の重量平均分子量を測定したところ、130000であ
り、また、ペレットの含水率は450ppmであった。
【0124】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を120℃に加熱した熱風
乾燥機で5分間アニール処理した。この枠体3と裏蓋5
から採取した試料20mgをDSCの測定セルにセット
し、10℃/分の昇温速度で加熱してDSC曲線を測定
し、結晶融解熱量を求めたところ、38mJ/mgであ
った。
【0125】次に、この枠体3と裏蓋5に、従来から使
用されている非生分解性の部材である図1に示す上面遮
光シート7、弾性板9、可撓性遮光シート13とフィル
ムユニット15を組み込んでインスタントフィルムパッ
ク(INSTAX mini)を組み立てた。このイン
スタントフィルムパックをインスタントカメラ(富士写
真フィルム製、チェキ)に装填し、70℃の恒温槽に4
時間放置した後、室温まで冷却し、インスタントカメラ
による撮影を試みたが、特に異常は見られず、撮影を円
滑に行うことができた。
【0126】(例32)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット90質量部、カーボンブラック0.1質量部およ
び炭素繊維10質量部の割合で混合し、80℃の熱風乾
燥機で6時間乾燥した後、二軸混練機を用いて混練して
ペレット化した。このペレットを再び80℃の熱風乾燥
機で3時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重
量平均分子量を測定したところ、135000であり、
また、ペレットの含水率は600ppmであった。
【0127】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を120℃に加熱した熱風
乾燥機で10分間アニール処理した。
【0128】この枠体と裏蓋について、例31と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
40mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックを組立て、例31と同様に
して、インスタントカメラによる撮影を試みたが、特に
異常は見られず、撮影を円滑に行うことができた。
【0129】(例33)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット95質量部、カーボンブラック0.1質量部およ
び炭素繊維5質量部の割合で混合し、120℃の熱風乾
燥機で6時間乾燥した後、二軸混練機を用いて混練して
ペレット化した。このペレットを再び50℃の熱風乾燥
機で2時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重
量平均分子量を測定したところ、160000であり、
また、ペレットの含水率は1100ppmであった。
【0130】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を120℃に加熱した熱風
乾燥機で5分間アニール処理した。
【0131】この枠体と裏蓋について、例31と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
35mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックを組立て、例31と同様に
して、インスタントカメラによる撮影を試みたが、特に
異常は見られず、撮影を円滑に行うことができた。
【0132】(例34)L体純度95%のポリ乳酸のペ
レット80質量部、カーボンブラック0.1質量部およ
びガラス繊維20質量部の割合で混合し、80℃の熱風
乾燥機で6時間乾燥した後、二軸混練機を用いて混練し
てペレット化した。このペレットを再び80℃の熱風乾
燥機で8時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の
重量平均分子量を測定したところ、125000であ
り、また、ペレットの含水率は400ppmであった。
【0133】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を120℃に加熱した熱風
乾燥機で10分間アニール処理した。
【0134】この枠体と裏蓋について、例31と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
30mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックを組立て、例31と同様に
して、インスタントカメラによる撮影を試みたが、特に
異常は見られず、撮影を円滑に行うことができた。
【0135】(例35)L体純度88%のポリ乳酸のペ
レット90質量部、カーボンブラック0.1質量部およ
び炭素繊維10質量部の割合で混合し、80℃の熱風乾
燥機で6時間乾燥した後、二軸混練機を用いて混練して
ペレット化した。このペレットを再び80℃の熱風乾燥
機で6時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重
量平均分子量を測定したところ、133000であり、
また、ペレットの含水率は420ppmであった。
【0136】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を120℃に加熱した熱風
乾燥機で5分間アニール処理した。
【0137】この枠体と裏蓋について、例31と同様に
して、DSCによる結晶融解熱量の測定を試みたが、測
定できず、アニールにより生成した結晶は測定限界以下
であった。また、枠体と裏蓋を用いて、インスタントフ
ィルムパックを組立て、例31と同様にして、インスタ
ントカメラによる撮影を試みたが、上面遮光シートの排
出が出来ず、以降の撮影も不可能であった。
【0138】(例36)L体純度90%のポリ乳酸のペ
レット90質量部、カーボンブラック0.1質量部およ
び炭素繊維10質量部の割合で混合し、80℃の熱風乾
燥機で6時間乾燥した後、二軸混練機を用いて混練して
ペレット化した。このペレットを再び80℃の熱風乾燥
機で6時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重
量平均分子量を測定したところ、133000であり、
また、ペレットの含水率は460ppmであった。
【0139】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を110℃に加熱した熱風
乾燥機で5分間アニール処理した。
【0140】この枠体と裏蓋について、例31と同様に
して、DSCによる結晶融解熱量の測定を試みたが、測
定できず、アニールにより生成した結晶は測定限界以下
であった。また、枠体と裏蓋を用いて、インスタントフ
ィルムパックを組立て、例31と同様にして、インスタ
ントカメラによる撮影を試みたが、上面遮光シートの排
出が出来ず、以降の撮影も不可能であった。
【0141】(例37)L体純度90%のポリ乳酸のペ
レット98質量部、カーボンブラック0.1質量部およ
びガラス繊維2質量部の割合で混合し、80℃の熱風乾
燥機で6時間乾燥した後、二軸混練機を用いて混練して
ペレット化した。このペレットを再び80℃の熱風乾燥
機で6時間乾燥した。次に、ペレット中のポリ乳酸の重
量平均分子量を測定したところ、128000であり、
また、ペレットの含水率は400ppmであった。
【0142】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を120℃に加熱した熱風
乾燥機で5分間アニール処理したが、アニール中の変形
が激しく、インスタントフィルムパックを組み立てるこ
とができなかった。
【0143】また、この枠体と裏蓋について、例31と
同様にして、DSCによる結晶融解熱量を測定したとこ
ろ、35mJ/mgであった。
【0144】(例38)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット85質量部、カーボンブラック0.1質量部およ
びガラス繊維15質量部の割合で混合し、乾燥せずにそ
のまま二軸混練機を用いて混練してペレット化した。こ
のペレットを80℃の熱風乾燥機で6時間乾燥した。次
に、ペレット中のポリ乳酸の重量平均分子量を測定した
ところ、87000であり、また、ペレットの含水率は
450ppmであった。
【0145】このペレットを射出成形機に供給し、図1
に示すインスタントフィルムパック1の枠体3と裏蓋5
を製造した。この枠体と裏蓋を120℃に加熱した熱風
乾燥機で5分間アニール処理した。
【0146】この枠体と裏蓋について、例31と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
40mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックの組立てを試みたが、枠体
と裏蓋が脆く、力を加えると割れてしまい、インスタン
トフィルムパックを組み立てることができなかった。
【0147】(例39)L体純度98%のポリ乳酸のペ
レット85質量部、カーボンブラック0.1質量部およ
びガラス繊維15質量部の割合で混合し、80℃の熱風
乾燥機で6時間乾燥した後、二軸混練機を用いて混練し
てペレット化した。ペレット中のポリ乳酸の重量平均分
子量を測定したところ、128000であり、また、ペ
レットの含水率は1600ppmであった。
【0148】このペレットを乾燥せずにそのまま射出成
形機に供給し、図1に示すインスタントフィルムパック
1の枠体3と裏蓋5を製造した。この枠体と裏蓋を12
0℃に加熱した熱風乾燥機で5分間アニール処理した。
【0149】この枠体と裏蓋について、例31と同様に
して、DSCによって結晶融解熱量を測定したところ、
41mJ/mgであった。また、枠体と裏蓋を用いて、
インスタントフィルムパックの組立てを試みたが、枠体
と裏蓋が脆く、力を加えると割れてしまい、インスタン
トフィルムパックを組み立てることができなかった。
【0150】
【表4】
【0151】
【発明の効果】本発明の樹脂成形品は、樹脂部材または
部品として必要な諸機能および性能を保持するととも
に、十分な耐熱性能を有するため、高温雰囲気に曝され
た場合でも、周囲の部材、部品等の機能または性能に悪
影響を与えないとともに、部材として求められる機能を
十分に果たすことができ、かつ廃棄された際に環境への
悪影響の少ないものである。特に、十分な耐熱性を有す
るため夏季日中の自動車内のような高温環境に一時的に
放置され、高温に加熱されたときにも変形せず、記録材
料用部材としての性能を損なうことがなく、しかも自然
界に放置されても最終的に微生物によって分解され、環
境上の問題が生じるおそれがない樹脂成形品を得ること
ができる。また、写真感光材料において、各種規格のネ
ガフィルムまたはリバーサルフィルムのスプール、本体
容器、また、収納容器、蓋等、インスタントフィルムパ
ック用ケースなどの構成部材(例えば、容器本体、遮光
シート、弾性板、可撓性遮光シート、遮光片、底面遮光
シート等の構成部材または部品)、レンズ付きフィルム
の筐体、内部機構部品などの各種の部材または部品を、
本発明の樹脂成形品として構成すれば、夏場の自動車内
のように高温となる環境に曝された場合でも変形せずに
所期の機能を発揮することができ、また、樹脂として再
利用が可能で、さらに廃棄された場合にも環境に悪影響
を与えず、環境保全に有効である。また、本発明の方法
によれば、前記樹脂成形品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例で組み立てたインスタントフ
ィルムパックの構成部材を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 インスタントフィルムパック 3 枠体 5 裏蓋 7 上面遮光シート 9 弾性板 13 可撓性遮光シート 15 フィルムユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願2001−317053(P2001−317053) (32)優先日 平成13年10月15日(2001.10.15) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願2001−319504(P2001−319504) (32)優先日 平成13年10月17日(2001.10.17) (33)優先権主張国 日本(JP) Fターム(参考) 4F201 AA24 AB08 AB11 AD16 BA07 BD04 BR02 BR08 BR13 4F206 AA24 AB08 AB25 AD16 JA07 JF01 JF21 JW08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】補強繊維と生分解性樹脂を含む成形材料を
    用いて加熱成形して、降温結晶化ピーク温度を80〜1
    20℃に有する成形品を得た後、該成形品を80〜16
    5℃で0.1〜30分間アニール処理する工程を含む樹
    脂成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】重量平均分子量50000以上12000
    0未満およびL体純度95%以上のポリ乳酸と、補強繊
    維とを、ポリ乳酸/補強繊維の質量比で95/5〜50
    /50の割合で含む成形材料を、含水率200ppm未
    満に調整した後、射出成形し、さらにアニール処理によ
    り結晶化させてなる樹脂成形品。
  3. 【請求項3】重量平均分子量50000以上12000
    0未満およびL体純度88%以上のポリ乳酸、補強繊維
    および結晶核剤を、ポリ乳酸/補強繊維/結晶核剤の質
    量比で95/5/0.01〜50/50/10の割合で
    含む成形材料を、含水率200ppm未満に調整した
    後、射出成形してなる樹脂成形品。
  4. 【請求項4】重量平均分子量120000以上2000
    00未満およびL体純度88%以上のポリ乳酸、補強繊
    維および結晶核剤を、ポリ乳酸/補強繊維/結晶核剤の
    質量比で95/5/0.01〜50/50/10の割合
    で含む成形材料を、含水率200〜1500ppmに調
    整した後、射出成形してなる樹脂成形品。
  5. 【請求項5】重量平均分子量120000以上2000
    00未満およびL体純度95%以上のポリ乳酸と、補強
    繊維とを、ポリ乳酸/補強繊維の質量比で95/5〜5
    0/50の割合で含む成形材料を、含水率200〜15
    00ppmに調整した後、射出成形し、さらにアニール
    処理により結晶化させてなる樹脂成形品。
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