JP3023166B2 - 耐放射線性ケーブル - Google Patents

耐放射線性ケーブル

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JP3023166B2
JP3023166B2 JP2328150A JP32815090A JP3023166B2 JP 3023166 B2 JP3023166 B2 JP 3023166B2 JP 2328150 A JP2328150 A JP 2328150A JP 32815090 A JP32815090 A JP 32815090A JP 3023166 B2 JP3023166 B2 JP 3023166B2
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ethylene
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英夫 砂塚
明 吉野
正毅 長谷川
泉 石川
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Fujikura Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • Y02A30/14Extreme weather resilient electric power supply systems, e.g. strengthening power lines or underground power cables

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、原子力発電所、核燃料再処理施設等の放
射線を受ける場所で使用される耐放射線性ケーブルに関
するものである。
〔従来の技術〕 従来、原子力発電所等の放射線を受ける場所で使用さ
れるケーブルの絶縁物としては、EPゴム、架橋ポリエチ
レン、シリコーンゴム、ポリ塩化ビニル(PVC)等を用
いたものが知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の絶縁物の耐放射線性は、通常2MGy以下であり、
さらに難燃性を向上させるために難燃剤を絶縁物に加え
ると耐放射線性がさらに低下するという欠点があった。
そこで、この発明は、耐放射線性及び難燃性に優れた耐
放射線性ケーブルを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上述の目的を達成するため、第1の発明は、導体1外
周に直接あるいは他の絶縁物を介して、芳香族化合物を
添加したポリオレフィン若しくはこれを主成分とするも
のから成る内部絶縁層2を設け、内部絶縁層2に接して
ポリエーテルエーテルケトン又はポリエーテルイミド又
はポリイミドから成る外部絶縁層3を設けたものであ
る。第2の発明は、内部絶縁層2のポリオレフィンがポ
リエチレン、架橋ポリエチレン、エチレン・プロピレン
共重合体、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン
・αオレフィン・ジエン共重合体、エチレン・スチレン
共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・
エチルアクリレート共重合体から選択されたものであ
る。第3の発明は、ポリオレフィンに添加する芳香族化
合物が、アミン−ケトン系、芳香族第二級アミン系、モ
ノフェノール系、ビスフェノール系、ポリフェノール
系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾトリアゾール系、フ
ェノールホスファイト系から選択された芳香族化合物で
あり、添加割合として、ポリオレフィン100重量部に対
して芳香族化合物1〜50重量部であることを特徴とする
ものである。
〔作用〕
外部絶縁層3として用いられるポリエーテルエーテル
ケトン又はポリエーテルイミド又はポリイミドは、空気
中では耐放射線性に優れ、しかも難燃性に優れ、内部絶
縁層2として用いられるポリオレフィンは、空気中で放
射線に照射される場合に比べてはるかに劣化しにくい。
外部絶縁層3自体は難燃性に優れているため、内部絶縁
層2に難燃剤を配合する必要もない。また、ポリオレフ
ィンに芳香族化合物をすることにより耐放射線性の向上
が図れる。
〔実施例〕
以下にこの発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図に示す第1ないし第3の発明に共通の実施例
は、導体1の外周に、芳香族化合物を添加したポリオレ
フィン若しくはこれを主成分とするものから成る内部絶
縁層2を設け、この内部絶縁層2に接して設けられた外
部絶縁層3は、ポリエーテルエーテルケトン又はポリエ
ーテルイミド又はポリイミドから成る。導体1は撚り線
のみならず単線であっても良い。導体1と内部絶縁層2
との間に他の絶縁物を介在させても良い。第2の発明に
おいては、内部絶縁層2のポリオレフィンとして、ポリ
エチレン、架橋ポリエチレン、エチレン・プロピレン共
重合体、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・
スチレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EV
A)、エチレン・エチルアクリレート共重合体(EEA)か
ら選択されたものを用いる。第3の発明においては、内
部絶縁層2のポリオレフィンに添加する芳香族化合物と
して、アミン−ケトン系、芳香族第二級アミン系、モノ
フェノール系、ビスフェノール系、ポリフェノール系、
ベンゾイミダゾール系、ベンゾトリアゾール系、フェノ
ールホスファイト系等の化合物が好適に用いられる。ま
たその添加割合としては、ポリオレフィン100重量部に
対して芳香族化合物1〜50重量部が好適に用いられる。
第2図は、第2の発明の実施例として、断面積が5.5m
m2のケーブルを3本シース4で被覆したものを示し、内
部絶縁層(2)として架橋ポリエチレン、外部絶縁層
(3)としてポリエーテルエーテルケトンを用いた。こ
れを以下の表1において製造例として種々の特性を示
す。また、第3図は、断面積を5.5mm2とした3本のケー
ブルをシース4で被覆し、ケーブルは導体1に架橋ポリ
エチレンから成る絶縁物100のみを設けたものを示す。
これを以下の表1において比較例として種々の特性を示
す。シース4としては、製造例及び比較例ともに、クロ
ロスルフォン化ポリエチレン、クロロプレンゴム、PVC
等が用いられ、ここではクロロスルフォン化ポリエチレ
ンを用いた。
〔発明の効果〕 以上説明したように、第1の発明によれば、耐放射線
性に優れかつ難燃性にも優れた外部絶縁層が存在するこ
とで、内部絶縁層は直接空気中に酸素に触れず、放射線
に照射されるため、空気中で放射線に照射される場合に
比べてはるかに劣化しにくくなる。このような2層構造
にすることにより、内部絶縁層に難燃剤を配合しなくと
も難燃性が向上し、空気に触れないポリオレフィンから
成る内部絶縁層の存在と空気中における耐放射線性に優
れるポリエーテルエーテルケトン等から成る外部絶縁層
の存在とによって耐放射線性の向上が図れる。
第2の発明によれば、ポリオレフィンとしてポリエチ
レン等を選択することで、第1の発明の効果の他にケー
ブルの曲げ性も良好となり、外部絶縁層との相性、例え
ば絶縁層同士の密着性が良い等の利点がある。
第3の発明によれば、第1の発明の効果の他に、さら
に耐放射線性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1ないし第3の発明の共通の実施例を示す断
面図、第2図は第2の発明の実施例を示す断面図、第3
図は比較例を示す断面図である。 1……導体、 2……内部絶縁層、 3……外部絶縁層、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 泉 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−9003(JP,A) 特開 昭63−304515(JP,A) 特開 昭63−304516(JP,A) 特開 昭60−157107(JP,A) 特開 平1−128313(JP,A) 特開 平2−162610(JP,A) 特開 昭62−12004(JP,A) 特開 平3−226911(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 7/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体(1)外周に直接あるいは他の絶縁物
    を介して、芳香族化合物を添加したポリオレフィン若し
    くはこれを主成分とするものから成る内部絶縁層(2)
    を設け、 内部絶縁層(2)に接してポリエーテルエーテルケトン
    又はポリエーテルイミド又はポリイミドから成る外部絶
    縁層(3)を設けたことを特徴とする耐放射線性ケーブ
    ル。
  2. 【請求項2】内部絶縁層(2)のポリオレフィンがポリ
    エチレン、架橋ポリエチレン、エチレン・プロピレン共
    重合体、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・
    αオレフィン・ジエン共重合体、エチレン・スチレン共
    重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エ
    チルアクリレート共重合体から選択されたものであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の耐放射線性ケーブル。
  3. 【請求項3】ポリオレフィンに添加する芳香族化合物
    が、アミン−ケトン系、芳香族第二級アミン系、モノフ
    ェノール系、ビスフェノール系、ポリフェノール系、ベ
    ンゾイミダゾール系、ベンゾトリアゾール系、フェノー
    ルホスファイト系から選択された芳香族化合物であり、
    添加割合として、ポリオレフィン100重量部に対して芳
    香族化合物1〜50重量部であることを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載の耐放射線性ケーブル。
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