JP2003177488A - 熱現像記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

熱現像記録媒体及びその製造方法

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JP2003177488A
JP2003177488A JP2001375506A JP2001375506A JP2003177488A JP 2003177488 A JP2003177488 A JP 2003177488A JP 2001375506 A JP2001375506 A JP 2001375506A JP 2001375506 A JP2001375506 A JP 2001375506A JP 2003177488 A JP2003177488 A JP 2003177488A
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Yasunobu Kobayashi
康伸 小林
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Konica Minolta Inc
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱現像処理前後で物性が変化せず、従来の感
光材料と取り扱いに差が出ない熱現像記録媒体及びその
製造方法を提供する。 【解決手段】 支持体上に有機銀粒子、感光性ハロゲン
化銀粒子、還元剤、硬調化剤及びバインダーを含有する
熱現像記録媒体において、熱現像処理後の、感光層側表
面および感光層と反対側の表面におけるスムースター値
の測定開始直後の値に対して、30秒間測定し続けたと
きのスムースター値変化率が0%〜20%であることを
特徴とする熱現像記録媒体及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱現像記録媒体及
びその製造方法に関し、詳しくは安定した搬送性、取り
扱い性を有する熱現像記録媒体及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、印刷製版や医療の分野では、
感光材料の湿式処理に伴う廃液が、作業性の上で問題に
なっており、近年では環境保全、省スペースの観点から
も処理廃液の減量が強く望まれている。そこで、レーザ
ーイメージセッターやレーザーイメージャーにより効率
的な露光が可能で、高解像度で鮮明な黒色画像を形成す
ることが出来る光熱写真材料に関する技術が必要とされ
てきた。この為の技術として熱処理により写真画像を形
成するハロゲン化銀感光材料が知られており、これらは
例えば、米国特許第3,152,904号、同第3,4
57,075号及びD.モーガン(Morgan)と
B.シェリー(Shely)による「熱によって処理さ
れる銀システム(Thermally Process
ed Silver Systems)」、イメージン
グ・プロセッシーズ・アンド・マテリアルズ(Imag
ing Processes and Materia
ls)Neblette 第8版、スタージ(Stur
ge)、V.ウォールワース(Walworth)、
A.シェップ(Shepp)編集、第2頁、1969年
等に開示されている。この様な熱現像記録媒体は、還元
可能な銀源(例えば有機銀塩)、触媒活性量の光触媒
(例えばハロゲン化銀)、及び還元剤を通常有機のバイ
ンダーマトリクス中に分散した状態で含有している。熱
現像記録媒体は常温では安定であるが、露光後高温に加
熱した場合に還元可能な銀源(酸化剤として作用する)
と還元剤との間の酸化還元反応により銀を生成する。こ
の酸化還元反応は露光で発生した潜像の触媒作用によっ
て促進される。露光領域中の有機銀塩の反応によって生
成した銀は黒色像を提供し、これは非露光域と対照をな
し、画像の形成がなされる。
【0003】しかし、熱現像記録媒体は熱を与えること
により現像を行うものであるので、従来のラテックスを
使用した熱現像記録媒体では、塗膜自体が柔らかい為に
熱現像処理前後で物性が変化してしまい、熱現像記録媒
体の設計が難しく、処理後も取り扱いにくいという問題
が生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱現
像処理前後で物性が変化せず、従来の感光材料と取り扱
いに差が出ない熱現像記録媒体及びその製造方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成によって達成された。
【0006】1.支持体上に有機銀粒子、感光性ハロゲ
ン化銀粒子、還元剤、硬調化剤及びバインダーを含有す
る熱現像記録媒体において、熱現像処理後の、感光層側
表面および感光層と反対側の表面におけるスムースター
値の測定開始直後の値に対して、30秒間測定し続けた
ときのスムースター値変化率が0%〜20%であること
を特徴とする熱現像記録媒体。
【0007】2.熱現像処理後の熱現像記録媒体の感光
層面とPS版感光面との摩擦係数が0.4以下であり、
且つ素現像部分と黒化部分の摩擦係数の差が0.05以
下であることを特徴とする熱現像記録媒体。
【0008】3.感光層側及び感光層と反対側に、有機
溶剤に溶解したバインダー溶液に不定形粒子のマット剤
を分散した塗布液を塗布して作製されたことを特徴とす
る前記1又は2に記載の熱現像記録媒体。
【0009】4.支持体に感光層塗布液を塗設した後、
熱風による乾燥開始まで10秒以下で作製されたことを
特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の熱現像記
録媒体。
【0010】5.前記1〜4のいずれか1項に記載の熱
現像記録媒体の製造方法。本発明を更に詳しく説明す
る。
【0011】本発明は、支持体上に少なくとも非感光性
層、感光層を積層することを特徴とする。
【0012】〈バインダー〉本発明の熱現像記録媒体の
ハロゲン化銀感光層又非感光性層に好適に用いられるバ
インダーは透明又は半透明で、一般に無色であり、天然
ポリマーや合成モノポリマー及びコポリマー、その他フ
ィルムを形成する媒体、例えば:ゼラチン、アラビアゴ
ム、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセル
ロース、セルロースアセテート、セルロースアセテート
ブチレート、ポリ(ビニルピロリドン)、カゼイン、デ
ンプン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル
酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コ
ポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン
−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエ
ン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビ
ニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポ
リ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹
脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、
ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセテート)、
セルロースエステル類、ポリ(アミド)類がある。本発
明の熱現像記録媒体に用いられるバインダーは、親水性
バインダーでも、疎水性バインダーでもよいが、熱現像
後のカブリを低減させるために、疎水性透明バインダー
を使用することが好ましい。好ましいバインダーとして
は、ポリビニルブチラール、セルロースアセテート、セ
ルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリアクリル酸、ポリウレタンなどがあげ
られる。その中でもポリビニルブチラール、セルロース
アセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエ
ステルが特に好ましく用いられる。上記のように疎水性
透明バインダーを使用することが好ましいが、必要によ
り、水可溶性樹脂又は水分散系樹脂(ラテックス)を適
量併用することができる。
【0013】上記疎水性透明バインダーを溶解または分
散するための主溶媒としては、有機溶媒が主として用い
られ、例えばアルコール類(メタノール、エタノール、
プロパノール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケ
トン)ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
メチルセルソルブ等が好ましく用いられ、必要に応じ
て、好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは10
質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下の水が含有
されてもよい。
【0014】〈有機酸銀塩〉本発明の熱現像記録媒体の
ハロゲン化銀感光層に含有される有機酸銀塩は還元可能
な銀源であり、還元可能な銀イオン源を含有する有機酸
及びヘテロ有機酸の銀塩、特に長鎖(10〜30、好ま
しくは5〜25の炭素原子数)の脂肪族カルボン酸及び
含窒素複素環カルボン酸が好ましい。配位子が、4.0
〜10.0の銀イオンに対する総安定定数を有する有機
又は無機の銀塩錯体も有用である。好適な銀塩の例は、
Research Disclosure第17029
及び29963に記載されており、次のものがある:有
機酸の塩(例えば、没食子酸、シュウ酸、ベヘン酸、ス
テアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸等の塩);銀の
カルボキシアルキルチオ尿素塩(例えば、1−(3−カ
ルボキシプロピル)チオ尿素、1−(3−カルボキシプ
ロピル)−3,3−ジメチルチオ尿素等);アルデヒド
とヒドロキシ置換芳香族カルボン酸とのポリマー反応生
成物の銀錯体(例えば、ホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、ブチルアルデヒドのようなアルデヒド類とサリ
チル酸、ベンジル酸3,5−ジヒドロキシ安息香酸、
5,5−チオジサリチル酸のようなヒドロキシ置換酸
類);チオン類の銀塩又は錯体(例えば、3−(2−カ
ルボキシエチル)−4−ヒドロキシメチル−4−チアゾ
リン−2−チオン及び3−カルボキシメチル−4−メチ
ル−4−チアゾリン−2−チオン);イミダゾール、ピ
ラゾール、ウラゾール、1,2,4−チアゾール及び1
H−テトラゾール、3−アミノ−5−ベンジルチオ−
1,2,4−トリアゾール及びベンゾトリアゾールから
選択される窒素酸と銀との錯体または塩;サッカリン、
5−クロロサリチルアルドキシム等の銀塩;メルカプチ
ド類の銀塩等が挙げられる。好ましい銀源はベヘン酸
銀、アラキジン酸銀および/またはステアリン酸銀であ
る。
【0015】有機酸銀塩は、水溶性銀化合物と銀と錯形
成する化合物を混合することにより得られるが、正混合
法、逆混合法、同時混合法、特開平9−127643号
公報に記載されている様なコントロールドダブルジェッ
ト法等が好ましく用いられる。例えば、有機酸にアルカ
リ金属塩(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
など)を加えて有機酸アルカリ金属塩ソープ(例えば、
ベヘン酸ナトリウム、アラキジン酸ナトリウムなど)を
作製した後に、コントロールドダブルジェットにより、
前記ソープと硝酸銀などを添加して有機銀塩の結晶を作
製する。その際にハロゲン化銀粒子を混在させてもよ
い。
【0016】〈ハロゲン化銀粒子〉本発明の熱現像記録
媒体のハロゲン化銀感光層に含有されるハロゲン化銀粒
子は光センサーとして機能するものである。本発明にお
いては、画像形成後の白濁を低く抑えるため、および良
好な画質を得るために平均粒子サイズが小さい方が好ま
しく、平均粒子サイズが好ましくは0.03μm以下、
より好ましくは0.01〜0.03μmの範囲である。
なお、本発明の熱現像記録媒体のハロゲン化銀粒子は前
記有機酸銀塩調製時に同時に作製されるか、または前記
有機銀酸塩調製時に該ハロゲン化銀粒子を混在させて調
製することにより、有機酸銀塩に融着した状態でハロゲ
ン化銀粒子を形成させて微小粒子のいわゆるin si
tu銀とするのが好ましい。なお、上記ハロゲン化銀粒
子の平均粒子径の測定方法は、電子顕微鏡により500
00倍で撮影し、それぞれのハロゲン化銀粒子の長辺と
短辺を実測し、100個の粒子を測定し、平均したもの
を平均粒径とする。
【0017】ここで、上記粒子サイズとは、ハロゲン化
銀粒子が立方体或いは八面体のいわゆる正常晶である場
合には、ハロゲン化銀粒子の稜の長さをいう。又、正常
晶でない場合、例えば、球状、棒状、或いは平板状の粒
子の場合には、ハロゲン化銀粒子の体積と同等な球を考
えたときの直径をいう。またハロゲン化銀粒子は単分散
であることが好ましい。ここでいう単分散とは、下記式
で求められる単分散度が40%以下をいう。更に好まし
くは30%以下であり、特に好ましくは0.1〜20%
となる粒子である。
【0018】単分散度=(粒径の標準偏差)/(粒径の
平均値)×100 本発明において、ハロゲン化銀粒子は平均粒径0.01
〜0.03μmで、かつ単分散粒子であることがより好
ましく、この範囲にすることで画像の粒状性も向上す
る。
【0019】ハロゲン化銀粒子の形状については、特に
制限はないが、ミラー指数〔100〕面の占める割合が
高いことが好ましく、この割合が50%以上、更には7
0%以上、特に80%以上であることが好ましい。ミラ
ー指数〔100〕面の比率は、増感色素の吸着における
〔111〕面と〔100〕面との吸着依存性を利用した
T.Tani;J.Imaging Sci.,29,
165(1985)により求めることができる。
【0020】またもう一つの好ましいハロゲン化銀粒子
の形状は、平板粒子である。ここでいう平板粒子とは、
投影面積の平方根を粒径rμmとして、垂直方向の厚み
をhμmとした場合のアスペクト比=r/hが3以上の
ものをいう。その中でも好ましくは、アスペクト比が3
以上、50以下である。また粒径は0.03μm以下で
あることが好ましく、さらに0.01〜0.03μmが
好ましい。これらの製法は米国特許第5,264,33
7号、同5,314,798号、同5,320,958
号等の各明細書に記載されており、容易に目的の平板状
粒子を得ることができる。本発明においてこれらの平板
状粒子を用いた場合、さらに画像の鮮鋭性も向上する。
【0021】ハロゲン化銀粒子の組成としては特に制限
はなく、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭
化銀、沃化銀のいずれであってもよい。本発明に用いら
れる写真乳剤は、P.Glafkides著Chimi
e et PhysiquePhotographiq
ue(Paul Montel社刊、1967年)、
G.F.Duffin著 Photographic
Emulsion Chemistry(The Fo
cal Press刊、1966年)、V.L.Zel
ikman et al著Making and Co
ating Photographic Emulsi
on(The Focal Press刊、1964
年)等に記載された方法を用いて調製することができ
る。
【0022】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子に
は、照度不軌改良や改良調整のために、元素周期律表の
6族から10族に属する金属のイオン又は錯体イオンを
含有することが好ましい。上記の金属としては、W、F
e、Co、Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Re、O
s、Ir、Pt、Auが好ましい。
【0023】ハロゲン化銀粒子は、ヌードル法、フロキ
ュレーション法等、当業界で知られている方法の水洗に
より脱塩することができるが、本発明においては脱塩し
てもしなくてもよい。
【0024】本発明におけるハロゲン化銀粒子は、化学
増感されていることが好ましい。好ましい化学増感法と
しては、当業界でよく知られているように硫黄増感法、
セレン増感法、テルル増感法、金化合物や白金、パラジ
ウム、イリジウム化合物等の貴金属増感法や還元増感法
を用いることができる。
【0025】本発明においては熱現像記録媒体の失透を
防ぐためには、ハロゲン化銀粒子及び有機銀塩の総量
は、銀量に換算して1m2当たり0.3〜2.2gであ
り、0.5g〜1.5gがより好ましい。この範囲にす
ることで硬調な画像が得られる。また銀総量に対するハ
ロゲン化銀の量は、質量比で50%以下、好ましくは2
5%以下、更に好ましくは0.1〜15%の間である。
【0026】本発明におけるハロゲン化銀粒子は350
〜450μmに光の極大吸収を有し、特に増感色素を有
してなくてもよいが、必要に応じて含有させてもよい。
【0027】〈還元剤〉本発明の熱現像記録媒体のハロ
ゲン化銀感光層または非感光性層に含有される好適な還
元剤の例は、米国特許第3,770,448号、同3,
773,512号、同3,593,863号等の各明細
書及びResearch Disclosure第17
029及び29963に記載されており、次のものが挙
げられる。
【0028】アミノヒドロキシシクロアルケノン化合物
(例えば、2−ヒドロキシ−3−ピペリジノ−2−シク
ロヘキセノン);還元剤の前駆体としてアミノレダクト
ン類(reductones)エステル(例えば、ピペ
リジノヘキソースレダクトンモノアセテート);N−ヒ
ドロキシ尿素誘導体(例えば、N−p−メチルフェニル
−N−ヒドロキシ尿素);アルデヒド又はケトンのヒド
ラゾン類(例えば、アントラセンアルデヒドフェニルヒ
ドラゾン);ホスファーアミドフェノール類;ホスファ
ーアミドアニリン類;ポリヒドロキシベンゼン類(例え
ば、ヒドロキノン、t−ブチル−ヒドロキノン、イソプ
ロピルヒドロキノン及び(2,5−ジヒドロキシ−フェ
ニル)メチルスルホン);スルフヒドロキサム酸類(例
えば、ベンゼンスルフヒドロキサム酸);スルホンアミ
ドアニリン類(例えば、4−(N−メタンスルホンアミ
ド)アニリン);2−テトラゾリルチオヒドロキノン類
(例えば、2−メチル−5−(1−フェニル−5−テト
ラゾリルチオ)ヒドロキノン);テトラヒドロキノキサ
リン類(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロキノキ
サリン);アミドオキシム類;アジン類;脂肪族カルボ
ン酸アリールヒドラザイド類とアスコルビン酸の組み合
わせ;ポリヒドロキシベンゼンとヒドロキシルアミンの
組み合わせ;レダクトン及び/又はヒドラジン;ヒドロ
キサン酸類;アジン類とスルホンアミドフェノール類の
組み合わせ;α−シアノフェニル酢酸誘導体;ビス−β
−ナフトールと1,3−ジヒドロキシベンゼン誘導体の
組み合わせ;5−ピラゾロン類;スルホンアミドフェノ
ール還元剤;2−フェニルインダン−1,3−ジオン
等;クロマン;1,4−ジヒドロピリジン類(例えば、
2,6−ジメトキシ−3,5−ジカルボエトキシ−1,
4−ジヒドロピリジン);ビスフェノール類(例えば、
ビス(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフ
ェニル)メタン、ビス(6−ヒドロキシ−m−トリ)メ
シトール(mesitol)、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、4,4−エチ
リデン−ビス(2−t−ブチル−6−メチルフェノー
ル))、紫外線感応性アスコルビン酸誘導体;ヒンダー
ドフェノール類;3−ピラゾリドン類。中でも特に好ま
しい還元剤は、ヒンダードフェノール類である。ヒンダ
ードフェノール類としては、下記一般式(A)で表され
る化合物が挙げられる。
【0029】
【化1】
【0030】式中、Rは水素原子、又は炭素原子数1〜
10のアルキル基(例えば、−C49、2,4,4−ト
リメチルペンチル)を表し、R′及びR″は炭素原子数
1〜5のアルキル基(例えば、メチル、エチル、t−ブ
チル)を表す。
【0031】一般式(A)で表される化合物の具体例を
以下に示す。ただし、本発明は、以下の化合物に限定さ
れるものではない。
【0032】
【化2】
【0033】
【化3】
【0034】前記一般式(A)で表される化合物を始め
とする還元剤の使用量は、好ましくは銀1モル当り1×
10-2〜10モル、特に1×10-2〜1.5モルであ
る。
【0035】〈硬調化剤〉本発明の熱現像記録媒体のハ
ロゲン化銀感光層または非感光性層に用いられる硬調化
剤としてのヒドラジン化合物としては、Researc
h Disclosure Item 23515(1
983年11月号、P.346)及びそこに引用された
文献の他、米国特許第4,080,207号、同第4,
269,929号、同第4,276,364号、同第
4,278,748号、同第4,385,108号、同
第4,459,347号、同第4,478,928号、
同第4,560,638号、同第4,686,167
号、同第4,912,016号、同第4,988,60
4号、同第4,994,365号、同第5,041,3
55号、同第5,104,769号、英国特許第2,0
11,391B号、欧州特許第217,310号、同第
301,799号、同第356,898号、特開昭60
−179734号、同61−170733号、同61−
270744号、同62−178246号、同62−2
70948号、同63−29751号、同63−325
38号、同63−104047号、同63−12183
8号、同63−129337号、同63−223744
号、同63−234244号、同63−234245
号、同63−234246号、同63−294552
号、同63−306438号、同64−10233号、
特開平1−90439号、同1−100530号、同1
−105941号、同1−105943号、同1−27
6128号、同1−280747号、同1−28354
8号、同1−283549号、同1−285940号、
同2−2541号、同2−77057号、同2−139
538号、同2−196234号、同2−196235
号、同2−198440号、同2−198441号、同
2−198442号、同2−220042号、同2−2
21953号、同2−221954号、同2−2853
42号、同2−285343号、同2−289843
号、同2−302750号、同2−304550号、同
3−37642号、同3−54549号、同3−125
134号、同3−184039号、同3−240036
号、同3−240037号、同3−259240号、同
3−280038号、同3−282536号、同4−5
1143号、同4−56842号、同4−84134
号、同2−230233号、同4−96053号、同4
−216544号、同5−45761号、同5−457
62号、同5−45763号、同5−45764号、同
5−45765号、同6−289524号、同9−16
0164号等の各公報に記載されたものを挙げることが
できる。
【0036】この他にも、特公平6−77138号公報
に記載の(化1)で表される化合物で、具体的には同公
報3頁、4頁に記載された化合物、特公平6−9308
2号公報に記載された一般式(1)で表される化合物で
具体的には同公報8頁〜18頁に記載の1〜38の化合
物、特開平6−23049号公報に記載の一般式
(4)、(5)及び(6)で表される化合物で、具体的
には同公報25頁、26頁に記載の化合物4−1〜4−
10、28頁〜36頁に記載の化合物5−1〜5−4
2、及び39頁、40頁に記載の化合物6−1〜6−
7、特開平6−289520号公報に記載の一般式
(1)及び(2)で表される化合物で、具体的には同公
報5頁から7頁に記載の化合物1−1)〜1−17)及
び2−1)、特開平6−313936号公報に記載の
(化2)及び(化3)で表される化合物で具体的には同
公報6頁から19頁に記載の化合物、特開平6−313
951号公報に記載の(化1)で表される化合物で、具
体的には同公報3頁から5頁に記載された化合物、特開
平7−5610号公報に記載の一般式(I)で表される
化合物で、具体的には同公報の5頁から10頁に記載の
化合物I−1〜I−38、特開平7−77783号公報
に記載の一般式(II)で表される化合物で、具体的には
同公報10頁〜27頁に記載の化合物II−1〜II−10
2、特開平7−104426号公報に記載の一般式
(H)及び一般式(Ha)で表される化合物で、具体的
には同公報8頁〜15頁に記載の化合物H−1〜H−4
4に記載されたもの等を用いることができる。
【0037】さらに本発明に用いられるその他の硬調化
剤としては特開平11−316437号公報の33頁か
ら53頁に記載の化合物であり、さらに好ましくは特開
平12−298327号公報の21頁から14頁に記載
の下記化合物である。
【0038】
【化4】
【0039】
【化5】
【0040】
【化6】
【0041】
【化7】
【0042】〈本発明の熱現像記録媒体のその他の構
成〉本発明の熱現像記録媒体の表面を保護したり擦り傷
を防止するために、感光層の外側に非感光性層を有する
ことができる。これらの非感光性層に用いられるバイン
ダーは感光層に用いられるバインダーと同じ種類でも異
なった種類でもよい。
【0043】本発明においては、熱現像の速度を速める
ためにハロゲン化銀感光層のバインダー量が1.5〜1
0g/m2であることが好ましい。さらに好ましくは
1.7〜8g/m2である。1.5g/m2未満では未露
光部の濃度が大幅に上昇し、使用に耐えない場合があ
る。
【0044】本発明に用いられるマット剤は、不定形粒
子であることを特徴とする。不定形であり、下記に示す
物性を満たすのであれば、不定形粒子は如何なるもので
も使用できる。
【0045】例として、不定形シリカ、窒化ホウ素、窒
化アルミニウム、二酸化チタン、酸化マグネシウム、酸
化アルミニウム、酸化カルシウム、ハイドロキシアパタ
イト、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸ストロン
チウム、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリ
レート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、セルロ
ースアセテート、セルロースプロピオネート、シリコー
ン、テフロン(R)等がある。また、微粒子に滑り性を
与えるためワックスやシリコーンオイルを染み込ませた
ものや、シランカップリング剤やチタンカップリング剤
を用いて表面を修飾したものも使用できる。マット剤の
大きさはマット剤の体積を球形に換算したときの直径で
表される。本発明において、マット剤の粒径とはこの球
形換算した直径のことを示すものとする。
【0046】本発明に用いられるマット剤は、感光層側
のマット剤平均粒径は0.5μm〜10μmであること
が好ましく、更に好ましくは1.0μm〜8μmであ
る。感光層と反対側のマット剤平均粒径は1.0μm〜
20μmであることが好ましく、更に好ましくは3.0
〜15μmである。
【0047】本発明に用いられる感光層側のマット剤付
量は、0.01〜0.30g/m2が好ましく、0.0
2〜0.25g/m2がより好ましい。
【0048】本発明で用いるスムースター値について説
明する。本発明で用いられるスムースター値とは、下記
の条件で測定された吸引圧の値(Pa)で定義する。
【0049】《スムースター値の定義》測定は東栄電気
工業社製スムースターSM−6Bを用いて行う。真空型
の空気マイクロメーターを利用したこの装置では、測定
ヘッドに吸着された被測定面の粗さに応じ流入する空気
量を圧力(Pa)の変化として測定する。数値が大きい
ことは、表面の凹凸が大きいか、または凹凸の数が多い
ことに対応する。測定すべき試料の表面上に測定ヘッド
を置き、一定の開口面積を持つ絞りを通してヘッド内の
空気を真空ポンプで排気し、ヘッド内の気圧P(Pa)
を読み取り、スムースター値として表示する。なお、測
定する前に23℃、50%RH(相対湿度)で2時間調
湿し、同じ環境下で測定する。
【0050】本発明で用いられる熱現像記録媒体の感光
層側のスムースター値は133Pa以上、13332P
a以下が好ましい。より好ましくは400Pa以上、6
666Pa以下である。また、該熱現像記録媒体の感光
層側と反対側の表面のスムースター値は、1333Pa
以上、26664Pa以下が好ましい。より好ましくは
4000Pa以上、13332Pa以下である。
【0051】本発明において、熱現像処理後の感光層側
表面および感光層と反対側の表面におけるスムースター
値の測定開始直後の値に対して、30秒間測定し続けた
ときのスムースター値変化率が0%〜20%であること
を特徴とする。スムースター値変化率が大きいと熱現像
処理後の取り扱い性が悪化してしまい、製版工程におい
て不都合を生じることがある。
【0052】本発明は熱現像処理後の熱現像記録媒体の
感光層面とPS版感光面との摩擦係数が0.4以下であ
り且つ、素現像部分と黒化部分の摩擦係数の差が0.0
5以下であることを特徴とする。摩擦係数が0.4以上
であると、取り扱っている環境によってはPS版と熱現
像感光媒体との滑り性が劣化し、PS版露光時の密着性
が悪くなるためバキュームに時間が掛かり、最悪の場
合、業務に支障が出る恐れがある。更に、素現像部分と
黒化部分の摩擦係数の差が0.05以上であると、版の
状態によって摩擦が変わってしまい、取り扱い時に差が
出てしまう。摩擦係数の調整方法としては、マット剤の
粒径、付き量、界面活性剤の付き量および最外面の層の
膜厚変更で調整が可能である。尚、本発明において、素
現像部分とは現像後も黒化部分の全くない箇所を言う。
【0053】本発明の熱現像記録媒体はハロゲン化銀感
光層に通過する光の量又は波長分布を制御するために該
ハロゲン化銀感光層と同じ側にフィルター染料層および
/又は反対側にアンチハレーション染料層、いわゆるバ
ッキング層を形成しても良いし、ハロゲン化銀感光層に
染料又は顔料を含ませても良い。
【0054】本発明の熱現像記録媒体の非感光性層には
前記のバインダーやマット剤とともに、さらにポリシロ
キサン化合物やワックスや流動パラフィンのようなスベ
リ剤を含有してもよい。
【0055】また、本発明の熱現像記録媒体には、塗布
助剤として各種の界面活性剤が用いられ、中でもフッ素
系界面活性剤が、帯電特性を改良したり、斑点状の塗布
故障を防ぐために好ましく用いられる。
【0056】本発明の熱現像記録媒体のハロゲン化銀感
光層は複数層にしても良く、また階調の調節のためハロ
ゲン化銀感光層の構成として高感度層/低感度層又は低
感度層/高感度層にしても良い。
【0057】また、本発明に用いられる好適な色調剤の
例はResearch Disclosure第170
29号に開示されている。
【0058】本発明の熱現像記録媒体には熱現像を抑制
あるいは促進させ熱現像を制御するため、分光増感効率
を向上させるため、現像前後の保存性を向上させるため
などにメルカプト化合物、ジスルフィド化合物、チオン
化合物を含有させることができる。
【0059】本発明の熱現像記録媒体にはかぶり防止剤
が用いられてもよく、これらの添加剤はハロゲン化銀感
光層、非感光性層、又はその他の形成層の何れに添加し
てもいい。
【0060】本発明の熱現像記録媒体には例えば、界面
活性剤、酸化防止剤、安定化剤、可塑剤、被覆助剤等を
用いても良い。これらの添加剤及び上述したその他の添
加剤はResearch Disclosure It
em17029(1978年6月p.9〜15)に記載
されている化合物を好ましく用いることができる。
【0061】本発明で用いられる支持体は、現像処理後
に所定の光学濃度を得るため及び現像処理後の画像の変
形を防ぐために、プラスチックフィルム(例えば、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミ
ド、ナイロン、セルローストリアセテート、ポリエチレ
ンナフタレート)であることが好ましい。
【0062】その中でも好ましい支持体としては、ポリ
エチレンテレフタレート及びシンジオタクチック構造を
有するスチレン系重合体を含むプラスチックの支持体が
挙げられる。支持体の厚みとしては50〜300μm程
度、好ましくは70〜180μmである。
【0063】また熱処理したプラスチック支持体を用い
ることもできる。採用するプラスチックとしては、前記
のプラスチックが挙げられる。支持体の熱処理とはこれ
らの支持体を製膜後、ハロゲン化銀感光層、非感光性
層、又はその他の形成層が塗布されるまでの間に、支持
体のガラス転移点より30℃以上高い温度で、好ましく
は35℃以上高い温度で、更に好ましくは40℃以上高
い温度で加熱することがよい。但し、支持体の融点を超
えた温度に加熱することは支持体の強度の均一性を損
い、好ましくない。
【0064】本発明においては帯電性を改良するために
金属酸化物および/または導電性ポリマーなどの導電性
化合物を構成層中に含ませることができる。これらはい
ずれの層に含有させてもよいが、好ましくは下引層、バ
ッキング層、ハロゲン化銀感光層と下引の間の層などで
ある。
【0065】塗布方法本発明は重層塗布を行うことを特
徴とする。塗布方式としては、リバースロール、グラビ
アロール、エアドクターコータ、ブレードコータ、エア
ナイフコータ、スクイズコータ、含浸コータ、ワイヤー
バーコータ、トランスファロールコータ、キスコータ、
キャストコータ或いはスプレーコータ、エクストルージ
ョンコータがあるが、本発明では支持体上への感光層の
形成は、エクストルージョン方式のエクストルージョン
コータによりウェット−オン−ウェット方式の重層塗布
を行うのがより好ましい。
【0066】尚、ウェット−オン−ウェット方式におけ
る重層塗布においては、下側の層が湿潤状態になったま
まで上側の層を塗布するので、上下層間の接着性が向上
するとともに、塗布を一度で終了させるので塗布面に傷
が入り難く、平滑性が良いため現像ムラが出にくく、更
に歩留まりを向上させることが出来る。
【0067】本発明は支持体に感光層塗布液を塗設した
後、熱風による乾燥開始まで10秒以下で作製されたこ
とを特徴とする。この条件で作製することにより、マッ
ト剤の非感光性層表面での存在状態や、潤滑剤の存在状
態を理想状態にすることが可能となる。乾燥までの時間
の調整は塗布時の支持体搬送速度で調整することがで
き、エクストルージョン方式のエクストルージョンコー
タを使用すると低速搬送から高速搬送まで何ら制約無く
塗布が可能である。
【0068】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0069】実施例1〈下引済みPET支持体の作製〉
帝人(株)製の2軸延伸熱固定済みの厚さ125μmの
PETフィルムの両面に下記に示す条件でプラズマ処理
1を施し、次いで一方の面に下記下引塗布液a−1を乾
燥膜厚0.8μmになるように塗設し乾燥させて下引層
A−1とし、また反対側の面に下記帯電防止用の下引塗
布液b−1を乾燥膜厚0.8μmになるように塗設し乾
燥させて帯電防止加工下引層B−1とした。ついで、そ
れぞれの下引き層表面に下記に示す条件でプラズマ処理
2を施した。
【0070】《プラズマ処理条件》バッチ式の大気圧プ
ラズマ処理装置(イーシー化学(株)製、AP−I−H
−340)を用いて、高周波出力が4.5kW、周波数
が5kHz、処理時間が5秒及びガス条件としてアルゴ
ン、窒素及び水素の体積比をそれぞれ90%、5%及び
5%で、プラズマ処理1及びプラズマ処理2を行った。
【0071】 《下引塗布液a−1》 ブチルアクリレート(30質量%) t−ブチルアクリレート(20質量%) スチレン(25質量%) 2−ヒドロキシエチルアクリレート(25質量%) の共重合体ラテックス液(固形分30%) 270g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g ポリスチレン微粒子(平均粒径3μm) 0.05g コロイダルシリカ(平均粒径90μm) 0.1g 水で1リットルに仕上げる 《下引塗布液b−1》 酸化錫(インジウムを0.1質量%ドープした平均粒子径36nm)g/m2 になる量 0.26g ブチルアクリレート(30質量%) スチレン(20質量%) グリシジルアクリレート(40質量%)の共重合体ラテックス液(固形分30 %) 270g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g 水で1リットルに仕上げる 《支持体の熱処理》上記の下引済み支持体の下引乾燥工
程において、支持体を140℃で加熱し、その後徐々に
冷却した。その際に1×105Paの張力で搬送した。
【0072】〈バック層面側塗布〉以下の組成のバック
層塗布液BC−1とバック保護層塗布液BP−1を、そ
れぞれ塗布前に準絶対濾過精度20μmのフィルタを用
いて濾過した後、押し出しコーターで前記作製した支持
体の帯電防止加工した下引層B−1面上に、合計ウェッ
ト膜厚が30μmになるよう、毎分120mの速度で同
時重層塗布し、60℃で4分間乾燥を行った。
【0073】 《バック層塗布液BC−1》 メチルエチルケトン 16.4g/m2 ポリエステル樹脂(Bostic社製、Vitel PE2200B) 106mg/m2 セルロースアセテートプロピレート(Eastman Chemical社製 、CAP504−0.2) 1.0g/m2 セルロースアセテートブチレート(Eastman Chemical社製、 CAB381−20) 1.0g/m2 《バック保護層塗布液BP−1》 メチルエチルケトン 22g/m2 ポリエステル樹脂(Bostic社製、Vitel PE2200B) 106mg/m2 帯電防止剤;(CH33SiO−〔(CH32SiO〕20−〔CH3SiO{ CH2CH2CH2O(CH2CH2O)10(CH2CH2CH2O)15CH3}〕30− Si(CH33 22mg/m2 フッ素系界面活性剤F−1:C817SO3Li 10mg/m2 セルロースアセテートプロピレート(Eastman Chemical社製 、CAP504−0.2) 1.0g/m2 セルロースアセテートブチレート(Eastman Chemical社製、 CAB381−20) 1.0g/m2 マット剤(富士デビソン社製、サイロイド74;平均粒子サイズ7μmのシリ カ) 17mg/m2 〈感光層の作製〉 以下に示す溶液を調製した。
【0074】 A1 フェニルカルバモイルゼラチン 88.3g 化合物(A)(10%メタノール溶液) 10ml 臭化カリウム 0.32g 水で5429mlに仕上げる B1 0.67M/L硝酸銀水溶液 2635ml C1 臭化カリウム 51.55g 沃化カリウム 1.47g 水で660mlに仕上げる D1 臭化カリウム 154.9g 沃化カリウム 4.41g 塩化イリジウム(1%溶液) 0.93ml E1 0.4M/L臭化カリウム水溶液 下記銀電位制御量 F1 56%酢酸水溶液 16.0ml G1 無水炭酸ナトリウム 1.72g 水で151mlに仕上げる 化合物(A): HO(CH2CH2O)n−[CH(CH3)CH2O]17
−(CH2CH2O)mH m+n=5〜7 特公昭58−58288号、同58−58289号の各
公報に示される混合撹拌機を用いて溶液A1に溶液B1
の1/4量及び溶液C1全量を45℃、pAg8.09
に制御しながら、同時混合法により4分45秒を要して
添加し、核形成を行った。
【0075】7分間経過後、溶液B1の残り及び溶液D
1の全量を、温度45℃、pAg8.09に制御しなが
ら、同時混合法により14分15秒かけて添加した。混
合中、反応溶液のpHは5.6であった。
【0076】5分間撹拌した後、40℃に降温し、溶液
F1を全量添加し、ハロゲン化銀乳剤を沈降させた。沈
降部分2000mlを残し上澄み液を取り除き、水を1
0L加え、撹拌後、再度ハロゲン化銀乳剤を沈降させ
た。沈降部分1500mlを残し、上澄み液を取り除
き、更に水を10L加え、撹拌後、ハロゲン化銀乳剤を
沈降させた。沈降部分1500mlを残し、上澄み液を
取り除いた後、溶液G1を加え、60℃に昇温し、更に
120分撹拌した。最後にpHが5.8になるように調
整し、銀量1モル当たり1161gになるように水を添
加して感光性ハロゲン化銀乳剤Bを得た。得られた感光
性ハロゲン化銀乳剤Bのハロゲン化銀粒子は平均粒子サ
イズが0.058μm、粒子サイズの変動係数が12
%、[100]面比率が92%の立方体沃臭化銀粒子で
あった。
【0077】《粉末有機銀塩Bの調製》4720mlの
純水にベヘン酸130.8g、アラキジン酸67.7
g、ステアリン酸43.6g、パルミチン酸2.3gを
80℃で溶解した。次に1.5M/Lの水酸化ナトリウ
ム水溶液540.2mlを添加し濃硝酸6.9mlを加
えた後、55℃に冷却して脂肪酸ナトリウム溶液を得
た。上記の脂肪酸ナトリウム溶液の温度を55℃に保っ
たまま、31.7gの上記の感光性ハロゲン化銀乳剤B
と純水465mlを添加し5分間攪拌した。
【0078】次に1M/Lの硝酸銀溶液702.6ml
を2分間かけて添加し、10分間攪拌し有機銀塩分散物
を得た。その後、得られた有機銀塩分散物を水洗容器に
移し、脱イオン水を加えて攪拌後、静置させて有機銀塩
分散物を浮上分離させ、下方の水溶性塩類を除去した。
その後、排水の電導度が2μS/cmになるまで脱イオ
ン水による水洗、排水を繰り返し、遠心脱水を実施した
後、気流式乾燥機フラッシュジェットドライヤー(株式
会社セイシン企業製)を用いて、乾燥機入口熱風温度7
5℃の運転条件により含水率が0.1%になるまで乾燥
して粉末有機銀塩Bを得た。この時、乾燥熱風は大気中
の空気を電気ヒーターで加熱したものを使用した。な
お、粉末有機銀塩Bの含水率測定には赤外線水分計を使
用した。
【0079】《予備分散液Bの調製》ポリビニルブチラ
ール粉末「Butvar B−79」(Monsant
o社製)14.57gをメチルエチルケトン(以下ME
Kと略す)1457gに溶解し、VMA−GETZMA
NN社製「ディゾルバDISPERMAT CA−40
M型攪拌機」により攪拌しながら粉末有機銀塩Bの50
0gを徐々に添加して十分に混合することにより予備分
散液Bを調製した。
【0080】《感光性乳剤分散液Bの調製》予備分散液
Bをポンプを用いてミル内滞留時間が10分間となるよ
うに、0.5mm径のジルコニアビーズ(東レ製トレセ
ラム)を内容積の80%充填したメディア型分散機DI
SPERMAT SL−C12EX型(VMA−GET
ZMANN社製)に供給し、ミル周速13m/sにて分
散を行なうことにより感光性乳剤分散液Bを調製した。
【0081】《溶液dの調製》下記化合物Pの0.1
g、化合物Qの0.1gをメタノール10.1gに溶解
し溶液dを作製した。
【0082】《増感色素液aの調製》29mgの増感色
素1、4.5gの2−クロロ−安息香酸、8.4gの溶
液dおよび280mgの5−メチル−2−メルカプトベ
ンズイミダゾールを77.2mlのMEKに暗所にて溶
解し増感色素液aを調製した。
【0083】
【化8】
【0084】《添加液aの調製》107gの還元剤(例
示化合物A−4)および4.8gの4−メチルフタル酸
をMEK261gに溶解し添加液aとした。
【0085】《添加液bの調製》11.6gのかぶり防
止剤2をMEK137gに溶解し添加液bとした。
【0086】《添加液cの調製》21.7gのアルコキ
シシラン化合物:C65−NH−(CH2)−Si−
(OCH33と45gのかぶり防止剤3を159gのM
EKに溶解し添加液cとした。
【0087】《感光層塗布液E−1の調製》前記感光性
乳剤分散液B(1641g)およびMEKの506gを
撹拌しながら21℃に保温し、かぶり防止剤1(11.
2%メタノール溶液)10.75gを加え、1時間撹拌
した。さらに臭化カルシウム(11.2%メタノール溶
液)13.6gを添加して20分撹拌した。続いて、溶
液dの1.3gを添加して10分間撹拌した後、増感色
素液aを添加して1時間撹拌した。その後、温度を13
℃まで降温してさらに30分撹拌した。13℃に保温し
たまま、ポリビニルブチラール「Butvar B−7
9」(Monsanto社製)349.6gを添加して
30分撹拌した後、5−メチル−2−メルカプトベンズ
イミダゾール95mgと、テトラクロロフタル酸3.5
gを添加して30分間撹拌した。その後1.2gの5−
ニトロインダゾール、0.4gの5−ニトロベンズイミ
ダゾール及びMEK225gを添加した。更に撹拌を続
けながら、添加液a、添加液bをそれぞれ148.6g
づつ、添加液cを225g順次添加し撹拌することによ
り、感光層塗布液E−1を得た。
【0088】
【化9】
【0089】《マット剤分散液の調製》1m2当たり
1.7gのMEKに以下に示す単分散シリカ(M−1〜
M−4)50mgを添加し、ディゾルバ型ホモジナイザ
にて8000rpmで30分間分散し、マット剤分散液
(M−1〜M−4)を調製した。
【0090】《乳剤面保護層塗布液P−1の調製》1m
2あたりMEK15.9gを攪拌しながら、セルロース
アセテートブチレート(Eastman Chemic
al社製、CAB171−15):1.8g、ポリメチ
ルメタクリル酸(ローム&ハース社製、パラロイドA−
21):85mg、ベンゾトリアゾール:20mg、フ
ッ素系界面活性剤F−1:C817SO3Liの13m
g、フッ素系界面活性剤F−2:C817(CH2CH2
O)22817の50mgを添加し溶解した。次にマッ
ト剤分散液(M−1〜M−4)1.75g(試料No.
21〜28の添加量は表3に記載)を添加して攪拌し、
乳剤面保護層塗布液P−1を調製した。
【0091】〈試料の作製〉 《感光層側の塗布》前記感光層塗布液aと乳剤保護層塗
布液P−1(P−1に添加するマット剤分散液は表1及
び表3に記載)の粘度を溶媒の量を調整することによ
り、それぞれ0.228Pa・s、0.184Pa・s
とし、それぞれの塗布液を準絶対濾過精度20μmのフ
ィルタに通して濾過後にエクストルージョン型ダイコー
ターのスリットより吐出させて積層して支持体の下引層
A−1の上に毎分90mの速度で同時重層塗布した。そ
の8秒後に、乾燥温度75℃、露点温度10℃の熱風を
用いて5分間乾燥後、環境温湿度23℃50%RH、張
力196N/m(20kg/m)でロール状に巻き取る
ことにより熱現像記録媒体の試料を作製した。得られた
熱現像記録媒体の感光層の塗布銀量1.5g/m2、表
面保護層は乾燥膜厚で2.5μmであった。
【0092】尚、表1〜3に記載のマット剤は以下のも
のを使用した。 M−1:平均粒径が1μmの不定形シリカ粒子 M−2:平均粒径が3μmの不定形シリカ粒子 M−3:平均粒径が3μmの球形シリカ粒子 M−4:平均粒径が5μmの不定形シリカ粒子 M−5:平均粒径が5μmの球形シリカ粒子 M−6:平均粒径が7μmの不定形シリカ粒子 水系感光層E−2の調製 《ハロゲン化銀乳剤Aの調製》水700mlにフタル化
ゼラチン11g、臭化カリウム30mgおよびベンゼン
チオスルホン酸ナトリウム10mgを溶解して、温度5
5℃にてpHを5.0に合わせた後、硝酸銀18.6g
を含む水溶液159mlと1モル/リットルの臭化カリ
ウムを含む水溶液をpAg7.7に保ちながらコントロ
ールドダブルジェット法で3分30秒間かけて添加し
た。次いで、硝酸銀55.5gを含む水溶液476ml
と臭化カリウムを1モル/リットル含む水溶液をpAg
7.7に保ちながらコントロールドダブルジェット法で
15分30秒かけて添加した。その後pHを下げて凝集
沈降させて脱塩処理をし、下記化合物Aを0.17g、
脱イオンゼラチン(カルシウム含有量として20ppm
以下)23.7gを加え、pH5.9、pAg8.0に
調整した。
【0093】得られた粒子は平均粒子サイズ0.058
μm(投影面積直径)、該投影面積直径の変動係数8
%、(100)面比率93%の立方体粒子であった。こ
のようにして得たハロゲン化銀粒子を60℃に昇温し
て、銀1モル当たり76μモルのベンゼンチオスルホン
酸ナトリウムを添加し、3分後にチオ硫酸ナトリウム1
54μモルを添加して、100分間熟成した。
【0094】その後、40℃に温度を保ち、下記増感色
素Aをハロゲン化銀の銀1モルに対して6.4×10-4
モル、下記化合物Bをハロゲン化銀の銀1モルに対して
6.4×10-3モル撹拌しながら添加し、20分後に3
0℃に急冷してハロゲン化銀乳剤Aの調製を終了した。
【0095】
【化10】
【0096】《有機酸銀塩分散物Aの調製》アラキジン
酸6.1g、ベヘン酸37.6g、蒸留水700ml、
1モル/lのNaOH水溶液123mlを混合し、75
℃で60分撹拌し反応させ、65℃に降温した。次い
で、硝酸銀22gの水溶液112.5mlを45秒かけ
て添加し、そのまま20分間放置し、30℃に降温し
た。その後、吸収濾過で固形分を濾別し、該固形分を濾
水の伝導度が30μS/cmになるまで水洗した。
【0097】こうして得られた固形分は、乾燥させない
でウェットケーキとして取り扱い、乾燥固形分100g
相当のウェットケーキに対し、ポリビニルアルコール
(クラレ(株)製;PVA−205)5gおよび水を添
加し、全体量を500gとしてからホモミキサーにて予
備分散した。
【0098】次に予備分散済みの原液を分散機(商品
名:マイクロフルイダイザーM−11OS−EH、マイ
クロフルイデックス・インターナショナル・コーポレー
ション製、G10Zインタラクションチャンバー使用)
の圧力を1750kg/cm2に調節して、三回処理
し、有機酸銀塩分散物Aを得た。こうして得られた有機
酸銀塩分散物Aに含まれる有機酸銀塩粒子は平均短径
0.04μm、平均長径0.08μm、変動係数30%
の針状粒子であった。粒子サイズの測定は、Malve
rn Instruments Ltd.製Maste
r SizerXにて行った。冷却操作は、蛇管式熱交
換器をインタラクションチャンバーの前後に各々装着
し、冷媒の温度を調節することで所望の分散温度に設定
した。
【0099】《1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5
−ジメチルフェニル)−3,5,5−トリメチルヘキサ
ンの還元剤固体微粒子分散物の調製》1,1−ビス(2
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,
5−トリメチルヘキサン20gに対してクラレ(株)製
MPポリマーのMP203を3.0gと水77ml添加
して良く撹拌して、スラリーとして3時間放置した。そ
の後、0.5mmのジルコニア製ビーズ360gを用意
してスラリーと一緒にベッセルに入れ、分散機(1/4
Gサンドグラインダーミル:アイメックス(株)製)に
て3時間分散し、還元剤固体微粒子分散物を調製した。
粒子径は、粒子の80質量%が0.3μm以上1.0μ
m以下であった。
【0100】《トリブロモメチルフェニルスルホンの固
体微粒子分散物の調製》トリブロモメチルフェニルスル
ホン30gに対してヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス0.5gと、化合物Cの0.5gと、水88.5gを
添加して良く攪拌してスラリーとして3時間放置した。
その後、還元剤固体分散物の調製と同様にしてカブリ防
止剤としてのトリブロモメチルスルホンの固体微粒子分
散物を調製した。粒子径は80質量%が0.3μm以上
1.0μm以下であった。
【0101】《水系乳剤層塗布液E−2の調製》上記で
作製した有機酸銀塩分散物Aの銀1モルに対して、以下
のバインダー、素材およびハロゲン化銀粒子乳剤Aを添
加し、更に水を加えた後、0.5モル/リットルの硫酸
または1モル/リットルの水酸化ナトリウムを用いてp
H7.5に調整して、水系乳剤層塗布液Aとした。pH
調整には、東亜電波工業(株)製pHメーターHM−6
0Sを用いた。得られた水系乳剤層塗布液E−2の粘度
は55×10-3Pa・sであった。
【0102】 バインダー;ラックスター3307B(大日本インキ化学工業(株)製;SB Rラテックスでガラス転移温度17℃) 固形分として470g 1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,5− トリメチルヘキサン 固形分として110g オルトリン酸二水素ナトリウム 0.44g ベンゾトリアゾール 1.25g トリブロモメチルフェニルスルホン 固形分として25g ポリビニルアルコール(クラレ(株)製MP−203) 46g iso−プロピルフタラジン 0.12モル 化合物Z 0.003モル 硬調化剤H1(例示化合物C−62) 0.03モル ハロゲン化銀乳剤A Ag量として0.05モル
【0103】
【化11】
【0104】《乳剤面保護層塗布液P−2の調製》25
℃で以下のバインダー及び素材に水を加えて、pH2.
8に調整し完成液で150gにして乳剤面保護層塗布液
P−2とした。pH調整は、水系乳剤層塗布液の時と同
様にして行った。なお、上記乳剤面保護層塗布液P−2
の粘度は40×10-3Pa・sであった。
【0105】 ポリマーラテックス1(メチルメタクリレート/スチレン/2−エチルヘキシ ルアクリレート/アクリル酸=59/9/26/5/1の共重合体、固形分27 .5%、ガラス転移温度55℃) 109g マット剤分散液(表1に記載) 1.75g (尚、試料No.29及び30に使用したP−2に添加したマット剤分散液M −2及びM−3の添加量は表3に記載) H2O 3.75g 造膜助剤としてベンジルアルコール 4.5g 化合物E 0.45g 化合物F 0.125g 化合物G 0.0125g ポリビニールアルコール(クラレ(株)製、PVA−235) 0.225g H2Oを加えて完成液として 150g
【0106】
【化12】
【0107】〈バック層(導電層側)/下引き層(乳剤
層側)のついたPET支持体の作製〉 《支持体》支持体は上記帝人(株)製の125μmのP
ETフィルムを使用。
【0108】 《乳剤層側》 (下引き層(a)) ポリマーラテックス2(スチレン/ブタジエン/ヒドロキシエチルメタクリレ ート/ジビニルベンゼン=67/30/2.5/0.5(質量%)) 160mg/m2 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン 4mg/m2 マット剤(ポリスチレン、平均粒径2.4μm) 3mg/m2 (下引き層(b)) アルカリ処理ゼラチン(Ca2+含有量30ppm、ゼリー強度230g) 50mg/m2 《バック層側》 (導電層:BC−2) ジュリマーET−410(日本純薬(株)製) 96mg/m2 アルカリ処理ゼラチン(分子量10000、Ca2+含有量30ppm) 42mg/m2 脱イオン処理ゼラチン(Ca2+含有量0.6ppm) 8mg/m2 化合物A 0.2mg/m2 ポリオキシエチレンフェニルエーテル 10mg/m2 スミテックスレジンM−3(水溶性メラミン化合物 住友化学工業(株)製) 18mg/m2 SnO2/Sb(9/1質量比、針状微粒子、長軸/短軸=20〜30、石原 産業(株)製) 160mg/m2 (保護層:BP−2) ポリマーラテックス3(メチルメタクリレート/スチレン/2−エチルヘキシ ルアクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/メタクリル酸=59/ 9/26/5/1(質量%の共重合体)) 1g/m2 ポリスチレンスルホン酸塩(分子量1000〜5000) 2.6g セゾール524(中共油脂(株)製) 25mg/m2 スミテックスレジンM−3(水溶性メラミン化合物 住友化学工業(株)製) 218mg/m2 マット剤(表2記載) 17mg/m2 (乳剤層側の下引き層)支持体の乳剤層側に下引き層
(a)と下引き層(b)を順次塗布し、それぞれ180
℃、4分間乾燥した。ついで、下引き層(a)と下引き
層(b)を塗布した反対側の面に前記導電層と保護層を
順次塗布し、それぞれ180℃、30秒間乾燥してバッ
ク/下引き層のついたPET支持体を作製した。
【0109】このようにして作製したバック層/下引き
層のついたPET支持体を160℃に設定した全長23
0mの熱処理ゾーンに入れ、張力14g/cm2、搬送
速度20m/分で自重搬送した。その後で、40℃のゾ
ーンに15秒間通し、10kg/cm2の巻き取り張力
で巻き取った。
【0110】上記バック層(導電層、保護層)/下引き
層(a)、下引き層(b)の付いたPET支持体の下引
き層(a)、下引き層(b)の付いた側に前記水系乳剤
層塗布液を下記方式で脱泡後、塗布銀量1.5/m2
なるように塗布した。さらにその上に、前記乳剤面保護
層塗布液をポリマーラテックスの固形分の塗布量が3.
0g/m2となるように塗布して試料を調製した。尚、
表2記載の試料No.11〜15の感光性層側の塗布液
は、E−1とマット剤分散液M−2を含むP−1で、試
料No.16〜20の感光性層側の塗布液は、E−2と
マット剤分散液M−2を含むP−2である。
【0111】《露光、現像処理》得られた各試料を25
cm×30cmに切断して23℃、50%RHの条件で
12時間調湿した後、その後780nmの半導体レーザ
ーを有する感光計でウェッジを介して露光した。現像は
Imation社製フィルムプロセッサーmodel
2771を用い、120℃、48秒の設定で熱現像処理
した。その際、露光及び現像は23℃、50%RHに調
湿した部屋で行った。
【0112】《画像評価》光学濃度計(X−rite社
製)でDmax部のビジュアルの濃度を測定し、Dma
x=4.0以上のものを合格とした。
【0113】《スムースター値》東栄電気工業社製スム
ースターSM−6Bを用いて行う。測定すべき試料の表
面上に測定ヘッドを置き、測定開始直後と30秒間測定
し続けたときの気圧P(Pa)を読み取り、スムースタ
ー値とする。なお、測定する前に23℃、50%RH
(相対湿度)で2時間調湿し、同じ環境下で測定する。
変化率が0%〜20%以下であるものを合格とする。
【0114】《動摩擦係数》JISK7125で定めら
れた方法に従って測定する。PS版としては、日本ペイ
ント社製、ニッペPSプレートを用いた。熱現像処理後
の熱現像記録媒体の感光層面とPS版感光面の動摩擦係
数及び素現像部分と黒化部分の動摩擦係数を測定した。
【0115】《PS版との密着性》大日本スクリーン製
造社製のPS版プリンター、P−832−Gを用いて評
価を行った。評価方法としては、PS版プリンターに感
光面が上になるようにニッペPSプレートを置き、12
5μmのPETベースを、4cm四方、3cm四方、2
cm四方、1cm四方にカットし、ピラミッド状に貼り
付けたものを中央に置く。その上にA2サイズの熱現像
記録媒体を感光層側がPS版に接触するように置く。バ
キューム時間を10カウントとしてバキュームを行い、
内部の空気を抜いていく。カウント5以内で密着するも
のを合格とした。
【0116】《取り扱い性》熱現像記録媒体を、富士写
真フィルム社製の熱現像機FDS−6100X、及び製
版装置SuperFNRIVでA2サイズを50枚出力
し、1回でも搬送不良やエラーを起こすものを不可とし
た。
【0117】《画像性能ピンホール》得られた各試料に
ついて画像性能ピンホールは目視により下記3段階に評
価した。
【0118】○ ピンホールが全く無い △ ピンホールがやや発生 × ピンホールが発生
【0119】
【表1】
【0120】
【表2】
【0121】
【表3】
【0122】表1〜3により実証されたように、本発明
の熱現像記録媒体を用いれば、現像処理前と処理後の物
性を変化させず、従来の熱現像記録媒体より取り扱い性
が改善する効果を有する。
【0123】
【発明の効果】本発明により、熱現像処理前後で物性が
変化せず、従来の感光材料と取り扱いに差が出ない熱現
像記録媒体を提供することができた。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に有機銀粒子、感光性ハロゲン
    化銀粒子、還元剤、硬調化剤及びバインダーを含有する
    熱現像記録媒体において、熱現像処理後の、感光層側表
    面および感光層と反対側の表面におけるスムースター値
    の測定開始直後の値に対して、30秒間測定し続けたと
    きのスムースター値変化率が0%〜20%であることを
    特徴とする熱現像記録媒体。
  2. 【請求項2】 熱現像処理後の熱現像記録媒体の感光層
    面とPS版感光面との摩擦係数が0.4以下であり、且
    つ素現像部分と黒化部分の摩擦係数の差が0.05以下
    であることを特徴とする熱現像記録媒体。
  3. 【請求項3】 感光層側及び感光層と反対側に、有機溶
    剤に溶解したバインダー溶液に不定形粒子のマット剤を
    分散した塗布液を塗布して作製されたことを特徴とする
    請求項1又は2に記載の熱現像記録媒体。
  4. 【請求項4】 支持体に感光層塗布液を塗設した後、熱
    風による乾燥開始まで10秒以下で作製されたことを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱現像記
    録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱
    現像記録媒体の製造方法。
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