JP2005314181A - 改質された粒子およびその製造方法、担体、付加重合用触媒成分、付加重合用触媒および付加重合体の製造方法 - Google Patents
改質された粒子およびその製造方法、担体、付加重合用触媒成分、付加重合用触媒および付加重合体の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 付加重合体粒子の形成を伴う重合方法で、より高分子量の付加重合体を製造するのに用いられる付加重合用触媒ほかを提供すること。
【解決手段】 M1L1 3、R1 t-1TH、R2 t-2TH2および粒子を(R3 3Si)sX1で表される化合物と接触処理して得られたSi処理粒子を接触させて得られる改質された粒子、ほか
(M1は第13族の原子。L1は水素原子、炭化水素基またはハロゲン原子。R1は電子吸引性基または電子吸引性基を含有する基。R2は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基。Tは第15族または第16族の非金属原子。tはTの原子価。R3 は水素原子または炭化水素基。sは1または2であって、sが1のときX1はハロゲン原子または式−OR4 もしくは式−NR4 2、sが2のときX1は式−N(R4)−。)
【選択図】 なし
【解決手段】 M1L1 3、R1 t-1TH、R2 t-2TH2および粒子を(R3 3Si)sX1で表される化合物と接触処理して得られたSi処理粒子を接触させて得られる改質された粒子、ほか
(M1は第13族の原子。L1は水素原子、炭化水素基またはハロゲン原子。R1は電子吸引性基または電子吸引性基を含有する基。R2は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基。Tは第15族または第16族の非金属原子。tはTの原子価。R3 は水素原子または炭化水素基。sは1または2であって、sが1のときX1はハロゲン原子または式−OR4 もしくは式−NR4 2、sが2のときX1は式−N(R4)−。)
【選択図】 なし
Description
本発明は、担体および付加重合用触媒成分として有用な改質された粒子、その製造方法、それを用いて得られシングルサイト触媒に分類される付加重合用触媒ならびに付加重合体の製造方法に関する。
ポリプロピレンやポリエチレン等の付加重合体は、機械的性質、耐薬品性等に優れ、またそれらの特性と経済性とのバランスが優れていることにより各種成形分野に広く用いられている。
これらの付加重合体は従来は主として三塩化チタンや四塩化チタンなどの第4族金属化合物を用いて得られた固体触媒成分と、有機アルミニウム化合物に代表される第13族金属化合物とを組み合わせた従来型固体触媒(マルチサイト触媒)を用いてオレフィン等を重合させるマルチサイト重合によって製造されてきた。
これらの付加重合体は従来は主として三塩化チタンや四塩化チタンなどの第4族金属化合物を用いて得られた固体触媒成分と、有機アルミニウム化合物に代表される第13族金属化合物とを組み合わせた従来型固体触媒(マルチサイト触媒)を用いてオレフィン等を重合させるマルチサイト重合によって製造されてきた。
近年、古くから用いられてきた固体触媒成分とは異なり、単離可能なような遷移金属化合物(例えばメタロセン錯体や非メタロセン化合物)からなる遷移金属成分とアルミノキサン等からなる有機金属成分とを組み合わせた、いわゆるシングルサイト触媒を用いてオレフィン等を重合させるシングルサイト重合による付加重合体の製造方法が提案されている。例えば、特許文献1にはビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドとメチルアルミノキサンを用いる方法が報告されている。また、特定のホウ素化合物をかかる遷移金属化合物と組合わせることも報告されている。例えば、特許文献2にはビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチルとトリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを用いる方法が報告されている。これらシングルサイト触媒を用いて得られる付加重合体は従来型固体触媒(マルチサイト触媒)で得られるものよりも一般に分子量分布が狭く、そして共重合体の場合にはコモノマーがより均一に共重合されていることから、従来型固体触媒を用いた場合よりも均質な付加重合体が得られることが知られている。また、得られる付加重合体の加工性や物性の観点から、付加重合体の均質性を若干低下させるようなシングルサイト触媒や、重合方法も知られている(特許文献3〜6)。
通常のシングルサイト触媒は反応系に可溶性であるため、付加重合体粒子の形成を伴う重合(例えばスラリー重合、気相重合、バルク重合等)に適用した場合、生成した付加重合体の形状が不定形で、粗大な付加重合体粒子、塊状付加重合体、微粉状付加重合体等の生成、付加重合体の嵩密度の低下、重合反応器壁への付加重合体の付着等を招きかねない。そしてこのような場合、これらが一因となって、反応器における伝熱不良、除熱不良などが起こり、安定運転が困難な状態、生産性の低下にいたるという問題があり、その解決方法として特定の粒子を触媒成分のひとつとして用いることが知られている(例えば特許文献7〜8)。
ところで付加重合体の製造に際しては、得られる付加重合体の分子量を水素ガスで調節することが行われている。即ち、重合系内に水素をたくさん入れれば、一般に分子量は低くなる。設計の観点では、高濃度水素の存在下でも高分子量の付加重合体が得られれば、分子量設計の巾が広がるので好ましい。
本発明の目的は、付加重合体粒子の形成を伴う重合方法で、より高分子量の付加重合体を製造するのに用いられる付加重合用触媒ならびにその調製に用いられる粒子、該粒子の製造方法および該粒子の用途を提供することにあり、また、付加重合体粒子の形成を伴う重合方法で、より高分子量の付加重合体の製造方法を提供することにある。
本発明の目的は、付加重合体粒子の形成を伴う重合方法で、より高分子量の付加重合体を製造するのに用いられる付加重合用触媒ならびにその調製に用いられる粒子、該粒子の製造方法および該粒子の用途を提供することにあり、また、付加重合体粒子の形成を伴う重合方法で、より高分子量の付加重合体の製造方法を提供することにある。
本発明は、下記(a)、下記(b)、下記(c)および下記(b)を接触させて得られる改質された粒子、並びに、下記(a)、下記(b)、下記(c)および下記(b)を接触させる改質された粒子の製造方法にかかるものであり、また、該改質された粒子よりなる担体および付加重合用触媒成分にかかるものである。そして本発明は、該改質された粒子(A)、並びに遷移金属化合物(B)を接触させて得られる付加重合用触媒にかかるものであり、また、該改質された粒子(A)、遷移金属化合物(B)、並びに有機アルミニウム化合物(C)を接触させて得られる付加重合用触媒にかかるものであり、また、該改質された粒子(A)、遷移金属化合物(B)、並びに電子供与性化合物(D)を接触させて得られる付加重合用触媒にかかるものであり、また、該改質された粒子(A)、遷移金属化合物(B)、有機アルミニウム化合物(C)、並びに電子供与性化合物(D)を接触させて得られる付加重合用触媒にかかるものであり、上記いずれかの付加重合用触媒を用いる付加重合体の製造方法にかかるものである。
(a):下記一般式[1]で表される化合物
M1L1 3 [1]
(b):下記一般式[2]で表される化合物
R1 t-1TH [2]
(c):下記一般式[3]で表される化合物
R2 t-2TH2 [3]
(d):粒子を下記一般式[4]で表される化合物と接触処理して得られたSi処理粒子
(R3 3Si)sX1 [4]
(上記一般式[1]〜[4]においてそれぞれ、M1 は周期律表第13族の原子を表し、L1 は水素原子、炭化水素基またはハロゲン原子を表し、複数存在するL1 は互いに同じであっても異なっていても良い。R1 は電子吸引性基または電子吸引性基を含有する基を表し、R1 が複数存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。R2 は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。Tはそれぞれ独立に周期律表の第15族または第16族の非金属原子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価に相当する数を表す。R3 は水素原子または炭化水素基を表し、複数存在するR3 は互いに同じであっても異なっていてもよい。sは1または2であって、sが1のときX1 はハロゲン原子または式−OR4 もしくは式−NR4 2(ここで、R4 は水素原子または炭化水素基を表す。)を表し、sが2のときX1 は式−N(R4 )−(ここで、R4 は水素原子または炭化水素基を表す。)を表す。)
(a):下記一般式[1]で表される化合物
M1L1 3 [1]
(b):下記一般式[2]で表される化合物
R1 t-1TH [2]
(c):下記一般式[3]で表される化合物
R2 t-2TH2 [3]
(d):粒子を下記一般式[4]で表される化合物と接触処理して得られたSi処理粒子
(R3 3Si)sX1 [4]
(上記一般式[1]〜[4]においてそれぞれ、M1 は周期律表第13族の原子を表し、L1 は水素原子、炭化水素基またはハロゲン原子を表し、複数存在するL1 は互いに同じであっても異なっていても良い。R1 は電子吸引性基または電子吸引性基を含有する基を表し、R1 が複数存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。R2 は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。Tはそれぞれ独立に周期律表の第15族または第16族の非金属原子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価に相当する数を表す。R3 は水素原子または炭化水素基を表し、複数存在するR3 は互いに同じであっても異なっていてもよい。sは1または2であって、sが1のときX1 はハロゲン原子または式−OR4 もしくは式−NR4 2(ここで、R4 は水素原子または炭化水素基を表す。)を表し、sが2のときX1 は式−N(R4 )−(ここで、R4 は水素原子または炭化水素基を表す。)を表す。)
本発明によれば、付加重合体粒子の形成を伴う重合(例えばスラリー重合、気相重合、バルク重合等)に好適に使用されるシングルサイト触媒の分野で、より高分子量の付加重合体を製造するのに用いられる付加重合用触媒ならびにその調製に用いられる粒子、該粒子の製造方法および該粒子の用途が提供され、また、より高分子量の付加重合体の製造方法が提供される。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
化合物(a)は下記一般式[1]で表される化合物である。
M1L1 3 [1]
上記一般式[1]におけるM1 は、元素の周期律表(IUPAC無機化学命名法改訂版1989)第13族の典型原子を表す。その具体例としては、ホウ素原子、アルミニウム原子、ガリウム原子、インディウム原子、タリウム原子等が挙げられる。M1 として好ましくはホウ素原子またはアルミニウム原子であり、特に好ましくはアルミニウム原子である。
M1L1 3 [1]
上記一般式[1]におけるM1 は、元素の周期律表(IUPAC無機化学命名法改訂版1989)第13族の典型原子を表す。その具体例としては、ホウ素原子、アルミニウム原子、ガリウム原子、インディウム原子、タリウム原子等が挙げられる。M1 として好ましくはホウ素原子またはアルミニウム原子であり、特に好ましくはアルミニウム原子である。
上記一般式[1]におけるL1 は水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、複数存在するL1 は互いに同じであっても異なっていても良い。L1 におけるハロゲン原子の具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。L1 における炭化水素基としては、アルキル基、アリール基、またはアラルキル基が好ましい。
ここでいうアルキル基としては、炭素原子数1〜20のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−エイコシル基などが挙げられ、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基またはイソブチル基である。
これらのアルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。ハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えばフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロペンタデシル基、パーフルオロエイコシル基、1H,1H−パーフルオロプロピル基、1H,1H−パーフルオロブチル基、1H,1H−パーフルオロペンチル基、1H,1H−パーフルオロヘキシル基、1H,1H−パーフルオロオクチル基、1H,1H−パーフルオロドデシル基、1H,1H−パーフルオロペンタデシル基、1H,1H−パーフルオロエイコシル基などや、これらのアルキル基のフルオロをクロロ、ブロモまたはヨードに変更したアルキル基などが挙げられる。
アリール基としては、炭素原子数6〜20のアリール基が好ましく、例えばフェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、イソブチルフェニル基、n−ペンチルフェニル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフェニル基、n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシルフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基などが挙げられ、より好ましくはフェニル基である。
これらのアリール基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
これらのアリール基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
アラルキル基としては、炭素原子数7〜20のアラルキル基が好ましく、例えばベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(3,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチル基、(イソブチルフェニル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペンチルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メチル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基などが挙げられ、より好ましくはベンジル基である。
これらのアラルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子などで一部が置換されていてもよい。
これらのアラルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子などで一部が置換されていてもよい。
上記一般式[1]におけるL1 として好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基またはハロゲン原子であり、より好ましくは水素原子、アルキル基またはハロゲン原子であり、さらに好ましくはアルキル基であり、特に好ましくはメチル基、エチル基、イソブチル基またはn−オクチル基であり、最も好ましくはエチル基である。
化合物(b)は下記一般式[2]で表される化合物である。
R1 t-1TH [2]
また、化合物(c)は下記一般式[3]で表される化合物である。
R2 t-2TH2 [3]
上記一般式[2]または[3]におけるTはそれぞれ独立に、元素の周期律表(IUPAC無機化学命名法改訂版1989)の第15族または第16族の非金属原子を表す。一般式[2]におけるTと一般式[3]におけるTとは同じであっても異なっていてもよい。第15族非金属原子の具体例としては、窒素原子、リン原子などが、第16族非金属原子の具体例としては、酸素原子、硫黄原子などが挙げられる。Tとして好ましくは、それぞれ独立に窒素原子または酸素原子であり、特に好ましくはTは酸素原子である。
上記一般式[2]または[3]におけるtはそれぞれのTの原子価に相当する数を表し、Tが第15族非金属原子の場合はtは3であり、Tが第16族非金属原子の場合はtは2である。
R1 t-1TH [2]
また、化合物(c)は下記一般式[3]で表される化合物である。
R2 t-2TH2 [3]
上記一般式[2]または[3]におけるTはそれぞれ独立に、元素の周期律表(IUPAC無機化学命名法改訂版1989)の第15族または第16族の非金属原子を表す。一般式[2]におけるTと一般式[3]におけるTとは同じであっても異なっていてもよい。第15族非金属原子の具体例としては、窒素原子、リン原子などが、第16族非金属原子の具体例としては、酸素原子、硫黄原子などが挙げられる。Tとして好ましくは、それぞれ独立に窒素原子または酸素原子であり、特に好ましくはTは酸素原子である。
上記一般式[2]または[3]におけるtはそれぞれのTの原子価に相当する数を表し、Tが第15族非金属原子の場合はtは3であり、Tが第16族非金属原子の場合はtは2である。
上記一般式[2]におけるR1 は、電子吸引性基または電子吸引性基を含有する基を表し、R1 が複数存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。電子吸引性の指標としては、ハメット則の置換基定数σ等が知られており、ハメット則の置換基定数σが正である官能基が電子吸引性基として挙げられる。
電子吸引性基の具体例として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、ニトロ基、カルボニル基、スルホン基、フェニル基等が挙げられる。電子吸引性基を含有する基としてはハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、(ハロゲン化アルキル)アリール基、シアノ化アリール基、ニトロ化アリール基、エステル基(アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基やアリールオキシカルボニル基)、アシル基、ハロゲン化アシル基等が挙げられる。
ハロゲン化アルキル基の具体例としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル基 、1H,1H−パーフルオロブチル基、1H,1H−パーフルオロペンチル基、1H,1H−パーフルオロヘキシル基、1H,1H−パーフルオロオクチル基、1H,1H−パーフルオロドデシル基、1H,1H−パーフルオロペンタデシル基、1H,1H−パーフルオロエイコシル基などや、これらのハロゲン化アルキル基のフルオロをクロロ、ブロモまたはヨードに変更したアルキル基などが挙げられる。
ハロゲン化アリール基の具体例としては、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフルオロフェニルフェニル基、パーフルオロ−1−ナフチル基、パーフルオロ−2−ナフチル基、4,5,6,7,8−ペンタフルオロ−2−ナフチル基などや、これらのハロゲン化アリール基のフルオロをクロロ、ブロモまたはヨードに変更したハロゲン化アリール基などが挙げられる。
(ハロゲン化アルキル)アリール基の具体例としては、2−(トリフルオロメチル)フェニル基、3−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2,6−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェニル基などや、これらの(ハロゲン化アルキル)アリール基のフルオロをクロロ、ブロモまたはヨードに変更した(ハロゲン化アルキル)アリール基などが挙げられる。
シアノ化アリール基の具体例としては、2−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基等が挙げられる。
ニトロ化アリール基の具体例としては、2−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基等が挙げられる。
エステル基の具体例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、ペンタフルオロフェノキシカルボニル基等が挙げられる。
アシル基の具体例としては、ホルミル基、エタノイル基、プロパノイル基、ブタノイル基、トリフルオロエタノイル基、ベンゾイル基、ペンタフルオロベンゾイル基、パーフルオロエタノイル基、パーフルオロプロパノイル基、パーフルオロブタノイル基、パーフルオロペンタノイル基、パーフルオロヘキサノイル基、パーフルオロヘプタノイル基、パーフルオロオクタノイル基、パーフルオロノナノイル基、パーフルオロデカノイル基、パーフルオロウンデカノイル基、パーフルオロドデカノイル基等が挙げられる。
R1 として好ましくはハロゲン化炭化水素基であり、より好ましくはハロゲン化アルキル基またはハロゲン化アリール基である。さらに好ましくは、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフルオロフェニルフェニル基、パーフルオロ−1−ナフチル基、パーフルオロ−2−ナフチル基、4,5,6,7,8−ペンタフルオロ−2−ナフチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタクロロプロピル基、2,2,2−トリクロロ−1−トリクロロメチルエチル基、1,1−ビス(トリクロロメチル)−2,2,2−トリクロロエチル基、4−クロロフェニル基、2,6−ジクロロフェニル基、3.5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリクロロフェニル基、3,4,5−トリクロロフェニル基またはペンタクロロフェニル基であり、特に好ましくは、フルオロアルキル基またはフルオロアリール基であり、最も好ましくは、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル基、3,5−ジフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基またはペンタフルオロフェニル基である。
上記一般式[3]におけるR2 は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。R2 における炭化水素基としては、アルキル基、アリール基、またはアラルキル基が好ましく、一般式[1]におけるL1 として説明したものと同様の炭化水素基が用いられる。R2 におけるハロゲン化炭化水素基としては、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、(ハロゲン化アルキル)アリール基等が挙げられ、上記一般式[2]のR1 における電子吸引性基の具体例として挙げたものと同様のハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、(ハロゲン化アルキル)アリール基が用いられる。
上記一般式[3]におけるR2 として好ましくはハロゲン化炭化水素基であり、さらに好ましくはフッ素化炭化水素基である。
化合物(a)を具体的に例示すると、M1 がアルミニウム原子の場合の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;トリフェニルアルミニウム、トリナフチルアルミニウム、トリ(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム等のトリアリールアルミニウム;トリアリルアルミニウム等のトリアルケニルアルミニウム;トリ(シクロペンタジエニル)アルミニウム;ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジプロピルアルミニウムクロライド、ジ−n−ブチルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド、ジ−n−ヘキシルアルミニウムクロライド、ジメチルアルミニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムブロマイド、ジプロピルアルミニウムブロマイド、ジ−n−ブチルアルミニウムブロマイド、ジイソブチルアルミニウムブロマイド、ジ−n−ヘキシルアルミニウムブロマイド、ジメチルアルミニウムアイオダイド、ジエチルアルミニウムアイオダイド、ジプロピルアルミニウムアイオダイド、ジ−n−ブチルアルミニウムアイオダイド、ジイソブチルアルミニウムアイオダイド、ジ−n−ヘキシルアルミニウムアイオダイド等のハロゲン化ジアルキルアルミニウム;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、プロピルアルミニウムジクロライド、n−ブチルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライド、n−ヘキシルアルミニウムジクロライド、n−オクチルアルミニウムジクロライド、メチルアルミニウムジブロマイド、エチルアルミニウムジブロマイド、プロピルアルミニウムジブロマイド、n−ブチルアルミニウムジブロマイド、イソブチルアルミニウムジブロマイド、n−ヘキシルアルミニウムジブロマイド、n−オクチルアルミニウムジブロマイド、メチルアルミニウムジアイオダイド、エチルアルミニウムジアイオダイド、プロピルアルミニウムジアイオダイド、n−ブチルアルミニウムジアイオダイド、イソブチルアルミニウムジアイオダイド、n−ヘキシルアルミニウムジアイオダイド、n−オクチルアルミニウムジアイオダイド等のジハロゲン化アルキルアルミニウム;ふっ化アルミニウム、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、よう化アルミニウム等のハロゲン化アルミニウム等が挙げられる。
化合物(a)として好ましくは、トリアルキルアルミニウムであり、さらに好ましくは、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、またはトリ−n−オクチルアルミニウムであり、特に好ましくはトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、またはトリ−n−オクチルアルミニウムである。中でもトリエチルアルミニウムが好ましく用いられる。
化合物(b)を具体的に例示すると、アミン類としては、ジ(フルオロメチル)アミン、ジ(クロロメチル)アミン、ジ(ブロモメチル)アミン、ジ(ヨードメチル)アミン、ビス(ジフルオロメチル)アミン、ビス(ジクロロメチル)アミン、ビス(ジブロモメチル)アミン、ビス(ジヨードメチル)アミン、ビス(トリフルオロメチル)アミン、ビス(トリクロロメチル)アミン、ビス(トリブロモメチル)アミン、ビス(トリヨードメチル)アミン、ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、ビス(2,2,2−トリクロロエチル)アミン、ビス(2,2,2−トリブロモエチル)アミン、ビス(2,2,2−トリヨードエチル)アミン、ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)アミン、ビス(2,2,3,3,3−ペンタクロロプロピル)アミン、ビス(2,2,3,3,3−ペンタブロモプロピル)アミン、ビス(2,2,3,3,3−ペンタヨードプロピル)アミン、ビス(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル)アミン、ビス(2,2,2−トリクロロ−1−トリクロロメチルエチル)アミン、ビス(2,2,2−トリブロモ−1−トリブロモメチルエチル)アミン、ビス(2,2,2−トリヨード−1−トリヨードメチルエチル)アミン、ビス(1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、ビス(1,1−ビス(トリクロロメチル)−2,2,2−トリクロロエチル)アミン、ビス(1,1−ビス(トリブロモメチル)−2,2,2−トリブロモエチル)アミン、ビス(1,1−ビス(トリヨードメチル)−2,2,2−トリヨードエチル)アミン、ビス(2−フルオロフェニル)アミン、ビス(3−フルオロフェニル)アミン、ビス(4−フルオロフェニル)アミン、ビス(2−クロロフェニル)アミン、ビス(3−クロロフェニル)アミン、ビス(4−クロロフェニル)アミン、ビス(2−ブロモフェニル)アミン、ビス(3−ブロモフェニル)アミン、ビス(4−ブロモフェニル)アミン、ビス(2−ヨードフェニル)アミン、ビス(3−ヨードフェニル)アミン、ビス(4−ヨードフェニル)アミン、ビス(2,6−ジフルオロフェニル)アミン、ビス(3,5−ジフルオロフェニル)アミン、ビス(2,6−ジクロロフェニル)アミン、ビス(3,5−ジクロロフェニル)アミン、ビス(2,6−ジブロモフェニル)アミン、ビス(3,5−ジブロモフェニル)アミン、ビス(2,6−ジヨードフェニル)アミン、ビス(3,5−ジヨードフェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリフルオロフェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリヨードフェニル)アミン、ビス(3,4,5−トリフルオロフェニル)アミン、ビス(3,4,5−トリクロロフェニル)アミン、ビス(3,4,5−トリブロモフェニル)アミン、ビス(3,4,5−トリヨードフェニル)アミン、ビス(ペンタフルオロフェニル)アミン、ビス(ペンタクロロフェニル)アミン、ビス(ペンタブロモフェニル)アミン、ビス(ペンタヨードフェニル)アミン、ビス(2−(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビス(3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビス(4−(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビス(2,6−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリ(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビス(2−シアノフェニル)アミン、(3−シアノフェニル)アミン、ビス(4−シアノフェニル)アミン、ビス(2−ニトロフェニル)アミン、ビス(3−ニトロフェニル)アミン、ビス(4−ニトロフェニル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロブチル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロペンチル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロヘキシル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロオクチル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロドデシル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロペンタデシル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロエイコシル)アミン、ビス(1H,1H−パークロロブチル)アミン、ビス(1H,1H−パークロロペンチル)アミン、ビス(1H,1H−パークロロヘキシル)アミン、ビス(1H,1H−パークロロオクチル)アミン、ビス(1H,1H−パークロロドデシル)アミン、ビス(1H,1H−パークロロペンタデシル)アミン、ビス(1H,1H−パークロロエイコシル)アミン、ビス(1H,1H−パーブロモブチル)アミン、ビス(1H,1H−パーブロモペンチル)アミン、ビス(1H,1H−パーブロモヘキシル)アミン、ビス(1H,1H−パーブロモオクチル)アミン、ビス(1H,1H−パーブロモドデシル)アミン、ビス(1H,1H−パーブロモペンタデシル)アミン、ビス(1H,1H−パーブロモエイコシル)アミン等が挙げられる。また、窒素原子がリン原子に置換されたホスフィン化合物も同様に例示することができる。それらホスフィン化合物は、上述の具体例のアミンをホスフィンに書き換えることによって表される化合物等である。
アルコール類としては、フルオロメタノール、クロロメタノール、ブロモメタノール、ヨードメタノール、ジフルオロメタノール、ジクロロメタノール、ジブロモメタノール、ジヨードメタノール、トリフルオロメタノール、トリクロロメタノール、トリブロモメタノール、トリヨードメタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,2−トリクロロエタノール、2,2,2−トリブロモエタノール、2,2,2−トリヨードエタノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサブロモ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサヨード−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロ−2−(トリクロロメチル)−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサブロモ−2−(トリブロモメチル)−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサヨード−2−(トリヨードメチル)−2−プロパノール、1H,1H,3H−パーフルオロプロパノール、1H,1H,3H−パークロロプロパノール、1H,1H,3H−パーブロモプロパノール、1H,1H,3H−パーヨードプロパノール、1H,1H−パーフルオロプロパノール、1H,1H−パークロロプロパノール、1H,1H−パーブロモプロパノール、1H,1H−パーヨードプロパノール、1H,1H,4H−パーフルオロブタノール、1H,1H,4H−パークロロブタノール、1H,1H,4H−パーブロモブタノール、1H,1H,4H−パーヨードブタノール、1H,1H−パーフルオロブタノール、1H,1H−パークロロブタノール、1H,1H−パーブロモブタノール、1H,1H−パーヨードブタノール、1H,1H,5H−パーフルオロペンタノール、1H,1H,5H−パークロロペンタノール、1H,1H,5H−パーブロモペンタノール、1H,1H,5H−パーヨードペンタノール、1H,1H−パーフルオロペンタノール、1H,1H−パークロロペンタノール、1H,1H−パーブロモペンタノール、1H,1H−パーヨードペンタノール、1H,1H,6H−パーフルオロヘキサノール、1H,1H,6H−パークロロヘキサノール、1H,1H,6H−パーブロモヘキサノール、1H,1H,6H−パーヨードヘキサノール、1H,1H−パーフルオロヘキサノール、1H,1H−パークロロヘキサノール、1H,1H−パーブロモヘキサノール、1H,1H−パーヨードヘキサノール、1H,1H,8H−パーフルオロオクタノール、1H,1H,8H−パークロロヘキサノール、1H,1H,8H−パーブロモオクタノール、1H,1H,8H−パーヨードオクタノール、1H,1H−パーフルオロオクタノール、1H,1H−パークロロオクタノール、1H,1H−パーブロモオクタノール、1H,1H−パーヨードオクタノール、等が挙げられる。また、酸素原子が硫黄原子に置換されたチオール化合物も同様に例示することができる。それらチオール化合物は、上述の具体例の「ノール」を「ンチオール」に書き換えることによって表される化合物等である。
フェノール類としては、2−フルオロフェノール、3−フルオロフェノール、4−フルオロフェノール、2,4−ジフルオロフェノール、2,6−ジフルオロフェノール、3,4−ジフルオロフェノール、3,5−ジフルオロフェノール、2,4,6−トリフルオロフェノール、3,4,5−トリフルオロフェノール、2,3,5,6−テトラフルオロフェノール、ペンタフルオロフェノール、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオロメチルフェノール、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフルオロフェニルフェノール、パーフルオロ−1−ナフトール、パーフルオロ−2−ナフトール、4,5,6,7,8−ペンタフルオロ−2−ナフトール、2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、4−クロロフェノール、2,4−ジクロロフェノール、2,6−ジクロロフェノール、3,4−ジクロロフェノール、3,5−ジクロロフェノール、2,4,6−トリクロロフェノール、3,4,5−トリクロロフェノール、2,3,5,6−テトラクロロフェノール、ペンタクロロフェノール、2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリクロロメチルフェノール、2,3,5,6−テトラクロロ−4−ペンタクロロフェニルフェノール、パークロロ−1−ナフトール、パークロロ−2−ナフトール、4,5,6,7,8−ペンタクロロ−2−ナフトール、2−ブロモフェノール、3−ブロモフェノール、4−ブロモフェノール、2,4−ジブロモフェノール、2,6−ジブロモフェノール、3,4−ジブロモフェノール、3,5−ジブロモフェノール、2,4,6−トリブロモフェノール、3,4,5−トリブロモフェノール、2,3,5,6−テトラブロモフェノール、ペンタブロモフェノール、2,3,5,6−テトラブロモ−4−トリブロモメチルフェノール、2,3,5,6−テトラブロモ−4−ペンタブロモフェニルフェノール、パーブロモ−1−ナフトール、パーブロモ−2−ナフトール、4,5,6,7,8−ペンタブロモ−2−ナフトール、2−ヨードフェノール、3−ヨードフェノール、4−ヨードフェノール、2,4−ジヨードフェノール、2,6−ジヨードフェノール、3,4−ジヨードフェノール、3,5−ジヨードフェノール、2,4,6−トリヨードフェノール、3,4,5−トリヨードフェノール、2,3,5,6−テトラヨードフェノール、ペンタヨードフェノール、2,3,5,6−テトラヨード−4−トリヨードメチルフェノール、2,3,5,6−テトラヨード−4−ペンタヨードフェニルフェノール、パーヨード−1−ナフトール、パーヨード−2−ナフトール、4,5,6,7,8−ペンタヨード−2−ナフトール、2−(トリフルオロメチル)フェノール、3−(トリフルオロメチル)フェノール、4−(トリフルオロメチル)フェノール、2,6−ビス(トリフルオロメチル)フェノール、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノール、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェノール、2−シアノフェノール、3−シアノフェノール、4−シアノフェノール、2−ニトロフェノール、3−ニトロフェノール、4−ニトロフェノール等が挙げられる。また、酸素原子が硫黄原子に置換されたチオフェノール化合物も同様に例示することができる。それらチオフェノール化合物は、上述の具体例の「フェノール」を「チオフェノール」に書き換えることによって表される化合物(ナフトールの場合は、「ナフトール」を「ナフチルチオール」に書き換えることによって表される化合物)等である。
ハロゲン化カルボン酸としては、ペンタフルオロベンゾイックアシッド、パーフルオロエタノイックアシッド、パーフルオロプロパノイックアシッド、パーフルオロブタノイックアシッド、パーフルオロペンタノイックアシッド、パーフルオロヘキサノイックアシッド、パーフルオロヘプタノイックアシッド、パーフルオロオクタノイックアシッド、パーフルオロノナノイックアシッド、パーフルオロデカノイックアシッド、パーフルオロウンデカノイックアシッド、パーフルオロドデカノイックアシッド等が挙げられる。
化合物(b)として好ましくは、アミン類としては、ビス(トリフルオロメチル)アミン、ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)アミン、ビス(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル)アミン、ビス(1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、またはビス(ペンタフルオロフェニル)アミン、アルコール類としては、トリフルオロメタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−プロパノール、1H,1H,6H−パーフルオロヘキサノール、1H,1H−パーフルオロヘキサノール、1H,1H,8H−パーフルオロオクタノール、または1H,1H−パーフルオロオクタノール、フェノール類としては、2−フルオロフェノール、3−フルオロフェノール、4−フルオロフェノール、2,6−ジフルオロフェノール、3,5−ジフルオロフェノール、2,4,6−トリフルオロフェノール、3,4,5−トリフルオロフェノール、ペンタフルオロフェノール、2−(トリフルオロメチル)フェノール、3−(トリフルオロメチル)フェノール、4−(トリフルオロメチル)フェノール、2,6−ビス(トリフルオロメチル)フェノール、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノールまたは2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェノールである。
化合物(b)としてより好ましくは、ビス(トリフルオロメチル)アミン、ビス(ペンタフルオロフェニル)アミン、トリフルオロメタノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−プロパノール、2,6−ジフルオロフェノール、3,5−ジフルオロフェノール、2,4,6−トリフルオロフェノール、3,4,5−トリフルオロフェノール、ペンタフルオロフェノール、4−(トリフルオロメチル)フェノール、2,6−ビス(トリフルオロメチル)フェノール、または2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェノールであり、さらに好ましくは、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−プロパノール、3,5−ジフルオロフェノール、または3,4,5−トリフルオロフェノール、ペンタフルオロフェノールである。
化合物(c)を具体的に例示すると、水、硫化水素、アルキルアミン、アリールアミン、アラルキルアミン、ハロゲン化アルキルアミン、ハロゲン化アリールアミン、または(ハロゲン化アルキル)アリールアミンであり、さらに好ましくは、水、硫化水素、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、イソブチルアミン、n−ペンチルアミン、ネオペンチルアミン、イソペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、n−デシルアミン、n−ドデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−エイコシルアミン、アリルアミン、シクロペンタジエニルアミン、アニリン、2−トリルアミン、3−トリルアミン、4−トリルアミン、2,3−キシリルアミン、2,4−キシリルアミン、2,5−キシリルアミン、2,6−キシリルアミン、3,4−キシリルアミン、3,5−キシリルアミン、2,3,4−トリメチルアニリン、2,3,5−トリメチルアニリン、2,3,6−トリメチルアニリン、2,4,6−トリメチルアニリン、3,4,5−トリメチルアニリン、2,3,4,5−テトラメチルアニリン、2,3,4,6−テトラメチルアニリン、2,3,5,6−テトラメチルアニリン、ペンタメチルアニリン、エチルアニリン、n−プロピルアニリン、イソプロピルアニリン、n−ブチルアニリン、sec−ブチルアニリン、tert−ブチルアニリン、n−ペンチルアニリン、ネオペンチルアニリン、n−ヘキシルアニリン、n−オクチルアニリン、n−デシルアニリン、n−ドデシルアニリン、n−テトラデシルアニリン、ナフチルアミン、アントラセニルアミン、
ベンジルアミン、(2−メチルフェニル)メチルアミン、(3−メチルフェニル)メチルアミン、(4−メチルフェニル)メチルアミン、(2,3−ジメチルフェニル)メチルアミン、(2,4−ジメチルフェニル)メチルアミン、(2,5−ジメチルフェニル)メチルアミン、(2,6−ジメチルフェニル)メチルアミン、(3,4−ジメチルフェニル)メチルアミン、(3,5−ジメチルフェニル)メチルアミン、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチルアミン、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチルアミン、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチルアミン、(ペンタメチルフェニル)メチルアミン、(エチルフェニル)メチルアミン、(n−プロピルフェニル)メチルアミン、(イソプロピルフェニル)メチルアミン、(n−ブチルフェニル)メチルアミン、(sec−ブチルフェニル)メチルアミン、(tert−ブチルフェニル)メチルアミン、(n−ペンチルフェニル)メチルアミン、(ネオペンチルフェニル)メチルアミン、(n−ヘキシルフェニル)メチルアミン、(n−オクチルフェニル)メチルアミン、(n−デシルフェニル)メチルアミン、(n−テトラデシルフェニル)メチルアミン、ナフチルメチルアミン、アントラセニルメチルアミン、フルオロメチルアミン、クロロメチルアミン、ブロモメチルアミン、ヨードメチルアミン、ジフルオロメチルアミン、ジクロロメチルアミン、ジブロモメチルアミン、ジヨードメチルアミン、トリフルオロメチルアミン、トリクロロメチルアミン、トリブロモメチルアミン、トリヨードメチルアミン、2,2,2−トリフルオロエチルアミン、2,2,2−トリクロロエチルアミン、2,2,2−トリブロモエチルアミン、2,2,2−トリヨードエチルアミン、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミン、2,2,3,3,3−ペンタクロロプロピルアミン、2,2,3,3,3−ペンタブロモプロピルアミン、2,2,3,3,3−ペンタヨードプロピルアミン、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチルアミン、2,2,2−トリクロロ−1−トリクロロメチルエチルアミン、2,2,2−トリブロモ−1−トリブロモメチルエチルアミン、2,2,2−トリヨード−1−トリヨードメチルエチルアミン、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチルアミン 、1,1−ビス(トリクロロメチル)−2,2,2−トリクロロエチルアミン、1,1−ビス(トリブロモメチル)−2,2,2−トリブロモエチルアミン、1,1−ビス(トリヨードメチル)−2,2,2−トリヨードエチルアミン、
パーフルオロプロピルアミン、パークロロプロピルアミン、パーブロモプピルアミン、パーヨードプロピルアミン、パーフルオロブチルアミン、パークロロブチルアミン、パーブロモブチルアミン、パーヨードブチルアミン、パーフルオロペンチルアミン、パークロロペンチルアミン、パーブロモペンチルアミン、パーヨードペンチルアミン、パーフルオロヘキシルアミン、パークロロヘキシルアミン、パーブロモヘキシルアミン、パーヨードヘキシルアミン、パーフルオロオクチルアミン、パークロロオクチルアミン、パーブロモオクチルアミン、パーヨードオクチルアミン、パーフルオロドデシルアミン、パークロロドデシルアミン、パーブロモドデシルアミン、パーヨードドデシルアミン、パーフルオロペンタデシルアミン、パークロロペンタデシルアミン、パーブロモペンタデシルアミン、パーヨードペンタデシルアミン、パーフルオロエイコシルアミン、パークロロエイコシルアミン、パーブロモエイコシルアミン、パーヨードエイコシルアミン、
2−フルオロアニリン、3−フルオロアニリン、4−フルオロアニリン、2−クロロアニリン、3−クロロアニリン、4−クロロアニリン、2−ブロモアニリン、3−ブロモアニリン、4−ブロモアニリン、2−ヨードアニリン、3−ヨードアニリン、4−ヨードアニリン、2,6−ジフルオロアニリン、3,5−ジフルオロアニリン、2,6−ジクロロアニリン、3,5−ジクロロアニリン、2,6−ジブロモアニリン、3,5−ジブロモアニリン、2,6−ジヨードアニリン、3,5−ジヨードアニリン、2,4,6−トリフルオロアニリン、2,4,6−トリクロロアニリン、2,4,6−トリブロモアニリン、2,4,6−トリヨードアニリン、3,4,5−トリフルオロアニリン、3,4,5−トリクロロアニリン、3,4,5−トリブロモアニリン、3,4,5−トリヨードアニリン、ペンタフルオロアニリン、ペンタクロロアニリン、ペンタブロモアニリン、ペンタヨードアニリン、2−(トリフルオロメチル)アニリン、3−(トリフルオロメチル)アニリン、4−(トリフルオロメチル)アニリン、2,6−ジ(トリフルオロメチル)アニリン、3,5−ジ(トリフルオロメチル)アニリン、2,4,6−トリ(トリフルオロメチル)アニリン等が挙げられる。
化合物(c)として好ましくは、水、硫化水素、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、イソブチルアミン、n−オクチルアミン、アニリン、2,6−キシリルアミン、2,4,6−トリメチルアニリン、ナフチルアミン、アントラセニルアミン、ベンジルアミン、トリフルオロメチルアミン、ペンタフルオロエチルアミン、パーフルオロプロピルアミン、パーフルオロブチルアミン、パーフルオロペンチルアミン、パーフルオロヘキシルアミン、パーフルオロオクチルアミン、パーフルオロドデシルアミン、パーフルオロペンタデシルアミン、パーフルオロエイコシルアミン、2−フルオロアニリン、3−フルオロアニリン、4−フルオロアニリン、2,6−ジフルオロアニリン、3,5−ジフルオロアニリン、2,4,6−トリフルオロアニリン、3,4,5−トリフルオロアニリン、ペンタフルオロアニリン、2−(トリフルオロメチル)アニリン、3−(トリフルオロメチル)アニリン、4−(トリフルオロメチル)アニリン、2,6−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、3,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリンまたは2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)アニリンであり、特に好ましくは、水、トリフルオロメチルアミン、パーフルオロブチルアミン、パーフルオロオクチルアミン、パーフルオロペンタデシルアミン、2−フルオロアニリン、3−フルオロアニリン、4−フルオロアニリン、2,6−ジフルオロアニリン、3,5−ジフルオロアニリン、2,4,6−トリフルオロアニリン、3,4,5−トリフルオロアニリン、ペンタフルオロアニリン、2−(トリフルオロメチル)アニリン、3−(トリフルオロメチル)アニリン、4−(トリフルオロメチル)アニリン、2,6−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、3,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、または2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)アニリンであり、もっとも好ましくは水またはペンタフルオロアニリンである。
Si処理粒子(d)は、粒子を一般式[4]で表される化合物と接触処理して得られる。
ここで用いられる粒子としては一般に担体として用いられているものが好ましく使用され、粒径の整った、多孔性の物質が好ましく、無機物質または有機ポリマーが好適に使用され、無機物質がより好適に使用される。
該粒子としては、得られるポリマーの粒径分布の観点から、該粒子の粒径の体積基準の幾何標準偏差として好ましくは2.5以下、より好ましくは2.0以下、さらに好ましくは1.7以下である。
ここで用いられる粒子としては一般に担体として用いられているものが好ましく使用され、粒径の整った、多孔性の物質が好ましく、無機物質または有機ポリマーが好適に使用され、無機物質がより好適に使用される。
該粒子としては、得られるポリマーの粒径分布の観点から、該粒子の粒径の体積基準の幾何標準偏差として好ましくは2.5以下、より好ましくは2.0以下、さらに好ましくは1.7以下である。
該粒子として用いられ得る無機物質の例としては、無機酸化物等が挙げられ、粘土や粘土鉱物等も使用可能である。これらは混合して用いてもかまわない。
無機酸化物の具体例としては、SiO2、Al2O3、MgO、ZrO2、TiO2、B2O3、CaO、ZnO、BaO、ThO2等、およびこれらの混合物、例えば、SiO2−MgO、SiO2−Al2O3、SiO2−TiO2、SiO2−V2O5、SiO2−Cr2O3、SiO2−TiO2−MgOなどを例示することができる。これらの無機酸化物の中では、SiO2および/またはAl2O3が好ましく、特にSiO2(即ちシリカ)が好ましい。なお、上記無機酸化物には少量のNa2CO3、K2CO3、CaCO3、MgCO3、Na2SO4、Al2(SO4)3、BaSO4、KNO3、Mg(NO3)2、Al(NO3)3、Na2O、K2O、Li2O等の炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物成分を含有してもかまわない。
無機酸化物の具体例としては、SiO2、Al2O3、MgO、ZrO2、TiO2、B2O3、CaO、ZnO、BaO、ThO2等、およびこれらの混合物、例えば、SiO2−MgO、SiO2−Al2O3、SiO2−TiO2、SiO2−V2O5、SiO2−Cr2O3、SiO2−TiO2−MgOなどを例示することができる。これらの無機酸化物の中では、SiO2および/またはAl2O3が好ましく、特にSiO2(即ちシリカ)が好ましい。なお、上記無機酸化物には少量のNa2CO3、K2CO3、CaCO3、MgCO3、Na2SO4、Al2(SO4)3、BaSO4、KNO3、Mg(NO3)2、Al(NO3)3、Na2O、K2O、Li2O等の炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物成分を含有してもかまわない。
粘土または粘土鉱物としては、カオリン、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、アロフェン、ヒシンゲル石、バイロフィライト、タルク、ウンモ群、モンモリロナイト群、バーミキュライト、リョクデイ石群、パリゴルスカイト、カオリナイト、ナクライト、ディッカイト、ハロイサイト等が挙げられる。
これらの中で好ましくは、スメクタイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ラポナイト、サポナイトであり、さらに好ましくはモンモリロナイト、ヘクトライトである。
これらの中で好ましくは、スメクタイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ラポナイト、サポナイトであり、さらに好ましくはモンモリロナイト、ヘクトライトである。
これらの無機物質のうちでは、無機酸化物が好適に用いられる。
これらの無機物質は、乾燥し実質的に水分が除去されていることが好ましく、加熱処理により乾燥させたものが好ましい。加熱処理は通常、目視で水分を確認できない無機物質について温度100〜1,500℃で、好ましくは100〜1,000℃で、さらに好ましくは200〜800℃で実施される。その加熱時間は特に限定されるものではないが、好ましくは10分間〜50時間、より好ましくは1時間〜30時間である。さらに加熱中、例えば、乾燥した不活性ガス(例えば、窒素またはアルゴン等)を一定の流速で流通させる方法、あるいは、減圧する方法等も挙げられるが、その方法に限定されるものではない。
これらの無機物質は、乾燥し実質的に水分が除去されていることが好ましく、加熱処理により乾燥させたものが好ましい。加熱処理は通常、目視で水分を確認できない無機物質について温度100〜1,500℃で、好ましくは100〜1,000℃で、さらに好ましくは200〜800℃で実施される。その加熱時間は特に限定されるものではないが、好ましくは10分間〜50時間、より好ましくは1時間〜30時間である。さらに加熱中、例えば、乾燥した不活性ガス(例えば、窒素またはアルゴン等)を一定の流速で流通させる方法、あるいは、減圧する方法等も挙げられるが、その方法に限定されるものではない。
無機物質の平均粒子径として好ましくは、5〜1000μmであり、より好ましくは10〜500μm、さらに好ましくは10〜100μmである。細孔容量として好ましくは0.1ml/g以上、より好ましくは0.3〜10ml/gである。比表面積として好ましくは、10〜1000m2/g、より好ましくは100〜500m2/gである。
該粒子として用いられ得る有機ポリマーとしては、どの有機ポリマーを用いても良く、また複数種の有機ポリマーを混合物として用いても構わない。有機ポリマーとしては、活性水素を有する官能基もしくは非プロトン供与性のルイス塩基性官能基を有する重合体が好ましい。
活性水素を有する官能基としては、活性水素を有していれば特に制限はなく、具体例としては1級アミノ基、2級アミノ基、イミノ基、アミド基、ヒドラジド基、アミジノ基、ヒドロキシ基、ヒドロペルオキシ基、カルボキシル基、ホルミル基、カルバモイル基、スルホン酸基、スルフィン酸基、スルフェン酸基、チオール基、チオホルミル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピペリジル基、インダゾリル基、カルバゾリル基等が挙げられる。好ましくは、1級アミノ基、2級アミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、ヒドロキシ基、ホルミル基、カルボキシル基、スルホン酸基またはチオール基である。特に好ましくは、1級アミノ基、2級アミノ基、アミド基またはヒドロキシ基である。なお、これらの基はハロゲン原子や炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されていてもよい。
非プロトン供与性のルイス塩基性官能基としては、活性水素原子を有しないルイス塩基部分を有する官能基であれば特に制限はなく、具体例としてはピリジル基、N−置換イミダゾリル基、N−置換インダゾリル基、ニトリル基、アジド基、N−置換イミノ基、N,N−置換アミノ基、N,N−置換アミノオキシ基、N,N,N−置換ヒドラジノ基、ニトロソ基、ニトロ基、ニトロオキシ基、フリル基、カルボニル基、チオカルボニル基、アルコキシ基、アルキルオキシカルボニル基、N,N−置換カルバモイル基、チオアルコキシ基、置換スルフィニル基、置換スルホニル基、置換スルホン酸基等が挙げられる。好ましくは、複素環基であり、さらに好ましくは、酸素原子および/または窒素原子を環内に有する芳香族複素環基である。特に好ましくは、ピリジル基、N−置換イミダゾリル基、N−置換インダゾリル基であり、最も好ましくはピリジル基である。なお、これらの基はハロゲン原子や炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されていてもよい。
かかる活性水素を有する官能基もしくは非プロトン供与性のルイス塩基性官能基の量は特に限定されないが、好ましくは、重合体の単位グラム当りの官能基のモル量として0.01〜50mmol/gであり、より好ましくは0.1〜20mmol/gである。
かかる官能基を有する重合体は、例えば、活性水素を有する官能基もしくは非プロトン供与性のルイス塩基性官能基と1個以上の重合性不飽和基とを有するモノマーを単独重合することにより、またはこれと重合性不飽和基を有する他のモノマーとを共重合することにより得ることができる。このときさらに2個以上の重合性不飽和基を有する架橋重合性モノマーをもいっしょに共重合することが好ましい。
かかる活性水素を有する官能基もしくは非プロトン供与性のルイス塩基性官能基と1個以上の重合性不飽和基を有するモノマーとしては、上記の活性水素を有する官能基と1個以上の重合性不飽和基を有するモノマー、あるいは、上記の活性水素原子を有しないルイス塩基部分を有する官能基と1個以上の重合性不飽和基を有するモノマーを挙げることができる。かかる重合性不飽和基の例としては、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、エチン基等のアルキニル基等が挙げられる。
活性水素を有する官能基と1個以上の重合性不飽和基を有するモノマーの例としては、ビニル基含有1級アミン、ビニル基含有2級アミン、ビニル基含有アミド化合物、ビニル基含有ヒドロキシ化合物を挙げることができる。具体例としては、N−(1−エテニル)アミン、N−(2−プロペニル)アミン、N−(1−エテニル)−N−メチルアミン、N−(2−プロペニル)−N−メチルアミン、1−エテニルアミド、2−プロペニルアミド、N−メチル−(1−エテニル)アミド、N−メチル−(2−プロペニル)アミド、ビニルアルコール、2−プロペン−1−オール、3−ブテン−1−オール等が挙げられる。
活性水素原子を有しないルイス塩基部分を有する官能基と1個以上の重合性不飽和基を有するモノマーの具体例としては、ビニルピリジン、ビニル(N−置換)イミダゾール、ビニル(N−置換)インダゾールを挙げることができる。
活性水素を有する官能基と1個以上の重合性不飽和基を有するモノマーの例としては、ビニル基含有1級アミン、ビニル基含有2級アミン、ビニル基含有アミド化合物、ビニル基含有ヒドロキシ化合物を挙げることができる。具体例としては、N−(1−エテニル)アミン、N−(2−プロペニル)アミン、N−(1−エテニル)−N−メチルアミン、N−(2−プロペニル)−N−メチルアミン、1−エテニルアミド、2−プロペニルアミド、N−メチル−(1−エテニル)アミド、N−メチル−(2−プロペニル)アミド、ビニルアルコール、2−プロペン−1−オール、3−ブテン−1−オール等が挙げられる。
活性水素原子を有しないルイス塩基部分を有する官能基と1個以上の重合性不飽和基を有するモノマーの具体例としては、ビニルピリジン、ビニル(N−置換)イミダゾール、ビニル(N−置換)インダゾールを挙げることができる。
重合性不飽和基を有する他のモノマーとしては、エチレン、α−オレフィン、芳香族ビニル化合物等が例示され、具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、スチレンなどが挙げられる。好ましくはエチレンまたはスチレンである。これらのモノマーは2種以上を用いても良い。
また、2個以上の重合性不飽和基を有する架橋重合性モノマーの具体例としては、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
また、2個以上の重合性不飽和基を有する架橋重合性モノマーの具体例としては、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
有機ポリマーの平均粒子径として好ましくは、5〜1000μmであり、より好ましくは10〜500μmである。細孔容量として好ましくは、0.1ml/g以上、より好ましくは0.3〜10ml/gである。比表面積として好ましくは、10〜1000m2/g、より好ましくは50〜500m2/gである。
これらの有機ポリマーは、乾燥し実質的に水分が除去されていることが好ましく、加熱処理により乾燥させたものが好ましい。加熱処理は通常、目視で水分を確認できない有機ポリマーについて温度30〜400℃で、好ましくは50〜200℃で、さらに好ましくは70〜150℃で実施される。その加熱時間は特に限定されるものではないが、好ましくは10分間〜50時間、より好ましくは1時間〜30時間である。さらに加熱中、例えば、乾燥した不活性ガス(例えば、窒素またはアルゴン等)を一定の流速で流通させる方法、あるいは、減圧する方法等も挙げられるが、その方法に限定されるものではない。
本発明で用いられるSi処理粒子(d)は該粒子を下記一般式[4]で表される化合物と接触処理して得られたSi処理粒子である。
(R3 3Si)sX1 [4]
上記一般式[4]におけるR3 は水素原子または炭化水素基を表し、複数存在するR3 は互いに同じであっても異なっていてもよい。sは1または2であって、sが1のときX1 はハロゲン原子または式−OR4 もしくは式−NR4 2(ここで、R4 は水素原子または炭化水素基を表す。)を表し、sが2のときX1 は式−N(R4 )−(ここで、R4 は水素原子または炭化水素基を表す。)を表す。
上記一般式[4]のR3 およびR4 における炭化水素基としては、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、またはアラルキル基が好ましく、上記一般式[1]におけるL1 として説明したものと同様の炭化水素基が用いられる。R3 およびR4 としてより好ましくは、それぞれ独立にアルキル基である。
(R3 3Si)sX1 [4]
上記一般式[4]におけるR3 は水素原子または炭化水素基を表し、複数存在するR3 は互いに同じであっても異なっていてもよい。sは1または2であって、sが1のときX1 はハロゲン原子または式−OR4 もしくは式−NR4 2(ここで、R4 は水素原子または炭化水素基を表す。)を表し、sが2のときX1 は式−N(R4 )−(ここで、R4 は水素原子または炭化水素基を表す。)を表す。
上記一般式[4]のR3 およびR4 における炭化水素基としては、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、またはアラルキル基が好ましく、上記一般式[1]におけるL1 として説明したものと同様の炭化水素基が用いられる。R3 およびR4 としてより好ましくは、それぞれ独立にアルキル基である。
上記一般式[4]で表される化合物としては、一般的にはシリル化剤として知られている化合物が挙げられる。上記一般式[4]で表される化合物の具体例としては、クロロシラン、シリルアミン等が挙げられる。
上記一般式[4]で表される化合物として、好ましくは、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン、トリプロピルクロロシラン、トリブチルクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシリルジメチルアミン、またはトリメチルシリルジエチルアミンであり、より好ましくは、トリメチルクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、またはトリメチルシリルジメチルアミンである。
上記一般式[4]で表される化合物の使用量は、該粒子1gに対して通常、0.05mmol以上50mmol以下であり、好ましくは0.1mmol以上10mmol以下であり、さらに好ましくは0.2mmol以上5mmol以下である。
上記粒子と上記一般式[4]で表される化合物との接触処理は通常、溶媒の存在下または不存在下に両者を混合して接触させて行う。ここで用いられる溶媒としては、本発明の改質された粒子の調製に際して用いられる後述の溶媒が挙げられる。このときの接触処理の温度は通常、−100〜300℃であり、好ましくは−80〜200℃である。このときの接触処理の時間は通常、1分間〜200時間であり、好ましくは10分間〜100時間である。
この接触処理のあと、通常は溶媒で洗浄して、本発明の改質された粒子の調製に用いられるSi処理粒子を得る。
この接触処理のあと、通常は溶媒で洗浄して、本発明の改質された粒子の調製に用いられるSi処理粒子を得る。
本発明の改質された粒子は、上記の(a)、(b)、(c)および(d)を接触させて得られる改質された粒子である。(a)、(b)、(c)および(d)を接触させる順序としては特に限定されることはなく、以下の順序等が挙げられる。
<1>(a)と(b)との接触物と、(c)とを接触させて得られる接触物と(d)とを接触させる。
<2>(a)と(b)との接触物と、(d)とを接触させて得られる接触物と(c)とを接触させる。
<3>(a)と(c)との接触物と、(b)とを接触させて得られる接触物と(d)とを接触させる。
<4>(a)と(c)との接触物と、(d)とを接触させて得られる接触物と(b)とを接触させる。
<5>(a)と(d)との接触物と、(b)とを接触させて得られる接触物と(c)とを接触させる。
<6>(a)と(d)との接触物と、(c)とを接触させて得られる接触物と(b)とを接触させる。
<7>(b)と(c)との接触物と、(a)とを接触させて得られる接触物と(d)とを接触させる。
<8>(b)と(c)との接触物と、(d)とを接触させて得られる接触物と(a)とを接触させる。
<9>(b)と(d)との接触物と、(a)とを接触させて得られる接触物と(c)とを接触させる。
<10>(b)と(d)との接触物と、(c)とを接触させて得られる接触物と(a)とを接触させる。
<11>(c)と(d)との接触物と、(a)とを接触させて得られる接触物と(b)とを接触させる。
<12>(c)と(d)との接触物と、(b)とを接触させて得られる接触物と(a)とを接触させる。
接触順序として好ましくは上記の<1>、<2>、<3>、<5>、<9>、<11>または<12>であり、より好ましくは、<2>、<5>、<9>、<11>または<12>であり、特に好ましくは<2>、<5>または<9>である。
<1>(a)と(b)との接触物と、(c)とを接触させて得られる接触物と(d)とを接触させる。
<2>(a)と(b)との接触物と、(d)とを接触させて得られる接触物と(c)とを接触させる。
<3>(a)と(c)との接触物と、(b)とを接触させて得られる接触物と(d)とを接触させる。
<4>(a)と(c)との接触物と、(d)とを接触させて得られる接触物と(b)とを接触させる。
<5>(a)と(d)との接触物と、(b)とを接触させて得られる接触物と(c)とを接触させる。
<6>(a)と(d)との接触物と、(c)とを接触させて得られる接触物と(b)とを接触させる。
<7>(b)と(c)との接触物と、(a)とを接触させて得られる接触物と(d)とを接触させる。
<8>(b)と(c)との接触物と、(d)とを接触させて得られる接触物と(a)とを接触させる。
<9>(b)と(d)との接触物と、(a)とを接触させて得られる接触物と(c)とを接触させる。
<10>(b)と(d)との接触物と、(c)とを接触させて得られる接触物と(a)とを接触させる。
<11>(c)と(d)との接触物と、(a)とを接触させて得られる接触物と(b)とを接触させる。
<12>(c)と(d)との接触物と、(b)とを接触させて得られる接触物と(a)とを接触させる。
接触順序として好ましくは上記の<1>、<2>、<3>、<5>、<9>、<11>または<12>であり、より好ましくは、<2>、<5>、<9>、<11>または<12>であり、特に好ましくは<2>、<5>または<9>である。
このような接触処理は不活性気体雰囲気下で実施するのが好ましい。処理温度は通常−100〜300℃であり、好ましくは−80〜200℃である。処理時間は通常1分間〜200時間であり、好ましくは10分間〜100時間である。また、このような処理は溶媒を用いてもよく、用いることなくこれらの化合物を直接処理してもよい。
溶媒としては、その溶媒を使用するときに接触させる成分のそれぞれや接触させて得られる接触物と反応しない溶媒が通常用いられる。例えば上記(a)と反応するような溶媒であっても、上記(a)と上記(b)とが接触して得られた接触物はもはや該溶媒とは反応しないときがあり、そのようなときには、該接触物をひとつの成分とする接触操作の際の溶媒として該溶媒を用いることができる。以下に溶媒を例示するが、このように適宜使い分ければよい。使用され得る溶媒を例示すると、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒などの非極性溶媒、またはハロゲン化物溶媒、エーテル系溶媒、カルボニル系溶媒、リン酸誘導体、ニトリル系溶媒、ニトロ化合物、アミン系溶媒、硫黄化合物などの極性溶媒が挙げられる。具体例としてはブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、2,2,4−トリメチルペンタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;ジクロロメタン、ジフルオロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジブロモエタン、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化物溶媒;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、メチル−tert−ブチル−エーテル、アニソール、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル系溶媒;アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン、無水酢酸、酢酸エチル、酢酸ブチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のカルボニル系溶媒;ヘキサメチルリン酸トリアミド、リン酸トリエチル等のリン酸誘導体;アセトニトリル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒;ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物;ピリジン、ピペリジン、モルホリン等のアミン系溶媒;ジメチルスルホキシド、スルホラン等の硫黄化合物が挙げられる。
接触処理の際には、上記の非極性溶媒、極性溶媒いずれも使用することができるが、非極性溶媒がより好ましい。というのも、(a)と(b)との接触物と(c)とが接触した接触物は一般的に非極性溶媒に対し溶解性が低いので、これら接触物が生成する時に反応系内に(d)が存在する場合、生成した接触物が非極性溶媒中に存在するより(d)の表面に析出する方が安定であるため、より固定化されやすくなると考えられるため好ましい。
上記の(a)、(b)、(c)各化合物の使用量は特に制限はないが、各化合物の使用量のモル比率を(a):(b):(c)=1:y:zのモル比率とすると、yおよびzが下記式(1)を実質的に満足することが好ましい。
3−y−2z≦0 (1)
上記式(1)におけるyとして好ましくは0.01〜2.99の数であり、より好ましくは0.1〜2.8の数であり、さらに好ましくは0.2〜2.5の数であり、最も好ましくは0.25〜1.75の数であり、また上記式(1)におけるzの同様の好ましい範囲は、yおよび上記式(1)によって決定される。
3−y−2z≦0 (1)
上記式(1)におけるyとして好ましくは0.01〜2.99の数であり、より好ましくは0.1〜2.8の数であり、さらに好ましくは0.2〜2.5の数であり、最も好ましくは0.25〜1.75の数であり、また上記式(1)におけるzの同様の好ましい範囲は、yおよび上記式(1)によって決定される。
実際の各化合物の接触処理においては、仮に完全に上記式(1)を満足するよう各化合物の使用を企図しても、微妙に使用量は変動してしまうことがあり、また未反応で残存してしまう化合物の量等を考慮して適宜使用量を若干増減させることは通常行われることである。ここでいう“式(1)を実質的に満足する”とは、完全に上記式(1)を満足せずとも、上記式(1)を満足するモル比率で各化合物を接触させて得られるような目的物を得ようと企図する場合は含むことを意味する。
本発明の改質された粒子の調製において、(d)の量に対して使用する(a)の量としては、改質された粒子に含まれる(a)に由来する第13族原子が、改質された粒子1gに含まれる第13族原子のモル数にして、0.1mmol以上となる量であることが好ましく、0.5〜20mmolとなる量であることがより好ましいので、該範囲になるように適宜決めればよい。
上記のような接触処理の後、反応をより進行させるため、加熱することも好ましく行われる。加熱に際しては、より高温とするためより沸点の高い溶媒を使用することが好ましく、そのために接触処理に用いた溶媒を他のより沸点の高い溶媒に置換してもよい。
反応をより進行させるために、上記のような接触処理や接触処理の後の加熱の際、反応により生成した副生物を反応系中から取り除くことも好ましく行なわれる。取り除く方法は副生物の物性に応じて適宜決めればよく、例えば、気体の場合は反応系を密閉系にせず、脱ガス部を設ける等により取り除けるし、液体の場合は、該液体の沸点以上の温度に加熱し、気化した該化合物を脱ガス部より取り除く等の方法が挙げられる。
本発明の改質された粒子としては、このような接触処理の結果、原料である(a)、(b)、(c)および/または(d)が未反応物として残存していてもよい。しかし、付加重合体粒子の形成を伴う重合に適用する場合、予め未反応物を除去する洗浄処理を行った方が好ましい。その際の溶媒は、接触時の溶媒と同一でも異なっていても良い。このような洗浄処理は不活性気体雰囲気下で実施するのが好ましい。処理温度は通常−100〜300℃であり、好ましくは−80〜200℃である。処理時間は通常1分間〜200時間であり、好ましくは10分間〜100時間である。
また、このような接触処理や洗浄処理の後、生成物から溶媒を留去し、その後0℃以上の温度で減圧下0.5時間〜24時間乾燥を行うことが好ましい。より好ましくは0℃〜250℃の温度で0.5時間〜24時間、さらに好ましくは10℃〜200℃の温度で1時間〜24時間、特に好ましくは10℃〜160℃の温度で1時間〜18時間、最も好ましくは15℃〜130℃の温度で1時間〜18時間乾燥を行うことが好ましい。
本発明の改質された粒子は、シングルサイト触媒を形成する付加重合用触媒成分を担持させる担体として使用でき、付加重合体粒子の形成を伴う重合に好適に使用される。また、本発明の改質された粒子は付加重合用触媒成分(中でもオレフィン重合用触媒成分)として有用である。本発明の付加重合用触媒の具体例としては、上記の改質された粒子(A)、並びに、遷移金属化合物(B)を接触させて得られる付加重合用触媒が挙げられ、また、上記の改質された粒子(A)、遷移金属化合物(B)、並びに、有機アルミニウム化合物(C)を接触させて得られる付加重合用触媒が挙げられ、後者がより高活性であり好ましい。また、上記の付加重合用触媒のそれぞれについて、さらに電子供与性化合物(D)をも接触させて得られる付加重合用触媒は、より高分子量の付加重合体が得られるので好ましい。
以下、該付加重合用触媒についてさらに詳細に説明する。
以下、該付加重合用触媒についてさらに詳細に説明する。
(B)遷移金属化合物
本発明の付加重合用触媒に用いられる遷移金属化合物(B)としてはシングルサイト触媒を形成する遷移金属化合物が使用され、前記改質された粒子(A)(あるいはさらに有機アルミニウム化合物(C))を活性化用助触媒成分として用いることにより付加重合活性を示す遷移金属化合物であれば特に制限はない。なお、ここでいうシングルサイト触媒は従来型固体触媒と区別される概念であり、分子量分布が狭く、共重合の場合には組成分布が狭い付加重合体の得られる狭義のシングルサイト触媒のみならず、そのような狭義のシングルサイト触媒と似た調製法で得られる触媒であれば、分子量分布が広い付加重合体や、共重合の場合に組成分布が広い付加重合体の得られる触媒も含まれる。
本発明の付加重合用触媒に用いられる遷移金属化合物(B)としてはシングルサイト触媒を形成する遷移金属化合物が使用され、前記改質された粒子(A)(あるいはさらに有機アルミニウム化合物(C))を活性化用助触媒成分として用いることにより付加重合活性を示す遷移金属化合物であれば特に制限はない。なお、ここでいうシングルサイト触媒は従来型固体触媒と区別される概念であり、分子量分布が狭く、共重合の場合には組成分布が狭い付加重合体の得られる狭義のシングルサイト触媒のみならず、そのような狭義のシングルサイト触媒と似た調製法で得られる触媒であれば、分子量分布が広い付加重合体や、共重合の場合に組成分布が広い付加重合体の得られる触媒も含まれる。
かかる遷移金属化合物(B)としては、第3〜11族もしくはランタノイド系列の遷移金属化合物が好ましく、下記一般式[5]で表される遷移金属化合物またはそのμ−オキソタイプの遷移金属化合物二量体がより好ましい。
L2 aM2X2 b [5]
(上記一般式[5]において、M2 は周期律表第3〜11族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子を表す。L2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を含有する基を表し、L2 は互いに同じであっても異なっていてもよく、複数のL2 は互いに直接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。X2 はハロゲン原子、炭化水素基(但し、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を除く。)または炭化水素オキシ基である。aは0<a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を満足する数を表す。
L2 aM2X2 b [5]
(上記一般式[5]において、M2 は周期律表第3〜11族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子を表す。L2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を含有する基を表し、L2 は互いに同じであっても異なっていてもよく、複数のL2 は互いに直接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。X2 はハロゲン原子、炭化水素基(但し、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を除く。)または炭化水素オキシ基である。aは0<a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を満足する数を表す。
一般式[5]において、M2 は周期律表(IUPAC1989年)第3〜11族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子である。その具体例としては、スカンジウム原子、イットリウム原子、チタン原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子、バナジウム原子、ニオビウム原子、タンタル原子、クロム原子、鉄原子、ルテニウム原子、コバルト原子、ロジウム原子、ニッケル原子、パラジウム原子、サマリウム原子、イッテルビウム原子等が挙げられる。一般式[5]におけるM2 として好ましくは、チタン原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子、バナジウム原子、クロム原子、鉄原子、コバルト原子またはニッケル原子であり、特に好ましくはチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、最も好ましくはジルコニウム原子である。
一般式[5]において、L2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を含有する基であり、複数のL2 は同じであっても異なっていてもよい。また複数のL2 は互いに直接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。
L2 におけるシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基としてはη5 −(置換)シクロペンタジエニル基、η5 −(置換)インデニル基、η5 −(置換)フルオレニル基などが挙げられる。具体的に例示すれば、η5 −シクロペンタジエニル基、η5 −メチルシクロペンタジエニル基、η5 −エチルシクロペンタジエニル基、η5 −n−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −tert−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −1,2−ジメチルシクロペンタジエニル基、η5 −1,3−ジメチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−2−エチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−3−エチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−tert−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−tert−ブチル−3−メチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−2−イソプロピルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−3−イソプロピルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−2−n−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−3−n−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −1,2,3−トリメチルシクロペンタジエニル基、η5 −1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル基、η5 −テトラメチルシクロペンタジエニル基、η5 −ペンタメチルシクロペンタジエニル基、η5 −インデニル基、η5 −4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、η5 −2−メチルインデニル基、η5 −3−メチルインデニル基、η5 −4−メチルインデニル基、η5 −5−メチルインデニル基、η5 −6−メチルインデニル基、η5 −7−メチルインデニル基、η5 −2−tert−ブチルインデニル基、η5 −3−tert−ブチルインデニル基、η5 −4−tert−ブチルインデニル基、η5 −5−tert−ブチルインデニル基、η5 −6−tert−ブチルインデニル基、η5 −7−tert−ブチルインデニル基、η5 −2,3−ジメチルインデニル基、η5 −4,7−ジメチルインデニル基、η5 −2,4,7−トリメチルインデニル基、η5 −2−メチル−4−イソプロピルインデニル基、η5 −4,5−ベンズインデニル基、η5 −2−メチル−4,5−ベンズインデニル基、η5 −4−フェニルインデニル基、η5 −2−メチル−5−フェニルインデニル基、η5 −2−メチル−4−フェニルインデニル基、η5 −2−メチル−4−ナフチルインデニル基、η5 −フルオレニル基、η5 −2,7−ジメチルフルオレニル基、η5 −2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル基、およびこれらの置換体等が挙げられる。
なお、本明細書においては、遷移金属化合物の名称については「η5 −」を省略することがある。
なお、本明細書においては、遷移金属化合物の名称については「η5 −」を省略することがある。
前記ヘテロ原子を含有する基におけるヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、リン原子等が挙げられ、かかる基としてはアルコキシ基、アリールオキシ基、チオアルコキシ基、チオアリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アルキルホスフィノ基、アリールホスフィノ基、キレート性配位子、あるいは酸素原子、硫黄原子、窒素原子および/またはリン原子を環内に有する芳香族もしくは脂肪族複素環基が好ましい。
ヘテロ原子を含有する基を具体的に例示すれば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基,2,6−ジメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、2−エチルフェノキシ基、4−n−プロピルフェノキシ基、2−イソプロピルフェノキシ基、2,6−ジイソプロピルフェノキシ基、4−sec−ブチルフェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、2,6−ジ−sec−ブチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、2,6−ジメトキシフェノキシ基、3,5−ジメトキシフェノキシ基、2−クロロフェノキシ基、4−ニトロソフェノキシ基、4−ニトロフェノキシ基、2−アミノフェノキシ基、3−アミノフェノキシ基、4−アミノチオフェノキシ基、2,3,6−トリクロロフェノキシ基、2,4,6−トリフルオロフェノキシ基、チオメトキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジフェニルアミノ基、イソプロピルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ピロリル基、ジメチルホスフィノ基、2−(2−オキシ−1−プロピル)フェノキシ基、カテコール、レゾルシノール、4−イソプロピルカテコール、3−メトキシカテコール、1,8−ジヒドロキシナフチル基、1,2−ジヒドロキシナフチル基、2,2’−ビフエニルジオール基、1,1’−ビ−2−ナフトール基、2,2’−ジヒドロキシ−6,6’−ジメチルビフェニル基、4,4’,6,6’−テトラ−tert−ブチル−2,2’メチレンジフェノキシ基、4,4’,6,6’−テトラメチル−2,2’−イソブチリデンジフェノキシ基等が例示できる。
また、前記ヘテロ原子を含有する基としては下記一般式[6]で表される基も例示することができる。
R5 3P=N− [6]
(式中、R5 はそれぞれの場合に水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、それらは互いに同じであっても異なっていても良く、それら2つ以上が互いに結合していても良く、環を形成していても良い。)
R5 3P=N− [6]
(式中、R5 はそれぞれの場合に水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、それらは互いに同じであっても異なっていても良く、それら2つ以上が互いに結合していても良く、環を形成していても良い。)
前記一般式[6]におけるR5 の具体例としては、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、よう素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロへプチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、ベンジル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
さらに前記ヘテロ原子を含有する基としては下記一般式[7]で表される基も例示することができる。
(式中、R6 はそれぞれの場合に水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、炭化水素オキシ基、シリル基またはアミノ基を表し、それらは互いに同じであっても異なっていても良く、それら2つ以上が互いに結合していても良く、環を形成していても良い。)
(式中、R6 はそれぞれの場合に水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、炭化水素オキシ基、シリル基またはアミノ基を表し、それらは互いに同じであっても異なっていても良く、それら2つ以上が互いに結合していても良く、環を形成していても良い。)
前記一般式[7]におけるR6 の具体例としては、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、よう素原子、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、tert−ブチル基、2,6−ジメチルフェニル基、2−フルオレニル基、2−メチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ピリジル基、シクロヘキシル基、2−イソプロピルフェニル基、ベンジル基、メチル基、トリエチルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、1,1−ジメチルプロピル基、2−クロロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記キレート性配位子とは複数の配位部位を有する配位子を指し、具体的に例示すれば、アセチルアセトナート、ジイミン、オキサゾリン、ビスオキサゾリン、テルピリジン、アシルヒドラゾン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポルフィリン、クラウンエーテル、クリプタートなどが挙げられる。
前記複素環基の具体例としては、ピリジル基、N−置換イミダゾリル基、N−置換インダゾリル基であり、好ましくはピリジル基である。
シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基同士、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基とヘテロ原子を含有する基、またはヘテロ原子を含有する基同士は、それぞれ、直接連結されていても良く、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。かかる残基として好ましくは、2つのL2 と結合する原子が炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子および/またはリン原子である2価の残基であり、さらに好ましくは、2つのL2 と結合する原子が炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子および/またはリン原子であり、2つのL2 と結合する原子間の最小原子数が3以下の2価の残基(これには2つのL2 と結合する原子が単一の場合を含む。)である。具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等のアルキレン基、ジメチルメチレン基(イソプロピリデン基)、ジフェニルメチレン基などの置換アルキレン基、またはシリレン基、ジメチルシリレン基、ジエチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、テトラメチルジシリレン基、ジメトキシシリレン基などの置換シリレン基、または窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子などのヘテロ原子などが挙げられ、特に好ましくはメチレン基、エチレン基、ジメチルメチレン基(イソプロピリデン基)、ジフェニルメチレン基、ジメチルシリレン基、ジエチルシリレン基、ジフェニルシリレン基またはジメトキシシリレン基である。
一般式[5]におけるX2 は、ハロゲン原子、炭化水素基(但し、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を除く)、または炭化水素オキシ基である。ハロゲン原子の具体例としてフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。ここでいう炭化水素基としてはシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を含まない。ここでいう炭化水素基としてはアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルケニル基等が挙げられ、好ましくは、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基または炭素原子数3〜20のアルケニル基が好ましい。
炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−エイコシル基などが挙げられ、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、イソブチル基またはアミル基である。
これらのアルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。ハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜10のアルキル基としては、例えばフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、トリクロロメチル基、フルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パークロロプロピル基、パークロロブチル基、パーブロモプロピル基などが挙げられる。
またこれらのアルキル基はいずれも、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
これらのアルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。ハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜10のアルキル基としては、例えばフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、トリクロロメチル基、フルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パークロロプロピル基、パークロロブチル基、パーブロモプロピル基などが挙げられる。
またこれらのアルキル基はいずれも、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
炭素原子数7〜20のアラルキル基としては、例えばベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(3,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペンチルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メチル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、(n−ドデシルフェニル)メチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基などが挙げられ、より好ましくはベンジル基である。
これらのアラルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
これらのアラルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
炭素原子数6〜20のアリール基としては、例えばフェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、n−ペンチルフェニル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフェニル基、n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシルフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基などが挙げられ、より好ましくはフェニル基である。
これらのアリール基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
これらのアリール基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
炭素原子数3〜20のアルケニル基としては、例えばアリル基、メタリル基、クロチル基、1,3−ジフェニル−2−プロペニル基などが挙げられ、より好ましくはアリル基またはメタリル基である。
またここでいう炭化水素オキシ基としてはアルコキシ基、アラルキルオキシ基やアリールオキシ基等が挙げられ、好ましくは、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基または炭素原子数6〜20のアリールオキシ基が好ましい。
炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキソキシ基、n−オクトキシ基、n−ドデソキシ基、n−ペンタデソキシ基、n−イコソキシ基などが挙げられ、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、またはtert−ブトキシ基である。
これらのアルコキシ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
これらのアルコキシ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基としては、例えばベンジルオキシ基、(2−メチルフェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2、3−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2、4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2、5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2、6−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニルメトキシ基などが挙げられ、より好ましくはベンジルオキシ基である。
これらのアラルキルオキシ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
これらのアラルキルオキシ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
炭素原子数6〜20のアリールオキシ基としては、例えばフェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2、3−ジメチルフェノキシ基、2、4−ジメチルフェノキシ基、2、5−ジメチルフェノキシ基、2、6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−5−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−6−メチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,4−ジメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,5−ジメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,6−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−3−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−4,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,4,6−トリメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−3,4−ジメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,5,6−トリメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−3,5−ジメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシルフェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基などが挙げられる。
これらのアリールオキシ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
これらのアリールオキシ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
X2 としてより好ましくは塩素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、トリフルオロメトキシ基、フェニル基、フェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシ基、3,4,5−トリフルオロフェノキシ基、ペンタフルオロフェノキシ基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフルオロフェニルフェノキシ基またはベンジル基である。
一般式[5]におけるaは0<a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を満足する数を表し、M2 の価数に応じて適宜選択される。M2 がチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子である場合、aは2であることが好ましく、bも2であることが好ましい。
一般式[5]で表される遷移金属化合物の内、遷移金属原子がチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子である化合物の具体例としては、ビス(シクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(エチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(tert−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(1,2−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(1−メチル−2−エチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(1−メチル−3−エチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(1−メチル−2−n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(1−メチル−3−n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(1−メチル−2−イソプロピルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(1−メチル−3−イソプロピルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(1−tert−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(1−tert−ブチル−3−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(1,2,3−トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(インデニル)チタンジクロライド、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)チタンジクロライド、ビス(フルオレニル)チタンジクロライド、ビス(2−フェニルインデニル)チタンジクロライド、
ビス[2−(ビス−3,5−トリフルオロメチルフェニル)インデニル]チタンジクロライド、ビス[2−(4−tert−ブチルフェニル)インデニル]チタンジクロライド、ビス[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)インデニル]チタンジクロライド、ビス[2−(4−メチルフェニル)インデニル]チタンジクロライド、ビス[2−(3,5−ジメチルフェニル)インデニル]チタンジクロライド、ビス[2−(ペンタフルオロフェニル)インデニル]チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(インデニル)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(フルオレニル)チタンジクロライド、インデニル(フルオレニル)チタンジクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニル(インデニル)チタンジクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニル(フルオレニル)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(2−フェニルインデニル)チタンジクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニル(2−フェニルインデニル)チタンジクロライド、
ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(3−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(3−n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,3−エチルメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,4−エチルメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,5−エチルメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(3,5−エチルメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、
ジメチルシリレンビス(インデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチルインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−tert−ブチルインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,3−ジメチルインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,4,7−トリメチルインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(4,5−ベンズインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンズインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−フェニルインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(4−フェニルインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−5−フェニルインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)チタンジクロライド、
ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(フルオレニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、
シクロペンタジエニルチタントリクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリクロライド、シクロペンタジエニル(ジメチルアミド)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(フェノキシ)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(2,6−ジメチルフェニル)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(2,6−ジイソプロピルフェニル)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)チタンジクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニル(2,6−ジメチルフェニル)チタンジクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニル(2,6−ジイソプロピルフェニル)チタンジクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニル(2,6−tert−ブチルフェニル)チタンジクロライド、インデニル(2,6−ジイソプロピルフェニル)チタンジクロライド、フルオレニル(2,6−ジイソプロピルフェニル)チタンジクロライド、
(tert−ブチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(メチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(エチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、
(tert−ブチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニルジメチルシランチタンジクロライド、(ベンジルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニルジメチルシランチタンジクロライド、(フェニルフォスファイド)テトラメチルシクロペンタジエニルジメチルシランチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)インデニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)テトラヒドロインデニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)フルオレニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)インデニルジメチルシランチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)テトラヒドロインデニルジメチルシランチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)フルオレニルジメチルシランチタンジクロライド、
(tert−ブチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニルジメチルシランチタンジクロライド、(ベンジルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニルジメチルシランチタンジクロライド、(フェニルフォスファイド)テトラメチルシクロペンタジエニルジメチルシランチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)インデニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)テトラヒドロインデニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)フルオレニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)インデニルジメチルシランチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)テトラヒドロインデニルジメチルシランチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)フルオレニルジメチルシランチタンジクロライド、
(ジメチルアミノメチル)テトラメチルシクロペンタジエニルチタン(III)ジクロライド、(ジメチルアミノエチル)テトラメチルシクロペンタジエニルチタン(III)ジクロライド、(ジメチルアミノプロピル)テトラメチルシクロペンタジエニルチタン(III)ジクロライド、(N−ピロリジニルエチル)テトラメチルシクロペンタジエニルチタンジクロライド、(B−ジメチルアミノボラベンゼン)シクロペンタジエニルチタンジクロライド、シクロペンタジエニル(9−メシチルボラアントラセニル)チタンジクロライド、
2,2’−チオビス[4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ]チタンジクロライド、2,2’−チオビス[4−メチル−6−(1−メチルエチル)フェノキシ]チタンジクロライド、2,2’−チオビス(4,6−ジメチルフェノキシ)チタンジクロライド、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタンジクロライド、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタンジクロライド、2,2’−エチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタンジクロライド、2,2’−スルフィニルビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタンジクロライド、2,2’−(4,4’,6,6’−テトラ−tert−ブチル−1,1’ビフェノキシ)チタンジクロライド、(ジ−tert−ブチル−1,3−プロパンジアミド)チタンジクロライド、(ジシクロヘキシル−1,3−プロパンジアミド)チタンジクロライド、
[ビス(トリメチルシリル)−1,3−プロパンジジアミド]チタンジクロライド、[ビス(tert−ブチルジメチルシリル)−1,3−プロパンジアミド]チタンジクロライド、[ビス(2,6−ジメチルフェニル)−1,3−プロパンジアミド]チタンジクロライド、[ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,3−プロパンジアミド]チタンジクロライド、[ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−1,3−プロパンジアミド]チタンジクロライド、[ビス(トリイソプロピルシリル)ナフタレンジアミド]チタンジクロライド、[ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジアミド]チタンジクロライド、[ビス(tert−ブチルジメチルシリル)ナフタレンジアミド]チタンジクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]チタントリクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]チタントリクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]チタントリクロライド、[トリス(3,5−ジメチルピラゾリル)メチル]チタントリクロライド、[トリス(3,5−ジエチルピラゾリル)メチル]チタントリクロライド、[トリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)メチル]チタントリクロライドなどや、これらの化合物のチタンをジルコニウムまたはハフニウムに変更した化合物、ジメチルシリレンをメチレン、エチレン、ジメチルメチレン(イソプロピリデン)、ジフェニルメチレン、ジエチルシリレン、ジフェニルシリレン、またはジメトキシシリレンに変更した化合物、ジクロライドを、ジエトキシド、ジ−n−プロポキシド、ジイソプロポキシド、ジ−n−ブトキシド、ジイソブトキシド、ジ−tert−ブトキシド、ジフェノキシド、ジ(ペンタフルオロフェノキシド)、またはジ(2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシド)に変更した化合物、トリクロライドを、トリエトキシド、トリ−n−プロポキシド、トリイソプロポキシド、トリ−n−ブトキシド、トリイソブトキシド、トリ−tert−ブトキシド、トリフェノキシド、トリ(ペンタフルオロフェノキシド)、またはトリ(2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシド)に変更した化合物などを例示することができる。
また、一般式[5]で表される遷移金属化合物の内、遷移金属原子がチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子である化合物の具体例として、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(1−ナフトキシ−2−イル)チタンジクロライドなどや、これらの化合物のチタンをジルコニウムまたはハフニウムに変更した化合物、これらの化合物のシクロペンタジエニルをメチルシクロペンタジエニル、n−ブチルシクロペンタジエニル、tert−ブチルシクロペンタジエニル、テトラメチルシクロペンタジエニル、トリメチルシリルシクロペンタジエニル、インデニル、またはフルオレニルに変更した化合物、(2−フェノキシ)を(3−フェニル−2−フェノキシ)、(3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)、または(3−tert−ブチルジメチルシリル−2−フェノキシ)に変更した化合物、ジメチルシリレンをメチレン、エチレン、ジメチルメチレン(イソプロピリデン)、ジフェニルメチレン、ジエチルシリレン、ジフェニルシリレン、またはジメトキシシリレンに変更した化合物、ジクロライドを、ジエトキシド、ジ−n−プロポキシド、ジイソプロポキシド、ジ−n−ブトキシド、ジイソブトキシド、ジ−tert−ブトキシド、ジフェノキシド、ジ(ペンタフルオロフェノキシド)、またはジ(2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシド)に変更した化合物なども例示することができる。
一般式[5]で表される遷移金属化合物のうち、遷移金属原子がニッケル原子である化合物の具体例としては、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジメチルオキサゾリン]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジエチルオキサゾリン]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジ−n−プロピルオキサゾリン]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジイソプロピルオキサゾリン]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジシクロヘキシルオキサゾリン]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジメトキシオキサゾリン]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジエトキシオキサゾリン]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジフェニルオキサゾリン]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(2−メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(3−メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(4−メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(2−メトキシフェニル)オキサゾリン]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(3−メトキシフェニル)オキサゾリン]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(4−メトキシフェニル)オキサゾリン]ニッケルジクロライド、
2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−フェニルオキサゾリン−5,1’−シクロブタン}]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−フェニルオキサゾリン−5,1’−シクロペンタン}]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−フェニルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサン}]ニッケルジクロライド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−フェニルオキサゾリン−5,1’−シクロヘプタン}]ニッケルジクロライド、および上記各化合物の対掌体などを例示することができる。また、上記ビスオキサゾリン型化合物の一方のオキサゾリン環の不斉炭素の立体配置を逆の配置にした化合物や、これらの化合物の−4−フェニルを−4−メチル、−4−イソプロピル、−4−イソブチル、−4−tert−ブチルまたは−4−ベンジルに変更した化合物、ジクロライドを、ジエトキシド、ジ−n−プロポキシド、ジイソプロポキシド、ジ−n−ブトキシド、ジイソブトキシド、ジ−tert−ブトキシド、ジフェノキシド、ジ(ペンタフルオロフェノキシド)、またはジ(2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシド)に変更した化合物などを例示することができる。
さらにニッケル化合物の具体例としては、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]ニッケルクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]ニッケルクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]ニッケルクロライドや、これらの化合物のクロライドを、エトキシド、n−プロポキシド、イソプロポキシド、n−ブトキシド、イソブトキシド、tert−ブトキシド、フェノキシド、ペンタフルオロフェノキシド、または2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシドに変更した化合物などを例示することができる。
そしてニッケル化合物として、下記構造式にて示される化合物などを例示することができる。
(式中、2つのR7 はいずれも2,6−ジイソプロピルフェニル基であり、R8 およびR9 はそれぞれ水素原子またはメチル基あるいはR8 とR9 とがいっしょになってアセナフテン基であり、X3 はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、よう素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、フェニル基、ベンジル基、メトキシ基、エトキシ基、またはフェノキシ基である。)
また、上記のニッケル化合物において、ニッケルをパラジウム、コバルト、ロジウム、またはルテニウムに置き換えた化合物も同様に例示することができる。
(式中、2つのR7 はいずれも2,6−ジイソプロピルフェニル基であり、R8 およびR9 はそれぞれ水素原子またはメチル基あるいはR8 とR9 とがいっしょになってアセナフテン基であり、X3 はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、よう素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、フェニル基、ベンジル基、メトキシ基、エトキシ基、またはフェノキシ基である。)
また、上記のニッケル化合物において、ニッケルをパラジウム、コバルト、ロジウム、またはルテニウムに置き換えた化合物も同様に例示することができる。
一般式[5]で表される遷移金属化合物のうち、遷移金属原子が鉄である化合物の具体例としては、
2,6−ビス−[1−(2,6−ジメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄ジクロライド、2,6−ビス−[1−(2,6−ジイソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄ジクロライド、2,6−ビス−[1−(2−tert−ブチル−フェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄ジクロライドなどや、ジクロライドを、ジエトキシド、ジ−n−プロポキシド、ジイソプロポキシド、ジ−n−ブトキシド、ジイソブトキシド、ジ−tert−ブトキシド、ジフェノキシド、ジ(ペンタフルオロフェノキシド)、またはジ(2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシド)に変更した化合物等を例示することができる。
2,6−ビス−[1−(2,6−ジメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄ジクロライド、2,6−ビス−[1−(2,6−ジイソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄ジクロライド、2,6−ビス−[1−(2−tert−ブチル−フェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄ジクロライドなどや、ジクロライドを、ジエトキシド、ジ−n−プロポキシド、ジイソプロポキシド、ジ−n−ブトキシド、ジイソブトキシド、ジ−tert−ブトキシド、ジフェノキシド、ジ(ペンタフルオロフェノキシド)、またはジ(2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシド)に変更した化合物等を例示することができる。
さらに鉄化合物の具体例としては、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]鉄クロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]鉄クロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]鉄クロライドなどや、これらの化合物のクロライドを、エトキシド、n−プロポキシド、イソプロポキシド、n−ブトキシド、イソブトキシド、tert−ブトキシド、フェノキシド、ペンタフルオロフェノキシド、または2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシドに変更した化合物を例示することができる。また、上記の鉄化合物において、鉄をコバルトまたはニッケルに置き換えた化合物も同様に例示することができる。
また一般式[5]で表される遷移金属化合物のμ−オキソタイプの遷移金属化合物の具体例としては、μ−オキソビス[イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンクロライド]などを例示することができる。また、これらの化合物のクロライドを、エトキシド、n−プロポキシド、イソプロポキシド、n−ブトキシド、イソブトキシド、tert−ブトキシド、フェノキシド、ペンタフルオロフェノキシド、または2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシドに変更した化合物などを例示することができる。
これらの遷移金属化合物は一種類のみを用いても、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
以上に例示した遷移金属化合物のうち、本発明で用いられる遷移金属化合物(B)として好ましくは上記の一般式[5]で表される遷移金属化合物である。中でも、上記一般式[5]におけるM2 が第4族原子である遷移金属化合物が好ましく、特に一般式[5]におけるL2 としてシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を少なくとも一つ持つ遷移金属化合物が好ましい。
(C)有機アルミニウム化合物
本発明の付加重合用触媒に使用される成分(C)有機アルミニウム化合物としては、公知の有機アルミニウム化合物が使用できる。好ましくは、下記一般式[8]で示される有機アルミニウム化合物である。
R10 cAlY3-c [8]
(式中、R10は炭化水素基を表し、全てのR10は同一であっても異なっていてもよい。Yは水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アラルキルオキシ基またはアリールオキシ基を表し、全てのYは同一であっても異なっていてもよい。cは0<c≦3を満足する数を表す。)
本発明の付加重合用触媒に使用される成分(C)有機アルミニウム化合物としては、公知の有機アルミニウム化合物が使用できる。好ましくは、下記一般式[8]で示される有機アルミニウム化合物である。
R10 cAlY3-c [8]
(式中、R10は炭化水素基を表し、全てのR10は同一であっても異なっていてもよい。Yは水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アラルキルオキシ基またはアリールオキシ基を表し、全てのYは同一であっても異なっていてもよい。cは0<c≦3を満足する数を表す。)
有機アルミニウム化合物を表す一般式[8]におけるR10として好ましくは炭素原子数1〜24の炭化水素基であり、より好ましくは炭素原子数1〜24のアルキル基である。具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ヘキシル基、2−メチルヘキシル基、n−オクチル基等が挙げられ、好ましくはエチル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ヘキシル基またはn−オクチル基である。
また、Yがハロゲン原子である場合の具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、好ましくは塩素原子である。
Yにおけるアルコキシ基としては炭素原子数1〜24のアルコキシ基が好ましく、具体例としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキソキシ基、n−オクトキシ基、n−ドデソキシ基、n−ペンタデソキシ基、n−イコソキシ基などが挙げられ、好ましくはメトキシ基、エトキシ基またはtert−ブトキシ基である。
Yにおけるアルコキシ基としては炭素原子数1〜24のアルコキシ基が好ましく、具体例としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキソキシ基、n−オクトキシ基、n−ドデソキシ基、n−ペンタデソキシ基、n−イコソキシ基などが挙げられ、好ましくはメトキシ基、エトキシ基またはtert−ブトキシ基である。
Yにおけるアリールオキシ基としては炭素原子数6〜24のアリールオキシ基が好ましく、具体例としては、例えばフェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシルフェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基などが挙げられる。
Yにおけるアラルキルオキシ基としては炭素原子数7〜24のアラルキルオキシ基が好ましく、具体例としては、例えばベンジルオキシ基、(2−メチルフェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2,3−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,6−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニル)メトキシ基、(n−テトラデシルフェニル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニルメトキシ基などが挙げられ、好ましくはベンジルオキシ基である。
一般式[8]で表される有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジ−n−プロピルアルミニウムクロライド、ジ−n−ブチルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド、ジ−n−ヘキシルアルミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムクロライド;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、n−プロピルアルミニウムジクロライド、n−ブチルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライド、n−ヘキシルアルミニウムジクロライド等のアルキルアルミニウムジクロライド;ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジ−n−プロピルアルミニウムハイドライド、ジ−n−ブチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジ−n−ヘキシルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド;メチル(ジメトキシ)アルミニウム、メチル(ジエトキシ)アルミニウム、メチル(ジ−tert−ブトキシ)アルミニウム等のアルキル(ジアルコキシ)アルミニウム;ジメチル(メトキシ)アルミニウム、ジメチル(エトキシ)アルミニウム、ジメチル(tert−ブトキシ)アルミニウム等のジアルキル(アルコキシ)アルミニウム;メチル(ジフェノキシ)アルミニウム、メチルビス(2,6−ジイソプロピルフェノキシ)アルミニウム、メチルビス(2,6−ジフェニルフェノキシ)アルミニウム等のアルキル(ジアリールオキシ)アルミニウム;ジメチル(フェノキシ)アルミニウム、ジメチル(2,6−ジイソプロピルフェノキシ)アルミニウム、ジメチル(2,6−ジフェニルフェノキシ)アルミニウム等のジアルキル(アリールオキシ)アルミニウム等を例示することができる。
これらの内、好ましくはトリアルキルアルミニウムであり、さらに好ましくはトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウムまたはトリ−n−オクチルアルミニウムであり、特に好ましくはトリイソブチルアルミニウムまたはトリ−n−オクチルアルミニウムである。
これらの有機アルミニウム化合物は一種類のみを用いても、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの有機アルミニウム化合物は一種類のみを用いても、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)電子供与性化合物
本発明の付加重合用触媒に使用される成分(D)電子供与性化合物としては、窒素原子、リン原子、酸素原子または硫黄原子を含む化合物が好ましく、酸素含有化合物、窒素含有化合物、リン含有化合物、硫黄含有化合物が挙げられ、なかでも酸素含有化合物または窒素含有化合物が好ましい。
酸素含有化合物としては、アルコキシケイ素類、エーテル類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸または無機酸のエステル類、有機酸または無機酸の酸アミド類、酸無水物類などが挙げられ、なかでもアルコキシケイ素類またはエーテル類が好ましい。
窒素含有化合物としては、アミン類、ニトリル類、イソシアネート類等が挙げられ、アミン類が好ましい。
本発明の付加重合用触媒に使用される成分(D)電子供与性化合物としては、窒素原子、リン原子、酸素原子または硫黄原子を含む化合物が好ましく、酸素含有化合物、窒素含有化合物、リン含有化合物、硫黄含有化合物が挙げられ、なかでも酸素含有化合物または窒素含有化合物が好ましい。
酸素含有化合物としては、アルコキシケイ素類、エーテル類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸または無機酸のエステル類、有機酸または無機酸の酸アミド類、酸無水物類などが挙げられ、なかでもアルコキシケイ素類またはエーテル類が好ましい。
窒素含有化合物としては、アミン類、ニトリル類、イソシアネート類等が挙げられ、アミン類が好ましい。
アルコキシケイ素類としては、一般式 R11 rSi(OR12)4-r (式中、R11は炭素原子数1〜20の炭化水素基、水素原子またはヘテロ原子含有置換基を表し、R12は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、rは0≦r<4を満足する数を表す。全てのR11および全てのR12はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)で表されるアルコキシケイ素化合物が好ましく用いられる。
R11やR12が炭化水素基の場合、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の直鎖状アルキル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基等の分岐鎖状アルキル基、シクロペンンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、シクロペンテニル基等のシクロアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基等が挙げられる。
R11がヘテロ原子含有置換基の場合、ヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子が挙げられる。具体的にはジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルn−プロピルアミノ基、ジn−プロピルアミノ基、ピロリル基、ピリジル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、パーヒドロインドリル基、パーヒドロイソインドリル基、パーヒドロキノリル基、パーヒドロイソキノリル基、パーヒドロカルバゾリル基、パーヒドロアクリジニル基、フリル基、ピラニル基、パーヒドロフリル基、チエニル基等が挙げられる。
アルコキシケイ素類としては、R11およびR12がアルキル基であることが好ましく、更にrが4>r≧2を満足する数であることが好ましい。
R11がヘテロ原子含有置換基の場合、ヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子が挙げられる。具体的にはジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルn−プロピルアミノ基、ジn−プロピルアミノ基、ピロリル基、ピリジル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、パーヒドロインドリル基、パーヒドロイソインドリル基、パーヒドロキノリル基、パーヒドロイソキノリル基、パーヒドロカルバゾリル基、パーヒドロアクリジニル基、フリル基、ピラニル基、パーヒドロフリル基、チエニル基等が挙げられる。
アルコキシケイ素類としては、R11およびR12がアルキル基であることが好ましく、更にrが4>r≧2を満足する数であることが好ましい。
前記アルコキシケイ素類の具体例としては、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ノルマルプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、ノルマルブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、tert−ブチルトリメトキシシラン、ノルマルペンチルトリメトキシシラン、ノルマルヘキシルトリメトキシシラン、tert−アミルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジノルマルブチルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルノルマルプロピルジメトキシシラン、メチルノルマルブチルジメトキシシラン、メチルイソブチルジメトキシシラン、tert−ブチルメチルジメトキシシラン、tert−ブチルエチルジメトキシシラン、tert−ブチルノルマルプロピルジメトキシシラン、tert−ブチルイソプロピルジメトキシシラン、tert−ブチルノルマルブチルジメトキシシラン、tert−ブチルイソブチルジメトキシシラン、tert−アミルメチルジメトキシシラン、tert−アミルエチルジメトキシシラン、tert−アミルノルマルプロピルジメトキシシラン、tert−アミルノルマルブチルジメトキシシラン、イソブチルイソプロピルジメトキシシラン、ジシクロブチルジメトキシシラン、シクロブチルメチルジメトキシシラン、シクロブチルエチルジメトキシシラン、シクロブチルイソプロピルジメトキシシラン、シクロブチルノルマルブチルジメトキシシラン、シクロブチルイソブチルジメトキシシラン、シクロブチル−tert−ブチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、シクロペンチルメチルジメトキシシラン、シクロペンチルノルマルプロピルジメトキシシラン、シクロペンチルイソプロピルジメトキシシラン、シクロペンチルノルマルブチルジメトキシシラン、シクロペンチルイソブチルジメトキシシラン、シクロペンチル−tert−ブチルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、シクロヘキシルノルマルプロピルジメトキシシラン、シクロヘキシルイソプロピルジメトキシシラン、シクロヘキシルノルマルブチルジメトキシシラン、シクロヘキシルイソブチルジメトキシシラン、シクロヘキシル−tert−ブチルジメトキシシラン、シクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルエチルジメトキシシラン、フェニルノルマルプロピルジメトキシシラン、フェニルイソプロピルジメトキシシラン、フェニルノルマルブチルジメトキシシラン、フェニルイソブチルジメトキシシラン、フェニル−tert−ブチルジメトキシシラン、フェニルシクロペンチルジメトキシシラン、2−ノルボルナンメチルジメトキシシラン、ビス(パーヒドロキノリノ)ジメトキシシラン、ビス(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラン、(パーヒドロキノリノ)(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラン、(パーヒドロキノリノ)メチルジメトキシシラン、(パーヒドロイソキノリノ)メチルジメトキシシラン、(パーヒドロキノリノ)エチルジメトキシシラン、(パーヒドロイソキノリノ)エチルジメトキシシラン、(パーヒドロキノリノ)(n−プロピル)ジメトキシシラン、(パーヒドロイソキノリノ)(n−プロピル)ジメトキシシラン、((パーヒドロキノリノ)(tert−ブチル)ジメトキシシラン、(パーヒドロイソキノリノ)(tert−ブチル)ジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリノルマルプロピルメトキシシラン、トリイソプロピルメトキシシラン、トリノルマルブチルメトキシシラン、トリイソブチルメトキシシラン、トリ−tert−ブチルメトキシシラン等が挙げられる。これらの化合物のメトキシをエトキシ、プロポキシ、ノルマルブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、フェノキシに置き換えた化合物も例示することができる。好ましくは、ジアルキルジアルコキシシランまたはトリアルキルモノアルコキシシランであり、より好ましくはトリアルキルモノアルコキシシランである。
エーテル類の例としては、ジアルキルエーテル、アルキルアリールエーテル、ジアリールエーテル、ジエーテル化合物、環状エーテル類および環状ジエーテル類を挙げることができる。
具体例としては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジノルマルプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジノルマルブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジ‐tert−ブチルエーテル、ジシクロヘキシルエーテル、ジフェニルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルノルマルプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルノルマルブチルエーテル、メチルイソブチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、メチルシクロヘキシルエーテル、メチルフェニルエーテル、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、オキセタン、テトラヒドロフラン、2,5−ジメチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジイソブトキシエタン、2,2−ジメトキシプロパン、1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ビス(シクロヘキシルメチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−3,7−ジメチルオクチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロヘキシルメチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−ヘプチル−2−ペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、1,2−ジメトキシベンゼン、1.3−ジメトキシベンゼン、1,4−ジメトキシベンゼン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、等を挙げることができる。好ましくは、ジエチルエーテル、ジノルマルブチルエーテル、メチルノルマルブチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、メチルフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソランであり、更に好ましくは、ジエチルエーテル、ジノルマルブチルエーテルまたはテトラヒドロフランである。
カルボン酸エステル類の具体例としては、モノおよび多価のカルボン酸エステルが挙げられ、それらの例として飽和脂肪族カルボン酸エステル、不飽和脂肪族カルボン酸エステル、脂環式カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステルを挙げることができる。具体例としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ノルマルブチル、酢酸イソブチル、酢酸−tert−ブチル、酢酸フェニル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸エチル、吉草酸エチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ノルマルブチル、安息香酸イソブチル、安息香酸−tert−ブチル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、コハク酸ジノルマルブチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジノルマルブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジノルマルブチル、フタル酸モノエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸メチルエチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジノルマルプロピル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジノルマルブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジ−tert−ブチル、フタル酸ジペンチル、フタル酸ジ−n−ヘキシル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジノルマルオクチル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジフェニル、イソフラル酸ジメチル、イソフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジノルマルブチル、イソフタル酸ジイソブチル、イソフタル酸ジ−tert−ブチル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジノルマルブチル、テレフタル酸ジイソブチル、テレフタル酸ジ−tert−ブチル等を挙げることができる。好ましくは酢酸メチル、酢酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジノルマルブチル、フタル酸ジイソブチル、テレフタル酸ジメチルまたはテレフタル酸ジエチルであり、更に好ましくは、安息香酸メチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチルまたはテレフタル酸ジメチルである。
アミン類の例示化合物としては、トリヒドロカルビルアミン、アンモニア、第1級アミン類、第2級アミン類、アニリン類、イミン類、アミド類、ピロール類、ピロリジン類、ピペリジン類、ヒドロキシアミン類、または、シラノール類が挙げられる。これらの中で、トリヒドロカルビルアミン、第1級アミン類、第2級アミン類、アニリン類、ピロリジン類、または、ピペリジン類が好ましく用いられ、トリヒドロカルビルアミン、第1級アミン、第2級アミン、アニリン類、ピロリジン類またはピペリジン類がより好ましく用いられ、特にトリヒドロカルビルアミン、第1級アミン、第2級アミンまたはアニリン類が好ましく用いられる。
トリヒドロカルビルアミンの具体例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリノルマルプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリノルマルブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリノルマルヘキシルアミン、トリノルマルオクチルアミン、トリイソオクチルアミン、トリドデシルアミン、トリフェニルアミン、エチルジメチルアミン、ノルマルプロピルジメチルアミン、イソプロピルジメチルアミン、ノルマルブチルジメチルアミン、イソブチルジメチルアミン、ノルマルドデシルジメチルアミン、メチルジエチルアミン、ノルマルプロピルジエチルアミン、イソプロピルジエチルアミン、ノルマルブチルジエチルアミン、イソブチルジエチルアミン、メチルジノルマルプロピルアミン、エチルジノルマルプロピルアミン、エチルジイソプロピルアミン、イソプロピルジノルマルプロピルアミン、ノルマルブチルジノルマルプロピルアミン、イソブチルジノルマルプロピルアミン、メチルジイソプロピルアミン、エチルジイソプロピルアミン、ノルマルプロピルジイソプロピルアミン、ノルマルブチルジイソプロピルアミン、イソブチルジイソプロピルアミン等が挙げられる。好ましくは、トリエチルアミンまたはトリオクチルアミン等である。
第1級アミンの具体例として、メチルアミン、エチルアミン、ノルマルプロピルアミン、イソプロピルアミン、ノルマルブチルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミンが挙げられる。
第2級アミンの具体例として、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジノルマルプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジノルマルブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−t−ブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジオクチルアミン、ジドデシルアミン、ジフェニルアミン、エチルメチルアミン等が挙げられる。
アニリン類の具体例として、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N−エチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、4−メチルアニリン、2,6−ジメチルアニリン等が挙げられる。
ピロリジン類の具体例として、ピロリジン、2,5−ジメチルピロリジン、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン等が挙げられ、ピペリジン類の具体例として、ピペリジン、4−メチルピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。
これらの例示化合物の中で、トリエチルアミン、トリノルマルプロピルアミン、トリノルマルブチルアミン、トリノルマルオクチルアミン、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、アニリン、N−メチルアニリン、2,5−ジメチルピロリジン、または2,6−ジメチルピペリジンがさらに好ましく用いられ、特にトリエチルアミン、トリノルマルオクチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、またはN−メチルアニリンが好ましく用いられる。
電子供与性化合物(D)としては、アルコキシケイ素類、エーテル類またはアミン類が好ましく用いられ、特に好ましくはエーテル類またはアミン類である。
成分(B)の使用量は、成分(A)1gに対し通常1×10-6〜1×10-3molであり、好ましくは5×10-6〜5×10-4molである。また成分(C)の使用量は、成分(B)遷移金属化合物の遷移金属原子に対する成分(C)有機アルミニウム化合物のアルミニウム原子のモル比(C)/(B)として、0.01〜10,000であることが好ましく、0.1〜5,000であることがより好ましく、1〜2,000であることが最も好ましい。また、成分(D)の使用量は、成分(A)1gに対し通常0.01〜1000mmolであり、好ましくは0.05〜100mmolであり、より好ましくは0.1〜50mmolである。
本発明の付加重合用触媒としては、成分(A)および成分(B)、場合によってはさらに成分(C)および/または、成分(D)を予め接触させて得られた反応物を用いてもよく、重合反応装置中に別々に投入して用いてもよい。それらの内の任意の成分を予め接触させて、その後残りの成分を接触させてもよい。
本発明の付加重合用触媒としては、成分(A)と成分(B)とを予め接触させて接触物を得たのちに、重合反応装置中に該接触物を投入して付加重合に供すると、より高分子量の付加重合体が得られ、好ましい。
この場合において、成分(B)として、さらに予め成分(C)と接触させたものを用いると効果的であり、好ましい。この成分(B)と成分(C)との接触は、これらを適宜混合して撹拌すればよく、通常はこれらの混合物をそのまま成分(A)との接触に用いる。
成分(A)と成分(B)との接触は、成分(A)の調整法に準じて行えばよく、通常は、接触により得られた粒子を溶媒で洗浄して、その後の付加重合に用いられる。
この場合において、成分(B)として、さらに予め成分(C)と接触させたものを用いると効果的であり、好ましい。この成分(B)と成分(C)との接触は、これらを適宜混合して撹拌すればよく、通常はこれらの混合物をそのまま成分(A)との接触に用いる。
成分(A)と成分(B)との接触は、成分(A)の調整法に準じて行えばよく、通常は、接触により得られた粒子を溶媒で洗浄して、その後の付加重合に用いられる。
各触媒成分を触媒調製用反応器もしくは重合用反応器に供給する方法も、特に制限されるものではない。各成分を固体状態で供給する方法、水分や酸素等の触媒成分を失活させる成分を十分に取り除いた炭化水素溶媒に溶解させた溶液状態、または懸濁もしくはスラリー化させた状態で供給する方法等が挙げられる。このときの溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素溶媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素溶媒、またはメチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素が挙げられ、脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素が好ましい。
各触媒成分を溶液状態、または懸濁もしくはスラリー化させた状態で供給する場合、成分(A)の濃度は、通常0.01〜1000g/リットル、好ましくは0.1〜500g/リットルである。成分(C)の濃度は、Al原子換算で通常0.0001〜100モル/リットル、好ましくは0.01〜10モル/リットルである。成分(B)の濃度は、遷移金属原子換算で通常0.0001〜1000ミリモル/リットル、好ましくは0.01〜50ミリモル/リットルである。成分(D)の濃度は通常0.00001〜10モル/リットル、好ましくは0.001〜1モル/リットルである。
重合方法も特に限定されるものではなく、ガス状のモノマー中での気相重合、溶媒を使用する溶液重合、スラリー重合等が可能である。溶液重合、またはスラリー重合に用いる溶媒としては、ブタン、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素溶媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素溶媒、またはメチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素溶媒が挙げられ、あるいはオレフィン自身を溶媒に用いる(バルク重合)ことも可能である。重合方法は、回分式重合、連続式重合のいずれでも可能であり、さらに重合を反応条件の異なる2段階以上に分けて行っても良い。重合時間は、一般に、目的とするオレフィン重合体の種類、反応装置により適宜決定されるが、1分間〜20時間の範囲を取ることができる。
本発明は、付加重合体粒子の形成を伴う重合(例えばスラリー重合、気相重合、バルク重合等)に特に好適に適用される。
スラリー重合は、公知のスラリー重合方法、重合条件に従って行えばよいが、それらに限定される事はない。スラリー法における好ましい重合方法として、モノマー(およびコモノマー)、供給物、稀釈剤などを必要に応じて連続的に添加し、かつ、ポリマー生成物を連続的または少なくとも周期的に取出す連続式反応器が含まれる。反応器としては、ループ反応器を使用する方法や攪拌反応器を使用する方法を挙げることが出来る。また、反応器が異なったり、反応条件が異なる複数の攪拌反応器を直列または並列またはこれらの組合せなどが挙げられる。
スラリー重合は、公知のスラリー重合方法、重合条件に従って行えばよいが、それらに限定される事はない。スラリー法における好ましい重合方法として、モノマー(およびコモノマー)、供給物、稀釈剤などを必要に応じて連続的に添加し、かつ、ポリマー生成物を連続的または少なくとも周期的に取出す連続式反応器が含まれる。反応器としては、ループ反応器を使用する方法や攪拌反応器を使用する方法を挙げることが出来る。また、反応器が異なったり、反応条件が異なる複数の攪拌反応器を直列または並列またはこれらの組合せなどが挙げられる。
稀釈剤としては、例えばパラフィン、シクロパラフィンまたは芳香族炭化水素のような不活性稀釈剤(媒質)を用いることができる。重合反応器または反応帯域の温度は、通常約0℃〜約150℃、好ましくは30℃〜100℃の範囲をとることができる。圧力は通常約0.1MPa〜約10MPaに変化させることができ、好ましくは0.5MPa〜5MPaである。触媒を懸濁状態に保持し、媒質および少なくとも一部のモノマーおよびコモノマーを液相に維持し、モノマーおよびコモノマーを接触させることができる圧力をとることができる。従って、媒質、温度、および圧力は、付加重合体が固体粒子として生成され、その形態で回収されるように選択すればよい。
付加重合体の分子量は反応帯域の温度の調節、水素の導入等、公知の各種の手段によって制御することができる。
各触媒成分、モノマー(およびコモノマー)は、公知の任意の方法によって、任意の順序で反応器、または反応帯域に添加できる。例えば、各触媒成分、モノマー(およびコモノマー)を反応帯域に同時に添加する方法、逐次に添加する方法等を用いることができる。所望ならば、各触媒成分はモノマー(およびコモノマー)と接触させる前に、不活性雰囲気中において予備接触させることができる。
各触媒成分、モノマー(およびコモノマー)は、公知の任意の方法によって、任意の順序で反応器、または反応帯域に添加できる。例えば、各触媒成分、モノマー(およびコモノマー)を反応帯域に同時に添加する方法、逐次に添加する方法等を用いることができる。所望ならば、各触媒成分はモノマー(およびコモノマー)と接触させる前に、不活性雰囲気中において予備接触させることができる。
気相重合は、公知の気相重合方法、重合条件に従って行えばよいが、それらに限定されることはない。気相重合反応装置としては、流動層型反応槽、好ましくは、拡大部を有する流動層型反応槽が用いられる。反応槽内に攪拌翼が設置された反応装置でも何ら問題はない。
各成分を重合槽に供給する方法としては通常、窒素、アルゴン等の不活性ガス、水素、エチレン等を用いて、水分のない状態で供給する、あるいは溶媒に溶解または稀釈して、溶液またはスラリー状態で供給する等の方法を用いることができる。各触媒成分は個別に供給してもよいし、任意の成分を任意の順序にあらかじめ接触させて供給してもよい。
各成分を重合槽に供給する方法としては通常、窒素、アルゴン等の不活性ガス、水素、エチレン等を用いて、水分のない状態で供給する、あるいは溶媒に溶解または稀釈して、溶液またはスラリー状態で供給する等の方法を用いることができる。各触媒成分は個別に供給してもよいし、任意の成分を任意の順序にあらかじめ接触させて供給してもよい。
重合条件として、温度は重合体が溶融する温度未満、好ましくは0℃〜150℃、特に好ましくは30℃〜100℃の範囲である。さらに最終製品の溶融流動性を調節する目的で、水素を分子量調節剤として添加しても構わない。また、重合に際して、混合ガス中に不活性ガスを共存させてもよい。
本発明においては、このような重合(本重合)の実施前に以下に述べる予備重合を行ってもかまわない。
予備重合は、上記の改質された粒子(A)および遷移金属化合物(B)の存在下、あるいはさらに有機アルミニウム化合物(C)の存在下、少量の1種または2種以上のオレフィンを供給して実施され、スラリー状態で行うのが好ましい。スラリー化するのに用いる溶媒としては、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンのような不活性炭化水素を挙げることができる。また、スラリー化に際し、不活性炭化水素溶媒の一部または全部に変えて液状のオレフィンを用いることができる。
予備重合時の有機アルミニウム化合物(C)の使用量は、遷移金属化合物(B)1モル当たり、0.5〜700モルのごとく広範囲に選ぶことができるが、0.8〜500モルが好ましく、1〜200モルが特に好ましい。
また、予備重合されるオレフィンの量は、上記の改質された粒子1g当たり通常0.01〜1000g、好ましくは0.05〜500g、特に好ましくは0.1〜200gである。
予備重合を行う際のスラリー濃度は、0.1〜50g−上記の改質された粒子/リットル−溶媒が好ましく、特に0.5〜20g−上記の改質された粒子/リットル−溶媒が好ましい。予備重合温度は、−20℃〜100℃が好ましく、特に0℃〜80℃が好ましい。また、予備重合中の気相部でのオレフィンの分圧は、0.001MPa〜2MPaが好ましく、特に0.01MPa〜1MPaが好ましいが、予備重合の圧力、温度において液状であるオレフィンについては、この限りではない。さらに、予備重合時間に特に制限はないが、通常2分間から15時間が好適である。
予備重合を実施する際、上記の改質された粒子(A)、遷移金属化合物(B)、有機アルミニウム化合物(C)、オレフィンを供給する方法としては、上記の改質された粒子(A)と、遷移金属化合物(B)とを接触させておいた後、あるいは必要に応じて有機アルミニウム化合物(C)をも接触させておいた後オレフィンを供給する方法、上記の改質された粒子(A)と、遷移金属化合物(B)およびオレフィンとを接触させておいた後、有機アルミニウム化合物(C)を供給する方法、オレフィン存在下、有機アルミニウム化合物(C)および遷移金属化合物(B)を接触させた後、上記の改質された粒子(A)を供給する方法などのいずれの方法を用いても良いが、上記の改質された粒子(A)と有機アルミニウム化合物(C)とを接触させる際にはオレフィンが予め存在している方が好ましい。また、オレフィンの供給方法としては、重合槽内が所定の圧力になるように保持しながら順次オレフィンを供給する方法、或いは所定のオレフィン量を最初にすべて供給する方法のいずれの方法を用いても良い。また、得られる重合体の分子量を調節するために水素等の連鎖移動剤を添加することも可能である。
本発明においては、このようにして予備重合して得られたものについて、触媒成分として、あるいは触媒として使用する。本発明に係る予備重合済の触媒成分は、上記の改質された粒子(A)、並びに遷移金属化合物(B)を接触させて得られる一次触媒の存在下に、オレフィンを予備重合して得られる予備重合済付加重合用触媒成分、あるいは、上記の改質された粒子(A)、遷移金属化合物(B)、並びに有機アルミニウム化合物(C)を接触させて得られる一次触媒の存在下に、オレフィンを予備重合して得られる予備重合済付加重合用触媒成分である。また本発明に係る予備重合済の触媒は、上記の改質された粒子(A)、並びに遷移金属化合物(B)を接触させて得られる一次触媒の存在下に、オレフィンを予備重合して得られる付加重合用触媒、あるいは、上記の改質された粒子(A)、遷移金属化合物(B)、並びに有機アルミニウム化合物(C)を接触させて得られる一次触媒の存在下に、オレフィンを予備重合して得られる付加重合用触媒である。本発明に係る該予備重合済付加重合用触媒成分を用いる触媒は、該予備重合済付加重合用触媒成分、並びに有機アルミニウム化合物(C)を接触させて得られる付加重合用触媒である。
本発明の付加重合体の製造方法は、前記の本発明の付加重合用触媒の存在下、付加重合可能なモノマーを付加重合させる付加重合体の製造方法である。
重合に使用するモノマーとしては、炭素原子数2〜20のオレフィン、ジオレフィン、環状オレフィン、アルケニル芳香族炭化水素、極性モノマー等を挙げることができ、同時に2種以上のモノマーを用いることもできる。
重合に使用するモノマーとしては、炭素原子数2〜20のオレフィン、ジオレフィン、環状オレフィン、アルケニル芳香族炭化水素、極性モノマー等を挙げることができ、同時に2種以上のモノマーを用いることもできる。
これらの具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、5−メチル−1−ヘキセン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、ビニルシクロヘキサン等のオレフィン;1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,4−ペンタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、ノルボルナジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、1,5−シクロオクタジエン、5,8−エンドメチレンヘキサヒドロナフタレン、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,3−シクロオクタジエン、1,3−シクロヘキサジエン等のジオレフィン;ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−ベンジル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、トリシクロデセン、トリシクロウンデセン、ペンタシクロペンタデセン、ペンタシクロヘキサデセン、8−メチルテトラシクロドデセン、8−エチルテトラシクロドデセン、5−アセチル−2−ノルボルネン、5−アセチルオキシ−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−エトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、8−メトキシカルボニルテトラシクロドデセン、8−メチル−8−テトラシクロドデセン、8−シアノテトラシクロドデセン等の環状オレフィン;スチレン、2−フェニルプロピレン、2−フェニルブテン、3−フェニルプロピレン等のアルケニルベンゼン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−エチルスチレン、m−エチルスチレン、o−エチルスチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、3,5−ジメチルスチレン、3−メチル−5−エチルスチレン、1,1−ジフェニルエチレン、p−第3級ブチルスチレン、p−第2級ブチルスチレンなどのアルキルスチレン、ジビニルベンゼン等のビスアルケニルベンゼン、1−ビニルナフタレン等のアルケニルナフタレン等のアルケニル芳香族炭化水素;アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、ビシクロ(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸等のα,β−不飽和カルボン酸、およびそのナトリウム、カリウム、リチウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム等の金属塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル等のα,β−不飽和カルボン酸エステル、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステル等の不飽和カルボン酸グリシジルエステル等の極性モノマーなどが挙げられる。
本発明は、これらのモノマーの単独重合または共重合に適用される。共重合体を構成するモノマーの具体例としては、エチレンとプロピレン、エチレンと1−ブテン、エチレンと1−ヘキセン、エチレンと1−オクテン、プロピレンと1−ブテン、エチレンとプロピレンとブテン、エチレンとプロピレンと1−ヘキセン等が例示されるが、本発明はこれらに限定されるべきものではない。
本発明の付加重合用触媒はオレフィン重合用触媒として特に好適であり、オレフィン重合体の製造方法に好適に用いられる。かかるオレフィン重合体として特に好ましくはエチレンとα−オレフィンとの共重合体であり、中でもポリエチレン結晶構造を有するエチレンとα−オレフィンとの共重合体が好ましい。ここでいうα−オレフィンとして好ましくは、炭素原子数3〜8のα−オレフィンであり、具体的には1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが挙げられる。
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例中の各項目の測定値は、下記の方法で測定した。
(1)共重合体におけるα−オレフィンから誘導される繰り返し単位の含有量は、赤外分光光度計(日本分光工業社製 FT−IR7300)を用い、エチレンとα−オレフィンの特性吸収より検量線を用いて求め、炭素原子1000個当たりの短鎖分岐数(SCB)として表した。
(2)メルトフローレート=MFR:JIS K7210−1995に規定された方法に従い、190℃にて荷重21.18N(2.16kg)で測定したメルトフローレート値である(単位:g/10分)。この値が小さいほど、概ね、分子量がより高いことを示す。
(3)スウェル比=SR:MFR測定時に得られたストランド径をダイの内径である2.095mmで除した値である。
(4)メルトフローレート比=MFRR:JIS K7210−1995に規定された方法に従い、190℃、荷重211.82N(21.60kg)で測定されたメルトフローレート値を、荷重21.18N(2.16kg)で測定されたメルトフローレート値(MFR)で除した値である。
上記メルトフローレート測定についてはすべて、予め酸化防止剤を1000ppm配合した重合体を用いた。
上記メルトフローレート測定についてはすべて、予め酸化防止剤を1000ppm配合した重合体を用いた。
(5)元素分析:
Al:試料をエタノールに投じたのち、硫酸水溶液(硫酸濃度:1mol/リットル)を加え、超音波をあてて金属成分を抽出した。得られた抽出液中の金属成分をICP発光分析法により定量した。
Si:試料を硫酸水溶液(硫酸濃度:1mol/リットル)に投じたのち、硫酸(96wt%)を加え、加熱乾固後質量を測定した。その後、硫酸(96wt%)、ふっ化水素酸(50wt%)を加え、加熱乾固後質量を測定した。処理前後の質量変化より定量した。
F:酸素を充填させたフラスコ中で試料を燃焼させて生じた燃焼ガスを水酸化ナトリウム水溶液(10%)に吸収させ、得られた当該水溶液についてイオン電極法を用いて定量した。
Al:試料をエタノールに投じたのち、硫酸水溶液(硫酸濃度:1mol/リットル)を加え、超音波をあてて金属成分を抽出した。得られた抽出液中の金属成分をICP発光分析法により定量した。
Si:試料を硫酸水溶液(硫酸濃度:1mol/リットル)に投じたのち、硫酸(96wt%)を加え、加熱乾固後質量を測定した。その後、硫酸(96wt%)、ふっ化水素酸(50wt%)を加え、加熱乾固後質量を測定した。処理前後の質量変化より定量した。
F:酸素を充填させたフラスコ中で試料を燃焼させて生じた燃焼ガスを水酸化ナトリウム水溶液(10%)に吸収させ、得られた当該水溶液についてイオン電極法を用いて定量した。
(6)分子量および分子量分布
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、下記の条件で測定した。検量線は標準ポリスチレンを用いて作成した。分子量分布は重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で評価した。
機種: ミリポアウオーターズ社製 150C型
カラム: TSK−GEL GMH−HT 7.5×600×2本
測定温度:140℃
溶媒: オルトジクロロベンゼン、
測定濃度:5mg/5ml
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、下記の条件で測定した。検量線は標準ポリスチレンを用いて作成した。分子量分布は重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で評価した。
機種: ミリポアウオーターズ社製 150C型
カラム: TSK−GEL GMH−HT 7.5×600×2本
測定温度:140℃
溶媒: オルトジクロロベンゼン、
測定濃度:5mg/5ml
[実施例1]
(1)Si処理粒子の調製
窒素置換した3リットルの四つ口フラスコに、窒素流通下で300℃において加熱処理したシリカ(デビソン社製 Sylopol948;lot:SMR49−3266;平均粒子径=60μm;細孔容量=1.70ml/g;比表面積=292m2/g)106gを入れ、次いでフラスコ壁面に付着したシリカを洗い流しつつ、トルエン 1.0リットルを入れた。5℃に冷却した後、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン 44mlとトルエン 58mlとの混合溶液を30分間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、95℃で3時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、95℃でトルエン 1リットルにて4回、室温でヘキサン 1リットルにて2回洗浄を行なった。その後、減圧下、40℃で2時間乾燥を行い、Si処理粒子(d1)120gを得た
(1)Si処理粒子の調製
窒素置換した3リットルの四つ口フラスコに、窒素流通下で300℃において加熱処理したシリカ(デビソン社製 Sylopol948;lot:SMR49−3266;平均粒子径=60μm;細孔容量=1.70ml/g;比表面積=292m2/g)106gを入れ、次いでフラスコ壁面に付着したシリカを洗い流しつつ、トルエン 1.0リットルを入れた。5℃に冷却した後、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン 44mlとトルエン 58mlとの混合溶液を30分間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、95℃で3時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、95℃でトルエン 1リットルにて4回、室温でヘキサン 1リットルにて2回洗浄を行なった。その後、減圧下、40℃で2時間乾燥を行い、Si処理粒子(d1)120gを得た
(2)成分(A1)の調製
窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、トルエン 16.0mlとトリエチルアルミニウム 2.1ml(15.0mmol)を入れ5℃に冷却した。これに、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール 2.1ml(20.0mmol)を0.25時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1.5時間攪拌した。これに上記実施例1(1)で得られたSi処理粒子(d1)2.99gを入れた。次いでトルエン 3.0mlを入れてフラスコ壁面に付着した(d1)を洗い流した。5分間攪拌後、H2O 0.27ml(14.7mmol)を0.5時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、40℃で1時間攪拌した。その後、トルエン 20mlを加えた後、80℃で2時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、80℃でトルエン 30.0mlにて4回、室温でヘキサン 30.0mlにて2回洗浄を行なった。その後、減圧下、60℃で1時間乾燥を行い、成分(A1)5.00gを得た。元素分析の結果、Al=2.0mmol/g、Si=9.3mmol/g、F=7.9mmol/gであった。
窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、トルエン 16.0mlとトリエチルアルミニウム 2.1ml(15.0mmol)を入れ5℃に冷却した。これに、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール 2.1ml(20.0mmol)を0.25時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1.5時間攪拌した。これに上記実施例1(1)で得られたSi処理粒子(d1)2.99gを入れた。次いでトルエン 3.0mlを入れてフラスコ壁面に付着した(d1)を洗い流した。5分間攪拌後、H2O 0.27ml(14.7mmol)を0.5時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、40℃で1時間攪拌した。その後、トルエン 20mlを加えた後、80℃で2時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、80℃でトルエン 30.0mlにて4回、室温でヘキサン 30.0mlにて2回洗浄を行なった。その後、減圧下、60℃で1時間乾燥を行い、成分(A1)5.00gを得た。元素分析の結果、Al=2.0mmol/g、Si=9.3mmol/g、F=7.9mmol/gであった。
(3)重合
減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧が0.022MPaになるように加え、ブタンを690g、1−ブテンを60g仕込み、70℃まで昇温した。その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるように加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分析の結果、系内のガス組成は、水素=1.00mol%、1−ブテン=3.41mol%であった。これに、濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液 0.9mlを投入した。次に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドのトルエン溶液 0.50mlを投入し、続いて上記実施例1(2)で得られた成分(A1)9.0mgを固体触媒成分として投入した。全圧を一定に保つように水素を0.42mol%含有したエチレンと水素との混合ガスをフィードしながら70℃で、60分間重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 185gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は1.9×108 g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は20600g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=16.7、MFR=0.47、MFRR=101、SR=1.26であった。
減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧が0.022MPaになるように加え、ブタンを690g、1−ブテンを60g仕込み、70℃まで昇温した。その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるように加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分析の結果、系内のガス組成は、水素=1.00mol%、1−ブテン=3.41mol%であった。これに、濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液 0.9mlを投入した。次に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドのトルエン溶液 0.50mlを投入し、続いて上記実施例1(2)で得られた成分(A1)9.0mgを固体触媒成分として投入した。全圧を一定に保つように水素を0.42mol%含有したエチレンと水素との混合ガスをフィードしながら70℃で、60分間重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 185gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は1.9×108 g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は20600g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=16.7、MFR=0.47、MFRR=101、SR=1.26であった。
[実施例2]
(1)Si処理粒子の調製
窒素置換した100mlの四つ口フラスコに、トルエン 50.0mlと実施例1(1)で使用したものと同じロットの加熱処理したシリカ 4.96gを入れ5℃に冷却した。これに、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン 0.8mlとトルエン 4.5mlとの混合溶液を15分間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、95℃で3時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、95℃でトルエン 50.0mlにて4回、洗浄を行った。その後、トルエン 41.0mlを加え、一晩静置した。
(1)Si処理粒子の調製
窒素置換した100mlの四つ口フラスコに、トルエン 50.0mlと実施例1(1)で使用したものと同じロットの加熱処理したシリカ 4.96gを入れ5℃に冷却した。これに、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン 0.8mlとトルエン 4.5mlとの混合溶液を15分間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、95℃で3時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、95℃でトルエン 50.0mlにて4回、洗浄を行った。その後、トルエン 41.0mlを加え、一晩静置した。
(2)成分(A2)の調製
上記実施例2(1)で得られたスラリーに、トリエチルアルミニウムのトルエン溶液(2.00mol/リットル)12.5ml(25.0mmol)を入れ5℃に冷却した。これに、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール 3.5ml(33.3mmol)を0.25時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1.5時間攪拌した。その後、H2O 0.44ml(24.5mmol)を0.5時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、80℃で3時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、80℃でトルエン 50.0mlにて4回、室温でヘキサン 50.0mlにて2回洗浄を行なった。その後、減圧下、60℃で1時間乾燥を行い、成分(A2)9.08gを得た。
上記実施例2(1)で得られたスラリーに、トリエチルアルミニウムのトルエン溶液(2.00mol/リットル)12.5ml(25.0mmol)を入れ5℃に冷却した。これに、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール 3.5ml(33.3mmol)を0.25時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1.5時間攪拌した。その後、H2O 0.44ml(24.5mmol)を0.5時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、80℃で3時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、80℃でトルエン 50.0mlにて4回、室温でヘキサン 50.0mlにて2回洗浄を行なった。その後、減圧下、60℃で1時間乾燥を行い、成分(A2)9.08gを得た。
(3)重合
固体触媒成分として、上記実施例2(2)で得られた成分(A2)7.0mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=1.05mol%、1−ブテン=3.48mol%であったことと、フィードしたエチレンと水素との混合ガスにおける水素の含有率が0.44mol%であったこと以外は、実施例1(3)と同様にして重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 133gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は1.3×108 g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は19000g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=16.9、MFR=0.51、MFRR=90、SR=1.24であった。
固体触媒成分として、上記実施例2(2)で得られた成分(A2)7.0mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=1.05mol%、1−ブテン=3.48mol%であったことと、フィードしたエチレンと水素との混合ガスにおける水素の含有率が0.44mol%であったこと以外は、実施例1(3)と同様にして重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 133gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は1.3×108 g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は19000g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=16.9、MFR=0.51、MFRR=90、SR=1.24であった。
[実施例3]
(1)Si処理粒子の調製
窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、窒素流通下で300℃において加熱処理したシリカ(デビソン社製 Sylopol948;lot:DR−03−03−02;平均粒子径=53μm;細孔容量=1.67ml/g;比表面積=325m2/g)252gを入れ、次いでフラスコ壁面に付着したシリカを洗い流しつつ、トルエン1.5リットルを入れた。5℃に冷却した後、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン 40.3mlとトルエン55.0mlとの混合溶液を30分間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、95℃で3時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、95℃でトルエン 2.1リットルにて4回、洗浄を行った。その後、トルエンを2.2リットル加え、一晩静置した。
(1)Si処理粒子の調製
窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、窒素流通下で300℃において加熱処理したシリカ(デビソン社製 Sylopol948;lot:DR−03−03−02;平均粒子径=53μm;細孔容量=1.67ml/g;比表面積=325m2/g)252gを入れ、次いでフラスコ壁面に付着したシリカを洗い流しつつ、トルエン1.5リットルを入れた。5℃に冷却した後、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン 40.3mlとトルエン55.0mlとの混合溶液を30分間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、95℃で3時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、95℃でトルエン 2.1リットルにて4回、洗浄を行った。その後、トルエンを2.2リットル加え、一晩静置した。
(2)成分(A3)の調製
上記実施例3(1)で得られたスラリーに、トリエチルアルミニウム 172ml(1.26mol)を入れ5℃に冷却した。これに、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール 184ml(1.75mol)を1時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1.5時間攪拌した。その後、H2O 22.1ml(1.23mol)を1.5時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、80℃で2時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、80℃で上澄みを除去した後、トルエン 3リットルを加えて一晩静置した。
その後、フィルターを用いて、80℃でトルエン 3リットルにて4回、室温でヘキサン 3リットルにて2回洗浄を行なった。その後、減圧下、60℃で3時間乾燥を行い、成分(A3)441gを得た。元素分析の結果、Al=2.0mmol/g、Si=10.0mmol/g、F=6.8mmol/gであった。
上記実施例3(1)で得られたスラリーに、トリエチルアルミニウム 172ml(1.26mol)を入れ5℃に冷却した。これに、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール 184ml(1.75mol)を1時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1.5時間攪拌した。その後、H2O 22.1ml(1.23mol)を1.5時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、80℃で2時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、80℃で上澄みを除去した後、トルエン 3リットルを加えて一晩静置した。
その後、フィルターを用いて、80℃でトルエン 3リットルにて4回、室温でヘキサン 3リットルにて2回洗浄を行なった。その後、減圧下、60℃で3時間乾燥を行い、成分(A3)441gを得た。元素分析の結果、Al=2.0mmol/g、Si=10.0mmol/g、F=6.8mmol/gであった。
(3)重合
固体触媒成分として、上記実施例3(2)で得られた成分(A3)4.8mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.90mol%、1−ブテン=3.24mol%であったことと、フィードしたエチレンと水素との混合ガスにおける水素の含有率が0.41mol%であったこと以外は、実施例1(3)と同様にして重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 100gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は1.0×108g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は20800g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=17.7、MFR=0.15、MFRR=138、SR=1.15であった。
固体触媒成分として、上記実施例3(2)で得られた成分(A3)4.8mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.90mol%、1−ブテン=3.24mol%であったことと、フィードしたエチレンと水素との混合ガスにおける水素の含有率が0.41mol%であったこと以外は、実施例1(3)と同様にして重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 100gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は1.0×108g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は20800g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=17.7、MFR=0.15、MFRR=138、SR=1.15であった。
[実施例4]
(1)Si処理粒子の調製
窒素置換した撹拌機を備えた反応器に、窒素流通下で300℃において加熱処理したシリカ(デビソン社製 Sylopol948;Lot:SMR49−3312;平均粒子径=55μm;細孔容量=1.67ml/g;比表面積=325m2/g)2.45kgを入れた。次いでトルエン 15リットルを入れて、撹拌した。その後、5℃に冷却した後、前記攪拌混合物に、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン 0.30kgとトルエン 1.91kgとの混合溶液を反応器の温度を5℃に保ちながら30分間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、95℃で3時間攪拌した。その後、得られた固体生成物をトルエン 45リットルで4回、洗浄を行なった。その後、トルエンを 10リットル加え、一晩静置した。
(1)Si処理粒子の調製
窒素置換した撹拌機を備えた反応器に、窒素流通下で300℃において加熱処理したシリカ(デビソン社製 Sylopol948;Lot:SMR49−3312;平均粒子径=55μm;細孔容量=1.67ml/g;比表面積=325m2/g)2.45kgを入れた。次いでトルエン 15リットルを入れて、撹拌した。その後、5℃に冷却した後、前記攪拌混合物に、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン 0.30kgとトルエン 1.91kgとの混合溶液を反応器の温度を5℃に保ちながら30分間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、95℃で3時間攪拌した。その後、得られた固体生成物をトルエン 45リットルで4回、洗浄を行なった。その後、トルエンを 10リットル加え、一晩静置した。
(2)成分(A4)の調製
上記実施例4(1)で得られたスラリーから、全体積が14.4リットルになるように上澄みを抜き出した後、トリエチルアルミニウムのトルエン溶液(10wt%)14.0kgとトルエン 0.026kgを投入し、攪拌した。その後、5℃に冷却した後、前記攪拌混合物に、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール 2.74kgとトルエン 2.74kgとの混合溶液を反応器の温度を5℃に保ちながら1時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1.5時間攪拌した。その後、H2O 0.22kgを反応器の温度を5℃に保ちながら1.5時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、80℃で2時間攪拌した。その後、得られた固体生成物をトルエン 45リットルで4回、ヘキサン 45リットルで2回、洗浄を行なった。その後、乾燥することで成分(A4)を得た。元素分析の結果、Al=2.4mmol/g、Si=6.8mmol/g、F=10.5mmol/gであった。
上記実施例4(1)で得られたスラリーから、全体積が14.4リットルになるように上澄みを抜き出した後、トリエチルアルミニウムのトルエン溶液(10wt%)14.0kgとトルエン 0.026kgを投入し、攪拌した。その後、5℃に冷却した後、前記攪拌混合物に、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール 2.74kgとトルエン 2.74kgとの混合溶液を反応器の温度を5℃に保ちながら1時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1.5時間攪拌した。その後、H2O 0.22kgを反応器の温度を5℃に保ちながら1.5時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、80℃で2時間攪拌した。その後、得られた固体生成物をトルエン 45リットルで4回、ヘキサン 45リットルで2回、洗浄を行なった。その後、乾燥することで成分(A4)を得た。元素分析の結果、Al=2.4mmol/g、Si=6.8mmol/g、F=10.5mmol/gであった。
(3)成分(A4)の処理
窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、上記実施例4(2)で得られた成分(A4)805gを投入し、続いてトルエン 3.5リットルを投入した。その後、トルエン 3.5リットルで5回、ヘキサン 3.5リットルで2回、洗浄を行なった。その後、乾燥することで成分(A4’)688gを得た。元素分析の結果、Al=2.5mmol/g、Si=7.8mmol/g、F=11.6mmol/gであった。
窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、上記実施例4(2)で得られた成分(A4)805gを投入し、続いてトルエン 3.5リットルを投入した。その後、トルエン 3.5リットルで5回、ヘキサン 3.5リットルで2回、洗浄を行なった。その後、乾燥することで成分(A4’)688gを得た。元素分析の結果、Al=2.5mmol/g、Si=7.8mmol/g、F=11.6mmol/gであった。
(4)重合
減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧が0.054MPaになるように加え、1−ブテンを55g、ブタンを695g仕込み、70℃まで昇温した。その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるように加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分析の結果、系内のガス組成は、水素=2.08mol%、1−ブテン=2.85mol%であった。これに、濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液 0.9mlを投入した。次に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシドのトルエン溶液 0.25mlを投入し、続いて固体触媒成分として上記実施例4(3)で得られた固体成分(A4’)4.2mgおよび濃度を0.057mmol/mlに調整したトリエチルアミンのトルエン溶液 1.6mlを投入した。全圧を一定に保つように水素を0.62mol%含有したエチレンと水素の混合ガスをフィードしながら70℃で、3時間重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 49.2gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は3.3×107 g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は3900g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=14.3、Mw=106000、Mw/Mn=5.3、MFR=0.26、MFRR=141、SR=1.10であった。
減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧が0.054MPaになるように加え、1−ブテンを55g、ブタンを695g仕込み、70℃まで昇温した。その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるように加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分析の結果、系内のガス組成は、水素=2.08mol%、1−ブテン=2.85mol%であった。これに、濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液 0.9mlを投入した。次に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシドのトルエン溶液 0.25mlを投入し、続いて固体触媒成分として上記実施例4(3)で得られた固体成分(A4’)4.2mgおよび濃度を0.057mmol/mlに調整したトリエチルアミンのトルエン溶液 1.6mlを投入した。全圧を一定に保つように水素を0.62mol%含有したエチレンと水素の混合ガスをフィードしながら70℃で、3時間重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 49.2gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は3.3×107 g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は3900g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=14.3、Mw=106000、Mw/Mn=5.3、MFR=0.26、MFRR=141、SR=1.10であった。
[実施例5]
(1)重合
固体触媒成分として、上記実施例4(3)で得られた成分(A4’)4.3mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=2.13mol%であった(1−ブテンについては測定せず不明であるが、大きな変動はない)ことと、フィードしたエチレンと水素との混合ガスにおける水素の含有率が0.58mol%であったことと、トリエチルアミンのトルエン溶液に替えて、濃度を0.057mmol/mlに調整したノルマルブチルメチルエーテルのヘプタン溶液 1.6mlを使用した以外は、実施例4(4)と同様にして重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 61.3gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は4.1×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は4800g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=17.3、Mw=75500、Mw/Mn=6.3、MFR=1.8、MFRR=78、SR=1.42であった。
(1)重合
固体触媒成分として、上記実施例4(3)で得られた成分(A4’)4.3mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=2.13mol%であった(1−ブテンについては測定せず不明であるが、大きな変動はない)ことと、フィードしたエチレンと水素との混合ガスにおける水素の含有率が0.58mol%であったことと、トリエチルアミンのトルエン溶液に替えて、濃度を0.057mmol/mlに調整したノルマルブチルメチルエーテルのヘプタン溶液 1.6mlを使用した以外は、実施例4(4)と同様にして重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 61.3gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は4.1×107g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は4800g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=17.3、Mw=75500、Mw/Mn=6.3、MFR=1.8、MFRR=78、SR=1.42であった。
[実施例6]
(1)遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物との接触処理
窒素置換した100mlの二つ口フラスコに、ラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライド 840mg(2000μmol)を入れた。その後、室温にてトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(1.00mol/リットル)6.0ml、トルエン44mlを加えて、室温で4時間攪拌した。その後、室温にて溶液(50ml)を保存した。
(1)遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物との接触処理
窒素置換した100mlの二つ口フラスコに、ラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライド 840mg(2000μmol)を入れた。その後、室温にてトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(1.00mol/リットル)6.0ml、トルエン44mlを加えて、室温で4時間攪拌した。その後、室温にて溶液(50ml)を保存した。
(2)改質された粒子と遷移金属化合物との接触処理
窒素置換した100mlの四つ口フラスコに、上記実施例4(3)で調製した成分(A4’)5.10gとトルエン 38.0mlを入れ5℃に冷却した。これに、上記実施例6(1)で調製した溶液のうち12.5mlを投入した。その後、5℃で0.5時間、80℃で2時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、室温でヘキサン 50.0mlにて2回洗浄を行なった。その後、減圧下、60℃で1時間乾燥を行い、成分(AB6)4.71gを得た。
窒素置換した100mlの四つ口フラスコに、上記実施例4(3)で調製した成分(A4’)5.10gとトルエン 38.0mlを入れ5℃に冷却した。これに、上記実施例6(1)で調製した溶液のうち12.5mlを投入した。その後、5℃で0.5時間、80℃で2時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、室温でヘキサン 50.0mlにて2回洗浄を行なった。その後、減圧下、60℃で1時間乾燥を行い、成分(AB6)4.71gを得た。
(3)重合
減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧が0.022MPaになるように加え、ブタンを675g、1−ブテンを75g仕込み、70℃まで昇温した。その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるように加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分析の結果、系内のガス組成は、水素=1.12mol%、1−ブテン=4.53mol%であった。これに、濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液 0.9mlを投入した。次に、上記実施例6(2)で得られた成分(AB6)8.7mgを固体触媒成分として投入した。全圧を一定に保つように水素を0.33mol%含有したエチレンと水素の混合ガスをフィードしながら70℃で、60分間重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 30gが得られた。固体触媒成分当りの重合活性は3500g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=19.7、MFR=0.03、MFRR=292、SR=1.03であった。
減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧が0.022MPaになるように加え、ブタンを675g、1−ブテンを75g仕込み、70℃まで昇温した。その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるように加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分析の結果、系内のガス組成は、水素=1.12mol%、1−ブテン=4.53mol%であった。これに、濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液 0.9mlを投入した。次に、上記実施例6(2)で得られた成分(AB6)8.7mgを固体触媒成分として投入した。全圧を一定に保つように水素を0.33mol%含有したエチレンと水素の混合ガスをフィードしながら70℃で、60分間重合を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 30gが得られた。固体触媒成分当りの重合活性は3500g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=19.7、MFR=0.03、MFRR=292、SR=1.03であった。
[実施例7]
(1)改質された粒子と遷移金属化合物との接触処理
成分(A4’)の量を5.12gに変更したことと、80℃で2時間攪拌したことに替えて、60℃で2時間攪拌したことと、乾燥温度を40℃に変更したこと以外は、実施例6(2)と同様にして調製を行った。
その結果、成分(AB7)4.73gを得た。
(1)改質された粒子と遷移金属化合物との接触処理
成分(A4’)の量を5.12gに変更したことと、80℃で2時間攪拌したことに替えて、60℃で2時間攪拌したことと、乾燥温度を40℃に変更したこと以外は、実施例6(2)と同様にして調製を行った。
その結果、成分(AB7)4.73gを得た。
(2)重合
固体触媒成分として、上記実施例7(1)で得られた成分(AB7)7.4mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=1.09mol%、1−ブテン=2.83mol%であったことと、フィードしたエチレンと水素との混合ガスにおける水素の含有率が0.34mol%であったこと以外は、実施例6(3)と同様にして重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 80gが得られた。固体触媒成分当りの重合活性は10800g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=19.8、MFR=0.05、MFRR=230、SR=1.10であった。
固体触媒成分として、上記実施例7(1)で得られた成分(AB7)7.4mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=1.09mol%、1−ブテン=2.83mol%であったことと、フィードしたエチレンと水素との混合ガスにおける水素の含有率が0.34mol%であったこと以外は、実施例6(3)と同様にして重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 80gが得られた。固体触媒成分当りの重合活性は10800g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=19.8、MFR=0.05、MFRR=230、SR=1.10であった。
[実施例8]
(1)改質された粒子と遷移金属化合物との接触処理
成分(A4’)の量を5.08gに変更したことと、80℃で2時間攪拌したことに替えて、40℃で2時間攪拌したことと、乾燥温度を40℃に変更したこと以外は、実施例6(2)と同様にして調製を行った。
その結果、成分(AB8)4.75gを得た。
(1)改質された粒子と遷移金属化合物との接触処理
成分(A4’)の量を5.08gに変更したことと、80℃で2時間攪拌したことに替えて、40℃で2時間攪拌したことと、乾燥温度を40℃に変更したこと以外は、実施例6(2)と同様にして調製を行った。
その結果、成分(AB8)4.75gを得た。
(2)重合
固体触媒成分として、上記実施例8(1)で得られた成分(AB8)8.3mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=1.26mol%、1−ブテン=2.47mol%であったことと、フィードしたエチレンと水素との混合ガスにおける水素の含有率が0.34mol%であったこと以外は、実施例6(3)と同様にして重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 126gが得られた。固体触媒成分当りの重合活性は15200g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=19.7、MFR=0.11、MFRR=150、SR=1.16であった。
固体触媒成分として、上記実施例8(1)で得られた成分(AB8)8.3mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=1.26mol%、1−ブテン=2.47mol%であったことと、フィードしたエチレンと水素との混合ガスにおける水素の含有率が0.34mol%であったこと以外は、実施例6(3)と同様にして重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 126gが得られた。固体触媒成分当りの重合活性は15200g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=19.7、MFR=0.11、MFRR=150、SR=1.16であった。
[実施例9]
(1)改質された粒子と遷移金属化合物との接触処理
成分(A4’)の量を5.08gに変更したことと、室温でヘキサン 50.0mlにて2回洗浄を行なったことに替えて、80℃でトルエン 50.0mlにて2回、室温でヘキサン 50.0mlにて2回洗浄を行なったこと以外は、実施例6(2)と同様にして調製を行った。
その結果、成分(AB9)4.18gを得た。
(1)改質された粒子と遷移金属化合物との接触処理
成分(A4’)の量を5.08gに変更したことと、室温でヘキサン 50.0mlにて2回洗浄を行なったことに替えて、80℃でトルエン 50.0mlにて2回、室温でヘキサン 50.0mlにて2回洗浄を行なったこと以外は、実施例6(2)と同様にして調製を行った。
その結果、成分(AB9)4.18gを得た。
(2)重合
固体触媒成分として、上記実施例9(1)で得られた成分(AB9)9.8mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.63mol%、1−ブテン=3.29mol%であったことと、フィードしたエチレンと水素との混合ガスにおける水素の含有率が0.33mol%であったこと以外は、実施例6(3)と同様にして重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 65gが得られた。固体触媒成分当りの重合活性は6600g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=19.9であった。MFRは低すぎて、通常の条件では測定できなかった。
固体触媒成分として、上記実施例9(1)で得られた成分(AB9)9.8mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.63mol%、1−ブテン=3.29mol%であったことと、フィードしたエチレンと水素との混合ガスにおける水素の含有率が0.33mol%であったこと以外は、実施例6(3)と同様にして重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 65gが得られた。固体触媒成分当りの重合活性は6600g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=19.9であった。MFRは低すぎて、通常の条件では測定できなかった。
[比較例1]
(1)
窒素置換した200mlの四つ口フラスコに、トルエン 88.0mlとトリメチルアルミニウムのトルエン溶液(2.00mol/リットル)12.5ml(25.0mmol)を入れ5℃に冷却した。これに、H2O 0.44ml(24.5mmol)を1時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1.5時間、40℃で2時間、80℃で2時間攪拌した。その後、一晩放置した。その後、5℃に冷却後、実施例1(1)で使用したものと同じロットの加熱処理したシリカ 4.86gを入れた。次いでトルエン 5.0mlを入れてフラスコ壁面に付着したシリカを洗い流した。その後、5℃で1時間、40℃で1時間、80℃で2時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、80℃でトルエン 100.0mlにて4回、室温でヘキサン 100.0mlにて2回洗浄を行なった。その後、減圧下、60℃で1時間乾燥を行い、固体生成物 6.10gを得た。元素分析の結果、Al=3.0mmol/g、Si=13.2mmol/gであった。
(1)
窒素置換した200mlの四つ口フラスコに、トルエン 88.0mlとトリメチルアルミニウムのトルエン溶液(2.00mol/リットル)12.5ml(25.0mmol)を入れ5℃に冷却した。これに、H2O 0.44ml(24.5mmol)を1時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1.5時間、40℃で2時間、80℃で2時間攪拌した。その後、一晩放置した。その後、5℃に冷却後、実施例1(1)で使用したものと同じロットの加熱処理したシリカ 4.86gを入れた。次いでトルエン 5.0mlを入れてフラスコ壁面に付着したシリカを洗い流した。その後、5℃で1時間、40℃で1時間、80℃で2時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、80℃でトルエン 100.0mlにて4回、室温でヘキサン 100.0mlにて2回洗浄を行なった。その後、減圧下、60℃で1時間乾燥を行い、固体生成物 6.10gを得た。元素分析の結果、Al=3.0mmol/g、Si=13.2mmol/gであった。
(2)
窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、トルエン 17.0mlと上記比較例1(1)で得られた固体生成物 2.05gを投入し5℃に冷却した。これに、ペンタフルオロフェノールのトルエン溶液(2.00mol/リットル) 3.5ml(7.0mmol)を0.5時間で滴下した。5℃で1時間、80℃で2時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、80℃でトルエン 20.0mlにて4回、室温でヘキサン 20.0mlにて2回洗浄を行なった。その後、減圧下、40℃で1時間乾燥を行い、固体生成物 2.60gを得た。
窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、トルエン 17.0mlと上記比較例1(1)で得られた固体生成物 2.05gを投入し5℃に冷却した。これに、ペンタフルオロフェノールのトルエン溶液(2.00mol/リットル) 3.5ml(7.0mmol)を0.5時間で滴下した。5℃で1時間、80℃で2時間攪拌した。その後、フィルターを用いて、80℃でトルエン 20.0mlにて4回、室温でヘキサン 20.0mlにて2回洗浄を行なった。その後、減圧下、40℃で1時間乾燥を行い、固体生成物 2.60gを得た。
(3)重合
固体触媒成分として、上記比較例1(2)で得られた固体生成物 6.8mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=1.06mol%、1−ブテン=3.52mol%であったことと、フィードしたエチレンと水素の混合ガスにおける水素の含有率が0.46mol%であったことと、重合時間が30分間であったこと以外は、実施例1(2)と同様にして重合を行った。
その結果、オレフィン重合体 140gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は2.8×108 g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は41000g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=20.4、MFR=7.5、MFRR=34、SR=1.38であった。
固体触媒成分として、上記比較例1(2)で得られた固体生成物 6.8mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=1.06mol%、1−ブテン=3.52mol%であったことと、フィードしたエチレンと水素の混合ガスにおける水素の含有率が0.46mol%であったことと、重合時間が30分間であったこと以外は、実施例1(2)と同様にして重合を行った。
その結果、オレフィン重合体 140gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は2.8×108 g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は41000g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=20.4、MFR=7.5、MFRR=34、SR=1.38であった。
[比較例2]
(1)
最初に四つ口フラスコに入れるトルエンの量を97.0mlに変更したことと、トリメチルアルミニウムのトルエン溶液(2.00mol/リットル)12.5mlに替えてトリエチルアルミニウム 3.4ml(25mmol)を使用したことと、シリカの量を4.89gに変更したこと以外は、比較例1(1)と同様にして合成を行った。
その結果、固体生成物 6.45gを得た。元素分析の結果、Al=3.5mmol/g、Si=12.1mmol/gであった。
(1)
最初に四つ口フラスコに入れるトルエンの量を97.0mlに変更したことと、トリメチルアルミニウムのトルエン溶液(2.00mol/リットル)12.5mlに替えてトリエチルアルミニウム 3.4ml(25mmol)を使用したことと、シリカの量を4.89gに変更したこと以外は、比較例1(1)と同様にして合成を行った。
その結果、固体生成物 6.45gを得た。元素分析の結果、Al=3.5mmol/g、Si=12.1mmol/gであった。
(2)
固体生成物として、上記比較例2(1)で得られた固体生成物 2.02gを使用したことと、ペンタフルオロフェノールのトルエン溶液(2.00mol/リットル) 3.4ml(7.0mmol)を使用したこと以外は、比較例1(2)と同様にして合成を行った。
その結果、固体生成物 2.50gを得た。
固体生成物として、上記比較例2(1)で得られた固体生成物 2.02gを使用したことと、ペンタフルオロフェノールのトルエン溶液(2.00mol/リットル) 3.4ml(7.0mmol)を使用したこと以外は、比較例1(2)と同様にして合成を行った。
その結果、固体生成物 2.50gを得た。
(3)重合
固体触媒成分として、上記比較例2(2)で得られた固体生成物 6.7mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=1.05mol%、1−ブテン=3.60mol%であったことと、フィードしたエチレンと水素の混合ガスにおける水素の含有率が0.46mol%であったことと、重合時間が30分間であったこと以外は、実施例1(2)と同様にして重合を行った。
その結果、オレフィン重合体 160gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は3.2×108 g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は47800g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=20.7、MFR=12.7、SR=1.33であった。
固体触媒成分として、上記比較例2(2)で得られた固体生成物 6.7mgを用いたことと、ガスクロマトグラフィー分析による系内のガス組成が、水素=1.05mol%、1−ブテン=3.60mol%であったことと、フィードしたエチレンと水素の混合ガスにおける水素の含有率が0.46mol%であったことと、重合時間が30分間であったこと以外は、実施例1(2)と同様にして重合を行った。
その結果、オレフィン重合体 160gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は3.2×108 g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は47800g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=20.7、MFR=12.7、SR=1.33であった。
以上詳述したように本発明によれば、付加重合体粒子の形成を伴う重合(例えばスラリー重合、気相重合、バルク重合等)に好適に使用されるシングルサイト触媒の分野で、より高分子量の付加重合体を製造するのに用いられる付加重合用触媒ならびにその調製に用いられる粒子、該粒子の製造方法および該粒子の用途が提供され、また、より高分子量の付加重合体の製造方法が提供される。
また本発明によれば、付加重合体粒子の形成を伴う重合(例えばスラリー重合、気相重合、バルク重合等)に適用した場合に、形状、粒子性状に優れた付加重合体を与える付加重合用触媒の調整に有用な粒子、担体および付加重合用触媒成分、該粒子の製造方法、該粒子を用いてなる予備重合済付加重合用触媒成分、該粒子を用いてなる付加重合用触媒、ならびに該付加重合用触媒を用いる付加重合体粒子の形成を伴う重合(例えばスラリー重合、気相重合、バルク重合等)に適用した場合に、粒子性状に優れた付加重合体の製造方法も提供される。また、効率的な付加重合体の製造方法も提供される。
また本発明によれば、付加重合体粒子の形成を伴う重合(例えばスラリー重合、気相重合、バルク重合等)に適用した場合に、形状、粒子性状に優れた付加重合体を与える付加重合用触媒の調整に有用な粒子、担体および付加重合用触媒成分、該粒子の製造方法、該粒子を用いてなる予備重合済付加重合用触媒成分、該粒子を用いてなる付加重合用触媒、ならびに該付加重合用触媒を用いる付加重合体粒子の形成を伴う重合(例えばスラリー重合、気相重合、バルク重合等)に適用した場合に、粒子性状に優れた付加重合体の製造方法も提供される。また、効率的な付加重合体の製造方法も提供される。
Claims (12)
- 下記(a)、下記(b)、下記(c)および下記(d)を接触させて得られる改質された粒子。
(a):下記一般式[1]で表される化合物
M1L1 3 [1]
(b):下記一般式[2]で表される化合物
R1 t-1TH [2]
(c):下記一般式[3]で表される化合物
R2 t-2TH2 [3]
(d):粒子を下記一般式[4]で表される化合物と接触処理して得られたSi処理粒子
(R3 3Si)sX1 [4]
(上記一般式[1]〜[4]においてそれぞれ、M1 は周期律表第13族の原子を表し、L1 は水素原子、炭化水素基またはハロゲン原子を表し、複数存在するL1 は互いに同じであっても異なっていても良い。R1 は電子吸引性基または電子吸引性基を含有する基を表し、R1 が複数存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。R2 は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。Tはそれぞれ独立に周期律表の第15族または第16族の非金属原子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価に相当する数を表す。R3 は水素原子または炭化水素基を表し、複数存在するR3 は互いに同じであっても異なっていてもよい。sは1または2であって、sが1のときX1 はハロゲン原子または式−OR4 もしくは式−NR4 2(ここで、R4 は水素原子または炭化水素基を表す。)を表し、sが2のときX1 は式−N(R4 )−(ここで、R4 は水素原子または炭化水素基を表す。)を表す。) - 一般式[4]で表される化合物が、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン、トリプロピルクロロシラン、トリブチルクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシリルジメチルアミン、またはトリメチルシリルジエチルアミンである請求項1記載の改質された粒子。
- 下記(a)、下記(b)、下記(c)および下記(d)を接触させる改質された粒子の製造方法。
(a):下記一般式[1]で表される化合物
M1L1 3 [1]
(b):下記一般式[2]で表される化合物
R1 t-1TH [2]
(c):下記一般式[3]で表される化合物
R2 t-2TH2 [3]
(d):粒子を下記一般式[4]で表される化合物と接触処理して得られたSi処理粒子
(R3 3Si)sX1 [4]
(上記一般式[1]〜[4]においてそれぞれ、M1 は周期律表第13族の原子を表し、L1 は水素原子、炭化水素基またはハロゲン原子を表し、複数存在するL1 は互いに同じであっても異なっていても良い。R1 は電子吸引性基または電子吸引性基を含有する基を表し、R1 が複数存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。R2 は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。Tはそれぞれ独立に周期律表の第15族または第16族の非金属原子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価に相当する数を表す。R3 は水素原子または炭化水素基を表し、複数存在するR3 は互いに同じであっても異なっていてもよい。sは1または2であって、sが1のときX1 はハロゲン原子または式−OR4 もしくは式−NR4 2(ここで、R4 は水素原子または炭化水素基を表す。)を表し、sが2のときX1 は式−N(R4 )−(ここで、R4 は水素原子または炭化水素基を表す。)を表す。) - 請求項1または2記載の改質された粒子よりなる担体。
- 請求項1または2記載の改質された粒子よりなる付加重合用触媒成分。
- 請求項1または2記載の改質された粒子(A)、並びに遷移金属化合物(B)を接触させて得られる付加重合用触媒。
- 請求項1または2記載の改質された粒子(A)、遷移金属化合物(B)、並びに有機アルミニウム化合物(C)を接触させて得られる付加重合用触媒。
- さらに、電子供与性化合物(D)をも接触させて得られる請求項6または7記載の付加重合用触媒。
- 遷移金属化合物(B)が、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を少なくとも一つ持つ遷移金属化合物である請求項6〜8のいずれかに記載の付加重合用触媒。
- 請求項6〜9のいずれかに記載の付加重合用触媒を用いる付加重合体の製造方法。
- 付加重合体が、オレフィン重合体である請求項10記載の付加重合体の製造方法。
- 付加重合体が、エチレンとα−オレフィンとの共重合体である請求項10記載の付加重合体の製造方法。
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JP2004135500A JP2005314181A (ja) | 2004-04-30 | 2004-04-30 | 改質された粒子およびその製造方法、担体、付加重合用触媒成分、付加重合用触媒および付加重合体の製造方法 |
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JP2009242474A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-22 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 付加重合用触媒、それを用いる付加重合体の製造方法、改質された粒子、その製造方法、および付加重合用触媒成分 |
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