JP2003187648A - リサイカブルケーブル - Google Patents

リサイカブルケーブル

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JP2003187648A
JP2003187648A JP2001389653A JP2001389653A JP2003187648A JP 2003187648 A JP2003187648 A JP 2003187648A JP 2001389653 A JP2001389653 A JP 2001389653A JP 2001389653 A JP2001389653 A JP 2001389653A JP 2003187648 A JP2003187648 A JP 2003187648A
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Japan
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polyethylene
insulator
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JP2001389653A
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English (en)
Inventor
Rika Shinohara
里香 篠原
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力ケーブルとしてのリサイクル性に優れて
いて、かつ良好な作業性を有するリサイカブルケーブル
を提供する。 【解決手段】 導体11を被覆する一次絶縁体12と、
該一次絶縁体12を被覆する二次絶縁体13とを有する
電力ケーブルであって、前記一次絶縁体12は密度0.
920g/cm以上の直鎖状ポリエチレンからなり、
前記二次絶縁体13は密度0.920g/cm以下の
低密度ポリエチレンに、直鎖状ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エ
チレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタク
リル酸共重合体のいずれかを1種もしくは2種以上含有
してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力ケーブルであ
って、特に作業性とリサイクル性に優れたリサイカブル
ケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、電力ケーブルは、図2に示す
ように導体1上に絶縁体2が被覆された構造となってい
る。この導体1を被覆する絶縁体2は、耐熱性や誘電特
性を考慮して、主に架橋ポリエチレンで構成されている
ことが多くなっている。
【0003】また、図3には、内部導体3上に一次絶縁
体4、二次絶縁体5、耐火層6、外部導体7および保護
被覆層8を順に設けた耐熱性を有する同軸型の電力ケー
ブルが示されている。この電力ケーブルにおける絶縁体
は二層構造となっていて、内部導体3を被覆する前記一
次絶縁体4は架橋ポリエチレンで形成されており、その
上に、非架橋ポリエチレン等からなる二次絶縁体5が設
けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図1お
よび図2に示すような電力ケーブルには次のような問題
があった。すなわち、従来の電力ケーブルは、絶縁体に
耐熱性と誘電特性を保持させるために、架橋ポリエチレ
ンからなる絶縁体を使用していたが、この架橋ポリエチ
レンは熱可塑性を有していないので、電力ケーブルを分
離回収してリサイクルすることが困難となってしまって
いた。
【0005】また、このような架橋ポリエチレンからな
る絶縁体は硬質であるため、電力ケーブルの端末処理に
おいて、絶縁体にカッター等の刃先を入れて作業をしよ
うとすると、この刃先が絶縁体から外れてしまうことが
あり、作業性がよくないものであった。
【0006】本発明の目的は、電力ケーブルとしてのリ
サイクル性に優れていて、かつ良好な作業性を有するリ
サイカブルケーブルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載のリサイカブルケーブルは、導体を
被覆する一次絶縁体と、該一次絶縁体を被覆する二次絶
縁体とを有する電力ケーブルであって、前記一次絶縁体
は密度0.920g/cm以上の直鎖状ポリエチレン
からなり、前記二次絶縁体は密度0.920g/cm
以下の低密度ポリエチレンに、直鎖状ポリエチレン、中
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン・酢
酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合
体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・
メタクリル酸共重合体のいずれかを1種もしくは2種以
上含有してなることを特徴としている。なお、前記二次
絶縁体に含有させる中密度ポリエチレンまたは高密度ポ
リエチレンとしては、密度0.935g/cmの中密
度ポリエチレンや密度0.941g/cmの高密度ポ
リエチレンが挙げられるが、密度0.935g/cm
以上の中密度ポリエチレンまたは高密度ポリエチレンを
使用することが好ましい。 また、前記一次絶縁体と前
記二次絶縁体に用いる直鎖状ポリエチレンとしては、密
度0.925g/cmのものが挙げられるが、これに
限られるものではなく、前記一次絶縁体および前記二次
絶縁体ともに密度0.920g/cm以上の直鎖状ポ
リエチレンを使用することができる。このように請求項
1に記載の発明によると、リサイクル性に優れたリサイ
カブルケーブルを提供することができる。
【0008】上記目的を達成するために、請求項2に記
載のリサイカブルケーブルは、前記二次絶縁体は低密度
ポリエチレン99〜50重量部に対して、直鎖状ポリエ
チレンを1〜50重量部含有していることを特徴として
いる。このように請求項2に記載の発明によると、加熱
変形が小さく、絶縁体にカッター等を入れる作業性に優
れたリサイカブルケーブルを提供することができる。
【0009】上記目的を達成するために、請求項3に記
載のリサイカブルケーブルは、前記二次絶縁体は低密度
ポリエチレン99〜50重量部に対して、中密度ポリエ
チレンまたは高密度ポリエチレンを1〜50重量部含有
していることを特徴としている。このように請求項3に
記載の発明によると、加熱変形が小さく、絶縁体にカッ
ター等を入れる作業性に優れたリサイカブルケーブルを
提供することができる。
【0010】上記目的を達成するために、請求項4に記
載のリサイカブルケーブルは、前記二次絶縁体は、低密
度ポリエチレン99〜95重量部に対して、前記エチレ
ン酢酸ビニル共重合体、前記エチレンアクリル酸エチル
共重合体、前記アクリル酸メチル共重合体、前記エチレ
ン・メタクリル酸共重合体のいずれか1種を1〜5重量
部含有していることを特徴としている。このように請求
項4に記載の発明によると、加熱による変形が小さく、
かつリサイクル性に優れたリサイカブルケーブルを提供
することができる。
【0011】上記目的を達成するために、請求項5に記
載のリサイカブルケーブルは、前記二次絶縁体は、低密
度ポリエチレン99〜50重量部に対して、エチレン酢
酸ビニル共重合体、エチレンアクリル酸エチル共重合
体、エチレンアクリル酸メチル共重合体もしくはエチレ
ン・メタクリル酸共重合体のいずれか1種を1〜25重
量部含有し、かつ、これと同量の直鎖状ポリエチレン、
中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンのいずれかを
含有していることを特徴としている。このように請求項
5に記載の発明によると、リサイクル性に優れたリサイ
カブルケーブルを提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るリサイカブル
ケーブルの実施の形態について説明する。図1には、本
発明に係るリサイカブルケーブルの一実施の形態が示さ
れている。図1において、10は本発明に係るリサイカ
ブルケーブルであって、導体11を一次絶縁体12で被
覆し、その上に二次絶縁体13が設けられて形成されて
いる。前記一次絶縁体12は熱可塑性を有する直鎖状ポ
リエチレンで形成されていて、前記二次絶縁体13も熱
可塑性を有する非架橋ポリオレフィンで形成されてい
る。なお、本実施の形態においては、二次絶縁体13よ
りも一次絶縁体12のほうが厚みが大きく形成されてい
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係るリサイカブルケーブルに
おける一次絶縁体に密度0.920g/cm以上の直
鎖状ポリエチレンを100重量部有し、二次絶縁体には
低密度ポリエチレン(密度0.920g/cm以下、
以下同じ)と直鎖状ポリエチレンとを合わせて100重
量部とする具体的実施例と、一次絶縁体に密度0.92
0g/cm以上の直鎖状ポリエチレンを100重量部
有し、二次絶縁体は低密度ポリエチレンと中密度ポリエ
チレンとを合わせて100重量部とする具体的実施例
と、一次絶縁体に密度0.920g/cm以上の直鎖
状ポリエチレンを100重量部有し、二次絶縁体は低密
度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとを合わせて10
0重量部とする具体的実施例と、一次絶縁体に密度0.
920g/cm以上の直鎖状ポリエチレンを100重
量部有し、二次絶縁体は低密度ポリエチレンとエチレン
・アクリル酸エチル共重合体(EEA)とを合わせて1
00重量部とする具体的実施例と、一次絶縁体に密度
0.920g/cm以上の直鎖状ポリエチレンを10
0重量部有し、二次絶縁体は低密度ポリエチレンと直鎖
状ポリエチレンとエチレン・アクリル酸エチル共重合体
とを合わせて100重量部とする具体的実施例と、一次
絶縁体に密度0.920g/cm以上の直鎖状ポリエ
チレンを100重量部有し、二次絶縁体には低密度ポリ
エチレンと中密度ポリエチレンとエチレン・アクリル酸
エチル共重合体とを合わせて100重量部とする具体的
実施例と、一次絶縁体に密度0.920g/cm以上
の直鎖状ポリエチレンを100重量部有し、二次絶縁体
には低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとエチレ
ン・アクリル酸エチル共重合体とを合わせて100重量
部とする具体的実施例と、一次絶縁体に密度0.920
g/cm以上の直鎖状ポリエチレンを100重量部有
し、二次絶縁体は低密度ポリエチレンとエチレン・酢酸
ビニル共重合体とを合わせて100重量部とする具体的
実施例と、一次絶縁体に密度0.920g/cm以上
の直鎖状ポリエチレンを100重量部有し、二次絶縁体
は低密度ポリエチレンと直鎖状ポリエチレンとエチレン
・酢酸ビニル共重合体とを合わせて100重量部とする
具体的実施例と、一次絶縁体に密度0.920g/cm
以上の直鎖状ポリエチレンを100重量部有し、二次
絶縁体には低密度ポリエチレンと中密度ポリエチレンと
エチレン・酢酸ビニル共重合体とを合わせて100重量
部とする具体的実施例と、一次絶縁体に密度0.920
g/cm以上の直鎖状ポリエチレンを100重量部有
し、二次絶縁体には低密度ポリエチレンと高密度ポリエ
チレンとエチレン・酢酸ビニル共重合体とを合わせて1
00重量部とする具体的実施例と、一次絶縁体に密度
0.920g/cm以上の直鎖状ポリエチレンを10
0重量部有し、二次絶縁体は低密度ポリエチレンとエチ
レン・アクリル酸メチル共重合体とを合わせて100重
量部とする具体的実施例と、一次絶縁体に密度0.92
0g/cm以上の直鎖状ポリエチレンを100重量部
有し、二次絶縁体は低密度ポリエチレンと直鎖状ポリエ
チレンとエチレン・アクリル酸メチル共重合体とを合わ
せて100重量部とする具体的実施例と、一次絶縁体に
密度0.920g/cm以上の直鎖状ポリエチレンを
100重量部有し、二次絶縁体には低密度ポリエチレン
と中密度ポリエチレンとエチレン・アクリル酸メチル共
重合体とを合わせて100重量部とする具体的実施例
と、一次絶縁体に密度0.920g/cm以上の直鎖
状ポリエチレンを100重量部有し、二次絶縁体は低密
度ポリエチレンとエチレン・メタクリル酸共重合体とを
合わせて100重量部とする具体的実施例と、一次絶縁
体に密度0.920g/cm以上の直鎖状ポリエチレ
ンを100重量部有し、二次絶縁体は低密度ポリエチレ
ンと直鎖状ポリエチレンとエチレン・メタクリル酸共重
合体とを合わせて100重量部とする具体的実施例と、
一次絶縁体に密度0.920g/cm以上の直鎖状ポ
リエチレンを100重量部有し、二次絶縁体には低密度
ポリエチレンと中密度ポリエチレンとエチレン・メタク
リル酸共重合体とを合わせて100重量部とする具体的
実施例と、一次絶縁体が架橋ポリエチレンで形成され、
二次絶縁体が密度0.925g/cmの架橋ポリエチ
レンで形成された従来例とを比較して説明する。
【0014】実施例1 実施例1は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二次
絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチレ
ン50重量部に対して、密度0.925g/cmの直
鎖状ポリエチレンを50重量部含有してなるリサイカブ
ルケーブルである。
【0015】実施例2 実施例2は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二次
絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチレ
ン80重量部に対して、密度0.925g/cmの直
鎖状ポリエチレンを20重量部含有してなるリサイカブ
ルケーブルである。
【0016】実施例3 実施例3は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二次
絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチレ
ン50重量部に対して、密度0.935g/cmの中
密度ポリエチレンを50重量部含有してなるリサイカブ
ルケーブルである。
【0017】実施例4 実施例4は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二次
絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチレ
ン50重量部に対して、密度0.941g/cmの高
密度ポリエチレンを50重量部含有してなるリサイカブ
ルケーブルである。
【0018】実施例5 実施例5は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二次
絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチレ
ン95重量部に対して、エチレン・アクリル酸エチル共
重合体を5重量部含有してなるリサイカブルケーブルで
ある。
【0019】実施例6 実施例6は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二次
絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチレ
ン80重量部に対して、密度0.925g/cmの直
鎖状ポリエチレンを10重量部含有し、エチレン・アク
リル酸エチル共重合体を、該直鎖状ポリエチレンと同量
の10重量部含有してなるリサイカブルケーブルであ
る。
【0020】実施例7 実施例7は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二次
絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチレ
ン50重量部に対して、密度0.935g/cmの中
密度ポリエチレンを25重量部含有し、エチレン・アク
リル酸エチル共重合体を、該中密度ポリエチレンと同量
の25重量部含有してなるリサイカブルケーブルであ
る。
【0021】実施例8 実施例8は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二次
絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチレ
ン50重量部に対して、密度0.941g/cmの高
密度ポリエチレンを25重量部含有し、エチレン・アク
リル酸エチル共重合体を、該高密度ポリエチレンと同量
の25重量部含有してなるリサイカブルケーブルであ
る。
【0022】実施例9 実施例9は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二次
絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチレ
ン95重量部に対して、エチレン・酢酸ビニル共重合体
を5重量部含有してなるリサイカブルケーブルである。
【0023】実施例10 実施例10は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
の直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二
次絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチ
レン80重量部に対して、密度0.925g/cm
直鎖状ポリエチレンを10重量部含有し、エチレン・酢
酸ビニル共重合体を、該直鎖状ポリエチレンと同量の1
0重量部含有してなるリサイカブルケーブルである。
【0024】実施例11 実施例11は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
の直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二
次絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチ
レン50重量部に対して、密度0.935g/cm
中密度ポリエチレンを25重量部含有し、エチレン・酢
酸ビニル共重合体を、該中密度ポリエチレンと同量の2
5重量部含有してなるリサイカブルケーブルである。
【0025】実施例12 実施例12は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
の直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二
次絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチ
レン50重量部に対して、密度0.941g/cm
高密度ポリエチレンを25重量部含有し、エチレン・酢
酸ビニル共重合体を、該高密度ポリエチレンと同量の2
5重量部含有してなるリサイカブルケーブルである。
【0026】実施例13 実施例13は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
の直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二
次絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチ
レン95重量部に対して、エチレン・アクリル酸メチル
共重合体を5重量部含有してなるリサイカブルケーブル
である。
【0027】実施例14 実施例14は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
の直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二
次絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチ
レン80重量部に対して、密度0.925g/cm
直鎖状ポリエチレンを10重量部含有し、エチレン・ア
クリル酸メチル共重合体を、該直鎖状ポリエチレンと同
量の10重量部含有してなるリサイカブルケーブルであ
る。
【0028】実施例15 実施例15は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
の直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二
次絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチ
レン50重量部に対して、密度0.935g/cm
中密度ポリエチレンを25重量部含有し、エチレン・ア
クリル酸メチル共重合体を、該中密度ポリエチレンと同
量の25重量部含有してなるリサイカブルケーブルであ
る。
【0029】実施例16 実施例16は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
の直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二
次絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチ
レン95重量部に対して、エチレン・メタクリル酸共重
合体を5重量部含有してなるリサイカブルケーブルであ
る。
【0030】実施例17 実施例17は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
の直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二
次絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチ
レン80重量部に対して、密度0.925g/cm
直鎖状ポリエチレンを10重量部含有し、エチレン・メ
タクリル酸共重合体を、該直鎖状ポリエチレンと同量の
10重量部含有してなるリサイカブルケーブルである。
【0031】実施例18 実施例18は、一次絶縁体は密度0.925g/cm
の直鎖状ポリエチレンを100重量部有して形成し、二
次絶縁体は密度0.910g/cmの低密度ポリエチ
レン50重量部に対して、密度0.935g/cm
中密度ポリエチレンを25重量部含有し、エチレン・メ
タクリル酸共重合体を、該中密度ポリエチレンと同量の
25重量部含有してなるリサイカブルケーブルである。
【0032】従来例 従来例は、一次絶縁体は架橋ポリエチレンを100重量
部有して形成されていて、二次絶縁体に密度0.925
g/cmの架橋ポリエチレンを100重量部含有して
形成されたものである。
【0033】これらの実施例1〜実施例18、従来例の
それぞれの特性を調べた。その比較結果が表1および表
2に示されている。
【0034】
【表1】
【表2】 表における加熱変形とは、電力ケーブルとしての耐熱性
を指すものであり、「○」は加熱による変形が小さく良
好であり、「×」は、加熱によって大きく変形したもの
となっている。
【0035】表における刃入れ性とは、ケーブルの端末
処理において絶縁体にカッター等の刃先を挿入する際
に、刃先が入れやすい硬さであるかどうかであって、
「○」は「簡単に刃先を入れることができる硬さ」であ
り、「△」は「刃先を入れることができる硬さ」であ
り、「×」は「簡単には刃先を入れることができない硬
さ」であったものである。
【0036】表のリサイクル性とは、ケーブルとしての
リサイクル性を示すものであって、「○」はケーブルを
分離回収してマテリアルリサイクルできるものであっ
て、「×」は分離回収してマテリアルリサイクルをする
ことができないものである。
【0037】表1および表2に示される実施例1〜1
8、従来例のそれぞれの特性について検討する。表にお
ける実施例1は、一次絶縁体が直鎖状ポリエチレン(密
度0.925g/cm)100重量部で形成されてい
て、二次絶縁体は、密度0.910g/cmの低密度
ポリエチレン50重量部に対して、密度0.925g/
cmの直鎖状ポリエチレン50重量部を含有してなっ
ている。この実施例1の加熱変形は「○」となってい
て、二次絶縁体において、低密度ポリエチレンに直鎖状
ポリエチレンを含有させることで加熱変形の特性が良好
となっている。また、実施例1の刃入れ性は「○」とな
っていて、良好な刃入れ性を得ることができる。さら
に、実施例1は、一次絶縁体、二次絶縁体ともに熱可塑
性を有する非架橋ポリエチレンで形成されているので、
リサイクル性も「○」となり、架橋ポリエチレンからな
る従来例に対して、良好なリサイクル性を有することを
示している。
【0038】また、実施例2は、一次絶縁体が密度0.
925g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で
形成されていて、二次絶縁体は、低密度ポリエチレン8
0重量部に対して、直鎖状ポリエチレン20重量部を含
有してなっているものであって、実施例1と二次絶縁体
の低密度ポリエチレンと直鎖状ポリエチレンの配合の割
合が異なっている。この実施例2も実施例1と同様に、
加熱変形、刃入れ性、リサイクル性はともに「○」で、
良好となっている。
【0039】このように実施例1と実施例2とは、二次
絶縁体における低密度ポリエチレンと直鎖状ポリエチレ
ンの配合の割合が異なっている。すなわち、このリサイ
カブルケーブルを構成する二次絶縁体の低密度ポリエチ
レンと直鎖状ポリエチレンとの配合割合を変えても、良
好な加熱特性、刃入れ性、リサイクル性を有することが
できる。なお、この低密度ポリエチレンと直鎖状ポリエ
チレンとの配合割合は、低密度ポリエチレンを50重量
部以上配合することが望ましい。50重量部以上の低密
度ポリエチレンと、直鎖状ポリエチレンとを合わせて1
00重量部とすることで、刃入れ性のよい二次絶縁体を
形成させることができる。
【0040】実施例3は、一次絶縁体が密度0.925
g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成さ
れていて、二次絶縁体は、密度0.910g/cm
低密度ポリエチレン50重量部に対して、密度0.93
5g/cmの中密度ポリエチレン50重量部を含有し
てなっている。
【0041】実施例4は、一次絶縁体が密度0.925
g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成さ
れていて、二次絶縁体は、密度0.910g/cm
低密度ポリエチレン50重量部に対して、密度0.94
1g/cmの高密度ポリエチレン50重量部を含有し
てなっている。
【0042】この実施例3および実施例4における二次
絶縁体は、低密度ポリエチレンに中密度ポリエチレンま
たは高密度ポリエチレンを配合することで、良好な加熱
変形の特性を得ることができるとともに、良好な刃入れ
性、リサイクル性を有するリサイカブルケーブルを得る
ことができる。
【0043】また、この実施例3および実施例4の二次
絶縁体の配合割合は、これに限られるものではないが、
実施例1と同様に、低密度ポリエチレンを50重量部以
上含有させることが好ましい。低密度ポリエチレンを5
0重量部以上含有させることで、リサイカブルケーブル
としての良好な特性を得ることができる。
【0044】実施例5は、一次絶縁体が密度0.925
g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成さ
れていて、二次絶縁体は、密度0.910g/cm
低密度ポリエチレン95重量部に対して、エチレン・ア
クリル酸エチル共重合体(EEA)を5重量部含有して
なっている。
【0045】このように、二次絶縁体の低密度ポリエチ
レンにエチレン・アクリル酸エチル共重合体を5重量部
含有させることで、加熱変形の特性を良好とすることが
でき、かつ良好な刃入れ性、リサイクル性を有するリサ
イカブルケーブルとなることを示している。また、本実
施例のように、二次絶縁体が低密度ポリエチレンとエチ
レン・アクリル酸エチル共重合体との2種類の混合から
なる場合には、エチレン・アクリル酸エチル共重合体の
配合の上限を5重量部とすることが好ましい。このエチ
レン・アクリル酸エチル共重合体を5重量部以下とする
ことで、リサイカブルケーブルとしての良好な加熱特性
を得ることができる。
【0046】実施例6は、一次絶縁体が密度0.925
g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成さ
れていて、二次絶縁体が、低密度ポリエチレンと、直鎖
状ポリエチレンと、エチレン・アクリル酸エチル共重合
体との3種類を混合してなっているものである。この二
次絶縁体は、密度0.910g/cmの低密度ポリエ
チレン80重量部に対して、密度0.925g/cm
の直鎖状ポリエチレンと、エチレン・アクリル酸エチル
共重合体とをそれぞれ10重量部ずつ含有してなってい
る。
【0047】このように二次絶縁体の低密度ポリエチレ
ンに、直鎖状ポリエチレンを10重量部含有させ、さら
に、エチレン・アクリル酸エチル共重合体を該直鎖状ポ
リエチレンと同量の10重量部含有させることで、加熱
変形における特性が良好で、かつ良好な刃入れ性、リサ
イクル性を有するリサイカブルケーブルを得ることがで
きる。
【0048】実施例7は、一次絶縁体が密度0.925
g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成さ
れていて、二次絶縁体が低密度ポリエチレンと、中密度
ポリエチレンと、エチレン・アクリル酸エチル共重合体
との3種類を混合してなっているものである。この二次
絶縁体は、密度0.910g/cmの低密度ポリエチ
レン50重量部に対して、密度0.935g/cm
中密度ポリエチレンと、エチレン・アクリル酸エチル共
重合体とをそれぞれ25重量部ずつ含有してなってい
る。
【0049】実施例8は、一次絶縁体が密度0.925
g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成さ
れていて、二次絶縁体が低密度ポリエチレンと、高密度
ポリエチレンと、エチレン・アクリル酸エチル共重合体
との3種類を混合してなっているものである。この二次
絶縁体は、密度0.910g/cmの低密度ポリエチ
レン50重量部に対して、密度0.941g/cm
高密度ポリエチレンと、エチレン・アクリル酸エチル共
重合体とをそれぞれ25重量部ずつ含有してなってい
る。
【0050】この実施例6ないし実施例8に示すよう
に、二次絶縁体が低密度ポリエチレンと、直鎖状ポリエ
チレンまたは中密度ポリエチレンもしくは高密度ポリエ
チレンと、エチレン・アクリル酸エチル共重合体との3
種類を混合して形成される際には、直鎖状ポリエチレン
または中密度ポリエチレンもしくは高密度ポリエチレン
と、エチレン・アクリル酸エチル共重合体とが同量の含
有量であって、かつ、それぞれ25重量部以下であるこ
とが好ましい。このように構成することによって、加熱
変形や刃入れ性に優れたリサイカブルケーブルを構成す
ることができる。
【0051】実施例9は、一次絶縁体が密度0.925
g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成さ
れていて、二次絶縁体は、密度0.910g/cm
低密度ポリエチレン95重量部に対して、エチレン・酢
酸ビニル共重合体を5重量部含有してなっている。
【0052】このように、二次絶縁体の低密度ポリエチ
レンにエチレン・酢酸ビニル共重合体を5重量部含有さ
せることで、加熱変形の特性を良好とすることができ、
かつ良好な刃入れ性、リサイクル性を有するリサイカブ
ルケーブルとなることを示している。また、本実施例の
ように、二次絶縁体が低密度ポリエチレンとエチレン・
酢酸ビニル共重合体との2種類の混合からなる場合に
は、エチレン・酢酸ビニル共重合体の配合の上限を5重
量部とすることが好ましい。このエチレン・酢酸ビニル
共重合体を5重量部以下とすることで、リサイカブルケ
ーブルとしての良好な加熱特性を得ることができる。
【0053】実施例10は、一次絶縁体が密度0.92
5g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成
されていて、二次絶縁体が、低密度ポリエチレンと、直
鎖状ポリエチレンと、エチレン・酢酸ビニル共重合体と
の3種類を混合してなっているものである。この二次絶
縁体は、密度0.910g/cmの低密度ポリエチレ
ン80重量部に対して、密度0.925g/cmの直
鎖状ポリエチレンと、エチレン・酢酸ビニル共重合体と
をそれぞれ10重量部ずつ含有してなっている。
【0054】このように二次絶縁体の低密度ポリエチレ
ンに、直鎖状ポリエチレンを10重量部含有させ、さら
に、エチレン・酢酸ビニル共重合体を該直鎖状ポリエチ
レンと同量の10重量部含有させることで、加熱変形に
おける特性が良好で、かつ良好な刃入れ性、リサイクル
性を有するリサイカブルケーブルを得ることができる。
【0055】実施例11は、一次絶縁体が密度0.92
5g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成
されていて、二次絶縁体が低密度ポリエチレンと、中密
度ポリエチレンと、エチレン・酢酸ビニル共重合体との
3種類を混合してなっているものである。この二次絶縁
体は、密度0.910g/cmの低密度ポリエチレン
50重量部に対して、密度0.935g/cmの中密
度ポリエチレンと、エチレン・酢酸ビニル共重合体とを
それぞれ25重量部ずつ含有してなっている。
【0056】実施例12は、一次絶縁体が密度0.92
5g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成
されていて、二次絶縁体が低密度ポリエチレンと、高密
度ポリエチレンと、エチレン・酢酸ビニル共重合体との
3種類を混合してなっているものである。この二次絶縁
体は、密度0.910g/cmの低密度ポリエチレン
50重量部に対して、密度0.941g/cmの高密
度ポリエチレンと、エチレン・酢酸ビニル共重合体とを
それぞれ25重量部ずつ含有してなっている。
【0057】この実施例10ないし実施例12に示すよ
うに、二次絶縁体が低密度ポリエチレンと、直鎖状ポリ
エチレンまたは中密度ポリエチレンもしくは高密度ポリ
エチレンと、エチレン・酢酸ビニル共重合体との3種類
を混合して形成される際には、直鎖状ポリエチレンまた
は高密度ポリエチレンと、エチレン・酢酸ビニル共重合
体とが同量の含有量であって、かつ、それぞれ25重量
部以下であることが好ましい。このように構成すること
によって、加熱変形や刃入れ性に優れたリサイカブルケ
ーブルを構成することができる。
【0058】実施例13は、一次絶縁体が密度0.92
5g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成
されていて、二次絶縁体は、密度0.910g/cm
の低密度ポリエチレン95重量部に対して、エチレン・
アクリル酸メチル共重合体を5重量部含有してなってい
る。
【0059】このように、二次絶縁体の低密度ポリエチ
レンにエチレン・アクリル酸メチル共重合体を5重量部
含有させることで、加熱変形の特性を良好とすることが
でき、かつ良好な刃入れ性、リサイクル性を有するリサ
イカブルケーブルとなることを示している。また、本実
施例のように、二次絶縁体が低密度ポリエチレンとエチ
レン・アクリル酸メチル共重合体との2種類の混合から
なる場合には、エチレン・アクリル酸メチル共重合体の
配合の上限を5重量部とすることが好ましい。このエチ
レン・アクリル酸メチル共重合体を5重量部以下とする
ことで、リサイカブルケーブルとしての良好な加熱特性
を得ることができる。
【0060】実施例14は、一次絶縁体が密度0.92
5g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成
されていて、二次絶縁体が、低密度ポリエチレンと、直
鎖状ポリエチレンと、エチレン・アクリル酸メチル共重
合体との3種類を混合してなっているものである。この
二次絶縁体は、密度0.910g/cmの低密度ポリ
エチレン80重量部に対して、密度0.925g/cm
の直鎖状ポリエチレンと、エチレン・アクリル酸メチ
ル共重合体とをそれぞれ10重量部ずつ含有してなって
いる。
【0061】このように二次絶縁体の低密度ポリエチレ
ンに、直鎖状ポリエチレンを10重量部含有させ、さら
に、エチレン・アクリル酸メチル共重合体を該直鎖状ポ
リエチレンと同量の10重量部含有させることで、加熱
変形における特性が良好で、かつ良好な刃入れ性、リサ
イクル性を有するリサイカブルケーブルを得ることがで
きる。
【0062】実施例15は、一次絶縁体が密度0.92
5g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成
されていて、二次絶縁体が低密度ポリエチレンと、中密
度ポリエチレンと、エチレン・アクリル酸メチル共重合
体との3種類を混合してなっているものである。この二
次絶縁体は、密度0.910g/cmの低密度ポリエ
チレン50重量部に対して、密度0.935g/cm
の中密度ポリエチレンと、エチレン・アクリル酸メチル
共重合体とをそれぞれ25重量部ずつ含有してなってい
る。
【0063】この実施例14および実施例15に示すよ
うに、二次絶縁体が低密度ポリエチレンと、直鎖状ポリ
エチレンまたは中密度ポリエチレンと、エチレン・アク
リル酸メチル共重合体との3種類を混合して形成される
際には、直鎖状ポリエチレンまたは中密度ポリエチレン
と、エチレン・アクリル酸メチル共重合体とが同量の含
有量であって、かつ、それぞれ25重量部以下であるこ
とが好ましい。このように構成することによって、加熱
変形や刃入れ性に優れたリサイカブルケーブルを構成す
ることができる。
【0064】実施例16は、一次絶縁体が密度0.92
5g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成
されていて、二次絶縁体は、密度0.910g/cm
の低密度ポリエチレン95重量部に対して、エチレン・
メタクリル酸共重合体を5重量部含有してなっている。
【0065】このように、二次絶縁体の低密度ポリエチ
レンにエチレン・メタクリル酸共重合体を5重量部含有
させることで、加熱変形の特性を良好とすることがで
き、かつ良好な刃入れ性、リサイクル性を有するリサイ
カブルケーブルとなることを示している。また、本実施
例のように、二次絶縁体が低密度ポリエチレンとエチレ
ン・メタクリル酸共重合体との2種類の混合からなる場
合には、エチレン・メタクリル酸共重合体の配合の上限
を5重量部とすることが好ましい。このエチレン・メタ
クリル酸共重合体を5重量部以下とすることで、リサイ
カブルケーブルとしての良好な加熱特性を得ることがで
きる。
【0066】実施例17は、一次絶縁体が密度0.92
5g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成
されていて、二次絶縁体が、低密度ポリエチレンと、直
鎖状ポリエチレンと、エチレン・メタクリル酸共重合体
との3種類を混合してなっているものである。この二次
絶縁体は、密度0.910g/cmの低密度ポリエチ
レン80重量部に対して、密度0.925g/cm
直鎖状ポリエチレンと、エチレン・メタクリル酸共重合
体とをそれぞれ10重量部ずつ含有してなっている。
【0067】このように二次絶縁体の低密度ポリエチレ
ンに、直鎖状ポリエチレンを10重量部含有させ、さら
に、エチレン・メタクリル酸共重合体を該直鎖状ポリエ
チレンと同量の10重量部含有させることで、加熱変形
における特性が良好で、かつ良好な刃入れ性、リサイク
ル性を有するリサイカブルケーブルを得ることができ
る。
【0068】実施例18は、一次絶縁体が密度0.92
5g/cmの直鎖状ポリエチレン100重量部で形成
されていて、二次絶縁体が低密度ポリエチレンと、中密
度ポリエチレンと、エチレン・メタクリル酸共重合体と
の3種類を混合してなっているものである。この二次絶
縁体は、密度0.910g/cmの低密度ポリエチレ
ン50重量部に対して、密度0.935g/cmの中
密度ポリエチレンと、エチレン・メタクリル酸共重合体
とをそれぞれ25重量部ずつ含有してなっている。
【0069】この実施例17および実施例18に示すよ
うに、二次絶縁体が低密度ポリエチレンと、直鎖状ポリ
エチレンまたは中密度ポリエチレンと、エチレン・メタ
クリル酸共重合体との3種類を混合して形成される際に
は、直鎖状ポリエチレンまたは高密度ポリエチレンと、
エチレン・メタクリル酸共重合体とが同量の含有量であ
って、かつ、それぞれ25重量部以下であることが好ま
しい。このように構成することによって、加熱変形や刃
入れ性に優れたリサイカブルケーブルを構成することが
できる。
【0070】上記の実験結果によると、一次絶縁体を、
熱可塑性を有する直鎖状ポリエチレン100重量部で形
成させて、二次絶縁体は、低密度ポリエチレンと、直鎖
状ポリエチレンまたは中密度ポリエチレンもしくは高密
度ポリエチレンとを混合させることで、加熱特性、刃入
れ性に優れたリサイカブルケーブルを得ることができ
る。また、低密度ポリエチレンと、エチレン・アクリル
酸エチル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エ
チレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタク
リル酸共重合体のいずれかとを適量混合させても、同様
のリサイカブルケーブルを得ることができる。さらに、
低密度ポリエチレンに、直鎖状ポリエチレンまたは高密
度ポリエチレンと、エチレン・アクリル酸エチル共重合
体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリ
ル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体
のいずれかとの3種類を適量混合させても、同様のリサ
イカブルケーブルを得ることができる。
【0071】なお、本実施例におけるリサイカブルケー
ブルは、導体と二層の絶縁体からなっているが、最外層
に耐火層や外部導体を設けた構成とすることも可能であ
る。
【0072】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0073】請求項1に記載の発明によれば、一次絶縁
体および二次絶縁体ともに熱可塑性を有する非架橋ポリ
エチレンで構成されているため、リサイクル性に優れた
リサイカブルケーブルを提供することができる。
【0074】請求項2に記載の発明によれば、二次絶縁
体を低密度ポリエチレンと直鎖状ポリエチレンとで構成
したので、加熱変形が小さく、端部処理においてカッタ
ー等を絶縁体に入れる作業性に優れたリサイカブルケー
ブルを提供することができる。
【0075】請求項3に記載の発明によれば、二次絶縁
体を低密度ポリエチレンと中密度ポリエチレンまたは高
密度ポリエチレンとで構成したので、加熱変形が小さ
く、端部処理においてカッター等を絶縁体に入れる作業
性に優れたリサイカブルケーブルを提供することができ
る。
【0076】請求項4に記載の発明によれば、二次絶縁
体を低密度ポリエチレンとエチレン共重合体で構成した
ので、加熱による変形が少なく、かつリサイクル性に優
れたリサイカブルケーブルを提供することができる。
【0077】請求項5に記載の発明によれば、二次絶縁
体を低密度ポリエチレンと、直鎖状ポリエチレン、中密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレンのいずれかと、エ
チレン共重合体とで構成し、前記直鎖状ポリエチレン、
前記中密度ポリエチレン、前記高密度ポリエチレンのい
ずれかと該エチレン共重合体とを同量含有させたので、
リサイクル性に優れたリサイカブルケーブルを提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリサイカブルケーブルの一実施の
形態を示す断面図である。
【図2】従来の電力ケーブルを示す断面図である。
【図3】従来の同軸型の電力ケーブルを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10…………………………リサイカブルケーブル 11…………………………導体 12…………………………一次絶縁体 13…………………………二次絶縁体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体を被覆する一次絶縁体と、該一次絶
    縁体を被覆する二次絶縁体とを有する電力ケーブルであ
    って、前記一次絶縁体は密度0.920g/cm以上
    の直鎖状ポリエチレンからなり、前記二次絶縁体は密度
    0.920g/cm以下の低密度ポリエチレンに、直
    鎖状ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエ
    チレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ア
    クリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル
    共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体のいずれか
    を1種もしくは2種以上含有してなることを特徴とする
    リサイカブルケーブル。
  2. 【請求項2】 前記二次絶縁体は低密度ポリエチレン9
    9〜50重量部に対して、直鎖状ポリエチレンを1〜5
    0重量部含有していることを特徴とする請求項1に記載
    のリサイカブルケーブル。
  3. 【請求項3】 前記二次絶縁体は低密度ポリエチレン9
    9〜50重量部に対して、中密度ポリエチレンまたは高
    密度ポリエチレンを1〜50重量部含有していることを
    特徴とする請求項1に記載のリサイカブルケーブル。
  4. 【請求項4】 前記二次絶縁体は、低密度ポリエチレン
    99〜95重量部に対して、前記エチレン酢酸ビニル共
    重合体、前記エチレンアクリル酸エチル共重合体、前記
    アクリル酸メチル共重合体、前記エチレン・メタクリル
    酸共重合体のいずれか1種を1〜5重量部含有している
    ことを特徴とする請求項1に記載のリサイカブルケーブ
    ル。
  5. 【請求項5】 前記二次絶縁体は、低密度ポリエチレン
    99〜50重量部に対して、エチレン酢酸ビニル共重合
    体、エチレンアクリル酸エチル共重合体、エチレンアク
    リル酸メチル共重合体もしくはエチレン・メタクリル酸
    共重合体のいずれか1種を1〜25重量部含有し、か
    つ、これと同量の直鎖状ポリエチレン、中密度ポリエチ
    レン、高密度ポリエチレンのいずれかを含有しているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のリサイカブルケーブ
    ル。
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