JP2003187875A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池

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JP2003187875A
JP2003187875A JP2001384082A JP2001384082A JP2003187875A JP 2003187875 A JP2003187875 A JP 2003187875A JP 2001384082 A JP2001384082 A JP 2001384082A JP 2001384082 A JP2001384082 A JP 2001384082A JP 2003187875 A JP2003187875 A JP 2003187875A
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Satoru Saito
哲 斎藤
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Japan Storage Battery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池製造時における電解液の浸透を向上さ
せ、電池の初期容量を向上させるとともに、電池のサイ
クル特性の向上を図る。 【解決手段】 正極板3Aの正極集電体11に正極合剤
層12を形成する際、正極合剤層12を間欠的に正極集
電体11に塗布して、合剤未塗布部14を正極板3Aに
形成する。さらに、正極合剤層12の表面には正極板3
Aの長手方向に延びる一方の端縁部13から他方の端縁
部13に達する溝部15を形成する。このとき、正極板
3Aの中央部より端縁部13において溝部15の横断面
積を大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解質二次電
池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウムイオン電池では、高率放電特性
を向上させるため、正極、負極ともに薄板状の集電体上
に薄く活物質を含んだ合剤層を形成し、セパレーターを
介して渦巻き状もしくは平板状に積層した形状の発電要
素が採用されている。この発電要素を電池容器内に収納
し、電解質塩を溶解した非水電解液を注液してリチウム
イオン電池が構成されている。
【0003】このように、リチウムイオン電池では積層
された電極構造を有するため、充放電の際には、電解液
の一部が分解されて発生したガスが発電要素内部に蓄積
し、正極と負極との間で気泡となって電池容量を低下さ
せ、サイクル特性が悪化する場合がある。また、発電要
素へ電解液を注液する際、発電要素の内部に存在してい
る空気が電解液で置換されずに気泡となって残存し、リ
チウムイオンの移動を妨げて電池の容量特性に悪影響を
与える場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、特開2001
−35484公報には正極合剤層の表面に外部に通じる
合剤未塗布溝を設けて、リチウムイオン電池の製造時に
電解液が発電要素中に到達することを容易にする技術が
開示されている。この合剤未塗布溝を設けることによっ
て、製造時における発電要素への電解液の浸透性を向上
させることできるが、合剤未塗布溝を設けるとその容積
に対応する活物質を電極板から取り除くことになり、電
極板上の活物質の面密度が減少し、電池の初期容量が減
少する。特に、サイクル特性を向上させるために合剤未
塗布溝を設ける場合には、多数の合剤未塗布溝を設ける
必要があり、同じ容積の発電要素を用いても初期容量が
減少するという問題点があった。
【0005】本発明は上記のような事情に基づいて完成
されたものであって非水電解質二次電池において、発電
要素内部への電解液の浸透性を高め、その初期容量とサ
イクル特性との双方の向上を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、請求項1の発明は、金属製の集電体に
合剤層を配して構成された正極及び負極の電極板とセパ
レータとを渦巻状に巻回してなる巻回型発電要素または
積層してなる積層型発電要素を備え、その発電要素に非
水電解液を注液して構成される非水電解質二次電池にお
いて、前記正極又は負極の電極板表面に前記合剤層を前
記電極板の長手方向に沿って間欠的に塗布することによ
り前記電極板表面にその長手方向に延びる一方の端縁部
から他方の端縁部に達するスリット状の合剤未塗布部を
形成すると共に、前記合剤層の表面には凹状に陥没させ
た溝部を形成し、この溝部の横断面積を前記電極板の中
央部より前記電極板の前記両端縁部において大きくした
ところに特徴を有する。
【0007】請求項2の発明は、請求項1に記載のもの
において、前記電極板表面に形成された前記合剤未塗布
部は、他の前記合剤未塗布部の少なくとも一つと交わる
ところに特徴を有する。
【0008】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2に記載のものにおいて、前記電極板表面には、前記合
剤未塗布部の一つから、他の前記合剤未塗布部に達する
前記溝部が形成されているところに特徴を有する。
【0009】
【発明の作用およびその効果】<請求項1の発明>請求
項1の発明によれば、非水電解質二次電池の集電体に合
剤層を配して構成された電極板には、合剤層を電極板の
長手方向に沿って間欠的に塗布することによって、電極
板表面にその長手方向に延びる一方の端縁部から他方の
端縁部に達するスリット状の合剤未塗布部が形成されて
いる。
【0010】電極板に合剤未塗布部を設けることによ
り、電極板をセパレータとともに巻回して発電要素と
し、電池容器内に収納して電解液を注液したときに、電
解液が発電要素内へ浸入しやすくなる。これにより、非
水電解質二次電池の製造効率が向上するとともに、合剤
層の活物質の利用が図れるから非水電解質二次電池の初
期容量が向上する。
【0011】そして、合剤層表面には陥没させた溝部が
設けられている。電極板に合剤未塗布部を設けると、そ
の体積だけの活物質が電極板から取り除かれるから、電
極板上の活物質の面密度が低くなり、同じ容積の電池を
作製しても容量が低くなる。一方、合剤未塗布部より浅
い溝部を設けることにより、電極板上の活物質を大きく
減らすことなく、電解液および発電要素の内部で充放電
の際に発生するガスの移動経路を設けることができる。
【0012】さらに、この溝部は、その横断面積すなわ
ち、溝部が延びる方向と直交する方向における溝部の断
面積を電極板の端縁部で大きく、中央部で小さい構成と
している。これにより、溝部の電極板の中央部付近で気
泡が発生した場合でも、溝部の横断面積が溝部の開口部
である端縁部で大きくなるから、電極板の中央付近で発
生した気泡が外部へ排出されやすくなる。例えば、溝部
が水平に延びた状態で電池が使用されている場合に、発
電要素内部で電解液の分解によりガスが発生して溝部の
内部で気泡が形成され、その気泡が非水電解質二次電池
の充放電に伴い大きくなっていく場合を考える。溝部の
断面積がその中央部と端縁部とで同じ大きさの場合に
は、発生した気泡は同じ位置に中心を有しつつ、その体
積を増すのみである。一方、溝部の断面積がその中央部
よりその端縁部で大きい場合には、発生した気泡はその
体積が増すとともに溝部の断面積の大きい方向、すなわ
ち、電極板の端縁部に移動していくこととなる。従っ
て、発電要素内部の気泡の排出性が向上するとともに、
活物質への電解液の供給が良好となり、活物質の利用が
図れるので、非水電解質二次電池のサイクル特性が向上
する。
【0013】<請求項2の発明>請求項2の発明によれ
ば、集電体表面に設けられた合剤未塗布部は、他の合剤
未塗布部と交わっているから、それぞれの合剤未塗布部
と交わる方向へも電解液の浸透が容易となる。これによ
り、非水電解質二次電池の製造効率が向上するととも
に、合剤層の活物質の利用が図れるから非水電解質二次
電池の初期容量が向上する。
【0014】<請求項3の発明>請求項3の発明によれ
ば、合剤層表面には合剤未塗布部の一つから、他の合剤
未塗布部へと溝部が形成されている。これにより、電極
板の長さ方向に延びる端縁部の一方から、他方の端縁部
に溝部を設ける場合より、溝部の長さを短くできる。従
って、溝部からの気泡の排出性が向上し、充放電に伴っ
て利用できなくなる活物質が少なくなるから、非水電解
質二次電池のサイクル特性が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実
施形態にかかる非水電解質二次電池1の分解斜視図であ
る。この非水電解質二次電池1は、長円渦状の発電要素
2を図示しない非水電解液とともに金属ラミネート樹脂
フィルムケース6に収納してなる構成となっている。長
円渦状の発電要素2はその巻回軸中心が金属ラミネート
樹脂フィルムケース6の開口面と概ね垂直方向となるよ
うに収納されている。
【0016】発電要素2は図示しないポリエチレン製の
巻芯の長手方向が巻回軸と平行になるように、正極板3
Aと負極板4とをセパレータ5を介して巻回して構成さ
れている。正極板3Aの巻きはじめ端部には正極リード
端子7が溶接され、負極板4の巻きはじめ端部には負極
リード端子8が溶接されている。そして、金属ラミネー
ト樹脂フィルムケース6の開口部が溶着されて正極及び
負極リード端子7、8が固定されるとともに、非水電解
質二次電池1が密封されている。
【0017】図2に示すように、正極板3Aは例えばア
ルミニウム、ニッケル、又はステンレス製の正極集電体
11の両面にリチウムイオンを吸蔵・放出する物質を構
成要素とする正極合剤層12が設けられている。また、
正極板3Aの表面には図3に示すようにその長手方向
(図3における上下の方向)に沿って正極合剤層12を
間欠的に塗布することにより、正極板3Aの長手方向に
延びる端縁部13の一方から他方へ到達するように合剤
未塗布部14が設けられている。合剤未塗布部14の形
成方法としては、例えば、正極合剤層12を正極集電体
11に合剤未塗布部14を備えたパターンで印刷して形
成するスクリーン印刷法を用いることができる。
【0018】さらに、正極合剤層12の表面には、凹状
に陥没させた溝部15が形成されている。溝部15は端
縁部13に対して傾いて形成されて、正極板3Aの長手
方向に延びる端縁部13の一方から他方に達するように
なっている。すなわち、正極板3Aを発電要素2の一部
として巻回したときに、合剤未塗布部14と溝部15と
の双方の端縁部13における開口部が長円渦状の発電要
素2の両端に開口するようになっている。
【0019】図4に示すように、この溝部15は、正極
板3Aの両端縁部13の深さAが、中央部の深さBより
深くなるように形成されている。従って、正極板3Aの
端縁部13における溝部15の横断面積はその中央部で
の横断面積より大きくなっている。
【0020】正極板3Aの溝部15は例えば以下のよう
にして形成される。コバルト酸リチウム等の正極活物質
をグラファイトやカーボンブラック等の導電剤とポリフ
ッ化ビニリデン等の結着剤と共に混合して正極合剤とす
る。そして、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリド
ン等の溶媒に分散させてペーストとする。これを正極集
電体11の両面に塗布して乾燥させ、その正極合剤層1
2が僅かに柔軟性がある状態で、表面を溝部15の形状
の鋳型となる突部を有するローラーで圧縮して、正極合
剤層12上に溝部15を形成する。
【0021】なお、正極活物質は特に限定されず、例え
ば、リチウムの吸蔵放出が可能な化合物を用いることが
できる。例えば遷移金属のリチウム含有酸化物であるコ
バルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、スピネル系マ
ンガン酸リチウムあるいはこれらの複合酸化物等が使用
できる。
【0022】図5に示すように負極板4は、銅、ニッケ
ル、ステンレス製の負極集電体16の両面にリチウムイ
オンを吸蔵・放出する物質を構成要素とする負極合剤層
17を設けた構造となっている。
【0023】この負極板4は例えば以下のようにして作
製される。負極活物質をポリフッ化ビニリデン等の結着
剤と共に混合して、負極合剤とする。そして、この負極
合剤をN−メチル−2−ピロリドン等の溶媒に分散させ
てスラリーとする。これを負極集電体16の両面に塗
布、乾燥後、ロールプレス等により圧縮平滑化して負極
板4が作製される。
【0024】負極活物質は、特に限定されず、例えば公
知のコークス類、ガラス状炭素類、グラファイト類、難
黒鉛化性炭素類、熱分解炭素類、炭素繊維などの炭素質
材料、あるいは金属リチウム、リチウム合金等を単独
で、または二種以上を混合して使用することができる
が、特に、安全性の高さから炭素質材料を用いるのが望
ましい。
【0025】本発明の非水電解質として、通常、リチウ
ムイオン電池に用いられる非水電解液を使用することが
できる。非水電解液の溶媒としては、例えばエチレンカ
ーボネートとジエチルカーボネートとの混合溶媒を用い
ることができる。その他に、環状カーボネート、鎖状カ
ーボネート、環状エーテル、環状エステル等を単独で、
あるいは混合して用いることができる。非水電解液の溶
質としての電解質塩は、特に限定されず、例えばLiP
を用いることができる。
【0026】セパレータ5としては、合成樹脂微多孔膜
が好適に用いることができる。中でもポリエチレン及び
ポリプロピレン製微多孔膜、又はこれらを複合した微多
孔膜等のポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、
膜抵抗等の面で好適に用いられる。
【0027】
【実施例】1.非水電解質二次電池の作製 実施例1ないし3、比較例1ないし3では、図1に示す
非水電解質二次電池1(以下、単に電池という場合があ
る)を作製した。それぞれ正極板3Aの正極合剤層12
表面に設けた溝部15の有無とその形状、および合剤未
塗布部14と溝部15の正極板3A上の配置において異
なっている。以下にその詳細を示す。
【0028】<実施例1> 1)正極板の作製 正極板3Aの正極集電体11として、厚さ20μmのア
ルミニウム箔を使用した。正極活物質としてのLiCo
91wt%と結着剤としてのポリフッ化ビニリデン
6wt%と、導電剤としてのアセチレンブラック3wt
%とを混合し、N−メチル−2−ピロリドン(以下NM
Pという)を加えてペーストを調製した。そのペースト
を正極集電体11の両面にスクリーン印刷によって印刷
し、正極合剤層12とともに、スリット状の合剤未塗布
部14を形成した。合剤未塗布部14を図3(I)に示す
ように、正極板3Aの長手方向に延びる一方の端縁部1
3から他方の端縁部13に達し、かつ、正極板3Aの長
手方向に対して直角になるように設けた。合剤未塗布部
14の幅を1mm、隣り合う合剤未塗布部14の間隔を
10mmとした。
【0029】ペーストを印刷した正極集電体11を10
0℃の温度で10分間乾燥したのち、溝部15の鋳型と
なる形状の凸部を有するローラー間に通すことによっ
て、正極合剤層12表面に凹状に陥没した溝部15を形
成した。図3(I)に示すように、正極板3Aの長手方向
に延びる端縁部13に対して15°の角度をなすように
溝部15を設けた。溝部15の形成後、さらに、120
℃で20分間乾燥して残存していたNMPを取り除き、
幅42mm、厚み180μmの正極板3Aを作製した。
そして、正極板3Aの長手方向と垂直に延びる端部の一
方に、厚み100μmのアルミニウム片からなる正極リ
ード端子7を溶接した。
【0030】また、図2に示すように溝部15は正極板
3Aの両面に設け、その位置は正極板3Aの両面でずれ
た位置になるように設けた。また、隣り合う溝部15の
間隔を5mmとした。
【0031】本実施例では、図4に示すように、正極板
3Aの端縁部13での溝部15の深さAを30μm、そ
の中央部での深さBを20μmとし、端縁部13におけ
る溝部15の深さAを中央部における深さBより深くす
ることによって、正極板3Aの中央部における溝部15
の横断面積より、端縁部13での横断面積を大きくし
た。また、溝部15の幅を20μmとした。
【0032】2)負極板の作製 負極集電体16として、厚さ14μmの銅箔を使用し
た。ホスト物質としてのグラファイト(黒鉛)92wt
%と結着剤としてのポリフッ化ビニリデン8wt%とを
混合し、NMPを加えて、ペースト状に調製した後、負
極集電体16の両面に塗付し、乾燥させることによって
図5に示す負極板4を作製した。負極板4の長手方向と
垂直に延びる端部の一方に厚さ100μmのニッケル片
からなる負極リード端子8を溶接した。負極板4の厚み
を170μm、幅を45mmとした。
【0033】3)セパレータ セパレータ5として、幅46mm、厚み25μmの微多
孔性ポリエチレンフィルムを用いた。
【0034】4)電解液の調製 非水電解液として、エチレンカーボネートとジエチルカ
ーボネートとを容積比1:1で混合し、この溶液にLi
PFを1モル/リットル溶解したものを用いた。
【0035】5)電池の作製 発電要素2は、ポリエチレン製の長方形状の巻芯を中心
として、その長辺が発電要素2の巻回中心軸と平行にな
るよう、正極板3A、セパレータ5、負極板4、セパレ
ータ5の順序で交互に重なり合うように巻回して作製し
た。正極板3Aと負極板4の端部を、ポリプロピレンの
フィルムの片面に接着剤が塗布されている巻き止め用テ
ープ10で固定し、発電要素2を巻き止めした。発電要
素2の大きさは46×35×4mmとした。
【0036】この発電要素2を金属ラミネート樹脂フィ
ルムケース6に収納し、過剰にならない量の電解液を真
空注液した。電解液を注入した非水電解質二次電池1を
200mA定電流で30分間予備充電を行った。その
後、密封溶着を行って公称容量500mAhの非水電解
質二次電池1を作製した。
【0037】<実施例2>図3(II)に示すように、合剤
未塗布部14Aが他の合剤未塗布部14と交わるような
パターンで正極合剤層12を正極集電体11にスクリー
ン印刷し、他は実施例1と同様にして正極板3Bを作製
した。正極板3Bにはその端縁部13となす角度が90
°である合剤未塗布部14と60°である合剤未塗布部
14Aとの2種類の合剤未塗布部14、14Aが形成さ
れている。隣り合う合剤未塗布部14の間隔及び、隣り
合う合剤未塗布部14Aの間隔は、実施例1における隣
り合う合剤未塗布部14の間隔と同一とした。合剤未塗
布部14、14Aの幅は、実施例1における合剤未塗布
部14の幅と同じ1mmとした。その他は実施例1と同
様にして電池1を作製した。
【0038】<実施例3>図3(III)に示すように、正
極合剤層12表面に端縁部13の一方から他方へと達す
る溝部15と、合剤未塗布部14の一つから他の合剤未
塗布部14へ到達する溝部15Aとを形成した。ここで
溝部15と合剤未塗布部14は、実施例1と同じ形状と
し、溝部15Aの幅は20μm、深さは20μmとし
た。正極板3Cの一方の端縁部13から他方の端縁部1
3に達する溝部15が端縁部13となす角度及び、隣り
合う溝部15の間隔は実施例1と同様とした。また、溝
部15Aと端縁部13とのなす角度を30°とし、隣り
合う溝部15Aの間隔は、実施例1における隣り合う溝
部15の間隔と同一とした。その正極板3Cを用い、実
施例1と同様にして電池1を作製した。
【0039】<比較例1>実施例1の合剤未塗布部14
のみを設け、溝部15を設けない正極板3D(図3(I
V))を作製した。その正極板3Dを用い、実施例1と同
様に電池1を作製した。
【0040】<比較例2>実施例1の溝部15を合剤未
塗布部14に置き換えた正極板を作製した。その正極板
を用い、実施例1と同様に電池1を作製した。なお、合
剤未塗布部14の幅は全て、実施例1の合剤未塗布部1
4の幅と同じ1mmとした。
【0041】<比較例3>正極合剤層12に設けた溝部
15の深さを正極板内での位置によらず同一とした正極
板を作製した。その深さは実施例1における溝部15の
深さの平均と同じ25μmとした。その正極板を用い、
実施例1と同様にして電池1を作製した。
【0042】2.試験方法 実施例1ないし3及び比較例1ないし3において非水電
解質二次電池1を各10個づつ作製し、各電池を25℃
の恒温槽中で300サイクルの充放電試験を行った。充
電は、500mAの定電流で4.2Vまで行った後、
4.2V定電圧で行った。充電時間は定電流での充電開
始から3時間とした。放電は、500mAの定電流で
2.7Vまで行った。第1サイクル及び、第300サイ
クルの放電容量を測定し、第300サイクルの放電容量
を第1サイクルの放電容量で除した値を容量保持率とし
た。
【0043】3.結果 実施例1ないし3および比較例1ないし3の、第1サイ
クル目と第300サイクル目の放電容量及び容量保持率
を表1に示す。なお、表中の放電容量は10個の電池の
放電容量の平均値である。
【0044】
【表1】
【0045】まず、図3(IV)に示すような、合剤未塗布
部14のみを設けた正極板3Dを用いた比較例1の電池
と、図3(I)、(II)、(III)のパターンで合剤未塗布部1
4と溝部15との双方を設けた正極板3A、3B、3C
を用いた実施例1、2、3の電池を比較する。比較例1
の電池の放電容量に対して、実施例1、2、3の電池の
放電容量は第1サイクル、第300サイクルともに大き
くなっており、容量保持率も大きくなっていた。
【0046】これは、正極板3A、3B、3Cの正極合
剤層12表面に溝部15を設けることにより、初期注液
時における発電要素2への電解液の浸透がより容易にな
るためでり、充放電を繰り返した場合においても、極板
内部で発生したガスが抜けやすく、電解液と正極合剤層
12との接触状態が良好に保持されるためである。
【0047】次に、実施例1の正極板3Aの溝部15を
合剤未塗布部14に置きかえた正極板を用いた比較例2
の電池を、実施例1の電池と比較する。比較例2の電池
は実施例1の電池と比較して、第1サイクル及び第30
0サイクルの放電容量が実施例1の電池より小さくなっ
ていた。これは、合剤未塗布部14を多数設けることに
よって、発電要素2の活物質が減少したためである。
【0048】また、実施例1と比較して、正極板上の合
剤未塗布部14と溝部15との配置が同じ(図3(I))
であって、溝部15の形状が異なる比較例3の放電容量
を実施例1の放電容量と比較した場合、端縁部13の溝
部15の深さを中央部よりも深くした実施例1の方が、
第1サイクルおよび第300サイクルの放電容量が大き
くなった。特に、実施例1は比較例3に対して容量保持
率が向上していた。
【0049】これは、実施例1の溝部15の形状が、電
解液注液時に、電解液と極板内部のガスの置換が容易と
なって、電解液が極板表面に均一に供給され、また、充
放電を繰り返した場合においても、極板内部で発生した
ガスが抜けやすく、電解液と正極板3Aとの良好な接触
状態が保持されるためである。
【0050】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。 (1)上記実施形態では、溝部15を深くすることによ
って、溝部15の横断面積を大きくする例について示し
たが、深さは同一のまま溝部15の幅を広げることによ
って、溝部15の横断面積を大きくすることもできる。
また、溝部15の深さと幅とを共に大きくしてもよい。
【0051】(2)上記実施形態では、溝部15を正極
板3Aに設けた例を示したが、溝部15を負極板4に設
けることもできる。また、正極板3Aと負極板4との双
方に設けてもよい。
【0052】(3)上記実施形態では、非水電解質とし
て非水溶媒に電解質塩を溶解した非水電解液を用いた
が、電解質の形態はこれに限られない。例えば、固体電
解質と電解液とを併用し、電極板の間に固体電解質を用
い、活物質層に電解液を含浸して用いられる非水電解質
二次電池にも本発明を適用できる。その場合、固体電解
質をセパレータ5と置換して、あるいは併用して用いる
ことができる。固体電解質としては、公知の固体電解質
を用いることができ、無機固体電解質、高分子固体電解
質を用いることができる。特に有孔性高分子に電解液を
保持させてなる有孔性高分子固体電解質を備えた非水電
解質二次電池に対して本発明を好適に適用できる。
【0053】(4)上記実施形態では、合剤未塗布部1
4の形成方法として、スクリーン印刷法による例を示し
たが、合剤未塗布部14の形成方法はこれに限られな
い。マスキングテープ等を貼付した正極集電体11の全
面に正極合剤層12を形成し、合剤未塗布部14を形成
する部分のマスキングテープごと正極合剤層12を剥が
して合剤未塗布部14を形成する方法により合剤未塗布
部14を形成することもできる。
【0054】(5)本発明に使用する発電要素2の形状
としては、断面が長円形巻回型に限られるものではな
く、断面が円形巻回型や非円形巻回型、あるは平板型極
板をセパレータ5で介して積層するスタック型や、シー
ト状極板を折りたたんでセパレータを介して積層する型
など、あらゆる形状の発電要素を使用することができ
る。また、非水電解質二次電池1の外装は金属ラミネー
トフィルムに限定されず、金属缶またはプラスチックケ
ースであってもよい。非水電解質二次電池の形状は特に
制限されない。例えば円筒形、角型、長円筒型、コイン
型等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非水電解質二次電池の分解斜視図
【図2】正極板の長手方向の一部側面図
【図3】正極板の平面図
【図4】正極板の未塗布部及び溝部の縦断面図(図2の
IV−IV断面)
【図5】負極板の側面図
【符号の説明】
3A…正極板 11…正極集電体 12…正極合剤層 13…端縁部 14…合剤未塗布部 15…溝部
フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ03 AJ05 AK03 AL07 AM03 AM05 AM07 BJ02 BJ14 CJ07 CJ22 CJ25 DJ12 DJ14 5H050 AA07 AA08 BA17 CA08 CB08 FA05 FA12 FA15 GA22 GA25

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の集電体に合剤層を配して構成さ
    れた正極及び負極の電極板とセパレータとを渦巻状に巻
    回してなる巻回型発電要素または積層してなる積層型発
    電要素を備え、その発電要素に非水電解液を注液して構
    成される非水電解質二次電池において、 前記正極又は負極の電極板表面に前記合剤層を前記電極
    板の長手方向に沿って間欠的に塗布することにより前記
    電極板表面にその長手方向に延びる一方の端縁部から他
    方の端縁部に達するスリット状の合剤未塗布部を形成す
    ると共に、前記合剤層の表面には凹状に陥没させた溝部
    を形成し、この溝部の横断面積を前記電極板の中央部よ
    り前記電極板の前記両端縁部において大きくしたことを
    特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 【請求項2】 前記電極板表面に形成された前記合剤未
    塗布部は、他の前記合剤未塗布部の少なくとも一つと交
    わることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電
    池。
  3. 【請求項3】 前記電極板表面には、前記合剤未塗布部
    の一つから、他の前記合剤未塗布部に達する前記溝部が
    形成されていることを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の非水電解質二次電池。
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