JP2003188145A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JP2003188145A JP2001389644A JP2001389644A JP2003188145A JP 2003188145 A JP2003188145 A JP 2003188145A JP 2001389644 A JP2001389644 A JP 2001389644A JP 2001389644 A JP2001389644 A JP 2001389644A JP 2003188145 A JP2003188145 A JP 2003188145A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッチングガスをプラズマ化しエッチャント
イオンにより被処理基板にエッチング処理を行なうプラ
ズマ処理装置において、供用時間の経過とともに発生す
る、被処理基板面上での処理均一性の劣化を抑制するこ
と。 【解決手段】 被処理基板面上での処理均一性は、電界
補正リングの下面と下部電極(特にフォーカスリングの
上面)との距離を一定に保てば、その均一性劣化をくい
止めることができ、かつ、上部電極と下部電極との距離
(間隔)を多少変化させること自体によっては、被処理
基板上での処理特性はほとんど変化しないとの知見によ
っている。電界補正リングは、供用時間の累積とともに
表面、特に下部電極に対向する面が削り取られる。そこ
で、削り取られ方に応じて上部電極と下部電極との間隔
を変える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エッチングガスを
プラズマ化しエッチャントイオンにより被処理基板にエ
ッチング処理を行なうプラズマ処理装置に係り、特に、
処理均一性の劣化を抑制するのに適するプラズマ処理装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】被処理基板にエッチングを行なうプラズ
マ処理装置では、使用周波数の制限が少なく比較的大き
な処理面積を確保できるいわゆる平行平板型のものが多
く用いられている。平行平板型プラズマ処理装置の概略
の構成要素は、ほぼ真空に保つことができる処理室と、
処理室に設けられた上部電極と下部電極とである。上部
電極は、エッチングガスを処理室に導入するためのシャ
ワーヘッドを備えており、下部電極は、被処理基板(半
導体ウエハ)を載置、保持するための載置台を兼ねてい
る。
【0003】シャワーヘッドより導入されたエッチング
ガスは、上部電極に印加された高周波電圧によりプラズ
マ化され、これにより発生したエッチャントイオンは、
比較的低周波の電圧を印加された下部電極方向へのイオ
ンビームとなって下部電極上に載置された被処理基板を
エッチングする。
【0004】このようなプラズマ処理装置では、収率の
向上のため被処理基板上での処理均一性の確保が問題と
なる。何ら規制を行なわない状態では、発生するプラズ
マ密度の違いやイオンビームを発生させる電界の不均一
により、一般的に、被処理基板上での処理速度(エッチ
ングレート)が被処理基板面上の場所により異なる。
【0005】この対策をとるため、従来、上部電極であ
るシャワーヘッドの周縁側に絶縁性で環体状のリング
(シールドリング、絶縁リング、電界補正リングなどと
呼ぶ。)を設ける場合がある。これにより、上部電極付
近に発生する高周波電界をリング内側に集めてより均一
のプラズマを発生させ、周縁でのエッチングレートの低
下を補正することができる。
【0006】さらに、下部電極では、被処理基板を取り
囲むように絶縁性で環体状のリング(フォーカスリン
グ、保護リングなどと呼ぶ。)を設ける場合がある。こ
れにより、取り囲んだ部分より被処理基板側に集中して
電界を発生させてより均一にイオンビームを発生させ、
周縁でのエッチングレートの低下を補正することができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】電界補正リングでは、
電極駆動周波数、エッチングガス種、処理圧力、処理温
度などのプロセス条件により、供用時間の経過ととも
に、デポジションが生じたり、スパッタされて削り取ら
れたりする現象が生じる。特に、電極駆動周波数がこの
種のプラズマ処理装置として高い場合には、経験上、削
り取られる傾向が強い。
【0008】電界補正リングが削り取りれると、その下
面とフォーカスリングの上面との距離が微妙に広がりエ
ッチングの均一性に影響が生じる。つまり、電界補正リ
ングの薄化により周縁部での発生プラズマの密度が低下
し、その結果被処理基板の周縁部でのエッチングレート
が下がる。したがって、供用時間の経過とともに、被処
理基板上での処理均一性が劣化し収率が悪化する。
【0009】本発明は、上記した事情を考慮してなされ
たもので、エッチングガスをプラズマ化しエッチャント
イオンにより被処理基板にエッチング処理を行なうプラ
ズマ処理装置において、供用時間の経過とともに発生す
る、被処理基板面上での処理均一性の劣化を抑制するこ
とが可能なプラズマ処理装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、被処理基板面
上での処理均一性は、電界補正リングの下面と下部電極
(特にフォーカスリングの上面)との距離を一定に保て
ば、その均一性劣化をくい止めることができ、かつ、上
部電極と下部電極との距離(間隔)を多少変化させるこ
と自体によっては、被処理基板上での処理特性はほとん
ど変化しないとの本願発明者の知見によっている。この
知見は、実験的に得られたものであり、詳細は十分解析
されていないが、定性的には、上部電極と下部電極との
距離を変化させたときの処理空間体積変化自体による処
理特性への感度はそれほど大きくはなく、周縁部でのプ
ラズマ密度の変化は比較的大きく処理特性に影響すると
いうことを示している。
【0011】そこで、上記の課題を解決するため、本発
明は、内部を減圧可能に構成された処理室と、前記処理
室の天井部に設けられ、前記処理室にエッチングガスを
導入する細孔を有し前記導入されたエッチングガスに比
較的高周波の電圧を印加可能な上部電極と、前記上部電
極に対向して前記処理室の内部に設けられ、被処理基板
を載置・保持可能でかつ前記導入されたエッチングガス
に比較的低周波の電圧を印加可能な下部電極と、前記下
部電極に対向する下面を有し前記下面が前記上部電極の
下面より低い位置になるように前記上部電極に接して配
設された環状の電界補正リングと、前記処理室に接続し
て設けられ、前記上部電極と前記下部電極との間隔を変
動させる電極間隔変動機構と、前記電極間隔変動機構に
接続して設けられ、累積供用時間に応じて前記上部電極
と前記下部電極との間隔を設定すべく前記電極間隔変動
機構を制御する制御手段とを具備することを特徴とす
る。
【0012】電界補正リングは、供用時間の累積ととも
に表面、特に下部電極に対向する面が削り取られる。そ
こで、累積供用時間に対する削り取られ方のデータをあ
らかじめ取得しておき、削り取られ方に応じるものとし
て実際には累積供用時間に応じて上部電極と下部電極と
の間隔が変えられる。したがって、これにより電界補正
リングと下部電極との間隔を、累積供用時間によらず一
定に保つことが可能になり、被処理基板面上での処理均
一性の劣化を抑制することができる。
【0013】また、本発明は、内部を減圧可能に構成さ
れた処理室と、前記処理室の天井部に設けられ、前記処
理室にエッチングガスを導入する細孔を有し前記導入さ
れたエッチングガスに比較的高周波の電圧を印加可能な
上部電極と、前記上部電極に対向して前記処理室の内部
に設けられ、被処理基板を載置・保持可能でかつ前記導
入されたエッチングガスに比較的低周波の電圧を印加可
能な下部電極と、前記下部電極に対向する下面を有し前
記下面が前記上部電極の下面より低い位置になるように
前記上部電極に接して配設された環状の電界補正リング
と、前記処理室に接続して設けられ、前記上部電極と前
記下部電極との間隔を変動させる電極間隔変動機構と、
前記電界補正リングの上下方向厚さを測定する厚さ測定
機構と、前記電極間隔変動機構と前記厚さ測定機構とに
接続して設けられ、前記測定された上下方向厚さに応じ
て前記上部電極と前記下部電極との間隔を設定すべく前
記電極間隔変動機構を制御する制御手段とを具備するこ
とを特徴とする。
【0014】このプラズマ処理装置では、電界補正リン
グの削り取られ方を、その上下方向厚さを測定する厚さ
測定機構で実際に測定する。そして、測定された結果に
応じて上部電極と下部電極との間隔が変えられる。これ
により、電界補正リングと下部電極との間隔を、累積供
用時間によらず一定に保つことが可能になり、被処理基
板面上での処理均一性の劣化を抑制することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施態様として、前記制
御手段は、前記累積供用時間に対して設定されるべき前
記上部電極と前記下部電極との間隔を記憶する累積供用
時間対応位置メモリと、供用時間を累算する計測器とを
備え、前記累算された供用時間を前記累積供用時間対応
位置メモリに参照して得られた上部電極と下部電極との
間隔に前記上部電極と前記下部電極との間隔を設定すべ
く前記電極間隔変動機構を制御する。
【0016】累積供用時間を得るために計測器を備え、
かつ上部電極と下部電極とのあるべき間隔を得るため、
累積供用時間に応じてそのデータをメモリに蓄えておく
ものである。計測器で測定された供用時間を引数にメモ
リ内容を取り出すことにより上部電極と下部電極とのあ
るべき間隔が得られる。なお、上記データは、あらかじ
め装置を供用することによって電界補正リングの削り取
られ方を調べることにより獲得しておくことができる。
【0017】また、本発明の実施態様として、前記制御
手段は、特定のプロセス条件時の単位供用時間が相当す
る標準プロセス条件時の供用時間を記憶する時間換算用
メモリと、前記特定のプロセス条件を入力する入力部
と、前記累積供用時間であって前記標準プロセス条件の
時に対して設定されるべき前記上部電極と前記下部電極
との間隔を記憶する累積供用時間対応位置メモリと、前
記入力された特定のプロセス条件から前記時間換算用メ
モリにより標準プロセス条件時に換算された供用時間を
累算する計測器とを備え、前記累算された供用時間を前
記累積供用時間対応位置メモリに参照して得られた上部
電極と下部電極との間隔に前記上部電極と前記下部電極
との間隔を設定すべく前記電極間隔変動機構を制御す
る。
【0018】上記の構成をさらに高機能化させたもので
ある。プラズマ処理装置では、一般的に、電極駆動周波
数、エッチングガス種、処理圧力、処理温度などのプロ
セス条件により、電界補正リングの削り取られ方の速度
が異なる。そこで、プラズマ処理装置として種々のプロ
セス条件で稼動させる場合を想定し、稼働させるプロセ
ス条件を入力する入力部を備えることによりプロセス条
件の情報を得るようにする。
【0019】そして入力されたプロセス条件の時の供用
時間を標準プロセス条件時の供用時間に換算して累算す
る。上部電極と下部電極とのあるべき間隔を得るには、
換算された累積供用時間に応じてそのデータを蓄えたメ
モリを参照する。計測器で測定された供用時間を換算の
上これを引数にメモリ内容を取り出すことにより上部電
極と下部電極とのあるべき間隔が得られる。なお、上記
データは、あらかじめ装置を供用することによって電界
補正リングの削り取られ方を調べることにより獲得して
おくことができる。
【0020】また、本発明の実施態様として、前記制御
手段は、プロセス条件とその供用時間を送信する送信部
と、前記送信されたデータを累積的に考慮して返信され
る前記上部電極と前記下部電極との指定間隔を受信する
受信部とを備え、前記受信された指定間隔に前記上部電
極と前記下部電極との間隔を設定すべく前記電極間隔変
動機構を制御する。
【0021】この態様では、上部電極と下部電極とのあ
るべき間隔を、サーバのような集中的データ管理部から
獲得することができる。このため、プロセス条件と供用
時間を送信する送信部と、上部電極と下部電極との指定
間隔を受信する受信部とを備える。集中的データ管理部
では、指定間隔を送信する時点で、常にその時点での最
も適当なデータを装置に送信することができる。これ
は、集中的データ管理部で、装置の使用者にかかわら
ず、多数の装置の供用実績を踏まえデータや換算ソフト
ウエアなどの適切な更新をなし得るからである。
【0022】また、本発明の実施態様として、前記厚さ
測定機構は、前記電界補正リングを上下方向に伝搬する
超音波を用いて前記電界補正リングの上下方向厚さを測
定する。超音波は圧電素子などにより比較的簡単に発
生、検出することができるのでこれを利用するものであ
る。
【0023】また、本発明の実施態様として、前記上部
電極に前記比較的高周波の電圧を供給する電源をさらに
具備し、前記電圧は、周波数が60MHz以上である。
特に、本発明の適用として、電界補正リングの削り取ら
れ方が大きいプラズマ処理装置を想定するものである。
【0024】また、本発明の実施態様として、前記下部
電極に前記比較的低周波の電圧を供給する電源をさらに
具備し、前記電圧は、周波数が2MHz以上である。下
部電極への印加電圧周波数の高周波化がされた場合にも
本発明の適用がなし得るものである。
【0025】また、本発明の実施態様として、前記電界
補正リングは、前記上部電極と水平方向に接する面を有
する。電界補正リングの取り付けが、上部電極と水平方
向に接する面を有するようになされる場合には、その位
置関係から電界補正リングの削り取られ方が大きい。本
発明は、その場合に適用して特に好ましいものである。
【0026】また、本発明の実施態様として、前記下部
電極に接して配設され、前記下部電極に載置・保持され
た被処理基板の回りに位置する環状の導電性リングと、
前記導電性リングの回りに配設された環状の絶縁性リン
グとをさらに具備する。環状の導電性リングを被処理基
板の回りに配することでこれをダミーとして被処理基板
の周縁近くでの処理均一性の劣化を軽減することができ
る。このような場合においても本発明を適用することが
できる。
【0027】また、本発明の実施態様として、前記電極
間隔変動機構は、専ら前記下部電極を上下動させること
により前記上部電極と前記下部電極との間隔を変動させ
る。下部電極は、通常の場合、処理室への被処理基板の
出し入れのため上下動させられる。したがって、そのた
めの機構を利用すれば本発明のハードウエア的な負担増
加を軽減することができる。
【0028】以下では本発明の実施形態を図面を参照し
ながら説明する。
【0029】図1は、本発明の一実施形態に係るプラズ
マ処理装置を模式的に示す構成図であり、そのうち処理
室の部分については垂直断面を示すものである。
【0030】図1に示すように、このプラズマ処理装置
は、内部に処理室を構成する処理容器11と、処理容器
11内の構成である、RFプレート12、クリスタル電
極13、拡散板15、上部電極絶縁部材18、電界補正
リング19、絶縁性挟持体27、導電膜28、下部電極
29、フォーカスリング30、ベローズ31、ベローズ
支持板32とを有する。ここで、RFプレート12とク
リスタル電極13とが上部電極14としての構成であ
り、上部電極14には、ガスを導入する細孔17が多数
(すなわちシャワーヘッドが)存在する。絶縁性狭持体
27上には被処理基板26が載置、保持され得る。
【0031】また、処理容器11またはその中の上記構
成に接続して、ガス供給管16、エッチングガス供給系
22、上部電極電源20、上部電極側マッチング回路2
1、排気管23、排気系24、ゲートバルブ25、下部
電極電源36、下部電極側マッチング回路35、静電チ
ャック用電源37を有する。ここで、下部電極29の下
側は支持部材33により支持され、支持部材33は、下
部電極上下動機構34に通じている。
【0032】さらに、装置の制御部4として、累積供用
時間カウンタ41、設定位置メモリ42、制御信号出力
部43を有する。
【0033】処理容器11は、例えば表面がアルマイト
処理された円筒状のアルミニウムからなり、その天井部
に上部電極14が設けられ、底面部中央には下部電極2
9を支持する支持部材33のための貫通孔がある。上部
電極14は、処理容器11との間に存在する環状の上部
電極絶縁部材18により処理容器11から絶縁されて配
設される。
【0034】上部電極14は、被処理基板26に対向す
る側の、例えば単結晶シリコンからなる導電性で円盤状
のクリスタル電極13と、クリスタル電極13の上部に
接して配置され、円盤状の中空を有する、例えば表面が
アルマイト処理された円盤状のRFプレート12からな
る。RFプレート12の中空には、ガス供給管16から
導入されるエッチングガスを拡散する拡散板15が配設
される。RFプレート12の中空からRFプレート12
とクリスタル電極13とを貫通して細孔17がほぼ上下
方向に多数設けられる。
【0035】なお、上部電極14のクリスタル電極13
部分に代えて、炭素電極や表面をアルマイト処理された
アルミニウム電極を用いることも可能である。
【0036】クリスタル電極13の周縁近くの下側と上
部電極絶縁部材18の下側には、これらに接して環状で
絶縁性の電界補正リング18(例えばSiO、Si
C、単結晶シリコンからなる)が配設される。電界補正
リング18は上下方向に厚みを有し、その下面は、クリ
スタル電極13の下面より下に位置する。これにより、
上部電極14による高周波電界を電界補正リング18内
部に集めて発生プラズマの均一化を図る。電界補正リン
グ18は、供用とともに削り取られるので、一定期間使
用後に交換できる消耗部品とするのが適当である。
【0037】処理容器11内で上部電極14に対向する
位置には、例えば表面がアルマイト処理されたアルミニ
ウムからなる円盤状の下部電極29が配置される。下部
電極29は、その上部表面に、導電膜28と導電膜28
を狭持する絶縁性狭持体27とからなる静電チャック機
構を有する。静電チャック機構により、下部電極29上
側に被処理基板26を静電力で吸着、保持することがで
きる。なお、絶縁性狭持体27は、下部電極29の表面
処理部分であるアルマイトの部分を利用して構成するよ
うにしてもよい。また、下部電極29の表面は、酸化イ
ットリウム(Y )でコーティングするようにして
もよい。
【0038】下部電極29の周縁付近には、被処理基板
26を取り囲むように環状で絶縁性のフォーカスリング
30が設けられる。これにより、イオンビームを被処理
基板26側に集中して発生させ被処理基板26の周縁付
近での処理均一性を向上できる。
【0039】下部電極29の下側周縁寄りには、ベロー
ズ31が周状に配設され、ベローズ31の下側は、中心
に孔を有する絶縁性のベローズ支持板32に固定され
る。ベローズ31により、処理容器11内は、下部電極
29の上下の動きにかかわらず気密に保つことができ
る。また、絶縁性のベローズ支持板32により下部電極
29は、処理容器11から絶縁される。
【0040】上部電極14の上側にはエッチングガスを
供給するガス供給管16が設けられる。ガス供給管16
は、RFプレート12内の中空部に通じている。ガス供
給管16は、エッチングガス供給系22に接続されてお
り、これにより所定のガスを所定の量だけ処理室に導入
することができる。
【0041】また、上部電極14には、上部電極側マッ
チング回路21を介して上部電極電源20が電気的に接
続されており、これにより、インピーダンス整合された
例えば60MHzの電圧を上部電極14に印加すること
ができる。この印加電圧により、上部電極14の細孔1
7を通して処理容器11内に導入されたガスをプラズマ
化することができる。
【0042】処理容器11の円筒下部側には排気管23
が設けられ、さらに排気管23は、排気系24に接続さ
れる。これにより、処理容器11内でプラズマ処理を行
なう時に処理室を所定の圧力に減圧することができる。
また、処理を終了したあとには残留するガスを排出する
ことができる。
【0043】また、処理容器11の円筒下部側には、さ
らに、被処理基板26を搬入・搬出するためのゲートバ
ルブ25が設けられる。被処理基板26を搬入または搬
出する場合には、下部電極29の位置が、その上面がゲ
ートバルブ25の水準になるまで下げられ、その状態
で、開状態とされたゲートバルブ25を介して例えばロ
ボットアームにより把持された被処理基板26が出し入
れされる。
【0044】下部電極29には、下部電極側マッチング
回路35を介して下部電極電源36が電気的に接続さ
れ、これにより、インピーダンス整合された例えば2M
Hzの電圧を下部電極29に印加することができる。こ
の印加電圧は、処理容器11内に導入されプラズマ化さ
れたガスの中のエッチャントイオンを誘引し、これによ
り、下部電極29上側に載置、保持された被処理基板2
6がエッチングされる。
【0045】下部電極29上の静電チャック機構の導電
膜28には、静電チャック用電源37が電気的に接続さ
れる。静電チャック用電源37は、その出力が例えば1
kVから2kVである。この電圧印加により生じる導電
膜28からの静電力により、被処理基板26を下部電極
29上側に確実に保持することができる。
【0046】下部電極29の下側中心部を支えるように
設けられた支持部材33は、処理容器11の底面を貫通
して下部電極上下動機構34に通じている。下部電極上
下動機構34は、例えば、支持部材33の軸方向にねじ
山が切られたボールねじ(送りねじ)と、このボールね
じに係合する動力伝達機構を介する、回転位置の制御が
可能な回転モータとから構成することができる。回転位
置を制御可能とする代わりに、支持部材33の上下方向
位置を検出することによりフィードバック的に支持部材
33の位置制御が行われるようにしてもよい。
【0047】下部電極上下動機構34は、制御部4によ
り制御される。そのひとつは、被処理基板26を処理容
器11内へ出し入れするための下部電極29の位置と、
被処理基板26を処理容器11内で処理するときの下部
電極29の位置(図示の位置)との間での上下動のため
である。
【0048】さらに、被処理基板26を処理容器11内
で処理するときの下部電極29の位置を供用時間に応じ
て微調整するため、制御部4では、累積供用時間カウン
タ41が供用時間を累積してカウントする。このために
は、例えば、図示するように、上部電極14への高周波
電圧の印加を検知することにより、その検知される間だ
け時間をカウントする方法を用いることができる。これ
は、電界補正リング19に削れが生じるときが、高周波
電圧によってプラズマを発生させたときにほぼ一致する
からである。
【0049】累積してカウントされた結果は、引数とな
って設定位置メモリ42に入力される。設定位置メモリ
42は、あるべき電極間隔が供用時間ごとにあらかじめ
格納されているものであり、したがって、設定位置メモ
リ42は、累積供用時間に応じて適切な電極間隔の情報
を出力する。これは換言すると、電界補正リング19の
各累積供用時間による削れを考慮し電界補正リング19
と被処理基板26との間隔をほぼ一定に保つための電極
間隔の情報である。
【0050】出力された電極間隔の情報は、制御信号出
力部43に入力される。これにより、制御信号出力部4
3は、下部電極上下動機構34の電気的な入力構成に応
じた制御信号を出力する。
【0051】なお、制御部4は、その主要部を、例え
ば、汎用または専用のコンピュータを用いて構成するこ
とができる。この場合、制御部4とその外部との接続は
適当なインターフェースが必要となるが、インターフェ
ースを介することにより、累積供用時間カウンタ41、
設定位置メモリ42などの構成を、コンピュータのハー
ドウエアとソフトウエアとにより実現できる。
【0052】以上、図1に示すプラズマ処理装置の構成
を説明したが、次に、時系列的な動作を一通り説明す
る。
【0053】まず、被処理基板26の処理容器11内へ
の搬入を行なう。このため、下部電極上下動機構34を
制御部4により制御し、下部電極29の上面の水準をゲ
ートバルブ25の水準まで下げる。そして、ゲートバル
ブ25を開き、例えばアームロボットに把持された被処
理基板26を処理容器11内に導入し、被処理面が上に
なるように絶縁性狭持体27上に載置する。
【0054】載置されたらアームロボットを処理容器1
1内から退避しゲートバルブ25を閉じる。また静電チ
ャック機構の導電体28に静電チャック用電源37から
電圧を印加し静電力により載置された被処理基板26を
保持状態にする。
【0055】次に、プラズマ処理のための準備を行な
う。このため、下部電極上下動機構34を制御部4によ
り制御し、下部電極29の位置を処理を行なうための位
置(図示する位置)に上げる。このとき、制御部4の累
積供用時間カウンタ41が出力する累積供用時間により
設定位置メモリ42から、電極間隔を適切に設定する信
号が、制御信号出力部43を介して下部電極上下動機構
34に供給される。これにより、下部電極29はその処
理位置が微調整される。この調整された処理位置は、電
界補正リング19の削られ方を考慮して電界補正リング
19と被処理基板27との間がほぼ一定になるように設
定されるものである。
【0056】さらに、排気系24を動作させ、排気管2
3を介して処理容器11内を真空近くの所定の圧力まで
減圧する。なお、ゲートバルブ25の外側が真空引き可
能な移載室とされている場合には、処理容器11内の減
圧はわずかの間に済む。
【0057】次に、実際のプラズマ処理を行なう。すな
わち、エッチングガス供給系22からガス供給管16を
介して所定のエッチングガスを所定の流量で処理室に導
入する。また、上部電極14には高周波電圧を、下部電
極29には低周波電圧を、それぞれ上部電極電源20、
下部電極電源36から供給する。このとき必要であれば
排気系24を同時に動作させ処理容器11内にガスを流
す状態とする。以上の処理状態を所要の時間だけ継続す
ることにより、被処理基板26の処理面に、累積供用時
間によらずより面内均一性の高いエッチングを施すこと
ができる。
【0058】エッチング処理の間、累積供用時間カウン
タ41は処理時間を計測し累算する。なお、累算された
処理時間は、刻々と設定位置メモリ42に供給されるよ
うにしこれにより処理時間中も下部電極29の位置を微
調整するようにしてもよいが、そこまでの動作をさせ
ず、下部電極29の位置調整を処理の準備の時に限るよ
うにしても実施形態として効果は得られる。
【0059】エッチング処理を終了したら、処理容器1
1内から被処理基板26の搬出を行なう。すなわち、ガ
ス排気を排気系24を用いて行ない、かつ処理容器11
内外の圧力をそろえる。そして、下部電極上下動機構3
4を制御部4により制御し、下部電極29の上面の水準
をゲートバルブ25の水準まで下げる。さらに、ゲート
バルブ25を開き、例えばアームロボットを処理容器1
1内に導入して絶縁性狭持体27上に載置された被処理
基板26を把持し搬出する。
【0060】以上のように、この実施形態では、供用時
間の累積とともに表面、特に下部電極29に対向する面
が削り取られる電界補正リング19について、累積供用
時間に対する削り取られ方のデータをあらかじめ取得し
ておく。実際の供用の際には、削り取られ方に応じるも
のとして累積供用時間に応じて上部電極14と下部電極
29との間隔が変えられる。
【0061】したがって、これにより電界補正リング1
9と下部電極29との間隔を、累積供用時間によらず一
定に保つことが可能になり、被処理基板26面上での処
理均一性の劣化を抑制することができる。なお、電界補
正リング19は、以上のように供用されたあと一定以上
消耗したならば交換され得る。交換後は、当然ながら上
記で説明した累積供用時間はリセットされる。このリセ
ットは、累積供用時間カウンタ41に対して例えば人手
により行うことができる。
【0062】なお、図1に示す構成では、電界補正リン
グ19と上部電極絶縁部材18とを別の部材として電界
補正リング19のみが消耗部品で交換可能な例を説明し
たが、電界補正リング19と上部電極絶縁部材18とを
一体として構成しその一体物を交換可能にしてもよい。
【0063】次に、図1に示したものとは異なる本発明
の実施形態を図2を参照して説明する。図2は、本発明
の別の実施形態に係るプラズマ処理装置を模式的に示す
構成図であり、すでに説明した構成には同一番号を付し
てある。なお、すでに説明した部分については説明を省
略する。
【0064】この実施形態は、プラズマ処理装置として
種々のプロセス条件で稼動させる場合に対応したもので
ある。このため、図示するように、制御部4aは、累積
供用時間カウンタ41、設定位置メモリ42、制御信号
出力部43のほかに、供用時間カウンタ44、時間換算
メモリ45、プロセス条件入力部46を有する。
【0065】プロセス条件(電極駆動周波数、エッチン
グガス種、処理圧力、処理温度など)により電界補正リ
ング19の削り取られ方の速度は異なる。制御部4aで
は、稼働させるプロセス条件を入力する入力部46を備
えることによりプロセス条件の情報を得るようにする。
【0066】入力されたプロセス条件は、時間換算メモ
リ45に供給される。時間換算メモリ45は、各特定プ
ロセス条件と標準プロセス条件との、電界補正リング1
9の削られ方に関する比を格納しているメモリである。
図示するように、時間換算メモリ45には、他方、供用
時間カウンタ44により計測される供用時間が供給され
ているので、この供給された供用時間は標準プロセス時
に換算されて時間換算メモリ45から出力される。
【0067】時間換算メモリ45から出力された供用時
間は累積供用時間カウンタ41に供給され、そのあとの
構成については図1と同様である。
【0068】なお、時間換算メモリ45に格納しておく
べき内容は、あらかじめ、種々のプロセス条件について
電界補正リング19の削られ方のデータを取得してお
き、これを、そのうちの標準とするプロセス条件での削
られ方のデータで正規化することにより作成することが
できる。
【0069】以上説明のように、この実施形態では、図
1に示した実施形態が有する効果に加え、プラズマ処理
装置としてさらに高機能化した場合にも対応して同種の
効果を得ることができる。
【0070】次に、図1、図2に示したものとは異なる
本発明の実施形態を図3を参照して説明する。図3は、
本発明のさらに別の実施形態に係るプラズマ処理装置を
模式的に示す構成図であり、すでに説明した構成には同
一番号を付してある。なお、すでに説明した部分につい
ては説明を省略する。
【0071】この実施形態も、プラズマ処理装置として
種々のプロセス条件で稼動させる場合に対応したもので
ある。そしてその際、さらに精緻に電界補正リング19
下面と下部電極29との距離を一定にし得るものであ
る。
【0072】図示するように、制御部4bは、制御信号
出力部43、供用時間カウンタ44、プロセス条件入力
部46のほかに、送信部48、受信部49からなる通信
部47を有する。通信部47は、例えばインターネット
やイントラネットのようなネットワーク51を介してサ
ーバ52と通信し得る。
【0073】プロセス条件により電界補正リング19の
削り取られ方の速度が異なることに対応して、制御部4
bが、プロセス条件を入力する入力部46を備えること
は図2の実施形態と同様である。この実施形態では、入
力されたプロセス条件と、供用時間カウンタ44の出力
であるそのプロセス条件での供用時間とが送信部48か
らネットワーク51を介してサーバ52に送信される。
【0074】サーバ52は、ひとつには、この送信され
たデータなどによりこのプロセス処理装置についての動
作履歴を記録・管理するものである。一方、サーバ52
は、受信部49からの要求に基づき、下部電極29のあ
るべき位置(指定位置)をネットワーク51を介して送
信する。この指定位置は、過去に送信されたデータから
作成されている動作履歴を用いて一定の情報処理により
得ることができる。
【0075】すなわち、最もわかりやすく言うと図2に
示した実施形態における時間換算メモリ45と累積供用
時間カウンタ41の機能をサーバ52が有するようにす
る。このような構成による効果に加え、サーバ52を用
いると、ネットワーク接続されることによる効果を得る
ことができる。すなわち、サーバ52は、集中的データ
管理部として、送信する時点での最も適当な指定位置を
処理装置に送ることができる。これは、集中的データ管
理部として、処理装置の使用者にかかわらず、多数の装
置の供用実績を踏まえデータや換算ソフトウエアなどの
適切な更新をなし得ることによる効果である。
【0076】受信部49で受信された指定位置に従って
制御信号出力部43が制御信号を出力する以降の動作に
ついては、図1または図2に示した実施形態と同様であ
る。
【0077】次に、図1、図2、図3に示したものとは
異なる本発明の実施形態を図4を参照して説明する。図
4は、本発明のさらに別の実施形態に係るプラズマ処理
装置を模式的に示す構成図であり、すでに説明した構成
には同一番号を付してある。なお、すでに説明した部分
については説明を省略する。
【0078】この実施形態は、電界補正リング19の削
られた量を、実際に、処理装置に設けられた厚さ測定機
構を用いて間接的に測定するものである。そして測定さ
れた量に応じて下部電極29の位置が設定される。
【0079】このため、この実施形態の電界補正リング
19のすぐ上部には、圧電素子64、65が設けられ、
圧電素子64、65への電気導線を通すため上部電極絶
縁部材18には貫通孔63が設けられる。圧電素子64
は、超音波発振部として機能し、電界補正リング19の
上から下方向に超音波を発振する。圧電素子65は、超
音波検知部として機能し、電界補正リング19の下面か
らの超音波反射エコーを検知して電気信号に変換する。
【0080】また、制御部6は、駆動・検出回路61、
厚さ算出処理部62を有する。駆動・検出回路61は、
導線を介して圧電素子64を駆動して、圧電素子64か
ら超音波を発生させ、かつ、圧電素子65で超音波検知
されこれが変換された電気信号を導線を介して検出する
ものである。検出された電気信号は、厚さ算出処理部6
3に供給される。厚さ算出処理部63は、供給された電
気信号を処理して電界補正リング19の厚さを算出する
ものである。
【0081】算出された電界補正リング19の厚さに基
づき制御信号出力部43は下部電極29の位置を制御す
る。すなわち、電界補正リング19と下部電極29との
間隔を、供用時間によって消耗する電界補正リング19
によらず一定に保つことが可能になり、被処理基板26
面上での処理均一性の劣化を抑制することができる。な
お、この場合も電界補正リング19は、供用されたあと
一定以上消耗したならば交換され得る。
【0082】この実施形態では、実際の削られた量に応
じて上部電極14と下部電極29との間隔が設定される
ので、その間隔を設定、指定するためのデータの蓄積な
どの手間が不要である。
【0083】なお、電界補正リング19の厚さ計測は、
超音波を用いる方法である必要はない。例えば、処理容
器11内部の側壁から水平方向に電界補正リング19の
下面にかかるようにレーザ光を照射し、レーザ光の達す
る処理容器11内部の側壁にフォトダイオードを設ける
ように構成する。そして、フォトダイオードの検出強度
により、電界補正リング19の削られた量を検知するよ
うにしてもよい。
【0084】次に、図1ないし図4に示した実施形態に
おける電界補正リング19に代えて用いることができる
電界補正リングの他の例について図5を参照して説明す
る。図5は、上部電極14付近を図示するものであり、
すでに説明した構成要素には同一番号を付してある。
【0085】図5に示すように、この例での電界補正リ
ング19aは、上部電極14と水平方向に接する面がな
い配置となっている。電界補正機能としては、実験的
に、上部電極14と水平方向に接する面を有する方が好
ましいが、この例のように水平方向に接する面がない配
置の場合でも、本発明の適用により、被処理基板26面
上での処理均一性の劣化を抑制する効果自体は得られ
る。
【0086】また、図5に示す構成では、電界補正リン
グ19aと上部電極絶縁部材18とを別の部材として電
界補正リング19aのみが消耗部品で交換可能な場合を
示しているが、電界補正リング19aと上部電極絶縁部
材18とを一体として構成しその一体物を交換可能にし
てもよい。
【0087】次に、図1ないし図4に示した実施形態に
おけるフォーカスリング30に代えて用いることができ
るフォーカスリングの他の例について図6を参照して説
明する。図6は、下部電極29付近を図示するものであ
り、すでに説明した構成要素には同一番号を付してあ
る。
【0088】図6に示すように、フォーカスリング30
aは、直接に被処理基板26を取り囲むのではなく、環
状で導電性のリング71を介してこれを取り囲む。導電
性リング71は、例えば、導電性の単結晶シリコンやS
iCなどからなる。
【0089】このような構成によると、フォーカスリン
グ30aにほど近い部位での、フォーカスリング30a
による電界集中効果の不完全さを導電性リング71上に
留めることができる。したがって、被処理基板26では
さらに面内の処理均一性が増す。このような下部電極2
9付近の構成の場合においても本発明は好適に適用でき
る。
【0090】なお、以上の実施形態の説明では、上部電
極14と下部電極29との間隔を変動させるために、専
ら下部電極を移動させる構成を例にして説明したが、上
部電極14の側を専ら移動させるようにしてもよい。そ
の際には、処理容器11と一体に上部電極14を上下動
させることができる。また、上部電極14と下部電極2
9とを両者とも上下動できるように構成してもよい。し
たがって、下部電極上下動機構34は、電極間隔変動機
構に一般化される。
【0091】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
供用時間の累積とともに表面、特に下部電極に対向する
面が削り取られる電界補正リングに対応して、上部電極
と下部電極との間隔が変動される。これにより電界補正
リングと下部電極との間隔を、累積供用時間によらず一
定に保つことが可能になり、被処理基板面上での処理均
一性の劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置を
模式的に示す構成図。
【図2】本発明の別の実施形態に係るプラズマ処理装置
を模式的に示す構成図。
【図3】本発明のさらに別の実施形態に係るプラズマ処
理装置を模式的に示す構成図。
【図4】本発明のさらに別の実施形態に係るプラズマ処
理装置を模式的に示す構成図。
【図5】図1ないし図4に示した実施形態における電界
補正リング19に代えて用いることができる電界補正リ
ングの他の例を説明する構成図。
【図6】図1ないし図4に示した実施形態におけるフォ
ーカスリング30に代えて用いることができるフォーカ
スリングの他の例を説明する構成図。
【符号の説明】
11…処理容器、12…RFプレート、13…クリスタ
ル電極、14…上部電極、15…拡散板、16…ガス供
給管、17…細孔、18…上部電極絶縁部材、19,1
9a…電界補正リング、20…上部電極電源、21…上
部電極側マッチング回路、22…エッチングガス供給
系、23…排出管、24…排気系、25…ゲートバル
ブ、26…被処理基板、27…絶縁性狭持体、28…導
電膜、29…下部電極、30,30a…フォーカスリン
グ、31…ベローズ、32…ベローズ支持板、33…支
持部材、34…下部電極上下動機構、35…下部電極側
マッチング回路、36…下部電極電源、37…静電チャ
ック用電源、4,4a,4b…制御部、41…累積供用
時間カウンタ、42…設定位置メモリ、43…制御信号
出力部、44…供用時間カウンタ、45…時間換算メモ
リ、46…プロセス条件入力部、47…通信部、48…
送信部、49…受信部、51…ネットワーク、52…サ
ーバ、6…制御部、61…駆動・検出回路、62…厚さ
算出処理部、63…貫通孔、64,65…圧電素子、7
1…導電性リング

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部を減圧可能に構成された処理室と、 前記処理室の天井部に設けられ、前記処理室にエッチン
    グガスを導入する細孔を有し前記導入されたエッチング
    ガスに比較的高周波の電圧を印加可能な上部電極と、 前記上部電極に対向して前記処理室の内部に設けられ、
    被処理基板を載置・保持可能でかつ前記導入されたエッ
    チングガスに比較的低周波の電圧を印加可能な下部電極
    と、 前記下部電極に対向する下面を有し前記下面が前記上部
    電極の下面より低い位置になるように前記上部電極に接
    して配設された環状の電界補正リングと、 前記処理室に接続して設けられ、前記上部電極と前記下
    部電極との間隔を変動させる電極間隔変動機構と、 前記電極間隔変動機構に接続して設けられ、累積供用時
    間に応じて前記上部電極と前記下部電極との間隔を設定
    すべく前記電極間隔変動機構を制御する制御手段とを具
    備することを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、 前記累積供用時間に対して設定されるべき前記上部電極
    と前記下部電極との間隔を記憶する累積供用時間対応位
    置メモリと、 供用時間を累算する計測器とを備え、 前記累算された供用時間を前記累積供用時間対応位置メ
    モリに参照して得られた上部電極と下部電極との間隔に
    前記上部電極と前記下部電極との間隔を設定すべく前記
    電極間隔変動機構を制御することを特徴とする請求項1
    記載のプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、 特定のプロセス条件時の単位供用時間が相当する標準プ
    ロセス条件時の供用時間を記憶する時間換算用メモリ
    と、 前記特定のプロセス条件を入力する入力部と、 前記累積供用時間であって前記標準プロセス条件の時に
    対して設定されるべき前記上部電極と前記下部電極との
    間隔を記憶する累積供用時間対応位置メモリと、 前記入力された特定のプロセス条件から前記時間換算用
    メモリにより標準プロセス条件時に換算された供用時間
    を累算する計測器とを備え、 前記累算された供用時間を前記累積供用時間対応位置メ
    モリに参照して得られた上部電極と下部電極との間隔に
    前記上部電極と前記下部電極との間隔を設定すべく前記
    電極間隔変動機構を制御することを特徴とする請求項1
    記載のプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、 プロセス条件とその供用時間を送信する送信部と、 前記送信されたデータを累積的に考慮して返信される前
    記上部電極と前記下部電極との指定間隔を受信する受信
    部とを備え、 前記受信された指定間隔に前記上部電極と前記下部電極
    との間隔を設定すべく前記電極間隔変動機構を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 内部を減圧可能に構成された処理室と、 前記処理室の天井部に設けられ、前記処理室にエッチン
    グガスを導入する細孔を有し前記導入されたエッチング
    ガスに比較的高周波の電圧を印加可能な上部電 極と、前記上部電極に対向して前記処理室の内部に設け
    られ、被処理基板を載置・保持可能でかつ前記導入され
    たエッチングガスに比較的低周波の電圧を印加可能な下
    部電極と、 前記下部電極に対向する下面を有し前記下面が前記上部
    電極の下面より低い位置になるように前記上部電極に接
    して配設された環状の電界補正リングと、 前記処理室に接続して設けられ、前記上部電極と前記下
    部電極との間隔を変動させる電極間隔変動機構と、 前記電界補正リングの上下方向厚さを測定する厚さ測定
    機構と、 前記電極間隔変動機構と前記厚さ測定機構とに接続して
    設けられ、前記測定された上下方向厚さに応じて前記上
    部電極と前記下部電極との間隔を設定すべく前記電極間
    隔変動機構を制御する制御手段とを具備することを特徴
    とするプラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】 前記厚さ測定機構は、前記電界補正リン
    グを上下方向に伝搬する超音波を用いて前記電界補正リ
    ングの上下方向厚さを測定することを特徴とする請求項
    5記載のプラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】 前記上部電極に前記比較的高周波の電圧
    を供給する電源をさらに具備し、 前記電圧は、周波数が60MHz以上であることを特徴
    とする請求項1または5記載のプラズマ処理装置。
  8. 【請求項8】 前記下部電極に前記比較的低周波の電圧
    を供給する電源をさらに具備し、 前記電圧は、周波数が2MHz以上であることを特徴と
    する請求項1または5記載のプラズマ処理装置。
  9. 【請求項9】 前記電界補正リングは、前記上部電極と
    水平方向に接する面を有することを特徴とする請求項1
    または5記載のプラズマ処理装置。
  10. 【請求項10】 前記下部電極に接して配設され、前記
    下部電極に載置・保持された被処理基板の回りに位置す
    る環状の導電性リングと、 前記導電性リングの回りに配設された環状の絶縁性リン
    グと をさらに具備することを特徴とする請求項1または5記
    載のプラズマ処理装置。
  11. 【請求項11】 前記電極間隔変動機構は、専ら前記下
    部電極を上下動させることにより前記上部電極と前記下
    部電極との間隔を変動させることを特徴とする請求項1
    または5記載のプラズマ処理装置。
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