JP2003183575A - 保存安定性に優れる多孔質シリカフィルム形成用塗布液、該塗布液の製造方法、並びに、均一なメソ孔が規則的に配列された多孔質シリカフィルムの製造方法、該多孔質シリカフィルムおよびその用途 - Google Patents

保存安定性に優れる多孔質シリカフィルム形成用塗布液、該塗布液の製造方法、並びに、均一なメソ孔が規則的に配列された多孔質シリカフィルムの製造方法、該多孔質シリカフィルムおよびその用途

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JP2003183575A
JP2003183575A JP2001387930A JP2001387930A JP2003183575A JP 2003183575 A JP2003183575 A JP 2003183575A JP 2001387930 A JP2001387930 A JP 2001387930A JP 2001387930 A JP2001387930 A JP 2001387930A JP 2003183575 A JP2003183575 A JP 2003183575A
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silica film
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surfactant
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Kazuo Takamura
村 一 夫 高
Shunsuke Oike
池 俊 輔 大
Takeshi Kubota
田 武 司 窪
Yoshito Kurano
野 義 人 蔵
Masami Murakami
上 雅 美 村
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】本発明に係る保存安定性に優れる多孔質シ
リカフィルム形成用塗布液は、界面活性剤の存在下に、
アルコキシシラン類を部分的に加水分解、脱水縮合して
得られた反応溶液に、25℃における誘電率が25以上
である非プロトン性の有機化合物を添加してなることを
特徴としている。 【効果】本発明に係る多孔質シリカフィルム形成用塗布
液および該塗布液の製造方法によれば、保存安定性に優
れる該塗布液を提供することができる。さらに、上記塗
布液を用いて製造される本発明の多孔質シリカフィルム
は、規則的に配列した均一な細孔を有し、かつ、光機能
材料や電子機能材料に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、光機能材料、電子機能材
料などに用いることができる多孔質シリカフィルムを形
成するための保存安定性に優れる塗布液、該塗布液の製
造方法、均一なメソ孔が規則的に配列された多孔質シリ
カフィルムの製造方法、該多孔質シリカフィルムおよび
その用途に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年、均一なメソ孔(2〜50n
m)を持つ多孔質の無機化合物が開発され、その多孔質
の無機化合物は、従来から用いられているゼオライト等
の酸化物に比べ、大きな細孔を有し、細孔容積および表
面積が大きいため、触媒担体、分離吸着剤、燃料電池、
センサー等への利用が検討されている。
【0003】このような均一なメソ孔を持つ酸化物の製
造法に関しては、有機化合物を利用した無機物の構造制
御を利用した方法が、注目されている。特に有機化合物
と無機化合物との相互作用による協同的な組織化(自己
組織化)を利用することで形成される均一なメソ孔を持
つ酸化物は、従来のゼオライト等の酸化物に比べ、大き
な細孔容積、表面積を持つ。
【0004】有機化合物と無機化合物との相互作用によ
る協同的な組織化を利用した均一なメソ孔を持つ酸化物
の製造方法としては、例えばWO91/11390に
は、シリカゲルと界面活性剤などとを用いて、密封した
耐熱性容器内で水熱合成することにより製造する方法が
記載されている。また、Bull.Chem.Soc.
Jp.誌1990年63巻988頁には、層状ケイ酸塩
の一種であるカネマイトと界面活性剤とのイオン交換に
より製造する方法が記載されている。
【0005】このような均一なメソ孔を持つ酸化物を光
機能材料、電子機能材料などに用いるために、近年、そ
の形態をフィルム状にすることが報告されている。例え
ば、Nature誌1996年379巻703頁、J.
Am.Chem.Soc.誌1999年121巻761
8頁などには、アルコキシシラン類の縮合物と界面活性
剤とからなるゾル液中に基板を浸漬し、その基板表面に
均一なメソ孔を持つ多孔質シリカを析出させてフィルム
を形成する方法(以下、方法1とする。)が記載されて
いる。
【0006】さらに、Chem.Commun.誌19
96年1149頁、Supramolecular S
cience誌1998年5巻247頁、Adv.Ma
ter.誌1998年10巻1280頁、Nature
誌1997年389巻364頁、Nature誌199
9年398巻223頁などには、アルコキシシラン類の
縮合物と界面活性剤とを有機溶媒に混合した反応溶液を
塗布し、さらに有機溶媒を蒸発させて基板上にフィルム
を形成する方法(以下、方法2とする。)が記載されて
いる。
【0007】しかしながら、上記方法1は、該フィルム
の調製に長時間を要し、また、粉体として析出する多孔
質シリカが多く、歩留まりが悪いなどの欠点があるた
め、上記方法2の方が多孔質シリカフィルムの調製には
優れている。一方で、このような均一なメソ孔を持つ多
孔質シリカフィルムを光機能材料、電子機能材料などに
用いる場合には、常に同じ機能を発現させるために、フ
ィルム中の細孔構造が一定なものを用いる必要がある。
例えば、多孔質シリカフィルムを、電子機能材料として
層間絶縁膜に使用する場合、多孔質シリカフィルムの絶
縁性の尺度となる比誘電率は、フィルム中の細孔容積の
割合で示される空隙率に依存する。そのため、実用性の
面からは、常に同一の空隙率を持つ多孔質シリカフィル
ムを提供する必要がある。
【0008】しかしながら、上記方法2のような、アル
コキシシラン類の縮合物と、界面活性剤との相互作用に
よる協同的な組織化によって複合体を形成し、該複合体
を含有する塗布液を基板に塗布することにより、その複
合体からメソ孔構造を持つ多孔質シリカフィルムを形成
する方法では、アルコキシシラン類の縮合度が変化する
と、アルコキシシラン類の縮合物と、界面活性剤との協
同的な組織化の形態も変化する。その結果、多孔質シリ
カフィルムのメソ孔構造の規則性や空隙率が変化する。
従って、このような変化を防止するためには、アルコキ
シシラン類の縮合度を一定に保つ必要がある。しかしな
がら、例えば、US5858457に記載されているよ
うに、アルコキシシラン類は、その塗布液中で時間経過
とともにさらに縮合していくので、得られる多孔質シリ
カフィルムの細孔構造は、アルコキシシランを含有する
反応溶液の保存時間と共に急激に変化し、該保存時間が
短時間であっても、得られる多孔質シリカフィルムのメ
ソ孔構造の規則性等が消失してしまうという問題があっ
た。
【0009】つまり、塗布液を塗布して得られる多孔質
シリカフィルムのメソ孔構造の規則性や空隙率は、塗布
液を調製してから塗布するまでの時間によって変化する
ため、従来の塗布液を用いて形成される多孔質シリカフ
ィルムを、光機能材料、電子機能材料などに用いること
は困難であった。そこで、塗布液を長期間保存しておい
た場合においても、一定のメソ孔構造を持つ多孔質シリ
カフィルムを提供することができる保存安定性に優れる
塗布液が望まれていた。
【0010】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、保存安定性に
優れる多孔質シリカフィルム形成用塗布液、該塗布液の
製造方法、光機能材料、電子機能材料などに用いること
ができる均一なメソ孔が規則的に配列された多孔質シリ
カフィルムの製造方法、該多孔質シリカフィルムおよび
その用途を提供することを目的としている。
【0011】
【発明の概要】本発明に係る保存安定性に優れる多孔質
シリカフィルム形成用塗布液は、界面活性剤の存在下
に、アルコキシシラン類を部分的に加水分解、脱水縮合
して得られた反応溶液に、25℃における誘電率が25
以上である非プロトン性の有機化合物を添加してなるこ
とを特徴としている。
【0012】前記非プロトン性の有機化合物の添加量
が、前記反応溶液100体積%に対し、1〜60体積%
の量であることが好ましい。前記アルコキシシラン類
が、 一般式:(Cx2x+1O)4Si (式中、X=1〜4の整数を示す。)、 一般式:(CY2Y+1O)4-nSi((CH2a(C
2b(O(CF2cdX)n (式中、Y=1〜4,n=1〜3、a=0〜3、b=0
〜11、c=1〜3、d=0〜3の整数を示し、Xは
F、OCF3、OCF(CF32、OC(CF33、C6
e(5-e)(式中、e=0〜4である。)のいずれかを
示す。)、および 一般式:(CZ2Z+1O)3SiRSi(OCZ2Z+13 (式中、Z=1〜4の整数を示し、Rはアルキレン基ま
たはフェニレン基を示す。)からなる群から選ばれる少
なくとも1種以上であることが好ましい。
【0013】前記界面活性剤が、 一般式:Cn2n+1RX (式中、n=8〜24の整数を示し、RはN(CH33
またはNC55であり、Xは、ハロゲン化物イオン、H
SO4 -または有機アニオンのいずれかを示す。)で表さ
れるアルキルアンモニウム塩またはアルキルピリジニウ
ム塩であり、また、該界面活性剤が、アルコキシシラン
類に対して、0.03〜1倍のモル数で用いられること
も好ましい。
【0014】さらに、前記界面活性剤が、ポリアルキレ
ンオキシドを有する化合物であり、かつ、該界面活性剤
が、アルコキシシラン類に対して、0.003〜0.0
5倍のモル数で用いられることが望ましい。また、前記
非プロトン性の有機化合物がアミド化合物であることが
好ましい。さらに、前記非プロトン性の有機化合物が、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル
ピロリドン、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセ
トアミド、N−メチルプロピオンアミド、2−ピロリド
ン、ε−カプロラクタム、ホルムアミド、およびアセト
アミドからなる群から選ばれる少なくとも1種以上であ
ることも好ましい。
【0015】本発明に係る保存安定性に優れる多孔質シ
リカフィルム形成用塗布液の製造方法は、界面活性剤の
存在下に、アルコキシシラン類を部分的に加水分解、脱
水縮合して得られた反応溶液に、25℃における誘電率
が25以上である非プロトン性の有機化合物を添加する
ことを特徴としている。前記非プロトン性の有機化合物
の添加量が、前記反応溶液100体積%に対し、1〜6
0体積%の量であることも好ましい。
【0016】前記アルコキシシラン類が、 一般式:(Cx2x+1O)4Si (式中、X=1〜4の整数を示す。)、 一般式:(CY2Y+1O)4-nSi((CH2a(C
2b(O(CF2cdX)n (式中、Y=1〜4,n=1〜3、a=0〜3、b=0
〜11、c=1〜3、d=0〜3の整数を示し、Xは
F、OCF3、OCF(CF32、OC(CF33、C6
e(5-e)(式中、e=0〜4である。)のいずれかを
示す。)、および 一般式:(CZ2Z+1O)3SiRSi(OCZ2Z+13 (式中、Z=1〜4の整数を示し、Rはアルキレン基ま
たはフェニレン基を示す。)からなる群から選ばれる少
なくとも1種以上であることが望ましい。
【0017】前記界面活性剤が、 一般式:Cn2n+1RX (式中、n=8〜24の整数を示し、RはN(CH33
またはNC55であり、Xはハロゲン化物イオン、HS
4 -または有機アニオンのいずれかを示す。)で表され
るアルキルアンモニウム塩またはアルキルピリジニウム
塩であり、さらに、該界面活性剤が、アルコキシシラン
類に対して、0.03〜1倍のモル数で用いられること
も望ましい。
【0018】また、前記界面活性剤が、ポリアルキレン
オキシドを有する化合物であり、さらに、該界面活性剤
が、アルコキシシラン類に対して、0.003〜0.0
5倍のモル数で用いられることも望ましい。さらに、前
記非プロトン性の有機化合物がアミド化合物であること
も望ましい。
【0019】またさらに、前記非プロトン性の有機化合
物が、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−
メチルピロリドン、N−メチルホルムアミド、N−メチ
ルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、2−ピ
ロリドン、ε−カプロラクタム、ホルムアミド、および
アセトアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種以
上であることも望ましい。
【0020】本発明に係る均一なメソ孔が規則的に配列
された多孔質シリカフィルムの製造方法は、上記多孔質
シリカフィルム形成用塗布液を基板に塗布し、乾燥後、
さらに界面活性剤を除去することを特徴としている。本
発明に係る均一なメソ孔が規則的に配列された多孔質シ
リカフィルムは、上記多孔質シリカフィルムの製造方法
により製造されたことを特徴としている。
【0021】本発明に係る層間絶縁膜は、上記多孔質シ
リカフィルムからなることを特徴としている。
【0022】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る保存安定性に
優れる多孔質シリカフィルム形成用塗布液、該塗布液の
製造方法、並びに、均一なメソ孔が規則的に配列された
多孔質シリカフィルムの製造方法、該多孔質シリカフィ
ルムおよびその用途について具体的に説明する。
【0023】初めに、本発明に係る多孔質シリカフィル
ム形成用塗布液について説明する。〔多孔質シリカフィルム形成用塗布液〕 本発明に係る多
孔質シリカフィルム形成用塗布液は、界面活性剤の存在
下に、アルコキシシラン類を部分的に加水分解、脱水縮
合して得られた反応溶液に、25℃における誘電率が2
5以上である非プロトン性の有機化合物を添加されてな
る。上記多孔質シリカフィルム形成用塗布液において
は、界面活性剤と、部分的に加水分解、脱水縮合してい
るアルコキシシラン類とが、相互作用により協同的に組
織化しており、さらに、25℃における誘電率が25以
上である非プロトン性の有機化合物が、上記アルコキシ
シラン類の部分縮合物のシラノール基に配位していると
考えられる。
【0024】ここで、上記「界面活性剤の存在下に、ア
ルコキシシラン類を部分的に加水分解、脱水縮合して得
られる反応溶液」とは、具体的には、この反応溶液を用
いてスピンコート法、ディップコート法等によって基板
に塗布したときに、フィルムが形成できる程度の流動性
が維持されており、かつ、フィルム平滑性に影響する局
部的に縮合化したゲル状粒子が形成されていない状態の
反応溶液をいう。
【0025】このような、本発明に係る多孔質シリカフ
ィルム形成用塗布液は、保存安定性に優れており、該塗
布液を長期間保存しておいた場合においても、保存後の
塗布液から均一な細孔が規則的に配列された多孔質シリ
カフィルムを製造することができる。まず、上記アルコ
キシシラン類について説明する。
【0026】アルコキシシラン類 本発明に用いられるアルコキシシラン類は、特に限定さ
れるものではないが、 一般式:(Cx2x+1O)4Si (式中、X=1〜4の整数を示す。)、 一般式:(CY2Y+1O)4-nSi((CH2a(C
2b(O(CF2cdX)n (式中、Y=1〜4,n=1〜3、a=0〜3、b=0
〜11、c=1〜3、d=0〜3の整数を示し、Xは
F、OCF3、OCF(CF32、OC(CF33、C6
e(5-e)(式中、e=0〜4である。)のいずれかを
示す。)、および 一般式:(CZ2Z+1O)3SiRSi(OCZ2Z+13 (式中、Z=1〜4の整数を示し、Rはアルキレン基ま
たはフェニレン基を示す。)からなる群から選ばれる少
なくとも1種以上のアルコキシシラン類を用いることが
できる。
【0027】このようなアルコキシシラン類としては、
具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシ
ラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブチルシラ
ン等の4級アルコキシシラン;トリメトキシフルオロシ
ラン、トリエトキシフルオロシラン、トリイソプロポキ
シフルオロシラン、トリブトキシフルオロシラン等の3
級アルコキシフルオロシラン;トリメトキシメチルシラ
ン、トリエトキシメチルシラン、トリメトキシエチルシ
ラン、トリエトキシエチルシラン、トリメトキシプロピ
ルシラン、トリエトキシプロピルシラン等の3級アルコ
キシアルキルシラン;トリメトキシフェニルシラン、ト
リエトキシフェニルシラン、トリメトキシクロロフェニ
ルシラン、トリエトキシクロロフェニルシラン等の3級
アルコキシアリールシラン;トリメトキシフェネチルシ
ラン、トリエトキシフェネチルシラン等の3級アルコキ
シフェネチルシラン;ジメトキシジメチルシラン、ジエ
トキシジメチルシラン等の2級アルコキシアルキルシラ
ン等が挙げられる。これらのうちでは、テトラエトキシ
シランを用いることが好ましい。本発明においてアルコ
キシシラン類は、これらから選ばれる1種または2種以
上組み合わせて用いることができる。
【0028】本発明において、アルコキシシラン類とし
て、テトラエトキシシランを用いることにより、室温下
での加水分解反応を制御することが容易となる。界面活性剤 本発明の多孔質シリカフィルム形成用塗布液を形成する
ために用いられる界面活性剤としては、通常、長鎖アル
キル基および親水基を有する化合物を使用することがで
きる。長鎖アルキル基としては、好ましくは炭素原子数
8〜24のもの、さらに好ましくは炭素原子数12〜1
8のものが望ましく、また、親水基としては、例えば、
4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、アミノ基、ニト
ロソ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等が挙げられ
る。上記長鎖アルキル基および親水基を有する化合物が
有する長鎖アルキル基と親水基とは、上記いずれの組み
合わせであってもよい。
【0029】そのような界面活性剤としては、具体的に
は、 一般式:Cn2n+1RX (式中、n=8〜24の整数を示し、RはN(CH33
またはNC55であり、Xはハロゲン化物イオン、HS
4 -または有機アニオンのいずれかを示す。)で表され
るアルキルアンモニウム塩またはアルキルピリジニウム
塩の使用が好ましい。
【0030】上記界面活性剤は、該界面活性剤とアルコ
キシシラン類とのモル比を変えることにより、得られる
多孔質シリカフィルムの結晶構造を制御することができ
る。界面活性剤がアルキルアンモニウム塩の場合には、
該アルキルアンモニウム塩は、アルコキシシラン類に対
して、好ましくは0.03〜1倍モル、さらに好ましく
は0.05〜0.2倍モル、特に好ましくは0.07〜
0.15倍のモル数であることが望ましい。また、界面
活性剤がアルキルピリジニウム塩である場合には、該ア
ルキルピリジニウム塩は、アルコキシシラン類に対し
て、好ましくは0.03〜1倍モル、さらに好ましくは
0.05〜0.4倍モル、特に好ましくは0.1〜0.
3倍のモル数であることが望ましい。
【0031】上記一般式で表される界面活性剤が、上記
モル数であると、界面活性剤とアルコキシシラン類の部
分縮合物との相互作用による協同的な組織化に寄与でき
ない過剰なシリカが、フィルムに混在することが少な
く、フィルムのメソ孔構造の規則性や空隙率(多孔質
性)が向上し、さらに、均一な細孔を有する六方晶系の
周期的な結晶構造を形成することができ、フィルム形成
工程の焼成によってはその構造が崩壊しなくなる傾向が
ある。
【0032】また、本発明に用いられる界面活性剤とし
ては、ポリアルキレンオキシド構造を有する化合物も使
用することができる。ポリアルキレンオキシド構造とし
ては、ポリエチレンオキシド構造、ポリプロピレンオキ
シド構造、ポリテトラメチレンオキシド構造、ポリブチ
レンオキシド構造などが挙げられる。
【0033】そのようなポリアルキレンオキシド構造を
有する化合物としては、具体的には、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポ
リエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテルなどのエーテル型化合物;ポリオ
キシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレンソルビ
トール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プ
ロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エス
テルなどのエーテルエステル型化合物などを挙げること
ができる。本発明において、界面活性剤は、これらから
選ばれる1種または2種以上を組み合わせて用いること
できる。
【0034】本発明において、界面活性剤がポリアルキ
レンオキシド構造を有する化合物の場合には、界面活性
剤のモル数は、アルコキシシラン類に対して、好ましく
は0.003〜0.05倍、さらに好ましくは0.00
5〜0.03倍、特に好ましくは0.007〜0.02
倍のモル数であることが望ましい。上記ポリアルキレン
オキシド構造を有する界面活性剤のモル数が上記範囲に
あることにより、界面活性剤とアルコキシシラン類の部
分縮合物との相互作用による協同的な組織化に寄与でき
ない過剰なシリカが、得られるフィルムに混在すること
がない。それにより、フィルムの多孔質性が向上し、さ
らに、均一な細孔を有する六方晶系の周期的な結晶構造
を形成することができるため、フィルム形成工程の焼成
によってその構造が崩壊しない。
【0035】上記界面活性剤が上記に示したモル数で添
加されるのであれば、界面活性剤の状態は問われず、固
体状態、溶媒に溶解した状態の何れの状態であってもよ
い。非プロトン性の有機化合物 本発明に用いられる非プロトン性の有機化合物は、本発
明の多孔質シリカフィルム形成用塗布液を調製する際に
用いられる。そのような非プロトン性の有機化合物は、
25℃における誘電率が25以上、好ましくは25〜2
00、さらに好ましくは30〜200であることが望ま
しい。
【0036】上記の界面活性剤の存在下に、アルコキシ
シラン類を部分的に加水分解、脱水縮合して得られた反
応溶液に、さらに、誘電率が上記範囲にある非プロトン
性の有機化合物を添加することにより、得られる塗布液
の保存安定性が向上する。そのような誘電率を有する非
プロトン性の有機化合物としては、アミド化合物、ケト
ン類、ニトリル類、スルホキシド類、フェニル化合物等
が挙げられ、これらのうちではアミド化合物が好まし
い。本発明において、非プロトン性の有機化合物として
アミド化合物を用いることにより、反応溶液中に存在す
るアルコキシシラン類の部分縮合物の未反応シラノール
基と配位し、過度の脱水縮合反応を特に効果的に抑制す
ることができる。
【0037】上記アミド化合物としては、例えば、N,
N−ジメチルホルムアミド(誘電率36.71、沸点153
℃)、N,N−ジエチルホルムアミド(誘電率31.2(sa
lemの式より推定)、沸点178℃)、N,N−ジメチルア
セトアミド(誘電率37.78、沸点165.5℃)、N−メチル
ピロリドン(誘電率32、沸点204℃)、N−メチルホル
ムアミド(誘電率182.4、沸点185℃)、N−メチルアセ
トアミド(誘電率(32℃)191.3、沸点206℃)、N−メ
チルプロピオンアミド(誘電率172.2、沸点>210℃)、
2−ピロリドン(沸点245℃)、ε−カプロラクタム
(沸点>250℃)、ホルムアミド(誘電率(20℃)111、
沸点210℃)、アセトアミド(誘電率(83℃)59、沸点2
22℃)等が挙げられる。上記誘電率は特に限定がない限
り25℃における誘電率を示す。上記アミド化合物の中
では、その沸点が200℃未満、好ましくは150℃以
上200℃未満であるアミド化合物を用いることが望ま
しい。沸点が200℃未満であると、後述する多孔質シ
リカフィルムの製造方法において非プロトン性の有機化
合物であるアセトアミド化合物を除去することが容易で
あり、均一なメソ孔が規則的に配列された多孔質シリカ
フィルムを得ることができる。このようなアミド化合物
としては、特にN,N−ジメチルアセトアミドを用いる
ことが好ましい。
【0038】本発明に用いられる非プロトン性の有機化
合物は、これらから選ばれる1種または2種以上を組み
合わせて用いることができる。このような本発明の多孔
質シリカフィルム形成用塗布液は、以下のように製造さ
れる。〔多孔質シリカフィルム形成用塗布液の製造方法〕 本発
明に係る多孔質シリカフィルム形成用塗布液の製造方法
は、上記界面活性剤の存在下に、上記アルコキシシラン
類を部分的に加水分解、脱水縮合して得られた反応溶液
に、25℃における誘電率が25以上である上記非プロ
トン性の有機化合物を添加して得られる。
【0039】上記塗布液を製造するには、まず、界面活
性剤の存在下で、アルコキシシラン類の部分的な加水分
解、脱水縮合反応を行って、上記反応溶液を得る。この
加水分解、脱水縮合は触媒の存在下で行い、これらの反
応は逐次的に起こる。また、アルコキシシラン類の部分
的な加水分解、脱水縮合反応は、上記触媒および水を添
加して行うことが好ましい。さらに、上記アルコキシシ
ラン類の部分的な加水分解、脱水縮合反応は、溶媒の存
在下で行うこともできる。
【0040】そのような反応溶液は、特に限定されない
が、具体的には、(1)アルコキシシラン類、界面活性
剤、触媒、および水、さらに必要に応じて溶媒を一度に
添加して数分〜5時間程度攪拌して得ることができ、ま
たは、(2)アルコキシシラン類、触媒、および水、さ
らに必要に応じて溶媒を添加し、10分〜5時間程度攪
拌して、一部加水分解、脱水縮合させ、さらに界面活性
剤を添加し、数分〜5時間程度攪拌して得ることもでき
る。
【0041】上記触媒としては、酸が使用され、例え
ば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸等が挙げられる。そ
のような酸は、アルコキシシラン類1モルに対して0.
001〜0.05当量モルとなる量で用いることが好ま
しい。また、上記溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、1−プロパノール等の一級アルコール、2−プロパ
ノール、2−ブタノール等の二級アルコール、ターシャ
リーブチルアルコール等の三級アルコール、アセトン、
アセトニトリル等が挙げられる。該溶媒は1種または2
種以上組み合わせて用いることができる。このような溶
媒は、特に限定されないが、アルコキシシラン類に対し
て、3倍〜20倍の体積となる量で用いることができ
る。
【0042】さらに、上記水は、上述のようにアルコキ
シシラン類の部分的な加水分解、脱水縮合反応に用いら
れ、アルコキシシラン類1モルに対して、0.5〜20
モル、好ましくは1〜20モル、さらに好ましくは1.
2〜15モルの量で用いることができる。このような水
の添加は、一度に、または複数回に分けて行うことがで
きる。本発明においては、水を複数回に分けて添加する
ことも好ましく、それにより、得られる塗布液の保存安
定性が向上する。
【0043】水を複数回に分けて添加する場合、添加回
数に特に制限はないが、初期添加の水は、アルコキシシ
ラン類のアルコキシ基1モルに対して、0.10〜0.
30モル、好ましくは0.12〜0.30モル、さらに
好ましくは0.15〜0.30モルの量で添加すること
が望ましい。初期添加の水の量が、アルコキシシラン類
のアルコキシ基1モルに対して0.30モルの量より多
いと、アルコキシシラン類がゲル化する恐れがある。初
期添加の水の量が上記範囲であれば、初期添加の回数は
特に制限はない。また、初期添加の水の添加時期は、界
面活性剤の添加前〜添加後のいずれのときであってもよ
いが、その界面活性剤の添加前であることが好ましい。
したがって、界面活性剤は、水の初期添加後に、さらに
追加する水の添加前に添加することが好ましい。
【0044】さらに、水の初期添加後に追加する水の添
加時期は、初期添加の水が、アルコキシシラン類のアル
コキシ基1モルに対して、0.10モル以上、好ましく
は0.12モル以上の量で、アルコキシシラン類の加水
分解に消費された後であることが望ましい。この加水分
解に消費される水の量は、一般に、カールフィッシャー
分析により確認することができる。初期添加の水が、ア
ルコキシシラン類のアルコキシ基1モルに対して0.1
0モル以上の量で、アルコキシシラン類の加水分解に消
費されていれば、その後の水の添加は、その添加回数お
よび添加時期に特に制限はない。このように、アルコキ
シシラン類の加水分解・脱水縮合反応が安定した後に、
水を追加して添加しても、適度に加水分解、脱水縮合し
たアルコキシシラン類が、界面活性剤と相互に作用し
て、安定に存在すると考えられる。すなわち、このよう
に水を複数回に分けて添加すると、一度に水を添加した
場合と比較して、さらに保存安定性に優れる塗布液を得
ることができる。
【0045】また、水を複数回に分けて添加する場合、
水の初期添加の際に触媒が存在していればよい。次に、
このようにして得られた反応溶液に、上記非プロトン性
の有機化合物を添加する。上記非プロトン性の有機化合
物を上記反応溶液に添加することにより、得られる塗布
液の保存安定性が向上する。この効果は、アルコキシシ
ラン類の部分縮合物のシラノール基に、非プロトン性の
有機化合物が配位し、該シラノール基相互間の脱水縮合
を阻害し、それ以上脱水縮合が起こらなくなるために発
現すると考えられる。一方で、上記非プロトン性の有機
化合物を、上記反応溶液に添加することは、界面活性剤
と、アルコキシシラン類の部分縮合物との相互作用によ
る協同的な組織化が進行するのを阻害することにもな
る。そのため、塗布液の保存安定性を向上させるために
は、上記反応溶液に非プロトン性の有機化合物を添加す
る時期、および添加量が極めて重要である。
【0046】本発明において、非プロトン性の有機化合
物の添加時期は、実際にアルコキシシラン類の縮合度を
確認して調整する代わりに、必要量の水(添加する全量
の水)を添加してからの経過時間により調整することが
できる。その必要量の水とは、上述のようにアルコキシ
シラン類1モルに対して、0.5〜20モル、好ましく
は1〜20モル、さらに好ましくは1.2〜15モルの
量であることが望ましい。すなわち、水を添加すること
により、アルコキシシラン類は、加水分解、脱水縮合反
応が開始するので、その反応時間から、その縮合度を制
御することができる。
【0047】具体的には、非プロトン性の有機化合物の
添加は、上記の必要量の水を一度に添加してから、20
分〜70時間、好ましくは30分〜50時間、さらに好
ましくは40分〜10時間経過後であることが望まし
い。また、水を複数回に分けて添加する場合には、上記
水の初期添加により、アルコキシシラン類の部分的な加
水分解、脱水縮合は進行しているため、非プロトン性の
有機化合物の添加は、上記の必要量の水(添加する全量
の水)を添加してから0〜70時間、好ましくは0〜5
0時間、さらに好ましくは0〜10時間経過後であるこ
とが望ましい。上記水の量と、上記の必要量の水を添加
してから非プロトン性の有機化合物を添加するまでの時
間とは、いずれの組み合わせであってもよい。このよう
に、水の量と、必要量の水を添加してから非プロトン性
の有機化合物を添加するまでの時間とが、上記範囲であ
ることにより、アルコキシシラン類の縮合度を最適な状
態で保つことができ、得られる塗布液の保存安定性が向
上する。
【0048】従来、シラノール基相互間の脱水縮合を阻
害するために、非プロトン性の有機化合物の添加をその
縮合度に合わせて行うという方法は知られていなかっ
た。しかしながら、本発明の製造方法により、極めて長
期間にわたって、塗布液を保存することが可能となっ
た。また、上記非プロトン性の有機化合物の添加量は、
上記反応溶液100体積%に対して1〜60体積%、好
ましくは5〜35体積%の量であることが望ましい。該
有機化合物の添加量がこの範囲内では、塗布液の保存安
定性が特に向上し、シリカフィルムの細孔の配列規則性
が向上する傾向がある。
【0049】〔多孔質シリカフィルムの製造方法〕本発
明の多孔質シリカフィルムは、上記のようにして得られ
た塗布液を、基材に塗布し、さらに乾燥し、その後焼成
あるいは抽出により界面活性剤を除去して得られる。上
記基材としては、一般的に用いられるものであれば何れ
のものも使用できる。例えば、ガラス、石英、シリコン
ウエハー、ステンレス等が挙げられる。また、板状、皿
状等の何れの形状であってもよい。
【0050】そのような基材に塗布液を塗布する方法と
しては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、
ディップコート法等の一般的な方法が挙げられる。スピ
ンコート法の場合、スピナー上に基材を置き、該基材上
に試料を滴下し、500〜10000rpmで回転させる
ことにより、規則的に配列した均一な細孔を有する多孔
質シリカフィルムが得られる。本発明の多孔質シリカフ
ィルムは、上記基材に固着した状態、または、基材から
剥離した状態で得られる。
【0051】また、上記乾燥条件は特に限定されず、溶
媒を蒸発させることができればよい。さらに、焼成条件
は、特に限定されず、界面活性剤が除去できる温度であ
ればよく、大気中、不活性ガス中、真空中のいずれでも
行うことができる。〔多孔質シリカフィルムおよびその用途〕 本発明に係る
多孔質シリカフィルムは、上記製造方法により得られ
る。該フィルムの膜厚は、用途に応じて好ましい範囲が
異なるため、特に限定されるものではない。例えば、多
孔質シリカフィルムを層間絶縁膜に用いる場合には、そ
の膜厚は0.1〜1μm、好ましくは0.2〜1μmと
なるように調製することが望ましい。
【0052】また、本発明の多孔質シリカフィルムは、
XRD(X線回折)測定によりその細孔の均一性が確認
される。XRD測定により1.2°〜8°の範囲に、鋭
いピークが得られるほど細孔は規則的に配列し、その大
きさが揃っているということができる。XRD測定はC
uKα線で40kV,20mA、モノクロメーター(グ
ラファイト0002)を使用し集中法で行う。本発明の
多孔質シリカフィルムの上記ピーク強度は、その膜厚等
によって変化するため特に限定されないが、10000
cps以上であることが好ましい。上記ピーク強度が上
記範囲であると、本発明の多孔質シリカフィルムは、均
一性なメソ孔を有し、光機能材料、電子機能材料などに
用いることできる。
【0053】本発明に係る多孔質シリカフィルムは、メ
ソ孔が規則的に配列しているためフィルム強度が均一で
あり、高い空隙率を有することから、層間絶縁膜、分子
記録媒体、透明導電性フィルム、固体電解質、光導波
路、LCD用カラー部材などの光機能材料、電子機能材
料などに用いることができ、特に、層間絶縁膜として好
ましく用いられる。
【0054】
【発明の効果】本発明に係る多孔質シリカフィルム形成
用塗布液および該塗布液の製造方法によれば、保存安定
性に優れる多孔質シリカフィルム形成用塗布液を提供す
ることができる。さらに、上記塗布液を用いて製造され
る本発明の多孔質シリカフィルムは、規則的に配列した
均一な細孔を有し、かつ、光機能材料や電子機能材料に
用いることができる。
【0055】
【実施例】以下、実施例を用いてさらに本発明を詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例、比較例で行った多孔質
シリカフィルム形成用塗布液の保存安定性は以下のよう
に測定した。
【0056】<多孔質シリカフィルム形成用塗布液の保
存安定性の測定>多孔質シリカフィルム形成用塗布液を
調製し、該塗布液で多孔質シリカフィルムを製造する。
このフィルムのXRDのピーク強度を測定し、基準値s
0とする。その後、該塗布液を、密閉容器に入れ、室温
下で保管する。一定期間保管後、容器から取り出した塗
布液でフィルムを製造し、このフィルムのXRDのピー
ク強度を測定し、s1とする。この基準値s0に対する測
定値s1のピーク強度の割合(s1/s0)をS(安定性
指標)とする。Sの値が1に近い程、多孔質シリカフィ
ルム形成用塗布液の安定性は高いことを示す。
【0057】
【実施例1】テトラエトキシシラン10.0gと、エタ
ノール10mlとを室温下で混合攪拌した後、1N塩酸
1.0mlおよび水10.0ml(テトラエトキシシラ
ン1モルに対して、11.6モル)を添加し、さらに1
時間攪拌した。次いで、ポリ(アルキレンオキサイド)
ブロックコポリマー〔商品名:PluronicP12
3(BASF社製);HO(CH2CH2O)20(CH2CH
(CH3)O)70(CH2CH2O)20H〕2.8gをエタノー
ル40mlに溶解して得られた溶液を添加混合した。1
時間攪拌後、この得られた反応溶液に、N,N−ジメチ
ルアセトアミド(25℃における誘電率37.78)を
反応溶液100体積%に対して28体積%の量で添加混
合し、透明、均一な塗布液を得た。
【0058】この塗布液を、直径6インチのシリコンウ
エハー表面上に10ml載せ、2,000rpmで10
秒間回転させ、シリコンウエハー表面に塗膜(湿潤状
態)を調製した。得られた上記塗膜を100℃で60分
間乾燥し、さらに、400℃で180分間焼成して、フ
ィルムを調製した。得られたフィルムをX線解析したと
ころ、該フィルムは、ピーク強度62,000cps、
面間隔6.0nmの周期的なヘキサゴナル構造を保持して
いた。
【0059】上記塗布液を密閉容器に入れ、室温下で保
管した。保管から3日経過時、さらに10日経過時に、
塗布液を密閉容器から取り出し、上記と同様の条件でシ
リコンウエハー表面に塗布しフィルムを調製した。3日
保管した塗布液から得られたフィルムのXRDのピーク
強度は61,000cpsであり、10日保管した塗布
液から得られたフィルムのXRDのピーク強度は64,
000cpsであった。このように、保管前と保管後の
塗布液から得られるフィルムは、その安定性(構造規則
性)がほとんど変化していないことが確認された。結果
を図1に示す。
【0060】
【実施例2】テトラエトキシシラン21.0gと、1−
プロピルアルコール52.5mlを室温下で混合攪拌し
た後、1N塩酸1.0mlおよび水6.0ml(テトラ
エトキシシラン1モルに対して、3.3モル)を添加
し、さらに1時間攪拌した。次いで、2−ブチルアルコ
ール26.3mlを添加し、さらに30分間撹拌した
後、塩化セチルトリメチルアンモニウム(Wako社
製;CH3(CH215(CH 33+Cl-)3.5gを
水13.4mlに溶解した反応溶液を添加混合した。2
時間攪拌後、得られた反応溶液に、N,N−ジメチルア
セトアミドを、反応溶液100体積%に対して15体積
%添加混合し、透明、均一な塗布液を得た。
【0061】この塗布液を、直径6インチのシリコンウ
エハー表面上に10ml載せ、2,000rpmで10
秒間回転させ、シリコンウエハー表面に塗膜(湿潤状
態)を調製した。得られた上記塗膜を100℃で60分
間乾燥し、さらに、400℃で180分間焼成して、フ
ィルムを調製した。得られたフィルムをX線解析したと
ころ、該フィルムは、ピーク強度60,000cps、
面間隔3.0nmの周期的なヘキサゴナル構造を保持して
いた。
【0062】上記塗布液を密閉容器に入れ、室温下で保
管した。保管から3日経過時、さらに10日経過時に、
塗布液を密閉容器から取り出し、上記と同様の条件でシ
リコンウエハー表面に塗布しフィルムを調製した。3日
保管した塗布液から得られたフィルムのXRDのピーク
強度は59,000cpsであり、10日保管した塗布
液から得られたフィルムのXRDのピーク強度は59,
000cpsであった。このように、保管前と保管後の
塗布液から得られるフィルムは、その安定性(構造規則
性)がほとんど変化していないことが確認された。結果
を図2に示す。
【0063】
【比較例1】実施例1のN,N−ジメチルアセトアミド
を添加する代わりに、エタノールを添加する以外は、実
施例1と同様な条件でシリコンウエハー表面上にフィル
ムを調製した。調製直後の塗布液から得られたフィルム
のXRDのピーク強度は82,000cpsであった。
上記塗布液を密閉容器に入れ、室温下で保管した。保管
から3日経過時、さらに10日経過時に、塗布液を密閉
容器から取り出し、上記と同様の条件でシリコンウエハ
ー表面に塗布しフィルムを調製した。3日保管した塗布
液から得られたフィルムのXRDのピーク強度は17,
000cpsであり、10日保管した塗布液から得られ
たフィルムのXRDのピーク強度は5,000cpsで
あった。また、7日間保管した塗布液から得られたフィ
ルムのXRDのピーク強度は10,000cps以下と
なり、該フィルムは均一性なメソ孔を有していないこと
が確認された。このように、得られたフィルムの安定性
(構造規則性)が保存時間とともに著しく低下すること
がわかった。結果を図1に示す。
【0064】
【比較例2】テトラエトキシシラン10.0gと、エタ
ノール10mlとを室温下で混合攪拌した後、ポリ(ア
ルキレンオキサイド)ブロックコポリマー〔商品名:P
luronicP123(BASF社製);HO(CH2
CH2O)20(CH2CH(CH3)O)70(CH2CH2O)
20H〕2.8gをエタノール40mlに溶解して得られ
た溶液を、N,N−ジメチルアセトアミド20mlとと
もに添加し、さらに1時間攪拌した。次いで、1N塩酸
1.0mlおよび水10.0ml(テトラエトキシシラ
ン1モルに対して、11.6モル)を混合した。1時間
攪拌後、透明、均一な塗布液を得た。このN,N−ジメ
チルアセトアミドの添加量は、N,N−ジメチルアセト
アミド以外の塗布液100体積%に対して28体積%の
量であり実施例1と同じであった。この塗布液を用い
て、実施利1と同様の操作でフィルムを形成した。得ら
れたフィルムのX線解析を行ったところ、規則的構造に
起因する回折ピークは認められず、フィルムの安定性
(構造規則性)が得られていないことがわかった。
【0065】
【比較例3】実施例2のN,N−ジメチルアセトアミド
を添加する代わりに、1−プロピルアルコールを添加す
る以外は、実施例2と同様な条件でシリコンウエハー表
面上にフィルムを調製した。調製直後の塗布液から得ら
れたフィルムのXRDのピーク強度は73,000cp
sであった。上記塗布液を密閉容器に入れ、室温下で保
管した。保管から3日経過時、さらに10日経過時に、
塗布液を密閉容器から取り出し、上記と同様の条件でシ
リコンウエハー表面に塗布しフィルムを調製した。3日
保管した塗布液から得られたフィルムのXRDのピーク
強度は23,000cpsであり、10日保管した塗布
液から得られたフィルムのXRDのピーク強度は8,0
00cpsであった。また、9日間保管した塗布液から
得られたフィルムのXRDのピーク強度は10,000
cps以下となり、該フィルムは均一性なメソ孔を有し
ていないことが確認された。このように、得られたフィ
ルムの安定性(構造規則性)が保存時間とともに著しく
低下することがわかった。結果を図2に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1および比較例1で得られた多
孔質シリカフィルム形成用塗布液の保存安定性を示す図
である。
【図2】図2は、実施例2および比較例3で得られた多
孔質シリカフィルム形成用塗布液の保存安定性を示す図
である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 171/02 C09D 171/02 183/08 183/08 183/14 183/14 H01L 21/316 H01L 21/316 G 21/768 21/90 S (72)発明者 窪 田 武 司 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 (72)発明者 蔵 野 義 人 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 (72)発明者 村 上 雅 美 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 Fターム(参考) 4J002 CP021 CP031 EN136 EP007 EU027 EU046 FD316 HA04 4J038 DF022 DL021 DL071 DL161 JB11 JB12 JB26 JB27 JB29 KA09 MA09 NA01 NA21 NA26 5F033 GG04 RR23 RR29 SS22 XX00 XX24 5F058 BA20 BC02 BF46 BH01 BJ02 (54)【発明の名称】 保存安定性に優れる多孔質シリカフィルム形成用塗布液、該塗布液の製造方法、並びに、均一な メソ孔が規則的に配列された多孔質シリカフィルムの製造方法、該多孔質シリカフィルムおよび その用途

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】界面活性剤の存在下に、アルコキシシラン
    類を部分的に加水分解、脱水縮合して得られた反応溶液
    に、25℃における誘電率が25以上である非プロトン
    性の有機化合物を添加してなることを特徴とする保存安
    定性に優れる多孔質シリカフィルム形成用塗布液。
  2. 【請求項2】前記非プロトン性の有機化合物が、前記反
    応溶液100体積%に対し、1〜60体積%の量で用い
    られることを特徴とする請求項1に記載の保存安定性に
    優れる多孔質シリカフィルム形成用塗布液。
  3. 【請求項3】前記アルコキシシラン類が、 一般式:(Cx2x+1O)4Si (式中、X=1〜4の整数を示す。)、 一般式:(CY2Y+1O)4-nSi((CH2a(C
    2b(O(CF2cdX)n (式中、Y=1〜4,n=1〜3、a=0〜3、b=0
    〜11、c=1〜3、d=0〜3の整数を示し、Xは
    F、OCF3、OCF(CF32、OC(CF33、C6
    e(5-e)(式中、e=0〜4である。)のいずれかを
    示す。)、および 一般式:(CZ2Z+1O)3SiRSi(OCZ2Z+13 (式中、Z=1〜4の整数を示し、Rはアルキレン基ま
    たはフェニレン基を示す。)からなる群から選ばれる少
    なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の保存安定性に優れる多孔質シリカフィルム
    形成用塗布液。
  4. 【請求項4】前記界面活性剤が、 一般式:Cn2n+1RX (式中、n=8〜24の整数を示し、RはN(CH33
    またはNC55であり、Xは、ハロゲン化物イオン、H
    SO4 -、または有機アニオンのいずれかを示す。)で表
    されるアルキルアンモニウム塩またはアルキルピリジニ
    ウム塩であり、 さらに、該界面活性剤が、アルコキシシラン類に対し
    て、0.03〜1倍のモル数で用いられることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の保存安定性に優れ
    る多孔質シリカフィルム形成用塗布液。
  5. 【請求項5】前記界面活性剤がポリアルキレンオキシド
    構造を有する化合物であり、さらに、該界面活性剤が、
    アルコキシシラン類に対して、0.003〜0.05倍
    のモル数で用いられることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の保存安定性に優れる多孔質シリカフィ
    ルム形成用塗布液。
  6. 【請求項6】前記非プロトン性の有機化合物がアミド化
    合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
    記載の保存安定性に優れる多孔質シリカフィルム形成用
    塗布液。
  7. 【請求項7】前記非プロトン性の有機化合物が、N,N
    −ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミ
    ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリ
    ドン、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミ
    ド、N−メチルプロピオンアミド、2−ピロリドン、ε
    −カプロラクタム、ホルムアミド、およびアセトアミド
    からなる群から選ばれる少なくとも1種以上であること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の保存安定
    性に優れる多孔質シリカフィルム形成用塗布液。
  8. 【請求項8】界面活性剤の存在下に、アルコキシシラン
    類を部分的に加水分解、脱水縮合して得られた反応溶液
    に、25℃における誘電率が25以上である非プロトン
    性の有機化合物を添加することを特徴とする保存安定性
    に優れる多孔質シリカフィルム形成用塗布液の製造方
    法。
  9. 【請求項9】前記非プロトン性の有機化合物が、前記反
    応溶液100体積%に対し、1〜60体積%の量で用い
    られることを特徴とする請求項8に記載の保存安定性に
    優れる多孔質シリカフィルム形成用塗布液の製造方法。
  10. 【請求項10】前記アルコキシシラン類が、 一般式:(Cx2x+1O)4Si (式中、X=1〜4の整数を示す。)、 一般式:(CY2Y+1O)4-nSi((CH2a(C
    2b(O(CF2cdX)n (式中、Y=1〜4,n=1〜3、a=0〜3、b=0
    〜11、c=1〜3、d=0〜3の整数を示し、Xは
    F、OCF3、OCF(CF32、OC(CF33、C6
    e(5-e)(式中、e=0〜4である。)のいずれかを
    示す。)、および 一般式:(CZ2Z+1O)3SiRSi(OCZ2Z+13 (式中、Z=1〜4の整数を示し、Rはアルキレン基ま
    たはフェニレン基を示す。)からなる群から選ばれる少
    なくとも1種以上のアルコキシシラン類であることを特
    徴とする請求項8または9に記載の保存安定性に優れる
    多孔質シリカフィルム形成用塗布液の製造方法。
  11. 【請求項11】前記界面活性剤が、 一般式:Cn2n+1RX (式中、n=8〜24の整数を示し、RはN(CH33
    またはNC55であり、Xはハロゲン化物イオン、HS
    4 -または有機アニオンのいずれかを示す。)で表され
    るアルキルアンモニウム塩またはアルキルピリジニウム
    塩であり、 さらに、該界面活性剤が、アルコキシシラン類に対し
    て、0.03〜1倍のモル数で用いられることを特徴と
    する請求項8〜10のいずれかに記載の保存安定性に優
    れる多孔質シリカフィルム形成用塗布液の製造方法。
  12. 【請求項12】前記界面活性剤がポリアルキレンオキシ
    ド構造を有する化合物であり、さらに、該界面活性剤
    が、アルコキシシラン類に対して、0.003〜0.0
    5倍のモル数で用いられることを特徴とする請求項8〜
    10のいずれかに記載の保存安定性に優れる多孔質シリ
    カフィルム形成用塗布液の製造方法。
  13. 【請求項13】前記非プロトン性の有機化合物がアミド
    化合物であることを特徴とする請求項8〜12のいずれ
    かに記載の保存安定性に優れる多孔質シリカフィルム形
    成用塗布液の製造方法。
  14. 【請求項14】前記非プロトン性の有機化合物が、N,
    N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムア
    ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロ
    リドン、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトア
    ミド、N−メチルプロピオンアミド、2−ピロリドン、
    ε−カプロラクタム、ホルムアミド、およびアセトアミ
    ドからなる群から選ばれる少なくとも1種以上であるこ
    とを特徴とする請求項8〜13のいずれかに記載の保存
    安定性に優れる多孔質シリカフィルム形成用塗布液の製
    造方法。
  15. 【請求項15】請求項1〜7のいずれかに記載の多孔質
    シリカフィルム形成用塗布液を基板に塗布し、乾燥後、
    さらに界面活性剤を除去することを特徴とする均一なメ
    ソ孔が規則的に配列された多孔質シリカフィルムの製造
    方法。
  16. 【請求項16】請求項15に記載の多孔質シリカフィル
    ムの製造方法により得られることを特徴とする均一なメ
    ソ孔が規則的に配列された多孔質シリカフィルム。
  17. 【請求項17】請求項16に記載の多孔質シリカフィル
    ムからなることを特徴とする層間絶縁膜。
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