JP2003178433A - ロール状帯状物の裁断方法 - Google Patents

ロール状帯状物の裁断方法

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JP2003178433A JP2001378716A JP2001378716A JP2003178433A JP 2003178433 A JP2003178433 A JP 2003178433A JP 2001378716 A JP2001378716 A JP 2001378716A JP 2001378716 A JP2001378716 A JP 2001378716A JP 2003178433 A JP2003178433 A JP 2003178433A
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Seiji Kasahara
誠治 笠原
Mikio Tomaru
美喜男 都丸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】裁断時の寸度安定性を向上できると共に、裁断
された後のロール状態の最終製品における寸度安定性も
向上することができる。 【解決手段】ロール状帯状物30のロール状態での各部
分における熱収縮率を均一にする均一化処理を施してか
ら巻き戻して裁断するようにしたので、裁断時の寸度安
定性を向上できると共に、裁断された後のロール状態の
最終製品における寸度安定性も向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はロール状帯状物の裁
断方法に係り、特に、オーディオ、ビデオ機器、コンピ
ュータ等に使用される磁気記録媒体の裁断に関する。 【0002】 【従来の技術】ロール状帯状物を巻き戻して裁断し、テ
ープ状の製品を製造する場合、その裁断精度や裁断後の
テープ形状精度が要求されるが、オーディオ、ビデオ機
器、コンピュータ等に使用される磁気記録媒体の分野で
は、この要求が他に比べて極めて高い精度が要求され
る。 【0003】近年、磁気記録媒体の分野では、磁気記録
媒体の薄層化・高密度化が進み、テープにサーボ信号を
書き込んで容量アップを図っている。また、磁気記録媒
体の高密度化に伴って記録トラックは極めて狭くなって
きている。従って、このサーボ信号の書き込みにおいて
テープの寸度安定性が非常に重要になる。即ち、位置信
号を正確に読み取るためには、正確な書き込み、正確に
読み取れるサーボ信号が必要になり、そのためには、テ
ープを走行させる走行精度はもちろんのこと、テープの
幅方向端部の直線性やテープ全体に渡ってのテープ幅精
度等において高い寸度安定性が要求される。特に、磁気
記録媒体の分野の中でもコンピュータ用バックアップテ
ープの分野では、サーボ信号でトレースする系が主流に
なりつつあるため、従来以上に寸度安定性が求められる
ようになった。 【0004】このような背景から、裁断精度の向上だけ
では対応しきれなくなってきており、特に裁断前のロー
ル状態に置かれたロール状帯状物でのテンション分布に
起因する寸度安定性の悪化は裁断精度だけでは対応でき
ないのが実情である。見かけ上対応できたとしても裁断
された後のテープ形状の不安定化の要素を多く残すこと
になる。例えば、裁断後のテープ全体に渡ってのテンシ
ョン分布の大きさにバラツキが残存した場合には最終的
に得られるテープ製品の寸度安定性が悪くなる。 【0005】この為に、製品得率は多少犠牲にしても、
裁断された後の寸度安定性等のテープ物性が製品規格内
のものだけを使用することで対応してきた。 【0006】磁気記録媒体の寸度安定性については、特
開2000−105921号公報、及び特開平1−10
9530号公報の従来技術がある。特開2000−10
5921号公報は、得率を悪化させずに寸度安定性を向
上させることを目的として塗布後に連続で低テンション
の熱処理を施した後、処理温度以下でカレンダー処理す
る方法である。一方、特開平1−109530号公報
は、磁気記録媒体が高温下に置かれても熱収縮による磁
気記録媒体の変形が少ないことを目的として、塗布・乾
燥・表面仕上げ後、裁断工程で裁断する前に、低テンシ
ョンで加熱・加湿する方法である。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開2
000−105921号公報及び特開平1−10953
0号公報は、裁断時の帯状物幅方向のテンション分布の
均一性や、裁断された後のロール状態の最終製品におけ
る寸度安定性において十分な効果が得られないという問
題があり、特に、磁気記録媒体の分野の中でも高い寸度
安定性が要求されるコンピュータ用バックアップテープ
において不十分である。 【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、裁断時の帯状物幅方向のテンション分布を均
一にすると共に、裁断された後のロール状態の最終製品
における寸度安定性も向上するロール状帯状物の裁断方
法を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、ロール状態の帯状物を巻き戻して裁断する
ロール状帯状物の裁断方法において、前記帯状物のロー
ル状態での各部分における熱収縮率を均一にする均一化
処理を施してから裁断することを特徴とする。 【0010】本発明によれば、帯状物のロール状態での
各部分における熱収縮率を均一にする均一化処理を施し
てから巻き戻して裁断するようにしたので、裁断時にお
ける帯状物幅方向のテンション分布を均一にして正確な
裁断ができると共に、裁断された後のロール状態の最終
製品における寸度安定性も向上することができる。即
ち、裁断時の帯状物幅方向のテンション分布は、裁断さ
れた後のテープ幅のバラツキをもたらし、裁断時の帯状
物長手方向のテンション変動は、裁断された後のテープ
の長手方向における幅変動をもたらす。これは裁断前の
ロール状帯状物における熱収縮率の分布が裁断時の幅方
向及び長手方向のテンション分布を作ることから、この
分布を適正化するためには裁断前のロール状態での熱収
縮率を均一化する必要がある。 【0011】本発明における熱収縮率の均一の程度とし
ては、ロール状態での各部分における熱収縮率平均値の
±20%以内であることが、裁断時における帯状物幅方
向のテンション分布の均一性及び裁断された後のロール
状態の最終製品における寸度安定性を達成する上で好ま
しい。この場合、熱収縮率平均値が0.10%以下、更
に好ましくは0.05%以下であれば一層良い。 【0012】本発明における均一化処理の態様例として
は、ロール状態のままで40°Cの低温恒温室に少なく
とも12時間、好ましくは1週間の低温長時間の熱処理
を施すとよい。この場合、ロール状帯状物の巻芯径を大
きくすると共に巻芯に巻回する巻数を少なくしてロール
自体の厚みを薄くし、ロール状帯状物に熱分布が発生し
ないようにすることが熱収縮率の均一化にとって好まし
い。 【0013】また、別の態様例としては、帯状物を巻回
してロール状帯状物を形成する前の帯状物の状態で、テ
ンション1.0〜2.0kg/m、帯状物の温度140
°Cで10秒間〜60秒間の低テンション高温短時間の
熱処理を施し、その後巻回してロール状帯状物を形成す
るとよい。 【0014】 【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るロール状帯状物の裁断方法の好ましい実施の形態につ
いて詳説する。 【0015】図1は、本発明のロール状帯状物の裁断方
法を適用する磁気記録媒体製造装置の一例を示す構成図
であり、本装置により磁気テープカセットを製造する例
で以下に説明する。 【0016】図1に示すように、送出リール装置10か
ら送り出された帯状の支持体20は、磁性液塗布装置1
1により磁性塗布液が塗布された後、第1乾燥装置12
内を搬送されて、支持体20に塗布形成された磁性層が
乾燥される。次に、バック層液塗布装置13で支持体2
0の裏面(塗布面の反対側面)にバック層液が塗布され
た後、乾燥ゾーン及び熱処理ゾーンを備えた第2乾燥装
置14内を搬送されて乾燥と熱処理が施された後、巻取
リール装置15に巻き取られる。これにより、帯状の支
持体20に磁性塗布液とバック層塗布液が塗布されたロ
ール状帯状物30が製造される。第2乾燥装置14に、
乾燥ゾーン及び熱処理ゾーンを設けるようにしたが、乾
燥ゾーン及び熱処理ゾーンを別装置として分離してもよ
い。また、送出リール装置10から巻取リール装置15
の間の支持体20の搬送路には、溝付き吸引ドラム16
が複数設けられる。この溝付き吸引ドラム16は、吸引
ドラムの吸引力及び回転速度を制御して吸引ドラム面に
おける支持体20のすべり具合を調整することで搬送さ
れる支持体20のテンションを調整したり、支持体20
の安定搬送を行う。テンション調整には溝付き吸引ドラ
ム16を用いたドロー方式の他に、ダンサローラを用い
たダンサ方式でもよい。 【0017】巻取リール装置15に巻き取られたロール
状帯状物30は、図2に示すように、カレンダ装置32
の送出リール装置34に移載されて再び繰り出され、カ
レンダローラ22、24、26同士の間を挟持搬送され
ることによりカレンダ処理されて巻取リール装置36に
巻き取られる。これにより、磁性層面とバック層面が平
滑化されたロール状帯状物30が形成される。カレンダ
処理の支持体搬送路にも複数の溝付き吸引ドラム16が
設けられ、支持体20のテンションの調整と支持体20
の安定搬送が行われる。 【0018】次に、ロール状帯状物30は、図3に示す
ように、カレンダ処理された後のロール状態のまま恒温
室40に搬入されると共に巻芯42に挿入された軸44
が、一対の支柱46に懸け渡される。ロール状帯状物3
0は、この状態で恒温室40内の温度が40°Cに調整
されて少なくとも12時間、好ましくは1週間保持され
ることにより、均一化処理が施される。この場合、恒温
室40内の熱は、ロール状帯状物30の外表面側からと
巻芯部側からの両方からロール内部に伝達するので、ロ
ール状帯状物30に熱分布が生じにくいように、巻芯4
2の径(L1 )を大きくすると共に巻芯42に巻回する
帯状物の巻数を少なくしてロール自体の厚み(L2 )を
薄くするとよい。これにより、ロール状帯状物30の各
部分において熱分布のない均等な熱処理が可能となるの
で、帯状物のロール状態での各部分における熱収縮率を
効果的に均一化することができる。熱収縮率の均一の程
度としては、ロール状態での各部分における熱収縮率平
均値の±20%以内であることが、裁断時における帯状
物幅方向のテンション分布の均一性、及び裁断された後
のロール状態の最終製品における寸度安定性を達成する
上で好ましい。この場合、熱収縮率平均値が0.10%
以下、更に好ましくは0.05%以下がよい。従って、
40°Cで1週間の熱処理後でも熱収縮率分布が上記数
値を満足しない場合には、満足するまで保持日数を延ば
すか、或いはロール自体の厚み(L2)を更に薄くする
のがよい。 【0019】ロール状帯状物30の熱収縮率を均一化す
るための均一化処理の別の態様としては、カレンダー後
のロール状帯状物30を、図1の装置の送出リール装置
10に装着し、第1乾燥装置12又は第2乾燥装置14
のみを通過して巻取リール装置15に巻き取るバイパス
ラインを構成することにより処理することができる。こ
の場合、乾燥装置12又は14の温度条件及び吸引ドラ
ム16による帯状物のテンション条件は次のように設定
される。即ち、帯状物の状態でテンション1.0〜2.
0kg/m、帯状物の温度140°Cで10秒間〜60
秒の高温短時間の熱処理を施し、その後巻回してロール
状にする。 【0020】カレンダー処理後の巻取り、又は帯状物で
の熱処理後の巻取りは、巻き取ったロールの巻き固さが
一定になるように操作する。例えば一定の張力下で一定
圧のコンタクトローラを押し付けながら巻くことで巻き
固さを一定にできる。この場合の巻取り時の張力は1〜
10kg/m、好ましくは3〜7kg/mであり、コン
タクトローラの圧力は20〜80kg/m、好ましくは
20〜60kg/mである。 【0021】尚、上記した均一化処理は一例であり、要
は、ロール状帯状物30を巻き戻して裁断する前のロー
ル状態での各部分における熱収縮率分布を均一化できる
処理であればよい。また、上記した均一化処理を一回行
っただけでは、熱収縮率分布が熱収縮率平均値の±20
%以内を満足しない場合には、均一化処理を複数回行う
ことが好ましく、この場合、ロール状態での低温長時間
の熱処理又は帯状物状態での高温短時間処理の異なる均
一化処理を組み合わせてもよい。 【0022】次に、ロール状帯状物30の熱収縮率を均
一化するための均一化処理を施したら、裁断装置(図示
せず)で細テープ状に裁断し、裁断したテープをカセッ
トケースの軸に巻回することにより磁気テープカセット
が製造される。 【0023】このように、本発明のロール状帯状物の裁
断方法によれば、帯状物のロール状態での各部分におけ
る熱収縮率を均一にする均一化処理を施してから巻き戻
して裁断する。これにより、裁断時の帯状物幅方向のテ
ンション分布を均一にでき、正確な裁断を行うことがで
きるだけでなく、一度、ロール状態での熱収縮率の均一
化を図っておくことにより、裁断後にカセットケースの
軸に巻回して最終製品にした後でも、寸度安定性の劣化
が生じにくい。これにより、特に、磁気記録媒体を製造
する裁断方法として好適であり、高密度化に伴って記録
トラックが極めて狭くなっても、サーボ信号の正確な書
き込み、読み取りを行うことができる。 【0024】尚、本発明は、本実施の形態を磁気テープ
を製造する例で説明したが、これに限定されるものでは
なく、ロール状態の帯状物を巻き戻して裁断する際に、
裁断時における帯状物幅方向のテンション分布の均一化
及び裁断後のテープの寸度安定性が要求される全ての製
品に適用することができる。 【0025】 【実施例】次に、本発明を適用して磁気テープを製造し
た場合と、本発明を適用せずに磁気テープを製造した場
合との対比試験結果を説明する。 【0026】実施例及び比較例ともに図1の磁性液の塗
布→第1乾燥→バック層液の塗布→第2乾燥・熱処理及
び図2のカレンダ処理までは同一である。そして、裁断
する前の熱処理条件を実施例と比較例とでは以下のよう
に変えた。 【0027】実施例1は、裁断前にテンション1.0k
g/m、帯状物の温度140°Cで60秒間の加熱処理
を施してから巻き取ってロール状帯状物を形成した。 【0028】実施例2は、裁断前にテンション1.0k
g/m、帯状物の温度140°Cで10秒間の加熱処理
を施してから巻き取ってロール状帯状物を形成した。 【0029】実施例3は、裁断前にテンション2.0k
g/m、帯状物の温度140°Cで60秒間の加熱処理
を施してから巻き取ってロール状帯状物を形成した。 【0030】実施例4は、帯状物をロール状態のまま
(巻芯径大、巻数少ない)恒温室内で40°Cで1週間
保温の加熱処理を施した。 【0031】実施例5は、帯状物をロール状態のまま恒
温室内で40°Cで12時間の加熱処理を施した。 【0032】比較例1は、裁断前にテンション4.0k
g/m、帯状物の温度90°Cで2秒間の加熱処理を施
してから巻き取ってロール状帯状物を形成した。 【0033】比較例2は、帯状物をロール状態のまま
(巻数多い)恒温室内で90°Cで24時間の加熱処理
を施した。 【0034】比較例3は、裁断前にテンション6.0k
g/m、帯状物の温度140°Cで60秒間の加熱処理
を施してから巻き取ってロール状帯状物を形成した。 【0035】比較例4は、帯状物をロール状態のまま
(巻芯径小)恒温室内で90°Cで72時間の加熱処理
を施した。 【0036】上記実施例1〜4の熱処理及び比較例1〜
4の熱処理を施した後のロール状帯状物の各部分におけ
る熱収縮率を求めた。合わせて、実施例及び比較例のロ
ール状帯状物を巻き戻して裁断し、裁断されたテープの
湾曲の分布幅、及び幅変動を対比した。 【0037】熱収縮率の測定は、熱収縮率を均一化する
ための熱処理を行った後の帯状物の幅方向及び長手方向
について、150mm×12.54mmの短冊形に切り
出したサンプルを調整し、そのサンプルの長手方向に1
00mmの間隔を開けて一対のマークをマーキングし
た。このマーク同士の間隔をコンパレータで正確に測定
した後に、無荷重で70°C−40時間で熱処理し、こ
の熱処理後のマーク同士の間隔を再びコンパレータで正
確に測定した。そして、熱処理前後のマーク同士の間隔
の変化量を熱収縮率とした。即ち、熱収縮率とは、現状
態から加熱して応力歪みが完全に取れた状態での収縮率
を言う。 【0038】また、熱収縮率分布及び熱収縮率平均値の
測定は、ロール状帯状物の芯部分(巻芯に近い部分)と
外周部分についてロール幅方向にそれぞれ6点ずつ合計
12点のサンプル(ロール幅方向両端部から30mm位
置のサンプル4点を含む)の熱収縮率を上記測定方法で
測定して、12点のサンプルの熱収縮率の平均値を熱収
縮率平均値とした。また、12点の熱収縮率のうちの最
大熱収縮率と最低熱収縮率について熱収縮率平均値から
のズレを%で示したものを熱収縮率分布とした。 【0039】湾曲の分布幅の測定は、図4に示すよう
に、裁断後の長さ(L)1mのテープをサンプリング
し、精度良く平行線の書かれた架台の上にバック層面を
下にして載せ、両端の位置を決めたときの中央部におけ
るエッジのズレ量(D)を測定した。図4(a)のよう
に上向きに湾曲している場合をプラス(+)とし、下向
きに湾曲している場合をマイナス(−)とした。この測
定を裁断により得られた複数本のテープ全てについて行
い、複数本のテープにおけるズレ量の分布を求めて湾曲
の分布幅とした。 【0040】幅変動の測定は、湾曲の分布幅を測定した
1mのサンプルについて、10cmおきにテープ幅寸法
を測定し、その最大値と最小値の差として示した。 【0041】 【表1】 表1の熱収縮率分布及び平均熱収縮率は、ロール状態で
の数値であり、湾曲度及び幅変動は裁断した後のテープ
での数値である。また、総合評価の◎は寸度安定性が非
常に良い、○は良い、×は悪い、××は非常に悪いを意
味する。 【0042】表1から分かるように、実施例1〜5のよ
うに本発明を適用して磁気テープを製造した場合のよう
に、裁断する前の帯状物のロール状態での各部分におけ
る熱収縮率を均一にしてから裁断することにより、磁気
テープの寸度安定性(湾曲の分布幅、幅変動)を向上さ
せることができ、得られる磁気テープの品質が安定化す
る。また、実施例5と比較例1との対比から分かるよう
に、裁断する前の帯状物のロール状態での各部分におけ
る熱収縮率の好ましい数値としては、熱収縮率分布が熱
収縮率平均値の±20%以内である。また、実施例1及
び2と他の実施例3〜5との対比から分かるように、熱
収縮率分布が小さく更に熱収縮率自体も小さいことが磁
気テープの寸度安定性を良くすることに大きく寄与して
いる。 【0043】これにより、トラッキングエラーの低減を
図ることができるだけでなく、サーボライト工程までの
得率が大幅に向上する。 【0044】一方、比較例1〜4のように本発明を適用
しないで磁気テープを製造した場合のように、裁断する
前の帯状物のロール状態での各部分における熱収縮率の
分布が大きい状態で裁断することにより、磁気テープの
寸度安定性(湾曲の分布幅、幅変動)が低減し、得られ
る磁気テープの品質の不安定化を招く。 【0045】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のロール状
帯状物の裁断方法によれば、裁断時の帯状物幅方向のテ
ンション分布を均一にし、裁断された後のロール状態の
最終製品における寸度安定性を向上することができる。 【0046】従って、本発明は、磁気記録媒体を製造す
る裁断方法として好適であり、高密度化に伴って記録ト
ラックが極めて狭くなっても、サーボ信号の正確な書き
込み、読み取りを行うことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明を適用する磁気記録媒体製造装置の塗布
・乾燥・熱処理のラインの一例を示した構成図 【図2】本発明を適用する磁気記録媒体製造装置のカレ
ンダ処理のラインの一例を示した構成図 【図3】本発明においてロール状帯状物の熱収縮率を均
一化するための均一化処理の一例を説明する説明図 【図4】湾曲の分布幅の測定方法を説明する説明図 【符号の説明】 10…送出リール装置、11…磁性液塗布装置、12…
第1乾燥装置、13…バック層液塗布装置、14…第2
乾燥装置、15…巻取リール装置、16…溝付き吸引ド
ラム、20…支持体、22、24、26…カレンダロー
ラ、30…ロール状帯状物、32…カレンダ装置、34
…送出リール装置、36…巻取リール装置、40…恒温
室、42…巻芯、44…軸、46…支柱

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】ロール状態の帯状物を巻き戻して裁断する
    ロール状帯状物の裁断方法において、 前記帯状物のロール状態での各部分における熱収縮率を
    均一にする均一化処理を施してから裁断することを特徴
    とするロール状帯状物の裁断方法。
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