JP2003181593A - 中空円筒状部品の製造方法 - Google Patents
中空円筒状部品の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 材料歩留りと生産性を改善できる中空円筒状
部品の製造方法の提供。 【解決手段】低炭素鋼または低炭素合金鋼の圧延中実丸
棒を所定長さに切断して素材１とし、ついで、該素材１
を、焼鈍することなく冷間鍛造することにより中空円筒
状素材２とし、ついで、該中空円筒状素材２を機械加工
して中空円筒状部品３とする、中空円筒状部品の製造方
法。中空円筒状部品３を、さらに、浸炭、焼入れ、低温
焼もどしする。中空円筒状部品の軸方向端部のみを誘導
加熱焼もどしする。中空円筒状部品が履帯用ブッシュで
ある。
部品の製造方法の提供。 【解決手段】低炭素鋼または低炭素合金鋼の圧延中実丸
棒を所定長さに切断して素材１とし、ついで、該素材１
を、焼鈍することなく冷間鍛造することにより中空円筒
状素材２とし、ついで、該中空円筒状素材２を機械加工
して中空円筒状部品３とする、中空円筒状部品の製造方
法。中空円筒状部品３を、さらに、浸炭、焼入れ、低温
焼もどしする。中空円筒状部品の軸方向端部のみを誘導
加熱焼もどしする。中空円筒状部品が履帯用ブッシュで
ある。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、パワーショベル、
ブルドーザーなどの建設機械の履帯の構成部品であるブ
ッシュなど（ただし、ブッシュに限るものではない）の
中空円筒状部品の製造方法に関する。本発明の方法は、
超小型のブッシュの製造に適する。
ブルドーザーなどの建設機械の履帯の構成部品であるブ
ッシュなど（ただし、ブッシュに限るものではない）の
中空円筒状部品の製造方法に関する。本発明の方法は、
超小型のブッシュの製造に適する。
【０００２】
【従来の技術】建設機械の履帯の構成部品であるブッシ
ュは、短尺のパイプ状の部品である。比較的大きなサイ
ズのブッシュは、従来、中炭素鋼または中炭素合金鋼か
らなるパイプ圧延材を素材とし、該素材を所定長に切断
し、焼入れ、焼もどしして製品としていた。小さなサイ
ズのブッシュ、とくに内径が２０ｍｍ未満のブッシュ
（以下、超小型ブッシュという）は、パイプを圧延によ
って製造できない。そのため、素材に中実丸棒を用い、
これをドリルでくり抜き加工し、パイプ状にして使用し
ていた。
ュは、短尺のパイプ状の部品である。比較的大きなサイ
ズのブッシュは、従来、中炭素鋼または中炭素合金鋼か
らなるパイプ圧延材を素材とし、該素材を所定長に切断
し、焼入れ、焼もどしして製品としていた。小さなサイ
ズのブッシュ、とくに内径が２０ｍｍ未満のブッシュ
（以下、超小型ブッシュという）は、パイプを圧延によ
って製造できない。そのため、素材に中実丸棒を用い、
これをドリルでくり抜き加工し、パイプ状にして使用し
ていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、中実丸棒をド
リルでくり抜いて素材とする方法には、つぎの問題があ
った。 材料のくり抜かれた部分はブッシュとして利用され
ないため、材料の歩留りが悪い。 機械加工でパイプ状にするので、生産性が悪い。 本発明の目的は、材料歩留りと生産性を改善できる中空
円筒状部品の製造方法を提供することにある。
リルでくり抜いて素材とする方法には、つぎの問題があ
った。 材料のくり抜かれた部分はブッシュとして利用され
ないため、材料の歩留りが悪い。 機械加工でパイプ状にするので、生産性が悪い。 本発明の目的は、材料歩留りと生産性を改善できる中空
円筒状部品の製造方法を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。 （１） 低炭素鋼または低炭素合金鋼の圧延中実丸
棒を所定長さに切断して素材とし、 ついで、該素材を、焼鈍することなく冷間鍛造する
ことにより中空円筒状素材とし、 ついで、該中空円筒状素材の必要な部位に機械加工
を施して中空円筒状部品とする、中空円筒状部品の製造
方法。 （２） 前記冷間鍛造において、素材を冷間鍛造により
有底中空円筒状素材とし、ついで底打抜きして中空円筒
状素材とする（１）記載の中空円筒状部品の製造方法。 （３） 前記中空円筒状部品を、さらに、浸炭、焼入
れ、低温焼もどしする（１）記載の中空円筒状部品の製
造方法。 （４） 前記中空円筒状部品の軸方向端部のみを誘導加
熱焼もどしする（３）記載の中空円筒状部品の製造方
法。 （５） 前記中空円筒状部品が履帯用ブッシュである
（１）記載の中空円筒状部品の製造方法。 （６） 前記履帯用ブッシュが内径２０ｍｍ未満のブッ
シュである（５）記載の中空円筒状部品の製造方法。
明はつぎの通りである。 （１） 低炭素鋼または低炭素合金鋼の圧延中実丸
棒を所定長さに切断して素材とし、 ついで、該素材を、焼鈍することなく冷間鍛造する
ことにより中空円筒状素材とし、 ついで、該中空円筒状素材の必要な部位に機械加工
を施して中空円筒状部品とする、中空円筒状部品の製造
方法。 （２） 前記冷間鍛造において、素材を冷間鍛造により
有底中空円筒状素材とし、ついで底打抜きして中空円筒
状素材とする（１）記載の中空円筒状部品の製造方法。 （３） 前記中空円筒状部品を、さらに、浸炭、焼入
れ、低温焼もどしする（１）記載の中空円筒状部品の製
造方法。 （４） 前記中空円筒状部品の軸方向端部のみを誘導加
熱焼もどしする（３）記載の中空円筒状部品の製造方
法。 （５） 前記中空円筒状部品が履帯用ブッシュである
（１）記載の中空円筒状部品の製造方法。 （６） 前記履帯用ブッシュが内径２０ｍｍ未満のブッ
シュである（５）記載の中空円筒状部品の製造方法。
【０００５】上記（１）〜（６）の中空円筒状部品の製
造方法では、ドリルによるくり抜きによらずに冷間鍛造
により中空円筒状部品を製造するので、材料歩留りと生
産性を改善できる。材料が中炭素鋼または中炭素低合金
鋼では冷間鍛造するには硬すぎ、冷間鍛造前に材料を焼
鈍しておく必要があるが、材料を低炭素鋼または低炭素
低合金鋼としたので、冷間鍛造前に材料を焼鈍すること
なく冷間鍛造できる。上記（３）の中空円筒状部品の製
造方法では、低炭素鋼または低炭素低合金鋼の場合、そ
のまま焼入れおよび焼もどしを施しても所定の硬さが得
られないので、浸炭を施しておいて焼入れ、焼もどしす
る。これによって表面の硬化が可能である。上記（４）
の中空円筒状部品の製造方法では、軸方向端部だけを焼
もどしするので、中空円筒状部品としての使用中に軸方
向端部に荷重がかかっても割れない。上記（５）、
（６）は、本発明の方法により製造される中空円筒状部
品が、たとえば、履帯用ブッシュ、とくに超小型のブッ
シュであってもよいことを示している。ただし、履帯用
ブッシュに限るものではない。
造方法では、ドリルによるくり抜きによらずに冷間鍛造
により中空円筒状部品を製造するので、材料歩留りと生
産性を改善できる。材料が中炭素鋼または中炭素低合金
鋼では冷間鍛造するには硬すぎ、冷間鍛造前に材料を焼
鈍しておく必要があるが、材料を低炭素鋼または低炭素
低合金鋼としたので、冷間鍛造前に材料を焼鈍すること
なく冷間鍛造できる。上記（３）の中空円筒状部品の製
造方法では、低炭素鋼または低炭素低合金鋼の場合、そ
のまま焼入れおよび焼もどしを施しても所定の硬さが得
られないので、浸炭を施しておいて焼入れ、焼もどしす
る。これによって表面の硬化が可能である。上記（４）
の中空円筒状部品の製造方法では、軸方向端部だけを焼
もどしするので、中空円筒状部品としての使用中に軸方
向端部に荷重がかかっても割れない。上記（５）、
（６）は、本発明の方法により製造される中空円筒状部
品が、たとえば、履帯用ブッシュ、とくに超小型のブッ
シュであってもよいことを示している。ただし、履帯用
ブッシュに限るものではない。
【０００６】
【発明の実施の形態】本発明の中空円筒状部品の製造方
法の実施例を図１〜図３を参照して説明する。本発明実
施例の中空円筒状部品の製造方法は、図１に示すよう
に、低炭素鋼または低炭素合金鋼の圧延中実丸棒を所定
長さに切断して素材１とする工程と、ついで、素材１
を、焼鈍することなく冷間鍛造することにより中空円筒
状素材２とする工程と、ついで、中空円筒状素材２を機
械加工して中空円筒状部品３とする工程と、からなる。
法の実施例を図１〜図３を参照して説明する。本発明実
施例の中空円筒状部品の製造方法は、図１に示すよう
に、低炭素鋼または低炭素合金鋼の圧延中実丸棒を所定
長さに切断して素材１とする工程と、ついで、素材１
を、焼鈍することなく冷間鍛造することにより中空円筒
状素材２とする工程と、ついで、中空円筒状素材２を機
械加工して中空円筒状部品３とする工程と、からなる。
【０００７】ここで、低炭素鋼とは、炭素含有率が０．
３０ｗｔ％未満の鋼をいう。なお、中炭素鋼とは、炭素
含有率が０．３０ｗｔ％以上で０．５０ｗｔ％未満の鋼
をいい、高炭素鋼とは、炭素含有率が０．５０ｗｔ％以
上の鋼をいう。また、低炭素合金鋼とは、低炭素鋼に、
必要に応じて、Ｍｎ、Ｃｒ、Ｍｏ、Ｂなどの元素を添加
したものをいう。
３０ｗｔ％未満の鋼をいう。なお、中炭素鋼とは、炭素
含有率が０．３０ｗｔ％以上で０．５０ｗｔ％未満の鋼
をいい、高炭素鋼とは、炭素含有率が０．５０ｗｔ％以
上の鋼をいう。また、低炭素合金鋼とは、低炭素鋼に、
必要に応じて、Ｍｎ、Ｃｒ、Ｍｏ、Ｂなどの元素を添加
したものをいう。
【０００８】上記工程のうち、低炭素鋼または低炭素合
金鋼の圧延中実丸棒を所定長さに切断して素材１とする
工程は、低炭素鋼または低炭素合金鋼からなる粗鋼を製
造する工程と、該粗鋼を中実の丸棒に圧延する工程と、
該丸棒を所定長さに切断して素材１とする工程と、から
なる。
金鋼の圧延中実丸棒を所定長さに切断して素材１とする
工程は、低炭素鋼または低炭素合金鋼からなる粗鋼を製
造する工程と、該粗鋼を中実の丸棒に圧延する工程と、
該丸棒を所定長さに切断して素材１とする工程と、から
なる。
【０００９】また、上記素材１を、焼鈍することなく冷
間鍛造することにより中空円筒状素材２とする工程は、
素材１を冷間鍛造により有底中空円筒状素材２’とし、
ついで底打抜きして中空円筒状素材２とする工程からな
っていてもよいし、あるいは、素材１を冷間鍛造により
一度に中空円筒状素材２とする工程からなっていてもよ
い。素材１が低炭素鋼または低炭素合金鋼からなるの
で、冷間鍛造の前に素材を焼鈍して硬さを低下させてお
く必要はない。中空円筒状素材２を機械加工して中空円
筒状部品３とする工程は、従来のようなドリルによるく
り抜き加工ではなく、寸法精度が必要な部位の寸法を機
械加工によって出すものであり、冷間鍛造で寸法精度が
でていれば、この機械加工工程は省略してもよい。
間鍛造することにより中空円筒状素材２とする工程は、
素材１を冷間鍛造により有底中空円筒状素材２’とし、
ついで底打抜きして中空円筒状素材２とする工程からな
っていてもよいし、あるいは、素材１を冷間鍛造により
一度に中空円筒状素材２とする工程からなっていてもよ
い。素材１が低炭素鋼または低炭素合金鋼からなるの
で、冷間鍛造の前に素材を焼鈍して硬さを低下させてお
く必要はない。中空円筒状素材２を機械加工して中空円
筒状部品３とする工程は、従来のようなドリルによるく
り抜き加工ではなく、寸法精度が必要な部位の寸法を機
械加工によって出すものであり、冷間鍛造で寸法精度が
でていれば、この機械加工工程は省略してもよい。
【００１０】中空円筒状部品３を、さらに、浸炭、焼入
れ、低温焼もどしする。これによって、壁厚方向中央部
の靱性を維持したまま、表面に必要な硬さが得られ、耐
摩耗性が向上する。中空円筒状部品３の材料が低炭素鋼
または低炭素合金鋼であるため、焼入れで所定の硬さが
得られるように、浸炭が施され、その後焼入れ、低温焼
もどしする。その後、中空円筒状部品３の軸方向端部の
みを誘導加熱焼もどしする。これは、中空円筒状部品と
しての使用中に軸方向端部に大きな荷重がかかりやすい
ので、軸方向端部の割れを防止するためのものである。
ただし、軸方向端部のみの誘導加熱焼もどしは省略して
もよい。
れ、低温焼もどしする。これによって、壁厚方向中央部
の靱性を維持したまま、表面に必要な硬さが得られ、耐
摩耗性が向上する。中空円筒状部品３の材料が低炭素鋼
または低炭素合金鋼であるため、焼入れで所定の硬さが
得られるように、浸炭が施され、その後焼入れ、低温焼
もどしする。その後、中空円筒状部品３の軸方向端部の
みを誘導加熱焼もどしする。これは、中空円筒状部品と
しての使用中に軸方向端部に大きな荷重がかかりやすい
ので、軸方向端部の割れを防止するためのものである。
ただし、軸方向端部のみの誘導加熱焼もどしは省略して
もよい。
【００１１】上記の中空円筒状部品３の製造方法は、た
とえば、建設機械の履帯用ブッシュの製造に利用でき
る。その場合、中空円筒状部品３は履帯用ブッシュ（中
空円筒状部品と同じ部品のため符号は３）であり、中空
円筒状部品３の製造方法は履帯用ブッシュの製造方法と
なる。履帯用ブッシュは内径２０ｍｍ未満のブッシュ
（超小型ブッシュ）であってもよい。すなわち、本発明
方法では圧延パイプを用いないで丸棒から冷間鍛造でパ
イプ状素材を製造するので、超小型ブッシュであって
も、本発明の方法により製造することができる。
とえば、建設機械の履帯用ブッシュの製造に利用でき
る。その場合、中空円筒状部品３は履帯用ブッシュ（中
空円筒状部品と同じ部品のため符号は３）であり、中空
円筒状部品３の製造方法は履帯用ブッシュの製造方法と
なる。履帯用ブッシュは内径２０ｍｍ未満のブッシュ
（超小型ブッシュ）であってもよい。すなわち、本発明
方法では圧延パイプを用いないで丸棒から冷間鍛造でパ
イプ状素材を製造するので、超小型ブッシュであって
も、本発明の方法により製造することができる。
【００１２】図２は建設機械の履帯１０を示している。
履帯１０は、一対のリンク１１をピン１２とブッシュ３
により帯状に連結し、各対のリンク１１にシュー１３を
固定したものから構成される。図３はブッシュ３を取り
出して示している。上記では、中空円筒状部品３とし
て、超小型建設機械の履帯用超小型ブッシュを例にあげ
て説明したが、中空円筒状部品は超小型建設機械の履帯
用超小型ブッシュに限るものではなく、各サイズの建設
機械の履帯用ブッシュであってもよいし、あるいは建設
機械に用いられる他の中空円筒状部品、さらには建設機
械以外の中空円筒状部品であってもよい。
履帯１０は、一対のリンク１１をピン１２とブッシュ３
により帯状に連結し、各対のリンク１１にシュー１３を
固定したものから構成される。図３はブッシュ３を取り
出して示している。上記では、中空円筒状部品３とし
て、超小型建設機械の履帯用超小型ブッシュを例にあげ
て説明したが、中空円筒状部品は超小型建設機械の履帯
用超小型ブッシュに限るものではなく、各サイズの建設
機械の履帯用ブッシュであってもよいし、あるいは建設
機械に用いられる他の中空円筒状部品、さらには建設機
械以外の中空円筒状部品であってもよい。
【００１３】
【発明の効果】請求項１〜６の中空円筒状部品の製造方
法によれば、ドリルによるくり抜きによらずに冷間鍛造
により中空円筒状部品を製造するので、材料歩留りと生
産性を改善できる。冷間鍛造では中空部で排除された材
料は壁の材料になり、底付き円筒で底を打ち抜く場合で
あっても底の材料は少量であるので、ドリルでくり抜か
れる場合のように中空部の全材料が廃棄されるのではな
いため、材料歩留りが向上する。また、鍛造により中空
部を作製するので、機械加工に比べて生産性を向上でき
る。また、材料が中炭素鋼または中炭素低合金鋼では冷
間鍛造するには硬すぎて冷間鍛造前に材料を焼鈍してお
く必要があるが、材料を低炭素鋼または低炭素低合金鋼
としたので、冷間鍛造前に材料を焼鈍することなく冷間
鍛造でき、焼鈍工程が不要なため、生産性がよい。請求
項３の中空円筒状部品の製造方法によれば、低炭素鋼ま
たは低炭素低合金鋼の場合、炭素量が少なく、焼入れお
よび焼もどしを施しても硬さが得られないので、浸炭を
施しておいて焼入れ、焼もどしする。これによって表面
の硬化が可能であり、必要な耐摩耗性が得られる。請求
項４の中空円筒状部品の製造方法によれば、軸方向端部
だけを焼もどしするので、中空円筒状部品としての使用
中に軸方向端部に荷重がかかっても割れない。請求項
５、６の中空円筒状部品の製造方法によれば、履帯用ブ
ッシュ、とくに超小型の履帯用ブッシュでも、本発明方
法を用いて製造できる。
法によれば、ドリルによるくり抜きによらずに冷間鍛造
により中空円筒状部品を製造するので、材料歩留りと生
産性を改善できる。冷間鍛造では中空部で排除された材
料は壁の材料になり、底付き円筒で底を打ち抜く場合で
あっても底の材料は少量であるので、ドリルでくり抜か
れる場合のように中空部の全材料が廃棄されるのではな
いため、材料歩留りが向上する。また、鍛造により中空
部を作製するので、機械加工に比べて生産性を向上でき
る。また、材料が中炭素鋼または中炭素低合金鋼では冷
間鍛造するには硬すぎて冷間鍛造前に材料を焼鈍してお
く必要があるが、材料を低炭素鋼または低炭素低合金鋼
としたので、冷間鍛造前に材料を焼鈍することなく冷間
鍛造でき、焼鈍工程が不要なため、生産性がよい。請求
項３の中空円筒状部品の製造方法によれば、低炭素鋼ま
たは低炭素低合金鋼の場合、炭素量が少なく、焼入れお
よび焼もどしを施しても硬さが得られないので、浸炭を
施しておいて焼入れ、焼もどしする。これによって表面
の硬化が可能であり、必要な耐摩耗性が得られる。請求
項４の中空円筒状部品の製造方法によれば、軸方向端部
だけを焼もどしするので、中空円筒状部品としての使用
中に軸方向端部に荷重がかかっても割れない。請求項
５、６の中空円筒状部品の製造方法によれば、履帯用ブ
ッシュ、とくに超小型の履帯用ブッシュでも、本発明方
法を用いて製造できる。
【図１】本発明の中空円筒状部品の製造方法の工程図で
ある。
ある。
【図２】建設機械の履帯の分解斜視図である。
【図３】建設機械の履帯用ブッシュの断面図である。
１ 素材
２’ 有底中空円筒状素材
２ 中空円筒状素材
３ 中空円筒状部品
１０ 履帯
１１ リンク
１２ ピン
１３ シュー
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考）
Ｃ２１Ｄ 1/06 Ｃ２１Ｄ 1/06 Ａ
1/18 1/18 Ｇ
Ｐ
1/42 1/42 Ｑ
9/00 9/00 Ｅ
(72)発明者 内田 健三
東京都千代田区四番町５番地９ トピー工
業株式会社内
(72)発明者 吉田 靖男
東京都千代田区四番町５番地９ トピー工
業株式会社内
Ｆターム(参考） 4E087 AA10 CB03 DB01 DB14 DB24
HB02
4K042 AA06 BA03 DA01 DA02 DA06
DB01
Claims (6)
- 【請求項１】 低炭素鋼または低炭素合金鋼の圧延
中実丸棒を所定長さに切断して素材とし、 ついで、該素材を、焼鈍することなく冷間鍛造する
ことにより中空円筒状素材とし、 ついで、該中空円筒状素材の必要な部位に機械加工
を施して中空円筒状部品とする、中空円筒状部品の製造
方法。 - 【請求項２】 前記冷間鍛造において、素材を冷間鍛造
により有底中空円筒状素材とし、ついで底打抜きして中
空円筒状素材とする請求項１記載の中空円筒状部品の製
造方法。 - 【請求項３】 前記中空円筒状部品を、さらに、浸炭、
焼入れ、低温焼もどしする請求項１記載の中空円筒状部
品の製造方法。 - 【請求項４】 前記中空円筒状部品の軸方向端部のみを
誘導加熱焼もどしする請求項３記載の中空円筒状部品の
製造方法。 - 【請求項５】 前記中空円筒状部品が履帯用ブッシュで
ある請求項１記載の中空円筒状部品の製造方法。 - 【請求項６】 前記履帯用ブッシュが内径２０ｍｍ未満
のブッシュである請求項５記載の中空円筒状部品の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001384354A JP2003181593A (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 中空円筒状部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001384354A JP2003181593A (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 中空円筒状部品の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003181593A true JP2003181593A (ja) | 2003-07-02 |
Family
ID=27594103
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001384354A Pending JP2003181593A (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 中空円筒状部品の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003181593A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102228949A (zh) * | 2011-04-29 | 2011-11-02 | 绩溪黄山实业有限公司 | 无缝链滚子冷镦成型工艺及用于冷镦成型冲底的冲针头 |
| CN102275066A (zh) * | 2011-07-11 | 2011-12-14 | 山推工程机械股份有限公司 | 推土机履带销套的制作方法 |
| JP2014210958A (ja) * | 2013-04-19 | 2014-11-13 | 中央発條株式会社 | 板ばねの製造方法 |
| CN111167994A (zh) * | 2020-02-12 | 2020-05-19 | 山东宝鼎重工实业有限公司 | 一种筒类件连锻生产工艺 |
| CN111363895A (zh) * | 2020-04-27 | 2020-07-03 | 埃肯铸造(中国)有限公司 | 一种用于维修打风镐尖的加热工艺 |
-
2001
- 2001-12-18 JP JP2001384354A patent/JP2003181593A/ja active Pending
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