JP2003184203A - 電磁シールド構造下地 - Google Patents

電磁シールド構造下地

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JP2003184203A JP2001389366A JP2001389366A JP2003184203A JP 2003184203 A JP2003184203 A JP 2003184203A JP 2001389366 A JP2001389366 A JP 2001389366A JP 2001389366 A JP2001389366 A JP 2001389366A JP 2003184203 A JP2003184203 A JP 2003184203A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁シールド性能を有する石膏ボードを用い
た電磁シールド構造下地は材料コストが嵩む。また、銅
箔を用いた電磁シールド構造下地は施工コストがかか
る。 【解決手段】 電磁シールド構造下地は、内装下地の表
面側に設けられる複数の導電性メッシュ1,1…の端部
1a,1a…側同士が重合され、この重合部7における
導電性メッシュ1,1同士が接合されているものとし
た。例えば、上記重合部7における導電性メッシュ1,
1同士は、上記重合部7の表面側にビス等の固定手段に
より取付けられるボードにより押圧されて接合されてい
るものとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば部屋の壁,
天井,床に電磁シールド性能を持たせるための電磁シー
ルド構造下地に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、部屋の壁下地や天井下地、例え
ば、間柱等の壁下地や野縁等の天井下地に、電磁シール
ド性能を有する石膏ボードを取付けることで、電磁シー
ルド構造下地を構成していた。また、上述のような壁下
地や天井下地、あるいは、コンクリート躯体の床下地、
壁下地、天井下地の表面側に例えば銅箔を設けること
で、電磁シールド構造下地を構成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記電磁シー
ルド性能を有する石膏ボードは、導電性材料としてのカ
ーボン等を混合したり、導電性メッシュ等を埋設したも
のであるので、通常の石膏ボードに比べて非常に高価で
ある。また、上記電磁シールド性能を有する各石膏ボー
ドの端部同士を突き合わせるようにして取付けるが、こ
の突き合わせ部には隙間が生じる。このような隙間があ
ると、隙間から電磁波が漏洩して、電磁シールド性能が
劣化する。このため、この隙間を導電性のパテを用いて
埋める必要がある。この導電性パテも非常に高価であ
る。よって、電磁シールド性能を有する石膏ボードを用
いた電磁シールド構造下地は材料コストが嵩む。
【0004】また、例えば、コンクリート躯体床下地の
表面側に銅箔を設けて電磁シールド構造床下地を構成す
る場合、銅箔は数十μm程度で非常に薄く破損しやすい
ため、コンクリート躯体床下地との接触による破損を防
止するためにコンクリート躯体床下地の上にベニヤ板等
を敷設し、このベニヤ等の上に複数の銅箔を敷いて、各
銅箔の端部側を半田などで接合した後に、銅箔の表面側
を保護するために当該銅箔の表面側にベニヤ等を敷設す
るようにしている。そして、このベニヤ等の上に床シー
ト等の床仕上げ材を敷設することにより、床が施工され
る。しかし各銅箔の端部側同士の接合作業は、銅箔が非
常に薄いために、各銅箔の端部側同士をしっかりと重ね
合せた状態で、この重ね合せた部分の全長に渡って確実
に接合しなくてはならない(この半田等による接合が不
完全だと、各銅箔間に隙間が生じ、この隙間から電磁波
が漏洩して、電磁シールド性能が劣化する)。この接合
作業は、銅箔が薄く扱い難いこともあって非常に困難で
ある。よって、現場施工が煩雑となり、このような電磁
シールド構造下地は施工コストがかかる。尚、コンクリ
ート躯体壁下地、コンクリート躯体天井下地、あるい
は、間柱等の壁下地、野縁等の天井下地、根太等の床下
地の表面側に銅箔を用いて電磁シールド構造下地を構成
する場合も事情は同じである。
【0005】本発明は、コストを抑えることができ、電
磁シールド性能も優れた電磁シールド構造下地を得るこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
電磁シールド構造下地は、内装下地の表面側に設けられ
る複数の導電性メッシュの端部側同士が重合され、この
重合部における導電性メッシュ同士が接合されているこ
とを特徴とする。請求項2は、上記導電性メッシュとし
て、桝目開口の一辺の長さが0.3mm以下のものを用
いるようにした。請求項3は、上記重合部は、はぜ折り
された各導電性メッシュの端部側が上記はぜ折り部分を
介して係合されて成るものとした。請求項4は、上記重
合部における導電性メッシュ同士は、スポット溶接によ
り接合されているものとした。請求項5は、上記重合部
における導電性メッシュ同士は、上記重合部の表面側に
ビス等の固定手段により取付けられるボードにより押圧
されて接合されているものとした。請求項6の電磁シー
ルド構造下地は、導電性メッシュを導電性枠材に取付
け、当該導電性枠を内装下地の表面に取付け、隣り合う
各導電性枠の端部同士が接合されていることを特徴とす
る。請求項7の電磁シールド構造下地は、内装下地の表
面側に複数の導電性メッシュが設けられ、隣り合う導電
性メッシュの端部側が、当該端部側を挟み込む金具を介
して接合されていることを特徴とする。請求項8の電磁
シールド構造下地は、上記挟み込む金具に鋸歯部を設
け、上記隣り合う導電性メッシュが該鋸歯部を介して接
合されていることを特徴とする。請求項9の電磁シール
ド構造下地は、内装下地の表面側に複数の導電性メッシ
ュが設けられ、上記下地の表面に形成されたスリット内
に、隣り合う導電性メッシュの端部側が押し込まれて当
該各導電性メッシュの端部側同士が接合されていること
を特徴とする。なお、内装下地としては、柱,支柱,間
柱等のスタッドや、横架材のランナー,振れ止め等に用
いる形鋼の鋼材、さらに石膏ボード,けい酸カルシウム
板,パーティクルボード等の板状建築材料やコンクリー
ト躯体面の壁,床,天井を含む壁下地,床下地,天井下
地等がある。
【0007】
【発明の実施の形態】実施の形態1.実施の形態1によ
る電磁シールド構造壁下地は、以下のように作成され
る。まず、例えば幅1mでロール巻きされた導電性メッ
シュロールより導電性メッシュを引出して所定寸法に切
断し、図1に示すような複数の矩形状の導電性メッシュ
1,1…を用意する。次に、壁下地2を構成するスタッ
ド(間柱)3及び上,下ランナー4,5の表面側に、上
記矩形状の導電性メッシュ1,1…を取付けていく。
尚、6は振れ止めであり、図1の壁下地2は、LGS一
般間仕切り壁下地である。隣り合うように取付けられる
導電性メッシュ1,1の端部1a,1a側は、例えば1
0cm程度重合させる(即ち、重合部7を設ける)。
尚、スタッド3の表面側に上記重合部7が位置するよう
にする。その後、図2に示すように、普通の石膏ボード
8をビス9等の固定手段により、スタッド3及び上,下
ランナー4,5に取付ける。これにより、上記重合部7
は、ビス9等で固定される石膏ボード8で押圧され、重
合部7における導電性メッシュ1,1同士が接合される
(電気的、機械的に接触状態となる)ので、重合部7に
おける導電性メッシュ1,1間の隙間がほとんど無くな
る。重合部7における導電性メッシュ1,1間に隙間が
生じると、この隙間から電磁波が漏洩して電磁シールド
性能が劣化することがあるが、本実施の形態1によれ
ば、重合部7における導電性メッシュ1,1間の隙間が
ほとんど無くなるので、電磁シールド性能の高い電磁シ
ールド構造壁下地となる。尚、上記石膏ボード8の表面
側にクロス等の壁仕上げ材を貼って電磁シールド壁を仕
上げる。
【0008】また、重合部7における導電性メッシュ
1,1の端部1a,1a同士の接合をより強固にしなが
ら、溶接による導電性メッシュ1の破損を抑えるため、
重合部7を全溶接でなく後述のようにスポット溶接して
おけば、上記隙間の問題をさらに解消できるので、電磁
シールド性能が向上する。
【0009】尚、導電性メッシュ1は、例えば線径0.
2mm程度の導電性を有する線材を用いて例えば桝目開
口1bを有する網状に形成されたものを用いる。従っ
て、導電性メッシュ1の厚さは0.4mm程度、重合部
7の厚さは0.8mm程度であるが、導電性メッシュ1
は、銅箔に比べて機械的強度が高いため、取り扱いが容
易であり、また、材料劣化も少なく安定した材料であ
る。よって、経年によりシールド性能が低下するような
こともない。
【0010】図3(a),(b)は、60メッシュ(線
径0.18mm、桝目開口の一辺の長さ(目開き)が
0.24mm)のステンレスメッシュと、100メッシ
ュ(線径0.10mm、桝目開口の一辺の長さ(目開
き)が0.154mm)のステンレスメッシュを用いた
場合の本実施の形態1の電磁シールド構造壁下地の、垂
直波及び水平波に対する電磁シールド性能試験結果を示
す。尚、図3(a),(b)の電磁シールド性能結果
は、大型試験体で試験した方法(ミルスタンダート法)
による試験結果である。また、上記60メッシュ,10
0メッシュ等の数値は、単位幅25.4mm間にある縦
線によって生ずる空間の数を示している。
【0011】図4(a),(b)は、60メッシュのス
テンレスメッシュ(sus#60)と、100メッシュ
のステンレスメッシュ(sus#100)を用いた場合
の本実施の形態1のシールド構造壁下地の、小型試験体
で試験した方法(KEC法)による電磁シールド性能試
験結果を示す。尚、図4(a)は、重合部7以外の部分
の小型試験体で試験した結果を示し、図4(b)は、重
合部7の部分の小型試験体で試験した結果を示す。
【0012】また、図4(b)において、(sus#6
0 スポット接合部)で示した結果は、上記重合部7を
後述するように予め千鳥状にスポット溶接しておいた場
合の小型試験体による試験結果である。
【0013】上記試験結果を見ると、広周波数帯におい
て、ほぼ40dB以上のシールド性能が得られることが
わかる。また、重合部7を予め千鳥状にスポット溶接し
ておけば、シールド性能が向上することがわかる。
【0014】実施の形態1によれば、従来に比べて、安
価で、かつ、電磁シールド性能も高い電磁シールド構造
壁下地が得られる。つまり、通常の石膏ボード8と導電
性メッシュ1を合わせたコストは、シールド性能を有す
る石膏ボードより安いので、シールド性能を有する石膏
ボードを用いるシールド構造壁下地に比べて、材料コス
トを抑えることができる。尚、本実施の形態1では、石
膏ボード8と石膏ボード8の端部同士の突き合わせ部分
の裏には重合部7があるので、突き合わせ部分を導電性
パテで埋める必要はないが、クロス貼りのために、通常
のパテを充填してクロス貼り面を平坦にする必要はあ
る。従って、高価な導電性パテを使用する必要がなく、
材料コストを抑えることができる。また、通常の石膏ボ
ードやパテを用いることができ、導電性メッシュの取付
け以外は特別な作業を必要としないため施工が容易であ
る。さらに、銅箔を用いる場合のように、各銅箔の端部
側同士をしっかりと重ね合わせた状態での、この重ね合
わせた部分の全長に渡っての半田等による煩雑な接合作
業は不要となるので、銅箔を用いた電磁シールド構造下
地に比べて、施工コストを抑えることができる。
【0015】また、本実施の形態1でも上述のようなス
ポット溶接を行なうが、スポット溶接は、専用の溶接治
具を導電性メッシュ1に押し当てることにより、一個所
1秒程度で行なえるので、上述のような、銅箔の接合作
業に比べて、はるかに作業が簡単なので、上述のような
従来の電磁シールド構造下地に比べて、コストを抑える
ことができることにはかわりはない。
【0016】尚、上記では、電磁シールド構造壁下地に
ついて説明したが、野縁下地を用いた電磁シールド構造
天井下地や根太下地を用いた電磁シールド構造床下地も
同様に構成できる。ただし、根太下地の場合は、石膏ボ
ードの代わりに、ベニヤ板等を用いればよい。
【0017】また、導電性メッシュ1は、炭素,銅,ア
ルミニウム,鉄,ニッケル,錫等のような導電性材料よ
りなる導電性線材により網状に形成された導電性メッシ
ュ、高分子繊維の表面に導電性材料の被膜をコーティン
グした線材により網状に形成された導電性メッシュ、網
状に形成されたメッシュに導電性材料をメッキした導電
性メッシュなどを使用すればよい。
【0018】また、導電性メッシュ1のメッシュの桝目
開口サイズは、遮蔽対象とする電磁波の周波数により設
定すればよいが、小さい方がより高い周波数を遮蔽でき
る。なお、線径のサイズは電磁波の遮蔽性能上特に制約
はないが、太くなると柔軟性が低下するため施工しにく
くなる。そのため、電磁波の遮蔽性能、施工上の取り扱
いやすさ、コスト面を考慮すると、50メッシュ以上
(桝目開口の一辺の長さが0.3mm以下)のものを用
いることが望ましい。
【0019】実施の形態2.図5に示すように、導電性
材からなるサッシ枠のような形状に形成された導電性枠
10の表面側に上記導電性メッシュ1を溶接,ネジ,挟
み込み,接着剤等で取付け、当該導電性メッシュ1を取
付けた導電性枠10を壁下地2のスタッド3等にネジ等
で取付け、隣り合う導電性枠10の端部10a,10a
同士を溶接や導電性テープ等で接合するようにして電磁
シールド構造壁下地を構成してもよい。そして、この導
電性枠10の表面側に通常の石膏ボード8をビス9等で
固定し、石膏ボード8の表面にクロス等の壁仕上げ材を
貼ることで電磁シールド構造壁を仕上げる。また、導電
性枠10は、壁下地の厚みを考慮すると薄い方が良く、
望ましくは、導電性メッシュ以下の厚さが好ましい。な
お、導電性枠10についても端部10aを重合させるよ
うに、端部10aの厚みを薄くしたり、厚み方向に傾斜
面を設けても良い。
【0020】本実施の形態2においても、実施の形態1
と同様な効果が得られる。本実施の形態2においては、
導電性枠10は工場等で予め作成するので、現場での作
業は銅箔の接合作業に比べて容易であり、実施の形態1
と比べても施工性は向上し、現場での作業も減るため品
質も向上し、施工コストも抑えることができる。
【0021】尚、野縁等の天井下地に上記の導電性枠1
0を取付けて電磁シールド構造天井壁下地を構成しても
よいし、根太等の天井下地に上記の導電性枠10を取付
けて電磁シールド構造床下地を構成してもよい。また、
コンクリート躯体壁下地や、コンクリート躯体天井下地
に対して、接着剤やコンクリートネジ等で上記の導電性
枠10を取付けて電磁シールド構造下地を構成してもよ
い。また、コンクリート躯体床下地上に、上記の導電性
枠10を敷いて、隣り合う導電性枠10の端部10a,
10a同士を溶接、導電性テープ等で接合するようにし
て電磁シールド構造床下地を構成してもよい。なお、こ
の場合、カーペット等の床仕上げ材を敷設するためには
床にかかる荷重による導電性メッシュの破損、切断を防
止するために導電性枠10の上にベニヤ等を敷設するこ
とが望ましい。
【0022】実施の形態3.図6に示すように、コンク
リート躯体床下地20上に、上記と同様、各導電性メッ
シュ1,1の端部1a,1a側を、例えば10cm程度
重合させて敷設し、重合部7における導電性メッシュ
1,1同士を矢示の如くスポット溶接により接合する。
このように構成された電磁シールド構造床下地の上に、
床仕上げ材を敷設して電磁シールド床を仕上げる。
【0023】床の場合は、上記電磁シールド構造床下地
の上に床仕上げ材を敷設するだけの場合もあるので、導
電性メッシュ1,1…の端部1a,1a側同士を重合さ
せただけだと重合部7における導電性メッシュ1,1間
に隙間が生じ、この隙間から電磁波が漏洩して電磁シー
ルド性能が劣化するおそれがあるので、上述のように、
重合部7における導電性メッシュ1,1同士をスポット
溶接により接合する。例えば、図6に示すように、千鳥
状にスポット溶接を行なう。これにより、スポット溶接
間からの電磁波の漏洩が低減される。尚、21はスポッ
ト溶接箇所を示す。
【0024】実施の形態3の電磁シールド構造床下地に
よれば、上記実施の形態1と同様な効果が得られる。ま
た、従来の銅箔を用いた電磁シールド構造床下地によれ
ば、銅箔の上下側に保護と劣化防止のためのベニヤ等を
積層する構造としなければならないので、コンクリート
躯体床下地から仕上げ床面までの高さが高くなってしま
う。このため、改修工事(リニューアル)においては、
巾木や廊下との段差が生じてしまって問題となる。しか
し、本実施の形態3によれば、コンクリート躯体床下地
から仕上げ床面までの高さを低くできるので、上述のよ
うな問題もなくなり、改修工事にも適したものとなる。
【0025】上記スポット溶接の間隔は、あまり大きく
すると、重合部7における導電性メッシュ1,1間に隙
間が生じてしまうので、好ましくない。また、あまり小
さくすると、施工が大変になる。従って、重合部7にお
ける導電性メッシュ1,1間に隙間の問題、施工性の問
題を考えてスポット溶接の間隔を決めればよい。
【0026】尚、上記図4(b)において、(sus#
60 スポット接合部)で示した結果は、スポット溶接
を3.5cm間隔で1列(図6の上下方向)に行ない、
この1列のスポット溶接箇所21,21…に対して千鳥
状となるように、上記1列の横に同様にスポット溶接を
3.5cm間隔で1列状に行なった場合の結果であり
(尚、列と列の間隔は2.5cmとした)、本実施の形
態3においても同様にスポット溶接を行なうことで、ほ
ぼ上記図4(b)の結果と同様な電磁シールド性能が得
られる。
【0027】実施の形態4.また、図7に示すように、
各導電性メッシュ1,1の端部1a,1a側をはぜ折り
して、このはぜ折り部分30,30を係合して上記重合
部7を構成し、この重合部7における導電性メッシュ
1,1同士をスポット溶接により接合するようにしても
よい。本実施の形態4でも、実施の形態3と同様な効果
が得られる。尚、本実施の形態4では、はぜ折り部分3
0,30を係合した重合部7により導電性メッシュ1,
1同士はある程度しっかりと接合されているので、スポ
ット溶接の間隔は実施の形態3の場合より広くしてもよ
い。
【0028】実施の形態5.また、図8に示すように、
断面Z状のレール接合金具40を用いて、このZ字の両
側に導電性メッシュ1,1の端部1a,1a側を挟み込
み、ハンマー45等で叩いて、レール接合金具40が平
坦になるようにつぶすことにより、導電性メッシュ1,
1の端部1a,1a同士を接合してもよい。尚、Z字の
両方の先端側には、鋸歯部41が形成されており、この
鋸歯部41を導電性メッシュ1の線材に引っかけた上で
レール接合金具40をつぶすことにより、より強固に接
合できる。本実施の形態5でも、実施の形態3と同様な
効果が得られる。尚、実施の形態1等に比べて現場作業
が多くなるが、銅箔の接合作業に比べれば容易である。
また、接合がより強固になるため接合部からの電磁波の
漏洩をより低減できる。
【0029】実施の形態6.また、図9に示すように、
例えば、コンクリート躯体床下地20の表面に予め細い
スリット50を形成しておき、上記導電性メッシュ1の
端部1a側を、専用の押し込み治具55を用いて上記ス
リット50内に押し込むようにしてもよい。上記スリッ
ト50は、幅1〜2mm,深さ1〜2cm程度とする。
この場合、細幅のスリット50内に押し込まれた導電性
メッシュ1,1の端部1a,1a側同士が図9(e)に
示すようにもつれあって電気的に接触状態に接合される
ので、上記実施の形態3と同様な効果が得られる。尚、
実施の形態1等に比べて現場作業が多くなるが、銅箔の
接合作業に比べれば容易である。さらに、実施の形態1
と重合の状態を比べても複雑で密な重合となるので電磁
波の漏洩をより低減できる。
【0030】尚、実施の形態4〜6(図7〜図9)を、
根太下地や間仕切り下地や野縁下地に適用して、電磁シ
ールド構造下地を構成してもよい。尚、実施の形態3〜
6(図6〜図9)を、コンクリート躯体壁下地やコンク
リート躯体天井下地に適用して電磁シールド構造下地を
構成する場合は、コンクリート躯体下地に対して、接着
剤等で各実施の形態3〜6の導電性メッシュ1,1…を
取付けて電磁シールド構造下地を構成すればよい。ただ
し、この場合は、壁仕上げ材や天井仕上げ材を取付ける
ための下地を別途設けることが望ましい。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、安価で、かつ、施工性
も良く、電磁シールド性能も高い電磁シールド構造下地
が得られる。また、従来の内装下地をそのまま使用でき
るので、電磁シールド構造下地を容易に施工できる。ま
た、隣り合う導電性メッシュの端部側を挟み込む金具の
鋸歯部を介して接合したことにより、接合がより強固に
なり、電磁波の漏洩を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による電磁シールド構
造壁下地の施工方法を説明するための図である。
【図2】 実施の形態1の電磁シールド構造壁下地を示
す断面図である。
【図3】 実施の形態1の電磁シールド構造壁下地の電
磁シールド性能結果を示す図である。
【図4】 実施の形態1の電磁シールド構造壁下地の電
磁シールド性能結果を示す図である。
【図5】 実施の形態2の電磁シールド構造壁下地の説
明図であり、(a)は導電性メッシュを取付けた導電性
枠を示す図、(b)は電磁シールド構造壁下地を示す正
面図である。
【図6】 実施の形態3の電磁シールド構造床下地の説
明図であり、(a)は断面図、(b)は導電性メッシュ
の重合部におけるスポット溶接の態様を示す図である。
【図7】 実施の形態4の電磁シールド構造床下地の説
明図であり、(a)は断面図、(b)は導電性メッシュ
の重合部におけるスポット溶接の態様を示す図、(c)
は重合部の拡大断面図である。
【図8】 実施の形態5の電磁シールド構造床下地の説
明図であり、(a),(b)は施工順序を説明するため
の断面図、(c)は接合部分の拡大断面図、(d)は金
具を示す斜視図である。
【図9】 実施の形態6の電磁シールド構造床下地の説
明図であり、(a)〜(d)は施工順序を説明するため
の断面図、(e)は接合部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 導電性メッシュ、1a 導電性メッシュの端部、2
壁下地、7 重合部、8 石膏ボード、9 ビス(固
定手段)、10 導電性枠、20 コンクリート躯体床
下地、30 はぜ折り部分、40 レール接合金具、5
0 スリット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸上 郁英 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 Fターム(参考) 2E001 DH01 FA41 GA32 HB01 LA01 LA05 LA07 5E321 AA41 AA44 BB41 CC11 GG05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内装下地の表面側に設けられる複数の導
    電性メッシュの端部側同士が重合され、この重合部にお
    ける導電性メッシュ同士が電気的に接合されていること
    を特徴とする電磁シールド構造下地。
  2. 【請求項2】 上記導電性メッシュは、桝目開口の一辺
    の長さが0.3mm以下のものを用いたことを特徴とす
    る請求項1に記載の電磁シールド構造下地。
  3. 【請求項3】 上記重合部は、はぜ折りされた各導電性
    メッシュの端部側が上記はぜ折り部分を介して係合され
    て成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    電磁シールド構造下地。
  4. 【請求項4】 上記重合部における導電性メッシュ同士
    は、スポット溶接により接合されていることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電磁シー
    ルド構造下地。
  5. 【請求項5】 上記重合部における導電性メッシュ同士
    は、上記重合部の表面側にビス等の固定手段により取付
    けられるボードにより押圧されて接合されていることを
    特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の
    電磁シールド構造下地。
  6. 【請求項6】 導電性メッシュを導電性枠に取付け、当
    該導電性枠を内装下地の表面に取付け、隣り合う各導電
    性枠の端部同士が接合されていることを特徴とする電磁
    シールド構造下地。
  7. 【請求項7】 内装下地の表面側に複数の導電性メッシ
    ュが設けられ、隣り合う導電性メッシュの端部側が、当
    該端部側を挟み込む金具を介して接合されていることを
    特徴とする電磁シールド構造下地。
  8. 【請求項8】 上記挟み込む金具に鋸歯部を設け、上記
    隣り合う導電性メッシュが該鋸歯部を介して接合されて
    いることを特徴とする請求項7に記載の電磁シールド構
    造下地。
  9. 【請求項9】 内装下地の表面側に複数の導電性メッシ
    ュが設けられ、上記下地の表面に形成されたスリット内
    に、隣り合う導電性メッシュの端部側が押し込まれて当
    該各導電性メッシュの端部側同士が接合されていること
    を特徴とする電磁シールド構造下地。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005133493A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Inax Corp 外壁のタイル張り工法及び外壁
JP2011004365A (ja) * 2009-06-22 2011-01-06 Audio Technica Corp バウンダリーマイクロホン
JP2021072403A (ja) * 2019-11-01 2021-05-06 株式会社大栄製作所 電磁波シールドルーム

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