JP2003181177A - ミシンの布端裁断装置 - Google Patents

ミシンの布端裁断装置

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JP2003181177A JP2001388441A JP2001388441A JP2003181177A JP 2003181177 A JP2003181177 A JP 2003181177A JP 2001388441 A JP2001388441 A JP 2001388441A JP 2001388441 A JP2001388441 A JP 2001388441A JP 2003181177 A JP2003181177 A JP 2003181177A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動側の裁断メスの裁断非作動位置から裁断
作動位置への復帰を容易にし、かつ、駆動側の裁断メス
を裁断作動位置に復帰させた時に、自動的に、第1裁断
メスと第2裁断メスとの間に良好な接触圧を確保するこ
とのできるミシンの布端裁断装置を提供すること。 【解決手段】 ミシンの針落ち位置の近傍に装備される
第1裁断メス43と、この第1裁断メス43に向かって
上下運動する第2裁断メス45との協働で、縫製する布
の端部を裁断するミシンの布端裁断装置41において、
何れか一方の裁断メスに、第2裁断メス45が上方の裁
断非作動位置に退避する際には、メス相互の噛み合わせ
圧を開放する方向に離間した待機位置に後退し、かつ、
第2裁断メス45が裁断作動位置に復帰した時に、待機
位置への後退を解除するメス離間機構71を設けたこと
で、裁断作動位置への復帰時に、作業者の手作業による
メス位置の調整を不要にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第1裁断メスおよ
び第2裁断メスの協働によって縫製動作に同期して縫製
する布端を裁断するミシンの布端裁断装置に関するもの
で、詳しくは、駆動側の裁断メスの裁断非作動位置から
裁断作動位置への復帰を容易にし、かつ、駆動側の裁断
メスを裁断作動位置に復帰させた時に、自動的に、第1
裁断メスと第2裁断メスとの間に良好な接触圧を確保し
て、良好な裁断性能を確保するための改良にに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図3は、縫製動作に同期して縫製する布
端を裁断する従来の布端裁断装置31を装備したミシン
32の外観を示したものである。布端裁断装置31は、
ミシンフレーム33のアーム部33aから突出した操作
レバー10を矢印Aに示すように降下させると、それに
伴って、先端に駆動側の裁断メス7が取り付けられたメ
ス駆動リンク6が降下して、駆動側の裁断メス7が裁断
作動位置に位置決めされる。裁断作動位置に位置した駆
動側の裁断メス7は、アーム部33a内に装備されてい
る上軸によって駆動される駆動機構を介して、上下方向
に往復駆動される。
【0003】図3では図示していないが、駆動側の裁断
メス7が裁断作動位置に移行した時、駆動側の裁断メス
7は、ミシンフレーム33のベッド部33bに固定装備
された固定側の裁断メスにかみ合い状態となっていて、
これらの駆動側の裁断メス7と固定側の裁断メスとの協
働によって、縫製する布の端部を裁断する。
【0004】図4および図5は、このような従来の布端
裁断装置31の構成を示したものである。図4は駆動側
の裁断メス7が裁断作動位置に位置している時の状態を
示している。この状態では、布端裁断装置31は、アー
ム部33a内に装備された上軸1の回転運動によって、
この上軸1に固定された偏心カム2の偏心量が駆動ロッ
ド3に揺動運動を発生させる。この運動は、リンク4,
5を介してメス駆動リンク6に上下の往復運動をさせ
る。駆動側の裁断メス7はメス駆動リンク6と一体に上
下に往復運動し、この上下の往復運動によって、噛み合
わせ位置に固定装備された固定側の裁断メス8との協働
によって、この位置に送られて来る布を裁断する。
【0005】図5は、駆動側の裁断メス7を裁断非作動
位置に退避させた時の状態を示している。図4の状態か
ら図5の状態にするには、図に矢印Bで示すように、ア
ーム部33aに固定されたレバー支持ブラケット9の支
点9aに回転自在に取り付けられた操作レバー10を上
方に押し上げればよい。操作レバー10には、長穴10
aが存在し、位置切り換え軸11の一端に固定されたレ
バー腕12の先端に固定されたピン12aが挿入されて
いる。そのため、操作レバー10の押し上げに伴い、レ
バー腕12および位置切り換え軸11が図4で時計方向
に回転し、図5に示すように、レバー腕12の突出部1
2bがストッパねじ13の先端に当たることで、それ以
上の回転が規制される。
【0006】前述のリンク4とリンク5は、支点15に
より回転自在に連結されている。また、位置切り換え軸
11の他方に固定された位置切り換え腕14の端部の支
点14aと前記支点15とが、リンク16によって連結
されている。位置切り換え腕14は、レバー腕12の回
転に連動して、位置切り換え軸11の回りを回転する。
そして、この位置切り換え腕14の回転に伴い、支点1
5が、駆動ロッド3とリンク4とを回転自在に連結して
いる支点17を中心として、回転移動する。
【0007】支点17は、図4に示すように、リンク1
8を介して、アーム部33a上の固定支点19に連結さ
れていて、レバー腕12がストッパねじ13に当接する
とき、支点15が固定支点19上に重なった状態となっ
て、停止する。また、リンク5の他方の支点20はメス
駆動リンク6に回転自在に支持されていて、メス駆動リ
ンク6は支持スリーブ21によって図で上下方向のみの
運動に規制されているため、支点20は支点15の移動
に伴って上方に移動し、これによって、メス駆動リンク
6および駆動側の裁断メス7は、固定側の裁断メス8か
ら離間した裁断非作動位置まで上昇する。
【0008】図5に示した状態では、上軸1の回転運動
で、偏心カム2を介して駆動ロッド3に揺動運動が発生
しても、支点17は固定支点19およびそれに一致して
いる支点15を中心としてリンク4およびリンク18の
長さを半径とする揺動運動を行うだけで、支点20およ
びメス駆動リンク6は駆動されない。そのため、駆動側
の裁断メス7は、裁断非作動位置に停止した状態を維持
する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、布端裁断装
置31による切れ味は、駆動側の裁断メス7および固定
側の裁断メス8の相互の噛み合わせ角度、および噛み合
わせ圧(相互の刃の接触圧)による。しかしながら、従
来の布端裁断装置31は、裁断非作動状態にする際の、
裁断メス7,8相互の離間を、裁断作動位置からの駆動
側の裁断メス7の単純な上昇移動のみで行うため、これ
らの噛み合わせ角度、および噛み合わせ圧の柔軟な設定
ができないという問題が生じた。
【0010】例えば、裁断メス7,8相互の噛み合わせ
圧は、従来は、裁断メス7,8の素材のばね性で確保す
るため、噛み合わせ圧を大きく設定すると、操作レバー
10を上方に押し上げて裁断非作動状態に駆動側の裁断
メス7を退避させた際に、駆動側の裁断メス7の刃の位
置が本来の裁断作動面よりも固定側の裁断メス8側に移
動した状態に位置ずれを起こし、次に、操作レバー10
を押し下げて、駆動側の裁断メス7を裁断作動位置に戻
すときに、駆動側の裁断メス7の刃が固定側の裁断メス
8に干渉してしまう。
【0011】そのため、駆動側の裁断メス7を裁断作動
位置に戻す際には、作業者が、駆動側の裁断メス7を固
定側の裁断メス8に干渉しないように手指等で押圧調整
しなければならず、作業者の小さな操作力で駆動側の裁
断メス7の位置調整が可能なように、裁断メス相互の噛
み合わせ圧は、あまり大きく設定できない。従って、大
きな噛み合わせ圧が必要となる厚手の布の裁断が困難に
なる等の問題が生じた。
【0012】また、布端裁断装置31の切れ味が低下し
た場合は、裁断メス7,8を取り外して、研ぎ直しした
後に、再度組み付けするが、組み付け時の取付誤差で、
裁断メス7,8相互の噛み合わせ圧が変動して、裁断性
能の低下を招く虞れがあった。
【0013】更に、縫製する各種の素材に対して、優れ
た切れ味を確保するには、素材に応じて裁断メス7,8
相互の噛み合わせ圧を調整することが必要になるが、従
来の布端裁断装置31では、そのような調整が簡単にで
きないという問題もあった。
【0014】本発明は、前述した問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、駆動側の裁断メスの裁断非
作動位置から裁断作動位置への復帰を容易にし、かつ、
駆動側の裁断メスを裁断作動位置に復帰させた時に、自
動的に、第1裁断メスと第2裁断メスとの間に良好な接
触圧を確保して、良好な裁断性能を確保することのでき
るミシンの布端裁断装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るミシンの布端裁断装置は、請求項1に
記載したように、ミシンの針の針落ち位置の近傍でミシ
ンのベッド部に設けられる第1裁断メスと、この第1裁
断メスの上方に上下動可能に装備される第2裁断メスと
を備え、これらの第1および第2の裁断メスの協働によ
り縫製動作に同期して縫製する布端を裁断するミシンの
布端裁断装置において、第1裁断メスまたは第2裁断メ
スの何れか一方に、前記第2裁断メスが上方の裁断非作
動位置に退避する際には、布端を裁断する前記ベッド部
上面に垂直な裁断作動面に対して直交方向に適宜距離だ
け離間した待機位置に後退し、かつ、前記第2裁断メス
が裁断作動位置に復帰した時に、前記待機位置への後退
を解除するメス離間機構を設けたことを特徴とする。
【0016】このように構成されたミシンの布端裁断装
置においては、第2裁断メスを裁断非作動位置に退避さ
せた時には、メス離間機構によって、裁断メス相互の接
触圧を開放する方向の離間が生じていて、この離間は、
第2裁断メスが裁断作動位置に復帰するまで、維持され
る。そのため、第2裁断メスを裁断作動位置に復帰する
際に、裁断メス相互が干渉する虞がなく、裁断メス相互
の干渉を回避するために作業者が手作業で裁断メス相互
の位置を調整するような操作が一切不要になる。
【0017】従って、駆動側の裁断メスの裁断非作動位
置から裁断作動位置への復帰を容易にすることができ
る。また、第2裁断メスが裁断作動位置に復帰される
と、メス離間機構による裁断メス相互の接触圧を開放す
る方向の離間が解除されて、自動的に元の裁断メス相互
の噛み合わせ圧が確保されて、作業者が手作業で裁断メ
ス相互の位置を調整するような操作が一切不要になるた
め、裁断メスの噛み合わせ圧を強めに設定しておいて、
厚手素材等への裁断性能の向上を図ることもできる。
【0018】また、上記目的を達成するために、本発明
に係るミシンの布端裁断装置は、請求項2に記載したよ
うに、ミシンの針の針落ち位置の近傍でミシンのベッド
部に設けられる第1裁断メスと、この第1裁断メスの上
方に上下動可能に装備される第2裁断メスとを備え、こ
れらの第1および第2の裁断メスの協働により縫製動作
に同期して縫製する布端を裁断するミシンの布端裁断装
置において、前記第2裁断メスが裁断作動位置に位置す
る時に、第1裁断メスと第2裁断メスとの間に所定の噛
み合い圧が得られるように、一方の裁断メスを他方の裁
断メス側に押圧付勢する付勢手段を装備したことを特徴
とする。
【0019】このように構成されたミシンの布端裁断装
置においては、切れ味を決定する裁断メス相互の噛み合
わせ圧は、付勢手段によって設定されていて、裁断メス
の素材のばね性に頼るものではない。そのため、切れ味
の低下等で、各裁断メスを取り外して研ぎ直しした後
に、再度組み付けた場合に、組み付け時の裁断メスの素
材の弾性変形で噛み合わせ圧を確保する従来の場合と比
較すると、組み付け時の微小な取付誤差で裁断メス相互
の噛み合わせ圧が変動することを防止でき、安定した噛
み合わせ圧の維持によって良好な裁断性能の復活を図る
ことができる。
【0020】さらに、請求項3に記載のミシンの布端裁
断装置は、上記目的を達成するために、請求項2に記載
のミシンの布端裁断装置において、更に、前記付勢手段
に、付勢力を調整する付勢力調整機構を装備したことを
特徴とするものである。
【0021】このように構成されたミシンの布端裁断装
置においては、付勢力調整機構によって、裁断メス相互
の噛み合わせ圧の設定変更が容易にでき、例えば、縫製
素材に応じて裁断メス相互の噛み合わせ圧を調整するこ
とで、多様な縫製素材に対して、優れた裁断性能を発揮
でき、多種の縫製素材に対して、高品位な裁断と縫製を
実現することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るミシンの布端
裁断装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るミシンの布端裁断装置の第1実施
形態を示したものである。この第1実施形態のミシンの
布端裁断装置41は、ミシンの針の針落ち位置の近傍で
ミシンのベッド部に設けられる第1裁断メス43と、こ
の第1裁断メス43の上方に上下動可能に装備される第
2裁断メス45とを備え、これらの第1および第2の裁
断メス43,45の協働によりミシンの縫製動作に同期
して縫製する布端を裁断する。
【0023】図1は、第2裁断メス45が裁断作動位置
に位置している状態である。この状態では、ミシンのア
ーム部に装備された上軸の回転によって矢印C方向に往
復運動する駆動ロッド53の動作が、リンク54,5
5、レバー56を介して伝達軸57の矢印Dに示す往復
回転に変換される。この伝達軸57の往復回転は、伝達
軸57の端部に固定されたレバー58の往復回動動作を
介して、矢印Eに示すメス駆動リンク59の上下方向の
往復動に変換される。メス駆動リンク59の上下動は、
メス駆動リンク59の下端に連結された揺動ブラケット
60の揺動を介して、該揺動ブラケット60に固定装備
された第2裁断メス45に、布の裁断に必要な矢印F方
向の上下運動を付与する。
【0024】第2裁断メス45は、操作レバー62を矢
印Gに示すように、上方の押し上げることで、裁断非作
動位置に退避させることができる。操作レバー62を上
方に押し上げると、操作レバー62の端部の軸64の回
転に伴ってメス位置切り換えレバー65が矢印H方向に
回動し、リンク67を上方に押し上げる。リンク67
は、リンク54,55相互を連結している支点68を上
方の固定支点69に重なる位置に押し上げ、駆動ロッド
53の往復動を、伝達軸57側に伝達不能にする。従っ
て、その場合に、駆動ロッド53が往復動しても、第2
裁断メス45は上下方向に往復駆動されることがない。
【0025】なお、支点68が固定支点69に重なる位
置に到達するとき、それに伴い、レバー56が矢印I方
向に回動する。このレバー56の矢印I方向の回動は、
メス駆動リンク59を矢印J方向に押し下げて、揺動ブ
ラケット60の矢印K方向の揺動によって、第2裁断メ
ス45を上方の裁断非作動位置に退避させる。図示はし
ていないが、裁断非作動位置では、第2裁断メス45は
第1裁断メス43から上方に離間している。
【0026】本実施の形態の布端裁断装置41には、前
記操作レバー62の操作で作動するメス離間機構71
と、裁断メス43,45相互の噛み合い圧を設定する付
勢手段73とが装備されている。メス離間機構71は、
操作レバー62を上方に押し上げると、メス位置切り換
えレバー65の揺動に連動する離間レバー75が、支点
77の回りに矢印M側に回動し、この離間レバー75の
回動に伴うロッド79の矢印N方向の変位が、ロッド7
9の端部に連結された揺動レバー81を介して、第1裁
断メス43を矢印Lに示すように、第2裁断メス45か
ら水平方向に離間させる。
【0027】また、このメス離間機構71では、第2裁
断メス45を裁断作動位置に復帰させるべく、操作レバ
ー62を下方に戻すと、操作レバー62の押し上げ時と
は逆の作動をして、第1裁断メス43を元の位置に水平
移動させる。
【0028】すなわち、メス離間機構71は、前記第2
裁断メス45が上方の裁断非作動位置に退避する際に
は、布端を裁断する前記ベッド部上面に垂直な裁断作動
面に対して直交方向(すなわち、裁断メス43,45相
互が、図に矢印Lで示すように、噛み合い圧を開放する
方向)に適宜距離だけ離間した待機位置に第1裁断メス
43を後退させる。また、前記第2裁断メス45が裁断
作動位置に復帰した時に、前記第1裁断メス43の待機
位置への後退を解除して、元の位置に復帰させる。
【0029】第1裁断メス43はメス支持ブラケット8
5に取り付けられていて、このメス支持ブラケット85
は、ベッド部に固定されたブラケット土台86上にスラ
イド可能に設けられ、揺動レバー81の上方で第2裁断
メス45との対向方向に移動可能に配設されている。付
勢手段73は、メス支持ブラケット85と、位置決め用
バネ受けブラケット87との間に圧送された圧縮コイル
ばね89とを備えて、前記第2裁断メス45が裁断作動
位置に位置する時に、第1裁断メス43と第2裁断メス
45との間に所定の噛み合い圧が得られるように、第1
裁断メス43を第2裁断メス45側に押圧付勢してい
る。
【0030】また、本実施形態の付勢手段73には、圧
縮コイルばね89による付勢力を調整する付勢力調整機
構91が装備されている。この付勢力調整機構91は、
位置決め用バネ受けブラケット87を送りねじ93によ
って矢印P方向に直線変位させるもので、圧縮コイルば
ね89が装填されるメス支持ブラケット85と位置決め
用バネ受けブラケット87との間隔を調整することで、
圧縮コイルばね89による付勢力を調整する。
【0031】以上のミシンの布端裁断装置41において
は、第2裁断メス45を裁断非作動位置に退避させた時
には、メス離間機構71によって、裁断メス相互の接触
圧を開放する方向の離間が生じていて、この離間は、第
2裁断メス45が裁断作動位置に復帰するまで、維持さ
れる。そのため、第2裁断メス45を裁断作動位置に復
帰する際に、裁断メス相互が干渉する虞がなく、裁断メ
ス相互の干渉を回避するために作業者が手作業で裁断メ
ス相互の位置を調整するような操作が一切不要になる。
従って、駆動側の裁断メスの裁断非作動位置から裁断作
動位置への復帰を容易にすることができる。
【0032】また、第2裁断メス45が裁断作動位置に
復帰させると、メス離間機構71による裁断メス相互の
接触圧を開放する方向の離間が解除されて、自動的に元
の裁断メス相互の噛み合わせ圧が確保されて、作業者が
手作業で裁断メス相互の位置を調整するような操作が一
切不要になるため、裁断メスの噛み合わせ圧を強めに設
定しておいて、厚手素材等への裁断性能の向上を図るこ
ともできる。
【0033】更に、本実施の形態の布端裁断装置41で
は、切れ味を決定する裁断メス相互の噛み合わせ圧は、
付勢手段73によって設定されていて、裁断メスの素材
のばね性に頼るものではない。そのため、切れ味の低下
等で、各裁断メス43,45を取り外して研ぎ直しした
後に、再度組み付けた場合に、組み付け時の裁断メス4
3,45の素材の弾性変形で噛み合わせ圧を確保する従
来の場合と比較すると、組み付け時の微小な取付誤差で
裁断メス43,45相互の噛み合わせ圧が変動すること
を防止でき、安定した噛み合わせ圧の維持によって良好
な裁断性能の復活を図ることができる。
【0034】更に、本実施形態の布端裁断装置41で
は、付勢力調整機構91によって、裁断メス相互の噛み
合わせ圧の設定変更が容易にでき、例えば、縫製素材に
応じて裁断メス相互の噛み合わせ圧を調整することで、
多様な縫製素材に対して、優れた裁断性能を発揮でき、
多種の縫製素材に対して、高品位な裁断と縫製を実現す
ることができる。
【0035】図2は、本発明に係るミシンの布端裁断装
置の第2実施形態を示したものである。この第2実施形
態の布端裁断装置42は、上下方向に往復駆動される第
2裁断メス45を、操作レバー62を上方に押し上げる
ことで、ミシンのベッド部側に装備された第1裁断メス
43の上方に退避させる機構は、第1の実施の形態と共
通の構成である。この共通の構成については、同番号を
付すことによって、説明を省略する。この第2実施形態
の布端裁断装置42が、第1実施形態のものと異なる点
は、メス離間機構71の代わりにメス離間機構72を装
備した点と、付勢手段73の代わりに付勢手段74を装
備した点である。
【0036】この第2実施形態では、第2裁断メス45
は、カム板96を介して、揺動ブラケット60に取り付
けられている。カム板96は、揺動ブラケット60に対
して、第1裁断メス43との接触圧を開放する矢印Q方
向に移動可能に取り付けられている。この第2実施形態
のメス離間機構72は、第2裁断メス45が操作レバー
62の押し上げ操作で上方の裁断非作動位置に退避する
際には、前記カム板96の湾曲面96aが、ミシンのア
ーム部33aに取り付けられたガイドローラ97に乗り
上げることで、布端を裁断する前記ベッド部上面に垂直
な裁断作動面に対して直交方向に適宜距離だけ離間した
待機位置に第2裁断メス45を後退させ、かつ、前記第
2裁断メスが裁断作動位置に復帰した時に、前記湾曲面
96aがガイドローラ97から外れることで、前記待機
位置への後退を解除する構成である。
【0037】また、付勢手段74は、第2裁断メス45
が裁断作動位置に位置する時に、第1裁断メス43と第
2裁断メス45との間に所定の噛み合い圧が得られるよ
うに、一方の裁断メスを圧縮コイルばね89によって他
方の裁断メス側に押圧付勢する点は、第1実施の形態と
共通している。
【0038】しかし、第2実施形態の付勢手段74は、
第2裁断メス45を第1裁断メス43側に押圧付勢して
いる点が、第1実施形態の場合と異なっている。なお、
この付勢手段74の場合も、圧縮コイルばね89による
付勢力を、送りねじ93によって調整する付勢力調整機
構91が装備されている。
【0039】以上の第2実施形態の布端裁断装置42で
も、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができ
る。
【0040】なお、本発明のミシンの布端裁断装置41
において、縫製動作に同期して第2裁断メス45を上下
動させるための駆動機構の具体的構成は、上記の各実施
形態の構成に限らない。各種のリンク機構等を採用する
ことができる。また、本発明のミシンの布端裁断装置に
採用するメス離間機構や付勢手段の具体的な機構も、上
記の各実施形態に限定するものではない。
【0041】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1に記載
した本発明のミシンの布端裁断装置によれば、第2裁断
メスを裁断非作動位置に退避させた時には、メス離間機
構によって、裁断メス相互の接触圧を開放する方向の離
間が生じていて、この離間は、第2裁断メスが裁断作動
位置に復帰するまで、維持される。そのため、第2裁断
メスを裁断作動位置に復帰する際に、裁断メス相互が干
渉する虞がなく、裁断メス相互の干渉を回避するために
作業者が手作業で裁断メス相互の位置を調整するような
操作が一切不要になる。
【0042】従って、駆動側の裁断メスの裁断非作動位
置から裁断作動位置への復帰を容易にすることができ
る。また、第2裁断メスが裁断作動位置に復帰させる
と、メス離間機構による裁断メス相互の接触圧を開放す
る方向の離間が解除されて、自動的に元の裁断メス相互
の噛み合わせ圧が確保されて、作業者が手作業で裁断メ
ス相互の位置を調整するような操作が一切不要になるた
め、裁断メスの噛み合わせ圧を強めに設定しておいて、
厚手素材等への裁断性能の向上を図ることもできる。
【0043】また、請求項2に記載した本発明のミシン
の布端裁断装置によれば、切れ味を決定する裁断メス相
互の噛み合わせ圧は、付勢手段によって設定されてい
て、裁断メスの素材のばね性に頼るものではない。その
ため、切れ味の低下等で、各裁断メスを取り外して研ぎ
直しした後に、再度組み付けた場合に、組み付け時の裁
断メスの素材の弾性変形で噛み合わせ圧を確保する従来
の場合と比較すると、組み付け時の微小な取付誤差で裁
断メス相互の噛み合わせ圧が変動することを防止でき、
安定した噛み合わせ圧の維持によって良好な裁断性能の
復活を図ることができる。
【0044】また、請求項3に記載した本発明のミシン
の布端裁断装置によれば、付勢力調整機構によって、裁
断メス相互の噛み合わせ圧の設定変更が容易にでき、例
えば、縫製素材に応じて裁断メス相互の噛み合わせ圧を
調整することで、多様な縫製素材に対して優れた裁断性
能を発揮でき、裁断メス相互の噛み合わせ圧が簡単に調
整できないために良好に裁断できる素材が限られるとい
う従来の問題を解消することができる。従って、多種の
縫製素材に対して、高品位な裁断と縫製を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るミシンの布端裁断装置の第1実施
形態の斜視図である。
【図2】本発明に係るミシンの布端裁断装置の第2実施
形態の斜視図である。
【図3】従来の布端裁断装置を装備したミシンの外観斜
視図である。
【図4】従来の布端裁断装置において、駆動側の裁断メ
スが裁断作動位置に位置している時の状態の説明図であ
る。
【図5】従来の布端裁断装置において、駆動側の裁断メ
スが裁断非作動位置に退避している時の状態の説明図で
ある。
【符号の説明】
41 布端裁断装置 42 布端裁断装置 43 第1裁断メス 45 第2裁断メス 71 メス離間機構 72 メス離間機構 73 付勢手段 74 付勢手段 89 圧縮コイルばね 91 付勢力調整機構 93 送りねじ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシンの針の針落ち位置の近傍でミシン
    のベッド部に設けられる第1裁断メスと、この第1裁断
    メスの上方に上下動可能に装備される第2裁断メスとを
    備え、これらの第1および第2の裁断メスの協働により
    縫製動作に同期して縫製する布端を裁断するミシンの布
    端裁断装置において、 第1裁断メスまたは第2裁断メスの何れか一方に、前記
    第2裁断メスが上方の裁断非作動位置に退避する際に
    は、布端を裁断する前記ベッド部上面に垂直な裁断作動
    面に対して直交方向に適宜距離だけ離間した待機位置に
    後退し、かつ、前記第2裁断メスが裁断作動位置に復帰
    した時に、前記待機位置への後退を解除するメス離間機
    構を設けたことを特徴とするミシンの布端裁断装置。
  2. 【請求項2】 ミシンの針の針落ち位置の近傍でミシン
    のベッド部に設けられる第1裁断メスと、この第1裁断
    メスの上方に上下動可能に装備される第2裁断メスとを
    備え、これらの第1および第2の裁断メスの協働により
    縫製動作に同期して縫製する布端を裁断するミシンの布
    端裁断装置において、 前記第2裁断メスが裁断作動位置に位置する時に、第1
    裁断メスと第2裁断メスとの間に所定の噛み合い圧が得
    られるように、一方の裁断メスを他方の裁断メス側に押
    圧付勢する付勢手段を装備したことを特徴とするミシン
    の布端裁断装置。
  3. 【請求項3】 前記付勢手段に、付勢力を調整する付勢
    力調整機構を装備したことを特徴とする請求項2に記載
    のミシンの布端裁断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007037650A (ja) * 2005-08-01 2007-02-15 Hogi Kenkyusho:Kk ミシンの布端切断装置
CN106758111A (zh) * 2016-12-23 2017-05-31 安庆明基服饰有限责任公司 一种用于服装裁片局部切割的服装裁剪机

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