JP2003184495A - シール材 - Google Patents

シール材

Info

Publication number
JP2003184495A
JP2003184495A JP2002300856A JP2002300856A JP2003184495A JP 2003184495 A JP2003184495 A JP 2003184495A JP 2002300856 A JP2002300856 A JP 2002300856A JP 2002300856 A JP2002300856 A JP 2002300856A JP 2003184495 A JP2003184495 A JP 2003184495A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
segment
gap
sealing material
cross
fitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002300856A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3790510B2 (ja
Inventor
Sadao Kubota
貞雄 窪田
Jiro Nagarego
治朗 流郷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP2002300856A priority Critical patent/JP3790510B2/ja
Publication of JP2003184495A publication Critical patent/JP2003184495A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3790510B2 publication Critical patent/JP3790510B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成単位であるセグメントを組み合わせてト
ンネルを構築するシールド工法において、ヒンジ構造で
一体化したセグメントリングを組み立てる場合に、ヒン
ジ接合部を支点にセグメントを回転移動させる目的でヒ
ンジ構造外周部分のセグメント間に設けられた間隙に、
掘削した土砂等が入り込んでヒンジ部分がスムーズに回
転しなくなるのを防ぎ、土砂等による施行精度の低下が
防止されたセグメント構造体を提供する。 【解決手段】 嵌合してヒンジ構造を形成する、嵌合凸
部を有するセグメントと嵌合凹部を有するセグメントと
の2つのセグメントの、接合時にセグメント端部の嵌合
凸部もしくは凹部よりも外周側となる部分の、一方また
は双方と接する面を有し、接合部の外周側に形成される
断面形状が略V字形の間隙に嵌合しうる形状を有する弾
性体からなるシールド工法セグメント用隙間シール材
を、上記の間隙に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド工法によ
るトンネル覆工に使用されるセグメント、およびセグメ
ントが嵌合されてなるセグメント構造体に関する。さら
に詳しくは、嵌合してヒンジ構造を形成するセグメント
およびセグメント構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】トンネルの構成単位であるセグメントを
組み合わせてトンネルを構築するシールド工法におい
て、ヒンジ構造で一体化したセグメントリング構造を形
成する工法が、小口径トンネルの経済的な構築方法とし
て知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開平8−326488号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のセグメ
ントリングを組み立てる場合、ヒンジ接合部を支点にセ
グメントを回転移動させる目的で、ヒンジ構造の外周部
分のセグメント間に間隙を設ける必要があるため、この
間隙に掘削した土砂等が入り込んだ場合、ヒンジ部分が
スムーズに回転しなくなるなどの問題があった。また、
ヒンジ構造を有するセグメントリングを構成するセグメ
ント同士は、ヒンジ接合部において単に嵌合により接合
されているため、上記の間隙に土砂等が入り込んだ場
合、一般的なボルトやコッターで締結される他のセグメ
ントリングに比べ施工精度が低下するなどの問題があっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来のヒ
ンジ構造を有するセグメントリングの上記問題点を改善
することを目的に鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。
【0006】すなわち本発明は、嵌合してヒンジ構造を
形成する、嵌合凸部を有するセグメントと嵌合凹部を有
するセグメントとの2つのセグメントの、接合時にセグ
メント端部の嵌合凸部もしくは凹部よりも外周側となる
部分の、一方または双方と接する面を有し、接合部の外
周側に形成される断面形状が略V字形の間隙に嵌合しう
る形状を有する弾性体からなるシールド工法セグメント
用隙間シール材;この隙間シール材が貼付されてなる、
嵌合してヒンジ構造を形成する嵌合凸部および/または
嵌合凹部を有するシールド工法セグメント;並びにセグ
メントが嵌合されてなり、上記の隙間シール材がセグメ
ント接合部の外周側の間隙に適用されてなるシールド工
法セグメント構造体;である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の隙間シール材の断面形状
は、嵌合してヒンジ構造を形成する、嵌合凸部を有する
セグメントと嵌合凹部を有するセグメントとの2つのセ
グメントの、接合部の外周側(地山側)に形成される、
間隙側面の断面形状が略V字形の間隙に嵌合しうる形状
であれば特に限定されないが、略三角形が好ましい。略
三角形の場合は、充分にシールすることができる。本発
明において、略三角形とは、三角形(角が丸まったもの
や、直線がやや凸状、やや凹状のもの、小突起を有する
直線からなるものを含む)以外に、三角形の一つの頂点
を直線もしくは曲線で切り落とした略台形、三角形の少
なくとも一つの辺を括れさせた略Y字形など、ヒンジ接
合部の間隙の形状にしたがって変形させたものも含む意
味で用いる。
【0008】以下、本発明の隙間シール材を図面により
説明する。なお、ここでは断面図により説明するが、隙
間シール材の長さがセグメントの長さとほぼ同じであ
り、各部分で一定の断面形状を有するものが好ましい。
図1〜4は、本発明の隙間シール材の一例を示す断面図
である。
【0009】図1は、断面形状が三角形である隙間シー
ル材の一例である。図1において、1および2はそれぞ
れセグメントと接する側面を示し、3はセグメント接合
部の外周側に形成される間隙の開口部側に配置される側
面を示す。3は直線であっても、凹状にやや括れていて
もよい(以下の各例についても同様)。4は、側面1と
側面2がなす角度を示す。この角度は、2つのセグメン
トの側面同士の成す角度により異なるが、5゜〜90゜
が好ましい(以下の各例の角度についても同様)。
【0010】図2は、断面形状が略台形である隙間シー
ル材の一例である。図2において、1および2はそれぞ
れセグメントと接する側面を示し、5はヒンジ接合部側
に、3は間隙の開口部側にそれぞれ配置される側面を示
す。4は、側面1と側面2がなす角度を示す。5は直線
でも、直線をやや凸状もしくはやや凹状とした線でも、
小突起を有する直線でもよく、3と平行でも多少傾斜
(例えば、角度0〜30°)していてもよい(以下の各
例の5についても同様)。
【0011】図3および図4は、断面形状が略Y字形で
ある隙間シール材の一例である。図3は大文字の”Y”
に、図4は小文字の”y”にそれぞれ相当する形状の例
である。図3において、1a、1b、2aおよび2bは
それぞれセグメントと接する側面を示し、5はヒンジ接
合部側に、3は間隙の開口部側にそれぞれ配置される側
面を示す。4は、側面1bと側面2bがなす角度を示
す。また、図4において、1a、1bおよび2はそれぞ
れセグメントと接する側面を示し、5はヒンジ接合部側
に、3は間隙の開口部側にそれぞれ配置される側面を示
す。4は、側面1bと側面2がなす角度を示す。本発明
の隙間シール材において、これらの略三角形以外の、略
V字形の間隙に嵌合しうる断面形状の例としては、円ま
たは楕円を、1本以上の、直線、直線をやや凸状もしく
はやや凹状とした線、および/または小突起を有する直
線等で切り落とした、部分円または部分楕円等が挙げら
れる。
【0012】本発明の隙間シール材は、少なくとも1つ
のシールリップ部を有する断面形状のものであってもよ
い。シールリップ部を設けることによって、ヒンジ接合
部を支点にセグメントが回転移動したときに起こるセグ
メント接合部の間隙断面形状の変形に隙間シール材が追
従しやすくなり、充分にシールすることができ好まし
い。シールリップ部とは隙間シール材の側面に位置し、
隙間シール材の長さ方向に連続的に形成されたひれ状の
突起であり、通常隙間シール材本体と同様の長さを有す
る。その断面形状はセグメントの間隙側の側面と接した
時に容易に変形し間隙を埋める形状であればよく、例え
ば、先端部分の形状が鋭角の三角形のもの、半円形のも
のが挙げられる。シールリップ部を設ける場合の数は、
隙間シール材の大きさおよびセグメントの回転移動量に
より適宜選択すればよいが、1〜5個が好ましい。シー
ルリップ部は、隙間シール材本体と一体でも、本体とは
別に貼付により形成されてもよく、その材質は隙間シー
ル材本体と同じでも異なっていてもよい。
【0013】図5はシールリップ部を有する断面形状が
三角形である隙間シール材の一例である。図5におい
て、1はセグメントと接する側面を示し、2cはシール
リップ部を形成する側の側面を示す。6は側面2cに形
成されたシールリップ部を示す。4は、側面1と側面2
cがなす角度を示す。図6はシールリップ部を有する断
面形状が略台形である隙間シール材の一例である。図6
において、1はセグメントと接する側面を示し、2cは
シールリップ部を形成する側の側面を示す。6は側面2
cに形成されたシールリップ部を示す。4は、側面1と
側面2cがなす角度を示す。図7はシールリップ部を有
する断面形状が略Y字形である隙間シール材の一例であ
る。図7において、1aおよび1bはセグメントと接す
る側面を示し、2cはシールリップ部を形成する側の側
面を示す。6は側面2cに形成されたシールリップ部を
示す。4は、側面1bと側面2cがなす角度を示す。シ
ールリップ部の形成位置は、図5〜7のように隙間シー
ル材側面の片側であっても、両側であってもよいが、シ
ールリップ部を有しない側の側面を利用してセグメント
に貼付し固定しやすいという点で、片側に設けるのが好
ましい。
【0014】本発明の隙間シール材は、ソリッド状弾性
体であっても、フォーム状弾性体であってもよいが、少
なくとも一部(好ましくは断面積の10%以上、とくに
30%以上)を密度1g/cm3 以下のフォーム状弾性
体とした場合は、ヒンジ接合部を支点にセグメントが回
転移動したときに起こる、セグメント接合部の外周側の
間隙断面形状の変形に隙間シール材が追従しやすくな
り、充分にシールすることができるという点て好まし
い。フォーム状弾性体の密度は、隙間シール材の大きさ
およびセグメントの回転移動量により異なるが、0.2
〜0.9g/cm3が好ましい。図8は、全体がフォー
ム状弾性体である隙間シール材の一例である。図9〜1
2は一部がフォーム状弾性体である隙間シール材の一例
である。図8〜12において、7はフォーム状弾性体で
ある部分を示し、8はソリッド状弾性体である部分を示
す。
【0015】本発明の隙間シール材は、長さ方向に連続
した少なくとも1つの中空部を設けてもよい。中空部を
設けることにより、ヒンジ接合部を支点にセグメントが
回転移動したときに起こる、セグメント接合部の外周側
の間隙断面形状の変形に隙間シール材が追従しやすくな
り、充分にシールすることができるという点で好まし
い。中空部の断面形状としてはとくに限定されず、円形
のほか、楕円形、三角形、台形等が挙げられる。中空部
を設ける場合の数は、隙間シール材の大きさおよびセグ
メントの回転移動量により異なるが、1〜6個が好まし
い。複数個設ける場合の中空部の大きさは、全て同じで
も異なっていてもよい。また、断面積に占める中空部の
合計の割合は、好ましくは10〜80%である。図13
は1つの中空部を設けた隙間シール材の一例である。図
13において9は中空部を示す。
【0016】本発明の隙間シール材を形成する弾性体と
しては、ゴム弾性を有するものであればよく、JIS
K6251(1993年版)による引張強さが、0.5
〜40MPa、とくに1〜30MPaのものが好まし
い。弾性体の材質としては、発泡(好ましくは発泡倍率
が1.05〜2.5倍、とくに1.1〜2倍)もしくは
非発泡の、天然ゴム、合成ゴム(スチレンブタジエンゴ
ム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴ
ム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、エチレンプロ
ピレンジエンゴム、ブチルゴム、ポリウレタンゴムな
ど)などの非水膨張性ゴムが挙げられ、2種類以上を併
用することもできる。また、弾性体の一部もしくは全部
(例えば断面積の5%以上)が水膨張性ゴムであっても
よい。水膨張性ゴムを用いる場合、一方のセグメントに
シール材が固定されるとき反対のセグメント側の面に用
いることが、十分に間隙を満たすことができ、好まし
い。水膨張性ゴムとしては、飽和体積水膨張倍率が1.
2〜6倍のものが好ましく、クロロプレンゴムなどの合
成ゴムに高吸水性樹脂を練り込んだものやゴム自体が水
を吸収して膨張する水膨張性ポリウレタンゴムなどが挙
げられる。具体的には、特開平10−34832号公報
に記載のものなどが挙げられる。これらの中で、耐薬品
性など耐久性面で好ましいものは、エチレンプロピレン
ジエンゴムである。隙間シール材の成形方法としては、
注型成形、押出成形などが挙げられる。様々な断面形状
のものを成形しやすいという点で押出成形が好ましい。
【0017】本発明の隙間シール材を、セグメント接合
部の外周側の間隙に適用する際、少なくとも一方(好ま
しくは一方)のセグメントに固定するのが好ましい。固
定する方法としては、接着剤でセグメントに貼付して使
用することもできるが、貼付作業を簡素化する目的で、
隙間シール材表面のセグメントと接する側面の少なくと
も一部に粘着材層を設けることができる。粘着材層を設
ける方法としては、アクリル樹脂系粘着剤や合成ゴム系
粘着剤などの原料を、隙間シール材表面に直接塗布して
形成させる方法や、それらの原料を不織布などの支持体
に塗布または含浸させて形成される両面粘着テープを貼
付する方法などが挙げられる。
【0018】以下、ヒンジ構造で一体化したセグメント
リング構造を構築して得られる小口径トンネルを例に、
本発明の隙間シール材を用いた本発明のセグメントおよ
びセグメント構造体について説明する。
【0019】小口径トンネルを構築するセグメントリン
グとしては、例えば円環構造における構造安定性がよい
3ヒンジ構造の場合、図14に示すセグメント10a、
10bおよび10cから構成される3等分割型のもの、
図15に示すセグメント12a、12b、12cおよび
キーセグメント12dから構成される4分割型のものな
ど、様々なセグメント構成のものが例として挙げられ
る。図14および15において11は、本発明の隙間シ
ール材を示す。
【0020】また、これらの小口径トンネルの構築に用
いられるセグメントは、嵌合することでヒンジ構造を形
成する嵌合凸部および/または嵌合凹部を有しており、
このセグメントを用いてセグメントリングを組み立てる
方法としては、例えば図14に示すセグメントリングの
場合、先ず、セグメント10aをセットした後、セグメ
ント10aの嵌合凸部とセグメント10bの嵌合凹部を
嵌合させ形成されたヒンジ接合部を支点にセグメント1
0bを外周側(地山側)に回転移動させ、生じた空間を
利用し、セグメント10aの嵌合凹部とセグメント10
cの嵌合凸部を嵌合させ、次いでセグメント10bを内
側に向かって回転移動させることでセグメント10bの
嵌合凸部とセグメント10cの嵌合凹部を嵌合させる方
法が挙げられる。
【0021】また、例えば図15に示すセグメントリン
グの場合、先ず、セグメント12aをセットした後、セ
グメント12aの嵌合凹部とセグメント12bの嵌合凸
部、およびセグメント12aの嵌合凹部とセグメント1
2cの嵌合凸部を嵌合させ、形成されたヒンジ接合部を
支点にセグメント12cを外周側(地山側)に回転移動
させ、生じた空間を利用してキーセグメント12dをト
ンネル軸方向から挿入し、次いでセグメント12cを内
側に向かって回転移動させることでセグメント12cの
嵌合凹部とキーセグメント12dの嵌合凸部を嵌合さ
せ、最後にキーセグメント12dおよびセグメント12
bの接合面を継手で剛接合し一体化する方法が挙げられ
る。
【0022】これらセグメントの分割数および組み立て
方法の違いにより、例えば同じ3ヒンジ構造のセグメン
トリングを構築する場合においても、必要とされるヒン
ジ接合部の回転移動量が異なり、外周側に設けられる隙
間の大きさおよび形状は様々である。
【0023】図16〜18は、形状の異なるヒンジ接合
部の一例を示す断面図である。図16は、間隙側面の断
面形状が略V字形であるヒンジ接合部の一例である。図
16において、13はヒンジ接合部の外周側に形成され
る間隙を示し、14および15はセグメントの側面によ
り形成される間隙側面を示す。16は14と15により
形成される角度を示す。この間隙に適用できる本発明の
隙間シール材としては、例えば図1に示すような断面形
状が三角形のものが挙げられる。隙間シール材の大きさ
は、角度4の大きさがセグメントの回転移動により変化
する角度16の最大角より大きいことが好ましいが、例
えば図5に示すように隙間シール材側面にシールリップ
部を設ける場合は、シールリップ部の先端が間隙側面か
ら離れない範囲で、角度4の大きさがセグメントの回転
移動により変化する角度16の最大角より小さくてもよ
い。
【0024】図17は、間隙側面の断面形状が略V字形
の頂点を切り取った形であるヒンジ接合部の一例であ
る。図17において、13はヒンジ接合部の外周側に形
成される間隙を示し、14および15はセグメントの側
面により形成される間隙側面を示す。16は14と15
により形成される角度を示す。この間隙に適用できる本
発明の隙間シール材としては、例えば図2に示すような
断面形状が略台形のもが挙げられる。隙間シール材の大
きさは、角度4の大きさがセグメントの回転移動により
変化する角度16の最大角より大きいことが好ましい
が、例えば図6に示すように隙間シール材側面にシール
リップ部を設ける場合は、シールリップ部の先端が間隙
側面から離れない範囲で、角度4の大きさがセグメント
の回転移動により変化する角度16の最大角より小さく
てもよい。
【0025】図18は、間隙側面の断面形状が略V字形
の片方の辺を外側に折り曲げた形であるヒンジ接合部の
一例である。図18において、13はヒンジ接合部の外
周側に形成される間隙を示し、14および15セグメン
トの側面により形成される間隙側面を示す。16は14
と15により形成される角度を示す。この間隙に適用で
きる本発明の隙間シール材としては、例えば図4に示す
ような断面形状が略Y字形のもが挙げられる。隙間シー
ル材の大きさは、角度4の大きさがセグメントの回転移
動により変化する角度16の最大角より大きいことが好
ましいが、例えば図7に示すように隙間シール材側面に
シールリップ部を設ける場合は、シールリップ部の先端
が間隙側面から離れない範囲で、角度4の大きさがセグ
メントの回転移動により変化する角度16の最大角より
小さくてもよい。
【0026】いずれの例においても、ヒンジ接合部の間
隙に適用できる本発明の隙間シール材は、セグメントの
回転移動によりセグメント接合部の外周側の間隙が広が
った時に、隙間シール材と間隙側面の間に隙間が生じな
い大きさまたは形状であることが好ましい。
【0027】本発明の隙間シール材のうちでは、シール
リップ部を有するもの、少なくとも一部をフォーム状弾
性体としたもの、中空部を設けたものが、セグメントの
外周側(地山側)への回転移動量が大きくても、弾性体
の圧縮限界を超える変形が起こりにくく、再び間隙が広
がった時に隙間シール材と間隙側面の間に隙間が生じる
ことがない点で好ましい。
【0028】本発明の隙間シール材は、前述のように、
接着剤を用いセグメントに貼付する、粘着材層を設ける
などの手段によって間隙に固定されるのが好ましいが、
貼付する位置としては、セグメントの嵌合凹部側の間隙
側面(外周側のセグメントの側面)または嵌合凸部側の
間隙側面が挙げられ、間隙の形状により、固定する間隙
側面を選ぶことができる。図19〜21に本発明の隙間
シール材をセグメントに貼付した状態の一例を示す。図
19〜21において17は本発明の隙間シール材、18
はセグメントの嵌合凸部、19はセグメントの嵌合凹部
を示す。
【0029】本発明の隙間シール材は、単独でもある程
度止水用シール材としての機能を有するが、セグメント
構造体形成時に、該隙間シール材とトンネルの内周側と
の間の少なくとも1箇所(好ましくは1または2箇所)
の、好ましくは少なくとも一方(とくに両方)のセグメ
ントがシール溝(凹部)を有する部分に、さらにテープ
状の止水材を配置することにより、完全な止水構造を得
ることができる。止水材を配置する位置は、隙間シール
材より内周側であればよく、とくに限定されないが、少
なくとも1箇所が、本発明の隙間シール材と嵌合部の間
であることが好ましい。テープ状止水材の材質として
は、水膨張性ゴムでも非水膨張性ゴムでもよいが、ヒン
ジ接合部の嵌合時に大きな圧縮応力を必要とせず、高い
止水性を得られる点で水膨張性ゴムが好ましい。水膨張
性ゴムおよび非水膨張性ゴムとしては、前記の弾性体の
例として述べたものなどが挙げられる。水質の影響を受
けず長期に渡って安定して水膨張するという点で、水膨
張性ポリウレタンゴムがさらに好ましい。テープ状止水
材の大きさは、配置される箇所の形状に合うものであれ
ばよく、とくに限定されないが、少なくとも一方のセグ
メントがシール溝を有する場合は、止水材の断面積は、
セグメント間の溝の部分の空隙の断面積の0.5〜3
倍、とくに0.8〜1.5倍が好ましい。テープ状止水
材をセグメント間に配置する際、少なくとも一方(好ま
しくは一方)のセグメントに固定するのが好ましい。固
定する方法としては、前記の本発明の隙間シール材に適
用するのと同様の方法等が挙げられる。なお、1箇所に
用いるテープ状止水材の個数は、1個(好ましくは1方
のセグメントに固定されている。)でも2個(好ましく
は各々が別々のセグメントに固定されている。)でもよ
い。
【0030】セグメント構造体形成時に、隙間シール材
と共に、セグメント間にテープ状の止水材を配置した形
態の一例を図22に示す。図22において、17は本発
明の隙間シール材を示し、20はテープ状の止水材を示
す。
【0031】以上、本発明のシール材、セグメント、お
よびセグメント構造体の実施形態について詳細に説明し
たが、具体的な構成は上記実施の形態に限られるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変
更等も本発明に含まれる。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されるため、
嵌合してヒンジ構造を形成する、嵌合凸部を有するセグ
メントと嵌合凹部を有するセグメントとの2つのセグメ
ントの、接合部の外周側に形成される略V字形の間隙を
埋めることができ、掘削した土砂等が入り込むことがな
く、ヒンジ部分がスムーズに回転し、かつ施工精度を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 断面形状が三角形である本発明の隙間シール
材の一例を示す断面図である。
【図2】 断面形状が略台形である本発明の隙間シール
材の一例を示す断面図である。
【図3】 断面形状が略Y字形である本発明の隙間シー
ル材の一例を示す断面図である。
【図4】 断面形状が略Y字形である本発明の隙間シー
ル材の一例を示す断面図である。
【図5】 シールリップ部を有する断面形状が三角形で
ある本発明の隙間シール材の一例を示す断面図である。
【図6】 シールリップ部を有する断面形状が略台形で
ある本発明の隙間シール材の一例を示す断面図である。
【図7】 シールリップ部を有する断面形状が略Y字形
である本発明の隙間シール材の一例を示す断面図であ
る。
【図8】 全体がフォーム状弾性体である本発明の隙間
シール材の一例を示す断面図である。
【図9】 一部がフォーム状弾性体である本発明の隙間
シール材の一例を示す断面図である。
【図10】 一部がフォーム状弾性体である本発明の隙
間シール材の一例を示す断面図である。
【図11】 一部がフォーム状弾性体である本発明の隙
間シール材の一例を示す断面図である。
【図12】 一部がフォーム状弾性体である本発明の隙
間シール材の一例を示す断面図である。
【図13】 中空部を設けた本発明の隙間シール材の一
例を示す断面図である。
【図14】 3ヒンジ構造、3等分割型のセグメントリ
ングの一例を示す側面図である。
【図15】 3ヒンジ構造、4分割型のセグメントリン
グの一例を示す側面図である。
【図16】 間隙側面の断面形状が略V字形であるヒン
ジ接合部の一例を示す断面図である。
【図17】 間隙側面の断面形状が略V字形の頂点を切
り取った形であるヒンジ接合部の一例を示す断面図であ
る。
【図18】 間隙側面の断面形状が略V字形の片方の辺
を外側に折り曲げた形であるヒンジ接合部の一例を示す
断面図である。
【図19】 断面形状が三角形である隙間シール材のセ
グメントへの貼付形態の一例を示す断面図である。
【図20】 断面形状が略台形である隙間シール材のセ
グメントへの貼付形態の一例を示す断面図である。
【図21】 断面形状が略Y字形である隙間シール材の
セグメントへの貼付形態の一例を示す断面図である。
【図22】 隙間シール材とテープ状の止水材を併用し
た形態の本発明のセグメント構造体の一例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1,1a,1b,2,2a,2b セグメントと接する
隙間シール材の側面 2c シールリップ部が形成された隙間シール材の側面 3 隙間シール材の間隙の開口部側に配置される面 4 側面1もしくは1bと、側面2、2bもしくは2c
がなす角度 5 隙間シール材のヒンジ接合部側に配置される面 6 シールリップ部 7 フォーム状弾性体 8 ソリッド状弾性体 9 中空部 10a,10b,10c,12a,12b,12c セ
グメント 11 隙間シール材 12d キーセグメント 13 ヒンジ接合部の外周側に設けられる間隙 14,15 間隙側面 16 間隙側面14と間隙側面15がなす角度 17 隙間シール材 18 セグメントの嵌合凸部 19 セグメントの嵌合凹部 20 テープ状の止水材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 嵌合してヒンジ構造を形成する、嵌合凸
    部を有するセグメントと嵌合凹部を有するセグメントと
    の2つのセグメントの、接合時にセグメント端部の嵌合
    凸部もしくは凹部よりも外周側となる部分の、一方また
    は双方と接する面を有し、接合部の外周側に形成される
    断面形状が略V字形の間隙に嵌合しうる形状を有する弾
    性体からなるシールド工法セグメント用隙間シール材。
  2. 【請求項2】 断面形状が略三角形である請求項1記載
    の隙間シール材。
  3. 【請求項3】 断面形状が少なくとも1つのシールリッ
    プ部を有する請求項1または2記載の隙間シール材。
  4. 【請求項4】 該弾性体の少なくとも一部が、密度1g
    /cm3 以下のフォームからなる請求項1〜3の何れか
    記載の隙間シール材。
  5. 【請求項5】 長さ方向に連続した少なくとも1つの中
    空部を有する請求項1〜4の何れか記載の隙間シール
    材。
  6. 【請求項6】 該弾性体がエチレンプロピレンジエンゴ
    ムである請求項1〜5の何れか記載の隙間シール材。
  7. 【請求項7】 セグメントと接する面の少なくとも一部
    に粘着材層を有する請求項1〜6の何れか記載の隙間シ
    ール材。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れか記載の隙間シール
    材が貼付されてなる、嵌合してヒンジ構造を形成する嵌
    合凸部および/または嵌合凹部を有するシールド工法セ
    グメント。
  9. 【請求項9】 セグメントが嵌合されてなり、請求項1
    〜7の何れか記載の隙間シール材がセグメント接合部の
    外周側の間隙に適用されてなるシールド工法セグメント
    構造体。
  10. 【請求項10】 さらに該間隙の内周側にテープ状止水
    材が配置されてなる請求項9記載のセグメント構造体。
JP2002300856A 2001-10-12 2002-10-15 シール材 Expired - Fee Related JP3790510B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002300856A JP3790510B2 (ja) 2001-10-12 2002-10-15 シール材

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-315700 2001-10-12
JP2001315700 2001-10-12
JP2002300856A JP3790510B2 (ja) 2001-10-12 2002-10-15 シール材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003184495A true JP2003184495A (ja) 2003-07-03
JP3790510B2 JP3790510B2 (ja) 2006-06-28

Family

ID=27615388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002300856A Expired - Fee Related JP3790510B2 (ja) 2001-10-12 2002-10-15 シール材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3790510B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007197958A (ja) * 2006-01-25 2007-08-09 Nishi Nippon Ci Hanbai Kk セグメントの目地構造と該構造を備えたシールドセグメントトンネルの構築方法
JP2011089266A (ja) * 2009-10-20 2011-05-06 C I Kasei Co Ltd トンネル覆工用セグメントのシール材及びシール構造
WO2017081990A1 (ja) * 2015-11-11 2017-05-18 鹿島建設株式会社 プレキャスト構造体、地下構造物の施工方法
KR101754106B1 (ko) * 2015-10-07 2017-07-06 대룡공업주식회사 Tbm 터널용 지수 가스켓
KR101754638B1 (ko) 2015-10-07 2017-07-06 대룡공업주식회사 Tbm 터널용 고수압 지수 가스켓
JP2017218805A (ja) * 2016-06-08 2017-12-14 鹿島建設株式会社 地下構造物の施工方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007197958A (ja) * 2006-01-25 2007-08-09 Nishi Nippon Ci Hanbai Kk セグメントの目地構造と該構造を備えたシールドセグメントトンネルの構築方法
JP2011089266A (ja) * 2009-10-20 2011-05-06 C I Kasei Co Ltd トンネル覆工用セグメントのシール材及びシール構造
KR101754106B1 (ko) * 2015-10-07 2017-07-06 대룡공업주식회사 Tbm 터널용 지수 가스켓
KR101754638B1 (ko) 2015-10-07 2017-07-06 대룡공업주식회사 Tbm 터널용 고수압 지수 가스켓
WO2017081990A1 (ja) * 2015-11-11 2017-05-18 鹿島建設株式会社 プレキャスト構造体、地下構造物の施工方法
JP2017218805A (ja) * 2016-06-08 2017-12-14 鹿島建設株式会社 地下構造物の施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3790510B2 (ja) 2006-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5887392A (en) Window jambliner with removably attached members for biasing and sealing
WO2007079497A3 (en) Stabilizing geometry for hydrodynamic rotary seals
EP1258278A3 (en) Air filter element with integral radial seal gasket
JP2003184495A (ja) シール材
JP2007162272A (ja) シール体
JP2003130226A (ja) 管用パッキング材
JPH09195692A (ja) 止水材とそれを用いたセグメントの止水構造
JP2000034738A (ja) マンホールと管との接続構造
JP4833867B2 (ja) セグメントの止水構造
JP4094968B2 (ja) セグメント
JP2000054412A (ja) 可とう性継ぎ手構造及び可とう継ぎ手と防水下地材との組合せ
JP4693368B2 (ja) シールドセグメント用コーキング材
JP2511717Y2 (ja) 漏水防止セグメント及びセグメント継ぎ手部の漏水防止構造
JP2017020191A (ja) マンホール側壁と管との接続部分における耐震構造
JP3156844B2 (ja) シールド機の発進装置
JP3054136B1 (ja) シ―ルドセグメント
JP2995287B2 (ja) シールドセグメント
JPH0533831Y2 (ja)
JP2006200311A (ja) 埋設構造物の継手構造およびそれに用いる可撓継手
JPH07217780A (ja) 継ぎ手用ゴム輪
JP3127236B2 (ja) セグメントのシール構造
JP4312370B2 (ja) 後付け止水リング
JP2003065475A (ja) ゴム輪
JP3946351B2 (ja) 可とうエントランスジョイント
JP2007197927A (ja) 中空バルブを有する止水材のジョイント法及び止水材

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060314

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100407

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110407

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110407

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120407

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130407

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140407

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees