JP2003183368A - 熱硬化性射出成形材料及びその成形物 - Google Patents
熱硬化性射出成形材料及びその成形物Info
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- JP2003183368A JP2003183368A JP2001384286A JP2001384286A JP2003183368A JP 2003183368 A JP2003183368 A JP 2003183368A JP 2001384286 A JP2001384286 A JP 2001384286A JP 2001384286 A JP2001384286 A JP 2001384286A JP 2003183368 A JP2003183368 A JP 2003183368A
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- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
Abstract
扱い作業性にすぐれたモノマー揮散臭が少ない、作業環
境性にもすぐれた成形材料を得る。さらに良好な射出成
形性を有し、成形物は柔軟性をもち、良好な諸物性、特
に電気、電子、自動車部品等にすぐれた性能を有する成
形品を提供する。 【解決手段】 テレフタル酸、フマル酸および1.4−
ブタンジオールを主成分とする不飽和ポリエステルAと
重合性単量体Bとからなる不飽和ポリエステル樹脂Cに
ガラス繊維、充填剤、難燃剤、離型剤、重合開始剤、重
合禁止剤を配合した熱硬化性射出成形材料およびその成
形物。
Description
形材料、及びその成形物に関する。この発明の成形材料
は室温で液状の重合性単量体を含有するにもかかわら
ず、常温でブロッキング性がなく、成形時の取り扱い作
業性にすぐれ、モノマー揮散臭が少なく、作業環境性も
よく、加熱成形時の成形性にすぐれているので、生産の
効率が高く、低コストで成形品を生産できる。さらに、
成形品は可撓性をもち、機械的特性、耐熱性、電気特性
に優れ、電気、電子、自動車用部品等広範な用途に用い
られる。
MCによるプレス成形、オープンモールド成形に用いら
れる結晶性不飽和ポリエステル樹脂および成形材料は良
く知られており、例えば特開昭48−26282号公報
には、不飽和ジカルボン酸25〜50モル%とテレフタ
ル酸80モル%以上を含む飽和ジカルボン酸75〜50
モル%およびエチレングリコールが70モル%以上のグ
リコールでなる不飽和ポリエステルと重合性単量体とか
らなる結晶性不飽和ポリエステル樹脂組成物が開示され
ている.
は、テレフタル酸25〜55モル%とフマル酸75〜4
5モル%および1.6−ヘキサンジオールでなる不飽和
ポリエステルと重合性単量体とからなる成形材料が開示
されている。
は、テレフタル酸/フマル酸=5/5〜1/9(モル
比)、1.4−ブタンジオール/他のグリコール=7/
3〜10/0(モル比)でなる不飽和ポリエステルと、
スチレン系あるいはアリル系モノマーよりなる射出成形
材料が開示されている。
脂はクラッシャーによって破砕し塊状にするか、カッタ
ーによりペレット状にして保管し、必要に応じて供給さ
れるが、その際に融着や粘着のないことが必要となる。
また、不飽和ポリエステル樹脂を重合性単量体に溶解
し、ガラス繊維や無機充填剤等を配合した成形材料は射
出成形機等に投入し、成形されるので、一般に粒状に加
工され、モノマーの揮散臭が少なく、取り扱い作業性の
良いことが必要である。
く使用されており、耐熱性、電気特性などの性能が高い
ことはもちろんであるが、基体への挿入や反復作動に対
して充分な耐性を持つように、高度の柔軟性が要求さ
れ、ひとつの目安としてJIS−K6911測定法によ
る引張り強さが50Mpa以上、曲げ撓みが1.6%以
上が望まれている。
成では、ポリエステル樹脂の軟化温度が低く、破砕時に
融着、粘着をおこし、特開昭58−67709号公報の
ポリエステル樹脂を用いた成形材料では、充分な曲げ強
度や撓みをもつ成形品を得ることができない。また、特
公昭60−49221号公報では、実施例に見られる如
く、成形品は引張り強さ44Mpa以下、曲げ強さが1
27Mpa以下のものしか得られていない。
種々の課題を解決するために鋭意検討した結果、テレフ
タル酸/フマル酸/1.4−ブタンジオール系の特定範
囲の組成の結晶性不飽和ポリエステル樹脂を用いた場合
においてのみ、取り扱い上に問題のないすぐれた可撓性
を有する成形品を与えることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
ル酸およびフマル酸を主成分に用い、グリコールとして
1.4−ブタンジオールを主成分に用い、必要によリ他
のジカルボン酸および/または他のジオールを併用する
不飽和ポリエステルにおいて、(イ)全酸成分中のテレ
フタル酸が25〜45モル%、フマル酸が55〜75モ
ル%であり、他のジカルボン酸が0〜8モル%であるこ
と、(ロ)全グリコール成分中1.4−ブタンジオールが
92〜100モル%で、他のジオールが0〜8モル%で
あること、(ハ)不飽和ポリエステルが結晶性で、融点
が80〜120℃であること、(二)不飽和ポリエステ
ルの数平均分子量が5000〜10000であることか
らなる不飽和ポリエステル(A)と室温液状の重合性単
量体(B)とを、(ホ)不飽和ポリエステル(A)が70
〜90重量%に配合する不飽和ポリエステル(C)にガ
ラス繊維、充填剤、難燃剤、離型剤、着色剤、重合開始
剤、重合禁止剤などの配合物を均一に混合した熱硬化性
射出成形材料であって、その配合割合が、(へ)不飽和
ポリエステル(C)が15〜30重量%であること、
(ト)ガラス繊維が10〜30重量%であることを特徴
とする熱硬化性射出成形材料およびそれを用いた成形物
である。
としてテレフタル酸を25〜45モル%、好ましくは3
0〜40モル%とフマル酸を55〜75モル%好ましく
は60〜70モル%を主成分として用いるものであり、
必要により他のジカルボン酸を0〜8モル%好ましくは
0〜6モル%を併用するものである。
ールを92〜100モル%、好ましくは94〜100モ
ル%を主成分として用い、必要により他のグリコールを
0〜8モル%、好ましくは0〜6モル%を併用するもの
である。
および他のジカルボン酸と1.4−ブタンジオールおよ
び他のグリコールに触媒を加え、定法にしたがって加熱
によりエステル化を行うか、もしくはジメチルエステル
類を用いてエステル交換反応を行ったのち、フマル酸お
よび他のジカルボン酸を加え、窒素気流下で脱水縮重合
を行う。縮重合工程の後期には、真空ポンプを用いて減
圧縮重合を行ってもよい。
却し、結晶化したのちクラッシャー等で砕断するか、カ
ッテイングによりペレットに裁断して使用に供する。不
飽和ポリエステルは結晶性で融点が80〜120℃、好
ましくは85〜115℃、数平均分子量が5000〜1
0000、好ましくは6000〜9000である。
合性単量体(B)とを、(A)が70〜90重量%、好
ましくは75〜85重量%に、(B)を80〜120℃
に加熱し(A)を投入溶解することにより配合する。
(C)にガラス繊維、充填剤、難燃剤、離型剤、着色
剤、重合開始剤、重合禁止剤などの配合物を一般に使用
されている混練機等を用いて均一に混合し、二軸押出機
等を用いて粒状に加工して使用に供するが、(C)は1
5〜35重量%好ましくは20〜30重量%、ガラス繊
維を10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%に
配合する。
ール成分が範囲を外れると、不飽和ポリエステルの結晶
性が損なわれたり、柔らかくなりすぎて破断、裁断がで
きなくなったり、種々の配合剤を混合し、粒状となした
成形材料がブロッキングを起こして作業性が悪くなるば
かりでなく、スチレン等のモノマー揮散臭が高くなり、
成形品の機械的強度が低くなる。また、逆に結晶性が高
くなり、硬くなりすぎてスチレン等の重合性単量体との
相溶性が悪くなったり、成型品の可撓性が損なわれる。
形品は充分な機械的強度が得られず、分子量が高すぎる
と合成時にゲル化の危険性が増大するばかりでなく、重
合性単量体を増量しないと種々の配合剤と均一に混合出
来なくなり、成型品の良品率が低下する。
よびフマル酸を必須成分とし、必要により他のジカルボ
ン酸、例えば、イソフタル酸、セバシン酸、アジピン酸
などを用いる。エステル交換反応でグリコールエステル
化する場合は、それらのジメチルエステルなどの機能性
誘導体を用いる。
−ブタンジオールを主に用い、必要により、他のグリコ
ール、例えばビスフェノールAエチレンオキシド付加
物、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物、水素
化ビスフェノールA、シクロヘキサンジメタノール、
1.6−ヘキサンジオールなどを用いるが、好ましくは
芳香核をもつジオールである。
ム、チタン酸テトラ−n−ブチル、酢酸亜鉛、酢酸マン
ガン、三酸化アンチモンなどを用いる。
は、例えば、スチレン、ビニルトルエン、ブロモスチレ
ン、ジビニルベンゼン、フタル酸ジアリル、イソフタル
酸ジアリル、アクリルニトリル、アルコール鎖中1−1
8炭素原子を有するアクリル酸およびメタクリル酸のエ
ステルなどをあげることができる。好ましくはスチレン
である。
剤としては、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、タ
ルク、クレー、シリカ、けいぞう土などがあげられる。
電気特性の面から、水酸化アルミニウムを成形材料中の
35重量%以上を用いることが好ましい。
の製造時には、均質な成形品を得るために、加熱下で混
合、混練を行う必要がある。そのため重合開始剤は混練
条件下で分解があまり進まない、キックオフ温度が11
0℃以上のものを選択しなければならない。このような
ものとしては、クメンハイドロパーオキシド、ジ・タ−
シャリ−ブチルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、
t−ブチルパーベンゾエートなどがあげられる。
ル化防止あるいはゲル化時間調節のため重合禁止剤を添
加する。用いられる重合禁止剤としては、ハイドロキノ
ン、パラベンゾキノン、t−ブチルハイドロキノン、ナ
フトキノン、フェノチアジンなどがあげられる。
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの離型剤、
酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウ
ムなどの増粘剤、三酸化アンチモン、リン化合物、ハロ
ゲン化合物などの難燃剤、各種顔料、各種耐光剤などを
配合してもよい。
発明を具体的に説明する。部および%は重量基準であ
る。 〔不飽和ポリエステルの合成方法〕撹拌機、留出管、窒
素ガス導入管および温度計を付した反応器に1.4−ブ
タンジオール(以下BDと略す)、テレフタル酸ジメチ
ル(以下DMTと略す)および必要に応じて他のジメチ
ルエステルおよびグリコールを仕込む。触媒として、全
酸成分に対してチタン酸テトラ−n−ブトキシドを0.
02モル%、三酸化アンチモンを0.03モル%を仕込
む。140℃まで内温を上げ、さらに、200℃まで
1.5時間かけて昇温し、メタノールを留出させること
によりエステル交換を行う。次いで160℃まで内温を
下げ、フマル酸(以下FAと略す)およびハイドロキノ
ン150ppmを仕込み、窒素を300ml/分で流し
ながら155℃まで内温を上げ、2.0時間かけて内温
を160℃に、さらに2.5時間かけて210℃まで昇
温し、同温度で5.5時間反応しつづける。後半4.0
時間は窒素流速を680ml/分に上げる。生成したポ
リマーを吐出し、冷却結晶化後ヘンシェルミキサーを用
いて粉砕し、不飽和ポリエステル(以下UPと略す)を
得る。
に加熱した加熱式加圧ニーダーにUPとスチレン(以下
SMと略す)を入れ、20分かけて溶解したのち、ガラ
ス繊維(以下GFと略す)、水酸化アルミニウム(以下
ALHと略す)、ステアリン酸亜鉛(以下STZと略
す)、ジクミルパーオキシド(以下DCPと略す)およ
びパラベンゾキノン(以下PBQと略す)を加え70〜
80℃、5kg/cm2の加圧下に20分かけて混練す
る。次いで混練物をカッター付き加温押出し二軸造粒機
を用いて、シリンダー温度60℃ノズル温度70℃で造
粒し、粒状成形材料を得る。
び試験片5個取金型を用い、シリンダー温度90℃、注
入圧力140kg/cm2、金型温度175℃、硬化時
間75秒で成形し、成形試験片を得る。
クロロホルム25mlに溶解し、1/10規定水酸化カ
リウム−エタノール溶液で測定した。融点は柳本製作所
製微量融点測定装置を用いて測定した。気泡粘度はUP
30%テトラクロロエタン溶液25℃で、カードナー・
ホルト気泡粘度計で測定した。数平均分子量はGPC
(機種:Waters 150CV、測定温度:40℃、測定
溶媒:テトラヒドロフラン)で測定した。
11測定法にしたがって行った。
にUPの合成結果を、表2に成形材料の作製結果を、表
3に射出成形結果と評価結果を示す。
ッキング性がなく、作業性に優れ、その成形品は可撓性
が高く、機械的強度、耐熱性、電気特性にすぐれ、電
気、電子、自動車部品として広く使用することができ、
工業的に極めて有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】 酸成分としてテレフタル酸およびフマル
酸を、グリコールとして1.4−ブタンジオールを主成
分とし、必要によリ他のジカルボン酸および/または他
のジオールを併用する不飽和ポリエステルにおいて、
(イ)全酸成分中のテレフタル酸が25〜45モル%、
フマル酸が55〜75モル%であり、他のジカルボン酸
が0〜8モル%であること、(ロ)全グリコール成分中
1.4−ブタンジオールが92〜100モル%で、他のジ
オールが0〜8モル%であること、(ハ)不飽和ポリエ
ステルが結晶性で、融点が80〜120℃であること、
(二)不飽和ポリエステルの数平均分子量が5000〜
10000であることからなる不飽和ポリエステル
(A)と室温液状の重合性単量体(B)とを、(ホ)不
飽和ポリエステル(A)が70〜90重量%に配合する
不飽和ポリエステル樹脂(C)にガラス繊維、充填剤、
難燃剤、離型剤、着色剤、重合開始剤、重合禁止剤など
の配合物を均一に混合した熱硬化性射出成形材料であっ
て、その配合割合が、(へ)不飽和ポリエステル樹脂
(C)が15〜30重量%であること、(ト)ガラス繊
維が10〜30重量%であることを特徴とする熱硬化性
射出成形材料。 - 【請求項2】 請求項1に記載の成形材料を用いること
を特徴とする成形物
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001384286A JP2003183368A (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 熱硬化性射出成形材料及びその成形物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001384286A JP2003183368A (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 熱硬化性射出成形材料及びその成形物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003183368A true JP2003183368A (ja) | 2003-07-03 |
Family
ID=27594050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001384286A Pending JP2003183368A (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 熱硬化性射出成形材料及びその成形物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003183368A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102876276A (zh) * | 2012-09-20 | 2013-01-16 | 江苏大力士投资有限公司 | 高强度云石胶及其制备方法 |
EP2858133A1 (en) | 2012-06-04 | 2015-04-08 | Japan U-PICA Company, Ltd | Crystalline unsaturated polyester resin composition for led reflector, granular material comprising said composition, led reflector produced by molding said granular material, surface-mount-type light-emitting device, and lighting device and image display device each equipped with said light-emitting device |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5592719A (en) * | 1979-01-05 | 1980-07-14 | Toyobo Co Ltd | Thermosetting injection molding material |
-
2001
- 2001-12-18 JP JP2001384286A patent/JP2003183368A/ja active Pending
Patent Citations (1)
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EP2858133A1 (en) | 2012-06-04 | 2015-04-08 | Japan U-PICA Company, Ltd | Crystalline unsaturated polyester resin composition for led reflector, granular material comprising said composition, led reflector produced by molding said granular material, surface-mount-type light-emitting device, and lighting device and image display device each equipped with said light-emitting device |
CN102876276A (zh) * | 2012-09-20 | 2013-01-16 | 江苏大力士投资有限公司 | 高强度云石胶及其制备方法 |
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