JP2003176825A - 流体動圧軸受およびスピンドルモータ - Google Patents

流体動圧軸受およびスピンドルモータ

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JP2003176825A
JP2003176825A JP2001378664A JP2001378664A JP2003176825A JP 2003176825 A JP2003176825 A JP 2003176825A JP 2001378664 A JP2001378664 A JP 2001378664A JP 2001378664 A JP2001378664 A JP 2001378664A JP 2003176825 A JP2003176825 A JP 2003176825A
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sleeve
shaft
dynamic pressure
crystallized glass
bearing
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Rikuro Obara
陸郎 小原
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Minebea Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピンドルモータの流体動圧軸受において、
シャフトとスリーブとの熱膨張による隙間の変動を最小
限にし、また、軸受面の仕上げ精度を高める。 【解決手段】 ハブ2に固定したシャフト3をベース4に
固定したスリーブ5に挿入して回転可能に支持する。ス
リーブ5の内周面に動圧溝17を形成し、シャフト3とスリ
ーブ5との隙間に潤滑油を封入する。シャフト3が回転す
ると、動圧溝17によって潤滑油に動圧力が生じて、シャ
フト3が浮動支持される。スリーブ5を結晶化ガラスとす
ることにより、コイル8で発生する熱がシャフト3に伝達
されにくくなり、熱膨張率の小さい結晶化ガラス製のス
リーブ5と相まって、温度によるシャフト3とスリーブ5
との隙間の変動が最小限になる。また、化学研磨によっ
て軸受面の仕上げ精度を高めることができる。その結
果、回転精度を高め、また、温度による隙間の変動によ
る潤滑油の漏れを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータのハード
ディスクドライブ装置の磁気ディスクを駆動するための
スピンドルモータ等の軸受に使用される流体動圧軸受お
よびこれを使用したスピンドルモータに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータのハードディスクド
ライブ装置においては、磁気ディスクの高密度化、回転
速度の高速化にともなって、磁気ディスクを駆動するス
ピンドルモータの軸受には、高い回転精度、低摩擦、低
騒音および長寿命が要求されている。そこで、これらの
要求を達成すべく、流体動圧軸受を使用したスピンドル
モータが開発されている。
【0003】流体動圧軸受は、シャフトとシャフトを支
持するスリーブとの間に流体を封入し、スリーブの内周
面に動圧溝を形成することにより、シャフトの回転によ
って流体に動圧力を生じさせ、この動圧力によってシャ
フトを浮動支持するものである。流体動圧軸受は、シャ
フトとスリーブとの間に流体の層を形成し、これらの間
を非接触状態として機械的摩擦なしに支持することがで
きるので、高い回転精度、低摩擦、低騒音および長寿命
を達成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
流体動圧軸受では、次のような問題がある。一般的に、
ハードディスクドライブ装置用のスピンドルモータの流
体動圧軸受において、シャフトおよびスリーブは、ステ
ンレス系鋼材でできおり、熱膨張係数が大きいため、温
度によって寸法変化が生じて、これらの隙間が変動す
る。シャフトとスリーブとの隙間の変動は、流体の動圧
に直接影響し、回転精度を低下させる原因となり、ま
た、隙間に封入された流体の漏れの原因となる。この場
合、スピンドルモータのコイル側のシャフトまたはスリ
ーブは、コイルの発熱によって温度が上昇しやすいた
め、シャフト、スリーブ間で温度勾配が生じて、熱膨張
による寸法差が大きくなるので、特に問題となる。
【0005】また、流体動圧軸受の回転部分の隙間は、
非常に小さいため、微小な異物が介在すると、摩擦が生
じて回転異常、固着等の不具合の原因となる。そして、
隙間を構成する部分の表面に面荒れがあると、加工時に
生じた微小なバリ等の異物が軸受使用中に脱落して、隙
間に介在する虞がある。このため、隙間構成部分の表面
は、切削加工後、研磨によって鏡面状に仕上げる必要が
あり、非常にコストがかかる。
【0006】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、回転部材と支持部材との熱膨張による隙間の変
動を最小限に抑え、また、隙間構成部分の仕上げ精度を
高めることができる流体動圧軸受およびこれを使用した
スピンドルモータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に係る発明は、支持部材と回転部材との
間に流体を封入し、前記回転部材の回転によって前記流
体に生じる動圧力により、前記支持部材と前記回転部材
とを浮動支持する流体動圧軸受において、前記支持部材
および回転部材のうち、少なくとも一方を結晶化ガラス
によって形成したことを特徴とする。このように構成し
たことにより、結晶化ガラスによって形成した支持部材
または回転部材の熱膨張率が小さくなり、また、結晶化
ガラスの断熱性によって他の部材への熱の伝達が抑制さ
れる。さらに、化学研磨等によって容易に軸受表面の仕
上げ精度を高めることができる。請求項2の発明に係る
流体動圧軸受は、上記請求項1の構成において、前記支
持部材および前記回転部材のうち、加熱される側を結晶
化ガラスによって形成したことを特徴とする。このよう
に構成したことにより、支持部材および回転部材のう
ち、加熱される側の熱膨張率が小さくなり、また、他の
部材への熱の伝達が抑制される。請求項3に係る発明
は、支持部材と回転部材との間に流体を封入し、前記回
転部材の回転によって前記流体に生じる動圧力により、
前記支持部材と前記回転部材とを浮動支持する流体動圧
軸受を使用したスピンドルモータにおいて、前記支持部
材および回転部材のうち、少なくとも一方を結晶化ガラ
スによって形成したことを特徴とする。このように構成
したことにより、結晶化ガラスによって形成した支持部
材または回転部材の熱膨張率が小さくなり、また、結晶
化ガラスの断熱性によって他の部材への熱の伝達が抑制
される。さらに、化学研磨等によって容易に軸受表面の
仕上げ精度を高めることができる。また、請求項4の発
明に係るスピンドルモータは、上記請求項3の構成にお
いて、前記支持部材および前記回転部材のうち、当該ス
ピンドルモータのコイルによって加熱される側を結晶化
ガラスによって形成したことを特徴とする。このように
構成したことにより、支持部材および回転部材のうち、
コイルによって加熱される側の熱膨張率が小さくなり、
また、結晶化ガラスの断熱性によってコイルの熱が他の
部材に伝達されにくくなる。なお、特許請求の範囲およ
び本説明において、各部材を結晶化ガラスで形成するこ
とは、その部材の表層部を結晶化ガラスによって形成す
ることを含むものとする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。本発明の第1実施形態につい
て、図1を参照して説明する。図1に示すように、本実施
形態に係るスピンドルモータ1は、コンピュータ等のハ
ードディスクドライブ装置において、磁気ディスクを駆
動するためのシャフト回転方式のスピンドルモータであ
り、ハブ2側に固定されたシャフト3(回転部材)がベース
4側に固定され円筒状のスリーブ5(支持部材)によって回
転可能に支持されている。
【0009】ベース4は、外周部にフランジ部6を有する
略有底円筒状で、底部中央に形成された円筒部7にスリ
ーブ5が圧入、固定されている。円筒部7の外周部には、
環状に配置されて放射状に延びるステータスタック8が
取付けられ、ステータスタック8にコイル9が巻装されて
いる。ベース4には、コイル9に接続されるコネクタ10が
取付けられている。
【0010】ハブ2は、段付の側面部を有する略有底円
筒状で、底部中央の開口にシャフト3が圧入、固定さ
れ、最も外側の側壁の内周部には、環状のヨーク11が取
付けられ、さらにヨークの内側に環状のマグネット12が
取付けられている。そして、ハブ2は、最も外側の側面
部がベース4内に所定の隙間をもって遊嵌され、シャフ
ト3がベース4側のスリーブ5に回転可能に挿入され、マ
グネット12の内周部をステータスタック8の外周部に対
向させてベース4に対して回転可能に支持されている。
【0011】スリーブ5に挿入されたシャフト3の先端部
には、スラストプレート13が取付けられてスリーブ5内
の大径部14に回転可能に嵌合されており、大径部14の端
面と、スリーブ5の端部に圧入、固定、密封されたカウ
ンタプレート15とによって、スラストプレート13および
シャフト3が軸方向に小スキマを持って支持されてい
る。
【0012】次に、シャフト3とスリーブ5とを回転可能
に支持する流体動圧軸受16について説明する。スリーブ
5の内周面に動圧溝17が形成され、スリーブ5の大径部14
のスラストプレート13への対向面に動圧溝18が形成さ
れ、また、カウンタプレート15のスラストプレート13へ
の対向面に動圧溝19が形成されている。そして、シャフ
ト3およびスラストプレート13と、スリーブ5およびカ
ウンタプレート15との隙間に潤滑油(流体)が封入されて
おり、シャフト3およびスラストプレート13が所定の方
向に回転すると、動圧溝17,18,19によって潤滑油に動圧
力が生じ、この動圧力によってシャフト3およびスラス
トプレート13がスリーブ5およびカウンタプレート15に
対して浮動支持される。
【0013】流体動圧軸受16においては、スリーブ5を
結晶化ガラスによって形成し、他のシャフト3、スラス
トプレート13およびカウンタプレート15をステンレス系
鋼材としてある。また、シャフト3、スラストプレート1
3およびカウンタプレート15のいずれか、あるいは、化
学・薬品系機器装置のケミカルガスに接触若しくは被爆
する恐れの或る場合など、全てを結晶化ガラスによって
形成してもよい。また、これらの部材全体を結晶化ガラ
スとする他、基材をステンレス系鋼材とし、その表層部
に結晶化ガラス層を形成させるようにしてもよい。ここ
で使用される結晶化ガラスは、ステンレス系鋼材に比し
て、断熱性が高く、熱膨張率が低く、かつ、スリーブ
5、シャフト3、スラストプレート13およびカウンタプレ
ート15として使用するために充分な機械的強度、耐食性
および加工性を有するものが望ましく、例えば、高珪酸
塩ガラス、ソーダ石灰ガラス、アルミノ珪酸ガラス、ホ
ウ珪酸ガラス、アルカリ珪酸ガラス等とすることができ
る。
【0014】次に、結晶化ガラスのスリーブ5、シャフ
ト3、スラストプレート13およびカウンタプレート15の
製造方法について説明する。これらの各部材全体を結晶
化ガラスで形成する場合は、、先ず、所定の成分組成と
なるように調合したガラス原料を電気溶融炉で所定の温
度(1450〜1650℃程度)で溶融し、この溶融したガラス原
料を金型に充填して、各部材とほぼ同形状の成形体を得
る。次に、この成形体を所定の仕上げ寸法に機械加工
(切削、研磨)した後、ガラス種類に応じた所定温度(100
0〜1600℃程度)で熱処理を施して多結晶化を行う。さら
に、必要に応じて、例えばフッ素酸系溶剤を使用した化
学研磨を施して鏡面仕上げを行い、場合によっては、イ
オン交換による表面変性処理により化学強化を行って完
成する。
【0015】また、各部材の表面部を結晶化ガラスで形
成する場合は、先ず、適当な材料(例えばステンレス系
鋼材)で所定の仕上げ寸法よりも0.5mmから数mm程度小さ
い基材を製造し、この基材の表面にガラス層との接着強
度を高めるために、酸化処理を施す。所定の成分組成と
なるようにガラス粉を配合してなるガラス泥漿を用意
し、スプレー法または浸漬法を利用して、基材表面にガ
ラス泥漿を所定の厚さに付着させ、乾燥後、加熱炉に装
入してガラス種類に応じた所定の温度(例えば1500℃以
上)で焼成処理を行う。その後は、上記と同様、仕上げ
寸法に機械加工(切削、研磨)した後、ガラス種類に応じ
た所定温度(1000〜1600℃程度)で熱処理を施して多結晶
化を行い、必要に応じて、フッ素酸系溶剤等による化学
研磨およびイオン交換による表面変性処理により化学強
化を行って完成する。
【0016】以上のように構成した本実施形態の作用に
ついて次に説明する。ハブ2の段付の外周部に磁気ディ
スク(図示せず)を装着し、コイル8への通電によって、
ハブ2とともに磁気ディスクを回転させて、磁気ヘッド
(図示せず)によって、データの書込み、読出しを行う。
このとき、シャフト3が所定の方向に回転すると、動圧
溝17,18,19によって、シャフト3およびスラストプレー
ト13と、スリーブ5およびカウンタプレート15との隙間
に封入された潤滑油に動圧力が生じ、この動圧力によっ
て、これらの間が非接触状態となり、機械的摩擦のない
軸受を形成する。これにより、高い回転精度、低摩擦、
低騒音、長寿命および高速回転を達成することができ
る。
【0017】スリーブ5を結晶化ガラスとすることによ
り、コイル9で発生した熱が、結晶化ガラスの断熱性に
よってシャフト3、スラストプレート13およびカウンタ
プレート15に伝達されにくくなるので、これらの熱膨張
を小さく抑えることができる。これにより、熱膨張率の
小さい結晶化ガラスのスリーブ5と相まって、温度変化
による流体動圧軸受16の回転部分の隙間の変動を最小限
に抑えることができる。その結果、回転精度を高めるこ
とができ、また、隙間の変動による潤滑油の漏れを防止
することができる。
【0018】さらに、シャフト3、スラストプレート13
またはカウンタプレート15のいずれかを結晶化ガラスと
した場合は、その部材の熱膨張率を小さくすることがで
きるので、温度変化による流体動圧軸受16の回転部分の
隙間の変動を更に小さくすることができる。なお、動圧
溝17,18,19は、加工性を考慮して、結晶化ガラスとした
部材またはステンレス系鋼材とした部材を適宜選択して
形成することができる。そして、これらの部材を全て結
晶化ガラスとすることにより、熱膨張および熱伝達を最
小限に抑えることができる。
【0019】また、流体動圧軸受16の回転部分を結晶化
ガラスで形成することにより、化学研磨等によって容易
に鏡面仕上げが可能となり、また、清浄な仕上げ面が得
られるので、面荒れやバリ等の異物の脱落の問題を解消
することができ、回転異常および回転部固着等の不具合
の発生を確実に防止することができる。なお、各部材の
基材をステンレス系鋼材等で製造し、その表面に結晶化
ガラス層を形成することにより、衝撃等に対する機械的
強度を高めることができる。
【0020】次に、本発明の第2実施形態について図2を
参照して説明する。なお、上記第1実施形態に対して、
同様の部分には同一の符号を付して異なる部分について
のみ詳細に説明する。
【0021】図2に示すように、第2実施形態に係るスピ
ンドルモータ20は、シャフト固定方式のスピンドルモー
タであり、ハブ21側に固定されたスリーブ22(回転部材)
がベース23側に固定されたシャフト24(支持部材)によっ
て回転可能に支持されている。
【0022】ベース23は、略有底円筒状で、底部中央に
形成された開口にシャフト24が圧入、接着等で固定され
ている。また、シャフト取付部の周囲に形成された環状
凹部には、環状に配置されて放射状に延びるステータス
タック8が取付けられ、ステータスタック8にコイル9が
巻装されている。ベース4には、コイル9に接続されるコ
ネクタ(図示せず)が取付けられる。
【0023】ハブ21は、段付の側面部を有する略有底円
筒状で、底部中央に形成された開口に円筒状のスリーブ
22が圧入、接着等で固定されている。ハブ21の最も外側
の側壁の内周部には、環状のヨーク11が取付けられ、さ
らにヨーク11の内側に環状のマグネット12が勘入装着さ
れている。そして、ハブ21は、最も外周側の側面部がベ
ース23内に所定の隙間をもって遊嵌され、スリーブ22に
ベース23側のシャフト24が回転可能に挿入され、マグネ
ット12の内周面をステータスタック8の外周部に対向さ
せてベース23に対して回転可能に支持されている。
【0024】次に、スリーブ22とシャフト24とを回転可
能に支持する流体動圧軸受25について説明する。スリー
ブ22の内周面の両端部には、外側に向って広がるテーパ
面26,27が形成され、シャフト24の外周部には、スリー
ブ22のテーパ面26,27に対向する円錐面を有するコーン2
8,29が勘入、固定されており、テーパ面26,27とコーン2
8,29の円錐面によってスリーブ22とシャフト24とが互い
に回転可能に支持されるとともに、軸方向に保持されて
いる。スリーブ22の両端部には、シャフト24の外周面に
近接して、スリーブ22とシャフト24との間に潤滑油を保
持するためのシールド30,31が取付けられている。
【0025】スリーブ22のテーパ面26,27およびその間
の内周面には、それぞれ動圧溝32,33,が形成されてい
る。スリーブ22とシャフト24との間、テーパ面26,27と
コーン28,29とシールド30,31との間およびコーン28,29
に設けられた油路35,36等の空間に潤滑油が封入されて
おり、スリーブ22が所定の方向に回転すると、動圧溝に
よって潤滑油に動圧力が生じ、この動圧力によってスリ
ーブ22がシャフト22およびコーン28,29に対して回転可
能に浮動支持される。シャフト24には、スリーブ22とシ
ャフト24との間に大気を導入して潤滑油に作用する圧力
をバランスさせるための通気孔37が設けられている。
【0026】流体動圧軸受25においては、シャフト24を
結晶化ガラスによって形成て、他のコーン28,29および
スリーブ22をステンレス系鋼材としてある。さらに、コ
ーン28,29およびスリーブ22のうちのいずれかを結晶化
ガラスによって形成し、また、これらの全てを結晶化ガ
ラスによって形成してもよい。なお、ここで使用される
結晶化ガラスおよびその製造方法は、上記第1実施形態
のものと同様である。
【0027】以上のように構成した、本実施形態の作用
について次に説明する。上記第1実施形態のものと同
様、ハブ22の段付の外周部に磁気ディスク(図示せず)が
装着され、コイル9への通電によって、ハブ2とともに
磁気ディスクを回転させて、磁気ヘッド(図示せず)によ
って、データの書込み、読出しを行う。このとき、スリ
ーブ22が所定の方向に回転すると、動圧溝32,33,によっ
て、スリーブ22と、シャフト24およびコーン28,29とシ
ールド30,31との隙間に封入された潤滑油に動圧力が生
じ、この動圧力によって、これらの間が非接触状態とな
り、機械的摩擦のない軸受を形成する。これにより、高
い回転精度、低摩擦、低騒音、長寿命および高速回転を
達成することができる。
【0028】シャフト24を結晶化ガラスとすることによ
り、コイル9で発生した熱が、結晶化ガラスの断熱性に
よってコーン28,29およびスリーブ22に伝達されにくく
なるので、コーン28,29およびスリーブ22の熱膨張を小
さく抑えることができる。これにより、熱膨張率の小さ
い結晶化ガラスのシャフト24と相まって、温度変化によ
る流体動圧軸受15の回転部分の隙間の変動を最小限に抑
えることができる。その結果、回転精度を高めることが
でき、また、隙間の変動による潤滑油の漏れを防止する
ことができる。
【0029】さらに、コーン28,29およびスリーブ22の
うち、いずれかを結晶化ガラスとした場合は、その部材
の熱膨張率を小さくすることができるので、温度変化に
よる流体動圧軸受16の回転部分の隙間の変動を更に小さ
くすることができる。なお、動圧溝32,33,34は、加工性
を考慮して、結晶化ガラスとした部材またはステンレス
系鋼材とした部材を適宜選択して形成することができ
る。そして、これらの部材を全て結晶化ガラスとするこ
とにより、熱膨張および熱伝達を最小限に抑えることが
できる。
【0030】また、上記第1実施形態と同様、流体動圧
軸受25の回転部分を結晶化ガラスで形成することによ
り、化学研磨等によって容易に鏡面仕上げが可能とな
り、また、清浄な仕上げ面が得られるので、面荒れやバ
リ等の異物の脱落の問題を解消することができ、回転異
常および回転部固着等の不具合の発生を確実に防止する
ことができる。なお、各部材の基材をステンレス系鋼材
等で製造し、その表面に結晶化ガラス層を形成すること
により、衝撃等に対する機械的強度を高めることができ
る。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
係る流体動圧軸受によれば、支持部材および回転部材の
うち、少なくとも一方を結晶化ガラスによって形成した
ことにより、結晶化ガラスとした支持部材または回転部
材の熱膨張率が小さくなり、また、他の部材への熱の伝
達が抑制されるので、温度による支持部材と回転部材と
の隙間の変動を抑制することができる。さらに、化学研
磨等によって、容易に軸受部分の鏡面仕上げ可能とな
り、加工精度高めるとともに、清浄な仕上げ面を得るこ
とができる。その結果、回転精度を高めることができ、
また、温度による支持部材と回転部材との隙間の変動に
よる流体の漏れを防止することができる。請求項2の発
明に係る流体動圧軸受によれば、支持部材および回転部
材のうち、加熱される側を結晶化ガラスとしたことによ
り、加熱される側の熱膨張率が小さくなり、他の部材へ
の熱の伝達が抑制されるので、温度による支持部材と回
転部材との隙間の変動を効果的に抑えることができる。
請求項3の発明に係るスピンドルモータによれば、流体
動圧軸受の支持部材および回転部材のうち、少なくとも
一方を結晶化ガラスによって形成したことにより、結晶
化ガラスとした支持部材または回転部材の熱膨張率が小
さくなり、また、他の部材への熱の伝達が抑制されるの
で、温度による支持部材と回転部材との隙間の変動を抑
制することができる。さらに、化学研磨等によって、容
易に軸受部分の鏡面仕上げ可能となり、加工精度高める
とともに、清浄な仕上げ面を得ることができる。その結
果、回転精度を高めることができ、また、温度による支
持部材と回転部材との隙間の変動による流体の漏れを防
止することができる。また、請求項4の発明に係るスピ
ンドルモータによれば、流体動圧軸受の支持部材および
回転部材のうち、コイルによって加熱される側を結晶化
ガラスによって形成したことにより、コイルによって加
熱される側の熱膨張率が小さくなり、また、コイルの熱
が他の部材に伝達されにくくなるので、温度による支持
部材と回転部材との隙間の変動を効果的に抑えることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るスピンドルモータ
の縦断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係るスピンドルモータ
の縦断面図である。
【符号の説明】
1 スピンドルモータ 3 シャフト(回転部材) 5 スリーブ(支持部材) 16 流体動圧軸受 8 コイル 20 スピンドルモータ 22 スリーブ(回転部材) 24 シャフト(支持部材) 25 流体動圧軸受
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J011 AA08 BA04 CA02 DA01 JA02 KA02 KA03 LA05 MA02 SE00 5H607 AA00 AA03 BB01 BB09 BB17 BB25 CC01 DD03 DD14 GG12 GG15 GG25 GG28 JJ10 KK00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持部材と回転部材との間に流体を封入
    し、前記回転部材の回転によって前記流体に生じる動圧
    力により、前記支持部材と前記回転部材とを浮動支持す
    る流体動圧軸受において、前記支持部材および回転部材
    のうち、少なくとも一方を結晶化ガラスによって形成し
    たことを特徴とする流体動圧軸受。
  2. 【請求項2】 前記支持部材および前記回転部材のう
    ち、加熱される側を結晶化ガラスによって形成したこと
    を特徴とする請求項1に記載の流体動圧軸受。
  3. 【請求項3】 支持部材と回転部材との間に流体を封入
    し、前記回転部材の回転によって前記流体に生じる動圧
    力により、前記支持部材と前記回転部材とを浮動支持す
    る流体動圧軸受を使用したスピンドルモータにおいて、
    前記支持部材および前記回転部材のうち、少なくとも一
    方を結晶化ガラスによって形成したことを特徴とするス
    ピンドルモータ。
  4. 【請求項4】 前記支持部材および前記回転部材のう
    ち、当該スピンドルモータのコイルによって加熱される
    側を結晶化ガラスによって形成したことを特徴とする請
    求項3に記載のスピンドルモータ。
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