JP2003183492A - ポリカーボネート系樹脂組成物 - Google Patents
ポリカーボネート系樹脂組成物Info
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Abstract
ボネート系樹脂組成物の提供。 【解決手段】 (A)ポリカーボネート系樹脂10〜9
0質量%と(B)ポリエステル系樹脂90〜10質量%
を含む樹脂成分100質量部に対し、(C)酸度関数が
−12≧H0>+6.8であり、分子中にリンを含まな
い固体酸0.01〜10質量部含有するポリカーボネー
ト系樹脂組成物。
Description
いるため、高い耐衝撃強度を有する成形体が得られるポ
リカーボネート系樹脂組成物に関する。
ポリカーボネート樹脂の改質において、ポリエステルや
ポリアミドを添加する方法があるが、この方法で得られ
た樹脂組成物を押出機等で溶融混練すると、熱により劣
化して、得られた成形体の衝撃強度が低下するという問
題がある。WO98−23430には、ポリカーボネー
ト樹脂に液晶ポリマーとリン系化合物を配合すること
で、液晶ポリマーを繊維状に分散させ、補強効果を付与
する発明が開示されているが、リン系化合物は熱安定性
が劣るため、溶融混練時に発生するリン系化合物に起因
するガスにより、成形体が着色するという問題がある。
ことで、溶融混練時における熱による樹脂成分の劣化が
防止され、耐衝撃強度の高い成形体が得られるポリカー
ボネート系樹脂組成物を提供することを課題とする。
決する手段として、(A)ポリカーボネート系樹脂10
〜90質量%と(B)ポリエステル系樹脂90〜10質
量%を含む樹脂成分100質量部に対し、(C)酸度関
数が−12≧H0>+6.8であり、分子中にリンを含
まない固体酸0.01〜10質量部含有するポリカーボ
ネート系樹脂組成物を提供する。
樹脂は、2価フェノールとカーボネート前駆体とを、周
知の溶液法又は溶融法により反応させて得られるものが
挙げられる。
ドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−
メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
スルホン等から選ばれる1種以上が挙げられる。これら
の中でもビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン系の
ものが好ましく、特にビスフェノールAが好ましい。
ネート等のジアリルカーボネート、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネー
ト、ホスゲン等のカルボニルハライド、2価フェノール
のジハロホルメート等のハロホルメート等から選ばれる
1種以上が挙げられる。
特に限定されるものではないが、組成物から得られる成
形体に実用上要求される機械的強度を付与するために
は、約17000〜32000の範囲が好ましい。
上のカルボン酸成分又はエステル形成能をもつそれら誘
導体、二価以上のアルコール成分及び/又はフェノール
成分、エステル形成能をもつそれら誘導体とを公知の方
法で重縮合して得られる飽和ポリエステル樹脂である。
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレン
テレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナ
フタレート、液晶ポリマー等から選ばれる1種以上が挙
げられるが、これらの中でも液晶ポリマーが好ましい。
テル、完全芳香族ポリエステル、芳香族ポリアゾメチレ
ン、ポリイミドエステル等が挙げられ、これらのうち異
方性溶融形態を示す化合物が選択される。
リエチレンテレフタレートと安息香酸との共重合体等が
挙げられる。完全芳香族ポリエステルとしては、パラヒ
ドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と
の共重合体;パラヒドロキシ安息香酸、テレフタル酸及
び6−ヒドロキシ−2−ナフトールの共重合体等が挙げ
られる。芳香族ポリアゾメチレンとしては、ポリ(ニト
リロ−2−メチル−1,4−フェニレンニトロエチリデ
ン)等が挙げられる。ポリイミドポリエステルとして
は、2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸及び
4(4−ヒドロキシフタルイミド)フェノールの共重合
体、ジフェノールと4−(4−ヒドロキシフタルイミ
ド)安息香酸との共重合体等が挙げられる。
の判別は、液晶ポリマーが溶融状態で光学的異方性を示
すことを確認することにより行う。例えば、偏向顕微鏡
の加熱ステージに1mm以下の厚さに調整された試験片を
おき、窒素雰囲気下で2℃/分の昇温速度で加熱してい
く。この状態で偏向顕微鏡の偏向子を直交させ、40
倍、又は100倍の倍率で観察することで容易に確認す
ることができる。このような方法では、これら共重合体
が液晶相に転移する温度も同時に測定でき、この転移温
度は示差走査熱量測定(DSC)によっても測定可能で
ある。
成分が10〜90質量%、好ましくは40〜85質量
%、より好ましくは55〜80質量%で、(B)成分が
90〜10質量%、好ましくは60〜15質量%、より
好ましくは45〜20質量%である。
数)が−12≧H0>+6.8であり、分子中にリンを
含まない固体酸は、天然又は合成ゼオライト、ホウ酸、
二元化金属酸化物、金属酸化物、金属硫酸塩、陽イオン
交換樹脂、ヘテロポリ酸が挙げられ、これらの中でも天
然又は合成ゼオライト、ホウ酸が好ましい。
1/2)m〔AlmSinO2(m+n)〕・xH2O(式中、MIは
Li+、Na+、K+、Tl+等を示し、MIIはCa2+、M
g2+、Ba2+、Sr2+等を示す。n≧m)で示されるも
のを用いることができる。
数が−12≧H0>−5.6の範囲のもの、例えば、S
iO2・Al2O3、SiO2・ZrO2、フィルトーロー
ルSR、固形化硫酸、η−Al2O3、Cr2O3、Cr2
O3・Al2O3、SiO2・BeO、SiO2・Y2O3、
SiO2・La2O3、H−Y、La−Y、Ca−Y、S
iO2・Ga2O3、TiO2・Al2O3、TiO2・Si
O2、TiO2・ZrO2、Al2O3・ZrO2、ZnO・
Al2O3、SiO2・MoO3が好ましく、酸度関数が−
5.6≧H0>+1.5の範囲のもの、例えば、カオリ
ン、モンモリロナイト、アタルパルガイド、固形化ホウ
酸、SiO2・MgO、TiO2・SnO2、ZnO・S
iO2、ZnO・ZrO2、Al2O3・Bi2O3、SiO
2・WO3、SiO2・V2O5、WO3・TiO2が好まし
い。
Na+を始めとする金属イオンで置換したものでも良
い。
(B)成分の合計100質量部に対して、0.01〜1
0質量部、好ましくは0.02〜5質量部、より好まし
くは0.05〜3質量部である。
(C)成分に加えて、更に難燃剤を配合することができ
る。
例えば、メラミン又はその誘導体(例えばメラミンシア
ヌレート)等のトリアジン環を有する化合物、赤りん、
トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル、水酸化
カルシウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト等の金属
水酸化物、分岐状シリコーン(例えば、特開平11−1
40294号公報の特許請求の範囲に記載のもの)等の
珪素含有化合物、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホ
ウ酸バリウム等のホウ素含有化合物等が挙げられるが、
これらの中でも分岐状シリコーンが好ましい。
助剤、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定
剤、熱安定剤等)、核剤、補強剤、帯電防止剤、滑剤、
離型剤、充填剤、色相改良剤、着色剤、可塑剤等を配合
することができる。
(C)成分から得られる成形体のシャルピー衝撃強度
(JIS K7111)(S1)と、(A)及び(B)
成分から得られる成形体のシャルピー衝撃強度(S2)
との比(S1/S2)が1.1以上であるものが好まし
く、1.3以上であるものがより好ましく、1.5以上
であるものが更に好ましい。この衝撃強度比(S1/S
2)が大きいほど、樹脂組成物の熱による劣化が小さい
ことを示している。
成分の合計100質量部に対し、(D)成分の難燃剤を
0.5〜5質量部含有するとき、前記組成物から得られ
る成形体が、1/8インチ厚みにおけるUL94燃焼試
験でV−0であるものが好ましい。
家電製品用ハウジング、シャーシ、その他の部材、自動
車用部材、各種容器、光学部品支持体等に適用すること
ができる。
発明はこれらの実施例によって限定されるものではな
い。なお、以下で用いた各成分の詳細は次のとおりであ
る。
製、タフロンFN2200 (B)成分 LCP:芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリプ
ラスチック(株)製、ベクトラA950 (C)成分 ゼオライト:水澤化学工業(株)製、Y−420(酸度
関数:6.8≧H0≧4.0) ホウ酸:和光純薬(株)製(酸度関数:6.8≧H0≧
4.0) (D)成分 シリコーン:信越化学(株)製、X409805 (その他の成分) 難燃助剤1:大日本インキ化学工業(株)、メガファッ
クF114 難燃助剤2:三井デュポンフロロケミカル(株)、テフ
ロン6−J。
他は(A)及び(B)成分の合計100質量部に対する
質量部〕で、タンブラーを使って混合した後、二軸押出
機(シリンダー温度280℃)を用いて溶融混練し、ペ
レット化した。得られたペレットを、シリンダー温度2
80℃、金型温度80℃で射出成形して得られた成形品
について、各評価を行った。結果を表1に示す。
は、(C)成分の固体酸を配合したことにより熱安定性
が向上されたため、押出機等で溶融混練する際に加えら
れる熱により樹脂成分が劣化することが防止され、耐衝
撃強度の高い成形体が得られる。
Claims (7)
- 【請求項1】 (A)ポリカーボネート系樹脂10〜9
0質量%と(B)ポリエステル系樹脂90〜10質量%
を含む樹脂成分100質量部に対し、(C)酸度関数が
−12≧H0>+6.8であり、分子中にリンを含まな
い固体酸0.01〜10質量部含有するポリカーボネー
ト系樹脂組成物。 - 【請求項2】 (B)成分が液晶ポリマーである請求項
1記載のポリカーボネート系樹脂組成物。 - 【請求項3】 (C)成分の酸度関数が−1.5≧H0
>+6.8である請求項1記載のポリカーボネート系樹
脂組成物。 - 【請求項4】 (C)成分がホウ酸又はゼオライトであ
る請求項1〜3のいずれか1記載のポリカーボネート系
樹脂組成物。 - 【請求項5】 更に(D)難燃剤を含有する請求項1〜
4のいずれか1記載のポリカーボネート系樹脂組成物。 - 【請求項6】 (A)〜(C)成分から得られる成形体
のシャルピー衝撃強度(S1)と、(A)及び(B)成
分から得られる成形体のシャルピー衝撃強度(S2)と
の比(S1/S2)が1.1以上である請求項1〜5の
いずれか1記載のポリカーボネート系樹脂組成物。 - 【請求項7】 更に(A)及び(B)成分の合計100
質量部に対し、(D)成分の難燃剤を0.5〜5質量部
含有する組成物であり、前記組成物から得られる成形体
が、1/8インチ厚みにおけるUL94燃焼試験でV−
0である請求項1〜6のいずれか1記載のポリカーボネ
ート系樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001385406A JP2003183492A (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | ポリカーボネート系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001385406A JP2003183492A (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | ポリカーボネート系樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003183492A true JP2003183492A (ja) | 2003-07-03 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001385406A Pending JP2003183492A (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | ポリカーボネート系樹脂組成物 |
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Country | Link |
---|---|
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-
2001
- 2001-12-19 JP JP2001385406A patent/JP2003183492A/ja active Pending
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