JP2003185543A - 半導体ウエーハの不純物分析用治具及びそれを用いた半導体ウエーハの不純物分析方法 - Google Patents
半導体ウエーハの不純物分析用治具及びそれを用いた半導体ウエーハの不純物分析方法Info
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- JP2003185543A JP2003185543A JP2001384284A JP2001384284A JP2003185543A JP 2003185543 A JP2003185543 A JP 2003185543A JP 2001384284 A JP2001384284 A JP 2001384284A JP 2001384284 A JP2001384284 A JP 2001384284A JP 2003185543 A JP2003185543 A JP 2003185543A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 半導体ウエーハの表面の一部分について不純
物を高精度に評価することができる技術を提供する。 【解決手段】 半導体ウエーハに付着した不純物を分析
する際に使用する治具であって、半導体ウエーハが収容
される本体2と、該本体と一体化される蓋部3とからな
り、該蓋部が開口部5を有し、前記本体と蓋部を一体化
したとき、本体に収容された半導体ウエーハWが蓋部と
の間で密着保持されるとともに、前記開口部を通じて露
出している部分8だけをエッチングすることができるも
のであることを特徴とする半導体ウエーハの不純物分析
用治具1。半導体ウエーハを前記治具で密着保持し、蓋
部の開口部を通じて露出している部分だけを薬液でエッ
チングし、回収した薬液を分析装置を用いて分析する。
物を高精度に評価することができる技術を提供する。 【解決手段】 半導体ウエーハに付着した不純物を分析
する際に使用する治具であって、半導体ウエーハが収容
される本体2と、該本体と一体化される蓋部3とからな
り、該蓋部が開口部5を有し、前記本体と蓋部を一体化
したとき、本体に収容された半導体ウエーハWが蓋部と
の間で密着保持されるとともに、前記開口部を通じて露
出している部分8だけをエッチングすることができるも
のであることを特徴とする半導体ウエーハの不純物分析
用治具1。半導体ウエーハを前記治具で密着保持し、蓋
部の開口部を通じて露出している部分だけを薬液でエッ
チングし、回収した薬液を分析装置を用いて分析する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンウエーハ
等の半導体ウエーハに付着している微量金属等の不純物
を分析する技術に関する。
等の半導体ウエーハに付着している微量金属等の不純物
を分析する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエーハに付着している微量金属
等の不純物を分析する技術として、従来、ウエーハ表面
の自然酸化膜をフッ酸を含む蒸気で溶解、回収し、回収
液を分析する方法(特開平2−28533号)、合成樹
脂製の袋に薬液とウエーハを封入し、反応させ、この反
応液を回収して分析する方法(特開平5−288743
号)、あるいはウエーハのエッジ部を薬液の入った容器
に浸漬させて、不純物を回収し、回収液を分析する方法
(特開平11−204604号)等が知られている。
等の不純物を分析する技術として、従来、ウエーハ表面
の自然酸化膜をフッ酸を含む蒸気で溶解、回収し、回収
液を分析する方法(特開平2−28533号)、合成樹
脂製の袋に薬液とウエーハを封入し、反応させ、この反
応液を回収して分析する方法(特開平5−288743
号)、あるいはウエーハのエッジ部を薬液の入った容器
に浸漬させて、不純物を回収し、回収液を分析する方法
(特開平11−204604号)等が知られている。
【0003】ところで、ウエーハの不純物分析において
は、ウエーハ全面のほか、ウエーハ周辺部(エッジ
部)、あるいはウエーハ表面の中央部分もしくは周辺部
付近など、部分ごとに不純物の評価を行うことが要求さ
れる場合がある。例えば、前記特開平11−20460
4号に開示された方法によれば、ウエーハの周辺部の不
純物について評価を行うことができる。
は、ウエーハ全面のほか、ウエーハ周辺部(エッジ
部)、あるいはウエーハ表面の中央部分もしくは周辺部
付近など、部分ごとに不純物の評価を行うことが要求さ
れる場合がある。例えば、前記特開平11−20460
4号に開示された方法によれば、ウエーハの周辺部の不
純物について評価を行うことができる。
【0004】一方、例えば、縦型熱処理炉を用いてウエ
ーハの熱処理を行う場合、ボートの形状によっては、ウ
エーハを、周辺部から数mmないし10数mm程度内側
の位置で支持するものがあり、この場合、支持されてい
た部分(ウエーハ支持部)に対して不純物分析を行うこ
とが要求される。
ーハの熱処理を行う場合、ボートの形状によっては、ウ
エーハを、周辺部から数mmないし10数mm程度内側
の位置で支持するものがあり、この場合、支持されてい
た部分(ウエーハ支持部)に対して不純物分析を行うこ
とが要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したよ
うな従来の方法は、シリコンウエーハの片面あるいは両
面、ウエーハの周辺部、又はウエーハ全体における表層
の不純物を評価する場合に限られているため、例えばウ
エーハ周辺部から所定範囲といった表面の一部のみを選
択的にエッチングして微量金属不純物を評価しようとす
る場合には適さない。それゆえ上記のようにウエーハ支
持部における不純物を評価する場合、ウエーハの表面全
体を分析せざるを得ず、分析精度の低下が避けられない
という問題があった。
うな従来の方法は、シリコンウエーハの片面あるいは両
面、ウエーハの周辺部、又はウエーハ全体における表層
の不純物を評価する場合に限られているため、例えばウ
エーハ周辺部から所定範囲といった表面の一部のみを選
択的にエッチングして微量金属不純物を評価しようとす
る場合には適さない。それゆえ上記のようにウエーハ支
持部における不純物を評価する場合、ウエーハの表面全
体を分析せざるを得ず、分析精度の低下が避けられない
という問題があった。
【0006】そこで本発明では、半導体ウエーハの表面
の一部分について不純物を高精度に評価することができ
る技術を提供することを目的とする。
の一部分について不純物を高精度に評価することができ
る技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、半導体ウエーハに付着した不純物
を分析する際に使用する治具であって、半導体ウエーハ
が収容される本体と、該本体と一体化される蓋部とから
なり、該蓋部が開口部を有し、前記本体と蓋部を一体化
したとき、本体に収容された半導体ウエーハが蓋部との
間で密着保持されるとともに、前記開口部を通じて露出
している部分だけをエッチングすることができるもので
あることを特徴とする半導体ウエーハの不純物分析用治
具が提供される(請求項1)。
め、本発明によれば、半導体ウエーハに付着した不純物
を分析する際に使用する治具であって、半導体ウエーハ
が収容される本体と、該本体と一体化される蓋部とから
なり、該蓋部が開口部を有し、前記本体と蓋部を一体化
したとき、本体に収容された半導体ウエーハが蓋部との
間で密着保持されるとともに、前記開口部を通じて露出
している部分だけをエッチングすることができるもので
あることを特徴とする半導体ウエーハの不純物分析用治
具が提供される(請求項1)。
【0008】このような治具であれば、例えば、ウエー
ハ表面のうち局所的な汚染が懸念される部分だけを露出
させることができるので、表面の一部分における微量金
属等の不純物を分析する際に好適に使用することができ
る。
ハ表面のうち局所的な汚染が懸念される部分だけを露出
させることができるので、表面の一部分における微量金
属等の不純物を分析する際に好適に使用することができ
る。
【0009】この場合、前記本体および蓋部が、フッ素
樹脂製のものであることが好ましい(請求項2)。フッ
素樹脂製のものであれば、エッチングに用いる薬液に対
して耐性が高く、極めて好適に使用することができる。
樹脂製のものであることが好ましい(請求項2)。フッ
素樹脂製のものであれば、エッチングに用いる薬液に対
して耐性が高く、極めて好適に使用することができる。
【0010】また、前記蓋部は、分析すべき半導体ウエ
ーハの一主面の周辺3mmから15mmまでの範囲にあ
る部分が露出される開口部を有しているものであること
が好ましい(請求項3)。蓋部がこのような範囲で開口
部を有していれば、ウエーハの熱処理等を行う際に汚染
され易い部分だけを露出させることができ、その部分に
付着している不純物を分析する際に好適に使用すること
ができる。
ーハの一主面の周辺3mmから15mmまでの範囲にあ
る部分が露出される開口部を有しているものであること
が好ましい(請求項3)。蓋部がこのような範囲で開口
部を有していれば、ウエーハの熱処理等を行う際に汚染
され易い部分だけを露出させることができ、その部分に
付着している不純物を分析する際に好適に使用すること
ができる。
【0011】さらに、本発明によれば、半導体ウエーハ
に付着した不純物を分析する方法であって、半導体ウエ
ーハを前記の治具で密着保持し、蓋部の開口部を通じて
露出している部分だけを薬液でエッチングし、回収した
薬液を分析装置を用いて分析することを特徴とする半導
体ウエーハの不純物分析方法が提供される(請求項
4)。このように前記した本発明に係る治具を用い、例
えば、ウエーハの周辺に近い部分だけを開口部を通じて
露出させてエッチングを行い、回収した薬液を分析する
ことで、露出部分に付着していた微量金属等の不純物を
高精度で分析することができる。
に付着した不純物を分析する方法であって、半導体ウエ
ーハを前記の治具で密着保持し、蓋部の開口部を通じて
露出している部分だけを薬液でエッチングし、回収した
薬液を分析装置を用いて分析することを特徴とする半導
体ウエーハの不純物分析方法が提供される(請求項
4)。このように前記した本発明に係る治具を用い、例
えば、ウエーハの周辺に近い部分だけを開口部を通じて
露出させてエッチングを行い、回収した薬液を分析する
ことで、露出部分に付着していた微量金属等の不純物を
高精度で分析することができる。
【0012】この場合、分析装置として、原子吸光分析
装置または誘導結合プラズマ質量分析装置を用いること
ができる(請求項5)。エッチング後、回収した薬液を
上記のような分析装置を用いて分析することで、エッチ
ングされた露出部分に付着していた金属が非常に微量で
あっても極めて高精度に定量することができる。
装置または誘導結合プラズマ質量分析装置を用いること
ができる(請求項5)。エッチング後、回収した薬液を
上記のような分析装置を用いて分析することで、エッチ
ングされた露出部分に付着していた金属が非常に微量で
あっても極めて高精度に定量することができる。
【0013】また、分析を行う際、回収した薬液を、濃
縮又は蒸発乾固した後に前記分析装置を用いて分析する
こともできる(請求項6)。このようにエッチング後、
回収した薬液を濃縮又は蒸発乾固することで、分析感度
の向上、検出限界の低減化を可能とし、分析装置による
分析を容易にすることも可能である。
縮又は蒸発乾固した後に前記分析装置を用いて分析する
こともできる(請求項6)。このようにエッチング後、
回収した薬液を濃縮又は蒸発乾固することで、分析感度
の向上、検出限界の低減化を可能とし、分析装置による
分析を容易にすることも可能である。
【0014】また、分析する部分に関しては、前記半導
体ウエーハの一主面の周辺3mmから15mmまでの範
囲にある部分をエッチングして分析することが好ましい
(請求項7)。この範囲の部分は、例えば、ウエーハを
熱処理した場合などで汚染され易いが、上記方法によれ
ば、この部分を選択的にエッチングして付着していた微
量金属を極めて高精度に分析することができる。
体ウエーハの一主面の周辺3mmから15mmまでの範
囲にある部分をエッチングして分析することが好ましい
(請求項7)。この範囲の部分は、例えば、ウエーハを
熱処理した場合などで汚染され易いが、上記方法によれ
ば、この部分を選択的にエッチングして付着していた微
量金属を極めて高精度に分析することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。図1は、本発明に係る半導体ウエーハの不
純物分析用治具の一例を示し、図2はその断面を示して
いる。
て具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。図1は、本発明に係る半導体ウエーハの不
純物分析用治具の一例を示し、図2はその断面を示して
いる。
【0016】この不純物分析用治具1は、半導体ウエー
ハが収容される本体(皿部)2と、該本体2と一体化さ
れる蓋部3とから構成されている。本体2には、所定の
大きさのウエーハを収容することができるザグリ部(収
容部)4が形成され、ザグリ部4の内周にはネジ部6が
設けられている。
ハが収容される本体(皿部)2と、該本体2と一体化さ
れる蓋部3とから構成されている。本体2には、所定の
大きさのウエーハを収容することができるザグリ部(収
容部)4が形成され、ザグリ部4の内周にはネジ部6が
設けられている。
【0017】一方、蓋部3は、下部で環状に連通してい
る開口部5を有し、外周下部には前記本体2のネジ部6
に合致するネジ部7が設けられ、本体2のネジ部6と螺
合することで本体2と一体化することができる。
る開口部5を有し、外周下部には前記本体2のネジ部6
に合致するネジ部7が設けられ、本体2のネジ部6と螺
合することで本体2と一体化することができる。
【0018】なお、開口部5の位置や大きさは、ウエー
ハの分析すべき範囲に応じて適宜設定すれば良いが、蓋
部3が、分析すべき半導体ウエーハの一主面の周辺3m
mから15mmまでの範囲にある部分が露出される開口
部5を有しているものであれば、例えば、オリエンテー
ションフラットが形成されているウエーハでも確実に密
着保持するとともに、所定の部分だけを露出させること
ができる。また、ウエーハの汚染は上記範囲の部分に見
受けられることが多いので、上記のような範囲にある部
分が露出される開口部5を形成しておくことが好まし
い。なお、ウエーハの分析すべき部分が、例えば一主面
の周辺5mmから10mmまでの範囲であれば、このウ
エーハを治具1内に密着保持した際、上記の範囲だけが
露出される開口部5を形成しておけば良い。
ハの分析すべき範囲に応じて適宜設定すれば良いが、蓋
部3が、分析すべき半導体ウエーハの一主面の周辺3m
mから15mmまでの範囲にある部分が露出される開口
部5を有しているものであれば、例えば、オリエンテー
ションフラットが形成されているウエーハでも確実に密
着保持するとともに、所定の部分だけを露出させること
ができる。また、ウエーハの汚染は上記範囲の部分に見
受けられることが多いので、上記のような範囲にある部
分が露出される開口部5を形成しておくことが好まし
い。なお、ウエーハの分析すべき部分が、例えば一主面
の周辺5mmから10mmまでの範囲であれば、このウ
エーハを治具1内に密着保持した際、上記の範囲だけが
露出される開口部5を形成しておけば良い。
【0019】本体2および蓋部3の材質に関しては、使
用するエッチング液により侵食されず、分析に影響を与
えないものであれば特に限定されないが、例えば、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂製
とすれば、エッチング用の薬液として通常使用されるフ
ッ酸、塩酸、硝酸、過酸化水素水等に侵食されないもの
となり、好適に使用できる。
用するエッチング液により侵食されず、分析に影響を与
えないものであれば特に限定されないが、例えば、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂製
とすれば、エッチング用の薬液として通常使用されるフ
ッ酸、塩酸、硝酸、過酸化水素水等に侵食されないもの
となり、好適に使用できる。
【0020】次に、上記のような治具1を用いて半導体
ウエーハに付着した不純物を分析する方法を説明する。
まず、ウエーハを、分析すべき面(エッチングされる
面)が上向きになるように本体2のザグリ部4の中央に
収容する。次いで、蓋部3と本体2のネジ部6,7を合
わせて回動し、締めつける。これにより、図3に示すよ
うに、本体2と蓋部3が一体化され、本体2に収容され
た半導体ウエーハWが蓋部3との間で密着保持されると
ともに、ウエーハの分析すべき表面の環状部分のみが開
口部5を通じて露出される。
ウエーハに付着した不純物を分析する方法を説明する。
まず、ウエーハを、分析すべき面(エッチングされる
面)が上向きになるように本体2のザグリ部4の中央に
収容する。次いで、蓋部3と本体2のネジ部6,7を合
わせて回動し、締めつける。これにより、図3に示すよ
うに、本体2と蓋部3が一体化され、本体2に収容され
た半導体ウエーハWが蓋部3との間で密着保持されると
ともに、ウエーハの分析すべき表面の環状部分のみが開
口部5を通じて露出される。
【0021】次に、エッチングするための薬液として、
例えば、フッ酸、塩酸、硝酸、過酸化水素水等を適宜組
み合わせた薬液を開口部5から注入する。このとき、治
具1とウエーハWとの密着が保たれているため、露出部
分8以外の部分が薬液と接触することはなく、露出部分
だけを選択的にエッチングすることができる。
例えば、フッ酸、塩酸、硝酸、過酸化水素水等を適宜組
み合わせた薬液を開口部5から注入する。このとき、治
具1とウエーハWとの密着が保たれているため、露出部
分8以外の部分が薬液と接触することはなく、露出部分
だけを選択的にエッチングすることができる。
【0022】上記のように薬液を注入して適当な時間放
置し、露出部分8のエッチングを行った後、薬液を回収
する。次いで、この回収した薬液を、分析装置を用いて
分析することで、露出部分8の表層あるいは表面近傍に
存在していた不純物について評価することができる。
置し、露出部分8のエッチングを行った後、薬液を回収
する。次いで、この回収した薬液を、分析装置を用いて
分析することで、露出部分8の表層あるいは表面近傍に
存在していた不純物について評価することができる。
【0023】なお、回収した薬液を分析する際には、薬
液を白金るつぼに入れてホットプレート等で濃縮あるい
は蒸発乾固した後で分析しても良い。この際、回収液中
のウエーハの材質自体に由来するケイ素濃度が例えば1
00ppm以上になるような場合には、少量の硫酸を添
加するなどしてケイ素成分の蒸発を促進させても良い。
液を白金るつぼに入れてホットプレート等で濃縮あるい
は蒸発乾固した後で分析しても良い。この際、回収液中
のウエーハの材質自体に由来するケイ素濃度が例えば1
00ppm以上になるような場合には、少量の硫酸を添
加するなどしてケイ素成分の蒸発を促進させても良い。
【0024】また、ここで使用する分析装置は特に限定
されないが、フレームレス原子吸光分析装置、あるいは
誘導結合プラズマ質量分析装置を用いることで、微量金
属元素に関して高精度で分析を行うことができる。
されないが、フレームレス原子吸光分析装置、あるいは
誘導結合プラズマ質量分析装置を用いることで、微量金
属元素に関して高精度で分析を行うことができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例を示して本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0026】(実施例)直径6インチ(150mm)の
シリコンウエーハについて不純物の分析を行う際に使用
する治具として、図1に示すような蓋部と本体(皿部)
からなるフッ素樹脂(PTFE:ポリテトラフルオロエ
チレン)製の治具を作製した。なお、この治具の外径は
175mmであり、蓋部には、6インチウエーハを治具
内に密着保持したとき、ウエーハの周辺3mmから15
mmまでの範囲が露出されるように連通する開口部(外
径:144mm、内径:120mm)が形成されてい
る。
シリコンウエーハについて不純物の分析を行う際に使用
する治具として、図1に示すような蓋部と本体(皿部)
からなるフッ素樹脂(PTFE:ポリテトラフルオロエ
チレン)製の治具を作製した。なお、この治具の外径は
175mmであり、蓋部には、6インチウエーハを治具
内に密着保持したとき、ウエーハの周辺3mmから15
mmまでの範囲が露出されるように連通する開口部(外
径:144mm、内径:120mm)が形成されてい
る。
【0027】評価用シリコンウエーハとして、洗浄後の
清浄なウエーハを樹脂製のピンセットで周辺付近(周辺
3mmから15mmまでの範囲内)を挟み、故意に汚染
したウエーハ(試料A,B,C)を3枚用意した。これ
らのウエーハを、治具の本体(皿部)の底にエッチング
する面(分析する側の面)が上向きになるように1枚ず
つ収容した。次に、本体と蓋部をそれぞれのネジ部を介
して締めつけて一体化し、シリコンウエーハを本体と蓋
部との間で密着保持するとともに、蓋部の開口部を通じ
てウエーハの周辺3mmから15mmまでの範囲を露出
させた。
清浄なウエーハを樹脂製のピンセットで周辺付近(周辺
3mmから15mmまでの範囲内)を挟み、故意に汚染
したウエーハ(試料A,B,C)を3枚用意した。これ
らのウエーハを、治具の本体(皿部)の底にエッチング
する面(分析する側の面)が上向きになるように1枚ず
つ収容した。次に、本体と蓋部をそれぞれのネジ部を介
して締めつけて一体化し、シリコンウエーハを本体と蓋
部との間で密着保持するとともに、蓋部の開口部を通じ
てウエーハの周辺3mmから15mmまでの範囲を露出
させた。
【0028】次に、蓋部の開口部からフッ酸、硝酸を所
定の割合で混合して調製した薬液を10mL(38%フ
ッ酸を0.14mL、68%硝酸を9.86mL)注入
し、20分間放置して薬液と接する部分のシリコンウエ
ーハをエッチングした。
定の割合で混合して調製した薬液を10mL(38%フ
ッ酸を0.14mL、68%硝酸を9.86mL)注入
し、20分間放置して薬液と接する部分のシリコンウエ
ーハをエッチングした。
【0029】エッチング後、薬液をPFA(四フッ化エ
チレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体)
ボトルに回収し、さらに、回収液を白金るつぼに移して
ホットプレートで230℃で蒸発乾固した。この際、少
量の硫酸(約100μL)を添加し、ケイ素成分の蒸発
を促進させた。回収液が完全に乾固した後、6.8%濃
度の硝酸5mLで白金るつぼ内面の残渣を回収し、誘導
結合プラズマ質量分析装置(Micromass社製 「Plasma T
race2」)を用いて分析を行った。試料A、B、Cそれ
ぞれについて上記のように分析を行い、検出された金属
について表1に示した。
チレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体)
ボトルに回収し、さらに、回収液を白金るつぼに移して
ホットプレートで230℃で蒸発乾固した。この際、少
量の硫酸(約100μL)を添加し、ケイ素成分の蒸発
を促進させた。回収液が完全に乾固した後、6.8%濃
度の硝酸5mLで白金るつぼ内面の残渣を回収し、誘導
結合プラズマ質量分析装置(Micromass社製 「Plasma T
race2」)を用いて分析を行った。試料A、B、Cそれ
ぞれについて上記のように分析を行い、検出された金属
について表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】表1から明らかなように、ウエーハ表面に
付着していたとみられる極めて微量な金属を定量するこ
とができた。
付着していたとみられる極めて微量な金属を定量するこ
とができた。
【0032】尚、本発明は、上記実施形態に限定される
ものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
ものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0033】例えば、上記実施形態においては、図1に
示した形状の治具について説明したが、本発明の治具は
これに限定されず、分析するウエーハを本体と蓋部との
間に密着保持するとともに、分析すべき所定の部分だけ
を開口部を通じて露出させてエッチングすることができ
るものであれば、治具の外形、開口部の形状等はどのよ
うなものであっても良い。
示した形状の治具について説明したが、本発明の治具は
これに限定されず、分析するウエーハを本体と蓋部との
間に密着保持するとともに、分析すべき所定の部分だけ
を開口部を通じて露出させてエッチングすることができ
るものであれば、治具の外形、開口部の形状等はどのよ
うなものであっても良い。
【0034】また、不純物の分析方法に関しても上記実
施形態のものに限定されず、例えば、同条件で作製した
複数のウエーハをそれぞれ本発明に係る治具で密着保持
し、これらを薬液に浸漬させて露出部分のエッチングを
行い、この薬液を分析することで、露出部分に付着して
いた不純物について評価することができる。
施形態のものに限定されず、例えば、同条件で作製した
複数のウエーハをそれぞれ本発明に係る治具で密着保持
し、これらを薬液に浸漬させて露出部分のエッチングを
行い、この薬液を分析することで、露出部分に付着して
いた不純物について評価することができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
半導体ウエーハを熱処理したり、運搬する際の局所的な
汚染が懸念される部分だけを選択的にエッチングして、
微量金属等の不純物を分析することができる。これによ
り、シリコンウエーハ等の特定範囲の表層または表面近
傍に存在する微量金属不純物等を高精度に評価すること
ができる。
半導体ウエーハを熱処理したり、運搬する際の局所的な
汚染が懸念される部分だけを選択的にエッチングして、
微量金属等の不純物を分析することができる。これによ
り、シリコンウエーハ等の特定範囲の表層または表面近
傍に存在する微量金属不純物等を高精度に評価すること
ができる。
【図1】本発明にかかる半導体ウエーハの不純物分析用
治具の一例を示した平面図である。
治具の一例を示した平面図である。
【図2】図1に示した治具の断面図である。
(a)A−A線断面図
(b)B−B線断面図
【図3】図1に示した治具内にウエーハを密着保持した
状態を示す図である。
状態を示す図である。
1…不純物分析用治具、 2…本体(皿部)、 3…蓋
部、4…ザグリ部(収容部)、 5…開口部、 6,7
…ネジ部、 8…露出部分、 W…ウエーハ。
部、4…ザグリ部(収容部)、 5…開口部、 6,7
…ネジ部、 8…露出部分、 W…ウエーハ。
─────────────────────────────────────────────────────
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
G01N 1/28 X
Fターム(参考) 2G052 AA13 AB26 AB27 AD32 AD46
CA03 DA12 DA33 EB01 ED01
FD09 GA13 GA15 JA09 JA16
2G059 AA01 BB04 BB16 CC02 DD03
DD12
4M106 AA01 BA12 CA41 CB01 DJ32
5F031 CA02 HA02 HA25 HA28 HA29
MA24 MA33
Claims (7)
- 【請求項1】 半導体ウエーハに付着した不純物を分析
する際に使用する治具であって、半導体ウエーハが収容
される本体と、該本体と一体化される蓋部とからなり、
該蓋部が開口部を有し、前記本体と蓋部を一体化したと
き、本体に収容された半導体ウエーハが蓋部との間で密
着保持されるとともに、前記開口部を通じて露出してい
る部分だけをエッチングすることができるものであるこ
とを特徴とする半導体ウエーハの不純物分析用治具。 - 【請求項2】 前記本体および蓋部が、フッ素樹脂製の
ものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウ
エーハの不純物分析用治具。 - 【請求項3】 前記蓋部が、分析すべき半導体ウエーハ
の一主面の周辺3mmから15mmまでの範囲にある部
分が露出される開口部を有しているものであることを特
徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体ウエー
ハの不純物分析用治具。 - 【請求項4】 半導体ウエーハに付着した不純物を分析
する方法であって、半導体ウエーハを前記請求項1ない
し請求項3のいずれか一項に記載の治具で密着保持し、
蓋部の開口部を通じて露出している部分だけを薬液でエ
ッチングし、回収した薬液を分析装置を用いて分析する
ことを特徴とする半導体ウエーハの不純物分析方法。 - 【請求項5】 前記分析装置として、原子吸光分析装置
または誘導結合プラズマ質量分析装置を用いることを特
徴とする請求項4に記載の半導体ウエーハの不純物分析
方法。 - 【請求項6】 前記回収した薬液を、濃縮又は蒸発乾固
した後に前記分析装置を用いて分析することを特徴とす
る請求項4または請求項5に記載の半導体ウエーハの不
純物分析方法。 - 【請求項7】 前記半導体ウエーハの一主面の周辺3m
mから15mmまでの範囲にある部分をエッチングして
分析することを特徴とする請求項4ないし請求項6のい
ずれか一項に記載の半導体ウエーハの不純物分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001384284A JP2003185543A (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 半導体ウエーハの不純物分析用治具及びそれを用いた半導体ウエーハの不純物分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001384284A JP2003185543A (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 半導体ウエーハの不純物分析用治具及びそれを用いた半導体ウエーハの不純物分析方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003185543A true JP2003185543A (ja) | 2003-07-03 |
Family
ID=27594048
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001384284A Pending JP2003185543A (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 半導体ウエーハの不純物分析用治具及びそれを用いた半導体ウエーハの不純物分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003185543A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008232774A (ja) * | 2007-03-20 | 2008-10-02 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 試料ホルダー |
-
2001
- 2001-12-18 JP JP2001384284A patent/JP2003185543A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008232774A (ja) * | 2007-03-20 | 2008-10-02 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 試料ホルダー |
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