JP2003183582A - 水性コーティング組成物 - Google Patents

水性コーティング組成物

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JP2003183582A
JP2003183582A JP2001385918A JP2001385918A JP2003183582A JP 2003183582 A JP2003183582 A JP 2003183582A JP 2001385918 A JP2001385918 A JP 2001385918A JP 2001385918 A JP2001385918 A JP 2001385918A JP 2003183582 A JP2003183582 A JP 2003183582A
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JP
Japan
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water
coating composition
alkyl group
aqueous coating
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JP2001385918A
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Muneo Kudo
宗夫 工藤
Masaaki Yamatani
正明 山谷
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)水溶性アミノ基含有オルガノポリ
シロキサン、(B)水及び(C)下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に炭素原子
数1〜8のアルキル基であり、R5、R6、R7、R8はそ
れぞれ独立に炭素原子数1〜6のアルキレン基である
が、R5とR6は同一でなく、R7とR8は同一でなく、R
9、R10はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜6
のアルキル基、アシル基から選ばれる基であり、m、
n、x、yはそれぞれ0より大きく40以下の正数であ
り、m+n+x+yは0より大きく40以下の正数であ
る。)で表される界面活性剤を含有してなる水性コーテ
ィング組成物。 【効果】 本発明の水性コーティング組成物は、保存安
定性に優れており、微細な欠陥のない均一な被膜が形成
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、界面活性剤を含ん
だ、微細な被膜欠陥が生じない、均一塗布性、保存安定
性に優れたアミノ基含有オルガノポリシロキサン水性コ
ーティング組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、揮発性有機化合物や、毒性等の低
減に関する環境規制が厳しくなり、また、省資源の観点
から、溶媒として有機溶剤を使用した系から水を使用し
た系への転換がなされている。アミノ基含有オルガノポ
リシロキサンは、アミノ基の極性効果により高濃度にお
いても水溶化が可能である。このようなアミノ基含有オ
ルガノポリシロキサン水溶液は、金属あるいは金属酸化
物表面のプライマー、アクリル系ラテックスシーラント
の添加剤、シリカ等の無機質充填剤表面のカップリング
剤、水系塗料の結合剤として使用されている。更に、半
導体素子製造プロセスにおける水系の有機ガラス膜形成
用材料として使用される。
【0003】しかし、アミノ基含有オルガノポリシロキ
サン水溶液は表面張力が高いため、金属、金属酸化物、
有機質被膜等の表面、特に平板状表面に塗布した場合に
は、はじき現象が起こり、均一な被膜が得られないとい
う欠点がある。
【0004】これを改善するためには界面活性剤を添加
する方法がある。しかし、アミノ基含有オルガノポリシ
ロキサン水溶液はアミノ基に由来する強アルカリ性のた
め、経時で界面活性剤の分解が生じて効果が持続しない
という欠点がある。また、界面活性剤の効果が持続した
としてもクレーター、クラック等の微細な被膜欠陥が生
じるという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みなされたもので、界面活性剤を含んだ、微細な被膜
欠陥が生じない、均一塗布性、保存安定性に優れた水性
コーティング組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の目
的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、(A)水溶性
アミノ基含有オルガノポリシロキサン、(B)水及び
(C)下記一般式(I)
【化2】 (式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に炭素原子
数1〜8のアルキル基であり、R5、R6、R7、R8はそ
れぞれ独立に炭素原子数1〜6のアルキレン基である
が、R5とR6は同一でなく、R7とR8は同一でなく、R
9、R10はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜6
のアルキル基、アシル基から選ばれる基であり、m、
n、x、yはそれぞれ0より大きく40以下の正数であ
り、m+n+x+yは0より大きく40以下の正数であ
る。)で表される界面活性剤を含有することにより、微
細な被膜欠陥が生じない、均一塗布性、保存安定性に優
れた水性コーティング組成物が得られることを見出し
た。
【0007】従って、本発明は、(A)水溶性アミノ基
含有オルガノポリシロキサン、(B)水及び(C)上記
一般式(I)で表される界面活性剤を含有してなること
を特徴とする水性コーティング組成物を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、更に詳細
に説明する。本発明に用いられる(A)水溶性アミノ基
含有オルガノポリシロキサンは、水溶性、塗膜形成性を
有していればその構造に特に限定はなく、その用途、目
的、所望の特性等によってその組成は選択される。
【0009】上記水溶性アミノ基含有オルガノポリシロ
キサン(A)の好ましい例としては、下記一般式(I
I)で表されるアミノ基含有アルコキシシランの加水分
解縮合物が挙げられる。 R1112 pSi(OR133-p (II) (式中、R11はアミノ基置換アルキル基であり、R12
炭素原子数1〜8のアルキル基であり、R13は炭素原子
数1〜6のアルキル基であり、pは0〜2の整数であ
る。)
【0010】一般式(II)において、R11で示される
アミノ基置換アルキル基は、下記一般式(IV)で表さ
れる基であることが好ましい。 R1617N−(CH2c− (IV) 〔式中、R16は水素原子、フェニル基、炭素原子数1〜
6のアルキル基及び下記一般式(V) R1819N−(CH2b− (V) (式中、R18、R19はそれぞれ独立に水素原子又は炭素
原子数1〜6のアルキル基であり、bは1〜12の整数
である。)で表される基から選ばれる基であり、R17
水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基であり、c
は1〜12の整数である。〕
【0011】ここで、上記一般式(II)において、R
11としては、例えば、γ−アミノプロピル基、N−(β
−アミノエチル)−γ−アミノプロピル基、N−シクロ
ヘキシル−γ−アミノプロピル基、γ−アニリノプロピ
ル基等が挙げられる。R12で示されるアルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、
t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基等が挙げられる。R13で示されるアルキル基
としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等
が挙げられる。
【0012】上記一般式(IV)において、R16及びR
17で示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基等が挙げられ、一般式(V)にお
いて、R18及びR19で示されるアルキル基としては、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ
る。
【0013】上記水溶性アミノ基含有オルガノポリシロ
キサンの他の好ましい例としては、上記一般式(II)
で表されるアミノ基含有アルコキシシランと、下記一般
式(III)で表されるアルコキシシランとの共加水分
解縮合物が挙げられる。 R14 4-aSi(OR15a (III) (式中、R14は炭素原子数1〜6のアルキル基、置換ア
ルキル基、アリール基、及びビニル基から選ばれる基で
あり、R15は炭素原子数1〜6のアルキル基であり、a
は1〜4の整数である。)
【0014】一般式(III)において、R14で示され
るアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基等が挙げられ、置換アルキル基としては、例
えば、クロロメチル基、クロロプロピル基、トリフロロ
プロピル基等のハロゲン置換アルキル基が挙げられ、ア
リール基としては、フェニル基が挙げられる。R15で示
されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基等が挙げられる。
【0015】本発明において、アミノ基含有オルガノポ
リシロキサンは、一般式(II)で表されるアミノ基含
有アルコキシシラン、あるいは一般式(II)で表され
るアミノ基含有アルコキシシランと一般式(III)で
表されるアルコキシシランの混合物などを水の存在下で
加水分解及び縮合反応させることによって得られる。
【0016】ここで、一般式(II)で表されるアミノ
基含有アルコキシシランと一般式(III)で表される
アルコキシシランの混合割合としては、前者100重量
部に対し、後者は、3〜100重量部、好ましくは5〜
50重量部が好適である。なお、後者が前記範囲より多
いと得られる共加水分解縮合物が安定に水に溶解もしく
は分散しないため、貯蔵安定性が悪くなるおそれがあ
り、逆に少ないと得られる被膜の耐水性等が悪くなるお
それがあるので、好ましくない。
【0017】加水分解に用いる水の量は、加水分解性官
能基1モル当たり0.5モル以上、好ましくは1モル以
上となる量が適当である。水の量が少ないと加水分解性
官能基を全量加水分解することができず、水希釈後、経
時でアルコールを生成してしまうおそれがある。
【0018】なお、加水分解縮合反応の際、ゲル化を防
止するためにアルコールを溶媒として水と共存させてお
いてもよい。このアルコールとしては、例えば、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、
ブタノール等が挙げられる。
【0019】加水分解縮合反応は、通常、40〜80
℃、好ましくは45〜70℃で、1〜5時間反応させる
方法が好適であるが、この方法に限定されるものではな
い。
【0020】このようにして得られたアミノ基含有オル
ガノポリシロキサンは、前述の加水分解縮合反応により
アルコールが生成すること、及び溶媒としてアルコール
を使用することにより、アルコールが溶液中に残る。そ
のため溶媒中のアルコールは留去することによって除去
することが好ましく、特に、残存するアルコールが基材
を溶解する、あるいは均一塗布性が劣化する等の問題が
ある場合、アルコール分を留去したものを使用すること
が好ましい。
【0021】本発明の水性コーティング組成物を得るた
めには、(B)水を配合するものであるが、この配合割
合としては、上記のようにして得られたアルコール除去
後のアミノ基含有オルガノポリシロキサン水溶液に、希
釈用水を最終的に得られる溶液の固形分が5〜60重量
%、好ましくは10〜40重量%になるように調整して
添加すればよい。
【0022】本発明に用いられる(C)界面活性剤は、
下記一般式(I)で表されるアセチレンジオールのアル
キレンオキシド付加体からなる化合物である。
【化3】 (式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に炭素原子
数1〜8のアルキル基であり、R5、R6、R7、R8はそ
れぞれ独立に炭素原子数1〜6のアルキレン基である
が、R5とR6は同一でなく、R7とR8は同一でなく、R
9、R10はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜6
のアルキル基、アシル基から選ばれる基であり、m、
n、x、yはそれぞれ0より大きく40以下の正数であ
り、m+n+x+yは0より大きく40以下の正数であ
る。)
【0023】一般式(I)において、R1、R2、R3
4で示されるアルキル基としては、直鎖でも分岐した
ものでもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s
ec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられ、R5、R6
7、R8のアルキレン基としては、例えば、メチレン
基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げら
れ、特にエチレン基、プロピレン基が好ましい。R 9
10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基等が挙げられ、アシル基としてはアセチ
ル基等が挙げられる。
【0024】一般式(I)で示される界面活性剤の具体
例としては、例えばR1及びR4がイソブチル基、R2
びR3がメチル基、R5及びR7がエチレン基、R6及びR
8がプロピレン基、R9及びR10が水素原子、(m+x)
/(n+y)=3/1、m+n+x+y=3.5である
日信化学工業(株)製サーフィノール2502が挙げら
れる。
【0025】本発明に用いられる界面活性剤は、アミノ
基含有オルガノポリシロキサン水溶液の強アルカリによ
って経時で変化することがなく、アミノ基含有オルガノ
ポリシロキサン水溶液に添加した場合、被膜欠陥のな
い、均一塗布性、保存安定性に優れた水性コーティング
組成物を与える。また、特に微細な被膜欠陥が生じない
点でも優れた水性コーティング組成物を与えるものであ
る。
【0026】界面活性剤の添加量は、(A)〜(C)成
分の合計量の0.01〜5重量%が好ましく、0.05
〜0.2重量%がより好ましい。添加量が0.01重量
%より少ないと表面張力が十分に低下せず、塗膜が均一
にならない場合がある。添加量が5重量%より多くても
添加効果は向上しない場合があり、また、経済的に不利
である。また、目的とする特性を損なわない範囲であれ
ば他の界面活性剤を併用してもよい。
【0027】本発明の水性コーティング組成物は、上述
した(A),(B)及び(C)成分を常法に準じて混合
することにより得ることができる。このとき、水性コー
ティング組成物中に含有されるアルコール量は、10重
量%以下が好ましく、3重量%以下がより好ましい。こ
れが10重量%より多いと、環境への問題が生じたり、
有機樹脂からなる被塗布物を溶解、膨潤等により侵して
しまったり、均一塗布性を悪化させたりするおそれがあ
る。
【0028】本発明の水性コーティング組成物は、被塗
布物表面に刷毛や、スプレー、ロール、ディッピング、
スピンコートなどの塗装手段により塗装し、常温もしく
は300℃以下の温度で焼付けることにより硬化塗膜を
形成することが可能である。
【0029】なお、被塗布物としては、無機窯業基材
や、ステンレス、アルミニウム等の各種金属基材、ガラ
ス基材、プラスチック基材、半導体素子用の金属、金属
酸化物及び有機樹脂基材などの各種被塗布物に適用可能
である。
【0030】
【発明の効果】本発明の水性コーティング組成物は、保
存安定性に優れており、また、金属あるいは金属酸化物
表面のプライマー、半導体素子製造プロセスにおける水
系の有機ガラス膜形成用材料等として平板状表面に塗布
した場合、微細な欠陥のない均一な被膜が形成できる。
【0031】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0032】〔実施例1〕 [アミノ基含有オルガノポリシロキサン(a)の合成]
撹拌機、還流冷却器、温度計を備えた1リットルのガラ
ス製反応器に水456gを入れ、撹拌下でγ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン252g(1.14モル)を
投入した。発熱が穏やかになってから60〜70℃に加
熱し、1時間保持した。反応器にエステルアダプターを
取り付け、内温が100℃になるまで生成したアルコー
ル及び水を留去し、淡黄色液体347g(固形分36.
3%)を得た。
【0033】[水性コーティング組成物の調製]上記淡
黄色液体81gに水213g及び界面活性剤サーフィノ
ール2502(日信化学工業(株)製)0.0735g
(0.025wt%)を加えて水性コーティング組成物
301.4g(固形分10%)を得た。なお、この水性
コーティング組成物中のアルコール分は、検出されなか
った。
【0034】[評価]上記水性コーティング組成物の表
面張力をCBVP式表面張力計A−3(協和界面科学
(株)製)を用いて測定した。結果を表1に示した。上
記水性コーティング組成物4ccを6インチポリッシュ
シリコンウエハー上に落とし、スピンコーター1H−3
60S(ミカサ製)で2500rpm、60秒間の条件
で塗布した後、100℃、5分間焼き付けを行った。こ
のときの膜厚は、200nmであった。また、外観を目
視で観察し、スジ、点、ムラがないものを「○」、ス
ジ、点、ムラが10個未満のものを「△」、スジ、点、
ムラが10個以上あるものを「×」として評価した。更
に、表面状態を原子間力顕微鏡Nanopics100
0(セイコーインスツルメンツ(株)製)を用いて測定
し、クレーターの有無を確認した。結果を表1及び図1
に示した。また、上記水性コーティング組成物を50
℃、3日間保存した後、上記と同様の評価を行った。結
果を表1に示した。
【0035】〔実施例2〕水性コーティング組成物の調
製の際、界面活性剤サーフィノール2502(日信化学
工業(株)製)の添加量を0.147g(0.05wt
%)に変えた以外は、実施例1と同様にして水性コーテ
ィング組成物を得た。これを用いて実施例1と同様に評
価した。結果を表1に示す。
【0036】〔実施例3〕 [アミノ基含有オルガノポリシロキサン(b)の合成]
撹拌機、還流冷却器、温度計を備えた1リットルのガラ
ス製反応器に水288g及びメタノール288gを入
れ、撹拌下でγ−アミノプロピルトリエトキシシラン8
8.2g(0.399モル)及びメチルトリメトキシシ
ラン23.3g(0.171モル)の混合物を10分か
けて滴下した。滴下終了後、発熱が穏やかになってから
60〜70℃に加熱し、1時間保持した。反応器にエス
テルアダプターを取り付け、内温が99℃になるまでア
ルコール及び水を留去した。その後、水37gを加えて
微黄色液体240g(固形分25.4%)を得た。
【0037】これを用いて実施例1と同様に固形分10
%の水性コーティング組成物を調製し、評価した。結果
を表1に示す。なお、この水性コーティング組成物中の
アルコール分は、0.6%であった。
【0038】〔実施例4〕 [アミノ基含有オルガノポリシロキサン(c)の合成]
撹拌機、還流冷却器、温度計を備えた1リットルのガラ
ス製反応器に水288gを入れ、撹拌下でγ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン126g(0.57モル)及
びジメチルジメトキシシラン3.4g(0.0285モ
ル)の混合物を投入した。発熱が穏やかになってから6
0〜70℃に加熱し、1時間保持した。反応器にエステ
ルアダプターを取り付け、内温が100℃になるまでア
ルコール及び水を留去し、微黄色液体198g(固形分
36.4%)を得た。
【0039】これを用いて実施例1と同様に固形分10
%の水性コーティング組成物を調製し、評価した。結果
を表1に示す。なお、この水性コーティング組成物中の
アルコール分は、検出されなかった。
【0040】〔実施例5〕 [アミノ基含有オルガノポリシロキサン(d)の合成]
撹拌機、還流冷却器、温度計を備えた1リットルのガラ
ス製反応器に水288g及びメタノール288gを入
れ、撹拌下でN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン82.2g(0.399モ
ル)及びメチルトリメトキシシラン23.3g(0.1
71モル)の混合物を滴下した。発熱が穏やかになって
から60〜70℃に加熱し、1時間保持した。反応器に
エステルアダプターを取り付け、内温が100℃になる
までアルコール及び水を留去した。その後、水50gを
加えて淡黄色液体287g(固形分22.3%)を得
た。
【0041】これを用いて実施例1と同様に固形分10
%の水性コーティング組成物を調製し、評価した。結果
を表1に示す。なお、この水性コーティング組成物中の
アルコール分は、検出されなかった。
【0042】
【表1】 *50℃、3日間保存した後のコーティング液を塗布
【0043】〔比較例1〕水性コーティング組成物の調
製の際、界面活性剤サーフィノール2502(日信化学
工業(株)製)を添加しないこと以外は、実施例1と同
様にして水性コーティング組成物を得た。これを用いて
実施例1と同様に評価した。結果を表2、及び図2に示
す。
【0044】〔比較例2〜14〕水性コーティング組成
物の調製の際、界面活性剤サーフィノール2502(日
信化学工業(株)製)を下記の界面活性剤A〜Mに変え
た以外は、実施例1と同様にして水性コーティング組成
物を得た。これを用いて実施例1と同様に評価した。結
果を表2及び3に示す。
【0045】界面活性剤A:サーフィノール465(日
信化学工業(株)製:アセチレンジオールへのエチレン
オキサイド付加物) 界面活性剤B:サーフィノール485(日信化学工業
(株)製:アセチレンジオールへのエチレンオキサイド
付加物) 界面活性剤C:サーフィノール82W(日信化学工業
(株)製:3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−
ジオール) 界面活性剤D:サーフィノール61(日信化学工業
(株)製:3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オー
ル) 界面活性剤E:オルフィンA(日信化学工業(株)製:
2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジオール) 界面活性剤F:オルフィンB(日信化学工業(株)製:
3−メチル−1−ブチン−3−オール) 界面活性剤G:オルフィンP(日信化学工業(株)製:
3−メチル−1−ペンチン−3−オール) 界面活性剤H:オルフィンY(日信化学工業(株)製:
2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール) 界面活性剤I:MEGAFAC F−160(大日本イ
ンキ(株)製:パーフロロアルキルアミノスルホン酸
塩) 界面活性剤J:サーフロンS−131(旭硝子(株)
製:パーフロロアルキルベタイン) 界面活性剤K:サーフロンS−141(旭硝子(株)
製:パーフロロアルキルアミンオキサイド) 界面活性剤L:アミート105(花王(株)製:ポリオ
キシエチレンアルキルアミン) 界面活性剤M:アミート320(花王(株)製:ポリオ
キシエチレンステアリルアミノエーテル)
【0046】
【表2】 *50℃、3日間保存した後のコーティング液を塗布
【0047】
【表3】 *50℃、3日間保存した後のコーティング液を塗布
【0048】〔比較例15〜25〕水性コーティング組
成物の調製の際、界面活性剤サーフィノール2502
(日信化学工業(株)製)を下記の界面活性剤に変えた
以外は、実施例1と同様にして水性コーティング組成物
を得た。しかし、下記の界面活性剤の場合、コーティン
グ組成物に白濁、浮き等の混合不良が見られ、評価に至
らなかった。
【0049】サーフィノール104PA(日信化学工業
(株)製:2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン
−4,7−ジオール) サーフィノール504(日信化学工業(株)製:アセチ
レンジオール系) サーフィノールDF−110D(日信化学工業(株)
製:アセチレンジオール系) サーフィノールSE−F(日信化学工業(株)製:アセ
チレンジオール系) サーフィノールPSA−204(日信化学工業(株)
製:アセチレンジオール系) ダイノール604(日信化学工業(株)製:アセチレン
ジオール系) アンヒトール86B(花王(株)製:ステアリルベタイ
ン) MEGAFAC F−120(大日本インキ(株)製:
パーフロロアルキルカルボン酸塩) フタージェントFT−400((株)ネオス製:パーフ
ロロアルケニロキシアラルキルベタイン) フローラードFC−93(住友スリーエム(株)製:パ
ーフロロアルキルスルホン酸アンモニウム塩) サーフロンS−111(旭硝子(株)製:パーフロロア
ルキルカルボン酸塩)
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における水性コーティング組
成物をシリコーンウェハー上に塗布した表面状態の顕微
鏡写真である。
【図2】比較例1における水性コーティング組成物をシ
リコーンウェハー上に塗布した表面状態の顕微鏡写真で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山谷 正明 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 Fターム(参考) 4J035 BA04 BA12 BA14 BA16 CA061 CA142 CA19K CA191 EA01 LA03 LA08 LB01 4J038 DL081 DL111 KA09 NA24 NA26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)水溶性アミノ基含有オルガノポリ
    シロキサン、(B)水及び(C)下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に炭素原子
    数1〜8のアルキル基であり、R5、R6、R7、R8はそ
    れぞれ独立に炭素原子数1〜6のアルキレン基である
    が、R5とR6は同一でなく、R7とR8は同一でなく、R
    9、R10はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜6
    のアルキル基、アシル基から選ばれる基であり、m、
    n、x、yはそれぞれ0より大きく40以下の正数であ
    り、m+n+x+yは0より大きく40以下の正数であ
    る。)で表される界面活性剤を含有してなることを特徴
    とする水性コーティング組成物。
  2. 【請求項2】 (A)水溶性アミノ基含有オルガノポリ
    シロキサンが、下記一般式(II) R1112 pSi(OR133-p (II) (式中、R11はアミノ基置換アルキル基であり、R12
    炭素原子数1〜8のアルキル基であり、R13は炭素原子
    数1〜6のアルキル基であり、pは0〜2の整数であ
    る。)で表されるアミノ基含有アルコキシシランの加水
    分解縮合物であることを特徴とする請求項1記載の水性
    コーティング組成物。
  3. 【請求項3】 (A)水溶性アミノ基含有オルガノポリ
    シロキサンが、下記一般式(II) R1112 pSi(OR133-p (II) (式中、R11、R12、R13及びpは上記と同様であ
    る。)で表されるアミノ基含有アルコキシシランと、下
    記一般式(III) R14 4-aSi(OR15a (III) (式中、R14は炭素原子数1〜6のアルキル基、置換ア
    ルキル基、アリール基、及びビニル基から選ばれる基で
    あり、R15は炭素原子数1〜6のアルキル基であり、a
    は1〜4の整数である。)で表されるアルコキシシラン
    との共加水分解縮合物であることを特徴とする請求項1
    記載の水性コーティング組成物。
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