JP2003176307A - 光硬化性組成物およびその硬化方法 - Google Patents

光硬化性組成物およびその硬化方法

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JP2003176307A
JP2003176307A JP2002092366A JP2002092366A JP2003176307A JP 2003176307 A JP2003176307 A JP 2003176307A JP 2002092366 A JP2002092366 A JP 2002092366A JP 2002092366 A JP2002092366 A JP 2002092366A JP 2003176307 A JP2003176307 A JP 2003176307A
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acid
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acrylate
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JP2002092366A
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English (en)
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Shigenori Nagahara
重徳 永原
Naohiro Honda
直弘 本田
Satoshi Imahashi
聰 今橋
Satoshi Maeda
郷司 前田
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】VOC課題を出来る限り低減し、生産性も向上
し、しかもその硬化物が耐水性(耐沸水性)、耐酸性、
耐溶剤性、感光特性、接着性等に優れた光硬化性組成物
およびその硬化方法を得ること。 【解決手段】光により硬化反応を生じる化合物、およ
び可変性界面活性剤を含有することを特徴とする光硬化
性組成物。前記光硬化性組成物が水中油型エマルジョ
ンあるいは油中水型エマルジョンである前記記載の光
硬化性組成物。前記光硬化性組成物を用いて塗工した
後、熱処理および/または活性エネルギー線照射処理す
ることを特徴とする光硬化性組成物の硬化方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光硬化性組成物に
関する。更に詳しくは、光硬化性組成物に可変性界面活
性剤を含有することによって、熱および/または活性エ
ネルギー線照射処理によって可変性界面活性剤が、例え
ば熱分解および/または光分解反応し、得られた硬化物
が耐水性(耐沸水性)、耐酸性、耐溶剤性、感光特性等
に優れた特性を示し、各種用途、例えば、塗料、印刷イ
ンキ、表面コート剤、フォトレジストインキ、接着剤等
の用途に適した光硬化性組成物およびその硬化方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より光硬化性組成物は、臭気、毒
性、大気汚染等のVOC(揮発性有機溶剤)問題、生産
性や設備の簡素化による省エネルギー化、労務コストの
削減による省力化等の課題を解決する目的で幅広い分野
で使用されている。しかしながら光硬化性組成物の特徴
である速硬化性や塗工性をより良くするために比較的低
分子量の反応性モノマーや有機溶剤を併用する場合が多
く、これらの有機溶剤や反応性モノマーの有毒性、臭
気、引火性、刺激性等が問題である。
【0003】そこで、これ等の問題を解決することを目
的として、(1)活性エネルギー線硬化性化合物に共重合
等により親水性部位を導入して自己水分散性または自己
乳化性を持たせる方法、(2)従来の活性エネルギー線硬
化性化合物を低分量型もしくは高分子型の乳化剤を使用
して分散または乳化させる方法、さらには(3)前記の方
法で分散または乳化した活性エネルギー線硬化性化合物
とアクリルエマルジョンや水溶性高分子を併用する方法
等により、種々タイプの水溶性の活性エネルギー線硬化
性化合物や活性エネルギー線硬化性エマルジョンが開発
されている。しかし、これらの方法で得られるエマルジ
ョン等は分散性が不充分であったり、硬化膜の耐水性、
耐溶剤性、耐酸性、感光特性、接着性等に問題を残し未
だに実用化に至っていないのが現状である。
【0004】前記問題を解決するため、特開平2−30
0204号公報には、粒子表面に重合性二重結合を導入
したエマルジョンの製造方法が開示されている。この場
合、粒子表面に重合性二重結合を導入することによっ
て、ある程度に架橋密度を高くできるものの、硬化物の
耐水性、耐溶剤性、耐酸性、感光特性、接着性等の特性
を満足するものでない。又、製造工程が複雑でコストが
高くなる難点がある。また特開平9−157495号公
報には、エマルジョン粒子が三次元架橋した高分子エマ
ルジョン及びその製造方法が開示されている。この製造
法では簡易に製造でき架橋密度も向上し有効であるが、
硬化膜の耐水性、耐溶剤性、耐酸性、感光特性、接着性
等の硬化物の特性を充分に満足するものでない。特開平
8−302240号公報には、組成物が重合反応により
エマルジョンのミセル中の重合性化合物同士が化学結合
する架橋型エマルジョン方式の光硬化性組成物が開示さ
れている。しかしながら硬化物同士の化学結合が強過ぎ
るために基材との接着性に劣り、またその他に耐水性等
の硬化物の特性を満足するものではない。さらに特許第
3032851号には水溶性高分子を用いた光硬化性エ
マルジョン樹脂組成物が開示されている。しかしながら
水溶性高分子ポリマーを使用しているために耐水性に乏
しいという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、VO
C課題を出来る限り低減し、生産性も向上し、しかもそ
の硬化物が耐水性(耐沸水性)、耐酸性、耐溶剤性、感
光特性、接着性等に優れた光硬化性組成物およびその硬
化方法を得ることを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは光硬化性組
成物およびその硬化方法について、前記課題を解決する
ために鋭意、研究、検討した結果、遂に本発明を完成す
るに到った。すなはち本発明は、光により硬化反応を
生じる化合物、および可変性界面活性剤を含有すること
を特徴とする光硬化性組成物。硬化反応を生じる化合
物が反応性モノマーおよび/または反応性プレポリマー
である前記記載の光硬化性組成物。さらに、光開始
剤を含有した前記または記載の光硬化性組成物。
可変性界面活性剤が熱可変性および/または光可変性界
面活性剤である前記〜のいずれかに記載の光硬化性
組成物。さらにベースポリマーおよび/またはオリゴ
マーが含有されている前記〜のいずれかに記載の光
硬化性組成物。ベースポリマーが酸性基を含有した樹
脂である前記〜記載の光硬化性組成物。さらに重
合性界面活性剤が含有されている前記〜記載の光硬
化性組成物。少なくとも光硬化性組成物が分散質、水
系媒体が分散媒となる水中油型エマルジョンである前記
〜のいずれかに記載の光硬化性組成物。少なくと
も、光硬化性組成物が分散媒、水が分散質となる油中水
型エマルジョンである前記〜のいずれかに記載の光
硬化性組成物。10前記〜のいずれかに記載の光硬化
性組成物を用いて塗工した後、熱処理および/または活
性エネルギー線照射処理することを特徴とする光硬化性
組成物の硬化方法である。
【0007】本発明における光硬化性組成物は、光また
は電子線により硬化する組成物のことである。光硬化性
組成物としては、光硬化性化合物と光重合開始剤を組み
合せても良いし、光重合開始機能を有する官能基が付加
された光硬化性化合物でも良いが、設計の自由度の観点
からは光硬化性化合物と光重合開始剤とを組み合せるこ
とが好ましい。ただし、電子線を用いる場合、光重合開
始剤は用いなくても良い。
【0008】本発明で用いる光により硬化反応を生じる
化合物とは、光または電子線により硬化する単独の化合
物、または複数の化合物からなる組成物のことである。
光による硬化反応には、(1)高分子樹脂と架橋剤との
組み合わせにより硬化させる反応、(2)官能基を有す
る化合物同士、あるいはさらにベースポリマーおよび/
またはオリゴマー等を含有させて硬化させる反応等を挙
げることができる。
【0009】前記(1)高分子と光架橋剤との組み合わ
せとしては、ポリビニルアルコールおよびまたはゼラチ
ンと重クロム酸塩の組み合わせ、ポリイソプレンとアジ
ド化合物の組み合わせ、フェノールノボラック樹脂とア
ジド化合物との組み合わせ、ポリアクリルアミドとアジ
ド化合物の組み合わせ、クレゾールノボラック樹脂とナ
フトキノンアジド誘導体との組み合わせなどを例示する
ことができる。
【0010】また前記(2)官能基を有する化合物とし
ては、反応性モノマーおよび/または反応性プレポリマ
ー等のことであり、前記反応性モノマーとして具体的に
は、スチレン、酢酸ビニル、N−ビニルピロリオン等の
ビニルモノマー、ブチルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、n−ドデシルアクリレート、イ
ソホロニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエ
チルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート等の
単官能モノマー、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジュエ
チレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリ
レート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ビ
スフェノールAジエトキシジアクリレート、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトール
トリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等
の多官能モノマーを例示できる。
【0011】また反応性プレポリマーとして具体的に
は、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メ
タ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、ポリエーテル(メタ)アクリレート、シリコン(メ
タ)アクリレート、ポリブタジエン(メタ)アクリレー
ト、ポリアミド(メタ)アクリレート等を例示できる。
これらの反応性モノマーおよび/または反応性プレポリ
マーの使用量は、光硬化性組成物に通常0.1〜200
重量%程度、好ましくは1〜100重量%の範囲であ
る。
【0012】本発明において使用される可変性界面活性
剤とは、最初は一分子中に親水部と疎水部を有してお
り、熱および/または活性エネルギー線照射等により、
何らかの変化をして疎水性となるものである。また、機
能的には、エマルジョン粒子の形成過程において通常使
用されている乳化剤としての機能(粒子の生成、粒子の
凝集、粒子の安定化等)を具備していると同時に、熱お
よび/または活性エネルギー線照射等によって、(i)界
面活性剤の分子構造(親水部と疎水部)の親水部が化学
変化し疎水部になる、(ii)親水部と疎水部の一部が物理
的に分解し疎水部の占める割合が大きくなる、(iii)分
解した化学物質同士の架橋反応によって疎水化する、等
の性質をもつ界面活性剤のことである。
【0013】具体的には、熱処理により変化する可変性
界面活性剤としては、例えば、イオン性親水部がアンモ
ニウム塩、ピリジニウム塩、スルホニウム塩、アルソニ
ウム塩、ホスホニウム塩等のイオン形成基からなる可変
性界面活性剤が例示され、このイオン形成基が熱処理に
よって熱分解し、前記(i)〜(iii)の何れかに変化するこ
とによって疎水性となるものである。
【0014】一方、活性エネルギー線照射による光可変
性界面活性剤には、活性エネルギー線照射によって化学
物質のそのものが光分解するもの、或いは活性エネルギ
ー線照射によって化学物質が酸発生剤または塩基性発生
剤を介して分解するものが挙げられる。例えば、化学物
質そのものが光分解するものとしては、α―ケトカルボ
ン酸塩、β―ケトカルボン酸塩、フェニル酢酸塩、ニト
ロフェニル酢酸塩、アゾスルホネート塩等が界面活性剤
の構造骨格の一部に有する可変性界面活性剤を例示する
ことができる。
【0015】また、前記以外に、光分解性界面活性剤と
して具体的には、特開平1−151930号公報に開示
のベンゾイルベンジルホスホン酸誘導体等が挙げられ、
4−メトキシベンゾイルベンジルホスホン酸、4−エト
キシベンゾイルベンジルホスホン酸、4−プロポキシベ
ンゾイルベンジルホスホン酸、4−ブトキシベンゾイル
ベンジルホスホン酸、4−ペントキシベンゾイルベンジ
ルホスホン酸、4−ヘキトキシベンゾイルベンジルホス
ホン酸、4−ペントキシベンゾイルベンジルホスホン
酸、4−ヘプトキシベンゾイルベンジルホスホン酸、4
−オクトキシベンゾイルベンジルホスホン酸、4−ノナ
ノキシベンゾイルベンジルホスホン酸、4−デカノキシ
ベンゾイルベンジルホスホン酸等の4−アルコキシベン
ゾイルベンジルホスホン酸等が挙げられ、光分解性から
は、4−エトキシベンゾイルベンジルホスホン酸、4−
プロポキシベンゾイルベンジルホスホン酸、4−ブトキ
シベンゾイルベンジルホスホン酸が好ましく、保存安定
性からは、4−ペントキシベンゾイルベンジルホスホン
酸、4−ヘプトキシベンゾイルベンジルホスホン酸、4
−オクトキシベンゾイルベンジルホスホン酸、4−ノナ
ノキシベンゾイルベンジルホスホン酸、4−デカノキシ
ベンゾイルベンジルホスホン酸が好ましく、本発明にお
いては、特に4−ペントキシベンゾイルベンジルホスホ
ン酸が好ましい。
【0016】さらに、本発明において使用される可変性
界面活性剤としては、置換または無置換のN−フェニル
グリシン塩、フェニルチオ酢酸塩およびフェノキシ酢酸
塩から選ばれる少なくとも1種の基を含有する可変性界
面活性剤が挙げられる。一分子中に親水部として置換ま
たは無置換のN−フェニルグリシン塩、フェニルチオ酢
酸塩およびフェノキシ酢酸塩から選ばれる基と長鎖アル
キル基などの疎水部を有しており、熱および/または活
性エネルギー線照射等により、親水部が脱炭酸反応を起
こして疎水性となって界面活性能力を喪失するものであ
る。
【0017】前記置換または無置換N−フェニルグリシ
ン塩含有界面活性剤としては、例えば、N−(4−ドデ
シルフェニル)グリシンナトリウム塩、N−(4−デシ
ルフェニル)グリシンカリウム塩、N−(4−オクチル
フェニル)グリシンアンモニウム塩、N−エチルN−
(4−ドデシルフェニル)グリシンナトリウム塩、N−
(3−アセチル、4−ドデシルフェニル)グリシンナト
リウム塩、N−(3−クロロ、4−ドデシルフェニル)
グリシンナトリウム塩、N−(3−クロロ、4−デシル
フェニル)グリシンナトリウム塩、N−(3−メトキ
シ、4−ドデシルフェニル)グリシンナトリウム塩、N
−(3−トリフルオロメチル、4−ドデシルフェニル)
グリシンナトリウム塩などが挙げられる。
【0018】前記置換または無置換フェニルチオ酢酸塩
含有界面活性剤としては、例えば、(4−ドデシルフェ
ニルチオ)酢酸ナトリウム塩、(4−ドデシルフェニル
チオ)酢酸カリウム塩、(4−ドデシルフェニルチオ)
酢酸アンモニウム塩、(4−ドデシル、3−アセチルフ
ェニルチオ)酢酸ナトリウム塩、(3−クロロ、4−ド
デシルフェニルチオ)酢酸ナトリウム塩、(4−デシル
フェニルチオ)酢酸ナトリウム塩、(4−オクチルフェ
ニルチオ)酢酸ナトリウム塩、(4−デシルフェニルチ
オ)酢酸カリウム塩、(4−オクチルフェニルチオ)酢
酸アンモニウム塩、(4−ドデシル、3−メトキシフェ
ニルチオ)酢酸アンモニウム塩、などが挙げられる。
【0019】前記置換または無置換フェノキシ酢酸塩と
しては、例えば、(4−ドデシルフェノキシ)酢酸ナト
リウム塩、(4−ドデシルフェノキシ)酢酸カリウム
塩、(4−ドデシルフェノキシ)酢酸アンモニウム塩、
(4−デシルフェノキシ)酢酸ナトリウム塩、(4−デ
シルフェノキシ)酢酸カリウム塩、(4−ドデシル、3
−ジメチルアミノフェノキシ)酢酸ナトリウム塩、(4
−オクチルフェノキシ)酢酸ナトリウム塩、(4−オク
チルフェノキシ)酢酸カリウム塩、(4−オクチルフェ
ノキシ)酢酸アンモニウム塩、(4−ドデシル、3−エ
トキシフェノキシ)酢酸アンモニウム塩、などが挙げら
れる。
【0020】次に、活性エネルギー線照射によって酸発
生剤を介して分解する化学物質としては、例えば、ジオ
キシラン、1,3−ジオキサン環、シロキサン、ポリエ
チレングリコールモノメチルエステルアセタール等が界
面活性剤の構造骨格に一部に有する可変性界面活性剤が
例示され、塩基性発生剤を介して分解する化学物質とし
ては、例えば、アセタール型ビス(アンモニウムブロマ
イド)を例示することができる。
【0021】本発明においては、前記可変性界面活性剤
とともに、さらに重合性界面活性剤を配合してもよく、
本発明で使用される重合性界面活性剤は、(メタ)アク
リロイル基、イタコイル基、マレイル基、クロトイル
基、ビニル基、アリル基、スチリル基、イソプロペニル
基、(メタ)アクリロイルアミド基、シンナモイル基な
どの重合性不飽和基を分子内に少なくとも1つ有する界
面活性剤である。これらの中でも、重合性基として(メ
タ)アクリロイル基を有する界面活性剤が好ましい。具
体的には前記官能基を有するポリオキシエーテルのスル
ホコハク酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテルの硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、ポリコ
キシエチレンアルキルフェニルエーテルの硫酸エステル
塩などが挙げられる。さらに前記官能基を分子中に有す
る酸性リン酸(メタ)アクリル酸エステル界面活性剤、
前記官能基を分子中に有するオリゴエステル(メタ)ア
クリレートのリン酸エステルもしくはそのアルカリ塩、
前記官能基を分子中に有する親水性アルキレンキサイド
基を有するポリアルキレングリコール誘導体のオリゴエ
ステルポリ(メタ)アクリレート等の各種が例示でき
る。さらに、3級アミノ基を有する(メタ)アクリル系
共重号体の中和物に、グリシジル(メタ)アクリレート
などのエポキシ基とα、β―不飽和二重結合を有する化
合物を付加させる等の方法で得られる高分子型の重合性
界面活性剤を使用することもできる。前記重合性界面活
性剤は、ビニルモノマーと共重合してエマルジョン中に
組み込まれるために、エマルジョン粒子の架橋密度が向
上され、得られた硬化膜の耐熱性が向上する。
【0022】前記重合性界面活性剤としては、KAYA
MER MP−2、KAYAMERMP−1(日本化薬
(株)製)、ニューフロンティアA−229E、N−1
17E、アクアロンRN−20、アクアロンHS−20
(第一工業製薬(株)製)、アデカリアソープNE,ア
デカリアソープSE(旭電化(株)製)などが挙げられ
る。
【0023】これらの可変性界面活性剤および重合性界
面活性剤の使用量は、光硬化性組成物の保存安定性や硬
化物の性能等により任意であるが、好ましくは光硬化性
組成物に対して0.01〜80重量%程度であり、さら
に好ましくは0.1〜50重量%であり、なおさらに好
ましくは0.1〜10重量%である。0.01%以下で
あると光硬化性組成物が均一に分散できなくなり、80
重量%以上では硬化物の性能が悪くなる。保存安定性を
よくするには、可変性界面活性剤は5重量%以上使用す
るのが好ましい。
【0024】本発明組成物においては、さらにベースポ
リマーおよび/またはオリゴマーを含有してもよく、具
体的には、ポリエステルアクリレート、不飽和ポリエス
テルアクリレート、酸変性ポリエステルアクリレート、
エポキシアクリレート、ロジン変性エポキシアクリレー
ト、脂肪族エポキシアクリレート、芳香族エポキシアク
リレート、ビスフェノールAエポキシアクリレート、ビ
スフェノールFエポキシアクリレート、ウレタンアクリ
レート、ロジン変性ウレタンアクリレート、脂肪族ウレ
タンアクリレート、芳香族ウレタンアクリレート、シリ
コーンアクリレート、ポリブタジエンアクリレート、ポ
リエン−チオール、ビニルエーテル、また、酸性基含有
樹脂等が挙げられる。
【0025】なお、前記酸性基含有樹脂とは、分子量
(重量分子量Mw)5000〜100万、好ましくはM
w5000〜10万、さらに好ましくはMw5000〜
5万の高分子化合物であり、特開平6−222557号
公報にあるようなエマルジョン粒子ではなく、樹脂中に
酸性基を含有していればどんな樹脂でもよく、該酸性基
としてはカルボキシル基、スルホン酸基、スルフィン酸
基、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸
基、フェノール基などが挙げられる。これらの基の中で
はカルボキシル基が特に好ましい。その酸価は30〜2
00mgKOH/gであることが好ましい。さらに好ま
しくは30〜150mgKOH/gである。酸価が低く
なりすぎると、アルカリ水に対する溶解性が悪くなるた
めにアルカリ現像が困難となり、また酸価が高くなりす
ぎると、アルカリ現像の際に露光部の膜減りが生じるの
で好ましくない。
【0026】具体的にはエポキシ化合物に、アクリル酸
などを反応させ、これによって生じた水酸基に酸無水物
を反応させた樹脂が挙げられる。その他、アクリル酸、
メタクリル酸、2−メタクリロイロキシエチルアシッド
ホスフェートなどの酸性基を含有するビニルモノマーを
非酸性ビニルモノマーと共重合した樹脂も使用できる。
非酸性ビニルモノマーとしては、例えば、スチレン、α
―メチルスチレン、フルオロスチレン、ビニルピリジン
等の芳香族モノビニル化合物、メチル(メタ)アクリレ
ート、エチレ(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリ
シジル(メタ)アクリレート、N,N―ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エス
テルモノマー、(メタ)アクリロニトリル等のシアン化
ビニル化合物等を用いることができる。また、重合速度
および重合中の安定性等の点で許容されうる範囲内にお
いてブタジエン、イソプレン等の共役二重結合化合物や
酢酸ビニル等のビニルエステル類や4−メチルー1−ペ
ンテン等のα―オレフィン類も使用することができる。
これらの非酸性ビニルモノマーは単独で使用しても良
く、二種以上を組み合せ使用してもよい。
【0027】前記酸性基含有樹脂の酸価は30〜200
mgKOH/gであることが好ましく、さらに好ましく
は30〜150mgKOH/gである。酸価が低くなり
すぎると、硬化物のアルカリ水に対する溶解性が悪くな
るためにアルカリ現像が困難になり、一方、酸価が高く
なりすぎると、アルカリ現像の際に露光部の膜減りが生
じたりするので好ましくない。
【0028】光硬化性化合物のオリゴマー及びポリマー
の市販品としては、Ebecryl81、Ebecry
l450、Ebecryl585、Ebecryl74
5、Ebecryl705、Ebecryl754、E
becryl3700、Ebecryl600、Ebe
cryl629、Ebecryl210、(ダイセルU
CB(株)社製)、アロニックスM−6100、アロニ
ックスM−7100(東亞合成(株)社製)、リポキシ
SP−2600(昭和高分子(株)社製)、ビームセッ
ト575、ビームセット510、ビームセット102
(荒川化学(株)社製)等が挙げられる。
【0029】さらに、本発明においては、前記ポリマー
および/またはオリゴマーとして、ビニルモノマーを可
変性界面活性剤の存在下で乳化重合によって得られる高
分子エマルジョンであってもよく、架橋性エマルジョン
粒子とか非架橋性高分子化合物および高分子樹脂を可変
性界面活性剤の存在下で強制乳化等により得られる非架
橋性エマルジョン粒子等が例示される。
【0030】前記ビニルモノマーとしては、例えば、ス
チレン、α―メチルスチレン、フルオロスチレン、ビニ
ルピリジン等の芳香族モノビニル化合物、メチル(メ
タ)アクリレート、エチレ(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、グリシジル(メタ)アクリレート、N,N―ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アク
リル酸エステルモノマー、(メタ)アクリロニトリル等
のシアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸、マレイ
ン酸、イタコン酸等のモノもしくはジカルボン酸または
ジカルボン酸の酸無水物、(メタ)アクリルアミド等の
アミド系モノマー、さらにはスチレンスルフォン酸ナト
リウム、スルフォン化イソプレン等のイオン性モノマー
等を用いることができる。また、重合速度および重合中
の安定性等の点で許容されうる範囲内においてブタジエ
ン、イソプレン等の共役二重結合化合物や酢酸ビニル等
のビニルエステル類や4−メチルー1−ペンテン等のα
―オレフィン類も使用することができる。これらのビニ
ルモノマーは単独で使用しても良く、二種以上を組み合
わせ使用してもよい。
【0031】また、エマルジョン粒子を三次元架橋して
架橋密度を高くしたい場合には、架橋性ビニルモノマー
を使用することができる。架橋性ビニルモノマーとして
は、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メ
タ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)
アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリ
レート、メチレンビスアクリルアミド等を例示すること
ができる。本発明では、これら架橋性ビニルモノマーの
ほかでも、特に、ジビニルベンゼン、エチレングリコー
ルジメタクリレートが好ましく使用できる。これら架橋
性ビニルモノマーは単独で使用してもよく、二種以上を
組み合わせて使用してもよい。これらの架橋性ビニルモ
ノマーは前記の単官能ビニルモノマーと混合して使用し
てもよく、その使用量は、ビニルモノマー全量に対して
20モル%以下、好ましくは0.1〜20モル%、より
好ましくは0.5〜10モル%である。
【0032】なお、本発明で使用される可変性界面活性
剤は、非架橋性高分子化合物および高分子樹脂を強制乳
化することによって得られる非架橋性エマルジョン粒子
にも使用できる。非架橋性高分子化合物および高分子樹
脂としては、具体的にエポキシ化合物、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、酢
酸ビニル等が例示できる。これらは、可変性界面活性剤
の存在下で後記する反応性モノマーや光開始剤、水溶性
有機溶剤および水からなる混合物を強制攪拌することに
よってエマルジョン粒子が得られ、そして熱処理および
/または活性エネルギー線照射をすることによって疎水
性にすることができる。
【0033】なお、可変性界面活性剤を用いてエマルジ
ョン粒子を製造する時の使用量は、エマルジョン粒子の
粒子径、安定性、架橋密度さらには硬化物の特性等によ
り任意に含有させることができるが、その配合量は、ビ
ニルモノマー全量に対して0.01〜80重量%程度、
好ましくは0.1〜50重量%である。更に好ましくは
0.1〜10重量%である。なお、平均粒子径が100
nm以上のエマルジョン粒子の放置安定性をよくするに
は、可変性界面活性剤は5重量%以上使用するのが好ま
しい。
【0034】可変性界面活性を用いて乳化重合する時の
温度は、50〜95℃程度、好ましくは65〜85℃で
ある。また乳化重合時の濃度は、ビニルモノマーと可変
性界面活性剤を合わせた固形分の割合が10〜50重量
%程度、好ましくは15〜40重量%の範囲で行なわれ
る。
【0035】また、本発明の可変性界面活性剤を用いて
乳化重合で架橋性エマルジョン粒子を得る際に使用され
る重合開始剤としては、通常の乳化重合で用いられるも
のであれば特に制限を受けない。例えば、過硫酸カリウ
ム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸
塩、過酸化水素、有機過酸化物、水性のアゾ系開始剤等
の水溶性ラジカル重合開始剤等を単独で、または前記過
硫酸塩等と亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸水素ナトリ
ウム、アスコルビン酸等の各種還元剤と組み合わせたレ
ドックス系重合開始剤等を使用できる。重合開始剤の使
用量は、ビニルモノマー全量に対して0.005〜5モ
ル%の範囲とするのが好ましい。
【0036】以上に説明した本発明の光硬化性組成物
は、特開平9−157495号公報等に記載された製造
方法等により架橋性エマルジョン粒子を製造することが
できる。この方法で得られた架橋性エマルジョン粒子の
平均粒子径は0.05〜500μm程度の粒子を得るこ
とができる。
【0037】なお、可変性界面活性剤の存在下で非架橋
性高分子化合物および高分子樹脂を用いて非架橋性エマ
ルジョン粒子を作製する場合は、非架橋高分子化合物お
よび高分子樹脂と前記可変性界面活性剤、反応性モノマ
ー、光開始剤、水溶性有機溶剤および水とを混合し強制
攪拌することによってエマルジョン粒子を作製すること
ができる。
【0038】また、本発明の光硬化性組成物を紫外線に
より硬化させるには、光重合性開始剤を含有させる。一
方、電子線で硬化させる場合には光開始剤は不要とされ
る。光開始剤としては、通常紫外線硬化性化合物に使用
されているものを使用できる。例えば、アセトフェノ
ン、ベンゾフェノン、ベンゾインエーテル、クロロアセ
トフェノン、ジエトキシアセトフェノン、α―アミノア
セトフェノン、ベンジルメチルケタール、チオキサント
ン、α―アシルオキシムエステル、アシルホスフィンオ
キシド、グリオキシエステル、3−ケトクマリン、2−
エチルアンスラキノン、カンファーキノン、ミヒラーケ
トン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチ
オキサントン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]
フェニルメタノン、エチルアントラキノン等を例示でき
る。これらの光開始剤は、エマルジョン組成物中に通常
0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%範囲で
使用される。光重合開始剤の市販品としては、イルガキ
ュア184、イルガキュア907、イルガキュア170
0、ダルキュア1173(チバ スペシャルティ ケミ
カルズ(株)社製)等が挙げられる。
【0039】本発明の光硬化性組成物には、水溶性有機
溶剤を混合しても良い。水溶性有機溶剤としては、例え
ばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパ
ノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等の水と親和性の良い有機溶剤を用
いることができる。特にエマルジョン組成物を共沸等に
除去できるものが好ましい。水溶性有機溶剤の配合量は
組成物中に0.1〜50重量%、好ましくは1〜10重
量%の範囲で配合できる。
【0040】本発明光硬化性組成物は、水分散液として
使用できる。水分散液のエマルジョン粒子への添加方法
は、一括添加、連続添加もしくは間欠添加またはこれら
を組み合わせることができる。また、水分散液を添加す
る際のエマルジョン粒子の濃度は、10〜50重量%程
度、好ましくは15〜40重量%である。添加時の温度
は20〜70℃程度であり、好ましくは30〜50℃で
ある。
【0041】なお、本発明光硬化性組成物は、各組成比
等により、少なくとも光硬化性組成物が分散質、水系媒
体が分散媒となる水中油型エマルジョンとしたり、少な
くとも光硬化性組成物が分散媒、水が分散質となる油中
水型エマルジョンにすることができ、その用途により、
適宜、選択し得るものである。
【0042】次に本発明光硬化性組成物を用いて硬化物
を得る硬化方法としては、熱処理および/または活性エ
ネルギー線照射による硬化方法が挙げられる。具体的に
は、前記の熱可変性界面活性剤を用いた場合の熱処理の
温度としては、120〜200℃の範囲、好ましくは1
30〜150℃の範囲で処理することによってイオン形
成基が分解させる。120℃以下の温度では熱分解が不
充分となり目的とする硬化物を得ることができ難い。ま
た、前記の光可変性界面剤を用いた場合の活性エネルギ
ー線としての紫外線は150〜500mμの波長、特に
300〜400mμの波長領域のものが有効である。使
用される光源としては低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧
水銀灯、カーボンアーク灯、紫外線蛍光灯、ケミカルラ
ンプ、キセノンランプ、ジルコニウムランプ等が望まし
い。また、本発明からなる光硬化性組成物を用いて硬化
物を得る方法としては、60〜110℃の範囲の温度で
予備乾燥した後、紫外線によって照射し、更に120〜
200℃の範囲の温度で乾燥する方法も採用できる。
【0043】本発明からなる光硬化性組成物は、例えば
ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフ
ィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィル
ム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、
ポリイミド銅張積層板、リジッド板、ガラス板、紙等の
基材に塗工して前記方法にて硬化し硬化物を得ることが
できるが、これ等に限定されるものではない。
【0044】塗工方法としては、例えばグラビアコート
方式、キスコート方式、ディップ方式、スプレーコート
方式、カーテンコート方式、エアナイフコート方式、ブ
レードコート方式、リバースロールコート方式、スクリ
ーン印刷方式、静電スプレーコート方式等の方法が採用
できるがこれ等に限定するものではない。
【0045】なお、本発明の光硬化性組成物には任意の
色素、顔料、レべリング剤、消泡剤、充填剤等を添加す
ることができるが特に限定するものではない。
【0046】
【発明の実施の形態】本発明の光硬化性組成物およびそ
の硬化方法の一実施態様としては、(I)主として反応性
モノマー、光開始剤および可変性界面活性剤からなる光
硬化性エマルジョンを得る。(II)このエマルジョンをポ
リイミドフィルム銅張積層板の銅箔表面に乾燥処理後の
厚みが約10g/m2になるように塗工し、80℃20分
で乾燥する。(III)得られた塗工膜面へ3KW超高圧水
銀灯を用い500mj/cm2の照度で光硬化させる。(IV)
更に、150℃30分乾燥する。(V)これ等の硬化法に
よって得られた硬化膜を評価項目に沿って評価する。
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお実施例中に、部とあるのは重量部を意味す
る。また、実施例中における評価項目と方法は、次に述
べる方法による。 1)耐水性(耐沸水性):ポリイミドフィルム銅張積層
板の銅箔上に硬化膜を有する試料を沸水中に1時間浸漬
させたあと、硬化膜の表面の水滴を拭き取り、JISK
5400碁盤目剥離試験法により銅箔との接着性を評価
した。 100/100:○ 80/100:△ 80未満/1
00:×とした。 2)耐酸性:10%塩酸液と10%硫酸液を用いて試料
を常温30分間浸漬させ、1)と同様な方法で評価し
た。 3)耐溶剤性:トルエンとアセトンを用いて試料を常温
30分間浸漬させ1)と同様な方法で評価した。 4)鉛筆硬度:銅箔上の硬化膜を、JISK5400鉛
筆引っ掛け試験法により評価した。この測定値から硬化
膜の感光性の良否を判断した。 ≧H:○ ≧B:△ F<:× 5)エマルジョン粒子径:COULTER MODEL
N4SD(COULTER ELECTRONiCS,
INC製)を用いてエマルジョン粒子径を測定した。 6)電気絶縁抵抗:銅箔をエッチングしてなるIPCパ
ターン上に前記方法により硬化膜を形成し、JIS C
0022高温高湿試験法により、50℃85%RH16
0時間の処理をし、HIGH RESISTANCE
METER(横河・ヒューレット・パッカード(株))
の測定器で500V1分間印加後の絶縁抵抗を測定し
た。 7)光硬化性組成物の水分散性と保存安定性:光硬化性
組成物をホモジナイザー(JANKE&KUNKEL
(株))で強制乳化(10000rpm、5分)して6
ヶ月間静置した後の保存安定性を目視で評価した。 均一分散:○、不均一:× 8)耐熱性:JIS C−6481に従って、260℃
の半田浴に10秒間浸漬させ、トルエンでフラックスを
除去した後、半田の潜り有無と銅箔との接着性を評価し
優劣を評価した。 半田潜り有り:× 半田潜りなし、接着性0/100:
× 半田潜り無し、接着性100/100:○
【0047】参考例1 光分解性界面活性剤(4−ペントキシベンゾイル)ベン
ジルホスホン酸の合成 4−ペントキシ−4‘−メチルベンゾフェノン1.0モ
ルにN−ブロモこはく酸イミド(NBS)1.1モルお
よび四塩化炭素200mlを溶媒として、更に過酸化ベ
ンゾイル(BPO)10mモルを加え攪拌し、溶媒の還
流温度で1時間反応を行った後、一度、温度を下げ過酸
化ベンゾイル10mモルを追加し、更に1時間反応を行
った。反応後吸引ろ過し、副生したこはく酸イミドを除
去して、ろ液を減圧蒸留し4−ペントキシ−4’−ブロ
モメチルベンゾフェノンを得た。得られた4−ペントキ
シ−4‘−ブロモメチルベンゾフェノン0.5モルに亜
リン酸トリエチル1.1モルを加え、120℃で2時間
加熱した後、未反応物を減圧蒸留で除去し組成物を得
た。これを6規定の塩酸500mlを加え加水分解し、
得た粗生成物を50%エタノール水溶液で再結晶して
(4−ペントキシベンゾイル)ベンジルホスホン酸を得
た。
【0048】実施例1 攪拌器、窒素導入管、温度計、還流冷却管を取り付けた
1リットル反応器に、イオン交換水440g、硫酸銅
0.24mg、参考例の光分解性界面活性剤(4−ペン
トキシベンゾイル)ベンジルホスホン酸22gを入れて
攪拌した後、28%アンモニア水溶液でPHを3.5に
調整した。さらに、メチルメタクリレート28.8g、
ブチルアクリレート12.3gとチオ硫酸ナトリウム
0.4gを加え窒素ガスを通じながら30℃で攪拌、混
合した。次いで5%過硫酸アンモニウム水溶液14gを
添加することによって重合を開始させた。重合による発
熱が開始した段階でメチルメタクリレート131g、ブ
チルアクリレート56.1gの混合液を2時間で滴下し
た。この際、温度が60℃を越えないように滴下速度を
調整した。滴下終了後、60℃で3時間保温して平均粒
子径90nmのエマルジョン粒子を得た。
【0049】次に、得られたエマルジョンにイオン交換
水を963.8gを添加して濃度を15%に調整した
後、40℃まで冷却した。この15%濃度のエマルジョ
ンにペンタエリスリトールテトラアクリレートPE−4
A(共栄社化学(株))50g、光開始剤ダルキュア1
173(メルク(株))1.5g、光分解性界面活性剤
(4−ペントキシベンゾイル)ベンジルホスホン酸0.
1gおよびイオン交換水91.2gをホモジナイザー
(JANKE&KUNKEL(株))で乳化(1000
0rpm,5分)させた分散液を添加して、室温で5時
間攪拌することによって平均粒子径95nmの光分解性
界面活性剤を含有する光硬化性組成物を得た。
【0050】比較例1 実施例1で使用した光分解性界面活性剤に代わって、通
常、乳化剤として使用される界面活性剤ラウリルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウムを使用した以外、実施例1と同
様な方法で平均粒子径80nmの光硬化性組成物を得
た。
【0051】参考例2 実施例1および比較例1によって得られたエマルジョン
組成物を、それぞれ乾燥処理後の厚みが10g/m2にな
るよう1OZのポリイミドフィルム銅張積層板に塗工し
た。そして、3KW高圧水銀灯を用いて500mj/C
m2の照度で光硬化させ硬化膜を得た。これ等の硬化膜を
評価項目に沿って評価した。なお、電気絶縁抵抗の測定
は、予めポリイミドフィルム銅張積層板を用いてIPC
評価パターンにエッチング加工された配線パターンを用
い、塗工・硬化して得たものを使用し評価した。その結
果を表1に示す。
【0052】参考例3 実施例1および比較例1の組成物を参考例1の活性エネ
ルギー線照射によって得られたそれぞれの光硬化物を、
150℃30分熱処理し硬化膜を得、実施例2および比
較例2とした。それらの評価結果を表1に併記する。
【0053】
【表1】
【0054】実施例3 酸性基含有樹脂(カルボキシル基含有反応性特殊構造ノ
ボラックエポキシ樹脂日本化薬(株)KAYARAD
ZFR1122)90部、反応性モノマーR712(日
本化薬(株))10部、光重合開始剤ダルキュア117
3(メルク(株))5部、光可変性界面活性剤ドデシル
ケトカルボン酸ナトリウム2部、ジエチレングリコール
モノエチルエーテル30部およびイオン交換水15部を
ホモジナイザー(JANKE&KUNKEL(株))で
強制乳化(10000rpm、5分)させ、光硬化性組
成物を得た。
【0055】実施例4 実施例3で使用した光可変性界面活性剤に代わって、光
可変性界面活性剤ドデシルフェニルジアゾスルホン酸ナ
トリウムを使用した以外は全て同じ方法で光硬化性組成
物を得た。
【0056】実施例5 実施例3で使用した光可変性界面活性剤に代わって、光
可変性界面活性剤N−(4−ドデシルフェニル)グリシ
ンナトリウムを使用した以外は全て同じ方法で光硬化性
組成物を得た。
【0057】実施例6 実施例3で使用した光可変性界面活性剤に代わって、酸
可変性界面活性剤TritonSP140(ユニオンカ
ーバイド(株))と光酸発生剤TB393(丸菱油化工
業(株))1部を使用した以外は全て同じ方法で光硬化
性組成物を得た。
【0058】比較例3 実施例3で使用した光可変性界面活性剤を添加しない以
外は全て同じ方法で光硬化性組成物を得た。
【0059】比較例4 実施例3で使用した光可変性界面活性剤に代わって、重
合性界面活性剤アクアロンRN−20(第一工業製薬
(株))を使用した以外は全て同じ方法で光硬化性組成
物を得た。
【0060】比較例5 実施例3で使用した光可変性界面活性剤に代わって、重
合性界面活性剤アクアロンHS−20(第一工業製薬
(株))を使用した以外は全て同じ方法で光硬化性組成物
を得た。
【0061】比較例6 実施例3で使用した光可変性界面活性剤に代わって、重
合性界面活性剤アデカリアソープNE(旭電化(株))を
使用した以外は全て同じ方法で光硬化性組成物を得た。
【0062】比較例7 実施例3で使用した光可変性界面活性剤に代わって、重
合性界面活性剤アデカリアソープSE(旭電化(株))を使
用した以外は全て同じ方法で光硬化性組成物を得た。
【0063】比較例8 実施例3で使用した光可変性界面活性剤に代わって、界
面活性剤ラウリル硫酸ナトリウムを使用した以外は全て
同じ方法で光硬化性組成物を得た。
【0064】比較例9 実施例3で使用した光可変性界面活性剤に代わって、界
面活性剤ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテルを使
用した以外は全て同じ方法で光硬化性組成物を得た。
【0065】参考例 実施例3〜6および比較例3〜9によって得られた光硬
化性組成物を使って保存安定性を評価した。次に、実施
例3〜6および比較例4〜9によって得られた光硬化性
組成物をそれぞれ乾燥処理後の厚みが10(g/m2
になるよう1OZのポリイミドフィルム銅張積層板に塗
工した。そして、80℃で20分間乾燥させ、3KW高
圧水銀灯を用いて500(mJ/cm2)の照度で光硬
化させ、得られた硬化物を150℃で30分間加熱し硬
化物を得た。これらの硬化物を評価項目に沿って評価し
た。なお、絶縁抵抗の測定は、予めポリイミドフィルム
銅張積層板を用いてIPC評価パターンにエッチング加
工された配線パターンを用い、塗工・硬化して得たもの
を使用し評価した。それら評価結果、実施例3〜6、比
較例3〜9の結果を表2、3に示す。
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】実施例7 攪拌器、窒素導入管、温度計、還流冷却管を取り付けた
1リットル反応器に、イオン交換水440g、重合性官
能基を2個以上有するオリゴエステルアクリレート系の
重合性界面活性剤ニューフロンティアA−229E(第
一工業製薬(株))22g、硫酸銅0.24mg、光可
変性界面活性剤ドデシルケトカルボン酸ナトリウム22
gを入れて攪拌した後、28%アンモニア水溶液でPH
を3.5に調整した。さらに、メチルメタクリレート2
8.8g、ブチルアクリレート12.3gとチオ硫酸ナ
トリウム0.4gを加え窒素ガスを通じながら30℃で
攪拌、混合した。次いで5%過硫酸アンモニウム水溶液
14gを添加することによって重合を開始させた。重合
による発熱が開始した段階でメチルメタクリレート13
1g、ブチルアクリレート56.1gの混合液を2時間
で滴下した。この際、温度が60℃を越えないように滴
下速度を調整した。滴下終了後、60℃で3時間保温し
て平均粒子径90nmのエマルジョン粒子を得た。
【0069】次に、得られたエマルジョンにイオン交換
水を963.8gを添加して濃度を15%に調整した
後、40℃まで冷却した。この15%濃度のエマルジョ
ンにペンタエリスリトールテトラアクリレートPE−4
A(共栄社化学(株))50g、光開始剤ダルキュア1
173(メルク(株))1.5g、光可変性界面活性剤
ドデシルケトカルボン酸ナトリウム0.1gおよびイオ
ン交換水91.2gをホモジナイザー(JANKE&K
UNKEL(株))で乳化(10000rpm,5分)
させた分散液を添加して、室温で5時間攪拌することに
よって平均粒子径95nmの光可変性界面活性剤と重合
性界面活性剤を含有する光硬化性組成物を得た。
【0070】実施例8 実施例7で使用した光可変性界面活性剤に代わって、光
可変性界面活性剤ドデシルフェニルジアゾスルホン酸ナ
トリウムを使用した以外は全て同じ方法で平均粒子径9
5nmの光可変性界面活性剤を含有する光硬化性組成物
を得た。
【0071】実施例9 実施例7で使用した光可変性界面活性剤に代わって、光
可変性界面活性剤N−(4−ドデシルフェニル)グリシ
ンナトリウムを使用した以外は全て同じ方法で平均粒子
径97nmの光可変性界面活性剤を含有する光硬化性組
成物を得た。
【0072】実施例10 実施例7で使用した光可変性界面活性剤に代わって、酸
可変性界面活性剤TritonSP140(ユニオンカ
ーバイド(株))と光酸発生剤TB393(丸菱油化工
業(株))1部を使用した以外は全て同じ方法で平均粒
子径97nmの酸可変性界面活性剤および光酸発生剤を
含有する光硬化性組成物を得た。
【0073】実施例11 実施例10で使用した酸可変性界面活性剤に代わって、
塩基可変性界面活性剤4−テトラデシルー1,3−ジオ
キソランー2−オンと光塩基発生剤[[(2−ニトロベン
ジル)オキシ]カルボニル]メチルアミン1部を使用した
以外は全て実施例7と同様な方法で平均粒子径100n
mの塩基可変性界面活性剤および光塩基発生剤を含有す
る光硬化性組成物を得た。
【0074】実施例12 次に、熱可変性界面活性剤として、アンモニウム塩型界
面活性剤を使用した以外、実施例7と同様な方法で平均
粒子径95nmの熱可変性(熱分解型)界面活性剤を含有
する光硬化性組成物を得た。
【0075】実施例13 また、熱可変性界面活性剤として、スルホニウム塩型界
面活性剤を使用した以外、実施例7と同様な方法で平均
粒子径95nmの熱可変性界面活性剤を含有する光硬化
性組成物を得た。
【0076】実施例14 光可変性界面活性剤として、前記参考例1で得られた
(4−アルコキシベンゾイル)ベンジルホスホン酸を使
用した以外、実施例7と同様な方法で平均粒子径95n
mの熱可変性界面活性剤を含有する光硬化性組成物を得
た。
【0077】比較例10 重合性官能基を2個以上有するオリゴエステルアクリレ
ート系の重合性界面活性剤ニューフロンティアA−22
9E(第一工業製薬(株)と通常、乳化剤として使用さ
れる界面活性剤ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム
を使用した以外、実施例7と同様な方法で平均粒子径8
0nmの光硬化性組成物を得た。
【0078】比較例11 比較例10で使用した重合性官能基を2個以上有するオ
リゴエステルアクリレート系の重合性界面活性剤を用い
ず、通常に乳化剤として使用されるラウリル硫酸ナトリ
ウムのみを使用した以外、実施例1と同様な方法で平均
粒子径85nmの光硬化性組成物を得た。
【0079】実施例7〜14および比較例10,11に
よって得られたエマルジョン組成物を、それぞれ乾燥処
理後の厚みが10g/m2になるよう1OZのポリイミ
ドフィルム銅張積層板に塗工した。そして、80℃20
分で乾燥させ、3KW高圧水銀灯を用いて500mj/
Cm2の照度で光硬化させ、得られた光硬化膜を150℃
30分熱処理し硬化膜を得た。これ等の硬化膜を評価項
目に沿って評価した。なお、電気絶縁抵抗の測定は、予
めポリイミドフィルム銅張積層板を用いてIPC評価パ
ターンにエッチング加工された配線パターンを用い、塗
工・硬化して得たものを使用し評価した。その評価結
果、実施例7〜14、比較例10,11の結果を表4に
示す。
【0080】
【表4】
【0081】実施例15 酸性基含有樹脂(カルボキシル基含有反応性特殊構造ノ
ボラックエポキシ樹脂日本化薬(株)KAYARAD
ZFR1122)90部、反応性モノマーR712(日
本化薬(株))10部、光重合開始剤ダルキュア117
3(メルク(株))5部、光可変性界面活性剤としてド
デシルケトカルボン酸ナトリウム2部、重合性界面活性
剤ニューフロンティアA−229E 2部、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル30部およびイオン交換
水15部をホモジナイザー(JANKE&KUNKEL
(株))で強制乳化(10000rpm、5分)させ、
光硬化性組成物を得た。
【0082】実施例16 実施例15で使用した光可変性界面活性剤に代わって、
光可変性界面活性剤ドデシルフェニルジアゾスルホン酸
ナトリウムを使用した以外は全て同じ方法で光硬化性組
成物を得た。
【0083】実施例17 実施例15で使用した光可変性界面活性剤に代わって、
光可変性界面活性剤N−(4−ドデシルフェニル)グリ
シンナトリウムを使用した以外は全て同じ方法で光硬化
性組成物を得た。
【0084】実施例18 実施例15で使用した光可変性界面活性剤に代わって、
酸可変性界面活性剤TritonSP140(ユニオン
カーバイド(株))と光酸発生剤TB393(丸菱油化
工業(株))1部を使用した以外は全て同じ方法で光硬
化性組成物を得た。
【0085】比較例12 実施例15で使用した光可変性界面活性剤および重合性
界面活性剤を添加しない以外は全て同じ方法で光硬化性
組成物を得た。
【0086】比較例13 実施例15で使用した光可変性界面活性剤に代わって、
界面活性剤ラウリル硫酸ナトリウムを使用した以外は全
て同じ方法で光硬化性組成物を得た。
【0087】比較例14 実施例15で使用した光可変性界面活性剤に代わって、
界面活性剤ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテルを
使用した以外は全て同じ方法で光硬化性組成物を得た。
【0088】比較例15 実施例15で使用した光可変性界面活性剤に代わって、
界面活性剤ドデシルアンモニウムクロライドを使用した
以外は全て同じ方法で光硬化性組成物を得た。
【0089】比較例16 実施例15で使用した光可変性界面活性剤に代わって、
界面活性剤ドデシルメチルベタインを使用した以外は全
て同じ方法で光硬化性組成物を得た。
【0090】実施例15〜18および比較例12〜16
によって得られた光硬化性組成物をそれぞれ乾燥処理後
の厚みが10(g/m2)になるよう1OZのポリイミ
ドフィルム銅張積層板に塗工した。そして、80℃で2
0分間乾燥させ、3KW高圧水銀灯を用いて500(m
J/cm2)の照度で光硬化させ、得られた硬化物を1
50℃で30分間加熱し硬化物を得た。これらの硬化物
を評価項目に沿って評価した。なお、絶縁抵抗の測定
は、予めポリイミドフィルム銅張積層板を用いてIPC
評価パターンにエッチング加工された配線パターンを用
い、塗工・硬化して得たものを使用し評価した。それら
評価結果、実施例15〜18、比較例12〜16の結果
を表5に示す。
【0091】
【表5】
【0092】実施例19 攪拌器、窒素導入管、温度計、還流冷却管を取り付けた
1リットル反応器に、イオン交換水440g、硫酸銅
0.24mg、光可変性界面活性剤N−(4−ドデシル
フェニル)グリシンナトリウム22gを入れて攪拌した
後、28%アンモニア水溶液でPHを3.5に調整し
た。さらに、メチルメタクリレート28.8g、ブチル
アクリレート12.3gとチオ硫酸ナトリウム0.4g
を加え窒素ガスを通じながら30℃で攪拌、混合した。
次いで5%過硫酸アンモニウム水溶液14gを添加する
ことによって重合を開始させた。重合による発熱が開始
した段階でメチルメタクリレート131g、ブチルアク
リレート56.1gの混合液を2時間で滴下した。この
際、温度が60℃を越えないように滴下速度を調整し
た。滴下終了後、60℃で3時間保温して平均粒子径9
5nmのエマルジョン粒子を得た。
【0093】次に、得られたエマルジョンにイオン交換
水を963.8g添加して濃度を15%に調整した後、
40℃まで冷却した。この15%濃度のエマルジョンに
ペンタエリスリトールテトラアクリレートPE−4A
(共栄社化学(株))50g、光開始剤ダルキュア11
73(メルク(株))1.5g、光可変性界面活性剤N
−(4−ドデシルフェニル)グリシンナトリウム0.1
gおよびイオン交換水91.2gをホモジナイザー(J
ANKE&KUNKEL(株))で乳化(10000r
pm,5分)させた分散液を添加して、室温で5時間攪
拌することによって平均粒子径90nmの光可変性界面
活性剤を含有する光硬化性組成物を得た。
【0094】実施例20 実施例19で使用した光可変性界面活性剤に代わって、
光可変性界面活性剤(4−ドデシルフェニルチオ)酢酸
ナトリウムを使用した以外は全て同じ方法で平均粒子径
97nmの光可変性界面活性剤を含有する光硬化性組成
物を得た。
【0095】実施例21 実施例19で使用した光可変性界面活性剤に代わって、
光可変性界面活性剤(4−ドデシルフェノキシ)酢酸カ
リウムを使用した以外は全て同じ方法で平均粒子径98
nmの光可変性界面活性剤を含有する光硬化性組成物を
得た。
【0096】実施例22 実施例19で使用した光可変性界面活性剤に加えて、電
子受容性化合物としてベンゾフェノンを10g添加した
以外は全て同じ方法で平均粒子径97nmの光可変性界
面活性剤を含有する光硬化性組成物を得た。
【0097】比較例17 実施例19で使用した光可変性界面活性剤に代わって、
界面活性剤ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウムを使
用した以外、実施例19と同様な方法で平均粒子径80
nmの光硬化性組成物を得た。
【0098】比較例18 実施例19で使用した可変性界面活性に代わって、界面
活性剤ラウリル硫酸ナトリウムを使用した以外、実施例
19と同様な方法で平均粒子径85nmの光硬化性組成
物を得た。
【0099】実施例19〜22および比較例17,18
によって得られたエマルジョン組成物を、それぞれ乾燥
処理後の厚みが10g/m2になるよう1OZのポリイ
ミドフィルム銅張積層板に塗工した。そして、80℃2
0分で乾燥させ、3KW高圧水銀灯を用いて500mj
/Cm2の照度で光硬化させ、得られた光硬化膜を150
℃30分熱処理し硬化膜を得た。これ等の硬化膜を評価
項目に沿って評価した。なお、電気絶縁抵抗の測定は、
予めポリイミドフィルム銅張積層板を用いてIPC評価
パターンにエッチング加工された配線パターンを用い、
塗工・硬化して得たものを使用し評価した。その評価結
果、実施例19〜22、比較例17,18の結果を表6
に示す。
【0100】
【表6】
【0101】実施例23 酸性基を含有する樹脂(カルボキシル基含有反応性特殊
構造ノボラックエポキシ樹脂 日本化薬(株)KAYA
RAD ZFR1122)90部、反応性モノマーR7
12(日本化薬(株))10部、光重合開始剤ダルキュ
ア1173(メルク(株))5部、光可変性界面活性剤
N−(4−ドデシルフェニル)グリシンナトリウム2
部、ジエチレングリコールモノエチルエーテル30部お
よびイオン交換水15部をホモジナイザー(JANKE
&KUNKEL(株))で強制乳化(10000rp
m、5分)させ、光硬化性組成物を得た。
【0102】実施例24 実施例23で使用した光可変性界面活性剤N−(4−ド
デシルフェニル)グリシンナトリウムに代わって、光可
変性界面活性剤(4−ドデシルチオ)酢酸ナトリウムを
使用した以外は全て実施例23と同じ方法で光硬化性組
成物を得た。
【0103】実施例25 実施例23で使用した光可変性界面活性剤N−(4−ド
デシルフェニル)グリシンナトリウムに代わって、光可
変性界面活性剤(4−ドデシルフェニルチオ)酢酸ナト
リウムを使用した以外は全て実施例23と同じ方法で光
硬化性組成物を得た。
【0104】実施例26 実施例23で使用した光可変性界面活性剤N−(4−ド
デシルフェニル)グリシンナトリウムに代わって、光可
変性界面活性剤(4−ドデシルフェノキシ)酢酸ナトリ
ウムを使用した以外は全て実施例23と同じ方法で光硬
化性組成物を得た。
【0105】比較例19 実施例23で使用した光可変性界面活性剤N−(4−ド
デシルフェニル)グリシンナトリウムを添加しない以外
は全て実施例23と同じ方法で光硬化性組成物を得た。
【0106】比較例20 実施例23で使用したに光可変性界面活性剤N−(4−
ドデシルフェニル)グリシンナトリウムに代わって、重
合性界面活性剤アクアロンRN−20(第一工業製薬
(株))を使用した以外は全て実施例23と同じ方法で
光硬化性組成物を得た。
【0107】比較例21 実施例23で使用した光可変性界面活性剤N−(4−ド
デシルフェニル)グリシンナトリウムに代わって、重合
性界面活性剤アクアロンHS−20(第一工業製薬
(株))を使用した以外は全て実施例23と同じ方法で光
硬化性組成物を得た。
【0108】比較例22 実施例23で使用した光可変性界面活性剤N−(4−ド
デシルフェニル)グリシンナトリウムに代わって、重合
性界面活性剤アデカリアソープNE(旭電化(株))を使
用した以外は全て実施例23と同じ方法で光硬化性組成
物を得た。
【0109】比較例23 実施例23で使用した光可変性界面活性剤N−(4−ド
デシルフェニル)グリシンナトリウムに代わって、重合
性界面活性剤アデカリアソープSE(旭電化(株))を使用
した以外は全て実施例23と同じ方法で光硬化性組成物
を得た。
【0110】比較例24 実施例23で使用した光可変性界面活性剤N−(4−ド
デシルフェニル)グリシンナトリウムに代わって、界面
活性剤ラウリル硫酸ナトリウムを使用した以外は全て実
施例23と同じ方法で光硬化性組成物を得た。
【0111】比較例25 実施例23で使用した光可変性界面活性剤N−(4−ド
デシルフェニル)グリシンナトリウムに代わって、界面
活性剤ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテルを使用
した以外は全て実施例23と同じ方法で光硬化性組成物
を得た。
【0112】実施例23〜26および比較例19〜25
によって得られた光硬化性組成物を使って保存安定性を
評価した。次に、実施例23〜26および比較例20〜
25によって得られた光硬化性組成物をそれぞれ乾燥処
理後の厚みが10(g/m2)になるよう1OZのポリ
イミドフィルム銅張積層板に塗工した。そして、80℃
で20分間乾燥させ、3KW高圧水銀灯を用いて500
(mJ/cm2)の照度で光硬化させ、得られた硬化物
を150℃で30分間加熱し硬化物を得た。これらの硬
化物を評価項目に沿って評価した。なお、絶縁抵抗の測
定は、予めポリイミドフィルム銅張積層板を用いてIP
C評価パターンにエッチング加工された配線パターンを
用い、塗工・硬化して得たものを使用し評価した。それ
ら評価結果、実施例23〜26、比較例19〜25の結
果を表7,8に示す。
【0113】
【表7】
【0114】
【表8】
【0115】
【発明の効果】以上、表1〜8からも明らかなように、
本発明の光硬化性組成物およびその硬化方法からなる硬
化物は、耐水性(耐沸水性)、耐酸性、耐溶剤性、感光
特性、接着性、電気絶縁性に優れ、例えば、塗料、印刷
インキ、表面コート剤、フォトレジスト、接着剤等の用
途に使用でき、これ等の産業界に寄与すること大であ
る。
フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願2001−297661(P2001−297661) (32)優先日 平成13年9月27日(2001.9.27) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願2001−305603(P2001−305603) (32)優先日 平成13年10月1日(2001.10.1) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願2001−305604(P2001−305604) (32)優先日 平成13年10月1日(2001.10.1) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 前田 郷司 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 2H025 AA06 AA07 AA13 AB20 AC01 AD01 BC13 BC42 BJ03 CA00 CB08 CB42 CC04 FA17 2H096 AA30 BA05 BA06 GA08 HA01 HA03 4J011 PA29 PA36 PA39 PA43 PA45 PA46 PB40 PC06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光により硬化反応を生じる化合物、および
    可変性界面活性剤を含有することを特徴とする光硬化性
    組成物。
  2. 【請求項2】硬化反応を生じる化合物が、反応性モノマ
    ーおよび/または反応性プレポリマーである請求項1記
    載の光硬化性組成物。
  3. 【請求項3】さらに、光開始剤を含有した請求項1また
    は2記載の光硬化性組成物。
  4. 【請求項4】可変性界面活性剤が熱可変性および/また
    は光可変性界面活性剤である請求項1〜3のいずれかに
    記載の光硬化性組成物。
  5. 【請求項5】さらにベースポリマーおよび/またはオリ
    ゴマーが含有されている請求項1〜4のいずれかに記載
    の光硬化性組成物。
  6. 【請求項6】ベースポリマーが酸性基を含有した樹脂で
    ある請求項1〜5記載の光硬化性組成物。
  7. 【請求項7】さらに重合性界面活性剤が含有されている
    請求項1〜6記載の光硬化性組成物。
  8. 【請求項8】少なくとも光硬化性組成物が分散質、水系
    媒体が分散媒となる水中油型エマルジョンである請求項
    1〜7のいずれかに記載の光硬化性組成物。
  9. 【請求項9】少なくとも光硬化性組成物が分散媒、水が
    分散質となる油中水型エマルジョンである請求項1〜7
    のいずれかに記載の光硬化性組成物。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の光硬化
    性組成物を用いて塗工した後、熱処理および/または活
    性エネルギー線照射処理することを特徴とする光硬化性
    組成物の硬化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012529663A (ja) * 2009-06-11 2012-11-22 エシロール アテルナジオナール カンパニー ジェネラーレ デ オプティック 多層塗膜スタックの接着を改善するために開裂可能な界面活性剤により改質された硬化性塗膜組成物

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