JP2003175778A - ウエルト及びその製造方法 - Google Patents

ウエルト及びその製造方法

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JP2003175778A
JP2003175778A JP2001376665A JP2001376665A JP2003175778A JP 2003175778 A JP2003175778 A JP 2003175778A JP 2001376665 A JP2001376665 A JP 2001376665A JP 2001376665 A JP2001376665 A JP 2001376665A JP 2003175778 A JP2003175778 A JP 2003175778A
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bellows
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longitudinal direction
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JP2001376665A
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Takayuki Kobayashi
隆之 小林
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Kinugawa Rubber Industrial Co Ltd
Original Assignee
Kinugawa Rubber Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フランジに対するウエルトの保持剛性と、ウ
エルトの長手方向に沿った曲げ追従性の両立を図りつつ
ウエルトの軽量化とリサイクル性を向上させる。 【解決手段】 熱可塑性エラストマーからなる断面略U
字形の本体部に、熱可塑性樹脂からなる芯材が埋設され
たウエルトにおいて、芯材3は断面略U字形状を呈し、
ウエルトの長手方向に沿って連続し、かつウエルトの長
手方向に沿って蛇腹状に形成されている。これによっ
て、フランジへの保持剛性と曲げ追従性の両立を図りつ
つウエルトの軽量化とリサイクル性を向上させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエルト及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フランジ状の部材に装着されるウエルト
や、自動車の車体開口部に装着されるウェザーストリッ
プのウエルト部等には、金属製の芯材が埋設されている
ものがある。
【0003】通常、ウエルトやウェザーストリップ等
は、ゴムまたは樹脂等からなっているため、金属製の芯
材を用いるとリサイクルが困難であった。また、近年、
部品の軽量化がますます求めらるようになり、金属製の
芯材を用いることによる重量の増加が問題となってい
る。
【0004】例えば、特開2000−142267号公
報には、金属製の芯材の替わりに樹脂製の芯材を用いた
ウエルト49(後述する図17d及び図18dを参照)
が開示されている。
【0005】この特開2000−142267号公報に
開示されたウエルト49は、熱可塑性樹脂からなる芯材
がウエルト49の長手方向に間隔をおいて並設された複
数の略U字形状の構成片52(後述する図17c及び図
18cを参照)と、これら構成片52を連結する連結部
53(後述する図17c及び図18cを参照)とからな
り、隣接する構成片52がそのU字の一部分においての
み連結されているため、ウエルト49を車体開口部のコ
ーナー部分の湾曲形状に追従するよう湾曲可能となって
いる。
【0006】また、特開2000−142267号公報
には、図17及び図18に示すように、樹脂製の芯材5
0,51の製造方法が、それぞれ開示されている。
【0007】図17に示す製造方法によれば、図17
(a)に示すように押出機55から熱可塑性樹脂を蛇行
形状の模様を描くように吐出して線部材56を形成し、
この線部材56を加熱しながら図17(b)に示す2本
の折曲線m1,m2に沿って折曲し、図17(c)に示
すように芯材50を形成している。そして、図17
(d)に示すように、押出機58を用いて芯材50を熱
可塑性エラストマーで包み込むように押出すことによっ
て、ウエルト49が得られる。
【0008】図18に示す製造方法によれば、図18
(a)に示すように押出機60により熱可塑性樹脂製の
細長い板部材61を押出成形し、この板部材61に、図
18(b)に示すように長手方向に一定間隔をおいて、
幅方向に延びる複数の切欠を入れ、この板部材を加熱し
ながら2本の折曲線m1,m2に沿って折曲し、図18
(c)に示すように芯材51を形成している。そして、
図18(d)に示すように、押出機58を用いて芯材5
1を熱可塑性エラストマーで包み込むように押出すこと
によって、ウエルト49が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開2
000−142267号公報に開示されるようなウエル
ト49においては、フランジに対する保持力を強固にす
るために芯材50,51の厚さを十分に取ると、曲げ剛
性が大きくなりウエルト49を車体開口部のコーナー部
分に湾曲させて取り付ける場合に、このコーナー部分の
湾曲に対する追従性が悪化してしまうという問題があ
る。
【0010】また、蛇行形状の線部材56を折曲して芯
材50を形成する場合には、芯材50の形状の精度を確
保するのが困難であり、切欠62を入れた板部材61を
折曲して芯材51を形成する場合には、切欠62を入れ
る際に切除材が発生してしまうといった問題がある。
【0011】そして、図17(d)及び図18(d)に
示すように、ウエルト49は押出機58から熱可塑性エ
ラストマーと芯材50または51とを同時に押し出すこ
とによって押出成形されるが、このとき芯材には張力が
発生する。そのため、蛇行形状の線部材56を折曲して
なる芯材50の場合には、この張力によって、芯材50
が変形したり、芯材50の折曲した部分に応力集中が発
生してしまう虞がある。また、切欠62を入れた板部材
61を折曲してなる芯材51の場合、この張力によっ
て、芯材51に反りが発生し、押出機58の口金に対す
る芯材51の通過性が悪化したり、ウエルト49にキャ
ンバーが発生してしまう虞がある。
【0012】そこで、本発明は、熱可塑性樹脂からなる
薄肉の芯材を用いて、フランジに対するウエルトの保持
剛性と、ウエルトの長手方向に沿った曲げ追従性の両立
を図りつつ、製品の軽量化とリサイクル性を向上させた
ウエルトを提供することを目的とする。また、芯材の製
造工程の簡略化と芯材の形状精度の向上をも図る。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1に記載
の発明は、熱可塑性エラストマーからなる断面略U字形
の本体部に、熱可塑性樹脂からなる芯材が埋設されたウ
エルトにおいて、上記芯材は、断面略U字形状を呈し、
上記ウエルトの長手方向に沿って連続するよう形成さ
れ、かつ上記芯材は上記ウエルトの長手方向に沿って蛇
腹状に形成されていることを特徴としている。芯材は押
出機の口金に送り込まれ、口金に供給された熱可塑性エ
ラストマーと伴に口金から押し出される。そして、芯材
は、本体部に埋設された状態となって口金から押し出さ
れる。また、ウエルトは車体開口部等のフランジに対し
て装着される。
【0014】これによって、ウエルトの長手方向全長に
亙って、フランジに対するウエルトの保持剛性が向上す
る。また、芯材が蛇腹状のため、ウエルトの伸縮性が向
上し、車体開口部のコーナー部分の湾曲に対する追従性
が良好となる。
【0015】さらに、芯材の略U字形状断面が、ウエル
トの長手方向全長に亙って連続しているのでウエルトの
異方性が少ない。
【0016】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、上記芯材は、上記芯材の表面側に、蛇
腹の山部に接着され、かつ蛇腹の谷部と離間する一定肉
厚の表皮を有し、この表皮によって上記芯材の表面側は
平滑となるよう覆われていることを特徴としている。こ
れによって、ウエルト表面に芯材の蛇腹の跡が浮き出て
しまうことがない。
【0017】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、上記芯材の表面側には、上記芯材と上
記本体部とを相対的に固定する凸部あるいは凹部が形成
されていることを特徴としている。これによって、本体
部と芯材との物理的係合力が向上する。
【0018】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、上記芯材は、上記芯材の表面側に、蛇
腹の山部に接着され、かつ蛇腹の谷部に離間する一定肉
厚の表皮を有し、上記表皮に覆われた上記芯材の表面側
の蛇腹の山部に相当する位置に、上記芯材と上記本体部
とを相対的に固定する係合凸部あるいは係合凹部が形成
されていることを特徴としている。これによって、ウエ
ルト表面に芯材の蛇腹の跡が浮き出てしまうことがない
と共に、本体部と芯材との物理的係合力が向上する。
【0019】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の発明において、上記芯材は、コルゲー
タによって成形された波形形状のコルゲートパイプをそ
の長手方向に沿って分割することで得られたものである
ことを特徴としている。これによって、芯材の成形がコ
ルゲータにより一工程で可能となる。
【0020】請求項6に記載の発明は、コルゲータによ
って波形形状の熱可塑性樹脂からなるコルゲートパイプ
成形し、このコルゲートパイプをその長手方向に沿って
分割して断面略U字形の芯材を成形すると共に、上記芯
材を上記コルゲータの下流側に位置する押出機のダイに
連続供給し、上記押出機から上記ダイに熱可塑性エラス
トマーを供給し、上記芯材が埋設された断面略U字形の
ウエルトを押出成形することを特徴としている。これに
よって、本体部を押出成形する押出機のダイには、切れ
目なく連続して芯材が供給される。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、芯材が、蛇腹状を呈
し、ウエルトの長手方向全長に亙って連続しているの
で、フランジ状の部材に対するウエルトの保持剛性と曲
げ追従性の両立を図ることができる。さらに、芯材が、
ウエルトの長手方向全長に亙って断面略U字形状を呈し
て連続しているので、異方性が少なく、キャンバーの発
生や局部的に応力が集中することもなく、ウエルトの性
能や品質の改善を図ることができる。また、芯材が熱可
塑性樹脂製なので、ウエルトの軽量化及びリサイクル性
の向上を図ることができる。
【0022】請求項2の発明によれば、ウエルト表面に
芯材の蛇腹の跡が浮き出てしまうことがなく外観の見映
えを向上させることができる。
【0023】請求項3の発明によれば、本体部と芯材と
の物理的係合力が向上するので、本体部と芯材とをより
強固に一体化することができる。
【0024】請求項4の発明によれば、ウエルト表面に
芯材の蛇腹の跡が浮き出てしまうことがなく外観の見映
えを向上させることができると共に、本体部と芯材との
物理的係合力が向上するので、本体部と芯材とをより強
固に一体化することができる。
【0025】請求項5の発明によれば、芯材の成形がコ
ルゲータにより一工程で可能となるので、芯材の生産効
率を向上させることができる。また、芯材は、コルゲー
タによって成形されるので、2次的に曲げ加工を行う必
要はなく、精度良く所期の形状を得ることができる。
【0026】請求項6の発明によれば、本体部を押出成
形する押出機のダイには、切れ目なく連続して芯材が供
給されるので芯材に継ぎ目が生じることがなく、また芯
材の巻き取り工程もないため、生産効率を向上させるこ
とができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0028】図1は、本発明に係るウエルト1の断面図
を示している。
【0029】ウエルト1は、断面略U字形の本体部2
と、断面略U字形状を呈し、本体部2に埋設された肉厚
一定で薄肉の芯材3と、本部部2から延出したリップ部
4と、から大略構成されており、自動車の車体開口部に
設けれたフランジ(図示せず)に装着される。本体部2
は、その内側にフランジを保持する複数の保持リップ5
を有している。
【0030】本体部2及びリップ部4は熱可塑性エラス
トマーからなり、芯材3は熱可塑性樹脂からなってい
る。
【0031】本体部2及びリップ部4に用いる熱可塑性
エラストマーには、ポリスチレン系、ポリオレフィン
系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系な
どがあり、芯材3に用いる熱可塑性樹脂には、ポリプロ
ピレン(PP)、ポリオアミド(PA)、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリアセタール(PO
M)、ポリカーボネート(PC)などがある。
【0032】この第1実施例においては、本体部2は、
オレフィン系熱可塑性エラストマーからなり、芯材3
は、ポリプロピレンからなっている。
【0033】芯材3は、図2に示すように、ウエルト1
の長手方向に沿って連続し、この芯材3の長手方向、す
なわちウエルト1の長手方向に沿って山部6と谷部7と
が交互に連続するよう形成され、全体として蛇腹状に形
成されている。詳述すれば、芯材3の蛇腹は、図3に示
すように、コ字状断面を組み合わせることによって形成
されている。ここで、芯材3の山部6は、ウエルト1の
表面側にくるようになっている。
【0034】この芯材3は、図4に示すように、波形形
状のコルゲートパイプ10を成形し、かつこのコルゲー
トパイプ10をその長手方向に沿って2分割することに
よって製造されている。
【0035】このような芯材3は、図5に示すコルゲー
タ11によって製造されている。このコルゲータ11
は、芯材用ダイ12からチューブ状に溶融樹脂を押し出
す芯材用押出機13と、回転駆動される上下の無限軌道
上に波形形状を溶融材料に転写する成形金型としてモー
ルドブロック14が多数配設された成形部15と、この
成形部15の下流側に位置し、コルゲートパイプ10を
その長手方向に沿って2分割する切断手段としての切断
機(図示せず)と、を備えている。
【0036】モールドブロック14は、上下に2分割さ
れたものであって、上側モールドブロック14aは、上
側の無限軌道上に配置され、下側モールドブロック14
bは下側の無限軌道上に配置されている。そして、上側
モールドブロック14aと下側モールドブロック14b
とによって形成されるキャビティ内には、芯材用ダイ1
2の先端部が挿入されており、上下の無限軌道の回転に
同期させて溶融樹脂を押し出し、押し出された溶融樹脂
を上下のモールドブロック14a、14bの壁面に密着
させることによって、コルゲートパイプ10は連続成形
される。
【0037】溶融樹脂をモールドブロック14の壁面に
密着させる方法としては、加圧空気で溶融樹脂を膨らま
せるブロー成形法やモールドブロック14内壁に真空吸
引させるバキューム法等がある。また、各モールドブロ
ック14は、油または水による冷却機構を備えている。
【0038】図6は、芯材3の長手方向に沿った断面図
に相当するもので、図6(a)は圧縮状態における蛇腹
を示し、図6(b)は引っ張り状態における蛇腹を示し
ている。つまり、芯材3は、蛇腹状に形成されているの
で、伸縮自在に変形可能となっており、従って、図7に
示すように、所望の曲率半径で湾曲させることができる
ようになっている。
【0039】このように構成されたウエルト1において
は、本体部2に埋設された芯材3が、蛇腹状に形成され
ているので、車体開口部のコーナー部分に湾曲させて取
り付ける場合でも、コーナー部分に対して追従性良く取
り付けることができる。
【0040】また、芯材3は、そのU字形断面が、ウエ
ルト1の全長に亙って連続しているので、フランジに対
するウエルト1の保持力を強固にすることができる。
【0041】そして、本体部2がオレフィン系熱可塑性
エラストマーからなり、芯材3がポリプロピレンからな
っているので、芯材3に用いる熱可塑性樹脂が本体部2
に用いる熱可塑性エラストマーと同系統の材料となり、
本体部2と芯材3とを容易に熱融着させることができ
る。
【0042】また、芯材3は、コルゲータ11によって
予め所期の形状となるよう成形されているので、2次的
に曲げ加工を行う必要はなく、精度良く所期の形状を得
ることができる。
【0043】そして、ウエルト1に埋設された芯材3が
熱可塑性樹脂製なので、金属製の芯材を用いた場合に比
べて、ウエルト1の軽量化を図ることができると共に、
芯材3に用いたポリプロピレンと本体部2に用いたオレ
フィン系熱可塑性エラストマーとが同系統の材料である
のでウエルト1のリサイクル性をも向上させることがで
きる。
【0044】尚、芯材3の蛇腹形状は、ウエルト1に求
められる要求性能に応じて、繰り返しのピッチ、すなわ
ち山部6及び谷部7の幅や、折り返し幅、すなわち山部
6に対する谷部7の深さを適宜設定することが可能であ
る。
【0045】また、芯材3の蛇腹は、図8に示すように
形成してもよい。すなわち、図8の(a)に示すよう
に、V字状断面を組み合わせることによって、全体とし
て蛇腹状となるように形成してもよく、図8の(b)に
示すように、円弧状断面を組み合わせることによって、
全体として、蛇腹状となるよう形成してもよい。
【0046】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。
【0047】この第2実施例は、上述した第1実施例の
ウエルト1と略同一構成となっているが、図9及び図1
0に示すように、蛇腹状に形成された芯材3の山部6
に、円形断面の複数の凹部20が形成されている。この
凹部20は開口側が小径となるよう形成されている。
【0048】このような、凹部20を芯材3の山部6に
形成することによって、芯材3と本体部2との物理的係
合力を向上させることができ、本体部2と芯材3とをよ
り強固に一体化することができる。
【0049】また、凹部20の代わりに、図11に示す
ような凸部21を芯材3の山部6に形成しても、芯材3
と本体部2との物理的係合力を向上させることができ
る。尚、上記の凹部20及び凸部21は、谷部7に設け
てもよい。
【0050】図12は、本発明の第3実施例を示してい
る。
【0051】この第3実施例のウエルトは、上述した第
1実施例のウエルト1と略同一構成となっているが、芯
材3は、芯材3の表面側に、蛇腹の山部6に接着され、
かつ蛇腹の谷部7と離間する一定肉厚の表皮25を有し
ている。この表皮25によって、芯材3の表面側は平滑
となるよう覆われている。この表皮は、上述した本体部
2と同様に熱可塑性エラストマーからなっている。
【0052】このような第3実施例においては、芯材3
の表面側に、蛇腹の凹凸が表れないので、本体部2に芯
材3を埋設した際に、ウエルトの表面に芯材3の蛇腹跡
が浮き出てしまうことがなく、ウエルトの外観の見映え
を向上させることができる。
【0053】図13は本発明の第4実施例を示してい
る。この第4実施例のウエルトは、上述した第1実施例
のウエルト1と略同一構成となっているが、蛇腹状に形
成された芯材3の山部6に、円形断面の複数の凹部20
が形成されている。この凹部20は開口側が小径となる
よう形成されている。そして、この凹部20の形状が芯
材3の表面側に現れるよう、芯材3は、芯材3の表面側
に、蛇腹の山部6に接着され、かつ蛇腹の谷部7と離間
する一定肉厚の表皮25を有している。
【0054】すなわち、凹部20とこの凹部20に接着
された表皮25とによって、芯材3と本体部2とを相対
的に固定する係合凹部27が形成されている。
【0055】このような第4実施例においては、係合凹
部27によって、本体部2と芯材3とをより強固に一体
化することができると同時に、表皮25によって、ウエ
ルトの表面に芯材3の蛇腹跡が浮き出てしまうことを防
止することができる。
【0056】また、この第4実施例においては、凹部2
0の代わりに、図14に示すような凸部21を芯材3の
山部6に形成し、この凸部21と凸部21に接着された
表皮25とによって、芯材3と本体部2とを相対的に固
定する係合凸部28を形成しても同様の作用効果を得る
ことができる。
【0057】図15は、本発明の第5実施例を示してい
る。この第5実施例のウエルト30は、上述した第1実
施例と略同一構成となっているが、この第5実施例にお
いては、芯材3の外周面に接着剤を塗布することによっ
て形成された接着層31が形成されている。すなわち、
本体部2に埋設された芯材3は、この接着層31を介し
て本体部2に接着されている。
【0058】上述した第1実施例のように、本体部2が
オレフィン系熱可塑性エラストマーからなり、芯材3が
ポリプロピレンからなる場合には、本体部2と芯材3と
の熱融着性は良好なものとなるが、本体部2をオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーから成形した場合、芯材3の
成形材料にポロアミド、ポリエチレンテレフタレートあ
るいはポリアセタールを用いると、本体部2と芯材3と
の熱融着が困難となってしまう。そこで、本体部2の熱
可塑性エラストマーと芯材3の熱可塑性樹脂との熱融着
性が悪い場合、すなわち本体部2に用いた熱可塑性エラ
ストマーと異なる系統の熱可塑性樹脂を芯材3に用いた
場合には、この第5実施例のように、芯材3の外周面に
変性オレフィン樹脂及びポリエステルをブレンドしたホ
ットメルトフィルムを接着層31として設けておくこと
によって、本体部2に用いる熱可塑性エラストマーの種
類と芯材3に用いる熱可塑性樹脂の種類に関わらず、本
体部2と芯材3との接着性を常に良好に保つことができ
る。
【0059】尚、本体部2にオレフィン系熱可塑性エラ
ストマーを用い、芯材3にポロアミド、ポリエチレンテ
レフタレートあるいはポリアセタール等を用いる場合に
は、オレフィン系熱可塑性エラストマーに、官能基を有
する変性オレフィン樹脂をブレンドすることによって、
接着層31を設けることなく本体部2と芯材3との熱融
着性を改善することも可能である。また、同様に、ポロ
アミド、ポリエチレンテレフタレートあるいはポリアセ
タール等からなる芯材に官能基を有する変性オレフィン
樹脂をブレンドしてもよい。
【0060】次に、本発明に係るウエルトの製造方法を
説明する。
【0061】図16は、上述した第1実施例のウエルト
1の製造工程を示す説明図である。
【0062】ウエルト1は、断面略U字形の芯材3を成
形するコルゲータ11と、このコルゲータ11の下流側
に位置し、コルゲータ11によって成形された芯材3が
連続供給されるダイ40を備えた押出機41と、押出機
41の下流側に位置する冷却槽43と、冷却槽43の下
流側に位置する引取り機44と、引取り機44の下流側
に位置し、ウエルト1を所定の長さに裁断する裁断機4
5と、によって製造されている。
【0063】コルゲータ11は、溶融した熱可塑性樹脂
を芯材用ダイ12からチューブ状に押し出す芯材用押出
機13と、複数のモールドブロック14(前出の図5を
参照)を備えた成形部15と、成形部15で成形された
波形形状のコルゲートパイプ10(前出の図4を参照)
を、その長手方向に沿って2分割する切断手段である切
断機42と、からなっている。
【0064】押出機41は、そのダイ40から本体部2
及びリップ部4を押出成形するものであって、二つのダ
イ40,40(一方は図示せず)を有し、これら二つの
ダイ40,40に、コルゲートパイプ10を切断機42
によって2分割することによって得られる帯状の2つの
芯材3,3が一つずつ連続供給されている。そして、こ
れら二つのダイ40,40によって、芯材3が本体部2
に埋設されたウエルト1が2本同時に押出成形されてい
る。
【0065】尚、図16においては、便宜上一つにダイ
40しか図示されていないが、図示されていないダイの
下流側にも冷却機、引取機及び裁断機が配設されてい
る。
【0066】このようなウエルト1の製造方法によれ
ば、コルゲータ11で成形された蛇腹状の芯材3を、そ
のまま本体部2を成形する押出機41のダイ40に対し
て連続供給することができるので、押出機41のダイ4
0に供給される芯材3に継ぎ目が生じることがなく、生
産効率を向上させることができる。
【0067】また、芯材3は、コルゲータ11で成形さ
れると同時に押出機41のダイ40に供給されるので、
芯材3を一旦巻き取る等して仮置きしておく必要がな
い。詳述すれば、芯材3を仮置きしようとすると、芯材
3は蛇腹状に形成されているため、非常にかさばってし
まい大きな仮置き場が必要になるが、コルゲータ11で
成形された芯材3は、連続して本体部2及びリップ部4
を押出成形する押出機41のダイ40に供給されるの
で、芯材専用の仮置き場を設置する必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるウエルトの断面
図。
【図2】本発明の第1実施例におけるウエルトに埋設さ
れた芯材の斜視図。
【図3】図2に示す芯材の長手方向に沿った断面図。
【図4】図2に示す芯材の製造工程を示す工程説明図。
【図5】芯材を製造するコルゲータの要部を示す説明
図。
【図6】芯材の長手方向に沿った断面図に相当するもの
で、圧縮状態及び引っ張り状態における蛇腹の状態を示
す説明図。
【図7】図2に示す芯材を湾曲させた状態を示す説明
図。
【図8】芯材の長手方向に沿った要部断面図にして、芯
材の蛇腹形状の他例を示す説明図。
【図9】本発明の第2実施例における芯材の斜視図。
【図10】図9のA−A線に沿った断面図。
【図11】図9のA−A線に沿った位置の断面図に相当
し、本発明の第2実施例における芯材の他例を示す断面
図。
【図12】本発明の第3実施例を示す芯材の要部断面
図。
【図13】本発明の第4実施例における芯材の要部断面
図。
【図14】本発明の第4実施例における芯材の他例を示
す要部断面図。
【図15】本発明の第5実施例におけるウエルトの断面
図。
【図16】本発明の第1実施例のウエルトの製造工程を
示す説明図。
【図17】従来のウエルトの製造工程を示す工程説明
図。
【図18】従来のウエルトの製造工程を示す工程説明
図。
【符号の説明】
1…ウエルト 2…本体部 3…芯材 4…リップ部 6…山部 7…谷部 10…コルゲートパイプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性エラストマーからなる断面略U
    字形の本体部に、熱可塑性樹脂からなる芯材が埋設され
    たウエルトにおいて、 上記芯材は、断面略U字形状を呈し、上記ウエルトの長
    手方向に沿って連続するよう形成され、かつ上記芯材は
    上記ウエルトの長手方向に沿って蛇腹状に形成されてい
    ることを特徴とするウエルト。
  2. 【請求項2】 上記芯材は、上記芯材の表面側に、蛇腹
    の山部に接着され、かつ蛇腹の谷部と離間する一定肉厚
    の表皮を有し、この表皮によって上記芯材の表面側は平
    滑となるよう覆われていることを特徴とする請求項1に
    記載のウエルト。
  3. 【請求項3】 上記芯材の表面側には、上記芯材と上記
    本体部とを相対的に固定する凸部あるいは凹部が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載のウエルト。
  4. 【請求項4】 上記芯材は、上記芯材の表面側に、蛇腹
    の山部に接着され、かつ蛇腹の谷部に離間する一定肉厚
    の表皮を有し、 上記表皮に覆われた上記芯材の表面側の蛇腹の山部に相
    当する位置に、上記芯材と上記本体部とを相対的に固定
    する係合凸部あるいは係合凹部が形成されていることを
    特徴とする請求項1に記載のウエルト。
  5. 【請求項5】 上記芯材は、コルゲータによって成形さ
    れた波形形状のコルゲートパイプをその長手方向に沿っ
    て分割することで得られたものであることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載のウエルト。
  6. 【請求項6】 コルゲータによって波形形状の熱可塑性
    樹脂からなるコルゲートパイプ成形し、このコルゲート
    パイプをその長手方向に沿って分割して断面略U字形の
    芯材を成形すると共に、上記芯材を上記コルゲータの下
    流側に位置する押出機のダイに連続供給し、上記押出機
    から上記ダイに熱可塑性エラストマーを供給し、上記芯
    材が埋設された断面略U字形のウエルトを押出成形する
    ことを特徴とするウエルトの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006321319A (ja) * 2005-05-18 2006-11-30 Nishikawa Rubber Co Ltd 熱可塑性樹脂製芯材及び自動車用ウエザーストリップ並びにそれらの製造方法
KR100663691B1 (ko) 2004-04-16 2007-01-02 도키와 케미칼 고교 가부시키가이샤 코어재를 함유하는 압출성형품

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