JP2003185034A - 大小2弁式の自動圧力調整弁 - Google Patents

大小2弁式の自動圧力調整弁

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JP2003185034A JP2001385420A JP2001385420A JP2003185034A JP 2003185034 A JP2003185034 A JP 2003185034A JP 2001385420 A JP2001385420 A JP 2001385420A JP 2001385420 A JP2001385420 A JP 2001385420A JP 2003185034 A JP2003185034 A JP 2003185034A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大小2弁式の自動圧力調整弁に於いて、どの
ような使用条件下にも対応できて、確実にキャビテーシ
ョンを防いで、ハンチングを防止すると共に、この対応
調節作業を簡単に行えるようにする。 【解決手段】 弁胴1の中央部の大径弁座4に対して、
大径弁体5が接触・離間して大径弁部が開閉する。大径
弁体5の中央部に通水孔6があって、その上端の小径弁
座7に対して、小径弁体8が接触・離間して小径弁部が
開閉する。大径弁体5と上面板11との間に、通水制御
体21、22、24を挟み込んで、ボルト12で固定す
る。通水制御体は複数種の形状のものが用意されてい
て、使用条件に応じて選択して使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、上水道の配水管
路などに設置され、1次圧力(高圧)を、所定の2次圧
力(低圧)に自動的に調整するのに用いる自動圧力調整
弁に関する。
【0002】
【従来の技術】このような用途に用いる、大小2弁で構
成された自動圧力調整弁は既に特開平8−270806
号として提案されている。この弁は、大径の1個の弁で
圧力調整を図ろうとすると、送水先の小さな圧力低下に
応ずる為、弁を小開放状態にした時に、キャビテーショ
ンが発生し、ハンチングを引き起こすことになるので、
弁を大小2弁構成とすることにより、圧力低下が小さい
場合には、小弁のみで対応し、圧力低下が大きい場合に
は、大小両方の弁で対応するようにして、キャビテーシ
ョンの発生を防止しようとしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記の従来
の調整弁を実際に使用すると、求めた性能の得られない
事例がしばしば起こる。これは、調整弁を用いる場合に
は、その使用条件に合わせて、大小2弁の形状などを個
々に設定するのであるが、この設定を誤った為である。
この他、前記のような事例は、経年での条件の変化、例
えば人口の増減や、管路整備の拡充などによっても発生
することがある。いずれにしても、このような状況に至
ると、ハンチングの発生によって、弁の耐久性が低下す
る他、周辺管路に多大の被害を与えることになる。
【0004】本発明はこのような点に鑑み、使用後、想
定した特性が得られない場合や、条件変化によって形状
が不整合になった場合などに、弁の内部部品の一部を取
換えることにより、その使用条件に適合するように、弁
を簡単に改造できる自動圧力調整弁を提供するにある。
更に、本発明は、圧力損失の低減を図って、流量特性を
良くしたい場合や、小開度での制御特性を高めたい場
合、或いは、高差圧下でのキャビテーションを防止し、
かつその騒音を制御したい場合に適する自動圧力調整弁
を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の自動圧力調整弁
の技術的手段は、弁胴の中央部に設けられた大径弁座
に、大径弁体が接触・離間して、大径弁部を開閉させ、
また大径弁体の中央部の通水孔の上端に形成された小径
弁座に、小径弁体が接触・離間して、小径弁部を開閉さ
せるようになった大小2弁式の自動調整弁に於いて、小
径弁体が開弁時に衝突する上面板と、大径弁体との間
に、複数種の内から選択した形状の通水制御体が挟み込
まれて、ボルト締めで固定されていることにある。
【0006】また、通水制御体の1種を、ボルトの部分
を膨大させた形状のものとするのが好ましい。更に、通
水制御体の1種を、V形の孔を複数箇所に有するシリン
ダとしてもよい。また、通水制御体の1種を、側面のほ
ぼ全面に小さな丸孔が形成されたシリンダとすることも
可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の自動圧力調整弁の実施の
形態を、図面の実施例に基づいて説明する。図1に弁の
要部のほぼ全体が示されている。1は弁胴で、2はその
1次側開口、3は2次側開口である。弁胴1の中央部に
は大径弁座4が設けられている。5は大径弁体で、この
弁体5が上下方向に移動して、弁座4に対して、接触・
離間することにより、この大径弁部が開閉する。
【0008】大径弁体5の中央には、通水孔6があり、
その上端に小径弁座7が形成されている。この小径弁座
7に対して、別個の小径弁体8が接触・離間することに
よって、この小径弁部が開閉する。この小径弁体8はロ
ッド9によってピストン10に連結されていて、これら
は一体になって上下動する。また、ピストン10の上下
には、1次側と2次側との水圧がかかっていて、ピスト
ン10がその圧力差によって上下動すると、小径弁体8
も同時に上下動して、小径弁部を開閉する。
【0009】また、大径弁体5の上方には、上面板11
がボルト12によって固定されていて、ロッド9はこの
上面板11を貫通している。従って、小径弁体8が上昇
して、上面板11に衝突した後、更に上昇すると、大径
弁体5が上昇移動して、大径弁部が開くことになる。即
ち、開弁作動は、先ず小径弁部が開き、続いて、大径弁
部が開くようになり、また、閉弁作動は、先ず、大径弁
部が閉じ、その後、小径弁部が閉じるようになる。
【0010】本発明では、上面板11はボルト12によ
って、簡単に着脱可能で、上面板11と大径弁体5との
間に、種々の通水制御体を選択して介装することによ
り、小径弁部への通水特性を変えうるようになってい
る。即ち、図2のものに於ける、通水制御体は、ボルト
12に嵌装させたパイプ21である。従って、この場合
は通水抵抗が極めて小さいので、このタイプは小径弁部
の圧力損失を小さくしたい場合に使用する。なお、パイ
プ21に代えて、ボルト12自体に段を付けて膨大させ
るようにすることも可能である。
【0011】図3のものに於ける通水制御体は、V孔シ
リンダ22である。このシリンダ22には、図示のよう
に、その側面に開口をV形にしたほぼ3角形の孔23が
複数個(実施例では4個)形成されている。従って、こ
のものでは、V形の形状により、通水に絞りがかかるの
で、特に微小開度での制御性を良くしたい場合に使用す
る。
【0012】図4のものに於ける通水制御体は、多孔シ
リンダ24である。このシリンダ24には、図示のよう
に小さな丸孔25がほぼ全面に互って多数形成されてい
る。従って、このものでは、高差圧下でのキャビテーシ
ョン防止効果に優れ、かつ、その際の騒音抑制効果を有
する。
【0013】通水制御体の形状は、前記以外のものとす
ることも可能である。このように本発明では、通水制御
体の種類を複数種用意することにより、弁の使用条件に
応じて、通水制御体を取換え、その条件に適合するよう
に弁を調節改造するのである。また、この取換作業はボ
ルト12の着脱だけでよいので、簡単かつ短時間に行う
ことが可能である。
【0014】本発明は前記の実施例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲の記載の範囲内で自由に変形実
施可能である。特に、大径弁部や小径弁部の形状、ピス
トンなどの作動機構の構造、通水制御体の種類や形状な
どについては自由である。
【0015】
【発明の効果】本発明の自動圧力調整弁では、複数種の
通水制御体の内から使用条件に適合したものを選択して
取換使用することにより、すべての使用条件下でキャビ
テーションの発生を防ぎ、ハンチングを防止できる。ま
た、この変更調節は、通水制御体の取換えだけでよく、
通水制御体はボルト止めされているだけだから、作業は
簡単で短時間に行うことができ、かつ、変更調節の為の
コストが低い。
【0016】請求項2のものは、通水制御体がボルトの
部分を膨大させた形状のものであるから、圧力損失を小
さくして、流量特性を良くしたい場合に適する。
【0017】請求項3のものは、通水制御体がV孔シリ
ンダであるから、微小開度での制御性を高めたい場合に
適する。
【0018】請求項4のものは、通水制御体が、多孔シ
リンダであるから、高差圧下でのキャビテーションを防
ぎ、騒音を抑制したい場合に適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動圧力調整弁の概要を示す断面図。
【図2】パイプ形の通水制御体を用いた場合の断面図。
【図3】V孔シリンダの通水制御体を用いた場合の断面
図。
【図4】多孔シリンダの通水制御体を用いた場合の断面
図。
【符号の説明】
1 弁胴 4 大径弁座 5 大径弁体 6 通水孔 7 小径弁座 8 小径弁体 9 ロッド 10 ピストン 11 上面板 12 ボルト 21 パイプ 22 V孔シリンダ 23 V形の孔 24 多孔シリンダ 25 小孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年1月23日(2002.1.2
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H052 AA01 BA12 BA26 BA33 CA13 CD02 EA02 3H066 AA01 BA03 BA18 BA32

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁胴の中央部に設けられた大径弁座に、
    大径弁体が接触・離間して、大径弁部を開閉させ、また
    大径弁体の中央部の通水孔の上端に形成された小径弁座
    に、小径弁体が接触・離間して、小径弁部を開閉させる
    ようになった大小2弁式の自動調整弁に於いて、小径弁
    体が開弁時に衝突する上面板と、大径弁体との間に、複
    数種の内から選択した形状の通水制御体が挟み込まれ
    て、ボルト締めで固定されている大小2弁式の自動圧力
    調整弁。
  2. 【請求項2】 通水制御体の1種が、ボルトの部分を膨
    大させた形状のものである請求項1記載の大小2弁式の
    自動圧力調整弁。
  3. 【請求項3】 通水制御体の1種が、V形の孔を複数箇
    所に有するシリンダである請求項2記載の大小2弁式の
    自動圧力調整弁。
  4. 【請求項4】 通水制御体の1種が、側面のほぼ全面に
    小さな孔が形成されたシリンダである請求項1記載の大
    小2弁式の自動圧力調整弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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