JP2003177389A - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置及びその製造方法

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JP2003177389A
JP2003177389A JP2001379788A JP2001379788A JP2003177389A JP 2003177389 A JP2003177389 A JP 2003177389A JP 2001379788 A JP2001379788 A JP 2001379788A JP 2001379788 A JP2001379788 A JP 2001379788A JP 2003177389 A JP2003177389 A JP 2003177389A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性層35にデータ信号を入力するためのソ
ース配線層33aを含むメタル配線層33と、ゲート配
線層32とが交差する部位に対応する位置に活性層35
を備えた液晶表示装置42において、透過した光をスク
リーン上などに投影するために必要な画素開口率を低下
させることなく、光リーク電流を確実に抑制する。 【解決手段】 活性層35の下部には下部遮光層41
を、活性層35の上部にはメタル配線層33とゲート配
線層32との間に配置された上部遮光層34を形成させ
る。これにより、活性層35のより近傍に形成された上
部遮光層34によって活性層35をより確実に遮光でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
(TFT)等のスイッチング素子を用いたアクティブ型
液晶表示装置及びその製造方法に関するものであり、特
に、スイッチング素子を遮光するための遮光手段および
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置は、軽量、薄型、低
消費電力などの利点を持つディスプレイとして、注目さ
れ、研究開発が盛んに行われているデバイスである。液
晶表示装置の構造は、液晶分子を透明電極で挟んで構成
された“画素”がマトリクス状に配置されたものであ
る。その動作原理は、個々の画素の透明電極間に任意の
電圧を加え、液晶分子の配向の状態を変化させることに
より、液晶中を通過する光の偏光度を変化させ、これに
より光の透過率を制御するものである。
【0003】液晶表示装置は、その動作原理から単純マ
トリクス型とアクティブマトリクス型に分けられる。特
に、アクティブマトリクス型液晶表示装置は、各画素ご
とに薄膜トランジスタ(TFT)等のアクティブ素子を
スイッチング素子として備えており、各画素ごとに独立
に信号を送ることが出来るので、解像度が優れ、鮮明な
画像が得られることから注目されている。
【0004】現在、アクティブマトリクス型液晶表示装
置のスイッチング素子として、アモルファスシリコン薄
膜を用いたTFTが頻繁に用いられている。また、最近
では、アモルファスシリコン薄膜を600℃程度以上の
温度で熱処理するか、あるいはエキシマレーザー等の照
射により再結晶化させるレーザー結晶化等により形成し
たポリシリコン薄膜を用いたTFTが提案されている。
ポリシリコン薄膜の場合、アモルファスシリコン薄膜に
比べて高移動度を有することから、画素のスイッチング
素子に加えて、画素のスイッチング素子を駆動するため
の駆動回路部分もポリシリコン薄膜を用いたTFTで同
一基板上に形成できるメリットがある。
【0005】ところで、先に述べたように、液晶表示装
置は液晶中を通過する光の偏光度を変化させることによ
り光の透過率を制御する装置であり、それ自体は発光部
分を備えていない。そのため、何らかの光源を用意する
必要がある。例えば、反射型液晶表示装置の場合、外部
からの入射光を反射電極により反射させることで表示を
行っている。一方、透過型液晶表示装置の場合、本装置
の背後にバックライト等の照明装置を配置して、そこか
ら入射される光によって表示を行う。あるいは、プロジ
ェクター等では、光源としてメタルハライドランプ等を
用い、レンズ系と液晶表示装置とを組み合わせて投影す
る。
【0006】一般に、シリコン等の半導体に光が照射さ
れ、光吸収が起こると導電帯に電子、価電子帯には正孔
が励起されて電子−正孔対が生成される、いわゆる光電
効果が起こる。前述した、画素のスイッチング素子等の
活性層に用いられるアモルファスシリコン薄膜あるいは
ポリシリコン薄膜でも同様であり、光が照射されること
により、薄膜中に電子−正孔対が生成される。従って、
アモルファスシリコン薄膜あるいはポリシリコン薄膜を
活性層に用いたTFTにおいて、光が照射されると、電
子−正孔対に起因した光電流が発生し、TFTのオフ時
のリーク電流を増大させることになり、液晶表示のコン
トラスト等を劣化させるなどの問題を引き起こす。
【0007】反射型液晶表示装置の場合は、TFTに接
続される主に金属膜等からなる反射電極がTFT上を覆
うように配置されるため、外部からの入射光が直接TF
Tに到達することは無い。そのため、TFTのリーク電
流が増大するなどの問題が起こりにくい。しかし、透過
型液晶表示装置の場合は、TFTはバックライトからの
直接の光に晒されるだけでなく、バックライト以外の方
向からの間接的な入射光がTFTに到達する可能性があ
る。また、プロジェクターなどの場合では、一旦液晶表
示装置を通過した光がレンズ系等での反射によりTFT
に戻ってくることがある。これらの入射光がTFTに到
達しないよう、いろいろな工夫が提案されている。
【0008】例えば、特開昭58−159516号公
報では、図10に示すように、トランジスタ(活性層)
101の上部および下部に絶縁層を挟んで遮光膜(上部
遮光層)102および遮光膜(下部遮光層)103が配
置された液晶表示パネル(液晶表示装置)が開示されて
いる。の技術によれば、活性層101に対する上下方
向からの入射光は遮られるので、TFTの光リーク電流
を抑えることができ、表示特性を向上させることができ
るとされている。
【0009】また、特開平10−293320号公報
では、図11に示すように、MOSFET(活性層)1
11の上部および下部に上部遮光層112および遮光層
(下部遮光層)113が配置された、貼り合わせSOI
(Silicon on Insulator)基板を用いた液晶パネル(液
晶表示装置)が開示されている。の技術によれば、活
性層111に対する上部および下部からの直接入射光を
遮光できるため、TFTの光リーク電流を防ぐことがで
きるとされている。
【0010】また、特開2001−66587号公報
では、図12に示すように、スイッチング素子であるポ
リシリコン(活性層)121の下部に1層、上部に2層
の遮光層が配置された液晶表示装置が開示されている。
具体的には、活性層121の上部および下部にブラック
マトリクス(上部遮光層)122および下部遮光膜(下
部遮光層)123が配置されている。そして、さらに、
活性層121にデータ信号を入力するためのデータ線で
あって、活性層121と上部遮光層122との間に配置
されたデータ線(ソース配線層)124の幅を、下部遮
光層123の幅とほぼ等しくすることにより、光リーク
電流を抑制している。
【0011】の技術によれば、上部遮光層122より
も下位に配置されるソース配線層124が、活性層12
1上部の遮光層として代用されていることにより、透過
した光をスクリーン上などに投影するために必要な画素
開口率を極力大きくとりながら、光リーク電流を抑制で
きるとされている。また、ソース配線層124の幅と下
部遮光層123の幅とをほぼ等しくすることにより、レ
ンズなどの光学系からの反射光(間接光)が上部遮光層
122、下部遮光層123、およびソース配線層124
間で多重反射し、活性層121に入射してしまうことを
防止できるので、光リーク電流をより抑制できるとされ
ている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
技術では、レンズなどの光学系からの間接光がTFTの
活性層へ入射されることにより発生する光リーク電流は
防止できないという問題、あるいは、上記画素開口率が
低下してしまうという問題が生ずる。
【0013】例えば、上記およびの技術では、活性
層の上部および下部に1層ずつ遮光層が設けられている
ので、入射光の大部分は活性層に到達しないと考えられ
る。しかし、液晶表示装置内に入射する光は、バックラ
イトやメタルハライドランプなどの光源からの直接光だ
けでなく、液晶表示装置内部の形状等に起因した、間接
的に活性層へ到達する間接光もある。そこで、および
の技術において、前記間接光によって発生するTFT
の光リーク電流を防止しようとすると、上記画素開口率
が低下する。詳細を以下に説明する。
【0014】およびの技術に適用した液晶表示装置
137および液晶表示装置138を図13および図14
に示す。液晶表示装置137および138は透明基板1
34を有し、透明基板134上には活性層131、上部
遮光層132、下部遮光層133、絶縁層135、およ
び絶縁層136が配置されている。具体的には、活性層
131の上部および下部に絶縁層135および136を
挟んで上部遮光層132および下部遮光層133が配置
されている。液晶表示装置137と138とは、活性層
131に対する上部遮光層132の面積(幅)が相違
し、液晶表示装置137における上部遮光層132の面
積は、液晶表示装置138のものより小さく設定されて
いる。なお、矢印(イ)、(ロ)、および(ハ)は、液
晶表示装置137および138に入射する光の方向を示
している。
【0015】液晶表示装置137および138におい
て、矢印(イ)および(ロ)のように上下方向から入射
する直接光は上部遮光層132および下部遮光層133
により遮られるため、活性層131に光は到達しない。
しかし、液晶表示装置137では、矢印(ハ)のように
斜め方向から入射する光に対しては遮光できず、活性層
131に光が到達してしまい、光リーク電流が発生す
る。これを避けるには、液晶表示装置138のように上
部遮光層132の面積を大きくすることで遮光できる。
しかし、遮光部分の面積が大きくなるので、画素開口率
の低下を引き起こすことになる。すなわち、上記およ
びの技術では、いずれも斜め方向から入射する光を遮
光しようとすれば遮光層が大きくなるため、画素開口率
が低下することが考えられる。
【0016】一方、上記の技術では、図12において
上述したように上部遮光層122よりも下位に配置され
るソース配線層124が、活性層121上部の遮光層と
して代用されていることにより、画素開口率を極力大き
くとることが可能であるとされている。さらに、上記
の技術では、ソース配線層124の幅と下部遮光層12
3の幅とをほぼ等しくしていることから、間接光の入射
も防止でき、光リーク電流を抑制できるとされている。
【0017】しかし、ソース配線層124と活性層12
1とは、以下の理由により、ある程度の間隔が必要にな
ることから、斜め方向から入射する光の一部は活性層1
21へと到達してしまい、光リーク電流が発生する。
【0018】すなわち、ソース配線層124の電位が活
性層121の電気特性に影響を与えないようにするた
め、あるいは、ソース配線層124−活性層121間に
ソース配線層124と直交するように配置されるゲート
配線層(図示せず)と、ソース配線層124との寄生容
量を小さくするためなどの理由により、ソース配線層1
24と活性層121あるいはゲート配線層とは、ある程
度の間隔が必要になる。そのため、斜め方向から入射す
る光の一部は、ソース配線層124と下部遮光層123
との間を多重反射することにより、活性層121へと到
達してしまう。
【0019】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、画素開口率を低下させる
ことなく、光リーク電流を確実に抑制できる液晶表示装
置およびその製造方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係る液晶表示装
置(第1の装置)は、上記の課題を解決するために、活
性層にデータ信号を入力するためのソース配線層を含む
メタル配線層と、ゲート配線層とが交差する部位に対応
する位置に活性層を備えた液晶表示装置において、活性
層の下部には下部遮光層を、活性層の上部にはメタル配
線層とゲート配線層との間に配置された上部遮光層を、
少なくとも備えていることを特徴としている。
【0021】第1の装置は、上記メタル配線層と、ゲー
ト配線層とが交差する部位に対応する位置に、TFTな
どの活性層を備えた液晶表示装置である。すなわち、第
1の装置に設けられた活性層の位置は、メタル配線層と
ゲート配線層とが交差する位置に限定されるものではな
い。具体的には、上記活性層の位置は、上記の両配線層
が交差する部位から離間していたとしても、該部位と対
応関係にある位置であれば、本発明の技術的範囲に含ま
れる。また、第1の装置は、メタル配線層とゲート配線
層の上下関係についても特に限定されない。
【0022】また、第1の装置は、活性層の下部には下
部遮光層を、活性層の上部にはメタル配線層とゲート配
線層との間に配置された上部遮光層を、少なくとも備え
ている。これにより、以下に説明する理由によって、透
過した光をスクリーン上などに投影するために必要な画
素開口率を低下させることなく、光リーク電流を確実に
抑制できる。
【0023】従来は、ゲート配線層よりも上位に配置さ
れたソース配線層(メタル配線層)自体を遮光層として
代用するか、あるいは、ゲート配線層およびソース配線
層よりも上位に遮光層が形成されていたため、活性層の
上部に配置される上部遮光層を活性層の近傍に形成する
ことは困難であった。したがって、斜め方向からの光が
活性層に入射するのを防ぐためには、上部遮光層の面積
を大きくする必要があった。
【0024】これに対して、第1の装置では、メタル配
線層とゲート配線層との間に上部遮光層が配置されてい
る。したがって、メタル配線層とゲート配線層との間に
活性層を配置する場合には、活性層よりも上位に配置さ
れるゲート配線層またはメタル配線層と活性層との距離
より、上部遮光層と活性層との距離を小さく設定するこ
とができる。また、活性層よりも上位にメタル配線層お
よびゲート配線層を配置する場合は、メタル配線層およ
びゲート配線層の両者のうち上位に配置されるメタル配
線層と活性層との距離より、上部遮光層と活性層との距
離を小さく設定することができる。
【0025】すなわち、第1の装置では、活性層のより
近傍に上部遮光層が配置されている。したがって、斜め
方向から入射する光を従来より確実に遮光することがで
きる。また、例えば遮光層の面積が従来と同じであって
も、従来と比べて斜め方向から入射する光をより確実に
遮光することができる。
【0026】換言すれば、第1の装置では、上記従来の
構成において必要とされた上部遮光層の面積よりも小さ
い面積で、同方向からの光を遮光することができる。よ
って、画素開口率の低下を防止できる。また、上部遮光
層は、ゲート配線層およびメタル配線層に対して電気的
に独立して設けることができるので、活性層の電気特性
に対して悪影響を及ぼすことを低減できる。
【0027】なお、液晶表示装置の構造上、メタル配線
層あるいはゲート配線層と活性層とを電気的に接続する
コンタクトホールを形成するために上部遮光層を形成す
ることができない非遮光領域が形成される場合には、メ
タル配線層あるいはゲート配線層によって、その非遮光
領域を遮光できるような構成とすれば良い。
【0028】つまり、この場合には、上部遮光層はゲー
ト配線層およびメタル配線層によっては遮光できない活
性層の部分に対して局所的に配置すれば良い。こうすれ
ば、上部遮光層よりも上位にあるメタル配線層またはゲ
ート配線層の面積もできるだけ大きくせずに済む。
【0029】また、本発明に係る液晶表示装置(第2の
装置)は、上記の課題を解決するために、活性層にデー
タ信号を入力するためのソース配線層を含むメタル配線
層と、該メタル配線層よりも下位に配置されたゲート配
線層とが交差する部位に対応した位置に、ゲート配線層
よりも下位に配置された活性層を備えた液晶表示装置に
おいて、活性層の下部には下部遮光層を、活性層の上部
にはメタル配線層よりも下位に配置された上部遮光層
を、少なくとも備えていることを特徴としている。
【0030】第2の装置は、上記メタル配線層と、メタ
ル配線層よりも下位に配置されたゲート配線層とが交差
する部位に対応した位置に、ゲート配線層よりも下位に
配置された活性層を備えた液晶表示装置である。すなわ
ち、第2の装置に設けられた活性層の位置は、メタル配
線層とゲート配線層とが交差する位置に限定されるもの
ではない。具体的には、上記活性層の位置は、上記の両
配線層が交差する部位から離間していたとしても、該部
位と対応関係にある位置であれば、本発明の技術的範囲
に含まれる。
【0031】また、第2の装置は、活性層の下部には下
部遮光層を、活性層の上部にはソース配線層を含むメタ
ル配線層よりも下位に配置された上部遮光層を、少なく
とも備えている。これにより、以下に説明する理由によ
って、透過した光をスクリーン上などに投影するために
必要な画素開口率を低下させることなく、光リーク電流
を確実に抑制できる。
【0032】従来は、ゲート配線層よりも上位に配置さ
れたソース配線層(メタル配線層)自体を遮光層として
代用するか、あるいは、ゲート配線層およびソース配線
層よりも上位に遮光層が形成されていたため、活性層の
上部に配置される上部遮光層を活性層の近傍に形成する
ことは困難であった。したがって、斜め方向からの光が
活性層に入射するのを防ぐためには、上部遮光層の面積
を大きくする必要があった。
【0033】これに対して、第2の装置では、メタル配
線層とゲート配線層との間に上部遮光層が配置されてい
る。したがって、ゲート配線層よりも上位に配置される
メタル配線層と活性層との距離より、上部遮光層と活性
層との距離を小さく設定することができる。
【0034】すなわち、第2の装置では、活性層のより
近傍に上部遮光層が配置されている。したがって、斜め
方向から入射する光を従来より確実に遮光することがで
きる。また、例えば遮光層の面積が従来と同じであって
も、従来と比べて斜め方向から入射する光をより確実に
遮光することができる。
【0035】換言すれば、第2の装置では、上記従来の
構成において必要とされた上部遮光層の面積よりも小さ
い面積で、同方向からの光を遮光することができる。よ
って、画素開口率の低下を防止できる。また、上部遮光
層は、ゲート配線層およびメタル配線層に対して電気的
に独立して設けることができるので、活性層の電気特性
に対して悪影響を及ぼすことを低減できる。
【0036】なお、液晶表示装置の構造上、メタル配線
層あるいはゲート配線層と活性層とを電気的に接続する
コンタクトホールを形成するために上部遮光層を形成す
ることができない非遮光領域が形成される場合には、メ
タル配線層あるいはゲート配線層によって、その非遮光
領域を遮光できるような構成とすれば良い。
【0037】つまり、この場合には、上部遮光層はゲー
ト配線層およびメタル配線層によっては遮光できない活
性層の部分に対して局所的に配置すれば良い。こうすれ
ば、上部遮光層よりも上位にあるメタル配線層またはゲ
ート配線層の面積もできるだけ大きくせずに済む。
【0038】本発明に係る液晶表示装置は、上記の課題
を解決するために、さらに、活性層の上部には、上部遮
光層よりも上位に配置された第3の遮光層を備えている
ことを特徴としている。
【0039】上記の構成によれば、活性層の下部には1
層、上部には2層の遮光層を備えた構成となるので、活
性層の形成領域に直接入射する光、あるいは、斜め方向
から入射する光を一層低減させることができる。これに
より、光リーク電流をより確実に抑制できる。
【0040】本発明に係る液晶表示装置は、上記の課題
を解決するために、さらに、上部遮光層は、上部遮光層
より下位に配置されるゲート配線層またはメタル配線層
の段差に沿って形成されていることを特徴としている。
【0041】上記の構成によれば、ゲート配線層および
メタル配線層のどちらが上部遮光層の下部に配置された
としても、上部遮光層を平板状に形成する場合に比べ
て、ゲート配線層またはメタル配線層の段差に沿って形
成する方が遮光層の一部を活性層により接近させること
ができる。これにより、斜め方向から入射する光をより
確実に遮光し、光リーク電流をより確実に抑制できる。
【0042】本発明に係る液晶表示装置は、上記の課題
を解決するために、さらに、第3の遮光層および下部遮
光層の少なくとも何れか一方は、メタル配線層あるいは
ゲート配線層として併用されることを特徴としている。
【0043】上記の構成によれば、第3の遮光層および
下部遮光層の少なくとも何れか一方は、メタル配線層あ
るいはゲート配線層として併用されるので、より単純な
構成で、活性層に入射する光を遮光することができる。
【0044】本発明に係る液晶表示装置は、上記の課題
を解決するために、さらに、活性層は、チャンネル領域
と、チャンネル領域を挟むソース側高濃度不純物領域お
よびドレイン側高濃度不純物領域を備えると共に、チャ
ンネル領域とソース側高濃度不純物領域との間、および
チャンネル領域とドレイン側高濃度不純物領域との間
に、それぞれ低濃度不純物領域が形成されたLDD構造
をなしていることを特徴としている。
【0045】上記の構成によれば、活性層は、チャンネ
ル領域と、チャンネル領域を挟むソース側高濃度不純物
領域およびドレイン側高濃度不純物領域を備えると共
に、チャンネル領域とソース側高濃度不純物領域との
間、およびチャンネル領域とドレイン側高濃度不純物領
域との間に、それぞれ低濃度不純物領域が形成されたL
DD構造(Lightly doped drain)構造であるので、活
性層内部に生ずる電界強度を弱めることができる。この
結果、光リーク電流をより抑制できる。
【0046】本発明に係る液晶表示装置は、上記の課題
を解決するために、さらに、上部遮光層は、少なくと
も、活性層を構成する上記各領域の接合部分および低濃
度不純物領域を覆うように形成されていることを特徴と
している。
【0047】上記の構成によれば、活性層がLDD構造
である場合において、上部遮光層が形成される範囲に
は、少なくとも、活性層を構成する上記各領域の接合部
分および低濃度不純物領域が含まれるので、活性層内部
に生ずる電界強度をより確実に弱めることができる。こ
の結果、光リーク電流をより確実に抑制できる。
【0048】また、本発明に係る液晶表示装置は、上記
の課題を解決するために、上記の各遮光層は、メタル配
線層またはゲート配線層として併用される場合を除い
て、Ta、Ti、W、Mo、Cr、Ni、ポリシリコ
ンのいずれかの単層、あるいはMoSi2、TaSi
2、WSi2、CoSi2,NiSi2、PtSi、Pd
2S、HfN、ZrN、TiN、TAN、NbN、Ti
C、TaC、TiB2のいずれかの単層、あるいは上
記の単層の何れかを組み合わせた多層構造であること
を特徴としている。
【0049】また、本発明に係る液晶表示装置の製造方
法は、上記の課題を解決するために、活性層にデータ信
号を入力するためのソース配線層を含むメタル配線層
と、ゲート配線層とが交差する部位に対応する位置に活
性層を備えた液晶表示装置の製造方法において、メタル
配線層を形成するステップとゲート配線層を形成するス
テップとの間に、活性層の上部に配置される上部遮光層
を形成するステップを少なくとも含むことを特徴として
いる。
【0050】上記の方法によれば、活性層の上部にはメ
タル配線層とゲート配線層との間に配置された上部遮光
層が形成される。すなわち、従来と比べて活性層の上部
のより近傍に上部遮光層が形成される。これにより、透
過した光をスクリーン上などに投影するために必要な画
素開口率を低下させることなく、光リーク電流を確実に
抑制できる。なお、メタル配線層およびゲート配線層の
形成順序は、特に限定されるものではなく、どちらの層
の形成が先でも良い。
【0051】また、本発明に係る液晶表示装置の製造方
法は、上記の課題を解決するために、活性層にデータ信
号を入力するためのソース配線層を含むメタル配線層
と、該メタル配線層よりも下位に配置されたゲート配線
層とが交差する部位に対応した位置にゲート配線層より
も下位に配置された活性層を備えた液晶表示装置の製造
方法において、メタル配線層を形成するステップとゲー
ト配線層を形成するステップとの間に、活性層の上部に
配置される上部遮光層を形成するステップを少なくとも
含んでいても良い。
【0052】上記の方法によれば、活性層の上部にはメ
タル配線層とゲート配線層との間に配置された上部遮光
層が形成される。すなわち、従来と比べて活性層の上部
のより近傍に上部遮光層が形成される。これにより、透
過した光をスクリーン上などに投影するために必要な画
素開口率を低下させることなく、光リーク電流を確実に
抑制できる。
【0053】また、本発明に係る液晶表示装置の製造方
法は、上記の課題を解決するために、活性層にデータ信
号を入力するためのソース配線層を含むメタル配線層
と、該メタル配線層よりも下位に配置されたゲート配線
層とが交差する部位に対応した位置にゲート配線層より
も下位に配置された活性層を備えた液晶表示装置の製造
方法において、基板上に下部遮光層を形成するステップ
と、下部遮光層が形成された基板上に第1の絶縁層を介
して活性層を形成するステップと、第1の絶縁層および
活性層上に第2の絶縁層を介してゲート配線層を形成す
るステップと、第2の絶縁層およびゲート配線層上に第
3の絶縁層を介して上部遮光層を形成するステップと、
第3の絶縁層および上部遮光層上に第4の絶縁層を形成
するステップと、第4の絶縁層上にメタル配線層を形成
するステップとを少なくとも含むことを特徴としてい
る。
【0054】上記の方法によれば、活性層の下部には第
1の絶縁層を介して下部遮光層が形成される。さらに、
活性層の上部には、第3の絶縁層を介したゲート配線層
と第4の絶縁層を介したメタル配線層との間に配置され
る上部遮光層が形成される。これにより、メタル配線層
と活性層との距離より、上部遮光層と活性層との距離を
小さく設定できるので、透過した光をスクリーン上など
に投影するために必要な画素開口率を低下させることな
く、光リーク電流を確実に抑制できる。
【0055】本発明に係る液晶表示装置の製造方法は、
上記の課題を解決するために、さらに、第2の絶縁層お
よびゲート配線層上に第3の絶縁層を介して上部遮光層
を形成するステップは、第2の絶縁層およびゲート配線
層上に第3の絶縁層となる絶縁層を堆積させ、エッチン
グ処理により第3の絶縁層を形成するステップと、第3
の絶縁層上に上部遮光層となる遮光層を堆積させ、エッ
チング処理により上部遮光層を形成するステップとを少
なくとも含んでいても良い。
【0056】上記の方法によれば、ゲート配線層を下部
に有することによって形成された第3の絶縁層の凸部に
おけるコーナー部は滑らかな曲線になるので、上部遮光
層をエッチング処理する際に、上部遮光層を形成しなく
ても良い範囲のエッチング処理を確実に行うことができ
る。これにより、画素開口率の低下をより確実に防ぐこ
とができる。
【0057】また、本発明に係る液晶表示装置の製造方
法は、上記の課題を解決するために、第2の絶縁層およ
びゲート配線層上に第3の絶縁層を介して上部遮光層を
形成するステップは、メタル配線層の配線方向と対峙す
るゲート配線層の両側面に、ゲート配線層の外側方向に
曲線状の凸形状を有したサイドウォール形状の絶縁層を
形成するステップと、第2の絶縁層、ゲート配線層、お
よび上記サイドウォール形状の絶縁層上に第3の絶縁層
を形成するステップと、第3の絶縁層上に上部遮光層と
なる遮光層を堆積させ、エッチング処理により上部遮光
層を形成するステップとを少なくとも含んでいても良
い。
【0058】上記の方法によれば、ゲート配線層を下部
に有することによって形成された第3の絶縁層の凸部に
おけるコーナー部は滑らかな曲線になるので、上部遮光
層をエッチング処理する際に、上部遮光層を形成しなく
ても良い範囲のエッチング処理を確実に行うことができ
る。これにより、画素開口率の低下をより確実に防ぐこ
とができる。
【0059】本発明に係る液晶表示装置の製造方法は、
上記の課題を解決するために、さらに、第4の絶縁層お
よびメタル配線層上に第5の絶縁層を介して第3の遮光
層を形成するステップを含んでいても良い。
【0060】上記の方法によれば、活性層の下部には1
層、上部には2層の遮光層が形成されるので、斜め方向
から入射する光をより確実に遮光することができる。こ
れにより、光リーク電流をより確実に抑制できる。
【0061】なお、以上の製造方法において形成される
活性層の位置は、メタル配線層とゲート配線層とが交差
する位置に限定されるものではない。具体的には、上記
活性層の位置は、上記の両配線層が交差する部位から離
間していたとしても、該部位と対応関係にある位置であ
れば、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0062】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の一実施
形態について図1から図6、図9、および図15に基づ
いて説明すれば、以下の通りである。本発明の一実施形
態に係る液晶表示装置42の要部の断面構造を図1に示
し、図1におけるA−A’断面の構造を図2に示す。液
晶表示装置42は、例えばガラスあるいは石英などから
成る透明の基板40上に、活性層35を備えたスイッチ
ング素子をマトリクス状に配置したアクティブマトリク
ス型液晶表示装置である。活性層35は半導体であり、
特に限定されるものではないが、Si(シリコン)、G
e、GaAs、GaP、CdS、CdSeなどから成る
非晶質、多結晶、単結晶などの半導体が挙げられ、例示
のうち多結晶シリコンがより好ましい。
【0063】具体的な構成は、活性層35にデータ信号
を入力するためのソース配線層33aを含むAlなどの
金属材料から成るメタル配線層33と、該メタル配線層
33よりも下位に配置されたゲート配線層32とが交差
する部位に対応した位置にゲート配線層32よりも下位
に配置された活性層35が設けられている。すなわち、
液晶表示装置42はプレーナ形の液晶表示装置である。
【0064】また、活性層35と上記の各配線層32・
33との間には活性層35との絶縁を保持するために、
SiO2などの絶縁層38が活性層35との接続部分で
あるコンタクトホール部16を除いて形成された構成で
ある。なお、液晶表示装置42のメタル配線層33はド
レイン配線層33bを含む構成であるが、本発明はこれ
に限定されるものではない。また、メタル配線層33と
ゲート配線層32との位置関係は、本発明を限定するも
のではなく、例えば、メタル配線層33がゲート配線層
32よりも下位に配置された構成でも良い。
【0065】さらに、活性層35の光リーク電流を防止
するために、活性層35の下部には下部遮光層41が、
上部にはゲート配線層32とメタル配線層33との間に
配置された上部遮光層34が絶縁層38を介して形成さ
れている。これにより、透過した光をスクリーン上など
に投影するために必要な画素開口率を低下させることな
く、光リーク電流を確実に抑制できる。
【0066】すなわち、ソース配線層33a自体を遮光
層として代用するか、あるいは、基板40に対向する透
明電極(図示せず)も含めてソース配線層33aよりも
上層に遮光層が形成されていた従来の構成と比べて、活
性層35のより近傍に上部遮光層34が配置されてい
る。これにより、図2に示す矢印(イ)および(ロ)の
ように上下方向から入射する直接光はもとより、矢印
(ハ)のように斜め方向から入射する光も確実に遮光す
ることができる。
【0067】また、例えば遮光層の面積が従来と同じで
あっても、従来と比べて斜め方向から入射する光をより
確実に遮光することができる。換言すれば、上記従来の
構成において必要とされた上部遮光層の面積よりも小さ
い面積で、矢印(ハ)の方向からの光を遮光することが
できる。したがって、液晶表示装置42の構成によれ
ば、画素開口率の低下を防止できる。
【0068】また、液晶表示装置の構造上、メタル配線
層33あるいはゲート配線層32と活性層とを電気的に
接続するコンタクトホールを形成するために上部遮光層
34を形成することができない非遮光領域が活性層35
の一部に生じる場合には、メタル配線層33あるいはゲ
ート配線層32によって活性層35に入射する光を遮光
できるような構成とすれば良い。
【0069】例えば、液晶表示装置42の場合であれ
ば、活性層35の両端部はメタル配線層33と活性層3
5とを接続するコンタクトホール部16により上部遮光
層34は形成されていないが、メタル配線層33によっ
て遮光できるような構成とすれば良い。また、図示して
いないが、ゲート配線層32と活性層35とを接続する
コンタクトホール部16によって上部遮光層34が形成
されなかった活性層35の上部は、ゲート配線層32に
よって遮光できるような構成とすれば良い。
【0070】つまり、上部遮光層34は、ゲート配線層
32およびメタル配線層33によっては遮光できない活
性層35の部分に対して局所的に設けられた遮光層であ
り、かつ上部遮光層34よりも上位にあるメタル配線層
33の面積をできるだけ大きくしないようにするため
に、ゲート配線層32およびメタル配線層33の間に形
成された遮光層である。
【0071】また、上部遮光層34は、各活性層35の
形成位置に局所的に配置されており、ゲート配線層32
およびメタル配線層33に対して電気的に独立したもの
である。よって、上部遮光層34が、活性層35の電気
特性に対して悪影響を及ぼすことを低減できる。
【0072】しかし、上記のように上部遮光層34が、
局所的に配置されている(電気的に孤立している)場合
は、上記各層の配置(レイアウト)や、厚みによって
は、以下の理由により、活性層35の電気特性に対して
悪影響を及ぼす可能性もある。
【0073】すなわち、絶縁層38は、一定の静電容量
を有したコンデンサ内部の絶縁物のように作用すること
がある。ここで、コンデンサの電極のように作用するの
は、メタル配線層33、および、ゲート配線層32また
は活性層35である。
【0074】一方、上記コンデンサにおいて、上部遮光
層34が電気的に導体層であれば、コンデンサ内部の絶
縁物に設けられた1つの導体物のように、上部遮光層3
4は作用する。これは、局所的に配置されている上部遮
光層34は、電気的に絶縁状態(フローティング)にあ
るためである。
【0075】換言すれば、メタル配線層33−上部遮光
層34間の絶縁層38の静電容量と、上部遮光層34−
ゲート配線層32または活性層35間の絶縁層38の静
電容量とが、上部遮光層34を介して結合(容量カップ
リング)することになる。
【0076】これにより、上部遮光層34の上層および
下層に配置される絶縁層38の層の厚みによっては、メ
タル配線層33、ゲート配線層32、および活性層35
の各層間の絶縁が、上部遮光層34のために不完全にな
る場合がある。
【0077】この結果、メタル配線層33の電位の変化
に応じて、導体層である上部遮光層34を介して、ゲー
ト配線層32並びに活性層35の電位が変化することが
ある。つまり、上部遮光層34が、活性層35の電気特
性に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0078】そこで、上部遮光層34を液晶表示装置4
2の一端側にゲート配線層32に沿って延長して、電圧
を印加する構成とすることが好ましい。これにより、上
部遮光層34の電位を任意に設定できるため、ゲート配
線層32またはメタル配線層33の電位が活性層35の
電気特性に及ぼす影響を調整することができる。
【0079】つまり、メタル配線層33、ゲート配線層
32の電位に応じて、上部遮光層34の電位が変化する
ことを防止できる。この結果、上部遮光層34が活性層
35の電気特性に対して悪影響を及ぼすことをより低減
でき、活性層35の電気特性を安定させることができ
る。
【0080】なお、上部遮光層34をゲート配線層32
に沿って延長する場合において、活性層35のない部
分、すなわち、遮光する必要のない部分の上部遮光層3
4の幅は、図1の断面図からみて、ゲート配線層32の
幅と等しくする。これにより、上部遮光層34を延長す
ることによって、画素開口率が低下してしまうのを防ぐ
ことができる。
【0081】一方、活性層35の上部には、図1および
図2に示すように、メタル配線層33よりも上位に配置
された第3の遮光層36が形成されている。これによ
り、活性層35の下部には1層、上部には2層の遮光層
が配置されるので、光リーク電流をより確実に抑制でき
る。また、第3の遮光層36はメタル配線層33と同位
に配置されていても同じ効果を得ることができる。
【0082】また、活性層35は、ゲート配線層32の
下部に位置する領域(チャネル領域35c(図5(c)
参照))以外の領域に、P、Asなどの不純物を注入し
た不純物領域が少なくとも含まれているシングルドレイ
ン構造であることが好ましい。これにより、活性層35
の内部に生ずる電界強度を弱めることができるので、光
リーク電流をより抑制できる。
【0083】また、活性層35は、メタル配線層33と
の接続部分に位置する領域に比較的に高濃度の不純物を
含む例えばP、AsなどのN型の高濃度不純物領域を有
し、その高濃度不純物領域とチャンネル領域35cとの
間に、比較的に低濃度の不純物を含む例えばP、Asな
どのN型の低濃度不純物領域を有するLDD(Lightly
doped drain)構造であることがより好ましい。これに
より、活性層35の内部に生ずる電界強度をより弱める
ことができるので、光リーク電流をより抑制できる。
【0084】すなわち、液晶表示装置42の活性層35
は、ソース配線層33aおよびドレイン配線層33bと
の接続部分に位置する領域に、高濃度不純物から成るソ
ース領域(ソース側高濃度不純物領域)35dおよびド
レイン領域(ドレイン側高濃度不純物領域)35eをそ
れぞれ有し、ソース領域35dおよびドレイン領域35
eとチャンネル領域35cとの間に、それぞれ低濃度不
純物領域35aおよび35b(図5(c)参照)を有す
るLDD構造であることがより好ましい。
【0085】また、上部遮光層34は、特に限定される
ものではないが、上部遮光層34の下部に配置されるゲ
ート配線層32の段差に沿って形成されることが好まし
い。すなわち、液晶表示装置42においては、上部遮光
層34はゲート配線層32の段差に沿ってL字状に形成
されている。これにより、上部遮光層34が直線状(平
板状)に形成されるのと比べて、ゲート配線層32が無
い部分での上部遮光層34と活性層35との間隔は広が
ることがないので、斜め方向から入射する光をより確実
に遮光することができる。すなわち、ゲート配線層32
が無い部分において、上部遮光層34は活性層35のよ
り近傍に配置されるので、斜め方向から入射する光をよ
り確実に遮光することができる。
【0086】また、上部遮光層34よりも上位に配置さ
れるメタル配線層33は、第3の遮光層36として併用
された構成であっても良い。この結果、より単純な構成
で、活性層の下部には1層、上部には2層の遮光層を備
えることができる。
【0087】また、下部遮光層41は、ゲート配線層3
2として併用された構成であっても良い。これにより、
活性層35よりも下位に配置される下部遮光層41がゲ
ート配線層として併用されるので、より単純な構成で、
活性層35に入射する光を遮光することができる。
【0088】また、各遮光層の材料としては、遮光効果
のあるものであれば特に限定されるものではないが、メ
タル配線層またはゲート配線層として併用される場合を
除いて、Ta、Ti、W、Mo、Cr、Ni、ポリシ
リコンのいずれかの単層、あるいはMoSi2、Ta
Si2、WSi2、CoSi2,NiSi2、PtSi、P
2S、HfN、ZrN、TiN、TAN、NbN、T
iC、TaC、TiB2のいずれかの単層、あるいは
上記の単層の何れかを組み合わせた多層構造であるこ
とが好ましい。
【0089】次に、液晶表示装置42の製造方法につい
て説明する。液晶表示装置42の製造方法は、メタル配
線層33を形成するステップとゲート配線層32を形成
するステップとの間に、活性層35の上部に配置される
上部遮光層34を形成するステップを少なくとも含む方
法である。これにより、活性層の上部にはメタル配線層
とゲート配線層との間に配置された上部遮光層が形成さ
れる。
【0090】すなわち、従来と比べて活性層の上部のよ
り近傍に上部遮光層が形成される。この結果、透過した
光をスクリーン上などに投影するために必要な画素開口
率を低下させることなく、光リーク電流を確実に抑制で
きる。以下に液晶表示装置42の詳細な製造方法を説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0091】図3(a)に示すように、基板40上に下
部遮光層41となる遮光層をCVD法あるいはスパッタ
法等により堆積させ、フォト/エッチングにより下部遮
光層41を形成する。次に、図3(b)に示すように、
基板40および下部遮光層41上に第1の絶縁層43を
堆積する。
【0092】次に、図3(c)に示すように第1の絶縁
層43上に活性層35を形成する。具体的には、例え
ば、活性層35が多結晶シリコンの場合、一般的には第
1の絶縁層43上に非晶質シリコン薄膜を50〜200
nm程度の膜厚でCVD法等により堆積した後、高温で
の熱処理または、レーザー光照射により多結晶化させ
る。その後フォト/エッチング工程によりパターニング
を行い、所定の形状の活性層35を形成する。また、こ
の後、閾値電圧制御のため不純物イオン注入を行っても
良い。
【0093】次に、図3(d)に示すように、活性層3
5上に第2の絶縁層44を形成する。第2の絶縁層44
はCVD法による堆積、あるいは酸化、またはその両方
等により形成する。続いて、第2の絶縁層44上にゲー
ト配線層32を形成する。ゲート配線層32は活性層3
5の上部に適宜の幅で形成されるが、構造上、チャンネ
ル領域35cの形成位置に対応して活性層35のほぼ中
央に形成されることが好ましい。
【0094】ここで、以下に説明する工程により、活性
層35をLDD(Lightly doped drain)構造とするこ
とが好ましい。まず、第2の絶縁層44をマスクにし
て、5×1012〜1×1014/cm2程度のドーズ量
で、低濃度不純物をイオン注入により活性層35に注入
する。これにより、図4(a)に示すように、ゲート配
線層32の下部に位置する活性層35の領域以外の領域
に、低濃度不純物領域35a、35b(以下、低濃度領
域35a、35bと略称する。)が形成される。一方、
ゲート配線層32の下部に位置する活性層35の領域に
は、低濃度不純物を含まないチャネル領域35cが形成
される。
【0095】次に、図4(b)に示すように、フォトレ
ジスト10でゲート配線層32の周辺を便宜パターニン
グした後、1×1015〜5×1015/cm2程度のドー
ズ量で、高濃度不純物を活性層4に注入し、低濃度領域
35a、35bの外側に高濃度不純物領域を形成する。
すなわち、上部にソース配線層33aが形成される領
域、および上部にドレイン配線層33bが形成される領
域の活性層35を、それぞれ高濃度不純物から成るソー
ス領域35dおよびドレイン領域35eとする。
【0096】以上の図4(a)および図4(b)におい
て説明した工程により、活性層35をチャネル領域35
cとソース領域35dおよびドレイン領域35eとの間
に低濃度領域35a、35bを形成したLDD構造とす
ることができる。この結果、活性層35の内部に生ずる
電界強度、例えばチャネル領域35c−ドレイン領域3
5e間の電界強度を弱めることができるので、光リーク
電流をより抑制できる効果が得られる。なお、低濃度領
域35aおよび35bを形成する工程は必ずしも必要で
はなく、チャネル領域35c以外の領域を、不純物領域
としたシングルドレイン構造であっても同効果を得るこ
とができる。
【0097】次に、図4(c)に示すように、フォトレ
ジスト10を除去した後、CVD法等により、第3の絶
縁層45を50〜300nm程度堆積させる。このと
き、第3の絶縁層45の層厚は薄いほど好ましく、後工
程で形成する上部遮光層34と活性層35との距離を小
さくでき、上部遮光層34の面積を増加させずに効率的
に遮光することが可能となる。
【0098】次に、上部遮光層34となる遮光層をCV
D法あるいはスパッタ法等により堆積させ、例えばフォ
ト/エッチングにより上部遮光層34を形成する。これ
により、上部遮光層34はゲート配線層32を下部に有
することによって形成された第3の絶縁層45の凸部4
5aに沿ってL字状に形成される。この結果、上部遮光
層34が直線状に形成されるのと比べて、ゲート配線層
32が無い部分での上部遮光層34と活性層35との間
隔は広がることがないので、斜め方向から入射する光を
より確実に遮光することができる。
【0099】ここで、上部遮光層34を形成する範囲
は、活性層35に入射する光をゲート配線層32および
メタル配線層33では構造上遮光できない範囲とする。
例えば、図9に示すように、ゲート配線層32で遮光で
きる範囲は上部遮光層34を形成せずに、ソース配線層
33a側にソース側上部遮光層34a、ドレイン配線層
33b側にドレイン側上部遮光層34bを形成する構成
であっても良い。
【0100】なお、上部遮光層を34aおよび34bと
分離させることにより、34aおよび34bに対して独
立に電位を印加する自由度が得られる。ただし、画素開
口率の低下を抑制するために、できるだけメタル配線層
33の面積を小さくするように上部遮光層34の範囲を
設定することが好ましい。
【0101】さらに、活性層35がシングルドレイン構
造である場合は、上部遮光層34を形成する範囲は活性
層35内の各領域における接合部分の上部を含んでいる
ことが好ましい。また、活性層35がLDD構造である
場合は、上部遮光層34を形成する範囲は活性層35内
の各領域における接合部分の上部、および低濃度不純物
領域の上部を含んでいることが好ましい。この結果、よ
り確実に光リーク電流を抑制することができる。
【0102】具体的には、(I)チャネル領域35c、
ソース領域35d、およびドレイン領域35eで構成さ
れたシングルドレイン構造である場合は、ソース領域3
5dとチャンネル領域35cとの接合部分、およびチャ
ンネル領域35cとドレイン領域35eとの接合部分の
各上部を含む範囲;(II)チャネル領域35cとソース
領域35dおよびドレイン領域35eとの間に低濃度領
域35a、35bを形成したLDD構造である場合は、
ソース領域35dと低濃度領域35aとの接合部分、低
濃度領域35a、低濃度領域35aとチャネル領域35
cとの接合部分、チャネル領域35cと低濃度領域35
bとの接合部分、低濃度領域35b、および低濃度領域
35bとドレイン領域35eとの接合部分の各上部を含
む範囲;に上部遮光層34を形成することが好ましい。
なお、活性層35がLDD構造である場合において、上
部遮光層34を形成する範囲についての詳細は後述す
る。
【0103】次に、図5(a)に示すように、第3の絶
縁層45および上部遮光層34上に絶縁層を例えば60
0nm程度堆積させ、第4の絶縁層46を形成する。第
4の絶縁層46の形成方法は、特に限定されるものでは
ないが、絶縁層をBPSG(Borophosphosilicate glas
s)で形成することが好ましく、その後、高温850〜
950℃程度で熱処理する、あるいはCMP(Chemical
Mechanical Planarization)処理する等により平坦化
を行っても良い。次に、ソース領域35dおよびドレイ
ン領域35e上に電極取り出し用のコンタクトホール部
16を形成するための開口部を形成し、ソース配線層3
3aおよびドレイン配線層33bを形成する。
【0104】次に、メタル配線層33および第4の絶縁
層46上に第5の絶縁層47を形成し、平坦化する。な
お、図5(b)に示すように、窒化層19を形成した
後、該窒化層19上に第5の絶縁層47を形成すること
が好ましい。具体的には、メタル配線層33および第4
の絶縁層46上に窒化層19を堆積させ、パッシベーシ
ョン層を形成した後、水素化処理を行う。続いて、第5
の絶縁層47を堆積した後、エッチバックあるいはCM
P等により平坦化を行い第5の絶縁層47を形成する。
【0105】次に、図5(c)に示すように、第5の絶
縁層47上に第3の遮光層36となる遮光層をCVD法
あるいはスパッタ法等により堆積させ、パターニングす
ることにより、第3の遮光層36を形成する。図5
(c)のB−B’断面を図6に示す。上部遮光層34が
斜め方向(ハ)から入射する光を遮ることにより、活性
層35(図6では低濃度領域35a)に光が届かないの
で、光リーク電流を抑制できる。
【0106】以上の液晶表示装置42の製造方法によ
り、活性層35の下部には第1の絶縁層43を介して下
部遮光層41が形成される。さらに、活性層35の上部
には、ゲート配線層32とメタル配線層33との間に配
置される上部遮光層34が形成される。具体的には、第
3の絶縁層45を介したゲート配線層32と第4の絶縁
層46を介したメタル配線層33との間に上部遮光層3
4が形成される。これにより、透過した光をスクリーン
上などに投影するために必要な画素開口率を低下させる
ことなく、光リーク電流を確実に抑制できる。
【0107】さらに、液晶表示装置42の製造方法は、
第4の絶縁層46およびメタル配線層33上に第5の絶
縁層47を介して第3の遮光層36を形成する。これに
より、活性層35の下部には1層、上部には2層の遮光
層が形成されるので、斜め方向から入射する光をより確
実に遮光することができる。これにより、光リーク電流
をより確実に抑制できる。
【0108】なお、この後は図示していないが、第3の
遮光層36および第5の絶縁層47上には、さらに絶縁
層を形成し、その絶縁層に、ITO等の透明電極とドレ
イン配線層33bとを電気的に接続するためのコンタク
トホールを形成し、ドレイン配線層33bに透明電極を
電気的に接続する。
【0109】次に、活性層35が上記(II)のLDD構
造である場合において、上部遮光層34を形成する範囲
について説明する。活性層35がLDD構造である場合
において、最も遮光するべき部分は、図15(a)に示
すように、低濃度領域35aおよび35bであり、次
に、低濃度領域35aおよび35bとチャンネル領域3
5cとの接合部分55および56、低濃度領域35aと
ソース領域35d(高濃度領域)との接合部分57、低
濃度領域35bとドレイン領域35e(高濃度領域)と
の接合部分58、並びにチャンネル領域35cである。
ただし、チャンネル領域35cはゲート配線層(ゲート
電極)32によって遮光されているので、上部遮光層3
4であえて遮光する必要はない。
【0110】したがって、活性層35がLDD構造であ
る場合は、上部遮光層34を形成する範囲は活性層35
内の各領域における接合部分55、56、57、および
58の上部、および低濃度不純物領域35a、35bの
上部を含んでいることが好ましい。
【0111】また、活性層35が、図15(b)に示す
ように、上記(II)のLDD構造が直列に配置されてい
るような構成においても、上部遮光層34を形成する範
囲は図4(c)で説明した範囲と同様とする。つまり、
上部遮光層34を形成する範囲は、活性層35内の各領
域における接合部分59〜62の上部、および低濃度不
純物領域35a、35bの上部を含んでいることが好ま
しい。
【0112】なお、LDD構造を直列に配置した場合に
おいて、低濃度領域35aと低濃度領域35bとの間に
形成される高濃度不純物領域は、ドレイン領域35eで
もあり、ソース領域35dでもあるといえる。具体的に
は、図15(b)において、活性層35の中央に配置さ
れている高濃度不純物領域は、ゲート配線層32aにと
ってはドレイン側に配置された高濃度不純物領域、つま
りドレイン領域35eである。一方、ゲート配線層32
bにとっては、ソース側に配置された高濃度不純物領
域、つまりソース領域35dである。
【0113】また、活性層35(トランジスタ)が、図
15(b)に示すように、LDD構造が直列に配置され
ているような構成においても、最も遮光するべき部分
は、低濃度領域35aおよび35bであり、次に、低濃
度領域35aおよび35bとチャンネル領域35cとの
接合部分60および61、低濃度領域35aとソース領
域35dとの接合部分59、低濃度領域35bとドレイ
ン領域35eとの接合部分62、並びにチャンネル領域
35cである。ただし、チャンネル領域35cはゲート
配線層(ゲート電極)32によって遮光されているの
で、上部遮光層34であえて遮光する必要はない。
【0114】〔実施の形態2〕本発明の他の実施形態に
ついて図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
なお、説明の便宜上、実施の形態1と同一の機能を有す
る部材には同じ部材番号を付記し、その説明を省略す
る。図3(a)から図3(d)、図4(a)および図4
(b)において説明した実施の形態1の工程を経て、フ
ォトレジスト10を除去した後、図7(a)に示すよう
に、第3の絶縁層45となる絶縁層をCVD法等により
550〜800nm程度堆積させる。次に、500nm
程度の全面エッチバックのためのエッチング処理を行
い、図7(b)に示すように50〜300nm程度の第
3の絶縁層45を形成する。このとき、第3の絶縁層4
5の層厚は薄いほど好ましく、後工程で形成する上部遮
光層34と活性層35との間隔を小さくでき、上部遮光
層34の面積を増加させずに効率的に遮光することが可
能となる。また、ゲート配線層32を下部に有すること
によって形成された第3の絶縁層45の凸部45aのコ
ーナー部は滑らかな曲線になる。
【0115】次に、上部遮光層34となる遮光層をCV
D法あるいはスパッタ法等により堆積させ、例えばフォ
ト/エッチング処理により上部遮光層34を形成する。
ここで、上部遮光層34を形成する範囲は、実施の形態
1と同様に、ゲート配線層32およびメタル配線層33
(図5(a)参照)では構造上遮光できない範囲とす
る。ただし、画素開口率の低下を抑制するために、でき
るだけメタル配線層33の面積を小さくするように上部
遮光層34の範囲を設定する。また、上部遮光層34を
形成する際、上記コーナー部においては、その曲線に沿
うようにエッチング処理し、上部遮光層34を形成すれ
ば良い。
【0116】以上の図7(a)および図7(b)基づい
て説明した工程により、凸部45aのコーナー部は滑ら
かな曲線になる。これにより、上部遮光層34をエッチ
ング処理する際に、上部遮光層34を形成しなくても良
い凸部45a、すなわち、活性層35上に位置していな
い凸部45aにおけるエッチング処理を確実に行うこと
ができる。換言すれば、上部遮光層34を形成しなくて
も良い凸部45aにおいて遮光層が残存してしまうこと
を抑制することができる。この結果、画素開口率の低下
をより確実に防ぐことができる。その後は、図5(a)
から図5(c)において説明した実施の形態1の工程を
同様に行う。
【0117】以上の製造方法により、凸部45aに沿う
ように上部遮光層34が形成されるので、上部遮光層3
4が直線状に形成されるのと比べて、ゲート配線層32
が無い部分での上部遮光層34と活性層35との間隔は
広がることがないので、斜め方向から入射する光をより
確実に遮光することができる。さらに、活性層35の下
部には下部遮光層41が、上部にはメタル配線層33
(図5(a)参照)よりも下位に配置された上部遮光層
34が形成されるので、画素開口率を低下させることな
く、光リーク電流を確実に抑制できる。
【0118】〔実施の形態3〕本発明の他の実施形態に
ついて図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。
なお、説明の便宜上、実施の形態1と同一の機能を有す
る部材には同じ部材番号を付記し、その説明を省略す
る。図3(a)から図3(d)、図4(a)および図4
(b)において説明した実施の形態1の工程を経て、フ
ォトレジスト10を除去した後、図8に示すように、メ
タル配線層の配線方向と対峙するゲート配線層32の両
側面に、ゲート配線層の外側方向に曲線状の凸形状を有
したサイドウォール形状の絶縁層51を形成する。絶縁
層51は、具体的には、ゲート配線層32の両側面に曲
線を待たせるための絶縁層であって、ゲート配線層32
の外側方向に凸形状を有した絶縁層である。
【0119】次に、CVD法等により、第3の絶縁層4
5を50〜300nm程度堆積させる。このとき、第3
の絶縁層45の層厚は薄いほど好ましく、後工程で形成
する上部遮光層34と活性層35との距離を小さくで
き、上部遮光層34の面積を増加させずに効率的に遮光
することが可能となる。以上の工程により、図8に示す
ように、ゲート配線層32を下部に有していることによ
って形成された第3の絶縁層45の凸部45aのコーナ
ー部は滑らかな曲線になる。
【0120】次に、上部遮光層34となる遮光層をCV
D法あるいはスパッタ法等により堆積させ、フォト/エ
ッチングにより上部遮光層34を形成する。ここで、上
部遮光層34を形成する範囲は、実施の形態1と同様
に、ゲート配線層32およびメタル配線層33(図5
(a)参照)では構造上遮光できない範囲とする。ただ
し、画素開口率の低下を抑制するために、できるだけメ
タル配線層33の面積を小さくするように上部遮光層3
4の範囲を設定する。また、上部遮光層34を形成する
際、上記コーナー部においては、その曲線に沿うように
エッチング処理し、上部遮光層34を形成すれば良い。
【0121】以上の図8に基づいて説明した工程によ
り、凸部45aのコーナー部は滑らかな曲線になる。こ
れにより、上部遮光層34をエッチング処理する際に、
上部遮光層34を形成しなくても良い凸部45a、すな
わち、活性層35上に位置していない凸部45aにおけ
るエッチング処理を確実に行うことができる。換言すれ
ば、上部遮光層34を形成しなくても良い凸部45aに
おいて遮光層が残存してしまうことを抑制することがで
きる。この結果、画素開口率の低下をより確実に防ぐこ
とができる。その後は、図5(a)から図5(c)にお
いて説明した実施の形態1の工程を同様に行う。
【0122】以上の製造方法により、凸部45aに沿う
ように上部遮光層34が形成されるので、上部遮光層3
4が直線状に形成されるのと比べて、ゲート配線層32
が無い部分での上部遮光層34と活性層35との間隔は
広がることがないので、斜め方向から入射する光を確実
に遮光することができる。さらに、活性層35の下部に
は下部遮光層41が、上部にはメタル配線層33(図5
(a)参照)よりも下位に配置された上部遮光層34が
形成されるので、画素開口率を低下させることなく、光
リーク電流を確実に抑制できる。
【0123】〔実施の形態4〕本発明の他の実施形態に
ついて説明する。本発明は、活性層にデータ信号を入力
するためのソース配線層を含むメタル配線層と、ゲート
配線層とが交差する部位に対応する位置に活性層を備え
た液晶表示装置においても適用できる。
【0124】すなわち、メタル配線層およびゲート配線
層と活性層との上下方向の位置関係において、本発明は
限定されるものではない。例えば、ソース配線層および
ドレイン配線層を含むメタル配線層の上位に活性層を有
し、活性層よりも上位にゲート配線層が配置されるトッ
プゲート形の液晶表示装置にも本発明を適用できる。
【0125】具体的には、上記トップゲート形の液晶表
示装置において、活性層の下部には下部遮光層を、活性
層の上部にはメタル配線層とゲート配線層との間に配置
された上部遮光層を、少なくとも備えた構成とすれば良
い。
【0126】これにより、従来と比べて活性層のより近
傍に上部遮光層が配置され、斜め方向から入射する光を
確実に遮光することができる。すなわち、透過した光を
スクリーン上などに投影するために必要な画素開口率を
低下させることなく、光リーク電流を確実に抑制でき
る。
【0127】また、液晶表示装置の構造上、メタル配線
層あるいはゲート配線層と活性層とを電気的に接続する
コンタクトホールを形成するために上部遮光層を形成す
ることができない非遮光領域が形成される場合には、メ
タル配線層あるいはゲート配線層によって、その非遮光
領域を遮光できるような構成とすれば良い。つまり、こ
の場合には、上部遮光層はゲート配線層およびメタル配
線層によっては遮光できない活性層の部分に対して局所
的に配置すれば良い。こうすれば、上部遮光層よりも上
位にあるメタル配線層またはゲート配線層の面積もでき
るだけ大きくせずに済む。
【0128】つまり、上部遮光層は、ゲート配線層およ
びメタル配線層によっては遮光できない活性層の部分に
対して局所的に設けられた遮光層であり、かつ上部遮光
層よりも上位にあるメタル配線層の面積をできるだけ大
きくしないようにするために、ゲート配線層およびメタ
ル配線層の間に形成された遮光層である。
【0129】また、上部遮光層は、各活性層の形成位置
に局所的に配置されており、ゲート配線層およびメタル
配線層に対して電気的に独立したものである。よって、
上部遮光層が、活性層の電気特性に悪影響を及ぼすこと
を低減できる。
【0130】しかし、上記のように上部遮光層34が、
局所的に配置されている(電気的に孤立している)場合
は、上記各層の配置(レイアウト)や、厚みによって
は、メタル配線層33、ゲート配線層32、および活性
層35の各層間の絶縁が不完全になり、活性層35の電
気特性に対して悪影響を及ぼす可能性がある。
【0131】そこで、上部遮光層を液晶表示装置の一端
側にゲート配線層あるいはメタル配線層に沿って延長し
て、電圧を印加する構成とすることが好ましい。これに
より、上部遮光層の電位を任意に設定できるため、ゲー
ト配線層またはメタル配線層の電位が活性層の電気特性
に及ぼす影響を調整することができる。つまり、メタル
配線層およびゲート配線層の電位に応じて、上部遮光層
の電位が変化することを防止できる。この結果、上部遮
光層が活性層の電気特性に対して悪影響を及ぼすことを
より低減でき、活性層の電気特性を安定させることがで
きる。
【0132】なお、上部遮光層をゲート配線層あるいは
メタル配線層に沿って延長する場合において、活性層の
ない部分、すなわち、遮光する必要のない部分の上部遮
光層の幅は、ゲート配線層あるいはメタル配線層の幅と
等しくする。これにより、上部遮光層を延長することに
よって、画素開口率が低下してしまうのを防ぐことがで
きる。
【0133】さらに、活性層の上部には、上部遮光層よ
りも上位に配置された第3の遮光層を備えていることが
好ましい。これにより、活性層の下部には1層、上部に
は2層の遮光層を備えた構成となるので、活性層の形成
領域に直接入射する光、あるいは、斜め方向から入射す
る光を一層低減させることができる。これにより、光リ
ーク電流をより確実に抑制できる。
【0134】また、活性層は、ゲート配線層の下部に位
置する領域(チャンネル領域)以外の領域に、P、As
などの不純物を注入した不純物領域が少なくとも含まれ
ているシングルドレイン構造であることが好ましい。こ
れにより、活性層の内部に生ずる電界強度を弱めること
ができるので、光リーク電流をより抑制できる。
【0135】また、活性層は、メタル配線層との接続部
分に位置する領域に比較的に高濃度の不純物を含む例え
ばP、AsなどのN型の高濃度不純物領域を有し、その
高濃度不純物領域と上記チャンネル領域との間に、比較
的に低濃度の不純物を含む例えばP、AsなどのN型の
低濃度不純物領域を有するLDD(Lightly doped drai
n)構造であることがより好ましい。これにより、活性
層の内部に生ずる電界強度をより弱めることができるの
で、光リーク電流をより抑制できる。
【0136】また、活性層が上記LDD構造である場合
において、上部遮光層は、少なくとも、活性層を構成す
る上記各領域の接合部分および低濃度不純物領域を覆う
ように形成されていることが好ましい。これにより、上
部遮光層が形成される範囲には、少なくとも、活性層を
構成する上記各領域の接合部分および低濃度不純物領域
が含まれる。これにより、活性層内部に生ずる電界強度
をより確実に弱めることができ、この結果、光リーク電
流をより確実に抑制できる。
【0137】また、上部遮光層は、特に限定されるもの
ではないが、上部遮光層の下部に配置されるメタル配線
層の段差に沿って形成されることが好ましい。これによ
り、上部遮光層が直線状(平板状)に形成されるのと比
べて、メタル配線層が無い部分での上部遮光層と活性層
との間隔は広がることがないので、斜め方向から入射す
る光をより確実に遮光することができる。すなわち、メ
タル配線層が無い部分において、上部遮光層は活性層の
より近傍に配置されるので、斜め方向から入射する光を
より確実に遮光することができる。
【0138】また、上部遮光層よりも上位に配置される
ゲート配線層は、第3の遮光層として併用された構成で
あっても良い。この結果、より単純な構成で、活性層の
下部には1層、上部には2層の遮光層を備えることがで
きる。
【0139】また、下部遮光層は、メタル配線層として
併用された構成であっても良い。これにより、活性層よ
りも下位に配置される下部遮光層がゲート配線層として
併用されるので、より単純な構成で、活性層に入射する
光を遮光することができる。
【0140】また、各遮光層の材料としては、遮光効果
のあるものであれば特に限定されるものではないが、メ
タル配線層またはゲート配線層として併用される場合を
除いて、Ta、Ti、W、Mo、Cr、Ni、ポリシ
リコンのいずれかの単層、あるいはMoSi2、Ta
Si2、WSi2、CoSi2,NiSi2、PtSi、P
2S、HfN、ZrN、TiN、TAN、NbN、T
iC、TaC、TiB2のいずれかの単層、あるいは
上記の単層の何れかを組み合わせた多層構造であるこ
とが好ましい。
【0141】以上で説明した本発明に係る液晶表示装置
は、活性層にデータ信号を入力するためのソース配線層
を含むメタル配線層と、ゲート配線層とが交差する部位
に対応する位置に、TFTなどの活性層を備えたもので
ある。
【0142】すなわち、上記活性層の位置は、上記の両
配線層が交差する(交わる)位置に限定されるものでは
ない。例えば、実施の形態1,2、および3において、
メタル配線層33が無い位置に活性層35を配置する場
合が挙げられる。この場合、図1においてメタル配線層
33で遮光されていた活性層35の上部には、上部遮光
層34あるいは第3の遮光層36を形成することによ
り、活性層35の光リーク電流を抑制するような構成と
すればよい。
【0143】つまり、上記活性層の位置は、上記の両配
線層が交差する部位から離間していたとしても、該部位
と対応関係にある位置であれば、本発明の技術的範囲に
含まれる。
【0144】また、以上で説明した本発明に係る液晶表
示装置は、以下のように表現することもできる。すなわ
ち、本発明に係る液晶表示装置は、スイッチング素子を
マトリクス状に配置したアクティブマトリクス型液晶表
示装置において、スイッチング素子の下部に遮光層が設
けられ、メタル配線層あるいはそれよりも上層にスイッ
チング素子の第3の遮光層が設けられ、かつゲート配線
層とメタル配線層の間に上部遮光層を備えた構成であ
る。また、スイッチング素子はLDD構造であることが
好ましい。
【0145】さらに、本発明に係る液晶表示装置は、ス
イッチング素子がLDD構造である場合において、上部
遮光層は少なくとも、ソース領域とソース側低濃度不純
物領域との接合部分、ソース側低濃度不純物領域、ソー
ス側低濃度不純物領域とチャネル領域との接合部分、チ
ャネル領域とドレイン側低濃度不純物領域との接合部
分、ドレイン側低濃度不純物領域、ドレイン側低濃度不
純物領域とドレイン領域との接合部分を覆うように形成
している構成である。また、本発明に係る液晶表示装置
は、上部遮光層がゲート配線層の段差に沿ってL字型あ
るいはS字型に形成している構成である。
【0146】また、本発明に係る液晶表示装置は、上部
遮光層、下部遮光層および第3の遮光層は、金属膜(T
a、Ti、W、Mo、Cr、Ni)やポリシリコンなど
の単層膜、MoSi2、TaSi2、WSi2、CoS
2,NiSi2、PtSi、Pd 2S、HfN、Zr
N、TiN、TAN、NbN、TiC、TaC、TiB
2やそれらを組み合わせたものなどで構成されることが
好ましい。また、本発明に係る液晶表示装置は、上部お
よび下部遮光層少なくともどちらか一方を配線として併
用する構成である。
【0147】また、以上で説明した本発明に係る液晶表
示装置の製造方法は、以下のように表現することもでき
る。すなわち、本発明に係る液晶表示装置の製造方法
は、透明絶縁性基板上に下部遮光層を形成し、その上に
第1の層間絶縁膜を介して薄膜トランジスタの活性層と
なる半導体層が形成され、続いて、ゲート絶縁膜、ゲー
ト電極およびゲート配線層を形成した後、第2の層間絶
縁膜を介して上部遮光層が形成され、その後、第3の層
間絶縁膜、メタル配線層が形成され、さらに第4の層間
絶縁膜を介して第3の遮光層が形成される方法である。
【0148】以上の液晶表示装置及びその製造方法によ
り、スイッチング素子の下部に遮光層が設けられ、メタ
ル配線層あるいはそれよりも上層にスイッチング素子の
第3の遮光層が設けられ、かつゲート配線層とメタル配
線層との間に上部遮光層を備えた構造となり、スイッチ
ング素子から見て上下方向はもとより、斜め方向から入
射してスイッチング素子に到達しようとする光を遮光す
ることができるので、光リーク電流を大幅に低減するこ
とが可能となる。
【0149】
【発明の効果】本発明に係る液晶表示装置は、以上のよ
うに、活性層にデータ信号を入力するためのソース配線
層を含むメタル配線層と、ゲート配線層とが交差する部
位に対応する位置に活性層を備えた液晶表示装置におい
て、活性層の下部には下部遮光層を、活性層の上部には
メタル配線層とゲート配線層との間に配置された上部遮
光層を、少なくとも備えている構成である。
【0150】それゆえ、活性層の下部には下部遮光層
を、活性層の上部にはメタル配線層とゲート配線層との
間に配置された上部遮光層を、少なくとも備えている。
これにより、透過した光をスクリーン上などに投影する
ために必要な画素開口率を低下させることなく、光リー
ク電流を確実に抑制できるという効果を奏する。また、
上部遮光層は、ゲート配線層およびメタル配線層に対し
て電気的に独立して設けることができるので、活性層の
電気特性に対して悪影響を及ぼすことを低減できる。
【0151】また、本発明に係る液晶表示装置は、以上
のように、活性層にデータ信号を入力するためのソース
配線層を含むメタル配線層と、該メタル配線層よりも下
位に配置されたゲート配線層とが交差する部位に対応し
た位置に、ゲート配線層よりも下位に配置された活性層
を備えた液晶表示装置において、活性層の下部には下部
遮光層を、活性層の上部にはメタル配線層よりも下位に
配置された上部遮光層を、少なくとも備えている構成で
ある。
【0152】それゆえ、活性層の下部には下部遮光層
を、活性層の上部にはソース配線層を含むメタル配線層
よりも下位に配置された上部遮光層を、少なくとも備え
ている。これにより、透過した光をスクリーン上などに
投影するために必要な画素開口率を低下させることな
く、光リーク電流を確実に抑制できるという効果を奏す
る。また、上部遮光層は、ゲート配線層およびメタル配
線層に対して電気的に独立して設けることができるの
で、活性層の電気特性に対して悪影響を及ぼすことを低
減できる。
【0153】本発明に係る液晶表示装置は、以上のよう
に、さらに、活性層の上部には、上部遮光層よりも上位
に配置された第3の遮光層を備えている構成である。
【0154】それゆえ、活性層の下部には1層、上部に
は2層の遮光層を備えた構成となるので、活性層の形成
領域に直接入射する光、あるいは、斜め方向から入射す
る光を一層低減させることができるという効果を奏す
る。したがって、光リーク電流をより確実に抑制でき
る。
【0155】本発明に係る液晶表示装置は、以上のよう
に、さらに、上部遮光層は、上部遮光層より下位に配置
されるゲート配線層またはメタル配線層の段差に沿って
形成されている構成である。
【0156】それゆえ、ゲート配線層およびメタル配線
層のどちらが上部遮光層の下部に配置されたとしても、
上部遮光層を平板状に形成する場合に比べて、ゲート配
線層またはメタル配線層の段差に沿って形成する方が遮
光層の一部を活性層により接近させることができるとい
う効果を奏する。したがって、斜め方向から入射する光
をより確実に遮光し、光リーク電流をより確実に抑制で
きる。
【0157】本発明に係る液晶表示装置は、以上のよう
に、さらに、第3の遮光層および下部遮光層の少なくと
も何れか一方は、メタル配線層あるいはゲート配線層と
して併用される構成である。
【0158】それゆえ、第3の遮光層および下部遮光層
の少なくとも何れか一方は、メタル配線層あるいはゲー
ト配線層として併用されるので、より単純な構成で、活
性層に入射する光を遮光することができるという効果を
奏する。
【0159】本発明に係る液晶表示装置は、以上のよう
に、さらに、活性層は、チャンネル領域と、チャンネル
領域を挟むソース側高濃度不純物領域およびドレイン側
高濃度不純物領域を備えると共に、チャンネル領域とソ
ース側高濃度不純物領域との間、およびチャンネル領域
とドレイン側高濃度不純物領域との間に、それぞれ低濃
度不純物領域が形成されたLDD構造をなしている構成
である。
【0160】それゆえ、活性層は、チャンネル領域と、
チャンネル領域を挟むソース側高濃度不純物領域および
ドレイン側高濃度不純物領域を備えると共に、チャンネ
ル領域とソース側高濃度不純物領域との間、およびチャ
ンネル領域とドレイン側高濃度不純物領域との間に、そ
れぞれ低濃度不純物領域が形成されたLDD構造(Ligh
tly doped drain)構造であるので、活性層内部に生ず
る電界強度を弱めることができるという効果を奏する。
したがって、光リーク電流をより抑制できる。
【0161】本発明に係る液晶表示装置は、以上のよう
に、さらに、上部遮光層は、少なくとも、活性層を構成
する上記各領域の接合部分および低濃度不純物領域を覆
うように形成されている構成である。
【0162】それゆえ、活性層がLDD構造である場合
において、上部遮光層が形成される範囲には、少なくと
も、活性層を構成する上記各領域の接合部分および低濃
度不純物領域を覆うように形成されているので、活性層
内部に生ずる電界強度をより確実に弱めることができる
という効果を奏する。したがって、光リーク電流をより
確実に抑制できる。
【0163】また、本発明に係る液晶表示装置は、以上
のように、上記の各遮光層は、メタル配線層またはゲー
ト配線層として併用される場合を除いて、Ta、T
i、W、Mo、Cr、Ni、ポリシリコンのいずれかの
単層、あるいはMoSi2、TaSi2、WSi2、Co
Si2,NiSi2、PtSi、Pd2S、HfN、Zr
N、TiN、TAN、NbN、TiC、TaC、TiB
2のいずれかの単層、あるいは上記の単層の何れか
を組み合わせた多層構造である構成である。
【0164】また、本発明に係る液晶表示装置の製造方
法は、以上のように、活性層にデータ信号を入力するた
めのソース配線層を含むメタル配線層と、ゲート配線層
とが交差する部位に対応する位置に活性層を備えた液晶
表示装置の製造方法において、メタル配線層を形成する
ステップとゲート配線層を形成するステップとの間に、
活性層の上部に配置される上部遮光層を形成するステッ
プを少なくとも含む方法である。
【0165】それゆえ、活性層の上部にはメタル配線層
とゲート配線層との間に配置された上部遮光層が形成さ
れる。すなわち、従来と比べて活性層の上部のより近傍
に上部遮光層が形成される。これにより、透過した光を
スクリーン上などに投影するために必要な画素開口率を
低下させることなく、光リーク電流を確実に抑制できる
という効果を奏する。
【0166】また、本発明に係る液晶表示装置の製造方
法は、以上のように、活性層にデータ信号を入力するた
めのソース配線層を含むメタル配線層と、該メタル配線
層よりも下位に配置されたゲート配線層とが交差する部
位に対応した位置にゲート配線層よりも下位に配置され
た活性層を備えた液晶表示装置の製造方法において、基
板上に下部遮光層を形成するステップと、下部遮光層が
形成された基板上に第1の絶縁層を介して活性層を形成
するステップと、第1の絶縁層および活性層上に第2の
絶縁層を介してゲート配線層を形成するステップと、第
2の絶縁層およびゲート配線層上に第3の絶縁層を介し
て上部遮光層を形成するステップと、第3の絶縁層およ
び上部遮光層上に第4の絶縁層を形成するステップと、
第4の絶縁層上にメタル配線層を形成するステップとを
少なくとも含む方法である。
【0167】それゆえ、活性層の下部には第1の絶縁層
を介して下部遮光層が形成される。さらに、活性層の上
部には、第3の絶縁層を介したゲート配線層と第4の絶
縁層を介したメタル配線層との間に配置される上部遮光
層が形成される。
【0168】これにより、メタル配線層と活性層との距
離より、上部遮光層と活性層との距離を小さく設定でき
るので、透過した光をスクリーン上などに投影するため
に必要な画素開口率を低下させることなく、光リーク電
流を確実に抑制できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の縦断
面図である。
【図2】図1に示した液晶表示装置のA−A’断面図で
ある。
【図3】図3(a)から図3(d)は、図1に示した液
晶表示装置の製造工程を示す縦断面図であって、図3
(a)は基板上への下部遮光層の形成工程、図3(b)
は第1の絶縁層の形成工程、図3(c)は活性層の形成
工程、図3(d)は第2の絶縁層およびゲート配線層の
形成工程を示すものである。
【図4】図4(a)から図4(c)は、図3に示した製
造工程に続く製造工程を示す縦断面図であって、図4
(a)は低濃度不純物領域の形成工程、図4(b)は高
濃度不純物領域の形成工程、図4(c)は第3の絶縁層
および上部遮光層の形成工程を示すものである。
【図5】図5(a)から図5(c)は、図4に示した製
造工程に続く製造工程を示す縦断面図であって、図5
(a)は第4の絶縁層およびメタル配線層の形成工程、
図5(b)は窒化層および第5の絶縁層の形成工程、図
5(c)は第3の遮光層の形成工程を示すものである。
【図6】図5(c)に示した液晶表示装置のB−B’断
面図である。
【図7】図7(a)および図7(b)は、本発明の他の
実施形態に係る液晶表示装置の製造工程を示す縦断面図
であって、図7(a)は第3の絶縁層の形成工程、図7
(b)は第3の絶縁層および上部遮光層の形成工程を示
すものである。
【図8】本発明の他の実施形態に係る液晶表示装置の製
造工程を示す縦断面図であって、第3の絶縁層および上
部遮光層の形成工程を示すものである。
【図9】本発明の他の実施形態に係る液晶表示装置の製
造工程を示す縦断面図であって、第3の絶縁層および上
部遮光層の形成工程を示すものである。
【図10】従来の液晶表示装置の縦断面図である。
【図11】他の従来の液晶表示装置の縦断面図である。
【図12】他の従来の液晶表示装置の縦断面図である。
【図13】他の従来の液晶表示装置の縦断面図である。
【図14】他の従来の液晶表示装置の縦断面図である。
【図15】図15(a)は本発明の一実施形態に係る液
晶表示装置において上部遮光層を形成する範囲を説明す
るための図であり、図15(b)は本発明の他の実施形
態に係る液晶表示装置において上記範囲を説明するため
の図である。
【符号の説明】
16 コンタクトホール 32 ゲート配線層 33 メタル配線層 33a ソース配線層 33b ドレイン配線層 34 上部遮光層 34a ソース側上部遮光層 34b ドレイン側上部遮光層 35 活性層 35a 低濃度不純物領域 35b 低濃度不純物領域 35c チャンネル領域 35d ソース領域(ソース側高濃度不純物領域) 35e ドレイン領域(ドレイン側高濃度不純物領域) 36 第3の遮光層 38 絶縁層 40 基板 41 下部遮光層 42 液晶表示装置 43 第1の絶縁層 44 第2の絶縁層 45 第3の絶縁層 45a 凸部 46 第4の絶縁層 47 第5の絶縁層 51 絶縁層 55〜62 接合部分
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/35 G09F 9/35 Fターム(参考) 2H042 AA09 AA15 AA26 2H091 FA34Y FB08 FC02 FC03 FC26 GA13 LA03 2H092 GA11 GA17 GA25 HA05 HA06 JA24 JA44 JB13 JB24 JB33 JB51 KA04 KB04 MA04 MA05 MA14 MA16 MA17 MA28 MA48 NA01 NA07 PA09 5C094 AA10 BA03 BA43 CA19 DA14 EA04 EA07 ED15

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性層にデータ信号を入力するためのソー
    ス配線層を含むメタル配線層と、ゲート配線層とが交差
    する部位に対応する位置に活性層を備えた液晶表示装置
    において、 活性層の下部には下部遮光層を、活性層の上部にはメタ
    ル配線層とゲート配線層との間に配置された上部遮光層
    を、少なくとも備えていることを特徴とする液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】活性層にデータ信号を入力するためのソー
    ス配線層を含むメタル配線層と、該メタル配線層よりも
    下位に配置されたゲート配線層とが交差する部位に対応
    した位置に、ゲート配線層よりも下位に配置された活性
    層を備えた液晶表示装置において、 活性層の下部には下部遮光層を、活性層の上部にはメタ
    ル配線層よりも下位に配置された上部遮光層を、少なく
    とも備えていることを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】活性層の上部には、上部遮光層よりも上位
    に配置された第3の遮光層を備えていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】上部遮光層は、上部遮光層より下位に配置
    されるゲート配線層またはメタル配線層の段差に沿って
    形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れ
    か1項に記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】第3の遮光層および下部遮光層の少なくと
    も何れか一方は、メタル配線層あるいはゲート配線層と
    して併用されることを特徴とする請求項1から4の何れ
    か1項に記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】各遮光層は、Ta、Ti、W、Mo、C
    r、Ni、ポリシリコンのいずれかの単層、あるいは
    MoSi2、TaSi2、WSi2、CoSi2,NiS
    2、PtSi、Pd2S、HfN、ZrN、TiN、T
    AN、NbN、TiC、TaC、TiB2のいずれかの
    単層、あるいは上記の単層の何れかを組み合わせた
    多層構造であることを特徴とする請求項1から4の何れ
    か1項に記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】活性層は、チャンネル領域と、チャンネル
    領域を挟むソース側高濃度不純物領域およびドレイン側
    高濃度不純物領域を備えると共に、チャンネル領域とソ
    ース側高濃度不純物領域との間、およびチャンネル領域
    とドレイン側高濃度不純物領域との間に、それぞれ低濃
    度不純物領域が形成されたLDD構造をなしていること
    を特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の液晶
    表示装置。
  8. 【請求項8】上部遮光層は、少なくとも、活性層を構成
    する上記各領域の接合部分および低濃度不純物領域を覆
    うように形成されていることを特徴とする請求項7に記
    載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】活性層にデータ信号を入力するためのソー
    ス配線層を含むメタル配線層と、ゲート配線層とが交差
    する部位に対応する位置に活性層を備えた液晶表示装置
    の製造方法において、 メタル配線層を形成するステップとゲート配線層を形成
    するステップとの間に、活性層の上部に配置される上部
    遮光層を形成するステップを少なくとも含むことを特徴
    とする液晶表示装置の製造方法。
  10. 【請求項10】活性層にデータ信号を入力するためのソ
    ース配線層を含むメタル配線層と、該メタル配線層より
    も下位に配置されたゲート配線層とが交差する部位に対
    応した位置にゲート配線層よりも下位に配置された活性
    層を備えた液晶表示装置の製造方法において、 基板上に下部遮光層を形成するステップと、 下部遮光層が形成された基板上に第1の絶縁層を介して
    活性層を形成するステップと、 第1の絶縁層および活性層上に第2の絶縁層を介してゲ
    ート配線層を形成するステップと、 第2の絶縁層およびゲート配線層上に第3の絶縁層を介
    して上部遮光層を形成するステップと、 第3の絶縁層および上部遮光層上に第4の絶縁層を形成
    するステップと、 第4の絶縁層上にメタル配線層を形成するステップとを
    少なくとも含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方
    法。
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