JP2003172123A - 排気浄化装置及び高電圧供給装置 - Google Patents

排気浄化装置及び高電圧供給装置

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JP2003172123A
JP2003172123A JP2002157581A JP2002157581A JP2003172123A JP 2003172123 A JP2003172123 A JP 2003172123A JP 2002157581 A JP2002157581 A JP 2002157581A JP 2002157581 A JP2002157581 A JP 2002157581A JP 2003172123 A JP2003172123 A JP 2003172123A
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exhaust
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由彦 伊藤
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松栄 上田
Miyao Arakawa
宮男 荒川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない消費電力で、かつ効率的にPMを含む
排気を浄化する。 【解決手段】 コントローラ40は、帯電用電極21に
負の高電圧(−10kV程度)を印加する。浄化前後の
排気の差圧が所定値以上になると、エンジン回転数及び
排気温度を読み込む。第1乃至第3の集塵極22,2
4,26に担持された触媒でPMを燃焼できないとき
は、交流電圧及び通電時間を設定して、第1乃至第3の
バリア放電用電極23,25,27に設定された交流電
圧を設定時間だけ印加する。そして、バリア放電によっ
て、第1乃至第3の集塵極22,24,26に堆積され
たPMは燃焼される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気浄化装置及び
高電圧供給装置に係り、特にエンジンの排気に含まれる
煤、燃料やエンジンオイルの燃えかすである可溶有機成
分(SOF:Soluble Organic Fra
ction)等の粒子状物質(以下「PM(Parti
culate Matter)」という。)を浄化する
のに用いて好適な排気浄化装置及び高電圧供給装置に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】内燃機
関の開発及び使用においては、内燃機関からの有害な排
気物質を浄化することが重要ある。特にディーゼル機関
の場合、排気中に有害なPMが含まれており、PMをど
のように浄化するかが問題となっている。
【0003】特開平9−329015号公報では、排気
中に含まれるPMを除去するために、一対の電極間に誘
電体で構成された多孔質フィルタ及び誘電体を少なくと
も1つ挟み込んだコロナ放電素子及びそれを用いたガス
処理装置(以下「従来技術1」という。)が提案されて
いる。
【0004】しかし、従来技術1では、集塵効率を上げ
ようとすると多孔質フィルタの目を細かくする必要があ
る。これにより、処理前の排気と処理後の排気の差圧が
大きくなってしまって、効率的にPMを除去することが
できず、圧力損失が大きくなってしまう問題がある。ま
た、一対の電極間に高電圧を印加して放電を起こすこと
によってPMを燃焼して除去するので、消費電力が大き
くなってしまう問題もある。
【0005】特許3056626号公報(特開平6−2
41019号公報)では、ペレットを電極間に入れて、
その部分を放電することでPMを燃焼除去するガス浄化
装置及び方法(以下「従来技術2」という。)が提案さ
れている。
【0006】しかし、従来技術2では、小さいPMを十
分に浄化することができない問題がある。また、従来技
術2は、放電のみでPMを燃焼しているので、消費電力
が大きくなってしまう問題もある。
【0007】特開平9−144528号公報では、すす
の燃焼において触媒活性である無機化合物を用いて、デ
ィーゼル燃料エンジンからの排ガスに含まれる粒状物質
を除去する方法(以下「従来技術3」という。)が提案
されている。
【0008】しかし、従来技術3では、例えば300℃
以下の低温時の場合、PMを燃焼することができない問
題がある。また、従来技術3は、PMの捕集効果が低
く、PMを完全に浄化できない。
【0009】特開平6−17639号公報では、電極棒
の周辺に位置する碍子の表面に洗浄空気を供給すること
により、碍子に付着したPMを除去する車両用ディーゼ
ル機関の排気ガス浄化装置(以下「従来技術3」とい
う。)が提案されている。しかし、従来技術3は、碍子
表面に洗浄空気を吹き付けるだけでは付着力の小さいP
Mを除去することができるが、強固に付着したPMを完
全に除去することができない。
【0010】また、特開平6−176353号公報で
は、ニクロム線を碍子表面に近接して設け、その加熱作
用によりPMを燃焼除去する車両用ディーゼル機関の排
気ガス浄化装置(以下「従来技術4」という。)が提案
されている。しかし、従来技術4は、ニクロム線を介し
て碍子全体を加熱する必要があり、非常に大きな電力を
必要とする問題がある。
【0011】本発明は、上述した課題を解決するために
提案されたものであり、少ない消費電力で、かつ効率的
にPMを含む排気を浄化することができる排気浄化装置
及び高電圧供給装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
内燃機関の排気に含まれる粒子状物質を帯電させる帯電
手段と、前記帯電手段により帯電された粒子状物質を集
塵すると共に、粒子状物質を酸化させる能力を少なくと
も有する触媒を担持した1つ以上の集塵フィルタと、前
記集塵フィルタの近傍に配置され、前記集塵フィルタに
集塵された粒子状物質を燃焼するための放電を行う1つ
以上の放電手段と、備えている。
【0013】請求項1記載の発明では、帯電手段は、高
電圧を印加することによって、エンジンの排気に含まれ
る粒子状物質を帯電させる。ここでは、直流の負電圧を
印加することで、粒子状物質を負極に帯電させるのが好
ましい。なお、帯電手段は、粒子状物質を帯電すること
ができれば特に限定されるものではなく、高周波やイオ
ンシャワーを照射したり、摩擦を用いたりして、粒子状
物質を帯電させてもよい。
【0014】集塵フィルタは、粒子状物質を集塵するも
のであれば特に限定されないが、メッシュ状の集塵極で
構成され、かつ接地されているのが好ましい。また、集
塵フィルタは、粒子状物質を酸化させる能力を少なくと
も有する触媒を担持している。この触媒は、例えば溶融
塩型触媒が好ましい。なお、この触媒は、粒子状物質を
酸化させる能力だけでなく、さらに窒素酸化物を浄化す
る能力を備えていてもよい。
【0015】集塵フィルタは、排気の中に含まれる粒子
状物質が帯電しているので、粒子状物質を塊にして、容
易且つ効率的に静電的に集塵することができる。そし
て、排気がどんどん流れると、集塵フィルタには粒子状
物質が次第に堆積される。
【0016】放電手段は、集塵フィルタに対して放電を
行う。なお、集塵フィルタが1つの場合、放電手段は1
つだけでよい。集塵フィルタが複数の場合は、各集塵フ
ィルタに対応して放電手段を複数設けるのが好ましい。
放電手段は、常時放電を行ってもよいが、少なくとも触
媒が酸化反応を起こしていないときに放電するのが好ま
しい。これにより、触媒が低温であっても、集塵フィル
タに集塵された粒子状物質を燃焼させて浄化することが
できる。一方、集塵フィルタに担持された触媒は、排気
によって高温になると、酸化反応を起こし、集塵フィル
タに堆積された粒子状物質を酸化させて、燃焼させるこ
とができる。
【0017】したがって、帯電手段によって粒子状物質
を塊にして効率的に集塵すると共に、放電手段による放
電と触媒による酸化反応を用いることで、全温度帯域
で、集塵フィルタに堆積された粒子状物質を酸化させて
燃焼させることができる。この結果、エンジンの排気か
ら粒子状物質を浄化させることができる。
【0018】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記内燃機関の排気温度を検出する排気温
度検出手段と、前記排気温度検出手段で検出された排気
の温度が所定値未満のときに前記放電手段に放電させる
制御を行う放電制御手段と、を更に備えたことを特徴と
する。
【0019】請求項2記載の発明では、排気温度検出手
段は、内燃機関の排気温度を検出することで、集塵フィ
ルタに担持された触媒の温度を求めることができる。な
お、排気温度検出手段は、浄化前の排気の温度に限ら
ず、浄化後の排気の温度を検出してもよい。
【0020】また、放電制御手段は、排気温度検出手段
で検出された排気の温度が所定値未満のときに放電手段
に放電させる。ここにいう所定値とは、触媒が酸化反応
を起こすときの触媒の温度や、触媒による粒子状物質の
燃焼量と放電による粒子状物質の燃焼量がほぼ等しくな
るときの触媒の温度を用いることができる。
【0021】したがって、排気温度が所定値未満のとき
は触媒の温度が低く、集塵フィルタに堆積された粒子状
物質を触媒で浄化することができないので、放電を行う
ことによって粒子状物質を酸化させて燃焼させることが
できる。
【0022】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の発明において、前記集塵フィルタを複数設け、各
集塵フィルタは、前記粒子状物質を集塵するための網状
部材又は多孔質部材で構成され、排気の上流側から下流
側に向かうに従って目が細かくなるようにしたことを特
徴とする。
【0023】請求項3記載の発明では、集塵フィルタ
は、複数設けられている。各集塵フィルタは、前記粒子
状物質を集塵するための網状部材又は多孔質部材で構成
されるのが好ましい。各集塵フィルタは、粒子状物質を
集塵するためのフィルタの目の大きさが異なっている。
そこで、各集塵フィルタは、排気の上流側から下流側に
向かって目の大きさが次第に細かくなるように、設置さ
れている。これにより、目の粗い集塵フィルタは、帯電
により大きな塊になった粒子状物質を集塵する。目の細
かい集塵フィルタは、目の粗い集塵フィルタで堆積され
た後で崩れた粒子状物質や、ばらばらのままになってい
る細かい粒子状物質を集塵する。つまり、排気の上流側
で大きな塊の粒子状物質を集塵し、排気の下流側に向か
うに従って次第に細かい粒子状物質を集塵することで、
排気に含まれるすべての粒子状物質を確実に浄化するこ
とができる。
【0024】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
いずれか1項記載の発明において、前記集塵フィルタ
は、導電性材料で形成されていることを特徴とする。
【0025】請求項4記載の発明では、集塵フィルタ
は、導電性材料で形成されていることにより、帯電手段
で帯電された粒子状物質を静電的に容易に集塵すること
ができる。
【0026】請求項5記載の発明は、請求項2から4の
いずれか1項記載の発明において、排気の浄化前後の差
圧を検出する差圧検出手段を更に備え、前記放電制御手
段は、前記差圧検出手段により検出された差圧が所定値
以上になり、かつ前記排気温検出手段により検出された
排気温度が所定値未満のときに、前記放電手段に放電さ
せることを特徴とする。
【0027】請求項5記載の発明では、差圧検出手段
は、圧損を検出するために、排気の浄化前後の差圧を検
出する。ここで、集塵フィルタに堆積される粒子状物質
が多くなるに従って、差圧検出手段で検出される差圧の
値も大きくなる。
【0028】集塵フィルタに担持された触媒は、排気温
度が所定値以上の場合では堆積された粒子状物質を酸化
燃焼することができるが、排気温度が所定値未満の場
合、粒子状物質を燃焼することができない。
【0029】そこで、放電制御手段は、差圧が所定値以
上になり、かつ排気温度が所定値未満のときに、放電手
段に放電させることにより、集塵フィルタに堆積された
粒子状物質を燃焼して浄化することができる。
【0030】請求項6記載の発明は、内燃機関の排気に
含まれる粒子状物質を帯電させる帯電手段と、発熱体で
構成され、前記帯電手段により帯電された粒子状物質を
集塵する集塵手段と、運転状態に応じて前記集塵手段を
発熱させる発熱制御手段と、を備えている。
【0031】請求項6記載の発明では、集塵手段は、所
定の電圧が供給されると発熱する発熱体で構成され、帯
電手段で帯電された粒子状物質を捕集する。
【0032】発熱制御手段は、内燃機関が動作して、内
燃機関から粒子状物質が排出された場合に、発熱体で構
成された集塵手段を発熱させることで、集塵手段に堆積
された粒子状物質を燃焼して除去する。これにより、圧
損の上昇及び捕集効率の低下を抑制することができる。
【0033】請求項7記載の発明は、内燃機関の排気に
含まれる粒子状物質を帯電させる帯電手段と、発熱体で
構成され、前記帯電手段により帯電された粒子状物質を
集塵する集塵手段と、排気の浄化前後の差圧を検出する
差圧検出手段と、前記差圧検出手段により検出された差
圧が所定値以上のときに前記集塵手段を発熱させる発熱
制御手段と、を備えている。
【0034】請求項7記載の発明では、集塵手段は、所
定の電圧が供給されると発熱する発熱体で構成され、帯
電手段で帯電された粒子状物質を捕集する。
【0035】差圧検出手段は、圧損を検出するために、
排気の浄化前後の差圧を検出する。集塵手段に堆積され
る粒子状物質が多くなると、圧損が生じて捕集能力が次
第に低下し、差圧は次第に大きくなる。
【0036】発熱制御手段は、差圧が所定値以上になる
と、発熱体で構成された集塵手段を発熱させることで、
集塵手段に堆積された粒子状物質を燃焼して除去する。
これにより、圧損の上昇及び捕集効率の低下を抑制する
ことができる。
【0037】請求項8記載の発明は、請求項7記載の発
明において、前記集塵手段に担持された粒子状物質酸化
触媒と、排気温度を検出する排気温度検出手段と、を更
に備え、前記発熱制御手段は、前記差圧検出手段により
検出された差圧が所定値以上になり、かつ前記排気温検
出手段により検出された排気温度が所定値未満のとき
に、前記集塵手段を発熱させることを特徴とする。
【0038】請求項8記載の発明では、集塵手段に担持
された粒子状物質酸化触媒は、集塵手段に粒子状物質が
堆積されると、粒子状物質を酸化燃焼させる。しかし、
粒子状物質酸化触媒は、所定温度以上にならないと粒子
状物質を酸化させることができない。
【0039】発熱制御手段は、差圧が所定値以上にな
り、かつ排気温度が所定値未満のときに、前記集塵手段
を発熱させる。この結果、粒子状物質酸化触媒で粒子状
物質を酸化できない場合に限って集塵手段を発熱させる
ので、圧損の上昇及び捕集効率の低下を抑制すると共
に、消費電力も抑制することができる。
【0040】請求項9記載の発明は、放電極に高電圧を
供給する高電圧供給手段と、前記放電極を流れる電流を
検出する電流検出手段と、電流検出手段により検出され
た電流が所定値以上のときに、前記高電圧供給手段の出
力電圧を更に高く制御する電圧制御手段と、を備えてい
る。
【0041】請求項9記載の発明では、高電圧供給手段
は、放電極に放電を発生させるための高電圧を供給す
る。ここで、放電極は、高電圧が供給されたときに放電
を発生することができるように、絶縁状態になってい
る。
【0042】電流検出手段は、放電極を流れる電流を検
出するように構成されている。放電極は絶縁状態になっ
ているので、通常の放電時では、電流検出手段はほとん
ど電流を検出することができない。
【0043】しかし、放電極の絶縁部にゴミ等の物質が
付着すると、放電極からゴミ等の物質を介して外部に電
流が流れる。このため、放電極の絶縁状態を維持するこ
とができなくなり、放電が発生しなくなったり、放電が
弱くなる。
【0044】そこで、電圧制御手段は、電流検出手段で
検出された電流が所定値以上になると、高電圧供給手段
の出力電圧を更に高く制御する。このとき、放電極は、
高電圧供給手段から供給される過電圧によって放電を発
生し、ゴミ等の物質を燃焼して除去する。この結果、放
電極は、再び絶縁状態になり、効率よく放電を発生でき
る状態に回復する。
【0045】請求項10記載の発明は、前記放電極に高
電圧を供給する請求項9記載の高電圧供給装置と、前記
放電極からの放電によって帯電された粒子状物質を集塵
する集塵手段と、を備えている。
【0046】請求項10記載の発明では、高電圧供給装
置は、放電極に放電用の高電圧を供給する。このとき、
放電極は、放電を発生して、内燃機関の排気に含まれる
粒子状物質を帯電させる。集塵手段は、粒子状物質が帯
電しているので、粒子状物質を塊にして、容易且つ効率
的に静電的に集塵する。
【0047】ここで、放電極の絶縁部に粒子状物質が付
着して放電極の絶縁状態を維持することができなくなる
と、放電極から粒子状物質を介して外部に電流が流れ
る。
【0048】そこで、電圧制御手段は、電流検出手段で
検出された電流が所定値以上になると、高電圧供給手段
の出力電圧を更に高く制御する。このとき、放電極は、
高電圧供給手段から供給される過電圧によって放電を発
生し、粒子状物質を燃焼して除去する。そして、放電極
は、再び絶縁状態になり、効率よく放電を発生できる状
態に回復する。すなわち、放電によって粒子状物質を燃
焼除去することで、静電捕集能力を回復することができ
る。
【0049】請求項11記載の発明は、請求項1から8
のいずれか1項記載の発明において、前記帯電手段は、
放電を発生させる放電極と、前記放電極に高電圧を供給
する高電圧供給手段と、前記放電極を流れる電流を検出
する電流検出手段と、電流検出手段により検出された電
流が所定値以上のときに、前記高電圧供給手段の出力電
圧を更に高く制御する電圧制御手段と、を備えたことを
特徴とする。
【0050】請求項11記載の発明では、帯電手段は、
請求項9記載の高電圧供給装置で構成されている。した
がって、放電極に粒子状物質が付着して、粒子状物質の
静電捕集能力が低下した場合であっても、放電によって
粒子状物質を燃焼除去することで、静電捕集能力を回復
することができる。
【0051】なお、請求項9記載の発明の他に、次のよ
うな高電圧供給装置を用いてもよい。すなわち、内燃機
関の排気浄化装置に高電圧を供給する高電圧供給装置で
あって、前記排気浄化装置の内部の放電極に高電圧を供
給する高電圧供給手段と、前記排気浄化装置と前記放電
極とを絶縁する絶縁部と、前記放電極に前記高電圧を供
給したときの電流を検出する電流検出手段と、電流検出
手段により検出された電流が所定値以上のときに、前記
高電圧供給手段の出力電圧を更に高く制御して前記絶縁
部に放電させる電圧制御手段と、を備えた高電圧供給装
置でもよい。ここで、前記絶縁部は、碍子で構成されて
いるのが好ましい。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0053】[第1の実施の形態]図1に示すように、
本発明の第1の実施の形態に係る排気浄化装置は、エン
ジン100内の図示されていないクランク軸の回転角を
検出するクランク角センサ11と、エンジン100から
排気管101を介して供給される排気の温度を検出する
排気温センサ12と、浄化前後の排気の差圧を検出する
差圧計13と、直流電圧を印加する直流電源装置14
と、交流電圧を印加する交流電源装置15と、排気を浄
化するために一時貯蔵する反応ケース20と、交流電源
装置15から出力される交流電圧の制御やその他の全体
的な制御を行うコントローラ40と、を備えている。
【0054】また、排気浄化装置は、図2に示すよう
に、反応ケース20の内部においては排気の上流から下
流に向かって、排気に含まれる粒子状物質(以下「P
M」という。)を帯電させる帯電用電極21と、PMを
集塵する第1の集塵極22と、放電を行うための第1の
バリア放電用電極23と、細かいPMを集塵する第2の
集塵極24と、バリア放電を行うための第2のバリア放
電用電極25と、更に細かいPMを集塵する第3の集塵
極26と、バリア放電を行うための第3のバリア放電用
電極27と、を備えている。
【0055】帯電用電極21は、コロナ放電によりPM
を帯電させるものである。帯電用電極21は、具体的に
は図3に示すように、棒状に形成されており、所定間隔
毎に排気の下流側に複数の突起部21aを設けている。
帯電用電極21は、突起部21aを介してPMを帯電さ
せる。
【0056】また、帯電用電極21は、図2に示すよう
に、その両端がそれぞれ碍子28によって反応ケース2
0に固定されており、排気の流れに対して軸方向が直交
するようになっている。また、帯電用電極21は、直流
電源装置14の負電極側に接続されている。なお、帯電
用電極21は、碍子28によって固定されているので、
反応ケース20に絶縁された状態になっている。
【0057】第1の集塵極22は、図4に示すように、
帯電されたPMを集塵して捕集するフィルタである。第
1の集塵極22は、具体的には金属からなる網目状のフ
ォーム、すなわち網目状のメタルフォーム(金網)で構
成されている。なお、第2及び第3の集塵極24,26
も同様に、帯電されたPMを集塵して捕集するフィルタ
である。
【0058】また、第1の集塵極22、第2の集塵極2
4、第3の集塵極26の順にフィルタの目が細かくなっ
ている。目の粗い第1の集塵極22としては、例えば図
5(A)に示すようにステンレスの金網が好ましい。目
が少し細かい第2の集塵極24としては、例えば図5
(B)に示すように多孔質体にメッキをしたものが好ま
しい。目が一番細かい第3の集塵極26としては、例え
ば図5(C)に示すように多孔質金属が好ましい。さら
に、第1乃至第3の集塵極22,24,26は、それぞ
れ反応ケース20を介して接地されている。
【0059】第1乃至第3の集塵極22,24,26の
フィルタの目には、PM酸化能力及びNOx浄化能力を
有する触媒が担持されている。この触媒は、低温時では
煤(C)や可溶有機成分(SOF)等のPMを捕集し、
高温時ではこれらを酸化して浄化する。さらに、この触
媒は、低温時ではNOxを吸蔵し、高温時ではNOxを
浄化することもできる。
【0060】PMを酸化する触媒としては、溶融塩型触
媒が好ましい。また、NOx浄化触媒としては、NOx
吸蔵還元型触媒が使用できる。なお、触媒は、前記の例
に限定されるものではなく、PM酸化、NOx浄化をす
ることができれば、使用できる。
【0061】第1のバリア放電用電極23は、第1の集
塵極22と第2の集塵極24の近傍であって、これらに
挟まれるように設置されている。第1のバリア放電用電
極23は、バリア放電によって第1の集塵極22と第2
の集塵極24に堆積されたPMを燃焼する。
【0062】図6は、第1のバリア放電用電極23の構
成を示す正面図である。図7は、第1のバリア放電用電
極23の側面図である。第1のバリア放電用電極23
は、交流電源装置15に接続されている印刷導体電極2
3aと、印刷導体電極23aに接続されている印刷導体
基盤23bと、印刷導体基盤23bの周囲を覆っている
アルミナ23cと、で構成されている。
【0063】印刷導体基盤23bは、アルミナ23cに
よって絶縁されている。また、印刷導体基盤23bには
直径約1cm程度の複数の貫通穴23dが形成されてお
り、排気はこの貫通穴23dを通って下流側に流れるよ
うになっている。なお、第2及び第3のバリア放電用電
極25,27も、第1のバリア放電用電極23と同様に
構成されている。
【0064】第2のバリア放電用電極25は、第2の集
塵極24と第3の集塵極26の近傍であって、これらに
挟まれるように設置されている。そして、第2のバリア
放電用電極25は、バリア放電によって第2の集塵極2
4と第3の集塵極26に堆積されたPMを燃焼する。
【0065】第3のバリア放電用電極27は、第3の集
塵極26の近傍であって、排気の下流側に設置されてい
る。そして、第3のバリア放電用電極27は、バリア放
電によって第3の集塵極26に堆積されたPMを燃焼す
る。
【0066】一方、コントローラ40は、エンジン回転
数に基づいて通電時間を決定するための通電時間テーブ
ルと、エンジン回転数に基づいて交流電圧を決定するた
めの交流電圧テーブルを記憶している。
【0067】通電時間テーブルは、図8に示すように、
エンジン回転数に対応する通電時間を示している。な
お、エンジン回転数と通電時間の関係は、線形性である
場合に限らず、非線形性であってもよい。また、交流電
圧テーブルは、図9に示すように、エンジン回転数に対
応する交流電圧(実効値)を示している。なお、エンジ
ン回転数と交流電圧の関係は、線形性である場合に限ら
ず、非線形性であってもよい。
【0068】以上のように構成された排気浄化装置にお
いて、コントローラ40は、排気に含まれるPMを効率
的に浄化するために、図10に示すステップST1以下
の処理を実行する。
【0069】ステップST1では、コントローラ40
は、帯電用電極21に負の高電圧(−10kV程度)を
印加して、ステップST2に移行する。このとき、帯電
用電極21に印加される電圧の波形は図11に示すよう
になる。これにより、帯電用電極21と第1の集塵極2
2の間には電圧勾配(電界)が生じ、帯電用電極21の
周囲にプラズマが発生する。そして、図3に示すよう
に、排気に含まれるPMはプラズマによって負に帯電さ
れる。
【0070】負に帯電されたPMは、図4に示すよう
に、接地されている第1の集塵極22に静電的に集塵さ
れる。つまり、第1の集塵極22は、PMを静電捕集す
ることによって、フィルタの目よりも細かいPMであっ
ても捕集することができる。なお、第2及び第3の集塵
極24,26も接地されており、第1の集塵極22、第
2の集塵極24、第3の集塵極26の順にフィルタの目
が細かくなっている。これにより次のような効果が生じ
る。
【0071】図12に示すように、第1の集塵極22
は、排気の上流側にあるので多量のPMを集塵する。こ
のとき、PMは塊になって目の粗い第1の集塵極22に
堆積していくが、堆積量が増えていくとPMの一部が崩
れて下流に流される。
【0072】第2の集塵極24は、第1の集塵極22に
比べてフィルタの目が細かいので、第1の集塵極22か
ら崩れて流されたPMを捕集する。また、同様に、PM
は第2の集塵極24に堆積していくが、堆積量が増えて
いくとPMの一部が崩れて下流に流される。
【0073】第3の集塵極26は、第2の集塵極24に
比べて更にフィルタの目が細かいので、第2の集塵極2
4から崩れて流されたPMを捕集する。この結果、排気
に含まれるPMを3段階で捕集することができる。
【0074】ステップST2では、コントローラ40
は、差圧計13で検出された浄化前後の排気の差圧を読
み込んで、このときの差圧を記憶し、ステップST3に
移行する。
【0075】ステップST3では、コントローラ40
は、差圧計13で検出された差圧が所定値以上であるか
を判定する。ここで、第1乃至第3の集塵極22,2
4,26がそれぞれ多量のPMを捕集している場合、排
気の流れが悪くなり、浄化前後の排気の差圧が所定値以
上になる。一方、第1乃至第3の集塵極22,24,2
6がPMをあまり捕集してない場合、排気の流れは良好
であり、浄化前後の排気の差圧は所定値未満になる。
【0076】そこで、コントローラ40は、差圧が所定
値以上であるときは多量のPMが捕集されているのでス
テップST4に移行し、差圧が所定値未満であるときは
PMがあまり捕集されていないのでステップST8に移
行する。
【0077】ステップST4では、コントローラ40
は、エンジン100の回転数を読み込む。ここでは、ク
ランク角センサ11で検出されたクランク角の変化から
回転速度を演算して、ステップST5に移行する。そし
て、ステップST5では、コントローラ40は、排気温
センサ12で検出された排気温を読み込んで記憶して、
ステップST6に移行する。
【0078】ステップST6では、コントローラ40
は、各集塵極に担持された触媒でPMを燃焼できるかを
判定する。ここで、触媒は所定温度(例えばT0度)以
上にならないと酸化反応を開始しない。しかし、触媒に
よる燃焼量は、T0度以上であっても、ある温度(例え
ばT1度)未満のときはバリア放電による燃焼量よりも
低く、PMを十分に燃焼させることができない。
【0079】そこで、コントローラ40は、排気温セン
サ12で検出された温度がT1度以上であるかを判定
し、T1度以上であるときは触媒でPMを十分燃焼でき
ると判定して、ステップST8に移行する。一方、排気
温センサ12で検出された温度がT1度未満であるとき
は触媒でPMを十分に燃焼できないと判定して、ステッ
プST7に移行する。
【0080】ステップST7では、コントローラ40
は、上述した交流電圧テーブル及び通電時間テーブルを
参照して、ステップST4で読み込んだエンジン回転数
に基づいて、第1乃至第3のバリア放電用電極23,2
5,27に印加すべき交流電圧及び通電時間を設定す
る。そして、設定された交流電圧を設定された通電時間
だけ第1乃至第3のバリア放電用電極23,25,27
に印加する。このとき、交流電圧の波形は、図13に示
すようになる。なお、交流電圧を印加するときは、アー
ク放電にならないようにする。
【0081】この結果、第1の集塵極22と第1のバリ
ア放電用電極23の間では、バリア放電が発生する。な
お、他の集塵極と他のバリア放電用電極の間でもバリア
放電は発生するが、ここでは第1の集塵極22と第1の
バリア放電用電極23の間のバリア放電について説明す
る。
【0082】図14に示すように、第1の集塵極22と
第1のバリア放電用電極23の間にバリア放電が発生す
ると、第1の集塵極22に堆積されたPMは燃焼する。
このときの反応式は次のようになる。
【0083】最初に、バリア放電によって放出された電
子は、酸素分子に衝突し、酸素ラジカルを生成する。
【0084】
【化1】
【0085】酸素ラジカルは、酸素分子に衝突してオゾ
ンを生成したり、一酸化窒素に衝突して二酸化窒素を生
成する。
【0086】
【化2】
【0087】オゾンや二酸化窒素は、煤(C)に衝突し
て煤を酸化させる。
【0088】
【化3】
【0089】また、オゾンや二酸化窒素は、SOF(主
成分はハイドロカーボン)に衝突して可溶有機成分(C
xy)を酸化させる。
【0090】
【化4】
【0091】このように、第1の集塵極22に堆積され
たPMは、バリア放電によって酸化されて燃焼される。
第2及び第3の集塵極24,26に堆積されたPMも同
様にして燃焼される。
【0092】なお、第2の集塵極24は、排気の上流側
と下流側にそれぞれ配置された第1及び第2のバリア放
電用電極23,25に挟まれているので、両側からのバ
リア放電によって多量のPMを燃焼して浄化することが
できる。第3の集塵極26も同様の理由で、多量のPM
を燃焼して浄化することができる。
【0093】一方、ステップST3で差圧が所定値未満
であったとき、さらにステップST6で触媒でPMを燃
焼できると判定したときに移行したステップST8で
は、コントローラ40は、所定時間を経過したかを判定
する。そして、所定時間経過するまで待機して、所定時
間を経過するとステップST2に戻る。つまり、所定の
インターバルをおいてから再びステップST2以下の処
理を実行する。
【0094】図15は、PMの燃焼量を示す図である。
実線は、バリア放電によるPMの燃焼量を示している。
排気温度が低くても、第1乃至第3の集塵極22,2
4,26にそれぞれ交流電圧を印加することができるの
で、バリア放電によって所定の燃焼量を得ることができ
る。但し、排気温度が高くなっても、バリア放電による
PMの燃焼量はあまり変化せず、微増するだけである。
【0095】同図の鎖線は、触媒によるPMの燃焼量を
示している。第1乃至第3の集塵極22,24,26に
それぞれ担持された触媒は、排気によって所定温度(T
0度)以上にならないと酸化反応を開始しないため、T0
度になるまでPMを燃焼することができないが、T0
以上になると酸化反応を開始してPMを燃焼する。そし
て、触媒によるPMの燃焼量は、T1度を超えると、バ
リア放電によるPMの燃焼量を超える。
【0096】同図の点線は、バリア放電及び触媒による
PMの燃焼量を示しており、実線で示した燃焼量と鎖線
で示した燃焼量との和に対応している。
【0097】以上のように、第1の実施の形態に係る排
気浄化装置は、触媒の酸化反応が生じないような低温で
あっても、第1乃至第3のバリア放電用電極23,2
5,27に交流の高電圧を印加することによって、第1
乃至第3の集塵極22,24,26に堆積されたPMを
燃焼することができる。さらに、触媒が高温になると触
媒によってPMを酸化させて燃焼すると共に、NOxを
浄化させることができる。すなわち、排気浄化装置は、
低温時においてはバリア放電を行うことによって、各集
塵極に担持された触媒の温度にかかわらず全温度域にお
いてPMを燃焼することができる。
【0098】また、排気浄化装置は、排気の上流側にあ
る帯電用電極21に負の直流高電圧を印加してPMを帯
電させることによって、多量のPMを塊にして第1乃至
第3の集塵極22,24,26に堆積することができる
ので、効率的にPMを集塵して浄化することができる。
【0099】なお、本実施の形態では、コントローラ4
0は、エンジン回転数に対応する通電時間を示す通電時
間テーブルと、エンジン回転数に対応する交流電圧を示
す交流電圧テーブルを記憶していたが、これらに代えて
他のテーブルを記憶していてもよい。
【0100】例えば、コントローラ40は、エンジン負
荷に対応する通電時間を示す第2の通電時間テーブル
や、エンジン負荷に対応する交流電圧を示す第2の交流
電圧テーブルを記憶することもできる。この場合、コン
トローラ40は、エンジン回転数やその他の入力情報に
基づいて負荷を演算し、第2の通電時間テーブルや第2
の交流電圧テーブルを参照して、演算された負荷に対応
する通電時間及び交流電圧を求めればよい。また、コン
トローラ40は、エンジン回転数と負荷の両方を考慮し
て、通電時間及び交流電圧を求めることもできる。
【0101】[第2の実施の形態]つぎに、本発明の第
2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の
形態と同一の部位については同一の符号を付し、その詳
細な説明は省略する。本実施の形態に係る排気浄化装置
は、第1の実施の形態と比べて、集塵極とバリア放電用
電極の配置が異なっている。
【0102】具体的には図16に示すように、排気浄化
装置は、反応ケース20内の排気の上流側から下流側に
向かって、帯電用電極21、第1のバリア放電用電極2
3、第1の集塵極22、第2のバリア放電用電極25、
第2の集塵極24、第3のバリア放電用電極27、第3
の集塵極26を設けている。つまり、各集塵極に対して
排気上流側にそれぞれバリア放電用電極が配置されてい
る。
【0103】特に、第1の集塵極22は、排気の上流側
にある第1のバリア放電用電極23と、排気の下流側に
ある第2のバリア放電用電極25に挟まれており、両側
からバリア放電が与えられ、燃焼能力が大きくなってい
る。第1の集塵極22は、第2及び第3の集塵極24,
26に比べて排気の上流側にあり、多量のPMを集塵す
るので、第1の実施の形態に比べて、多量のPMを燃焼
して浄化することができる。
【0104】以上のように、第2の実施の形態に係る排
気浄化装置は、PMの堆積量が多い第1の集塵極22に
対して、排気の上流側に第1のバリア放電用電極23を
配置し、排気の下流側に第2のバリア放電用電極25を
配置することによって、多量のPMを酸化燃焼して、P
Mによる目詰まりを防止して、排気に含まれるPMを効
率よく浄化することができる。
【0105】なお、本発明は上述した第1及び第2の実
施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に
記載された発明の範囲内で種々の設計上の変更を行うこ
とができる。例えば、第1及び第2の実施の形態では、
帯電用電極21は1本であるものとして説明したが、2
本以上あってもよいのは勿論である。
【0106】また、第1及び第2の実施の形態では、集
塵極の数が3つの場合を例に挙げて説明したが、集塵極
の数は1つ以上であれば特に限定されるものではない。
また、集塵極の数よりもバリア放電用電極の数を1つ多
くし、全部の集塵極の上流側と下流側にバリア放電用電
極を設置してもよい。さらに、集塵極に担持された触媒
は、PM酸化能力とNOx浄化能力の2つを備えていた
が、PM酸化能力だけを備えていてもよい。
【0107】なお、触媒でPMを十分燃焼できる場合に
は、第1乃至第3のバリア放電用電極23,25,27
のない構成であってもよい。
【0108】[第3の実施の形態]つぎに、第3の実施
の形態について説明する。なお、上述した実施の形態と
同一の部位については同一の符号を付し、その詳細な説
明は省略する。
【0109】第3の実施の形態に係る排気浄化装置は、
図1とほぼ同様に構成されているが、交流電源装置15
に代えて、図17に示すように発熱用電源装置16を備
えている。
【0110】反応ケース20は、図18に示すように、
排気に含まれるPMをコロナ放電により帯電させる帯電
用電極21と、帯電されたPMを集塵する第4の集塵極
29と、を備えている。
【0111】帯電用電極21は、第1の実施の形態と同
様に、その両端がそれぞれ碍子28によって反応ケース
20に固定されており、反応ケース20に絶縁された状
態になっている。
【0112】第4の集塵極29は、図19に示すよう
に、発熱用電源装置16からの電圧が印加される電極部
29aと、メッシュ状の電熱線で構成された集塵部29
bと、を備えている。したがって、集塵部29bは、電
極部29aに電圧が印加されたときに発熱するようにな
っている。
【0113】集塵部29bには、PM酸化触媒とNOx
浄化触媒が担持されている。PM酸化触媒は、低温時で
はすすや可溶有機成分等のPMを捕集し、高温時ではこ
れらを酸化して浄化する。NOx浄化触媒は、低温時で
はNOxを吸蔵し、高温時ではNOxを浄化する。上記
触媒としては、例えばPt系触媒等が好ましい。
【0114】以上のように構成された排気浄化装置にお
いて、コントローラ40は、排気に含まれるPMを効率
的に浄化するために、図20に示すステップST1以下
の処理を実行する。なお、図20に示すフローチャート
は、図10に示したフローチャートとほぼ同様である
が、ステップST7の処理に代えてステップST10の
処理を行う点が異なっている。
【0115】ステップST10では、排気の浄化前後の
差圧が所定値以上であり、第4の集塵極29に堆積され
たPMを触媒で燃焼できない状態であるので、コントロ
ーラ40は、第4の集塵極29に所定時間通電するよう
に発熱用電源装置16を制御する。この結果、第4の集
塵極29は、発熱用電源装置16から電圧が供給されて
発熱し、堆積されたPMを燃焼して除去する。そして、
コントローラ40は、再びステップST2に戻り、ステ
ップST2以下の処理を実行する。
【0116】以上のように、第3の実施の形態に係る排
気浄化装置は、圧損が生じ、かつ排気温度が低くて触媒
でPMを燃焼できない場合には、第4の集塵極29に通
電する。この結果、第4の集塵極29の発熱によってP
Mを燃焼除去するので、圧損を低減すると共にPMの捕
集効率の低下を抑制することができる。
【0117】また、上記排気浄化装置は、排気が所定温
度以上の場合には、第1の実施の形態と同様に、第4の
集塵極29に担持されたPM酸化触媒によってPMを燃
焼することができるので、消費電力を抑制することもで
きる。また、第4の集塵極29にはNOx浄化触媒が担
持されているので、排気に含まれたNOxを浄化するこ
ともできる。
【0118】[第4の実施の形態]つぎに、第4の実施
の形態について説明する。なお、上述した実施の形態と
同一の部位については同一の符号を付し、その詳細な説
明は省略する。
【0119】第4の実施の形態に係る排気浄化装置は、
図21に示すように、直流電圧を印加する直流電源装置
14と、電流を検出する電流検出器17と、排気を浄化
するために一時貯蔵する反応ケース20と、直流電源装
置14の出力電圧の制御やその他の全体的な制御を行う
コントローラ40と、を備えている。
【0120】反応ケース20は、排気に含まれるPMを
コロナ放電により帯電させる帯電用電極21と、帯電さ
れたPMを集塵する第5の集塵極30と、を備えてい
る。
【0121】第5の集塵極30は、特に限定されるもの
ではなく、例えば図5(A)乃至(C)に示すように、
ステンレスの金網、メッキ等の導電性のコーティングが
施された多孔体、金属多孔体のいずれで構成されてもよ
い。また、第5の集塵極30は、セラミックフォームで
構成されてもよい。
【0122】帯電用電極21は、その両端がそれぞれ碍
子28によって反応ケース20に固定されており、反応
ケース20に絶縁された状態になっている。なお、反応
ケース20は接地されている。
【0123】電流検出器17は、帯電用電極21を流れ
る電流を検出し、検出結果をコントローラ40に供給す
る。コントローラ40は、電流検出器17で検出された
電流値に基づいて、直流電源装置14の出力電圧を制御
する。
【0124】ここで、PMが碍子28に付着すると、反
応ケース20と帯電用電極21との絶縁状態を維持する
ことができなくなる。そして、コロナ放電が弱くなり、
PMの静電捕集の効率が低下する。そこで、コントロー
ラ40は、反応ケース20と帯電用電極21との絶縁状
態を維持すべく、図22に示すステップST11以下の
処理を実行する。
【0125】ステップST11では、コントローラ40
は、帯電用電極21に負の高電圧(−10kV程度)を
印加して、ステップST2に移行する。この結果、帯電
用電極21と第5の集塵極30の間には電圧勾配(電
界)が生じ、帯電用電極21の周囲にプラズマが発生す
る。そして、排気に含まれるPMはプラズマによって負
に帯電される。
【0126】ステップST12及びステップST13で
は、コントローラ40は、電流検出器17を介して電流
値を検出し、検出された電流値が所定値以上であるかを
判定する。
【0127】ここにいう所定値は、コロナ放電によって
PMを十分に帯電させることができるか否かを判定する
ための閾値である。碍子28にPMが付着して、帯電用
電極21から反応ケース20を介して外部に電流が流れ
ると、コロナ放電が十分に発生しなくなり、静電捕集の
効率が低下する。つまり、上記所定値は、静電捕集の効
率が低下したか否かを判定するための閾値でもある。
【0128】そして、電流値が所定値以上であるとき
は、静電捕集の効率が低下しているのでステップST1
5に移行する。また、電流値が所定値以上でないとき
は、静電捕集の効率は低下していないので、ステップS
T14に移行する。
【0129】ステップST14では、コントローラ40
は、直流電源装置14の出力電圧を初期値にした状態の
ままで所定時間運転し、再びステップST12に戻る。
したがって、コントローラ40は、通常の静電捕集を行
っているときは、ステップST12、ステップST13
及びステップST17の処理を繰り返し実行する。
【0130】一方、ステップST15では、コントロー
ラ40は、帯電用電極21に対して過電圧を印加するよ
うに直流電源装置14を制御して、ステップST16に
移行する。したがって、直流電源装置14は、図23に
示すように、通常(コロナ放電時)では−10kVの電
圧を出力し、ステップST15では過電圧を出力する。
そして、帯電用電極21は、過電圧が印加されると、図
24に示すように、碍子28の周辺で放電を起こして碍
子28の周囲に付着されたPMを燃焼する。
【0131】ステップST16では、コントローラ40
は、帯電用電極21に過電圧が印加された状態のままで
所定時間運転し、所定時間経過後ステップST17に移
行する。所定時間は、碍子28の周囲に付着されたPM
をほぼ完全に燃焼できる時間が好ましい。この結果、反
応ケース20と帯電用電極21は、再び絶縁状態にな
る。
【0132】ステップST17では、コントローラ40
は、直流電源装置14の出力電圧を初期値(−10k
V)に戻して、再びステップST12に戻る。つまり、
コントローラ40は、碍子28の周囲に付着されたPM
を除去した後は、再びPMを帯電させるために、直流電
源装置14の出力電圧を初期値に設定する。
【0133】以上のように、第4の実施の形態に係る排
気浄化装置は、碍子28にPMが付着して静電捕集の効
率が低下した場合には、帯電用電極21に過電圧を印加
して放電を発生させて、PMを燃焼除去することができ
る。これにより、帯電用電極21の絶縁性を回復させ
て、効率的にコロナ放電を発生するので、静電捕集能力
の低下を抑制して、安定してPMを浄化することができ
る。
【0134】なお、本実施の形態に係る排気浄化装置
は、第1から第3の実施の形態に適用することができ
る。すなわち、第1から第3の実施の形態に係る排気浄
化装置は、帯電用電極21を流れる電流を検出する電流
検出器17を更に備えもよい。このとき、コントローラ
40は、電流検出器17で検出された電流値が所定値以
上になったときに、帯電用電極21に過電圧を印加すれ
ばよい。
【0135】[第5の実施の形態]つぎに、第5の実施
の形態について説明する。図25は、第5の実施の形態
に係る排気浄化装置の要部構成図である。
【0136】第5の実施の形態に係る排気浄化装置は、
高電圧を発生する高電圧発生装置1と、高電圧発生時に
導線2を流れる電流を検出する電流計3と、ディーゼル
エンジンからの排気が供給される排気管4と、排気管4
内の排気に含まれるPMを静電捕集する静電捕集装置5
と、電流計3の計測結果に基づいて高電圧発生装置1の
出力電圧制御を行うコントローラ6と、を備えている。
【0137】導線2の一端側は、高電圧発生装置1に接
続されている。導線2の他端側は、排気管4内に設置さ
れた静電捕集装置5の高電圧導入部に接続されている。
また、導線2は、碍子7によって排気管4との絶縁状態
が保たれている。静電捕集装置5は、PMを帯電して捕
集することができれば特に限定されないが、例えば第1
乃至第4の実施の形態で用いられたものを用いることが
できる。
【0138】高電圧発生装置1が高電圧V0を発生する
と、図26に示すように、碍子7の表面には排気中のP
Mが付着する。このため、導線2に供給された高電圧
は、碍子7の表面に付着されたPM層、排気管4を介し
て漏電する。この結果、電流計3によって計測される電
流値は、図27に示すように、PMの付着に起因する漏
電によって徐々に増加する。一方、導線2に印加される
電圧値は、図28に示すように、漏電によって徐々に低
下する。
【0139】コントローラ6は、図22に示したステッ
プST11からステップST17までの処理を実行す
る。コントローラ6が過電圧を印加するように高電圧発
生装置1を制御すると(ステップST15)、図29に
示すように、碍子7に沿面放電が発生し、碍子7に付着
したPMは浄化される。
【0140】PMが浄化されると、図30に示すよう
に、電流計3によって計測される電流値は元の電流レベ
ルI0に戻る。コントローラ6は、電流値が元の電流レ
ベルI0に戻ると、碍子7の絶縁性が回復したものとみ
なして、電圧を初期値に戻すように高電圧発生装置1を
制御する(ステップST17)。
【0141】図31は、排気管4に導入している電圧の
経時変化を示す図である。同図によると、排気管4に導
入している電圧(導線2の電圧)は、碍子7にPMが付
着すると共に漏電して低下する(A期間)。電圧の低下
と共に電流が所定値まで低下すると、再生処理が働き、
電圧は一時的に大きくなる(B期間)。B期間の再生処
理後、電圧は元の電圧レベルV0に回復する。なお、従
来の方法は回復処理をすることができないため、電圧は
下降の一途をたどり、静電捕集装置5が機能しなくなっ
た。
【0142】以上のように、第5の実施の形態に係る排
気浄化装置は、碍子7にPMが付着して静電捕集の効率
が低下した場合には、過電圧を印加して放電を発生させ
て、7に付着したPMを燃焼除去することができる。
【0143】なお、本実施の形態では、高電圧の導入先
として静電捕集装置5を例に挙げて説明したが、本発明
はこれに限定されるものではない。例えば、プラズマ放
電でPMを除去する排気浄化装置や、プラズマでNOx
等のガス成分を浄化するプラズマ浄化装置であってもよ
い。すなわち、高電圧が供給される装置は特に限定され
るものではない。
【0144】また、本実施の形態では、ディーゼルエン
ジンの排気管を想定して説明したが、内燃機関は特に限
定されるものではなく、希薄燃焼可能なガソリンエンジ
ンでもよく、ガスタービンであってもよい。さらに、加
熱用ボイラーの排気ダクトでPMやNOxを浄化する装
置に対しても本発明を適用することができる。
【0145】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、排気に含まれる
粒子状物質を帯電させて、粒子状物質を酸化させる能力
を少なくとも有する触媒を担持した集塵フィルタによっ
て帯電された粒子状物質を集塵し、集塵フィルタに集塵
された粒子状物質を放電手段で燃焼することによって、
粒子状物質を容易且つ効率的に集塵すると共に、全温度
帯域において集塵された粒子状物質を燃焼させて浄化す
ることができる。
【0146】請求項2記載の発明は、排気の温度が所定
値未満のときに放電手段に放電させることによって、触
媒が酸化反応を起こさない低温においても、集塵フィル
タに集塵された粒子状物質を燃焼させて浄化することが
できる。
【0147】請求項3記載の発明は、集塵フィルタを複
数設けると共に、各集塵フィルタは、前記粒子状物質を
集塵するための網状部材又は多孔質部材で構成され、排
気の上流側から下流側に向かうに従って目が細かくなる
ようになっているので、排気の上流側で大きな塊の粒子
状物質を集塵し、排気の下流側に向かうに従って次第に
細かい粒子状物質を集塵して、排気に含まれるすべての
粒子状物質を確実に浄化することができる。
【0148】請求項4記載の発明は、集塵フィルタは導
電性材料で形成されていることにより、帯電手段で帯電
された粒子状物質を静電的に容易に集塵することができ
る。
【0149】請求項5記載の発明は、排気の浄化前後の
差圧が所定値以上になり、かつ排気温度が所定値未満の
ときに、放電手段に放電させることにより、集塵フィル
タに堆積された粒子状物質を燃焼して浄化することがで
きる。
【0150】請求項6記載の発明は、帯電手段により帯
電された粒子状物質を、発熱体で構成された集塵手段で
集塵して、運転状態に応じて集塵手段を発熱させること
により、集塵手段に堆積された粒子状物質を燃焼して除
去することができる。
【0151】請求項7記載の発明は、排気の浄化前後の
差圧が所定値以上のときに、発熱体で構成された集塵手
段を発熱させることにより、集塵手段に堆積された粒子
状物質を燃焼して除去することができる。
【0152】請求項8記載の発明は、排気の浄化前後の
差圧が所定値以上になり、かつ排気温度が所定値未満の
ときに、集塵手段を発熱させることにより、集塵手段に
堆積された粒子状物質を燃焼して除去すると共に、消費
電力を抑制することができる。
【0153】請求項9記載の発明は、電流検出手段によ
り検出された電流が所定値以上のときに、放電極に供給
する高電圧を更に高くするように高電圧供給手段を制御
することにより、放電極に付着する物質を燃焼して除去
することができる。
【0154】請求項10および11記載の発明は、高電
圧供給装置によって放電極に放電用の高電圧を供給し、
放電極からの放電によって帯電された粒子状物質を集塵
することにより、放電によって粒子状物質を燃焼除去す
ることで、静電捕集能力を回復することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る排気浄化装置
の構成図である。
【図2】排気浄化装置の反応ケース内の構成を示す図で
ある。
【図3】帯電用電極を説明するための図である。
【図4】第1の集塵極を説明するための図である。
【図5】第1乃至第3の集塵極の材質を説明するための
図である。
【図6】第1のバリア放電用電極の構成を示す正面図で
ある。
【図7】第1のバリア放電用電極の側面図である。
【図8】通電時間テーブルを示す図である。
【図9】交流電圧テーブルを示す図である。
【図10】コントローラの動作手順を説明するフローチ
ャートである。
【図11】帯電用電極に印加される直流電圧の波形図で
ある。
【図12】第1乃至第3の集塵極で捕集されるPMの状
態を説明するための図である。
【図13】第1乃至第3のバリア放電用電極に印加され
る交流電圧の波形図である。
【図14】バリア放電を行っているときの状態を説明す
るための図である。
【図15】PMの燃焼量を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態に係る排気浄化装
置の反応ケース内の構成を示す図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態に係る排気浄化装
置の構成を示す図である。
【図18】排気浄化装置の反応ケースの構成を示す図で
ある。
【図19】第4の集塵極の構成を示す図である。
【図20】コントローラの動作手順を説明するフローチ
ャートである。
【図21】本発明の第4の実施の形態に係る排気浄化装
置の構成を示す図である。
【図22】コントローラの動作手順を説明するフローチ
ャートである。
【図23】直流電源装置の出力電圧の波形図である。
【図24】帯電用電極及び碍子の周囲に付着したPMを
燃焼除去する状況を説明する図である。
【図25】本発明の第5の実施の形態に係る排気浄化装
置の要部構成図である。
【図26】碍子の表面に付着したPMの状態を説明する
図である。
【図27】電流の経時変化を示す図である。
【図28】電圧の経時変化を示す図である。
【図29】碍子に沿面放電が発生した状態を説明する図
である。
【図30】電流の経時変化を示す図である。
【図31】電圧の経時変化を示す図である。
【符号の説明】
11 クランク角センサ 12 排気温センサ 13 差圧計 14 直流電源装置 15 交流電源装置 16 発熱用電源装置 17 電流検出器 20 反応ケース 21 帯電用電極 22 第1の集塵極 23 第1のバリア放電用電極 24 第2の集塵極 25 第2のバリア放電用電極 26 第3の集塵極 27 第3のバリア放電用電極 28 碍子 29 第4の集塵極 30 第5の集塵極 40 コントローラ 100 エンジン 101 排気管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/02 341 F01N 3/02 341D B01D 53/94 B03C 3/38 B03C 3/155 3/45 Z 3/38 3/60 3/45 3/68 Z 3/60 3/74 E 3/68 Z 3/74 F02D 45/00 314Z B01D 53/36 103C F02D 45/00 314 B03C 3/14 A B (72)発明者 荒川 宮男 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G084 AA01 BA24 DA04 DA10 FA27 3G090 AA01 AA03 AA06 BA01 BA08 CA00 CA01 CB12 DA04 DA12 4D048 AA14 AB03 BB02 BB07 BB15 CC32 CC53 CC63 CD05 DA01 DA02 DA03 DA06 DA07 DA13 DA20 EA03 4D054 AA03 BA03 BB03 BC12 BC25 CA11 CA14 CA18 CA19 CA20 DA09 DA11 EA22

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気に含まれる粒子状物質を
    帯電させる帯電手段と、 前記帯電手段により帯電された粒子状物質を集塵すると
    共に、粒子状物質を酸化させる能力を少なくとも有する
    触媒を担持した1つ以上の集塵フィルタと、 前記集塵フィルタの近傍に配置され、前記集塵フィルタ
    に集塵された粒子状物質を燃焼するための放電を行う1
    つ以上の放電手段と、 を備えた排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記内燃機関の排気温度を検出する排気
    温度検出手段と、 前記排気温度検出手段で検出された排気の温度が所定値
    未満のときに前記放電手段に放電させる制御を行う放電
    制御手段と、を更に備えたことを特徴とする請求項1記
    載の排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記集塵フィルタを複数設け、 各集塵フィルタは、前記粒子状物質を集塵するための網
    状部材又は多孔質部材で構成され、排気の上流側から下
    流側に向かうに従って目が細かくなるようにしたことを
    特徴とする請求項1または2記載の排気浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記集塵フィルタは、導電性材料で形成
    されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    1項記載の排気浄化装置。
  5. 【請求項5】 排気の浄化前後の差圧を検出する差圧検
    出手段を更に備え、 前記放電制御手段は、前記差圧検出手段により検出され
    た差圧が所定値以上になり、かつ前記排気温検出手段に
    より検出された排気温度が所定値未満のときに、前記放
    電手段に放電させることを特徴とする請求項2から4の
    いずれか1項記載の排気浄化装置。
  6. 【請求項6】 内燃機関の排気に含まれる粒子状物質を
    帯電させる帯電手段と、 発熱体で構成され、前記帯電手段により帯電された粒子
    状物質を集塵する集塵手段と、 運転状態に応じて前記集塵手段を発熱させる発熱制御手
    段と、 を備えた排気浄化装置。
  7. 【請求項7】 内燃機関の排気に含まれる粒子状物質を
    帯電させる帯電手段と、 発熱体で構成され、前記帯電手段により帯電された粒子
    状物質を集塵する集塵手段と、 排気の浄化前後の差圧を検出する差圧検出手段と、 前記差圧検出手段により検出された差圧が所定値以上の
    ときに前記集塵手段を発熱させる発熱制御手段と、 を備えた排気浄化装置。
  8. 【請求項8】 前記集塵手段に担持された粒子状物質酸
    化触媒と、 排気温度を検出する排気温度検出手段と、を更に備え、 前記発熱制御手段は、前記差圧検出手段により検出され
    た差圧が所定値以上になり、かつ前記排気温検出手段に
    より検出された排気温度が所定値未満のときに、前記集
    塵手段を発熱させることを特徴とする請求項7記載の排
    気浄化装置。
  9. 【請求項9】 放電極に高電圧を供給する高電圧供給手
    段と、 前記放電極を流れる電流を検出する電流検出手段と、 電流検出手段により検出された電流が所定値以上のとき
    に、前記高電圧供給手段の出力電圧を更に高く制御する
    電圧制御手段と、 を備えた高電圧供給装置。
  10. 【請求項10】 前記放電極に高電圧を供給する請求項
    9記載の高電圧供給装置と、 前記放電極からの放電によって帯電された粒子状物質を
    集塵する集塵手段と、 を備えた排気浄化装置。
  11. 【請求項11】 前記帯電手段は、 放電を発生させる放電極と、 前記放電極に高電圧を供給する高電圧供給手段と、 前記放電極を流れる電流を検出する電流検出手段と、 電流検出手段により検出された電流が所定値以上のとき
    に、前記高電圧供給手段の出力電圧を更に高く制御する
    電圧制御手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1から8のいずれか1
    項記載の排気浄化装置。
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