JP2003179190A - ヒートシンクおよびヒートシンクの製造方法 - Google Patents
ヒートシンクおよびヒートシンクの製造方法Info
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Abstract
ら送られる風をベースプレートの表面に沿った方向だけ
でなく板厚方向にも導くことができる放熱効率に優れた
ヒートシンクおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】周辺部に貫通する複数の切り欠き部を備
え、上面に複数のフィン挿入溝部および前記フィン挿入
溝部の周囲の少なくとも一部に、押圧変形させて形成さ
れた凹部を備えたベースプレートと、前記フィン挿入溝
部に装入され、前記押圧変形によって、前記ベースプレ
ートに固定された複数のフィンとからなるヒートシン
ク。
Description
貫通した切り欠き部を備え、フィンが強固にかしめ接合
されたヒートシンクおよびその製造方法に関する。
トシンクは、デスクトップパソコンの冷却装置の主流と
なっている。このようなタイプのヒートシンクには、現
在、フィンおよびベースプレートが一体型のアルミニウ
ムの押し出し材が主に用いられている。しかし、CPU
の性能向上に伴って発熱量も増加するので、ヒートシン
クを大型化したり、ファンの風量を上げて、発熱量の増
加に対応している。同一サイズのヒートシンクの性能を
向上させる手段として、フィン・ベースプレート一体型
の押し出し材のヒートシンクに分断スリットを設けるこ
とが、特開2001−102787号公報に開示されて
いる。図7は、従来のヒートシンクを示す図である。図
7(a)は側面図、図7(b)は平面図を示す。図7
(a)に示すように、従来のヒートシンクは、フィン部
53とベースプレート部52が押し出し材によって一体
的に形成されたヒートシンクである。図7(b)に示す
ように、分断スリットが設けられ、フィン部も、ベース
プレート部と同様に分断されている。なお、ベースプレ
ート部の中央直下に発熱素子を密着固定して発熱素子の
熱をベースプレート部で受熱するようになっている。
スプレート一体型のアルミニウムの押し出し材におい
て、ヒートシンクの側部を切断するには、薄板であるフ
ィンも同時に切削する必要があり、特別な固定治具が必
要であり、切削に要する時間が必要であった。また、フ
ィン部が切断されることによって、フィン部の面積も減
少する。更に、ベースプレート部もフィン部も枝状に分
離しているため、ベースプレート部中央の受熱部からの
熱拡散効果もそがれることがあった。
ので、その目的とするところは、フィンの面積を減少さ
せることなく、ファンから送られる風をベースプレート
の表面に沿った方向だけでなく板厚方向にも導くことが
できる放熱効率に優れたヒートシンクおよびその製造方
法を提供することにある。
の問題点を解決するため、鋭意研究を重ねた。その結
果、フィン・ベースプレート一体型の押し出し材ではな
く、分離したフィンとベースプレートを用いて、ベース
プレートの周辺部に打ち抜きプレスによって切り欠き部
を形成し、ベースプレートの表面にフィン挿入用の溝部
を形成し、溝部にフィンをクリンプして固定することに
よって、フィンの面積を減少させることなく、ファンか
ら送られる風をベースプレートの表面に沿った方向だけ
でなく板厚方向にも導くことができ、ヒートシンクの放
熱効率を高めることができることが判明した。
のであって、この発明のヒートシンクの第1の態様は、
周辺部に貫通する複数の切り欠き部を備え、上面に複数
のフィン挿入溝部および前記フィン挿入溝部の周囲の少
なくとも一部に、押圧変形させて形成された凹部を備え
たベースプレートと、前記フィン挿入溝部に装入され、
前記押圧変形によって、前記ベースプレートに固定され
た複数のフィンとからなるヒートシンクである。
前記フィンの上部に更に冷却用のファンを備えている、
ヒートシンクである。
前記周辺部に備えられた貫通する前記複数の切り欠き部
の断面は多角形、円形、または、楕円形からなってい
る、ヒートシンクである。
前記切り欠き部が打ち抜きプレスによって成形されてい
る、ヒートシンクである。
前記フィンは、前記ベースプレートの切り欠き部を跨い
で固定されている、ヒートシンクである。
前記切り欠き部は、組み付けられた前記ファンの翼部の
概ね直下に設けられている、ヒートシンクである。
の態様は、下記ステップからなるヒートシンクの製造方
法である:金属製のベースプレートの、周囲に貫通する
複数の切り欠き部を打ち抜きプレスによって形成し、前
記ベースプレートの上面に、複数のフィンを挿入する複
数の溝部を設け、前記溝部にフィンを挿入し、前記フィ
ンの挿入部周囲のベースプレートを押圧して変形させて
前記フィンをベースプレートに固定する。
の態様は、前記フィンを挿入する複数の前記溝部は、前
記切り欠き部が形成される前記ベースプレートの周辺部
にも形成され、前記フィンは前記切り欠き部を跨いで固
定される、ヒートシンクの製造方法である。
の態様は、前記切り欠き部が前記ファンの翼部の概ね直
下に位置するように前記ファンを組み付ける、ヒートシ
ンクの製造方法である。
は、前記周辺部に備えられた貫通する前記複数の切り欠
き部は、少なくとも一辺の端部から中心部に向かって、
概ね同一長さで延伸している、ヒートシンクである。
は、前記周辺部に備えられた貫通する前記複数の切り欠
き部は、2辺の端部から中心部に向かって、概ね同一長
さで延伸している、ヒートシンクである。
他の態様は、前記フィンの上部に、更に冷却用のファン
組み付ける、ヒートシンクの製造方法である。
よびその製造方法を図面を参照して具体的に説明する。
この発明のヒートシンクは、周辺部に貫通する複数の切
り欠き部を備え、上面に複数のフィン挿入溝部および前
記フィン挿入溝部の周囲の少なくとも一部に、押圧変形
させて形成された凹部を備えたベースプレートと、前記
フィン挿入溝部に装入され、前記押圧変形によって、前
記ベースプレートに固定された複数のフィンとからなる
ヒートシンクである。なお、上述した周辺部とは、ベー
スプレートにおいて受熱する部分を中心にした周辺部分
を意味する。
記ステップからなるヒートシンクの製造方法である:金
属製のベースプレートの、周囲に貫通する複数の切り欠
き部を打ち抜きプレスによって形成し、前記ベースプレ
ートの上面に、複数のフィンを挿入する複数の溝部を設
け、前記溝部にフィンを挿入し、前記フィンの挿入部周
囲のベースプレートを押圧して変形させて前記フィンを
ベースプレートに固定する。
ンを備えている。前記周辺部に備えられた貫通する前記
複数の切り欠き部は、少なくとも一辺の端部から中心部
に向かって、概ね同一長さで延伸している。前記周辺部
に備えられた貫通する前記複数の切り欠き部は、2辺の
端部から中心部に向かって、概ね同一長さで延伸してい
る。前記周辺部に備えられた貫通する前記複数の切り欠
き部の断面は多角形、円形、または、楕円形からなって
いる。前記切り欠き部が打ち抜きプレスによって成形さ
れている。前記フィンは、前記ベースプレートの切り欠
き部を跨いで固定されている。前記切り欠き部は、組み
付けられた前記ファンの翼部の概ね直下に設けられてい
る。
態様を示す図である。図1(a)は、この発明のヒート
シンクの1つの態様を示す斜視図である。図1(b)
は、フィンがベースプレートに固定されている状態を説
明する図である。図1に示すように、この発明のヒート
シンク1は、ベースプレート2と複数のフィン3とから
なっており、ベースプレート2の周辺部には、ベースプ
レート上面から下面に貫通する複数の切り欠き部4を備
えている。更に、ベースプレート2の上面には、複数の
フィン挿入溝部7およびフィン挿入溝部の周囲に、押圧
変形させて形成された凹部8を備えている。フィン3
は、フィン挿入溝部7に装入され、押圧変形によって、
ベースプレート2にクリンプされて固定されている。
クの裏側から見た斜視図である。図2に示すように、ベ
ースプレート2の2つの辺の周辺部には、端部から中心
部に向かって概ね同一長さで延伸した切り欠き部4が形
成されている。切り欠き部は、例えば、打ち抜きプレス
によって成形される。切り欠き部は、ベースプレートの
一方の面から他方の面に貫通して形成されている。即
ち、切り欠き部がベースプレートの周辺部に、一方の面
から他方の面に貫通して形成されているので、ベースプ
レートの板厚方向に沿った風の流路が確保される。
部が形成されるベースプレートの周辺部においても、切
り欠き部を跨ぐように、フィンが固定されている。この
発明のヒートシンクにおいては、ベースプレートの周辺
部には切り欠き部が貫通して設けられるけれども、フィ
ンには、貫通する切り欠き部は形成されない。従って、
フィンの面積が減少することはない。
は、上述したように、ベースプレート2の上面には、複
数のフィン挿入溝部7およびフィン挿入溝部の周囲に、
押圧変形させて形成された凹部8を備えている。フィン
3は、フィン挿入溝部7に装入され、押圧変形によっ
て、ベースプレート2にクリンプされて固定されてい
る。フィンを押圧変形によってベースプレートにクリン
プして固定する詳細については、後述する。なお、切り
欠き部は、ベースプレートの1つの辺の周辺部だけに設
けられても良い。3つの辺、または、4つの辺の周辺部
に設けてもよい。
つの態様を示す図である。図3に示すように、この発明
のヒートシンク1は、ベースプレート12と複数のフィ
ン13とからなっており、ベースプレート12の周辺部
には、ベースプレート上面から下面に貫通する複数の切
り欠き部14を備えている。この態様においては、周辺
部に備えられた貫通する切り欠き部は8個形成されてお
り、切り欠き部の断面は円形からなっている。更に、ベ
ースプレート12の上面には、複数のフィン挿入溝部お
よびフィン挿入溝部の周囲に、押圧変形させて形成され
た凹部を備えている。フィン13は、フィン挿入溝部に
装入され、押圧変形によって、ベースプレート12にク
リンプされて固定されている。
クの裏側から見た斜視図である。図4に示すように、ベ
ースプレート2の周辺部に沿って、8個の円形の切り欠
き部14が形成されている。切り欠き部は、例えば、打
ち抜きプレスによって成形される。切り欠き部は、ベー
スプレートの一方の面から他方の面に貫通して形成され
ている。即ち、切り欠き部がベースプレートの周辺部
に、一方の面から他方の面に貫通して形成されているの
で、ベースプレートの板厚方向に沿った風の流路が確保
される。
部が形成されるベースプレートの周辺部においても、切
り欠き部を跨ぐように、フィンが固定されている。この
発明のヒートシンクにおいては、ベースプレートの周辺
部には切り欠き部が貫通して設けられるけれども、フィ
ンには、貫通する切り欠き部は形成されない。従って、
フィンの面積が減少することはない。
の上面には、複数のフィン挿入溝部7およびフィン挿入
溝部の周囲に、押圧変形させて形成された凹部8を備え
ている。フィン3は、フィン挿入溝部7に装入され、押
圧変形によって、ベースプレート2にクリンプされて固
定されている。切り欠き部の大きさおよび数は、被冷却
部品の形状等に応じて、適宜選択することができる。
ベースプレートの1つの態様を示す図である。図5に示
すように、ベースプレートの2つの辺の周辺部には、端
部から中心部に向かって概ね同一長さで延伸した切り欠
き部4が形成されている。ベースプレート2の1つの面
にはフィン挿入用の複数の溝部7が形成されている。溝
部は、ベースプレートの切り欠き部と切り欠き部との間
にも形成されている。従って、フィンは、切り欠き部を
跨ぐように、押圧変形によって、ベースプレートに固定
される。
まれたファンを示す図である。図6に示すように、ベー
スプレートの1つの面に形成された溝部に挿入され、押
圧変形によって、カシメられて接合されたフィンの上部
に、ファン6が組み付けられる。ファンの翼部の概ね直
下に切り欠き部が位置するように、ファンを組み付ける
と、放熱効率を一層高めることができる。ファンによっ
て、ベースプレートの一方の面から他方の面に貫通して
形成されている切り欠き部に風を送ることができ、ベー
スプレートの板厚方向に沿った風の流路が確保される。
したように、押圧変形によって、クリンプされて、ベー
スプレートの溝部に薄板フィンが強固にかしめ接合され
ている。即ち、図1(b)に示すように、ベースプレー
ト2の薄板フィン取付面に並列して設けた複数の溝部7
に薄板フィン3が装入され、薄板フィン取付面の溝部両
側近傍に、平らな面9aおよび傾斜した側面9bからな
る断面が概ね台形状に先細りに形成された凹部8が、押
圧変形(即ち、塑性変形)によって連続的に形成されて
いる。このようになされた塑性変形によって、薄板フィ
ン3が溝部7内にかしめ接合されている。上述した断面
が概ね台形状に先細りに形成された凹部8は、溝部7に
沿って連続的に形成されている。
クにおいては、薄板フィン取付面の溝部両側近傍4に塑
性変形により連続的に設けられた凹部8は、断面が概ね
台形状に先細りに形成されているので、塑性変形の量が
多く、傾斜した側面9bが薄板フィンに押し付けられ
て、溝部7の深い位置まで圧縮される。従って、薄板フ
ィン3は、広い面積において、溝部2の側面によって強
固にかしめ接合される。
は、ベースプレート1の薄板フィン取付面に並列して設
けた複数の溝部7に薄板フィン3を装入し、次いで薄板
フィン取付面の溝部両側近傍を、押圧側端部の断面が概
ね台形状に先細りに形成された押圧治具の押圧側端部で
押圧して溝部両側近傍を塑性変形する。
ぎると、塑性変形の量が十分でなく、溝部7の深い位置
まで圧縮されず、一方、先端面の幅が所定の値を超えて
大き過ぎると、押圧抵抗が増加して、押圧治具の押圧側
端部を、ベースプレートに十分に押込めなくなり、いず
れの場合も、薄板フィンのかしめ不良が発生し易くな
る。更に、溝部2の側面と薄板フィンとの接触面が小さ
く、放熱特性が劣る。
上述した凹部が不連続的に形成されていてもよい。この
ヒートシンクは、凹部は、溝部に沿って所定の間隔で、
不連続的に形成されていてもよい。更に、押圧治具は、
押圧側端部の所要箇所が突出し、突出部のそれぞれの断
面が概ね台形状に先細りに形成されていてもよい。
近傍に、不連続に形成された断面が概ね台形状に先細り
に形成された複数の塑性変形部分が、溝部7を挟んで、
千鳥配列で交互に位置していてもよい。この態様のヒー
トシンクによると、かしめ力が溝部7の長さ方向に均一
化し、かつ押圧治具の押圧力も小さくすることができ
る。
高強度材が使用できる。またベースプレートおよび薄板
フィンには、銅やアルミニウムなどの熱伝導性に優れた
任意の材料を使用することができる。
らなっており、そして、二股形状の刃のそれぞれの断面
が台形状に先細りに形成されている押圧治具を隣接する
薄板フィンの間に装入し、押圧して、2個の凹部を形成
してもよい。即ち、この態様のヒートシンクは、複数の
溝部および隣接する2つの溝部の間に、塑性変形によっ
て形成された、平らな底面および傾斜した側面を有する
断面が概ね台形状に先細りに形状された2個の凹部を備
えたベースプレートと、溝部に装入され、凹部の塑性変
形によって形成された傾斜した側面によって、両側から
かしめ接合された複数の薄板フィンとからなるヒートシ
ンクである。
ィン3を装入し、二股形状の刃のそれぞれの断面が台形
状に先細りに形成されている押圧治具を隣接する薄板フ
ィン3、3の間に装入し、所定の深さまで押圧する。そ
の結果、薄板フィンの間の薄板フィンに近い位置には、
押圧治具によって押圧されて塑性変形によって形成され
た、平らな底面および傾斜した側面を有する断面が概ね
台形状に先細りに形成された2つの凹部が形成されてい
る。図示されていないけれども、隣接する薄板フィンの
間には、同様に、押圧治具が装入され、押圧されるの
で、溝部に装入された各薄板フィンは、凹部の塑性変形
によって形成された傾斜した側面によって、両側からか
しめ接合される。
フィン間に、押圧治具によって押圧されて塑性変形によ
って、平らな底面および傾斜した側面を有する断面が概
ね台形状に先細りに形成された凹部が2個形成されるの
で、塑性変形量が多く、溝部7に装入された薄板フィン
3を広い面積において、両側からかしめ接合することが
できる。従って、かしめの精度が高まり、ベースプレー
トと薄板フィンとの接触面が大きく、放熱特性に優れて
いる。
っていてもよい。ハの字配列された凹部によって、かし
め力が薄板フィンに斜めに指向されるので、かしめの精
度が高まる。ハの字配列の凹部の長軸の延長線と、薄板
フィンの長軸がなす角度が、45度以内であることが好
ましい。
方法に限られるわけではなく、放電加工など他の方法で
あっても構わない。また、ベースプレート、フィンの材
質もアルミニウムが自由に組合わせられるし、他の金属
であっても構わない。また、フィンピッチ、フィン厚
さ、ベース形状、フィンの配列は自由に選定することが
できる。また、ベースプレートには固定用の孔やタップ
が施されていてもよく、このためにフィンの一部が欠落
していてもよい。この発明のヒートシンクおよびヒート
シンクの製造方法を実施例によって更に詳細に説明す
る。
厚0.4mm用の溝が成形されている幅70mm、厚さ
10mmのアルミニウム製のベースを調製した。次い
で、このように押し出し材によって調製されたベース
を、長さ80mmに切断して複数枚のベースプレートを
調製した。次いで、このように調製した複数枚のベース
プレートを重ね合わせて、マルチソーによって、ベース
プレートの側面に、切り欠き部を同時に複数成形した。
成形された切り欠き部は、幅3mmで奥行き10mmの
大きさで、片側10箇所づつ設けられた。
で、シャーリングによって、幅80mm、高さ10mm
に切断して調製した。このように調製した銅製フィンを
ベースプレートの溝に挿入し、フィン間をカシメ刃によ
って押圧して、ベースプレートを変形させてフィンを固
定した。このとき、ベースプレート周辺部のフィンは、
切り欠き部を跨ぐように固定された。このように作製し
たヒートシンクのフィンの上部にアタッチメントによっ
て、70mm×70mmの大きさのファンを組み付け
た。
付けられたヒートシンクを使用して、ベースプレートに
CPUを熱的に接続して放熱効率を調べた。その結果、
ファンの翼部の直下に切り欠き部があるので、ファンか
らの風がベースプレートの表面に沿った方向だけでな
く、ベースプレートの板厚方向に沿って、ベースプレー
トの下部にも抜け、流路抵抗が低減して流量が増加す
る。また、フィンはそのまま使用するので、フィン面積
は減少せず、ベースプレートの切り欠き部の側面も放熱
部として機能する。
ースプレートの切り欠き部においても、ベースプレート
からフィンへと熱が拡散し、放熱効率が高い。更に、ベ
ースプレートのみに切り欠き部が設けられるので、一度
の工程で複数のベースプレートを所望の形状に加工する
ことができ、製造コストの低下が図れる。
ミニウム製のベースを調製した。このように調製したア
ルミニウム製のベースを長さ80mmに切断して幅70
mm、厚さ10mm、長さ80mmのベースプレートを
調製した。このように調製したベースプレートに鍛造工
程によって、ベースプレートの表面に1.9mmピッチ
でフィン肉厚0.4mm用の溝を加工するとともに、ベ
ースプレートの周辺部に打ち抜きによって、切り欠き部
を形成した。形成された切り欠き部は、幅3mmで奥行
き10mmの大きさで、片側10箇所づつ設けられた。
で、シャーリングによって、幅80mm、高さ10mm
に切断して調製した。このように調製した銅製フィンを
ベースプレートの溝に挿入し、フィン間をカシメ刃によ
って押圧して、ベースプレートを変形させてフィンを固
定した。このとき、ベースプレート周辺部のフィンは、
切り欠き部を跨ぐように固定された。このように作製し
たヒートシンクのフィンの上部にアタッチメントによっ
て、70mm×70mmの大きさのファンを組み付け
た。
付けられたヒートシンクを使用して、ベースプレートに
CPUを熱的に接続して放熱効率を調べた。その結果、
ファンの翼部の直下に切り欠き部があるので、ファンか
らの風がベースプレートの表面に沿った方向だけでな
く、ベースプレートの板厚方向に沿って、ベースプレー
トの下部にも抜け、流路抵抗が低減して流量が増加す
る。また、フィンはそのまま使用するので、フィン面積
は減少せず、ベースプレートの切り欠き部の側面も放熱
部として機能する。
ースプレートの切り欠き部においても、ベースプレート
からフィンへと熱が拡散し、放熱効率が高い。
切り欠き部が設けることができるので、切削に比べてバ
リ処理や切削粉の処理が容易であり、工程も簡略化する
ことができ、製造コストを低下させることができる。ま
た、フィンが平行に整列しないレイアウトであっても自
由にフィン溝を設けることができるので、設計の自由度
が増す。上述したように、この発明のヒートシンクは、
通常の切り欠き部の無いヒートシンクと比べると、流路
抵抗が低減して風量が増加し、ベースプレートの側面も
放熱面として利用することができるので、放熱性能が向
上する。更に、アルミニウム製の押し出し材によるフィ
ン・ベースプレート一体型のヒートシンクと比べると、
フィン面積が減少せず、フィンによる熱拡散も期待する
ことができ、また、フィンの隙間から風がバイパスする
こともない。その結果、フィン枚数を多くすることがで
きる等のクリンプフィンによる性能向上に加えて、更
に、性能向上に寄与することが出来る。
シンクによると、容易な加工方法によって切り欠き部を
設けることによって、ファン風量が増加しヒートシンク
の性能が向上する。即ち、この発明のヒートシンクは、
フィン・ベースプレート一体型の押し出し材ではなく、
分離したフィンとベースプレートを用いて、ベースプレ
ートの周辺部に打ち抜きプレスによって切り欠き部を形
成し、ベースプレートの表面にフィン挿入用の溝を形成
し、溝にフィンをクリンプして固定することによって、
フィンの面積を減少させることなく、ファンから送られ
る風をベースプレートの表面に沿った方向だけでなく板
厚方向にも導くことができる放熱効率に優れたヒートシ
ンクおよびその製造方法を提供することができ、工業上
顕著な効果を奏する。
を示す斜視図である。
裏側から見た斜視図である。
態様を示す斜視図である。
裏側から見た斜視図である。
スプレートを示す図である。
たファンを示す図である。
出し材による従来のヒートシンクである。
Claims (9)
- 【請求項1】周辺部に貫通する複数の切り欠き部を備
え、上面に複数のフィン挿入溝部および前記フィン挿入
溝部の周囲の少なくとも一部に、押圧変形させて形成さ
れた凹部を備えたベースプレートと、 前記フィン挿入溝部に装入され、前記押圧変形によっ
て、前記ベースプレートに固定された複数のフィンとか
らなるヒートシンク。 - 【請求項2】前記フィンの上部に更に冷却用のファンを
備えている、請求項1に記載のヒートシンク。 - 【請求項3】前記周辺部に備えられた貫通する前記複数
の切り欠き部の断面は多角形、円形、または、楕円形か
らなっている、請求項1または2に記載のヒートシン
ク。 - 【請求項4】前記切り欠き部が打ち抜きプレスによって
成形されている、請求項1または3に記載のヒートシン
ク。 - 【請求項5】前記フィンは、前記ベースプレートの切り
欠き部を跨いで固定されている、請求項1、3、4の何
れか1項に記載のヒートシンク。 - 【請求項6】前記切り欠き部は、組み付けられた前記フ
ァンの翼部の概ね直下に設けられている、請求項2に記
載のヒートシンク。 - 【請求項7】下記ステップからなるヒートシンクの製造
方法:金属製のベースプレートの、周囲に貫通する複数
の切り欠き部を打ち抜きプレスによって形成し、 前記ベースプレートの上面に、複数のフィンを挿入する
複数の溝部を設け、 前記溝部にフィンを挿入し、前記フィンの挿入部周囲の
ベースプレートを押圧して変形させて前記フィンをベー
スプレートに固定する。 - 【請求項8】前記フィンを挿入する複数の前記溝部は、
前記切り欠き部が形成される前記ベースプレートの周辺
部にも形成され、前記フィンは前記切り欠き部を跨いで
固定される、請求項7に記載のヒートシンクの製造方
法。 - 【請求項9】前記切り欠き部が前記フィンの上部に備え
られたファンの翼部の概ね直下に位置するように前記フ
ァンを組み付ける、請求項8に記載のヒートシンクの製
造方法。
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---|---|---|---|
JP2001380189A JP3786868B2 (ja) | 2001-12-13 | 2001-12-13 | ヒートシンクおよびヒートシンクの製造方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN1306606C (zh) * | 2003-04-02 | 2007-03-21 | 纬创资通股份有限公司 | 散热片的制造方法 |
CN100338766C (zh) * | 2004-03-25 | 2007-09-19 | 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 | 散热装置的制备方法 |
JP2011003643A (ja) * | 2009-06-17 | 2011-01-06 | Furukawa-Sky Aluminum Corp | 熱交換器用溝付きベースプレートの製造方法 |
JP2013229456A (ja) * | 2012-04-26 | 2013-11-07 | Mitsubishi Electric Corp | ヒートシンクおよびヒートシンク一体型半導体モジュール |
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2001
- 2001-12-13 JP JP2001380189A patent/JP3786868B2/ja not_active Expired - Lifetime
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