JP2003190831A - コンクリートの表層破砕方法および装置 - Google Patents

コンクリートの表層破砕方法および装置

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JP2003190831A
JP2003190831A JP2001393621A JP2001393621A JP2003190831A JP 2003190831 A JP2003190831 A JP 2003190831A JP 2001393621 A JP2001393621 A JP 2001393621A JP 2001393621 A JP2001393621 A JP 2001393621A JP 2003190831 A JP2003190831 A JP 2003190831A
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water
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Makoto Narui
信 成井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート構造物に最小限の破砕によって
劣化部分を除去でき、廃水処理などの破砕後の後処理が
容易となり、特に鉄筋コンクリート構造物において、鉄
筋の下部の劣化部分を容易に除去できるコンクリートの
表層破砕方法および装置を提案する。 【解決手段】 破砕幅b、スタンドオフ距離D、噴射水
圧、噴射水量、噴射ノズル横移動速度などの制御パラメ
ータを調整し比較的低圧で大噴射水量の噴流10を作
り、コンクリート構造物1に噴射する。噴流10は劣化
コンクリート1aの表面空隙やひび割れから浸透して、
水のくさび作用で劣化部分から破砕する。破砕面1eに
対して傾斜させた噴射ノズル9を鉄筋2aに平行に揺動
させ直角方向には横移動させ、その往復で傾斜角度を反
転することによって鉄筋裏の破砕残しを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧水を噴射して
形成される噴流を用いるコンクリートの表層破砕方法お
よび装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンクリート構造物の経時劣化が
問題となっており、その劣化進行部分を破砕して補修コ
ンクリートを打設する補修工事の需要が増大している。
図11(a)に示したのは、劣化の進んだコンクリート
構造物1の断面図である。コンクリート構造物1は、大
気あるいは海水などの外部環境と表面Sで接しており、
内部には深さDrの位置に鉄筋2aが配筋されている。
【0003】コンクリートは、健全な状態でも細かな空
隙組織を持つので、表面Sには多数の毛細空隙が露出し
ている。一方、コンクリート構造物1を取り巻く、酸性
雨・二酸化炭素・塩化物イオン(Cl-)・凍結融解作
用(水が凍って膨張する)などはコンクリートや鉄筋の
劣化促進媒体であり、それらが空隙を通じて内部に浸透
・拡散すると、内部で化学反応が進行し、アルカリ性の
コンクリート組織が、次第に中性化して鉄筋が腐食され
やすくなる。また、二酸化炭素との反応がさらに進む
と、コンクリートのセメント硬化体組織自体が分解され
る、いわゆる炭酸化(中性化)が起こる。
【0004】図11(a)において、表面Sから境界面
Bまでの間は、このような中性化、炭酸化によって強度
の低下した劣化コンクリート1aが形成されている。ま
た鉄筋2aのまわりには赤さび3が発生し、それが体積
膨張(鉄の約2.6倍)を起こす結果、鉄筋2aのまわ
りのコンクリートに亀裂4が発生する。亀裂4は、劣化
促進媒体の浸透を促進し、劣化を加速する原因になる。
さらに亀裂4が成長して表面のひび割れになると、コン
クリートの一体性が失われ、やがて剥落コンクリート片
1cが剥落する。
【0005】ところが、劣化コンクリート1aの深さD
Bは、環境に依存するので、同じ構造物であっても場所
によって異なり、図示のように凹凸を持っている。その
正確な深さは容易に知ることはできない。
【0006】そこで、従来は、図11(b)に示したよ
うに、劣化の可能性が高い剥落コンクリート片1cが剥
落した周囲またはひび割れが認められる周りをブレーカ
ー、削岩機などで破砕し、鉄筋2aの表面を露出させて
その表面に防錆材7を塗布し、補修コンクリート5を打
設し、最後に表面Sにコンクリート塗装材6を塗布して
補修することが行われていた。
【0007】また、高圧水噴流をコンクリートの表層に
噴射し、コンクリート組織と粗骨材を切断しながら一定
深さまで掘削することにより、劣化コンクリート1aを
破砕・除去していた。図12はそのような従来例を示し
ている。高圧水を噴射する複数の噴射ノズル8aを破砕
面1eに向けて回転させるノズル回転機構8によって、
円軌跡を描いて破砕を行い、かつそのノズル回転機構8
を横移動させ、その円軌跡の直径を破砕幅としてコンク
リート表層を帯状に破砕している。噴射ノズル8aから
は、通常、噴射水圧200〜250MPa、噴射水量2
0〜25リットル/分程度の超高圧少水量を噴射して強
大な破砕力を加える。そのため、噴流の掘削作用によっ
て、劣化コンクリート1aも健全コンクリート1bも区
別なく、共に表面から細かく粉砕される。さらに粗骨材
も同様に粉砕され、噴流の経路に沿って切断される。た
だし、鉄筋2a、2bは表面の赤さび3が剥落するにと
どまり、切断には至らない。
【0008】噴流を、切断加工、破砕、洗浄などに用い
る工法全般はウォータージェット工法(以下、WJ工法
と称する)と呼ばれているが、上記の破砕のように超高
圧少水量の噴流を用いる方法は、特にハイドロミーリン
グ工法(以下、HM工法と称する)などと呼ばれること
がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来工法には下記のような問題があった。まず、ブレー
カーなどを用いた従来の破砕工法では、鉄筋2aを傷つ
けずに鉄筋2a下部まで破砕することは困難で、図11
(b)に示したように、結果として鉄筋2aの裏側の劣
化コンクリート1a、亀裂4が残存し、鉄筋2aの全周
に防錆材7を塗布することもできず、そのような残存部
から内部にさらに劣化が進行するという問題(再損傷)
があった。また、仮に、劣化コンクリート1aがすべて
除去できたとしても、破砕時の打撃によって、健全コン
クリート1bの破砕面に新たなマイクロクラックが発生
し、それが劣化進行の引き金になるという問題があっ
た。次に、HM工法では、図12に示したように、鉄筋
2a、2bの下部に劣化した未破砕部1dが残り、その
除去が難しかった。また、この工法では健全コンクリー
ト1bも劣化コンクリート1aと同様に破砕していくの
で、劣化コンクリート1aをすべて除去するためには、
健全コンクリート1bをも破砕して補修コンクリートを
打設する、という不合理で効率の悪い方法になるという
問題があった。さらに、HM工法では、少水量でコンク
リート組織を細かく破砕するため、破砕粉が排水に混じ
って、高アルカリ性の汚濁水が発生し、セメントノロが
鉄筋に固着するものである。そのため廃水の中和処理と
セメントノロの除去処理に手間がかかるという問題があ
った。
【0010】本発明は、上記のような問題に鑑みてなさ
れたもので、コンクリート構造物に不要な損傷を与えず
に最小限の破砕によって劣化部分を除去するコンクリー
トの表層破砕方法を提案することを目的とする。また、
廃水処理を軽減でき、破砕後の後処理が容易となるコン
クリートの表層破砕方法を提案することを目的とするま
た、特に鉄筋コンクリート構造物において、鉄筋の下部
の劣化部分を、鉄筋に損傷を与えることなく容易に除去
できるコンクリートの表層破砕方法を提案することを目
的とする。さらに上記を通じて、信頼性が高く、経済的
な、コンクリート構造物の補修が可能となるコンクリー
トの表層破砕方法を提案することを目的とする。また、
上記のコンクリートの表層破砕方法に用いるのに好適な
コンクリートの表層破砕装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題のいずれかを
解決するために、請求項1に記載の発明では、噴射ノズ
ルから高圧水を噴射して形成される噴流によってコンク
リート構造物の表層を破砕するコンクリートの表層破砕
方法であって、前記噴流の噴射および噴流の移動を制御
する制御パラメータである、破砕幅、スタンドオフ距
離、噴射水圧、噴射水量および噴射ノズル横移動速度、
ノズル揺動回数を調整して、所定範囲を掃引し、健全な
コンクリートを残存させながら、強度の劣化した劣化コ
ンクリートのみを破砕せしめること(選択的斫り)を特
徴とするコンクリートの表層破砕方法を用いる(図1
0)。そのため、コンクリート構造物の健全な部分にマ
イクロクラックなどの不要な損傷を与えることなく、劣
化コンクリートのみが破砕されるので、最小限の破砕に
よって劣化部分を除去できる。ここで、噴射ノズルの横
移動とは、例えば回転運動、揺動運動などの何らかの運
動を行う噴射ノズルを、その運動を保ったまま、破砕面
にほぼ平行な横方向に移動させることを言う。破砕幅
は、噴射ノズルの横移動方向から見た破砕の幅である。
スタンドオフ距離は、噴射ノズルと破砕しようとする破
砕面との距離である。ノズル揺動回数は、噴流が破砕面
上で破砕幅を揺動運動するように噴射ノズルを運動させ
たときの単位時間当たりの揺動回数である。揺動回数
は、破砕幅が決まれば、噴流の移動軌跡における平均的
な移動速度を与えるものである。
【0012】請求項2に記載の発明では、請求項1また
は2に記載のコンクリートの表層破砕方法において、前
記制御パラメータのそれぞれの値を、破砕幅は、2〜1
0cm、スタンドオフ距離は、1〜5cm、噴射水圧
は、60〜120MPa、噴射水量は、80〜200リ
ットル/分、噴射ノズル横移動速度は、2〜4m/分、
ノズル揺動回数は、120〜240往復/分、の範囲で
組み合わせて設定する。そのため、この範囲の制御パラ
メータでは、通常の劣化コンクリートにおいては、ほぼ
適切となる。
【0013】請求項3に記載した発明では、請求項1ま
たは2に記載のコンクリートの表層破砕方法において、
前記噴流を、破砕面の法線に対して傾斜させて、破砕面
上で第1の方向に往復する縦移動(揺動)をさせ、同時
に該第1の方向と直交する第2の方向に往復する横移動
をさせて、前記噴流を掃引して、破砕を行うことを特徴
とするコンクリートの表層破砕方法を用いる。そのた
め、噴流は、横移動方向には破砕面に対して傾斜を持っ
て入射するので、鉄筋などの破砕の障害物があっても、
斜め方向からその下部にある劣化コンクリートを破砕で
きる。さらに、噴流の掘削作用が強い噴流外周部をコン
クリートの粗骨材の外周から斜めに当てることができ
る。
【0014】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載のコンクリートの表層破砕方法において、前記コンク
リート構造物が鉄筋コンクリート構造物のとき、前記第
1の方向を該鉄筋のいずれかが延びる方向に合わせて、
前記噴流を揺動させ、かつ前記第2の方向の横移動にお
ける往路と復路とで、前記噴流の破砕面の法線に対する
傾斜方向を反転させる。そのため、噴流が往路と復路で
鉄筋に逆方向から傾斜して噴射されるので、鉄筋の裏側
にも確実に噴流を噴射できる。
【0015】請求項5に記載の発明では、請求項1〜4
に記載のコンクリートの表層破砕方法において、前記噴
射ノズルに、円錐絞りの先端に円管オリフィスを備える
円形ノズル(図4)を用いる。そのため、広がりが少な
い噴流を安定して形成することができるので、むらのな
い安定した破砕力を得ることができる。
【0016】請求項6に記載の発明では、噴射ノズルか
ら高圧水を噴射して形成される噴流によってコンクリー
ト構造物の表層を破砕するコンクリートの表層破砕装置
であって、噴流の噴射および噴流の移動を制御する制御
パラメータのそれぞれの値を、破砕幅は、2〜10c
m、スタンドオフ距離は、1〜5cm、噴射水圧は、6
0〜120MPa、噴射水量は、80〜200リットル
/分、噴射ノズル横移動速度は、2〜4m/分、ノズル
揺動回数は、120〜240往復/分、の範囲で組み合
わせて設定することが可能なように構成する。そのた
め、このようなコンクリートの表層破砕装置は、請求項
2に記載のコンクリートの表層破砕方法を実施するのに
好適な装置となる。
【0017】請求項7に記載の発明では、噴射ノズルか
ら高圧水を噴射して形成される噴流によってコンクリー
ト構造物の表層を破砕するコンクリートの表層破砕装置
であって、前記噴射ノズルを破砕面に対して傾斜させる
傾斜手段と、該傾斜手段で傾斜させた傾斜面内で、前記
噴射ノズルを運動させて噴流を所定方向に往復させる往
復運動手段と、前記所定方向と直角方向に前記噴射ノズ
ルを横移動させる横移動手段とを備えるように構成す
る。そのため、このようなコンクリートの表層破砕装置
は、請求項3に記載のコンクリートの表層破砕方法を実
施するのに好適な装置となる。
【0018】請求項8に記載の発明では、請求項7に記
載のコンクリートの表層破砕装置において、前記傾斜手
段による傾斜角度を変更制御することが可能な傾斜角変
更手段とを備えるように構成する。そのため、噴流の傾
斜を変更でき、破砕すべき形状に柔軟に対応できる。
【0019】請求項9に記載の発明では、請求項8に記
載のコンクリートの表層破砕装置において、前記噴射ノ
ズルを前記横移動の方向に往復させ、前記傾斜角変更手
段を用いて、往路と復路とで傾斜方向を反転させるよう
に構成する。そのため、このようなコンクリートの表層
破砕装置は、請求項4に記載のコンクリートの表層破砕
方法を実施するのに好適な装置となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下では、添付図面を参照して本
発明の実施の形態について説明する。なお、すべての図
面を通じて、同一または相当する部材は、同一の符号を
付して説明する。
【0021】本発明に係るコンクリートの表層破砕方法
および装置は、コンクリート構造物の補修に先立って、
劣化コンクリート部分の除去を行う、斫りなどの表層破
砕施工において、ブレーカーやWJ工法などによる従来
工法では実質的に不可能であった劣化コンクリートのみ
を選択的に破砕することを可能とするものである。(図
10)。
【0022】まず、本発明に係るコンクリートの表層破
砕装置について説明する。本装置は、後述する本発明に
係るコンクリートの表層破砕方法を実現するのに好適な
装置である。
【0023】図1に示したのは、鉛直方向に起立する角
柱状のコンクリート構造物1の壁面に、表層破砕を施し
ている本発明に係るコンクリートの表層破砕装置の概略
図である。本装置の基台となっているのは、水平方向の
移動が可能な自走機構を有する移動台車17である。移
動台車17の上には、外部に設置された給水装置19か
ら給水ホース19aによって供給される水を増圧する高
圧水発生装置、駆動電源、油圧制御手段などを含むウォ
ータージェット制御手段16と、鉛直方向に延ばされた
スライドレール14が設けられている。スライドレール
14上には、スライドレール14に沿って鉛直方向に走
行可能なスライダ15が、その側部には、3軸方向の角
度を自在に切り替えられるとともに、一方向(図示紙面
奥行き方向)に移動が可能とされた姿勢切り替えジョイ
ント13がそれぞれ設けられている。姿勢切り替えジョ
イント13の先端には、噴射ノズル(不図示)を備えた
噴射ノズル移動手段12を移動可能に保持する保持フレ
ーム11内が配設されている。
【0024】符号18は、制御パネルであり、例えばテ
ンキー、キーボード、スイッチ、ダイヤルなどの入力手
段とLCDディスプレイ、メータなどの表示手段(いず
れも不図示)が設けられて、装置全体の動作や噴流の条
件を設定する制御パラメータ(後述)を遠隔操作するた
めの指示が入力可能とされている。制御パネル18とウ
ォータージェット制御手段16は、制御ケーブル18a
によって電気的に接続されている。ウォータージェット
制御手段16は、制御パネル18の信号入力を受けて、
その動作を実現するための制御信号を生成するように構
成されている。
【0025】また、符号1eは、本装置によってコンク
リート構造物1の表層が破砕されて露出した破砕面を示
す。また、符号2は、コンクリート構造物1の鉄筋であ
る。また図1の装置を簡略化したのが図2である。噴射
ノズル9から噴射される噴流10が、3軸方向に移動可
能とされた噴射ノズル移動手段50に備えられたもので
ある。
【0026】次に図3を参照して、保持フレーム11と
噴射ノズル移動手段12について説明する。図3(a)
は、噴射ノズル移動手段12を図1のE視方向から見た
部分拡大図である。図3(b)はその側面視断面図(図
1のC−C断面図)である。なお、図3はいずれも図示
下方に、破砕面1eが来るように描かれている。図3の
説明では、便宜上、上下方向を図示の上下方向の意味に
用いる。
【0027】まず、保持フレーム11は、ほぼ直角三角
形状の2枚の板部材からなるフレーム側板11bの三隅
を、等長のスパン部材で固定したほぼ三角柱状の枠体で
ある。それぞれのフレーム側板11bの直角部には、例
えば形鋼、鋼管などからなるフレーム支柱11dがスパ
ン部材として設けられている。フレーム支柱11dの長
手方向の中央部は姿勢切り替えジョイント13と結合さ
れている。また、斜辺の上側の隅には、長手方向にわた
る上下方向の案内面を備えたガイドレール11aが、斜
辺の下側の隅には、鋼板などからなるフレームカバー1
1cがそれぞれスパン材として設けられ、フレーム側板
11bに側方から固定されている。フレームカバー11
cは、保持フレーム11の斜辺の傾斜にほぼ沿ってその
一部を覆っている。
【0028】そのため、フレームカバー11c、フレー
ム支柱11dとフレーム側板11bとで囲まれた枠状の
開口が、図示下側の破砕面1eに対向されている。その
開口の外周部には、水の飛沫や破砕ガラが飛散するのを
防ぐための合成ゴム製などの遮蔽カバー11eが枠体の
外部に延ばされ、外周部を縁取るように設けられてい
る。
【0029】次に、噴射ノズル移動手段12を説明す
る。噴射ノズル移動手段12は、ガイドレール11aに
係止され、ガイドレール11aに平行で、破砕面1eに
対して直立する板状の移動台30に、ガイドレール11
aに沿って移動台30を移動させるために設けた噴射ノ
ズル横移動手段12b(横移動手段)と、噴射ノズル1
0を保持して揺動する噴射ノズル揺動手段12aと、噴
射ノズル揺動手段12aを破砕面1cに向けて傾斜させ
て移動台30に固定する傾斜角変更手段20とからな
る。
【0030】まず噴射ノズル横移動手段12bは、移動
台30の上部の側面に設けられ、例えば、ガイドレール
11aに上下から嵌合して転動可能とされたもので、ガ
イドローラ、駆動ローラ、駆動モータなど(いずれも不
図示)を適宜組み合わせる方式を採用できる。
【0031】また、傾斜角変更手段20は、噴射ノズル
揺動手段12a(往復運動手段)を移動台30上に直立
させて、スライドピン26を中心に回動可能に取り付け
られたブラケット24とそれを回動させるための回動機
構20aを備える。
【0032】ブラケット24は、噴射ノズル横移動手段
12bと反対側の移動台30に、上下2箇所の取付部2
4cにより直立するように摺接されている。上側の取付
部24cはスライドピン26によって回動可能に係止さ
れている。下側の取付部24cは、回動機構20aから
延ばされて、移動台30上に設けられたスライドピン2
6を中心とする円弧状の傾斜ガイド30b(図3
(a))に係合するスライドシャフト20dが係止され
ている。
【0033】また、ブラケット24の直立面には、噴射
ノズル揺動手段12aを回動係止するピン25、それを
中心とする円弧状のスライドガイド24a(図3
(b))が設けられている。
【0034】回動機構20aは、例えば油圧モータなど
からなり、制御信号に応じて所定角度の回転を行って、
その回転角度を保持することが可能となっている。回転
角度は、鉛直方向を0°として、例えば±30°の範囲
で任意に設定可能とされている。
【0035】次に、噴射ノズル揺動手段12aは、ブラ
ケット24上に揺動可能に設けられた噴射ノズル支持板
23と、噴射ノズル支持板23上にホルダ23aで固定
された噴射ノズルホルダ21からなる。噴射ノズルホル
ダ21の下方の端部には噴射ノズル9が設けられ、上方
の端部には高圧水を供給するための高圧ホース22が接
続されている。
【0036】噴射ノズル支持板23からは、ピン25が
延ばされてブラケット24に回動可能に係合され、また
スライドピン26が延ばされてスライドガイド24aに
貫入され、その結果、噴射ノズル支持板23がブラケッ
ト24に揺動可能に係止されている。ブラケット24の
裏面には、スライドピン26をスライドガイド24aに
沿って移動させる揺動機構27が固定されている。揺動
機構27は、例えば油圧モータなどからなり、高速の正
逆回転が可能とされている。
【0037】なお、回動機構20aおよび揺動機構27
は、いずれも不図示の制御信号線によって、ウォーター
ジェット制御手段16と結線され、制御パネル18の入
力を通じて、その動作が制御されるように構成されてい
る。
【0038】次に、噴射ノズル9の構造の一例を、図4
を参照して説明する。図4は、回転対称な管状部材であ
る噴射ノズル9の中心軸方向の断面を示す断面図であ
る。噴射ノズル9は、高圧水の水流を絞るために中心軸
方向断面で角度αをなす頂角を備えて上流側に開口する
円錐面9aと、その下流に長さL、直径をd0とする円
管状のオリフィス9bを備えている。
【0039】円錐面9aは、噴射される高速噴流の乱れ
を抑えるために、高精度表面粗さに仕上げられて、形状
誤差の少ない、緩やかな傾斜を備える。また、オリフィ
ス9bは、円錐面9aと滑らかに接続される。
【0040】オリフィス径d0とオリフィスの長さLの
比L/d0は、少なくとも3以上とされている。もっと
も好ましい形状は、比L/d0が4前後で、円錐の軸方
断面の頂角αが13°前後である。頂角αは浅いことが
望ましく、比L/d0を4より小さくする場合、頂角α
は13°以下にすることが望ましい。
【0041】次に、本発明に係るコンクリートの表層破
砕方法について説明する。本方法は、WJ工法を用いる
が、噴流の制御パラメータを調整して、従来まったく活
用されて来なかった特性を積極的に活用して、所定範囲
内において劣化コンクリートのみを破砕する画期的な方
法であり、しかも鉄筋の裏側も含む深い範囲において、
効率よく劣化コンクリートを破砕することが可能となる
方法である(図10)。
【0042】そこで、本方法は、噴流の制御パラメータ
の調整から始まる。まず、本発明が活用する噴流の特性
から説明する。噴流を高速で大気中に噴出させた場合の
気中高速水噴流は図5(a)に示すような構造を呈する
(柳井田勝哉、大橋昭:気中高速水噴流特性に関する研
究−霧化液滴領域について 第2報。日本鉱業会誌、9
3−1073(1977)、489.)。これに示され
るように気中高速水噴流は、水噴流が連続性を保つ連続
流領域、水噴流が連続性を失って液塊および液滴が発生
する液滴流領域、水噴流が崩壊して噴霧状態となって拡
散する拡散流領域の3領域に大きく分類される。特に、
連続流領域の中で、噴射ノズル近傍に生じる空気を含ま
ない透明な部分を噴流核域と言い、下流に行くにしたが
って噴流外周から空気が浸入する遷移域を経てやがて消
滅する。
【0043】より具体的には、図5(b)に示すよう
に、ノズルから噴出した水の流れは噴出直後においては
液体界面が滑らかですぐに表面波が現れ、その表面波の
振幅は下流に行くにしたがって次第に大きくなってい
き、その下流では界面が渦状に巻き込まれて不安定な渦
が形成され、やがて大きく成長した表面波の波頭部の巻
き込みによってヘアピン状の突起が成長するとともに、
噴流内部に空気が混入して界面近くに多数の気泡を含ん
だ、乱れた界面が形成されてくる。そして、その下流の
液滴流領域において、乱れた界面の先端部がちぎれて微
細な液滴が発生するとともに、崩壊が次第に噴流中心部
まで進行していって液塊および液滴に分裂する。それら
液塊および液滴はさらに再分裂していき、その下流の拡
散流領域では最終的に微小な噴霧となる。
【0044】図6は、このような噴流の構造と噴流の破
壊作用の関係を明らかにした実験結果を示すものであ
り、噴流の衝突によって金属材料の質量減少量Mがノズ
ル出口から試片までの距離Xによって変化する関係をア
ルミニウムについて測定した結果を示すものである(小
林陵二:高速ウォータージェットによる固体材料の加工
(研究展望)、日本機械学会論文集B編、52−483
(1986)、3645.)。ノズル出口直径d0は1
mm、噴射時間は60秒である。aはノズル出口面積、
gは重力加速度、Pはノズル上流で測った吐出圧力であ
る。図2では吐出圧力Pを30MPa、50MPa、7
0MPa,90MPaとした場合における質量減少量M
を、噴流がもっている運動量(2aP)に相当する量で
除して無次元化した値を縦軸にとっている。横軸は距離
Xをノズル出口直径d0で除して無次元化した無次元化
スタンドオフ距離である。
【0045】図6より分かるように、吐出圧力Pが50
MPa以上では、質量減少量Mはノズル近傍で第1ピー
クT1が生じ、ノズルから離れた位置では、それぞれの
吐出圧力に応じて第2ピークが生じてそこで最大となる
ことが分かる(図示では、P=90MPaの第2ピーク
をT2で示した)。第1ピーク近傍では噴流の掘削作用
が、第2ピーク近傍では、液塊や液滴の衝突による衝撃
破壊が支配的である、とされる。さらに、実験で壊食さ
れたアルミニウム板の壊食パターンの観察により、噴流
の掘削作用は、噴流の外周部で顕著となることが知られ
ている。
【0046】ところで、コンクリートは、セメントマト
リックスによって、砂などの細骨材、砂利などの頑強な
圧縮強度を備える粗骨材を一体化した脆性的で透水性を
備える複雑な材料である。したがって、上記の壊食実験
の結果をコンクリートの破砕に応用するためには、噴流
の物理的な構造と、金属とは異なるコンクリート組織の
特性について洞察を加える必要がある。発明者は、劣化
コンクリートのコンクリート組織には空隙がより多く存
在し、粗骨材を破砕しなくても、それらの劣化部分のセ
メントマトリックスを破砕または除去すれば、コンクリ
ート組織がばらばらになり、一体性の失われたコンクリ
ートを破砕できるはずだと考えた。
【0047】そこで、掘削作用を活用するため、第1ピ
ークT1の近傍で比較的噴射ノズルに近いスタンドオフ
距離にセットして掘削作用は残しながら、粗骨材などが
破砕されない比較的低水圧を用い、大量の水をコンクリ
ートに浸透させるという発明にいたった。
【0048】なお、従来のWJ工法によるコンクリート
破砕は、HM工法のように、超高圧小水量で、上記第1
ピークT1の近傍というより噴射ノズル直近のスタンド
オフ距離を用いるものであり、掘削作用が強力な領域
で、粗骨材も含めてコンクリートを表面から破砕、切断
するものであった。したがって、セメントマトリックス
の劣化などコンクリート組織自体の劣化を利用して、効
率的に破砕するという技術的思想はなかった。
【0049】本発明に係るコンクリートの表層破砕方法
および装置に適切な制御パラメータは、発明者のこれま
での実験を総合すると、通常のコンクリート構造物の劣
化コンクリートを破砕する場合には、スタンドオフ距離
は、1〜5cm、噴射水圧Pは、60〜120MPa、
噴射水量Qは、80〜200リットル/分である。経験
上、この範囲に収まるように制御パラメータを変えてサ
ンプル劣化コンクリートの破砕実験を行えば、健全コン
クリートを残して、劣化コンクリートのみを破砕するた
めの条件を、効率よく決定することができる。
【0050】なお、通常のコンクリートとは異なる、高
強度のコンクリートや、例えば歴史的建造物のような古
いコンクリート構造物や、また例えばアルカリ骨材反応
などによって極度に劣化が進行したものなどでは、上記
範囲外に適切なパラメータがあることは当然であり、上
記範囲外のパラメータも採用できることは言うまでもな
い。
【0051】なお、噴射ノズルのオリフィス径dは、破
砕のために必要な噴射水圧Pと噴射水量Qから決定す
る。周知のベルヌーイの方程式を用いると、簡単な計算
によって、噴射水量Qが、オリフィス径dと噴射水圧P
から次式のように求められる。ただし、ここで、Fは、
噴射ノズルの形状によるノズル効率である。
【数1】 例えば、一例として、F=0.95で、上記の範囲を満
足するオリフィス径dを計算すると、約1.9〜3.6
mmとなる。
【0052】スタンドオフ距離の選択理由について説明
する。図7に示したのは、スタンドオフ距離と破砕深さ
の関係を示す実験結果の一例である。実験条件は、噴射
水圧P=50MPa、オリフィス径d0=1.0mm、
噴射ノズルの移動速度Vm=3.5mm/secであ
る。横軸(一部不等間隔目盛)にスタンドオフ距離、縦
軸にコンクリートの破砕深さを取り、折れ線43によっ
て実験結果のグラフを示した。分かりやすくするため
に、スタンドオフ距離に対応した噴流構造を模式図45
で示して対比した。(符号45a噴流核、符号45b
は、空気が浸入して噴流核が減少した部分。)また、図
6を参照すると、上記の条件では、第1ピークT 1を与
えるスタンドオフ距離は約8cmになる。
【0053】折れ線43は、スタンドオフ距離1cmか
ら次第に上昇して2cmで最大値を迎え、それから約5
cm程度までほぼ一様に減少し、それ以後は緩やかに減
少する山形をなしている。これは、コンクリートの破砕
深さ(破砕量)は、図6の実験の第1ピークT1とは直
接の関係がなく、噴流核域よりわずかに下流での破砕量
が最大となっている。また5cm以上では顕著な破砕が
望めないことが分かる。
【0054】この理由は、コンクリートの破砕が、コン
クリートを切断する水の掘削作用とは異なる原理によっ
て起こっているからだと考えられる。劣化コンクリート
と健全なコンクリートの大きな違いは、炭酸化(中性
化)が進んで、より大きく脆くなった、空隙組織や亀裂
・ひび割れなどの欠陥の有無である。劣化コンクリート
では、これらの微小なすきまから水が浸透しやすくなっ
ており、表面に継続して水圧がかけられると浸透した水
を通じて水圧が内部に伝達され(せき止め圧)、例えば
コンクリートの亀裂先端に亀裂を開口させる方向の引張
応力を発生させるくさび効果が働いて亀裂が進展して破
壊が進む。また、コンクリート表面では、粗骨材を破砕
するまでには至らないが、劣化コンクリートを破砕する
には十分な掘削作用を備える噴流が当たるので、粗骨材
周辺の劣化したセメント組織が掘削除去されて、さらに
奥まで回りこむとともに、一段と水が内部に浸透し、そ
のくさび効果によって粗骨材とセメントの一体性を喪失
させ、コンクリートをばらばらに破砕する。このよう
に、あたかも水がコンクリートの欠陥を探査しているか
のごとき選択的な破壊がコンクリートの表面および内部
で進行していると考えられる。
【0055】次に、本発明によるコンクリートの表層破
砕の実施の形態を説明する。ノズル揺動方式による破砕
方法の概念図を示したのが図8である。図8(a)は平
面図であり、図8(b)はその断面図である。まずこれ
により揺動方式による破砕方法の概要を説明する。図8
(a)に示したように、破砕幅bの間を往復してジグザ
グ状の噴流移動軌跡を形成するごとく噴射ノズルを揺動
させ、かつ、図示左右に往復させる(横移動)。この行
程をパスと呼ぶ。右行き時は、図8(b)に示したよう
に噴射ノズルを左に傾斜させ、1パスを終えると、左側
に折り返す。この左行き時には、図8(b)に示したよ
うに、噴射ノズルを右に傾斜させて1パスさせる。この
ようにパスを繰り返して必要な斫り深さを得る。
【0056】次に、図9を参照して、本発明に係るコン
クリートの表層破砕方法を説明する。図9(a)は、本
発明に係るコンクリート表層破砕方法の実施の形態を説
明する斜視図であり、図9(b)は図9(a)における
A−A断面図である。コンクリート構造物1は、内部に
鉄筋2a、2bが所定の間隔で平行に配筋されており、
その下にはそれと直交方向に鉄筋2cが平行に配筋され
ている。境界面Bを境に上側が劣化コンクリート1a、
下側が健全コンクリート1bになっている。
【0057】破砕を行うための噴射ノズル9は、不図示
の噴射ノズル揺動手段によってコンクリート構造物1の
表面Sの法線に対して傾斜角度θだけ傾斜して支持され
るとともに、鉄筋2aが延びる方向に揺動させ、噴流1
0は、破砕幅bの間を縦移動速度Vm(揺動回数)で往
復させる。また、噴射ノズル揺動手段が、鉄筋2aの延
びる方向と直角方向に横移動速度Vsで掃引され(横移
動)、距離aだけ進むと折り返すように制御される。
【0058】噴射ノズル9の深さ方向の位置は、破砕開
始前の破砕面1eとスタンドオフ距離Dだけ離されてい
る。あらかじめ、1回の横移動で劣化コンクリート1a
を深さ方向におよそΔDなる一定値だけ破砕するように
制御パラメータを調整しておき、折り返しの際には、噴
射ノズル9を複数回往復させる(パス回数)。また同時
に不図示の傾斜角変更手段によって噴射ノズル9の傾斜
角度を反転させる。このようにして噴流10は、破砕幅
bを往復しながら、距離aの範囲を往復移動し、破砕面
1e上にジグザグ状の軌跡を描いて劣化コンクリートの
みを破砕し、鉄筋2bと健全コンクリート1bの表面を
露出させていくものである。
【0059】1回の横移動でΔDだけ破砕するようにす
るには、破砕対象となるコンクリート構造物1のサンプ
ルを用いて予備的な実験を行って、制御パラメータを決
定する。その一般的な手順は、スタンドオフ距離D、破
砕幅bを固定し、噴射水圧と噴射水量を選ぶ。そして、
横移動速度Vsを変えて試す。最適値がなければ、噴射
水圧と噴射水量を変えて再検討し、それでも最適値がな
ければ、揺動回数を変えて縦移動速度Vmを変え、さら
にスタンドオフ距離Dを変えて試す。スタンドオフ距離
Dはできるだけ固定して検討したほうが、検討の効率が
あがる。
【0060】噴射ノズルの縦移動速度Vmおよび横移動
速度Vsは、一般に遅い方が破砕力は大きくなり、より
深い破砕が可能となる。また、速くすれば破砕深さは浅
くなるが、横移動の反復回数(パス回数)を増やすこと
で、破砕深さを増すことができる。そこで施工の効率な
どを考慮して、目標値を選択する。一例としては、破砕
幅b=4cmのとき、縦移動速度Vm=9.6〜19.
2m/分(120〜240往復/分)、横移動速度Vs
=2〜4m/分程度が適切であった。
【0061】なお、噴流10は、劣化コンクリート1a
の表面に露出する比較的大きな空隙組織やひび割れに浸
透し破砕が進むが、表面にそのような欠陥のない健全コ
ンクリート1bが露出した状態では、表面がわずかに目
荒しされる程度で、破砕が進行することはない。したが
って、ΔDは、劣化コンクリートの破砕深さであって、
健全コンクリートは、ΔDのいかんにかかわらず破砕さ
れない。図9(b)に示すように劣化コンクリート1a
の深さが場所によって変化している場合、結果として健
全コンクリート1bの先端面である境界面Bが露出す
る。その場合、次の掃引ではその範囲での掃引を省略す
れば、作業効率が向上する。
【0062】また、噴射ノズル9は、法線に対して傾斜
角度θだけ破砕面1eに対し傾斜しているので、鉄筋2
bの裏側にも噴流10が噴射されて劣化コンクリート1
aが破砕される。しかも噴射ノズル9の横移動方向の往
復に際して、その傾斜の方向が反転されるから、往路で
残った未破砕部も復路では破砕でき、鉄筋2bの裏側に
未破砕部が生じることがない。傾斜角度θの値は、大き
い方が裏側に回りやすいが、傾斜が大きいと破砕力が弱
まるので、そのバランスをとって自由に決めることがで
きる。通常は、15°程度で十分な効果があるが、径の
大きい鉄筋に対しては、より大きく傾斜させ、例えば、
25°程度とするのがよい。
【0063】なお、鉄筋2bの裏側に未破砕部を残さな
いという目的のためには、傾斜角度θを、正確に同じ大
きさの角度で反転する必要はなく、好ましい大きさの範
囲内なら向きさえ変われば十分である。ただし、ほぼ同
じ角度で反転しておけば、往路と復路の破砕力、したが
って破砕深さがほぼ一定になるので一層好都合である。
【0064】なお、噴射ノズル9の傾きが自在に変更で
きるので、横移動の折り返し位置で、傾斜角度θを0°
として、破砕面をほぼ直角に仕上げることができるの
で、好都合である。また、例えば円柱状の柱や桁などの
曲面を表面に有するコンクリート構造物では、破砕曲面
に応じて傾斜角を変えれば、表面から破砕力一様で破砕
することが可能となる利点がある。
【0065】本方法は、本発明に係るコンクリートの表
層破砕装置を用いれば、施工が効率的に行える。以下で
は、その動作を説明する。なお、噴流の制御パラメータ
などは、すべて、制御パネル18(図1)を通じて適切
に入力されているものとする。
【0066】図3(a)、(b)に示したように、噴射
ノズル揺動手段12aでは、揺動機構27を所定の周
期、振幅で正逆回転させることにより、噴射ノズル支持
板23がピン25を中心にして矢印方向(図3(b))
に揺動運動させられる。そこで、噴射ノズル支持板23
に固定された噴射ノズルホルダ21が揺動し、その先端
の噴射ノズル9から噴射される噴流10も揺動させられ
る。
【0067】揺動角度の範囲は、揺動機構27の正逆回
転の振幅で決まる。破砕幅bは、破砕面1eに対するピ
ン25の高さから簡単な計算によって求まる。また揺動
速度は、揺動機構27の正逆転周期を可変とすることで
調整可能とされている。
【0068】また、噴射ノズル揺動手段12aは、傾斜
角変更手段20と結合しているから、スライドピン26
を中心として回転が可能である。回動機構20aの回転
により、ブラケット24を移動台30上で回転させ、噴
射ノズル9の揺動面の傾斜角度θが変更できる。回動機
構20aの回転を用いるので、任意角度に設定でき、例
えば、θを+25°から−25°へ反転もできるし、回
動機構20aの回転を止めてその角度を保持することが
できる。
【0069】揺動方向は、ガイドレール11aの直交方
向となるので、揺動方向を鉄筋2の方向に合わすには、
姿勢切り替えジョイント13を動かし、保持フレーム1
1の姿勢を調整することにより行う。
【0070】噴射ノズル横移動手段12bは、駆動ロー
ラ32aを駆動モータ32b正逆回転させることによ
り、ガイドレール11aの下面に沿ってガイドレール1
1aの延びる方向に往復移動させることができる。ま
た、ΔD下降させるには、姿勢切り替えジョイント13
によって、保持フレーム11全体を下降させる。
【0071】以上の説明から分かるように、本装置によ
れば、噴射ノズル9から噴射される噴流10を、破砕面
1e上で揺動方向に往復させながら、その方向と直角方
向に横移動させて往復させ、破砕面1eの降下ととも
に、スタンドオフ距離Dを一定に保つように下降するこ
とができ、傾斜角変更手段20を制御して、横移動の往
路と復路で、噴流の傾斜角を任意に設定して、反転させ
ることができるものである。
【0072】したがって、保持フレーム11の位置を固
定した状態で、噴射ノズル9の往復を繰り返して、図9
(a)に示したような帯状(a×b)の破砕が可能とな
る。所定範囲の破砕が完了すると、スライダ15、移動
台車17の移動を組み合わせて、保持フレーム11の位
置を変えて破砕面積を拡大するか、別の部分の破砕を行
う。
【0073】以上に説明したように、本装置は、本発明
に係るコンクリートの表層破砕方法を機械的に繰り返し
て実現できるので、安定した信頼性の高い破砕を行うこ
とができる。
【0074】また、以上に説明したように、本発明に係
るコンクリートの表層破砕方法によれば、コンクリート
構造物に不要な損傷を与えずに最小限の破砕によって劣
化部分を除去することができる。また、特に鉄筋コンク
リート構造物においては、鉄筋の下部の劣化部分を、鉄
筋に損傷を与えることなく容易に除去できる。そのた
め、信頼性が高く、経済的な、コンクリート構造物の補
修が可能となるコンクリートの表層破砕方法となるもの
である。
【0075】また、本方法では、粗骨材を切断しないの
で破砕ガラが比較的大きく、また大量の水が使用される
から、破砕ガラを含む汚濁水のpH上昇が抑えられ、例
えば硫酸バンドなどを投入して容易に中和できる程度と
なり、高価な廃水中和処理をする必要がなくなる。さら
に、破砕ガラに含まれる粗骨材は水で丸洗いされて取り
出されたのと同じであり、損傷もないため、粗骨材とし
ての再利用が容易である。
【0076】また制御パラメータを調整された噴流10
は、ブレーカーなどの固体の打撃とは異なり、打撃点か
らマイクロクラックを生じさせることがないから、健全
コンクリート1bに新たな欠陥を発生させることがな
い。
【0077】さらに、このような破砕によって露出され
た健全コンクリート1bは、その上に補修コンクリート
を打設しても、同様な健全なコンクリート組織同士の結
合となって相性がよいため、信頼性の高い、健全な、耐
久性のある補修が可能である。
【0078】なお、上記の説明では、噴射ノズル9の揺
動方向と直角方向に伸びる鉄筋2cの裏側には未破砕部
が生じることになるが、細い鉄筋の場合は未破砕部が生
じるとしても強度は弱いから、噴流10の側射が繰り返
されるうちに破砕されてしまうことが多い。そこで、噴
射ノズル9の揺動方向は比較的太い主筋の伸びる方向に
合わせておくとよい。それでも未破砕部が残る場合は、
鉄筋2cの深さに達したら、揺動と横移動の方向を入れ
替えるとよい。
【0079】なお、上記に説明したように、噴射ノズル
9の傾斜角度θは往復で反転する方が、確実に未破砕部
を除去できる点から望ましいが、反転しないとしても、
未破砕部が傾斜角度θ傾いた方向に発生するから、破砕
面1eに垂直な方向から見える位置に残存する。したが
って、例えばブレーカーによっても比較的容易に破砕で
き、傾斜させない場合よりも作業性に大きな改善が見ら
れるものである。
【0080】なお、上記の説明では、コンクリート構造
物1は鉄筋コンクリートの例で説明したが、鉄筋コンク
リートでない場合は、鉄筋の裏側に未破砕部を残さない
目的で縦移動をさせる必要性はないので、噴流10を破
砕面1eで回転させながら横移動させるようにしてもよ
いことはいうまでもない。
【0081】
【発明の効果】以上に述べたように、請求項1に記載の
発明では、健全な部分に不要な損傷を与えることなく、
劣化コンクリートのみを破砕することができるので、信
頼性の高い補修を行うことができるという効果を奏す
る。また、破砕する部分が最小限なので、健全な部分も
含めて一定深さを破砕する方法よりも施工時間が短縮で
き、施工コストを抑えることができる効果を奏する。
【0082】請求項2に記載の発明では、この範囲の制
御パラメータでは、通常の劣化コンクリートにおいて
は、ほぼ適切となるので、適切な制御パラメータを迅速
に求めることができ、施工効率を向上することができる
という効果を奏する。
【0083】請求項3に記載の発明では、鉄筋などの障
害物があっても鉄筋の裏側に噴流が届くので、そこに劣
化コンクリートが残存することがなく、残存部があると
しても容易に破砕できる鉄筋の横方向に延びて残るか
ら、除去するのがきわめて容易となる効果を奏する。ま
た、掘削作用が強い噴流外周部をコンクリートの粗骨材
の外周から斜めに当てることができるので、セメントマ
トリックスの除去が効率的に行えるという効果を奏す
る。
【0084】請求項4に記載の発明では、噴流が往路と
復路で鉄筋に逆方向から傾斜して噴射されるので、鉄筋
の裏側にも確実に噴流を噴射できるので、鉄筋の奥に生
じた劣化コンクリートも確実に破砕でき、深部の劣化コ
ンクリートを残すことなく除去できるので、信頼性の高
い補修を行うための破砕が行えるという効果を奏する。
【0085】請求項5に記載の発明では、広がりの少な
い噴流を形成でき、むらのない安定した破砕力を得るこ
とができるので、高い信頼性をもって劣化コンクリート
のみを破砕することができる効果を奏する。
【0086】請求項6に記載の発明では、請求項2に記
載のコンクリートの表層破砕方法を実施するのに好適な
装置となるので、請求項2の効果と同様の効果を奏す
る。
【0087】請求項7に記載の発明では、請求項2に記
載のコンクリートの表層破砕方法を実施するのに好適な
装置となるので、請求項2の効果と同様の効果を奏す
る。
【0088】請求項8に記載の発明では、噴流の傾斜角
度を変更でき、破砕すべき形状に柔軟に対応できるの
で、外形、鉄筋の太さなどが種々に異なるコンクリート
構造物の破砕に対応しやすく、その結果、施工効率が向
上するという効果を奏する。
【0089】請求項9に記載の発明では、請求項4に記
載のコンクリートの表層破砕方法を実施するのに好適な
装置となるので、請求項4の効果と同様の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るコンクリートの表層破砕装置の
実施の形態を示す概略説明図である。
【図2】 図1の装置を簡略化した概念図である。
【図3】 それぞれ図1のE視、C−C断面視を示す詳
細部分断面図である。
【図4】 本発明に係るコンクリートの表層破砕装置に
用いる噴射ノズルの一例を示す断面図である。
【図5】 空気中に噴出された噴流の構造を説明する説
明図である。
【図6】 噴流の構造と噴流の破壊作用の関係を明らか
にした実験結果を示すグラフである。
【図7】 噴流の構造とコンクリートの破砕深さの関係
を示す実験結果を示すグラフである。
【図8】 本発明に係る揺動方式によるコンクリート表
層破砕方法の概念図である。
【図9】 本発明に係るコンクリート表層破砕方法の実
施の形態を説明する斜視図および断面図である。
【図10】 本発明に係る理想的な選択的斫りの説明図
である。
【図11】 劣化の進んだコンクリート構造物を説明す
るための断面図および従来の補修例を示す断面図であ
る。
【図12】 従来行われてきたコンクリート破砕方法の
一例を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 コンクリート構造物 1a 劣化コンクリート 1b 健全コンクリート 2、2a、2b 鉄筋 4 亀裂 9 噴射ノズル 9b オリフィス 10 噴流 11a ガイドレール 12 噴射ノズル移動手段 12a 噴射ノズル揺動手段(往復運動手段) 12b 噴射ノズル横移動手段(横移動手段) 16 ウォータージェット制御手段 17 移動台車 18 制御パネル 19 給水装置 20 傾斜角変更手段 24 噴射ノズル支持板

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 噴射ノズルから高圧水を噴射して形成さ
    れる噴流によってコンクリート構造物の表層を破砕する
    コンクリートの表層破砕方法であって、 前記噴流の噴射および噴流の移動を制御する制御パラメ
    ータである、破砕幅、スタンドオフ距離、噴射水圧、噴
    射水量および噴射ノズル横移動速度、ノズル揺動回数を
    調整して、所定範囲を掃引し、健全なコンクリートを残
    存させながら、強度の劣化した劣化コンクリートのみを
    破砕せしめること(選択的斫り)を特徴とするコンクリ
    ートの表層破砕方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のコンクリートの表層破
    砕方法において、 前記制御パラメータのそれぞれの値を、 破砕幅は、2〜10cm、 スタンドオフ距離は、1〜5cm、 噴射水圧は、60〜120MPa、 噴射水量は、80〜200リットル/分、 噴射ノズル横移動速度は、2〜4m/分、 ノズル揺動回数は、120〜240往復/分、 の範囲で組み合わせて設定することを特徴とするコンク
    リートの表層破砕方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のコンクリート
    の表層破砕方法において、 前記噴流を、破砕面の法線に対して傾斜させて、破砕面
    上で第1の方向に往復する縦移動(揺動)をさせ、同時
    に該第1の方向と直交する第2の方向に往復する横移動
    をさせて、前記噴流を掃引して、破砕を行うことを特徴
    とするコンクリートの表層破砕方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のコンクリートの表層破
    砕方法において、 前記コンクリート構造物が鉄筋コンクリート構造物のと
    き、 前記第1の方向を該鉄筋のいずれかが延びる方向に合わ
    せて、前記噴流を揺動させ、かつ前記第2の方向の横移
    動における往路と復路とで、前記噴流の破砕面の法線に
    対する傾斜方向を反転させることを特徴とするコンクリ
    ートの表層破砕方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4に記載のコンクリートの表
    層破砕方法において、前記噴射ノズルに、円錐絞りの先
    端に円管オリフィスを備える円形ノズルを用いることを
    特徴とするコンクリートの表層破砕方法。
  6. 【請求項6】 噴射ノズルから高圧水を噴射して形成さ
    れる噴流によってコンクリート構造物の表層を破砕する
    コンクリートの表層破砕装置であって、 噴流の噴射および噴流の移動を制御する制御パラメータ
    のそれぞれの値を、 破砕幅は、2〜10cm、 スタンドオフ距離は、1〜5cm、 噴射水圧は、60〜120MPa、 噴射水量は、80〜200リットル/分、 噴射ノズル横移動速度は、2〜4m/分、 ノズル揺動回数は、120〜240往復/分、 の範囲で組み合わせて設定することが可能なコンクリー
    トの表層破砕装置。
  7. 【請求項7】 噴射ノズルから高圧水を噴射して形成さ
    れる噴流によってコンクリート構造物の表層を破砕する
    コンクリートの表層破砕装置であって、 前記噴射ノズルを破砕面に対して傾斜させる傾斜手段
    と、 該傾斜手段で傾斜させた傾斜面内で、前記噴射ノズルを
    運動させて噴流を所定方向に往復させる往復運動手段
    と、 前記所定方向と直角方向に前記噴射ノズルを横移動させ
    る横移動手段とを備えたことを特徴とするコンクリート
    の表層破砕装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のコンクリートの表層破
    砕装置において、 前記傾斜手段による傾斜角度を可変に制御することが可
    能な傾斜角変更手段とを備えたことを特徴とするコンク
    リートの表層破砕装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のコンクリートの表層破
    砕装置において、 前記噴射ノズルを前記横移動の方向に往復させ、 前記傾斜角変更手段を用いて、往路と復路とで傾斜方向
    を反転させることを特徴とするコンクリートの表層破砕
    装置。
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