JP2003171412A - 改質された粒子およびその製造方法、担体、付加重合用触媒成分、付加重合用触媒ならびに付加重合体の製造方法 - Google Patents

改質された粒子およびその製造方法、担体、付加重合用触媒成分、付加重合用触媒ならびに付加重合体の製造方法

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JP2003171412A JP2001393678A JP2001393678A JP2003171412A JP 2003171412 A JP2003171412 A JP 2003171412A JP 2001393678 A JP2001393678 A JP 2001393678A JP 2001393678 A JP2001393678 A JP 2001393678A JP 2003171412 A JP2003171412 A JP 2003171412A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外観の良好なフィルムの得られる付加重合体を
製造し得る粒子、担体および付加重合用触媒成分、該粒
子の製造方法、該粒子を用いてなる予備重合済付加重合
用触媒成分、該粒子を用いてなる付加重合用触媒、なら
びに該付加重合用触媒を用いる付加重合体の製造方法を
提供すること。 【解決手段】下記(a)、下記(b)、下記(c)およ
び粒子(d)を接触させて得られる改質された粒子。ほ
か (a):M11 m [1] (b):R1 t-1TH [2] (c):R2 t-2TH2 [3] (M1 は第1、2、12、14または15族の典型金属
原子を表し、mはM1 の原子価を表す。L1 は水素原
子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、R1 は電子
吸引性基または電子吸引性基を含有する基を表し、R2
は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。Tは
第15族または第16族の非金属原子を表し、tはTの
原子価を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、担体および付加重
合用触媒成分として有用な改質された粒子、その製造方
法、それを用いて得られる付加重合用触媒および付加重
合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンやポリエチレン等の付加
重合体は、機械的性質、耐薬品性等に優れ、またそれら
の特性と経済性とのバランスが優れていることにより各
種成形分野に広く用いられている。その主な用途の一つ
であるフィルムの重要な品質項目として、透明性などの
外観や機械強度が挙げられる。従って、外観を著しく損
なう上に機械強度の低下を招くような例えばゲルなどに
よるフィッシュアイの発生は、フィルムの品質上忌避さ
れる。また、フィルムなどの成形加工時には、低い押出
し負荷や高い溶融張力など、優れた加工性が要求され
る。これらの付加重合体は、従来は主として三塩化チタ
ンや四塩化チタンなどの第4族金属化合物を用いて得ら
れた固体触媒成分と、有機アルミニウム化合物に代表さ
れる第13族金属化合物とを組み合わせた従来型固体触
媒(マルチサイト触媒)を用いてオレフィン等を重合さ
せることによって製造されてきた。
【0003】近年、古くから用いられてきた固体触媒成
分とは異なる遷移金属化合物(例えばメタロセン錯体や
非メタロセン化合物)とアルミノキサン等とを組み合わ
せた、いわゆるシングルサイト触媒を用いてオレフィン
等を重合させる付加重合体の製造方法が提案されてい
る。例えば、特開昭58−19309号公報にはビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドと
メチルアルミノキサンを用いる方法が報告されている。
また、特定のホウ素化合物をかかる遷移金属化合物と組
合わせることも報告されている。例えば、特表平1−5
02036号公報にはビス(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジメチルとトリ(n−ブチル)アンモニウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを用い
る方法が報告されている。これらシングルサイト触媒を
用いて得られる付加重合体は従来型固体触媒(マルチサ
イト触媒)で得られるものよりも一般に分子量分布が狭
く、また共重合体の場合にはコモノマーがより均一に共
重合されていることから、従来型固体触媒を用いた場合
よりも均質な付加重合体が得られることが知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなシングルサ
イト触媒を用いて得られる付加重合体の問題点の一つと
して、該付加重合体から成形されるフィルムにフィッシ
ュアイが多数発生しがちであることが挙げられる。本発
明の目的は、シングルサイト触媒を形成する遷移金属化
合物とともに用いて付加重合することにより、外観の良
好なフィルムの得られる付加重合体を製造し得る粒子、
担体および付加重合用触媒成分、該粒子の製造方法、該
粒子を用いてなる予備重合済付加重合用触媒成分、該粒
子を用いてなる付加重合用触媒、ならびに該付加重合用
触媒を用いる付加重合体の製造方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(a)、
下記(b)、下記(c)および粒子(d)を接触させて
得られる改質された粒子、並びに、下記(a)、下記
(b)、下記(c)および粒子(d)を接触させる改質
された粒子の製造方法にかかるものである。 (a):下記一般式[1]で表される化合物 M11 m [1] (b):下記一般式[2]で表される化合物 R1 t-1TH [2] (c):下記一般式[3]で表される化合物 R2 t-2TH2 [3] (上記一般式[1]〜[3]においてそれぞれ、M1
周期律表第1、2、12、14または15族の典型金属
原子を表し、mはM1 の原子価を表す。L1 は水素原
子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、L1 が複数
存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なって
いても良い。R1 は電子吸引性基または電子吸引性基を
含有する基を表し、R1 が複数存在する場合はそれらは
互いに同じであっても異なっていてもよい。R2 は炭化
水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。Tはそれぞ
れ独立に周期律表の第15族または第16族の非金属原
子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価を表
す。)
【0006】また本発明は、該改質された粒子よりなる
担体、および、該改質された粒子よりなる付加重合用触
媒成分にかかるものである。さらに本発明は、該改質さ
れた粒子(A)、並びに第3〜11族もしくはランタノ
イド系列の遷移金属化合物(B)を接触させて得られる
付加重合用触媒にかかるものであり、そして、該改質さ
れた粒子(A)、第3〜11族もしくはランタノイド系
列の遷移金属化合物(B)、並びに有機アルミニウム化
合物(C)を接触させて得られる付加重合用触媒にかか
るものである。本発明は、該改質された粒子(A)、並
びに第3〜11族もしくはランタノイド系列の遷移金属
化合物(B)を接触させて得られる一次触媒の存在下
に、オレフィンを予備重合して得られる予備重合済付加
重合用触媒成分にかかるものであり、また、該改質され
た粒子(A)、第3〜11族もしくはランタノイド系列
の遷移金属化合物(B)、並びに有機アルミニウム化合
物(C)を接触させて得られる一次触媒の存在下に、オ
レフィンを予備重合して得られる予備重合済付加重合用
触媒成分にかかるものであり、そして、該予備重合済付
加重合用触媒成分、並びに有機アルミニウム化合物
(C)を接触させて得られる付加重合用触媒にかかるも
のである。また本発明は、該改質された粒子(A)、並
びに第3〜11族もしくはランタノイド系列の遷移金属
化合物(B)を接触させて得られる一次触媒の存在下
に、オレフィンを予備重合して得られる付加重合用触媒
にかかるものであり、また、該改質された粒子(A)、
第3〜11族もしくはランタノイド系列の遷移金属化合
物(B)、並びに有機アルミニウム化合物(C)を接触
させて得られる一次触媒の存在下に、オレフィンを予備
重合して得られる付加重合用触媒にかかるものである。
そして本発明は、上記いずれかの付加重合用触媒を用い
る付加重合体の製造方法にかかるものである。以下、本
発明をさらに詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】化合物(a)は下記一般式[1]
で表される化合物である。 M11 m [1] 上記一般式[1]におけるM1 は、元素の周期律表(I
UPAC無機化学命名法改訂版1989)第1、2、1
2、14または15族の典型金属原子を表す。その具体
例としては、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム
原子、ルビジウム原子、セシウム原子、ベリリウム原
子、マグネシウム原子、カルシウム原子、ストロンチウ
ム原子、バリウム原子、亜鉛原子、カドミウム原子、水
銀原子、ゲルマニウム原子、スズ原子、鉛原子、アンチ
モン原子、ビスマス原子等が挙げられる。M1 として好
ましくはマグネシウム原子、カルシウム原子、ストロン
チウム原子、バリウム原子、亜鉛原子、ゲルマニウム原
子、スズ原子またはビスマス原子であり、特に好ましく
はマグネシウム原子、亜鉛原子、スズ原子またはビスマ
ス原子であり、最も好ましくは亜鉛原子である。また、
上記一般式[1]におけるmはM1 の原子価を表し、例
えばM1 が亜鉛原子の場合mは2である。
【0008】上記一般式[1]におけるL1 は水素原
子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、L1 が複数
存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なって
いても良い。L1 におけるハロゲン原子の具体例として
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙
げられる。L1 における炭化水素基としては、アルキル
基、アリール基、またはアラルキル基が好ましい。
【0009】ここでいうアルキル基としては、炭素原子
数1〜20のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブ
チル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシ
ル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル
基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−エイコ
シル基などが挙げられ、より好ましくはメチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、tert−ブチル基またはイソ
ブチル基である。
【0010】これらのアルキル基はいずれも、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原
子で置換されていてもよい。ハロゲン原子で置換された
炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えばフル
オロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチ
ル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロ
メチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブ
ロモメチル基、ヨードメチル基、ジヨードメチル基、ト
リヨードメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチ
ル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル
基、ペンタフルオロエチル基、クロロエチル基、ジクロ
ロエチル基、トリクロロエチル基、テトラクロロエチル
基、ペンタクロロエチル基、ブロモエチル基、ジブロモ
エチル基、トリブロモエチル基、テトラブロモエチル
基、ペンタブロモエチル基、パーフルオロプロピル基、
パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パー
フルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフ
ルオロドデシル基、パーフルオロペンタデシル基、パー
フルオロエイコシル基、パークロロプロピル基、パーク
ロロブチル基、パークロロペンチル基、パークロロヘキ
シル基、パークロロクチル基、パークロロドデシル基、
パークロロペンタデシル基、パークロロエイコシル基、
パーブロモプロピル基、パーブロモブチル基、パーブロ
モペンチル基、パーブロモヘキシル基、パーブロモオク
チル基、パーブロモドデシル基、パーブロモペンタデシ
ル基、パーブロモエイコシル基、1H,1H−パーフル
オロプロピル基、1H,1H−パーフルオロブチル基、
1H,1H−パーフルオロペンチル基、1H,1H−パ
ーフルオロヘキシル基、1H,1H−パーフルオロオク
チル基、1H,1H−パーフルオロドデシル基、1H,
1H−パーフルオロペンタデシル基、1H,1H−パー
フルオロエイコシル基、1H,1H−パークロロプロピ
ル基、1H,1H−パークロロブチル基、1H,1H−
パークロロペンチル基、1H,1H−パークロロヘキシ
ル基、1H,1H−パークロロクチル基、1H,1H−
パークロロドデシル基、1H,1H−パークロロペンタ
デシル基、1H,1H−パークロロエイコシル基、1
H,1H−パーブロモプロピル基、1H,1H−パーブ
ロモブチル基、1H,1H−パーブロモペンチル基、1
H,1H−パーブロモヘキシル基、1H,1H−パーブ
ロモオクチル基、1H,1H−パーブロモドデシル基、
1H,1H−パーブロモペンタデシル基、1H,1H−
パーブロモエイコシル基などが挙げられる。またこれら
のアルキル基はいずれも、メトキシ基、エトキシ基等の
アルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基ま
たはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで
一部が置換されていてもよい。
【0011】アリール基としては、炭素原子数6〜20
のアリール基が好ましく、例えばフェニル基、2−トリ
ル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル
基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6
−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル
基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−
トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニ
ル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5
−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチ
ルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル
基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタ
メチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフ
ェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニ
ル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフ
ェニル基、イソブチルフェニル基、n−ペンチルフェニ
ル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル
基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフェニル基、
n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシルフェニル
基、ナフチル基、アントラセニル基などが挙げられ、よ
り好ましくはフェニル基である。これらのアリール基は
いずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のア
ルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基また
はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一
部が置換されていてもよい。
【0012】アラルキル基としては、炭素原子数7〜2
0のアラルキル基が好ましく、例えばベンジル基、(2
−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)
メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3
−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフ
ェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチ
ル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,
4−ジメチルフェニル)メチル基、(3,5−ジメチル
フェニル)メチル基、(2,3,4−トリメチルフェニ
ル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メ
チル基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチル
基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、
(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(2,
3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,
3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,
3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(ペン
タメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチ
ル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(イソプロ
ピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチ
ル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(ter
t−ブチルフェニル)メチル基、(イソブチルフェニ
ル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、
(ネオペンチルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフ
ェニル)メチル基、(n−オクチルフェニル)メチル
基、(n−デシルフェニル)メチル基、ナフチルメチル
基、アントラセニルメチル基などが挙げられ、より好ま
しくはベンジル基である。これらのアラルキル基はいず
れも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子な
どのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコ
キシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベ
ンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が
置換されていてもよい。
【0013】上記一般式[1]におけるL1 として好ま
しくは水素原子、アルキル基またはアリール基であり、
さらに好ましくは水素原子またはアルキル基であり、特
に好ましくはアルキル基である。
【0014】化合物(b)は下記一般式[2]で表され
る化合物である。 R1 t-1TH [2] また、化合物(c)は下記一般式[3]で表される化合
物である。 R2 t-2TH2 [3] 上記一般式[2]または[3]におけるTはそれぞれ独
立に、元素の周期律表(IUPAC無機化学命名法改訂
版1989)の第15族または第16族の非金属原子を
表す。一般式[2]におけるTと一般式[3]における
Tとは同じであっても異なっていてもよい。第15族非
金属原子の具体例としては、窒素原子、リン原子など
が、第16族非金属原子の具体例としては、酸素原子、
硫黄原子などが挙げられる。Tとして好ましくは、それ
ぞれ独立に窒素原子または酸素原子であり、特に好まし
くはTは酸素原子である。上記一般式[2]または
[3]におけるtはそれぞれのTの原子価を表し、Tが
第15族非金属原子の場合はtは3であり、Tが第16
族非金属原子の場合はtは2である。
【0015】上記一般式[2]におけるR1 は、電子吸
引性基または電子吸引性基を含有する基を表し、R1
複数存在する場合はそれらは互いに同じであっても異な
っていてもよい。電子吸引性の指標としては、ハメット
則の置換基定数σ等が知られており、ハメット則の置換
基定数σが正である官能基が電子吸引性基として挙げら
れる。
【0016】電子吸引性基の具体例として、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、ニト
ロ基、カルボニル基、スルホン基、フェニル基等が挙げ
られる。電子吸引性基を含有する基としてはハロゲン化
アルキル基、ハロゲン化アリール基、(ハロゲン化アル
キル)アリール基、シアノ化アリール基、ニトロ化アリ
ール基、エステル基(アルコキシカルボニル基、アラル
キルオキシカルボニル基やアリールオキシカルボニル
基)、アシル基、ハロゲン化アシル基等が挙げられる。
【0017】ハロゲン化アルキル基の具体例としては、
フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、
ヨードメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル
基、ジブロモメチル基、ジヨードメチル基、トリフルオ
ロメチル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル
基、トリヨードメチル基、2,2,2−トリフルオロエ
チル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2,2,2
−トリブロモエチル基、2,2,2−トリヨードエチル
基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、
2,2,3,3,3−ペンタクロロプロピル基、2,
2,3,3,3−ペンタブロモプロピル基、2,2,
3,3,3−ペンタヨードプロピル基、2,2,2−ト
リフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基、2,
2,2−トリクロロ−1−トリクロロメチルエチル基、
2,2,2−トリブロモ−1−トリブロモメチルエチル
基、2,2,2−トリヨード−1−トリヨードメチルエ
チル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,
2,2−トリフルオロエチル基 、1,1−ビス(トリ
クロロメチル)−2,2,2−トリクロロエチル基 、
1,1−ビス(トリブロモメチル)−2,2,2−トリ
ブロモエチル基 、1,1−ビス(トリヨードメチル)
−2,2,2−トリヨードエチル基、1H,1H−パー
フルオロブチル基、1H,1H−パーフルオロペンチル
基、1H,1H−パーフルオロヘキシル基、1H,1H
−パーフルオロオクチル基、1H,1H−パーフルオロ
ドデシル基、1H,1H−パーフルオロペンタデシル
基、1H,1H−パーフルオロエイコシル基、1H,1
H−パークロロブチル基、1H,1H−パークロロペン
チル基、1H,1H−パークロロヘキシル基、1H,1
H−パークロロクチル基、1H,1H−パークロロドデ
シル基、1H,1H−パークロロペンタデシル基、1
H,1H−パークロロエイコシル基、1H,1H−パー
ブロモブチル基、1H,1H−パーブロモペンチル基、
1H,1H−パーブロモヘキシル基、1H,1H−パー
ブロモオクチル基、1H,1H−パーブロモドデシル
基、1H,1H−パーブロモペンタデシル基、1H,1
H−パーブロモエイコシル基等が挙げられる。
【0018】ハロゲン化アリール基の具体例としては、
2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4
−フルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル
基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオ
ロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,
4,6−トリフルオロフェニル基、2,3,5,6−テ
トラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、
2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオロメ
チルフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4
−ペンタフルオロフェニルフェニル基、パーフルオロ−
1−ナフチル基、パーフルオロ−2−ナフチル基、2−
クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロ
フェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,6−ジ
クロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,
5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリクロロフェ
ニル基、2,3,5,6−テトラクロロフェニル基、ペ
ンタクロロフェニル基、2,3,5,6−テトラクロロ
−4−トリクロロメチルフェニル基、2,3,5,6−
テトラクロロ−4−ペンタクロロフェニルフェニル基、
パークロロ−1−ナフチル基、パークロロ−2−ナフチ
ル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、
4−ブロモフェニル基、2,4−ジブロモフェニル基、
2,6−ジブロモフェニル基、3,4−ジブロモフェニ
ル基、3,5−ジブロモフェニル基、2,4,6−トリ
ブロモフェニル基、2,3,5,6−テトラブロモフェ
ニル基、ペンタブロモフェニル基、2,3,5,6−テ
トラブロモ−4−トリブロモメチルフェニル基、2,
3,5,6−テトラブロモ−4−ペンタブロモフェニル
フェニル基、パーブロモ−1−ナフチル基、パーブロモ
−2−ナフチル基、2−ヨードフェニル基、3−ヨード
フェニル基、4−ヨードフェニル基、2,4−ジヨード
フェニル基、2,6−ジヨードフェニル基、3,4−ジ
ヨードフェニル基、3,5−ジヨードフェニル基、2,
4,6−トリヨードフェニル基、2,3,5,6−テト
ラヨードフェニル基、ペンタヨードフェニル基、2,
3,5,6−テトラヨード−4−トリヨードメチルフェ
ニル基、2,3,5,6−テトラヨード−4−ペンタヨ
ードフェニルフェニル基、パーヨード−1−ナフチル
基、パーヨード−2−ナフチル基等が挙げられる。
【0019】(ハロゲン化アルキル)アリール基の具体
例としては、2−(トリフルオロメチル)フェニル基、
3−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−(トリフ
ルオロメチル)フェニル基、2,6−ビス(トリフルオ
ロメチル)フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメ
チル)フェニル基、2,4,6−トリス(トリフルオロ
メチル)フェニル基等が挙げられる。
【0020】シアノ化アリール基の具体例としては、2
−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シア
ノフェニル基等が挙げられる。
【0021】ニトロ化アリール基の具体例としては、2
−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニト
ロフェニル基等が挙げられる。
【0022】エステル基の具体例としては、メトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカ
ルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、フェノキシ
カルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、ペ
ンタフルオロフェノキシカルボニル基等が挙げられる。
【0023】アシル基の具体例としては、ホルミル基、
エタノイル基、プロパノイル基、ブタノイル基、トリフ
ルオロエタノイル基、ベンゾイル基、ペンタフルオロベ
ンゾイル基、パーフルオロエタノイル基、パーフルオロ
プロパノイル基、パーフルオロブタノイル基、パーフル
オロペンタノイル基、パーフルオロヘキサノイル基、パ
ーフルオロヘプタノイル基、パーフルオロオクタノイル
基、パーフルオロノナノイル基、パーフルオロデカノイ
ル基、パーフルオロウンデカノイル基、パーフルオロド
デカノイル基等が挙げられる。
【0024】R1 として好ましくはハロゲン化炭化水素
基であり、より好ましくはハロゲン化アルキル基または
ハロゲン化アリール基である。さらに好ましくは、フル
オロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチ
ル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,
3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,2−
トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基、1,
1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフ
ルオロエチル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオ
ロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジフ
ルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、
3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフ
ェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、2,
3,5,6−テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオ
ロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−
トリフルオロメチルフェニル基、2,3,5,6−テト
ラフルオロ−4−ペンタフルオロフェニルフェニル基、
パーフルオロ−1−ナフチル基、パーフルオロ−2−ナ
フチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリク
ロロメチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2,
2,3,3,3−ペンタクロロプロピル基、2,2,2
−トリクロロ−1−トリクロロメチルエチル基、1,1
−ビス(トリクロロメチル)−2,2,2−トリクロロ
エチル基、4−クロロフェニル基、2,6−ジクロロフ
ェニル基、3.5−ジクロロフェニル基、2,4,6−
トリクロロフェニル基またはペンタクロロフェニル基で
あり、特に好ましくは、フルオロアルキル基またはフル
オロアリール基であり、最も好ましくは、トリフルオロ
メチル基、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオ
ロメチルエチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチ
ル)−2,2,2−トリフルオロエチル基、3,5−ジ
フルオロフェニル基またはペンタフルオロフェニル基で
ある。
【0025】上記一般式[3]におけるR2 は炭化水素
基またはハロゲン化炭化水素基を表す。R2 における炭
化水素基としては、アルキル基、アリール基、またはア
ラルキル基が好ましく、一般式[1]におけるL1 とし
て説明したものと同様の炭化水素基が用いられる。R2
におけるハロゲン化炭化水素基としては、ハロゲン化ア
ルキル基、ハロゲン化アリール基、(ハロゲン化アルキ
ル)アリール基等が挙げられ、上記一般式[2]のR1
における電子吸引性基の具体例として挙げたものと同様
のハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、(ハ
ロゲン化アルキル)アリール基が用いられる。
【0026】上記一般式[3]におけるR2 として好ま
しくはハロゲン化炭化水素基であり、さらに好ましくは
フッ素化炭化水素基である。
【0027】化合物(a)を具体的に例示すると、M1
が亜鉛原子の場合の具体例としては、ジメチル亜鉛、ジ
エチル亜鉛、ジプロピル亜鉛、ジ−n−ブチル亜鉛、ジ
イソブチル亜鉛、ジ−n−ヘキシル亜鉛等のジアルキル
亜鉛;ジフェニル亜鉛、ジナフチル亜鉛、ビス(ペンタ
フルオロフェニル)亜鉛等のジアリール亜鉛;ジアリル
亜鉛等のジアルケニル亜鉛;ビス(シクロペンタジエニ
ル)亜鉛;塩化メチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、塩化プロ
ピル亜鉛、塩化−n−ブチル亜鉛、塩化イソブチル亜
鉛、塩化−n−ヘキシル亜鉛、臭化メチル亜鉛、臭化エ
チル亜鉛、臭化プロピル亜鉛、臭化−n−ブチル亜鉛、
臭化イソブチル亜鉛、臭化−n−ヘキシル亜鉛、よう化
メチル亜鉛、よう化エチル亜鉛、よう化プロピル亜鉛、
よう化−n−ブチル亜鉛、よう化イソブチル亜鉛、よう
化−n−ヘキシル亜鉛等のハロゲン化アルキル亜鉛;ふ
っ化亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛、よう化亜鉛等のハロゲ
ン化亜鉛等が挙げられる。
【0028】化合物(a)として好ましくは、ジアルキ
ル亜鉛であり、さらに好ましくは、ジメチル亜鉛、ジエ
チル亜鉛、ジプロピル亜鉛、ジ−n−ブチル亜鉛、ジイ
ソブチル亜鉛、またはジ−n−ヘキシル亜鉛であり、特
に好ましくはジメチル亜鉛またはジエチル亜鉛である。
【0029】化合物(b)を具体的に例示すると、アミ
ン類としては、ジ(フルオロメチル)アミン、ジ(クロ
ロメチル)アミン、ジ(ブロモメチル)アミン、ジ(ヨ
ードメチル)アミン、ビス(ジフルオロメチル)アミ
ン、ビス(ジクロロメチル)アミン、ビス(ジブロモメ
チル)アミン、ビス(ジヨードメチル)アミン、ビス
(トリフルオロメチル)アミン、ビス(トリクロロメチ
ル)アミン、ビス(トリブロモメチル)アミン、ビス
(トリヨードメチル)アミン、ビス(2,2,2−トリ
フルオロエチル)アミン、ビス(2,2,2−トリクロ
ロエチル)アミン、ビス(2,2,2−トリブロモエチ
ル)アミン、ビス(2,2,2−トリヨードエチル)ア
ミン、ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロ
ピル)アミン、ビス(2,2,3,3,3−ペンタクロ
ロプロピル)アミン、ビス(2,2,3,3,3−ペン
タブロモプロピル)アミン、ビス(2,2,3,3,3
−ペンタヨードプロピル)アミン、ビス(2,2,2−
トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル)アミ
ン、ビス(2,2,2−トリクロロ−1−トリクロロメ
チルエチル)アミン、ビス(2,2,2−トリブロモ−
1−トリブロモメチルエチル)アミン、ビス(2,2,
2−トリヨード−1−トリヨードメチルエチル)アミ
ン、ビス(1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,
2,2−トリフルオロエチル)アミン、ビス(1,1−
ビス(トリクロロメチル)−2,2,2−トリクロロエ
チル)アミン、ビス(1,1−ビス(トリブロモメチ
ル)−2,2,2−トリブロモエチル)アミン、ビス
(1,1−ビス(トリヨードメチル)−2,2,2−ト
リヨードエチル)アミン、ビス(2−フルオロフェニ
ル)アミン、ビス(3−フルオロフェニル)アミン、ビ
ス(4−フルオロフェニル)アミン、ビス(2−クロロ
フェニル)アミン、ビス(3−クロロフェニル)アミ
ン、ビス(4−クロロフェニル)アミン、ビス(2−ブ
ロモフェニル)アミン、ビス(3−ブロモフェニル)ア
ミン、ビス(4−ブロモフェニル)アミン、ビス(2−
ヨードフェニル)アミン、ビス(3−ヨードフェニル)
アミン、ビス(4−ヨードフェニル)アミン、ビス
(2,6−ジフルオロフェニル)アミン、ビス(3,5
−ジフルオロフェニル)アミン、ビス(2,6−ジクロ
ロフェニル)アミン、ビス(3,5−ジクロロフェニ
ル)アミン、ビス(2,6−ジブロモフェニル)アミ
ン、ビス(3,5−ジブロモフェニル)アミン、ビス
(2,6−ジヨードフェニル)アミン、ビス(3,5−
ジヨードフェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリフ
ルオロフェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリクロ
ロフェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリブロモフ
ェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリヨードフェニ
ル)アミン、ビス(ペンタフルオロフェニル)アミン、
ビス(ペンタクロロフェニル)アミン、ビス(ペンタブ
ロモフェニル)アミン、ビス(ペンタヨードフェニル)
アミン、ビス(2−(トリフルオロメチル)フェニル)
アミン、ビス(3−(トリフルオロメチル)フェニル)
アミン、ビス(4−(トリフルオロメチル)フェニル)
アミン、ビス(2,6−ジ(トリフルオロメチル)フェ
ニル)アミン、ビス(3,5−ジ(トリフルオロメチ
ル)フェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリ(トリ
フルオロメチル)フェニル)アミン、ビス(2−シアノ
フェニル)アミン、(3−シアノフェニル)アミン、ビ
ス(4−シアノフェニル)アミン、ビス(2−ニトロフ
ェニル)アミン、ビス(3−ニトロフェニル)アミン、
ビス(4−ニトロフェニル)アミン、ビス(1H,1H
−パーフルオロブチル)アミン、ビス(1H,1H−パ
ーフルオロペンチル)アミン、ビス(1H,1H−パー
フルオロヘキシル)アミン、ビス(1H,1H−パーフ
ルオロオクチル)アミン、ビス(1H,1H−パーフル
オロドデシル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオ
ロペンタデシル)アミン、ビス(1H,1H−パーフル
オロエイコシル)アミン、ビス(1H,1H−パークロ
ロブチル)アミン、ビス(1H,1H−パークロロペン
チル)アミン、ビス(1H,1H−パークロロヘキシ
ル)アミン、ビス(1H,1H−パークロロオクチル)
アミン、ビス(1H,1H−パークロロドデシル)アミ
ン、ビス(1H,1H−パークロロペンタデシル)アミ
ン、ビス(1H,1H−パークロロエイコシル)アミ
ン、ビス(1H,1H−パーブロモブチル)アミン、ビ
ス(1H,1H−パーブロモペンチル)アミン、ビス
(1H,1H−パーブロモヘキシル)アミン、ビス(1
H,1H−パーブロモオクチル)アミン、ビス(1H,
1H−パーブロモドデシル)アミン、ビス(1H,1H
−パーブロモペンタデシル)アミン、ビス(1H,1H
−パーブロモエイコシル)アミン等が挙げられる。ま
た、窒素原子がリン原子に置換されたホスフィン化合物
も同様に例示することができる。それらホスフィン化合
物は、上述の具体例のアミンをホスフィンに書き換える
ことによって表される化合物等である。
【0030】アルコール類としては、フルオロメタノー
ル、クロロメタノール、ブロモメタノール、ヨードメタ
ノール、ジフルオロメタノール、ジクロロメタノール、
ジブロモメタノール、ジヨードメタノール、トリフルオ
ロメタノール、トリクロロメタノール、トリブロモメタ
ノール、トリヨードメタノール、2,2,2−トリフル
オロエタノール、2,2,2−トリクロロエタノール、
2,2,2−トリブロモエタノール、2,2,2−トリ
ヨードエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオ
ロプロパノール、2,2,3,3,3−ペンタクロロプ
ロパノール、2,2,3,3,3−ペンタブロモプロパ
ノール、2,2,3,3,3−ペンタヨードプロパノー
ル、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチ
ルエタノール、2,2,2−トリクロロ−1−トリクロ
ロメチルエタノール、2,2,2−トリブロモ−1−ト
リブロモメチルエタノール、2,2,2−トリヨード−
1−トリヨードメチルエタノール、1,1−ビス(トリ
フルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエタノー
ル、1,1−ビス(トリクロロメチル)−2,2,2−
トリクロロエタノール、1,1−ビス(トリブロモメチ
ル)−2,2,2−トリブロモエタノール、1,1−ビ
ス(トリヨードメチル)−2,2,2−トリヨードエタ
ノール、1H,1H−パーフルオロブタノール、1H,
1H−パーフルオロペンタノール、1H,1H−パーフ
ルオロヘキサノール、1H,1H−パーフルオロオクタ
ノール、1H,1H−パーフルオロドデカノール、1
H,1H−パーフルオロペンタノール、1H,1H−パ
ーフルオロエイコサノール、1H,1H−パークロロブ
タノール、1H,1H−パークロロペンタノール、1
H,1H−パークロロヘキサノール、1H,1H−パー
クロロオクタノール、1H,1H−パークロロドデカノ
ール、1H,1H−パークロロペンタデカノール、1
H,1H−パークロロエイコサノール、1H,1H−パ
ーブロモブタノール、1H,1H−パーブロモペンタノ
ール、1H,1H−パーブロモヘキサノール、1H,1
H−パーブロモオクタノール、1H,1H−パーブロモ
ドデカノール、1H,1H−パーブロモペンタデカノー
ル、1H,1H−パーブロモエイコサノール等が挙げら
れる。また、酸素原子が硫黄原子に置換されたチオール
化合物も同様に例示することができる。それらチオール
化合物は、上述の具体例のメタノールをメタンチオール
に、エタノールをエタンチオールに、プロパノールをプ
ロパンチオールに、ブタノールをブタンチオールに、ペ
ンタノールをペンタンチオールに、ヘキサノールをヘキ
サンチオールに、オクタノールをオクタンチオールに、
ドデカノールをドデカンチオールに、ペンタデカノール
をペンタデカンチオールに、エイコサノールをエイコサ
ンチオールに書き換えることによって表される化合物等
である。
【0031】フェノール類としては、2−フルオロフェ
ノール、3−フルオロフェノール、4−フルオロフェノ
ール、2,4−ジフルオロフェノール、2,6−ジフル
オロフェノール、3,4−ジフルオロフェノール、3,
5−ジフルオロフェノール、2,4,6−トリフルオロ
フェノール、2,3,5,6−テトラフルオロフェノー
ル、ペンタフルオロフェノール、2,3,5,6−テト
ラフルオロ−4−トリフルオロメチルフェノール、2,
3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフルオロフェ
ニルフェノール、パーフルオロ−1−ナフトール、パー
フルオロ−2−ナフトール、2−クロロフェノール、3
−クロロフェノール、4−クロロフェノール、2,4−
ジクロロフェノール、2,6−ジクロロフェノール、
3,4−ジクロロフェノール、3,5−ジクロロフェノ
ール、2,4,6−トリクロロフェノール、2,3,
5,6−テトラクロロフェノール、ペンタクロロフェノ
ール、2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリクロロ
メチルフェノール、2,3,5,6−テトラクロロ−4
−ペンタクロロフェニルフェノール、パークロロ−1−
ナフトール、パークロロ−2−ナフトール、2−ブロモ
フェノール、3−ブロモフェノール、4−ブロモフェノ
ール、2,4−ジブロモフェノール、2,6−ジブロモ
フェノール、3,4−ジブロモフェノール、3,5−ジ
ブロモフェノール、2,4,6−トリブロモフェノー
ル、2,3,5,6−テトラブロモフェノール、ペンタ
ブロモフェノール、2,3,5,6−テトラブロモ−4
−トリブロモメチルフェノール、2,3,5,6−テト
ラブロモ−4−ペンタブロモフェニルフェノール、パー
ブロモ−1−ナフトール、パーブロモ−2−ナフトー
ル、2−ヨードフェノール、3−ヨードフェノール、4
−ヨードフェノール、2,4−ジヨードフェノール、
2,6−ジヨードフェノール、3,4−ジヨードフェノ
ール、3,5−ジヨードフェノール、2,4,6−トリ
ヨードフェノール、2,3,5,6−テトラヨードフェ
ノール、ペンタヨードフェノール、2,3,5,6−テ
トラヨード−4−トリヨードメチルフェノール、2,
3,5,6−テトラヨード−4−ペンタヨードフェニル
フェノール、パーヨード−1−ナフトール、パーヨード
−2−ナフトール、2−(トリフルオロメチル)フェノ
ール、3−(トリフルオロメチル)フェノール、4−
(トリフルオロメチル)フェノール、2,6−ビス(ト
リフルオロメチル)フェノール、3,5−ビス(トリフ
ルオロメチル)フェノール、2,4,6−トリス(トリ
フルオロメチル)フェノール、2−シアノフェノール、
3−シアノフェノール、4−シアノフェノール、2−ニ
トロフェノール、3−ニトロフェノール、4−ニトロフ
ェノール等が挙げられる。また、酸素原子が硫黄原子に
置換されたチオフェノール化合物も同様に例示すること
ができる。それらチオフェノール化合物は、上述の具体
例のフェノールをチオフェノールに書き換えることによ
って表される化合物(ナフトールの場合は、ナフトール
をナフチルチオールに書き換えることによって表される
化合物)等である。
【0032】ハロゲン化カルボン酸としては、ペンタフ
ルオロベンゾイックアシッド、パーフルオロエタノイッ
クアシッド、パーフルオロプロパノイックアシッド、パ
ーフルオロブタノイックアシッド、パーフルオロペンタ
ノイックアシッド、パーフルオロヘキサノイックアシッ
ド、パーフルオロヘプタノイックアシッド、パーフルオ
ロオクタノイックアシッド、パーフルオロノナノイック
アシッド、パーフルオロデカノイックアシッド、パーフ
ルオロウンデカノイックアシッド、パーフルオロドデカ
ノイックアシッド等が挙げられる。
【0033】化合物(b)として好ましくは、アミン類
としては、ビス(トリフルオロメチル)アミン、ビス
(2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、ビス
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)アミ
ン、ビス(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオ
ロメチルエチル)アミン、ビス(1,1−ビス(トリフ
ルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル)ア
ミン、またはビス(ペンタフルオロフェニル)アミン、
アルコール類としては、トリフルオロメタノール、2,
2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3
−ペンタフルオロプロパノール、2,2,2−トリフル
オロ−1−トリフルオロメチルエタノール、または1,
1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフ
ルオロエタノール、フェノール類としては、2−フルオ
ロフェノール、3−フルオロフェノール、4−フルオロ
フェノール、2,6−ジフルオロフェノール、3,5−
ジフルオロフェノール、2,4,6−トリフルオロフェ
ノール、ペンタフルオロフェノール、2−(トリフルオ
ロメチル)フェノール、3−(トリフルオロメチル)フ
ェノール、4−(トリフルオロメチル)フェノール、
2,6−ビス(トリフルオロメチル)フェノール、3,
5−ビス(トリフルオロメチル)フェノールまたは2,
4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェノールであ
る。
【0034】化合物(b)としてより好ましくは、ビス
(トリフルオロメチル)アミン、ビス(ペンタフルオロ
フェニル)アミン、トリフルオロメタノール、2,2,
2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエタノー
ル、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2
−トリフルオロエタノール、2−フルオロフェノール、
3−フルオロフェノール、4−フルオロフェノール、
2,6−ジフルオロフェノール、3,5−ジフルオロフ
ェノール、2,4,6−トリフルオロフェノール、ペン
タフルオロフェノール、4−(トリフルオロメチル)フ
ェノール、2,6−ビス(トリフルオロメチル)フェノ
ール、または2,4,6−トリス(トリフルオロメチ
ル)フェノールであり、さらに好ましくは、3,5−ジ
フルオロフェノール、ペンタフルオロフェノール、また
は1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−
トリフルオロエタノールである。
【0035】化合物(c)を具体的に例示すると、水、
硫化水素、アルキルアミン、アリールアミン、アラルキ
ルアミン、ハロゲン化アルキルアミン、ハロゲン化アリ
ールアミン、または(ハロゲン化アルキル)アリールア
ミンであり、さらに好ましくは、水、硫化水素、メチル
アミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロ
ピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミ
ン、tert−ブチルアミン、イソブチルアミン、n−
ペンチルアミン、ネオペンチルアミン、イソペンチルア
ミン、n−ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、n−
デシルアミン、n−ドデシルアミン、n−ペンタデシル
アミン、n−エイコシルアミン、アリルアミン、シクロ
ペンタジエニルアミン、アニリン、2−トリルアミン、
3−トリルアミン、4−トリルアミン、2,3−キシリ
ルアミン、2,4−キシリルアミン、2,5−キシリル
アミン、2,6−キシリルアミン、3,4−キシリルア
ミン、3,5−キシリルアミン、2,3,4−トリメチ
ルアニリン、2,3,5−トリメチルアニリン、2,
3,6−トリメチルアニリン、2,4,6−トリメチル
アニリン、3,4,5−トリメチルアニリン、2,3,
4,5−テトラメチルアニリン、2,3,4,6−テト
ラメチルアニリン、2,3,5,6−テトラメチルアニ
リン、ペンタメチルアニリン、エチルアニリン、n−プ
ロピルアニリン、イソプロピルアニリン、n−ブチルア
ニリン、sec−ブチルアニリン、tert−ブチルア
ニリン、n−ペンチルアニリン、ネオペンチルアニリ
ン、n−ヘキシルアニリン、n−オクチルアニリン、n
−デシルアニリン、n−ドデシルアニリン、n−テトラ
デシルアニリン、ナフチルアミン、アントラセニルアミ
ン、
【0036】ベンジルアミン、(2−メチルフェニル)
メチルアミン、(3−メチルフェニル)メチルアミン、
(4−メチルフェニル)メチルアミン、(2,3−ジメ
チルフェニル)メチルアミン、(2,4−ジメチルフェ
ニル)メチルアミン、(2,5−ジメチルフェニル)メ
チルアミン、(2,6−ジメチルフェニル)メチルアミ
ン、(3,4−ジメチルフェニル)メチルアミン、
(3,5−ジメチルフェニル)メチルアミン、(2,
3,4−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,
3,5−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,
3,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、(3,
4,5−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,
4,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,
3,4,5−テトラメチルフェニル)メチルアミン、
(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチルアミ
ン、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル
アミン、(ペンタメチルフェニル)メチルアミン、(エ
チルフェニル)メチルアミン、(n−プロピルフェニ
ル)メチルアミン、(イソプロピルフェニル)メチルア
ミン、(n−ブチルフェニル)メチルアミン、(sec
−ブチルフェニル)メチルアミン、(tert−ブチル
フェニル)メチルアミン、(n−ペンチルフェニル)メ
チルアミン、(ネオペンチルフェニル)メチルアミン、
(n−ヘキシルフェニル)メチルアミン、(n−オクチ
ルフェニル)メチルアミン、(n−デシルフェニル)メ
チルアミン、(n−テトラデシルフェニル)メチルアミ
ン、ナフチルメチルアミン、アントラセニルメチルアミ
ン、フルオロメチルアミン、クロロメチルアミン、ブロ
モメチルアミン、ヨードメチルアミン、ジフルオロメチ
ルアミン、ジクロロメチルアミン、ジブロモメチルアミ
ン、ジヨードメチルアミン、トリフルオロメチルアミ
ン、トリクロロメチルアミン、トリブロモメチルアミ
ン、トリヨードメチルアミン、2,2,2−トリフルオ
ロエチルアミン、2,2,2−トリクロロエチルアミ
ン、2,2,2−トリブロモエチルアミン、2,2,2
−トリヨードエチルアミン、2,2,3,3,3−ペン
タフルオロプロピルアミン、2,2,3,3,3−ペン
タクロロプロピルアミン、2,2,3,3,3−ペンタ
ブロモプロピルアミン、2,2,3,3,3−ペンタヨ
ードプロピルアミン、2,2,2−トリフルオロ−1−
トリフルオロメチルエチルアミン、2,2,2−トリク
ロロ−1−トリクロロメチルエチルアミン、2,2,2
−トリブロモ−1−トリブロモメチルエチルアミン、
2,2,2−トリヨード−1−トリヨードメチルエチル
アミン、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,
2,2−トリフルオロエチルアミン 、1,1−ビス
(トリクロロメチル)−2,2,2−トリクロロエチル
アミン、1,1−ビス(トリブロモメチル)−2,2,
2−トリブロモエチルアミン、1,1−ビス(トリヨー
ドメチル)−2,2,2−トリヨードエチルアミン、
【0037】パーフルオロプロピルアミン、パークロロ
プロピルアミン、パーブロモプピルアミン、パーヨード
プロピルアミン、パーフルオロブチルアミン、パークロ
ロブチルアミン、パーブロモブチルアミン、パーヨード
ブチルアミン、パーフルオロペンチルアミン、パークロ
ロペンチルアミン、パーブロモペンチルアミン、パーヨ
ードペンチルアミン、パーフルオロヘキシルアミン、パ
ークロロヘキシルアミン、パーブロモヘキシルアミン、
パーヨードヘキシルアミン、パーフルオロオクチルアミ
ン、パークロロオクチルアミン、パーブロモオクチルア
ミン、パーヨードオクチルアミン、パーフルオロドデシ
ルアミン、パークロロドデシルアミン、パーブロモドデ
シルアミン、パーヨードドデシルアミン、パーフルオロ
ペンタデシルアミン、パークロロペンタデシルアミン、
パーブロモペンタデシルアミン、パーヨードペンタデシ
ルアミン、パーフルオロエイコシルアミン、パークロロ
エイコシルアミン、パーブロモエイコシルアミン、パー
ヨードエイコシルアミン、
【0038】2−フルオロアニリン、3−フルオロアニ
リン、4−フルオロアニリン、2−クロロアニリン、3
−クロロアニリン、4−クロロアニリン、2−ブロモア
ニリン、3−ブロモアニリン、4−ブロモアニリン、2
−ヨードアニリン、3−ヨードアニリン、4−ヨードア
ニリン、2,6−ジフルオロアニリン、3,5−ジフル
オロアニリン、2,6−ジクロロアニリン、3,5−ジ
クロロアニリン、2,6−ジブロモアニリン、3,5−
ジブロモアニリン、2,6−ジヨードアニリン、3,5
−ジヨードアニリン、2,4,6−トリフルオロアニリ
ン、2,4,6−トリクロロアニリン、2,4,6−ト
リブロモアニリン、2,4,6−トリヨードアニリン、
ペンタフルオロアニリン、ペンタクロロアニリン、ペン
タブロモアニリン、ペンタヨードアニリン、2−(トリ
フルオロメチル)アニリン、3−(トリフルオロメチ
ル)アニリン、4−(トリフルオロメチル)アニリン、
2,6−ジ(トリフルオロメチル)アニリン、3,5−
ジ(トリフルオロメチル)アニリン、2,4,6−トリ
(トリフルオロメチル)アニリンが挙げられる。
【0039】化合物(c)として好ましくは、水、硫化
水素、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミ
ン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−
ブチルアミン、tert−ブチルアミン、イソブチルア
ミン、n−オクチルアミン、アニリン、2,6−キシリ
ルアミン、2,4,6−トリメチルアニリン、ナフチル
アミン、アントラセニルアミン、ベンジルアミン、トリ
フルオロメチルアミン、ペンタフルオロエチルアミン、
パーフルオロプロピルアミン、パーフルオロブチルアミ
ン、パーフルオロペンチルアミン、パーフルオロヘキシ
ルアミン、パーフルオロオクチルアミン、パーフルオロ
ドデシルアミン、パーフルオロペンタデシルアミン、パ
ーフルオロエイコシルアミン、2−フルオロアニリン、
3−フルオロアニリン、4−フルオロアニリン、2,6
−ジフルオロアニリン、3,5−ジフルオロアニリン、
2,4,6−トリフルオロアニリン、ペンタフルオロア
ニリン、2−(トリフルオロメチル)アニリン、3−
(トリフルオロメチル)アニリン、4−(トリフルオロ
メチル)アニリン、2,6−ビス(トリフルオロメチ
ル)アニリン、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ア
ニリンまたは2,4,6−トリス(トリフルオロメチ
ル)アニリンであり、特に好ましくは、水、トリフルオ
ロメチルアミン、パーフルオロブチルアミン、パーフル
オロオクチルアミン、パーフルオロペンタデシルアミ
ン、2−フルオロアニリン、3−フルオロアニリン、4
−フルオロアニリン、2,6−ジフルオロアニリン、
3,5−ジフルオロアニリン、2,4,6−トリフルオ
ロアニリン、ペンタフルオロアニリン、2−(トリフル
オロメチル)アニリン、3−(トリフルオロメチル)ア
ニリン、4−(トリフルオロメチル)アニリン、2,6
−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、3,5−ビス
(トリフルオロメチル)アニリン、または2,4,6−
トリス(トリフルオロメチル)アニリンであり、もっと
も好ましくは水またはペンタフルオロアニリンである。
【0040】粒子(d)としては一般に担体として用い
られているものが好ましく使用され、粒径の整った、多
孔性の物質が好ましく、無機物質または有機ポリマーが
好適に使用され、無機物質がより好適に使用される。粒
子(d)としては、得られるポリマーの粒径分布の観点
から、粒子(d)の粒径の体積基準の幾何標準偏差とし
て好ましくは2.5以下、より好ましくは2.0以下、
さらに好ましくは1.7以下である。
【0041】粒子(d)として用いられ得る無機物質の
例としては、無機酸化物等が挙げられ、粘土や粘土鉱物
等も使用可能である。これらは混合して用いてもかまわ
ない。無機酸化物の具体例としては、SiO2、Al2
3、MgO、ZrO2、TiO 2、B23、CaO、Zn
O、BaO、ThO2等、およびこれらの混合物、例え
ば、SiO2−MgO、SiO2−Al23、SiO2
TiO2、SiO2−V2 5、SiO2−Cr23、Si
2−TiO2−MgOなどを例示することができる。こ
れらの無機酸化物の中では、SiO2および/またはA
23が好ましく、特にSiO2(即ちシリカ)が好ま
しい。なお、上記無機酸化物には少量のNa2CO3、K
2CO3、CaCO3、MgCO3、Na2SO4、Al
2(SO43、BaSO4、KNO3、Mg(NO32
Al(NO33、Na2O、K2O、Li2O等の炭酸
塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物成分を含有してもかまわな
い。
【0042】粘土または粘土鉱物としては、カオリン、
ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、アロフェン、
ヒシンゲル石、バイロフィライト、タルク、ウンモ群、
モンモリロナイト群、バーミキュライト、リョクデイ石
群、パリゴルスカイト、カオリナイト、ナクライト、デ
ィッカイト、ハロイサイト等が挙げられる。これらの中
で好ましくは、スメクタイト、モンモリロナイト、ヘク
トライト、ラポナイト、サポナイトであり、さらに好ま
しくはモンモリロナイト、ヘクトライトである。
【0043】これらの無機物質のうちでは、無機酸化物
が好適に用いられる。これらの無機物質は、乾燥し実質
的に水分が除去されていることが好ましく、加熱処理に
より乾燥させたものが好ましい。加熱処理は通常、目視
で水分を確認できない無機物質について温度100〜
1,500℃で、好ましくは100〜1,000℃で、
さらに好ましくは200〜800℃で実施される。その
加熱時間は特に限定されるものではないが、好ましくは
10分間〜50時間、より好ましくは1時間〜30時間
である。さらに加熱中、例えば、乾燥した不活性ガス
(例えば、窒素またはアルゴン等)を一定の流速で流通
させる方法、あるいは、減圧する方法等も挙げられる
が、その方法に限定されるものではない。
【0044】また、無機酸化物には通常、表面に水酸基
が生成し存在しているが、無機酸化物としてはその表面
水酸基の活性水素を種々の置換基で置換した改質無機酸
化物を使用しても良い。この際の置換基はシリル基が好
ましい。改質無機酸化物として具体的には、トリメチル
クロロシラン、tert−ブチルジメチルクロロシラン
等のトリアルキルクロロシラン、トリフェニルクロロシ
ラン等のトリアリールクロロシラン、ジメチルジクロロ
シラン等のジアルキルジクロロシラン、ジフェニルジク
ロロシラン等のジアリールジクロロシラン、メチルトリ
クロロシラン等のアルキルトリクロロシラン、フェニル
トリクロロシラン等のアリールトリクロロシラン、トリ
メチルメトキシシラン等のトリアルキルアルコキシシラ
ン、トリフェニルメトキシシラン等のトリアリールアル
コシキシラン、ジメチルジメトキシシラン等のジアルキ
ルジアルコキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等
のジアリールジアルコキシシラン、メチルトリメトキシ
シラン等のアルキルトリアルコキシシラン、フェニルト
リメトキシシラン等のアリールトリアルコキシシラン、
テトラメトキシシラン等のテトラアルコキシシラン、
1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン等の
アルキルジシラザン、テトラクロロシランなどと接触処
理した無機酸化物が挙げられる。
【0045】無機物質の平均粒子径として好ましくは、
5〜1000μmであり、より好ましくは10〜500
μm、さらに好ましくは10〜100μmである。細孔
容量として好ましくは0.1ml/g以上、より好まし
くは0.3〜10ml/gである。比表面積として好ま
しくは、10〜1000m2/g、より好ましくは10
0〜500m2/gである。
【0046】粒子(d)として用いられ得る有機ポリマ
ーとしては、どの有機ポリマーを用いても良く、また複
数種の有機ポリマーを混合物として用いても構わない。
有機ポリマーとしては、活性水素を有する官能基もしく
は非プロトン供与性のルイス塩基性官能基を有する重合
体が好ましい。
【0047】活性水素を有する官能基としては、活性水
素を有していれば特に制限はなく、具体例としては1級
アミノ基、2級アミノ基、イミノ基、アミド基、ヒドラ
ジド基、アミジノ基、ヒドロキシ基、ヒドロペルオキシ
基、カルボキシル基、ホルミル基、カルバモイル基、ス
ルホン酸基、スルフィン酸基、スルフェン酸基、チオー
ル基、チオホルミル基、ピロリル基、イミダゾリル基、
ピペリジル基、インダゾリル基、カルバゾリル基等が挙
げられる。好ましくは、1級アミノ基、2級アミノ基、
イミノ基、アミド基、イミド基、ヒドロキシ基、ホルミ
ル基、カルボキシル基、スルホン酸基またはチオール基
である。特に好ましくは、1級アミノ基、2級アミノ
基、アミド基またはヒドロキシ基である。なお、これら
の基はハロゲン原子や炭素原子数1〜20の炭化水素基
で置換されていてもよい。
【0048】非プロトン供与性のルイス塩基性官能基と
しては、活性水素原子を有しないルイス塩基部分を有す
る官能基であれば特に制限はなく、具体例としてはピリ
ジル基、N−置換イミダゾリル基、N−置換インダゾリ
ル基、ニトリル基、アジド基、N−置換イミノ基、N,
N−置換アミノ基、N,N−置換アミノオキシ基、N,
N,N−置換ヒドラジノ基、ニトロソ基、ニトロ基、ニ
トロオキシ基、フリル基、カルボニル基、チオカルボニ
ル基、アルコキシ基、アルキルオキシカルボニル基、
N,N−置換カルバモイル基、チオアルコキシ基、置換
スルフィニル基、置換スルホニル基、置換スルホン酸基
等が挙げられる。好ましくは、複素環基であり、さらに
好ましくは、酸素原子および/または窒素原子を環内に
有する芳香族複素環基である。特に好ましくは、ピリジ
ル基、N−置換イミダゾリル基、N−置換インダゾリル
基であり、最も好ましくはピリジル基である。なお、こ
れらの基はハロゲン原子や炭素原子数1〜20の炭化水
素基で置換されていてもよい。
【0049】かかる活性水素を有する官能基もしくは非
プロトン供与性のルイス塩基性官能基の量は特に限定さ
れないが、好ましくは、重合体の単位グラム当りの官能
基のモル量として0.01〜50mmol/gであり、
より好ましくは0.1〜20mmol/gである。
【0050】かかる官能基を有する重合体は、例えば、
活性水素を有する官能基もしくは非プロトン供与性のル
イス塩基性官能基と1個以上の重合性不飽和基とを有す
るモノマーを単独重合することにより、またはこれと重
合性不飽和基を有する他のモノマーとを共重合すること
により得ることができる。このときさらに2個以上の重
合性不飽和基を有する架橋重合性モノマーをもいっしょ
に共重合することが好ましい。
【0051】かかる活性水素を有する官能基もしくは非
プロトン供与性のルイス塩基性官能基と1個以上の重合
性不飽和基を有するモノマーとしては、上記の活性水素
を有する官能基と1個以上の重合性不飽和基を有するモ
ノマー、あるいは、上記の活性水素原子を有しないルイ
ス塩基部分を有する官能基と1個以上の重合性不飽和基
を有するモノマーを挙げることができる。かかる重合性
不飽和基の例としては、ビニル基、アリル基等のアルケ
ニル基、エチン基等のアルキニル基等が挙げられる。活
性水素を有する官能基と1個以上の重合性不飽和基を有
するモノマーの例としては、ビニル基含有1級アミン、
ビニル基含有2級アミン、ビニル基含有アミド化合物、
ビニル基含有ヒドロキシ化合物を挙げることができる。
具体例としては、N−(1−エテニル)アミン、N−
(2−プロペニル)アミン、N−(1−エテニル)−N
−メチルアミン、N−(2−プロペニル)−N−メチル
アミン、1−エテニルアミド、2−プロペニルアミド、
N−メチル−(1−エテニル)アミド、N−メチル−
(2−プロペニル)アミド、ビニルアルコール、2−プ
ロペン−1−オール、3−ブテン−1−オール等が挙げ
られる。活性水素原子を有しないルイス塩基部分を有す
る官能基と1個以上の重合性不飽和基を有するモノマー
の具体例としては、ビニルピリジン、ビニル(N−置
換)イミダゾール、ビニル(N−置換)インダゾールを
挙げることができる。
【0052】重合性不飽和基を有する他のモノマーとし
ては、エチレン、α−オレフィン、芳香族ビニル化合物
等が例示され、具体例としては、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペン
テン、スチレンなどが挙げられる。好ましくはエチレン
またはスチレンである。これらのモノマーは2種以上を
用いても良い。また、2個以上の重合性不飽和基を有す
る架橋重合性モノマーの具体例としては、ジビニルベン
ゼン等が挙げられる。
【0053】有機ポリマーの平均粒子径として好ましく
は、5〜1000μmであり、より好ましくは10〜5
00μmである。細孔容量として好ましくは、0.1m
l/g以上、より好ましくは0.3〜10ml/gであ
る。比表面積として好ましくは、10〜1000m2
g、より好ましくは50〜500m2/gである。
【0054】これらの有機ポリマーは、乾燥し実質的に
水分が除去されていることが好ましく、加熱処理により
乾燥させたものが好ましい。加熱処理は通常、目視で水
分を確認できない有機ポリマーについて温度30〜40
0℃で、好ましくは50〜200℃で、さらに好ましく
は70〜150℃で実施される。その加熱時間は特に限
定されるものではないが、好ましくは10分間〜50時
間、より好ましくは1時間〜30時間である。さらに加
熱中、例えば、乾燥した不活性ガス(例えば、窒素また
はアルゴン等)を一定の流速で流通させる方法、あるい
は、減圧する方法等も挙げられるが、その方法に限定さ
れるものではない。
【0055】本発明の改質された粒子は、上記の
(a)、(b)、(c)および(d)を接触させて得ら
れる改質された粒子である。(a)、(b)、(c)お
よび(d)を接触させる順序としては特に限定されるこ
とはなく、以下の順序等が挙げられる。 <1>(a)と(b)との接触物と、(c)とを接触さ
せて得られる接触物と(d)とを接触させる。 <2>(a)と(b)との接触物と、(d)とを接触さ
せて得られる接触物と(c)とを接触させる。 <3>(a)と(c)との接触物と、(b)とを接触さ
せて得られる接触物と(d)とを接触させる。 <4>(a)と(c)との接触物と、(d)とを接触さ
せて得られる接触物と(b)とを接触させる。 <5>(a)と(d)との接触物と、(b)とを接触さ
せて得られる接触物と(c)とを接触させる。 <6>(a)と(d)との接触物と、(c)とを接触さ
せて得られる接触物と(b)とを接触させる。 <7>(b)と(c)との接触物と、(a)とを接触さ
せて得られる接触物と(d)とを接触させる。 <8>(b)と(c)との接触物と、(d)とを接触さ
せて得られる接触物と(a)とを接触させる。 <9>(b)と(d)との接触物と、(a)とを接触さ
せて得られる接触物と(c)とを接触させる。 <10>(b)と(d)との接触物と、(c)とを接触さ
せて得られる接触物と(a)とを接触させる。 <11>(c)と(d)との接触物と、(a)とを接触さ
せて得られる接触物と(b)とを接触させる。 <12>(c)と(d)との接触物と、(b)とを接触さ
せて得られる接触物と(a)とを接触させる。 接触順序として好ましくは上記の<1>、<2>、<3
>、<11>または<12>である。
【0056】このような接触処理は不活性気体雰囲気下
で実施するのが好ましい。処理温度は通常−100〜3
00℃であり、好ましくは−80〜200℃である。処
理時間は通常1分間〜200時間であり、好ましくは1
0分間〜100時間である。また、このような処理は溶
媒を用いてもよく、用いることなくこれらの化合物を直
接処理してもよい。
【0057】溶媒としては、その溶媒を使用するときに
接触させる成分のそれぞれや接触させて得られる接触物
と反応しない溶媒が通常用いられる。上述のように、段
階的に各成分を接触させる場合には、例えば上記(a)
と反応するような溶媒であっても、上記(a)と他の成
分とが接触して得られた接触物はもはや該溶媒とは反応
しないときがあり、そのようなときには、該接触物をひ
とつの成分とする接触操作の際の溶媒として該溶媒を用
いることができる。以下に溶媒を例示するが、このよう
に適宜使い分ければよい。使用され得る溶媒を例示する
と、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒などの非
極性溶媒、またはハロゲン化物溶媒、エーテル系溶媒、
アルコール系溶媒、フェノール系溶媒、カルボニル系溶
媒、リン酸誘導体、ニトリル系溶媒、ニトロ化合物、ア
ミン系溶媒、硫黄化合物などの極性溶媒が挙げられる。
具体例としてはブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、2,2,4−トリメチルペンタン、シク
ロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒、ジクロロメタ
ン、ジフルオロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロ
ロエタン、1,2−ジブロモエタン、1,1,2−トリ
クロロ−1,2,2−トリフルオロエタン、テトラクロ
ロエチレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジ
クロロベンゼン等のハロゲン化物溶媒、ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−
n−ブチルエーテル、メチル−tert−ブチル−エー
テル、アニソール、1,4−ジオキサン、1,2−ジメ
トキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル
系溶媒、メタノール、エタノール、1−プロパノール、
2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、
2−メチル−1−プロパノール、3−メチル−1−ブタ
ノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、2−メトキ
シエタノール、2−エトキシエタノール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、グリセリン等のア
ルコール系溶媒、フェノール、p−クレゾール等のフェ
ノール系溶媒、アセトン、エチルメチルケトン、シクロ
ヘキサノン、無水酢酸、酢酸エチル、酢酸ブチル、炭酸
エチレン、炭酸プロピレン、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2
−ピロリドン等のカルボニル系溶媒、ヘキサメチルリン
酸トリアミド、リン酸トリエチル等のリン酸誘導体、ア
セトニトリル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、
ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、ニトロメタン、ニ
トロベンゼン等のニトロ化合物、ピリジン、ピペリジ
ン、モルホリン等のアミン系溶媒、ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン等の硫黄化合物が挙げられる。
【0058】(a)、(b)および(c)を接触させて
得られる接触物(e)と、粒子(d)とを接触させる場
合、つまり上記の<1>、<3>、<7>の場合におい
て、接触物(e)を製造する際の溶媒(s1)として
は、上記の脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒ま
たはエーテル系溶媒が好ましい。
【0059】一方、接触物(e)と粒子(d)とを接触
させる際の溶媒(s2)としては極性溶媒が好ましい。
溶媒の極性を表す指標としては、ET N値(C.Reic
hardt,“Solvents and Solve
nts Effects in Organic Ch
emistry”, 2nd ed., VCH Ve
rlag (1988).)等が知られており、0.8
≧ET N≧0.1を満足する溶媒が特に好ましい。かかる
極性溶媒を例示するとジクロロメタン、ジクロロジフル
オロメタンクロロホルム、1,2−ジクロロエタン、
1,2−ジブロモエタン、1,1,2−トリクロロ−
1,2,2−トリフルオロエタン、テトラクロロエチレ
ン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジクロロベ
ンゼン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、メチル−
tert−ブチルエーテル、アニソール、1,4−ジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキ
シエチル)エーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒド
ロピラン、メタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノー
ル、2−メチル−1−プロパノール、3−メチル−1−
ブタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール、2−
メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、アセトン、
エチルメチルケトン、シクロヘキサノン、無水酢酸、酢
酸エチル、酢酸ブチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメ
チルリン酸トリアミド、リン酸トリエチル、アセトニト
リル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、ベンゾニ
トリル、ニトロメタン、ニトロベンゼン、エチレンジア
ミン、ピリジン、ピペリジン、モルホリン、ジメチルス
ルホキシド、スルホラン等が挙げられる。溶媒(s2)
としてさらに好ましくはジメチルエーテル、ジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエー
テル、メチル−tert−ブチルエーテル、アニソー
ル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、
ビス(2−メトキシエチル)エーテル、テトラヒドロフ
ラン、テトラヒドロピラン、メタノール、エタノール、
1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノー
ル、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、
3−メチル−1−ブタノール、シクロヘキサノール、ベ
ンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレング
リコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタ
ノール、ジエチレングリコールまたはトリエチレングリ
コールであり、特に好ましくはジ−n−ブチルエーテ
ル、メチル−tert−ブチルエーテル、1,4−ジオ
キサン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノー
ル、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノ
ール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノー
ル、3−メチル−1−ブタノールまたはシクロヘキサノ
ールであり、最も好ましくはテトラヒドロフラン、メタ
ノール、エタノール、1−プロパノールまたは2−プロ
パノールである。
【0060】また、前記溶媒(s2)としては、これら
極性溶媒と炭化水素溶媒との混合溶媒を用いることもで
きる。炭化水素溶媒としては上に例示した脂肪族炭化水
素溶媒や芳香族炭化水素溶媒が用いられる。極性溶媒と
炭化水素溶媒との混合溶媒を具体的に例示すると、ヘキ
サン/メタノール混合溶媒、ヘキサン/エタノール混合
溶媒、ヘキサン/1−プロパノール混合溶媒、ヘキサン
/2−プロパノール混合溶媒、ヘプタン/メタノール混
合溶媒、ヘプタン/エタノール混合溶媒、ヘプタン/1
−プロパノール混合溶媒、ヘプタン/2−プロパノール
混合溶媒、トルエン/メタノール混合溶媒、トルエン/
エタノール混合溶媒、トルエン/1−プロパノール混合
溶媒、トルエン/2−プロパノール混合溶媒、キシレン
/メタノール混合溶媒、キシレン/エタノール混合溶
媒、キシレン/1−プロパノール混合溶媒、キシレン/
2−プロパノール混合溶媒等を例示することができる。
好ましくはヘキサン/メタノール混合溶媒、ヘキサン/
エタノール混合溶媒、ヘプタン/メタノール混合溶媒、
ヘプタン/エタノール混合溶媒、トルエン/メタノール
混合溶媒、トルエン/エタノール混合溶媒、キシレン/
メタノール混合溶媒、キシレン/エタノール混合溶媒で
ある。さらに好ましくはヘキサン/メタノール混合溶
媒、ヘキサン/エタノール混合溶媒、トルエン/メタノ
ール混合溶媒またはトルエン/エタノール混合溶媒であ
る。最も好ましくはトルエン/エタノール混合溶媒であ
る。トルエン/エタノール混合溶媒における、エタノー
ル分率の好ましい範囲は10〜50体積%であり、さら
に好ましくは15〜30体積%である。
【0061】(a)、(b)および(c)を接触させて
得られる接触物(e)と、(d)とを接触させる方法、
つまり上記の<1>、<3>、<7>の場合において、
溶媒(s1)および溶媒(s2)として、共に炭化水素
溶媒を用いることもできるが、この場合(a)、(b)
および(c)を接触させた後、得られた接触物(e)と
粒子(d)とを接触させるまでの時間間隔は短い方が好
ましい。時間間隔として好ましくは0〜5時間であり、
さらに好ましくは0〜3時間であり、最も好ましくは0
〜1時間である。また、接触物(e)と粒子(d)とを
接触させる際の温度は、通常−100℃〜40℃であ
り、好ましくは−20℃〜20℃であり、最も好ましく
は−10℃〜10℃である。
【0062】上記の<2>、<5>、<6>、<8>、
<9>、<10>、<11>、<12>の場合、上記の非極性
溶媒、極性溶媒いずれも使用することができるが、非極
性溶媒がより好ましい。というのも、(a)と(c)と
の接触物や、(a)と(b)との接触物と(c)とが接
触した接触物は一般的に非極性溶媒に対し溶解性が低い
ので、これら接触物が生成する時に反応系内に(d)が
存在する場合、生成した接触物が非極性溶媒中に存在す
るより(d)の表面に析出する方が安定であるため、よ
り固定化されやすくなると考えられるため好ましい。
【0063】上記(a)、(b)、(c)各化合物の使
用量は特に制限はないが、各化合物の使用量のモル比率
を(a):(b):(c)=1:y:zのモル比率とす
ると、yおよびzが下記式(1)を実質的に満足するこ
とが好ましい。 |m−y−2z|≦1 (1) (上記式(1)において、mはM1 の原子価を表す。) 上記式(1)におけるyとして好ましくは0.01〜
1.99の数であり、より好ましくは0.10〜1.8
0の数であり、さらに好ましくは0.20〜1.50の
数であり、最も好ましくは0.30〜1.00の数であ
り、また上記式(1)におけるzの同様の好ましい範囲
は、m、yおよび上記式(1)によって決定される。
【0064】実際の各化合物の接触処理においては、仮
に完全に上記式(1)を満足するよう各化合物の使用を
企図しても、微妙に使用量は変動してしまうことがあ
り、また未反応で残存してしまう化合物の量等を考慮し
て適宜使用量を若干増減させることは通常行われること
である。ここでいう“式(1)を実質的に満足する”と
は、完全に上記式(1)を満足せずとも、上記式(1)
を満足するモル比率で各化合物を接触させて得られるよ
うな目的物を得ようと企図する場合は含むことを意味す
る。
【0065】本発明の改質された粒子の調製において、
(a)に対して使用する(d)の量としては、(a)と
(d)との接触により得られる粒子に含まれる(a)に
由来する典型金属原子が、得られる粒子1gに含まれる
典型金属原子のモル数にして、0.1mmol以上とな
る量であることが好ましく、0.5〜20mmolとな
る量であることがより好ましいので、該範囲になるよう
に適宜決めればよい。
【0066】上記のような接触処理の後、反応をより進
行させるため、加熱することも好ましく行われる。加熱
に際しては、より高温とするためより沸点の高い溶媒を
使用することが好ましく、そのために接触処理に用いた
溶媒を他のより沸点の高い溶媒に置換してもよい。
【0067】本発明の改質された粒子としては、このよ
うな接触処理の結果、原料である(a)、(b)、
(c)および/または(d)が未反応物として残存して
いてもよい。しかし、付加重合体粒子の形成を伴う重合
に適用する場合、予め未反応物を除去する洗浄処理を行
った方が好ましい。その際の溶媒は、接触時の溶媒と同
一でも異なっていても良い。このような洗浄処理は不活
性気体雰囲気下で実施するのが好ましい。処理温度は通
常−100〜300℃であり、好ましくは−80〜20
0℃である。処理時間は通常1分間〜200時間であ
り、好ましくは10分間〜100時間である。
【0068】また、このような接触処理や洗浄処理の
後、生成物から溶媒を留去し、その後25℃以上の温度
で減圧下1時間〜24時間乾燥を行うことが好ましい。
より好ましくは40℃〜200℃の温度で1時間〜24
時間、さらに好ましくは60℃〜200℃の温度で1時
間〜24時間、特に好ましくは60℃〜160℃の温度
で2時間〜18時間、最も好ましくは80℃〜160℃
の温度で4時間〜18時間乾燥を行うことが好ましい。
【0069】本発明の改質された粒子の製造方法の具体
例を、M1 が亜鉛原子であり、化合物(b)がペンタフ
ルオロフェノールであり、化合物(c)が水であり、粒
子(d)がシリカである場合についてさらに詳細に以下
に示す。テトラヒドロフランを溶媒とし、そこへジエチ
ル亜鉛のヘキサン溶液を加え、3℃に冷却し、そこへジ
エチル亜鉛に対して等モル量のペンタフルオロフェノー
ルを滴下し室温にて10分間〜24時間攪拌を行った
後、さらにジエチル亜鉛に対して0.5倍モル量の水を
滴下し室温にて10分間〜24時間撹袢する。その後、
溶媒を留去し、120℃で減圧下8時間乾燥を行う。以
上の操作によって得られた固体成分に、テトラヒドロフ
ラン、シリカを加え、40℃で2時間攪拌する。固体成
分をテトラヒドロフランで洗浄した後、120℃で減圧
下8時間乾燥を行う。かくして本発明の改質された粒子
を製造することができる。
【0070】本発明の改質された粒子は、シングルサイ
ト触媒を形成する遷移金属化合物からなる付加重合用触
媒成分を担持させる担体として使用でき、付加重合体粒
子の形成を伴う重合に好適に使用される。また、本発明
の改質された粒子は付加重合用触媒成分(中でもオレフ
ィン重合用触媒成分)として有用である。本発明の付加
重合用触媒の具体例としては、上記の改質された粒子
(A)、並びに、第3〜11族もしくはランタノイド系
列の遷移金属化合物(B)を接触させて得られる付加重
合用触媒が挙げられ、また、上記の改質された粒子
(A)、第3〜11族もしくはランタノイド系列の遷移
金属化合物(B)、並びに、有機アルミニウム化合物
(C)を接触させて得られる付加重合用触媒が挙げら
れ、後者がより高活性であり好ましい。以下、該付加重
合用触媒についてさらに詳細に説明する。
【0071】(B)第3〜11族もしくはランタノイド
系列の遷移金属化合物 本発明の付加重合用触媒に用いられる第3〜11族もし
くはランタノイド系列の遷移金属化合物(B)としては
シングルサイト触媒を形成する遷移金属化合物が使用さ
れ、前記改質された粒子(A)(あるいはさらに有機ア
ルミニウム化合物(C))を活性化用助触媒成分として
用いることにより付加重合活性を示す第3〜11族もし
くはランタノイド系列の遷移金属化合物であれば特に制
限はない。なお、ここでいうシングルサイト触媒は従来
型固体触媒と区別される概念であり、分子量分布が狭
く、共重合の場合には組成分布が狭い付加重合体の得ら
れる狭義のシングルサイト触媒のみならず、そのような
狭義のシングルサイト触媒と似た調整法で得られる触媒
であれば、分子量分布が広い付加重合体や、共重合の場
合に組成分布が広い付加重合体の得られる触媒も含まれ
る。
【0072】かかる遷移金属化合物(B)としては、下
記一般式[4]で表される遷移金属化合物またはそのμ
−オキソタイプの遷移金属化合物二量体が好ましい。 L2 a21 b [4] (式中、M2 は周期律表第3〜11族もしくはランタノ
イド系列の遷移金属原子である。L2 はシクロペンタジ
エン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を含有
する基であり、複数のL2 は直接または、炭素原子、ケ
イ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン
原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。X
1 はハロゲン原子または炭化水素基(但し、シクロペン
タジエン形アニオン骨格を有する基を除く。)である。
aは0<a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を満足
する数を表す。)
【0073】一般式[4]において、M2 は周期律表
(IUPAC1989年)第3〜11族もしくはランタ
ノイド系列の遷移金属原子である。その具体例として
は、スカンジウム原子、イットリウム原子、チタン原
子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子、バナジウム原
子、ニオビウム原子、タンタル原子、クロム原子、鉄原
子、ルテニウム原子、コバルト原子、ロジウム原子、ニ
ッケル原子、パラジウム原子、サマリウム原子、イッテ
ルビウム原子等が挙げられる。一般式[4]におけるM
2 として好ましくは、チタン原子、ジルコニウム原子、
ハフニウム原子、バナジウム原子、クロム原子、鉄原
子、コバルト原子またはニッケル原子であり、特に好ま
しくはチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム
原子である。
【0074】一般式[4]において、L2 はシクロペン
タジエン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を
含有する基であり、複数のL2 は同じであっても異なっ
ていてもよい。また複数のL2 は直接または炭素原子、
ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリ
ン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。
【0075】L2 におけるシクロペンタジエン形アニオ
ン骨格を有する基としては(置換)シクロペンタジエニ
ル基、η5 −(置換)インデニル基、η5 −(置換)フ
ルオレニル基などが挙げられる。具体的に例示すれば、
η5 −シクロペンタジエニル基、η5 −メチルシクロペ
ンタジエニル基、η5 −エチルシクロペンタジエニル
基、η5 −n−ブチルシクロペンタジエニル基、η5
tert−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −1,
2−ジメチルシクロペンタジエニル基、η5 −1,3−
ジメチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−
2−エチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル
−3−エチルシクロペンタジエニル基、η 5 −1−te
rt−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル基、η
5 −1−tert−ブチル−3−メチルシクロペンタジ
エニル基、η5 −1−メチル−2−イソプロピルシクロ
ペンタジエニル基、η5 −1−メチル−3−イソプロピ
ルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−2−n
−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−
3−n−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −1,
2,3−トリメチルシクロペンタジエニル基、η5
1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル基、η5
−テトラメチルシクロペンタジエニル基、η5 −ペンタ
メチルシクロペンタジエニル基、η5 −インデニル基、
η5 −4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、η
5 −2−メチルインデニル基、η5 −3−メチルインデ
ニル基、η5 −4−メチルインデニル基、η5 −5−メ
チルインデニル基、η5 −6−メチルインデニル基、η
5 −7−メチルインデニル基、η5 −2−tert−ブ
チルインデニル基、η5 −3−tert−ブチルインデ
ニル基、η5 −4−tert−ブチルインデニル基、η
5 −5−tert−ブチルインデニル基、η5 −6−t
ert−ブチルインデニル基、η5 −7−tert−ブ
チルインデニル基、η5 −2,3−ジメチルインデニル
基、η5 −4,7−ジメチルインデニル基、η5 −2,
4,7−トリメチルインデニル基、η5 −2−メチル−
4−イソプロピルインデニル基、η5 −4,5−ベンズ
インデニル基、η 5 −2−メチル−4,5−ベンズイン
デニル基、η5 −4−フェニルインデニル基、η5 −2
−メチル−5−フェニルインデニル基、η5 −2−メチ
ル−4−フェニルインデニル基、η5 −2−メチル−4
−ナフチルインデニル基、η5 −フルオレニル基、η5
−2,7−ジメチルフルオレニル基、η5 −2,7−ジ
−tert−ブチルフルオレニル基、およびこれらの置
換体等が挙げられる。なお、本明細書においては、遷移
金属化合物の名称については「η5 −」を省略すること
がある。
【0076】前記ヘテロ原子を含有する基におけるヘテ
ロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、リン
原子等が挙げられ、かかる基としてはアルコキシ基、ア
リールオキシ基、チオアルコキシ基、チオアリールオキ
シ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アルキル
ホスフィノ基、アリールホスフィノ基、キレート性配位
子、あるいは酸素原子、硫黄原子、窒素原子および/ま
たはリン原子を環内に有する芳香族もしくは脂肪族複素
環基が好ましい。
【0077】ヘテロ原子を含有する基を具体的に例示す
れば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基,2,6
−ジメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェ
ノキシ基、2−エチルフェノキシ基、4−n−プロピル
フェノキシ基、2−イソプロピルフェノキシ基、2,6
−ジイソプロピルフェノキシ基、4−sec−ブチルフ
ェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、2,
6−ジ−sec−ブチルフェノキシ基、2−tert−
ブチル−4−メチルフェノキシ基、2,6−ジ−ter
t−ブチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、
2,6−ジメトキシフェノキシ基、3,5−ジメトキシ
フェノキシ基、2−クロロフェノキシ基、4−ニトロソ
フェノキシ基、4−ニトロフェノキシ基、2−アミノフ
ェノキシ基、3−アミノフェノキシ基、4−アミノチオ
フェノキシ基、2,3,6−トリクロロフェノキシ基、
2,4,6−トリフルオロフェノキシ基、チオメトキシ
基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピル
アミノ基、ジフェニルアミノ基、イソプロピルアミノ
基、tert−ブチルアミノ基、ピロリル基、ジメチル
ホスフィノ基、2−(2−オキシ−1−プロピル)フェ
ノキシ基、カテコール、レゾルシノール、4−イソプロ
ピルカテコール、3−メトキシカテコール、1,8−ジ
ヒドロキシナフチル基、1,2−ジヒドロキシナフチル
基、2,2’−ビフエニルジオール基、1,1’−ビ−
2−ナフトール基、2,2’−ジヒドロキシ−6,6’
−ジメチルビフェニル基、4,4’,6,6’−テトラ
−tert−ブチル−2,2’メチレンジフェノキシ
基、4,4’,6,6’−テトラメチル−2,2’−イ
ソブチリデンジフェノキシ基等が例示できる。
【0078】また、前記ヘテロ原子を含有する基として
は下記一般式[5]で表される基も例示することができ
る。 R3 3 P=N− [5] (式中、R3 はそれぞれの場合に水素原子、ハロゲン原
子または炭化水素基を表し、それらは互いに同じであっ
ても異なっていても良く、それら2つ以上が互いに結合
していても良く、環を形成していても良い。)
【0079】前記一般式[5]におけるR3の具体例と
しては、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、
よう素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、シ
クロプロピル基、シクロブチル基、シクロへプチル基、
シクロヘキシル基、フェニル基、1−ナフチル基、2−
ナフチル基、ベンジル基等が挙げれられるが、これらに
限定されるものではない。
【0080】さらに前記ヘテロ原子を含有する基として
は下記一般式[6]で表される基も例示することができ
る。 (式中、R4はそれぞれの場合に水素原子、ハロゲン原
子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、炭化水素オキ
シ基、シリル基またはアミノ基を表し、それらは互いに
同じであっても異なっていても良く、それら2つ以上が
互いに結合していても良く、環を形成していても良
い。)
【0081】前記一般式[6]におけるR4の具体例と
しては、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、
よう素原子、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチ
ル基、tert−ブチル基、2,6−ジメチルフェニル
基、2−フルオレニル基、2−メチルフェニル基、4−
トリフルオロメチルフェニル基、4−メトキシフェニル
基、4−ピリジル基、シクロヘキシル基、2−イソプロ
ピルフェニル基、ベンジル基、メチル基、トリエチルシ
リル基、ジフェニルメチルシリル基、1−メチル−1−
フェニルエチル基、1,1−ジメチルプロピル基、2−
クロロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
【0082】前記キレート性配位子とは複数の配位部位
を有する配位子を指し、具体的に例示すれば、アセチル
アセトナート、ジイミン、オキサゾリン、ビスオキサゾ
リン、テルピリジン、アシルヒドラゾン、ジエチレント
リアミン、トリエチレンテトラミン、ポルフィリン、ク
ラウンエーテル、クリプタートなどが挙げられる。
【0083】前記複素環基の具体例としては、ピリジル
基、N−置換イミダゾリル基、N−置換インダゾリル基
であり、好ましくはピリジル基である。
【0084】シクロペンタジエン形アニオン骨格を有す
る基同士、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する
基とヘテロ原子を含有する基、またはヘテロ原子を含有
する基同士は、それぞれ、直接連結されていても良く、
炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子
もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されてい
てもよい。かかる残基として好ましくは、2つのL2
結合する原子が炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素
原子、硫黄原子および/またはリン原子である2価の残
基であり、さらに好ましくは、2つのL2 と結合する原
子が炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄
原子および/またはリン原子であり、2つのL2 と結合
する原子間の最小原子数が3以下の2価の残基(これに
は2つのL2 と結合する原子が単一の場合を含む。)で
ある。具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレ
ン基等のアルキレン基、ジメチルメチレン基(イソプロ
ピリデン基)、ジフェニルメチレン基などの置換アルキ
レン基、またはシリレン基、ジメチルシリレン基、ジエ
チルシリレン基、ジフェニルシリレン基、テトラメチル
ジシリレン基、ジメトキシシリレン基などの置換シリレ
ン基、または窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子
などのヘテロ原子などが挙げられ、特に好ましくはメチ
レン基、エチレン基、ジメチルメチレン基(イソプロピ
リデン基)、ジフェニルメチレン基、ジメチルシリレン
基、ジエチルシリレン基、ジフェニルシリレン基または
ジメトキシシリレン基である。
【0085】一般式[4]におけるX1 は、ハロゲン原
子または炭化水素基である。ハロゲン原子の具体例とし
てフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げ
られる。ここでいう炭化水素基としてはシクロペンタジ
エン形アニオン骨格を有する基を含まない。ここでいう
炭化水素基としてはアルキル基、アラルキル基、アリー
ル基、アルケニル基等が挙げられ、好ましくは、炭素原
子数1〜20のアルキル基、炭素原子数7〜20のアラ
ルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基または炭素
原子数3〜20のアルケニル基が好ましい。
【0086】炭素原子数1〜20のアルキル基として
は、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ter
t−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、ネオペ
ンチル基、アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル
基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル
基、n−エイコシル基などが挙げられ、より好ましくは
メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチ
ル基、イソブチル基またはアミル基である。これらのア
ルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていても
よい。ハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜10の
アルキル基としては、例えばフルオロメチル基、トリフ
ルオロメチル基、クロロメチル基、トリクロロメチル
基、フルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、パー
フルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフル
オロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パークロロ
プロピル基、パークロロブチル基、パーブロモプロピル
基などが挙げられる。またこれらのアルキル基はいずれ
も、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノ
キシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基
などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていて
もよい。
【0087】炭素原子数7〜20のアラルキル基として
は、例えばベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル
基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフ
ェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチ
ル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,
5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチル
フェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メ
チル基、(3,5−ジメチルフェニル)メチル基、
(2,3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,
3,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6
−トリメチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリ
メチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチル
フェニル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチル
フェニル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチル
フェニル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチル
フェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル
基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェ
ニル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、
(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフ
ェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチ
ル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペン
チルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メ
チル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デ
シルフェニル)メチル基、(n−ドデシルフェニル)メ
チル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基な
どが挙げられ、より好ましくはベンジル基である。これ
らのアラルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ
基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などの
アリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラル
キルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
【0088】炭素原子数6〜20のアリール基として
は、例えばフェニル基、2−トリル基、3−トリル基、
4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル
基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4
−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリ
メチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル
基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−
トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニ
ル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,
3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6
−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、
エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロ
ピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチ
ルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、n−ペン
チルフェニル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシ
ルフェニル基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフ
ェニル基、n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシル
フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基などが挙げ
られ、より好ましくはフェニル基である。これらのアリ
ール基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、
ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ
基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキ
シ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基
などで一部が置換されていてもよい。
【0089】炭素原子数3〜20のアルケニル基として
は、例えばアリル基、メタリル基、クロチル基、1,3
−ジフェニル−2−プロペニル基などが挙げられ、より
好ましくはアリル基またはメタリル基である。
【0090】X1 としてより好ましくは塩素原子、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、ベンジル基、アリル基またはメタリル基で
ある。
【0091】一般式[4]におけるaは0<a≦8を満
足する数を、bは0<b≦8を満足する数を表し、M2
の価数に応じて適宜選択される。
【0092】一般式[4]で表される遷移金属化合物の
内、遷移金属原子がチタン原子、ジルコニウム原子また
はハフニウム原子である化合物の具体例としては、ビス
(シクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス
(メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、
ビス(エチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライ
ド、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジ
クロライド、ビス(tert−ブチルシクロペンタジエ
ニル)チタンジクロライド、ビス(1,2−ジメチルシ
クロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(1,
3−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライ
ド、ビス(1−メチル−2−エチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジクロライド、ビス(1−メチル−3−エチ
ルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス
(1−メチル−2−n−ブチルシクロペンタジエニル)
チタンジクロライド、ビス(1−メチル−3−n−ブチ
ルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス
(1−メチル−2−イソプロピルシクロペンタジエニ
ル)チタンジクロライド、ビス(1−メチル−3−イソ
プロピルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、
ビス(1−tert−ブチル−2−メチルシクロペンタ
ジエニル)チタンジクロライド、ビス(1−tert−
ブチル−3−メチルシクロペンタジエニル)チタンジク
ロライド、ビス(1,2,3−トリメチルシクロペンタ
ジエニル)チタンジクロライド、ビス(1,2,4−ト
リメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、
ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジク
ロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
チタンジクロライド、ビス(インデニル)チタンジクロ
ライド、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニ
ル)チタンジクロライド、ビス(フルオレニル)チタン
ジクロライド、ビス(2−フェニルインデニル)チタン
ジクロライド、
【0093】ビス[2−(ビス−3,5−トリフルオロ
メチルフェニル)インデニル]チタンジクロライド、ビ
ス[2−(4−tert−ブチルフェニル)インデニ
ル]チタンジクロライド、ビス[2−(4−トリフルオ
ロメチルフェニル)インデニル]チタンジクロライド、
ビス[2−(4−メチルフェニル)インデニル]チタン
ジクロライド、ビス[2−(3,5−ジメチルフェニ
ル)インデニル]チタンジクロライド、ビス[2−(ペ
ンタフルオロフェニル)インデニル]チタンジクロライ
ド、シクロペンタジエニル(ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル
(インデニル)チタンジクロライド、シクロペンタジエ
ニル(フルオレニル)チタンジクロライド、インデニル
(フルオレニル)チタンジクロライド、ペンタメチルシ
クロペンタジエニル(インデニル)チタンジクロライ
ド、ペンタメチルシクロペンタジエニル(フルオレニ
ル)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(2−
フェニルインデニル)チタンジクロライド、ペンタメチ
ルシクロペンタジエニル(2−フェニルインデニル)チ
タンジクロライド、
【0094】ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエ
ニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2
−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、
ジメチルシリレンビス(3−メチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−
n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライ
ド、ジメチルシリレンビス(3−n−ブチルシクロペン
タジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビ
ス(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジ
クロライド、ジメチルシリレンビス(2,4−ジメチル
シクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチル
シリレンビス(2,5−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(3,
4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライ
ド、ジメチルシリレンビス(2,3−エチルメチルシク
ロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリ
レンビス(2,4−エチルメチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,
5−エチルメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロ
ライド、ジメチルシリレンビス(3,5−エチルメチル
シクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチル
シリレンビス(2,3,4−トリメチルシクロペンタジ
エニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス
(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)チタ
ンジクロライド、ジメチルシリレンビス(テトラメチル
シクロペンタジエニル)チタンジクロライド、
【0095】ジメチルシリレンビス(インデニル)チタ
ンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチルイ
ンデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス
(2−tert−ブチルインデニル)チタンジクロライ
ド、ジメチルシリレンビス(2,3−ジメチルインデニ
ル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,
4,7−トリメチルインデニル)チタンジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−イソプロピル
インデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビ
ス(4,5−ベンズインデニル)チタンジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンズイ
ンデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス
(2−フェニルインデニル)チタンジクロライド、ジメ
チルシリレンビス(4−フェニルインデニル)チタンジ
クロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−
フェニルインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシ
リレンビス(2−メチル−5−フェニルインデニル)チ
タンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチル
−4−ナフチルインデニル)チタンジクロライド、ジメ
チルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロイン
デニル)チタンジクロライド、
【0096】ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(インデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリ
レン(メチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チ
タンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシク
ロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライ
ド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)(インデニル)チタンジクロライド、ジメチルシ
リレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタ
ンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペン
タジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、ジ
メチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)
(フルオレニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレ
ン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニ
ル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニ
ル)(フルオレニル)チタンジクロライド、ジメチルシ
リレンビス(フルオレニル)チタンジクロライド、ジメ
チルシリレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチル
シクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチル
シリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(フル
オレニル)チタンジクロライド、
【0097】シクロペンタジエニルチタントリクロライ
ド、ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリクロ
ライド、シクロペンタジエニル(ジメチルアミド)チタ
ンジクロライド、シクロペンタジエニル(フェノキシ)
チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(2,6−
ジメチルフェニル)チタンジクロライド、シクロペンタ
ジエニル(2,6−ジイソプロピルフェニル)チタンジ
クロライド、シクロペンタジエニル(2,6−ジ−te
rt−ブチルフェニル)チタンジクロライド、ペンタメ
チルシクロペンタジエニル(2,6−ジメチルフェニ
ル)チタンジクロライド、ペンタメチルシクロペンタジ
エニル(2,6−ジイソプロピルフェニル)チタンジク
ロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニル(2,6
−tert−ブチルフェニル)チタンジクロライド、イ
ンデニル(2,6−ジイソプロピルフェニル)チタンジ
クロライド、フルオレニル(2,6−ジイソプロピルフ
ェニル)チタンジクロライド、
【0098】ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチル
シリレン(シクロペンタジエニル)(3−メチル−2−
フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン
(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フ
ェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シ
クロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フ
ェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シ
クロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メ
チル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチル
シリレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジ−te
rt−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、
ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(5−メチ
ル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライ
ド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−
tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フ
ェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シ
クロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシ
リル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチル
シリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブ
チル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロラ
イド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3
−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チ
タンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジ
エニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタン
ジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロラ
イド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(1
−ナフトキシ−2−イル)チタンジクロライド、
【0099】ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジ
エニル)(2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメ
チルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−メ
チル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチル
シリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ
メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチ
ルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−te
rt−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、
ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3
−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チ
タンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペ
ンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−
フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン
(メチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フ
ェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチ
ルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−te
rt−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノ
キシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチル
シクロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチル
シリル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチ
ルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−te
rt−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタン
ジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタ
ジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−
フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン
(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−
2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレ
ン(メチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2
−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン
(メチルシクロペンタジエニル)(1−ナフトキシ−2
−イル)チタンジクロライド、
【0100】ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペン
タジエニル)(2−フェノキシ)チタンジクロライド、
ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)
(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、
ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)
(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロラ
イド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエ
ニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタ
ンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロ
ペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル
−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリ
レン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ
−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロラ
イド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエ
ニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)
チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシ
クロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチル
シリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロラ
イド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエ
ニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェ
ノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−
ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル
−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライ
ド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニ
ル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノ
キシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブ
チルシクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−2−
フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン
(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−
2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレ
ン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(1−ナフトキ
シ−2−イル)チタンジクロライド、
【0101】ジメチルシリレン(tert−ブチルシク
ロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンジクロラ
イド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペン
タジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジ
クロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシク
ロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキ
シ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(tert
−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチ
ル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシ
リレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3
−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チ
タンジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチ
ルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブ
チル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチル
シリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)
(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタン
ジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシ
クロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチル
シリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロラ
イド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペン
タジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2
−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン
(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−te
rt−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタン
ジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシ
クロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−ク
ロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチル
シリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)
(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタンジクロラ
イド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペン
タジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタン
ジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシ
クロペンタジエニル)(1−ナフトキシ−2−イル)チ
タンジクロライド、
【0102】ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンジクロライ
ド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロラ
イド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジ
エニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタン
ジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロ
ペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノ
キシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラ
メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル
−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、
ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキ
シ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメ
チルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フェニ
ル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシ
リレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−t
ert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェ
ノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テト
ラメチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−ト
リメチルシリル−2−フェノキシ)チタンジクロライ
ド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フ
ェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テ
トラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブ
チル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライ
ド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタンジ
クロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタ
ンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシク
ロペンタジエニル)(1−ナフトキシ−2−イル)チタ
ンジクロライド、
【0103】ジメチルシリレン(トリメチルシリルシク
ロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンジクロラ
イド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペン
タジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジ
クロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシク
ロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキ
シ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチ
ルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチ
ル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシ
リレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3
−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チ
タンジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリ
ルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブ
チル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチル
シリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)
(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタン
ジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシ
クロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチル
シリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロラ
イド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペン
タジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2
−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン
(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−te
rt−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタン
ジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシ
クロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−ク
ロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチル
シリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)
(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタンジクロラ
イド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペン
タジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタン
ジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシ
クロペンタジエニル)(1−ナフトキシ−2−イル)チ
タンジクロライド、
【0104】ジメチルシリレン(インデニル)(2−フ
ェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(イ
ンデニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジク
ロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(3,5−
ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメ
チルシリレン(インデニル)(3−tert−ブチル−
2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレ
ン(インデニル)(3−tert−ブチル−5−メチル
−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリ
レン(インデニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−
2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレ
ン(インデニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フ
ェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(イ
ンデニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5
−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメ
チルシリレン(インデニル)(5−メチル−3−トリメ
チルシリル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジ
メチルシリレン(インデニル)(3−tert−ブチル
−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライ
ド、ジメチルシリレン(インデニル)(3−tert−
ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロラ
イド、ジメチルシリレン(インデニル)(3,5−ジア
ミル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチル
シリレン(インデニル)(3−フェニル−2−フェノキ
シ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニ
ル)(1−ナフトキシ−2−イル)チタンジクロライ
ド、
【0105】ジメチルシリレン(フルオレニル)(2−
フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン
(フルオレニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタ
ンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレニル)
(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロラ
イド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(3−ter
t−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジ
メチルシリレン(フルオレニル)(3−tert−ブチ
ル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライ
ド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(3,5−ジ−
tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライ
ド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(5−メチル−
3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、
ジメチルシリレン(フルオレニル)(3−tert−ブ
チルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チ
タンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレニル)
(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキ
シ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレ
ニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フ
ェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(フ
ルオレニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2
−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン
(フルオレニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキ
シ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレ
ニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロ
ライド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(1−ナフ
トキシ−2−イル)チタンジクロライド、
【0106】(tert−ブチルアミド)テトラメチル
シクロペンタジエニル−1,2−エタンジイルチタンジ
クロライド、(メチルアミド)テトラメチルシクロペン
タジエニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライ
ド、(エチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニ
ル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(te
rt−ブチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニ
ルジメチルシランチタンジクロライド、(ベンジルアミ
ド)テトラメチルシクロペンタジエニルジメチルシラン
チタンジクロライド、(フェニルフォスファイド)テト
ラメチルシクロペンタジエニルジメチルシランチタンジ
クロライド、(tert−ブチルアミド)インデニル−
1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(tert
−ブチルアミド)テトラヒドロインデニル−1,2−エ
タンジイルチタンジクロライド、(tert−ブチルア
ミド)フルオレニル−1,2−エタンジイルチタンジク
ロライド、(tert−ブチルアミド)インデニルジメ
チルシランチタンジクロライド、(tert−ブチルア
ミド)テトラヒドロインデニルジメチルシランチタンジ
クロライド、(tert−ブチルアミド)フルオレニル
ジメチルシランチタンジクロライド、
【0107】(ジメチルアミノメチル)テトラメチルシ
クロペンタジエニルチタン(III)ジクロライド、(ジ
メチルアミノエチル)テトラメチルシクロペンタジエニ
ルチタン(III)ジクロライド、(ジメチルアミノプロ
ピル)テトラメチルシクロペンタジエニルチタン(II
I)ジクロライド、(N−ピロリジニルエチル)テトラ
メチルシクロペンタジエニルチタンジクロライド、(B
−ジメチルアミノボラベンゼン)シクロペンタジエニル
チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(9−メシ
チルボラアントラセニル)チタンジクロライド、
【0108】2,2’−チオビス[4−メチル−6−t
ert−ブチルフェノキシ]チタンジクロライド、2,
2’−チオビス[4−メチル−6−(1−メチルエチ
ル)フェノキシ]チタンジクロライド、2,2’−チオ
ビス(4,6−ジメチルフェノキシ)チタンジクロライ
ド、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−
ブチルフェノキシ)チタンジクロライド、2,2’−メ
チレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノ
キシ)チタンジクロライド、2,2’−エチレンビス
(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタ
ンジクロライド、2,2’−スルフィニルビス(4−メ
チル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタンジクロ
ライド、2,2’−(4,4’,6,6’−テトラ−t
ert−ブチル−1,1’ビフェノキシ)チタンジクロ
ライド、(ジ−tert−ブチル−1,3−プロパンジ
アミド)チタンジクロライド、(ジシクロヘキシル−
1,3−プロパンジアミド)チタンジクロライド、
【0109】[ビス(トリメチルシリル)−1,3−プ
ロパンジジアミド]チタンジクロライド、[ビス(te
rt−ブチルジメチルシリル)−1,3−プロパンジア
ミド]チタンジクロライド、[ビス(2,6−ジメチル
フェニル)−1,3−プロパンジアミド]チタンジクロ
ライド、[ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−
1,3−プロパンジアミド]チタンジクロライド、[ビ
ス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−1,3
−プロパンジアミド]チタンジクロライド、[ビス(ト
リイソプロピルシリル)ナフタレンジアミド]チタンジ
クロライド、[ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジ
アミド]チタンジクロライド、[ビス(tert−ブチ
ルジメチルシリル)ナフタレンジアミド]チタンジクロ
ライド、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリ
ル)ボレート]チタントリクロライド、[ヒドロトリス
(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]チタントリ
クロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−
ブチルピラゾリル)ボレート]チタントリクロライド、
[トリス(3,5−ジメチルピラゾリル)メチル]チタ
ントリクロライド、[トリス(3,5−ジエチルピラゾ
リル)メチル]チタントリクロライド、[トリス(3,
5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)メチル]チタン
トリクロライド、などや、これらの化合物のチタンをジ
ルコニウムまたはハフニウムに変更した化合物、(2−
フェノキシ)を(3−フェニル−2−フェノキシ)、
(3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)、または
(3−tert−ブチルジメチルシリル−2−フェノキ
シ)に変更した化合物、ジメチルシリレンをメチレン、
エチレン、ジメチルメチレン(イソプロピリデン)、ジ
フェニルメチレン、ジエチルシリレン、ジフェニルシリ
レン、またはジメトキシシリレンに変更した化合物、ジ
クロライドをジフルオライド、ジブロマイド、ジアイオ
ダイド、ジメチル、ジエチル、ジイソプロピル、ジフェ
ニル、またはジベンジルに変更した化合物、トリクロラ
イドをトリフルオライド、トリブロマイド、トリアイオ
ダイド、トリメチル、トリエチル、トリイソプロピル、
トリフェニル、またはトリベンジルに変更した化合物な
どを例示することができる。
【0110】一般式[4]で表される遷移金属化合物の
うち、遷移金属原子がニッケル原子である化合物の具体
例としては、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
フェニル−5,5’−ジメチルオキサゾリン]ニッケル
ジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4
−フェニル−5,5’−ジエチルオキサゾリン]ニッケ
ルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−
4−フェニル−5,5’−ジ−n−プロピルオキサゾリ
ン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス
[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジイソプロピル
オキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチ
レンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジシク
ロヘキシルオキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,
2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,
5’−ジメトキシオキサゾリン]ニッケルジブロマイ
ド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル
−5,5’−ジエトキシオキサゾリン]ニッケルジブロ
マイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェ
ニル−5,5’−ジフェニルオキサゾリン]ニッケルジ
ブロマイド、
【0111】2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
メチル−5,5−ジ−(2−メチルフェニル)オキサゾ
リン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス
[(4R)−4−メチル−5,5−ジ−(3−メチルフ
ェニル)オキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,
2’−メチレンビス[(4R)−4−メチル−5,5−
ジ−(4−メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジ
ブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
メチル−5,5−ジ−(2−メトキシフェニル)オキサ
ゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビ
ス[(4R)−4−メチル−5,5−ジ−(3−メトキ
シフェニル)オキサゾリン]ニッケルジブロマイド、
2,2’−メチレンビス[(4R)−4−メチル−5,
5−ジ−(4−メトキシフェニル)オキサゾリン]ニッ
ケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ
{(4R)−4−メチルオキサゾリン−5,1’−シク
ロブタン}]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレ
ンビス[スピロ{(4R)−4−メチルオキサゾリン−
5,1’−シクロペンタン}]ニッケルジブロマイド、
2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−メチ
ルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサン}]ニッケ
ルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ
{(4R)−4−メチルオキサゾリン−5,1’−シク
ロヘプタン}]ニッケルジブロマイド、
【0112】2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
イソプロピル−5,5−ジメチルオキサゾリン]ニッケ
ルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−
4−イソプロピル−5,5−ジエチルオキサゾリン]ニ
ッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4
R)−4−イソプロピル−5,5−ジ−n−プロピルオ
キサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4
−イソプロピル−5,5−ジイソプロピルオキサゾリ
ン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス
[(4R)−4−イソプロピル−5,5−ジシクロヘキ
シルオキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−
メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−5,5−
ジフェニルオキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,
2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−
5,5−ジ−(2−メチルフェニル)オキサゾリン]ニ
ッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4
R)−4−イソプロピル−5,5−ジ−(3−メチルフ
ェニル)オキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,
2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−
5,5−ジ−(4−メチルフェニル)オキサゾリン]ニ
ッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4
R)−4−イソプロピル−5,5−ジ−(2−メトキシ
フェニル)オキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,
2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−
5,5−ジ−(3−メトキシフェニル)オキサゾリン]
ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4
R)−4−イソプロピル−5,5−ジ−(4−メトキシ
フェニル)オキサゾリン]ニッケルジブロマイド、
【0113】2,2’−メチレンビス[スピロ{(4
R)−4−イソプロピルオキサゾリン−5,1’−シク
ロブタン}]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレ
ンビス[スピロ{(4R)−4−イソプロピルオキサゾ
リン−5,1’−シクロペンタン}]ニッケルジブロマ
イド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4
−イソプロピルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサ
ン}]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス
[スピロ{(4R)−4−イソプロピルオキサゾリン−
5,1’−シクロヘプタン}]ニッケルジブロマイド、
2,2−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−
5,5−ジメチルオキサゾリン]ニッケルジブロマイ
ド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチ
ル−5,5−ジエチルオキサゾリン]ニッケルジブロマ
イド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブ
チル−5,5−ジ−n−プロピルオキサゾリン]ニッケ
ルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−
4−イソブチル−5,5−ジ−イソプロピルオキサゾリ
ン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス
[(4R)−4−イソブチル−5,5−ジシクロヘキシ
ルオキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メ
チレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5−ジフ
ェニルオキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’
−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5−
ジ−(2−メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジ
ブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
イソブチル−5,5−ジ−(3−メチルフェニル)オキ
サゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレン
ビス[(4R)−4−イソブチル−5,5−ジ−(4−
メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジブロマイ
ド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチ
ル−5,5−ジ−(2−メトキシフェニル)オキサゾリ
ン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス
[(4R)−4−イソブチル−5,5−ジ−(3−メト
キシフェニル)オキサゾリン]ニッケルジブロマイド、
2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−
5,5−ジ−(4−メトキシフェニル)オキサゾリン]
ニッケルジブロマイド、
【0114】2,2’−メチレンビス[スピロ{(4
R)−4−イソブチルオキサゾリン−5,1’−シクロ
ブタン}]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレン
ビス[スピロ{(4R)−4−イソブチルオキサゾリン
−5,1’−シクロペンタン}]ニッケルジブロマイ
ド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−
イソブチルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサ
ン}]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス
[スピロ{(4R)−4−イソブチルオキサゾリン−
5,1’−シクロヘプタン}]ニッケルジブロマイド、
2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert−ブ
チル−5,5−ジメチルオキサゾリン]ニッケルジブロ
マイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−te
rt−ブチル−5,5−ジエチルオキサゾリン]ニッケ
ルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−
4−4−tert−ブチル−5,5−ジ−n−プロピル
オキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチ
レンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5−
ジ−イソプロピルオキサゾリン]ニッケルジブロマイ
ド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert
−ブチル−5,5−ジフェニルオキサゾリン]ニッケル
ジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4
−tert−ブチル−5,5−ジシクロヘキシルオキサ
ゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビ
ス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5−ジ−
(2−メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジブロ
マイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−te
rt−ブチル−5,5−ジ−(3−メチルフェニル)オ
キサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレ
ンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5−ジ
−(4−メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジブ
ロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−t
ert−ブチル−5,5−ジ−(2−メトキシフェニ
ル)オキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−
メチレンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,
5−ジ−(3−メトキシフェニル)オキサゾリン]ニッ
ケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)
−4−tert−ブチル−5,5−ジ−(4−メトキシ
フェニル)オキサゾリン]ニッケルジブロマイド、
【0115】2,2’−メチレンビス[スピロ{(4
R)−4−tert−ブチルオキサゾリン−5,1’−
シクロブタン}]ニッケルジブロマイド、2,2’−メ
チレンビス[スピロ{(4R)−4−tert−ブチル
オキサゾリン−5,1’−シクロペンタン}]ニッケル
ジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4
R)−4−tert−ブチルオキサゾリン−5,1’−
シクロヘキサン}]ニッケルジブロマイド、2,2’−
メチレンビス[スピロ{(4R)−4−tert−ブチ
ルオキサゾリン−5,1’−シクロヘプタン}]ニッケ
ルジブロマイド、
【0116】2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
フェニル−5,5−ジメチルオキサゾリン]ニッケルジ
ブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
フェニル−5,5−ジエチルオキサゾリン]ニッケルジ
ブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
フェニル−5,5−ジ−n−プロピルオキサゾリン]ニ
ッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4
R)−4−フェニル−5,5−ジ−イソプロピルオキサ
ゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビ
ス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジシクロヘキシ
ルオキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メ
チレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジフェ
ニルオキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−
メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−
(2−メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジブロ
マイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェ
ニル−5,5−ジ−(3−メチルフェニル)オキサゾリ
ン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス
[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(4−メチル
フェニル)オキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,
2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5
−ジ−(2−メトキシフェニル)オキサゾリン]ニッケ
ルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−
4−フェニル−5,5−ジ−(3−メトキシフェニル)
オキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチ
レンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(4
−メトキシフェニル)オキサゾリン]ニッケルジブロマ
イド、
【0117】2,2’−メチレンビス[スピロ{(4
R)−4−フェニルオキサゾリン−5,1’−シクロブ
タン}]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビ
ス[スピロ{(4R)−4−フェニルオキサゾリン−
5,1’−シクロペンタン}]ニッケルジブロマイド、
2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−フェ
ニルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサン}]ニッ
ケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ
{(4R)−4−フェニルオキサゾリン−5,1’−シ
クロヘプタン}]ニッケルジブロマイド、
【0118】2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
ベンジル−5,5−ジメチルオキサゾリン]ニッケルジ
ブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
ベンジル−5,5−ジエチルオキサゾリン]ニッケルジ
ブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
ベンジル−5,5−ジ−n−プロピルオキサゾリン]ニ
ッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4
R)−4−ベンジル−5,5−ジ−イソプロピルオキサ
ゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビ
ス[(4R)−4−ベンジル−5,5−ジシクロヘキシ
ルオキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メ
チレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5−ジフェ
ニルオキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−
メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5−ジ−
(2−メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジブロ
マイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−ベン
ジル−5,5−ジ−(3−メチルフェニル)オキサゾリ
ン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス
[(4R)−4−ベンジル−5,5−ジ−(4−メチル
フェニル)オキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,
2’−メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5
−ジ−(2−メトキシフェニル)オキサゾリン]ニッケ
ルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−
4−ベンジル−5,5−ジ−(3−メトキシフェニル)
オキサゾリン]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチ
レンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5−ジ−(4
−メトキシフェニル)オキサゾリン]ニッケルジブロマ
イド、
【0119】2,2’−メチレンビス[スピロ{(4
R)−4−ベンジルオキサゾリン−5,1’−シクロブ
タン}]ニッケルジブロマイド、2,2’−メチレンビ
ス[スピロ{(4R)−4−ベンジルオキサゾリン−
5,1’−シクロペンタン}]ニッケルジブロマイド、
2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−ベン
ジルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサン}]ニッ
ケルジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ
{(4R)−4−ベンジルオキサゾリン−5,1’−シ
クロヘプタン}]ニッケルジブロマイド、および上記各
化合物の対掌体などが挙げられる。また、上記ビスオキ
サゾリン型化合物の一方のオキサゾリン環の不斉炭素の
立体配置を逆の配置にした化合物や、これらの化合物の
ジブロマイドをジフルオライド、ジクロライド、ジアイ
オダイド、ジメチル、ジエチル、ジイソプロピル、ジフ
ェニル、またはジベンジルに変更した化合物などを例示
することができる。
【0120】さらにニッケル化合物の具体例としては、
[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレー
ト]ニッケルクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジ
エチルピラゾリル)ボレート]ニッケルクロライド、
[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾ
リル)ボレート]ニッケルクロライドや、これらの化合
物のクロライドを、ブロマイド、アイオダイド、メチ
ル、エチル、アリル、またはメタリルに変更した化合物
が挙げられる。
【0121】そしてニッケル化合物として、下記構造式
にて示される化合物などが挙げられる。 (式中、R5 とR6 はそれぞれ2,6−ジイソプロピル
フェニル基であり、R7およびR8 はそれぞれ水素原子
またはメチル基あるいはR7 とR8 とがいっしょになっ
てアセナフテン基であり、X2 はフッ素原子、塩素原
子、臭素原子、よう素原子、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、フェニル
基、またはベンジル基である。) また、上記のニッケル化合物において、ニッケルをパラ
ジウム、コバルト、ロジウム、またはルテニウムに置き
換えた化合物も同様に例示することができる。
【0122】一般式[4]で表される遷移金属化合物の
うち、遷移金属原子が鉄である化合物の具体例として
は、2,6−ビス−[1−(2,6−ジメチルフェニル
イミノ)エチル]ピリジン鉄ジクロライド、2,6−ビ
ス−[1−(2,6−ジイソプロピルフェニルイミノ)
エチル]ピリジン鉄ジクロライド、2,6−ビス−[1
−(2−tert−ブチル−フェニルイミノ)エチル]
ピリジン鉄ジクロライドなどや、これらの化合物のジク
ロライドを、ジフルオライド、ジブロマイド、ジアイオ
ダイド、ジメチル、またはジエチルに変更した化合物が
挙げられる。
【0123】さらに鉄化合物の具体例としては、[ヒド
ロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]鉄
クロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾ
リル)ボレート]鉄クロライド、[ヒドロトリス(3,
5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]鉄ク
ロライドなどや、これらの化合物のクロライドを、フル
オライド、ブロマイド、アイオダイド、メチル、エチ
ル、アリル、またはメタリルに変更した化合物が挙げら
れる。また、上記の鉄化合物において、鉄をコバルトま
たはニッケルに置き換えた化合物も同様に例示すること
ができる。
【0124】また一般式[4]で表される遷移金属化合
物のμ−オキソタイプの遷移金属化合物の具体例として
は、μ−オキソビス[イソプロピリデン(シクロペンタ
ジエニル)(2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ
−オキソビス[イソプロピリデン(シクロペンタジエニ
ル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノ
キシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[イソプロ
ピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノ
キシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[イソプロ
ピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−ter
t−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンクロ
ライド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(テトラ
メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタ
ンクロライド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン
(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert
−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンクロラ
イド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(シクロペ
ンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンクロライ
ド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(シクロペン
タジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2
−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス
[ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)
(2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビ
ス[ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)
(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキ
シ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[ジメチルシ
リレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フ
ェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[ジメ
チルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)
(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキ
シ)チタンクロライド]などが挙げられる。また、これ
らの化合物のクロライドをフルオライド、ブロマイド、
アイオダイド、メチル、エチル、イソプロピル、フェニ
ル、またはベンジルに変更した化合物などを例示するこ
とができる。
【0125】以上に例示した一般式[4]で表される遷
移金属化合物やそのμ−オキソタイプの遷移金属化合物
の他に、遷移金属化合物(B)として用いられる化合物
を例示すると、遷移金属原子がニッケル原子である化合
物として塩化ニッケル、臭化ニッケル、よう化ニッケ
ル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケル、過塩素酸ニッケル、
酢酸ニッケル、トリフルオロ酢酸ニッケル、シアン化ニ
ッケル、蓚酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトナー
ト、ビス(アリル)ニッケル、ビス(1,5−シクロオ
クタジエン)ニッケル、ジクロロ(1,5−シクロオク
タジエン)ニッケル、ジクロロビス(アセトニトリル)
ニッケル、ジクロロビス(ベンゾニトリル)ニッケル、
カルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ニッケ
ル、ジクロロビス(トリエチルホスフィン)ニッケル、
ジアセトビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、テ
トラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、ジクロ
ロ[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニ
ッケル、ビス[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)
エタン]ニッケル、ジクロロ[1,3−ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)プロパン]ニッケル、ビス[1,3−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル、テト
ラアミンニッケルナイトレート、テトラキス(アセトニ
トリル)ニッケルテトラフルオロボレート、ニッケルフ
タロシアニンなどが挙げられる。
【0126】同様に、遷移金属原子がバナジウム原子で
ある化合物の具体例としてはバナジウムアセチルアセト
ナート、バナジウムテトラクロライド、バナジウムオキ
シトリクロライドなどが挙げられる。また、遷移金属原
子がサマリウム原子である化合物の具体例としてはビス
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)サマリウムメチ
ルテトラヒドロフランなどが挙げられる。遷移金属原子
がイッテルビウム原子である化合物の具体例としてはビ
ス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)イッテルビウ
ムメチルテトラヒドロフランなどが挙げられる。
【0127】これらの遷移金属化合物は一種類のみを用
いても、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0128】以上に例示した遷移金属化合物のうち、本
発明で用いる遷移金属化合物(B)として好ましくは上
記の一般式[4]で表される遷移金属化合物である。中
でも、上記一般式[4]におけるM2 が第4族原子であ
る遷移金属化合物が好ましく、特に一般式[4]におけ
るL2 としてシクロペンタジエン形アニオン骨格を有す
る基を少なくとも一つ持つ遷移金属化合物が好ましい。
【0129】(C)有機アルミニウム化合物 本発明の付加重合用触媒に使用される成分(C)有機ア
ルミニウム化合物としては、公知の有機アルミニウム化
合物が使用できる。好ましくは、下記一般式[7]で示
される有機アルミニウム化合物である。 R9 cAlY3-c [7] (式中、R9 は炭化水素基を表し、全てのR9 は同一で
あっても異なっていてもよい。Yは水素原子、ハロゲン
原子、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、またはアリ
ールオキシ基を表し、全てのYは同一であっても異なっ
ていてもよい。cは0<c≦3を満足する数を表す。)
【0130】有機アルミニウム化合物を表す一般式
[7]におけるR9 として好ましくは炭素原子数1〜2
4の炭化水素基であり、より好ましくは炭素原子数1〜
24のアルキル基である。具体例としては、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、n−ヘキシル基、2−メチルヘキシル基、n−オク
チル基等が挙げられ、好ましくはエチル基、n−ブチル
基、イソブチル基、n−ヘキシル基またはn−オクチル
基である。
【0131】また、Yがハロゲン原子である場合の具体
例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子が挙げられ、好ましくは塩素原子である。Yにおけ
るアルコキシ基としては炭素原子数1〜24のアルコキ
シ基が好ましく、具体例としては、例えばメトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n
−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキ
シ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキ
ソキシ基、n−オクトキシ基、n−ドデソキシ基、n−
ペンタデソキシ基、n−イコソキシ基などが挙げられ、
好ましくはメトキシ基、エトキシ基またはtert−ブ
トキシ基である。
【0132】Yにおけるアリールオキシ基としては炭素
原子数6〜24のアリールオキシ基が好ましく、具体例
としては、例えばフェノキシ基、2−メチルフェノキシ
基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ
基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチル
フェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6
−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ
基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリ
メチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキ
シ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,
5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチル
フェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、
2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,
4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−
テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ
基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、
イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、
sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノ
キシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェ
ノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシル
フェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基など
が挙げられる。
【0133】Yにおけるアラルキルオキシ基としては炭
素原子数7〜24のアラルキルオキシ基が好ましく、具
体例としては、例えばベンジルオキシ基、(2−メチル
フェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキ
シ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2,3−
ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,4−ジメチルフ
ェニル)メトキシ基、(2,5−ジメチルフェニル)メ
トキシ基、(2,6−ジメチルフェニル)メトキシ基、
(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−
ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメ
チルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチル
フェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェ
ニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニ
ル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)
メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メト
キシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メ
トキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)
メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、
(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニ
ル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ
基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブ
チルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニ
ル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ
基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシ
ルフェニル)メトキシ基、(n−テトラデシルフェニ
ル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニル
メトキシ基などが挙げられ、好ましくはベンジルオキシ
基である。
【0134】一般式[7]で表される有機アルミニウム
化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、ト
リエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウ
ム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−
n−オクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウ
ム;ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミ
ニウムクロライド、ジ−n−プロピルアルミニウムクロ
ライド、ジ−n−ブチルアルミニウムクロライド、ジイ
ソブチルアルミニウムクロライド、ジ−n−ヘキシルア
ルミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムクロ
ライド;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアル
ミニウムジクロライド、n−プロピルアルミニウムジク
ロライド、n−ブチルアルミニウムジクロライド、イソ
ブチルアルミニウムジクロライド、n−ヘキシルアルミ
ニウムジクロライド等のアルキルアルミニウムジクロラ
イド;ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルア
ルミニウムハイドライド、ジ−n−プロピルアルミニウ
ムハイドライド、ジ−n−ブチルアルミニウムハイドラ
イド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジ−n
−ヘキシルアルミニウムハイドライド等のジアルキルア
ルミニウムハイドライド;メチル(ジメトキシ)アルミ
ニウム、メチル(ジエトキシ)アルミニウム、メチル
(ジ−tert−ブトキシ)アルミニウム等のアルキル
(ジアルコキシ)アルミニウム;ジメチル(メトキシ)
アルミニウム、ジメチル(エトキシ)アルミニウム、ジ
メチル(tert−ブトキシ)アルミニウム等のジアル
キル(アルコキシ)アルミニウム;メチル(ジフェノキ
シ)アルミニウム、メチルビス(2,6−ジイソプロピ
ルフェノキシ)アルミニウム、メチルビス(2,6−ジ
フェニルフェノキシ)アルミニウム等のアルキル(ジア
リールオキシ)アルミニウム;ジメチル(フェノキシ)
アルミニウム、ジメチル(2,6−ジイソプロピルフェ
ノキシ)アルミニウム、ジメチル(2,6−ジフェニル
フェノキシ)アルミニウム等のジアルキル(アリールオ
キシ)アルミニウム等を例示することができる。
【0135】これらの内、好ましくはトリアルキルアル
ミニウムであり、さらに好ましくはトリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘ
キシルアルミニウムまたはトリ−n−オクチルアルミニ
ウムであり、特に好ましくはトリイソブチルアルミニウ
ムまたはトリ−n−オクチルアルミニウムである。これ
らの有機アルミニウム化合物は一種類のみを用いても、
二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0136】成分(B)の使用量は、成分(A)1gに
対し通常1×10-6〜1×10-3molであり、好まし
くは5×10-6〜5×10-4molである。また成分
(C)の使用量は、成分(B)遷移金属化合物の遷移金
属原子に対する成分(C)有機アルミニウム化合物のア
ルミニウム原子のモル比(C)/(B)として、0.0
1〜10,000であることが好ましく、0.1〜5,
000であることがより好ましく、1〜2,000であ
ることが最も好ましい。
【0137】本発明の付加重合用触媒としては、成分
(A)および成分(B)、場合によってはさらに成分
(C)を予め接触させて得られた反応物を用いてもよ
く、重合反応装置中に別々に投入して用いてもよい。成
分(A)、(B)および(C)を用いる場合には、それ
らの内の任意の2つの成分を予め接触させて、その後も
う一つの成分を接触させてもよい。
【0138】各触媒成分を触媒調製用反応器もしくは重
合用反応器に供給する方法も、特に制限されるものでは
ない。各成分を固体状態で供給する方法、水分や酸素等
の触媒成分を失活させる成分を十分に取り除いた炭化水
素溶媒に溶解させた溶液状態、または懸濁もしくはスラ
リー化させた状態で供給する方法等が挙げられる。この
ときの溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン等の脂肪族炭化水素溶媒、ベンゼン、
トルエン等の芳香族炭化水素溶媒、またはメチレンクロ
ライド等のハロゲン化炭化水素が挙げられ、脂肪族炭化
水素または芳香族炭化水素が好ましい。
【0139】各触媒成分を溶液状態、または懸濁もしく
はスラリー化させた状態で供給する場合、成分(A)の
濃度は、通常0.01〜1000g/リットル、好まし
くは0.1〜500g/リットルである。成分(C)の
濃度は、Al原子換算で通常0.0001〜100モル
/リットル、好ましくは0.01〜10モル/リットル
である。成分(B)の濃度は、遷移金属原子換算で通常
0.0001〜1000ミリモル/リットル、好ましく
は0.01〜50ミリモル/リットルである。
【0140】重合方法も特に限定されるものではなく、
ガス状のモノマー中での気相重合、溶媒を使用する溶液
重合、スラリー重合等が可能である。溶液重合、または
スラリー重合に用いる溶媒としては、ブタン、ヘキサ
ン、ペンタン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素
溶媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素溶媒、ま
たはメチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素溶媒が
挙げられ、あるいはオレフィン自身を溶媒に用いる(バ
ルク重合)ことも可能である。重合方法は、回分式重
合、連続式重合のいずれでも可能であり、さらに重合を
反応条件の異なる2段階以上に分けて行っても良い。重
合時間は、一般に、目的とするオレフィン重合体の種
類、反応装置により適宜決定されるが、1分間〜20時
間の範囲を取ることができる。
【0141】本発明は、付加重合体粒子の形成を伴う重
合(例えばスラリー重合、気相重合、バルク重合等)に
特に好適に適用される。スラリー重合は、公知のスラリ
ー重合方法、重合条件に従って行えばよいが、それらに
限定される事はない。スラリー法における好ましい重合
方法として、モノマー(およびコモノマー)、供給物、
稀釈剤などを必要に応じて連続的に添加し、かつ、ポリ
マー生成物を連続的または少なくとも周期的に取出す連
続式反応器が含まれる。反応器としては、ループ反応器
を使用する方法や攪拌反応器を使用する方法を挙げるこ
とが出来る。また、反応器が異なったり、反応条件が異
なる複数の攪拌反応器を直列または並列またはこれらの
組合せなどが挙げられる。
【0142】稀釈剤としては、例えばパラフィン、シク
ロパラフィンまたは芳香族炭化水素のような不活性稀釈
剤(媒質)を用いることができる。重合反応器または反
応帯域の温度は、通常約0℃〜約150℃、好ましくは
30℃〜100℃の範囲をとることができる。圧力は通
常約0.1MPa〜約10MPaに変化させることがで
き、好ましくは0.5MPa〜5MPaである。触媒を
懸濁状態に保持し、媒質および少なくとも一部のモノマ
ーおよびコモノマーを液相に維持し、モノマーおよびコ
モノマーを接触させることができる圧力をとることがで
きる。従って、媒質、温度、および圧力は、付加重合体
が固体粒子として生成され、その形態で回収されるよう
に選択すればよい。
【0143】付加重合体の分子量は反応帯域の温度の調
節、水素の導入等、公知の各種の手段によって制御する
ことができる。各触媒成分、モノマー(およびコモノマ
ー)は、公知の任意の方法によって、任意の順序で反応
器、または反応帯域に添加できる。例えば、各触媒成
分、モノマー(およびコモノマー)を反応帯域に同時に
添加する方法、逐次に添加する方法等を用いることがで
きる。所望ならば、各触媒成分はモノマー(およびコモ
ノマー)と接触させる前に、不活性雰囲気中において予
備接触させることができる。
【0144】気相重合は、公知の気相重合方法、重合条
件に従って行えばよいが、それらに限定されることはな
い。気相重合反応装置としては、流動層型反応槽、好ま
しくは、拡大部を有する流動層型反応槽が用いられる。
反応槽内に攪拌翼が設置された反応装置でも何ら問題は
ない。各成分を重合槽に供給する方法としては通常、窒
素、アルゴン等の不活性ガス、水素、エチレン等を用い
て、水分のない状態で供給する、あるいは溶媒に溶解ま
たは稀釈して、溶液またはスラリー状態で供給する等の
方法を用いることができる。各触媒成分は個別に供給し
てもよいし、任意の成分を任意の順序にあらかじめ接触
させて供給してもよい。
【0145】重合条件として、温度は重合体が溶融する
温度未満、好ましくは0℃〜150℃、特に好ましくは
30℃〜100℃の範囲である。さらに最終製品の溶融
流動性を調節する目的で、水素を分子量調節剤として添
加しても構わない。また、重合に際して、混合ガス中に
不活性ガスを共存させてもよい。
【0146】本発明においては、このような重合(本重
合)の実施前に以下に述べる予備重合を行ってもかまわ
ない。
【0147】予備重合は、上記の改質された粒子(A)
および遷移金属化合物(B)の存在下、あるいはさらに
有機アルミニウム化合物(C)の存在下、少量のオレフ
ィンを供給して実施され、スラリー状態で行うのが好ま
しい。スラリー化するのに用いる溶媒としては、プロパ
ン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエンのような不活性炭化水素を挙げることがで
きる。また、スラリー化に際し、不活性炭化水素溶媒の
一部または全部に変えて液状のオレフィンを用いること
ができる。
【0148】予備重合時の有機アルミニウム化合物
(C)の使用量は、遷移金属化合物(B)1モル当た
り、0.5〜700モルのごとく広範囲に選ぶことがで
きるが、0.8〜500モルが好ましく、1〜200モ
ルが特に好ましい。
【0149】また、予備重合されるオレフィンの量は、
上記の改質された粒子1g当たり通常0.01〜100
0g、好ましくは0.05〜500g、特に好ましくは
0.1〜200gである。
【0150】予備重合を行う際のスラリー濃度は、0.
1〜50g−上記の改質された粒子/リットル−溶媒が
好ましく、特に0.5〜20g−上記の改質された粒子
/リットル−溶媒が好ましい。予備重合温度は、−20
℃〜100℃が好ましく、特に0℃〜80℃が好まし
い。また、予備重合中の気相部でのオレフィンの分圧
は、0.001MPa〜2MPaが好ましく、特に0.
01MPa〜1MPaが好ましいが、予備重合の圧力、
温度において液状であるオレフィンについては、この限
りではない。さらに、予備重合時間に特に制限はない
が、通常2分間から15時間が好適である。
【0151】予備重合を実施する際、上記の改質された
粒子(A)、遷移金属化合物(B)、有機アルミニウム
化合物(C)、オレフィンを供給する方法としては、上
記の改質された粒子(A)と、遷移金属化合物(B)と
を接触させておいた後、あるいは必要に応じて有機アル
ミニウム化合物(C)をも接触させておいた後オレフィ
ンを供給する方法、上記の改質された粒子(A)と、遷
移金属化合物(B)およびオレフィンとを接触させてお
いた後、有機アルミニウム化合物(C)を供給する方
法、オレフィン存在下、有機アルミニウム化合物(C)
および遷移金属化合物(B)を接触させた後、上記の改
質された粒子(A)を供給する方法などのいずれの方法
を用いても良いが、上記の改質された粒子(A)と有機
アルミニウム化合物(C)とを接触させる際にはオレフ
ィンが予め存在している方が好ましい。また、オレフィ
ンの供給方法としては、重合槽内が所定の圧力になるよ
うに保持しながら順次オレフィンを供給する方法、或い
は所定のオレフィン量を最初にすべて供給する方法のい
ずれの方法を用いても良い。また、得られる重合体の分
子量を調節するために水素等の連鎖移動剤を添加するこ
とも可能である。
【0152】本発明においては、このようにして予備重
合して得られたものについて、触媒成分として、あるい
は触媒として使用する。本発明に係る予備重合済の触媒
成分は、上記の改質された粒子(A)、並びに第3〜1
1族もしくはランタノイド系列の遷移金属化合物(B)
を接触させて得られる一次触媒の存在下に、オレフィン
を予備重合して得られる予備重合済付加重合用触媒成
分、あるいは、上記の改質された粒子(A)、第3〜1
1族もしくはランタノイド系列の遷移金属化合物
(B)、並びに有機アルミニウム化合物(C)を接触さ
せて得られる一次触媒の存在下に、オレフィンを予備重
合して得られる予備重合済付加重合用触媒成分である。
また本発明に係る予備重合済の触媒は、上記の改質され
た粒子(A)、並びに第3〜11族もしくはランタノイ
ド系列の遷移金属化合物(B)を接触させて得られる一
次触媒の存在下に、オレフィンを予備重合して得られる
付加重合用触媒、あるいは、上記の改質された粒子
(A)、第3〜11族もしくはランタノイド系列の遷移
金属化合物(B)、並びに有機アルミニウム化合物
(C)を接触させて得られる一次触媒の存在下に、オレ
フィンを予備重合して得られる付加重合用触媒である。
本発明に係る該予備重合済付加重合用触媒成分を用いる
触媒は、該予備重合済付加重合用触媒成分、並びに有機
アルミニウム化合物(C)を接触させて得られる付加重
合用触媒である。
【0153】本発明の付加重合体の製造方法は、前記の
本発明の付加重合用触媒の存在下、付加重合可能なモノ
マーを付加重合させる付加重合体の製造方法である。重
合に使用するモノマーとしては、炭素原子数2〜20の
オレフィン、ジオレフィン、環状オレフィン、アルケニ
ル芳香族炭化水素、極性モノマー等を挙げることがで
き、同時に2種以上のモノマーを用いることもできる。
【0154】これらの具体例としては、エチレン、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−
ペンテン、5−メチル−1−ヘキセン、1−ヘキセン、
1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン
等のオレフィン;1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキ
サジエン、1,4−ペンタジエン、1,7−オクタジエ
ン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、4−メ
チル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘ
キサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5−
エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエ
ン、5−ビニル−2−ノルボルネン、ノルボルナジエ
ン、5−メチレン−2−ノルボルネン、1,5−シクロ
オクタジエン、5,8−エンドメチレンヘキサヒドロナ
フタレン、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−
ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,3−シクロ
オクタジエン、1,3−シクロヘキサジエン等のジオレ
フィン;ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネ
ン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−
ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−
ベンジル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、
トリシクロデセン、トリシクロウンデセン、ペンタシク
ロペンタデセン、ペンタシクロヘキサデセン、8−メチ
ルテトラシクロドデセン、8−エチルテトラシクロドデ
セン、5−アセチル−2−ノルボルネン、5−アセチル
オキシ−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−
2−ノルボルネン、5−エトキシカルボニル−2−ノル
ボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−
ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、8−メ
トキシカルボニルテトラシクロドデセン、8−メチル−
8−テトラシクロドデセン、8−シアノテトラシクロド
デセン等の環状オレフィン;スチレン、2−フェニルプ
ロピレン、2−フェニルブテン、3−フェニルプロピレ
ン等のアルケニルベンゼン、p−メチルスチレン、m−
メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−エチルスチ
レン、m−エチルスチレン、o−エチルスチレン、α−
メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−
ジメチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、3,5
−ジメチルスチレン、3−メチル−5−エチルスチレ
ン、1,1−ジフェニルエチレン、p−第3級ブチルス
チレン、p−第2級ブチルスチレンなどのアルキルスチ
レン、ジビニルベンゼン等のビスアルケニルベンゼン、
1−ビニルナフタレン等のアルケニルナフタレン等のア
ルケニル芳香族炭化水素;アクリル酸、メタクリル酸、
フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン
酸、ビシクロ(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−
ジカルボン酸等のα,β−不飽和カルボン酸、およびそ
のナトリウム、カリウム、リチウム、亜鉛、マグネシウ
ム、カルシウム等の金属塩、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソ
プロピル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソ
プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソ
ブチル等のα,β−不飽和カルボン酸エステル、マレイ
ン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン
酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ト
リフルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸
グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノ
グリシジルエステル等の不飽和カルボン酸グリシジルエ
ステル等の極性モノマーなどが挙げられる。
【0155】本発明は、これらのモノマーの単独重合ま
たは共重合に適用される。共重合体を構成するモノマー
の具体例としては、エチレンとプロピレン、エチレンと
1−ブテン、エチレンと1−ヘキセン、エチレンと1−
オクテン、プロピレンと1−ブテン、エチレンとプロピ
レンとブテン、エチレンとプロピレンと1−ヘキセン等
が例示されるが、本発明はこれらに限定されるべきもの
ではない。
【0156】本発明の付加重合用触媒はオレフィン重合
用触媒として特に好適であり、オレフィン重合体の製造
方法に好適に用いられる。かかるオレフィン重合体とし
て特に好ましくはエチレンとα−オレフィンとの共重合
体であり、中でもポリエチレン結晶構造を有するエチレ
ンとα−オレフィンとの共重合体が好ましい。ここでい
うα−オレフィンとして好ましくは、炭素原子数3〜8
のα−オレフィンであり、具体的には1−ブテン、1−
ヘキセン、1−オクテンなどが挙げられる。
【0157】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。実施例中の各項目の測定値は、下記の方
法で測定した。
【0158】(1)共重合体におけるα−オレフィンか
ら誘導される繰り返し単位の含有量は、赤外分光光度計
(日本分光工業社製 FT−IR7300)を用い、エ
チレンとα−オレフィンの特性吸収より検量線を用いて
求め、炭素原子1000個当たりの短鎖分岐数(SC
B)として表した。
【0159】(2)極限粘度=[η]:ウベローデ型粘
度計を用い、135℃でテトラリン溶液中で測定した
(単位:dl/g)。
【0160】(3)メルトフローレート=MFR:JI
S K7210−1995に規定された方法に従い、1
90℃にて荷重21.18N(2.16kg)で測定し
たメルトフローレート値である(単位:g/10分)。
【0161】(4)スウェル比=SR:MFR測定時に
得られたストランド径をダイの内径である2.095m
mで除した値である。
【0162】(5)メルトフローレート比=MFRR:
JIS K7210−1995に規定された方法に従
い、190℃、荷重211.82N(21.60kg)
で測定されたメルトフローレート値を、荷重21.18
N(2.16kg)で測定されたメルトフローレート値
(MFR)で除した値である。 上記メルトフローレート測定についてはすべて、予め酸
化防止剤を1000ppm配合した重合体を用いた。
【0163】(6)分子量および分子量分布 ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
より、下記の条件で測定した。検量線は標準ポリスチレ
ンを用いて作成した。分子量分布は重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で評
価した。 機種: ミリポアウオーターズ社製 150C型 カラム: TSK−GEL GMH−HT 7.5×6
00×2本 測定温度:140℃ 溶媒: オルトジクロロベンゼン、 測定濃度:5mg/5ml ただし、実施例6〜12および17は、カラムTSK−
GEL GMH6−HT 7.5×300×3本を使用
して測定を行った。
【0164】(7)元素分析: Zn:試料を硫酸水溶液(1mol/リットル)に投じ
たのち超音波をあてて金属成分を抽出した。得られた液
体部分についてICP発光分析法により定量した。 F:酸素を充填させたフラスコ中で試料を燃焼させて生
じた燃焼ガスを水酸化ナトリウム水溶液(10%)に吸
収させ、得られた当該水溶液についてイオン電極法を用
いて定量した。
【0165】(8)重合体のフィルム成形 重合で得られた重合体パウダー0.030kgに、酸化
防止剤としてイルガノックス1076(チバ・スペシャ
ルティ・ケミカルズ社製)を1500ppm、中和剤と
してステアリン酸カルシウムを500ppmとなるよう
配合したものを、下記の成形条件でインフレーションフ
ィルム成形法にて、厚み15μmのフィルムを製造し、
フィルム外観としてフィッシュアイの発生度合いを調べ
た。押出機:単軸スクリュー20mmφ、スクリュー回
転数:16rpm、ダイ:25mmφ、リップ幅:0.
7mm、引取り速度:5.5m/分、温度:170℃
【0166】(9)溶融張力=MT:東洋精機社製メル
トテンションテスターを用いて、サンプル量5g、温度
190℃、押出速度5.5mm/分のピストンで、直径
2.09mmφ、長さ8mmのオリフィスから溶融樹脂
ストランドを押し出し、該ストランドを直径50mmの
ローラーを用いて毎分40rpmずつ回転速度を上昇さ
せながら巻き取った際に、該ストランドが切れる直前の
張力値を、メルトテンション(MT)として測定した
(単位=cN)。
【0167】[実施例1] (1)接触物(e)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、テトラヒ
ドロフラン 1.48リットル、ジエチル亜鉛のヘキサ
ン溶液(1.99mol/リットル)1.47リットル
(2.93mol)を入れ、−50℃に冷却した。これ
に、ペンタフルオロフェノール 269.5g(1.4
6mol)をテトラヒドロフラン 500mlに溶解さ
せた溶液を25分間で滴下した。滴下終了後、室温まで
徐々に温度を上げ、3.2時間攪拌を行った。その後、
40℃に加熱し、35分間攪拌した。氷浴で20℃まで
温度を下げ、H2O 39.85g(2.21mol)
をテトラヒドロフラン 200mlに溶解させた溶液を
1.3時間で滴下した。その結果、黄色透明液状物と、
黄色ゲル状物に分かれた。52℃で1時間攪拌を行った
後、室温で12時間静置した。黄色透明液状物と、黄色
ゲル状物を、それぞれ窒素置換した別々のフラスコにわ
け取り、それぞれ揮発性成分を留去し、減圧下、120
℃で12時間、130℃で8時間、乾燥を行った。その
後、黄色透明液状物由来の固形物72重量%と、黄色ゲ
ル状物由来の固形物の全量とを窒素置換した5リットル
の四つ口フラスコに合わせ入れ、テトラヒドロフラン
3リットルを加えて50℃に加熱した。室温まで冷却し
た後、3日間静置した。減圧下、揮発性成分を留去した
後、120℃で11時間、減圧乾燥を行った。その結
果、固体生成物 408gを得た。
【0168】(2)成分(A)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、上記実施
例1(1)で合成した固体生成物 408g、テトラヒ
ドロフラン 3リットルを入れ、攪拌を行った。これに
窒素流通下で300℃において加熱処理したシリカ(デ
ビソン社製 Sylopol948;平均粒子径=61
μm;細孔容量=1.61ml/g;比表面積=296
2/g)288.4gを入れた。40℃に加熱し、2
時間攪拌を行った後、静置し、固体成分を沈降させ、沈
降した固体成分の層と上層のスラリー部分との界面が見
えた時点で上層のスラリー部分を取り除いた。洗浄操作
として、これに、テトラヒドロフラン 3リットルを加
え、攪拌を行った後、静置し、固体成分を沈降させ、同
様に界面が見えた時点で上層のスラリー部分を取り除い
た。以上の洗浄操作を計5回繰り返した。さらに、ヘキ
サン 3リットルを加え、攪拌を行った後、静置し、固
体成分を沈降させ、同様に界面が見えた時点で上層のス
ラリー部分を取り除いた。グラスフィルターで液体成分
を取り除いた後、減圧下、120℃で8時間乾燥を行う
ことにより、成分(A)422gを得た。元素分析の結
果、Zn=2.4mmol/g、F=3.8mmol/
gであった。
【0169】(3)予備重合 内容積0.4リットルの撹拌機付きオートクレーブを真
空にした後、室温下で水素を圧力で0.003MPa仕
込み、溶媒としてブタンを90g仕込み、オートクレー
ブを50℃まで昇温した。さらにエチレンを、その分圧
が0.2MPaになるように加え系内を安定させた後、
トリイソブチルアルミニウム 1.2mmol、ラセミ
−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロ
ライド45μmol、続いて上記実施例1(2)で得ら
れた成分(A)0.66gを投入して重合を開始した。
重合中は、オートクレーブ内のガス相圧力が0.65M
Paを保つように調整しながら、エチレンと水素の混合
ガス(水素濃度0.27mol%)を連続して供給し
た。240分後にエチレン、ブタン、水素ガスをパージ
して、オートクレーブ内に残った固体を室温で30分間
真空乾燥することにより、成分(A)1g当り57gの
ポリエチレンが予備重合された予備重合済付加重合用触
媒成分を得た。該ポリエチレンの極限粘度[η]は1.
65dl/g、MFRは2.4g/10分であった。
【0170】(4)本重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積5リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.018MPaになるように加え、ブタンを106
6g、1−ヘキセンを200ml仕込み、70℃まで昇
温した。その後、エチレンを、その分圧が1.6MPa
になるように加え系内を安定させた。ガスクロマトグラ
フィー分析の結果、系内のガス組成は、水素=1.06
mol%であった。これに、濃度を1mmol/mlに
調整したトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液
1.5mlを投入した。次に、上記(3)で得られた予
備重合済付加重合用触媒成分 1.13gを投入した。
全圧を一定に保つようにエチレン/水素混合ガス(水素
0.76mol%)をフィードしながら70℃で、60
分間重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフ
ィン重合体 90gが得られた。固体触媒成分(上記実
施例1(2)で得られた成分(A))当りの重合活性は
4500g/g固体触媒成分/時間であった。また、得
られたオレフィン重合体はSCB=15.5、MFR=
1.02、MFRR=86、SR=1.36、MT=
3.7であった。
【0171】(5)フィルム成形 上記(4)で得られたエチレン/1−ヘキセン共重合体
を用いてフィルム成形したところ、フィッシュアイが少
なく、外観の良好なフィルムが得られた。
【0172】[実施例2] (1)予備重合 予め窒素置換した内容積210リットルの撹拌機付きオ
ートクレーブにトリイソブチルアルミニウムを濃度3.
7mmol/リットルで含んだブタン 68リットル
と、常温常圧の水素として25リットルを仕込んだ後、
オートクレーブを40℃まで昇温した。さらにエチレン
をオートクレーブ内のガス相圧力で0.6MPa分だけ
仕込み、系内が安定した後、トリイソブチルアルミニウ
ム 89.3mmol、ラセミ−エチレンビス(1−イ
ンデニル)ジルコニウムジクロライド 12.8mmo
l、続いて上記実施例1(2)で得られた成分(A)1
70gを投入して重合を開始した。重合中は温度を50
℃に保持し、エチレン 3.0kg/時間と、常温常圧
の水素として7.5リットル/時間を供給して、2.8
時間重合を継続した。重合終了後、エチレン、ブタン、
水素ガスをパージして生成した固体を室温にて窒素下で
真空乾燥し、成分(A)1g当り47gのポリエチレン
が予備重合された予備重合済付加重合用触媒成分を得
た。該ポリエチレンの極限粘度[η]は1.14dl/
g、MFRは5.15g/10分であった。
【0173】(2)本重合 上記実施例2(1)で得た予備重合済付加重合用触媒成
分を用い、連続式流動床気相重合装置で、全圧2.0M
Pa、重合温度70℃でエチレンと1−ヘキセンの共重
合を実施した。上記(1)で得た予備重合済付加重合用
触媒成分を192g/時間、トリイソブチルアルミニウ
ムを40mmol/時間の割合で連続的に供給し、重合
中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、1−ヘ
キセン、水素、窒素、ブタンを連続的に供給した。その
結果、15.4kg/時間の割合で粒子性状の良好なエ
チレン/1−ヘキセン共重合体が得られた。得られたエ
チレン/1−ヘキセン共重合体は、SCB=21.4、
MFR=3.00、MFRR=80、SR=1.56、
MT=2.7であった。
【0174】(3)フィルム成形 上記実施例2(2)で得られたエチレン/1−ヘキセン
共重合体を用いてフィルム成形したところ、フィッシュ
アイが少なく、外観の良好なフィルムが得られた。
【0175】[比較例1] (1)窒素置換した5リットルの4つ口フラスコに撹拌
機、滴下ロートおよび温度計を取り付けた。そのフラス
コへ、窒素流通下で300℃において加熱処理したシリ
カ(デビソン社製 Sylopol948;平均粒子径
=64μm;細孔容量=1.62ml/g;比表面積=
312m2 /g)382gを採取した。そこへトルエン
3.3リットルを加えてスラリーとし、氷浴を用いて
5℃に冷却した後、濃度を2.1mmol/mlに調整
したトリメチルアルミニウムのトルエン溶液 375m
lを徐々に滴下した。その際、ガスの発生が見られた。
5℃で30分間、80℃で2時間撹拌した後、上澄み液
を除去し、残存の固体生成物をトルエン 3.3リット
ルで4回洗浄した。その後、再びトルエンを3.3リッ
トル加えてスラリーとした。
【0176】(2)上記比較例1(1)にて得られたス
ラリーを氷浴を用いて5℃に冷却した後、濃度を2mm
ol/mlに調整したペンタフルオロフェノールのトル
エン溶液420mlをゆっくりと加えた。その際、ガス
の発生が見られた。5℃で30分、80℃で2時間撹袢
した後、上澄み液を濾過し、残存の固体生成物をトルエ
ン3.3リットルで4回、ヘキサン 3.3リットルで
2回洗浄した。その後、固体生成物を減圧乾燥して、流
動性のある固体生成物 434gを得た。元素分析の結
果、Al=1.2mmol/g、F=4.6mmol/
gであった。
【0177】(3)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積5リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.007MPaになるように加え、ブタンを114
5g、1−ブテンを55g仕込み、70℃まで昇温し
た。その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaにな
るように加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィ
ー分析の結果、系内のガス組成は、水素=0.37mo
l%、1−ブテン=1.55mol%であった。これ
に、濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチル
アルミニウムのヘプタン溶液 1.5mlを投入した。
次に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチ
レンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライド
のトルエン溶液 0.5mlを投入し、続いて上記比較
例1(2)で得られた固体生成物 36mgを固体触媒
成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレン
/水素混合ガス(水素0.22mol%)をフィードし
ながら70℃で、60分間重合を行った。その結果、オ
レフィン重合体135gが得られた。ジルコニウム原子
当たりの重合活性は1.4×108 g/molZr/時
間で、固体触媒成分当りの重合活性は3720g/g固
体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン
重合体はSCB=12.4、MFR=2.55、MFR
R=48、SR=1.35であった。
【0178】(4)フィルム成形 上記(3)で得られたエチレン/1−ヘキセン共重合体
を用いてフィルム成形したところ、フィッシュアイが多
く、外観の不良なフィルムが得られた。
【0179】[実施例3] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した300mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(1.02mo
l/リットル)20ml(20mmol)、テトラヒド
ロフラン 100mlを加え−78℃に冷却し攪拌を行
った。これにペンタフルオロフェノールのヘキサン溶液
(1.17mol/リットル)4.4ml(5.1mm
ol)を滴下した。滴下終了後、室温まで徐々に温度を
上げ、2時間攪拌を行った。その後、H2 O 321μ
l(17.8mmol)を滴下した。滴下終了後、室温
で14時間攪拌を行った。減圧下、揮発性物質を留去
し、生じた固体を120℃で減圧下8時間乾燥を行うこ
とにより、固体生成物を得た。
【0180】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した50mlの四つ口フラ
スコに、窒素流通下で300℃において加熱処理したシ
リカ(デビソン社製 Sylopol948;平均粒子
径=55μm;細孔容量=1.66ml/g;比表面積
=309m2/g)0.73g、テトラヒドロフラン
40mlを入れ、攪拌を行った。これに、上記実施例3
(1)で得られた固体生成物 1.01gを入れた。4
0℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、グラスフ
ィルターで液体成分を取り除いた後、固体成分をテトラ
ヒドロフラン 20mlで4回洗浄を行った。減圧下、
120℃で8時間乾燥を行うことにより、成分(A)を
得た。
【0181】(3)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.012MPaになるように加え、ブタンを700
g、1−ブテンを50g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.477mol
%、1−ブテン=2.29mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.25mlを投入し、続いて上記実施
例3(2)で得られた成分(A)15.3mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレ
ン/水素混合ガス(水素0.199mol%)をフィー
ドしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 46.5gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は9.3
×107 g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は3040g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=14.
9、Mw=169000、Mw/Mn=10.2、MF
R=0.070、MFRR=192、SR=1.05で
あった。
【0182】[実施例4] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した300mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(1.02mo
l/リットル)20ml(20mmol)、テトラヒド
ロフラン 100mlを加え−78℃に冷却し攪拌を行
った。これにペンタフルオロフェノールのヘキサン溶液
(1.17mol/リットル)8.7ml(10mmo
l)を滴下した。滴下終了後、室温まで徐々に温度を上
げ、2時間攪拌を行った。その後、H2 O 275μl
(15.3mmol)を滴下した。滴下終了後、室温で
終夜攪拌を行った。減圧下、揮発性物質を留去し、生じ
た固体を120℃で減圧下8時間乾燥を行うことによ
り、固体生成物を得た。
【0183】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した50mlの四つ口フラ
スコに、実施例3(2)で使用したものと同じロットの
加熱処理したシリカ 0.93g、テトラヒドロフラン
40mlを入れ、攪拌を行った。これに、上記実施例
4(1)で得られた固体生成物 1.34gを入れた。
40℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、グラス
フィルターで液体成分を取り除いた後、固体成分をテト
ラヒドロフラン 20mlで4回、ヘキサン 20ml
で1回洗浄を行った。減圧下、120℃で8時間乾燥を
行うことにより、成分(A)を得た。元素分析の結果、
Zn=2.6mmol/g、F=3.9mmol/gで
あった。
【0184】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例4(2)で得られた成
分(A)21.0mgを用いたことと、ガスクロマトグ
ラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.49
4mol%、1−ブテン=2.74mol%であったこ
と、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.192m
ol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様にし
て重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフィ
ン重合体 70.2gが得られた。ジルコニウム原子当
たりの重合活性は1.4×108g/molZr/時間
で、固体触媒成分当りの重合活性は3340g/g固体
触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重
合体はSCB=14.8、Mw=143000、Mw/
Mn=5.28、MFR=0.158、MFRR=13
8、SR=1.06であった。
【0185】[実施例5] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した200mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(1.02mo
l/リットル)10ml(10mmol)、テトラヒド
ロフラン 50mlを加え−78℃に冷却し攪拌を行っ
た。これにペンタフルオロフェノールのヘキサン溶液
(1.48mol/リットル)6.9ml(10mmo
l)を滴下した。滴下終了後、室温まで徐々に温度を上
げ、2時間攪拌を行った。その後、H2 O 93.7m
g(5.20mmol)を滴下した。滴下終了後、室温
で20時間攪拌を行った。減圧下、揮発性物質を留去
し、生じた固体を120℃で減圧下8時間乾燥を行うこ
とにより、固体生成物 2.34gを得た。
【0186】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した50mlの四つ口フラ
スコに、実施例3(2)で使用したものと同じロットの
加熱処理したシリカ 0.38g、テトラヒドロフラン
40mlを入れ、攪拌を行った。これに、上記実施例
5(1)で得られた固体生成物 0.877gを入れ
た。40℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、グ
ラスフィルターで液体成分を取り除いた後、固体成分を
テトラヒドロフラン 20mlで4回洗浄を行った。減
圧下、120℃で8時間乾燥を行うことにより、成分
(A)を得た。
【0187】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例5(2)で得られた成
分(A)12.6mgを用いたことと、ガスクロマトグ
ラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.53
0mol%、1−ブテン=2.38mol%であったこ
と以外は、実施例3(3)と同様にして重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 6.2
gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は
1.2×107g/molZr/時間で、固体触媒成分
当りの重合活性は492g/g固体触媒成分/時間であ
った。また、得られたオレフィン重合体はSCB=1
4.0、Mw=112000、Mw/Mn=6.93、
MFR=0.428、MFRR=84.1、SR=1.
30であった。
【0188】[実施例6] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した200mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リ
ットル)40ml(80mmol)、テトラヒドロフラ
ン 40mlを加え3℃に冷却し攪拌を行った。これに
ペンタフルオロフェノールのテトラヒドロフラン溶液
(2.33mol/リットル)8.6ml(20mmo
l)を17.9ml/時間の速さで滴下した。滴下終了
後、室温まで徐々に温度を上げ、125分間攪拌を行っ
た。その後、20℃で、H2 O 1.26ml(69.
9mmol)を0.54ml/hの速さで滴下した。滴
下終了後、室温で65分間攪拌を行い、その後11.3
時間静置した。減圧下、揮発性物質を留去し、生じた固
体を120℃で減圧下8時間乾燥を行うことにより、固
体生成物を得た。
【0189】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、窒素で置換した50mlの四つ口フラスコ
に、上記実施例6(1)で得られた固体生成物 3.2
1g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪拌を行
った。これに、実施例3(2)で使用したものと同じロ
ットの加熱処理したシリカ 3.02gを入れた。40
℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、静置し、固
体成分を沈降させ、沈降した固体成分の層と上層のスラ
リー部分との界面が見えた時点で上層のスラリー部分を
取り除いた。その後フィルターにてろ過を行った。洗浄
操作として、これに、テトラヒドロフラン 30mlを
加え、攪拌を行った後、静置し、固体成分を沈降させ、
同様に界面が見えた時点で上層のスラリー部分を取り除
いた。その後フィルターを用いてろ過を行った。以上の
洗浄操作を計5回繰り返した。減圧下、120℃で8時
間乾燥を行うことにより、成分(A)4.16gを得
た。元素分析の結果、Zn=2.6mmol/g、F=
2.2mmol/gであった。
【0190】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例6(2)で得られた成
分(A)16.3mgを用いたことと、ガスクロマトグ
ラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.46
6mol%、1−ブテン=2.82mol%であったこ
と、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.187m
ol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様にし
て重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフィ
ン重合体 20.5gが得られた。ジルコニウム原子当
たりの重合活性は4.1×107g/molZr/時間
で、固体触媒成分当りの重合活性は1260g/g固体
触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重
合体はSCB=12.7、Mw=123000、Mw/
Mn=4.47、MFR=0.167、MFRR=10
8、SR=1.11であった。
【0191】[実施例7] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した200mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リ
ットル)40ml(80mmol)、テトラヒドロフラ
ン 40mlを加え3℃に冷却し攪拌を行った。これに
ペンタフルオロフェノールのテトラヒドロフラン溶液
(2.33mol/リットル)17.2ml(40mm
ol)を17.9ml/時間の速さで滴下した。滴下終
了後、室温まで徐々に温度を上げ、2.6時間攪拌を行
った。その後、20℃で、H2 O1.08ml(60.
0mmol)を0.54ml/hの速さで滴下した。滴
下終了後、室温で3.2時間攪拌を行い、その後11時
間静置した。減圧下、揮発性物質を留去し、生じた固体
を120℃で減圧下8時間乾燥を行うことにより、固体
生成物を得た。
【0192】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、窒素で置換した50mlの四つ口フラスコ
に、上記実施例7(1)で得られた固体生成物 4.3
4g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪拌を行
った。これに、実施例3(2)で使用したものと同じロ
ットの加熱処理したシリカ 2.87gを入れた。40
℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、液体成分を
取り除いた後、固体成分をテトラヒドロフラン 30m
lで5回洗浄を行った。減圧下、120℃で8時間乾燥
を行うことにより、成分(A)3.21gを得た。元素
分析の結果、Zn=1.5mmol/g、F=2.5m
mol/gであった。
【0193】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例7(2)で得られた成
分(A)15.1mgを用いたことと、ガスクロマトグ
ラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.44
1mol%、1−ブテン=2.69mol%であったこ
と、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.187m
ol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様にし
て重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフィ
ン重合体 25.7gが得られた。ジルコニウム原子当
たりの重合活性は5.1×107g/molZr/時間
で、固体触媒成分当りの重合活性は1700g/g固体
触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重
合体はSCB=14.6、Mw=124000、Mw/
Mn=4.32、MFR=0.166、MFRR=11
6、SR=1.12であった。
【0194】[実施例8] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した200mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リ
ットル)40ml(80mmol)、テトラヒドロフラ
ン 40mlを加え3℃に冷却し攪拌を行った。これに
ペンタフルオロフェノールのテトラヒドロフラン溶液
(2.33mol/リットル)34.3ml(80mm
ol)を17.9ml/時間の速さで滴下した。滴下終
了後、室温まで徐々に温度を上げ、2.7時間攪拌を行
った。その後、20℃で、H2 O0.72ml(40m
mol)を0.54ml/hの速さで滴下した。滴下終
了後、室温で2.4時間攪拌を行い、その後12時間静
置した。減圧下、揮発性物質を留去し、生じた固体を1
20℃で減圧下8時間乾燥を行うことにより、固体生成
物を得た。
【0195】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、窒素で置換した50mlの四つ口フラスコ
に、上記実施例8(1)で得られた固体生成物 6.4
7g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪拌を行
った。これに、実施例3(2)で使用したものと同じロ
ットの加熱処理したシリカ 3.05gを入れた。40
℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、静置し、固
体成分を沈降させ、沈降した固体成分の層と上層のスラ
リー部分との界面が見えた時点で上層のスラリー部分を
取り除いた。その後フィルターにてろ過を行った。洗浄
操作として、これに、テトラヒドロフラン 30mlを
加え、攪拌を行った後、静置し、固体成分を沈降させ、
同様に界面が見えた時点で上層のスラリー部分を取り除
いた。その後フィルターを用いてろ過を行った。以上の
洗浄操作を計2回繰り返した。その後、液体成分をフィ
ルターを用いて取り除いた後、固体成分をテトラヒドロ
フラン 30mlで2回洗浄を行った。減圧下、120
℃で8時間乾燥を行うことにより、成分(A)3.35
gを得た。元素分析の結果、Zn=1.2mmol/
g、F=2.4mmol/gであった。
【0196】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例8(2)で得られた成
分(A)15.5mgを用いたことと、ガスクロマトグ
ラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.47
5mol%、1−ブテン=2.71mol%であったこ
と、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.187m
ol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様にし
て重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフィ
ン重合体 36.7gが得られた。ジルコニウム原子当
たりの重合活性は7.3×107g/molZr/時間
で、固体触媒成分当りの重合活性は2370g/g固体
触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重
合体はSCB=13.5、Mw=122000、Mw/
Mn=4.06、MFR=0.170、MFRR=10
6、SR=1.15であった。
【0197】[実施例9] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した200mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リ
ットル)40ml(80mmol)、テトラヒドロフラ
ン 40mlを加え3℃に冷却し攪拌を行った。これに
ペンタフルオロフェノールのテトラヒドロフラン溶液
(2.34mol/リットル)51.3ml(120m
mol)を17.9ml/時間の速さで滴下した。滴下
終了後、室温まで徐々に温度を上げ、2.4時間攪拌を
行った。その後、20℃で、H2 O0.36ml(20
mmol)を0.54ml/hの速さで滴下した。滴下
終了後、室温で3.4時間攪拌を行い、その後13.5
時間静置した。減圧下、揮発性物質を留去し、生じた固
体を120℃で減圧下8時間乾燥を行うことにより、固
体生成物26.2gを得た。
【0198】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した50mlの四つ口フラ
スコに、上記実施例9(1)で得られた固体生成物
9.28g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪
拌を行った。これに、実施例3(2)で使用したものと
同じロットの加熱処理したシリカ 2.97gを入れ
た。40℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、液
体成分を取り除いた後、固体成分をテトラヒドロフラン
30mlで5回洗浄を行った。減圧下、120℃で8
時間乾燥を行うことにより、成分(A)を得た。元素分
析の結果、Zn=1.0mmol/g、F=2.8mm
ol/gであった。
【0199】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例9(2)で得られた成
分(A)15.7mgを用いたことと、ガスクロマトグ
ラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.46
9mol%、1−ブテン=2.48mol%であったこ
と、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.192m
ol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様にし
て重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフィ
ン重合体 12.9gが得られた。ジルコニウム原子当
たりの重合活性は2.6×107g/molZr/時間
で、固体触媒成分当りの重合活性は822g/g固体触
媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合
体はSCB=7.91、Mw=99200、Mw/Mn
=2.81、MFR=0.582、MFRR=48.
4、SR=1.39であった。
【0200】[実施例10] (1)重合 固体触媒成分として、上記実施例1(2)で得られた成
分(A)20.1mgを用い、ガスクロマトグラフィー
分析による系内のガス組成が、水素=0.480mol
%、1−ブテン=3.11mol%であったこと、重合
時間が15分間であったこと以外は、実施例3(3)と
同様にして重合を行った。その結果、粒子性状の良好な
オレフィン重合体 20.0gが得られた。ジルコニウ
ム原子当たりの重合活性は1.6×108g/molZ
r/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は4000g
/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレ
フィン重合体はSCB=14.7、Mw=15000
0、Mw/Mn=3.77、MFR=0.06、MFR
R=233、SR=1.05であった。
【0201】[実施例11] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した200mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リ
ットル)40ml(80mmol)、テトラヒドロフラ
ン 40mlを加え3℃に冷却し攪拌を行った。これに
ペンタフルオロフェノールのテトラヒドロフラン溶液
(2.33mol/リットル)13.7ml(31.9
mmol)を、17.9ml/時間の速さで滴下した。
滴下終了後、室温まで徐々に温度を上げ、2.2時間攪
拌を行った。その後、20℃で、H 2 O 1.01ml
(56.1mmol)を、0.54ml/時間の速さで
滴下した。滴下終了後、19.4時間静置した。減圧
下、揮発性物質を留去し、生じた固体を120℃で減圧
下8時間乾燥を行うことにより、固体生成物を得た。
【0202】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した50mlの四つ口フラ
スコに、上記実施例11(1)で得られた固体生成物
4.05g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪
拌を行った。これに、実施例3(2)で使用したものと
同じロットの加熱処理したシリカ 2.79gを入れ
た。40℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、液
体成分を取り除いた後、固体成分をテトラヒドロフラン
30mlで5回洗浄を行った。減圧下、120℃で8
時間乾燥を行うことにより、成分(A)を得た。元素分
析の結果、Zn=1.5mmol/g、F=2.0mm
ol/gであった。
【0203】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例11(2)で得られた
成分(A)17.3mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.4
79mol%、1−ブテン=2.83mol%であった
こと、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.185
mol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様に
して重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフ
ィン重合体 9.8gが得られた。ジルコニウム原子当
たりの重合活性は2.0×107g/molZr/時間
で、固体触媒成分当りの重合活性は566g/g固体触
媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合
体はSCB=8.64、Mw=90800、Mw/Mn
=2.83、MFR=0.302、MFRR=119、
SR=1.35であった。
【0204】[実施例12] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した200mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リ
ットル)40ml(80mmol)、テトラヒドロフラ
ン 40mlを加え3℃に冷却し攪拌を行った。これに
ペンタフルオロフェノールのテトラヒドロフラン溶液
(2.33mol/リットル)6.9ml(16.1m
mol)を、17.9ml/時間の速さで滴下した。滴
下終了後、室温まで徐々に温度を上げ、2時間攪拌を行
った。その後、20℃で、H2 O1.44ml(79.
9mmol)を、0.54ml/時間の速さで滴下し
た。滴下終了後、16.8時間静置した。減圧下、揮発
性物質を留去し、生じた固体を120℃で減圧下8時間
乾燥を行うことにより、固体生成物を得た。
【0205】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した50mlの四つ口フラ
スコに、上記実施例12(1)で得られた固体生成物
3.02g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪
拌を行った。これに、実施例3(2)で使用したものと
同じロットの加熱処理したシリカ 2.92gを入れ
た。40℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、液
体成分を取り除いた後、固体成分をテトラヒドロフラン
30mlで5回洗浄を行った。減圧下、120℃で8
時間乾燥を行うことにより、成分(A)を得た。元素分
析の結果、Zn=3.1mmol/g、F=2.2mm
ol/gであった。
【0206】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例12(2)で得られた
成分(A)12.9mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.4
50mol%、1−ブテン=2.72mol%であった
こと、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.185
mol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様に
して重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフ
ィン重合体 12.6gが得られた。ジルコニウム原子
当たりの重合活性は2.5×107g/molZr/時
間で、固体触媒成分当りの重合活性は980g/g固体
触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重
合体はSCB=8.46、Mw=106000、Mw/
Mn=3.45、MFR=0.346、MFRR=6
4.0、SR=1.28であった。
【0207】[実施例13] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した200mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リ
ットル)40ml(80mmol)、テトラヒドロフラ
ン 40mlを加え3℃に冷却し攪拌を行った。これに
2 O 1.01ml(56.1mmol)を、0.5
4ml/時間の速さで滴下した。滴下終了後、室温まで
徐々に温度を上げ、2時間攪拌を行い、40℃でさらに
1.5時間攪拌を行った。25℃に冷却した後に、ペン
タフルオロフェノールのテトラヒドロフラン溶液(2.
33mol/リットル)13.7ml(31.9mmo
l)を、17.9ml/時間の速さで滴下した。滴下終
了後、40℃で、2時間攪拌を行い、60.5時間静置
した。減圧下、揮発性物質を留去し、生じた固体を12
0℃で減圧下8時間乾燥を行うことにより、固体生成物
を得た。(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、アルゴ
ンで置換した50mlの四つ口フラスコに、上記実施例
13(1)で得られた固体生成物 3.80g、テトラ
ヒドロフラン 30mlを入れ、攪拌を行った。これ
に、実施例3(2)で使用したものと同じロットの加熱
処理したシリカ 3.07gを入れた。40℃に昇温
し、2時間攪拌を行った。その後、液体成分を取り除い
た後、固体成分をテトラヒドロフラン 30mlで5回
洗浄を行った。減圧下、120℃で10時間乾燥を行う
ことにより、成分(A)を得た。元素分析の結果、Zn
=1.4mmol/g、F=1.9mmol/gであっ
た。
【0208】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例13(2)で得られた
成分(A)16.6mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.4
57mol%、1−ブテン=2.61mol%であった
こと、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.193
mol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様に
して重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフ
ィン重合体 8.2gが得られた。ジルコニウム原子当
たりの重合活性は1.6×107g/molZr/時間
で、固体触媒成分当りの重合活性は494g/g固体触
媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合
体はSCB=6.37、Mw=84700、Mw/Mn
=2.82、MFR=1.35、MFRR=38.0、
SR=1.51であった。
【0209】[実施例14] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した200mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リ
ットル)40ml(80mmol)、テトラヒドロフラ
ン 40mlを加え3℃に冷却し攪拌を行った。これに
2 O 1.15ml(63.8mmol)を、0.5
4ml/時間の速さで滴下した。滴下終了後、室温まで
徐々に温度を上げ、2時間攪拌を行い、40℃でさらに
1.8時間攪拌を行った。24℃に冷却した後に、ペン
タフルオロフェノールのテトラヒドロフラン溶液(2.
33mol/リットル)6.9ml(16.1mmo
l)を、17.9ml/時間の速さで滴下した。滴下終
了後、40℃で、2時間攪拌を行い、15.3時間静置
した。減圧下、揮発性物質を留去し、生じた固体を12
0℃で減圧下8時間乾燥を行うことにより、固体生成物
を得た。
【0210】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、窒素で置換した50mlの四つ口フラスコ
に、上記実施例14(1)で得られた固体生成物 2.
92g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪拌を
行った。これに、実施例3(2)で使用したものと同じ
ロットの加熱処理したシリカ 2.84gを入れた。4
0℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、液体成分
を取り除いた後、固体成分をテトラヒドロフラン 30
mlで5回洗浄を行った。減圧下、120℃で8時間乾
燥を行うことにより、成分(A)3.16gを得た。元
素分析の結果、Zn=1.5mmol/g、F=1.2
mmol/gであった。
【0211】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例14(2)で得られた
成分(A)16.7mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.5
16mol%、1−ブテン=2.49mol%であった
こと、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.198
mol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様に
して重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフ
ィン重合体 5.5gが得られた。ジルコニウム原子当
たりの重合活性は1.1×107g/molZr/時間
で、固体触媒成分当りの重合活性は329g/g固体触
媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合
体はSCB=4.35、Mw=69600、Mw/Mn
=2.30、MFR=2.00、MFRR=30.6、
SR=1.64であった。
【0212】[実施例15] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した200mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リ
ットル)40ml(80mmol)、テトラヒドロフラ
ン 40mlを加え3℃に冷却し攪拌を行った。これに
2 O 1.26ml(69.9mmol)を、0.5
4ml/時間の速さで滴下した。滴下終了後、室温まで
徐々に温度を上げ、2.2時間攪拌を行い、40℃でさ
らに1.5時間攪拌を行った。25℃に冷却した後に、
ペンタフルオロフェノールのテトラヒドロフラン溶液
(2.33mol/リットル)8.6ml(20.0m
mol)を、17.2ml/時間の速さで滴下した。滴
下終了後、40℃で、2時間攪拌を行い、84時間静置
した。減圧下、揮発性物質を留去し、生じた固体を12
0℃で減圧下8時間乾燥を行うことにより、固体生成物
を得た。
【0213】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した50mlの四つ口フラ
スコに、上記実施例15(1)で得られた固体生成物
3.08g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪
拌を行った。これに、実施例3(2)で使用したものと
同じロットの加熱処理したシリカ 2.90gを入れ
た。40℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、液
体成分を取り除いた後、固体成分をテトラヒドロフラン
30mlで5回洗浄を行った。減圧下、120℃で
8.5時間乾燥を行うことにより、成分(A)を得た。
元素分析の結果、Zn=2.4mmol/g、F=3.
1mmol/gであった。
【0214】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例15(2)で得られた
成分(A)16.6mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.5
60mol%、1−ブテン=2.80mol%であった
こと、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.193
mol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様に
して重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフ
ィン重合体 12.6gが得られた。ジルコニウム原子
当たりの重合活性は2.5×107g/molZr/時
間で、固体触媒成分当りの重合活性は759g/g固体
触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重
合体はSCB=12.1、Mw=108000、Mw/
Mn=4.76、MFR=0.415、MFRR=7
4.4、SR=1.22であった。
【0215】[実施例16] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した200mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リ
ットル)40ml(80mmol)、テトラヒドロフラ
ン 40mlを加え3℃に冷却し攪拌を行った。これに
2 O 1.44ml(79.9mmol)を、0.5
4ml/時間の速さで滴下した。滴下終了後、室温まで
徐々に温度を上げ、2時間攪拌を行い、40℃でさらに
1.5時間攪拌を行った。26℃に冷却した後に、ペン
タフルオロフェノールのテトラヒドロフラン溶液(2.
33mol/リットル)6.9ml(16.1mmo
l)を、17.9ml/時間の速さで滴下した。滴下終
了後、40℃で、2時間攪拌を行い、10時間静置し
た。減圧下、揮発性物質を留去し、生じた固体を120
℃で減圧下8時間乾燥を行うことにより、固体生成物を
得た。
【0216】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、窒素で置換した50mlの四つ口フラスコ
に、上記実施例16(1)で得られた固体生成物 3.
04g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪拌を
行った。これに、実施例3(2)で使用したものと同じ
ロットの加熱処理したシリカ 3.07gを入れた。4
0℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、液体成分
を取り除いた後、固体成分をテトラヒドロフラン 30
mlで5回洗浄を行った。減圧下、120℃で8時間乾
燥を行うことにより、成分(A)3.15gを得た。元
素分析の結果、Zn=3.5mmol/g、F=2.8
mmol/gであった。
【0217】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例16(2)で得られた
成分(A)18.4mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.4
73mol%、1−ブテン=2.48mol%であった
こと、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.198
mol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様に
して重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフ
ィン重合体 15.7gが得られた。ジルコニウム原子
当たりの重合活性は3.1×107g/molZr/時
間で、固体触媒成分当りの重合活性は853g/g固体
触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重
合体はSCB=11.7、Mw=108000、Mw/
Mn=4.69、MFR=1.04、MFRR=31.
9、SR=1.23であった。
【0218】[実施例17] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した200mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リ
ットル)40ml(80mmol)、テトラヒドロフラ
ン 53.6mlを加え−53℃に冷却し攪拌を行っ
た。これに、ペンタフルオロフェノールのテトラヒドロ
フラン溶液(2.33mol/リットル)17.2ml
(40.1mmol)を、41.3ml/時間の速さで
滴下した。滴下終了後、室温まで徐々に温度を上げ、2
時間攪拌を行い、40℃でさらに0.5時間攪拌を行っ
た。17℃に冷却した後、H2 O 1.08ml(6
0.0mmol)を、0.81ml/時間の速さで滴下
した。滴下終了後、室温まで徐々に昇温し、2時間攪拌
を行った。さらに、50℃で1時間攪拌を行い、その後
室温で、12時間静置した。その結果フラスコの内容物
は、黄色透明液状物と、茶色ゲル状物に分かれた。黄色
透明液状物の72体積%と、茶色ゲル状物の全量を、窒
素置換した別々のフラスコにそれぞれわけ取り、それぞ
れ揮発性成分を留去し、減圧下、120℃で11時間乾
燥を行った。その後、黄色透明液状物由来の固形物にテ
トラヒドロフラン 80mlを加えて溶解させ、これを
茶色ゲル状物由来の固形物に加えた。室温で、48時間
攪拌を行ったところ、フラスコの内容物は、オレンジ色
濁状物と、少量の肌色粉末状物とになった。減圧下、揮
発性成分を留去した後、120℃で8時間、減圧乾燥を
行った。その結果 、固体生成物を得た。
【0219】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、窒素で置換した50mlの四つ口フラスコ
に、上記実施例17(1)で得られた固体生成物 4.
25g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪拌を
行った。これに、実施例3(2)で使用したものと同じ
ロットの加熱処理したシリカ 2.89gを入れた。4
0℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、静置し、
固体成分を沈降させ、沈降した固体成分の層と上層のス
ラリー部分との界面が見えた時点で上層のスラリー部分
を取り除いた。その後フィルターにてろ過を行った。洗
浄操作として、これに、テトラヒドロフラン 30ml
を加え、攪拌を行った後、静置し、固体成分を沈降さ
せ、同様に界面が見えた時点で上層のスラリー部分を取
り除いた。その後フィルターを用いてろ過を行った。以
上の洗浄操作を計5回繰り返した。減圧下、120℃で
8時間乾燥を行うことにより、成分(A)3.75gを
得た。元素分析の結果、Zn=2.1mmol/g、F
=2.7mmol/gであった。
【0220】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例17(2)で得られた
成分(A)17.6mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.5
16mol%、1−ブテン=2.89mol%であった
こと、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.195
mol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様に
して重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフ
ィン重合体 60.4gが得られた。ジルコニウム原子
当たりの重合活性は1.2×108g/molZr/時
間で、固体触媒成分当りの重合活性は3430g/g固
体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン
重合体はSCB=16.0、Mw=112000、Mw
/Mn=4.11、MFR=0.463、MFRR=6
9.7、SR=1.21であった。
【0221】[実施例18] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した200mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リ
ットル)40ml(80mmol)、テトラヒドロフラ
ン 53.6mlを加え−60℃に冷却し攪拌を行っ
た。これに、ペンタフルオロフェノールのテトラヒドロ
フラン溶液(2.34mol/リットル)17.2ml
(40.2mmol)を、41.3ml/時間の速さで
滴下した。滴下終了後、室温まで徐々に温度を上げ、
3.2時間攪拌を行い、40℃でさらに0.5時間攪拌
を行った。20℃に冷却した後、H2 O 1.08ml
(60.0mmol)を、0.81ml/時間の速さで
滴下した。滴下終了後、室温まで徐々に昇温し、2.3
時間攪拌を行った。さらに、50℃で1時間攪拌を行
い、その後室温で、終夜静置した。その結果フラスコの
内容物は、黄色透明液状物と、茶色ゲル状物に分かれ
た。黄色透明液状物の全量と、茶色ゲル状物の全量を、
窒素置換した別々のフラスコにそれぞれわけ取り、それ
ぞれ揮発性成分を留去し、減圧下、120℃で8時間乾
燥を行った。その後、黄色透明液状物由来の固形物にテ
トラヒドロフラン 80mlを加えて溶解させ、これを
茶色ゲル状物由来の固形物に加えた。室温で、67時間
攪拌を行ったところ、フラスコの内容物は、オレンジ色
透明液状物と、少量のクリーム色粉末状物とになった。
減圧下、揮発性成分を留去した後、120℃で8時間、
減圧乾燥を行った。その結果 、固体生成物13.8g
を得た。
【0222】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した50mlの四つ口フラ
スコに、上記実施例18(1)で得られた固体生成物
4.44g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪
拌を行った。これに、実施例3(2)で使用したものと
同じロットの加熱処理したシリカ 3.24gを入れ
た。40℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、液
体成分を取り除いた後、固体成分をテトラヒドロフラン
30mlで5回洗浄を行った。減圧下、120℃で8
時間乾燥を行うことにより、成分(A)を得た。元素分
析の結果、Zn=1.8mmol/g、F=3.1mm
ol/gであった。
【0223】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例18(2)で得られた
成分(A)16.0mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.5
33mol%、1−ブテン=2.66mol%であった
こと、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.184
mol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様に
して重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフ
ィン重合体 31.3gが得られた。ジルコニウム原子
当たりの重合活性は6.3×107g/molZr/時
間で、固体触媒成分当りの重合活性は1960g/g固
体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン
重合体はSCB=12.9、MFR=0.296、MF
RR=76.0、SR=1.23であった。
【0224】[実施例19] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した200mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リ
ットル)40ml(80mmol)、テトラヒドロフラ
ン 53.6mlを加え−65℃に冷却し攪拌を行っ
た。これに、ペンタフルオロフェノールのテトラヒドロ
フラン溶液(2.34mol/リットル)17.2ml
(40.2mmol)を、41.3ml/時間の速さで
滴下した。滴下終了後、室温まで徐々に温度を上げ、
3.2時間攪拌を行い、40℃でさらに0.5時間攪拌
を行った。20℃に冷却した後、H2 O 1.08ml
(60.0mmol)を、0.81ml/時間の速さで
滴下した。滴下終了後、室温まで徐々に昇温し、2.3
時間攪拌を行った。さらに、50℃で1時間攪拌を行
い、その後室温で、終夜静置した。その結果フラスコの
内容物は、黄色透明液状物と、オレンジ色オイル状物と
に分かれた。黄色透明液状物の28体積%をフラスコか
ら抜き去り、黄色透明液状物とオレンジ色オイル状物と
の混合物から揮発性成分を留去し、減圧下、120℃で
8時間乾燥を行った。その後、テトラヒドロフラン 8
0mlを加えて溶解させ、室温で、67時間攪拌を行っ
たところ、フラスコの内容物は、オレンジ色透明液状物
と、少量のクリーム色粉末状物とになった。減圧下、揮
発性成分を留去した後、120℃で8時間、減圧乾燥を
行った。その結果 、固体生成物 10.5gを得た。
【0225】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した50mlの四つ口フラ
スコに、上記実施例19(1)で得られた固体生成物
4.30g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪
拌を行った。これに、実施例3(2)で使用したものと
同じロットの加熱処理したシリカ 2.96gを入れ
た。40℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、液
体成分を取り除いた後、固体成分をテトラヒドロフラン
30mlで5回洗浄を行った。減圧下、120℃で8
時間乾燥を行うことにより、成分(A)を得た。元素分
析の結果、Zn=2.4mmol/g、F=3.3mm
ol/gであった。
【0226】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例19(2)で得られた
成分(A)11.4mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.5
41mol%、1−ブテン=2.73mol%であった
こと、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.184
mol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様に
して重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフ
ィン重合体 61.0gが得られた。ジルコニウム原子
当たりの重合活性は1.2×108g/molZr/時
間で、固体触媒成分当りの重合活性は5350g/g固
体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン
重合体はSCB=15.9、MFR=0.866、MF
RR=62.5、SR=1.25であった。
【0227】[実施例20] (1)接触物(e)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した200mlの四つ口フ
ラスコに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リ
ットル)40ml(80mmol)、テトラヒドロフラ
ン 53.6mlを加え−68℃に冷却し攪拌を行っ
た。これに、ペンタフルオロフェノールのテトラヒドロ
フラン溶液(2.34mol/リットル)17.2ml
(40.2mmol)を、41.3ml/時間の速さで
滴下した。滴下終了後、室温まで徐々に温度を上げ、
3.2時間攪拌を行い、40℃でさらに0.5時間攪拌
を行った。20℃に冷却した後、H2 O 1.08ml
(60.0mmol)を、0.81ml/時間の速さで
滴下した。滴下終了後、室温まで徐々に昇温し、2時間
攪拌を行った。さらに、50℃で1時間攪拌を行い、そ
の後室温で、終夜静置した。その結果フラスコの内容物
は、黄色透明液状物と、オレンジ色オイル状物とに分か
れた。黄色透明液状物の28体積%をフラスコから抜き
去り、黄色透明液状物とオレンジ色オイル状物との混合
物から揮発性成分を留去し、減圧下、120℃で8時間
乾燥を行った。その結果 、固体生成物10.6gを得
た。
【0228】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、アルゴンで置換した50mlの四つ口フラ
スコに、上記実施例20(1)で得られた固体生成物
4.40g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪
拌を行った。これに、実施例3(2)で使用したものと
同じロットの加熱処理したシリカ 2.81gを入れ
た。40℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その後、液
体成分を取り除いた後、固体成分をテトラヒドロフラン
30mlで5回洗浄を行った。減圧下、120℃で8
時間乾燥を行うことにより、成分(A)を得た。
【0229】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例20(2)で得られた
成分(A)14.7mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.5
64mol%、1−ブテン=2.57mol%であった
こと、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.193
mol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様に
して重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフ
ィン重合体 53.6gが得られた。ジルコニウム原子
当たりの重合活性は1.1×108 g/molZr/時
間で、固体触媒成分当りの重合活性は3650g/g固
体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン
重合体はSCB=15.7、MFR=0.395、MF
RR=86.6、SR=1.21であった。
【0230】[実施例21] (1)接触物(e)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、テトラヒ
ドロフラン 1.28リットル、ジエチル亜鉛のヘキサ
ン溶液(1.99mol/リットル)1.28リットル
(2.55mol)を入れ、−50℃に冷却した。これ
に、ペンタフルオロフェノール 233.6g(1.2
7mol)をテトラヒドロフラン 427mlに溶解さ
せた溶液を25分間で滴下した。滴下終了後、室温まで
徐々に温度を上げ、さらに、テトラヒドロフラン 50
0mlを加えた。室温で、H2O34.69g(1.9
3mol)をテトラヒドロフラン 50mlに溶解させ
た溶液を滴下した。滴下終了後、終夜攪拌を行った。減
圧下、揮発性成分を留去した後、120℃で8時間、1
30℃で8時間減圧乾燥を行った。その結果、固体生成
物 403gを得た。
【0231】(2)成分(A)の合成(i) 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、上記実施
例21(1)で合成した固体生成物 201.7g、テ
トラヒドロフラン 3リットルを入れ、攪拌を行った。
これに、実施例1(2)で使用したものと同じロットの
加熱処理したシリカ 136.1gを入れた。40℃に
加熱した後、2時間攪拌を行った。
【0232】(3)成分(A)の合成(ii) 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、上記実施
例21(1)で合成した固体生成物 201.7g、テ
トラヒドロフラン 3.1リットルを入れ、攪拌を行っ
た。これに実施例1(2)で使用したものと同じロット
の加熱処理したシリカ 140.4gを入れた。40℃
に加熱し、2時間攪拌を行った後、固体成分を沈降さ
せ、上層のスラリー部分を取り除いた。上記実施例21
(2)で得られたスラリー状態のものの全量をこれに加
え、攪拌を行った後、固体成分を沈降させ、上層のスラ
リー部分を取り除いた。洗浄操作として、これに、テト
ラヒドロフラン 3リットルを加え、攪拌を行った後、
固体成分を沈降させ、上層のスラリー部分を取り除い
た。以上の洗浄操作を計5回繰り返した。さらに、ヘキ
サン 3リットルを加え、攪拌を行った後、固体成分を
沈降させ、上層のスラリー部分を取り除いた。グラスフ
ィルターで液体成分を取り除いた後、減圧下、120℃
で8時間乾燥を行った。その結果、成分(A)372g
を得た。元素分析の結果、Zn=1.8mmol/g、
F=2.9mmol/gであった。
【0233】(4)重合 固体触媒成分として、上記実施例21(3)で得られた
成分(A)18.4mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.5
15mol%、1−ブテン=2.01mol%であった
こと、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.195
mol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様に
して重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフ
ィン重合体 54.5gが得られた。ジルコニウム原子
当たりの重合活性は1.1×108 g/molZr/時
間で、固体触媒成分当りの重合活性は2960g/g固
体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン
重合体はSCB=13.9、Mw=110000、Mw
/Mn=4.35、MFR=0.194、MFRR=1
17、SR=1.18であった。
【0234】[実施例22] (1)重合 固体触媒成分として、上記実施例21(3)で得られた
成分(A)15.3mgを用い、濃度を2μmol/m
lに調整したラセミ−エチレンビス(1−インデニル)
ジルコニウムジクロライドのトルエン溶液の量を1.2
5mlに変更したこと、ガスクロマトグラフィー分析に
よる系内のガス組成が、水素=0.513mol%、1
−ブテン=3.03mol%であったこと、エチレン/
水素混合ガスの水素濃度が0.197mol%であった
こと以外は、実施例3(3)と同様にして重合を行っ
た。その結果、オレフィン重合体 72.9gが得られ
た。ジルコニウム原子当たりの重合活性は2.9×10
7g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活
性は4770g/g固体触媒成分/時間であった。ま
た、得られたオレフィン重合体はSCB=13.4、M
w=120000、Mw/Mn=4.26、MFR=
0.326、MFRR=93.8、SR=1.16であ
った。
【0235】[実施例23] (1)重合 固体触媒成分として、上記実施例21(3)で得られた
成分(A)14.6mgを用い、濃度を2μmol/m
lに調整したラセミ−エチレンビス(1−インデニル)
ジルコニウムジクロライドのトルエン溶液の量を0.0
5mlに変更したこと、ガスクロマトグラフィー分析に
よる系内のガス組成が、水素=0.498mol%、1
−ブテン=3.02mol%であったこと、エチレン/
水素混合ガスの水素濃度が0.196mol%であった
こと以外は、実施例3(3)と同様にして重合を行っ
た。その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体
8.2gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活
性は8.2×107g/molZr/時間で、固体触媒
成分当りの重合活性は560g/g固体触媒成分/時間
であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=
15.7、Mw=110000、Mw/Mn=3.6
2、MFR=0.649、MFRR=58.7、SR=
1.26であった。
【0236】[実施例24] (1)重合 固体触媒成分として、上記実施例21(3)で得られた
成分(A)15.0mgを用い、濃度を1mmol/m
lに調整したトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶
液の量を4.5mlに変更したこと、ガスクロマトグラ
フィー分析による系内のガス組成が、水素=0.509
mol%、1−ブテン=2.84mol%であったこ
と、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.196m
ol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様にし
て重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフィ
ン重合体 31.7gが得られた。ジルコニウム原子当
たりの重合活性は6.3×107g/molZr/時間
で、固体触媒成分当りの重合活性は2110g/g固体
触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重
合体はSCB=15.0、Mw=124000、Mw/
Mn=3.79、MFR=0.183、MFRR=12
5、SR=1.13であった。
【0237】[実施例25] (1)重合 固体触媒成分として、上記実施例21(3)で得られた
成分(A)16.0mgを用い、1−ブテンの量を30
gに変更したこと、ガスクロマトグラフィー分析による
系内のガス組成が、水素=0.500mol%、1−ブ
テン=1.60mol%であったこと、エチレン/水素
混合ガスの水素濃度が0.25mol%であったこと以
外は、実施例3(3)と同様にして重合を行った。その
結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 40.0g
が得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は8.
0×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当り
の重合活性は2500g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=21.
0、Mw=120000、Mw/Mn=3.61、MF
R=0.150、MFRR=134、SR=1.20で
あった。
【0238】[実施例26] (1)重合 固体触媒成分として、上記実施例1(2)で得られた成
分(A)16.1mgを用いたことと、ガスクロマトグ
ラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.46
8mol%、1−ブテン=2.62mol%であったこ
と、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.189m
ol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様にし
て重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフィ
ン重合体 83.4gが得られた。ジルコニウム原子当
たりの重合活性は1.7×108g/molZr/時間
で、固体触媒成分当りの重合活性は5180g/g固体
触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重
合体はSCB=15.6、MFR=0.917、MFR
R=50.6、SR=1.32であった。
【0239】[実施例27] (1)接触物(e)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、テトラヒ
ドロフラン 2リットル、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液
(2mol/リットル)1.35リットル(2.7m
ol)を入れ、−50℃に冷却した。これに、ペンタフ
ルオロフェノール 248.7g(1.35mol)を
テトラヒドロフラン 390mlに溶解させた溶液を2
5分間で滴下した。滴下終了後、室温まで徐々に温度を
上げ、2.9時間攪拌を行った。その後、40℃で1時
間攪拌を行った。氷浴で21℃まで温度を下げ、H2
37.3g(2.1mol)を1.4時間で滴下し
た。滴下終了後、室温で2時間攪拌を行った後、50℃
で1時間攪拌を行った。その結果、内容物は、黄色透明
液状物と、黄色ゲル状物に分かれた。その後、室温まで
冷却し終夜静置した。黄色透明液状物の72重量%と、
黄色ゲル状物全量を、それぞれ窒素置換した別々のフラ
スコにわけ取り、それぞれ減圧下、揮発性成分を留去し
た。120℃で8時間減圧乾燥した後、黄色透明液状物
由来の固形物と、黄色ゲル状物由来の固形物とを、窒素
置換した5リットルの四つ口フラスコに合わせ入れ、テ
トラヒドロフラン 3リットルを加えて3日間静置し
た。減圧下、揮発性成分を留去した後、120℃で8時
間、減圧乾燥を行った。その結果、固体生成物 376
gを得た。
【0240】(2)成分(A)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、上記実施
例27(1)で合成した固体生成物 376g、テトラ
ヒドロフラン 3リットルを入れ、攪拌を行った。これ
に実施例1(2)で使用したものと同じロットの加熱処
理したシリカ272.3gを入れた。40℃に加熱し、
2時間攪拌を行った後、固体成分を沈降させ、上層のス
ラリー部分を取り除いた。洗浄操作として、これに、テ
トラヒドロフラン 3リットルを加え、攪拌を行った
後、固体成分を沈降させ、上層のスラリー部分を取り除
いた。以上の洗浄操作を計5回繰り返した。グラスフィ
ルターで液体成分を取り除いた後、減圧下、120℃で
9時間乾燥を行うことにより、成分(A)419gを得
た。元素分析の結果、Zn=2.4mmol/g、F=
3.6mmol/gであった。
【0241】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例27(2)で得られた
成分(A)16.1mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.4
70mol%、1−ブテン=2.72mol%であった
こと、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.188
mol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様に
して重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフ
ィン重合体 78.5gが得られた。ジルコニウム原子
当たりの重合活性は1.6×108g/molZr/時
間で、固体触媒成分当りの重合活性は4880g/g固
体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン
重合体はSCB=15.8、MFR=0.783、MF
RR=66.1、SR=1.44であった。
【0242】[実施例28] (1)接触物(e)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、テトラヒ
ドロフラン 2リットル、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液
(2mol/リットル)1.35リットル(2.7m
ol)を入れ、−50℃に冷却した。これに、ペンタフ
ルオロフェノール 251.5g(1.37mol)を
テトラヒドロフラン 390mlに溶解させた溶液を2
5分間で滴下した。滴下終了後、室温まで徐々に温度を
上げ、3時間攪拌を行った。その後、45℃に加熱し、
1時間攪拌した。氷浴で20℃まで温度を下げ、H2
37.72g(2.09mol)を1.4時間で滴下
した。その結果、黄色透明液状物と、黄色ゲル状物に分
かれた。滴下終了後、2時間攪拌を行い、40℃に加熱
をしてから、さらに1時間攪拌を行った。室温で、終夜
静置した後、黄色透明液状物のうちの72重量%と、黄
色ゲル状物の全量を、それぞれ窒素置換した別々のフラ
スコにわけ取り、それぞれ揮発性成分を留去し、減圧
下、120℃で8時間乾燥を行った。その後、黄色透明
液状物由来の固形物を、テトラヒドロフラン 3リット
ルに溶解させ、これを、黄色ゲル状物由来の固形物が入
った5リットルのフラスコに移した。室温で、69時間
静置した後、120℃で8時間、減圧乾燥を行った。そ
の結果、固体生成物 374gを得た。
【0243】(2)成分(A)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、上記実施
例28(1)で合成した固体生成物 374g、テトラ
ヒドロフラン 3リットルを入れ、攪拌を行った。これ
に実施例1(2)で使用したものと同じロットの加熱処
理したシリカ282gを入れた。40℃に加熱し、2時
間攪拌を行った後、固体成分を沈降させ、上層のスラリ
ー部分を取り除いた。洗浄操作として、これに、テトラ
ヒドロフラン 3リットルを加え、攪拌を行った後、固
体成分を沈降させ、上層のスラリー部分を取り除いた。
以上の洗浄操作を計5回繰り返した。グラスフィルター
で液体成分を取り除いた後、減圧下、120℃で8時間
乾燥を行うことにより、成分(A)452gを得た。元
素分析の結果、Zn=2.8mmol/g、F=3.6
mmol/gであった。
【0244】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例28(2)で得られた
成分(A)14.0mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.5
71mol%、1−ブテン=2.69mol%であった
こと以外は、実施例3(3)と同様にして重合を行っ
た。その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 7
5.8gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活
性は1.5×108g/molZr/時間で、固体触媒
成分当りの重合活性は5410g/g固体触媒成分/時
間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB
=16.1、MFR=0.965、MFRR=66.
2、SR=1.38であった。
【0245】[実施例29] (1)窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、テ
トラヒドロフラン 2リットル、ジエチル亜鉛のヘキサ
ン溶液 (2mol/リットル)1.35リットル
(2.7mol)を入れ、−58℃に冷却した。これ
に、ペンタフルオロフェノール 251.5g(1.3
7mol)をテトラヒドロフラン 390mlに溶解さ
せた溶液を25分間で滴下した。滴下終了後、室温まで
徐々に温度を上げ、3時間攪拌を行った。その後、38
℃に加熱し、1時間攪拌した。氷浴で18℃まで温度を
下げ、H2O 37.74g(2.09mol)を1.
4時間で滴下した。その結果、フラスコ内は、黄白色ス
ラリーとなった。滴下終了後、2時間攪拌を行い、40
℃に加熱してから、さらに1時間攪拌を行った。室温
で、終夜静置した後、液状物のうちの72重量%と、固
体状物の全量を、それぞれ窒素置換した別々のフラスコ
にわけ取り、それぞれ揮発性成分を留去し、減圧下、1
20℃で8時間乾燥を行った。その後、液状物由来の固
形物を、テトラヒドロフラン3リットルに溶解させ、こ
れを、固体状物由来の固形物が入った5リットルのフラ
スコに移した。室温で、69時間静置した後、120℃
で8時間、減圧乾燥を行った。その結果、固体生成物3
87gを得た。
【0246】(2)成分(A)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、上記実施
例29(1)で合成した固体生成物 387g、テトラ
ヒドロフラン 3リットルを入れ、攪拌を行った。これ
に実施例1(2)で使用したものと同じロットの加熱処
理したシリカ281gを入れた。40℃に加熱し、2時
間攪拌を行った後、固体成分を沈降させ、上層のスラリ
ー部分を取り除いた。洗浄操作として、これに、テトラ
ヒドロフラン 3リットルを加え、攪拌を行った後、固
体成分を沈降させ、上層のスラリー部分を取り除いた。
以上の洗浄操作を計5回繰り返した。グラスフィルター
で液体成分を取り除いた後、減圧下、120℃で8時間
乾燥を行うことにより、成分(A)403gを得た。元
素分析の結果、Zn=2.3mmol/g、F=3.2
mmol/gであった。
【0247】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例29(2)で得られた
成分(A)14.3mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.5
23mol%、1−ブテン=2.78mol%であった
こと、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.183
mol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様に
して重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフ
ィン重合体 51.2gが得られた。ジルコニウム原子
当たりの重合活性は1.0×108g/molZr/時
間で、固体触媒成分当りの重合活性は3580g/g固
体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン
重合体はSCB=15.8、MFR=0.600、MF
RR=92.0、SR=1.26であった。
【0248】[実施例30] (1)接触物(e)の合成 窒素置換した1リットルの四つ口フラスコに、テトラヒ
ドロフラン 238ml、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液
(2mol/リットル)180.5ml(361mmo
l)を入れ、−65℃に冷却した。これに、ペンタフル
オロフェノールのテトラヒドロフラン溶液(2.21m
ol/リットル)81.7ml(181mmol)を2
5分間で滴下した。滴下終了後、室温まで徐々に温度を
上げ、3.2時間攪拌を行った。その後、40℃に加熱
し、1時間攪拌した。氷浴で20℃まで温度を下げ、H
2O 4.9ml(272mmol)を1.3時間で滴
下した。その結果、フラスコ内は、黄白色スラリーとな
った。滴下終了後、2時間攪拌を行い、50℃に加熱し
てから、さらに1時間攪拌を行った。室温で、終夜静置
した後、液状物と、固体状物を分離し、それぞれ窒素置
換した別々のフラスコにわけ取り、それぞれ揮発性成分
を留去し、減圧下、120℃で8時間乾燥を行った。そ
の結果、液状物由来の固体生成物 48.2g、固体状
物由来の固体生成物 16.5gを得た。
【0249】(2)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、上記実施例
30(1)で合成した固体状物由来の固体生成物のうち
の4.41gと、実施例1(2)で使用したものと同じ
ロットの加熱処理したシリカ 2.90g、テトラヒド
ロフラン 30mlを入れて、40℃で2時間攪拌を行
った。固体成分を沈降させ、上層のスラリー部分を取り
除いた。洗浄操作として、これに、テトラヒドロフラン
30mlを加え、攪拌を行った後、固体成分を沈降さ
せ、上層のスラリー部分を取り除いた。以上の洗浄操作
を計5回繰り返した。グラスフィルターで液体成分を取
り除いた後、減圧下、120℃で8時間乾燥を行うこと
により、成分(A)5.19gを得た。元素分析の結
果、Zn=1.5mmol/g、F=4.4mmol/
gであった。
【0250】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例30(2)で得られた
成分(A)13.5mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.4
93mol%、1−ブテン=2.75mol%であった
こと、エチレン/水素混合ガスの水素濃度が0.188
mol%であったこと以外は、実施例3(3)と同様に
して重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフ
ィン重合体 106.2gが得られた。ジルコニウム原
子当たりの重合活性は2.1×108g/molZr/
時間で、固体触媒成分当りの重合活性は7870g/g
固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィ
ン重合体はSCB=14.3、MFR=0.550、M
FRR=64.0、SR=1.20であった。
【0251】[実施例31] (1)接触物(e)の合成 窒素置換した300mlの四つ口フラスコに、テトラヒ
ドロフラン 106ml、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液
(2mol/リットル)40ml(80mmol)を入
れ、4℃に冷却した。これに、ペンタフルオロフェノー
ルのテトラヒドロフラン溶液(2.21mol/リット
ル)14.5ml(32mmol)を50分間で滴下し
た。滴下終了後、5℃でさらに1時間攪拌を行った。氷
浴で20℃まで温度を下げ、H2 Oのテトラヒドロフラ
ン溶液(9.9mol/リットル)7.3ml(72.
3mmol)を1時間で滴下した。滴下終了後、2時間
攪拌を行った後、室温で終夜静置した。その後、還流条
件下(63℃)で8時間攪拌を行った。その結果、黄色
透明溶液 146mlを得た。
【0252】(2)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、実施例1
(2)で使用したものと同じロットの加熱処理したシリ
カ 2.93g、上記実施例31(1)で合成した黄色
透明溶液のうちの47mlを入れて、40℃で2時間攪
拌を行った。グラスフィルターで液体成分を取り除いた
後、テトラヒドロフラン 30mlで5回洗浄を行っ
た。減圧下、120℃で8時間乾燥を行うことにより、
成分(A)3.89gを得た。元素分析の結果、Zn=
2.0mmol/g、F=2.0mmol/gであっ
た。
【0253】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例31(2)で得られた
成分(A)14.6mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.5
61mol%、1−ブテン=2.70mol%であった
こと以外は、実施例3(3)と同様にして重合を行っ
た。その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 6
5.1gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活
性は1.3×108g/molZr/時間で、固体触媒
成分当りの重合活性は4460g/g固体触媒成分/時
間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB
=13.8、MFR=0.14、MFRR=138、S
R=1.10であった。
【0254】[実施例32] (1)接触物(e)の合成 窒素置換した200mlの四つ口フラスコに、テトラヒ
ドロフラン40ml、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液
(2.0mol/リットル)40ml(80mmol)
を入れ、5℃に冷却した。これに、3,5−ジフルオロ
フェノールのテトラヒドロフラン溶液(2.33mol
/リットル)34.3ml(80mmol)を120分
間で滴下した。滴下終了後、5℃で90分間、その後4
0℃で70分間さらに攪拌を行った。その後、氷浴で2
0℃まで温度を下げ、H2 O 0.72ml(40mm
ol)を80分で滴下した。滴下終了後、20℃で60
分間、その後40℃で120分間さらに攪拌を行った。
その結果、白黄色スラリー状物が得られた。室温で、終
夜静置した後、揮発性成分を留去し、減圧下、120℃
で8時間乾燥を行った。その結果、黄色固体生成物1
4.7gを得た。
【0255】(2)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、上記実施例
32(1)で合成した黄色固体生成物のうちの5.33
g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、実施例1
(2)で使用したものと同じロットの加熱処理したシリ
カ 3.03gを入れて、40℃で2時間攪拌を行っ
た。グラスフィルターで液体成分を取り除いた後、テト
ラヒドロフラン 30mlで5回洗浄を行った。減圧
下、120℃で8時間乾燥を行うことにより、成分
(A)3.00gを得た。元素分析の結果、Zn=1.
1mmol/g、F=1.3mmol/gであった。
【0256】(3)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.012MPaになるように加え、ブタンを700
g、1−ブテンを50g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.50mol
%、1−ブテン=2.62mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.25mlを投入し、続いて上記実施
例32(2)で得られた成分(A)19.0mgを固体
触媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチ
レン/水素混合ガス(水素0.25mol%)をフィー
ドしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 7gが得られ
た。ジルコニウム原子当たりの重合活性は1.4×10
7g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活
性は370g/g固体触媒成分/時間であった。また、
得られたオレフィン重合体はMw=8.44×104
Mw/Mn=2.16、[η]=1.35であった。
【0257】[実施例33] (1)接触物(e)の合成 窒素置換した200mlの四つ口フラスコに、テトラヒ
ドロフラン 40ml、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液
(2.0mol/リットル)40ml(80mmol)
を入れ、5℃に冷却した。これに、パーフルオロ−te
rt−ブタノールのテトラヒドロフラン溶液(2.33
mol/リットル)34.3ml(80mmol)を1
20分間で滴下した。滴下終了後、5℃で90分間、そ
の後40℃で70分間さらに攪拌を行った。その後、氷
浴で20℃まで温度を下げ、H2 O0.72ml(40
mmol)を80分で滴下した。滴下終了後、20℃で
60分間、その後40℃で120分間さらに攪拌を行っ
た。その結果、白黄色溶液が得られた。室温で、終夜静
置した後、揮発性成分を留去し、減圧下、120℃で8
時間乾燥を行った。その結果、黄色固体生成物26.3
5gを得た。
【0258】(2)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、上記実施例
33(1)で合成した黄色固体生成物のうちの8.29
g、テトラヒドロフラン 30mlおよび実施例1
(2)で使用したものと同じロットの加熱処理したシリ
カ 3.09gを入れて、40℃で2時間攪拌を行っ
た。グラスフィルターで液体成分を取り除いた後、テト
ラヒドロフラン 30mlで5回洗浄を行った。減圧
下、120℃で8時間乾燥を行うことにより、成分
(A)4.39gを得た。元素分析の結果、Zn=2.
8mmol/g、F=3.4mmol/gであった。
【0259】(3)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.012MPaになるように加え、ブタンを700
g、1−ブテンを50g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.51mol
%、1−ブテン=2.47mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.25mlを投入し、続いて上記実施
例33(2)で得られた成分(A)20.0mgを固体
触媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチ
レン/水素混合ガス(水素0.25mol%)をフィー
ドしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 13gが得ら
れた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は2.6×1
7g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合
活性は650g/g固体触媒成分/時間であった。ま
た、得られたオレフィン重合体はSCB=14.3、M
FR=0.96、MFRR=44.5、SR=1.4
0、Mw=8.98×104、Mw/Mn=2.65、
[η]=1.33であった。
【0260】[実施例34] (1)接触物(e)の合成 窒素置換した200mlの四つ口フラスコに、テトラヒ
ドロフラン 40ml、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液
(2.0mol/リットル)40ml(80mmol)
を入れ、5℃に冷却した。これに、1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノ−ルのテトラヒ
ドロフラン溶液(2.33mol/リットル)34.3
ml(80mmol)を120分間で滴下した。滴下終
了後、5℃で90分間、その後40℃で70分間さらに
攪拌を行った。その後、氷浴で20℃まで温度を下げ、
2 O 0.72ml(40mmol)を80分で滴下
した。滴下終了後、20℃で60分間、その後40℃で
120分間さらに攪拌を行った。その結果、白黄色溶液
が得られた。室温で、終夜静置した後、揮発性成分を留
去し、減圧下、120℃で8時間乾燥を行った。その結
果、黄色固体生成物15.47gを得た。
【0261】(2)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、上記実施例
34(1)で合成した黄色固体生成物のうちの6.53
g、テトラヒドロフラン 30mlおよび実施例1
(2)で使用したものと同じロットの加熱処理したシリ
カ 3.11gを入れて、40℃で2時間攪拌を行っ
た。グラスフィルターで液体成分を取り除いた後、テト
ラヒドロフラン 30mlで5回洗浄を行った。減圧
下、120℃で8時間乾燥を行うことにより、成分
(A)4.44gを得た。元素分析の結果、Zn=2.
9mmol/g、F=3.0mmol/gであった。
【0262】(3)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.012MPaになるように加え、ブタンを700
g、1−ブテンを50g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.51mol
%、1−ブテン=2.35mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.25mlを投入し、続いて上記実施
例34(2)で得られた成分(A)16.0mgを固体
触媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチ
レン/水素混合ガス(水素0.25mol%)をフィー
ドしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 8gが得られ
た。ジルコニウム原子当たりの重合活性は1.6×10
7g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活
性は500g/g固体触媒成分/時間であった。また、
得られたオレフィン重合体はMFR=0.77、MFR
R=48.4、SR=1.38、Mw=8.28×10
4、Mw/Mn=2.46、[η]=1.32であっ
た。
【0263】[実施例35] (1)接触物(e)の合成 窒素置換した2リットルの四つ口フラスコに、テトラヒ
ドロフラン 535ml、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液
(2mol/リットル)361ml(722mol)を
入れ、−53℃に冷却した。これに、ペンタフルオロフ
ェノール 68.13g(370mmol)をテトラヒ
ドロフラン 104mlに溶解させた溶液を20分間で
滴下した。滴下終了後、室温まで徐々に温度を上げ、1
時間攪拌を行った。その後、47℃に加熱し、1時間攪
拌した。氷浴で20℃まで温度を下げ、H2O 10.
5g(583mmol)を100分間で滴下した。その
結果、黄色透明液状物と、白色結晶に分かれた。室温で
2時間、50℃で1時間攪拌を行うことにより内容物
は、黄色透明液状物と、黄色オイル状物になった。室温
で9時間静置した。黄色透明液状物の71体積%と、黄
色ゲル状物の全量を、それぞれ窒素置換した別々のフラ
スコにわけ取り、それぞれ揮発性成分を留去し、減圧
下、120℃で8時間乾燥を行った。その後、黄色透明
液状物由来の固形物にテトラヒドロフラン 803ml
を入れて溶解させ、これを黄色オイル状物由来の固形物
に合わせ入れた。59.5時間静置することにより内容
物は、黄色透明液状物と、少量の白色状粉末になった。
減圧下、揮発性成分を留去した後、120℃で8時間、
減圧乾燥を行った。その結果、固体生成物 124gを
得た。元素分析の結果、Zn=6.0mmol/g、F
=13mmol/gであった。
【0264】(2)成分(A)の合成 減圧乾燥後、窒素で置換した50mlの四つ口フラスコ
に、上記実施例35(1)で得られた固体生成物 4.
30g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪拌を
行った。窒素流通下で800℃において加熱処理したシ
リカ(デビソン社製 Sylopol948;平均粒子
径=52.0μm;細孔容量=1.58ml/g;比表面
積=302m2 /g)2.95gを加え、40℃に昇温
し、2時間攪拌を行った。その後、液体成分を取り除い
た後、固体成分をテトラヒドロフラン 30mlで5回
洗浄を行った。減圧下、120℃で8時間乾燥を行うこ
とにより、成分(A)を4.35g得た。元素分析の結
果、Zn=2.6mmol/g、F=3.5mmol/
gであった。
【0265】(3)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.012MPaになるように加え、ブタンを700
g、1−ブテンを50g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.481mol
%、1−ブテン=2.92mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.25mlを投入し、続いて上記実施
例35(2)で得られた成分(A)16.3mgを固体
触媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチ
レン/水素混合ガス(水素0.181mol%)をフィ
ードしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 54.1gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は1.1
×108 g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は3320g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=16.
0、Mw=108000、Mw/Mn=4.40、MF
R=0.846、MFRR=58.9、SR=1.31
であった。
【0266】[実施例36] (1) 成分(A)の合成 減圧乾燥後、窒素で置換した50mlの四つ口フラスコ
に、上記実施例35(1)で得られた固体生成物 4.
41g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪拌を
行った。窒素流通下で300℃において加熱処理したシ
リカ(デビソン社製;平均粒子径=45.6μm;細孔
容量=1.63ml/g;比表面積=527m2 /g)
3.02gを加え、40℃に昇温し、2時間攪拌を行っ
た。その後、液体成分を取り除いた後、固体成分をテト
ラヒドロフラン 30mlで5回洗浄を行った。減圧
下、120℃で8時間乾燥を行うことにより、成分
(A)を3.98g得た。元素分析の結果、Zn=2.
6mmol/g、F=4.2mmol/gであった。
【0267】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.012MPaになるように加え、ブタンを700
g、1−ブテンを50g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.452mol
%、1−ブテン=2.82mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.25mlを投入し、続いて上記実施
例36(1)で得られた成分(A)13.3mgを固体
触媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチ
レン/水素混合ガス(水素0.194mol%)をフィ
ードしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 46.5gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は9.3
×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は3500g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=14.
1、Mw=118000、Mw/Mn=7.44、MF
R=0.180、MFRR=144、SR=1.13で
あった。
【0268】[実施例37] (1)成分(A)の合成 減圧乾燥後、窒素で置換した50mlの四つ口フラスコ
に、上記実施例35(1)で得られた固体生成物 4.
45g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪拌を
行った。アクリロニトリル重合体−アミン架橋体である
有機ポリマー担体(住友化学工業社製KA−892;比
表面積=34.4m2 /g;アミン官能基量=7mmo
l/g)3.09gを加え、40℃に昇温し、2時間攪
拌を行った。その後、液体成分を取り除いた後、固体成
分をテトラヒドロフラン 30mlで5回洗浄を行っ
た。減圧下、120℃で8時間乾燥を行うことにより、
成分(A)を得た。元素分析の結果、Zn=0.58m
mol/g、F=1.1mmol/gであった。
【0269】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.012MPaになるように加え、ブタンを700
g、1−ブテンを50g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.528mol
%、1−ブテン=3.00mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.25mlを投入し、続いて上記実施
例37(1)で得られた成分(A)13.8mgを固体
触媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチ
レン/水素混合ガス(水素0.184mol%)をフィ
ードしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 11.4gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は2.3
×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は826g/g固体触媒成分/時間であった。
また、得られたオレフィン重合体はSCB=5.39、
Mw=80900、Mw/Mn=2.40、MFR=
1.41、MFRR=34.7、SR=1.47であっ
た。
【0270】[実施例38] (1)成分(A)の合成 減圧乾燥後、窒素で置換した50mlの四つ口フラスコ
に、上記実施例35(1)で得られた固体生成物 4.
34g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪拌を
行った。4−ビニルピリジン重合体である有機ポリマー
担体(広栄化学社製4VP;比表面積=35.8m2
g;ピリジン官能基量=3.6mmol/g)3.07
gを加え、40℃に昇温し、2時間攪拌を行った。その
後、液体成分を取り除いた後、固体成分をテトラヒドロ
フラン 30mlで5回洗浄を行った。減圧下、120
℃で8時間乾燥を行うことにより、成分(A)を得た。
元素分析の結果、Zn=1.4mmol/g、F=3.3
mmol/gであった。
【0271】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.012MPaになるように加え、ブタンを700
g、1−ブテンを50g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.577mol
%、1−ブテン=3.00mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.25mlを投入し、続いて上記実施
例38(1)で得られた成分(A)11.4mgを固体
触媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチ
レン/水素混合ガス(水素0.184mol%)をフィ
ードしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 13.8gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は2.8
×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は1210g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=6.1
7、Mw=87200、Mw/Mn=2.44、MFR
=0.679、MFRR=54.8、SR=1.48で
あった。
【0272】[実施例39] (1)成分(A)の合成 減圧乾燥後、窒素で置換した50mlの四つ口フラスコ
に、上記実施例35(1)で得られた固体生成物 4.
37g、テトラヒドロフラン 30mlを入れ、攪拌を
行った。スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体であ
る有機ポリマー担体(住友化学社製CS−1;ジビニル
ベンゼン単位含量=39.5重量%;平均粒子径=3
3.0μm;細孔容量=1.05ml/g)3.07g
を加え、40℃に昇温し、2時間攪拌を行った。テトラ
ヒドロフランを減圧下留去した後、再びテトラヒドロフ
ランを40ml加え40℃に昇温した。その後、グラス
フィルターで液体成分を取り除いた後、固体成分をテト
ラヒドロフラン 30mlで5回洗浄を行った。減圧
下、120℃で8時間乾燥を行うことにより、成分
(A)を得た。元素分析の結果、Zn=0.077mm
ol/g、F=1.3mmol/gであった。
【0273】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.012MPaになるように加え、ブタンを700
g、1−ブテンを50g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.54mol
%、1−ブテン=2.78mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.25mlを投入し、続いて上記実施
例39(1)で得られた成分(A)15.3mgを固体
触媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチ
レン/水素混合ガス(水素0.184mol%)をフィ
ードしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 8.3gが得
られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は1.7×
107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重
合活性は542g/g固体触媒成分/時間であった。ま
た、得られたオレフィン重合体はSCB=7.20、M
FR=2.54、MFRR=28.7、SR=1.61
であった。
【0274】[実施例40] (1)接触物(e)の合成 窒素置換した300mlの四つ口フラスコに、トルエン
100ml、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol
/リットル)40ml(80mmol)を入れ、5℃に
冷却した。これに、ペンタフルオロフェノールのトルエ
ン溶液(2.77mol/リットル)11.6ml(3
2.1mmol)を40分間で滴下した。滴下終了後、
20℃まで徐々に温度を上げた。その後、20℃でH2
O 1.58ml(87.7mmol)を60分間で滴
下した。滴下終了後、還流条件下(91℃)で6時間攪
拌を行った。その結果、接触物(e)のスラリー 14
0mlを得た。仕込んだ試薬の量から計算すると、スラ
リー濃度は0.57mmol(Zn原子換算)/ml
(スラリー)である。
【0275】(2)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、上記実施例
40(1)で合成した接触物(e)のスラリー 45m
l(25.7mmol−Zn)を入れた。グラスフィル
ターで溶媒を除去した後、メチル−tert−ブチルエ
ーテル40ml、窒素流通下で300℃において加熱処
理したシリカ(デビソン社製 Sylopol948;
平均粒子径=59μm;細孔容量=1.61ml/g;
比表面積=306m2/g)2.99gを入れた。40
℃に加熱し、2時間攪拌を行った後、グラスフィルター
で液体成分を取り除き、トルエン 30mlで4回、ヘ
キサン 30mlで1回洗浄した。減圧下、120℃で
8時間乾燥を行うことにより、成分(A)5.98gを
得た。元素分析の結果、Zn=3.2mmol/g、F
=5.1mmol/gであった。
【0276】(3)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.017MPaになるように加え、ブタンを695
g、1−ブテンを55g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.759mol
%、1−ブテン=2.62mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実施
例40(2)で得られた成分(A)8.1mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレ
ン/水素混合ガス(水素0.203mol%)ををフィ
ードしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 28.6gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は1.9
×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は3530g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=14.
3、MFR=1.90、MFRR=43.4、SR=
1.32であった。
【0277】[実施例41] (1)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、上記実施例
40(1)で合成した接触物(e)のスラリー 45m
l(25.7mmol−Zn)を入れた。グラスフィル
ターで溶媒を除去した後、エタノール40mlを入れ
た。したがってエタノール分率は100体積%である。
実施例40(2)で使用したものと同じロットの加熱処
理したシリカ3.10gを入れた。40℃に加熱し、2
時間攪拌を行った後、グラスフィルターで液体成分を取
り除き、トルエン 30mlで4回、ヘキサン 30m
lで1回洗浄した。減圧下、120℃で8時間乾燥を行
うことにより、成分(A)3.82gを得た。元素分析
の結果、Zn=2.4mmol/g、F=2.5mmo
l/gであった。
【0278】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.017MPaになるように加え、ブタンを695
g、1−ブテンを55g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.752mol
%、1−ブテン=2.62mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実施
例41(1)で得られた成分(A)8.4mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレ
ン/水素混合ガス(水素0.203mol%)をフィー
ドしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 11.9gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は7.9
×106g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は1420g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=14.
6、MFR=2.03、MFRR=48.8、SR=
1.53であった。
【0279】[実施例42] (1)接触物(e)の合成 窒素置換した1000mlの四つ口フラスコに、トルエ
ン300ml、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol
/リットル)120ml(240mmol)を入れ、5
℃に冷却した。これに、ペンタフルオロフェノールのト
ルエン溶液(2.77mol/リットル)34.8ml
(96.3mmol)を40分間で滴下した。滴下終了
後、20℃まで徐々に温度を上げた。その後、20℃で
2O4.74ml(263mmol)を60分間で滴
下した。滴下終了後、還流条件下(91℃)で6時間攪
拌を行った。その結果、接触物(e)のスラリー 42
0mlを得た。仕込んだ試薬の量から計算すると、スラ
リー濃度は0.57mmol(Zn原子換算)/ml
(スラリー)である。
【0280】(2)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、上記実施例
42(1)で合成した接触物(e)のスラリー 45m
l(25.7mmol−Zn)を入れた。グラスフィル
ターで溶媒を除去した後、エタノール 2mlおよびト
ルエン 38mlを入れた。したがってエタノール分率
は5体積%である。実施例40(2)で使用したものと
同じロットの加熱処理したシリカ3.03gを入れた。
40℃に加熱し、2時間攪拌を行った後、固体成分を沈
降させ、上層のスラリー部分を取り除いた。洗浄操作と
して、これに、トルエン 30mlを加え、攪拌を行っ
た後、固体成分を沈降させ、上層のスラリー部分を取り
除いた。以上の洗浄操作を計4回繰り返した。同様の洗
浄操作をヘキサン 30mlで2回行った。グラスフィ
ルターで液体成分を取り除いた後、減圧下、120℃で
8時間乾燥を行うことにより、成分(A)3.51gを
得た。元素分析の結果、Zn=2.4mmol/g、F
=3.8mmol/gであった。
【0281】(3)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.017MPaになるように加え、ブタンを695
g、1−ブテンを55g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.713mol
%、1−ブテン=2.55mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実施
例42(2)で得られた成分(A)8.0mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレ
ン/水素混合ガス(水素0.200mol%)をフィー
ドしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 28.7gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は1.9
×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は3590g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=13.
2、MFR=0.780、MFRR=58.6、SR=
1.25であった。
【0282】[実施例43] (1)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、上記実施例
42(1)で合成した接触物(e)のスラリー 45m
l(25.7mmol−Zn)を入れた。グラスフィル
ターで溶媒を除去した後、エタノール 8mlおよびト
ルエン 32mlを入れた。したがってエタノール分率
は20体積%である。実施例40(2)で使用したもの
と同じロットの加熱処理したシリカ2.65gを入れ
た。40℃に加熱し、2時間攪拌を行った後、固体成分
を沈降させ、上層のスラリー部分を取り除いた。洗浄操
作として、これに、トルエン 30mlを加え、攪拌を
行った後、固体成分を沈降させ、上層のスラリー部分を
取り除いた。以上の洗浄操作を計4回繰り返した。同様
の洗浄操作をヘキサン 30mlで1回行った。グラス
フィルターで液体成分を取り除いた後、減圧下、120
℃で8時間乾燥を行うことにより、成分(A)4.17
gを得た。元素分析の結果、Zn=3.7mmol/
g、F=3.8mmol/gであった。
【0283】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.017MPaになるように加え、ブタンを695
g、1−ブテンを55g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.693mol
%、1−ブテン=2.79mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実施
例43(1)で得られた成分(A)9.3mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレ
ン/水素混合ガス(水素0.200mol%)をフィー
ドしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 60.6gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は4.0
×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は6520g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=17.
1、MFR=4.61、MFRR=41.2、SR=
1.42であった。
【0284】[実施例44] (1)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、上記実施例
42(1)で合成した接触物(e)のスラリー 45m
l(25.7mmol−Zn)を入れた。グラスフィル
ターで溶媒を除去した後、エタノール 16mlおよび
トルエン 24mlを入れた。したがってエタノール分
率は40体積%である。実施例40(2)で使用したも
のと同じロットの加熱処理したシリカ3.15gを入れ
た。40℃に加熱し、2時間攪拌を行った後、固体成分
を沈降させ、上層のスラリー部分を取り除いた。洗浄操
作として、これに、トルエン 30mlを加え、攪拌を
行った後、固体成分を沈降させ、上層のスラリー部分を
取り除いた。以上の洗浄操作を計4回繰り返した。同様
の洗浄操作をヘキサン 30mlで1回行った。グラス
フィルターで液体成分を取り除いた後、減圧下、120
℃で8時間乾燥を行うことにより、成分(A)4.98
gを得た。元素分析の結果、Zn=3.8mmol/
g、F=3.7mmol/gであった。
【0285】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.017MPaになるように加え、ブタンを695
g、1−ブテンを55g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.680mol
%、1−ブテン=2.87mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実施
例44(1)で得られた成分(A)9.2mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレ
ン/水素混合ガス(水素0.200mol%)をフィー
ドしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 44.9gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は3.0
×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は4880g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=12.
5、MFR=1.23、MFRR=54.6、SR=
1.41であった。
【0286】[実施例45] (1)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、トルエン
20ml、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リ
ットル)12.8ml(25.6mmol)を入れ、2
℃に冷却した。これに、ペンタフルオロフェノールのト
ルエン溶液(2.77mol/リットル)3.7ml
(10.2mmol)を40分間で滴下した。滴下終了
後、2℃で20分間攪拌した。2℃でH2O 0.51
ml(28.3mmol)を60分間で滴下した。その
直後に、実施例40(2)で使用したものと同じロット
の加熱処理したシリカ2.98gを、2℃で入れた。2
℃で1時間攪拌を行った後、60℃に加熱し、2時間攪
拌を行った。固体成分を沈降させ、上層のスラリー部分
を取り除いた。洗浄操作として、これに、トルエン30
mlを加え、攪拌を行った後、固体成分を沈降させ、上
層のスラリー部分を取り除いた。以上の洗浄操作を計4
回繰り返した。同様の洗浄操作をヘキサン30mlで1
回行った。グラスフィルターで液体成分を取り除いた
後、減圧下、室温で乾燥を行うことにより、成分(A)
5.88gを得た。元素分析の結果、Zn=3.5mm
ol/g、F=6.3mmol/gであった。
【0287】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.017MPaになるように加え、ブタンを695
g、1−ブテンを55g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.707mol
%、1−ブテン=2.82mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実施
例45(1)で得られた成分(A)8.8mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレ
ン/水素混合ガス(水素0.200mol%)をフィー
ドしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 94.9gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は6.3
×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は10800g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=15.
8、MFR=3.15、MFRR=41.9、SR=
1.38であった。
【0288】[実施例46] (1)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、トルエン2
0ml、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リッ
トル)12.8ml(25.6mmol)を入れ、5℃
に冷却した。これに、ペンタフルオロフェノールのトル
エン溶液(2.77mol/リットル)3.7ml(1
0.2mmol)を40分間で滴下した。滴下終了後、
5℃で20分間攪拌した。5℃でH2O 0.51ml
(28.3mmol)を60分間で滴下した。滴下終了
後5℃で1時間攪拌した。そこへ、実施例40(2)で
使用したものと同じロットの加熱処理したシリカ2.9
3gを、2℃で入れた。2℃で1時間攪拌を行った後、
40℃に加熱し、2時間攪拌を行った。固体成分を沈降
させ、上層のスラリー部分を取り除いた。洗浄操作とし
て、これに、トルエン 30mlを加え、攪拌を行った
後、固体成分を沈降させ、上層のスラリー部分を取り除
いた。以上の洗浄操作を計4回繰り返した。同様の洗浄
操作をヘキサン 30mlで1回行った。グラスフィル
ターで液体成分を取り除いた後、減圧下、室温で乾燥を
行うことにより、成分(A)5.84gを得た。元素分
析の結果、Zn=3.4mmol/g、F=5.3mm
ol/gであった。
【0289】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.017MPaになるように加え、ブタンを695
g、1−ブテンを55g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.748mol
%、1−ブテン=2.59mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実施
例46(1)で得られた成分(A)8.8mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレ
ン/水素混合ガス(水素0.200mol%)をフィー
ドしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 57.4gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は3.8
×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は6520g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=15.
4、MFR=0.453、MFRR=40.2、SR=
1.16であった。
【0290】[実施例47] (1)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、トルエン2
0ml、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リッ
トル)12.8ml(25.6mmol)を入れ、5℃
に冷却した。これに、ペンタフルオロフェノールのトル
エン溶液(2.77mol/リットル)3.7ml(1
0.2mmol)を40分間で滴下した。滴下終了後、
5℃で20分間攪拌した。5℃でH2O 0.51ml
(28.3mmol)を60分間で滴下した。滴下終了
後5℃で3時間攪拌した。そこへ、実施例40(2)で
使用したものと同じロットの加熱処理したシリカ3.0
1gを、4℃で入れた。4℃で1時間攪拌を行った後、
60℃に加熱し、2時間攪拌を行った。固体成分を沈降
させ、上層のスラリー部分を取り除いた。洗浄操作とし
て、これに、トルエン 30mlを加え、攪拌を行った
後、固体成分を沈降させ、上層のスラリー部分を取り除
いた。以上の洗浄操作を計4回繰り返した。同様の洗浄
操作をヘキサン 30mlで1回行った。グラスフィル
ターで液体成分を取り除いた後、減圧下、室温で乾燥を
行うことにより、成分(A)4.31gを得た。元素分
析の結果、Zn=2.4mmol/g、F=3.9mm
ol/gであった。
【0291】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.017MPaになるように加え、ブタンを695
g、1−ブテンを55g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.624mol
%、1−ブテン=2.67mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実施
例47(1)で得られた成分(A)8.3mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレ
ン/水素混合ガス(水素0.200mol%)をフィー
ドしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 42.6gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は2.8
×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は5130g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=14.
3、MFR=0.135、MFRR=141、SR=
1.12であった。
【0292】[実施例48] (1)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、実施例40
(2)で使用したものと同じロットの加熱処理したシリ
カ3.00g、トルエン 30ml、H2O0.149
g(8.25mmol)を入れ、室温にて30分間攪拌
した。この間にトルエン中に液滴状に存在していたH2
Oは目視で観察されなくなり(シリカに吸着されたもの
と思われる)均一なスラリーとなった。これに、ペンタ
フルオロフェノールのトルエン溶液(2.0mol/リ
ットル)1.8ml(3.6mmol)を加え氷浴にて
5℃に冷却した。これにジエチル亜鉛のヘキサン溶液
(2mol/リットル)4.5ml(9.0mmol)
を1時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間攪拌
し、40℃に昇温、40℃で1時間攪拌し、更に60℃
に昇温、60℃にて1時間攪拌した。フィルターにてろ
過を行った後、40℃、トルエン 30mlにて3回、
室温、ヘキサン 30mlにて2回、フィルターを用い
た洗浄を行った。次いで、残った固体成分を減圧下、4
0℃で1時間、120℃で8時間乾燥を行うことによ
り、成分(A)を得た。120℃乾燥した成分(A)は
元素分析の結果、Zn=2.1mmol/g、F=3.
4mmol/gであった。
【0293】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.017MPaになるように加え、ブタンを695
g、1−ブテンを55g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.738mol
%、1−ブテン=2.93mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実施
例48(1)で得られた成分(A)7.3mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレ
ン/水素混合ガス(水素0.203mol%)をフィー
ドしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 44.5gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は3.0
×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は6100g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=13.
0、MFR=1.32、MFRR=42.7、SR=
1.44であった。
【0294】[実施例49] (1)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、実施例40
(2)で使用したものと同じロットの加熱処理したシリ
カ2.99g、ヘキサン 30ml、H2O0.149
g(8.29mmol)を入れ、室温にて30分間攪拌
した。この間にヘキサン中に液滴状に存在していたH2
Oは目視で観察されなくなり(シリカに吸着されたもの
と思われる)均一なスラリーとなった。これに、ペンタ
フルオロフェノールのトルエン溶液(2.0mol/リ
ットル)1.8ml(3.6mmol)を加え氷浴にて
5℃に冷却した。これにジエチル亜鉛のヘキサン溶液
(2mol/リットル)4.5ml(9.0mmol)
を1時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間攪拌
し、40℃に昇温、40℃で2時間攪拌した。フィルタ
ーにてろ過を行った後、40℃、ヘキサン 30mlに
て3回、フィルターを用いた洗浄を行った。次いで、残
った固体成分を減圧下、40℃で1時間、120℃で8
時間乾燥を行うことにより、成分(A)を得た。120
℃乾燥した成分(A)は元素分析の結果、Zn=2.1
mmol/g、F=4.0mmol/gであった。
【0295】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.017MPaになるように加え、ブタンを695
g、1−ブテンを55g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.789mol
%、1−ブテン=2.78mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実施
例49(1)で得られた成分(A)7.8mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレ
ン/水素混合ガス(水素0.200mol%)をフィー
ドしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 53.9gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は3.6
×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は6910g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=15.
0、MFR=3.00、MFRR=42.0、SR=
1.48であった。
【0296】[実施例50] (1)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、実施例40
(2)で使用したものと同じロットの加熱処理したシリ
カ2.98g、テトラヒドロフラン 30ml、ペンタ
フルオロフェノールのテトラヒドロフラン溶液(2.0
mol/リットル)5.4ml(10.8mmol)、
2O 0.458g(25.4mmol)を入れ、氷
浴にて5℃に冷却した。これにジエチル亜鉛のヘキサン
溶液(2mol/リットル)13.4ml(27mmo
l)を1時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間攪
拌し、40℃に昇温、40℃で2時間攪拌した。40℃
にて、固体成分を沈降させ、上層のスラリー部分を取り
除き、さらにガラスフィルターにて液体成分を取り除い
た。洗浄操作として、これに、テトラヒドロフラン30
mlを加え、40℃に昇温するまで攪拌を行った後、固
体成分を沈降させ、上層のスラリー部分を取り除き、ガ
ラスフィルターにて残りの液体成分を取り除いた。以上
の洗浄操作を計5回繰り返した。次いで、残った固体成
分を減圧下、120℃で8時間乾燥を行うことにより、
成分(A)4.92gを得た。元素分析の結果、Zn=
3.5mmol/g、F=4.4mmol/gであっ
た。
【0297】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.012MPaになるように加え、ブタンを700
g、1−ブテンを50g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.574mol
%、1−ブテン=2.40mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.25mlを投入し、続いて上記実施
例50(1)で得られた成分(A)13.4mgを固体
触媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチ
レン/水素混合ガス(水素0.193mol%)をフィ
ードしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 42.1gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は8.4
×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は3140g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=17.
8、MFR=22.0、SR=1.54であった。
【0298】[実施例51] (1)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、実施例40
(2)で使用したものと同じロットの加熱処理したシリ
カ3.05g、ヘキサン 30ml、H2O0.081
g(4.5mmol)を入れ、室温にて30分間攪拌し
た。この間にヘキサン中に液滴状に存在していたH2
は目視で観察されなくなり(シリカに吸着されたものと
思われる)均一なスラリーとなった。氷浴にて5℃に冷
却した後、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2.01mo
l/リットル)4.48ml(9mmol)を1時間で
滴下した。滴下終了後、5℃で30分間攪拌し、60℃
に昇温、60℃で1時間攪拌した。続いて、氷浴にて5
℃に冷却した後、ペンタフルオロフェノールのトルエン
溶液(2.00mol/リットル)4.5ml(9.0
mmol)を1時間で滴下した。滴下終了後、5℃で3
0分間攪拌し、60℃に昇温、60℃で1時間攪拌し
た。フィルターにてろ過を行った後、60℃、ヘキサン
30mlにて4回、フィルターを用いた洗浄を行っ
た。次いで、残った固体成分を減圧下、40℃で1時
間、120℃で8時間乾燥を行うことにより、成分
(A)を得た。元素分析の結果、Zn=1.8mmol
/g、F=6.4mmol/gであった。
【0299】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.015MPaになるように加え、ブタンを695
g、1−ブテンを55g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.802mol
%、1−ブテン=2.32mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実施
例51(1)で得られた成分(A)10.3mgを固体
触媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチ
レン/水素混合ガス(水素0.212mol%)をフィ
ードしながら70℃で、60分間重合を行った。その結
果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 58gが得ら
れた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は3.9×1
7g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合
活性は5630g/g固体触媒成分/時間であった。ま
た、得られたオレフィン重合体はSCB=11.7、M
FR=1.54、MFRR=43.6、SR=1.40
であった。
【0300】[実施例52] (1)成分(A)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、ヘキサン
1.5リットル、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2.
01mol/リットル)1.49リットル(3.0mo
l)を入れ5℃に冷却した。これに、ペンタフルオロフ
ェノール 198.8g(1.07mol)をヘキサン
342mlとトルエン 194mlとの混合溶媒に溶
解させた溶液を85分間で滴下した。滴下終了後、5℃
で1時間攪拌した。その後、40℃に加熱し、1時間攪
拌した後、室温にて一晩静置した。氷浴で20℃にした
後、実施例40(2)で使用したものと同じロットの加
熱処理したシリカ359gを入れ、次いでヘキサン
0.3リットルを入れてフラスコ壁面に付着したシリカ
を洗い流した。5分間攪拌後、H2O 44.2g
(2.46mol)を1時間で滴下した。滴下終了後、
20℃で1時間、40℃で2時間、60℃で2時間攪拌
した。その後、静置し、固体成分を沈降させ、沈降した
固体成分の層と上層のスラリー部分との界面が見えた時
点で上層のスラリー部分を取り除き、次いで残りの液成
分をフェルターにてろ過した。洗浄操作として、これ
に、ヘキサン 3リットルを加え、攪拌を行った後、静
置し、固体成分を沈降させ、同様に界面が見えた時点で
上層のスラリー部分を取り除き、残りの液成分をフィル
ターにてろ過した。以上の洗浄操作を計3回繰り返し
た。その後、固体成分を減圧下、60℃で4時間乾燥を
行うことにより、成分(A)814gを得た。元素分析
の結果、Zn=3.7mmol/g、F=6.3mmo
l/gであった。
【0301】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.015MPaになるように加え、ブタンを690
g、1−ブテンを60g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.76mol
%、1−ブテン=2.42mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実施
例52(1)で得られた成分(A)9.4mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレ
ン/水素混合ガス(水素0.23mol%)をフィード
しながら70℃で、60分間重合を行った。その結果、
粒子性状の良好なオレフィン重合体 83gが得られ
た。ジルコニウム原子当たりの重合活性は5.5×10
7g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活
性は8830g/g固体触媒成分/時間であった。ま
た、得られたオレフィン重合体はSCB=15.2、M
FR=0.09、MFRR=127、SR=1.05で
あった。
【0302】[実施例53] (1)成分(A)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、トルエン
1.5リットル、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2.
01mol/リットル)1.49リットル(3.0mo
l)を入れ5℃に冷却した。これに、ペンタフルオロフ
ェノール 277.1g(1.51mol)をトルエン
585mlに溶解させた溶液を100分間で滴下し
た。滴下終了後、5℃で1時間攪拌した。その後、40
℃に加熱し、1時間攪拌した。氷浴で5℃にした後、実
施例40(2)で使用したものと同じロットの加熱処理
したシリカ355gを入れ、次いでトルエン 0.3リ
ットルを入れてフラスコ壁面に付着したシリカを洗い流
した。5分間攪拌後、H2O41.0g(2.28mo
l)を1時間で滴下した。滴下終了後、5℃で2.5時
間、80℃で2時間攪拌した。その後、静置し、固体成
分を沈降させ、沈降した固体成分の層と上層のスラリー
部分との界面が見えた時点で上層のスラリー部分を取り
除き、次いで残りの液成分をフェルターにてろ過した
後、トルエン3リットルを加え、室温にて一晩静置し
た。その後、80℃でトルエン 3リットルにて4回、
室温でヘキサン 3リットルにて2回、静置し、固体成
分を沈降させ、沈降した固体成分の層と上層のスラリー
部分との界面が見えた時点で上層のスラリー部分を取り
除き、次いで残りの液成分をフェルターにてろ過する洗
浄を行った。その後、固体成分を減圧下、60℃で2時
間乾燥を行うことにより、成分(A)864gを得た。
元素分析の結果、Zn=3.5mmol/g、F=6.
8mmol/gであった。
【0303】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.015MPaになるように加え、ブタンを690
g、1−ブテンを60g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.70mol
%、1−ブテン=3.01mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実施
例53(1)で得られた成分(A)8.7mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレ
ン/水素混合ガス(水素0.26mol%)をフィード
しながら70℃で、60分間重合を行った。その結果、
粒子性状の良好なオレフィン重合体 85gが得られ
た。ジルコニウム原子当たりの重合活性は5.7×10
7g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活
性は9770g/g固体触媒成分/時間であった。ま
た、得られたオレフィン重合体はSCB=16.8であ
った。
【0304】[実施例54] (1)成分(A)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、トルエン
2.5リットル、テトラヒドロフラン 71mlおよ
びジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2.01mol/リッ
トル)0.871リットル(1.75mol)を入れ5
℃に冷却した。これに、ペンタフルオロフェノール 1
64.8g(0.90mol)をトルエン 277ml
に溶解させた溶液を80分間で滴下した。滴下終了後、
5℃で1時間攪拌した。その後、40℃に加熱し、1時
間攪拌した。氷浴で5℃にした後、実施例40(2)で
使用したものと同じロットの加熱処理したシリカ350
gを入れ、次いでトルエン 0.1リットルを入れてフ
ラスコ壁面に付着したシリカを洗い流した。5分間攪拌
後、H2O 23.8g(1.32mol)を1.5時
間で滴下した。滴下終了後、5℃で85分間、40℃で
2時間攪拌した。その後、室温にて一晩静置した。その
後80℃で2時間攪拌した。その後、静置し、固体成分
を沈降させ、沈降した固体成分の層と上層のスラリー部
分との界面が見えた時点で上層のスラリー部分を取り除
き、次いで残りの液成分をフェルターにてろ過した後、
トルエン 3.5リットルを加え95℃で2時間攪拌し
た。その後、95℃でトルエン 3.5リットルにて4
回、室温でヘキサン 3.5リットルにて2回、静置
し、固体成分を沈降させ、沈降した固体成分の層と上層
のスラリー部分との界面が見えた時点で上層のスラリー
部分を取り除き、次いで残りの液成分をフェルターにて
ろ過する洗浄を行った。その後、固体成分を減圧下、1
20℃で4時間乾燥を行うことにより、成分(A)57
1gを得た。元素分析の結果、Zn=2.6mmol/
g、F=4.9mmol/gであった。
【0305】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.015MPaになるように加え、ブタンを690
g、1−ブテンを60g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.74mol
%、1−ブテン=2.75mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実施
例54(1)で得られた成分(A)8.4mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレ
ン/水素混合ガス(水素0.26mol%)をフィード
しながら70℃で、60分間重合を行った。その結果、
粒子性状の良好なオレフィン重合体 116gが得られ
た。ジルコニウム原子当たりの重合活性は7.7×10
7g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活
性は13800g/g固体触媒成分/時間であった。ま
た、得られたオレフィン重合体はSCB=16.9、M
FR=1.70、MFRR=46.0、SR=1.29
であった。
【0306】[実施例55] (1)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、ジエチル亜
鉛のヘキサン溶液(2.01mol/リットル)12.
5ml(25mmol)、テトラヒドロフラン12.5
mlを入れ5℃に冷却した。これに、濃度を2mmol
/mlに調整したペンタフルオロフェノールのテトラヒ
ドロフラン溶液 6.25mlを21分間で滴下した。
滴下終了後、5℃で1時間、40℃で1時間攪拌した。
その後、氷浴で5℃にした後、実施例40(2)で使用
したものと同じロットの加熱処理したシリカ2.98g
を入れ、次いでテトラヒドロフラン 8mlを入れてフ
ラスコ壁面に付着したシリカを洗い流した。5分間攪拌
後、H2O 0.34g(18.8mmol)を38分
間で滴下した。滴下終了後、5℃で2.5時間、60℃
で2時間攪拌した。その後、80℃でトルエン 25m
lにて4回、室温でヘキサン 25mlにて2回、フィ
ルターを用いた洗浄を行った。その後、固体成分を減圧
下、120℃で2時間乾燥を行うことにより、成分
(A)4.80gを得た。元素分析の結果、Zn=2.
9mmol/g、F=5.3mmol/gであった。
【0307】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.015MPaになるように加え、ブタンを690
g、1−ブテンを60g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.74mol
%、1−ブテン=3.19mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実施
例55(1)で得られた成分(A)8.0mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレ
ン/水素混合ガス(水素0.25mol%)をフィード
しながら70℃で、60分間重合を行った。その結果、
粒子性状の良好なオレフィン重合体 174gが得られ
た。ジルコニウム原子当たりの重合活性は1.2×10
8g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活
性は21800g/g固体触媒成分/時間であった。ま
た、得られたオレフィン重合体はSCB=14.7、M
FR=0.89、MFRR=63.3、SR=1.29
であった。
【0308】[実施例56] (1)成分(A)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、トルエン
2.9リットル、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2.
00mol/リットル)0.525リットル(1.05
mol)を入れ5℃に冷却した。これに、ペンタフルオ
ロフェノール101g(0.55mol)をトルエン
120mlに溶解させた溶液を60分間で滴下した。滴
下終了後、5℃で1時間攪拌した。その後、40℃に加
熱し、1時間攪拌した。氷浴で5℃にした後、1,1,
1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン処理したシリ
カ(デビソン社製 XPO2403;平均粒子径=41
μm;細孔容量=1.38ml/g;比表面積=334
2/g)351gを入れ、次いでトルエン 0.1リ
ットルを入れてフラスコ壁面に付着したシリカを洗い流
した。5分間攪拌後、H2O 14.7g(0.82m
ol)を1.5時間で滴下した。滴下終了後、5℃で
1.5時間、40℃で2時間攪拌した。その後、室温に
て一晩静置した。その後80℃で2時間攪拌した後、静
置し、固体成分を沈降させ、沈降した固体成分の層と上
層のスラリー部分との界面が見えた時点で上層のスラリ
ー部分を取り除き、次いで残りの液成分をフェルターに
てろ過した後、トルエン 3.7リットルを加え95℃
で2時間攪拌した。その後、95℃でトルエン 3.7
リットルにて4回、室温でヘキサン 3.7リットルに
て2回、静置し、固体成分を沈降させ、沈降した固体成
分の層と上層のスラリー部分との界面が見えた時点で上
層のスラリー部分を取り除き、次いで残りの液成分をフ
ェルターにてろ過する洗浄を行った。その後、固体成分
を減圧下、120℃で4時間乾燥を行うことにより、成
分(A)487gを得た。
【0309】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.019MPaになるように加え、ブタンを690
g、1−ブテンを60g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=1.00mol
%、1−ブテン=2.79mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの
トルエン溶液 0.50mlを投入し、続いて上記実施
例56(1)で得られた成分(A)5.1mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つように水素を
0.35mol%含有したエチレンと水素の混合ガスを
フィードしながら70℃で、60分間重合を行った。そ
の結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 46gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は4.6
×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は9020g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=14.
8、MFR=0.14、MFRR=121、SR=1.
07であった。
【0310】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、シ
ングルサイト触媒を形成する遷移金属化合物とともに用
いて付加重合することにより、外観の良好なフィルムの
得られる付加重合体を製造し得る粒子、担体および付加
重合用触媒成分、該粒子の製造方法、該粒子を用いてな
る予備重合済付加重合用触媒成分、該粒子を用いてなる
付加重合用触媒、ならびに該付加重合用触媒を用いる付
加重合体の製造方法が提供される。また本発明によれ
ば、付加重合体粒子の形成を伴う重合(例えばスラリー
重合、気相重合、バルク重合等)に適用した場合に、形
状、粒子性状に優れた付加重合体を与える付加重合用触
媒の調整に有用な粒子、担体および付加重合用触媒成
分、該粒子の製造方法、該粒子を用いてなる予備重合済
付加重合用触媒成分、該粒子を用いてなる付加重合用触
媒、ならびに該付加重合用触媒を用いる付加重合体粒子
の形成を伴う重合(例えばスラリー重合、気相重合、バ
ルク重合等)に適用した場合に、粒子性状に優れた付加
重合体の製造方法も提供される。さらにいえば、本発明
においては高活性な付加重合用触媒、および効率的な付
加重合体の製造方法も提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大嶋 秀樹 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工 業株式会社内 Fターム(参考) 4J015 DA02 DA03 DA10 4J028 AA01A AB01A AC01A AC02A AC22A AC49A BC01B BC09B BC14B CA14C CA16C CB64C CB82C CB87C EB02 EB03

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(a)、下記(b)、下記(c)およ
    び粒子(d)を接触させて得られる改質された粒子。 (a):下記一般式[1]で表される化合物 M11 m [1] (b):下記一般式[2]で表される化合物 R1 t-1TH [2] (c):下記一般式[3]で表される化合物 R2 t-2TH2 [3] (上記一般式[1]〜[3]においてそれぞれ、M1
    周期律表第1、2、12、14または15族の典型金属
    原子を表し、mはM1 の原子価を表す。L1 は水素原
    子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、L1 が複数
    存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なって
    いても良い。R1 は電子吸引性基または電子吸引性基を
    含有する基を表し、R1 が複数存在する場合はそれらは
    互いに同じであっても異なっていてもよい。R2 は炭化
    水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。Tはそれぞ
    れ独立に周期律表の第15族または第16族の非金属原
    子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価を表
    す。)
  2. 【請求項2】粒子(d)が、多孔性の物質であることを
    特徴とする請求項1記載の改質された粒子。
  3. 【請求項3】粒子(d)が、100〜1500℃で10
    分間〜50時間加熱処理された無機物質であることを特
    徴とする請求項1または2記載の改質された粒子。
  4. 【請求項4】粒子(d)が、200〜800℃で1時間
    〜30時間加熱処理されたシリカであることを特徴とす
    る請求項1または2記載の改質された粒子。
  5. 【請求項5】下記(a)、下記(b)、下記(c)およ
    び粒子(d)を接触させることを特徴とする改質された
    粒子の製造方法。 (a):下記一般式[1]で表される化合物 M11 m [1] (b):下記一般式[2]で表される化合物 R1 t-1TH [2] (c):下記一般式[3]で表される化合物 R2 t-2TH2 [3] (上記一般式[1]〜[3]においてそれぞれ、M1
    周期律表第1、2、12、14または15族の典型金属
    原子を表し、mはM1 の原子価を表す。L1 は水素原
    子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、L1 が複数
    存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なって
    いても良い。R1 は電子吸引性基または電子吸引性基を
    含有する基を表し、R1 が複数存在する場合はそれらは
    互いに同じであっても異なっていてもよい。R2 は炭化
    水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。Tはそれぞ
    れ独立に周期律表の第15族または第16族の非金属原
    子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価を表
    す。)
  6. 【請求項6】(a)、(b)、(c)および(d)を接
    触させる際に溶媒を使用し、接触処理の後、溶媒を留去
    し、その後25℃以上の温度で1時間〜24時間減圧下
    乾燥を行う請求項5記載の改質された粒子の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜4のいずれかに記載の改質され
    た粒子よりなる担体。
  8. 【請求項8】請求項1〜4のいずれかに記載の改質され
    た粒子よりなる付加重合用触媒成分。
  9. 【請求項9】請求項1〜4のいずれかに記載の改質され
    た粒子(A)、並びに第3〜11族もしくはランタノイ
    ド系列の遷移金属化合物(B)を接触させて得られる付
    加重合用触媒。
  10. 【請求項10】請求項1〜4のいずれかに記載の改質さ
    れた粒子(A)、第3〜11族もしくはランタノイド系
    列の遷移金属化合物(B)、並びに有機アルミニウム化
    合物(C)を接触させて得られる付加重合用触媒。
  11. 【請求項11】第3〜11族もしくはランタノイド系列
    の遷移金属化合物(B)が、シクロペンタジエン形アニ
    オン骨格を有する基を少なくとも一つ持つ遷移金属化合
    物である請求項9または10記載の付加重合用触媒。
  12. 【請求項12】請求項1〜4のいずれかに記載の改質さ
    れた粒子(A)、並びに第3〜11族もしくはランタノ
    イド系列の遷移金属化合物(B)を接触させて得られる
    一次触媒の存在下に、オレフィンを予備重合して得られ
    る予備重合済付加重合用触媒成分。
  13. 【請求項13】請求項1〜4のいずれかに記載の改質さ
    れた粒子(A)、第3〜11族もしくはランタノイド系
    列の遷移金属化合物(B)、並びに有機アルミニウム化
    合物(C)を接触させて得られる一次触媒の存在下に、
    オレフィンを予備重合して得られる予備重合済付加重合
    用触媒成分。
  14. 【請求項14】請求項12または13記載の予備重合済
    付加重合用触媒成分、並びに有機アルミニウム化合物
    (C)を接触させて得られる付加重合用触媒。
  15. 【請求項15】請求項1〜4のいずれかに記載の改質さ
    れた粒子(A)、並びに第3〜11族もしくはランタノ
    イド系列の遷移金属化合物(B)を接触させて得られる
    一次触媒の存在下に、オレフィンを予備重合して得られ
    る付加重合用触媒。
  16. 【請求項16】請求項1〜4のいずれかに記載の改質さ
    れた粒子(A)、第3〜11族もしくはランタノイド系
    列の遷移金属化合物(B)、並びに有機アルミニウム化
    合物(C)を接触させて得られる一次触媒の存在下に、
    オレフィンを予備重合して得られる付加重合用触媒。
  17. 【請求項17】請求項9〜11、14〜16のいずれか
    に記載の付加重合用触媒を用いる付加重合体の製造方
    法。
  18. 【請求項18】付加重合体が、オレフィン重合体である
    請求項17記載の付加重合体の製造方法。
  19. 【請求項19】付加重合体が、エチレンとα−オレフィ
    ンとの共重合体である請求項17記載の付加重合体の製
    造方法。
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