JP2003171572A - フタロシアニン化合物及びこれを用いた光記録媒体 - Google Patents

フタロシアニン化合物及びこれを用いた光記録媒体

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 種々の有機溶媒に室温で溶解し、膜形成など
の加工性にすぐれ、しかも形成された膜が高い光学特性
や熱特性を有し、CD−R等の用途においても高い性能
を発揮できるフタロシアニン化合物を提供する。 【解決手段】 下記の一般式(1)で示されるフタロシ
アニン化合物。 (式中1〜16は周辺炭素原子位置を示すものであり、
MはSi原子、Xは異種の環原子として窒素原子を2個
以上含む複素環基を示す。Y、Zはそれぞれ独立にハロ
ゲン原子、水酸基、もしくは−O−R、−O−CO−
R、−O−SOO−Rで示される。ここでRはアルキル
基、アリール基、ヘテロ環芳香族化合物を構成する基、
金属錯体化合物を構成する基を示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録用色素、カ
ラーフィルター用色素、光電変換素子、電子写真感光
体、有機半導体素子、触媒及びガスセンサーに利用可能
で、中でも特に追記可能なコンパクトディスク(CD−
R)用の色素として好適な新規なフタロシアニン化合物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の情報機器や通信環境の発達にとも
ない、記録媒体としてのCD(コンパクトディスク)や
CD−Rの需要は著しく増大している。CD−RはCD
と互換性のある追記型光記録媒体であり、そのバイト単
価の安さや操作の簡便さが受け入れられて市場が拡大す
る一方、使用頻度が増すに従い、記録速度の高速化がい
っそう求められるようになってきている。ところが、こ
れまでのCD−Rの材料としては有機色素では主として
シアニン色素が用いられてきたが、このタイプの色素は
吸光係数が大きいという点で優れているが、耐光性が悪
いという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、フタロシ
アニン色素がシアニン色素に代りうるものとして注目さ
れ、フタロシアニン色素を光記録用色素として利用する
ことは、特公平7−56019号などにより広く知られ
ている。しかし、これら従来の技術においては、記録速
度を上げれば上げるほど記録マーク(ピット)間あるい
はトラック(グルーブと呼ばれる案内溝)間の熱的干渉
が増大し記録が困難になるという問題がある。CD−R
は記録層に含まれる有機色素を、光を使って熱分解する
ことによって情報を記録するものであるが、高速記録用
に高エネルギーのレーザー光を照射した場合、記録層の
変形が過剰に起って、目的の場所以外の場所までが変形
することになるからである。この問題を解決するために
は、高速で熱応答性よく分解する色素が求められるが、
有機色素でこのような特性を持つ色素は得にくいのが実
状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはすでに光記
録用のフタロシアニン色素として、特開平10−457
61号、特開平11−49773号等に示すようなフタ
ロシアニン色素を提案しており、これらは有機溶剤への
高い溶解性や、高感度な記録特性、高い光安定性など、
CD−R用色素として好適な性質を有していた。本発明
者らは、ここからさらに記録の高速化を実現するため検
討を重ねた結果、本発明に到達したものである。
【0005】本発明は、下記の一般式(1)で示される
新規なフタロシアニン化合物に係るものである。
【化2】 (式中1〜16は周辺炭素原子位置を示すものであり、
MはSi原子、Xは異種の環原子として窒素原子を2個
以上含む複素環基を示す。なおXはそれぞれ2または
3、6または7、10または11、14または15のい
ずれかの炭素原子に結合しているか、あるいは1または
4、5または8、9または12、13または16のいず
れかの炭素原子に結合しているものとする。またY、Z
はそれぞれ独立にハロゲン原子、水酸基、もしくは−O
−R、−O−CO−R、−O−SOO−Rで示される。
ここでRはアルキル基、アリール基、ヘテロ環芳香族化
合物を構成する基、金属錯体化合物を構成する基を示
す)
【0006】また本発明は、透明基板/記録層/反射層
/保護層の構成からなり、該記録層を前記の一般式
(1)で示されるフタロシアニンで形成したことを光記
録媒体に係るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明は前記一般式(1)で示されるフタロシア
ニン化合物である。この一般式(1)の化合物のXにお
ける複素環基にはピラゾリル基、イミダゾリル基、ピラ
ジニル基などがあげられ、中でもピラゾリル基が好まし
い。この複素環基は置換されていても良く、その置換基
には、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、t−ブチル基、イソブチル基、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ
基、ベンジルオキシ基、トリフルオロメチル基、2,
2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,3,3,3
−ペンタフルオロプロポキシ基、メトキシエチル基、エ
トキシエチル基、エトキシプロピル基などがあげられ
る。Y、Zはそれぞれ独立にハロゲン原子(F、Cl、
Br、I)、水酸基、もしくは−O−R、−O−CO−
R、−O−SOO−Rで示される置換基(Rは、置換ま
たは未置換のアルキル基、置換または未置換のアリール
基、置換または未置換のヘテロ環芳香族化合物を構成す
る基、金属錯体化合物を構成する基)である。アルキル
基には炭素数1〜10のものがあげられ、アリール基に
はフェニル、トリル、キシリル、ビフェニリル、ナフチ
ル、アントリル、フェナントリルなどがあげられ、これ
らの置換基としては前記Xにおける複素環の置換基で例
示したのと同様な置換基があげられる。ヘテロ環芳香族
化合物を構成する基は無置換又はハロゲン原子(F、C
l、Br、In)あるいは低級アルキル基で置換された
チエニル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル
基、トリアジニル基、キノリル基、ベンズイミダゾリル
基またはベンズチアゾリル基などであり、金属錯体化合
物を構成する基はフエロセニル基である。
【0008】本発明のフタロシアニン化合物は、環置換
基として、窒素原子を2個以上含む複素環を有し、かつ
中心金属Siにアルコキシ基、カルボン酸エステル基、
スルホン酸エステル基などの置換基を有するものであ
る。その効果により、色素が狭い温度範囲で瞬時に分解
するため、これを使ってCD−Rを作ると、高速で記録
しても良好な品質の信号が得られる。また光学的な特性
も優れるため、光記録媒体において高反射率を実現でき
る。さらにいったん記録されたものは熱や湿度や光に対
し安定であり、長期間保存しても信号が劣化することは
ない。
【0009】一般式(1)のフタロシアニン化合物は、
例えば次のようにして製造することができる。まず、一
般式(a)で示されるフタロニトリル誘導体を、メタノ
ール中ナトリウムアルキシド存在下、アンモニアガスを
作用させることにより、一般式(b)で示される1,3
−ジイミノイソインドリン誘導体を得る。この1,3−
ジイミノイソインドリン誘導体(b)をキノリン中で四
塩化ケイ素と加熱することにより一般式(c)で示され
るフタロシアニン化合物を得る。続いて、このフタロシ
アニン化合物(c)とアルコール誘導体、カルボン酸誘
導体、またはスルホン酸誘導体をトルエン、キシレン、
メシチレン、クメン等の芳香族炭化水素系溶媒、あるい
はクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベン
ゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒中で加熱する
ことにより得ることができる。
【0010】
【化3】
【0011】上記のようにして得られた一般式(1)の
フタロシアニン化合物は分解開始温度が100〜400
℃の範囲、多くは300℃〜350℃の範囲内にあり、
かつ狭い温度範囲で分解が完了している。これはCD−
R用色素の熱分解温度、挙動として適切なものである。
さらに屈折率が高く、光記録媒体に使用するには十分で
ある。
【0012】また、一般式(1)のフタロシアニン化合
物はまた有機溶剤に対する溶解度も良いので、適当な有
機溶媒にとかしスピンコートすることにより容易に薄膜
化して記録層とすることができる。この記録層の吸収ス
ペクトルは、通常のフタロシアニン化合物を用いた薄膜
でみられるような可視部における吸収係数の低下がない
ので、特に光記録媒体としての用途に適している。吸収
スペクトルにおけるこのような好ましい特性は色素の立
体的な構造のためと推測される。
【0013】また本発明のフタロシアニン化合物はこれ
を用いて光記録媒体を作製する際、単独で用いて記録層
を形成してもかまわないし、2種以上混合して用いても
かまわない。あるいは本発明で示す以外の化合物たとえ
ば、前記特開平10−45761号、特開平11−49
773号に記載されているようなフタロシアニン化合物
と混合して用いてもよい。
【0014】本発明のフタロシアニン化合物を用いて光
記録媒体を製造するには、透明基板上にフタロシアニン
化合物0.5〜5重量%とバインダー樹脂20重量/フ
タロシアニン化合物以下(好ましくは0%)となるよう
に溶媒に溶解し、スピンコート法などで塗布し、乾燥し
て300〜3000Å厚の記録層を形成した後、この上
に金、銀、アルミニウム等からなる300〜3000Å
厚の反射層を真空蒸着法、スパッタリング法などで形成
し、さらにこの上に、例えば紫外線硬化性樹脂からなる
1〜20μm厚の保護層をスピンコート法などで形成す
ればよい。
【0015】基板としては、光学的に透明な樹脂であれ
ばよく、これには例えば、アクリル樹脂、ポリエチレン
樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリオレフィン共重
合樹脂、または、これら樹脂の異なるモノマーによる共
重合樹脂などがあげられる。
【0016】スピンコート法に用いる溶媒としては、例
えば、ハロゲン化炭化水素(ジクロロメタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、テトラクロロエチレン、ジクロロジ
フルオロエタンなど)、エーテル類(テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテルなど)、ケトン類(アセトン、メ
チルエチルケトンなど)、アルコール類(メタノール、
エタノール、プロパノールなど)、セロソルブ類(メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブなど)、炭化水素類
(ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、ベンゼン、ト
ルエン、キシレンなど)が好適に用いられる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明する。これらの実施例で得られた化合物の構造は後記
表2に一覧表として示す。なお以下の説明でフタロシア
ニンの置換基の位置を示すのに、「α」、「β」という
表示を用いることがある。フタロシアニン骨格はテトラ
アザポルフィリン骨格の外側に4つのベンゼン環が縮合
した形をしているが、各ベンゼン環部分に4ヶ所ずつ置
換基が入りうる場所がある。このうちテトラアザポルフ
ィリン骨格に近い位置2ヶ所をα位、遠い位置2ヶ所を
β位と呼ぶ。たとえば3位が置換されたフタロニトリル
化合物を環化すると、α位に置換基のあるフタロシアニ
ン化合物ができるが、それは下記表1のような4種の異
性体の混合物となっている。以下で説明する操作ではそ
れらの異性体混合物を一括して取り扱っているが、必要
に応じてそれぞれを分離して用いることも可能である。
【0018】
【表1】
【0019】実施例1(ビス(フェロセンカルボニルオ
キシ)−α,α,α,α−テトラキス(4−クロロ−
3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)シリコンフタ
ロシアニン(化合物No.1))
【0020】1)3−(4−クロロ−3,5−ジメチル
ピラゾール−1−イル)フタロニトリル(化合物No.
1の中間体) 冷却管、温度計、窒素導入管、及び撹拌機を取り付けた
反応フラスコに4−クロロ−3,5−ジメチルピラゾー
ル20.1g、無水炭酸カリウム45.4g、及びDM
F140mlを仕込み、窒素気流下50℃で4時間撹拌
した。加熱、攪拌を止め、室温まで放冷後、反応混合物
を水1000ml中に排出した。析出した結晶を濾取、
水洗、乾燥して31.3g(収率89%)の目的化合物
を得た。この化合物のGC/MS分析を行った結果、分
子イオンピークM+=256を確認した。
【0021】2)1,3−ジイミノ−4−(4−クロロ
−3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)イソインド
リン(化合物No.1の中間体) 冷却管、温度計、ガス導入管、及び撹拌機を取り付けた
反応フラスコに上記1)で得たフタロニトリル誘導体1
0.1g、ナトリウムメトキシド0.99g、及びメタ
ノール80mlを仕込み、この混合物にアンモニアガス
を撹拌しながら30分導入した。次いで、アンモニアガ
スの導入を止め、50℃まで昇温し、この温度で2時間
撹拌した。加熱、攪拌を止め、放冷後、析出物を濾取、
メタノールで洗浄、乾燥して7.5g(収率70%)の
目的化合物を得た。
【0022】3)ジヒドロキシ−α,α,α,α−テト
ラキス(4−クロロ−3,5−ジメチルピラゾール−1
−イル)シリコンフタロシアニン(化合物No.1の前
駆体) 冷却管、温度計、滴下ロート、及び撹拌機を取り付けた
反応フラスコに上記2)で得たジイミノイソインドリン
誘導体7.0gとキノリン40mlを仕込み、この混合
物に四塩化ケイ素6.5gを室温で滴下した。その後、
この混合物の温度を150℃まで上げ、この温度で3時
間撹拌した。加熱、攪拌を止め、反応混合物を10%塩
酸水1000ml中に排出した。析出した色素を濾取、
水洗、乾燥して6.6g(収率95%)の目的色素を得
た。この色素のクロロホルム中でのλmaxは688n
mであった。
【0023】4)化合物No.1 冷却管、温度計、及び撹拌機を取り付けた反応フラスコ
に上記3)で得たフタロシアニン化合物1.5g、フェ
ロセンカルボン酸1.6g、及びクロロベンゼン15m
lを仕込み、還流下で4時間撹拌した。加熱、攪拌を止
め、放冷後、反応混合物をトルエン50mlと水50m
lの混合液中に排出し、炭酸カリウム1.0gを加え、
室温で1時間撹拌した。この混合物を濾過剤を通して濾
過し、濾液より有機層を分取した。この有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、活性白土で処理した後、溶媒
を留去して粗製の目的色素を得た。この粗製の色素をカ
ラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:アセ
トン=9:1)で精製分離し、0.83g(収率40
%)の精製色素を得た。このフタロシアニン化合物のク
ロロホルム中でのλmaxは710nmであった。また
LC/MS分析を行った結果、分子イオンピークM+
1511を確認した。元素分析値は以下の様であった。 実測値:C58.8%、H3.60%、N14.7% 計算値:C58.7%、H3.57%、N14.8%
(C7454Cl4164Fe2Si=1512として計
算) TG分析により測定される補外減量開始温度は308℃
であった。またDSC分析により測定される補外発熱開
始温度は324℃であり、発熱量は460J/gであっ
た。
【0024】実施例2(ビス(フェロセンカルボニルオ
キシ)−α,α,α,α−テトラキス(4−ブロモ−
3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)シリコンフタ
ロシアニン(化合物No.2))
【0025】1)3−(4−ブロモ−3,5−ジメチル
ピラゾール−1−イル)フタロニトリル(化合物No.
2の中間体) 冷却管、温度計、窒素導入管、及び撹拌機を取り付けた
反応フラスコに4−ブロモ−3,5−ジメチルピラゾー
ル5.5g、無水炭酸カリウム9.4g、及びDMF2
8mlを仕込み、窒素気流下50℃で7時間撹拌した。
加熱、攪拌を止め、室温まで放冷後、反応混合物を水5
00ml中に排出した。析出した結晶を濾取、水洗、乾
燥して6.4g(収率74%)の目的化合物を得た。こ
の化合物のGC/MS分析を行った結果、分子イオンピ
ークM+=301を確認した。
【0026】2)1,3−ジイミノ−4−(4−クロロ
−3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)イソインド
リン(化合物No.2の中間体) 冷却管、温度計、ガス導入管、及び撹拌機を取り付けた
反応フラスコに上記1)で得たフタロニトリル誘導体
6.4g、ナトリウムメトキシド0.5g、及びメタノ
ール60mlを仕込み、この混合物にアンモニアガスを
撹拌しながら30分導入した。次いで、アンモニアガス
の導入を止め、50℃まで昇温し、この温度で3時間撹
拌した。加熱、攪拌を止め、放冷後、析出物を濾取、メ
タノールで洗浄、乾燥して4.5g(収率66%)の目
的化合物を得た。
【0027】3)ジヒドロキシ−α,α,α,α−テト
ラキス(4−ブロモ−3,5−ジメチルピラゾール−1
−イル)シリコンフタロシアニン(化合物No.2の前
駆体) 冷却管、温度計、滴下ロート、及び撹拌機を取り付けた
反応フラスコに上記2)で得たジイミノイソインドリン
誘導体4.5gとキノリン30mlを仕込み、この混合
物に四塩化ケイ素3.6gを室温で滴下した。その後、
この混合物の温度を150℃まで上げ、この温度で4時
間撹拌した。加熱、攪拌を止め、放冷後、反応混合物を
10%塩酸水1000ml中に排出した。析出した色素
を濾取、水洗、乾燥して4.2g(収率93%)の目的
色素を得た。この色素のクロロホルム中でのλmaxは
687nmであった。
【0028】4)化合物No.2 冷却管、温度計、及び撹拌機を取り付けた反応フラスコ
に上記3)で得たフタロシアニン化合物2.3g、フェ
ロセンカルボン酸2.1g、及びo−ジクロロベンゼン
16mlを仕込み、還流下で4時間撹拌した。加熱、攪
拌を止め、放冷後、反応混合物をトルエン50mlと水
50mlの混合液中に排出し、炭酸カリウム1.2gを
加え、室温で1時間撹拌した。この混合物を濾過剤を通
して濾過し、濾液より有機層を分取した。この有機層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、活性白土で処理した
後、溶媒を留去して粗製の目的色素を得た。この粗製の
色素をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエ
ン:アセトン=15:1)で精製分離し、1.5g(収
率48%)の精製色素を得た。このフタロシアニン化合
物のクロロホルム中でのλmaxは705nmであっ
た。またLC/MS分析を行った結果、分子イオンピー
クM+=1689を確認した。元素分析値は以下の様で
あった。 実測値:C52.6%、H3.19%、N13.1% 計算値:C52.5%、H3.20%、N13.3%
(C7454Br4164Fe2Si=1689として計
算) TG分析により測定される補外減量開始温度は304℃
であった。またDSC分析により測定される補外発熱開
始温度は349℃であり、発熱量は281J/gであっ
た。
【0029】実施例3(ビス(フェロセンカルボニルオ
キシ)−α,α,α,α−テトラキス(3,5−ジメチ
ルピラゾール−1−イル)シリコンフタロシアニン(化
合物No.3))
【0030】1)3−(3,5−ジメチルピラゾール−
1−イル)フタロニトリル(化合物3の中間体) 冷却管、温度計、窒素導入管、及び撹拌機を取り付けた
反応フラスコに3,5−ジメチルピラゾール9.9g、
無水炭酸カリウム23.7g、及びDMSO80mlを
仕込み、窒素気流下70℃で6時間撹拌した。加熱、攪
拌を止め、室温まで放冷後、反応混合物を水1000m
l中に排出した。析出した結晶を濾取、水洗、乾燥して
10.7g(収率56%)の目的化合物を得た。この化
合物のGC/MS分析を行った結果、分子イオンピーク
+=222を確認した。
【0031】2)1,3−ジイミノ−4−(3,5−ジ
メチルピラゾール−1−イル)イソインドリン(化合物
No.3の中間体) 冷却管、温度計、ガス導入管、及び撹拌機を取り付けた
反応フラスコに上記1)で得たフタロニトリル誘導体
5.0g、ナトリウムメトキシド0.6g、及びメタノ
ール60mlを仕込み、この混合物にアンモニアガスを
撹拌しながら30分導入した。次いで、アンモニアガス
の導入を止め、50℃まで昇温し、この温度で3時間撹
拌した。加熱、攪拌を止め、放冷後、不溶物を濾別し、
濾液よりメタノールを留去して4.0g(収率75%)
の目的化合物を得た。
【0032】3)ジヒドロキシ−α,α,α,α−テト
ラキス(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)シリ
コンフタロシアニン(化合物3の前駆体) 冷却管、温度計、滴下ロート、及び撹拌機を取り付けた
反応フラスコに上記2)で得たジイミノイソインドリン
誘導体4.0gとキノリン30mlを仕込み、この混合
物に四塩化ケイ素4.3gを室温で滴下した。その後、
この混合物の温度を150℃まで上げ、この温度で4時
間撹拌した。加熱、攪拌を止め、放冷後、反応混合物を
10%塩酸水1000ml中に排出した。析出した色素
を濾取、水洗、乾燥して2.1g(収率53%)の目的
色素を得た。この色素のクロロホルム中でのλmaxは
692nmであった。
【0033】4)化合物No.3 冷却管、温度計、及び撹拌機を取り付けた反応フラスコ
に上記3)で得たフタロシアニン化合物1.3g、フェ
ロセンカルボン酸1.6g、及びm−キシレン14ml
を仕込み、還流下で4時間撹拌した。加熱、攪拌を止
め、放冷後、反応混合物をトルエン50mlと水50m
lの混合液中に排出し、炭酸カリウム0.9gを加え、
室温で1時間撹拌した。この混合物を濾過剤を通して濾
過し、濾液より有機層を分取した。この有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、活性白土で処理した後、溶媒
を留去して粗製の目的色素を得た。この粗製の色素をカ
ラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:アセ
トン=3:1)で精製分離し、0.5g(収率26%)
の精製色素を得た。このフタロシアニン化合物のクロロ
ホルム中でのλmaxは706nmであった。またLC
/MS分析を行った結果、分子イオンピークM+=13
74を確認した。元素分析値は以下の様であった。 実測値:C64.4%、H4.20%、N16.2% 計算値:C64.6%、H4.22%、N16.3%
(C7458164Fe2Si=1374として計算) TG分析により測定される補外減量開始温度は328℃
であった。またDSC分析により測定される補外発熱開
始温度は316℃であり、発熱量は57J/gであっ
た。
【0034】実施例4(ビス(2−チオフェンカルボニ
ルオキシ)−α,α,α,α−テトラキス(4−クロロ
−3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)シリコンフ
タロシアニン(化合物No.4)) 冷却管、温度計、及び撹拌機を取り付けた反応フラスコ
に実施例1の3)で得たフタロシアニン化合物1.0
g、チオフェンカルボン酸0.6g、及びo−ジクロロ
ベンゼン10mlを仕込み、還流下で6時間撹拌した。
加熱、攪拌を止め、放冷後、反応混合物をトルエン50
mlと水50mlの混合液中に排出し、炭酸カリウム
0.6gを加え、室温で1時間撹拌した。この混合物を
濾過剤を通して濾過し、濾液より有機層を分取した。こ
の有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、活性白土で
処理した後、溶媒を留去して粗製の目的色素を得た。こ
の粗製の色素をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル
/トルエン:アセトン=9:1)で精製分離し、0.6
g(収率46%)の精製色素を得た。このフタロシアニ
ン化合物のクロロホルム中でのλmaxは713nmで
あった。またLC/MS分析を行った結果、分子イオン
ピークM+=1308を確認した。元素分析値は以下の
様であった。 実測値:C57.0%、H3.23%、N17.3% 計算値:C56.9%、H3.21%、N17.1%
(C6242Cl41642Si=1308として計
算) TG分析により測定される補外減量開始温度は298℃
であった。またDSC分析により測定される補外吸熱開
始温度は350℃であり、吸熱量は48J/gであっ
た。
【0035】実施例5(ビス(ピバロイルオキシ)−
α,α,α,α−テトラキス(4−クロロ−3,5−ジ
メチルピラゾール−1−イル)シリコンフタロシアニン
(化合物No.5)) 冷却管、温度計、及び撹拌機を取り付けた反応フラスコ
に実施例1の3)で得たフタロシアニン化合物1.0
g、ピバリン酸0.5g、及びo−ジクロロベンゼン1
0mlを仕込み、還流下4時間撹拌した。加熱、攪拌を
止め、放冷後、反応混合物をトルエン50mlと水50
mlの混合液中に排出し、炭酸カリウム0.6gを加
え、室温で1時間撹拌した。この混合物を濾過剤を通し
て濾過し、濾液より有機層を分取した。この有機層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、活性白土で処理した後、
溶媒を留去して粗製の目的色素を得た。この粗製の色素
をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:
アセトン=9:1)で精製分離し、0.4g(収率36
%)の精製色素を得た。このフタロシアニン化合物のク
ロロホルム中でのλmaxは709nmであった。また
LC/MS分析を行った結果、分子イオンピークM+
1256を確認した。元素分析値は以下の様であった。 実測値:C57.0%、H3.23%、N17.3% 計算値:C56.9%、H3.21%、N17.1%
(C6254Cl4164Si=1256として計算) TG分析により測定される補外減量開始温度は293℃
であった。またDSC分析により測定される補外吸熱開
始温度は345℃であり、吸熱量は77J/gであっ
た。
【0036】実施例6(ビス(2−n−ブトキシ−5−
tert−ブチルベンゼンスルホニルオキシ)−α,
α,α,α−テトラキス(4−クロロ−3,5−ジメチ
ルピラゾール−1−イル)シリコンフタロシアニン(化
合物No.6)) 冷却管、温度計、及び撹拌機を取り付けた反応フラスコ
に実施例1の3)で得たフタロシアニン化合物1.0
g、2−n−ブトキシ−5−tert−ブチルベンゼン
スルホン酸0.5g、及びo−ジクロロベンゼン10m
lを仕込み、還流下4時間撹拌した。加熱、攪拌を止
め、放冷後、実施例5と同様の操作により0.4g(収
率25%)の目的色素を得た。このフタロシアニン化合
物のクロロホルム中でのλmaxは726nmであっ
た。またLC/MS分析を行った結果、分子イオンピー
クM+=1624を確認した。元素分析値は以下の様で
あった。 実測値:C59.2%、H4.78%、N13.6% 計算値:C59.1%、H4.80%、N13.8%
(C8078Cl41682Si=1624として計
算) TG分析により測定される補外減量開始温度は300℃
であった。またDSC分析により測定される補外吸熱開
始温度は299℃であり、吸熱量は73J/gであっ
た。
【0037】実施例7(ビス[3,5−ビス(トリフル
オロメチル)ベンジルオキシ]−α,α,α,α−テト
ラキス(4−ブロモ−3,5−ジメチルピラゾール−1
−イル)シリコンフタロシアニン(化合物No.7)) 冷却管、温度計、及び撹拌機を取り付けた反応フラスコ
に実施例2の3)で得たフタロシアニン化合物2.0
g、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルアル
コール1.5g、及びo−ジクロロベンゼン14mlを
仕込み、還流下5時間撹拌した。加熱、攪拌を止め、放
冷後、実施例5と同様の操作により1.2g(収率45
%)の目的色素を得た。このフタロシアニン化合物のク
ロロホルム中でのλmaxは700nmであった。また
LC/MS分析を行った結果、分子イオンピークM+
1718を確認した。元素分析値は以下の様であった。 実測値:C48.7%、H2.60%、N13.1% 計算値:C48.9%、H2.62%、N13.0%
(C7046Br412162Si=1718として計
算) TG分析により測定される補外減量開始温度は265℃
であった。またDSC分析により測定される補外発熱開
始温度は308℃であり、発熱量は180J/gであっ
た。
【0038】実施例8(ビス(1−フェニル−2−トリ
フルオロメチルエトキシ)−α,α,α,α−テトラキ
ス(4−ブロモ−3,5−ジメチルピラゾール−1−イ
ル)シリコンフタロシアニン(化合物No.8)) 冷却管、温度計、及び撹拌機を取り付けた反応フラスコ
に実施例2の3)で得たフタロシアニン化合物3.0
g、1−フェニル−2−トリフルオロメチルエタノール
1.7g、及びo−ジクロロベンゼン20mlを仕込
み、還流下2時間撹拌した。加熱、攪拌を止め、放冷
後、実施例5と同様の操作により1.8g(収率47
%)の目的色素を得た。このフタロシアニン化合物のク
ロロホルム中でのλmaxは697nmであった。また
LC/MS分析を行った結果、分子イオンピークM+
1582を確認した。元素分析値は以下の様であった。 実測値:C51.7%、H3.04%、N14.0% 計算値:C51.6%、H3.03%、N14.2%
(C6848Br46162Si=1582として計
算) TG分析により測定される補外減量開始温度は324℃
であった。またDSC分析により測定される補外発熱開
始温度は311℃であり、発熱量は187J/gであっ
た。
【0039】実施例9(ビス(2−チオフェンカルボニ
ルオキシ)−α,α,α,α−テトラキス(3,5−ジ
メチルピラゾール−1−イル)シリコンフタロシアニン
(化合物No.9)) 冷却管、温度計、及び撹拌機を取り付けた反応フラスコ
に実施例3の3)で得たフタロシアニン化合物0.7
g、2−チオフェンカルボン酸0.4g、及びo−ジク
ロロベンゼン10mlを仕込み、還流下4時間撹拌し
た。加熱、攪拌を止め、放冷後、実施例5と同様の操作
により0.4g(収率45%)の目的色素を得た。この
フタロシアニン化合物のクロロホルム中でのλmaxは
706nmであった。またLC/MS分析を行った結
果、分子イオンピークM+=1170を確認した。元素
分析値は以下の様であった。 実測値:C63.3%、H3.90%、N18.9% 計算値:C63.4%、H3.93%、N19.1%
(C6246164Si=1170として計算) TG分析により測定される補外減量開始温度は304℃
であった。またDSC分析により測定される補外吸熱開
始温度は323℃であり、吸熱量は69J/gであっ
た。
【0040】なお以上の実施例、比較例の化合物を分析
するにあたっては下記の分析装置を使用した。 V300GC/MS:株式会社島津製作所製GCMS−
QP2000GF LC/MS:同社製LCMS−QP8000 IR:同社製FTIR−8000PC DSC:同社製DSC−50 TGA:同社製TGA−50 NMR:日本電子株式会社製FT−NMRスペクトロメ
ーター
【0041】
【表2】
【0042】続いて、上述したフタロシアニン化合物を
使用して光記録媒体を作製した。
【0043】実施例10(CD−Rディスク1) 直径120mm、厚さ1.2mmのポリカーボネイト透
明基板表面上に、深さ1700Åの案内溝を有する基板
を用意した。表2中No.4に記載されているフタロシ
アニン化合物と、表1においてMがVO、Yが−O−C
(CF32−C 65であるフタロシアニン化合物(異性
体構造の混合物)とを3:7の割合で重量混合し、テト
ラヒドロフラン、2−ブトキシエタノール、メチルシク
ロヘキサンからなる混合溶媒中に溶解させて色素塗布液
を得た。当色素液をスピンコート方法により透明基板上
に塗布し、記録層を得た。記録層の膜厚は約1500Å
とした。記録層上に法により、銀反射膜を約1000Å
の厚さで設け、反射層を得た。さらに反射層上に紫外線
硬化樹脂(大日本インキ社製 SD−1700)からな
る保護層をスピンコート法により、約5μmの厚さに設
けて追記型コンパクトディスク(CD−R)を得た。
【0044】実施例11(本発明のCD−Rディスク
2) 直径120mm、厚さ1.2mmのポリカーボネイト透
明基板表面上に、深さ1700Åの案内溝を有する基板
を用意した。表2中No.1に記載されているフタロシ
アニン化合物と、表1においてMがVO、Yが−O−C
(CF32−C 65であるフタロシアニン化合物(異性
体構造の混合物)とを3:7の重量割合で混合し、テト
ラヒドロフラン、2−ブトキシエタノール、メチルシク
ロヘキサンからなる混合溶媒中に溶解させて色素塗布液
を得た。当色素液をスピンコート方法により透明基板上
に塗布し、記録層を得た。記録層の膜厚は約1500Å
とした。記録層上に法により、銀反射膜を約1000Å
の厚さで設け、反射層を得た。さらに反射層上に紫外線
硬化樹脂(大日本インキ社製 SD−1700)からな
る保護層をスピンコート法により、約5μmの厚さに設
けて追記型コンパクトディスク(CD−R)を得た。
【0045】比較例1(CD−Rディスク1) 直径120mm、厚さ1.2mmのポリカーボネイト透
明基板表面上に、深さ1700Åの案内溝を有する基板
を用意した。表1においてMOがVO、Yが−O−CH
(CF3)−C65であるフタロシアニン化合物をテト
ラヒドロフラン、2−ブトキシエタノール、メチルシク
ロヘキサンからなる混合溶媒中に溶解させて色素塗布液
を得た。当色素液をスピンコート方法により透明基板上
に塗布し、記録層を得た。記録層の膜厚は約1500Å
とした。記録層上にスピンコート法により、銀反射膜を
約1000Åの厚さで設け、光反射層を得た。さらに反
射層上に紫外線硬化樹脂(大日本インキ社製 SD−1
700)からなる保護層をスピンコート法により、約5
μmの厚さに設けて追記型コンパクトディスク(CD−
R)を得た。
【0046】上記実施例10、11ならびに比較例1に
あるCD−Rを、市販のCDライター(リコー社製、M
P7200)で20倍速記録し、エラーレート、ジッタ
ー、再生テストをした結果を下記に記す。なお測定には
下記装置を使用した。 (1)エラーレート測定プレーヤー;Audio De
velopment社製(CD−CATS) (2)ジッター測定プレーヤー;Pulstec社製
(DDU−1000) (3)再生テストプレーヤー(市販品);リコー社製
(MP7080A、32倍速再生)
【0047】本発明におけるフタロシアニン混合物を使
用したCD−R(実施例10、11)では、20倍速記
録時においてジッターが少なく、エラーレートも低い良
好な記録が可能である。また再生互換性も良好である。
(なおCD規格ではエラーレート<220 flame
/sec、ジッター<35ns、反射率>65%であ
る。)
【0048】
【発明の効果】本発明のフタロシアニン化合物は、種々
の有機溶媒に室温で容易に溶解するために、膜形成など
の加工性にすぐれており、また形成された膜は高い吸光
係数と熱応答性をもつもので、光記録材料等いろいろの
用途の利用が期待できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大石 卓生 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 見上 竜雄 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 成塚 俊郎 京都府京都市南区上鳥羽調子町1番地1 山田化学工業株式会社内 (72)発明者 青井 宏尚 京都府京都市南区上鳥羽調子町1番地1 山田化学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H111 EA03 EA12 EA33 FA01 FA12 FA14 FB45 4C050 PA12 5D029 JA04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(1)で示されるフタロシ
    アニン化合物。 【化1】 (式中1〜16は周辺炭素原子位置を示すものであり、
    MはSi原子、Xは異種の環原子として窒素原子を2個
    以上含む複素環基を示す。なおXはそれぞれ2または
    3、6または7、10または11、14または15のい
    ずれかの炭素原子に結合しているか、あるいは1または
    4、5または8、9または12、13または16のいず
    れかの炭素原子に結合しているものとする。またY、Z
    はそれぞれ独立にハロゲン原子、水酸基、もしくは−O
    −R、−O−CO−R、−O−SOO−Rで示される。
    ここでRはアルキル基、アリール基、ヘテロ環芳香族化
    合物を構成する基、金属錯体化合物を構成する基を示
    す)
  2. 【請求項2】 Xの複素環基がハロゲン原子、炭素数1
    〜10の直鎖もしくは分岐アルキル基により置換されて
    いることを特徴とする請求項1記載のフタロシアニン化
    合物。
  3. 【請求項3】 Y、Zが−CO−O−R(Rはチエニル
    基またはフエロセニル基を示す)であることを特徴とす
    る請求項1または2記載のフタロシアニン化合物。
  4. 【請求項4】 分解開始温度が300℃〜350℃であ
    る請求項1〜3のいずれかに記載のフタロシアニン化合
    物。
  5. 【請求項5】 透明基板/記録層/反射層/保護層の構
    成からなる光記録媒体において、該記録層が請求項1〜
    4のいずれかに記載のフタロシアニン化合物を主成分と
    することを特徴とする光記録媒体。
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