JP2003180878A - ゴルフボール - Google Patents
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- JP2003180878A JP2003180878A JP2001386087A JP2001386087A JP2003180878A JP 2003180878 A JP2003180878 A JP 2003180878A JP 2001386087 A JP2001386087 A JP 2001386087A JP 2001386087 A JP2001386087 A JP 2001386087A JP 2003180878 A JP2003180878 A JP 2003180878A
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Abstract
発性、耐擦過傷性、耐変色性および生産性に優れたゴル
フボールを提供する。 【解決手段】 本発明は、コアと該コア上に形成された
カバーとから成るゴルフボールにおいて、該カバーが、
基材樹脂として、(a)ポリウレタン系熱可塑性エラス
トマー60〜95重量%、および(b)エチレン‐(メ
タ)アクリル酸‐(メタ)アクリル酸エステル系三元共重
合体アイオノマー樹脂5〜40重量%の加熱混合物を主
成分として含有するカバー用組成物から形成され、かつ
該カバーが、ショアD硬度35〜55を有することを特
徴とするゴルフボールに関する。
Description
ール性、反発性、耐擦過傷性および生産性に優れたゴル
フボールに関する。
イオノマー樹脂が広く使用されている。これは、アイオ
ノマー樹脂が反発性、耐久性、加工性等に優れているた
めである。しかしながら、アイオノマー樹脂は高い剛性
と硬度を有するため、カバー材としてアイオノマー樹脂
のみを用いると、打球感が硬くて悪いものとなり、スピ
ン性能も十分なものが得られずコントロール性が劣る等
の問題があった。
のような硬質のアイオノマー樹脂に三元共重合体系の軟
質アイオノマー樹脂をブレンドしたり(特開平5‐39
31号公報、特許第2709950号公報等)、熱可塑
性エラストマー等の他の熱可塑性樹脂をブレンドしたり
(特開平6‐299052号公報、特許第261638
5号公報等)することによってカバーを軟質化する試み
が種々提案されている。しかしながら、そのような硬質
アイオノマー樹脂と軟質アイオノマー樹脂とのブレンド
では、良好な打球感とスピン性能が実現できるように調
整した場合、反発性能が大きく低下すると共に、特にア
イアンショット時にクラブフェースの溝によりカバー表
面が削れ易く、ゴルフボール表面が毛羽立ったり、ささ
くれ立ったりして耐擦過傷性が劣るものであった。ま
た、上記硬質アイオノマー樹脂と熱可塑性エラストマー
等のブレンドでは、反発性能は上記の軟質アイオノマー
樹脂とのブレンドより優れるが、両者の相溶性が悪いた
めアイアンショット時の耐擦過傷性が更に劣るという問
題があった。
ン組成物を用いる(特開昭51‐74726号公報、特
許第2662909号公報等)ことによって上記の問題
を解決しようとする試みも数多く提案されている。しか
しながら、カバー材に熱硬化性ポリウレタン組成物を用
いると、前述の軟質アイオノマー樹脂や熱可塑性エラス
トマーとのブレンドを用いる場合の欠点である耐擦過傷
性には優れているものの、コアにカバーを被覆する工程
が複雑化するため、量産化が困難であり、生産性が低下
する。
塑性エラストマーを用いる(特開平9‐271538号
公報、特開平11‐128401号公報、特開平11‐
128402号公報等)ことによって上記の問題を解決
しようとする試みも数多く提案されている。しかしなが
ら、カバー材にポリウレタン系熱可塑性エラストマーを
用いると、熱硬化性ポリウレタン組成物に比較すると、
生産性は向上するが、アイオノマー樹脂等の従来からゴ
ルフボール用カバー材として使用されている材料に比較
すると、満足できる特性は得られない。特に、射出成形
によってカバー層を形成する場合は、ウェルド不良のよ
うな外観不良が発生し易く、生産性が低下するという問
題があった。ここでウェルド不良とは、射出成形におい
て、材料の流れが完全に停止する前に部分硬化を起こ
し、成形品内部に不連続部分を生じ、これに対応して成
形品表面にウェルドラインとして現れる欠点である。
リレンジイソシアネート、2,6‐トリレンジイソシア
ネート、それらの混合物(TDI)、4,4’‐ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(MDI)等を用いた一般的な
ポリウレタン系熱可塑性エラストマーは、強度が大きく
耐擦過傷性には優れているものの、黄変し易く、白色ペ
イントが必要となるという問題点があった。そこでその
ような耐変色性を改良するため、脂肪族ジイソシアネー
トを使用する試みも提案されている(特開平9‐271
538号公報等)が、上記のような芳香族ジイソシアネ
ートを使用したものに比較して、強度が低くて耐擦過傷
性が低下してしまうという問題があった。
な従来のゴルフボールの有する問題点を解決し、打球
感、コントロール性、反発性、耐擦過傷性、耐変色性お
よび生産性に優れたゴルフボールを提供することを目的
とする。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、カバーの基材樹脂
として、相溶性に優れたポリウレタン系熱可塑性エラス
トマーと軟質三元共重合体アイオノマー樹脂との混合物
を特定範囲内の混合比で使用し、カバーの硬度を特定範
囲内に規定することによって、打球感、コントロール
性、反発性、耐擦過傷性、耐変色性および生産性に優れ
たゴルフボールを提供し得ることを見出し、本発明を完
成するに至った。
れたカバーとから成るゴルフボールにおいて、該カバー
が、基材樹脂として、(a)ポリウレタン系熱可塑性エ
ラストマー60〜95重量%、および(b)エチレン‐
(メタ)アクリル酸‐(メタ)アクリル酸エステル系三元共
重合体アイオノマー樹脂5〜40重量%の加熱混合物を
主成分として含有するカバー用組成物から形成され、か
つ該カバーが、ショアD硬度35〜55を有することを
特徴とするゴルフボールに関する。
コアが、シス‐1,4‐ポリブタジエンを主成分として
含有するゴム組成物から成り、1層または2層構造を有
し、かつ初期荷重98Nを負荷した状態から終荷重12
75Nを負荷したときまでの変形量2.4〜3.6mm
を有し;上記(b)成分の中和金属が、ナトリウム、亜鉛
およびマグネシウムから成る群から選択される1種また
は2種以上であり、前記(b)成分がショアD硬度30〜
55を有し;および上記ポリウレタン系熱可塑性エラス
トマーが脂環式ジイソシアネートを構成成分としてな
る;ことが好ましい。
り、更に詳細に説明する。本発明のゴルフボールは、コ
ア上にカバーを被覆形成して得られる。コアは、従来か
らソリッドゴルフボールに用いられているものであって
もよく、例えばシス‐1,4‐ポリブタジエンゴム等の
基材ゴム100重量部に対して、アクリル酸、メタクリ
ル酸等のような炭素数3〜8のα,β‐不飽和カルボン
酸またはその亜鉛、マグネシウム等の一価または二価の
金属塩や、トリメチロールプロパントリメタクリレート
等の官能性モノマーから成る加硫剤(架橋剤)を単独ま
たは合計で10〜60重量部、有機過酸化物等の共架橋
開始剤0.5〜5重量部、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の
充填材10〜30重量部、要すれば有機硫黄化合物、老
化防止剤等を含有するゴム組成物を、通常の混練ロール
等の適宜の混練機を用いて均一に混練し、金型内で加硫
成形することにより球状のコアを得ることができる。こ
の際の条件は特に限定されないが、通常は130〜24
0℃、圧力2.9〜11.8MPa、15〜60分間で
行われる。得られたコアは、その周りに被覆されるカバ
ーとの密着性を向上するため、表面をバフ研磨しておく
ことが好ましい。但し、上記コアは単なる例示であっ
て、それらに限定されるものではない。
層以上の多層構造を有していてもよい。コア全体として
の硬度差を大きくし、打撃時のスピン量を抑えて高飛距
離化を図るという観点から、2層構造が最も好ましい。
は、直径39〜42mm、好ましくは39.5〜42m
m、より好ましくは39.8〜42mmを有するのが好
適である。コアの直径が39mmよりも小さいとカバー
が厚くなり反発性が低下し、42mmよりも大きいとカ
バーが薄くなり過ぎて良好な打球感や十分なスピン性能
が得られなくなる。
は、初期荷重98Nを負荷した状態から終荷重1275
Nを負荷したときまでの変形量2.4〜3.6mm、好
ましくは2.5〜3.6mm、より好ましくは2.6〜
3.4mmを有することが望ましい。上記変形量が、
2.4mm未満または3.8mmを超える範囲では、得
られるゴルフボールの変形量を適正な範囲に調整するこ
とが困難となり、打球感や飛距離を損なうおそれがあ
る。
は、中心が最も軟らかく、外側に向って高硬度となる硬
度分布を有するような構造であることが、ドライバーや
ミドルアイアンによる打撃時の飛距離の面で有利であ
り、ショアD硬度による中心と表面との硬度差が15以
上、好ましくは20以上、最も好ましくは25以上であ
ることが望ましい。また、上記硬度差が大きすぎるとゴ
ルフボールの耐久性が低下しやすくなるため、上記硬度
差の上限は50以下、好ましくは45以下、より好まし
くは35以下であることが望ましい。
は、ショアD硬度による中心硬度10〜40、好ましく
は20〜35を有することが望ましい。10より小さい
とコアの変形量を適正な範囲に調整することが困難とな
り反発も低下する。40より大きいと、表面との硬度差
が小さくなり打球感や飛距離を損なうおそれがある。
は、ショアD硬度による表面硬度45〜70、好ましく
は50〜65を有することが望ましい。45より小さい
とコアの変形量を適正な範囲に調整することが困難とな
り反発も低下する。70より大きいと、打球感が硬くな
り過ぎる。本明細書中で、コアの表面硬度とは1層構造
のものはもとより多層構造であってもコア全体の最外層
の表面硬度を意味する。
る。本発明のゴルフボールに用いられるカバーは、基材
樹脂として、(a)ポリウレタン系熱可塑性エラストマ
ー60〜95重量%、および(b)エチレン‐(メタ)ア
クリル酸‐(メタ)アクリル酸エステル系三元共重合体ア
イオノマー樹脂5〜40重量%の加熱混合物を主成分と
して含有するカバー用組成物から形成されることを要件
とする。
(a/b)は、95/5〜60/40、好ましくは90/1
0〜65/35、より好ましくは85/15〜70/30
である。上記(a)成分が95重量%より多いとアイオ
ノマー樹脂を配合した効果が現れず成形不良が発生し易
くなり、60重量%未満となると(a)成分の特長であ
る耐擦過傷性が低下する。
成物の基材樹脂を構成する上記(a)成分としてのポリウ
レタン系熱可塑性エラストマーは、一般にハードセグメ
ントとしてポリウレタン構造を含有し、ソフトセグメン
トとしてポリエステルまたはポリエーテル構造の高分子
ポリオール化合物を含有する。上記ポリウレタン構造は
一般に、ジイソシアネートと鎖延長剤としての多価アル
コール類、アミン系等とから成る。本発明のゴルフボー
ルにおいては、上記高分子ポリオール化合物や鎖延長剤
は特に制限されず、一般的にポリウレタン系熱可塑性エ
ラストマーに使用されるものを適宜用いることができ
る。
イソシアネート、例えば4,4’‐ジフェニルメタンジ
イソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート
(TDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPD
I);脂肪族ジイソシアネート、例えばヘキサメチレン
ジイソシアネート(HDI)、リジンジイソシアネート
(LDI);脂環式ジイソシアネート、例えば4,4’‐
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MD
I)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,3‐
ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(H6XD
I)、トランス‐1,4‐シクロヘキサンジイソシアネー
ト(CHDI);等が挙げられるが、耐黄変性、耐擦過傷
性等を考慮して、脂環式ジイソシアネートが好ましく用
いられ、特にH1 2MDIが好ましい。
において、上記のような脂環式ジイソシアネートを使用
したポリウレタン系熱可塑性エラストマーとしては、市
販品を用いることができ、例えばBASFポリウレタン
エラストマーズ(株)から商品名「エラストランXNY9
0A」、「エラストランXNY97A」、「エラストラ
ンXNY585」等が挙げられる。
硬度とするためには、ショアD硬度30〜60、好まし
くは35〜55を有することが望ましい。
上記(b)成分は、エチレンと、アクリル酸またはメタク
リル酸と、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エス
テルの三元共重合体アイオノマー樹脂である。そしてこ
れらの三成分の共重合体組成比はエチレンが70〜85
重量%(メタ)アクリル酸が5〜20重量%、(メタ)
アクリル酸エステルが10〜25重量%であることが好
ましい。なお上記(メタ)アクリル酸エステルはたとえ
ばメチル、エチル、プロピル、n‐ブチル、イソブチル
等のエステルが用いられる。尚、上記アイオノマー樹脂
は、上記三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも
一部を金属イオンで中和架橋されている。上記金属イオ
ンとしては、アルカリ金属イオン、例えばナトリウムイ
オン、カリウムイオン、リチウムイオン等;2価金属イ
オン、例えば亜鉛イオン、カルシウムイオン、マグネシ
ウムイオン等;3価金属イオン、例えばアルミニウムイ
オン、ネオジウムイオン等;およびそれらの混合物が挙
げられるが、性能と汎用性の面からナトリウムイオン、
亜鉛イオン、マグネシウムイオンが好適に用いられる。
例を例示すると、それらに限定されないが、三井デュポ
ンポリケミカル社から市販されているハイミラン185
6(Na)、ハイミラン1855(Zn)、ハイミラン
AM7316(Zn)等、デュポン社から市販されてい
るサーリン8320(Na)、サーリン9320(Z
n)、サーリン6320(Mg)等、エクソン化学社か
ら市販されているアイオテック7510(Zn)、アイ
オテック7520(Zn)等がある。
硬度にし、またスピン量を適正化するために、ショアD
硬度30〜55、好ましくは35〜55、より好ましく
は40〜55を有することが望ましい。
バーの基材樹脂を構成する材料として、上記(a)および
(b)成分以外に、ポリエステル系熱可塑性エラストマ
ー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱
可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラス
トマー等の熱可塑性エラストマー、またはエチレン‐
(メタ)アクリル酸共重合体アイオノマー樹脂等の熱可塑
性樹脂を適宜混合してもよい。上記の熱可塑性エラスト
マーとしては、カルボキシル基、グリシジル基、スルホ
ン基、エポキシ基等の官能基を有するものを用いてもよ
い。但し、本発明の効果を十分に達成するためには、基
材樹脂の総重量に対して、上記(a)および(b)成分の合
計量を50重量%以上、好ましくは80重量%以上、よ
り好ましくは90重量%以上、最も好ましくは100重
量%、即ち上記(a)および(b)成分のみとすることが望
ましい。
には、上記のような樹脂成分以外に、必要に応じて、二
酸化チタン等の着色剤、分散剤、老化防止剤、紫外線吸
収剤、光安定剤、蛍光材料、蛍光増白剤等の添加剤等を
ゴルフボールカバ−による所望の特性が損なわれない範
囲で含有してもよいが、通常、着色剤の配合量は0.1
〜5重量部が好ましい。
に限定されるものではなく、通常のカバーを被覆する方
法で行うことができる。カバー用組成物を予め半球殻状
のハーフシェルに成形し、それを2枚用いてコアを包
み、130〜170℃で1〜5分間加圧成形するか、ま
たは上記カバー用組成物を直接コア上に射出成形してコ
アを包み込む方法が用いられる。
m、好ましくは0.5〜1.6mm、より好ましくは
0.5〜1.4mmである。0.5mmより小さいと薄
くなり過ぎて良好な打球感と十分なスピン性能が得られ
なくなり、1.8mmより大きいと厚くなり過ぎてゴル
フボールとしての反発性能をそこなうと共にドライバー
やミドルアイアンによる打撃時にスピン量が大きくなっ
て飛距離が低下する。また、上記のような脂環式ジイソ
シアネートを使用したポリウレタン系熱可塑性エラスト
マーを基材樹脂として用いたカバーは、アイオノマーカ
バーに比べて反発性が劣るが、カバー厚さを上記範囲内
で比較的小さくすることにより、反発性の優れたゴルフ
ボールとすることができる。
D硬度35〜55を有することを要件とするが、好まし
くは38〜52、より好ましくは40〜50である。上
記カバー硬度が35より低いとドライバーやミドルアイ
アンによる打撃時にスピン量が大きくなって飛距離が低
下し、55より高いとショートアイアンによる打撃時に
スピン量が十分に得られず、打球感も悪いものとなる。
尚、本明細書中で、カバー硬度とは、カバー用組成物か
ら作製された熱プレスシートを用いて測定した硬度(ス
ラブ硬度)を意味する。
に、必要に応じて、ボール表面にディンプルを形成し、
また、カバー成形後、ペイント仕上げ、マーキングスタ
ンプ等も必要に応じて施し得る。
を負荷した状態から終荷重1275Nを負荷したときま
での変形量2.2〜3.5mm、好ましくは2.3〜
3.3mm、より好ましくは2.4〜3.2mmを有す
ることが望ましい。2.2mm未満では打球感が硬くて
悪いものとなり、3.5mmを越えると軟らかくなり過
ぎて打球感が頼りなくて悪いものとなり、また飛距離も
低下する。
ルフボール規則に従うものとし、直径42.67mm以
上(好ましくは42.67〜42.9mm)、重量4
5.93g以下(好ましくは44.5〜45.93g)
に形成される。
にて42.67mm以上と制限されているが、直径が大
きくなると飛行中の空気抵抗が増大して飛距離が低下す
るので、通常のゴルフボールの直径は42.67〜4
2.9mmに設定されており、本発明はこの直径のゴル
フボールに適用し得る。また、ゴルフボールの直径を大
きくして打ち易さの向上を狙った大径のゴルフボール等
も存在し、更に顧客の要望や目的に応じて規格を外れる
ゴルフボールが必要とされる場合もあり、それらも含め
ると、ゴルフボールの直径は42〜44mm、更には4
0〜45mmの範囲も想定し得るものであり、本発明は
これら直径範囲のゴルフボールにも適用し得るものであ
る。
する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
合、混練し、金型内で170℃で15分間加熱プレスす
ることにより直径31.5gおよび重量18.4gを有
する球状の内層コアを得た。得られた内層コアの中心硬
度(a)および表面硬度(b)を測定し、その結果から硬度
差(b−a)を計算により求めた。それらの結果を表4
(実施例)および表5(比較例)に示した。
合、混練し、半球殻状未加硫成形物を得た。上記(i)で
作製した内層コアを2つの上記外層コア用半球殻状未加
硫成形物で挟んで、金型内で170℃で15分間加熱プ
レスすることにより2層構造を有するコアを作製した。
得られたコアの表面硬度(c)および圧縮変形量を測定
し、その結果から硬度差(c−a)を計算により求めた。
それらの結果を表4(実施例)および表5(比較例)に
示した。
1」で市販のハイシスポリブタジエンゴム(シス‐1,
4‐ポリブタジエン含量=96%)
練型押出機によりミキシングし、ペレット状のカバー用
組成物を得た。押出条件は、 スクリュー径 45mm スクリュー回転数 200rpm スクリューL/D 35 であり、配合物は押出機のダイの位置で170〜200
℃に加熱された。上記カバー用組成物から作製された厚
さ2mmの熱プレスシートを、23℃で2週間保存後、
そのシートを3枚以上重ねて、ASTM‐2240‐6
8に規定のスプリング式硬度計ショアD型を用いて測定
した硬度を、カバーの硬度として表4(実施例)および
表5(比較例)に示した。
ストマーズ(株)製の4,4’‐ジシクロヘキシルメタン
ジイソシアネート(H12MDI)(=水添MDI)を使
用したポリウレタン系熱可塑性エラストマー、JIS−
A硬度=90 (注3)商品名、BASFポリウレタンエラストマーズ
(株)製の4,4’‐ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート(H12MDI)を使用したポリウレタン系熱可塑
性エラストマー、JIS−A硬度=97 (注4)商品名、BASFポリウレタンエラストマーズ
(株)製の4,4’‐ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)を使用したポリウレタン系熱可塑性エラストマ
ー (注5)商品名、BASFポリウレタンエラストマーズ
(株)製の4,4’‐ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)を使用したポリウレタン系熱可塑性エラストマ
ー (注6)三井デュポンポリケミカル(株)製のナトリウムイ
オン中和エチレン‐メタクリル酸共重合体系アイオノマ
ー樹脂 (注7)三井デュポンポリケミカル(株)製の亜鉛イオン中
和エチレン‐メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂 (注8)三井デュポンポリケミカル(株)製の亜鉛イオン中
和エチレン‐メタクリル酸‐アクリル酸エステル三元共
重合体系アイオノマー樹脂 (注9)デュポン社製のマグネシウムイオン中和エチレン
‐メタクリル酸‐アクリル酸エステル三元共重合体系ア
イオノマー樹脂
直接射出成形して、厚さ1.4mmを有するカバー層を
形成した。成形性として、得られたカバー層表面の目視
観察によりウェルド不良数を測定し、その結果を表6
(実施例)および表7(比較例)に示した。上記カバー
表面にクリアーペイントを塗装して、直径42.7mm
を有するゴルフボールを得た。得られたゴルフボールの
圧縮変形量、反発係数、飛行性能、打球感、コントロー
ル性および耐擦過傷性を測定または評価し、その結果を
同表に示した。飛行性能としては、スピン量(バックス
ピン)および飛距離(トータル)を測定した。試験方法
は以下の通り行った。
態から終荷重1275Nを負荷したときまでの変形量を
測定することによって決定した。
シートを、23℃で2週間保存後、そのシートを3枚以
上重ねて、ASTM‐2240‐68に規定のスプリン
グ式硬度計ショアD型を用いて測定した。
よって、全試料数100個当たりのウェルド不良発生数
を測定した。不良の判定基準は以下の通りとした。 判定基準 ウェルド不良(軽) … 薄く筋が残る程度で、一見した
だけでは確認しにくい ウェルド不良(重) … 一目ではっきり確認できる程度
を45m/秒の速度で衝突させ、衝突前後の上記円筒物
およびゴルフボールの速度を測定し、それぞれの速度お
よび重量から各ゴルフボールの反発係数を算出した。測
定は各ゴルフボールについて5回ずつ行って、その平均
値を各ゴルフボールの反発係数とした。
ド製ウッドl番クラブ(W#1、ドライバー)を取付
け、ヘッドスピード45m/秒に設定して各ゴルフボー
ルを打撃し、スピン量(バックスピン量)および停止点
までの飛距離(トータル)を測定した。測定は各ゴルフ
ボールについて5回ずつ行って、その平均値を算出して
各ゴルフボールの結果とした。
ラブ(ドライバー、W#1)を用いた実打テストを行
い、打撃時の衝撃の大きさにより評価し、最も多い評価
を各ゴルフボールの打球感とした。判定基準は以下の通
りとした。 判定基準 ○ … 打撃時の衝撃が小さく、反発感もあって打球感が
良好である △ … 普通 × … 打撃時の衝撃が大きい、または重くて打球感が悪
い
用いた実打テストを行い、最も多い評価を各ゴルフボー
ルの結果とした。判定基準は以下の通りとした。 判定基準 ○ … スピンがかかりやすく、コントロール性が良好で
ある △ … 普通 × … 滑る感じでスピンがかかりにくく、コントロール
性が悪い
チングウェッジ(PW)を取り付け、ヘッドスピード36
m/秒に設定して各ゴルフボールを打撃し、打撃部の外
観を目視で観察することにより評価した。評価基準は以
下の通りとした。 評価基準 ○ … ゴルフボール表面に傷がわずかに残るがほとんど
気にならない程度。 △ … ゴルフボール表面に傷がはっきり残り、若干の毛
羽立ちが見られる。 × … ゴルフボール表面がかなり削れ、毛羽立ちが目立
つ。
ゴルフボールは、比較例1〜6のゴルフボールに比べ
て、成形性、反発性、飛行性能、打球感、コントロール
性および耐擦過傷性に優れることがわかった。
は、カバー用基材樹脂としてのポリウレタン系熱可塑性
エラストマー配合量が少ないため、耐擦過傷性が非常に
悪いものであった。
材樹脂として硬質アイオノマー樹脂のみを用いており、
ポリウレタン系熱可塑性エラストマーも軟質三元共重合
体アイオノマー樹脂も使用しておらず、カバー硬度も高
いため、反発係数が高く飛距離は優れるものの、打球感
が非常に悪く、スピン量が低いためコントロール性が非
常に悪いものであった。
材樹脂としてポリウレタン系熱可塑性エラストマーのみ
を用いているため、カバーの成形性が非常に悪くて生産
性が悪く、耐擦過傷性が劣るものとなっている。
材樹脂としてポリウレタン系熱可塑性エラストマーのみ
を用い、カバー硬度も低いため、スピン量が高くてコン
トロール性は優れるものの、カバーの成形性が非常に悪
くて生産性が悪く、飛距離が短くなると共に、耐擦過傷
性が劣るものとなっている。
材樹脂として硬質アイオノマー樹脂と軟質アイオノマー
樹脂との混合物を用いて、ポリウレタン系熱可塑性エラ
ストマーは使用していないため、耐擦過傷性が非常に劣
るものとなっている。
材樹脂としてポリウレタン系熱可塑性エラストマーと硬
質アイオノマー樹脂との混合物を用いているため、耐擦
過傷性が非常に劣るものとなっている。
樹脂として、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーと軟
質三元共重合体アイオノマー樹脂との混合物を使用し、
カバーの硬度を特定範囲内に規定することによって、打
球感、コントロール性、反発性、耐擦過傷性、耐変色性
および生産性に優れたゴルフボールを提供し得たもので
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 コアと該コア上に形成されたカバーとか
ら成るゴルフボールにおいて、該カバーが、基材樹脂と
して、 (a)ポリウレタン系熱可塑性エラストマー60〜95
重量%、および(b)エチレン‐(メタ)アクリル酸‐(メ
タ)アクリル酸エステル系三元共重合体アイオノマー樹
脂5〜40重量%の加熱混合物を主成分として含有する
カバー用組成物から形成され、かつ該カバーが、ショア
D硬度35〜55を有することを特徴とするゴルフボー
ル。 - 【請求項2】 前記コアが、シス‐1,4‐ポリブタジ
エンを主成分として含有するゴム組成物から成り、1層
または2層構造を有し、かつ初期荷重98Nを負荷した
状態から終荷重1275Nを負荷したときまでの変形量
2.4〜3.6mmを有する請求項1記載のゴルフボー
ル。 - 【請求項3】 前記(b)成分の中和金属が、ナトリウ
ム、亜鉛およびマグネシウムから成る群から選択される
1種または2種以上であり、前記(b)成分がショアD硬
度30〜55を有する請求項1または2のいずれか1項
記載のゴルフボール。 - 【請求項4】 前記ポリウレタン系熱可塑性エラストマ
ーが脂環式ジイソシアネートを構成成分としてなる請求
項1〜3のいずれか1項記載のゴルフボール。
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