JP2003188498A - 導電性パターン材料及び導電性パターン形成方法 - Google Patents

導電性パターン材料及び導電性パターン形成方法

Info

Publication number
JP2003188498A
JP2003188498A JP2001386491A JP2001386491A JP2003188498A JP 2003188498 A JP2003188498 A JP 2003188498A JP 2001386491 A JP2001386491 A JP 2001386491A JP 2001386491 A JP2001386491 A JP 2001386491A JP 2003188498 A JP2003188498 A JP 2003188498A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
hydrophilic
pattern
support
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001386491A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3836717B2 (ja
Inventor
Koichi Kawamura
浩一 川村
Takeyoshi Kano
丈嘉 加納
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001386491A priority Critical patent/JP3836717B2/ja
Priority to EP02016949A priority patent/EP1282175A3/en
Priority to US10/208,820 priority patent/US6919158B2/en
Publication of JP2003188498A publication Critical patent/JP2003188498A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3836717B2 publication Critical patent/JP3836717B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光により高感度でパターン形成することが
でき、高解像度で、断線のない微細なパターンが得ら
れ、且つ、赤外線レーザによりデジタルデータに基づき
直接パターン形成が可能な導電性パターン材料及び導電
性パターンの形成方法を提供する。 【解決手段】 支持体上に、該支持体表面に直接結合し
た親水性パターンを形成したのち、該親水性パターン上
に導電性ポリマー層を形成することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性パターン材料
及びパターンの形成方法に関し、特に、微細な導電性パ
ターンを容易に形成することができ、微細配線基板の形
成に有用な導電性パターン材料及びそれに適用しうる導
電性パターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の導電性パターン材料が配線
基板の形成などに使用されている。これらの代表的なも
のは、絶縁体上に真空蒸着などの公知の方法により形成
された薄膜の導電性材料を設け、それをレジスト処理
し、パターン露光により予め作成したレジストの一部を
除去し、その後、エッチング処理を行なって所望のパタ
ーンを形成するものであり、少なくとも4つの工程を必
要とし、ウエットエッチング処理を行う場合には、その
廃液の処理工程も必要となるため、複雑な工程をとらざ
るをえなかった。また、他のパターン形成方法として
は、フォトレジストを用いた導電性パターン材料なども
知られている。この方法は、フォトレジストポリマーを
塗布したり、ドライフィルム上のフォトレジストを貼付
した基材を、任意のフォトマスクを介してUV露光し、
格子状などのパターンを形成する方法であり、高い導電
性を必要とする電磁波シールドの形成に有用である。近
年、マイクロマシンの開発の進行や超LSIの一層の小
型化に伴い、これらの配線構造もナノ単位の微細なもの
を要求されるようになってきており、従来の金属エッチ
ングでは微細化に限界があり、また、細線部の加工中の
断線なども懸念される。このため、配向が制御された緻
密なパターンを形成する方法として、機能性有機分子薄
膜を使用する方法が提案されているが、この方法におい
ても像様の書込みは従来の如きリスフィルムのようなマ
スクを介してUV露光を行うものであり、回路形成の自
由度はあまり高いとはいえない。
【0003】一方、近年、導電性パターン材料として、
ディジタル化されたデーターからマスクなどを介さずに
直接、パターン形成する方法が注目され、種々提案され
てきている。このようなデジタル化されたパターン形成
方法を利用すれば、微細なパターンが任意に形成される
ことが期待される。このような方法のひとつとして、自
己組織化単分子膜を用いる方法が挙げられる。これは、
界面活性分子を含む有機溶剤に基板を浸漬したときに自
発的に形成される分子集合体を利用するもので、例え
ば、有機シラン化合物とSiO2、Al23、基板との
組合せや、アルコールやアミンと白金基板との組合せが
挙げられ、光リソグラフィー法などによるパターン形成
が可能である。このような単分子膜は微細パターンの形
成を可能とするが、限られた基板と材料との組み合わせ
を用いる必要があるために、実際の応用への展開が困難
であり、実用に適する微細配線のパターン形成技術は未
だ確立されていないのが現状である。
【0004】さらに、軽量、フレキシブル、環境対応と
いう観点から導電性ポリマーのパターンを使用した有機
トランジスターなどの研究がされてきているが、このよ
うな有機材料を用いた支持体の特徴は、軽く、薄く、柔
軟性があり、大きな面積の素子を容易に(室温での印刷
と同様の技術などで)作成できるところにある。これら
の特徴を、新しく開発されつつある有機半導体の、電気
特性および光特性と組み合わせることにより、現在の情
報技術において、もっとも必要とされている、情報パー
ソナル化のための技術、たとえば、簡単な情報処理機能
と人に優しい入出力機能とを持つウェアラブル携帯端末
などを作る技術に、新しい展開を生み出す事が期待でき
る。これまで検討されてきた導電性ポリマーのパターン
形成技術の具体例としてはG.Whitesides
ら、Langmuir 1997 vol13 pag
e6480およびT.Granlundら、Advan
ced materials 2000 vol 12
page 269記載のマイクロコンタクトプリンテ
ィング法、D.M.de Leeuwら、Applie
d Physics Letters vol 73
page 108記載の導電性ポリマーの光開始剤還元
法、US特許542784記載の導電性ポリマーの光重
合形成法などが知られている。しかし、いずれも耐久
性、大面積化、導電性安定性、製造適正のなどの実用な
観点からは十分なものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の欠点
を考慮してなされた本発明の目的は、強固で耐久性に優
れ、且つデジタルデータに基くレーザ露光により高解像
度で、断線のない微細なパターン形成が可能であり、ま
た、大面積化、導電性安定性、製造適正などの観点から
も優れた導電性パターン材料及び導電性パターン形成方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、グラフト
ポリマーの強いイオン吸着性に着眼し研究を進めた結
果、親水性ポリマーが存在する親水性表面と導電性ポリ
マーとの組合せにより、上記目的が達成されることを見
いだし、本発明を完成するに至った。即ち、本発明の導
電性パターン材料は、支持体上に、該支持体表面に直接
結合した親水性パターンを形成したのち、該親水性パタ
ーン上に導電性ポリマー層を形成することを特徴とす
る。また、本発明の導電性パターン形成方法は、支持体
上に、該支持体表面に直接結合した親水性パターンを形
成する工程と、該親水性パターン上に導電性モノマーを
吸着させ、重合させて、導電性ポリマー層を形成する工
程と、を有することを特徴とする。なお、上記親水性パ
ターンを形成するにあたって特に有用な方法としては、
(A)支持体上に、重合性基を有する親水性化合物を接
触させ、画像様に輻射線の照射を行って親水性パターン
を形成する方法と、(B)支持体上に、熱、酸または輻
射線により親疎水性が変化する官能基を有する高分子化
合物含有層を設け、画像様に加熱、酸の供給または輻射
線の照射を行って、該層の親疎水性を変化させること
で、親水性パターンを形成する方法と、が挙げられる。
【0007】本発明の導電性パターン材料は、パターン
露光により形成された表面親水性領域に選択的に導電性
ポリマーを吸着させるため、デジタルデータに基づく高
解像度のパターンを得ることができる。本発明の導電性
パターン材料のパターン形成層として用いられる、上記
(A)における重合性基を有する親水性化合物及び、上
記(B)における熱、酸または輻射線により親疎水性が
変化する官能基を有する高分子化合物は、その末端又は
側鎖で直接または幹高分子化合物を介して支持体に直接
化学結合しており、さらに、運動性の高いグラフト鎖構
造を有するため、一般的な架橋高分子膜に導電性ポリマ
ーを吸着させる場合に比較して、吸着速度が極めて早
く、単位面積当たりに吸着しうるポリマーの量が多くな
るという特徴を有する。本発明の好ましい態様において
は、配線を形成するための導電性ポリマーは、その前駆
体である導電性モノマーが極性に応じてパターン形成層
表面にイオン的に吸着し、そのまま重合反応により高分
子層が形成されるため、強固に親水性パターン上に固定
される。このため薄層であっても、高強度で、柔軟性に
も優れた微細な配線パターンを形成しうるものと考えら
れる。
【0008】
【発明の実施の形態】〔A−1:重合性基を有する親水
性化合物〕まず、(A)支持体上に、重合性基を有する
親水性化合物を接触させ、画像様に輻射線の照射を行っ
て親水性パターンを形成する方法について説明する。 (A−1−1:表面グラフト重合)本発明(A)におけ
るパターン形成層は、支持体上に、重合性基を有する親
水性化合物を接触させ、エネルギーを付与することで親
水性化合物の重合性基と支持体とが化学結合を生成する
ため、強固で耐久性に優れ、高い親水性を有する親水性
領域を形成することができる。このような結合の形成を
表面グラフトと称する。この接触は、支持体を、重合性
の親水性化合物を含有する液状の組成物中に浸漬するこ
とで行ってもよいが、導電性パターン材料の取り扱い性
や製造効率の観点からは、後述するように、重合性の親
水性化合物を含有する組成物を主成分とする層を支持体
表面に、塗布法により形成することが好ましい。
【0009】以下に、エネルギー付与による表面グラフ
トの形成について説明する。本発明(A)における親水
性領域の形成は、表面グラフト重合と呼ばれる方法によ
り行われる。グラフト重合とは高分子化合物鎖上に、
光、電子線などの従来公知の方法にてエネルギーを付与
することにより活性種を与え、これによって重合を開始
する別の重合性化合物をさらに重合させ、グラフト(接
ぎ木)重合体を合成する方法で、特に活性種を与える高
分子化合物が表面を形成するときには表面グラフト重合
と呼ばれる。
【0010】通常は、基材を構成するPETなどの支持
体表面を直接、プラズマ、もしくは電子線にて処理し、
表面にラジカルを発生させて重合開始能を発現させ、そ
の後、その活性表面と親水性官能基を有するモノマーと
を反応させることによりグラフトポリマー表面層、即
ち、親水性基を有する表面層を得ることができる。本発
明(A)の好ましい態様では、支持体に予め重合開始能
を有する化合物を添加することで、このような活性点の
形成を低エネルギーで容易に行うことができ、且つ、生
成する活性点も多いため、簡易な方法により、より高い
親水性を有する表面を形成することができる。
【0011】光照射などによりグラフト重合を生じさせ
る方法自体は、公知の方法を適用することができる。光
グラフト重合法の具体的方法としては特開昭63−92
658号公報、特開平10−296895号公報および
特開平11−119413号公報に記載の方法を使用す
ることができる。具体的には、支持体上に重合開始剤と
重合性化合物からなる重合性組成物をあらかじめ下塗り
しておき、その上に重合性基を有する親水性化合物を接
触させ光照射する方法である。また、親水性化合物をパ
ターン状に形成する他の手段として、T.Matsud
a,Y.Nakayama Langmuir 199
9 vol15 page5560,およびMacro
molecules 1996 vol29page8
622記載のごとくN,N−ジエチルチオカルバメート
基を有するポリマー基板を使用し、これに親水性モノマ
ーを接触させパターン状に露光することで表面グラフト
重合を起こさせ、ポリアクリル酸を表面に固定した親水
性パターンを形成する方法や、Y.Ito Macro
molecules 1997vol30 page7
001記載のごとく、アジド基を有するポリアクリル酸
をポリスリレンなどのポリマー基板に塗布し、パターン
状に露光することでポリアクリル酸を表面に固定した親
水性ポリマーパターンを得る方法も適用することができ
る。表面グラフトを作成する方法のなかでも、エネルギ
ー付与を光照射により行う光グラフト法をとることが好
ましい。
【0012】(A−1−2:重合性基を有する親水性化
合物)本発明(A)に用いられる重合性基を有する親水
性化合物とは、後述の親水性モノマー、又は該親水性モ
ノマーから選ばれる少なくとも一種を用いて得られる親
水性ホモポリマー、コポリマーに、重合性基として、ビ
ニル基、アリル基、(メタ)アクリル基などのエチレン
付加重合性不飽和基を導入したラジカル重合性基含有親
水性化合物を指し、この化合物は、少なくとも末端又は
側鎖に重合性基を有するものであり、特に末端に重合性
基を有するものが好ましく、さらに、末端及び側鎖に重
合性基を有するものが好ましい。
【0013】このようなエチレン付加重合性不飽和基を
導入したラジカル重合性基含有親水性化合物は以下のよ
うに合成できる。合成方法としては、親水性モノマーと
エチレン付加重合性不飽和基を有するモノマーを共重合
する方法、親水性モノマーと二重結合前駆体を有するモ
ノマーを共重合させ、次に塩基などの処理により二重結
合を導入する方法、親水性化合物の官能基とエチレン付
加重合性不飽和基を有するモノマーとを反応させる方法
が挙げられる。特に好ましいのは、合成適性の観点か
ら、親水性化合物の官能基とエチレン付加重合性不飽和
基を有するモノマーとを反応させる方法である。
【0014】上記ラジカル重合性基を主鎖末端及び/又
は側鎖に有する親水性化合物の合成に用いられる親水性
モノマーとしては、(メタ)アクリル酸もしくはそのア
ルカリ金属塩およびアミン塩、イタコン酸もしくはその
アルカリ金属塩およびアミン塩、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−
モノメチロール(メタ)アクリルアミド、N−ジメチロ
ール(メタ)アクリルアミド、アリルアミンもしくはそ
のハロゲン化水素酸塩、3−ビニルプロピオン酸もしく
はそのアルカリ金属塩およびアミン塩、ビニルスルホン
酸もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、2−ス
ルホエチル(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アシッドホスホ
オキシポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレートなどのカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸
基、アミノ基もしくはそれらの塩、水酸基、アミド基お
よびエーテル基などの親水性基を有するモノマーが挙げ
られる。
【0015】親水性モノマ−と共重合するアリル基含有
モノマーとしては、アリル(メタ)アクリレート、2−
アリルオキシエチルメタクリレートが挙げられる。ま
た、二重結合前駆体を有するモノマーとしては2−(3
−クロロ−1−オキソプロポキシ)エチルメタクリレー
卜が挙げられる。親水性モノマー中のカルボキシル基、
アミノ基もしくはそれらの塩、水酸基およびエポキシ基
などの官能基との反応を利用して不飽和基を導入するた
めに用いられる付加重合性不飽和基を有するモノマーと
しては、(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アク
リレート、アリルグリシジルエーテル、2−イソシアナ
トエチル(メタ)アクリレートなどがある。
【0016】末端及び/又は側鎖に重合性基を持つ親水
性化合物の好ましい例として、親水性マクロモノマーが
挙げられる。本発明(A)に用いられるマクロモノマー
の製造方法は、例えば平成1年9月20日にアイピーシ
ー出版局発行の「マクロモノマーの化学と工業」(編集
者 山下雄也)の第2章「マクロモノマーの合成」に各
種の製法が提案されている。本発明(A)で用いられる
親水性のマクロモノマーで特に有用なものとしては、ア
クリル酸、メタクリル酸などのカルボキシル基含有のモ
ノマーから誘導されるマクロモノマー、2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスチレン
スルホン酸、およびその塩のモノマーから誘導されるス
ルホン酸系マクロモノマー、(メタ)アクリルアミド、
N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド、N
−ビニルカルボン酸アミドモノマーから誘導されるアミ
ド系マクロモノマー、ヒドロキシエチルメタクリレー
卜、ヒドロキシエチルアクリレート、グリセロールモノ
メタクリレートなどの水酸基含有モノマーから誘導され
るマクロモノマー、メトキシエチルアクリレート、メト
キシポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレ
ングリコールアクリレートなどのアルコキシ基もしくは
エチレンオキシド基含有モノマーから誘導されるマクロ
モノマーである。またポリエチレングリコール鎖もしく
はポリプロピレングリコール鎖を有するモノマーも本発
明(A)に用いられるマクロモノマーとして有用に使用
することができる。これらのマクロモノマーのうち有用
な分子量は250〜10万の範囲で、特に好ましい範囲
は400〜3万である。
【0017】(A−1−3:上記親水性マクロモノマー
との併用に有用な親水性モノマー)また、上記重合性基
を有する親水性マクロモノマーに、さらに、親水性モノ
マーを添加しても良い。親水性モノマーを添加すること
により重合率を上げることができる。親水性モノマーの
添加量は、全ての重合性基を有する親水性化合物中、固
形分で0〜60重量%が好ましい。60重量%以上では
塗布性が悪く均一に塗布できないので不適である。末端
及び/又は側鎖に重合性基を有する親水性化合物と併用
するのに有用な、親水性モノマーとしては、アンモニウ
ム、ホスホニウムなどの正の荷電を有するモノマー、も
しくは、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、ホ
スホン酸基などの負の荷電を有するか負の荷電に解離し
うる酸性基を有するモノマーが挙げられるが、その他に
も、例えば、水酸基、アミド基、スルホンアミド基、ア
ルコキシ基、シアノ基などの非イオン性の基を有する親
水性モノマーを用いることもできる。本発明(A)にお
いて、親水性マクロモノマーとの併用に、特に有用な親
水性モノマーの具体例としては、次のモノマーを挙げる
ことが出来る。
【0018】例えば、(メタ)アクリル酸もしくはその
アルカリ金属塩およびアミン塩、イタコン酸もしくはそ
のアルカリ金属塩およびアミン酸塩、アリルアミンもし
くはそのハロゲン化水素酸塩、3−ビニルプロピオン酸
もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、ビニルス
ルホン酸もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、
ビニルスチレンスルホン酸もしくはそのアルカリ金属塩
およびアミン塩、2−スルホエチレン(メタ)アクリレ
ート、3−スルホプロピレン(メタ)アクリレー卜もし
くはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸もしくはそのア
ルカリ金属塩およびアミン塩、アシッドホスホオキシポ
リオキンエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、アリルアミンもしくはそのハロゲン化水素酸塩等
の、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸、アミノ基
もしくはそれらの塩、2−トリメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレートもしくはそのハロゲン化水素酸塩等
の、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸、アミノ基
もしくはそれらの塩、などを使用することができる。ま
た2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリルアミド、N−モノメチロール(メタ)アク
リルアミド、N−ジメチロール(メタ)アクリルアミ
ド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド、
アリルアミンもしくはそのハロゲン化水素酸塩、ポリオ
キシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N
−メタクリロイルオキシエチルカルバミン酸アスパラギ
ン酸の如き分子中にアミノ酸骨格を有するモノマー、グ
リコキシエチルメタクリレートの如き分子中に糖骨格を
有するモノマーなども有用である。
【0019】このような親水性化合物を含有する組成物
に使用する溶剤は、主成分である前記親水性マクロモノ
マーや親水性モノマーなどが溶解可能ならば特に制限は
ないが、水、水溶性溶剤などの水性溶剤が好ましく、こ
れらの混合物や、溶剤にさらに界面活性剤を添加したも
のなどが好ましい。水溶性溶剤は、水と任意の割合で混
和しうる溶剤を言い、そのような水溶性溶剤としては、
例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、エチ
レングリコール、グリセリンの如きアルコール系溶剤、
酢酸の如き酸、アセトンの如きケトン系溶剤、ホルムア
ミドの如きアミド系溶剤、などが挙げられる。
【0020】必要に応じて溶剤に添加することのできる
界面活性剤は、溶剤に溶解するものであればよく、その
ような界面活性剤としては、例えば、n−ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムの如きアニオン性界面活性剤
や、n−ドデシルトリメチルアンモニウムクロライドの
如きカチオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンノニル
フェノールエーテル(市販品としては、例えば、エマル
ゲン910、花王(株)製など)、ポリオキシエチレン
ソルビタンモノラウレート(市販品としては、例えば、
商品名「ツイーン20」など)、ポリオキシエチレンラ
ウリルエーテルの如き非イオン性界面活性剤等が挙げら
れる。組成物を液状のまま接触させる場合には、任意に
行うことができるが、塗布法により親水性化合物組成物
塗布層を形成する場合の塗布量は固形分換算で0.1〜
10g/m2が好ましく、特に1〜5g/m2が好まし
い。0.1g/m2未満では十分な表面親水性を得るこ
とができず、また10g/m2を超えると均一な塗布膜
が得にくいため、いずれも好ましくない。
【0021】〔A−2:支持体〕本発明(A)に用いら
れる支持体とは、前述の重合性基を有する親水性化合物
の末端又は側鎖が直接または幹高分子化合物を介して化
学的に結合できるような支持体表面を有するものであ
る。支持体自体がこのような特性を有していてもよく、
このような特性を有する中間層を支持体上に設けてもよ
い。
【0022】(A−2−1:支持体表面或いは中間層)
このような支持体表面は、前記表面グラフト層をグラフ
ト合成して設けるのに適した特性を有していれば、無機
層、有機層のいずれでもよい。特に、光グラフト重合
法、プラズマ照射グラフト重合法、放射線照射グラフト
重合法により薄層ポリマーを合成する場合には、有機表
面を有する層であることが好ましく、特に有機ポリマー
の層であることが好ましい。また有機ポリマーとしては
エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノー
ル樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリアミド系樹脂、メラミン系樹脂、フォルマリ
ン樹脂などの合成樹脂、ゼラチン、カゼイン、セルロー
ス、デンプンなどの天然樹脂のいずれも使用することが
できるが、光グラフト重合法、プラズマ照射グラフト重
合法、放射線照射グラフト重合法などではグラフト重合
の開始が有機ポリマーの水素の引き抜きから進行するた
め、水素が引き抜かれやすいポリマー、特にアクリル樹
脂、ウレタン樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ樹脂など
を使用することが、特に製造適性の点で好ましい。この
ような支持体表面は、後述の基板(支持体)を兼ねてい
ても良く、また必要に応じて支持体上に設けられた中間
層であってもかまわない。
【0023】(A−2−2:支持体基板)本発明(A)
における導電性パターン材料に使用され、その表面に前
記特性を備えた支持体表面を有する支持体基板は寸度的
に安定な板状物であることが好ましく、例えば、紙、プ
ラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例え
ば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィル
ム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プ
ロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セル
ロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポ
リカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記の如
き金属がラミネート若しくは蒸着された紙若しくはプラ
スチックフィルム等が含まれる。本発明(A)に使用さ
れる支持体基板としては、ポリエステルフィルム又はア
ルミニウム板が好ましく、その中でも、前記中間層を兼
ねることができるポリエステルフィルムが特に好まし
い。
【0024】また、本発明(A)の親水性パターンを利
用した導電性パターン材料においては、パターン形成層
の形成性、パターン形成層との密着性の観点から、前記
親水性化合物が直接化学結合している支持体基板とし
て、その表面が粗面化されているものを用いることが好
ましい。粗面化した支持体基板を用いる場合には、その
表面性状は以下の条件を満たすものであることが好まし
い。粗面化された支持体基板の好ましい状態としては、
2次元粗さパラメータの中心線平均粗さ(Ra)が0.
1〜1μm、最大高さ(Ry)が1〜10μm、十点平
均粗さ(Rz)が1〜10μm、凹凸の平均間隔(S
m)が5〜80μm、局部山頂の平均間隔(S)が5〜
80μm、最大高さ(Rt)が1〜10μm、中心線山
高さ(Rp)が1〜10μm、中心線谷深さ(Rv)が
1〜10μmの範囲が挙げられ、これらのひとつ以上の
条件を満たすものが好ましく、全てを満たすことがより
好ましい。
【0025】(A−2−3:重合開始能を発現する層)
なお、本発明(A)においては、上記支持体表面に、エ
ネルギーを付与することにより重合開始能を発現する化
合物として、重合性化合物と重合開始剤を添加すること
が好ましい。重合開始能を発現する層(以下、適宜、重
合性層と称する)は、必要な成分を、それらを溶解可能
な溶媒に溶解し、塗布などの方法で支持体表面上に設
け、加熱または光照射により硬膜し、形成することがで
きる。
【0026】(a)重合性化合物 重合性層に用いられる重合性化合物は、支持体との密着
性が良好であり、且つ、活性光線照射などのエネルギー
付与により上層に含まれる、末端及び/又は側鎖に重合
性基を有する親水性化合物が付加し得るものであれば特
に制限はないが、なかでも、分子内に重合性基を有する
疎水性ポリマーが好ましい。このような疎水性ポリマー
としては、具体的には、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、ポリぺンタジエンなどのジエン系単独重合体、アリ
ル(メタ)アクリレー卜、2−アリルオキシエチルメタ
クリレー卜などのアリル基含有モノマーの単独重合体;
さらには、前記のポリブタジエン、ポリイソプレン、ポ
リペンタジエンなどのジエン系単量体またはアリル基含
有モノマーを構成単位として含む、スチレン、(メタ)
アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリルなどと
の二元または多元共重合体;不飽和ポリエステル、不飽
和ポリエポキシド、不飽和ポリアミド、不飽和ポリアク
リル、高密度ポリエチレンなどの分子中に炭素−炭素二
重結合を有する線状高分子または3次元高分子類;など
が挙げられる。なお、本明細書では、「アクリル、メタ
クリル」の双方或いはいずれかを指す場合、「(メタ)
アクリル」と表記することがある。重合性化合物の含有
量は、重合性層中、固形分で0〜100重量%の範囲が
好ましく、10〜80重量%の範囲が特に好ましい。
【0027】(b)重合開始剤 本発明(A)における重合性層にはエネルギー付与によ
り重合開始能を発現させるための重合開始剤を含有する
ことが好ましい。ここで用いられる重合開始剤は、所定
のエネルギー、例えば、活性光線の照射、加熱、電子線
の照射などにより、重合開始能を発現し得る公知の熱重
合開始剤、光重合開始剤などを目的に応じて、適宜選択
して用いることができる。なかでも、熱重合よりも反応
速度(重合速度)が高い光重合を利用することが製造適
性の観点から好適であり、このため、光重合開始剤を用
いることが好ましい。本発明(A)に用い得る光重合開
始剤は、照射される活性光線に対して活性であり、重合
性層に含まれる重合性化合物と、上層に含まれる末端又
は側鎖に重合性基を有する親水性化合物とを重合させる
ことが可能なものであれば、特に制限はなく、例えば、
ラジカル重合開始剤、アニオン重合開始剤、カチオン重
合開始剤などを用いることができる。
【0028】そのような光重合開始剤としては、具体的
には、例えば、p−tert−ブチルトリクロロアセト
フェノン、2,2′−ジエトキシアセトフェノン、2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−
オンの如きアセトフェノン類;ベンゾフェノン(4,
4′−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、2−クロロ
チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチ
ルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、
の如きケトン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソ
ブチルエーテルの如きベンゾインエーテル類;ベンジル
ジメチルケタール、ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトンの如きベンジルケタール類、などが挙げられる。
重合開始剤の含有量は、重合性層中、固形分で0.1〜
70重量%の範囲が好ましく、1〜40重量%の範囲が
特に好ましい。
【0029】上記重合性化合物及び重合開始剤を塗布す
る際に用いる溶媒は、それらの成分が溶解するものであ
れば特に制限されない。乾燥の容易性、作業性の観点か
らは、沸点が高すぎない溶媒が好ましく、具体的には、
沸点40℃〜150℃程度のものを選択すればよい。具
体的には、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、トルエン、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチル
エーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、
プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルア
セトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、
1−メトキシ−2−プロパノール、3−メトキシプロパ
ノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート、3−メトキシプロピルアセテートなどが
挙げられる。これらの溶媒は、単独あるいは混合して使
用することができる。そして塗布溶液中の固形分の濃度
は、2〜50重量%が適当である。
【0030】重合性層を支持体上に形成する場合の塗布
量は、乾燥後の重量で、0.1〜20g/m2が好まし
く、さらに、1〜15g/m2が好ましい。塗布量0.
1g/m2未満では十分な重合開始能を発現できず、親
水性化合物のグラフト化が不十分となり、所望の親水性
を得られない懸念があり、塗布量が20g/m2を超え
ると膜性が低下する傾向になり、膜剥がれを起こしやす
くなるため、いずれも好ましくない。
【0031】上記のように、支持体表面上に上記の重合
性層形成用の組成物を塗布などにより配置し、溶剤を除
去することにより成膜させて重合性層を形成するが、こ
のとき、加熱及び/又は光照射を行って硬膜することが
好ましい。特に、加熱により乾燥した後、光照射を行っ
て予備硬膜しておくと、重合性化合物のある程度の硬化
が予め行なわれるので、親水性化合物のグラフト化を達
成した後に重合性層ごと脱落するといった事態を効果的
に抑制し得るため好ましい。ここで、予備硬化に光照射
を利用するのは、前記光重合開始剤の項で述べたのと同
様の理由による。加熱温度と時間は、塗布溶剤が十分乾
燥しうる条件を選択すればよいが、製造適正の点から
は、温度が100℃以下、乾燥時間は30分以内が好ま
しく、乾燥温度40〜80℃、乾燥時間10分以内の範
囲の加熱条件を選択することがより好ましい。
【0032】加熱乾燥後に所望により行われる光照射
は、後述するパターン形成に用いる光源を用いることが
できるが、引き続き行われる親水性パターンの形成と、
エネルギー付与により実施される重合性層の活性点とグ
ラフト鎖との結合の形成を阻害しないという観点から、
重合性層中に存在する重合性化合物が部分的にラジカル
重合しても、完全にはラジカル重合しない程度に光照射
することが好ましく、光照射時間については光源の強度
により異なるが、一般的には30分以内であることが好
ましい。このような予備硬化の目安としては、溶剤洗浄
後の膜残存率が10%以上となり、且つ、予備硬化後の
開始剤残存率が1%以上であることが、挙げられる。
【0033】〔A−3:パターン形成〕本発明(A)に
おける導電性パターン材料にパターン形成を行う場合の
エネルギー付与方法には特に制限はなく、支持体表面に
活性点を生じさせ、重合性基を有する親水性化合物と結
合し得るエネルギーを付与できる方法であれば、いずれ
も使用できるが、コスト、装置の簡易性の観点からは活
性光線を照射する方法が好ましい。画像様の露光に活性
光線の照射を適用する場合、デジタルデータに基づく走
査露光、リスフィルムを用いたパターン露光のいずれも
使用することができる。パターン形成に用いる方法とし
ては、加熱、露光等の輻射線照射により書き込みを行う
方法が挙げられ、例えば、赤外線レーザ、紫外線ラン
プ、可視光線などによる光照射、γ線などの電子線照
射、サーマルヘッドによる熱的な記録などが可能であ
る。ここで用いる光源としては、例えば、水銀灯、メタ
ルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、
カーボンアーク灯等がある。放射線としては、電子線、
X線、イオンビーム、遠赤外線などがある。またg線、
i線、Deep−UV光、高密度エネルギービーム(レ
ーザービーム)も使用される。一般的に用いられる具体
的な態様としては、熱記録ヘッド等による直接画像様記
録、赤外線レーザによる走査露光、キセノン放電灯など
の高照度フラッシュ露光や赤外線ランプ、紫外線ランプ
露光などが好適に挙げられる。コンピュータのデジタル
データによるダイレクトパターン形成を行うためには、
レーザ露光により極性変換を生起させる方法が好まし
い。レーザとしては、炭酸ガスレーザ、窒素レーザ、A
rレーザ、He/Neレーザ、He/Cdレーザ、Kr
レーザ等の気体レーザ、液体(色素)レーザ、ルビーレ
ーザ、Nd/YAGレーザ等の固体レーザ、GaAs/
GaAlAs、InGaAsレーザ等の半導体レーザ、
KrFレーザ、XeClレーザ、XeFレーザ、Ar2
等のエキシマレーザ等を使用することができる。なかで
も、波長700〜1200nmの赤外線を放射する半導
体レーザ、YAGレーザ等の固体高出力赤外線レーザに
よる露光が好適である。
【0034】このようにエネルギー付与を行うことで支
持体表面に発生した活性点と、重合性基を有する親水性
化合物とが重合して、運動性の高い親水性グラフト鎖を
有する表面が形成される。また、好ましい態様として、
末端又は側鎖の少なくとも一方に重合性基を有する親水
性化合物を過剰に添加することで、支持体と結合したグ
ラフト鎖の側鎖の重合性基にさらに、親水性グラフト鎖
が結合したり、活性点に対して複数のグラフト鎖が結合
したりすることで、枝分かれを有するグラフト鎖構造が
形成され、運動性が高い親水性グラフトの形成密度、運
動性ともに飛躍的に向上するため、さらなる高い親水性
が発現するものである。
【0035】次に、(B)支持体上に、熱、酸または輻
射線により親疎水性が変化する官能基(以下、適宜、極
性変換基と称する)を有する高分子化合物含有層を設
け、画像様に加熱、酸の供給または輻射線の照射を行っ
て、該層の親疎水性を変化させることで、親水性パター
ンを形成する方法について説明する。 〔B−1:極性変換基を有する表面層〕本発明(B)に
係るパターン形成層も、前記(A)と同様、一般的に表
面グラフト重合と呼ばれる手段をもちいて作成される。
グラフト重合とは高分子化合物鎖上に活性種を与え、こ
れによって重合を開始する別の単量体をさらに重合さ
せ、グラフト(接ぎ木)重合体を合成する方法で、特に
活性種を与える高分子化合物が固体表面を形成する時に
は表面グラフト重合と呼ばれる。
【0036】本発明(B)の親水性パターン形成方法を
実現するための表面グラフト重合法としては、文献記載
の公知の方法をいずれも使用することができる。たとえ
ば、新高分子実験学10、高分子学会編、1994年、
共立出版(株)発行、P135には表面グラフト重合法
として光グラフト重合法、プラズマ照射グラフト重合
法、が記載されている。また、吸着技術便覧、NTS
(株)、竹内監修、1999.2発行、p203,p6
95には、γ線、電子線などの放射線照射グラフト重合
法が記載されている。光グラフト重合法の具体的方法と
しては特開平10−296895号公報および特開平1
1−119413号公報に記載の方法を使用することが
できる。
【0037】このような表面グラフト層を作成するため
の手段としてはこれらの他、一方に極性変換基を有する
高分子化合物鎖の末端及び/または側鎖に、トリアルコ
キシシリル基、イソシアネート基、アミノ基、水酸基、
カルボキシル基などの反応性官能基を付与し、これと支
持体表面に存在する官能基とのカップリング反応により
形成することもできる。また、好ましい態様として、末
端又は側鎖の少なくとも一方に反応性官能基を有する高
分子化合物鎖を過剰に添加することで、支持体と結合し
たグラフト鎖の側鎖の反応性基にさらに、高分子化合物
鎖が結合し、枝分かれを有するグラフト鎖構造が形成さ
れたり、反応性官能基に、互いに結合して枝分かれを有
するグラフト鎖が結合したりして、グラフト鎖の形成密
度、運動性ともに飛躍的に向上するため、さらなる高い
親水性が発現するものである。なお、本発明(B)にお
ける支持体表面とは、その表面に、極性変換基を有する
高分子化合物の末端または側鎖が直接または幹高分子化
合物を介して化学的に結合する機能を有する表面を示す
ものであり、支持体自体がこのような表面特性を有する
ものであってもよく、また該支持体上に別途中間層を設
け、該中間層がこのような特性を有するものであっても
よい。
【0038】また、極性変換基を有する高分子化合物鎖
の末端または側鎖が幹高分子化合物を介して化学的に結
合された表面を作成するための手段としては、支持体表
面官能基とカップリング反応しうる官能基を幹高分子化
合物の側鎖に付与し、グラフト鎖として親疎水性が変化
する官能基を有する高分子化合物鎖を組み込んだグラフ
ト高分子化合物を合成し、この高分子と下層表面官能基
とのカップリング反応により形成することもできる。
【0039】(B−1−1:親疎水性が変化する官能
基)次に、本発明(B)における導電性パターン材料の
特徴の一つである、熱、酸または輻射線により親疎水性
が変化する官能基(極性変換基)について説明する。極
性変換基としては、疎水性から親水性に変化する官能基
と、親水性から疎水性に変化する官能基の2種類があ
る。
【0040】(i)疎水性から親水性に変化する官能基 疎水性から親水性に変化する官能基としては、文献記載
の公知の官能基を挙げることができる。これらの官能基
の有用な例は、特開平10−282672号公報に記載
のアルキルスルホン酸エステル、ジスルホン、スルホン
イミド、EP0652483、WO92/9934記載
のアルコキシアルキルエステル、H.Itoら著、Ma
crornolecules,vol.21,pp.1
477記載のt−ブチルエステル、その他、シリルエス
テル、ビニルエステルなどの文献記載の酸分解性基で保
護されたカルボン酸エステルなどを挙げることができ
る。
【0041】また、角岡正弘著、「表面」vol.13
3(1995),pp.374記載のイミノスルホネー
ト基、角岡正弘著、Polymer preprint
s,Japan vol.46(1997),pp.2
045記載のβケトンスルホン酸エステル類、山岡亜夫
著、特開昭63−257750号のニトロベンジルスル
ホネート化合物も挙げることができるが、これらの官能
基に限定される訳ではない。これらのうち、特に優れて
いるのは下記に示される2級のアルキルスルホン酸エス
テル基、3級のカルボン酸エステル基、および下記に示
されるアルコキシアルキルエステル基である。
【0042】本発明(B)において、疎水性から親水性
に変化する官能基として特に優れている2級のアルキル
スルホン酸エステル基としては、下記一般式(1)で表
されるものである。
【0043】
【化1】
【0044】(一般式(1)式中、Lはポリマー骨格に
連結するのに必要な多価の非金属原子から成る有機基を
表し、R1、R2は置換もしくは非置換アルキル基を表
す。また、R1、R2はそれが結合している2級炭素原子
(CH)と共に環を形成してもよい。)
【0045】前記一般式(1)のR1、R2は置換もしく
は非置換アルキル、置換もしくは非置換アリール基を表
し、また、R1、R2はそれが結合している2級炭素原子
(CH)と共に環を形成してもよい。R1、R2が置換も
しくは非置換アルキル基を表すとき、アルキル基として
はメチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル
基、シクロヘキシル基などの直鎖状、分岐状もしくは環
状のアルキル基が挙げられ、炭素数1から25までのも
のが好適に用いられる。R1、R2が置換もしくは非置換
アリール基を表すとき、アリール基には炭素環式アリー
ル基と複素環式アリール基が含まれる。炭素環式アリー
ル基としてはフェニル基、ナフチル基、アントラセニル
基、ピレニル基など炭素数6から19のものが用いられ
る。また、複素環式アリール基としてはピリジル基、フ
リル基、その他ベンゼン環が縮環したキノリル基、ベン
ゾフリル基、チオキサントン基、カルバゾール基などの
炭素数3〜20、ヘテロ原子数1〜5を含むものが用い
られる。
【0046】R1、R2が置換アルキル基、置換アリール
基であるとき、置換基としてはメトキシ基、エトキシ基
などの炭素数1〜10までのアルコキシ基、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、トリフル
オロメチル基、トリクロロメチル基のようなハロゲン置
換されたアルキル基、メトキシカルボニル基、エトキシ
カルボニル基、t−ブチルオキシカルボニル基、p−ク
ロロフェニルオキシカルボニルなどの炭素数2から15
までのアルコキシカルボニル基またはアリールオキシカ
ルボニル基;水酸基;アセチルオキシ、ベンゾイルオキ
シ、p−ジフェニルアミノベンゾイルオキシなどのアシ
ルオキシ基;t−ブチルオキシカルボニルオキシ基など
のカルボネート基;t−ブチルオキシカルボニルメチル
オキシ基、2−ピラニルオキシ基などのエーテル基;ア
ミノ基、ジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、モル
フォリノ基、アセチルアミノ基などの置換、非置換のア
ミノ基;メチルチオ基、フェニルチオ基などのチオエー
テル基;ビニル基、ステリル基などのアルケニル基;ニ
トロ基;シアノ基;ホルミル基、アセチル基、ベンゾイ
ル基などのアシル基;フェニル基、ナフチル基のような
アリール基;ピリジル基のようなヘテロアリール基等を
挙げることができる。また、R1、R2が置換アリール基
であるとき、置換基としては、前述したものの他にもメ
チル基、エチル基などのアルキル基を用いることができ
る。
【0047】上記のR1、R2としては、感材の保存安定
性に優れる点で、置換、非置換のアルキル基が好まし
く、経時安定性の点で、アルコキシ基,カルボニル基,
アルコキシカルボニル基、シアノ基、ハロゲン基などの
電子吸引性基で置換されたアルキル基、もしくはシクロ
ヘキシル基、ノルボルニル基などのアルキル基が特に好
ましい。物性値としては、重クロロホルム中、プロトン
NMRにおける2級メチン水素のケミカルシフトが4.
4ppmよりも低磁場に現れる化合物が好ましく、4.
6ppmよりも低磁場に現れる化合物がより好ましい。
このように、電子吸引性基で置換されたアルキル基が特
に好ましいのは、熱分解反応時に中間体として生成して
いると思われるカルボカチオンが電子吸引性基により不
安定化し、分解が抑制されるためであると考えられる。
具体的には、−CHR12の構造としては、下記式で表
される構造が特に好ましい。
【0048】
【化2】
【0049】また、前記一般式(1)のLで表される非
金属原子からなる多価の連結基とは、1から60個まで
の炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から
50個までの酸素原子、1個から100個までの水素原
子、及び0個から20個までの硫黄原子から成り立つも
のである。より具体的な連結基としては下記の構造単位
が組み合わさって構成されるものを挙げることができ
る。
【0050】
【化3】
【0051】多価の連結基が置換基を有する場合、置換
基としてはメチル基、エチル基等の炭素数1から20ま
でのアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6
から16までのアリール基、水酸基、カルボキシル基、
スルホンアミド基、N−スルホニルアミド基、アセトキ
シ基のような炭素数1から6までのアシルオキシ基、メ
トキシ基、エトキシ基のような炭素数1から6までのア
ルコキシ基、塩素、臭素のようなハロゲン原子、メトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基、シクロヘキシ
ルオキシカルボニル基のような炭素数2から7までのア
ルコキシカルボニル基、シアノ基、t−ブチルカーボネ
ートのような炭酸エステル基等を用いることができる。
【0052】本発明(B)において、疎水性から親水性
に変化する官能基として特に優れているアルコキシアル
キルエステル基としては、下記一般式(2)で表される
ものである。
【0053】
【化4】
【0054】式中R3は水素原子を表し、R4は水素原子
または炭素数18個以下のアルキル基を表し、R5は炭
素数18個以下のアルキル基を表す。また、R3、R4
よびR5の内の2つが結合して間を形成してもよい。特
に、R4およびR5が結合して5または6員環を形成する
ことが好ましい。
【0055】以上、本発明(B)における疎水性から親
水性に変化する官能基としては、一般式(1)で表され
る2級のアルキルスルホン酸エステル基が特に好まし
い。前記一般式(1)〜(2)で表される官能基〔官能
基(1)〜(13)〕の具体例を以下に示す。
【0056】
【化5】
【0057】
【化6】
【0058】(ii)親水性から疎水性に変化する官能基 本発明(B)において、熱、酸または輻射線により親水
性から疎水性に変化する官能基としては、公知の官能
基、例えば、特開平10−296895号及び米国特許
第6,190,830号に記載のオニウム塩基を含むポ
リマー、特にアンモニウム塩を含むポリマーを挙げるこ
とができる。具体的なものとして、(メタ)アクリロル
オキシアルキルトリメチルアンモニウムなどを挙げるこ
とができる。また、下記一般式(3)で示されるカルボ
ン酸基およびカルボン酸塩基が好適なものとして挙げら
れるが、これらの例示に特に限定されるものではない。
【0059】
【化7】
【0060】(式中、Xは−O−、−S−、−Se−、
−NR8−、−CO−、−SO−、−SO2−、−PO
−、−SiR89−、−CS−を表し、R6、R7
8、R9は各々独立して1価の基を表し、Mは陽電荷を
有するイオンを表す。) R6、R7、R8、R9の具体例としては、−F、−Cl、
−Br、−I、−CN、−R10、−OR10、−OCOR
10、−OCOOR10、−OCONR1011、−OSO2
10、−COR10、−COOR10、−CONR1014
−NR1011、−NR10−COR11、−NR10−COO
11、−NR10−CONR1112、−SR10、−SOR
10、−SO210、−SO310等が挙げられる。R10
11、R12は、それぞれ水素原子、アルキル基、アリー
ル基、アルケニル基、又はアルキニル基を表す。
【0061】これらのうち、R6、R7、R8、R9として
好ましいのは、具体的には、水素原子、アルキル基、ア
リール基、アルキニル基、アルケニル基である。Mの具
体例としては、前述のような陽電荷を有するイオンが挙
げられる。前記一般式(3)で表される官能基の具体例
〔官能基(14)〜(31)〕を以下に示す。
【0062】
【化8】
【0063】
【化9】
【0064】本発明(B)における極性変換基を有する
高分子化合物は、上記のような官能基を有するモノマー
1種の単独重合体であっても、2種以上の共重合体であ
っても良い。また、本発明(B)の効果を損なわない限
り、他のモノマーとの共重合体であっても良い。なお、
上記のような官能基を有するモノマーの具体例を以下に
示す。(前記一般式(1)〜(2)で表される官能基を
有するモノマーの具体例〔例示モノマー(M−1)〜
(M−15)〕)
【0065】
【化10】
【0066】
【化11】
【0067】(前記一般式(3)で表される官能基を有
するモノマーの具体例〔例示モノマー(M−16)〜
(M−33)〕)
【0068】
【化12】
【0069】
【化13】
【0070】〔B−2:支持体〕本発明(B)に用いら
れる支持体としては、前記親水性パターン形成方法
(A)で用いたものと同様の、支持体表面或いは中間
層、支持体基板、を使用することができる。ただし、本
態様においては、中間層は重合性開始能を有さなくても
よい。また、本発明(B)においては、支持体として使
用するアルミニウム板には必要に応じて粗面化処理、陽
極酸化処理などの公知の表面処理を行なってもよい。
【0071】(B−2−1:光熱変換物質)なお、本発
明(B)における導電性パターン材料をIRレーザーな
どで画像記録する場合には、該光エネルギーを熱エネル
ギーに変換するための光熱変換物質を導電性パターン材
料のどこかに含有させておくことが好ましい。光熱変換
物質を含有させておく部分としては、例えば、パターン
形成層、中間層、支持体基板のいずれでもよく、さらに
は、中間層と支持体基板との間に光熱変換剤層を設け、
そこに添加してもよい。
【0072】本発明(B)における導電性パターン材料
に用い得る光熱変換物質としては、紫外線、可視光線、
赤外線、白色光線等の光を吸収して熱に変換し得る物質
ならば全て使用でき、例えば、カーボンブラック、カー
ボングラファイト、顔料、フタロシアニン系顔料、鉄
粉、黒鉛粉末、酸化鉄粉、酸化鉛、酸化銀、酸化クロ
ム、硫化鉄、硫化クロム等が挙げられる。本発明(B)
において特に好ましいのは、書き込みに使用する赤外線
レーザの露光波長である760nmから1200nmに
極大吸収波長を有する染料、顔料または金属微粒子であ
る。
【0073】染料としては、市販の染料及び文献(例え
ば、「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年
刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的
には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染
料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボ
ニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン
染料、金属チオレート錯体等の染料が挙げられる。好ま
しい染料としては、例えば、特開昭58−125246
号、特開昭59−84356号、特開昭59−2028
29号、特開昭60−78787号等に記載されている
シアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭5
8−181690号、特開昭58−194595号等に
記載されているメチン染料、特開昭58−112793
号、特開昭58−224793号、特開昭59−481
87号、特開昭59−73996号、特開昭60−52
940号、特開昭60−63744号等に記載されてい
るナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に
記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,
875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
【0074】また、米国特許第5,156,938号記
載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特
許第3,881,924号記載の置換アリールベンゾ
(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号
(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチン
チアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同5
8−220143号、同59−41363号、同59−
84248号、同59−84249号、同59−146
063号、同59−146061号に記載されているピ
リリウム系化合物、特開昭59−216146号記載の
シアニン色素、米国特許第4,283,475号に記載
のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−135
14号、同5−19702号公報に開示されているピリ
リウム化合物も好ましく用いられる。また、好ましい別
の染料の例として、米国特許第4,756,993号明
細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外
吸収染料を挙げることができる。これらの染料のうち特
に好ましいものとしては、シアニン色素、スクワリリウ
ム色素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体が挙げ
られる。
【0075】本発明(B)において使用される顔料とし
ては、市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)
便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、197
7年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、198
6年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年
刊)に記載されている顔料が利用できる。顔料の種類と
しては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔
料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔
料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられ
る。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮
合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔
料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔
料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキ
サジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン
系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔
料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カー
ボンブラック等が使用できる。これらの顔料のうち好ま
しいものはカーボンブラックである。
【0076】これらの染料又は顔料は、光熱変換物質含
有層全固形分の0.01〜50重量%、好ましくは0.
1〜10重量%、染料の場合特に好ましくは0.5〜1
0重量%、顔料の場合特に好ましくは3.1〜10重量
%の割合で使用することができる。顔料又は染料の添加
量が0.01重量%未満であると感度が低くなり、また
50重量%を越えると光熱変換物質含有層の膜強度が弱
くなる。
【0077】〔B−3:パターン形成〕本発明(B)の
パターン形成機構では、上記(i)の如く、疎水性から
親水性に変化する官能基を用いた高分子化合物層では、
加熱、酸または輻射線照射において極性変換した部分が
親水性領域となり、この領域に導電性ポリマーを吸着さ
せることで、該領域が導電性の領域となり、配線が形成
されることになる。一方、上記(ii)の如く、親水性か
ら疎水性に変化する官能基を用いた高分子化合物層で
は、該層がもともと親水性表面を有しており、加熱、酸
または輻射線照射において極性変換した部分が疎水性と
なる。この場合、未露光部分のみに導電性ポリマーが吸
着するため、単一の回路形成、広い面積の導電性領域の
形成、などに適する導電性パターン材料が得られる。ま
た、本発明(B)における導電性パターン材料にパター
ン形成を行う場合のエネルギー付与方法には、前記親水
性パターン形成方法(A)で用いたものと同様のものを
使用することができる。
【0078】〔導電性ポリマー層の形成〕本発明の導電
性パターン材料においては、支持体上に、前記親水性ポ
リマーの親水性官能基に導電性ポリマーを吸着させて形
成した導電性ポリマー層を有することを特徴とする。こ
の導電性ポリマー層が導電性を有する。本発明に用いら
れる導電性ポリマーとは、10-6s・cm-1以上、好ま
しくは、10-1s・cm-1以上の導電性を有する高分子
化合物であれば、いずれのものも使用することができる
が、具体的には、例えば、置換および非置換の導電性ポ
リアニリン、ポリパラフェニレン、ポリパラフェニレン
ビニレン、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリピロー
ル、ポリセレノフェン、ポリイソチアナフテン、ポリフ
ェニレンスルフィド、ポリアセチレン、ポリピリジルビ
ニレン、ポリアジン等が挙げられる。これらは1種のみ
を用いてもよく、また、目的に応じて2種以上を組み合
わせて用いてもよい。また、所望の導電性を達成できる
範囲であれば、導電性を有しない他のポリマーとの混合
物として用いることもできるし、これらのモノマーと導
電性を有しない他のモノマーとのコポリマーなども用い
ることができる。
【0079】このような導電性ポリマーを用いて、導電
性ポリマー層を形成する方法には特に制限はないが、均
一な薄膜を形成し得るという観点からは、以下に述べる
ような導電性を有するモノマーを用いる方法が好まし
い。まず、前記親水性グラフトポリマー鎖が存在する親
水性表面を有する支持体を、過硫酸カリウムや、硫酸鉄
(III)などの重合触媒や重合開始能を有する化合物を
含有する溶液に浸漬し、この液を撹拌しながら導電性ポ
リマーを形成し得るモノマー、例えば、3、4−エチレ
ンジオキシチオフェンなどを徐々に滴下する。このよう
にすると、グラフトポリマー鎖の親水性の官能基と導電
性ポリマーを形成し得るモノマーとが相互作用により強
固に吸着すると共に、モノマー同士の重合反応が進行
し、親水性グラフトポリマー鎖が存在する親水性表面上
に、導電性ポリマーの極めて薄い膜が形成され、これが
導電性ポリマー層となる。このように形成された導電性
ポリマー層は、親水性表面上での重合反応により形成さ
れているため、モノマーの供給速度などの条件を調整す
ることで非常に薄い膜も形成することができ、さらに、
薄膜であっても均質で、且つ、膜厚が均一であるという
利点を有する。
【0080】支持体表面における重合反応を利用すれ
ば、例えば、PETの如き樹脂などの支持体表面に直接
導電性ポリマーの薄膜を形成することもできるが、その
ような支持体との相互作用を形成し得ないこのような膜
は容易に剥離してしまい、実用上問題のないレベルの膜
強度を有する薄膜を形成することはできない。
【0081】本発明においては、導電性モノマー自体が
グラフトポリマー鎖の親水性基と静電気的に、或いは、
極性的に相互作用を形成することで強固に吸着するた
め、それらが重合して形成されたポリマー膜は、親水性
表面との間に強固な相互作用を形成しているため、薄膜
であっても、擦りや引っ掻きに対しても充分な強度を有
するものとなる。さらに、導電性ポリマーと親水性の官
能基とが、陽イオンと陰イオンの関係で吸着するような
素材を選択することで、親水性の官能基が導電性ポリマ
ーのカウンターアニオンとして吸着することになり、一
種のドープ剤として機能するため、導電性パターン材料
の導電性を一層向上させることができるという効果を得
ることもできる。具体的には、例えば、親水性基として
スチレンスルホン酸を、導電性ポリマーの素材としてチ
オフェンを選択すると、両者の相互作用により、親水性
表面と導電性ポリマー層との界面にはカウンターアニオ
ンとしてスルホン酸基(スルホ基)を有するポリチオフ
ェンが存在し、これが導電性ポリマーのドープ剤として
機能することになる。
【0082】親水性パターン材料表面に形成された導電
性ポリマー層の膜厚には特に制限はないが、0.01μ
m〜10μmの範囲であることが好ましく、0.1μm
〜5μmの範囲であることがより好ましい。導電性ポリ
マー層の膜厚がこの範囲内であれば、充分な導電性と透
明性とを達成することができる。0.01μm以下であ
ると導電性が不充分となる懸念があるため好ましくな
い。
【0083】以上の方法で、パターン形成された本発明
の導電性パターン材料は、種々の回路形成に使用でき、
パターン形成手段を選択することでナノスケールの導電
性領域を形成することができるため、マイクロマシンや
超LSIなどの回路形成を含む広い用途が期待される。
さらに、支持体にPETなどの透明フィルムを使用した
場合には、パターン形成された透明導電性フィルムとし
て使用することができる。このような透明導電性フィル
ムの用途としては、ディスプレイ用透明電極、調光デバ
イス、太陽電池、タッチパネル、その他の透明導電膜が
挙げられるが、CRTやプラズマディスプレイにつける
電磁波シールドフィルターとして特に有用である。この
ような電磁波シールドフィルターは高い導電性と透明性
とを必要とするため、導電性ポリマー層を格子状に設け
ることが好ましい。このような格子線幅は、20〜10
0μm、開口部は50〜600μm程度が好ましい。こ
の格子は必ずしも規則正しく、直線で構成されていなく
てもよく、曲線状で構成されていてもよい。本発明にお
いては、このような任意のパターン形状の導電性ポリマ
ー層を容易に形成しうるため、目的に応じた種々の設定
が可能である。
【0084】
〔実施例1〕
(親水性パターンの作成)188μmのコロナ処理され
た2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(A4
100、東洋紡(株)製)を用い、グロー処理として平
版マグネトロンスパッタリング装置(CFS−10−E
P70、芝浦エレテック製)を使用し、下記条件で酸素
グロー処理を行った。 初期真空:1.2×10-3Pa 酸素圧力:0.9Pa RFグロー:1.5kw 処理時間:60sec
【0085】次に、グロー処理したフィルム上に、アク
リル酸をロッドバー#6を用いて塗布し、塗布面を25
μのPETフィルムでラミネートした。次にこの上にク
ロムを蒸着したマスクパターンを重ね、上からUV光を
照射(400W高圧水銀灯:UVL−400P、理工科
学産業(株)製 照射時間30秒)した。光照射後、マ
スクとラミネートフィルムを取り除き、水洗することに
よりポリアクリル酸がパターン状にグラフトされた親水
性パターン1を得た。
【0086】(導電性ポリマー層の形成)前記親水性パ
ターン1を有する支持体を、アントラキノン−2−スル
ホン酸ナトリウム・一水和物1.23g、5−スルフォ
サチリチル酸ナトリウム・水和物7.20g、及び、三
塩化鉄・6水和物4.38g、を125mlの水に溶解
した溶液に浸漬し、撹拌しながらピロール0.75ml
と水125mlの溶液を加えた。一時間後、支持体を取
り出し、水洗し、次にアセトンで洗浄することで支持体
の表面に導電性ポリマーであるポリピロール層が形成さ
れた実施例1の導電性パターン材料1を得た。
【0087】〔導電性パターン材料の評価〕 1.導電性 得られた導電性パターン材料1の表面抵抗値を、LOR
ESTA−FP(三菱化学(株)製)を用いて四探針法
により測定した。表面抵抗値は、1000Ω/□であっ
た。表面抵抗値が低いほど、導電性に優れるものである
と評価する。 2.鉛筆硬度 得られた導電性パターン材料1の表面の皮膜強度を、J
IS G 0202に記載の方法に準じて測定した。鉛
筆硬度は4H以上であった。試験に使用した鉛筆硬度が
高い、即ち、1H→4HのようにHの数値が高いほど、
強度に優れると評価する。
【0088】〔実施例2〕 (親水性パターンの作成)実施例1で用いられたものと
同様のポリエチレンテレフタレートフィルム上に下記の
重合性開始能を発現する層(重合性層)形成用の組成物
をロッドバー#17を用いて塗布し、80℃で2分間乾
燥させた。次にこの塗布されたフィルムに、上からUV
光を照射(400w高圧水銀灯 照射時間10分)し、
予備硬化させた。 ・アリルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 4g (モル比率80/20、分子量10万) ・エチレンオキシド変性ビスフェノールAジアクリレート 4g (東亞合成(株)M210) ・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 1.6g ・1−メトキシ−2−プロパノール 16g
【0089】次にこの支持体表面上にスチレンスルホン
酸ナトリウムの水溶液(30wt%)をロッドバー#1
2を用いて塗布し、乾燥することなく塗布面を25μの
PETフィルムでラミネートした。次にこの上にクロム
を蒸着したマスクパターンを重ね、上からUV光を照射
(400W高圧水銀灯 照射時間10分)した。光照射
後、マスクとラミネートフィルムを取り除き、水洗する
ことによりポリスチレンスルホン酸ナトリウムがパター
ン状にグラフトされた親水性パターン2を得た。
【0090】(導電性ポリマー層の形成)前記親水性パ
ターン2を有する支持体を、過硫酸カリウム13.0
g、及び、硫酸鉄(III)50mgを溶かした2000
mlの液に浸漬した。つぎにこの液を撹拌しながら3、
4−エチレンジオキシチオフェン5.5gを徐々に滴下
した。この液を室温で10時間撹拌した。支持体を取り
出し、水洗することで支持体の表面に導電性ポリマーで
あるポリチオフェン層が形成された実施例2の導電性パ
ターン材料2を得た。
【0091】〔導電性パターン材料の評価〕 1.導電性 得られた導電性パターン材料2の表面抵抗値を、LOR
ESTA−FP(三菱化学(株)製)を用いて四探針法
により測定した。表面抵抗値は、1300Ω/□であ
り、実用に適する導電性を有していることがわかった。 2.鉛筆硬度 得られた導電性パターン材料2の表面の皮膜強度を、J
IS G 0202に記載の方法に準じて測定した。鉛
筆硬度は4H以上であり、強度に優れていることがわか
った。
【0092】〔実施例3〕 (親水性パターンの形成)実施例1で用いられたものと
同様のポリエチレンテレフタレートフィルム上に下記の
中間層形成用塗布液をロッドバー#10を用いて塗布
し、100℃で1分間乾燥し、膜圧1.6μmの赤外線
吸収剤を含有する中間層を作成した。 ・エポキシ樹脂(エピコート, Yuka-shell Co,Ltd.) 2 g ・赤外線吸収剤(IR125 和光純薬剤) 0.2g ・1−メトキシ−2−プロパノール 9 g ・メチルエチルケトン 9 g
【0093】中間層を形成した支持体表面を次の条件に
てプラズマ処理して表面グラフト重合によるパターン形
成層の形成を行った。島津製作所製LCVD−01型プ
ラズマ処理装置を用いて0.04toorのアルゴンガス雰
囲気下にて10秒間処理後、空気に曝し、中間層表面に
パーオキシド基を導入した。この膜を10wt%のα
(スチレン−4−スルホニル)酢酸Na塩水溶液に浸漬
し、15分間アルゴンガスをバブルしたのち、7時間6
0℃に加温することによってグラフト重合を行った。グ
ラフト重合後膜を3000mlのイオン交換水中につ
け、グラフト重合以外のホモポリマーを除去することに
よりプラズマ処理により表面にグラフトされたパターン
形成層を備えた導電性パターン形成材料3を得た。得ら
れた導電性パターン形成材料3を波長830nmの赤外
光を発する赤外線レーザ(ビーム径20μm)にて像様
に露光した。
【0094】(導電性ポリマー層の形成)実施例1と同
様にして、支持体上に導電性ポリマーであるポリピロ−
ル層を形成し、実施例3の導電性パターン材料3を得
た。
【0095】〔導電性パターン材料の評価〕 1.導電性 得られた導電性パターン材料3の表面抵抗値を、LOR
ESTA−FP(三菱化学(株)製)を用いて四探針法
により測定した。表面抵抗値は、1000Ω/□であ
り、実用に適する導電性を有していることがわかった。 2.鉛筆硬度 得られた導電性パターン材料3の表面の皮膜強度を、J
IS G 0202に記載の方法に準じて測定した。鉛
筆硬度は4H以上であり、強度に優れていることがわか
った。
【0096】
【発明の効果】本発明の導電性パターン材料は、強固で
耐久性に優れ、且つ且つデジタルデータに基くレーザ露
光により高解像度で、断線のない微細なパターン形成が
可能であり、また、大面積化、導電性安定性、製造適正
のなどの観点からも優れた導電性パターンを形成しう
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/14 H01L 21/30 564Z 568 23/14 R Fターム(参考) 2H096 AA27 AA30 BA05 CA05 EA02 EA04 GA08 HA30 JA04 4M104 BB36 CC01 DD22 DD51 HH09 HH14 5E343 AA16 DD80 EE34 GG08 5F046 JA19 JA22 JA27 5G323 CA04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、該支持体表面に直接結合し
    た親水性パターンを形成したのち、該親水性パターン上
    に導電性ポリマー層を形成することを特徴とする導電性
    パターン材料。
  2. 【請求項2】 支持体上に、該支持体表面に直接結合し
    た親水性パターンを形成する工程と、 該親水性パターン上に導電性モノマーを吸着させ、重合
    させて、導電性ポリマー層を形成する工程と、 を有することを特徴とする導電性パターン形成方法。
JP2001386491A 2001-08-03 2001-12-19 導電性パターン材料及び導電性パターン形成方法 Expired - Fee Related JP3836717B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001386491A JP3836717B2 (ja) 2001-12-19 2001-12-19 導電性パターン材料及び導電性パターン形成方法
EP02016949A EP1282175A3 (en) 2001-08-03 2002-08-01 Conductive pattern material and method for forming conductive pattern
US10/208,820 US6919158B2 (en) 2001-08-03 2002-08-01 Conductive pattern material and method for forming conductive pattern

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001386491A JP3836717B2 (ja) 2001-12-19 2001-12-19 導電性パターン材料及び導電性パターン形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003188498A true JP2003188498A (ja) 2003-07-04
JP3836717B2 JP3836717B2 (ja) 2006-10-25

Family

ID=27595629

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001386491A Expired - Fee Related JP3836717B2 (ja) 2001-08-03 2001-12-19 導電性パターン材料及び導電性パターン形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3836717B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005340757A (ja) * 2004-05-22 2005-12-08 Hynix Semiconductor Inc イマージョンリソグラフィー用液体組成物及びこれを利用したリソグラフィー方法、イマージョンリソグラフィー装置、半導体素子及び半導体素子の製造方法
WO2005120142A1 (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Fujifilm Corporation 多層配線板及びその製造方法
JP2006108622A (ja) * 2004-09-07 2006-04-20 Fuji Photo Film Co Ltd 薄層トランジスタ、それを用いたアクティブマトリックス型表示装置、及び、液晶表示装置
JP2006270085A (ja) * 2005-02-25 2006-10-05 Fuji Photo Film Co Ltd 導電膜の形成方法、及び導電パターン形成方法
US7291427B2 (en) 2004-03-19 2007-11-06 Fujifilm Corporation Surface graft material, conductive pattern material, and production method thereof
JP2008112851A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Nitto Denko Corp 配線回路基板の製造方法
JPWO2008001679A1 (ja) * 2006-06-27 2009-11-26 Jsr株式会社 パターン形成方法及びそれに用いる有機薄膜形成用組成物
JP6175205B1 (ja) * 2017-02-01 2017-08-02 太陽インキ製造株式会社 感光性フィルム、感光性フィルム積層体およびそれらを用いて形成された硬化物
JP6199524B1 (ja) * 2017-07-03 2017-09-20 太陽インキ製造株式会社 感光性フィルム、感光性フィルム積層体およびそれらを用いて形成された硬化物
JP6199525B1 (ja) * 2017-07-03 2017-09-20 太陽インキ製造株式会社 感光性フィルム、感光性フィルム積層体およびそれらを用いて形成された硬化物
CN114023512A (zh) * 2021-10-29 2022-02-08 西北工业大学 一种导体的制备方法、柔性金属导体、应用和导电材料

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3980351B2 (ja) * 2001-08-03 2007-09-26 富士フイルム株式会社 導電性パターン材料及び導電性パターンの形成方法

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7291427B2 (en) 2004-03-19 2007-11-06 Fujifilm Corporation Surface graft material, conductive pattern material, and production method thereof
JP2005340757A (ja) * 2004-05-22 2005-12-08 Hynix Semiconductor Inc イマージョンリソグラフィー用液体組成物及びこれを利用したリソグラフィー方法、イマージョンリソグラフィー装置、半導体素子及び半導体素子の製造方法
US7849593B2 (en) 2004-06-01 2010-12-14 Fujifilm Corporation Method of making multi-layer circuit board
WO2005120142A1 (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Fujifilm Corporation 多層配線板及びその製造方法
JP2005347424A (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Fuji Photo Film Co Ltd 多層配線板及びその製造方法
JP2006108622A (ja) * 2004-09-07 2006-04-20 Fuji Photo Film Co Ltd 薄層トランジスタ、それを用いたアクティブマトリックス型表示装置、及び、液晶表示装置
JP4708859B2 (ja) * 2004-09-07 2011-06-22 富士フイルム株式会社 薄層トランジスタ、それを用いたアクティブマトリックス型表示装置、及び、液晶表示装置
JP2006270085A (ja) * 2005-02-25 2006-10-05 Fuji Photo Film Co Ltd 導電膜の形成方法、及び導電パターン形成方法
JPWO2008001679A1 (ja) * 2006-06-27 2009-11-26 Jsr株式会社 パターン形成方法及びそれに用いる有機薄膜形成用組成物
JP4693748B2 (ja) * 2006-10-30 2011-06-01 日東電工株式会社 配線回路基板の製造方法
JP2008112851A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Nitto Denko Corp 配線回路基板の製造方法
JP6175205B1 (ja) * 2017-02-01 2017-08-02 太陽インキ製造株式会社 感光性フィルム、感光性フィルム積層体およびそれらを用いて形成された硬化物
JP2018124452A (ja) * 2017-02-01 2018-08-09 太陽インキ製造株式会社 感光性フィルム、感光性フィルム積層体およびそれらを用いて形成された硬化物
JP6199524B1 (ja) * 2017-07-03 2017-09-20 太陽インキ製造株式会社 感光性フィルム、感光性フィルム積層体およびそれらを用いて形成された硬化物
JP6199525B1 (ja) * 2017-07-03 2017-09-20 太陽インキ製造株式会社 感光性フィルム、感光性フィルム積層体およびそれらを用いて形成された硬化物
JP2018124531A (ja) * 2017-07-03 2018-08-09 太陽インキ製造株式会社 感光性フィルム、感光性フィルム積層体およびそれらを用いて形成された硬化物
JP2018124532A (ja) * 2017-07-03 2018-08-09 太陽インキ製造株式会社 感光性フィルム、感光性フィルム積層体およびそれらを用いて形成された硬化物
CN114023512A (zh) * 2021-10-29 2022-02-08 西北工业大学 一种导体的制备方法、柔性金属导体、应用和导电材料

Also Published As

Publication number Publication date
JP3836717B2 (ja) 2006-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3980351B2 (ja) 導電性パターン材料及び導電性パターンの形成方法
US7438950B2 (en) Metallic pattern forming method and conductive pattern material
JP4408346B2 (ja) 導電性パターン材料、金属微粒子パターン材料及びパターン形成方法
JP4684632B2 (ja) 金属パターン形成方法、金属パターン及びプリント配線板
US6878470B2 (en) Visible image receiving material, conductive pattern material and organic electroluminescence element, using member having surface hydrophilicity
JP2007131875A (ja) 金属膜形成方法及び金属パターン形成方法
EP1282175A2 (en) Conductive pattern material and method for forming conductive pattern
JP4348253B2 (ja) 導電性パターン材料及び導電性パターンの形成方法
JP4606899B2 (ja) 金属パターン形成方法、金属パターン及びそれを用いたプリント配線板並びにtft配線回路
JP3836717B2 (ja) 導電性パターン材料及び導電性パターン形成方法
US7879535B2 (en) Pattern forming method, graft pattern material, conductive pattern forming method and conductive pattern material
JP2009539251A (ja) レーザアブレーションレジスト
JP4606894B2 (ja) 金属パターン形成方法、金属パターン及びそれを用いたプリント配線板並びにtft配線回路
JP2004285325A (ja) パターン形成方法及び物質付着パターン材料
JP2003076004A (ja) パターン形成方法
JP2003009860A (ja) 区画培養基板及びそれを用いたdnaチップ
JP4180004B2 (ja) パターン形成方法、グラフトパターン材料、導電性パターン形成方法、及び導電性パターン材料
JP2003215816A (ja) 導電性パターン材料及び導電性パターン形成方法
JP2009280904A (ja) 表面金属膜材料の作製方法、表面金属膜材料、金属パターン材料の作製方法、金属パターン材料、及びポリマー層形成用分散物
JP4505261B2 (ja) 金属パターン形成方法
JP2009010336A (ja) 配線パターン形成方法、配線パターン、及び配線基板
JP4414858B2 (ja) 金属パターン形成方法及び導電膜形成方法
JP4262910B2 (ja) マイクロレンズの製造方法
JP2005223271A (ja) 電磁波シールド材料の作製方法及び電磁波シールド材料
JP2003323983A (ja) 有機電界発光素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040309

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060727

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090804

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090804

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090804

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100804

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110804

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110804

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120804

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120804

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130804

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees