JP2003176491A - 水分散型離型剤組成物 - Google Patents

水分散型離型剤組成物

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JP2003176491A
JP2003176491A JP2002249745A JP2002249745A JP2003176491A JP 2003176491 A JP2003176491 A JP 2003176491A JP 2002249745 A JP2002249745 A JP 2002249745A JP 2002249745 A JP2002249745 A JP 2002249745A JP 2003176491 A JP2003176491 A JP 2003176491A
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Kenji Imura
健治 井村
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 従来からコンクリート製品の離型剤は鉱物油
を主材とした油性離型剤が主流である。それは危険物で
あり、人体への悪影響もあり、環境汚染の問題、成型面
の色むら、素荒さ等、改良が強く望まれ、それらの対策
改善品として、実用化に耐える水分散媒型離型剤を提供
する。 【解決手段】ラノリン類物質と水溶性有機溶剤を含有
し、主として水を分散媒とする水分散型離型剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、離型剤組成物に関
する。さらに詳しくは、鉄、アルミニウム、ステンレス
などの金属表面に直接塗布し、その後分散媒を成形層か
ら分離除去して不乾性状の被膜を作り、施工工程時の潤
滑、剥離、防錆保護剤として、コンクリート加工品、窯
業製品の成型時の作業を容易にし、さらに道路舗装作業
のアスファルトの付着抑制効果を発揮し、接触面に生じ
るキズを防止し、製品の品質向上を高める分散媒が主と
して水であるものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミ板、鉄板、ステンレス板を型枠と
し、剥離を目的とした表面処理剤、例えば、コンクリー
ト製品の加工時の型枠から容易にとりはずせること、
又、接触面が美観に仕上がるようにとの目的で潤滑性を
有する鉱物油を主成分とした組成物の被膜によって剥離
を容易にし、作業性をスムースにする手法が一般的な方
法として広く行なわれているが、鉱物油を主成分として
いるために狭い場所、例えばトンネル工事等において
は、引火物としての危険性がつきまとい、人体への影響
も考慮する必要に迫られている。それらの問題点を防止
するためには、防爆型の塗布処理設備や溶剤吸収排気装
置等の設備が必要で莫大な設備費が必要となる。又省資
源の要求を満たし得ないなど不具合な点が多く、環境改
善の対策からも改良が強く望まれている。
【0003】あるいは希釈溶媒を有機溶剤から水系に変
えて、鉱物油、動物油、植物油などそれらの混合組成物
に界面活性剤を加え、又は/およびオレイン酸、ラウリ
ン酸などの脂肪酸のアミン塩などを添加して水系分散物
としたものも提案されたが、これらは分散媒の水が蒸発
して被膜ができた後も界面活性剤が残っているためにそ
の被膜が水に弱く、それが原因で生コンクリートを流入
する作業時の衝撃と親水性被膜になり流れ落ちたり、被
膜の部分破壊が生じる。その結果、型枠からの製品の離
脱が容易でないばかりでなく、製品の離脱面にはキズ跡
を残し、型枠はコンクリートが付着しその付着物を除去
する作業は多くの手間を必要とし、作業を進める上にお
いて、簡単に済ませる処理方法ではない。更に鉄板にお
いては防錆性が充分でないなど必要条件である特性を低
下させる原因にもなり、改良が要求されている。
【0004】脂肪酸類のアンモニウム塩ないし、又は、
アミン塩の構造の自己乳化型及び自己架橋型樹脂のよう
な特殊樹脂を水系溶媒に分散する場合、セロソルブ等の
水溶性溶媒を添加する方法は知られているが、これらの
樹脂は生コンクリートと親和性になり型枠からの離脱に
必ずしも寄与せず作業性を容易にするものでない。本発
明のようにラノリン類、油脂を水に分散させる場合とは
物質、機構、目的が異なっており無関係である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】金属の表面に水分散型
の離型剤の被膜を形成し、その被膜は離型、潤滑、防錆
力を有し、製品としての付加価値を高める効果のあるも
ので、不揮発分と揮発分からなり、その揮発分が主とし
て水であり、しかも原則的には界面活性剤を含まないも
のを作ることが本発明の課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、不揮発分として種々の油脂、及び脂肪酸エステル、
ラノリン酸エステル等又は、それらの塩等で、耐酸性、
耐アルカリ性、耐水性を有し、ほかの物質と反応をしな
い油脂類物質で、連続被膜を形成しうる油脂物質と揮発
分として幾多の溶剤を選択検討した。又それらの組合せ
を鋭意研究した。
【0007】その結果、少なくとも、ラノリン類物質、
及び水溶性有機溶媒の二者を含有する主として水を分散
媒とした金属の表面処理剤が本発明の課題を解決できる
ことが解って本発明が完成した。
【0008】水溶性有機溶媒とは水に5重量パーセント
以上溶解し、沸点が60−200℃のもので、例えばメ
タノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエ
ーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エ
チレングリコールモノブチルエーテル、2−ターシャリ
ブトキシエタノール、メトキシエタノール、ジエチレン
グリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3
−メチル−3−メトキシブタノール等が挙げられる。こ
れらは単独で用いても二種以上混合しても良い。添加量
として少な過ぎると潤滑剤の分散が悪くなり、多すぎる
と臭いが強くなり、又引火性となり、作業環境を低下さ
せ、本発明の目的とはずれる。水溶性有機溶媒の添加量
はその組合せによって異なるが1−10重量パーセント
程度で良い。
【0009】この発明のラノリン類物質は種類が多いが
大別して次ぎのようになる。 (1) ラノリン(文献3)、液状ラノリン(文献
3)、硬質ラノリン (2) 吸着精製ラノリン(文献4)或いは殺虫剤を含
有しないラノリン(特開年2−233797)で、後者
は吸着精製、真空追出し蒸留、溶剤による抽出等によっ
て製造できる。 (3) ラノリン誘導体、例えば酢酸ラノリン(文献
3)、酢酸液状ラノリン(文献4)、ヒドロキシラノリ
ン(文献4)、還元ラノリン(文献3)等 (4) ラノリン脂肪酸、炭素数10〜33、又はエス
テル 例えばラノリン脂肪酸(文献3)、硬質ラノリン脂肪酸
(文献3)、ソフト脂肪酸、ラノリン脂肪酸イソプロピ
ル(文献3)、ラノリン脂肪酸イソステアリル(文献
4)、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル(文献4)、ラ
ノリン脂肪酸コレステリル(文献4)、ラノリン脂肪酸
トリメチロールプロパンエステル、ラノリン脂肪酸ペン
タエリスリトールエステル、ラノリン脂肪酸ポリエチレ
ングリコール(文献2)等 (5) ラノリンアルコール、又は脂肪酸エステル 例えばラノリンアルコール(文献3)、コレステロール
(文献3)、酢酸ラノリンアルコール、オレイン酸コレ
ステロール等 (6) ラノリンに由来しないが性質、特に抱水性がラ
ノリンに類似しているもの。例えばシア脂で精製時ガム
質を完全に除去しないで一定量残すか追加したもの。 尚、上記で文献3と書いたのは化粧品原料基準第二版、
薬事日報社1984.1987.1991年発行であ
り、文献4は日本汎用化粧品原料集第二版、薬事日報
社、1989年3月25日発行である。
【0010】本発明に使用する水は、特に制限されたも
のではなく例えば水道水でもよい。
【0011】本発明のラノリン類物質と、水溶性有機溶
剤と水だけで充分効果があり使用できるがその他の添加
剤を加えてもよい。ただし本発明の目的とする性能が達
せられる程度の量でなければならない。これは、例え
ば、トリメチロールプロパンオレート、ペンタエリスリ
トールオレート等のエステル、パラフィンワックス、石
油樹脂、又は、及びその他の添加剤として界面活性剤、
例えば脂肪酸のナトリウム、アンモニウム、アミン塩、
非イオン界面活性剤等が用いられるが、これらは多すぎ
ると耐水性、防錆性が弱くなるのでなるべく少量がよ
い。また合成樹脂エマルジョン、シリコン、テフロンパ
ウダー、フッ素系界面活性剤等を必要に応じ加えること
ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】製法は混合攪拌すればよいが、必
要な場合には高温にする。即ちラノリン類物質の融点以
上にして高速攪拌、ホモミキサーによる攪拌、高圧衝撃
攪拌を行なってもよい。それらによって粒子径を比較的
小さく、例えば1ミクロン以下の小粒子径にしたほうが
性能がよくなる。即ち、濡れ性、造膜性がよく、他の混
合薬剤との相性もよく当発明品を型枠に塗布した場合の
効力は耐水性、防錆性、スベリ性がよくなり、製品は良
品に仕上げる。牛乳状の外観を示す。
【0013】
【実施例1−4及び比較例5−7】本発明の目的とする
水分散型離型剤組成物としての機能を以下比較例と共に
実施例を挙げ、本発明の態様について更に詳しく例示す
る。尚、処方例中に部とあるのは重量パーセントをさ
す。
【0014】
【実施例】
【0015】
【比較例】
【0016】実施例1〜4、比較例5〜7の表面処理剤
を次に示す要領で試験を実施した。コンクリートの配合
組成を以下に示す。 ポートランドセメント 4.0kg 砂 7.2 骨材 10.9 水 1.6 可塑剤 0.01
【0017】
【試験方法】
【離型性評価試験方法】鉄板を組み合わせて作成した1
50×250×100mmサイズ型枠に、離型剤組成物
の実施例1−4、比較例5−7をスプレー塗布し、10
〜15分後にコンクリートを打設し、テーブルバイブレ
ータにて15秒間振動をさせた。打設48時間後型枠か
ら取り出して以下の結果が得られた。
【0018】
【防錆保護性試験方法】試験片0.8×70×150m
mのミガキ鉄板の表面に離型剤組成物、実施例1−4、
比較例5−7を約10ミクロン塗布し、湿潤錆試験(J
IS K−2246)に準じて防錆性を確認した。
表1に観察結果を示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明の水分散型離型剤は、水中油型表
面処理剤であるにも関わらず優れた離型性能を発揮しま
す。当発明品を塗布処理した成型用型枠でコンクリート
製品を造るとき型枠の材質の種類に関係なく、型枠より
容易に取り出せる優れた離型効果を発揮する。同時に処
理された面は、白色系の自然色を呈し、且つ滑らかな高
級感のある品質の製品を造り上げます。 特にトンネル
構造物の作業において、限られた空間における作業を要
求される場合に、セントルへの塗布作業時、引火の危険
性、空気の汚染、人体への悪影響がないこと等の特徴は
従来の離型剤では成し得ることができなかった改善の効
果である。又、コンクリートの硬化を妨げたり遅乾させ
るような現象がなく初期硬度が向上し、表面も緻密で白
色の美観を呈し幾多の要望されている改善要素を解決し
て使用されています。さらにアスファルト道路の舗装作
業時もローラー車のローラーの表面に当製品を塗布しつ
つ舗装作業を実施するとアスファルトの表面が緻密で滑
らかに仕上がり、強度を向上する。 石油系溶剤はいっ
さい使用していない為、アスファルト部の膨潤、軟化等
の劣化原因に関る要素物質は吟味し除外している。有害
物質に関しては除外して吟味した組成物のみで構成し、
実用面の性能効果と作業時の安全性を限りなく追求し構
成したものである。又、従来の鉱物油主体の離型剤から
脱皮したもので省資源にも大きく寄与するものです。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // E01C 19/23 E01C 19/23 C10N 40:36 C10N 40:36

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラノリン類物質と水溶性有機溶剤の二者
    を含有することを特徴とする主として水を分散媒とした
    水分散型離型剤組成物
  2. 【請求項2】 ラノリン類物質が5〜45重量%、水溶
    性有機溶剤が1〜10重量%、水が45〜94重量%を
    含む組成物よりなる水分散型離型剤で作業上における人
    体への安全性優先タイプである。
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