JP2003171542A - 液晶ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

液晶ポリエステル樹脂組成物

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JP2003171542A
JP2003171542A JP2001343098A JP2001343098A JP2003171542A JP 2003171542 A JP2003171542 A JP 2003171542A JP 2001343098 A JP2001343098 A JP 2001343098A JP 2001343098 A JP2001343098 A JP 2001343098A JP 2003171542 A JP2003171542 A JP 2003171542A
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crystal polyester
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molar ratio
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JP2001343098A
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Takahiro Kawabata
隆広 川端
Kazuyoshi Oji
一能 尾地
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェルド強度に優れる液晶ポリエステル樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】 液晶ポリエステル(A)100重量部に
対して、成分(B)として、少なくとも2つのエポキシ
基を有するナフタレン型エポキシ樹脂、及び/又は、少
なくとも2つのエポキシ基を有するジシクロペンタジエ
ン型エポキシ樹脂、及び/又は、少なくとも2つのエポ
キシ基を有する芳香族アミン型エポキシ樹脂0.1〜1
0重量部、及び、成分(C)として、充填材10〜20
0重量部からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエルド強度に優
れる液晶ポリエステル樹脂組成物に関するものである。
更に詳しくは、コネクター、ボビンなどの電気電子部
品、自動車部品などの多岐にわたる用途に使用可能な液
晶ポリエステル樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ポリエステル樹脂は、パラヒドロキ
シ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸との共重
合体、パラヒドロキシ安息香酸、4,4’−ジヒドロキ
シビフェニルおよびテレフタル酸、イソフタル酸の共重
合体等に代表され、その優れた流動性、耐熱性、剛性、
寸法精度等の物性により、近年電気電子部品用途を中心
に重要が拡大している。
【0003】しかしながら、液晶ポリエステル樹脂は、
ウエルド強度が低いという欠点を有しおり、この改良の
ために種々の提案がなされてきたが何れも満足出来るも
のではなかった。例えば、液晶ポリエステルに種々の充
填材を配合する方法(特開平10−87966号公報な
ど)、他の樹脂を溶融ブレンドする方法(特開平11−
71505号公報など)、添加剤を用いる方法(特開平
7−304936号公報など)が提案されているが、何
れも耐熱性、成形性、機械的強度などの低下や、ウエル
ド強度の改善が不十分であり、実用上、満足出来るもの
ではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ウエルド強度に優れ、広範囲の用途に使用可能な液
晶ポリエステル樹脂組成物を提供することである
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、液晶ポリエステル
(A)と、成分(B)として、特定のナフタレン型エポ
キシ樹脂、及び/又はジシクロペンタジエン型エポキシ
樹脂、及び/又は芳香族アミン型エポキシ樹脂、及び、
成分(C)として充填材を用いる液晶ポリエステル樹脂
組成物により、ウエルド強度が大幅に改善出来ることを
見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】即ち、本発明は、液晶ポリエステル(A)
100重量部に対して、成分(B)として、少なくとも
2つのエポキシ基を有するナフタレン型エポキシ樹脂、
及び/又は、少なくとも2つのエポキシ基を有するジシ
クロペンタジエン型エポキシ樹脂、及び/又は、少なく
とも2つのエポキシ基を有する芳香族アミン型エポキシ
樹脂0.1〜10重量部、及び、成分(C)として、充
填材10〜200重量部からなることを特徴とする液晶
ポリエステル樹脂組成物に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】次いで、本発明を実施するにあた
り、必要な事項を具体的に以下に述べる。
【0008】本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物と
は、液晶ポリエステル(A)と、成分(B)として、少
なくとも2つのエポキシ基を有するナフタレン型エポキ
シ樹脂、及び/又は、少なくとも2つのエポキシ基を有
するジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、及び/又
は、少なくとも2つのエポキシ基を有する芳香族アミン
型エポキシ樹脂、及び、成分(C)として充填材を含有
してなる。
【0009】本発明で使用する液晶ポリエステル(A)
は、サーモトロピック液晶ポリマーであるポリエステル
である。
【0010】本発明で使用する液晶ポリエステル(A)
としては、例えば、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオ
ールと芳香族ヒドロキシカルボン酸とを反応させて得ら
れるもの、異種の芳香族ヒドロキシカルボン酸を反応
させて得られるもの、芳香族ジカルボン酸と核置換芳
香族ジオールを反応させて得られるもの、ポリエチレ
ンテレフタレートなどのポリエステルに芳香族ヒドロキ
シカルボン酸を反応させて得られるもの等が挙げられ、
400℃以下の温度で異方性溶融相を形成するものであ
る。尚、これらの芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオー
ル、及び芳香族ヒドロキシカルボン酸の代わりに、それ
らのエステル形成性誘導体を使用してもよい。
【0011】本発明で使用する液晶ポリエステル(A)
の繰り返し構造単位としては、下記の芳香族ジカルボン
酸に由来する繰り返し構造単位、芳香族ジオールに由来
する繰り返し構造単位、芳香族ヒドロキシカルボン酸に
由来する繰り返し構造単位などを例示することができる
が、これらに限定されるものではない。
【0012】芳香族ジカルボン酸に由来する繰り返し構
造単位の例としては、以下のような構造が挙げられる。
【0013】
【化4】
【0014】また、芳香族ジオールに由来する繰り返し
構造単位の例としては、以下のような構造が挙げられ
る。
【0015】
【化5】
【0016】更に、芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来
する繰り返し構造単位の例としては、以下のような構造
が挙げられる。
【0017】
【化6】
【0018】本発明で使用する液晶ポリエステル(A)
は、耐熱性、機械的特性、加工性等のバランスから、特
に好ましい液晶ポリエステルとしては、下記構造式
[7]で示される繰り返し構造単位を含むものである。
【0019】
【化7】
【0020】上記の繰り返し構造単位(構造式[7])
を含む液晶ポリエステル(A)としては、例えば、下記
の繰り返し単位の組み合わせを含む液晶ポリエステル
〜などが挙げられる。尚、本発明においては、これら
の例に限定されるものではない。
【0021】
【化8】
【0022】
【化9】
【0023】
【化10】
【0024】
【化11】
【0025】
【化12】
【0026】
【化13】
【0027】
【化14】
【0028】本発明で使用する液晶ポリエステル〜
の製法については、例えば、特公昭47−47870号
公報、特公昭63−3888号公報、特公昭63−38
91号公報、特公昭56−18016号公報、特公平2
−51523号公報、特公平7−47625号公報など
に記載されている。これらの中で好ましくは〜の組
み合わせであり、より好ましくは、の組み合せであ
る。
【0029】本発明で使用する液晶ポリエステル(A)
とは、下記構造式の(グループa)、(グループb)、
(グループc)から選ばれる繰り返し単位からなり、
(グループa)が構造式[1]、及び/又は構造式
[2]、
【0030】
【化15】
【0031】(グループb)が構造式[3]、及び/又
は構造式[4]、及び/又は構造式[5]、及び/又は
構造式[6]、
【0032】
【化16】
【0033】(グループc)が構造式[7]であり、
【0034】
【化17】
【0035】各構造式の繰り返し単位のモル比が[2]
/[1]=0〜1.5モル比の範囲であり、〔[3]+
[4]〕/〔[5]+[6]〕が1〜10モル比の範囲
であり、(グループb)の合計モル比に対する(グルー
プa)の合計モル比が実質的に1:1であり、更に、
(グループc)/(グループa)が1〜6モル比の範囲
であり、[4]/[3]が0〜2モル比の範囲であり、
[6]/[5]が0〜2モル比の範囲であることが好ま
しい。かかるモル比の液晶ポリエステル樹脂は、ウェル
ド強度の他、耐熱性、力学特性、流動性に優れ、高度に
バランスしている。
【0036】本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は、
成分(B)としてエポキシ樹脂を含有する。成分(B)
であるエポキシ樹脂とは、(1)少なくとも2つのエポ
キシ基を有するナフタレン型エポキシ樹脂、及び/又
は、(2)少なくとも2つのエポキシ基を有するジシク
ロペンタジエン型エポキシ樹脂、及び/又は、(3)少
なくとも2つのエポキシ基を有する芳香族アミン型エポ
キシ樹脂である。
【0037】本発明で使用する前記の(1)少なくとも
2つのエポキシ基を有するナフタレン型エポキシ樹脂と
は、下記の構造式[8]で示されるエポキシ樹脂であ
る。
【0038】
【化18】
【0039】上記ナフタレン型エポキシ樹脂としては、
例えば、下記構造式[9]〜[11]で示されるものな
どが好ましい。
【0040】
【化19】
【0041】また、本発明で使用する前記の(2)少な
くとも2つのエポキシ基を有するジシクロペンタジエン
型エポキシ樹脂とは、下記の構造式[12]で示される
エポキシ樹脂である。
【0042】
【化20】
【0043】上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂
の中でも、n=0〜2のエポキシ樹脂が好ましい。
【0044】また、本発明で使用する前記の(3)少な
くとも2つのエポキシ基を有する芳香族アミン型エポキ
シ樹脂とは、下記の構造式[13]及び[14]で示さ
れるエポキシ樹脂である。
【0045】
【化21】
【0046】上記芳香族アミン型エポキシ樹脂の中で
も、例えば、下記の構造式[15]で示されるものが好
ましい。
【0047】
【化22】
【0048】本発明において、成分(B)の少なくとも
2つのエポキシ基を有するナフタレン型エポキシ樹脂、
及び/又は、少なくとも2つのエポキシ基を有するジシ
クロペンタジエン型エポキシ樹脂、及び/又は、少なく
とも2つのエポキシ基を有する芳香族アミン型エポキシ
樹脂の使用量は、液晶ポリエステル(A)100重量部
に対して、好ましくは0.1〜10重量部であり、より
好ましくは0.2〜5重量部、更に好ましくは0.3〜
3重量部の範囲である。エポキシ樹脂(B)の使用量が
かかる範囲であれば、靱性の低下もなく、優れたウエル
ド強度を得ることが出来、好ましい。使用するエポキシ
樹脂(B)の種類は、1種類のみ単独使用でもよく、2
種類以上を組み合わせて用いてもよいが、使用量の合計
は上記範囲内であることが好ましい。
【0049】本発明で使用する充填材(C)としては、
例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、炭化ケ
イ素繊維等の繊維状強化材、ウオラスナイト、カオリ
ン、マイカ、タルク、クレー、アルミナ、石膏、炭酸カ
ルシウム、シリカ、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、
酸化チタン、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラスバ
ルーン等の板状あるいは粒状強化材等が挙げられる。か
かる充填材の中で、好ましくは、ガラス繊維、炭素繊
維、マイカ、タルク、ガラスフレーク、ガラスビーズで
あり、その中でもガラス繊維、炭素繊維、マイカ、タル
クが特に好ましい。
【0050】本発明で使用する充填材(C)は、シラン
カップリング剤で表面処理を施した充填材が好ましい。
【0051】本発明で充填材(C)の表面処理に用いる
シランカップリング剤としては、特に限定はしないが、
好ましくは、アミノシラン、エポキシシランであり、特
に好ましくは、アミノシランである。
【0052】上記の充填材(C)の使用量は、液晶ポリ
エステル(A)100重量部に対して、好ましくは10
〜200重量部であり、より好ましくは15〜150重
量部、特に好ましくは20〜100重量部である。充填
材(C)の使用量がかかる範囲であれば、剛性や流動性
などの低下もなく、好ましい。使用する充填材(C)の
種類は、1種類のみ単独使用でもよく、2種類以上を組
み合わせて用いてもよいが、使用量の合計は上記範囲内
であることが好ましい。
【0053】本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物に
は、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、
更に、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、滑
剤、帯電防止剤、無機又は有機系着色剤(染料、顔
料)、防錆剤、架橋剤、可塑剤、蛍光剤、表面平滑剤、
表面光沢改良剤、離型剤(フッ素樹脂、ポリオレフィン
ワックス等)などの各種添加剤や他の熱可塑性樹脂を製
造工程中あるいはその後の加工工程において添加するこ
とができる。
【0054】本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は、
上記の液晶ポリエステル(A)、エポキシ樹脂(B)、
充填材(C)を配合し、溶融混練することにより得られ
るものである。該配合、及び、溶融混練には公知の種々
の方法が用いられる。該配合、及び、溶融混練はバッチ
式で行ってもよく、連続式で行ってもよい。尚、配合、
及び、混練の順序は任意に選ぶことができる。即ち、液
晶ポリエステル(A)、エポキシ樹脂(B)、充填材
(C)を同時に配合、混合して溶融混練してもよく、先
ず、液晶ポリエステル(A)とエポキシ樹脂(B)を配
合し溶融混練した後、更に充填材(C)を加えて溶融混
練してもよい。また、液晶ポリエステル(A)と充填材
(C)を配合し溶融混練した後、更にエポキシ樹脂
(B)を加えて溶融混練してもよい。溶融混練する温度
は使用する液晶ポリエステル樹脂により適宜設定可能で
あるが、通常、200〜400℃の範囲である。
【0055】尚、本発明の態様は、上述したように、液
晶ポリエステル(A)100重量部に対して、成分
(B)として、少なくとも2つのエポキシ基を有するナ
フタレン型エポキシ樹脂、及び/又は、少なくとも2つ
のエポキシ基を有するジシクロペンタジエン型エポキシ
樹脂、及び/又は、少なくとも2つのエポキシ基を有す
る芳香族アミン型エポキシ樹脂0.1〜10重量部、及
び、成分(C)として、充填材10〜200重量部から
なることを特徴とする液晶ポリエステル樹脂組成物にか
かるものである。
【0056】本発明の他の態様の一つとしては、液晶ポ
リエステルが(A)が、下記構造式の(グループa)、
(グループb)、(グループc)から選ばれる繰り返し
単位からなり、(グループa)が構造式[1]、及び/
又は構造式[2]、
【0057】
【化23】
【0058】(グループb)が構造式[3]、及び/又
は構造式[4]、及び/又は構造式[5]、及び/又は
構造式[6]、
【0059】
【化24】
【0060】(グループc)が構造式[7]であり、
【0061】
【化25】
【0062】各構造式の繰り返し単位のモル比が[2]
/[1]=0〜1.5の範囲であり、〔[3]+
[4]〕/〔[5]+[6]〕が1〜10モル比の範囲
であり、(グループb)の合計モル比に対する(グルー
プa)の合計モル比が実質的に1:1であり、更に、
(グループc)/(グループa)が1〜6モル比の範囲
であり、[4]/[3]が0〜2モル比の範囲であり、
[6]/[5]が0〜2モル比の範囲である上記の液晶
ポリエステル樹脂組成物にかかるものである。
【0063】本発明の他の態様の一つとしては、充填材
(C)が、シランカップリング剤で表面処理された充填
材である上記の各液晶ポリエステル樹脂組成物にかかる
ものである。
【0064】
【実施例】以下、本発明を実施例と比較例により、一
層、具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例
に限定されるものではない。以下において、例中特に断
らない限り、「%」は重量%を、「部」は重量部をそれ
ぞれ表す。
【0065】本発明で用いた評価方法について以下に述
べる。 [ウエルド強度の評価方法]ウエルド強度の評価は図1
のような金型を用い、ゲート数を1点(非ウエルド)、2
点(ウエルド)と切り換え成形し、各々の成形品より試験
片を切り出し(図1中の破線で切断)、曲げ強度を測定す
ることにより、保持率を評価した。評価用のテストピー
スは、図1中の、の試験片を使用した。
【0066】《合成例1》LCP−1の液晶ポリエステ
ルの合成 ハイドロキノン55.1g(0.5モル)、4,4’−
ジヒドロキシビフェニル93.1g(0.5モル)、テ
レフタル酸116.3g(0.7モル)、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸64.9g(0.3モル)、4−ヒ
ドロキシ安息香酸621.5g(4.5モル)、無水酢
酸612.5g(6モル)を冷却器及び撹拌機を備えた
反応容器中に仕込み窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら昇
温し、170℃で60分環流した。次いで、副生物の酢
酸を除去しながら4時間かけて反応容器を370℃に徐
々に上昇させ、更に、370℃で反応系を25kPaに
減圧した。更にその温度で副生成物の酢酸を除去しなが
ら圧力を2時間にわたって約0.5〜1kPaまで減圧
し重合を行った。
【0067】次いで、370℃で1時間重合させた。こ
の間に副生する酢酸を除去しながら、強力な撹拌下で重
合させた。その後、系を徐々に冷却し、200℃で得ら
れたポリマーを系外へ取出した。示差走査熱量計(パー
キンエルマー社製DSC7)を用いて融点を測定(JI
S K 7121に準拠)したところ、350℃であっ
た。また、後述するようにしてLCP/ガラス繊維=7
0/30重量%でコンパウンドし、荷重たわみ温度を測
定(ASTM D648に準拠)したところ、258℃
であった。
【0068】《合成例2》LCP−2の液晶ポリエステ
ルの合成 ハイドロキノン55.1g(0.5モル)、4,4’−
ジヒドロキシビフェニル93.1g(0.5モル)、テ
レフタル酸116.3g(0.7モル)、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸43.3g(0.2モル)、4,
4’−ビフェニルジカルボン酸24.2g(0.1モ
ル)、4−ヒドロキシ安息香酸621.5g(4.5モ
ル)、無水酢酸612.5g(6モル)を使用する以外
は上記LCP−1と同様に重合を行った。上記同様に測
定した融点は365℃、荷重たわみ温度は270℃であ
った。
【0069】《合成例3》LCP−3の液晶ポリエステ
ルの合成 ハイドロキノン110.1g(1モル)、テレフタル酸
58.1g(0.35モル)、イソフタル酸58.1g
(0.35モル)、2,6−ナフタレンジカルボン酸6
4.9g(0.3モル)、4−ヒドロキシ安息香酸62
1.5g(4.5モル)、無水酢酸612.5g(6モ
ル)を使用する以外は上記LCP−1と同様に重合を行
った。上記同様に測定した融点は328℃、荷重たわみ
温度は238℃であった。
【0070】《実施例1〜12》上記LCP−1、LC
P−2、LCP−3と下記の構造式[9]、[16]、
及び[15]のエポキシ樹脂−1(以下E−1と略
称)、エポキシ樹脂−2(以下E−2と略称)、エポキ
シ樹脂−3(以下E−3と略称)、及び、カップリング
剤としてアミノシランで表面処理を施している10μm
径のガラス繊維(以下GFと略称)を表−1及び表−2
に示す比率で配合し、300〜360℃で押し出し、ペ
レット化した。そのペレットを射出成形機にて図1に示
す金型を用いて試験片を成形し、ウエルド強度保持率を
評価した。その結果を表−1及び表−2に示す。尚、以
下の表中、配合物の%は重量%を表し、W−1、W−2
はそれぞれ前記ウエルド強度評価のテストピース及び
のウエルド強度保持率を表すものとする。以下同様。
【0071】
【化26】
【0072】《比較例1〜3》表−3に示すような配合
比で実施例同様に押出、ペレット化、成形を行い、評価
を行った。その結果を表−3に示す。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、液晶ポリエステルの重
大な欠点であったウエルド強度の弱さが改善され、本発
明の液晶ポリエステル樹脂組成物は、コネクター、ボビ
ンなどの電気電子部品、自動車部品等の幅広い分野で利
用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物を射出
成形機に試験片を成形する際に用いた金型の図である。
ウエルド強度評価用のテストピース〜を得、この内
のとのウエルド強度保持率を測定した。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CD022 CD032 CD072 CD132 CF161 DA016 DE136 DE146 DE236 DG046 DG056 DJ006 DJ016 DJ036 DJ046 DJ056 DL006 DL008 FA016 FA046 FA086 FA106 FB136 FB146 FD016 GN00 GQ00 5E087 KK05 RR06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶ポリエステル(A)100重量部に
    対して、成分(B)として、少なくとも2つのエポキシ
    基を有するナフタレン型エポキシ樹脂、及び/又は、少
    なくとも2つのエポキシ基を有するジシクロペンタジエ
    ン型エポキシ樹脂、及び/又は、少なくとも2つのエポ
    キシ基を有する芳香族アミン型エポキシ樹脂0.1〜1
    0重量部、及び、成分(C)として、充填材10〜20
    0重量部からなることを特徴とする液晶ポリエステル樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 液晶ポリエステルが(A)が、下記構造
    式の(グループa)、(グループb)、(グループc)
    から選ばれる繰り返し単位からなり、(グループa)が
    構造式[1]、及び/又は構造式[2]、 【化1】 (グループb)が構造式[3]、及び/又は構造式
    [4]、及び/又は構造式[5]、及び/又は構造式
    [6]、 【化2】 (グループc)が構造式[7]であり、 【化3】 各構造式の繰り返し単位のモル比が[2]/[1]=0
    〜1.5モル比の範囲であり、〔[3]+[4]〕/
    〔[5]+[6]〕=1〜10モル比の範囲であり、
    (グループb)の合計モル比に対する(グループa)の
    合計モル比が実質的に1:1であり、更に、(グループ
    c)/(グループa)=1〜6モル比の範囲であり、
    [4]/[3]=0〜2モル比の範囲であり、[6]/
    [5]=0〜2モル比の範囲である請求項1記載の液晶
    ポリエステル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 充填材(C)が、シランカップリング剤
    で表面処理された充填材である請求項1又は2記載の液
    晶ポリエステル樹脂組成物。
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