JP2003175987A - エアゾール装置 - Google Patents

エアゾール装置

Info

Publication number
JP2003175987A
JP2003175987A JP2001380067A JP2001380067A JP2003175987A JP 2003175987 A JP2003175987 A JP 2003175987A JP 2001380067 A JP2001380067 A JP 2001380067A JP 2001380067 A JP2001380067 A JP 2001380067A JP 2003175987 A JP2003175987 A JP 2003175987A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aerosol
stem
wall surface
nozzle member
content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001380067A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3897589B2 (ja
Inventor
Katsuyoshi Kado
克好 加百
Teruki Yamamoto
輝樹 山本
Naoki Takahashi
直樹 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Earth Corp
Maruichi Valves Co Ltd
Original Assignee
Earth Chemical Co Ltd
Maruichi Valves Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Earth Chemical Co Ltd, Maruichi Valves Co Ltd filed Critical Earth Chemical Co Ltd
Priority to JP2001380067A priority Critical patent/JP3897589B2/ja
Publication of JP2003175987A publication Critical patent/JP2003175987A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3897589B2 publication Critical patent/JP3897589B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアゾール内容物を遠方に噴射できるエアゾ
ール装置を提供する。 【解決手段】 エアゾール装置10は、ステムが備えら
れたエアゾール容器11と、エアゾール容器11に装着
されて前記ステムの先端開口から噴出されたエアゾール
内容物を外部に噴射する噴射手段13とを備えている。
噴射手段13は、前記ステムの先端開口に同心状に連通
するとともに該先端開口におけるエアゾール内容物の進
行方向と略平行に延びた流路と、前記流路の前記ステム
側とは反対側の端部に設けられて前記流路を通ってきた
エアゾール内容物の一部が当たる壁面と、前記壁面に当
たったエアゾール内容物が導かれて前記流路におけるエ
アゾール内容物の進行方向と略平行にエアゾール内容物
を外部に噴射する複数の噴口とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香剤や殺虫剤等
のエアゾール内容物の噴射を行うエアゾール装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴキブリやダニ等の害虫を駆除す
るために、室内に殺虫剤等を噴霧するエアゾール装置が
知られている。エアゾール装置は、ステム(バルブ)を
備えたエアゾール容器に、噴霧手段を取り付けて構成さ
れている。噴霧手段には、それを介してステムを押し下
げたり傾倒させたりする押圧部(操作部)と、押圧部操
作時にステムの先端開口から噴出されたエアゾール内容
物を外部へ導く流路とを備えたものがある。エアゾール
内容物は、流路の先端に設けられた噴霧ノズルを介して
外部に噴霧される。
【0003】また広角に噴霧を行うために、ステムの先
端開口におけるエアゾール内容物の進行方向に対して直
角な方向にエアゾール内容物を導く複数の流路を備えた
エアゾール装置が提案され、商品化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】エアゾール装置には、
エアゾール内容物を遠くにまで到達させる(噴射する)
ことが要求される場合がある。例えば、ハチの巣やハ
チ、樹木の高所、のき下、その他の不快害虫や衛生害虫
に向けて、ユーザーが遠くからエアゾール内容物を噴射
したい場合がある。従来のエアゾール装置では、エアゾ
ール内容物が外部に噴霧されるとすぐに霧状に広がって
しまい、エアゾール内容物を遠くにまで噴射することが
できず、上記ニーズに対しては有効な効力が得られにく
かった。本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、
その目的は、エアゾール内容物をある程度の大きさの粒
子とし、さらに遠くにまで噴射できるようにし、かつ目
標に狙いを定めやすくした、エアゾール装置を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、ステム
が備えられたエアゾール容器と、前記エアゾール容器に
装着されて前記ステムの先端開口から噴出されたエアゾ
ール内容物を外部に噴射する噴射手段とを備えたエアゾ
ール装置において、前記噴射手段は、前記ステムの先端
開口に同心状に連通するとともに該先端開口におけるエ
アゾール内容物の進行方向と略平行に延びた流路と、前
記流路の前記ステム側とは反対側の端部に設けられて前
記流路を通ってきたエアゾール内容物の一部が当たる壁
面と、前記壁面に当たったエアゾール内容物が導かれて
前記流路におけるエアゾール内容物の進行方向と略平行
にエアゾール内容物を外部に噴射する複数の噴口とを備
えたことを特徴とするエアゾール装置により達成され
る。
【0006】以上のようなエアゾール装置によれば、ス
テムから噴出してきたエアゾール内容物は、流路を通っ
て壁面に当たり、粒子径を適切に大きくされた状態で、
噴口に導かれて外部に噴射される。こうして噴射される
エアゾール内容物は、粒子径が大きいにもかかわらず、
遠くにまで噴射することができる。また、粒子径が大き
いことから、噴射されるエアゾール内容物を目視するこ
とも可能となり、ハチの巣等の目標に狙いをつけやす
い。ここで、エアゾール内容物の粒子径が大きすぎる
と、遠方にエアゾール内容物を到達させることができな
くなる。そこで、エアゾール内容物の粒子径を適切な大
きさにする必要があるが、平均粒子径を70〜200μ
mとするのが好ましい。ここでいう平均粒子径とは、自
動演算処理装置付レーザー光散乱方式粒度分布測定装置
(LDSA−1400A:東日本コンピュータアプリケ
ーションズ株式会社製)を用いて次の方法により求めら
れたD50(累積50%)を意味する。粒度分布測定装
置のレーザー光発光部より受光部に照射されるレーザー
ビームと、検体の噴射口との距離が約10cmとなる位
置から、噴射物がレーザービームを垂直に通過するよう
に検体を噴射する。噴射中に測定を行い、噴射物の粒度
分布を自動演算処理装置により解析する。
【0007】上記構成において、前記壁面が、前記噴口
の先端開口より前記ステム側に配されていることは、好
ましい。また、上記構成において、前記壁面の面積は前
記流路の断面積より狭く設定され、前記流路を通ってき
たエアゾール内容物の一部が前記壁面に当たらずに前記
噴口へと直接導かれることは、好ましい。また、上記構
成において、前記複数の噴口が、同一円周上に互いに等
間隔をあけて配されていることは、好ましい。前記噴口
が4〜10個あることは、好ましい。これらにより、よ
り良好な噴射効果を奏することができる。
【0008】また、前記流路、噴口及び壁面が、略筒状
の噴口部材に設けられ、該噴口部材を装着してエアゾー
ル装置が構成されることは、好ましい。こうすること
で、流路、噴口及び壁面の、寸法管理が容易になる。ま
た、前記噴口部材の後端又は前記噴口部材に接続された
筒状部材の後端で、前記ステムを押圧操作可能となるよ
うにエアゾール装置が構成されることは、好ましい。こ
うすることで、構造を簡素化できる。なお、ここでいう
押圧操作には、ステムがチルトバルブ式である場合の傾
倒操作も含まれる。また、前記エアゾール容器の筒状の
壁面より外周側に突出したハンドル部と、前記ステムを
押圧操作するために前記噴口部材を押圧するトリガー部
とを、エアゾール装置が更に備えていることは、好まし
い。これにより、ユーザーは、ハンドル部を掌で把持し
つつトリガー部を人差し指等で引くことにより、エアゾ
ール内容物を目標に向けてねらいをつけて噴射できる。
【0009】本発明においてエアゾール内容物として
は、薬液からなる原液と噴射剤とからなり、それらの混
合比が30:70容量%〜90:10容量%であるもの
が好ましく、30:70容量%〜60:40容量%であ
るものがより好ましい。噴射剤としては、ジメチルエー
テル(DME)、液化石油ガス(LPG)、n−ブタ
ン、イソブタン、プロパン、イソペンタン、n−ペンタ
ン、シクロペンタン、プロピレン、n−ブチレン、イソ
ブチレン、エチルエーテル、炭酸ガス、窒素ガスおよび
使用上問題がないフロンガス(HCFC22、123、
124、41b、142b、225、HFC125、1
34a、143a、152a、12、227a)などよ
り選択される1種又は2種以上を用いることができる。
【0010】また、溶媒としては、水、アルコール類:
例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、エ
チレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルなど、
ケトン類:例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトンなど、エステル類:例えば酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ミリスチン酸イソプロ
ピルなど、その他エチルエーテルなど、及び脂肪族炭化
水素類:例えばn−ヘキサン、ケロシン、灯油、n−ペ
ンタン、イソペンタン、シクロペンタン等を挙げること
ができる。これら溶媒は混合して使用しても良い。溶媒
は、噴射剤(液化炭酸、ペンタン、フロンなど)で兼用
できる場合は無くてもよい。さらに、2,3−ジハイド
ロデカフロロペンタン(商品名「バートレルXF」三井
・デュポンフロロケミカル株式会社製)、イソペンタ
ン、イソプロパノール等を必要に応じて配合して、冷却
効果を持たせたり難燃性としてもよい。
【0011】また、有効成分としては、殺虫剤、殺菌
剤、殺ダニ剤、忌避剤、芳香剤、消臭剤等を用いること
ができる。殺虫剤としては安全性の観点からピレスロイ
ド系の化合物を用いることが好ましく、代表的なものを
例示すると、次のとおりである。 ・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シ
クロペンテニル dl−シス/トランス−クリサンテマ
ート(一般名アレスリン:商品名ピナミン:住友化学工
業株式会社製) ・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シ
クロペンテニル d−シス/トランス−クリサンテマー
ト(商品名ピナミンフォルテ:住友化学工業株式会社
製) ・dl−d−T80 アレスリン ・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シ
クロペンテニル d−トランス−クリサンテマート(商
品名バイオアレスリン:ユクラフ社製) ・d−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シク
ロペンテニル d−トランス−クリサンテマート(商品
名エキスリン:住友化学工業株式会社製、商品名エスバ
イオール:ユクラフ社製) ・(5−ベンジル−3−フリル)メチル d−シス/ト
ランス−クリサンテマート(一般名レスメトリン、商品
名クリスロンフォルテ:住友化学工業株式会社製) ・5−プロパギル−2−フリルメチル−d−シス/トラ
ンス−クリサンテマート(一般名フラメトリン、商品名
ピナミンDフォルテ:住友化学工業株式会社製) ・(+)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピ
ニル)−2−シクロペンテニル(+)−シス/トランス
−クリサンテマート(一般名プラレトリン、商品名エト
ック:住友化学工業株式会社製) ・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シ
クロペンテニル−dl−シス/トランス−2,2,3,
3−テトラメチルシクロプロパンカルボシキラート(一
般名テラレスリン:住友化学工業株式会社製) ・(1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,3−
ジオキソ−2−イソインドリル)メチル−dl−シス/
トランス−クリサンテマート(一般名フタルスリン、商
品名ネオピナミン:住友化学工業株式会社製) ・(1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,3−
ジオキソ−2−イソインドリル)メチル−d−シス/ト
ランス−クリサンテマート(商品名ネオピナミンフォル
テ:住友化学工業株式会社製) ・3−フェノキシベンジル−d−シス/トランス−クリ
サンテマート(一般名フェノトリン、商品名スミスリ
ン:住友化学工業株式会社製) ・3−フェノキシベンジル−dl−シス/トランス−3
−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチル−1
−シクロプロパンカルボオキシラート(一般名ペルメト
リン、商品名エクスミン:住友化学工業株式会社製) ・(±)α−シアノ−3−フェノキシベンジル(+)−
シス/トランス−クリサンテマート(一般名シフェノト
リン、商品名ゴキラート:住友化学工業株式会社製) ・(±)α−シアノ−3−フェノキシベンジル dl−
シス/トランス−3−(2,2−ジメチル−1−シクロ
プロパンカルボキシラート(一般名サイパーメスリン) ・d−トランス−2,3,5,6−テトラフルオロベン
ジル−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメ
チル−1−シクロプロパンカルボキシレート(一般名ト
ランスフルトリン) ・イミプロトリン ・エトフェンプロックス ・天然ピレトリン ・S1264(住友化学工業株式会社製)
【0012】また、その他の殺虫剤として、カーバメイ
ト系のものとしてプロポクサー、オキサジアゾール系の
ものとしてメトキサジアゾン、有機リン系のものとして
フェニトロチオン、などを挙げることができる。
【0013】害虫忌避剤としては、代表的なものを例示
すると、次の物質が挙げられる。 ・N,N−ジエチル−メタ−トルアミド(ディート) ・2,3,4,5−ビス(△2−ブチレン)−テトラヒ
ドロフルフラール ・ジ−n−プロピルイソシンコメロネート ・ジ−n−ブチルサクシネート ・2−ヒドロキシエチルオクチルサルフアイド ・2−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール ・3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール ・1−エチニル−2−メチル−ペンテニル2,2,3,
3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル2,2−
ジメチル−3−(2′,2′−ジクロルビニル)−シク
ロプロパン−1−カルボキシレート ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル2,2−
ジメチル−3−(2′−1′−プロピペニル)−シクロ
プロパン−1−カルボキシレート ・N−ヘキシル−3,4−ジクロルマレイミドなどであ
る。
【0014】殺ダニ剤としては、代表的なものを例示す
ると、次の物質が挙げられる。フェノトリン、ペルメト
リン、レストメリン、IBTA、IBTE、第4級アン
モニウム塩、安息香酸ベンジル、安息香酸フェニル、サ
リチル酸ベンジル、サリチル酸フェニル、3−ブロモ−
2,3−ジヨード−2−プロペニル−エチルカルボナー
ト、4−クロルフェニール−3−ヨードプロパルギルホ
ルマールなどである。
【0015】昆虫幼若ホルモンとしては、幼若ホルモ
ン、アンチ幼虫ホルモン、脱皮阻害ホルモンなど、代表
的には、メトプレン、ハイドロプレン、S−ハイドロプ
レン、ピリプロキシフェン、フェノキシカーブ、イミダ
ゾール系(1−メチル−5−(2,6−ジメチル−1,
5−ヘプタジエニル)イミダゾール、1−エチル−5−
(2,6−ジメチル−1,5−ヘプタジエニル)イミダ
ゾール)などである。
【0016】殺菌剤としては、パラ−クロロ−メタキシ
レノール(PCMX)、2,4,4′−トリクロロ−
2′−ハイドロキシジフェニルエーテル(イルガサンD
P−300)、3−ヨード−2−プロピニルブチルカー
バメート(トロイサン)などが挙げられる。
【0017】芳香剤としては、じゃ香、ベルガモット
油、シンナモン油、シトロネラ油、レモン油、レモング
ラス油などの天然香料、ピネン、リモネン、リナロー
ル、メントール、ボルネオール、オイゲノール、シトラ
ール、シトロネラール、ヘリオトピン、ワニリンなどの
人造香料などが挙げられる。
【0018】消臭剤としては、ラウリルメタクリレー
ト、ゲラニルクロトネート、ミリスチル酸アセトフエノ
ン、パラメチルアセトフエノンベンゾアルデヒドなどが
挙げられる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態で
あるエアゾール装置の部分側面図である。エアゾール装
置10は、ステムを備えた筒状のエアゾール容器11
と、エアゾール容器11のステムが設けられた側を覆う
ように装着された噴射手段13とを備えている。ここで
は、エアゾール容器11として、外周直径より高さ寸法
の方が大きい、細長い円筒状のものが用いられている。
エアゾール容器11の巻締部11aに噴射手段13のキ
ャップ13aを取り付けた(嵌着した)構成になってい
る。
【0020】噴射手段13は、エアゾール容器11の筒
状の壁面よりも外周側に突出したハンドル部14と、噴
射方向に見てハンドル部14より前方に配置されたトリ
ガー部15とを備えている。トリガー部15は、キャッ
プ13aの内部で第一ヒンジ部16aを揺動中心として
揺動可能に保持された押圧板16の揺動先端に、第二ヒ
ンジ部15aを介して取り付けられている。エアゾール
装置10の非使用時には、図中二点鎖線で示すように、
トリガー部15を第二ヒンジ部15aで折り畳んで、ト
リガー部15をキャップ13a内に収納しておくことが
できる。
【0021】また、ハンドル部14も、ヒンジ部14a
を介してキャップ13a内で保持されており、エアゾー
ル装置10の非使用時には、図中二点鎖線で示すよう
に、エアゾール容器11の筒状の壁面に沿うように折り
畳んでおくことができる。ハンドル部14は、ヒンジ部
14aを中心に回転されて、図中実線で示すように、エ
アゾール容器11の壁面から立ち上げられた状態で、ヒ
ンジ部14aの前面がストッパ13bに当接してそれ以
上回転しなくなる。
【0022】噴射手段13のキャップ13a内には、噴
口部材20と、噴口部材20の後方に同心状に接続され
た筒状部材27とが配設されている。筒状部材27は、
その前端が噴口部材20に外嵌されており、その後端が
ステム(図示せず)に外嵌されている。筒状部材27
は、押圧板16を貫通しており、押圧板16によって図
中右方向に押圧移動されるようになっている。
【0023】図2(A)に噴口部材20の側面図を示
し、図2(B)に噴口部材20の筒状部材27と接続し
た状態における断面図を示す。また、図3に噴口部材2
0を前方側から見た様子を示す。図3に示すように、本
実施形態では、噴口部材20の前面22に、8個の噴口
22aが、同一円周上に互いに等間隔をあけて配置され
ている。図3におけるB−B断面図が、図2(B)であ
る。図2(B)における壁面23は、図3に示した噴口
部材20の前面22の、噴口22aが設けられていない
箇所によって支持されている。
【0024】図2(B)に示すように、噴口部材20
は、筒状部材27と嵌合する小径部25と、小径部25
の前方に同心状に配置された大径部21とを備えてい
る。小径部25内の全域と、大径部21内の一部とにわ
たって、それらの軸方向に延びた断面円形状の流路26
が形成されている。すなわち、本実施形態における流路
26は、大径部21内にまで延びている。
【0025】大径部21内には、流路26の終端面とな
る、円形状の壁面(突出部)23が流路26と同心状に
設けられている。壁面23は、噴口部材20の前面22
より、ステム29側(図では右側)に突出して配置され
ている。すなわち壁面23は、噴口22aの先端開口よ
りステム29側に配置されている。壁面23の周りに、
同一円周上に互いに等間隔(中心点の間隔が1〜5m
m)をあけて、複数の噴口22aが形成されている。壁
面23の面積は、流路26の断面積より狭く設定されて
おり、流路26の断面外形(円形)の内側に、噴口22
aの断面外形(円形)の一部が配置されている。
【0026】大径部21の外周面には、互いに周方向に
等間隔をあけて、軸方向に延びた複数の凹溝21aが形
成されている。流路26の長さ寸法L1は、例えば5〜
20mm、好ましくは11mm程度に設定できる。流路
26の径は、例えば1〜10mm、好ましくは3.5m
m程度に設定できる。噴口部材20の前面22と壁面2
3との間隔(壁面23の突出度合い;噴口22aの長さ
寸法)L2は、例えば1〜10mm、好ましくは流路2
6の長さ寸法の0.1〜2倍が良く、例えば4mm程度
に設定できる。L2をこの範囲とすることで、エアゾー
ル内容物をある程度の大きさの粒子とし、遠方にまで到
達させることが可能となる。設計の際に、L2を適宜に
設定することで、噴射距離(噴射パターン)を調節する
ことができる。L2を調節することにより、壁面23は
噴射パターンの調整部材として働く。すなわち、広角に
噴射させたり、狭く噴射させたりの調整ができる。L2
を長くすれば遠方に集束して、L2を短くすれば前者に
比して近くに広がる。噴口22aの径は、例えば0.1
〜1.5mm、好ましくは1.0mm程度に設定でき
る。
【0027】筒状部材27の軸方向中間部には、その外
周面に係合突起(係合部)27aが設けられている。こ
の係合突起27に、図1に示した押圧板16が当接し
て、筒状部材27は押圧移動される。すなわち、図1に
示したハンドル部14を掌で把持した状態で、トリガー
部15を人差し指等で図中右方に引くと、トリガー部1
5に接続された押圧板16も引かれて、押圧板16によ
って筒状部材27が押圧移動される。そして、筒状部材
27の後端によってステム29を押圧操作することで、
ステム29の先端開口からエアゾール内容物を噴出させ
ることができる。筒状部材27は、その内部空間によ
り、ステム29の先端開口29aと、噴口部材20の流
路26とを、直線状に連通している。
【0028】以上のようなエアゾール装置10によれ
ば、ステム29の先端開口29aから噴出してきたエア
ゾール内容物は、筒状部材27の内部空間及び流路26
を真直ぐ通り、壁面23に当たって粒子径を大きくされ
た状態で、噴口22aに導かれて外部に噴射される。エ
アゾール内容物の一部は、壁面23に当たらずに、流路
26から直接噴口22aに導かれて外部に噴射される。
こうして噴射されるエアゾール内容物は、粒子径が大き
い状態で、噴射が広がることがなく、ある程度集中した
状態で、遠くにまで噴射される。また、粒子径が大きい
ことから、噴射されるエアゾール内容物を目視すること
も可能となり、エアゾール内容物がハチの巣等の目標に
当たったか否かを確実に把握できる。
【0029】図4に、噴口部材の変形例を示す。この噴
口部材30は、4個の噴口22aが、前面22に同一円
周上に互いに等間隔をあけて配置されている。このよう
な噴口部材30を用いても、エアゾール内容物を遠くに
まで噴射できる。図示しないが、6個の噴口を、噴口部
材の前面に同一円周上に等間隔をあけて配置することも
考えられる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例に基づいて、本発明を
より詳細に説明する。図1に示したような構成のエアゾ
ール装置(実施例)と、ステムの先端開口におけるエア
ゾール内容物の進行方向に対して直角な方向にエアゾー
ル内容物を導く2個の流路を備えた市販のエアゾール装
置(比較例1)と、ステムの先端開口におけるエアゾー
ル内容物の進行方向に対して直角な方向にエアゾール内
容物を導く1個の流路を備えたエアゾール装置(比較例
2)とを用意した。なお、実施例における噴口径は1m
m×8個とし、比較例1における噴口径は1.5mm×
2個とし、比較例2における噴口径は1.6mmとし
た。
【0031】<試験1>各エアゾール装置内には、原液
120ml(エトフェンプロックス0.1g、ネオピナ
ミンf0.3gを灯油に溶解したもの120ml)とガ
ス180ml(LPG180ml)とからなるエアゾー
ル内容物300mlを充填した。ハチの巣を想定して、
22cm×15cm×3cmのスポンジに向かって表1
に示す各距離から5秒間(50g)噴射を行った。この
ときのスポンジの重量変化を測定し、噴射量から付着率
を求めた。結果も表1に併せて示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1から、本発明実施例によれば、比較例
1、比較例2よりも遠くまでエアゾール内容物を噴射で
きることがわかる。
【0034】<試験2>エアゾール内容物として、原液
(エトフェンプロックス0.1g、ネオピナミンf0.
3gを灯油に溶解したもの)とガス(LPG)との比が
30:70(90ml:210ml)のもの、40:6
0(120ml:180ml)のもの、50:50(1
50ml:150ml)のものを、実施例と比較例2と
に充填したそれぞれの場合について、試験1と同様なテ
ストを行った。結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】表2から、いずれの原液ガス比において
も、本発明実施例の方が比較例2よりも付着率が高いこ
とがわかる。
【0037】なお、本発明は、前述した実施形態、実施
例に限定されるものではなく、適宜な変形・改良等が可
能である。例えば、噴射手段13のキャップ13aとは
別体の噴口部材20や筒状部材27を用いる代わりに、
キャップ13a内に流路、噴口、壁面を直接設けてもよ
い。上記実施形態では、壁面23が、流路26の延びた
方向に対して直角になっていたが、壁面23が若干傾い
ていてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ステムから噴出してきたエアゾール内容物は、流路を通
って壁面に当たり、粒子径を適切に大きくされた状態
で、噴口に導かれて外部に噴射されるので、遠くにまで
噴射することができる。また、粒子径が大きいことか
ら、噴射されるエアゾール内容物を目視することも可能
となり、ハチの巣等の目標に狙いをつけやすい。さら
に、エアゾール内容物が当てられる壁面の、前面からの
突出度合いを調節することで、噴射範囲を細くしたり若
干広角にしたり適宜設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアゾール装置の一実施形態を示す部
分側面図である。
【図2】本発明に係る第一流路、第二流路及び壁面を備
えた噴口部材を示す図である。
【図3】噴口部材の正面図である。
【図4】噴口部材の変形例を示す正面図である。
【符号の説明】
10 エアゾール装置 11 エアゾール容器 13 噴射手段 14 ハンドル部 15 トリガー部 16 押圧板(押圧部) 20 噴口部材 22 前面 22a 噴口 23 壁面 27 筒状部材 26 流路
フロントページの続き (72)発明者 高橋 直樹 埼玉県上尾市向山431番地の1 株式会社 丸一内 Fターム(参考) 3E014 PA01 PB01 PB09 PE06 PE14 PE17 PE23 PF10 4F033 RA02 RC16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステムが備えられたエアゾール容器と、
    前記エアゾール容器に装着されて前記ステムの先端開口
    から噴出されたエアゾール内容物を外部に噴射する噴射
    手段とを備えたエアゾール装置において、 前記噴射手段は、前記ステムの先端開口に同心状に連通
    するとともに該先端開口におけるエアゾール内容物の進
    行方向と略平行に延びた流路と、前記流路の前記ステム
    側とは反対側の端部に設けられて前記流路を通ってきた
    エアゾール内容物の一部が当たる壁面と、前記壁面に当
    たったエアゾール内容物が導かれて前記流路におけるエ
    アゾール内容物の進行方向と略平行にエアゾール内容物
    を外部に噴射する複数の噴口とを備えたことを特徴とす
    るエアゾール装置。
  2. 【請求項2】 前記壁面が、前記噴口の先端開口より前
    記ステム側に配されている請求項1に記載のエアゾール
    装置。
  3. 【請求項3】 前記壁面の面積は前記流路の断面積より
    狭く設定され、前記流路を通ってきたエアゾール内容物
    の一部が前記壁面に当たらずに前記噴口へと直接導かれ
    る請求項1又は2に記載のエアゾール装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の噴口が、同一円周上に互いに
    等間隔をあけて配されている請求項1〜3のいずれかに
    記載のエアゾール装置。
  5. 【請求項5】 前記噴口が4〜10個ある請求項4に記
    載のエアゾール装置。
  6. 【請求項6】 前記流路、噴口及び壁面が、略筒状の噴
    口部材に設けられ、該噴口部材を装着してなる請求項1
    〜5のいずれかに記載のエアゾール装置。
  7. 【請求項7】 前記噴口部材の後端又は前記噴口部材に
    接続された筒状部材の後端で、前記ステムを押圧操作可
    能である請求項1〜6のいずれかに記載のエアゾール装
    置。
  8. 【請求項8】 前記エアゾール容器の筒状の壁面より外
    周側に突出したハンドル部と、前記ステムを押圧操作す
    るために前記噴口部材を押圧するトリガー部とを更に備
    えている請求項7に記載のエアゾール装置。
JP2001380067A 2001-12-13 2001-12-13 エアゾール装置 Expired - Lifetime JP3897589B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001380067A JP3897589B2 (ja) 2001-12-13 2001-12-13 エアゾール装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001380067A JP3897589B2 (ja) 2001-12-13 2001-12-13 エアゾール装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003175987A true JP2003175987A (ja) 2003-06-24
JP3897589B2 JP3897589B2 (ja) 2007-03-28

Family

ID=19187071

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001380067A Expired - Lifetime JP3897589B2 (ja) 2001-12-13 2001-12-13 エアゾール装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3897589B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005035139A1 (ja) * 2003-10-09 2005-04-21 Earth Chemical Co., Ltd. 水平噴射構造エアゾール製品

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005035139A1 (ja) * 2003-10-09 2005-04-21 Earth Chemical Co., Ltd. 水平噴射構造エアゾール製品
US7766196B2 (en) 2003-10-09 2010-08-03 Earth Chemical Co., Ltd. Horizontal-jetting structure aerosol product

Also Published As

Publication number Publication date
JP3897589B2 (ja) 2007-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2162635C2 (ru) Устройство для аэрозольного распыления (варианты)
WO2000041949A1 (fr) Dispositif generateur d'aerosol
JP5788582B2 (ja) エアゾール
JP2004215662A (ja) 薬液の噴霧方法及びエアゾール剤
JP2003012422A (ja) 飛翔害虫駆除用エアゾール
JPH11221499A (ja) エアゾール装置の噴口
JP5707070B2 (ja) 殺虫剤用の噴射容器及び容器入り殺虫剤
JP3897589B2 (ja) エアゾール装置
JP4570334B2 (ja) 害虫駆除用エアゾール剤
JP4358197B2 (ja) 全量噴射エアゾール装置
JP7097692B2 (ja) 害虫防除エアゾール装置
US20090039179A1 (en) Medicine spraying device
JP2017100782A (ja) 冷却殺虫エアゾール製品
JP4357865B2 (ja) エアゾール噴射装置
JP4766752B2 (ja) エアゾール装置
JP5174689B2 (ja) ノズルチップおよびエアゾール噴射装置
JPH10211978A (ja) 全量噴射エアゾール装置
JP2000126655A (ja) 噴霧装置
JP3961286B2 (ja) エアゾール装置用噴霧手段及びエアゾール装置
JP2005270089A (ja) 虫類捕獲用エアゾール製品
JP7352050B1 (ja) 網戸用害虫防除方法および網戸用害虫防除用エアゾール
JP2002143733A (ja) エアゾール装置
JP2003200086A (ja) エアゾール噴霧方法及びエアゾール装置
JP7068812B2 (ja) 害虫防除方法
JP2005343467A (ja) エアゾール用遅延噴射装置及び遅延部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041130

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060424

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060814

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060816

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3897589

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140105

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term