JP2003181373A - 露出配管の防災工法 - Google Patents

露出配管の防災工法

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JP2003181373A JP2001386498A JP2001386498A JP2003181373A JP 2003181373 A JP2003181373 A JP 2003181373A JP 2001386498 A JP2001386498 A JP 2001386498A JP 2001386498 A JP2001386498 A JP 2001386498A JP 2003181373 A JP2003181373 A JP 2003181373A
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Shuichi Yagi
秀一 八木
Seita Shimizu
精太 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配管が露出された空間で火災が発生した場合
に、火災直後に配管から多量のガスが噴出するのを防ぐ
ことで、二次災害を未然に防止する。 【解決手段】 表面が空間に露出した露出配管の防災工
法であって、配管1の内面に熱発泡性材料層10をライ
ニングによって形成し、この内面に、樹脂ライニング層
11を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面が空間に露出
した配管を含む露出配管の防災工法に関し、特に、火災
時における防災に有効な露出配管の防災工法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、ビル又は集合住宅等の建築物内
にガスを供給する配管構成の一例を示す説明図である。
同図に示すように、本支管P0から遮断装置S1を有す
る引込管P1が建築物内に延びており、この引込管P1
が建築物内の配管系に接続されている。建築物内の配管
系は、地上から高層階に向けて立管を構成する共用配管
P2と、この共用配管P2から分岐して各階層にガス供
給を行う分岐配管P3と、この分岐配管P3からガスメ
ータMを介して各室内にガスを供給する室内供給配管P
4とからなっている。
【0003】ここで、建築物内におけるガス配管の現状
をみると、図6に示すように、共用配管P2とそこから
分岐した各分岐配管P3とからなる配管において、防災
区画Aを形成する防火壁A1を貫通し、配管の一部が各
階層の室内Bに露出して配設される場合がある。そし
て、このような露出した配管が浴室等の腐蝕環境に配設
されている例も間々見受けられる。
【0004】このように浴室等の腐食環境に表面が露出
した状態で配設された配管は、その継ぎ手部分J1,J
2を中心にして腐食が起こり易く、この腐食箇所からガ
スの漏洩を生じる虞があることから、配管内面に対して
樹脂ライニングによるライニング層を形成することが一
般になされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】樹脂ライニング補修が
施された露出配管では、配管が露出している空間で火災
等が発生し、金属製の配管が加熱されると、樹脂ライニ
ング層自体は耐熱・耐火性を有していないので、この樹
脂ライニング層が配管内で溶融して気密性を損なう。そ
して、加熱された露出配管から熱が配管を介して伝播す
るので、火災の生じていない他の室又は階層における配
管内でも同様に樹脂ライニング層の溶融が生じてしま
い、接続された全ての配管系において、補修を施したは
ずの腐食箇所からガスが外部に噴出する事態が生じる。
また、管路の継ぎ手部分ではシールやパッキン等の封止
部材によって気密性が確保されているが、前述のように
配管を介して伝播した熱によってその封止部材が溶融劣
化して、継ぎ手部分からガスが外部に噴出する事態が生
じる。
【0006】これを図6の配管例を参照して説明する
と、室B1内で火災が発生した場合に室B1内の分岐配
管P3内の樹脂ライニング層が溶融し、この配管に腐食
箇所や継ぎ手部分が有る場合には室B1内でまずガスの
噴出が生じる。そして、室B1内で加熱された分岐配管
P3は分岐継ぎ手J3で共用配管P2に接続されている
ので、この共用配管P2を介して熱が伝播され、他階層
の室B2における分岐配管P3においても室B1と同様
に腐食箇所や継ぎ手部分からガス噴出が起こることにな
る。したがって、樹脂ライニング補修の施された露出配
管或いは管路継ぎ手を有する露出配管の露出領域に火気
が近づくと、広範囲に渡ってガスの噴出が生じることに
なり、特定の室又は階層での災害に止まらず、大規模な
二次災害に発展する可能性がある。
【0007】したがって、このような配管がなされた建
築物内で火災が発生すると、直ちに遮断装置S1を遮断
して建築物内へのガスの供給を止めることが必要とな
る。しかしながら、火災発生から通報を受けて現場での
対処を行うまでにはある程度の時間を要するので、火災
発生直後にある程度の時間だけ配管から多量のガスが噴
出するのを防止できれば、非常に有効な防災対策とな
る。
【0008】本発明は、このような事情に対処するため
に提案されたものであって、露出した配管を含む露出配
管に施される防災工法において、配管が露出された空間
で火災が発生した場合に、火災直後に配管から多量のガ
スが噴出するのを防ぐことで、二次災害を未然に防止す
ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の各請求項における露出配管系の防災
工法は、以下の特徴を有するものである。
【0010】請求項1に係る発明では、表面が空間に露
出した配管を含む露出配管の防災工法であって、管内に
気密性のライニング層が形成された前記露出配管内の露
出領域又は該露出領域上流側の分岐箇所に、加熱によっ
て発泡する熱発泡性材料層を形成したことを特徴とす
る。
【0011】請求項2に係る発明では、請求項1におけ
る露出配管の防災工法を前提として、前記熱発泡性材料
層は前記露出配管の内面に形成され、該熱発泡性材料層
の内面に前記ライニング層が形成されることを特徴とす
る。
【0012】請求項3に係る発明では、請求項2におけ
る露出配管の防災工法を前提として、前記熱発泡性材料
層は前記露出配管の内面にライニング形成され、前記ラ
イニング層はエポキシ樹脂を樹脂ライニングして形成さ
れることを特徴とする。
【0013】請求項4に係る発明では、請求項2におけ
る露出配管の防災工法を前提として、前記熱発泡性材料
層は前記露出配管の内面にライニング形成され、前記ラ
イニング層はその内側に形成されるインサーションパイ
プからなることを特徴とする。
【0014】請求項5に係る発明では、請求項2におけ
る露出配管の防災工法を前提として、前記ライニング層
は前記露出配管内に形成されるインサーションパイプか
らなり、前記熱発泡性材料層は該インサーションパイプ
と前記露出配管内面との間隙に熱発泡性材料を充填して
形成されることを特徴とする。請求項6に係る発明で
は、請求項1における露出配管の防災工法を前提とし
て、前記ライニング層は前記露出配管の内面に形成さ
れ、該ライニング層の内面に前記熱発泡性材料層が形成
されることを特徴とする。
【0015】請求項7に係る発明では、請求項6におけ
る露出配管の防災工法を前提として、前記ライニング層
は樹脂ライニング層からなることを特徴とする。
【0016】請求項8に係る発明では、請求項6におけ
る露出配管の防災工法を前提として、前記ライニング層
はインサーションパイプからなることを特徴とする。
【0017】請求項9に係る発明では、請求項1におけ
る露出配管の防災工法を前提として、前記熱発泡性材料
層は、前記露出配管における継ぎ手部分に形成されるこ
とを特徴とする。
【0018】請求項10に係る発明では、表面が空間に
露出した配管を含む露出配管の防災工法であって、前記
露出配管内の露出領域又は該露出領域上流側における管
路又は継ぎ手部分内面に、加熱によって発泡する熱発泡
性材料層を形成したことを特徴とする。このような各請
求項に係る発明は以下の作用をなすものである。
【0019】請求項1の工法によると、露出配管が防食
環境に露出している場合であっても、管内に形成された
ライニング層によって露出配管の気密性を確保すること
ができる。そして、配管の露出空間で火災が発生した場
合には、配管の加熱によって、気密性のライニング層が
溶融すると共に配管内に形成された熱発泡性材料層が発
泡し、露出配管内が発泡材で充満される。これによっ
て、露出配管内のガスの流れが遮断されることになり、
火災発生直後に多量のガスが露出配管から噴出するのを
防止することができる。
【0020】この熱発泡性樹脂層を形成する領域は、露
出配管内の露出領域であれば、火災の火に曝される領域
にガスが噴出するのを防止することができるし、露出領
域の上流側に形成した場合には、その管路部分又は継ぎ
手部分に形成することによって、例えば分岐基管路にお
けるガスの流れを遮断することができ、ガスの噴出が広
範囲で起こることを防止することができる。何れにして
も室内火災等の小規模災害が大きな災害に発展するのを
未然に防止することが可能になる。
【0021】請求項2〜5の工法によると、常時は熱発
泡性材料層の内面に形成されているライニング層によっ
て配管の気密性が確保される。そして、火災発生時に
は、配管内面から直接加熱を受けた熱発泡性材料層が発
泡して、溶融状態のライニング層を破り配管内に発泡材
が充満する。
【0022】熱発泡性材料層は、従来の樹脂ライニング
工程を応用して露出配管の内面にライニング形成するこ
とができ、その内面に樹脂ライニングによるか又はイン
サーションパイプの挿入によりライニング層を形成する
ことができる。また、インサーションパイプを挿入して
ライニング層を形成する場合には、インサーションパイ
プ挿入後にインサーションパイプと露出配管の内面との
間隙に熱発泡性材料を充填して熱発泡性材料層を形成す
ることもできる。
【0023】請求項6〜8の工法によると、常時は露出
配管の内面に形成されているライニング層によって配管
の気密性が確保される。そして、火災発生時には、ライ
ニング層を介して配管から加熱を受けた熱発泡性材料層
が発泡して、溶融状態のライニング層を配管内面に密着
させて配管内に発泡材が充満する。この工法では、ライ
ニング層の形成は、従来の樹脂ライニング工法或いはイ
ンサーションパイプ挿入工法をそのまま一次工程として
採用することができる。
【0024】請求項9,10の工法では、熱発泡性材料
層を継ぎ手部分に形成して、これを露出配管内の継ぎ手
として採用することで、簡易に施工を行うことが可能に
なる。また、請求項10の工法は、管路又は継ぎ手部分
内に熱発泡性材料層のみを形成したものであり、これに
よると、熱発泡性材料層を内面に形成した管路又は継ぎ
手部分が直接又は他の配管からの熱伝達によって加熱さ
れた場合に、この箇所で熱発泡性材料層を発泡させてガ
スを遮断し、これより上流側にガスが流れるのを止める
ことができる。したがって、例えば共用配管の分岐継ぎ
手部分にこの熱発泡性材料層を形成した継ぎ手部分を採
用する等により、それより上流側での広範囲なガスの噴
出を防ぐことが可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る露
出配管の防災工法を説明する説明図である。
【0026】先ずは、配管1を所定の施工区間に区画
し、既設状態のままでその両端を開放する。そして、同
図(a)に示すように配管1の内面に熱発泡性材料層1
0を形成する。この熱発泡性材料層10は、少なくと配
管1が露出された領域、或いは配管1全域に形成され
る。ここで用いられる熱発泡性材料は、加熱によって発
泡して体積膨張する材料であり、その一例としては、ア
クリル樹脂を基材としてポリリン酸アンモニウム等の発
泡剤を添加して成る熱発泡性樹脂が用いられる。そし
て、これを従来知られた樹脂ライニングにより配管1の
内面に層形成する。
【0027】熱発泡性樹脂を構成するアクリル樹脂とし
ては、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル、アク
リル酸エステルなどのアクリル基を有するものの重合
体、あるいはメタクリル基を有するメタクリル酸エステ
ルなどの重合体、またはそれらのモノマーの共重合体等
が用いられ、発泡剤としては、ポリリン酸アンモニウム
の他に、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、酢酸
アミル、酢酸ブチル等が用いられる。
【0028】そして、熱発泡性材料層10が配管1の内
面に密着したことを確認して、同図(b)に示すよう
に、この熱発泡性材料層10の内面に樹脂ライニング層
11を形成する。ライニング剤としては、エポキシ樹脂
等の気密性の高い材料が用いられる。この樹脂ライニン
グ層11の形成方法としては、従来知られた各種のライ
ニング方法が適用できる。例を挙げると、ピグライニン
グ、気流搬送ライニング、静圧搬送ライニング、循環式
ライニング等が適用可能である。また、樹脂ライニング
層11に換えて、内張りのライニング部材をライニング
層として熱発泡性材料層10内面に密着させても良い
し、インサーションパイプを熱発泡性材料層10の形成
後に配管1内に挿入しても良い。
【0029】このような施工が施された配管1では、通
常の状況では樹脂ライニング層11により、配管1が浴
室等の腐蝕環境に露出している場合にも充分な配管の気
密性を確保することができる。また、ある程度周囲温度
が上昇しても、熱発泡性材料層10自体が耐熱作用を有
するので、樹脂ライニング層11に熱的な劣化が生じる
ことがない。
【0030】そして、このような配管1の露出空間で火
災が発生し、配管1に接した熱発泡性材料層10が加熱
されると、樹脂ライニング層11が溶融すると共に、約
200℃程度でこの熱発泡性材料層10が発泡して、配
管1内は図2に示されるように炭化発泡材10’で充満
される。この炭化発泡材10’はある程度の気密性を有
しているので、配管1は火災によって加熱された箇所で
ガスの流れが遮断されることになり、火災直後に配管1
から多量のガスが噴出する事態を回避できる。
【0031】次に、図3によって、本発明の他の実施形
態を説明する。これによると、所定の施工区間に区画さ
れた配管1に対して、既設状態のままでその両端を開放
し、先ず、同図(a)に示すように、配管1内にインサ
ーションパイプ12を挿入してライニング層を形成す
る。このインサーションパイプ12はその内側で気密性
が確保できるものであれば良く、通常用いられているポ
リエチレン管等が適する。
【0032】そして、インサーションパイプ12を挿入
した後に、同図(b)に示すように、このインサーショ
ンパイプ12と配管1との間隙に熱発泡性材料を充填さ
せて熱発泡性材料層10を形成する。この際の熱発泡性
材料としては前述の熱発泡性樹脂等が適用でき、熱発泡
性材料層10を形成するには、適用する材料の流動性を
高めて、インサーションパイプ12と配管1との間隙に
流し込むか或いは圧入することで形成できる。
【0033】この実施形態によっても、前述の実施形態
と同様に配管1の内面に接して熱発泡性材料層10を形
成し、その内面にライニング層を形成することができる
が、これによると、インサーションパイプ12を用いる
ことでライニング層形成時の硬化期間(養生期間)が無
くなるので、施工期間を短縮することが可能になる。
【0034】図4は、本発明の他の実施形態を示す説明
図である。この実施形態は、配管1間を接続する管継ぎ
手部分1A内に熱発泡性材料層10及び樹脂ライニング
層11を形成したものである。これによると、この管継
ぎ手部分1Aを露出空間又は露出空間上流に配備するこ
とで、露出配管に火災時のガス遮断機能を追加すること
ができる。これによると配管全体の施工を行わないので
施工が簡単であり、特に、配管の取り替え工事を行う際
にこの管継ぎ手を付加することで容易に施工を完了する
ことができる。この場合、管継ぎ手部分1Aの内面に熱
発泡性材料層10のみを形成してもよく、これによって
も、前述と同等のガス遮断機能を露出配管に付加するこ
とができる。
【0035】前述の各実施形態では、熱発泡性材料層1
0を配管1の内面に接して形成する工法を示したが、本
発明はこれに限らず、配管1の内面に先にライニング層
を形成し、その内面に熱発泡性材料層10を形成しても
良い。これによると、熱発泡性材料層10はライニング
層を介して加熱されることになるが、熱発泡性材料が発
泡を開始する200℃程度の温度に加熱された状態では
ライニング層は溶融しているので、発泡して形成された
炭化発泡材によってライニング層は配管1内面に密着し
た状態になり、前述の実施形態と同様のガス遮断機能を
得ることができる。
【0036】そして、配管1内面に先にライニング層を
形成する工法では、ライニング層の形成は、樹脂ライニ
ング層の形成、インサーションパイプの挿入等により、
従来のライニング層形成工法を一次工程としてそのまま
採用することが可能になる。その後の熱発泡性材料形成
層10の形成は、ライニング層の形成が完了した後(樹
脂ライニングによるものでは樹脂ライニング層の硬化
後)に、前述した実施形態において配管内面に形成する
工程と同様にして施工することができる。
【0037】また、前述の各実施形態では、熱発泡性材
料層10を配管1内で形成しているが、これに限らず、
予め必要な内径及び外径を有する管状の部材を形成して
おき、これを配管1内に挿入することで、前述の熱発泡
性材料層10を形成することも可能である。
【0038】前述した各実施形態において、熱発泡性材
料層10を形成する箇所について説明すると、まずは露
出配管において火災による加熱を直接受ける可能性があ
る露出領域の全域又は一部に設けることが有効である。
これによって、火災発生箇所になりうる露出領域に直接
ガスが噴出する事態を回避することができる。更には、
露出領域の上流側、特に共用配管の分岐箇所付近に形成
することが有効である。図6の配管例を参照して説明す
ると、室B1内の露出領域における上流側の分岐継ぎ手
部分J3付近に熱発泡性材料層10を形成すると特に有
効である。すなわち、室B1で火災が発生して熱が配管
を伝播しても、分岐継ぎ手部J3付近に形成した熱発泡
性材料層10が発泡して、共用配管P2はそこで遮断さ
れる。これによって、分岐継ぎ手部J3より上流側で樹
脂ライニング層が溶融する事態が起きてもガスが噴出す
ることが無く、ガス噴出が広範囲に広がることを回避で
きる。
【0039】また、熱発泡性材料層10は露出配管にお
ける露出領域の上流側であれば、管路内面に直接層形成
しても良く、配管を伝播した熱によって管路内面に形成
された熱発泡性材料層10が発泡して管路を遮断するの
で、それより上流側での広範囲なガスの噴出を防止する
ことができる。
【0040】これらの実施形態によると、配管1が腐食
環境に露出している場合であっても、気密性の高いライ
ニング層を形成することで腐食箇所からのガスの漏洩を
防止することができ、また、配管1が露出した空間で火
災が発生した場合には、熱発泡性材料層10のガス遮断
機能によって火災発生直後のガス噴出を防止することが
できる。これによると、火災発生から通報を受けて現場
のガス遮断装置を遮断するまでの時間内に露出配管から
多量のガスが噴出することがなくなり、二次災害の問題
を回避することが可能になる。
【0041】
【発明の効果】本発明は、このように構成されるので、
露出配管に施される防災工法において、配管が露出され
た空間で火災が発生した場合に、火災直後に配管から多
量のガスが噴出するのを防ぐことで、二次災害を未然に
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る露出配管の防災工法
を説明する説明図である。
【図2】実施形態における火災時の配管内状態を示す説
明図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る露出配管の防災工
法を説明する説明図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係る露出配管の防災工
法を説明する説明図である。
【図5】ビル又は集合住宅等の建築物内にガスを供給す
る配管構成の一例を示す説明図である。
【図6】建築物内におけるガス配管の現状を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 配管 1A 管継ぎ手部分 10 熱発泡性材料層 11 樹脂ライニング層 12 インサーションパイプ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が空間に露出した配管を含む露出配
    管の防災工法であって、管内に気密性のライニング層が
    形成された前記露出配管内の露出領域又は該露出領域上
    流側に、加熱によって発泡する熱発泡性材料層を形成し
    たことを特徴とする露出配管の防災工法。
  2. 【請求項2】 前記熱発泡性材料層は前記露出配管の内
    面に形成され、該熱発泡性材料層の内面に前記ライニン
    グ層が形成されることを特徴とする請求項1記載の露出
    配管の防災工法。
  3. 【請求項3】 前記熱発泡性材料層は前記露出配管の内
    面にライニング形成され、前記ライニング層はエポキシ
    樹脂を樹脂ライニングして形成されることを特徴とする
    請求項2記載の露出配管の防災工法。
  4. 【請求項4】 前記熱発泡性材料層は前記露出配管の内
    面にライニング形成され、前記ライニング層はその内側
    に形成されるインサーションパイプからなることを特徴
    とする請求項2記載の露出配管の防災工法。
  5. 【請求項5】 前記ライニング層は前記露出配管内に形
    成されるインサーションパイプからなり、前記熱発泡性
    材料層は該インサーションパイプと前記露出配管内面と
    の間隙に熱発泡性材料を充填して形成されることを特徴
    とする請求項2記載の露出配管の防災工法。
  6. 【請求項6】 前記ライニング層は前記露出配管の内面
    に形成され、該ライニング層の内面に前記熱発泡性材料
    層が形成されることを特徴とする請求項1記載の露出配
    管の防災工法。
  7. 【請求項7】 前記ライニング層は樹脂ライニング層か
    らなることを特徴とする請求項6記載の露出配管の防災
    工法。
  8. 【請求項8】 前記ライニング層はインサーションパイ
    プからなることを特徴とする請求項6記載の露出配管の
    防災工法。
  9. 【請求項9】 前記熱発泡性材料層は、前記露出配管に
    おける継ぎ手部分に形成されることを特徴とする請求項
    1記載の露出配管の防災工法。
  10. 【請求項10】 表面が空間に露出した配管を含む露出
    配管の防災工法であって、前記露出配管内の露出領域又
    は該露出領域上流側における管路又は継ぎ手部分内面
    に、加熱によって発泡する熱発泡性材料層を形成したこ
    とを特徴とする露出配管の防災工法。
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