JP2003181482A - 排水処理装置および排水処理装置における処理水移送方法 - Google Patents

排水処理装置および排水処理装置における処理水移送方法

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JP2003181482A
JP2003181482A JP2001380292A JP2001380292A JP2003181482A JP 2003181482 A JP2003181482 A JP 2003181482A JP 2001380292 A JP2001380292 A JP 2001380292A JP 2001380292 A JP2001380292 A JP 2001380292A JP 2003181482 A JP2003181482 A JP 2003181482A
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water
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lift pump
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Keiji Tezuka
圭治 手塚
Shinichi Mizuno
真一 水野
Kei Takahashi
慶 高橋
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Fujiclean Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排水を受入れて処理する排水処理装置におい
て、移送手段を介して処理水を移送するときの騒音を極
力抑えるのに有効な技術を提供する。 【解決手段】 排水処理槽100には、第2嫌気濾床槽
130から担体流動生物濾過槽140へ処理水を移送す
る第1エアリフトポンプ170が設けられている。第1
エアリフトポンプ170の吐出管174は垂直部176
を有し、この垂直部176の先端位置には、担体流動生
物濾過槽140の処理水の水面よりも低所に配置される
浸漬部が設けられている。吐出管174は担体流動生物
濾過槽140の処理水に常に浸漬されたいわゆる水封状
態になる。これにより、第2嫌気濾床槽130の処理水
を吐出管174から吐出するときに発生する騒音が抑え
られることとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排水の処理を行う
排水処理装置において処理水を移送する処理水移送技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般家庭等から排出される排水を
受け入れて浄化し浄化水として排出する排水処理槽(浄
化槽)において、処理水の移送手段にエアリフトポンプ
を用いた構成のものが知られている。このエアリフトポ
ンプは、吸入管および吐出管を有し、吸入管へエアーを
供給することでそのエアリフトポンプ作用によって処理
水を吸入し、吐出管から吐出する構成を有する。処理水
を吐出する吐出管の吐出部は、その処理水のサンプリン
グ作業等を考慮し吐出領域の水面から上方へ所定距離を
隔てた位置に設置されるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な構成の排水処理槽では、エアリフトポンプの吐出管か
ら吐出される処理水が吐出領域の水面をたたきその際に
騒音が発生するという問題がある。とりわけ、エアリフ
トポンプの設置数が多い場合や、エアリフトポンプの揚
水能力が高い場合にこの問題が顕著となる。そこで、本
発明は以上のような点に鑑みてなされたものであり、そ
の課題とするところは、排水を受入れて処理する排水処
理装置において、移送手段を介して処理水を移送すると
きの騒音を極力抑えるのに有効な技術を提供することで
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の排水処理装置は請求項1〜3に記載の通り
に構成される。また、本発明の排水処理装置における処
理水移送方法は請求項4〜6に記載の通りである。な
お、これら各請求項に係る発明は、排水を受入れて処理
する排水処理装置において、処理水を移送する移送手段
の吐出部を処理水移送領域の水位レベルないしその水位
レベルよりも低所に配置することで、移送手段を介して
処理水移送領域へ処理水を移送するときの騒音を極力防
止することができるようにした技術である。
【0005】請求項1に記載の排水処理装置には移送手
段が設けられている。この移送手段は処理水の移送を行
う構成を有するものであり、この移送手段にはエアリフ
トポンプ、水中ポンプ等を用いた構成のもの、ポンプ以
外を用いた構成のもの等を広く含むものとする。ここで
いう「処理水」は、所定の処理がなされる前のもの(実
質的な被処理水)、或いは所定の処理がなされた後のも
の(実質的な処理水)を広く含むものとする。本発明で
は、この移送手段の吐出部が処理水移送領域の水位レベ
ルないしその水位レベルよりも低所に配置される。すな
わち、吐出部の配置位置は処理水移送領域の水位レベル
との相対関係によって定まる。吐出部を、例えば処理水
移送領域の水位レベル付近に配置する場合や、処理水移
送領域の処理水に浸漬させる場合等がある。この吐出部
は、例えばエアリフトポンプの吐出配管の先端位置に形
成される。吐出部は、予め設定された水位レベルに対応
してその配置位置が固定される固定式であってもよい
し、あるいは変動する水位レベルに対応してその配置位
置が高さ方向へ移動する可変式であってもよい。吐出部
を処理水移送領域の水位レベル付近に配置する場合に
は、吐出部から吐出される処理水が処理水移送領域の水
面をたたく際に発生する騒音を極力低減させることが可
能となる。また、吐出部を処理水移送領域の処理水に浸
漬させる場合には吐出部がいわゆる水封状態になるた
め、処理水が吐出される際の騒音の発生を抑えることが
できる。とりわけ、移送手段の設置数が多い場合や移送
手段の移送能力が高い場合に本発明を適用することによ
り、高い騒音低減効果を得ることが可能となる。また、
吐出部を水封状態にすることで処理水の飛散を確実に防
止し、排水処理槽における汚れを軽減することができ
る。なお、吐出部を処理水移送領域の処理水に浸漬させ
る場合、吐出部の浸漬深さを必要最小限に短くするのが
好ましい。これにより、吐出部が水封状態になることで
移送量が低下するのを極力回避することができる。以上
のように請求項1に記載の排水処理装置によれば、移送
手段を介して処理水を移送するときの騒音の発生を抑え
ることができる。
【0006】ここで、請求項1に記載の移送手段は、請
求項2に記載のようにエアリフトポンプを用いて構成さ
れるのが好ましい。このエアリフトポンプは、吸入管お
よび吐出管を有し、吸入管へエアーを供給することで処
理水を吸入して吐出管から吐出する構成を有する。本発
明では、このエアリフトポンプの吐出管につき、吐出管
の先端位置である吐出部を処理水移送領域の水位レベル
ないしその水位レベルよりも低所に配置するようになっ
ている。すなわち、吐出管の吐出部を処理水移送領域の
水位レベル付近に配置する場合や、吐出管の吐出部を処
理水移送領域の処理水に浸漬させ水封状態にする場合等
がある。これにより、エアリフトポンプを介して処理水
を移送するときに発生する騒音を抑えることが可能とな
る。とりわけ、エアリフトポンプの設置数が多い場合や
エアリフトポンプの揚水能力が高い場合に本発明を適用
することにより、高い騒音低減効果を得ることが可能と
なる。以上のように請求項2に記載の排水処理装置によ
れば、エアリフトポンプを介して処理水を移送するとき
の騒音の発生を抑えることができる。
【0007】更に、請求項2に記載のエアリフトポンプ
は、請求項3に記載のようにその吐出管に連通部を有す
る構成であるのが好ましい。この連通部は、吐出管内と
吐出管外とを連通するものである。この連通部は、好適
には吐出管内と吐出管外とを連通する孔を用いる。この
孔の大きさは、例えばエアリフトポンプ運転時の圧力バ
ランス等を勘案して設定する。処理水の移送時に吐出管
の吐出部が水封状態になると、処理水の脈動等が発生す
る場合がある。このような場合、エアリフト用のエアー
が連通部を通って移動可能になることで、処理水の円滑
な移送状態を得ることができる。以上のように請求項3
に記載の排水処理装置によれば、エアポンプを用いて処
理水を移送するとき、移送時の騒音の発生を抑えたうえ
で更に処理水の円滑な移送を行うことができる。
【0008】請求項4に記載の処理水移送方法によれ
ば、移送手段を介して処理水を移送するときの騒音の発
生を抑えることができる。
【0009】また、請求項5に記載の処理水移送方法に
よれば、エアリフトポンプを介して処理水を移送すると
きの騒音の発生を抑えることができる。
【0010】また、請求項6に記載の処理水移送方法に
よれば、エアポンプを用いて処理水を移送するとき、移
送時の騒音の発生を抑えたうえで更に処理水の円滑な移
送を行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施の形態を
図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態は、一般
家庭等から排出される排水を受け入れて浄化し浄化水と
して放流する構成の排水処理槽(浄化槽)に本発明を適
用した場合について説明するものである。ここで、図1
は本発明における排水処理装置の一実施の形態の排水処
理槽100の構成を示す模式図である。図2は図1中の
第1エアリフトポンプ170を部分的に示す斜視図であ
る。
【0012】図1に示すように、本発明における排水処
理装置としての排水処理槽100では、槽本体110に
流入管111および放流管112が接続されている。例
えば一般家庭から排出された家庭用排水は流入管111
を介して槽本体110内へ受入れられ、槽本体110内
で連続的に浄化処理され、浄化処理された後の処理水は
放流管112を介して放流される構成を有する。なお、
本実施の形態では、排水処理槽100において所定の処
理がなされる前の実質的な被処理水、所定の処理がなさ
れた後の実質的な処理水を、単に「処理水」というもの
とする。
【0013】排水処理槽100は、処理行程の順に対応
して、槽本体110の上流(図1中の左側)から順に第
1嫌気濾床槽120、第2嫌気濾床槽130、担体流動
生物濾過槽140、処理水槽150、消毒槽160を備
えている。第1嫌気濾床槽120と第2嫌気濾床槽13
0との間には、これら両槽を区画する区画部材113,
114が設けられている。流入管111から受入れた排
水は、まず第1嫌気濾床槽120で処理され、次いで第
1嫌気濾床槽120から区画部材114を越えて第2嫌
気濾床槽130へ移流するようになっている。
【0014】第2嫌気濾床槽130と担体流動生物濾過
槽140との間には、これら両槽を区画する区画部材1
15,116,117が設けられている。第2嫌気濾床
槽130で処理され区画部材116を越えた処理水は、
後述する第1エアリフトポンプ170を介して担体流動
生物濾過槽140へ移送されるようになっている。区画
部材117の上縁部には上向きコ字形状の戻し堰117
aが設けられており、この戻し堰117aは担体流動生
物濾過槽140が所定レベルを超えると処理水を第2嫌
気濾床槽130へ戻す構成になっている。
【0015】担体流動生物濾過槽140と処理水槽15
0との間には、これら両槽を区画する区画部材118が
設けられている。担体流動生物濾過槽140で処理され
た処理水は、区画部材118の下方を通って処理水槽1
50へ移流するようになっている。
【0016】処理水槽150と消毒槽160との間に
は、これら両槽を区画する区画部材119が設けられて
いる。区画部材119の上縁部には上向きV字形状の越
流堰119aが設けられており、この越流堰119aの
上下方向の高さは変更可能に構成されている。処理水槽
150に貯留された処理水は、いわゆる押し出し流れの
原理によって越流堰119aを越えて消毒槽160へ移
流するようになっている。また、消毒槽160へ流入し
た処理水は、その後、放流管112から系外へ放流され
る。
【0017】次に、排水処理槽100の各槽の構成を詳
細に説明する。まず、嫌気濾床槽120,130には各
々濾床122,132が形成され、この濾床122,1
32には、所定量の濾材C1,C2が充填されている。
これら濾材C1,C2には、処理水中の有機汚濁物質を
嫌気分解(還元)する嫌気性微生物が着床されている。
そして、嫌気濾床槽120,130で嫌気処理された処
理水は、各々濾床122,132を図1中の矢印方向へ
降流するように構成されている。
【0018】第1エアリフトポンプ170は、第2嫌気
濾床槽130から担体流動生物濾過槽140(本発明に
おける処理水移送領域に対応している)へ処理水を移送
するためのものである。この第1エアリフトポンプ17
0が本発明における移送手段に対応している。第1エア
リフトポンプ170は、垂直方向へ延びる吸入管17
2、この吸入管172の上部から担体流動生物濾過槽1
40の方向へ延びる吐出管174、吸入管172へエア
ーを供給するエアー供給配管178等によって構成され
ている。エアー供給配管178から吸入管172へ所定
量のエアーが供給されると、エアリフトポンプ作用によ
って第2嫌気濾床槽130側の処理水が吸入管172か
ら吸入され、吐出管174を介して担体流動生物濾過槽
140へ吐出されるようになっている。
【0019】ここで、本実施の形態の特徴部分である吐
出管174の構成等について図2を参照しながら説明す
る。図2に示すように、吐出管174は、水平部17
5、垂直部176を有する。垂直部176の先端位置に
は、担体流動生物濾過槽140の処理水の水面Lよりも
低所に配置される浸漬部が設けられている。担体流動生
物濾過槽140から処理水槽150への処理水の移送は
押出し流れを用いたものであり担体流動生物濾過槽14
0の水位レベルはほぼ一定に維持されるため、この水位
レベルと浸漬部との相対位置が一定に定まる。従って、
吐出管174は担体流動生物濾過槽140の処理水に常
に浸漬されたいわゆる水封状態になる。これにより、第
2嫌気濾床槽130の処理水を吐出管174から吐出す
るときに発生する騒音を極力抑えることができる。な
お、この垂直部176が本発明における吐出部に対応し
ている。
【0020】また、吐出管174を処理水に浸漬させな
い場合は処理水の飛散が懸念されるが、本実施の形態の
ように吐出管174を処理水に浸漬させ水封状態にする
ことで処理水の飛散を確実に防止することができる。処
理水の飛散を防止することで、排水処理槽100におけ
る汚れを軽減することができる。
【0021】なお、垂直部176に形成される浸漬部の
浸漬長さは、必要最小限短く設定するのが好ましい。こ
の浸漬部の浸漬長さは、例えば移送時における騒音の発
生状況等を勘案して設定することができる。吐出管17
4が水封状態になると処理水の移送量が低下するおそれ
があるが、浸漬部の浸漬長さを必要最小限にすること
で、処理水の移送量が低下するのを極力回避することが
できる。
【0022】水平部175にはその上方に上向きに開口
するエアー抜き孔175aが設けられている。このエア
ー抜き孔175aは、吐出管174の管内と管外とを連
通する構成となっている。このエアー抜き孔175aの
大きさは、例えばエアリフトポンプ運転時の圧力バラン
ス等を勘案して設定することができる。このエアー抜き
孔175aが本発明における連通部に対応している。第
1エアリフトポンプ170の運転中に吐出管174が水
封状態になると処理水の脈動等が発生する場合がある
が、このような場合にエアー抜き孔175aによってエ
アリフト用のエアーの移動を可能とすることによって、
処理水の脈動等の発生を防止し処理水の円滑な移送を実
現することができる。
【0023】図1に戻って、担体流動生物濾過槽140
には濾床142が形成され、この濾床142には所定量
の粒状担体C3が流動可能に充填されている。この粒状
担体C3は、例えば粒状の中空円筒形に形成されてい
る。この粒状担体C3には、処理水中の有機汚濁物質を
好気分解(酸化)する好気性微生物が着床されている。
そして、担体流動生物濾過槽140で好気処理された処
理水は、濾床142を図1中の矢印方向へ降流するよう
に構成されている。なお、粒状担体C3は、その材質と
しては、例えばパーライト、シラスバルーン、発泡コン
クリート、活性炭、多孔質セラミック、多孔質硝子等の
無機担体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリウレタン等の合成樹脂担体を広く用いること
ができる。
【0024】また、担体流動生物濾過槽140には、後
述する通常運転時に使用される散気管182、後述する
逆洗運転時に使用される逆洗管184が設けられてい
る。逆洗管184は槽底部に設けられ、散気管182は
逆洗管184よりも上方に設けられている。これら散気
管182および逆洗管184は、いずれも複数の開孔部
を有し、この開孔部から槽内へエアーを供給する構成と
なっている。散気管182はエアー供給配管181に接
続され、逆洗管184はエアー供給配管183に接続さ
れている。通常、散気管182から供給されるエアー量
よりも逆洗管184から供給されるエアー量の方が多く
なるように設定される。散気運転時に散気管182から
エアーが供給されることによって、散気管182よりも
上方の粒状担体C3が処理水とともに流動化するように
なっている。一方、逆洗運転時に逆洗管184からエア
ーが供給されることによって、濾床142全体の粒状担
体C3が処理水とともに流動化するようになっている。
【0025】処理水槽150には、第2エアリフトポン
プ190が設けられている。この第2エアリフトポンプ
190は、通常運転時に処理水槽150の処理水の一部
を処理水槽150よりも上流側の第1嫌気濾床槽120
へ循環させるためのものである。この第2エアリフトポ
ンプ190は、垂直方向へ延びる吸入管192、この吸
入管192の上部から第1嫌気濾床槽120の方向へ水
平に延びる水平管194、この水平管194に設置され
た調整装置196、吸入管192へエアーを供給するエ
アー供給配管198等によって構成されている。調整装
置196は、担体流動生物濾過槽140に対応した位置
に設けられ、第1嫌気濾床槽120へ循環される循環水
の一部を担体流動生物濾過槽140へ流すことでその循
環量の調整を行うようになっている。なお、処理水槽1
50には、第2エアリフトポンプ190とは別にエアリ
フトポンプ(図示省略)が設けられており、逆洗運転時
における逆洗水は、このエアリフトポンプを介して第1
嫌気濾床槽120へ移送されるようになっている。消毒
槽160には消毒剤注入装置162が設けられており、
処理水槽150から流入した放流前の処理水を消毒処理
するようになっている。
【0026】次に、排水処理槽100における排水処理
方法について図1を参照しながら説明する。図1に示す
排水処理槽100で排水を処理する場合は、流入管11
1から第1嫌気濾床槽120へ排水を受入れ、各槽にお
いて順次処理していく。すなわち、排水中の有機汚濁物
質を、嫌気濾床槽120,130の嫌気性微生物によっ
て嫌気分解(還元)し、次いで、担体流動生物濾過槽1
40の好気性微生物によって好気分解(酸化)する。
【0027】担体流動生物濾過槽140では散気運転と
逆洗運転を行う。散気運転では、散気管182から供給
されたエアーによって、散気管182よりも上方の領域
である好気処理領域の粒状担体C3を流動化させる。こ
れにより、処理水中の有機汚濁物質は、酸素が存在する
好気性条件下において好気性微生物によって好気分解
(酸化)される。また、この好気分解の際に発生するS
S(Suspended Solid)等の被濾過物は、散気管182
よりも下方の領域である濾過処理領域の粒状担体C3に
よって濾過される。
【0028】また、散気運転では、第2エアリフトポン
プ190のエアー供給配管198からエアーを供給し、
処理水槽150の処理水の一部を循環水として第1嫌気
濾床槽120へ移送する。その際、調整装置196によ
って循環水の循環量を調整する。処理水槽150のそれ
以外の処理水は、消毒槽160において消毒され、放流
管112を介して系外へ放流される。このように循環水
を担体流動生物濾過槽140よりも上流側の槽へ循環さ
せることにより、1パスで処理する場合に比して処理効
率を向上させることができる。また、嫌気処理を行う第
1嫌気濾床槽120へ循環水を移送することで、処理水
中の窒素化合物を窒素ガスに還元し、窒素ガスとして除
去することができる。また、逆洗運転時に処理水槽15
0に残留したSS等の被濾過物を、第1嫌気濾床槽12
0において回収することができる。なお、第1嫌気濾床
槽120の代わりにあるいは第1嫌気濾床槽120の上
流に、固液分離を行う夾雑物除去槽を設け、処理水槽1
50に残留したSS等の被濾過物を夾雑物除去槽におい
て回収するように構成することもできる。
【0029】一方、逆洗運転では、担体流動生物濾過槽
140へのエアーの供給を散気管182から逆洗管18
4へ切り換える。これにより散気運転が終了し、逆洗運
転が開始されることとなる。例えば、散気運転時よりも
多くのエアーを逆洗管184から供給し、槽内全体の処
理水および粒状担体C3を流動化させる。これにより、
散気運転時に濾過処理領域等の粒状担体C3によって濾
過されたSS等の被濾過物は、粒状担体C3から剥離す
る。
【0030】また、逆洗運転では、第2エアリフトポン
プ190とは別のエアリフトポンプ(図示省略)を介し
て逆洗水を第1嫌気濾床槽120へ移送する。これによ
り、SS等の被濾過物は担体流動生物濾過槽140から
抜き出され、槽内が洗浄され、濾過処理領域における粒
状担体の閉塞が防止されることとなる。
【0031】以上のように、本実施の形態によれば、第
1エアリフトポンプ170の吐出管174を担体流動生
物濾過槽140に浸漬させる構成とし吐出管174を水
封状態とすることで、吐出管174から処理水を吐出す
るときに発生する騒音を極力抑えることができる。ま
た、吐出管174を処理水に浸漬させ水封状態にするこ
とで処理水の飛散を確実に防止することができる。処理
水の飛散を防止することで、排水処理槽100における
汚れを軽減することができる。また、本実施の形態によ
れば、第1エアリフトポンプ170の吐出管174にエ
アー抜き孔175aを設けることで、第1エアリフトポ
ンプ170の運転中に処理水の脈動等が発生するのを防
止することができる。
【0032】〔他の実施の形態〕なお、本発明は上記実
施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や
変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した
次の各形態を実施することもできる。
【0033】(A)上記実施の形態では、第2嫌気濾床
槽130から担体流動生物濾過槽140へ処理水を移送
する移送手段として第1エアリフトポンプ170を用い
る場合について記載したが、エアリフトポンプにかえて
その他のポンプ、例えば水中ポンプを用いることもでき
る。
【0034】(B)また、上記実施の形態では、第1エ
アリフトポンプ170の吐出管174の構成に本発明を
適用する場合について記載したが、本発明を適用する箇
所はこれに限定されない。例えば、第2エアリフトポン
プ190の吐出管194の構成、さらには流入管111
の構成に本発明を適用することもできる。
【0035】(C)また、上記実施の形態では、吐出管
174の水平部175にエアー抜き孔175aを設ける
場合について記載したが、このエアー抜き孔175aは
省略することもできる。
【0036】(D)また、上記実施の形態では、第1エ
アリフトポンプ170の吐出管174が担体流動生物濾
過槽140の処理水に完全に浸漬される場合について記
載したが、垂直部176の先端位置を担体流動生物濾過
槽140の水面付近に配置することもできる。これによ
り、吐出管174の完全な水封状態は形成されないもの
の、吐出管174から吐出される処理水が担体流動生物
濾過槽140の水面をたたく際に発生する騒音を極力低
減させることが可能となる。
【0037】(E)また、以上説明してきた実施の形態
や様々な他の実施の形態の説明に鑑みた場合、本発明で
は以下の構成を採り得る。すなわち、「排水を受入れて
処理する排水処理装置であって、処理水を移送する移送
手段を有し、この移送手段の吐出部には、処理水移送領
域に対して水封を行う水封機構が設けられていることを
特徴とする排水処理装置」という構成が考えられる。こ
の水封機構は、好適には移送手段の吐出部を処理水移送
領域水位レベルよりも低所に配置する構成を用いる。こ
のような構成によれば、移送手段の水封機構によって吐
出部が水封状態になるため、処理水が吐出される際の騒
音の発生を抑えることができるという本発明と同様の作
用効果を奏する。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、排
水を受入れて処理する排水処理装置において、移送手段
を介して処理水を移送するときの騒音を極力抑えるのに
有効な技術を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における排水処理装置の一実施の形態の
排水処理槽100の構成を示す模式図である。
【図2】図1中の第1エアリフトポンプ170を部分的
に示す斜視図である。
【符号の説明】
100…排水処理槽(排水処理装置) 110…槽本体 120…第1嫌気濾床槽 130…第2嫌気濾床槽 140…担体流動生物濾過槽 150…処理水槽 160…消毒槽 170…第1エアリフトポンプ(移送手段) 174…吐出管 175…水平部 175a…エアー抜き孔(連通部) 176…垂直部(吐出部)
フロントページの続き (72)発明者 高橋 慶 愛知県知立市山屋敷町山鼻33番地 フジク リーン工業株式会社水環境研究所内 Fターム(参考) 4D027 AB07 AB14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排水を受入れて処理する排水処理装置で
    あって、 処理水を移送する移送手段を有し、この移送手段の吐出
    部は処理水移送領域の水位レベルないしその水位レベル
    よりも低所に配置されるように構成されていることを特
    徴とする排水処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した排水処理装置であっ
    て、 前記移送手段はエアリフトポンプを用いて構成され、こ
    のエアリフトポンプの吐出管が前記吐出部を有すること
    を特徴とする排水処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した排水処理装置であっ
    て、 前記吐出管には、吐出管内外を連通する連通部が設けら
    れていることを特徴とする排水処理装置。
  4. 【請求項4】 排水を受入れて処理する排水処理装置に
    おいて、 処理水を移送する移送手段の吐出部を処理水移送領域の
    水位レベルないしその水位レベルよりも低所に配置し、
    この移送手段を介して前記処理水移送領域へ処理水を移
    送することを特徴とする処理水移送方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載した処理水移送方法であ
    って、 前記移送手段としてエアリフトポンプを設け、このエア
    リフトポンプの吐出管に前記吐出部を設けることを特徴
    とする処理水移送方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載した処理水移送方法であ
    って、 前記吐出管に、吐出管内外を連通する連通部を設けるこ
    とを特徴とする処理水移送方法。
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